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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】氷下大銀魚の受精卵用人工播種機
(51)【国際特許分類】
   A01K 61/17 20170101AFI20231227BHJP
【FI】
A01K61/17
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022054001
(22)【出願日】2022-03-29
(65)【公開番号】P2023059796
(43)【公開日】2023-04-27
【審査請求日】2022-06-07
(31)【優先権主張番号】202111203355.7
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522125618
【氏名又は名称】中国水産科学研究院黒竜江水産研究所
(74)【復代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】唐富江
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112205326(CN,A)
【文献】国際公開第94/023568(WO,A1)
【文献】中国実用新案第213719396(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(1)、牽引座(2)及びブラケット(5)を含む氷下大銀魚の受精卵用人工播種機であって、前記車体(1)の一端の両側に牽引座(2)が固定され、前記車体(1)の内部の中央位置に卵投入槽(3)が設置され、前記卵投入槽(3)の底部に分散機構(9)が設置され、
前記車体(1)の最上端の卵投入槽(3)の両側にリチウム電池ボックス(4)が固定され、前記車体(1)の最上端にブラケット(5)が取り付けられ、前記ブラケット(5)の最上端の中央位置に第1サーボモータ(7)が固定され、前記卵投入槽(3)の上方のブラケット(5)の内側に卵収容器(6)が取り付けられ、前記卵収容器(6)の内部に調整機構(8)が設置され、
前記調整機構(8)はねじ棒(801)、シールリング(802)、推進板(803)、ヒンジ座(804)及び圧力センサ(805)を含み、前記ねじ棒(801)は卵収容器(6)の内部に設置され、前記ねじ棒(801)の外壁に推進板(803)がねじ接続され、前記推進板(803)の頂部の外壁にシールリング(802)が固定され、前記ねじ棒(801)の底端にヒンジ座(804)がヒンジ接続され、前記ヒンジ座(804)の片側の最上端に圧力センサ(805)が取り付けられ、
前記第1サーボモータ7はねじ棒801を駆動して回転させ、ねじ棒801は推進板803を駆動して下向きに移動させ、推進板803の推力により、卵収容器6の内外液圧を一致させ、さらに卵収容器6の内部の魚卵液をスムーズに排出し、該装置が卵収容器6の内圧を調整しやすいという機能を実現し、
前記卵収容器(6)の底部の牽引座(2)に近い片側の外壁に制御機構(10)が固定され、前記卵収容器(6)の内部の制御機構(10)に近い片側にバルブ(11)がヒンジ接続され、
前記制御機構(10)は制御座(1001)、第2サーボモータ(1002)、信号受信機(1003)、ワンチップマイクロコンピュータ(1004)及び信号送信機(1005)を含み、前記制御座(1001)は卵収容器(6)の底部の外壁に固定され、前記制御座(1001)の内部の卵収容器(6)に近い片側に第2サーボモータ(1002)が固定され、前記制御座(1001)の内部の卵収容器(6)から遠い片側にワンチップマイクロコンピュータ(1004)が固定され、前記制御座(1001)の内部のワンチップマイクロコンピュータ(1004)の上方に信号送信機(1005)が固定され、前記制御座(1001)の内部のワンチップマイクロコンピュータ(1004)の下方に信号受信機(1003)が固定される、
前記第2サーボモータ1002はバルブ11を駆動して卵収容器6の底部で回転させ、バルブ11の回転により、卵収容器6の内部の魚卵液を断続的に卵投入槽3の内部に排出する、
ことを特徴とする氷下大銀魚の受精卵用人工播種機。
