(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
H01H 23/00 20060101AFI20231227BHJP
H01H 13/00 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
H01H23/00 S
H01H13/00 B
(21)【出願番号】P 2022571929
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(86)【国際出願番号】 JP2021040339
(87)【国際公開番号】W WO2022137813
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】P 2020211595
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】西條 孝行
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-126711(JP,A)
【文献】特開2017-126505(JP,A)
【文献】特開2015-109212(JP,A)
【文献】特開2013-212819(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 9/00 - 9/28
H01H 13/00 - 13/88
H01H 23/00 - 23/30
H01H 89/00 - 89/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
前記基台に重ねて設けられ、第1凹部及び第2凹部を有する操作パネルと、
前記基台または前記操作パネルに設けられ、前記基台に対して前記操作パネルを回動可能に軸支する軸部と、
前記操作パネルの前記第1凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを第1回動方向へ回動させることが可能な第1操作部と、前記第1凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向とは反対の第2回動方向へ回動させることが可能な第2操作部と、を有する第1操作ノブと、
前記操作パネルの前記第2凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを前記第2回動方向へ回動させることが可能な第3操作部と、前記第2凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向へ回動させることが可能な第4操作部と、を有する第2操作ノブと、
前記第1操作部への前記押圧操作と前記第4操作部への前記引き上げ操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向への回動と、前記第2操作部への前記引き上げ操作と前記第3操作部への前記押圧操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向とは反対の前記第2回動方向への回動とを検出する回動検出部と、
前記第1操作ノブに設けられ、前記第1操作部又は前記第2操作部への接触を検出する第1容量検出電極と、
前記第2操作ノブに設けられ、前記第3操作部又は前記第4操作部への接触を検出する第2容量検出電極と、
前記回動検出部の出力と、前記第1容量検出電極の出力と、前記第2容量検出電極の出力とに基づいて、前記第1操作部を押圧する操作と前記第4操作部の引き上げ操作と、前記第2操作部の引き上げ操作と前記第3操作部を押圧する操作とを判別する制御部と
を含
み、
前記第1操作部と前記軸部との間の距離と、前記第3操作部と前記軸部との間の距離とは等しい、入力装置。
【請求項2】
基台と、
前記基台に重ねて設けられ、第1凹部及び第2凹部を有する操作パネルと、
前記基台または前記操作パネルに設けられ、前記基台に対して前記操作パネルを回動可能に軸支する軸部と、
前記操作パネルの前記第1凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを第1回動方向へ回動させることが可能な第1操作部と、前記第1凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向とは反対の第2回動方向へ回動させることが可能な第2操作部と、を有する第1操作ノブと、
前記操作パネルの前記第2凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを前記第2回動方向へ回動させることが可能な第3操作部と、前記第2凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向へ回動させることが可能な第4操作部と、を有する第2操作ノブと、
前記第1操作部への前記押圧操作と前記第4操作部への前記引き上げ操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向への回動と、前記第2操作部への前記引き上げ操作と前記第3操作部への前記押圧操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向とは反対の前記第2回動方向への回動とを検出する回動検出部と、
前記第1操作ノブに設けられ、前記第1操作部又は前記第2操作部への接触を検出する第1容量検出電極と、
前記第2操作ノブに設けられ、前記第3操作部又は前記第4操作部への接触を検出する第2容量検出電極と、
前記回動検出部の出力と、前記第1容量検出電極の出力と、前記第2容量検出電極の出力とに基づいて、前記第1操作部を押圧する操作と前記第4操作部の引き上げ操作と、前記第2操作部の引き上げ操作と前記第3操作部を押圧する操作とを判別する制御部と
を含
み、
前記第2操作部と前記軸部との間の距離と、前記第4操作部と前記軸部との間の距離とは等しい、入力装置。
【請求項3】
基台と、
前記基台に重ねて設けられ、第1凹部及び第2凹部を有する操作パネルと、
前記基台または前記操作パネルに設けられ、前記基台に対して前記操作パネルを回動可能に軸支する軸部と、
前記操作パネルの前記第1凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを第1回動方向へ回動させることが可能な第1操作部と、前記第1凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向とは反対の第2回動方向へ回動させることが可能な第2操作部と、を有する第1操作ノブと、
前記操作パネルの前記第2凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを前記第2回動方向へ回動させることが可能な第3操作部と、前記第2凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向へ回動させることが可能な第4操作部と、を有する第2操作ノブと、
前記第1操作部への前記押圧操作と前記第4操作部への前記引き上げ操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向への回動と、前記第2操作部への前記引き上げ操作と前記第3操作部への前記押圧操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向とは反対の前記第2回動方向への回動とを検出する回動検出部と、
前記第1操作ノブに設けられ、前記第1操作部又は前記第2操作部への接触を検出する第1容量検出電極と、
前記第2操作ノブに設けられ、前記第3操作部又は前記第4操作部への接触を検出する第2容量検出電極と、
前記回動検出部の出力と、前記第1容量検出電極の出力と、前記第2容量検出電極の出力とに基づいて、前記第1操作部を押圧する操作と前記第4操作部の引き上げ操作と、前記第2操作部の引き上げ操作と前記第3操作部を押圧する操作とを判別する制御部と
を含
み、
前記回動検出部は、平面視で前記軸部に対して前記第1操作ノブが位置する側に設けられる第1回動検出部と、平面視で前記軸部に対して前記第2操作ノブが位置する側に設けられる第2回動検出部とを有し、
前記第1回動検出部及び前記第2回動検出部は、圧力センサである、入力装置。
【請求項4】
前記第1回動検出部と前記軸部との間の距離と、前記第2回動検出部と前記軸部との間の距離とは等しい、請求項
3に記載の入力装置。
【請求項5】
基台と、
前記基台に重ねて設けられ、第1凹部及び第2凹部を有する操作パネルと、
前記基台または前記操作パネルに設けられ、前記基台に対して前記操作パネルを回動可能に軸支する軸部と、
前記操作パネルの前記第1凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを第1回動方向へ回動させることが可能な第1操作部と、前記第1凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向とは反対の第2回動方向へ回動させることが可能な第2操作部と、を有する第1操作ノブと、
前記操作パネルの前記第2凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを前記第2回動方向へ回動させることが可能な第3操作部と、前記第2凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向へ回動させることが可能な第4操作部と、を有する第2操作ノブと、
前記第1操作部への前記押圧操作と前記第4操作部への前記引き上げ操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向への回動と、前記第2操作部への前記引き上げ操作と前記第3操作部への前記押圧操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向とは反対の前記第2回動方向への回動とを検出する回動検出部と、
前記第1操作ノブに設けられ、前記第1操作部又は前記第2操作部への接触を検出する第1容量検出電極と、
前記第2操作ノブに設けられ、前記第3操作部又は前記第4操作部への接触を検出する第2容量検出電極と、
前記回動検出部の出力と、前記第1容量検出電極の出力と、前記第2容量検出電極の出力とに基づいて、前記第1操作部を押圧する操作と前記第4操作部の引き上げ操作と、前記第2操作部の引き上げ操作と前記第3操作部を押圧する操作とを判別する制御部と、
前記基台に対して前記操作パネルを前記軸部の軸方向に振動させるアクチュエータと
を含
み、
前記制御部は、前記回動検出部の出力と、前記第1容量検出電極の出力と、前記第2容量検出電極の出力とに基づく判別結果に応じて前記アクチュエータを駆動する、入力装置。
【請求項6】
前記基台と前記操作パネルとの間に設けられる弾性部材をさらに含む、請求項1乃至
5のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項7】
