(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】散水ろ床装置、および散水ろ床装置の運転方法
(51)【国際特許分類】
C02F 3/04 20230101AFI20231227BHJP
【FI】
C02F3/04
(21)【出願番号】P 2022076984
(22)【出願日】2022-05-09
【審査請求日】2023-07-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591030651
【氏名又は名称】水ing株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【氏名又は名称】渡邉 勇
(72)【発明者】
【氏名】米山 豊
(72)【発明者】
【氏名】高橋 惇太
(72)【発明者】
【氏名】有田 拓矢
(72)【発明者】
【氏名】山口 和紀
(72)【発明者】
【氏名】八木橋 隆続
【審査官】高橋 成典
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-032241(JP,A)
【文献】特開2007-136410(JP,A)
【文献】特開2002-301492(JP,A)
【文献】特開2001-029992(JP,A)
【文献】特開2018-069183(JP,A)
【文献】特開2000-061485(JP,A)
【文献】特公昭51-014824(JP,B1)
【文献】中国特許出願公開第104609643(CN,A)
【文献】米国特許第07156982(US,B1)
【文献】米国特許第04427548(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0267325(US,A1)
【文献】国際公開第2012/161339(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 3/02 - 3/10
3/14 - 3/26
7/00
3/00
3/12
3/28 - 3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機物を含有する廃水を貯留する受水槽と、
微生物を担持する担体に前記廃水を散布して、該廃水に含まれる有機物を生物処理する少なくとも1つのろ床槽と、を備え、
各ろ床槽は、該ろ床槽の下部から前記受水槽まで延びる前記廃水の戻り管を有しており、
前記受水槽は、前記廃水が供給される流入口と、前記廃水を排出するための流出口を有しており、
前記流入口から前記流出口へ向かう廃水の流れ方向で見て、前記少なくとも1つのろ床槽の内で最も下流側に位置するろ床層が有する前記戻り管の出口は、前記流出口が形成された前記受水槽の側壁に向けられている、散水ろ床装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのろ床槽は、少なくとも2つのろ床槽であり、
前記廃水の流れ方向で見て、前記少なくとも2つのろ床槽の内で最も上流側に位置するろ床層が有する前記戻り管の出口は、前
記廃水の流れ
方向に
平面視で垂直に向けられている、請求項1に記載の散水ろ床装置。
【請求項3】
前記少なくとも2つのろ床槽は、2つのろ床槽であり、
前記受水槽は、前記2つのろ床槽の間に配置された、前記廃水が通過可能に構成される仕切り板を有している、請求項2に記載の散水ろ床装置。
【請求項4】
前記仕切り板は、
該仕切り板が前記受水槽
の側壁に接続される端部に
、平面視で円弧形状の外面を有し、前記受水槽内の廃水の流れを案内するガイド
板を有している、請求項3に記載の散水ろ床装置。
【請求項5】
前記受水槽内に配置され、各ろ床槽に対応して設けられたポンプをさらに備え、
各ろ床槽は、
前記ポンプの吐出口から前記ろ床槽まで延びる供給管と、
前記供給管から分岐して、前記受水槽まで延びるバイパス管と、を有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の散水ろ床装置。
【請求項6】
前記戻り管は、洗浄ノズルを挿入可能なポートを有している、請求項1に記載の散水ろ床装置。
【請求項7】
前記受水槽に配置された少なくとも1つの散気装置をさらに有する、請求項1に記載の散水ろ床装置。
【請求項8】
有機物を含有する廃水を貯留する受水槽から、微生物を担持する担体を備えた少なくとも1つのろ床槽に前記廃水を散布して、該廃水に含まれる有機物を生物処理し、
各ろ床槽から前記受水槽まで延びる戻り管を介して、前記廃水を前記受水槽に戻し、
