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特許7411037サンプルのストレッチテスト装置、及びこれを備えたサンプルのストレッチテストシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】サンプルのストレッチテスト装置、及びこれを備えたサンプルのストレッチテストシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/08 20060101AFI20231227BHJP
【FI】
G01N3/08
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022141354
(22)【出願日】2022-09-06
(65)【公開番号】P2023109683
(43)【公開日】2023-08-08
【審査請求日】2022-09-06
(31)【優先権主張番号】10-2022-0012125
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519219047
【氏名又は名称】フレックシゴー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】FLEXIGO INC.
【住所又は居所原語表記】3-dong, 1065, Chungjeol-ro, Mokcheon-eup, Dongnam-gu, Cheonan-si, Chungcheongnam-do 31234, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】イ,キ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】シン,ドン ゴン
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ ワン
【審査官】鴨志田 健太
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106896022(CN,A)
【文献】特開2000-314690(JP,A)
【文献】特開2006-214795(JP,A)
【文献】特開2017-181082(JP,A)
【文献】特開2003-207430(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置テーブルと;
前記設置テーブルの中心を基準とする仮想の配置円の縁に沿って等間隔で配置され、テストしようとする、フレキシブルフィルムからなるサンプルを把持する把持モジュールと;を含み、
前記設置テーブルに結合され、前記フレキシブルフィルムからなるサンプルの両面に平行な水平方向に対応して前記仮想の配置円の法線方向に沿って前記把持モジュールをスライド移動させる把持駆動モジュール;及び
前記設置テーブルの下部に配置され、前記フレキシブルフィルムからなるサンプルの両面に垂直な垂直方向に対応して前記サンプルを加圧する加圧モジュール;のうちの少なくとも1つをさらに含み、
前記加圧モジュールは、
前記設置テーブルの下部に離隔配置される加圧支持体と、
前記把持モジュールが把持したサンプルの加圧のために、前記加圧支持体の上部に離隔配置される加圧部材と、
前記加圧支持体に昇降移動可能に結合される加圧昇降部材と、
前記加圧昇降部材を昇降移動させる加圧駆動モジュールと、を含み、
前記加圧昇降部材は、
少なくとも3つが前記加圧支持体に離隔配置され、
前記加圧モジュールは、
一端部が前記加圧昇降部材にリンク結合され、他端部は前記加圧部材にリンク結合される加圧リンク部材をさらに含むことを特徴とする、ストレッチテスト装置。
【請求項2】
前記把持モジュールは、
前記設置テーブルに結合される把持ベースブロックと、
前記把持ベースブロックに回転可能に結合される把持開閉ブラケットと、
前記サンプルの把持のために前記把持開閉ブラケットに回転可能に結合される把持ピボットブラケットと、
前記把持ピボットブラケットが前記把持ベースブロックに装着された前記サンプルの把持状態を維持させる把持調節部材と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項3】
前記把持モジュールは、
前記把持ピボットブラケットが前記サンプルを把持するとき、前記サンプルに作用する圧力を感知する把持圧力感知部;
前記把持ベースブロックを前記設置テーブルに結合させる把持ブラケット;
前記把持駆動モジュールとの着脱結合のために前記把持ベースブロックに結合される把持ブロック;
前記把持駆動モジュールと前記加圧モジュールのうちの少なくとも1つの動作に従って前記サンプルに作用する荷重を感知するテスト荷重感知部;及び
前記把持ピボットブラケットが前記サンプルを加圧するとき、前記把持開閉ブラケットを前記把持ベースブロックに固定させる開閉停止ブロック;のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項4】
前記把持モジュールと前記把持駆動モジュールのうちのいずれか一つには、
把持連結突部が突設され、
前記把持モジュールと前記把持駆動モジュールのうちのもう一つには、前記把持連結突部が嵌合される把持連結部が陥没又は貫通形成されることを特徴とする、請求項1に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項5】
前記把持モジュールは、前記設置テーブルにスライド移動可能に結合され、
前記把持駆動モジュールは、
前記把持モジュールとの結合のための把持往復ブロック、及び
前記把持往復ブロックをスライド移動させる把持往復駆動部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項6】
前記把持駆動モジュールは、
前記設置テーブルの中心から遠ざかる前記把持モジュールの最大移動限界を感知する伸長限界感知部と、
前記設置テーブルの中心から離隔する前記把持モジュールの初期位置を感知する把持デフォルト感知部と、をさらに含み、
前記把持往復ブロックには、
前記伸長限界感知部と前記把持デフォルト感知部のうちのいずれか一つを動作させる把持制限スイッチが備えられることを特徴とする、請求項5に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項7】
前記把持往復駆動部は、
前記把持モジュールのスライド移動のための回転力を発生させる把持駆動部材と、
前記回転力の伝達を受けて前記把持往復ブロックをスライド移動させる往復伝達部材と、を含むことを特徴とする、請求項5に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項8】
前記把持駆動モジュールは、
前記設置テーブルに結合される把持駆動支持部をさらに含み、
前記往復伝達部材は、
前記把持駆動支持部において前記回転力によって回転する把持駆動ローラーと、
前記把持駆動ローラーから離隔して前記把持駆動支持部に回転可能に結合される把持被動ローラーと、
無限軌道を形成して前記把持駆動ローラーと前記把持被動ローラーに外接し、前記把持往復ブロックが結合される把持駆動ベルトと、を含むことを特徴とする、請求項7に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項9】
前記加圧駆動モジュールは、
前記加圧昇降部材の昇降移動のための回転力を発生させる加圧駆動部材と、
前記加圧駆動部材の回転力によって回転する駆動スクリュー部材と、
前記加圧昇降部材に結合された状態で前記駆動スクリュー部材に螺合される駆動ナット部材と、を含むことを特徴とする、請求項に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項10】
前記加圧駆動モジュールは、
前記加圧部材の最大上昇限界を感知する上昇限界感知部と、
前記加圧部材の初期位置を感知する下降限界感知部と、をさらに含み、
前記駆動ナット部材には、
前記上昇限界感知部と前記下降限界感知部のうちのいずれか一つを動作させる昇降スイッチが備えられることを特徴とする、請求項に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項11】
前記加圧モジュールは、
前記駆動ナット部材の昇降移動を案内する昇降ガイド部材をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載のサンプルのストレッチテスト装置。
【請求項12】
サンプルのテストのためのテスト空間が形成された本体と、
前記テスト空間に配置され、前記サンプルを把持した状態で前記サンプルと平行な水平方向へのサンプルストレッチ動作、及び前記サンプルと垂直な垂直方向へのサンプル加圧動作のうちの少なくとも一つの動作を行うテストユニットと、を含み、
前記テストユニットは、
請求項1~11のいずれか一項に記載のサンプルのストレッチテスト装置を含むことを特徴とする、サンプルのストレッチテストシステム。
【請求項13】
前記テスト空間で前記テストユニットの上側に離隔配置され、前記サンプルの状態を撮影する撮影ユニット;
前記サンプルに向かって光を発散する照明ユニット;及び