前記弾性部材は、平面視で前記軸部に対して前記第1操作ノブが位置する側に設けられる第1弾性部材と、平面視で前記軸部に対して前記第2操作ノブが位置する側に設けられる第2弾性部材とを有する、請求項
6に記載の入力装置。
【請求項8】
前記第1操作ノブと前記第2操作ノブとは、それぞれ、少なくとも一部が平面視で前記第1凹部及び前記第2凹部の内側に突出する、請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、手指を差し入れる凹部と一体に形成された複数のスイッチノブを有する操作スイッチで構成され、前記操作スイッチは、前記スイッチノブの操作による物理量の変化(撓み)を検出する検出部を有するスイッチ装置がある。複数のスイッチノブは、車両のパワーウィンドウ用のスイッチとして用いられる。前席の窓用のスイッチノブと、後席の窓用のスイッチノブとは形状が異なる。
(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のスイッチ装置は、前席の窓用のスイッチノブ(操作ノブ)と、後席の窓用のスイッチノブ(操作ノブ)とは、形状が異なるため撓み方が異なる。このため、前席の窓用のスイッチノブ(操作ノブ)と、後席の窓用のスイッチノブ(操作ノブ)とでは操作時の操作感触が異なり、操作感が良好ではない。
【0005】
そこで、夫々の操作ノブを操作した際の操作感触が同一であることによって操作感の良好な入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の入力装置は、基台と、前記基台に重ねて設けられ、第1凹部及び第2凹部を有する操作パネルと、前記基台または前記操作パネルに設けられ、前記基台に対して前記操作パネルを回動可能に軸支する軸部と、前記操作パネルの前記第1凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを第1回動方向へ回動させることが可能な第1操作部と、前記第1凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向とは反対の第2回動方向へ回動させることが可能な第2操作部と、を有する第1操作ノブと、前記操作パネルの前記第2凹部の周縁部に設けられ、押圧操作することによって前記操作パネルを前記第2回動方向へ回動させることが可能な第3操作部と、前記第2凹部に指を差し入れて引き上げ操作することによって前記操作パネルを前記第1回動方向へ回動させることが可能な第4操作部と、を有する第2操作ノブと、前記第1操作部への前記押圧操作と前記第4操作部への前記引き上げ操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向への回動と、前記第2操作部への前記引き上げ操作と前記第3操作部への前記押圧操作とによる前記基台に対する前記操作パネルの前記第1回動方向とは反対の前記第2回動方向への回動とを検出する回動検出部と、前記第1操作ノブに設けられ、前記第1操作部又は前記第2操作部への接触を検出する第1容量検出電極と、前記第2操作ノブに設けられ、前記第3操作部又は前記第4操作部への接触を検出する第2容量検出電極と、前記回動検出部の出力と、前記第1容量検出電極の出力と、前記第2容量検出電極の出力とに基づいて、前記第1操作部を押圧する操作と前記第4操作部の引き上げ操作と、前記第2操作部の引き上げ操作と前記第3操作部を押圧する操作とを判別する制御部とを含む。
【発明の効果】
【0007】
夫々の操作ノブを操作した際の操作感触が同一であることによって操作感の良好な入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の入力装置100を示す斜視図である。
【
図4】操作パネル120、ホルダ130、基台140を示す斜視図である。
【
図5】操作パネル120、ホルダ130、基台140、ダンパ150、ネジ155、圧力センサ160A、160Bを示す分解図である。
【
図7】操作パネル120、ホルダ130、第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dを示す分解図である。
【
図8】操作パネル120、ホルダ130、第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dを示す図であり、
図4のC-C矢視断面を示す。
【
図9】軸部142Cからの距離を説明する図である。
【
図10】入力装置100の動作を説明する図である。
【
図11】入力装置100の動作を説明する図である。
【
図12】アクチュエータ170を駆動した際に操作パネル120に生じる振動波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の入力装置を適用した実施形態について説明する。
【0010】
<実施形態>
図1は、実施形態の入力装置100を示す斜視図である。
図2は
図1のA-A矢視断面を示す図である。A-A矢視断面は、入力装置100のX方向の幅の中心を通る断面である。入力装置100は、筐体110、操作パネル120、ホルダ130、基台140、ダンパ150、ネジ155、圧力センサ160A、160Bを含む。入力装置100は、さらに、基板165A、165B、電子部品166A、166B、アクチュエータ170、及び第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dを含む。圧力センサ160A、160Bは、それぞれ、第1回動検出部、第2回動検出部の一例である。なお、ここでは、操作パネル120とホルダ130を別部材として説明するが、操作パネル120とホルダ130は固定されて一体的な構成要素として振る舞うため、操作パネル120とホルダ130が一体的に形成されたものを操作パネルとして扱ってもよい。
【0011】
以下では、XYZ座標系を定義して説明する。また、以下では、平面視とはXY面視のことであり、説明の便宜上、-Z方向側を下側又は下、+Z方向側を上側又は上と称すが、普遍的な上下関係を表すものではない。また、厚さとは特に断らない限りZ方向の寸法である。
【0012】
また、以下では、
図1及び
図2に加えて
図3乃至
図8を用いて説明する。
図3は、
図1のB-B矢視断面を示す図である。
図4は、操作パネル120、ホルダ130、基台140を示す斜視図である。
図5は、操作パネル120、ホルダ130、基台140、ダンパ150、ネジ155、圧力センサ160A、160Bを示す分解図である。
図6は、ダンパ150、ネジ155を示す図である。
図7は、操作パネル120、ホルダ130、第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dを示す分解図である。
図8は、操作パネル120、ホルダ130、第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dを示す図であり、
図4のC-C矢視断面を示す。
【0013】
入力装置100は、一例として車両のパワーウィンドウの操作スイッチとして用いる装置であり、一例として車両のドアの内張やセンターコンソール等に設けられることを想定している。ここでは、左右に2枚ずつ配置される合計で4枚の開閉可能なサイドウィンドウを有する車両を対象とするものとして説明する。入力装置100は、平面視でX方向の長さよりもY方向の長さの方が長い。入力装置100の長手方向は、Y方向に沿っている。
【0014】
筐体110は、一例として樹脂製の直方体状の部材であり、
図1に示すように上面に設けられる開口部111と、
図2及び
図3に示すように下面に設けられる開口部112とを有する。開口部111は、操作パネル120の上面を筐体110の上面に露出させるために設けられている。開口部112は、筐体110の下面をすべて打ち抜いたように全体が開口されている。また、筐体110は、
図3に示すように内部に設けられる取付部113を有する。取付部113は、筐体110の内部において、筐体110の天板110Aの下面から下方に延在しており、下端から上方に向けて形成されたネジ穴113Aを有する。筐体110は4つの取付部113を有する。4つの取付部113の下端には基台140の4つの取付部142Aが当接され、取付部142Aのネジ孔142A1と取付部113のネジ穴113Aとに通された図示しないネジによって固定される。このため、基台140は、筐体110の内部で筐体110に吊り下げられた状態で固定される。
【0015】
筐体110の内部には、操作パネル120、ホルダ130、基台140、ダンパ150、ネジ155、圧力センサ160A、160B、基板165A、165B、電子部品166A、166B、アクチュエータ170、及び第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dが収容され、操作パネル120の上面が開口部111から露出する。
【0016】
操作パネル120は、第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180D(
図7参照)を保持するホルダ130と
図2及び
図5に示すように組み合わされた状態で、
図2及び
図3に示すように基台140を介して筐体110に取り付けられる。操作パネル120は、
図4に示すように基台140に重ねて設けられる。
【0017】
操作パネル120は、
図1、
図2、
図4に示すように、枠部121、側壁122、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RL、傾斜部124A、124B、124C、底部124Dを有する。操作パネル20は、絶縁体製であればよく、一例として樹脂製で一体成型されている。操作パネル120の長手方向はY方向に沿っている。
【0018】
枠部121は、
図1に示すように平面視で筐体110の開口部111の開口形状に合わせた矩形環状の部分である。操作パネル120は、アクチュエータ170によって加振されて振動する。枠部121と開口部111との間には隙間が設けられており、操作パネル120の振動が筐体110に伝搬しないように構成されている。
【0019】
枠部121は、主に
図5及び
図7に示すように、平面視で枠部121の内側に設けられる第1凹部121A、第2凹部121B、第3凹部121Cと、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RL、傾斜部124A、124B、124C、底部124Dを平面視で囲んでいる。
【0020】
第1凹部121A、第2凹部121Bは、利用者の2本の指先をX方向に並べた状態で挿入可能な開口サイズを有する。第1凹部121Aは、第1操作ノブ123FR、123FLに指先を掛ける際に挿入する部分である。第2凹部121Bは、第2操作ノブ123RR、123RLに指先を掛ける際に挿入する部分である。
【0021】