前記廃水が前記受水槽に供給される流入口から、前記廃水が前記受水槽が排出される流出口へ向かう前記廃水の流れ方向で見て、最も下流側に位置するろ床層が有する前記戻り管から排出される廃水を、前記流出口が形成された前記受水槽の側壁に向ける、散水ろ床装置の運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、散水ろ床装置に関し、特に、ろ床槽が受水槽の上方に配置された散水ろ床装置に関する。さらに、本発明は、このような散水ろ床装置の運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、微生物を利用して有機物を含有する廃水(以下、単に「廃水」と称する。)を処理する散水ろ床装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3参照)。散水ろ床装置は、微生物を担持する担体(「微生物担体」とも称される)に廃水を散布し、該廃水に含まれる有機物を微生物に生物処理させる装置である。散水ろ床装置は、他の処理方法(例えば、標準活性汚泥法)を使用して廃水を処理する装置と比較して、消費電力が低い、設置工事費が低廉である、および維持管理が容易であるなどの利点を有している。
【0003】
このような散水ろ床装置は、一般に、担体を収容するろ床槽と、該ろ床槽内の担体に散布される廃水を貯留する受水槽と、を備えている。ろ床槽は、受水槽とは異なる設置場所に配置されることもあるし、受水槽上に固定されることもある。ろ床槽が受水槽とは異なる設置場所に配置される散水ろ床装置では、散水ろ床装置の設置面積が増大してしまう。一方で、ろ床槽が受水槽上に固定された散水ろ床装置は、限られた設置面積でも散水ろ床装置を設置可能であるという利点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-25782号公報
【文献】特開平9-155372号公報
【文献】特開2021-164900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の産業界では、装置の小型化およびフットプリントの削減が常に望まれており、そのため、散水ろ床装置の受水槽の小型化も使用者から望まれている。特に、特許文献3に記載されるような散水ろ床装置を室内に設置する場合、受水槽の高さ方向の制限が大きく、受水槽内での廃水の十分な撹拌ができる程度に、受水槽の高さ(すなわち、廃水の水深)を確保できないことがある。具体的には、受水槽内に、廃水の十分な撹拌を可能にする撹拌機および/または曝気装置を配置することができない場合がある。
【0006】
そのため、受水槽の十分な高さを確保できない従来の散水ろ床装置では、ろ床槽から受水槽に戻される廃水の勢い(廃水流)を利用して、受水槽内の廃水の撹拌を行っている。この場合、受水槽内に供給される廃水と、ろ床槽から受水槽に戻される廃水との混合が不十分な箇所が受水槽内に発生し、その結果、受水槽から廃水と共に懸濁物質(SS:Suspended Solid)が排出されず、受水槽内に汚泥が蓄積されてしまうおそれがある。受水槽の底部に汚泥が堆積すると、堆積した汚泥が嫌気性発酵してガスが生成され、この発生ガスが受水槽の底部に堆積した汚泥を廃水の液面に向かって浮上させ、スカムを発生させる原因となる。
【0007】
さらに、受水槽に貯留された廃水は、ポンプによりろ床槽に繰り返し送られるため、懸濁物質濃度の高い廃水が繰り返しろ床槽に供給されることになり、その結果、ろ床槽に配置されたろ材の閉塞が生じて、ろ床槽内部での廃水の偏流も発生するおそれがある。ろ床槽での廃水の偏流は、BOD(Biochemical Oxygen Demand)処理性能を低下させる一因となりうる。
【0008】
なお、本明細書では、受水槽に流入口から供給されて排出口に向けて流れる廃水および/または受水槽内に貯留される廃水を、「原廃水」と称することがあり、ろ床槽から戻される廃水を、「戻り廃水」と称することがある。
【0009】
そこで、本発明は、受水槽内での原廃水と戻り廃水との混合状態を改善することが可能な散水ろ床装置、および散水ろ床装置の運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様では、有機物を含有する廃水を貯留する受水槽と、微生物を担持する担体に前記廃水を散布して、該廃水に含まれる有機物を生物処理する少なくとも1つのろ床槽と、を備え、各ろ床槽は、該ろ床槽の下部から前記受水槽まで延びる前記廃水の戻り管を有しており、前記受水槽は、前記廃水が供給される流入口と、前記廃水を排出するための流出口を有しており、前記流入口から前記流出口へ向かう廃水の流れ方向で見て、前記少なくとも1つのろ床槽の内で最も下流側に位置するろ床層が有する前記戻り管の出口は、前記流出口が形成された前記受水槽の側壁に向けられている、散水ろ床装置が提供される。
【0011】
一態様では、前記少なくとも1つのろ床槽は、少なくとも2つのろ床槽であり、前記廃水の流れ方向で見て、前記少なくとも2つのろ床槽の内で最も上流側に位置するろ床層が有する前記戻り管の出口は、前記廃水の流れ方向に平面視で垂直に向けられている。
