(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/20 20200101AFI20231227BHJP
A24F 40/57 20200101ALI20231227BHJP
A24F 40/50 20200101ALI20231227BHJP
A24F 47/00 20200101ALI20231227BHJP
【FI】
A24F40/20
A24F40/57
A24F40/50
A24F47/00
(21)【出願番号】P 2022555192
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 KR2022000965
(87)【国際公開番号】W WO2022164115
(87)【国際公開日】2022-08-04
【審査請求日】2022-09-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0011024
(32)【優先日】2021-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0038972
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チェ ソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒョン チョン
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/209112(WO,A1)
【文献】特表2019-502364(JP,A)
【文献】国際公開第2020/194297(WO,A1)
【文献】特表2019-515684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/20
A24F 40/57
A24F 40/50
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を収容する液体保存部と、
超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子と、
前記振動子の共振周波数を含む所定範囲内の周波数及び前記所定範囲内の周波数の印加によって変化される前記振動子のインピーダンス間の相関関係に基づいて前記共振周波数の電圧の印加によって到逹する第1温度よりも高い第2温度に前記振動子を制御するための動作周波数を決定し、前記振動子に前記決定された動作周波数の電圧を印加することで、前記振動子を前記第2温度に制御するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記振動子は、
前記液体保存部から移動して液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の温度が前記第2温度に対応する温度に到逹するように、前記第2温度で発生した熱を前記吸収されたエアロゾル生成物質に伝達する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記吸収されたエアロゾル生成物質の粘度は、前記吸収されたエアロゾル生成物質の温度が上昇するほど減少し、
前記振動子は、
前記第2温度に制御されることにより、前記第1温度に制御される場合より粘度が減少したエアロゾル生成物質を霧化し、
前記粘度が減少したエアロゾル生成物質から前記第1温度に制御される場合より単位時間当たりさらに多量のエアロゾルを生成する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記振動子は、
前記第2温度に制御されることにより、前記第1温度に制御される場合に比べてインピーダンスが増加し、
前記プロセッサは、
前記増加したインピーダンスに対応するように上昇した前記振動子の温度によって、単位時間当たり生成されるエアロゾルの量が第1値ほど増加し、前記増加したインピーダンスに対応するように減少した振動エネルギーによって、単位時間当たり生成されるエアロゾルの量が第2値ほど減少する場合、
前記第1値が前記第2値を超過するように前記第2温度を決定する、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記粘度が減少したエアロゾル生成物質から霧化されるエアロゾルの粒子サイズは、0.2μm以上2μm以下である、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記吸収されたエアロゾル生成物質の温度に対応するように温度が変化する前記エアロゾルが前記エアロゾルを外部に排出する排出孔で45℃以上になるように前記第2温度を決定し、
前記振動子は、
前記排出孔におけるエアロゾルの温度が45℃以上になるように前記熱を前記吸収されたエアロゾル生成物質に伝達する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記振動子は、
印加される電圧の大きさに対応する振幅で振動して、
前記プロセッサは、
前記エアロゾル生成装置が可視的な煙が発生しない無煙(smokeless)モードで動作するように、前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生する有煙(smoke)モードよりも前記振動子に印加する電圧の大きさ及び前記振動子の振幅を減少させる、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記無煙モードで単位時間当たり前記エアロゾル生成物質の消耗量が所定値以下になるように前記振動子に印加する電圧の大きさを決定し、
前記振動子は、
前記決定された電圧の大きさに対応する振幅で振動することで、単位時間当たり前記所定値以下の量のエアロゾル生成物質を霧化する、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を収容する液体保存部と、
超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子と、
前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生する有煙モードで第1大きさの電圧を前記振動子に印加し、前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生しない無煙モードで前記第1大きさよりも小さい第2大きさの電圧を前記振動子に印加することで、前記無煙モードで前記振動子の温度を前記第1大きさの電圧に対応する温度よりも低い、前記第2大きさの電圧に対応する温度に制御するプロセッサを含む、エアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記液体保存部から移動して液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度は、前記振動子の温度が減少するほど増加し、
前記振動子は、
前記無煙モードで前記第2大きさの電圧が印加されることにより、前記第1大きさの電圧が印加される前記有煙モードよりも粘度が増加したエアロゾル生成物質を霧化する、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記無煙モードで単位時間当たり前記エアロゾル生成物質の消耗量が所定値以下になるように前記第2大きさを決定する、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を収容する液体保存部と、
超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子と、
前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生する有煙モードで前記振動子の振動数を第1振動数に制御し、前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生しない無煙モードで、前記振動子の複数の共振周波数のうち、共振が最も大きく発生するメイン共振周波数よりも低い周波数を有するサブ共振周波数の電圧を前記振動子に印加することで、前記振動子の振動数を前記第1振動数よりも低い第2振動数に制御するプロセッサを含む、エアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記霧化されるエアロゾルの粒子サイズは、振動数が減少するほど増加し、
前記振動子は、
前記無煙モードで前記第2振動数で振動することで、前記第1振動数で振動する前記有煙モードよりも粒子サイズが大きいエアロゾルを生成する、請求項12に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記エアロゾルの粒子サイズは、
前記無煙モードで2μm超過10μm以下であり、前記有煙モードで0.2μm以上2μm以下である、請求項13に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、
前記有煙モードで前記メイン共振周波数の電圧または前記メイン共振周波数と前記サブ共振周波数との電圧を前記振動子に印加する、請求項12に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、超音波を用いてエアロゾルを発生させうるエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、エアロゾル生成物質を加熱させてエアロゾルを生成させる方法に関する需要が増加している。これにより、加熱式エアロゾル生成装置または、超音波振動式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エアロゾル生成装置を使用する時、霧化量(例えば、煙量)が少ない場合、環境の制約なしにエアロゾル生成装置を使用可能であるという便宜性が提供されうる。一方、霧化量が多い場合、視覚的な満足感が提供されうる。したがって、状況によって霧化量を調節する技術が要求される。また、ユーザに伝達されるエアロゾルの温度によって満足感が異なるので、エアロゾルの温度を調節する技術が要求される。