第1凹部121Aは、操作パネル120とホルダ130が組み合わされることによって、操作パネル120の側壁122及び傾斜部124Aと、ホルダ130の上面131A及び傾斜部133Aとに囲まれる部分である。第2凹部121Bは、操作パネル120とホルダ130が組み合わされることによって、操作パネル120の側壁122及び傾斜部124Bと、ホルダ130の上面131A及び傾斜部133Bとに囲まれる部分である。
【0022】
なお、ここでは、第1凹部121Aが第1操作ノブ123FR、123FLに対する共通の凹部であり、第2凹部121Bが第2操作ノブ123RR、123RLに対する共通の凹部である形態について説明する。しかしながら、第1凹部121Aは、第1操作ノブ123FR、123FLに対応してX方向で2分割されていてもよく、第2凹部121Bは、第2操作ノブ123RR、123RLに対応してX方向で2分割されていてもよい。また、第3凹部121Cについては後述する。
【0023】
側壁122は、枠部121の下面から下方に延在しており、平面視では枠部121と同様に矩形環状であり、枠部121よりも少し内側にオフセットして設けられている。側壁122は、
図7に示すように+X方向側でY方向に延在する部分のY方向における中央に凸部122Aを有する。凸部122Aは、側壁122よりも+X方向側に突出して枠部121の側面と面一になっている部分である。側壁122は、凸部122Aの下端に側壁122をX方向に貫通する貫通孔122A1を有する。側壁122は、-X方向側でY方向に延在する部分のY方向における中央にも凸部122Aを有し、-X方向側の凸部122Aにも側壁122をX方向に貫通する貫通孔122A1が設けられている。2つの貫通孔122A1は、操作パネル120のY方向における中心に位置する。
【0024】
また、側壁122は、
図2に示すように凸部122Bを有する。凸部122Bは、傾斜部124の下端の+X方向側の端部と-X方向側の端部に接するように、側壁122が内側に突出した部分である。凸部122Bは、操作パネル120のY方向の中央部分の剛性を向上させるために設けられている。
【0025】
また、側壁122は、
図7に示すように、+X方向側でY方向に延在する部分の下端からさらに下方に突出する係合部122Cを有する。係合部122Cは枠状のバネであり、操作パネル120をホルダ130と固定する際に用いられる。
【0026】
第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLは、車両の右前(FR)、左前(FL)、後右(RR)、後左(RL)の4枚のサイドウィンドウの開閉操作を行う際に利用される。入力装置100は、-Y方向を車両の前方、-X方向を車両の右方、+X方向を車両の左方、+Y方向を車両の後方に合わせて車内に設けられることを前提としており、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLは、この位置関係に合わせて配置されている。
【0027】
第1操作ノブ123FR、123FLは、主に
図2、
図4、
図5、
図7、及び
図8に示すように、第1凹部121Aの開口部121A1の周縁部に設けられており、第1凹部121Aを共用する。開口部121A1の周縁部とは、開口部121A1を周状に囲む縁の部分である。第2操作ノブ123RR、123RLは、第2凹部121Bの開口部121B1の周縁部に設けられており、第2凹部121Bを共用する。開口部121B1の周縁部とは、開口部121B1を周状に囲む縁の部分である。第1凹部121A、第2凹部121Bの開口部121A1、121B1は、第1凹部121A、第2凹部121Bが枠部121に露出する開口部であり、第1凹部121A、第2凹部121Bの入口である。
【0028】
第1操作ノブ123FR、123FLは、同一の構成を有し、第1凹部121Aを共用している。第1操作ノブ123FRは、主に
図2、
図4、
図5、
図7、及び
図8に示すように、第1操作部123A及び第2操作部123Bを有する。第1操作ノブ123FRの第1操作部123Aは、第2操作部123Bの+Y方向側に隣接して設けられており、開口部121A1との間に第2操作部123Bを介して設けられている。また、第1操作部123Aは、ホルダ130の傾斜部133Aと固定部134Aの上に設けられている。また、第1操作部123Aは、少なくとも一部が、ホルダ130の傾斜部133Aよりも-Y方向側に突出している。また、第1操作部123Aは、少なくとも一部が、平面視で第1凹部121Aの内側に突出している。第1操作部123Aは、押圧操作が可能な部分であり、第1操作ノブ123FRの平坦な上面の部分である。利用者が指先で第1操作部123Aを下方に押圧することで、右前のサイドウィンドウを下げる(開ける)ことができる。
【0029】
また、第1操作ノブ123FRの第2操作部123Bは、第1操作部123Aよりも-Z方向に位置し、ホルダ130の傾斜部133Aよりも-Y方向側に突出している。第2操作部123Bは、平面視で第1凹部121Aの内側に突出している。第2操作部123Bは、第1操作ノブ123FRのうちの下面(-Z方向側に位置し、XY平面に略平行な下面)も含む。このため、第2操作部123Bの下方には第1凹部121Aが存在する。第2操作部123Bは、第1凹部121Aに指先を差し入れた状態で、指先の腹を引っかけて引き上げる操作(引き上げ操作)が可能な部分である。利用者が指先を第1凹部121Aに差し入れて第2操作部123Bを引き上げることで、右前のサイドウィンドウを上げる(閉じる)ことができる。
【0030】
また、第1操作ノブ123FLは、主に
図2、
図4、
図5、及び
図8に示すように、第1操作ノブ123FRと同様に、第1操作部123A及び第2操作部123Bを有する。第1操作ノブ123FLの第1操作部123A及び第2操作部123Bは、第1操作ノブ123FRの第1操作部123A及び第2操作部123Bとそれぞれ同一の構成を有する。このため、利用者が指先で第1操作ノブ123FLの第1操作部123Aを下方に押圧することで、左前のサイドウィンドウを下げる(開ける)ことができる。また、利用者が指先を第1凹部121Aに差し入れて第2操作部123Bを引き上げることで、左前のサイドウィンドウを上げる(閉じる)ことができる。
【0031】
第2操作ノブ123RR、123RLは、同一の構成を有し、第2凹部121Bを共用している。第2操作ノブ123RRは、主に
図2、
図4、
図5、
図7、及び
図8に示すように、第3操作部123C及び第4操作部123Dを有する。第2操作ノブ123RRの第3操作部123Cは、第4操作部123Dの+Y方向側に隣接して設けられており、開口部121B1との間に第4操作部123Dを介して設けられている。また、第3操作部123Cは、ホルダ130の傾斜部133Bと固定部134Bの上に設けられている。また、第3操作部123Cは、少なくとも一部が、ホルダ130の傾斜部133Bよりも-Y方向側に突出している。また、第3操作部123Cは、少なくとも一部が、平面視で第2凹部121Bの内側に突出している。第3操作部123Cは、押圧操作が可能な部分であり、第2操作ノブ123RRの平坦な上面の部分である。利用者が指先で第3操作部123Cを下方に押圧することで、右後のサイドウィンドウを下げる(開ける)ことができる。
【0032】
また、第2操作ノブ123RRの第4操作部123Dは、第3操作部123Cよりも-Z方向に位置し、ホルダ130の傾斜部133Bよりも-Y方向側に突出している。第4操作部123Dは、平面視で第2凹部121Bの内側に突出している。第4操作部123Dは、第2操作ノブ123RRのうちの下面(-Z方向側に位置し、XY平面に略平行な下面)も含む。このため、第4操作部123Dの下方には第2凹部121Bが存在する。第4操作部123Dは、第2凹部121Bに指先を差し入れた状態で、指先の腹を引っかけて引き上げる操作(引き上げ操作)が可能な部分である。利用者が指先を第2凹部121Bに差し入れて第4操作部123Dを引き上げることで、右後のサイドウィンドウを上げる(閉じる)ことができる。
【0033】
また、第2操作ノブ123RLは、第2操作ノブ123RLと同様に、第3操作部123C及び第4操作部123Dを有する。第2操作ノブ123RLの第3操作部123C及び第4操作部123Dは、第2操作ノブ123RRの第3操作部123C及び第4操作部123Dとそれぞれ同一の構成を有する。このため、利用者が指先で第2操作ノブ123RLの第3操作部123Cを下方に押圧することで、左後のサイドウィンドウを下げる(開ける)ことができる。また、利用者が指先を第2凹部121Bに差し入れて第4操作部123Dを引き上げることで、左後のサイドウィンドウを上げる(閉じる)ことができる。
【0034】
傾斜部124Aは、枠部121の-Y方向側の端部の+Y方向側に位置し、第1凹部121Aの内部に向かって斜め下方に湾曲しながら延在している。また、傾斜部124Bは、第1操作ノブ123FR、123FLの+Y方向側に位置し、第2凹部121Bの内部に向かって斜め下方に湾曲しながら延在している。傾斜部124A、124Bは、X方向においては枠部121の+X方向側の部分と-X方向側の部分との間に設けられている。傾斜部124A、124Bは、それぞれ、第1凹部121A、第2凹部121Bの内壁の一部になる部分である。
【0035】
傾斜部124Aは、指先を第1凹部121Aの内部に差し入れて第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bに掛ける際に、指先が第1凹部121Aの内壁に当たらないように湾曲している。傾斜部124Bは、指先を第2凹部121Bの内部に差し入れて第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dに掛ける際に、指先が第2凹部121Bの内壁に当たらないように湾曲している。
【0036】
なお、第3凹部121Cは、側壁122、傾斜部124C、底部124Dに囲まれている部分である。第3凹部121C、傾斜部124C、及び底部124Dは、第1操作ノブ123FR、123FLに対する傾斜部124Bと似た外観を第2操作ノブ123RR、123RLの+Y方向側に付与するために設けられている。
【0037】
ホルダ130は、主に
図2、
図7、及び
図8に示すように、基部131、係合部132、傾斜部133A、133B、及び固定部134A、134Bを有する。ホルダ130は、操作パネル120と固定された状態で、第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dを保持する。ホルダ130の長手方向はY方向に沿っている。
【0038】
基部131は板状の部分であり、上面131Aと、2つの凸部131Bと、6個の凸部131Cと、凹部131Dと、2つの凸部131Eとを有する。2つの凸部131Bは、
図2に示すように基部131の下面の+Y方向側と-Y方向側において、基部131のX方向の幅の中心に設けられており、下方向に突出している。2つの凸部131Bは、基部131のX方向の幅の中心に位置する。凸部131Bには、ネジ孔131B1が設けられている。ネジ孔131B1は、ダンパ150を固定するネジ155が挿通される貫通孔であり、凸部131B及び基部131をZ方向に貫通している。