前記テストユニットの動作を制御する制御ユニット;のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載のサンプルのストレッチテストシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンプルのストレッチテスト装置、及びこれを備えたサンプルのストレッチテストシステムに係り、より具体的には、サンプル固定の反復性を安定的に維持させる一方、サンプルの水平方向とサンプルの垂直方向のうちの少なくとも1つの方向にサンプルに引張応力を付与し、これによるサンプルの配向性まで考慮して引張応力を定量的に測定及びモニタリングするためのサンプルのストレッチテスト装置、及びこれを備えたサンプルのストレッチテストシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、フレキシブルフィルム(以下、「サンプル」と略す)とは、タッチスクリーン、ディスプレイ、ハイブリッド、圧電素子を設置した発電フィルムなどの製造に用いられる柔軟性基板をいうもので、特に、その表面にコーティング物、すなわちITO(Indium Tin Oxide)、TCO(transparent conductive oxide)、メタルなどの多様な薄膜物質を蒸着塗布してそのフィルムの構造的、電気的固有特性を有することができるようにしたものである。
【0003】
従来のサンプルテスト方法は、物理的ストレスの印加に伴う構造的特性テストと、電気的特性テストに区分することができる。
【0004】
構造的特性テスト方法は、サンプルの一定の位置を、金属棒又は金属ピン又は手指で一定時間の間、叩いたり加圧したりして、サンプルが毀損又は破損したか否かを試験することができる。また、サンプルを電子天秤などに位置させて試験者がサンプルを叩いたり加圧したりするときに測定される荷重をサンプルテストの基準又は条件として設定してサンプルのテスト結果に反映することができる。
【0005】
しかし、従来の構造的特性テストの方法は、サンプルに印加される物理的ストレスの精度が確保されていない状態にてランダムに行った単純な方式であるため、テスト自体の意味がなく、一定時間の間のテストを通じて特定値の試験成績を得たとしても、その試験成績に対する確実性及び精度が著しく低下して信頼性を持つことができないのであり、試験者又は道具などの条件の変化に伴い、同一のサンプルに対して異なるように試験成績が導き出されうるという誤記、誤判の問題点を内包している。
【0006】
電気的特性テストの方法は、サンプルに電気的検出装置(オスロスコープ)を連結して、上記と同じ方式の物理的ストレスを加えたとき、サンプルから発生する電気的エネルギー特性を試験することができる。
【0007】
しかし、従来の電気的特性テストの方法は、前述したように物理的ストレスの正確性が確保されていない状態でテストを行ったので、試験成績に対する確実性と精度が著しく低下してテストに対する信頼性を持つことができず、試験者又は工具などの条件変化に応じて敏感に変化する電気的特性の精密テストは不可能であり、電気的エネルギーの発生の有無を単純にテストしたことに局限されうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0003331号公報(2016年1月8日公開、発明の名称:シート状素材の伸長機構)
【文献】韓国特許第10-1764681号公報(2017年8月3日公告、発明の名称:フレキシブルフィルム押圧試験方法)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、従来の問題点を解決するためのもので、その目的は、サンプル固定の反復性を安定的に維持させる一方、サンプルの水平方向とサンプルの垂直方向とのうちの少なくとも1つの方向へとサンプルに引張応力を付与し、これによるサンプルの配向性まで考慮して引張応力を定量的に測定及びモニタリングするためのサンプルのストレッチテスト装置、及び、これを備えたサンプルのストレッチテストシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための好適な実施例によれば、本発明によるサンプルのストレッチテスト装置は、(1)設置テーブルと;(2)前記設置テーブルの中心を基準とする仮想の配置円の縁に沿って等間隔に配置され、テストしようとするサンプルを把持する把持モジュールと;を含み、(i)前記設置テーブルに結合され、前記サンプルと平行な水平方向に対応して前記仮想の配置円の法線方向に沿って前記把持モジュールをスライド移動させる把持駆動モジュール;及び、(ii)前記設置テーブルの下方に配置され、前記サンプルと垂直な垂直方向に対応して前記サンプルを加圧する加圧モジュール;のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0011】
ここで、前記把持モジュールは、(1)前記設置テーブルに結合される把持ベースブロックと、(2)前記把持ベースブロックに回転可能に結合される把持開閉ブラケットと、(3)前記サンプルの把持のために前記把持開閉ブラケットに回転可能に結合される把持ピボットブラケットと、(4)前記把持ピボットブラケットが前記把持ベースブロックに装着された前記サンプルの把持状態を維持させる把持調節部材と、を含む。
【0012】
ここで、前記把持モジュールは、(1)前記把持ピボットブラケットが前記サンプルを把持する際、前記サンプルに作用する圧力を感知する把持圧力感知部;(2)前記把持ベースブロックを前記設置テーブルに結合させる把持ブラケット;(3)前記把持駆動モジュールとの着脱結合のために前記把持ベースブロックに結合される把持ブロック;(4)前記把持駆動モジュール及び前記加圧モジュールのうちの少なくとも1つの動作に従って前記サンプルに作用する荷重を感知するテスト荷重感知部;及び(5)前記把持ピボットブラケットが前記サンプルを加圧する際、前記把持開閉ブラケットを前記把持ベースブロックに固定させる開閉停止ブロック;のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0013】
ここで、前記把持モジュールと前記把持駆動モジュールとのうちのいずれか一つには、把持連結突部が突設され、前記把持モジュールと前記把持駆動モジュールとのうちのもう一つには、前記把持連結突部が嵌め合わされる把持連結穴が陥没又は貫通形成される。
【0014】
ここで、前記把持モジュールは、前記設置テーブルにスライド移動可能に結合され、前記把持駆動モジュールは、前記把持モジュールとの結合のための把持往復ブロック、及び前記把持往復ブロックをスライド移動させる把持往復駆動部を含む。
【0015】
ここで、前記把持駆動モジュールは、前記設置テーブルの中心から遠ざかる前記把持モジュールの最大移動限界を感知する伸長限界感知部と、前記設置テーブルの中心から離隔する前記把持モジュールの初期位置を感知する把持デフォルト感知部と、をさらに含み、前記把持往復ブロックには、前記伸長限界感知部と前記把持デフォルト感知部とのうちのいずれか一つを動作させる把持制限スイッチが備えられる。
【0016】
ここで、前記把持往復駆動部は、前記把持モジュールのスライド移動のための回転力を発生させる把持駆動部材と、前記回転力の伝達を受けて前記把持往復ブロックをスライド移動させる往復伝達部材と、を含む。
【0017】
ここで、前記把持駆動モジュールは、前記設置テーブルに結合される把持駆動支持部をさらに含み、前記往復伝達部材は、前記把持駆動支持部にて前記回転力によって回転する把持駆動ローラーと、前記把持駆動ローラーから離隔して前記把持駆動支持部に回転可能に結合される把持被動ローラーと、無限軌道を形成して前記把持駆動ローラーと前記把持被動ローラーとに外接し、前記把持往復ブロックが結合される把持駆動ベルトと、を含む。
【0018】
ここで、前記加圧モジュールは、前記設置テーブルの下方に離隔配置される加圧支持体と、前記把持モジュールが把持したサンプルの加圧のために、前記加圧支持体の上方に離隔配置される加圧部材と、前記加圧支持体に昇降移動可能に結合される加圧昇降部材と、前記加圧昇降部材を昇降移動させる加圧駆動モジュールと、を含む。
【0019】
前記加圧昇降部材は、少なくとも3つが前記加圧支持体に離隔配置され、前記加圧モジュールは、一端部が前記加圧昇降部材にリンク結合され、他端部は前記加圧部材にリンク結合される加圧リンク部材と、をさらに含む。
【0020】
ここで、前記加圧駆動モジュールは、前記加圧昇降部材の昇降移動のための回転力を発生させる加圧駆動部材と、前記加圧駆動部材の回転力によって回転する駆動スクリュー部材と、前記加圧昇降部材に結合された状態で前記駆動スクリュー部材にネジ合わせ結合(螺合)される駆動ナット部材と、を含む。
【0021】
ここで、前記加圧駆動モジュールは、前記加圧部材の最大上昇限界を感知する上昇限界感知部と、前記加圧部材の初期位置を感知する下降限界感知部と、をさらに含み、前記駆動ナット部材には、前記上昇限界感知部及び前記下降限界感知部のうちのいずれか一つを動作させる昇降スイッチが備えられる。
【0022】
ここで、前記加圧モジュールは、前記駆動ナット部材の昇降移動を案内する昇降ガイド部材をさらに含む。
【0023】