【0004】
技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部;超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子;及び前記振動子の共振周波数を含む所定範囲内の周波数及び前記所定範囲内の周波数の印加によって変化される前記振動子のインピーダンス間の相関関係に基づいて前記共振周波数の電圧の印加によって到逹する第1温度よりも高い第2温度に前記振動子を制御するための動作周波数を決定し、前記振動子に前記決定された動作周波数の電圧を印加することで、前記振動子を前記第2温度に制御するプロセッサ;を含んでもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、超音波方式の振動子を用いたエアロゾル生成装置でユーザがパフを遂行しない間にも、エアロゾル生成物質の粘度を低めるために振動子を予熱状態に保持させる。したがって、ユーザのパフによる振動子の霧化動作への切換時、低い粘度のエアロゾル生成物質から迅速にエアロゾルを霧化させうるので、ユーザに均一な霧化量を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【
図2】
図1に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
【
図3】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】振動子に印加される電圧の周波数と振動子のインピーダンスとの関係の一例を示すグラフである。
【
図5】振動子に印加される電圧の周波数と振動子のインピーダンスとの関係の他の例を示すグラフである。
【
図6】エアロゾルの粒子サイズと霧化量の関係を説明するための図面である。
【
図7】
図6のエアロゾル生成装置が使用される一例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部;超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子;及び前記振動子の共振周波数を含む所定範囲内の周波数及び前記所定範囲内の周波数の印加によって変化される前記振動子のインピーダンス間の相関関係に基づいて前記共振周波数の電圧の印加によって到逹する第1温度よりも高い第2温度に前記振動子を制御するための動作周波数を決定し、前記振動子に前記決定された動作周波数の電圧を印加することで、前記振動子を前記第2温度に制御するプロセッサ;を含んでもよい。
【0009】
また、前記振動子は、前記液体保存部から移動して液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の温度が前記第2温度に対応する温度に到逹するように、前記第2温度で発生した熱を前記吸収されたエアロゾル生成物質に伝達する。
【0010】
また、前記吸収されたエアロゾル生成物質の粘度は、前記吸収されたエアロゾル生成物質の温度が上昇するほど減少し、前記振動子は、前記第2温度に制御されることにより、前記第1温度に制御される場合より粘度が減少したエアロゾル生成物質を霧化し、前記粘度が減少したエアロゾル生成物質から前記第1温度に制御される場合より単位時間当たりさらに多量のエアロゾルを生成する。
【0011】
また、前記振動子は、前記第2温度に制御されることにより、前記第1温度に制御される場合に比べて、インピーダンスが増加し、前記プロセッサは、前記増加したインピーダンスに対応するように上昇した前記振動子の温度によって、単位時間当たり生成されるエアロゾルの量が第1値ほど増加し、前記増加したインピーダンスに対応するように減少した振動エネルギーによって、単位時間当たり生成されるエアロゾルの量が第2値ほど減少する場合、前記第1値が前記第2値を超過するように前記第2温度を決定する。
【0012】
また、前記粘度が減少したエアロゾル生成物質から霧化されるエアロゾルの粒子サイズは、0.2μm以上2μm以下でもある。
【0013】
また、前記プロセッサは、前記吸収されたエアロゾル生成物質の温度に対応するように温度が変化する前記エアロゾルが前記エアロゾルを外部に排出する排出孔で45℃以上になるように前記第2温度を決定し、前記振動子は、前記排出孔におけるエアロゾルの温度が45℃以上になるように前記熱を前記吸収されたエアロゾル生成物質に伝達する。
【0014】
また、前記振動子は、印加される電圧の大きさに対応する振幅で振動し、前記プロセッサは、前記エアロゾル生成装置が可視的な煙が発生しない無煙(smokeless)モードで動作するように、前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生する有煙(smoke)モードよりも前記振動子に印加する電圧の大きさ及び前記振動子の振幅を減少させうる。
【0015】
また、前記プロセッサは、前記無煙モードで単位時間当たり前記エアロゾル生成物質の消耗量が所定値以下になるように前記振動子に印加する電圧の大きさを決定し、前記振動子は、前記決定された電圧の大きさに対応する振幅で振動することで、単位時間当たり前記所定値以下の量のエアロゾル生成物質を霧化する。
【0016】
他の側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部;超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子;及び前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生する有煙モードで第1大きさの電圧を前記振動子に印加し、前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生しない無煙モードで前記第1大きさよりも小さい第2大きさの電圧を前記振動子に印加することで、前記無煙モードで前記振動子の温度を前記第1大きさの電圧に対応する温度よりも低い、前記第2大きさの電圧に対応する温度に制御するプロセッサ;を含んでもよい。
【0017】
また、前記液体保存部から移動して液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度は、前記振動子の温度が減少するほど増加し、前記振動子は、前記無煙モードで前記第2大きさの電圧が印加されることにより、前記第1大きさの電圧が印加される前記有煙モードよりも粘度が増加したエアロゾル生成物質を霧化する。
【0018】
また、前記プロセッサは、前記無煙モードで単位時間当たり前記エアロゾル生成物質の消耗量が所定値以下になるように前記第2大きさを決定する。
【0019】
さらに他の側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部;超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子;及び前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生する有煙モードで前記振動子の振動数を第1振動数に制御し、前記エアロゾル生成装置から可視的な煙が発生しない無煙モードで、前記振動子の複数の共振周波数のうち、共振が最も大きく発生するメイン共振周波数より低い周波数を有するサブ共振周波数の電圧を前記振動子に印加することで、前記振動子の振動数を前記第1振動数より低い第2振動数に制御するプロセッサ;を含む。
【0020】
また、前記霧化されるエアロゾルの粒子サイズは、振動数が減少するほど増加し、前記振動子は、前記無煙モードで前記第2振動数で振動することで、前記第1振動数で振動する前記有煙モードよりも粒子サイズが大きいエアロゾルを生成する。
【0021】
また、前記エアロゾルの粒子サイズは、前記無煙モードで2μm超過10μm以下であり、前記有煙モードで0.2μm以上2μm以下でもある。
【0022】
また、前記プロセッサは、前記有煙モードで前記メイン共振周波数の電圧または前記メイン共振周波数と前記サブ共振周波数との電圧を前記振動子に印加する。
【0023】
実施例の説明のために現在広く使用される一般的な用語を選択したが、用語は、実施例が属する技術分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、実施例の説明のために使用される用語を解釈するとき、単に用語の名称のみに限定するものではなく、その用語が有する意味と本明細書の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0024】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載の「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0025】
あるエレメントまたはあるレイヤが他のエレメントまたは他のレイヤの「上部に(over)」、「上方に(above)」、「上に(on)」、「連結された(connected to)」または「結合された(coupled to)」と指称されるとき、これは、他のエレメントまたは他のレイヤの直上にあるか、連結されるか、直接結合されるか、または別途の結合されたエレメントまたはレイヤが中間に存在してもよい。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結された」、または「直接結合された」と言及されたきには、中間に別途のエレメントが存在していないと理解されねばならない。同じ参照番号は、全体として同じ要素を指称する。
【0026】
以下、添付図面に基づいて実施例について実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、実施例は、様々な異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0027】
以下、図面に基づいて実施例を詳細に説明する。
【0028】