一態様では、前記少なくとも2つのろ床槽は、2つのろ床槽であり、前記受水槽は、前記2つのろ床槽の間に配置された、前記廃水が通過可能に構成される仕切り板を有している。
一態様では、前記仕切り板は、該仕切り板が前記受水槽の側壁に接続される端部に、平面視で円弧形状の外面を有し、前記受水槽内の廃水の流れを案内するガイド板を有している。
【0012】
一態様では、前記散水ろ床装置は、前記受水槽内に配置され、各ろ床槽に対応して設けられたポンプをさらに備え、各ろ床槽は、前記ポンプの吐出口から前記ろ床槽まで延びる供給管と、前記供給管から分岐して、前記受水槽まで延びるバイパス管と、を有する。
一態様では、前記戻り管は、洗浄ノズルを挿入可能なポートを有している。
一態様では、前記散水ろ床装置は、前記受水槽に配置された少なくとも1つの散気装置をさらに有する。
【0013】
一態様では、有機物を含有する廃水を貯留する受水槽から、微生物を担持する担体を備えた少なくとも1つのろ床槽に前記廃水を散布して、該廃水に含まれる有機物を生物処理し、各ろ床槽から前記受水槽まで延びる戻り管を介して、前記廃水を前記受水槽に戻し、前記廃水が前記受水槽に供給される流入口から、前記廃水が前記受水槽が排出される流出口へ向かう前記廃水の流れ方向で見て、最も下流側に位置するろ床層が有する前記戻り管から排出される廃水を、前記流出口が形成された前記受水槽の側壁に向ける、散水ろ床装置の運転方法が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、戻り管の出口から排出された廃水が流出口が形成された受水槽の側壁に向けて流れるので、受水槽内で流入口から流出口に向かって流れる原廃水と、戻り管から排出された廃水との混合状態が改善される。その結果、受水槽の流出口から廃水と共に懸濁物質が流出するので、受水槽内での汚泥の蓄積およびスカムの発生が防止される。したがって、散水ろ床装置を安定して運転できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る散水ろ床装置を示す模式図である。
【
図2】
図2(a)は、
図1に示す散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図であり、
図2(b)は、
図2(a)に示すA線矢視図である。
【
図3】
図3は、別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。
【
図4】
図4(a)は、
図3に示す戻り管の変形例を模式的に示す平面図であり、
図4(b)は、
図3に示す戻り管の他の変形例を模式的に示す平面図である。
【
図5】
図5は、さらに別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。
【
図6】
図6(a)は、仕切り板の一例を示す模式図であり、
図6(b)は、仕切り板の他の例を示す模式図である。
【
図7】
図7は、さらに他の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。
【
図8】
図8は、さらに別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。
【
図9】
図9は、さらに別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。
【
図10】
図10(a)は、戻り管の変形例を示す模式図であり、
図10(b)は、戻り管の他の変形例を示す模式図であり、
図10(c)は、戻り管のさらに他の変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る散水ろ床装置を示す模式図である。
図1に示す散水ろ床装置は、廃水が貯留される受水槽2と、受水槽2の上方に配置されるろ床槽1と、該ろ床槽1を支持する架台7と、受水槽2内に配置されたポンプ10と、を備える。
図1に示すように、受水槽2には、廃水(原廃水)を受水槽2に流入させる流入ライン52と、廃水を受水槽2から流出させる流出ライン62とが接続されている。流入ライン52は、原水槽、スクリュープレス、調整槽、およびスクリーン装置などの前段の設備50から受水槽2まで延びている。流出ライン62は、受水槽2から、希釈槽、および沈殿槽などの後段の設備60まで延びている。所定量の廃水が流入ライン52を通って受水槽2に流入し、流入量に応じた量の廃水が受水槽2から流出ライン62を通じて流出される。
【0017】
図示はしないが、流入ライン52に原廃水の圧送ポンプを配置してもよい。この場合、受水槽2には、圧送ポンプによって上昇された圧力に対応する流速を有する原廃水が供給される。さらに、一実施形態では、流出ライン62から排出される処理済みの廃水を下水道に放流してもよい。
【0018】
ろ床槽1は、箱体1aと、箱体1a内に吊り下げられる複数の担体5と、箱体1a内で担体5の上方に設けられた散水管1cと、散水管1cに取り付けられた複数の散水栓3と、を備える。本実施形態では、箱体1aの水平断面は矩形形状を有する。箱体1aは、その上部に着脱自在に固定された蓋1bを有している。