【請求項2】
前記リチウム電池ボックス(4)は車体(1)の最上端において卵投入槽(3)に対して対称的に分布し、前記卵収容器(6)の下表面は車体(1)の上表面と同一平面内に位置し、前記卵収容器(6)は卵投入槽(3)の真上に位置することを特徴とする請求項1に記載の氷下大銀魚の受精卵用人工播種機。
【請求項3】
前記ねじ棒(801)の最上端はブラケット(5)を貫通して第1サーボモータ(7)の出力端に固定接続され、前記シールリング(802)と卵収容器(6)は締まり嵌め設計であることを特徴とする請求項に記載の氷下大銀魚の受精卵用人工播種機。
【請求項4】
前記ヒンジ座(804)は卵収容器(6)の底部のバルブ(11)の上方に位置し、前記ヒンジ座(804)の外壁は卵収容器(6)の内壁に固定接続されることを特徴とする請求項に記載の氷下大銀魚の受精卵用人工播種機。
【請求項5】
前記分散機構(9)はストッパ座(901)、回転ハンドル(902)、ストッパ板(903)、遮蔽板(904)及び魚卵分散網(905)を含み、前記ストッパ座(901)は車体(1)の底端の卵投入槽(3)の両側に固定され、前記ストッパ座(901)の内部の車体(1)の底端にストッパ板(903)が貫通され、前記ストッパ座(901)の底部に回転ハンドル(902)がねじ接続され、前記ストッパ板(903)の底端の両側に遮蔽板(904)が固定され、前記魚卵分散網(905)は卵投入槽(3)の底部に位置することを特徴とする請求項1に記載の氷下大銀魚の受精卵用人工播種機。
【請求項6】
前記回転ハンドル(902)の最上端はストッパ座(901)の内部まで延在し、かつストッパ板(903)の底端に当接し、前記魚卵分散網(905)の下表面は車体(1)の下表面と同一平面内に位置することを特徴とする請求項に記載の氷下大銀魚の受精卵用人工播種機。
【請求項7】
前記第2サーボモータ(1002)の出力端は卵収容器(6)の内部まで延在し、バルブ(11)のヒンジ軸に固定接続され、前記ワンチップマイクロコンピュータ(1004)の出力端はそれぞれ第1サーボモータ(7)、第2サーボモータ(1002)及び信号送信機(1005)の入力端に電気的に接続され、前記ワンチップマイクロコンピュータ(1004)の入力端はそれぞれ圧力センサ(805)及び信号受信機(1003)の出力端に電気的に接続されることを特徴とする請求項に記載の氷下大銀魚の受精卵用人工播種機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚類受精卵の人工増殖及び投入の技術分野に関し、特に氷下大銀魚の受精卵用人工播種機に関する。
【背景技術】
【0002】
大銀魚増殖漁業は、経済的利益が極めて高く、中国の北方地域で広く移植され、増殖している魚類であり、巨大な経済的利益と社会的利益をもたらし、北方の移植地域は「大銀魚第一県」と授与されたほどである。大銀魚の繁殖季節は冬で、北方の冬は氷結時期であるため、大銀魚の受精卵を投入するには氷を砕く必要があり、通常は氷槽を開けて投入し、氷槽を開ける面積が限られるため、大銀魚の受精卵の投入密度が高すぎて、水カビが発生し、孵化率に深刻な影響を与えるため、氷下大銀魚の受精卵用人工播種機を設計する必要がある。
【0003】
従来の氷下大銀魚の受精卵用投入装置及び方法は、広範囲で低密度の分散投入を実現できず、本発明は、播種機が走行しながら投入する方式を参考にし、沈下性魚卵投入に必要な技術的要件を結合して、広範囲で低密度の大銀魚の受精卵の分散投入を実現する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来の氷下大銀魚の受精卵用投入装置及び技術が広範囲に分散及び投入できないという技術的欠陥を解決するための氷下大銀魚の受精卵用人工播種機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本発明は以下の技術的解決手段を提供する。車体、牽引座及びブラケットを含む氷下大銀魚の受精卵用人工播種機であって、前記車体の一端の両側に牽引座が固定され、前記車体の内部の中央位置に卵投入槽が設置され、前記卵投入槽の底部に分散機構が設置され、