図1は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0029】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、霧化器120、センサ130、ユーザインターフェース140、メモリ150及びプロセッサ160を含む。しかし、エアロゾル生成装置100の内部構造は、
図1に図示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置100の設計によって、
図1に図示されたハードウェア構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0030】
一例として、エアロゾル生成装置100は、本体を含み、その場合、エアロゾル生成装置100に含まれたハードウェア要素は、本体に位置する。
【0031】
他の実施例として、エアロゾル生成装置100は、本体及びカートリッジを含み、エアロゾル生成装置100に含まれたハードウェア要素は、本体及びカートリッジに分けられて位置しうる。または、エアロゾル生成装置100に含まれたハードウェア要素のうち、少なくとも一部は、本体及びカートリッジそれぞれに位置することもできる。
【0032】
以下、エアロゾル生成装置100に含まれた各要素が位置する空間を限定せず、各要素の動作について説明する。
【0033】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給する。すなわち、バッテリ110は、霧化器120がエアロゾル生成物質を霧化させるように電力を供給しうる。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置100内に備えられた他のハードウェア要素、すなわち、センサ130、ユーザインターフェース140、メモリ150及びプロセッサ160の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ110は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリでもある。
【0034】
例えば、バッテリ110は、ニッケル系バッテリ(例えば、ニッケル金属ハイドライドバッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ)、またはリチウム系バッテリ(例えば、リチウムコバルトバッテリ、リン酸鉄リチウムバッテリ、チタン酸リチウムバッテリ、リチウムイオンバッテリまたはリチウムポリマーバッテリ)を含む。但し、エアロゾル生成装置100に使用されるバッテリ110の種類は、前述したところによって制限されない。必要によって、バッテリ110は、アルカリバッテリ、またはマンガンバッテリを含んでもよい。
【0035】
霧化器120は、プロセッサ160の制御によってバッテリ110から電力を供給される。霧化器120は、バッテリ110から電力を供給されてエアロゾル生成装置100に保存されたエアロゾル生成物質を霧化させうる。
【0036】
霧化器120は、エアロゾル生成装置100の本体に位置する。または、エアロゾル生成装置100が本体及びカートリッジを含む場合、霧化器120は、カートリッジに位置するか、本体及びカートリッジに分けられて位置する。霧化器120がカートリッジに位置する場合、霧化器120は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ110から電力を供給されうる。また、霧化器120が本体及びカートリッジに分けられて位置する場合、霧化器120で電力供給が必要な部品は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ110から電力を供給されうる。
【0037】
霧化器120は、カートリッジの内部のエアロゾル生成物質からエアロゾル(aerosol)を発生させる。エアロゾルは、気体中に液体及び/または、固体微細粒子が分散されている浮遊物を意味する。したがって、霧化器120から発生するエアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と空気が混合された状態を意味する。例えば、霧化器120は、エアロゾル生成物質の相(phase)を気化及び/または昇華を通じて気体の相に変換させうる。また、霧化器120は、液体及び/または、固相のエアロゾル生成物質を微細粒子化して放出することで、エアロゾルを生成することができる。
【0038】
例えば、霧化器120は、超音波振動方式を用いることでエアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させうる。超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0039】
図1に図示されていないが、霧化器120は、熱を発生させることで、エアロゾル生成物質を加熱するヒータを選択的に含みうる。エアロゾル生成物質は、ヒータによって加熱され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0040】
ヒータは、任意の適した電気抵抗性物質で形成されうる。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータは、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによって具現されるが、それらに制限されない。
【0041】
例えば、一実施例においてヒータは、カートリッジの一部でもある。また、カートリッジは、後述する液体伝達手段及び液体保存部を含んでもよい。液体保存部に収容されたエアロゾル生成物質は、液体伝達手段に移動し、ヒータは、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させうる。例えば、ヒータは、液体伝達手段に巻かれるか、液体伝達手段に隣接して配置されうる。
【0042】
他の例として、エアロゾル生成装置100は、シガレットを収容する収容空間を含み、ヒータは、エアロゾル生成装置100の収容空間に挿入されたシガレットを加熱することができる。エアロゾル生成装置100の収容空間にシガレットが収容されることにより、ヒータは、シガレットの内部及び/または外部に位置する。これにより、ヒータは、シガレット内のエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させうる。
【0043】
一方、ヒータは、誘導加熱式ヒータでもある。誘導加熱式ヒータは、交番磁場(alternating magnetic field)を誘導する導電性コイルを含んでもよい。その場合、シガレットまたはカートリッジには、交番磁場によって加熱されうるサセプタが含まれる。
【0044】
エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ130を含んでもよい。少なくとも1つのセンサ130でセンシングされた結果は、プロセッサ160に伝達され、センシング結果によって、プロセッサ160は、霧化器120の動作制御、喫煙の制限、カートリッジ(または、シガレット)挿入有/無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置100を制御することができる。
【0045】
例えば、少なくとも1つのセンサ130は、パフ感知センサを含んでもよい。パフ感知センサは、外部から流入される気流の流量(flow)変化、圧力変化、及び音の検出のうち、少なくとも1つに基づいて、ユーザのパフを感知する。パフ感知センサは、ユーザのパフの開始タイミング及び終了タイミングを検出し、プロセッサ160は、検出されたパフの開始タイミング及び終了タイミングによってパフ期間(puff period)及び非パフ(non-puff)期間を判断することができる。
【0046】
また、少なくとも1つのセンサ130は、ユーザ入力センサを含んでもよい。ユーザ入力センサは、スイッチ、物理的ボタン、タッチセンサのようにユーザの入力を受信するセンサでもある。例えば、タッチセンサは、ユーザが金属材質によって形成された所定の領域をタッチする場合、キャパシタンス(capacitance)の変化が発生し、キャパシタンスの変化を検出することで、ユーザの入力を感知することができる静電容量型センサでもある。プロセッサ160は、静電容量型センサから受信したキャパシタンスの変化の前後値を比較することで、ユーザの入力が発生したか否かを決定することができる。キャパシタンスの変化前後値が既設定のしきい値を超えた場合、プロセッサ160は、ユーザの入力が発生したと決定することができる。
【0047】
また、少なくとも1つのセンサ130は、モーションセンサを含みうる。モーションセンサを通じてエアロゾル生成装置100の勾配、移動速度及び加速度のようなエアロゾル生成装置100の動きに係わる情報を獲得することができる。例えば、モーションセンサは、エアロゾル生成装置100が動く状態、エアロゾル生成装置100の停止状態、パフのためにエアロゾル生成装置100が所定範囲内の角度で傾いた状態及び各パフ動作の間でパフ動作時とは異なる角度でエアロゾル生成装置100が傾いた状態に係わる情報を測定することができる。モーションセンサは、当該技術分野で知られた多様な方法を用いてエアロゾル生成装置100の運動情報を測定することができる。例えば、モーションセンサは、x軸、y軸、及びz軸3方向の加速度を測定する加速度センサ及び3方向の角速度を測定するジャイロセンサを含んでもよい。
【0048】
また、少なくとも1つのセンサ130は、近接センサを含む。近接センサは、近付く物体、あるいは近傍に存在する物体の有無または距離を電磁界の力または赤外線などを用いて機械的接触なしに検出するセンサを意味し、これを通じて、エアロゾル生成装置100にユーザの接近有無を検出することができる。
【0049】
また、少なくとも1つのセンサ130は、イメージセンサを含む。イメージセンサは、例えば、物体のイメージを獲得するためのカメラを含む。イメージセンサは、カメラによって獲得されたイメージに基づいて物体を認識する。プロセッサ160は、イメージセンサを通じて獲得されたイメージを分析してユーザがエアロゾル生成装置100を使用するための状況であるか否かを決定する。例えば、ユーザがエアロゾル生成装置100を使用するために、エアロゾル生成装置100を唇近傍に接近させるとき、イメージセンサは、唇のイメージを獲得することができる。プロセッサ160は、獲得されたイメージを分析して唇と判断される場合、ユーザがエアロゾル生成装置100を使用するための状況であることを決定する。これを通じて、エアロゾル生成装置100は、霧化器120を予め動作させるか、ヒータを予熱させうる。