本発明によるサンプルのストレッチテストシステムは、サンプルのテストのためのテスト空間が形成された本体と、前記テスト空間に配置され、前記サンプルを把持した状態で前記サンプルと平行な水平方向へのサンプルストレッチ動作、及び前記サンプルと垂直な垂直方向へのサンプル加圧動作のうちの少なくとも一つの動作を行うテストユニットと、を含み、前記テストユニットは、本発明によるサンプルのストレッチテスト装置を含む。
【0024】
本発明によるサンプルのストレッチテストシステムは、前記テスト空間にて前記テストユニットの上側に離隔配置され、前記サンプルの状態を撮影する撮影ユニット;前記サンプルに向かって光を発散する照明ユニット;及び前記テストユニットの動作を制御する制御ユニットのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明によるサンプルのストレッチテスト装置、及びこれを備えたサンプルのストレッチテストシステムによれば、サンプル固定の反復性を安定的に維持させる一方、サンプルの水平方向とサンプルの垂直方向とのうちの少なくとも1つの方向にサンプルに引張応力を付与し、これによるサンプルの配向性まで考慮して引張応力を定量的に測定及びモニタリングすることができる。より詳細には、サンプルの製造工程中の延伸工程で、サンプルの構成品に対して縦方向(MD、Machine Direction)延伸及び横方向(TD、Transverse Direction)延伸が行われるので、これによるサンプルの配向性を考慮した引張応力を定量的に測定及びモニタリングすることができる。
【0026】
また、本発明は、テストユニットの詳細な結合関係(結合の構造・方式)を介して、把持駆動モジュールでもってサンプルの水平方向に対するストレッチテストを行い、加圧モジュールでサンプルの垂直方向に対するストレッチテストを行うことができる。
【0027】
また、本発明は、把持モジュールの詳細な結合関係を介して、把持モジュールがサンプルの縁部を容易に把持することができる。
【0028】
また、本発明は、把持モジュールにおける把持圧力感知部の付加結合関係を介して、サンプルを把持する際、発生する圧力を精密に測定し、サンプルの把持圧力によってサンプルが損傷又は破損することを防止することができる。
【0029】
また、本発明は、把持モジュールにおける把持ブラケットの付加結合関係を介して、設置テーブルに配置される多数の把持モジュールを等間隔で配置させることができ、把持モジュールを個別単位でメンテナンスすることができるようにする。
【0030】
また、本発明は、把持モジュールにおける把持ブロックの付加結合関係を介して、把持駆動モジュールと把持ベースブロックとの着脱を容易にし、把持モジュールを個別単位でメンテナンスすることができるようにする。また、把持ブロックの詳細な結合関係を介して、テスト荷重感知部を把持ベースブロックに安定的に結合させることができる。また、把持ブロックの詳細な結合関係を介して、設置テーブル又は把持ブラケットにおける把持モジュールのスライド移動の結合構造を明確にすることができる。
【0031】
また、本発明は、把持モジュールにおけるテスト荷重感知部の付加結合関係を介して、サンプルが引っ張られる際、発生する荷重を精密に測定し、測定された荷重でサンプルの引張による引張応力を実現することができる。
【0032】
また、本発明は、把持モジュールにおける開閉停止ブロックの付加結合関係を介して、把持ベースブロックにおける把持開閉ブラケットの回転を防止し、把持モジュールでサンプルの把持力を安定的に維持させ、把持モジュールからサンプルが分離されることを防止することができる。また、把持ベースブロック及び把持開閉ブラケットにおける開閉停止ブロックの結合力を向上させることができる。
【0033】
また、本発明は、把持駆動モジュールの詳細な結合関係を介して、設置テーブル又は把持ブラケットにおいて把持往復駆動部の動作に従って把持モジュールのスライド移動を円滑にすることができる。
【0034】
また、本発明は、把持駆動モジュールにおける把持往復ブロックのスライド移動を円滑にすることができる。
【0035】
また、本発明は、把持往復ブロックと把持モジュールの把持連結ブロックとの着脱結合を明確にし、把持モジュールと把持駆動モジュールとをそれぞれ個別にメンテナンスすることができる。
【0036】
また、本発明は、把持往復ブロックにおける部材結合部を介して往復伝達部材との結合を容易にすることができる。
【0037】
また、本発明は、往復感知部を介して、把持モジュールの初期位置を明確にし、把持モジュールの過度なスライド移動を防止し、サンプルが任意に破損することを防止することができる。
【0038】
また、本発明は、把持往復駆動部の詳細な結合関係を介して、把持駆動部材の回転力でもって把持モジュールを容易にスライド移動させることができる。
【0039】
また、本発明は、往復伝達部材の詳細な結合関係を介して、把持駆動部材から発生する回転力でもって直線運動を実現し、把持モジュールのスライド移動を円滑にすることができる。
【0040】
また、本発明は、加圧モジュールの詳細な結合関係を介して、サンプルの下方からの加圧駆動モジュールの動作に従って、サンプルの中心部分を容易に加圧することができる。
【0041】
また、本発明は、加圧体の詳細な結合関係を介して、加圧部材と加圧昇降部材と加圧駆動モジュールだけでなく、昇降ガイド部材を定位置結合させることができる。
【0042】
また、本発明は、加圧モジュールにおける加圧リンク部材の結合関係を介して、サンプルの下部で加圧部材がサンプルを加圧する位置を多様に変更させることができる。
【0043】
また、本発明は、加圧駆動モジュールの詳細な結合関係を介して、加圧駆動部材の回転力で加圧部材を容易に昇降移動させることができる。
【0044】
また、本発明は、昇降感知部を介して、加圧部材の初期位置を明確にし、加圧部材の過度な昇降移動を防止し、サンプルが任意に破損することを防止することができる。
【0045】
また、本発明は、昇降ガイド部材の付加結合関係を介して、加圧ナット部材の昇降移動を明確にし、昇降感知部を定位置させることができる。
【0046】
また、本発明は、撮影ユニットの付加結合関係を介して、サンプルの状態をイメージとして取得して保管することができる。
【0047】
また、本発明は、照明ユニットの付加結合関係を介して、取得されるイメージを鮮明かつ明確にすることができる。
【0048】
また、本発明は、制御ユニットを介して、テストユニットの動作を安定化させ、サンプルの状態変化をモニタリングし、テストユニットの動作に連携してシステムの動作状態を作業者が視覚及び聴覚のうちの少なくとも1つで確認可能であり、サンプルのストレッチテストに必要な情報を簡単に入力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテストシステムを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテストシステムにおいてテスト空間に設置される撮影ユニットと照明ユニットを示す斜視図である。
図3】本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置を示す斜視図である。
図4】本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置において設置テーブルに配置される把持ブラケットと把持モジュールと把持駆動部との結合状態を示す分解斜視図である。
図5】本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置においてサンプルを把持するために把持モジュールが開放された状態を示す斜視図である。
図6】本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置においてサンプルを垂直方向に加圧するための加圧モジュールを示す斜視図である。
図7】本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置における加圧モジュールの結合状態を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、添付図面を参照して、本発明によるサンプルのストレッチテスト装置、及びこれを備えたサンプルのストレッチテストシステムの一実施例について説明する。このとき、本発明は、実施例によって制限又は限定されるものではない。なお、本発明を説明するにあたり、公知の機能又は構成についての具体的な説明は、本発明の要旨を明確にするために省略できる。
【0051】
図1図7を参照すると、本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテストシステムは、本体10と、テストユニット20と、を含み、撮影ユニット60、照明ユニット70及び制御ユニット80のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0052】
本体10は、サンプルSのストレッチテストシステムの外観を形成する。
【0053】
本体10には、サンプルSのテストのためのテスト空間11が形成される。
【0054】
本体10には、テスト空間11を開閉するための、跳ね上げ扉式または跳ね上げ天板式の空間開閉部材12が備えられうる。
【0055】