前記車体の最上端の卵投入槽の両側にリチウム電池ボックスが固定され、前記車体の最上端にブラケットが取り付けられ、前記ブラケットの最上端の中央位置に第1サーボモータが固定され、前記卵投入槽の上方のブラケットの内側に卵収容器が取り付けられ、前記卵収容器の内部に調整機構が設置され、
前記卵収容器の底部の牽引座に近い片側の外壁に制御機構が固定され、前記卵収容器の内部の制御機構に近い片側にバルブがヒンジ接続される。
【0006】
好ましくは、前記リチウム電池ボックスは車体の最上端において卵投入槽に対して対称的に分布し、前記卵収容器の下表面は車体の上表面と同一平面内に位置し、前記卵収容器は卵投入槽の真上に位置する。
【0007】
好ましくは、前記調整機構は、ねじ棒、シールリング、推進板、ヒンジ座及び圧力センサを含み、前記ねじ棒は卵収容器の内部に設置され、前記ねじ棒の外壁に推進板がねじ接続され、前記推進板の頂部の外壁にシールリングが固定され、前記ねじ棒の底端にヒンジ座がヒンジ接続され、前記ヒンジ座の片側の最上端に圧力センサが取り付けられる。
【0008】
好ましくは、前記ねじ棒の最上端はブラケットを貫通して第1サーボモータの出力端に固定接続され、前記シールリングと卵収容器は締まり嵌め設計である。
【0009】
好ましくは、前記ヒンジ座は卵収容器の底部のバルブの上方に位置し、前記ヒンジ座の外壁は卵収容器の内壁に固定接続される。
【0010】
好ましくは、前記分散機構は、ストッパ座、回転ハンドル、ストッパ板、遮蔽板及び魚卵分散網を含み、前記ストッパ座は車体の底端の卵投入槽の両側に固定され、前記ストッパ座の内部の車体の底端にストッパ板が貫通され、前記ストッパ座の底部に回転ハンドルがねじ接続され、前記ストッパ板の底端の両側に遮蔽板が固定され、前記魚卵分散網は卵投入槽の底部に位置する。
【0011】
好ましくは、前記回転ハンドルの最上端はストッパ座の内部まで延在し、かつストッパ板の底端に当接し、前記魚卵分散網の下表面は車体の下表面と同一平面内に位置する。
【0012】
好ましくは、前記制御機構は、制御座、第2サーボモータ、信号受信機、ワンチップマイクロコンピュータ及び信号送信機を含み、前記制御座は卵収容器の底部の外壁に固定され、前記制御座の内部の卵収容器に近い片側に第2サーボモータが固定され、前記制御座の内部の卵収容器から遠い片側にワンチップマイクロコンピュータが固定され、前記制御座の内部のワンチップマイクロコンピュータの上方に信号送信機が固定され、前記制御座の内部のワンチップマイクロコンピュータの下方に信号受信機が固定される。
【0013】
好ましくは、前記第2サーボモータの出力端は卵収容器の内部まで延在し、バルブのヒンジ軸に固定接続され、前記ワンチップマイクロコンピュータの出力端はそれぞれ第1サーボモータ、第2サーボモータ及び信号送信機の入力端に電気的に接続され、前記ワンチップマイクロコンピュータの入力端はそれぞれ圧力センサ及び信号受信機の出力端に電気的に接続される。
【発明の効果】
【0014】
本発明が提供する氷下大銀魚の受精卵用人工播種機は、その利点が以下とおりである。
【0015】
調整機構が設置されることにより、ねじ棒の回転により推進板を駆動して下向きに移動させ、推進板はシールリングを駆動して卵収容器の内部に移動させ、推進板と卵収容器は締まり嵌め設計であるため、推進板は卵収容器の内部の魚卵液を卵収容器の底端を通って排出し、推進板の推進により、卵収容器の内外液圧を一致させ、該装置が卵収容器の内圧を調整しやすいという機能を実現し、卵収容器の内部の魚卵液が水圧の影響を受けて排出しにくいことを避け、それにより該氷下大銀魚の受精卵用人工播種機を使用する時の作業効率を向上させる。
【0016】
分散機構が設置されることにより、魚卵分散網を卵投入槽の底部に移動させ、ストッパ板を押して魚卵分散網の底端に移動させ、次に回転ハンドルを回転させ、回転ハンドルの最上端をストッパ板の底端に当接させ、ストッパ板とストッパ座を互いに固定し、さらに魚卵分散網を卵投入槽の底部に固定し、魚卵液は卵投入槽の頂部に排出され、魚卵分散網を介して分散され、水中に放出され、魚卵の投入密度が高すぎて、魚卵のカビが発生することを避け、該装置が卵を分散及び投入しやすいという機能を実現し、それにより該氷下大銀魚の受精卵用人工播種機を使用する時の魚卵の生存率を向上させる。
【0017】