【0050】
また、少なくとも1つのセンサ130は、エアロゾル生成装置100に使用されうる消耗品(例えば、カートリッジ、シガレットなど)の装着または脱去を感知することができる消耗品脱着センサを含む。例えば、消耗品脱着センサは、消耗品がエアロゾル生成装置100に接触したか否かを感知するか、イメージセンサによって消耗品の脱着如何を判断する。また、消耗品脱着センサは、消耗品のマーカーと相互作用することができるコイルのインダクタンス値の変化を感知するインダクタンスセンサであるか、消耗品のマーカーと相互作用するキャパシタのキャパシタンス値の変化を感知するキャパシタンスセンサでもある。
【0051】
また、少なくとも1つのセンサ130は、温度センサを含む。温度センサは、霧化器120のヒータ(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知することができる。エアロゾル生成装置100は、ヒータの温度を感知する別途の温度センサを含むか、別途の温度センサを含む代わりに、ヒータ自体が温度センサの役割を遂行することができる。または、ヒータが温度センサの役割を遂行すると共に、エアロゾル生成装置100に別途の温度センサがさらに含まれる。また、温度センサは、ヒータだけではなく、エアロゾル生成装置100の印刷回路基板(PCB)、バッテリのような内部部品の温度を感知することもできる。
【0052】
また、少なくとも1つのセンサ130は、エアロゾル生成装置100の周辺環境の情報を測定する多様なセンサを含む。例えば、少なくとも1つのセンサ130は、周辺環境の温度を測定する温度センサ、周辺環境の湿度を測定する湿度センサ、周辺環境の圧力を測定する大気圧センサなどを含んでもよい。
【0053】
エアロゾル生成装置100に備えられるセンサ130は、上述した種類に限定されず、多様なセンサをさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置100は、ユーザ認証及び保安のためにユーザの指から指紋情報を獲得する指紋センサ、瞳の虹彩パターンを分析する虹彩認識センサ、手の平を撮影したイメージから静脈内還元ヘモグロビンの赤外線の吸収量を感知する静脈認識センサ、目、鼻、口及び顔面輪郭などの特徴点を2Dまたは3D方式で認識する顔面認識センサ及びRFID(Radio-Frequency Identification)センサなどを含んでもよい。
【0054】
エアロゾル生成装置100には、上の例示された多様なセンサ130の例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されうる。すなわち、エアロゾル生成装置100は、前述したセンサのうち、少なくとも1つ以上のセンサでセンシングされる情報を組み合わせて活用する。
【0055】
ユーザインターフェース140は、ユーザにエアロゾル生成装置100の状態に係わる情報を提供する。ユーザインターフェース140は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI,WI-FI Direct,Bluetooth(登録商標),NFC(Near-Field Communication)など)を行うための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含んでもよい。
【0056】
但し、エアロゾル生成装置100には、前記例示された多様なユーザインターフェース140の例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されうる。
【0057】
メモリ150は、エアロゾル生成装置100内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、メモリ150は、プロセッサ160で処理されたデータ及び処理されるデータを保存する。メモリ150は、DRAM(dynamic random access memory), SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory), ROM(read-only memory), EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によって具現されうる。
【0058】
メモリ150には、エアロゾル生成装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0059】
プロセッサ160は、エアロゾル生成装置100の全般的な動作を制御する。プロセッサ160は、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、プロセッサ160が他の形のハードウェアによっても具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0060】
プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果を分析し、後続して遂行される処理を制御する。
【0061】
プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器120の動作が開始または終了されるように霧化器120に供給される電力を制御する。また、プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器120が適量のエアロゾルを発生させうるように霧化器120に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。例えば、プロセッサ160は、霧化器120の振動子が所定の振動数で振動するように振動子に供給される電流または電圧を制御することができる。
【0062】
一実施例において、プロセッサ160は、エアロゾル生成装置100に対するユーザ入力を受信した後、霧化器120の動作を開始する。また、プロセッサ160は、パフ感知センサを用いてユーザのパフを感知した後、霧化器120の動作を開始する。また、プロセッサ160は、パフ感知センサによってカウントされたパフ回数が既設定の回数に到逹すれば、霧化器120に電力供給を中断させうる。
【0063】
プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、ユーザインターフェース140を制御する。例えば、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、プロセッサ160はランプ、モータ及びスピーカのうち、少なくともいずれか1つを用いて、ユーザにエアロゾル生成装置100がすぐ終了するということを予告しうる。
【0064】
一方、
図1には、図示されていないが、エアロゾル生成装置100は、別途のクレードルと共にエアロゾル生成システムを形成しうる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置100のバッテリ110を充電するのに用いられる。例えば、エアロゾル生成装置100は、クレードル内部の収容空間に収容された状態で、クレードルのバッテリから電力を供給されてエアロゾル生成装置100のバッテリ110を充電する。
【0065】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0066】
図2は、
図1に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
【0067】
図2に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジ100bと、カートリッジ100bを支持する本体100aを含む。
【0068】
カートリッジ100bは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体100aに結合しうる。例えば、カートリッジ100bの一部が本体100aに挿入されるか、本体100aの一部がカートリッジ100bに挿入されることで、カートリッジ100bが本体100aに装着されうる。例えば、本体100aとカートリッジ100bは、スナップフィット(snap-fit)方式、螺合方式、磁力結合方式、嵌合方式などによって結合された状態を保持する。しかし、本体100aとカートリッジ100bとの結合方式は、前述したところによって制限されない。
【0069】
カートリッジ100bは、マウスピース210を含む。マウスピース210は、本体100aと結合される一端部と、反対方向の他端部に形成されうる。マウスピース210は、ユーザの口腔に挿入される部分である。マウスピース210は、カートリッジ100b内部のエアロゾル生成物質から発生したエアロゾルを外部に排出する排出孔211を含む。
【0070】
カートリッジ100bは、例えば、液状、固状、気状、またはゲル(gel)状のうち、いずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保持する。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含んでもよい。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0071】
液状組成物は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、及びビタミン混合物のうち、いずれか1つの成分、またはそれら成分の混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0072】