【0039】
凸部131Cは、
図5に示すように操作パネル120の係合部122Cに嵌め込まれる部分であり、+X方向側に3個、-X方向側に3個設けられている。基部131の上面131Aには、係合部132、傾斜部133A、133B、及び固定部134A、134Bが設けられている。
【0040】
凹部131Dは、
図2に示すように基部131のY方向における中央部で、かつ、X方向における中央部において、基部131の下面から上方向に凹んだ部分である。凹部131Dには、アクチュエータ170が固定される。アクチュエータ170は、駆動されて振動するとホルダ130を加振する。
【0041】
2つの凸部131Eは、
図2に示すように基部131の下面の+Y方向側と-Y方向側において、基部131のX方向の幅の中心に設けられており、下方向に突出している。2つの凸部131Eは、2つの凸部131BよりもY方向における中央側に設けられている。2つの凸部131Eの下面は、それぞれ、2つの圧力センサ160A、160Bの上面に当接する。2つの凸部131Eは、圧力センサ160A、160Bを押圧する。
【0042】
係合部132は、基部131の+Y方向側と-Y方向側の端部のX方向における中心から上方向に延在している。2つの係合部132は、ホルダ130と操作パネル120を固定する際に位置決めに用いられる部分である。
【0043】
傾斜部133Aは、ホルダ130と操作パネル120を固定した状態で、第1凹部121Aの内壁のうち、第1操作ノブ123FR及び123FLの下に位置する部分である。第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bに指先を掛けたときに指先が傾斜部133Aに当たらないようにするために、第2操作部123Bよりも+Y方向側にオフセットしている。
【0044】
傾斜部133Bは、ホルダ130と操作パネル120を固定した状態で、第2凹部121Bの内壁のうち、第2操作ノブ123RR及び123RLの下に位置する部分である。第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dに指先を掛けたときに指先が傾斜部133Bに当たらないようにするために、第4操作部123Dよりも+Y方向側にオフセットしている。
【0045】
固定部134A、134Bは、それぞれ、傾斜部133A、133Bの+Y方向側に設けられ、傾斜部133A、133Bと一体的に形成されている。2つの固定部134Aは、第1操作ノブ123FR、123FLの下に位置し、2つの固定部134Bは、第2操作ノブ123RR、123RLの下に位置する。
【0046】
固定部134Aは、上板134A1を有し、上板134A1の+X方向側の端部と、-X方向側の端部とから下方に位置する基部131の上面131Aに向けて壁部134A2が延在している。固定部134Aは、2つの壁部134A2の上端が上板134A1で繋がれた形状を有する。
【0047】
このような固定部134Aは、傾斜部133Aとの間に第1容量検出電極180Bを挟んだ状態で固定する。第1容量検出電極180Bは、傾斜部133Aの+Y方向側の面に接着剤等で貼り付けられることによってホルダ130に固定されてもよい。また、上板134A1から壁部134A2の+Y方向側を通り、基部131の上面131Aに至る部分に、第1容量検出電極180Aが配置される。第1容量検出電極180Aは、YZ面視でクランク状に屈曲しており、XY平面に平行な上端180A1が上板134A1の上に配置され、XY平面に平行な下端180A2が基部131の上面131Aの上に配置される。この状態でホルダ130と操作パネル120を固定すると、上端180A1が第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aの下面と、固定部134Aの上板134A1との間に挟まれる。第1容量検出電極は、上端180A1が第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aの下面と、固定部134Aの上板134A1との間に挟まれることで固定されてもよい。また、上端180A1が上板134A1に接着剤等で貼り付けられるとともに、下端180A2が上面131Aに接着剤等で貼り付けられることによってホルダ130に固定されてもよい。
【0048】
固定部134Bは、固定部134Aと同様の構成を有する。固定部134Bは、上板134B1を有し、上板134B1の+X方向側の端部と、-X方向側の端部とから下方に位置する基部131の上面131Aに向けて壁部134B2が延在している。固定部134Bは、2つの壁部134B2の上端が上板134B1で繋がれた形状を有する。
【0049】
このような固定部134Bは、傾斜部133Bとの間に第2容量検出電極180Dを挟んだ状態で固定する。第2容量検出電極180Dは、傾斜部133Bの+Y方向側の面に接着剤等で貼り付けられることによってホルダ130に固定されてもよい。また、上板134B1から壁部134B2の+Y方向側を通り、基部131の上面131Aに至る部分に、第2容量検出電極180Cが配置される。第2容量検出電極180Cは、YZ面視でクランク状に屈曲しており、XY平面に平行な上端180C1が上板134B1の上に配置され、XY平面に平行な下端180C2が基部131の上面131Aの上に配置される。この状態でホルダ130と操作パネル120を固定すると、上端180C1が第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cの下面と、固定部134Bの上板134B1との間に挟まれる。第2容量検出電極180Cは、上端180C1が第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cの下面と、固定部134Bの上板134B1との間に挟まれることで固定されてもよい。また、上端180C1が上板134B1に接着剤等で貼り付けられるとともに、下端180C2が上面131Aに接着剤等で貼り付けられることによってホルダ130に固定されてもよい。
【0050】
基台140は、主に
図5に示すように、基部141と側壁142を有する。基台140の長手方向はY方向に沿っている。基部141は板状の部分であり、2つの貫通孔141Aと、凹部141Bとを有する。貫通孔141Aは、+Y方向側と-Y方向側に1つずつ設けられており、ダンパ150のラバー部材152が挿通される。すなわち、基台140にはラバー部材152が固定される。ダンパ150の軸部151は、ネジ155によってホルダ130に固定されるため、ホルダ130は、基台140に対してラバー部材152を介して弾性的に取り付けられる。
【0051】
凹部141Bは、基部141のY方向における中央部分が下方向に凹んだ部分であり、
図2に示すようにアクチュエータ170を避けるために設けられている。基台140は、凹部141Bによってアクチュエータ170と接触しないように構成されている。また、基部141の上面の凹部141BのY方向における両側で、2つの貫通孔141AよりもY方向における中央側には、2つの圧力センサ160A、160Bが固定される。
【0052】
側壁142は、主に
図5に示すように基部141の周囲を囲んでいる。側壁142は、4つの取付部142Aと、2つの凸部142Bと、2つの軸部142Cとを有する。4つの取付部142Aのうちの2つは、
図5に示すように側壁142の+Y方向側の外側に設けられ、残りの2つは側壁142の-Y方向側の外側に設けられる。4つの取付部142Aは、
図3に示すように筐体110の4つの取付部113の下端に当接され、図示しないネジによって固定される。このため、基台140は、筐体110の内部で筐体110に吊り下げられた状態で固定される。
【0053】
2つの凸部142Bは、主に
図5に示すように側壁142の+X方向側と-X方向側とに設けられる。-X方向側の凸部142Bは、側壁142のうちの-X方向側でY方向に延在する部分から-X方向に突出するとともに、側壁142よりも上方向に突出している。凸部142Bは、YZ面視で三角形状に上方に突出する。凸部142Bの頂部の+X方向側には、凸部142Bから+X方向に延在する軸部142Cが設けられている。
【0054】
+X方向側の凸部142Bは、側壁142のうちの+X方向側でY方向に延在する部分から+X方向に突出するとともに、側壁142よりも上方向に突出している。凸部142Bは、YZ面視で三角形状に上方に突出する。凸部142Bの頂部の-X方向側には、凸部142Bから-X方向に延在する軸部142Cが設けられている。
【0055】
2つの軸部142Cは、操作パネル120の貫通孔122A1に挿通される。貫通孔122A1が設けられる凸部122Aは、操作パネル120の側壁122よりもX方向における外側に突出しているため、凸部142Bは、側壁142よりもX方向における外側にオフセットしている。このように、軸部142Cが貫通孔122A1に挿通されることにより、操作パネル120は基台140に対して軸部142Cを回動中心として回動可能である。軸部142Cは、基台140に対して操作パネル120を回動可能に軸支する軸部の一例である。操作パネル120には、ホルダ130及び第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dが取り付けられているため、ホルダ130及び第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dも基台140に対して操作パネル120とともに回動可能である。
【0056】
また、操作パネル120及びホルダ130は、アクチュエータ170によって±X方向に振動される。このため、2つの軸部142Cは、基台140に対して操作パネル120及びホルダ130がX方向に振動可能なように操作パネル120の貫通孔122A1に挿通されている。
【0057】
軸部142Cは、平面視で第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの間に設けられ、第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとを結ぶ方向(Y方向)に対して垂直に交差する方向(X方向)に延在している。なお、軸部142Cは、厳密に第2操作ノブ123RR、123RLを結ぶ方向(Y方向)に対して垂直に交差する方向(X方向)に延在していなくてもよい。軸部142Cは、第2操作ノブ123RR、123RLを結ぶ方向(Y方向)に対して垂直に交差する方向(平面視でX軸に対して角度を有する方向)に延在していてもよい。例えば、製造誤差によって平面視でX軸に対して角度を有する方向に延在する場合が有り得る。また、平面視でX軸に対して角度を有する方向に軸部142Cを延在させる場合が有り得る。
【0058】
また、2つの軸部142Cが挿通される貫通孔122A1は、
図2及び
図5に示すように、Y方向において第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの間に位置する。このことによって、操作パネル120は、軸部142Cを回動中心として時計回りに回動する場合も、軸部142Cを回動中心として反時計回りに回動する場合も均等に回動可能となっている。