本体10には、テスト空間11の開閉に対応して空間開閉部材12を緩衝可能に支持する、シリンダ-ダンパーとしての開閉ダンパー13が備えられうる。開閉ダンパー13の一端側はテスト空間11に面した箇所にて本体10の背壁に結合され、開閉ダンパー13の他端側は、テスト空間11に面した箇所にて空間開閉部材12の手前側の部分に結合される。
【0056】
本体10には、テストユニット20を緊急停止させる非常停止ボタン14が備えられることができる。
【0057】
本体10には、制御ユニット80の入力モジュールが配置される引き出し15が、前後方向にスライド移動可能に備えられうる。引き出し15は、本体10に対して挿し込み・抜き出しが可能である。
【0058】
テストユニット20は、テスト空間11の下部に配置される。テストユニット20は、サンプルSを把持した状態で、サンプルSと平行な水平方向へのサンプルSのストレッチ動作、及びサンプルSと垂直な垂直方向へのサンプルSの加圧動作のうちの少なくとも1つの動作を行う。テストユニット20は、本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置を含むことができる。本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置は、以下でより詳細に説明する。
【0059】
撮影ユニット60は、テスト空間11にて、テストユニット20の上側に離隔配置される。撮影ユニット60は、サンプルSのストレッチ動作及びサンプルSの加圧動作のうちの少なくとも1つの動作に対応して、サンプルSの状態を撮影することができる。
【0060】
撮影ユニット60は、(1)テスト空間11の上方部における左右の側面に沿った箇所にて、本体10の背壁から前方へと突出するように形成されるブラケットガイド61と、(2)左右方向に梁(はり)状に延び左右端部が、左右のブラケットガイド61に、前後方向へとスライド移動可能に結合されるガイドスライダー62と、(3)ガイドスライダー62に、左右方向へとスライド移動可能に結合されるブロック状の撮影スライダー63と、(4)撮影スライダー63に結合される装着ブロック64と、(5)サンプルSの撮影のために装着ブロック64に吊り下げ式に結合される撮影モジュール65と、を含むことができる。
【0061】
ブラケットガイド61は、一対が互いに離隔した状態で配置されうる。
【0062】
ガイドスライダー62は、撮影スライダー63がスライド移動可能に結合される梁(はり)状のロッドガイド621と、ロッドガイド621の左右の端部に結合された状態で左右のブラケットガイド61にそれぞれスライド移動可能に結合されるロッドスライダー622と、を含むことができる。ガイドスライダー62には、ロッドスライダー622をブラケットガイド61に結合させる前後固定部623が備えられうる。一例として、前後固定部623は、ロッドスライダー622にねじ込まれることにより、ブラケットガイド61を加圧するので、ロッドスライダー622をブラケットガイド61に固定させることができる。
【0063】
撮影スライダー63には、撮影スライダー63をガイドスライダー62のロッドガイド621に結合させる左右固定部631が備えられうる。一例として、左右固定部631は、撮影スライダー63にねじ込まれることにより、ガイドスライダー62のロッドガイド621を加圧するので、撮影スライダー63をロッドガイド621に固定させることができる。
【0064】
装着ブロック64は、撮影スライダー63に結合される固定装着部641と、固定装着部641を基準(中心)として固定装着部641にローリング(前後方向軸まわりの回転; rolling)運動可能に結合されるローリング調節部642と、ローリング調節部642を固定装着部641に固定させるローリングロッカー643と、固定装着部641を基準としてローリング調節部642にピッチング(左右方向軸まわりの回転; pitching)運動可能に結合されるピッチング結合部644と、を含むことができる。ここで、ピッチング結合部644の端部には、撮影モジュール65が結合されることが好ましい。また、ここで、ピッチング結合部644には、ローリング調節部642に回転可能に結合されるアイドル動作部が備えられるので、ローリング調節部642を基準として(を中心とする)ピッチング結合部644のローリング運動を可能にすることができる。また、ローリング調節部642には、ピッチング結合部644が嵌め合わされるピッチング固定部が、陥没するようにして形成されるので、ピッチングの回転位置が調節されたピッチング結合部644を、ローリング調節部642に固定させることができる。
【0065】
装着ブロック64は、固定装着部を基準としてピッチング結合部644にヨーイング(上下右方向軸まわりの回転; yawing)運動可能に結合されるヨーイング調節部645を、さらに含むことができる。ここで、ヨーイング調節部645の端部には撮影モジュール65が結合されるので、サンプルSの水平状態を基準(中心)とする撮影モジュール65の回転を円滑に行うことができる。
【0066】
照明ユニット70は、サンプルSに向かって光を発散する。照明ユニット70は、サンプルSの状態を撮影するための光を発散することができる。
【0067】
照明ユニット70は、本体10の側面部(図示の例では背壁)に結合される照明カバー72と、照明カバー72に結合され、サンプルSに向かって光を発散する照明部材73と、を含むことができる。照明ユニット70は、本体10の側面部に結合され、照明カバー72が回転可能に結合される照明ブラケット71をさらに含むので、光の発散方向を調節することができる。
【0068】
制御ユニット80は、テストユニット20、撮影ユニット60及び照明ユニット70のうちの少なくともテストユニット20の動作を制御する。
【0069】
制御ユニット80には、サンプルSのストレッチ動作、サンプルSの加圧動作によるサンプルSの状態をモニタリングするための映像表示部81が備えられうる。
【0070】
制御ユニット80には、テストユニット20の動作状態、撮影ユニット60の動作状態、及び照明ユニット70の動作状態のうちの少なくとも1つの動作状態を、視覚及び聴覚のうちの少なくとも1つで表示する状態通知部82が備えられうる。
【0071】
図示してはいないが、制御ユニット80には、サンプルSのストレッチテストに必要な情報を入力し、映像表示部81の表示状態を調整するキーボードやマウスなどが含まれている入力モジュールが備えられうる。入力モジュールは、本体10に差し込み・抜き出しが可能に結合された引き出し15に備えられ、必要に応じて引き出し15を差し込み・抜き出しして本体10から露出させることができる。
【0072】
次に、本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置について説明する。本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテスト装置は、設置テーブル21と、把持モジュール23と、を含み、把持駆動モジュール24及び加圧モジュール25のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0073】
設置テーブル21は、テスト空間11の底部を形成する。
【0074】
設置テーブル21には、把持モジュール23の把持ブラケット22が装着される装着凹部211が陥没形成されるので、把持モジュール23を定位置に固定させることができる。
【0075】
設置テーブル21には、把持開口部212が貫通形成されるので、把持モジュール23はテスト空間11でスライド移動可能とし、把持駆動モジュール24は設置テーブル21の下部に設置することができる。
【0076】
把持モジュール23は、設置テーブル21の中心を基準とする仮想の配置円の縁に沿って等間隔に配置される。把持モジュール23は、サンプルSと平行な水平方向を基準にしてスライド移動可能に、少なくとも2つが等間隔に設置テーブル21に配置されうる。本発明の一実施例において、把持モジュール23は、8つが設置テーブル21に配置されていると図示した。把持モジュール23は、テストしようとするサンプルSを把持する。
【0077】
把持モジュール23は、設置テーブル21に結合される把持ベースブロック35と、把持ベースブロック35に回転可能に結合される把持開閉ブラケット36と、サンプルSの把持のために把持開閉ブラケット36に回転可能に結合される把持ピボットブラケット37と、把持ピボットブラケット37が把持ベースブロック35に装着されたサンプルの把持状態を維持させる把持調節部材と、を含む。
【0078】
把持ベースブロック35には、後述する開閉停止ブロック39に対応して開閉停止ブロック39が着脱可能に結合される第1ブロック結合部351が備えられることができる。把持ベースブロック35には、把持開閉ブラケット36が回転可能に結合されるベース突部が備えられ、ベース突部には第1ブロック結合部351が備えられるようにする。
【0079】
把持ベースブロック35には把持スライダー321が結合されうる。把持スライダー321は、設置テーブル21又は把持ブラケット22に結合されうる。
【0080】