例えば、液状組成物は、ニコチン塩が添加された任意の重量比のグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含む。液状組成物には、2種以上のニコチン塩が含まれうる。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または、無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されうる。ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンであって、液状組成物の総溶液重量に対する任意の適切な重量の濃度を有することができる。
【0073】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置100の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択されうる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸またはリンゴ酸で構成された群から選択される単独の酸、または前記群から選択される2以上の酸の混合でもあるが、それらに限定されない。
【0074】
カートリッジ100bは、内部にエアロゾル生成物質を収容する液体保存部220を含む。すなわち、液体保存部220は、容器(container)のようにエアロゾル生成物質を保持することができる。このために、液体保存部220は、その内部に、例えば、スポンジ(sponge)や綿や布地や多孔性セラミック構造体のようなエアロゾル生成物質を含浸(含有)する要素を含んでもよい。
【0075】
エアロゾル生成装置100は、カートリッジ100bの内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を変換してエアロゾル(aerosol)を発生させる霧化器を含んでもよい。
【0076】
例えば、エアロゾル生成装置100の霧化器は、超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させる超音波振動方式を用いることで、エアロゾル生成物質の相を変換することができる。霧化器は、超音波振動を発生させる振動子170と、エアロゾル生成物質を吸収してエアロゾルに変換するための最適の状態に保持する液体伝達手段240と、液体伝達手段のエアロゾル生成物質に超音波振動を伝達してエアロゾルを発生させる振動収容部230を含んでもよい。
【0077】
振動子170は、短周期の振動を発生させうる。振動子170から生成された振動は、超音波振動でもあり、超音波振動の周波数は、例えば、100kHz~3.5MHzである。振動子170から生成された短周期の振動によってエアロゾル生成物質は、気化及び/または粒子化されてエアロゾルに霧化されうる。
【0078】
振動子170は、例えば、物理的な力(例えば、圧力)に反応して電気(例えば、電圧)を発生させるか、または電気に対する応答として振動(例えば、機械的な力)を発生させることで、電気的な力と機械的な力を相互変換する圧電セラミックを含む。したがって、振動子170に印加された電気によって振動が発生し、そのような物理的に小さな振動がエアロゾル生成物質を小粒子化してエアロゾルに霧化させうる。
【0079】
振動子170は、ポゴピン(Pogo Pin)またはC-クリップによって回路と電気的に接続されうる。したがって、振動子170は、ポゴピン(Pogo Pin)またはC-クリップから電流または電圧を供給されて振動を発生させうる。但し、振動子170に電流または電圧を供給するために連結される素子の種類は、前述したところによって制限されない。
【0080】
振動収容部230は、振動子170から発生した振動を伝達されて液体保存部220から伝達されたエアロゾル生成物質をエアロゾルに変換する機能を遂行する。
【0081】
液体伝達手段240は、液体保存部220の液状組成物を振動収容部230に伝達されうる。例えば、液体伝達手段240は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどを含む芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0082】
また、霧化器は、別途の液体伝達手段を使用せず、振動収容部によっても具現される。この際、振動収容部は、エアロゾル生成物質を吸収してエアロゾルに変換するための最適の状態に保持するために、メッシュ状(mesh shape)や板状(plate shape)を有することができる。振動収容部は、エアロゾル生成物質に振動を伝達してエアロゾルを発生させうる。
【0083】
たとえ、
図2に図示された実施例において、霧化器の振動子170は、本体100aに配置され、振動収容部230及び液体伝達手段240は、カートリッジ100bに配置されているにしても、それに限定されるものではない。例えば、カートリッジ100bは、振動子170、振動収容部230及び液体伝達手段240を含んでもよい。この際、本体100aにカートリッジ100bの一部が挿入されれば、本体100aは、端子(図示せず)を介してカートリッジ100bに電力を提供するか、カートリッジ100bの作動に係わる信号をカートリッジ100bに供給し、それを通じて振動子170の作動が制御されうる。
【0084】
カートリッジ100bの内部に収容されたエアロゾル生成物質を外部から視認可能なようにカートリッジ100bの液体保存部220は、少なくとも一部が透明な素材を含む。マウスピース210及び液体保存部220の全体が透明なプラスチックやガラスなどの素材によって製作され、液体保存部220の一部分のみ透明な素材によって製作されうる。
【0085】
エアロゾル生成装置100のカートリッジ100bは、エアロゾル排出通路250及び気流通路260を含んでもよい。
【0086】
エアロゾル排出通路250は、液体保存部220の内部に形成されてマウスピース210の排出孔211と流体連通することができる。したがって、霧化器で発生したエアロゾルは、エアロゾル排出通路250に沿って移動し、マウスピース210の排出孔211を介してユーザに伝達されうる。
【0087】
気流通路260は、外部空気をエアロゾル生成装置100の内部に流入させる通路である。気流通路260を通じて流入された外部空気は、エアロゾル排出通路250に流入されるか、エアロゾルが発生する空間に流入されうる。これにより、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と混合されてエアロゾルが生成されうる。
【0088】
例えば、
図2に図示されたように、気流通路260は、エアロゾル排出通路250の外部を覆い包むように形成されうる。したがって、エアロゾル排出通路250及び気流通路260の形態は、エアロゾル排出通路250が内側に配置されて気流通路260がエアロゾル排出通路250の外側に配置される二重管状でもある。これを通じて、外部空気は、エアロゾル排出通路250からエアロゾルが移動する方向と反対方向に気流通路260を通じて流入されうる。
【0089】
一方、気流通路260は、前述したところによって限定されない。例えば、気流通路260は、本体100aとカートリッジ100bとが結合するとき、本体100aとカートリッジ100bとの間に形成される空間でもある。気流通路260は、霧化器と流体連通されうる。
【0090】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置100において、本体100aとカートリッジ100bの長手方向を横切る方向への断面は、ほぼ円形、楕円形、正方形、長方形またはさまざまな形態の多角形の断面形状でもある。但し、エアロゾル生成装置100の断面形状は、前述したところによって制限されず、エアロゾル生成装置100は、長手方向に延びるとき、必ずしも直線状に延びる構造に制限されるものではない。例えば、エアロゾル生成装置100の断面形状は、ユーザが手で取りやすいように流線形であるか、特定領域で規定の角度で曲がったものでもある。エアロゾル生成装置100の断面形状は、長手方向に沿って変化しうる。
【0091】
図3は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0092】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、液体保存部220、振動子170及びプロセッサ160を含む。
図3の液体保存部220、振動子170及びプロセッサ160は、
図1及び
図2の液体保存部220、振動子170及びプロセッサ160に対応しうる。
【0093】
図3に図示されたエアロゾル生成装置100には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0094】
液体保存部220は、エアロゾル生成物質を直接収容するか、エアロゾル生成物質を入れたり含有(含浸)したりするスポンジなどを含んでもよい。エアロゾル生成物質は、例えば、液状、固状、気状やゲル状などでもある。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含んでもよい。
【0095】
エアロゾル生成装置100は、液体伝達手段(図示せず)を含んでもよい。液体伝達手段は、液体保存部220からエアロゾル生成物質を伝達されて吸収することができる。液体伝達手段は、エアロゾル生成物質をエアロゾルに変換するための最適の状態に保持することができる。液体伝達手段は、振動子170(または、振動収容部)と隣接して配置されて液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子170(または、振動収容部)から超音波振動を伝達されてエアロゾルに変換されうる。
【0096】
振動子170は、超音波振動を発生させてエアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させうる。超音波振動の振動数は、例えば、100kHz~3.5MHzである。但し、上述した超音波振動の振動数は、例示に過ぎず、実施例によっても異なる。
【0097】