【0059】
軸部142Cは、Y方向において、第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの間に位置するため、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aを下方に押圧すると、YZ面視で+X方向側から-X方向側を見た状態で、操作パネル120及びホルダ130は、軸部142Cを回動中心として反時計回りに微小に回動する。これは、第1操作ノブ123FR、123FLに押圧操作を行って車両の前席の左右(FR、FL)のサイドウィンドウを下げる(開ける)ための操作である。反時計回りの回動は、第1回動方向の回動の一例である。
【0060】
また、第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bに指先を掛けて上方に引き上げると、操作パネル120及びホルダ130は、第1回動方向とは反対の方向へ回動する。具体的には、YZ面視で+X方向側から-X方向側を見た状態で、操作パネル120及びホルダ130は、軸部142Cを回動中心として時計回りに微小に回動する。これは、第1操作ノブ123FR、123FLに引き上げ操作を行って車両の前席の左右(FR、FL)のサイドウィンドウを上げる(閉める)ための操作である。時計回りの回動は、第2回動方向の回動の一例である。
【0061】
すなわち、第1操作ノブ123FR、123FLは、YZ面視で+X方向側から-X方向側を見た状態で、押圧操作によって操作パネル120を反時計回り(第1回動方向)に回動させるとともに、引き上げ操作によって操作パネル120を時計回り(第2回動方向)に回動させる。
【0062】
また、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cを下方に押圧すると、YZ面視で+X方向側から-X方向側を見た状態で、操作パネル120及びホルダ130は、軸部142Cを回動中心として時計回りに微小に回動する。これは、第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作を行って車両の後席の左右(RR、RL)のサイドウィンドウを下げる(開ける)ための操作である。時計回りの回動は、第2回動方向の回動の一例である。
【0063】
また、第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dに指先を掛けて上方に引き上げると、YZ面視で+X方向側から-X方向側を見た状態で、操作パネル120及びホルダ130は、軸部142Cを回動中心として半時計回りに微小に回動する。これは、第2操作ノブ123RR、123RLに引き上げ操作を行って車両の後席の左右(RR、RL)のサイドウィンドウを上げる(閉める)ための操作である。半時計回りの回動は、第1回動方向の回動の一例である。
【0064】
すなわち、第2操作ノブ123RR、123RLは、YZ面視で+X方向側から-X方向側を見た状態で、押圧操作によって操作パネル120を時計回り(第2回動方向)に回動させるとともに、引き上げ操作によって操作パネル120を反時計回り(第1回動方向)に回動させる。
【0065】
また、前席のサイドウィンドウ用の第1操作ノブ123FR、123FLは、Y方向における位置が等しいため、軸部142Cからの距離が実質的に等しい。同様に、後席のサイドウィンドウ用の第2操作ノブ123RR、123RLは、Y方向における位置が等しいため、軸部142Cからの距離が実質的に等しい。
【0066】
ここで、軸部142Cは、Y方向において第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの間に位置する。このような配置にすると、例えば、X方向に延在する軸部に対して前席のサイドウィンドウ用の操作ノブと、後席のサイドウィンドウ用の操作ノブとを同じ側(例えば軸部の+Y方向側)に配置した場合に比べて、第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの操作荷重を揃えやすい。第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの操作荷重が等しくなくても、利用者にとって感知し難い程度の違いであれば、第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの操作感が揃い、第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの操作感が良好な入力装置100を提供することができる。
【0067】
実施形態の入力装置100では、第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの操作荷重を実質的に等しくするために、軸部143Cが挿通される貫通孔122A1から第1操作ノブ123FR、123FLまでの距離と、貫通孔122A1から第2操作ノブ123RR、123RLまでの距離とを実質的に等しくしている。より具体的には、貫通孔122A1から第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aまでの距離と、貫通孔122A1から第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cまでの距離とを実質的に等しくしている。押圧操作のときの操作荷重を実質的に等しくするためである。また、貫通孔122A1から第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bまでの距離と、貫通孔122A1から第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dまでの距離とを実質的に等しくしている。引き上げ操作のときの操作荷重を実質的に等しくするためである。なお、これらの距離については、
図9を用いて後述する。
【0068】
2つのダンパ150は、主に
図2に示すように、ホルダ130と基台140との間において、-Y方向側と+Y方向側に設けられている。-Y方向側のダンパ150は、平面視で軸部142Cに対して第1操作ノブ123FR、123FLが位置する側(平面視で軸部142Cよりも-Y方向側)に設けられている。+Y方向側のダンパ150は、平面視で軸部142Cに対して第1操作ノブ123FR、123FLが位置する側(平面視で軸部142Cよりも+Y方向側)に設けられている。
【0069】
ダンパ150は、主に
図2及び
図6に示すように、軸部151とラバー部材152とを有する。ダンパ150は、アクチュエータ170によって加振されるホルダ130及び操作パネル120の振動を減衰させて基台140及び筐体110に伝搬する振動を低減するために設けられている。一例として、アクチュエータ170を駆動したときに基台140及び筐体110に触れても振動を感じない程度に振動を減衰する。
【0070】
軸部151は、
図6に示すように円筒部151Aと円環部151Bとを有する。円筒部151Aは、Z方向に貫通する貫通孔151A1(
図2参照)を有する。貫通孔151A1にはネジ155が下側から挿通される。円環部151Bは円筒部151Aの下端に設けられている円環状の部分であり、円筒部151Aよりも径方向外側に突出している。円環部151Bは、円筒部151Aの周囲に設けられるラバー部材152の下端を保持する。このような軸部151は、一例として金属製であり、例えばアルミニウムで作製可能である。
【0071】
ラバー部材152は、ラバー(ゴム)製の部材であり、円筒部152Aと2つの円環部152Bとを有する。円筒部152Aは、Z方向に貫通する貫通孔152A1を有し、円筒部152Aの上下の端部には、2つの円環部152Bが設けられている。
【0072】
ダンパ150は、
図2に示すように基台140とホルダ130との間に設けられている。ホルダ130は、操作パネル120と固定されているため、ダンパ150は、基台140と操作パネル120との間に設けられている。また、ラバー部材152は、ホルダ130の凸部131Bと、基台140との間に設けられている。ラバー部材152は、基台140と操作パネル120との間に設けられている弾性部材の一例である。ここで、本実施形態において、基台140の-Y方向側に設けられた貫通孔141Aに挿通されるラバー部材152が第1弾性部材の一例であり、基台140の+Y方向側に設けられた貫通孔141Aに挿通されるラバー部材152が第2弾性部材の一例である。なお、ここでは、ダンパ150が弾性部材の一例としてのラバー部材152を有する形態について説明するが、ダンパ150全体がラバー(ゴム)製であって弾性を有する構成であってもよい。
【0073】
円筒部152Aは、基台140の貫通孔141Aに挿通される。この状態で、上側の円環部152Bは基台140の基部141の上面側に位置し、下側の円環部152Bは基部141の下面側に位置する。上側と下側の円環部152Bの上下方向の間隔は基部141の厚さに合わせられている。また、貫通孔141Aの開口径は円筒部152Aの外径に合わせられている。このため、
図2に示すように円筒部152Aが貫通孔141A内に収まった状態で、ラバー部材152は基台140に対して位置がずれないように構成されている。一例として、貫通孔141Aにラバー部材152を挿通させてから、貫通孔152A1に軸部151を挿入すればよい。
【0074】
円環部152Bは、円筒部152Aよりも径方向の外側に突出した部分である。上側の円環部152Bの上面と、下側の円環部152Bの下面とには、円周方向において等間隔で複数の突起152B1が設けられている。上側の突起152B1はホルダ130の凸部131Bの下面に当接する。下側の突起152B1は円環部151Bの上面に当接する。
【0075】
ダンパ150は、ホルダ130と基台140との間で操作パネル120及びホルダ130の振動を吸収することで基台140及び筐体110に対して伝播する振動を緩和する。このとき、ラバー部材152は、ばねとしての役割を有し、そのばね定数が小さいと、振動における高周波数成分が伝達し難くなることから、全体として伝達する振動量が減少することとなる。
【0076】
ネジ155は、ダンパ150の軸部151の貫通孔151A1に下側から挿通され、ホルダ130の凸部131Bのネジ孔131B1にネジ留めされる。ネジ155の締め付け具合を調整することで、ホルダ130と基台140の上下方向の位置を調整することができる。このときに、圧力センサ160A、160Bの上面がホルダ130の凸部131Eの下面に当接するようにすればよい。
【0077】
圧力センサ160Aは、
図5に示すように、基台140の基部141の上面の-Y方向側に設けられ、基部161Aとセンサ部162Aとを有する。圧力センサ160Aは、平面視で軸部142Cに対して第1操作ノブ123FR、123FLが位置する側(平面視で軸部142Cよりも-Y方向側)に設けられている。