把持開閉ブラケット36は、一対が互いに離隔して把持ベースブロック35のベース突部に回転可能に結合される開閉ブラケット部と、一対の開閉ブラケット部を連結させる開閉ブラケットロッドと、を含むことができる。図示してはいないが、把持開閉ブラケット36は、チャネル形状を示すことができる。把持開閉ブラケット36には、把持モジュール23がサンプルSを把持した状態で、第1ブロック結合部351と結合された開閉停止ブロック39が結合される、第2ブロック結合部361が備えられうる。
【0081】
把持ピボットブラケット37は、把持開閉ブラケット36に回転可能に結合される把持ピボットブロックと、サンプルSの把持のために把持ピボットブロックに回転可能に結合されるサンプル支持ブロック371と、を含むことができる。サンプル支持ブロック371の結合の方式・構造を通じて、サンプルSの厚さに対応してサンプル支持ブロック371の自由度を確保することができ、サンプル支持ブロック371によってサンプルSが損傷することを防止することができる。
【0082】
把持ピボットブラケット37は、把持調節部材が結合される把持係止部372をさらに含むことができる。一例として、把持係止部372には、把持調節部材のうち、把持調節カム38に備えられる把持調節レバー381が差し込み・抜き出し可能なレバー装着部373が陥没形成され、把持調節カム38の回転を円滑にすることができる。他の例として、把持係止部372には、把持調節部材中の把持調節ねじ部が差し込み・抜き出し可能なレバー装着部373が陥没形成され、把持調節ノブ(図示せず)が把持係止部372を安定的に加圧又は加圧解除することができる。別の例として、把持ピボットブロック又は把持係止部372には、把持調節部材中の把持調節ノブ(図示せず)が結合されることで、把持調節ノブ(図示せず)の結合関係を明確にすることができる。
【0083】
把持調節部材は、カム方式とノブ方式に区分することができる。
【0084】
図4及び図5に示すように、カム方式の把持調節部材は、把持ピボットブラケット37の把持係止部372を加圧するように、把持開閉ブラケット36に回転可能に結合される把持調節カム38を含むことができる。把持調節カム部38の回転中心を形成するカム軸部は、把持ピボットブラケット37の回転中心を形成するピボット軸部から離隔配置されることが好ましい。把持調節カム38には、ユーザの把持のための把持調節レバー381が備えられうる。これにより、把持ベースブロック35に装着されたサンプルSを、把持ピボットブラケット37のサンプル支持ブロック371が支持した状態で、把持調節レバー381を用いて把持調節カム38を回転させると、把持調節カム38が把持係止部372を加圧し、把持ピボットブロックが回転し、サンプル支持ブロック371がサンプルSを加圧するので、把持モジュール23にサンプルSを安定的に固定させることができる。そして、反対の動作で、把持調節レバー381がレバー装着部に挿入されるように把持調節カム38を逆回転させると、サンプル支持ブロック371によるサンプルSの加圧力が解除されるので、把持モジュール23からサンプルSを分離することができる。
【0085】
図示してはいないが、ノブ方式の把持調節部材は、把持ピボットブラケット37の回転軸部を把持開閉ブラケット36に固定させる把持調節ノブ(図示せず)を含むことができる。サンプル支持ブロック371がサンプルSを把持する際、把持調節ノブ(図示せず)は、把持開閉ブラケット38の外側で把持ピボットブラケット37のピボット軸部にねじ合わされるので、把持開閉ブラケット36における把持ピボットブラケット37の回転を制限し、把持モジュール23にサンプルSを安定的に固定させることができる。そして、これとは反対に、把持開閉ブラケット38の外側で把持ピボットブラケット37のピボット軸部とのネジ合わせ結合が解除されると、把持開閉ブラケット36における把持ピボットブラケット37の回転を自由にし、サンプル支持ブロック371によるサンプルSの加圧力が解除されるので、把持モジュール23からサンプルSを分離することができる。
【0086】
図示してはいないが、ノブ方式の把持調節部材は、把持ピボットブラケット37に螺合される把持調節ノブ(図示せず)を含むことができる。把持ピボットブラケット37がサンプルSを把持するとき、把持調節ノブ(図示せず)が把持ピボットブラケット37に螺合されることにより、把持調節ノブ(図示せず)がサンプルSを加圧するので、把持モジュール23にサンプルSを安定的に固定させることができる。一例として、把持ピボットブラケット37は、把持開閉ブラケット36に固定されることが有利である。他の例として、把持ピボットブラケット37は、把持開閉ブラケット36に回転可能に結合されるが、把持ピボットブラケット37がサンプルSを把持するとき、把持開閉ブラケット36を基準として把持ピボットブラケット37の回転を制限するようにピボット停止部材(図示せず)を備えることが好ましい。そして、これとは反対に、把持ピボットブラケット37から把持調節ノブ(図示せず)のネジ合わせ結合が解除されると、把持調節ノブ(図示せず)によるサンプルSの加圧力が解除されるので、把持モジュール23からサンプルSを分離することができる。
【0087】
図示してはいないが、ノブ方式の把持調節部材は、把持ピボットブラケット37の回転中心を形成するピボット軸部から離隔して把持開閉ブラケット36に回転可能に結合される把持調節軸部(図示せず)と、把持調節軸部(図示せず)から延びる把持調節ねじ部(図示せず)と、把持ピボットブラケット37の把持係止部372を加圧するために把持調節ねじ部(図示せず)に螺合される把持調節ノブ(図示せず)と、を含むことができる。把持調節ねじ部(図示せず)は、把持ピボットブラケット37の把持係止部372に備えられたレバー装着部373に挿脱可能に結合されうる。把持調節ノブ(図示せず)は、把持ピボットブラケット37にリンク結合されてもよく、把持ピボットブラケット37とは別個に備えられてもよい。すると、サンプル支持ブロック371がサンプルSを把持するとき、把持調節ノブ(図示せず)が把持調節ねじ部(図示せず)に螺合されるので、把持開閉ブラケット36における把持ピボットブラケット37の回転を制限し、把持モジュール23にサンプルSを安定的に固定させることができる。そして、これとは反対に、把持調節ねじ部(図示せず)から把持調節ノブ(図示せず)の螺合が解除されると、把持開閉ブラケット36における把持ピボットブラケット37の回転を自由にし、サンプル支持ブロック371によるサンプルSの加圧力が解除されるので、把持モジュール23からサンプルSを分離することができる。
【0088】
把持モジュール23は、(1)把持ピボットブラケット37がサンプルSを把持する際に、サンプルSに作用する圧力を感知する把持圧力感知部(図示せず);(2)把持ベースブロック35を設置テーブル21に結合させる把持ブラケット22;(3)把持駆動モジュール24との着脱結合のために把持ベースブロック35に結合される把持ブロック;(4)把持駆動モジュール24及び加圧モジュール25のうちの少なくとも1つの動作に従ってサンプルSに作用する荷重を感知するテスト荷重感知部34;及び(5)把持ピボットブラケット37がサンプルSを加圧する際に、把持開閉ブラケット36を把持ベースブロック35に固定させる開閉停止ブロック39;の少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0089】
把持圧力感知部(図示せず)は、サンプルの把持動作に対応して圧力を感知するものであるため、把持ピボットブラケット37に備えられるサンプル支持ブロック371、把持ピボットブラケット37に備えられる把持係止部372、把持調節部材、及び把持ベースブロック35におけるサンプルS装着部分のうちのいずれか一つに備えられうる。把持圧力感知部(図示せず)は、測定精度の向上のために、把持ピボットブラケット37に備えられるサンプル支持ブロック371、又は把持ベースブロック35におけるサンプルS装着部分に備えられることが有利である。
【0090】
把持ブラケット22には、多数の把持ベースブロック35のうちのいずれか一つが結合され、設置テーブル21に備えられた装着凹部211に装着固定されるようにする。把持ブラケット22には、設置テーブル21に備えられた把持開口部212と連通するように把持連結開口部221が貫通形成されることが好ましい。把持ブラケット22には、把持ベースブロック35のスライド移動経路を形成する把持連結ガイド222が備えられうる。把持連結ガイド222は、把持ブラケット22が省略される場合、設置テーブル21に備えられうる。把持連結ガイド222は、把持ベースブロック35に備えられうる。
【0091】
結局、設置テーブル21と把持モジュール23の把持ベースブロック35のうちのいずれか一つには、把持モジュール23の把持ベースブロック35のスライド移動経路を形成する把持連結ガイド222が備えられ、設置テーブル21と把持モジュール23の把持ベースブロック35のうちのもう一つには、把持連結ガイド222に沿ってスライド移動する把持スライダー321が備えられうる。また、把持ブラケット22が備えられる場合、把持ブラケット22と把持モジュール23の把持ベースブロック35のうちのいずれか一つには、把持モジュール23の把持ベースブロック35のスライド移動経路を形成する把持連結ガイド222が備えられ、把持ブラケット22と把持モジュール23の把持ベースブロック35のうちのもう一つには、把持連結ガイド222に沿ってスライド移動する把持スライダー321が備えられうる。