制御機構が設置されることにより、信号受信機は信号を受信してワンチップマイクロコンピュータを介して第2サーボモータを起動し、第2サーボモータはバルブを駆動して卵収容器の内部で回転させ、バルブを回転状態にし、同時にワンチップマイクロコンピュータは第1サーボモータを制御してねじ棒を駆動して回転させ、ねじ棒は推進板を駆動して下向きに移動させ、卵収容器の内部の魚卵液は卵収容器の底端を通って卵投入槽の頂部に排出され、バルブの回転により、魚卵が卵投入槽の内部にたまることを避け、該装置が卵を排出し、目詰まりを防止するという機能を実現し、それにより該氷下大銀魚の受精卵用人工播種機を使用する時の適用性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術に必要な図面を簡単に紹介し、以下に説明する図面は本発明の一部の実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面に想到し得る。
【0019】
図1図1は、本発明の三次元構造概略図である。
図2図2は、本発明の正面展開構造概略図である。
図3図3は、本発明の正面断面構造概略図である。
図4図4は、本発明の側面断面構造概略図である。
図5図5は、本発明の図4におけるA箇所の拡大断面構造概略図である。
図6図6は、本発明の制御機構の正面断面構造概略図である。
図7図7は、本発明のシステムフレームの構造概略図である。
【0020】
図中の図面記号の説明:1 車体、2 牽引座、3 卵投入槽、4 リチウム電池ボックス、5 ブラケット、6 卵収容器、7 第1サーボモータ、8 調整機構、801 ねじ棒、802 シールリング、803 推進板、804 ヒンジ座、805 圧力センサ、9 分散機構、901 ストッパ座、902 回転ハンドル、903 ストッパ板、904 遮蔽板、905 魚卵分散網、10 制御機構、1001 制御座、1002 第2サーボモータ、1003 信号受信機、1004 ワンチップマイクロコンピュータ、1005 信号送信機、11 バルブ。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に本発明の実施例における図面を参照して本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、説明された実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要さずに想到し得る他の実施例はすべて、本発明の技術的範囲に属する。
【0022】
本発明の説明において、説明すべきこととして、他に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「互いに接続」、「接続」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体的に接続されてもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、2つの素子の内部連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0023】
図1~7を参照すると、本発明が提供する氷下大銀魚の受精卵用人工播種機は、車体1、牽引座2及びブラケット5を含み、車体1の一端の両側に牽引座2が固定され、車体1の内部の中央位置に卵投入槽3が設置され、卵投入槽3の底部に分散機構9が設置され、分散機構9はストッパ座901、回転ハンドル902、ストッパ板903、遮蔽板904及び魚卵分散網905を含み、ストッパ座901は車体1の底端の卵投入槽3の両側に固定され、ストッパ座901の内部の車体1の底端にストッパ板903が貫通され、ストッパ座901の底部に回転ハンドル902がねじ接続され、ストッパ板903の底端の両側に遮蔽板904が固定され、魚卵分散網905は卵投入槽3の底部に位置し、回転ハンドル902の最上端はストッパ座901の内部まで延在し、かつストッパ板903の底端に当接し、魚卵分散網905の下表面は車体1の下表面と同一平面内に位置する。
【0024】