振動子170の温度は、振動することにより、上昇する。振動子170は、電気エネルギーを運動エネルギー(または、振動エネルギー)及び熱エネルギーに変換する。例えば、振動子170は、電気エネルギーの一部を運動エネルギーに変換して所定の振動速度及び所定の振幅で振動する。振動子170は、電気エネルギーの残りの一部を熱エネルギーに変換して温度が上昇しうる。振動子170から運動エネルギーに変換されていない電気エネルギーが熱エネルギーに変換されうる。熱エネルギーは、摩擦熱(frictional heat)または抵抗熱(Joule heating)などを含んでもよい。
【0098】
振動子170は、エアロゾル生成物質の温度が上昇するように熱をエアロゾル生成物質に伝達する。振動子170は、特定周波数の電圧が印加されることで、振動及び発熱し、振動エネルギー及び熱エネルギーを液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達することで、エアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。したがって、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の温度は、振動子170の温度に対応するように変化する。例えば、エアロゾル生成物質の温度は、振動子170の温度が上昇するほど上昇する。また、エアロゾル生成物質の温度は、振動子170の温度が減少するほど減少する。
【0099】
振動子170の振動によって、エアロゾル生成物質の温度は、エアロゾル生成物質がエアロゾルに霧化されるための所定の温度まで温度が上昇する。例えば、エアロゾル生成物質が粘度を有する液状形態である場合、エアロゾル生成物質の温度が上昇されることで、エアロゾル生成物質の粘度が減少する必要がある。エアロゾル生成物質の粘度が減少することで、振動による霧化時間が短縮され、霧化量が増加しうる。
【0100】
振動子170は、固有の共振周波数を有する。振動子170の共振周波数は設計及び製造過程で設定されうる。すなわち、設計によって振動子170ごとの共振周波数は、互いに異なってもいる。共振周波数及び共振現象については、
図4を参照して後述する。
【0101】
プロセッサ160は、エアロゾル生成装置100の各構成と電気的に連結されて各構成を電気的に制御する。プロセッサ160は、振動子170に電圧(または、電力)を印加することで、振動子170を振動させうる。例えば、プロセッサ160は、振動子170に電圧(または、電力)が印加されるようにバッテリを制御する。また、プロセッサ160は、振動子170に印加する電圧の周波数を決定し、決定された周波数の電圧を振動子170に印加することができる。
【0102】
一実施例において、プロセッサ160は、特定温度で振動子170の温度を制御するための動作周波数の電圧を振動子170に印加する。プロセッサ160は、動作周波数の電圧を振動子170に印加することで振動子170に共振周波数の電圧を印加する場合より振動子170のインピーダンスを上昇させうる。これについては、
図4を参照して具体的に後述する。
【0103】
他の実施例において、プロセッサ160は、振動子170に印加する電圧の大きさを調節する。例えば、プロセッサ160は、振動子170に印加する交流電圧の最大値(peak)、または振幅を調節する。振動子170は、印加される電圧の大きさに対応する振幅で振動する。振動子170に印加される電圧が大きいほど、振動子170が振動する振幅は増加し、電圧が小さいほど、振動子170が振動する振幅は減少する。
【0104】
一方、エアロゾル生成装置100は、可視的な煙(または、蒸気)が発生しない無煙モードまたは可視的な煙が発生する有煙モードで動作する。エアロゾル生成装置100は、無煙モードで可視的な煙が含まれていないエアロゾルを生成する。一方、エアロゾル生成装置100は、有煙モードで可視的な煙が含まれたエアロゾルを生成する。霧化量またはエアロゾルに含まれた物質の飽和程度によってエアロゾルが発生しても可視的な煙が発生するか、発生しない。可視的な煙が発生しなくても(すなわち、無煙モードでも)ニコチン及び香味などの成分が移行されうる。無煙モードは、有煙モードに比べて、霧化量が少なく発生するモードであって、可視的な煙が発生しない場合以外にも、可視的な煙が有煙モードに比べて少なく発生する場合も含む。例えば、有煙モードは、エアロゾル生成装置100に係わる基本的なモードまたはデフォルトモードであって、有煙モードでは、十分な量の可視的な煙が発生するように既設定の大きさの電圧が振動子170に印加されうる。
【0105】
プロセッサ160は、エアロゾル生成装置100が無煙モード及び有煙モードのうち、1つによって動作するように振動子170に印加する電圧の大きさ及び振動子170の振動振幅(vibration amplitude)を調節する。プロセッサ160は、振動子170に印加する電圧の大きさ及び振動子170の振動振幅を調節することで無煙モードでは、エアロゾルの霧化量を比較的少なく、有煙モードでは、エアロゾルの霧化量を比較的多く調節することができる。
【0106】
プロセッサ160が振動子170に印加する電圧の大きさを増加させて振動子170の振動振幅を増加させる場合、エアロゾル生成物質から霧化されるエアロゾルの量が増加する。逆に、プロセッサ160が振動子170に印加する電圧の大きさを減少させて振動子170の振幅を減少させる場合、エアロゾル生成物質から霧化されるエアロゾルの量が減少する。したがって、プロセッサ160は、有煙モードから無煙モードに切り変えるために、振動子に印加する電圧の大きさ及び振動子170の振動振幅を減少させうる。その場合、霧化量が減少することで、エアロゾル生成装置100が無煙モードで動作する。無煙モードにおいて、ユーザは、場所の制約なしにエアロゾル生成装置100を使用することができる。
【0107】
さらに他の実施例において、プロセッサ160は、振動子170に印加する電圧の大きさを調節することで、振動子170の温度を制御する。振動子170の温度は、電圧の大きさによって制御され、制御される温度で振動することで、エアロゾル生成物質を霧化する。振動子170に印加される電圧が大きいほど振動子170に多量の電力が供給され、それにより、振動子170で多量の熱が発生する。液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の温度は、振動子170の温度に対応するように変化してエアロゾル生成物質の粘度は、エアロゾル生成物質の温度が減少するほど増加する。したがって、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度は、振動子170の温度が減少するほど増加する。したがって、プロセッサ160は、振動子170の温度を制御することで、エアロゾル生成物質の温度を調節し、エアロゾル生成物質の温度を調節することで、エアロゾル生成物質の粘度を調節することができる。
【0108】
プロセッサ160が振動子170に印加する電圧の大きさを増加させて振動子170の温度を増加させる場合、エアロゾル生成物質の粘度が減少する。エアロゾル生成物質の粘度が減少するほど、エアロゾル生成物質の粒子化が容易になるので、エアロゾル生成物質の粘度が高い場合に比べて、単位時間当たりさらに多量のエアロゾルが生成されうる。したがって、プロセッサ160は、エアロゾル生成物質の粘度を減少させることで、エアロゾルの霧化量を増加させうる。逆に、プロセッサ160が振動子170に印加する電圧の大きさを減少させて振動子170の温度を減少させる場合、エアロゾル生成物質の粘度が増加しうる。その結果、エアロゾルの霧化量は減少しうる。
【0109】
プロセッサ160は、有煙モードで第1大きさの電圧を振動子170に印加する。その場合、振動子170の温度は、印加される電圧の大きさ(例えば、第1大きさ)に対応するように変化する。第1大きさは、エアロゾル生成装置から十分な量のエアロゾルが発生するように設定された所定値でもある。例えば、プロセッサ160は、単位時間当たりエアロゾル生成物質の消耗量が所定値を超過するように第1大きさを決定する。エアロゾル生成物質の消耗量は、霧化されることにより、減少するエアロゾル生成物質の質量または体積に対応しうる。所定値は、パフ間単位時間当たり減少するエアロゾル生成物質の質量でもある。例えば、単位時間1秒当たり1μgまたは2秒当たり2μgでもある。但し、所定値は、バッテリの出力、振動子170の性能及びエアロゾル生成物質の特性などに基づいて変更されうる。
【0110】
プロセッサ160は、無煙モードで第1大きさよりも小さい第2大きさの電圧を振動子170に印加する。プロセッサ160は、第2大きさの電圧を振動子170に印加することで、無煙モードで振動子170の温度を第1大きさの電圧に対応する温度よりも低い、第2大きさの電圧に対応する温度に制御する。これにより、有煙モードよりも温度が低く制御されることで、振動子170は、有煙モードよりも粘度が増加したエアロゾル生成物質を霧化する。その結果、有煙モードよりも霧化量が減少する。第2大きさは、エアロゾル生成装置から、エアロゾルは発生するが、可視的な煙が発生しないように設定された値でもある。例えば、プロセッサ160は、単位時間当たりエアロゾル生成物質の消耗量が所定値以下になるように第2大きさを決定しうる。所定値は、例えば、単位時間1秒当たり1μg、または2秒当たり2μgでもある。但し、所定値は、バッテリの出力、振動子170の性能及びエアロゾル生成物質の特性などに基づいて変更されうる。
【0111】
また、プロセッサ160は、エアロゾル生成物質の粘度を調節することで霧化されるエアロゾルの粒子サイズを調節することができる。エアロゾル生成物質の粘度が比較的高い状態で霧化されたエアロゾルには、比較的大きい粒子(例えば、2μm超過10μm以下)が含まれ、エアロゾル生成物質の粘度が比較的低い状態で霧化されたエアロゾルには比較的小さい粒子(例えば、0.2μm以上2μm以下)が含まれる。このために、プロセッサ160は、エアロゾル生成物質の粘度調節を通じて霧化されるエアロゾルの粒子サイズを調節することで、霧化量を調節することができる。これについては、
図6及び
図7を参照して具体的に後述する。
【0112】
図4は、振動子に印加される電圧の周波数と振動子のインピーダンスの関係の一例を示すグラフである。
【0113】
図4を参照すれば、グラフ410の横軸は、振動子に印加される電圧の周波数を示し、縦軸は、振動子のインピーダンスZ