【0078】
圧力センサ160Bは、
図5に示すように、基台140の基部141の上面の+Y方向側に設けられ、基部161Bとセンサ部162Bとを有する。圧力センサ160Bは、平面視で軸部142Cに対して第2操作ノブ123RR、123RLが位置する側(平面視で軸部142Cよりも+Y方向側)に設けられている。
【0079】
基部161A、161Bは、圧力センサ160A、160Bを基部141に取り付けるための部分である。センサ部162A、162Bは、基部161A、161Bから上方に突出しており、上面に掛かる圧力を検出する。このような圧力センサ160A、160Bとしては、例えば荷重センサを用いることができる。なお、軸部142Cから圧力センサ160Aまでの距離と、軸部142Cから圧力センサ160Bまでの距離とは実質的に等しいが、この詳細については
図9を用いて後述する。
【0080】
センサ部162A、162Bの上面は、
図2に示すようにホルダ130の凸部131Eの下面に当接している。また、
図5に示すように、圧力センサ160Aは、Y方向において軸部142Cの-Y方向側に設けられており、圧力センサ160Bは、Y方向において軸部142Cの+Y方向側に設けられている。
【0081】
このため、第1操作ノブ123FR、123FLに押圧操作を行うと、圧力センサ160Aが押圧され、圧力センサ160Bに掛かる荷重は少なくなる。また、第1操作ノブ123FR、123FLに引き上げ操作を行うと、圧力センサ160Bが押圧され、圧力センサ160Aに掛かる荷重は少なくなる。
【0082】
また、第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作を行うと、圧力センサ160Bが押圧され、圧力センサ160Aに掛かる荷重は少なくなる。また、第2操作ノブ123RR、123RLに引き上げ操作を行うと、圧力センサ160Aが押圧され、圧力センサ160Bに掛かる荷重は少なくなる。
【0083】
したがって、第1操作ノブ123FR、123FLの押圧操作を圧力センサ160Aで検出し、第1操作ノブ123FR、123FLの引き上げ操作を圧力センサ160Bで検出することができる。
【0084】
また、第2操作ノブ123RR、123RLの押圧操作を圧力センサ160Bで検出し、第2操作ノブ123RR、123RLの引き上げ操作を圧力センサ160Aで検出してもよい。
【0085】
また、例えば、ネジ155の締め付け具合を多めに調整して、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLに操作が行われていない状態において、圧力センサ160A、160Bにプリテンションを掛けておいてもよい。プリテンションを掛けるとは、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLに操作が行われていない状態において、圧力センサ160A、160Bにある程度の圧力を掛けた状態にしておくことである。
【0086】
このようにすれば、第1操作ノブ123FR、123FLの押圧操作を圧力センサ160Aに掛かる圧力(荷重)の増加で検出するとともに、第1操作ノブ123FR、123FLの引き上げ操作を圧力センサ160Aに掛かる圧力(荷重)の減少で検出することができる。第1操作ノブ123FR、123FLは軸部143Cの-Y方向側に位置するため、押圧操作と引き上げ操作を圧力センサ160Aで検出することとしたものである。
【0087】
また、第2操作ノブ123RR、123RLの押圧操作を圧力センサ160Bに掛かる圧力(荷重)の増加で検出するとともに、第2操作ノブ123RR、123RLの引き上げ操作を圧力センサ160Bに掛かる圧力(荷重)の減少で検出することができる。第2操作ノブ123RR、123RLは軸部143Cの+Y方向側に位置するため、押圧操作と引き上げ操作を圧力センサ160Bで検出することとしたものである。
【0088】
第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLでパワーウィンドウを操作する際には、マニュアルモードとオートモードがある。マニュアルモードは、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLの押圧操作又は引き上げ操作を行っている間にパワーウィンドウモータを駆動し、押圧操作又は引き上げ操作を止めた時点でパワーウィンドウモータを止める動作を行うモードである。このようなマニュアルモードでの押圧操作又は引き上げ操作を行う際の操作荷重は、一例としてオートモードで押圧操作又は引き上げ操作を行うための操作荷重の半分に設定されている。
【0089】
オートモードは、一度の押圧操作又は引き上げ操作でサイドウィンドウが全開又は全閉になるまでパワーウィンドウモータを駆動するモードである。このようなオートモードでの押圧操作又は引き上げ操作を行う際の操作荷重は、一例としてマニュアルモードで押圧操作又は引き上げ操作を行うための操作荷重の2倍に設定されている。
【0090】
このため、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLの押圧操作又は引き上げ操作を行う際の操作荷重を調節することで、マニュアルモードとオートモードを選択することができる。
【0091】
基板165Aは、
図2示すように基台140の凹部141Bの下面に取り付けられている。基板165Aの下面には、電子部品166Aが実装されている。また、基板165Aの下方には基板165Bが設けられている。基板165Bは、一例として図示しない固定具等によって基台140に吊り下げられている。基板165Bの上面には電子部品166Bが実装されている。
【0092】
基板165A、165Bは、一例として配線基板である。電子部品166Aと電子部品166BはIC(Integrated Circuit)チップ等を内蔵し、情報処理が可能である。電子部品166Aと電子部品166Bは、図示しないケーブル等によって接続されており、データ通信が可能である。
【0093】
電子部品166Aは、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123A、第2操作部123B、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123C、第4操作部123Dに配線を介して接続されており、操作検出部166A1を有する。操作検出部166A1は、第1容量検出電極180A、180B、第2容量検出電極180C、180Dの出力に基づいて、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123A、第2操作部123B、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123C、第4操作部123Dに操作が行われたことを検出する。操作検出部166A1は、検出した操作を表す信号を電子部品166Bに伝送する。
【0094】
操作検出部166A1が電子部品166Bに伝送する信号は、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123A、第2操作部123B、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123C、第4操作部123Dのいずれに操作が行われたかを表す。
【0095】
電子部品166Bは、制御部166B1を有する。電子部品166Bは、圧力センサ160A、160B、電子部品166A、アクチュエータ170、及びパワーウィンドウモータを駆動する駆動制御部に接続されている。制御部166B1は、圧力センサ160A、160Bの出力と、電子部品166Aの操作検出部166A1から伝送される信号とに基づいて、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123A、第2操作部123B、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123C、第4操作部123Dのいずれにおいて、マニュアルモード又はオートモードのどちらのモードでパワーウィンドウの操作が行われたかを判定する。制御部166B1は、パワーウィンドウモータを駆動する駆動制御部に駆動指令を出力するとともに、マニュアルモード又はオートモードのいずれかを表す駆動信号でアクチュエータ170を駆動する。
【0096】
アクチュエータ170は、ホルダ130の凹部131Dに取り付けられており、制御部166B1から出力される駆動信号によって駆動される。アクチュエータ170は、制御部166B1によって駆動されると、軸部143Cの軸方向であるX方向にホルダ130を振動させる。制御部166B1は、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLにマニュアルモードでの押圧操作又は引き上げ操作が行われると、マニュアルモード用の駆動信号でアクチュエータ170を駆動して、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLに1回のパルス状の振動を生じさせる。また、制御部166B1は、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLにオートモードでの押圧操作又は引き上げ操作が行われると、オートモード用の駆動信号でアクチュエータ170を駆動して、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLに2回のパルス状の振動を生じさせる。このため、利用者は、第1操作ノブ123FR、123FL、第2操作ノブ123RR、123RLから指先に伝わるパルス状の振動の回数によって、マニュアルモードとオートモードのどちらが受け付けられたかを判別することができる。
【0097】
第1容量検出電極180Aは、
図7に示すように、第1操作ノブ123FR、123FLに対応して1つずつ設けられている。第1容量検出電極180Aは、金属製の電極であればよく、一例として銅箔で構成される。第1容量検出電極180Aは、YZ面視でクランク状に屈曲されており、上端180A1が固定部134Aの上板134A1の上に配置され、下端180A2が基部131の上面131Aの上に配置された状態で接着等によってホルダ130に固定されている。第1容量検出電極180Aは、上端180A1が第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aの真下に位置する。このため、押圧操作を行うために第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aに指先が触れることによって静電容量が変化する。このように、第1容量検出電極180Aは、第1操作ノブ123FR、123FLに設けられ、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aの静電容量を検出する。操作検出部166A1は、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aの静電容量が閾値以上になると、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aに指先が接触したことを検出する。