【0092】
把持ブロックは、(1)把持駆動モジュール24に着脱可能に結合される把持連結ブロック31と、(2)把持ベースブロック35と把持連結ブロック31とを連結させる把持感知ブロック33と、を含むことができる。把持連結ブロック31には、把持駆動モジュール24の把持往復ブロック43と結合されるように把持連結穴311が陥没又は貫通して形成される。把持連結穴311は、把持駆動モジュール24の把持往復ブロック43に備えられうる。把持感知ブロック33には、後述するテスト荷重感知部34が備えられうる。
【0093】
把持ブロックは、把持連結ブロック31を把持感知ブロック33に結合させる把持ガイドブロック32をさらに含むことができる。把持ガイドブロック32には、把持スライダー321又は把持連結ガイド222が結合されうる。
【0094】
テスト荷重感知部34は、把持ブロックの把持感知ブロック33に結合される。すると、テスト荷重感知部34は、把持感知ブロック33を引っ張る際に、把持ベースブロック35に作用する荷重を測定することができる。
【0095】
テスト荷重感知部34が把持ブロックの把持感知ブロック33に結合されるとき、把持感知ブロック33及びテスト荷重感知部34のうちのいずれか一つには、把持感知突部(図示せず)が備えられ、把持感知ブロック33とテスト荷重感知部34のうちのもう一つには、把持感知突部(図示せず)が嵌め合わされてスライド移動可能な把持感知凹部(図示せず)が備えられるので、把持ブロックの把持感知ブロック33におけるテスト荷重感知部34の結合を明確にし、荷重の感知を簡便に行うことができる。
【0096】
開閉停止ブロック39は、把持ベースブロック35に結合され、把持開閉ブラケット36の回転を制限する。開閉停止ブロック39が把持ベースブロック35の第1ブロック結合部351に結合されると、開閉停止ブロック39の両端部が把持開閉ブラケット36の第2ブロック結合部361に結合され、開閉停止ブロック39が把持開閉ブラケット36の回転を阻止するので、把持ベースブロック35における把持開閉ブラケット36の回転を防止することができ、把持調節部材の動作に従って把持ピボットブラケット37がサンプルSを安定的に加圧固定することができる。
【0097】
把持駆動モジュール24は、設置テーブル21に結合される。把持駆動モジュール24は、サンプルSと平行な水平方向に対応して、仮想の配置円の法線方向に沿って把持モジュール23をスライド移動させる。ここで、把持モジュール23は、把持連結ガイド222と把持スライダー321との結合関係(結合の方式・構造)に従って、設置テーブル21にスライド移動可能に結合される。
【0098】
把持駆動モジュール24は、把持モジュール23との結合のための把持往復ブロック43と、把持往復ブロック43をスライド移動させる把持往復駆動部と、を含むことができる。
【0099】
把持往復ブロック43は、設置テーブル21の把持開口部212に露出する。把持往復ブロック43は、把持ブラケット22が備えられる場合、把持開口部212と連通した把持ブラケット22の把持連結開口部221にも露出する。把持往復ブロック43は、後述する把持駆動支持部41にスライド移動可能に結合されうる。
【0100】
把持往復ブロック43には、後述する把持駆動支持部41におけるスライド移動のための把持往復スライダー431が備えられうる。把持往復スライダー431は、後述する把持駆動支持部41に備えられうる。
【0101】
把持往復ブロック43には、把持往復駆動部の往復伝達部材42に着脱可能に結合される部材結合部432が備えられうる。部材結合部432は、往復伝達部材42の把持駆動ベルト423に結合されることが好ましい。
【0102】
把持往復ブロック43には、把持ブロックの把持連結ブロック31との結合のための把持連結突部433が備えられうる。把持連結突部433は、把持連結溝部311に嵌め合わされる。把持連結突部433は、把持連結ブロック31に備えられうる。
【0103】
結局、把持ブロックの把持連結ブロック31と把持駆動把持往復ブロック43のうちのいずれか一つには把持連結突部433が突出形成され、把持ブロックの把持連結ブロック31と把持往復ブロック43のうちのもう一つには、把持連結突部433が嵌め合わされる把持連結穴311が、陥没又は貫通して形成されうる。
【0104】
把持往復ブロック43には、後述する往復感知部の動作のための把持制限スイッチ434が備えられうる。把持制限スイッチ434は、後述する往復感知部における伸長限界感知部45と把持デフォルト感知部46とのうちのいずれか一つを動作させることができる。
【0105】
把持往復駆動部は、把持モジュール23のスライド移動のための回転力を発生させる把持駆動部材44と、後述する把持駆動支持部41に結合され、回転力の伝達を受けて把持往復ブロック43をスライド移動させる往復伝達部材42と、を含むことができる。往復伝達部材42は、(1)把持駆動支持部41の底面などにとりつけられて回転力によって回転する把持駆動ローラー421と、(2)把持駆動ローラー421から離隔して把持駆動支持部41の底面などに回転可能に結合される把持被動ローラー422と、(3)無限軌道を形成して把持駆動ローラー421と把持被動ローラー422に外接し、把持往復ブロック43の部材結合部432が結合される把持駆動ベルト423と、を含むことができる。
【0106】
把持駆動モジュール24は、設置テーブル21に結合される把持駆動支持部41をさらに含むことができる。把持駆動支持部41には、把持往復ブロック43のスライド移動経路を形成する把持往復ガイド411が備えられうる。把持往復ガイド411は、把持往復ブロック43に備えられうる。
【0107】
結局、把持駆動支持部41と把持往復ブロック43のうちのいずれか一つには、把持往復ブロック43のスライド移動経路を形成する把持往復ガイド411が備えられ、把持駆動支持部41と把持往復ブロック43のうちのもう一つには、把持往復ガイド411に沿ってスライド移動する把持往復スライダー431が備えられうる。
【0108】
把持駆動モジュール24は、把持モジュール23のスライド移動の限界を感知する往復感知部をさらに含むことができる。往復感知部は、矩形カップ状の把持駆動支持部41に備えられうる。往復感知部は、(1)設置テーブル21の中心から遠ざかる側での把持モジュール23の最大移動限界を感知する伸長限界感知部45と、(2)伸長限界感知部45から離隔して、設置テーブル21の中心から離隔する把持モジュール23の初期位置を感知する把持デフォルト感知部46と、を含むことができる。このようであると、把持往復ブロック43のスライド移動に応じて、把持制限スイッチ434は、伸長限界感知部45と把持デフォルト感知部46のうちのいずれか一つを動作させることで、把持往復駆動部が安定的に停止されるようにする。
【0109】
加圧モジュール25は、設置テーブル21の下方に配置される。加圧モジュール25は、サンプルSと垂直な垂直方向に対応してサンプルSを加圧する。
【0110】
加圧モジュール25は、(1)設置テーブル21の下方に離隔して配置される、筒型ケーシングなどとしての加圧支持体51と、(2)把持モジュール23が把持したサンプルSの加圧のために加圧支持体51の上方に離隔して配置される、一つのピンなどとしての加圧部材52と、(3)加圧支持体51の天板(上部支持カバー512)などに、上下方向に延びるロッド(加圧昇降ロッド532)が昇降移動可能に結合される複数(図示の例で3つ)の加圧昇降部材53と、(4)加圧昇降部材53を昇降移動させる加圧駆動モジュール56と、を含むことができる。このようであると、加圧駆動モジュール56の駆動動作に従って、ピン状などの加圧部材52は、垂直方向に沿ってサンプルSを加圧することができる。
【0111】
加圧支持体51は、(1)上部と下部が開口している中空筒状などの支持ケーシング511と、(2)支持ケーシング511の上部に結合され、加圧昇降部材53が結合される上部支持カバー512と、(3)支持ケーシング511の下部に結合され、加圧駆動モジュール56が結合される底板状などの下部支持カバー513と、を含むことができる。加圧支持体51は、下部支持カバー513の下部に結合される仕上げカバー514をさらに含むことができる。仕上げカバー514は、後述する加圧駆動モジュール56の駆動伝達部材562を包み込んで保護する。
【0112】
加圧部材52は、加圧昇降部材53が結合されるか、或いは後述する加圧リンク部材54がリンク結合される加圧ブラケット521と、把持モジュール23に把持されたサンプルSの加圧のために加圧ブラケット521から把持モジュール23に把持されたサンプルSに向かって突出して形成される加圧突部522と、を含むことができる。
【0113】
加圧昇降部材53は、加圧支持体51の上部支持カバー512に結合される加圧昇降ガイド531と、加圧昇降ガイド531に昇降移動可能に結合される加圧昇降ロッド532と、を含むことができる。加圧昇降ロッド532の一端部は、加圧部材52の加圧ブラケット521に結合されるか、或いは後述する加圧リンク部材54にリンク機構をなすように結合されるようにする。加圧昇降ロッド532の他端部は、加圧駆動モジュール56の駆動ナット部材564に備えられた昇降結合部5641に結合されるようにする。
【0114】
加圧昇降部材53は、少なくとも3つが互いに離隔配置されるので、加圧部材52がサンプルSを加圧する位置を調節することができる。