totalを示す。最も低いインピーダンスに対応する周波数は、振動子の共振周波数f
resoを示す。
【0114】
共振周波数とは、共振が発生する周波数である。共振とは、振動計がその固有振動数と同じ振動数を有する外力を周期的に受けて振幅が明らかに増加するか、インピーダンスが明らかに減少する現象を言う。共振は、力学的振動及び電気的振動など全ての振動において起こる現象である。一般に、外部から振動計に振動させうる力を加えたとき、その振動計の固有振動数と外部から加える力の振動数が同一であれば、その振動振幅は、急に大きくなる。
【0115】
同じ原理で、一定距離内において離れている複数の振動体が互いに等しい周波数で振動する場合、複数の振動体は、互いに共振して複数の振動体のインピーダンスの減少を誘発する。
【0116】
図4のグラフ410を参照すれば、振動子の共振周波数f
resoを含む所定範囲内の周波数及び振動子のインピーダンス間の相関関係が図示される。振動子のインピーダンスは、印加された電圧の周波数によって変化することができる。振動子に共振周波数f
resoを有する電圧が印加されるとき、振動子のインピーダンスが最小となる。振動子に印加される電圧の周波数が共振周波数f
resoとの差が大きいほど、振動子のインピーダンスは増加する。これにより、振動子の温度は、インピーダンスに基づいて制御され、振動子は、制御される温度で振動する。共振周波数f
resoの電圧が印加されるとき、振動子の運動エネルギーが最大化され、熱エネルギーは、最小化され、他の周波数の電圧が印加される場合に比べて、振動子の温度が少なく上昇する。このように振動子のインピーダンスを最小化するために、共振周波数の電圧を振動子に印加することが一般的であるが、エアロゾル生成装置は、共振周波数とは異なる周波数の電圧を振動子に印加することで、特有の効果を導出することができる。
【0117】
一実施例において、振動子は、共振周波数fresoの電圧の印加によって第1温度に制御されうる。例えば、第1温度は、エアロゾル生成装置のデフォルト状態で振動子に電圧が印加されたときの温度に該当する。プロセッサは、第1温度よりも高い第2温度(例えば、目標温度)に振動子を制御するために振動子に印加する電圧の周波数である動作周波数fxを決定する。第2温度は、霧化量またはエアロゾルの温度などを考慮して設定されうる。動作周波数fxは、振動子に超音波振動を発生させてエアロゾルを生成するために振動子に印加される電圧の周波数である。
【0118】
振動子は、動作周波数fxの電圧を印加されることで、共振周波数freso の電圧を印加される場合よりもインピーダンスが上昇しうる。これにより、多い量の熱が発生し、よって振動子の温度は、共振周波数fresoの電圧を印加される場合よりも上昇しうる。したがって、プロセッサは、動作周波数fxの電圧を振動子に印加することで、振動子を第1温度よりも高い第2温度に制御することができる。
【0119】
エアロゾル生成物質は、振動子によって振動されるので、熱エネルギーは、振動子からエアロゾル生成物質に伝達されうる。振動子は、第2温度で発生した熱を液体保存部から移動して液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達する。エアロゾル生成物質の温度は、振動子の温度に対応するように変化するので、吸収されたエアロゾル生成物質は、第2温度の振動子から熱を伝達されて第2温度に対応する温度に到逹することができる。
【0120】
液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度は、温度が上昇するほど減少する。したがって、振動子が第2温度になる場合、第1温度になる場合よりも粘度が減少したエアロゾル生成物質を霧化する。エアロゾル生成物質の粘度が減少するほどエアロゾル生成物質の粒子化が容易になるので、エアロゾル生成物質の粘度が高い場合に比べて、単位時間当たりさらに多量のエアロゾルが生成されうる。一方、粘度が減少したエアロゾル生成物質から霧化されたエアロゾル粒子サイズは、直径または最も長く測定される長さが0.2μm以上2μm以下でもある。振動子は、第2温度で粘度が減少したエアロゾル生成物質を霧化させるので、振動子が第1温度の場合よりも単位時間当たりもさらに多量のエアロゾルを生成する。例えば、第2温度は、単位時間1秒当たりエアロゾル生成物質の消耗量が1.4μg以上になるように設定されうる。但し、エアロゾル生成物質の消耗量は、例示に過ぎず、バッテリの出力、振動子の性能及びエアロゾル生成物質の特性などに基づいて変更されうる。
【0121】
一方、振動子は、第2温度に制御されることにより、第1温度に制御される場合に比べて、インピーダンスが増加する。インピーダンスが増加するほど振動子の振動エネルギーは減少し、熱エネルギーは増加する。したがって、振動子の温度は、増加するが、振動エネルギーの減少によって振動数が減少する。単位時間当たり生成されるエアロゾルの量は、振動子の熱エネルギー増加と振動エネルギー減少の両方によって影響を受ける。したがって、プロセッサは、振動エネルギーの減少にもかかわらず、第1温度に制御される場合に比べて、全ての霧化量が増加するように第2温度を決定する。振動子の温度上昇による単位時間当り生成されるエアロゾル増加量を第1値と仮定し、振動子の振動エネルギー減少による単位時間当り生成されるエアロゾルの減少量を第2値と仮定する。その場合、プロセッサは、第1値が第2値を超過するように第2温度を決定する。例えば、プロセッサは、振動子が第1温度よりも第2温度でさらに多量のエアロゾル生成物質を消耗するように第2温度を決定することができる。
【0122】
他の実施例において、プロセッサは、共振周波数fresoと所定値だけ異なる動作周波数fxの電圧を振動子に印加する。所定値は、例えば、1%~5%でもある。共振周波数fresoが3MHzである場合、プロセッサは、3MHzと1.33%だけ異なる周波数fxである2.96MHzの電圧を振動子に印加する。所定値は、共振周波数の値、バッテリの性能、振動子の性能またはエアロゾル生成物質の特性などに基づいて、設計によって多様に設定されうる。上述した共振周波数freso(3MHz)、所定の値(1%~5%)及び周波数fx(2.96MHz)は、説明のための例示的な数値に過ぎず、多様に変形されて実施されうる。動作周波数fxでは、共振周波数fresoよりも振動子の温度が高い。しかし、振動エネルギーは、共振周波数fresoよりも低いので、これにより、共振周波数fresoよりも振動数が低い。したがって、動作周波数fxを決定する所定値は、振動子の温度上昇と振動数減少を考慮して、エアロゾルが最も容易に生成されるように決定されうる。ここで、所定値は、1%~5%内で実験的、経験的または数学的に決定されうる。
【0123】
液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質から霧化されるエアロゾルの温度は、吸収されたエアロゾル生成物質の温度に対応するように変化する。したがって、振動子が第2温度に制御されることにより、温度が上昇したエアロゾル生成物質から霧化されたエアロゾルには、温熱感が与えられる。温熱感が与えられたエアロゾルは、排出孔(
図2の211)を通じて外部に排出されうる。排出孔は、エアロゾルがエアロゾル生成装置の外部に排出されるように、エアロゾルが通過する孔を形成する。エアロゾル生成装置は、温度感知センサを含み、温度感知センサは、エアロゾル生成装置の外部に排出されるエアロゾルの温度を感知する。例えば、温度感知センサは、排出孔におけるエアロゾルの温度を感知することができる。
【0124】
プロセッサは、排出孔におけるエアロゾルの温度が目標温度に到逹するように第2温度を決定する。エアロゾルの目標温度は、ユーザにエアロゾルが伝達されたとき、ユーザの満足感を極大化するように決定されうる。目標温度は、エアロゾル生成物質の構成、エアロゾルが生成されたときの温度またはユーザの設定などによって多様に設定されうる。例えば、プロセッサは、排出孔におけるエアロゾルの温度が45℃以上になるように第2温度を決定する。プロセッサは、エアロゾルが温熱感を有するが、ユーザの満足感を下落させないほどの所定の温度を超過しないように、第2温度を決定する。例えば、プロセッサは、排出孔におけるエアロゾルの温度が45℃~65℃になるように第2温度を決定する。振動子は、排出孔におけるエアロゾルの温度が目標温度(例えば、45℃以上)になるように第2温度での熱を液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達することができる。このように、エアロゾル生成装置は、ユーザに伝達するエアロゾルに温熱感を与え、ユーザに満足な喫煙経験を提供することができる。
【0125】
さらに他の実施例において、プロセッサは、振動子に動作周波数fxの電圧を印加し、電圧の大きさを調節することができる。プロセッサは、電圧の大きさを制御することで、エアロゾルに温熱感を与えると共に、エアロゾル生成装置を無煙モードで動作させうる。振動子の温度が第2温度に制御されることは、霧化量を増加させ、電圧の大きさが減少することは、霧化量を減少させる。すなわち、振動子の温度及び電圧の大きさがいずれも霧化量に影響を与える。したがって、動作周波数fxによって振動子を第2温度に制御すると共に、全ての霧化量を減少させるためには、振動子の温度上昇による霧化量の増加量対比電圧サイズ減少による霧化量の減少量がさらに大きくなるように電圧の大きさが十分に低く設定されなければならない。
【0126】
プロセッサは、無煙モードで単位時間当たりエアロゾル生成物質の消耗量が所定値以下になるように振動子に印加する電圧の大きさを決定する。ここで、所定値は、例えば、単位時間1秒当たり1μgでもある。但し、所定値は、バッテリの出力、振動子の性能及びエアロゾル生成物質の特性などに基づいて変更されうる。無煙モードで振動子は決定された電圧の大きさに対応する振幅で振動することで、単位時間当たり所定値以下の量のエアロゾル生成物質を霧化することができる。
【0127】
その場合、プロセッサは、電圧を減少させ、振動子の振動振幅は減少させ、動作周波数fxの電圧を印加して振動子の温度は、上昇させることで、結果的にエアロゾルの霧化量は減少させるが、温度は、上昇させうる。したがって、エアロゾル生成装置は、無煙モードで動作すると共に、エアロゾルに温熱感を与えることができるので、ユーザに場所の制約なしにエアロゾル生成装置を使用する便宜性を提供すると共に、温熱感による満足感を提供することができる。