【0019】
散水管1cは、ろ床槽1の側壁(すなわち、箱体1aの側壁)を貫通して延びており、その先端には、接続フランジなどの管継手1dが設けられている。散水管1cは、受水槽2内に設置されたポンプ10の吐出口から延びる供給管12に管継手1dを介して連結される。散水管1cの内部には、廃水の流路が形成されており、該流路は各散水栓3と連通している。ポンプ10を駆動すると、受水槽2内の廃水が供給管12を介して散水管1cに供給され、散水栓3から担体5に向けて散布される。担体5の表面には、廃水に含まれる有機物を生物処理する(分解する)微生物膜が形成される。担体5を通過した廃水は、ろ床槽1の下部から、後述する戻り管13を介して受水槽2に戻される。
【0020】
本実施形態では、各担体5は、箱体1aの内部に鉛直方向に吊り下げられた布状担体である。隣接する担体5の間には、スペーサ(図示せず)が配置されており、該スペーサによって、隣接する担体5の間に廃水の流路が形成される。廃水は担体5の間に形成された流路を流下する間に、担体5の表面に形成された微生物膜と接触し、これにより、廃水中の有機物が生物処理される。
【0021】
図示した例では、担体5は布状担体であるが、有機物を生物処理する微生物が成長可能である限り、担体5の構成は任意である。例えば、担体5は、砕石であってもよいし、プラスチックなどの樹脂からなる球状体であってもよい。
【0022】
受水槽2内の廃水は、流入ライン52から流入して、流出ライン62から流出されるまでの間に、ポンプ10によってろ床槽1の散水栓3から担体5に繰り返し散布される。このような構成で、廃水に含まれる有機物の濃度が低下される。
【0023】
上記した箱体1aの蓋1bをろ床槽1から取り外すと、作業者が散水栓3にアクセス可能となる。例えば、ポンプ10の運転中に、作業者は、蓋1bを取り外して、各散水栓3から散布される廃水の様子を確認することができる。図示はしないが、蓋1bの代わりに、または蓋1bに加えて、散水栓3への作業者のアクセスを許容する扉を、箱体1aの側壁に形成してもよい。
【0024】
図1に示す散水ろ床装置は、1つのろ床槽1を備えるが、散水ろ床装置は、複数のろ床槽1を備えていてもよい。この場合、散水ろ床装置は、複数のろ床槽1に共通に用いられる1つの受水槽2を有していてもよいし、各ろ床槽1に対応する複数の受水槽2を有していてもよい。あるいは、散水ろ床装置は、いくつかのろ床槽1に共通に用いられる受水槽2を複数有していてもよい。図示はしないが、散水ろ床装置が複数の受水槽2を有する場合は、これら受水槽2は、連結管によって直列に、および/または並列に連結される。また、ポンプ10は、各ろ床槽1に対応して設けられる。
【0025】
図1に示すろ床槽1は、架台7に支持されている。架台7は、受水槽2と一体化されている。より具体的には、架台7は、ろ床槽1が着脱自在に固定される梁構造体と、梁構造体から下方に延びる複数の(図示した例では、4つの)柱と、を備えた構造を有する。
図1に示すろ床槽1は、受水槽2と一体化されているが、本実施形態は、この例に限定されない。すなわち、ろ床槽1は、架台7と一体化されていなくてもよい。
【0026】
供給管12および散水管1cを介してろ床槽1に供給された廃水は、担体5間を流下して、ろ床槽1の下部に至る。ろ床槽1の下部には、戻り管13が連結されている。戻り管13は、ろ床槽1に配置された担体5の間を流下してろ床槽1の下部に至った廃水を受水槽2に戻すための配管であり、ろ床槽1の下部から受水槽2に貯留された廃水中まで延びている。したがって、受水槽2に貯留された廃水は、流入口15から流出口16に到達するまでの間に、供給管12、散水栓3、担体5、および戻り管13を介して受水槽2とろ床槽1との間を何度も循環する。
【0027】
図2(a)は、
図1に示す散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図であり、
図2(b)は、
図2(a)に示すA線矢視図である。
図2(b)は、
図2(a)に示す散水ろ床装置の受水槽を概略的に示す側面図に相当する。
図2(a)および
図2(b)は、戻り管13の構成を説明するための図であり、主として、ろ床槽1、受水槽2、および戻り管13を図示している。さらに、
図2(a)では、ろ床槽1を仮想線(2点鎖線)で示している。
【0028】
図2(a)に示すように、流入ライン52は、受水槽2に設けられた流入口15に接続されており、流出ライン62は、受水槽2に設けられた流出口16に接続されている。本実施形態では、流出口16は、流入口15が設けられた受水槽2の側壁2aに接続される側壁2bに設けられている。さらに、流入口15は、側壁2bに近接する、側壁2aの側方に形成されている。言い換えれば、流入口15は、受水槽2の側壁2aと側壁2bの接続部近傍で、側壁2aに形成されている。一実施形態では、受水槽2に設けられた天板における受水槽2の側壁2aと側壁2bの接続部近傍に開口を設け、該開口に流入ライン52の末端部を挿入してもよい。この場合、流入ライン52の末端が原廃水の流入口として機能する。