該構造を使用する場合、魚卵分散網905を卵投入槽3の底部に移動させ、ストッパ板903を押して魚卵分散網905の底端に移動させ、次に回転ハンドル902を回転させ、回転ハンドル902の最上端をストッパ板903の底端に当接させ、ストッパ板903とストッパ座901を互いに固定し、さらに魚卵分散網905を卵投入槽3の底部に固定し、魚卵液は卵投入槽3の頂部に排出され、魚卵分散網905を介して分散され、水中に放出され、魚卵の投入密度が高すぎて、魚卵のカビが発生することを避ける。
【0025】
車体1の最上端の卵投入槽3の両側にリチウム電池ボックス4が固定され、車体1の最上端にブラケット5が取り付けられ、ブラケット5の最上端の中央位置に第1サーボモータ7が固定され、該第1サーボモータ7の型番はMR-J2S-20Aであってもよく、卵投入槽3の上方のブラケット5の内側に卵収容器6が取り付けられ、卵収容器6の内部に調整機構8が設置され、調整機構8はねじ棒801、シールリング802、推進板803、ヒンジ座804及び圧力センサ805を含み、ねじ棒801は卵収容器6の内部に設置され、ねじ棒801の外壁に推進板803がねじ接続され、推進板803の頂部の外壁にシールリング802が固定され、ねじ棒801の底端にヒンジ座804がヒンジ接続され、ヒンジ座804の片側の最上端に圧力センサ805が取り付けられ、ねじ棒801の最上端はブラケット5を貫通して第1サーボモータ7の出力端に固定接続され、シールリング802と卵収容器6は締まり嵌め設計であり、ヒンジ座804は卵収容器6の底部のバルブ11の上方に位置し、ヒンジ座804の外壁は卵収容器6の内壁に固定接続される。
【0026】
該構造を使用する場合、ワンチップマイクロコンピュータ1004を介して第1サーボモータ7を起動し、第1サーボモータ7はねじ棒801を駆動して回転させ、ねじ棒801は推進板803を駆動して下向きに移動させ、推進板803の推力により、卵収容器6の内外液圧を一致させ、さらに卵収容器6の内部の魚卵液をスムーズに排出し、該装置が卵収容器6の内圧を調整しやすいという機能を実現し、卵収容器6の内部の魚卵液が水圧の影響を受けて排出しにくいことを避ける。
【0027】
卵収容器6の底部の牽引座2に近い片側の外壁に制御機構10が固定され、制御機構10は制御座1001、第2サーボモータ1002、信号受信機1003、ワンチップマイクロコンピュータ1004及び信号送信機1005を含み、制御座1001は卵収容器6の底部の外壁に固定され、制御座1001の内部の卵収容器6に近い片側に第2サーボモータ1002が固定され、該第2サーボモータ1002の型番はQS-750Wであってもよく、制御座1001の内部の卵収容器6から遠い片側にワンチップマイクロコンピュータ1004が固定され、該ワンチップマイクロコンピュータ1004の型番はSH69P25であってもよく、制御座1001の内部のワンチップマイクロコンピュータ1004の上方に信号送信機1005が固定され、該信号送信機1005の型番はSCT-Q5であってもよく、制御座1001の内部のワンチップマイクロコンピュータ1004の下方に信号受信機1003が固定され、該信号受信機1003の型番はRF3222-CHIであってもよく、第2サーボモータ1002の出力端は卵収容器6の内部まで延在してバルブ11のヒンジ軸に固定接続され、ワンチップマイクロコンピュータ1004の出力端はそれぞれ第1サーボモータ7、第2サーボモータ1002及び信号送信機1005の入力端に電気的に接続され、ワンチップマイクロコンピュータ1004の入力端はそれぞれ圧力センサ805及び信号受信機1003の出力端に電気的に接続される。
【0028】
該構造を使用する場合、端末を使用して信号受信機1003にワンチップマイクロコンピュータ1004を介して第2サーボモータ1002を起動させ、第2サーボモータ1002はバルブ11を駆動して卵収容器6の内部で回転させ、バルブ11を回転状態にし、同時にワンチップマイクロコンピュータ1004は第1サーボモータ7を制御してねじ棒801を駆動して回転させ、ねじ棒801は推進板803を駆動して下向きに移動させ、卵収容器6の内部の魚卵液は卵収容器6の底端を通って卵投入槽3の頂部に排出され、バルブ11の回転により、魚卵が卵投入槽3の内部にたまることを避け、該装置が卵を排出し、目詰まりを防止するという機能を実現し、推進板803が卵収容器6の底部に移動する時、推進板803の底端はヒンジ座804の最上端に接触し、圧力センサ805はワンチップマイクロコンピュータ1004を介して第1サーボモータ7及び第2サーボモータ1002の回転を停止するように制御し、同時に信号送信機1005を介して端末に通知し、この時、使用者は牽引ロープによって車体1を後退させる。