【0128】
図5は、振動子に印加される電圧の周波数と振動子のインピーダンスの関係の他の例を示すグラフである。
【0129】
図5を参照すれば、グラフ510の横軸は、振動子に印加される電圧の周波数を示し、縦軸は、振動子のインピーダンスZ
totalを示す。また、振動子の共振周波数が複数個図示される。最も低いインピーダンスは、振動子のメイン共振周波数f
mに該当し、二番目に低いインピーダンスは、振動子のサブ共振周波数f
sに該当する。
【0130】
振動子の振動数は、印加された電圧の周波数に基づいて変化されうる。例えば、振動子は、電圧がメイン共振周波数fmを有する場合、最大の振動数で振動し、電圧が異なる周波数を有する場合よりも低い振動数で振動する。振動子は、印加された電圧の周波数に基づいた振動数で振動することで、エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する。
【0131】
プロセッサは、有煙モードで振動子の振動数を第1振動数に制御する。第1振動数は、エアロゾル生成装置から十分な量のエアロゾルが発生するように設定された値でもある。例えば、プロセッサは、単位時間当たりエアロゾル生成物質の消耗量が所定値を超過するように第1振動数を決定する。所定値は、例えば、単位時間1秒当たり1μgに該当する。但し、所定値は、バッテリの出力、振動子の性能及びエアロゾル生成物質の特性などに基づいて変更されうる。プロセッサは、有煙モードでメイン共振周波数fmまたはメイン共振周波数fmとサブ共振周波数fsとの周波数の電圧を振動子に印加することで、振動子を第1振動数で振動するように制御する。
【0132】
プロセッサは、無煙モードで共振が最も大きく発生するメイン共振周波数fmよりも低い周波数を有するサブ共振周波数fsの電圧を振動子に印加する。それにより、プロセッサは、振動子の振動数を第1振動数よりも低い第2振動数に制御する。すなわち、プロセッサは、無煙モードで振動子にサブ共振周波数fsの電圧を印加することで、有煙モードよりも振動子の振動数を減少させうる。
【0133】
サブ共振周波数fsでのインピーダンスは、メイン共振周波数fmにおいてやや高く、他の周波数においては、比較的低く示される。一方、サブ共振周波数fsとメイン共振周波数fmの周波数差は、多少大きく示される。したがって、サブ共振周波数fsにおいて、インピーダンス増加による熱発生の増加または運動エネルギーの減少は、比較的小さく、振動子の振動数の変化は、メイン共振周波数fmに比べて比較的大きい。
【0134】
振動子の振動数と霧化されるエアロゾルの粒子サイズは、逆相関関係でもある。例えば、振動数が高いほど単位時間当たりの振動回数が多いので、エアロゾル生成物質を粒子にする回数が増加し、既に細かくされた粒子も繰り返してさらに細かくされる場合がさらに頻繁に発生しうる。逆に、振動数が低いほどエアロゾル生成物質を粒子にする回数が減少し、既に細かくされた粒子が繰り返してさらに細かくされる場合が比較的まれに発生する。
【0135】
したがって、エアロゾルの粒子サイズは、振動子の振動数が減少するほど増加する。振動子は、無煙モードにおいて第2振動数で振動することで、第1振動数で振動する有煙モードよりも粒子サイズが大きいエアロゾルを生成する。無煙モードにおいて粒子サイズの比較的大きいエアロゾルが生成されることにより、霧化量が減少しうる。エアロゾルの粒子サイズと霧化量との関係については、
図6及び
図7を参照して後述する。エアロゾルの粒子サイズは、直径または最も長く測定される長さが無煙モードにおいて2μm超過10μm以下であり、有煙モードにおいて0.2μm以上2μm以下でもある。但し、エアロゾルの粒子サイズに係わる数値は、例示に過ぎず、エアロゾル生成物質の特性、振動子の性能及びバッテリの出力などによって異なっても示される。
【0136】
図6は、エアロゾルの粒子サイズと霧化量との関係を説明するための図面である。
【0137】
図6を参照すれば、
図6の(a)には、エアロゾル610の粒子サイズが小さく、霧化量が比較的多く図示され、
図6の(b)には、エアロゾル620の粒子サイズが大きく、霧化量が比較的少ないと図示されている。エアロゾルの粒子サイズは、エアロゾルに含まれる粒子の平均サイズを意味する。ここで、粒子サイズとは、粒子の質量または体積を意味する。
【0138】
図3ないし
図5を参照して上述したように、エアロゾル生成物質の粘度が低いか、振動子の振動数が高い場合、霧化されるエアロゾルの粒子サイズが減少しうる。また、エアロゾル生成物質の粘度が高いか、振動子の振動数が低い場合、霧化されるエアロゾルの粒子サイズが増加されうる。
【0139】
霧化されるエアロゾル生成物質の量(または、エアロゾルの質量)が同一である場合、エアロゾルの粒子サイズによって霧化量が多様でもある。
図6及び7において、霧化量は、エアロゾルの質量ではない、エアロゾルの体積または可視的な煙の体積を意味する。すなわち、霧化(または、気化)されたエアロゾル生成物質の量が同一であっても、視覚的に確認加能な煙量は、互いに異なってもいる。
【0140】
エアロゾルの総質量が同一である場合、エアロゾルの粒子サイズが小さいほどエアロゾルを構成する粒子の総個数は、多くなる。エアロゾルを構成する粒子は、空気中で拡散するので、拡散する粒子の個数が多いほどエアロゾルまたは可視的な煙の体積が大きくなる。また、拡散速度は、粒子の質量が小さいほど速くなる。したがって、エアロゾルの粒子サイズが小さいほど拡散される粒子の個数は、増加し、粒子の拡散速度も増加するので、霧化量が増加しうる。
【0141】
逆に、エアロゾルの粒子サイズが大きいほどエアロゾルを構成する粒子の総個数は、少なくなり、拡散される粒子の個数も少なくなる。各粒子の質量が増加するので、粒子の拡散速度も減少する。したがって、霧化量が減少しうる。
図6の(a)と同様に、プロセッサは、エアロゾル610の粒子サイズを小さく調節することで、霧化量を増加させうる。その場合、エアロゾル生成装置100は、有煙モードで動作する。
図6の(b)と同様に、プロセッサは、エアロゾル620の粒子サイズを大きく調節することで、霧化量を減少させうる。その場合、エアロゾル生成装置100は、無煙モードで動作する。
【0142】
図7は、
図6のエアロゾル生成装置が使用される一例を示す図面である。
【0143】
図7の(a)には、
図6の(a)に図示されたエアロゾル生成装置100が使用された一例が図示され、
図7の(b)には、
図6の(b)に図示されたエアロゾル生成装置100が使用された一例が図示される。
【0144】
エアロゾル生成装置から生成されるエアロゾルの霧化量が変化することにより、エアロゾル生成装置を使用するユーザから排出されるエアロゾルまたは可視的な煙の体積が変化しうる。
図7の(a)を参照すれば、
図6の(a)のように、エアロゾル生成装置100から生成されたエアロゾル610の霧化量が増加した場合、ユーザから排出されるエアロゾル710の体積も増加しうる。その場合、エアロゾル生成装置は、有煙モードで動作する。逆に、
図7の(b)を参照すれば、
図6の(b)のようにエアロゾル生成装置100から生成されたエアロゾル620の霧化量が減少した場合、ユーザから排出されるエアロゾル720の体積も減少しうる。その場合、エアロゾル生成装置は、無煙モードで動作する。
【0145】
一方、エアロゾル生成装置から同一体積のエアロゾルが生成されたとしても、ユーザから排出されるエアロゾルの量または体積は、エアロゾル粒子サイズによって異なってもいる。例えば、エアロゾルの粒子サイズが比較的大きい場合、粒子サイズが小さい場合に比べて、ユーザから排出されるエアロゾルの量または体積が減少しうる。したがって、
図7の(b)と同様に、プロセッサは、エアロゾル720の粒子サイズを大きく調節することで、霧化量を減少させうる。その場合、エアロゾル生成装置は、無煙モードで動作する。
【0146】
一方、エアロゾル生成装置は、ユーザインターフェース(図示せず)を含み、ユーザインターフェースは、
図1のユーザインターフェースに対応しうる。ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受信する。
【0147】
一実施例において、ユーザインターフェースは、ボタンを含んでもよい。例えば、ボタンを押す回数または持続的に押す入力時間によって有煙モードまたは無煙モードのうち、1つが選択されうる。または、ユーザインターフェースは、有煙モード及び無煙モードそれぞれに対応する複数個のボタンを含んでもよい。
【0148】
他の実施例において、ユーザインターフェースは、スイッチを含む。例えば、スイッチが左右または上下に操作されることにより、有煙モードまたは無煙モードが選択されうる。
【0149】
さらに他の実施例において、ユーザインターフェースは、ディスプレイを含む。例えば、ディスプレイは、有煙モード及び無煙モードそれぞれに対応するアイコンが表示されうる。ディスプレイは、タッチスクリーンや別途の入力手段と電気的に連結されて動作する。
【0150】
但し、上述したユーザインターフェース及びユーザ入力方式は、例示に過ぎず、ユーザインターフェースの種類及びユーザの入力を受信する方法は、多様に変形されうる。
【0151】
エアロゾル生成装置は、ユーザインターフェースを通じて受信したユーザ入力に応答して有煙モードまたは無煙モードで動作する。その場合、エアロゾル生成装置は、
図6の(a)のように有煙モードで動作するか、
図6の(b)のように無煙モードで動作することができる。
図7の(a)のようにユーザから排出されるエアロゾル710が増加する場合、ユーザに視覚的な満足感を提供する。
図7の(b)のようにユーザから排出されるエアロゾル720が減少する場合、エアロゾル生成装置は、ユーザが場所の制約なしにエアロゾル生成装置を使用可能な便宜性を提供することができる。
【0152】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0153】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれると解釈されねばならない。