【0029】
図2(a)および
図2(b)に示すように、戻り管13は、ろ床槽1の下部から鉛直方向下方に、受水槽2の底壁(または、底壁近傍)まで延びる垂直部13aと、垂直部13aの末端から曲がって水平方向に延びる水平部13bと、を含んでいる。本実施形態では、戻り管13の水平部13bは、略U字状に受水槽2の底壁直上(または、底壁近傍)を延びており、水平部13bの末端、すなわち、戻り管13の末端には、戻り管13を流れてきた戻り廃水の出口13cが形成されている。
【0030】
戻り管13の出口13cは、流出口16が形成された受水槽2の側壁2bの壁面(内壁面)に向けられる。本実施形態では、戻り管13の出口13cは、流出口16が形成された受水槽2の側壁2bに接触する受水槽2の側壁2cに隣接して配置されており、戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水は、側壁2cに沿って、流出口16が形成された受水槽2の側壁2bに向かって流れる。その結果、受水槽内2内で流入口15から流出口16に向かって流れる原廃水と、戻り廃水との混合状態が改善され、受水槽2内での汚泥堆積およびスカムの発生を効果的に防止することができる。
【0031】
さらに、戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水は、受水槽2の側壁2cに沿って流れるので、受水槽2の側壁2cの近傍に汚泥が堆積することを効果的に防止することができる。
【0032】
図2(a)および
図2(b)に示す戻り管13は、その途中で管径を縮小されている。具体的には、戻り管13の垂直部13aは、その途中で縮径部13dを有しており、縮径部13d以降の戻り管13の管径は、縮径部13d以前の戻り管13の管径よりも小さい。例えば、戻り管13は、縮径部13dで、その管径を呼び径100Aの太さから呼び径65Aの太さに変更されている。図示した例では、縮径部13dは、垂直部13aに設けられているが、縮径部13dの位置はこの例に限定されない。例えば、縮径部13dを、水平部13bに設けてもよい。戻り管13に縮径部13dを設けることにより、戻り管13の出口13cから排出される戻り廃水の流速を高めることができ、その結果、受水槽2内での原廃水と、戻り廃水との混合状態をより改善することができる。
【0033】
なお、戻り管13の水平部13bのうちで側壁2cに沿って延びる部分の長さLは、側壁2cの内面の長さの5~30%であるのが好ましく、10~20%がより好ましい。長さLは、水平部13bの最後段の屈曲部から戻り管13の出口13cまでの距離に対応する。このような構成によれば、側壁2cに沿って堆積する懸濁物質を効果的に側壁2bに向かって押し流す廃水の流れが形成され、受水槽2内の廃水を効率的に混合することができる。
【0034】
図3は、別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、
図2(a)および
図2(b)に示す実施形態の構成と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0035】
図3に示す散水ろ床装置は、少なくとも2つ(図示した例では、2つの)のろ床槽1A,1Bを有している。流入口15から流出口16へ向かう廃水の流れ方向で見て、少なくとも2つのろ床槽1A,1Bの内で最も下流側に位置するろ床層1Bは、上述したろ床槽1と同様の構成を有している。したがって、ろ床槽1Bの戻り管13の出口13cは、流出口16が形成された受水槽2の側壁2bに向けられている。
【0036】
流入口15から流出口16へ向かう廃水の流れ方向で見て、少なくとも2つのろ床槽1A,1Bの内で最も上流側に位置するろ床層1Aは、戻り管13の構成のみが上述したろ床槽1と異なる。具体的には、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cは、流入口15から受水槽2に供給される原廃水の流れFAに向けられている。より具体的には、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cから排出される戻り廃水は、流入口15から受水槽2に供給される原廃水の流れFAの方向に対して、平面視で垂直に向けられている。したがって、戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水が流入口15から受水槽2に導入される原廃水の流れFAに合流するように流れるので、受水槽内2内で流入口15から流出口16に向かって流れる原廃水と、戻り廃水との混合状態が改善される。その結果、受水槽2内での汚泥堆積およびスカムの発生を効果的に防止することができる。