【0098】
第1容量検出電極180Bは、
図7に示すように、第1操作ノブ123FR、123FLに対応して1つずつ設けられている。第1容量検出電極180Bは、金属製の電極であればよく、一例として銅箔で構成される。第1容量検出電極180Bは、傾斜部133Aと固定部134Aとの間に配置された状態で接着等によってホルダ130に固定されている。第1容量検出電極180Bの上半分(
図7参照)は、操作パネル120とホルダ130が
図4に示すように固定されると、第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bの下に位置する傾斜部133Aの裏側(+Y方向側)に位置するため、引き上げ操作を行うために第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bに指先が触れることによって静電容量が変化する。このように、第1容量検出電極180Bは、第1操作ノブ123FR、123FLに設けられ、第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bの静電容量を検出する。操作検出部166A1は、第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bの静電容量が閾値以上になると、第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bに指先が接触したことを検出する。
【0099】
第2容量検出電極180Cは、
図7に示すように、第2操作ノブ123RR、123RLに対応して1つずつ設けられている。第2容量検出電極180Cは、金属製の電極であればよく、一例として銅箔で構成される。第2容量検出電極180Cは、YZ面視でクランク状に屈曲されており、上端180C1が固定部134Bの上板134B1の上に配置され、下端180C2が基部131の上面131Aの上に配置された状態で接着等によってホルダ130に固定されている。第2容量検出電極180Cは、上端180C1が第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cの真下に位置するため、押圧操作を行うために第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cに指先が触れることによって静電容量が変化する。このように、第2容量検出電極180Cは、第2操作ノブ123RR、123RLに設けられ、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cの静電容量を検出する。操作検出部166A1は、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cの静電容量が閾値以上になると、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cに指先が接触したことを検出する。
【0100】
第2容量検出電極180Dは、
図7に示すように、第2操作ノブ123RR、123RLに対応して1つずつ設けられている。第2容量検出電極180Dは、金属製の電極であればよく、一例として銅箔で構成される。第2容量検出電極180Dは、傾斜部133Bと固定部134Bとの間に配置された状態で接着等によってホルダ130に固定されている。第2容量検出電極180Dの上半分(
図7参照)は、操作パネル120とホルダ130が
図4に示すように固定されると、第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dの下に位置する傾斜部133Bの裏側(+Y方向側)に位置するため、引き上げ操作を行うために第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dに指先が触れることによって静電容量が変化する。このように、第2容量検出電極180Dは、第2操作ノブ123RR、123RLに設けられ、第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dの静電容量を検出する。操作検出部166A1は、第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dの静電容量が閾値以上になると、第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dに指先が接触したことを検出する。
【0101】
図9は、軸部142Cからの距離を説明する図である。
図9では、貫通孔122A1の内部に軸部142Cを示す。ここでは、第1操作ノブ123FRと第2操作ノブ123RRとを用いて説明する。しかしながら、操作パネル120、ホルダ130、及び基台140は、X方向の幅の中心を通りY軸に平行な直線を対称軸として、-X方向側と+X方向側とが対称な構成を有するため、第1操作ノブ123FLと第2操作ノブ123RLについても同様である。また、以下で説明する距離L1~L6は、YZ平面に平行な平面上での距離である。なお、
図9では、説明に関係する構成要素にのみ符号を記す。
【0102】
実施形態の入力装置100では、軸部142Cから第1操作ノブ123FRの第1操作部123Aまでの距離L1と、軸部142Cから第2操作ノブ123RRの第3操作部123Cまでの距離L3とを実質的に等しくしている。本実施形態において、距離L1は、第1操作ノブ123FRの平坦な上面(第1操作部123A)の-Y方向側の端部と軸部142Cとの間の距離である。本実施形態において、距離L3は、第2操作ノブ123RRの平坦な上面(第3操作部123C)の-Y方向側の端部と軸部142Cとの間の距離である。このように距離L1とL3を実質的に等しくすることにより、第1操作ノブ123FRに押圧操作を行うときの操作荷重と、第2操作ノブ123RRに押圧操作を行うときの操作荷重とが実質的に等しくなるようにしている。なお、軸部142Cから第1操作ノブ123FLの第1操作部123Aまでの距離と、軸部142Cから第2操作ノブ123RLの第3操作部123Cまでの距離とについても同様である。第1操作部123Aの-Y方向側の端部と、第3操作部123Cの-Y方向側の端部とをそれぞれ第1操作部123A側と第3操作部123C側との基準位置にしたのは、押圧操作の際に、平坦な面と曲面との境界線を触感で認識することによって操作すべき位置を判別し易く、且つ、指で力を籠めやすい部分だからである。
【0103】
また、軸部142Cから第1操作ノブ123FRの第2操作部123Bまでの距離L2と、軸部142Cから第2操作ノブ123RRの第4操作部123Dまでの距離L4とを実質的に等しくしている。距離L2は、第1操作ノブ123FRの第2操作部123Bの下部を構成する平坦な下面のY方向における中心と、軸部142Cとの間の距離である。距離L4は、第2操作ノブ123RRの第4操作部123Dの下部を構成する平坦な下面のY方向における中心と、軸部142Cとの間の距離である。第2操作部123Bの下部を構成する平坦な下面のY方向における中心と、第4操作部123Dの下部を構成する平坦な下面のY方向における中心とをそれぞれ第2操作部123B側と第4操作部123D側との基準位置にしたのは、引き上げ操作の際に-Y方向側の角を触感で認識することによって操作すべき位置を判別し易く、且つ、最も指で操作力を籠めやすい部分だからである。このように距離L2とL4を実質的に等しくすることにより、第1操作ノブ123FRに引き上げ操作を行うときの操作荷重と、第2操作ノブ123RRに引き上げ操作を行うときの操作荷重とが実質的に等しくなるようにしている。なお、軸部142Cから第1操作ノブ123FLの第2操作部123Bまでの距離と、軸部142Cから第2操作ノブ123RLの第4操作部123Dまでの距離とについても同様である。
【0104】
また、軸部142Cから圧力センサ160Aまでの距離L5と、軸部142Cから圧力センサ160Bまでの距離L6とは実質的に等しい。距離L5は、圧力センサ160Aの上面の中心と軸部142Cとの間の距離である。距離L6は、圧力センサ160Bの上面の中心と軸部142Cとの間の距離である。操作パネル120が回動する際に、圧力センサ160A、160Bのうちの一方は押圧されるため、第1操作ノブ123FR、123FLと第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際に抵抗力を発揮する。このため、距離L5とL6を実質的に等しくすることで、YZ平面で+X方向側から-X方向側を見て、操作パネル120及びホルダ130が基台140に対して時計回りに回動するときと、反時計回りに回動するときとの抵抗力を等しくして、操作性を良好にしている。
【0105】
また、圧力センサ160A、160Bは、ホルダ130の凸部131Eによって下方向に押圧されて荷重を検出するため、軸部142Cからの距離L5とL6を実質的に等しくすることによって、検出する荷重が実質的に等しくなるようにすることができる。圧力センサ160A、160Bが同一の押圧力を等しい荷重として検出できれば、制御部166B1がマニュアルモードとオートモードを判別する際に、共通の閾値を用いることができ、制御処理の簡素化を図ることができる。
【0106】
図10及び
図11は、入力装置100の動作を説明する図である。
図10に示すように、操作パネル120及びホルダ130は、基台140に対して軸部142Cを回動軸として、両矢印で示すように、時計回りと反時計回りに回動可能である。また、
図11に示すように、アクチュエータ170(
図2参照)を振動させると、基台140に対して操作パネル120及びホルダ130をX方向に振動させることができる。
【0107】
図12は、アクチュエータ170を駆動した際に操作パネル120に生じる振動波形を示す図である。
図12(A)、
図12(B)において、横軸は時間(msec)を表し、縦軸は加速度(m/s
2)を表す。
【0108】
図12(A)には、0msecの時点でマニュアルモード用の駆動信号でアクチュエータ170の駆動を開始したときの操作パネル120の振動を示す。約5msecの時点でパルス状の振動が1回生じている。振動は約20msecで収まっており、約9Gの最大加速度が得られた。
【0109】
また、
図12(B)には、0msecの時点でオートモード用の駆動信号でアクチュエータ170の駆動を開始したときの操作パネル120の振動を示す。約5msecの時点と、約105msecの時点とでパルス状の振動が2回生じている。振動は約15msecで収まっており、約5Gの最大加速度が得られた。
【0110】