【0115】
ここで、加圧モジュール25は、各加圧昇降部材53と、加圧部材52とをリンク結合させる、3つの加圧リンク部材54をさらに含むことができる。加圧リンク部材54の一端部は、それぞれの加圧昇降部材53にリンク結合され、加圧リンク部材54の他端部は、互いに離隔しつつ、加圧部材52の加圧ブラケットにリンク結合される。
【0116】
すると、一つ又は二つの加圧昇降部材53が相対的に上昇又は下降することにより、加圧部材52における加圧突部522の位置を変更させることができる。
【0117】
加圧駆動モジュール56は、加圧昇降部材53の昇降移動のための回転力を発生させる小型サーボモータなどとしての加圧駆動部材561と、加圧駆動部材561の回転力によって回転する、ネジ切りロッドとしての駆動スクリュー部材563と、加圧昇降部材53に結合された状態で駆動スクリュー部材563にネジ合わせ結合(螺合)される駆動ナット部材564と、を含むことができる。
【0118】
加圧駆動部材561は、加圧支持体51の下部支持カバー513に結合されうる。加圧駆動部材561は、加圧昇降部材53の個数に1:1の対応で備えられうる。
【0119】
駆動スクリュー部材563は、両端部が上部支持カバー512と下部支持カバー513に回転可能に結合されうる。駆動スクリュー部材563は、加圧昇降部材53の個数に1:1の対応で備えられうる。駆動スクリュー部材563の外周面には、駆動ナット部材564とのネジ合わせ結合(螺合)のための駆動ネジ切部(螺旋部)が備えられるようにする。
【0120】
駆動ナット部材564は、加圧昇降部材53の個数に1:1の対応で備えられうる。駆動ナット部材564の内周面には、駆動スクリュー部材563とのネジ合わせ結合(螺合)のためのナットネジ切部(螺旋部)が備えられるようにする。ナットネジ切部(螺旋部)は、駆動ネジ切部(螺旋部)にネジ合わせ結合(螺合)される。駆動ナット部材564には、加圧昇降部材53の加圧昇降ロッド532が結合される昇降結合部5641が備えられうる。駆動ナット部材564には、後述する昇降感知部の動作のための昇降スイッチ5642が備えられうる。昇降スイッチ5642は、後述する昇降感知部における上昇限界感知部57及び下降限界感知部58のうちのいずれか一つを動作させることができる。
【0121】
加圧駆動モジュール56は、加圧駆動部材561の回転力を駆動スクリュー部材563に伝達する駆動伝達部材562をさらに含むことができる。駆動伝達部材562は、加圧支持体51において回転力によって回転する加圧駆動ローラー5621と、加圧駆動ローラー5621から離隔して加圧支持体51に回転可能に結合される加圧被動ローラー5622と、無限軌道を形成して加圧駆動ローラー5621及び加圧被駆動ローラー5622に外接する加圧駆動ベルト5623と、を含むことができる。駆動伝達部材562は、加圧支持体51の下部支持カバー513に回転可能に結合され、弾性力によって加圧駆動ベルト5623を弾性加圧するベルト加圧部5624をさらに含むので、加圧駆動ベルト5623の張力を安定的に維持させ、動力伝達の安定性を確保することができる。
【0122】
加圧駆動モジュール56は、加圧部材52の昇降限界を感知する昇降感知部をさらに含むことができる。昇降感知部は、後述する昇降ガイド部材55に備えられうる。昇降感知部は、(1)加圧部材52の最大上昇限界を感知する上昇限界感知部57と、(2)加圧部材52の初期位置を感知する下降限界感知部58と、を含むことができる。これらを含むことで、加圧部材52又は加圧昇降部材53又は加圧ナット部材の昇降移動に応じて、昇降スイッチ5642は、上昇限界感知部57及び下降限界感知部58のうちのいずれか一つを動作させて加圧駆動モジュール56が安定的に停止されるようにする。
【0123】
加圧モジュール25は、駆動ナット部材564の昇降移動を案内する昇降ガイド部材55をさらに含むことができる。昇降ガイド部材55は、(1)加圧支持体51に支持される昇降柱551と、(2)昇降柱551に結合され、加圧駆動モジュール56における駆動ナット部材564の昇降移動経路を形成する駆動昇降ガイド552と、を含むことができる。昇降ガイド部材55には、感知設置ブラケット553がさらに備えられることで、昇降感知部を昇降ガイド部材55に簡便に設置することができる。
【0124】
次に、本発明の一実施例によるサンプルのストレッチテストシステムの動作について説明する。
【0125】
空間開閉部材12を動かしてテスト空間11を開放する。図5に示すように、把持ベースブロック35から把持ピボットブラケット37を離隔させた後、サンプルSの縁部が把持ベースブロック35に支持されるように、サンプルSを把持モジュール23に装着させる。そして、把持開閉ブラケット36の回転に応じて把持ピボットブラケット37がサンプルSの縁部を支持し、開閉停止ブロック39を結合して把持開閉ブラケット36を固定させた後、把持調節部材を動作させてサンプルSを把持モジュール23に固定させる。
【0126】
また、把持駆動モジュール24と加圧モジュール25のうちの少なくとも1つを動作させると、サンプルSの水平方向のストレッチ動作とサンプルSの垂直方向の加圧動作のうちの少なくとも1つの動作を実現することができる。
【0127】
このとき、撮影ユニット60はサンプルSのストレッチ状態を撮影し、照明ユニット70はサンプルSに光を発散することができる。
【0128】
制御ユニット80は、テストユニット20、撮影ユニット60及び照明ユニット70のうちの少なくともテストユニット20の動作を制御する。
【0129】
このとき、サンプルSのストレッチ状態に応じて、サンプルSに引張応力が発生し、テスト荷重感知部34は、引張応力に対応してサンプルSに作用する荷重を測定することができる。
【0130】
テスト荷重感知部34によって測定された荷重は、制御ユニット80を介して分析してサンプルSのストレッチ状態をテストすることができる。
【0131】
上述したサンプルのストレッチテスト装置、及びこれを備えたサンプルのストレッチテストシステムによれば、サンプル(S)固定の反復性を安定的に維持させる一方、サンプル(S)の水平方向とサンプル(S)の垂直方向のうちの少なくとも1つの方向にサンプルSに引張応力を付与し、これによるサンプルSの配向性まで考慮して引張応力を定量的に測定及びモニタリングすることができる。より詳細には、サンプルSの製造工程中の延伸工程にて、サンプルSの構成品に対して縦方向(MD、Machine Drigetion)延伸及び横方向(TD、Transverse Direction)延伸が行われるので、これによるサンプルSの配向性を考慮した引張応力を定量的に測定及びモニタリングすることができる。
【0132】
また、テストユニット20の詳細な結合関係を介して、把持駆動モジュール24でもってサンプルSの水平方向に対するストレッチテストを行い、加圧モジュール25でもってサンプルSの垂直方向に対するストレッチテストを行うことができる。
【0133】
また、把持モジュール23の詳細な結合関係を介して、把持モジュール23がサンプルSの縁部を容易に把持することができる。
【0134】
また、把持モジュール23における把持圧力感知部(図示せず)の付加結合構造(結合関係)を介して、サンプルSを把持する際、発生する圧力を精密に測定するとともに、サンプルSの把持圧力によってサンプル(S)が損傷又は破損することを防止することができる。
【0135】
また、把持モジュール23における把持ブラケット22の付加結合構造(結合関係)を介して、設置テーブル21に配置される多数の把持モジュール23を等間隔に配置させることができ、把持モジュール23を個別単位で(個々の把持モジュール23ごとに)メンテナンスすることができるようにする。
【0136】
また、把持モジュール23における把持ブロックの付加結合構造(結合関係)を介して、把持駆動モジュール24と把持ベースブロック35の着脱を容易にし、把持モジュール23を個別単位でメンテナンスすることができるようにする。また、把持ブロックの詳細な結合構造(結合関係)を介して、テスト荷重感知部34を把持ベースブロック35に安定的に結合させることができる。また、把持ブロックの詳細な結合関係を介して、設置テーブル21又は把持ブラケット22における把持モジュール23のスライド移動の結合構造を明確にすることができる。
【0137】
また、把持モジュール23におけるテスト荷重感知部34の付加結合関係を介して、サンプルSが引っ張られる際、発生する荷重を精密に測定し、測定された荷重でもってサンプルSの引張に伴う引張応力を実現することができる。
【0138】
また、把持モジュール23における開閉停止ブロック39の付加結合関係を介して、把持ベースブロック35における把持開閉ブラケット36の回転を防止し、把持モジュール23にてサンプルSの把持力を安定的に維持させ、把持モジュール23からサンプルSが分離されることを防止することができる。また、把持ベースブロック35と把持開閉ブラケット36における開閉停止ブロック39の結合力を向上させることができる。
【0139】
また、把持駆動モジュール24の詳細な結合関係を介して、設置テーブル21又は把持ブラケット22における把持往復駆動部の動作に従って把持モジュール23のスライド移動を円滑にすることができる。
【0140】