【0037】
本実施形態でも、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cは、流入口15が形成された受水槽2の側壁2aの近傍に配置されている。そのため、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水は、流入口15が形成された受水槽2の側壁2aに沿って流れる。その結果、受水槽2の側壁2aの近傍に汚泥が堆積することを効果的に防止することができる。
【0038】
さらに、
図2(a)および
図2(b)を参照して説明したろ床槽1と同様に、ろ床槽1A,1Bの戻り管13は、それぞれ、縮径部13dを有するのが好ましい。縮径部13dによって、戻り管13から排出される戻り廃水の流速を高めることができる。
【0039】
ろ床槽1Aの戻り管13の配置は、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cが流入口15から受水槽2に供給される原廃水の流れFAに向けられている限り、任意である。同様に、ろ床槽1Bの戻り管13の配置は、ろ床槽1Bの戻り管13の出口13cが流出口16が形成される側壁2bに向けられている限り、任意である。例えば、
図4(a)に示すように、ろ床槽1Aの戻り管13の垂直部13aが流出口16が形成される受水槽2の側壁2bの近傍に配置される一方で、ろ床槽1Bの戻り管13の垂直部13aが流出口16が形成される受水槽2の側壁2bと対向する側壁2dの近傍に配置されていてもよい。さらに、
図4(b)に示すように、ろ床槽1Aの戻り管13の垂直部13aが流出口16が形成される受水槽2の側壁2bと対向する側壁2dの近傍に配置される一方で、ろ床槽1Bの戻り管13の垂直部13aが流出口16が形成される受水槽2の側壁2bの近傍に配置されていてもよい。
【0040】
図5は、さらに別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。
図5に示す散水ろ床装置は、
図3に示す散水ろ床装置の変形例に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態の構成と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0041】
図5に示す散水ろ床装置は、受水槽2が2つのろ床槽1A,1Bの間に配置され、かつ廃水が通過可能に構成される仕切り板18を有している点で、
図3に示す散水ろ床装置と異なる。仕切り板18によって、受水槽2は、原廃水が流入する前室19と、原廃水が流出する後室20とに分割される。そのため、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水は、前室19に貯留された原廃水のみを撹拌すればよく、ろ床槽1Bの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水は、後室20に貯留された原廃水のみを撹拌すればよい。言い換えれば、仕切り板18によって、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水が混合される原廃水の量と、ろ床槽1Bの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水が混合される原廃水の量と、が減少される。その結果、受水槽2内での原廃水と、戻り廃水との混合状態をより改善することができる。
【0042】
図6(a)は、仕切り板の一例を示す模式図であり、
図6(b)は、仕切り板の他の例を示す模式図である。
図6(a)および
図6(b)に仕切り板18の例を示すが、仕切り板18の構成は、廃水が前室19から後室20に通過可能である限り、任意である。
【0043】
図6(a)に示す仕切り板18は、その上部を廃水が通過可能であるように、高さhが調整されている。仕切り板18の高さhは、受水槽2の底壁から仕切り板18の上端部までの鉛直方向の距離に相当する。
【0044】
図6(b)に示す仕切り板18は、前室19と後室20とを互いに連通する複数の孔を有している。孔の大きさ、形状、および配置は、廃水の性状などに応じて任意に決定することができる。
【0045】
図7は、さらに他の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態の構成と同様であるので、その重複する説明を省略する。
【0046】
図7に示す散水ろ床装置のろ床槽1A,1Bのそれぞれは、受水槽2内に配置された上記供給管12から分岐して、受水槽2内まで延びるバイパス管25を有している点で、上述した実施形態と異なる。図示した例では、バイパス管25には、流量調整弁26が配置されている。流量調整弁26の開度を調整することで、供給管12からバイパス管25を通って受水槽2に戻らされる廃水の流量を調整することができる。