以上のように、入力装置100では、-Y方向側に配置される第1操作ノブ123FR、123FLと、+Y方向側に配置される第2操作ノブ123RR、123RLとの間に、X方向に延在する軸部142Cを設けた。換言すれば、入力装置100では、X方向に延在する軸部142Cに対する-Y方向側に第1操作ノブ123FR、123FLを設け、X方向に延在する軸部142Cに対する+Y方向側に第2操作ノブ123RR、123RLを設けた。
【0111】
このため、第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとに対して押圧操作又は引き上げ操作を行う際に、軸部142Cを回動軸として操作パネル120及びホルダ130が基台140に対してYZ平面内で回動する。このように、回動軸である軸部142Cが第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの間にあるため、第1操作ノブ123FR、123FLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作荷重と、第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作荷重とを均等にし易い配置である。
【0112】
このような配置により、第1操作ノブ123FR、123FLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作感と、第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作感とを近い感覚にすることができる。すなわち、第1操作ノブ123FR、123FLと第2操作ノブ123RR、123RLとのいずれに押圧操作及び引き上げ操作を行っても、操作荷重は略同一になる。
【0113】
したがって、第1操作ノブ123FR、123FL及び第2操作ノブ123RR、123RLの各々を操作した際の操作感触が同一であることによって操作感の良好な入力装置100を提供することができる。例えば、基台140に対して操作パネル120とホルダ130を回動可能にするには、軸部142Cを第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの-Y方向側に設ける配置が考えられる。また、軸部142Cを第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの+Y方向側に設ける配置も考えられる。しかしながら、これらの配置では、本実施形態の入力装置100のように、第1操作ノブ123FR、123FLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作荷重と、第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作荷重とを均等又は均等に近い値にすることはできない。また、これらの配置では、軸部142Cに近い側の操作ノブと、軸部142Cから遠い側の操作ノブとの操作荷重が大きく異なり、利用者は操作時に違和感を覚える。
【0114】
これに対して、本実施形態の入力装置100では、回動軸である軸部142Cが第1操作ノブ123FR、123FLと、第2操作ノブ123RR、123RLとの間にあるため、第1操作ノブ123FR、123FLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作荷重と、第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作及び引き上げ操作を行う際の操作荷重とを均等化することができる。このため、操作時に違和感を与えることを抑制することができる。
【0115】
また、YZ平面での+X方向側から-X方向側を見て、第1操作ノブ123FR、123FLに押圧操作を行う際には基台140に対して操作パネル120及びホルダ130を反時計回りに回動させ、引き上げ操作を行う際には時計回りに回動させる構成である。また、第2操作ノブ123RR、123RLに押圧操作を行う際には基台140に対して操作パネル120及びホルダ130を時計回りに回動させ、引き上げ操作を行う際には反時計回りに回動させる構成である。このため、反時計回りの操作と時計回りの操作のどちらを行う際にも、操作荷重が均等化されていて、良好な操作感を提供することができる。
【0116】
また、第1操作ノブ123FRの第1操作部123Aと軸部142Cとの間の距離L1と、第2操作ノブ123RRの第3操作部123Cと軸部142Cとの間の距離L3とは実質的に等しい。また、第1操作ノブ123FLの第1操作部123Aと軸部142Cとの間の距離L1と、第2操作ノブ123RLの第3操作部123Cと軸部142Cとの間の距離L3とは実質的に等しい。このため、第1操作ノブ123FR、123FLの第1操作部123Aに押圧操作を行うときの操作荷重と、第2操作ノブ123RR、123RLの第3操作部123Cに押圧操作を行うときの操作荷重とを実質的に等しくすることができる。したがって、第1操作ノブ123FR、123FLと第2操作ノブ123RR、123RLとに押圧操作を行う際の操作荷重を均等にすることによって操作感をさらに良好にした入力装置100を提供することができる。すなわち、第1操作ノブ123FR、123FLと第2操作ノブ123RR、123RLとのいずれに押圧操作を行っても、操作荷重は略同一になる。
【0117】
また、軸部142Cから第1操作ノブ123FRの第2操作部123Bまでの距離L2と、軸部142Cから第2操作ノブ123RRの第4操作部123Dまでの距離L4とは実質的に等しい。また、軸部142Cから第1操作ノブ123FLの第2操作部123Bまでの距離L2と、軸部142Cから第2操作ノブ123RLの第4操作部123Dまでの距離L4とは実質的に等しい。このため、第1操作ノブ123FR、123FLの第2操作部123Bに引き上げ操作を行うときの操作荷重と、第2操作ノブ123RR、123RLの第4操作部123Dに引き上げ操作を行うときの操作荷重とを実質的に等しくすることができる。したがって、第1操作ノブ123FR、123FLと第2操作ノブ123RR、123RLとに引き上げ操作を行う際の操作荷重を均等にすることによって操作感をさらに良好にした入力装置100を提供することができる。すなわち、第1操作ノブ123FR、123FLと第2操作ノブ123RR、123RLとのいずれに引き上げ操作を行っても、操作荷重は略同一になる。
【0118】
また、基台140に対して操作パネル120及びホルダ130をX方向に振動させるアクチュエータ170をさらに含み、制御部166B1は、圧力センサ160A、160Bの出力と、第1容量検出電極180A、180Bの出力と、第2容量検出電極180C、180Dの出力とに基づく判別結果に応じてアクチュエータ170を駆動する。このため、第1操作ノブ123FR、123FLと第2操作ノブ123RR、123RLに操作を行う位置と、押圧操作及び引き上げ操作の際に指先に掛ける力とに応じて、振動によるフィードバックを利用者に提供することができる。
【0119】
また、圧力センサ160Aは軸部142Cに対する-Y方向側に設けられ、圧力センサ160Bは軸部142Cに対する+Y方向側に設けられるので、操作パネル120の-Y方向側と+Y方向側とに掛かる荷重を検出することができる。プリテンションを掛けておけば圧力センサ160A、160Bのいずれか一方で操作パネル120の-Y方向側と+Y方向側とに掛かる荷重を検出することが可能であるが、圧力センサ160A、160Bがあることにより、より正確に荷重を検出することができる。なお、荷重の検出に問題がなければ、入力装置100は、圧力センサ160A、160Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。
【0120】
また、第1回動検出部、第2回動検出部として圧力センサ160A、160Bを用いることにより、荷重を通じて操作パネル120の回動量を容易に検出することができる。なお、圧力センサ160A、160Bの代わりに、例えば光学式の変位センサのように操作パネル120の変位を荷重以外の物理量の変化に基づいて検出するセンサを用いてもよい。
【0121】
また、圧力センサ160Aと軸部142Cとの間の距離L5と、圧力センサ160Bと軸部142Cとの間の距離L6とは実質的に等しい。このため、YZ平面で+X方向側から-X方向側を見て、操作パネル120及びホルダ130が基台140に対して時計回りに回動するときと、反時計回りに回動するときとの抵抗力を実質的に等しくして、入力装置100の操作性を良好にすることができる。
【0122】
また、基台140と操作パネル120及びホルダ130との間に設けられるラバー部材152を含む。このため、操作パネル120及びホルダ130と基台140との間で操作パネル120及びホルダ130の振動を吸収することができ、基台140及び筐体110に対して伝播する振動を緩和することができる。
【0123】
また、ラバー部材152は、平面視で軸部142Cの-Y方向側と+Y方向側とに設けられるため、軸部142Cの-Y方向側と+Y方向側とにおいて、操作パネル120及びホルダ130と基台140との間で操作パネル120及びホルダ130の振動をバランス良く吸収することができる。そして、基台140及び筐体110に対して伝播する振動をY方向においてバランス良く緩和することができる。
【0124】
なお、以上では、操作パネル120が、前席の左右のサイドウィンドウ用の第1操作ノブ123FR、123FLと、後席の左右のサイドウィンドウ用の第2操作ノブ123RR、123RLとを有する形態について説明した。しかしながら、前側の1枚のサイドウィンドウと後側の1枚のサイドウィンドウとをパワーウィンドウモータで開閉する場合には、入力装置100は、1つの第1操作ノブと1つの第2操作ノブとを含む構成であってもよい。
【0125】
また、以上では、操作パネル120が貫通孔122A1を有し、基台140が2つの軸部142Cを有する形態について説明したが、操作パネル120が軸部を有し、基台140が軸部を回動自在に軸支する貫通孔を有していてもよい。また、2つの軸部142Cの代わりに、2つの軸部142Cを繋げた1本の軸部を有する構成であってもよい。
【0126】
以上、本発明の例示的な実施形態の入力装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【0127】
本国際出願は2020年12月21日に出願した日本国特許出願2020-211595号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2020-211595号の全内容を本国際出願に援用する。
【符号の説明】
【0128】
100 入力装置
120 操作パネル
123FR、123FL 第1操作ノブ
123RR、123RL 第2操作ノブ
130 ホルダ
140 基台
142C 軸部
152 ラバー部材(弾性部材)
160A、160B 圧力センサ(第1回動検出部、第2回動検出部)
170 アクチュエータ
180A、180B 第1容量検出電極
180C、180D 第2容量検出電極