【0029】
卵収容器6の内部の制御機構10に近い片側にバルブ11がヒンジ接続され、リチウム電池ボックス4は車体1の最上端において卵収容槽3に対称的に分布し、卵収容器6の下表面は車体1の上表面と同一平面に位置し、卵収容器6は卵投入槽3の真上に位置する。
【0030】
動作原理:使用時に、リチウム電池をリチウム電池ボックス4の内部に配置し、リチウム電池から給電し、牽引ロープを牽引座2を介して車体1に接続し、魚卵液を卵収容器6の内部に送り込み、次に第1サーボモータ7によって推進板803を制御して下向きに移動させ、推進板803はシールリング802を駆動して卵収容器6の内部に移動させてシールを完了し、次に車体1を氷穴を通して水中に置き、まず、信号受信機1003にワンチップマイクロコンピュータ1004を介して第2サーボモータ1002を起動させるように端末を制御し、第2サーボモータ1002はバルブ11を駆動して卵収容器6の底部で回転させ、バルブ11の回転により、卵収容器6の内部の魚卵液を断続的に卵投入槽3の内部に排出する。
【0031】
次に、ワンチップマイクロコンピュータ1004は第2サーボモータ1002を起動すると同時に第1サーボモータ7を起動し、第1サーボモータ7はねじ棒801を駆動して回転させ、ねじ棒801は推進板803を駆動して下向きに移動させ、推進板803の推力により、卵収容器6の内外液圧を一致させ、さらに卵収容器6の内部の魚卵液をスムーズに排出し、推進板803が卵収容器6の底部に移動する時、推進板803の底端はヒンジ座804の最上端に接触し、圧力センサ805はワンチップマイクロコンピュータ1004を介して第1サーボモータ7及び第2サーボモータ1002の回転を停止するように制御し、同時に信号送信機1005を介して端末に通知し、この時、使用者は牽引ロープによって車体1を後退させる。
【0032】
最後に、魚卵液の排出を開始する時、牽引ロープによって車体1が水中を移動するように制御し、魚卵液が卵投入槽3の頂部に排出される時、魚卵は魚卵分散網905を介して分散され、水中に排出され、最後に、該氷下大銀魚の受精卵用人工播種機の使用作業を完了する。
【0033】
本発明の説明において、説明すべきこととして、他に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「互いに接続」、「接続」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体的に接続されてもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、2つの素子の内部連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0034】
上に説明された装置の実施例は例示的なものに過ぎず、分離部材として説明されたユニットは物理的に分離されてもされなくてもよく、ユニットとして表示された部材は物理ユニットであってもなくてもよく、すなわち、1つの場所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の必要性に応じて、そのうちの一部又は全てのモジュールを選択して本実施例の解決手段の目的を達成することができる。当業者は創造的な労力を要することなく、理解及び実施することができる。
【0035】
最後に説明すべきこととして、以上の実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではなく、前記実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば、依然として前記各実施例に記載された技術的解決手段に対して修正を行い、又はそのうちの一部の技術的特徴に対して同等の置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱させないことは、当然理解されるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7