【0047】
本実施形態では、ポンプ10によってろ床槽1A(1B)に供給される廃水の一部がバイパス管25を介して受水槽2内に戻される。バイパス管25の出口25aから排出された廃水によって、受水槽2内の原廃水を撹拌することができるので、受水槽内2内で流入口15から流出口16に向かって流れる原廃水と、戻り管13の出口13cから排出される戻り廃水との混合状態がより改善される。その結果、受水槽2内での汚泥堆積およびスカムの発生を効果的に防止することができる。
【0048】
バイパス管25の出口25aの配置は、受水槽2内での原廃水の撹拌ができる限り、任意である。しかしながら、汚泥の堆積を防止するという観点から、ろ床槽1Aおよびろ床槽1Bにそれぞれ設けられたバイパス管25の出口25aは、受水槽2の底壁近傍に配置されるのが好ましい。但し、堆積する汚泥の量が少ない一方で、発生するスカムの量が多い受水槽2の場合は、バイパス管25の出口25aを廃水の液面から下方に10~20cmの位置に配置させるのが好ましい。この理由は、廃水の液面に近傍に溜まるスカムを効果的に廃水全体に混合させるためである。
【0049】
さらに、
図7に示すように、ろ床槽1Aに設けられたバイパス管25の出口25aは、ろ床槽1Aの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水の流れに向けられているのが好ましい。同様に、ろ床槽1Bに設けられたバイパス管25の出口25aは、ろ床槽1Bの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水の流れに向けられているのが好ましい。このような構成によれば、バイパス管25の出口25aから排出された廃水が戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水に合流し、その結果、受水槽2内の原廃水と、戻り廃水との混合状態がより改善される。
【0050】
戻り管13を流れる廃水の流量Qbは、ポンプ10の容量にもよるが、受水槽2からろ床槽1に供給される廃水の量Q以上である(Q≦Qb)のが好ましい。一例として、ろ床槽1の有効容量が2m3の場合、ろ床槽1に供給される廃水の量Qは、4~10m3/hに設定され、好ましくは、5~7m3/hに設定される。
【0051】
図8は、さらに別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態の構成と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0052】
図8に示す散水ろ床装置は、上述した仕切り板18と、バイパス管25と、を備えている。図示した例では、パイパス管25の出口25aは、該出口25aから排出された廃水が仕切り板18に沿って流れるように配置されている。このような構成によれば、バイパス管25の出口25aから排出された廃水によって、汚泥が仕切り板18の近傍に堆積することが防止される。
【0053】
図8に示すように、仕切り板18の端部にガイド板28を設けてもよい。ガイド板28は、円弧状の水平断面形状を有しており、ガイド板28の一方の側端部は仕切り板18に接続され、他方の側端部は受水槽2の側壁2dに接続される。本実施形態では、バイパス管25の出口25aは、ガイド板28の内面に対向している。ガイド板28によって、バイパス管25の出口25aから排出されて、仕切り板18に沿って流れた廃水の流れ方向を受水槽2の側壁2dに沿った流れ方向に変更することができる。その結果、仕切り板18の近傍だけでなく、受水槽2の側壁2dの近傍に、汚泥が堆積することが防止される。
【0054】
一実施形態では、ガイド板28を、
図5に示す仕切り板18に設けてもよい。
図5に示す散水ろ床装置は、
図8に示すバイパス管25を有していないが、ガイド版28によって、ろ床槽1A,1Bの戻り管13の出口13cから排出された戻り廃水によって形成された原廃水と戻り廃水との混合液の流れを受水槽2の側壁に沿って案内することができる。なお、図示はしないが、受水槽2内の原廃水と、戻り廃水との混合状態を改善するために、ガイド板28を受水槽2の四隅の内の少なくとも1つにさらに設置してもよい。例えば、ガイド板28を受水槽2の四隅に設置すると好適である。
【0055】
図9は、さらに別の実施形態に係る散水ろ床装置の受水槽を模式的に示す平面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態の構成と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0056】