また、把持駆動モジュール24における把持往復ブロック43のスライド移動を円滑にすることができる。
【0141】
また、把持往復ブロック43と、把持モジュール23の把持連結ブロック31との着脱結合を明確にし、把持モジュール23と把持駆動モジュール24をそれぞれ個別にメンテナンスすることができる。
【0142】
また、把持往復ブロック43における部材結合部432を介して往復伝達部材42との結合を容易にすることができる。
【0143】
また、往復感知部を介して、把持モジュール23の初期位置を明確にし、把持モジュール23の過度なスライド移動を防止し、サンプルSが任意に破損することを防止することができる。
【0144】
また、把持往復駆動部の詳細な結合関係を介して、把持駆動部材44の回転力で把持モジュール23を容易にスライド移動させることができる。
【0145】
また、往復伝達部材42の詳細な結合関係を介して、把持駆動部材44から発生する回転力でもって直線運動を実現し、把持モジュール23のスライド移動を円滑にすることができる。
【0146】
また、加圧モジュール25の詳細な結合関係を介して、サンプルSの下方から、加圧駆動モジュール56の動作に従って、サンプルSの中心部分を容易に加圧することができる。
【0147】
また、加圧体の詳細な結合関係を介して、加圧部材52と加圧昇降部材53と加圧駆動モジュール56だけでなく、昇降ガイド部材55を定位置にて結合させることができる。
【0148】
また、加圧モジュール25における加圧リンク部材54の結合関係を介して、サンプルSの下部で加圧部材52がサンプルSを加圧する位置を多様に変更させることができる。
【0149】
また、加圧駆動モジュール56の詳細な結合関係を介して、加圧駆動部材561の回転力でもって加圧部材52を容易に昇降移動させることができる。
【0150】
また、昇降感知部を介して、加圧部材52の初期位置を明確にし、加圧部材52の過度な昇降移動を防止し、サンプルSが任意に破損することを防止することができる。
【0151】
また、昇降ガイド部材55の付加結合関係を介して、加圧ナット部材の昇降移動を明確にし、昇降感知部を定位置に位置させることができる。
【0152】
また、撮影ユニット60の付加結合関係を介して、サンプルSの状態をイメージとして取得して保管することができる。
【0153】
また、照明ユニット70の付加結合関係を介して、取得されるイメージを鮮明かつ明確にすることができる。
【0154】
また、制御ユニット80を介して、テストユニット20の動作を安定化させ、サンプルSの状態変化をモニタリングし、テストユニット20の動作に連携してシステムの動作状態を、作業者が視覚及び聴覚のうちの少なくとも1つで確認可能であり、サンプルSのストレッチテストに必要な情報を簡単に入力することができる。
【0155】
以上、図面を参照して本発明の好適な実施例を説明したが、当該技術分野における熟練した当業者であれば、下記の請求の範囲に記載された本発明の精神及び領域から逸脱することなく、本発明を多様に修正又は変更させることができる。
【0156】
図示の具体的な実施形態について、前提となる構造や作用を含めて要点を概説すると下記のとおりである。
【0157】
フレキシブルシートからなるサンプルに対して、その両面に水平な方向及び垂直な方向に応力を加えてストレッチテストを行うにあたり、測定の信頼性及び精度を向上させるべく、サンプルを把持する構造・機構、及び、応力を印加する構造・機構を改善する。そのために、一具体例において、下記A1~A5などの少なくともいずれかとすることができる。
【0158】
A1 正方形のシート状のサンプルSを、八角形の設置テーブル21の中央に配置し、放射方向に延びる八個の把持モジュール23により、正方形の四辺の中央部及び四隅を把持する。把持モジュール23は、いずれも同一の構造及び寸法を有し、設置テーブル21の周方向に均等に分布するように配置される。(図3
【0159】
A2 把持モジュール23は、いずれも、一つのレバー(把持調節レバー381)の操作により把持及びその解除を行うことができる。シートを把持するチャック箇所の間隔は、サンプルの厚みや所要の把持圧力に応じて、把持モジュール23の内側端に位置する「サンプル支持ブロック371」の選択により設定することができる。また、長方形板状の「開閉停止ブロック39」を差し込むことで、把持状態、及び、把持解除状態を維持することができる。(図4~5)
【0160】
A3 把持モジュール23の外側部分が、「把持ブロック」(31~34の部分の組み合わせ)をなし、この下端部(把持連結ブロック31)が、「把持駆動モジュール24」の駆動端(把持連結突部433)に連結される。「把持駆動モジュール24」は、駆動ベルトをなす「往復伝達部材42」と、これを駆動する、サーボモータなどによる「把持駆動部材44」とを含む。これにより、サンプルSに対して、水平方向に八方に引っ張るストレッチテストを繰り返し行うことができる。(図3
【0161】
A4 把持モジュール23は、設置テーブル21、及び、これに組付けられる台形状の板材(把持ブラケット22)に対して、設置テーブル21の放射方向にスライド可能に取り付けられる。このスライド動きをガイドするためには、設置テーブル21及び把持ブラケット22における放射方向に延びる開口(把持開口部212、把持連結開口部221)中の外側部分に取り付けられた把持ガイドブロック32(把持ブロックの下方部分)と、把持連結ガイド222とに、把持スライダー321がスライド可能に組付けられている。この把持スライダー321は、把持モジュール23の本体部(把持ベースブロック35)が載せられて固定される。(図4~5)
【0162】
A5 引張応力の測定は、「把持ブロック」(31~34の部分の組み合わせ)中に備えられた応力検知機構(テスト荷重感知部34)により行うことができる。特には、把持モジュール23の本体部(把持ベースブロック35)に接続された、「把持ブロック」の上部(把持感知ブロック33)と、設置テーブル21の側に接続された、「把持ブロック」の下部(把持ガイドブロック32)との間の応力を測定するように備えられ得る。(図4~5)
【0163】
A6 設置テーブル21の中央部にあるサンプルSの取り付け箇所の下方には、加圧モジュール25が備えられる。加圧モジュール25は、その中央上端のピン(加圧部材52)により、把持モジュール23でもって把持されたサンプルSの中央部に、下方から押圧力を加える。(図3及び図6
【0164】
A7 加圧モジュール25は、中央上端のピン(加圧部材52)が、その下方の3つの上下動駆動部材(加圧昇降部材53)により、6本のリンク(加圧リンク部材54)を介して上下に駆動される。(図6~7)
【符号の説明】
【0165】
10 本体
11 テスト空間
12 空間開閉部材
13 開閉ダンパー
14 非常停止ボタン
15 引き出し
20 テストユニット
21 設置テーブル
211 装着溝部
212 把持開口部
22 把持ブラケット
221 把持連結開口部
222 把持連結ガイド
23 把持モジュール
31 把持連結ブロック
311 把持連結溝部
32 把持ガイドブロック
321 把持スライダー
33 把持感知ブロック
34 テスト荷重感知部
35 把持ベースブロック
351 第1ブロック結合部
36 把持開閉ブラケット
361 第2ブロック結合部
37 把持ピボットブラケット
371 サンプル支持ブロック
372 把持係止部
38 把持調節カム
381 把持調節レバー
39 開閉停止ブロック
24 把持駆動モジュール
41 把持駆動支持部
411 把持往復ガイド
42 往復伝達部材
421 把持駆動ローラー
422 把持被動ローラー
423 把持駆動ベルト
43 把持往復ブロック
431 把持往復スライダー
432 部材結合部
433 把持連結突部
434 把持制限スイッチ
44 把持駆動部材
45 伸長限界感知部
46 把持デフォルト感知部
25 加圧モジュール
51 加圧支持体
511 支持ケーシング
512 上部支持カバー
513 下部支持カバー
514 仕上げカバー
52 加圧部材
521 加圧ブラケット
522 加圧突部
53 加圧昇降部材
531 加圧昇降ガイド
532 加圧昇降ロッド
54 加圧リンク部材
55 昇降ガイド部材
551 昇降柱
552 駆動昇降ガイド
553 感知設置ブラケット
56 加圧駆動モジュール
561 加圧駆動部材
562 駆動伝達部材
5621 加圧駆動ローラー
5622 加圧被動ローラー
5623 加圧駆動ベルト
5624 ベルト加圧部
563 駆動スクリュー部材
564 駆動ナット部材
5641 昇降結合部
5642 昇降スイッチ
57 上昇限界感知部
58 下降限界感知部
60 撮影ユニット
61 ブラケットガイド
62 ガイドスライダー
621 ロッドガイド
622 ロッドスライダー
623 前後固定部
63 撮影スライダー
631 左右固定部
64 装着ブロック
641 固定装着部
642 ローリング調節部
643 ローリングロッカー
644 ピッチング結合部
645 ヨーイング調節部
65 撮影モジュール
70 照明ユニット
71 照明ブラケット
72 照明カバー
73 照明部材
S サンプル
80 制御ユニット
81 映像表示部
82 状態通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7