図9に示す散水ろ床装置は、受水槽2内に配置された少なくとも1つ(図示した例では、3つ)の散気装置30を有している点で、上述した実施形態と異なる。各散気装置30は、空気、窒素などの気体を供給する気体供給源31と気体供給ライン33を介して連結されている。気体供給ライン33は、メインライン33aと、メインライン33aから分岐して各散気装置30まで延びる分岐ライン33bと、を有している。各分岐ライン33bには、開閉弁35が配置されており、開閉弁35の開閉動作を制御することで、受水槽2内への気体の供給と停止を制御することができる。本実施形態では、各開閉弁35を間欠的に開閉させることで、気体を間欠的に受水槽2内に貯留された廃水に供給している。
【0057】
散気装置30から受水槽2に貯留された廃水に気体を供給することで、受水槽内2内で流入口15から流出口16に向かって流れる原廃水と、戻り管13の出口13cから排出される戻り廃水との混合状態を改善することができる。特に、受水槽2の中央部における廃水の液面にスカムが滞留しやすい場に、受水槽2の中央部に散気装置30を配置することで、スカムの成長を防止することができる。
【0058】
各散気装置30は、連続運転してもよいし、間欠運転してもよい。受水槽2内での廃水の発泡の問題などを考慮すると、各散気装置30を間欠運転するのが好ましい。一実施形態では、複数の散気装置30のうちのいくつかを連続運転し、残りの散気装置30を間欠運転してもよい。各散気装置30を間欠運転する場合は、各開閉弁35の開閉動作(すなわち、開閉時間)をタイマー(図示せず)によって制御してもよい。タイマーは、制御部6に内蔵されていてもよいし、制御部6とは別に設けてもよい。タイマーの設定時間は、例えば、開時間が5~10分に設定されるのに対して、閉時間が1~6時間に設定される。なお、各散気装置30を間欠運転する場合は、排ガス処理が必要となる。受水槽2に供給される廃水がし尿の場合では、高濃度臭気用の既設の脱臭設備で、上記排ガス処理を行うことができる。
【0059】
図10(a)は、戻り管の変形例を示す模式図であり、
図10(b)は、戻り管の他の変形例を示す模式図であり、
図10(c)は、戻り管のさらに他の変形例を示す模式図である。
図10(a)乃至
図10(c)に示す戻り管13には、該戻り管13に洗浄水を供給するための洗浄ノズルが挿入されるポート39が形成されている。
【0060】
図10(a)に示す例では、戻り管13に形成されたエア抜き管をポート39として利用している。
図10(b)および
図10(c)に示す例では、戻り管13の屈曲部を構成するT字配管40の端部をポート39として利用している。洗浄ノズルをポート39に挿入するとき以外は、ポート39は、閉止プラグ、および閉止フランジなどの閉止部材によって閉止されている。
【0061】
ろ床槽1内に配置された担体5に廃水を散布すると、微生物膜が肥大し、担体5から剥離する。剥離した微生物膜は、受水槽2に戻り廃水とともに流入し、受水槽2内の堆積物の原因となることがある。そのため、従来から、担体5に付着している微生物膜を水で洗浄するメンテナンスが定期的に行われている。しかしながら、担体5の下部に形成された微生物膜を水で洗浄するためには、大量の水、大きなマンパワー、および長い作業時間を必要とする。
【0062】
そこで、戻り管13に洗浄ノズルを挿入可能なポート39を形成し、該ポート39に挿入された洗浄ノズルから水(特に、高圧水)を戻り管13に供給して、担体5の下部に付着した微生物膜の洗浄作業を行う。この洗浄作業によれば、比較的短時間で、少量の水を消費するだけで、担体5の下部の洗浄を行うことができる。その結果、メンテナンスに係るマンパワーを低減させ、作業時間の短縮を図ることができる。
【0063】
さらに、ポート39に挿入された洗浄ノズルから戻り管13に水(特に、高圧水)を供給することで、戻り管13に堆積した汚泥および/または微生物膜を除去することができる。その結果、戻り管13の出口13cから受水槽2に適切に戻り廃水を排出することができるようになる。
【0064】
図示はしないが、ろ床槽1がドレン口を備えていることがある。この場合、ドレン口に、
図10(c)に示すようなT字配管の一端を接続し、このT字配管の残りの2つの開端部のいずれかまたは両方を、洗浄ノズルが挿入される上記ポート39として用いてもよい。T字配管の2つの開端部は、通常は、閉止プラグ、および閉止フランジなどの閉止部材によって閉止される。2つの閉止部材のいずれかまたは両方は、洗浄ノズルが挿入される際に外される。
【0065】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
【符号の説明】
【0066】
1 ろ床槽
1a 箱体
1b 蓋
1c 散水管
1d 管継手
2 受水槽
2a,2b,2c,2d 側壁
3 散水栓
5 担体
7 架台
10 ポンプ
12 供給管
13 戻り管
13a 垂直部
13b 水平部
13c 出口
13d 縮径部
15 流入口
16 流出口
18 仕切り板
19 前室
20 後室
25 バイパス管
26 流量調整弁
28 ガイド板
30 散気装置
39 ポート