(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】ウォーターサーバシステム
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
(21)【出願番号】P 2019058740
(22)【出願日】2019-03-26
【審査請求日】2021-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】504206643
【氏名又は名称】スパーク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】村松 和由
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-085521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の飲料消費地に設置される複数のウォーターサーバと、これらのウォーターサーバと通信する管理サーバとからなるウォーターサーバシステムであって、
ウォーターサーバは、
ウォーターサーバ識別情報を保持するウォーターサーバ識別情報保持部と、
管理サーバと通信するウォーターサーバ通信部と、
飲料を収めたボトルを設置するボトル設置部と、
ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼をする情報である発注依頼情報を取得する顧客側発注依頼情報取得部と、
ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼を取消す情報である発注依頼取消情報を取得する顧客側発注依頼取消情報取得部と、
取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、ウォーターサーバ通信部を介して管理サーバに送信する発注依頼関係情報送信部と、
を有し、
管理サーバは、
ウォーターサーバと通信するための管理サーバ通信部と、
管理サーバ通信部を介して送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する発注依頼関係情報取得部と、
取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得するウォーターサーバ識別情報取得部と、
発注状態を表示するための発注状態表示部を有し、
前記発注状態表示部は、前記発注依頼情報を取得してから所定の留保時間以内で且つ前記発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合は発注時として発光LEDを点滅させ、前記発注依頼情報を取得してから所定の留保時間を超え、かつ、前記発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合はボトル配送中として発光LEDを点灯させることを特徴とするウォーターサーバシステム。
【請求項2】
ウォーターサーバは、
新規ボトルを発注依頼又は/及び新規ボトルの発注依頼を取消すためのボタン(機械式でもパネルタッチ式でもアイコンクリック式でも可)を備えたボタン部を有し、
ボタンの所定様式の押下に応じて発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得するボタン押下様式取得手段を備えた顧客側発注依頼関係情報取得部を有する請求項1に記載のウォーターサーバシステム。
【請求項3】
管理サーバは、
発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理 のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持する依頼処理判断条件保持部と、
発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断する依頼処理実行判断部と、
をさらに有する請求項1または請求項2に記載のウォーターサーバシステム。
【請求項4】
複数の飲料消費地に設置される複数のウォーターサーバと、これらのウォーターサーバと通信する管理サーバとからなるウォーターサーバシステムの動作方法であって、
ウォーターサーバの動作方法は、
保持されているウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼をする情報である発注依頼情報を取得する顧客側発注依頼情報取得ステップと、又は/及び
ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼を取消す情報である発注依頼取 消情報を取得する顧客側発注依頼取消情報取得ステップと、
取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、管理サーバに送信する発注依頼 関係情報送信ステップと、
を有し、
管理サーバの動作方法は、
送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する発注依頼関係情報取得 ステップと、
取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得するウォーターサーバ識別情報取得ステップと、
発注状態を表示するための発注状態表示ステップを有し、
前記発注状態表示ステップは、前記発注依頼情報を取得してから所定の留保時間以内で且つ前記発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合は発注時として発光LEDを点滅させ、前記発注依頼情報を取得してから所定の留保時間を超え、かつ、前記発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合はボトル配送中として発光LEDを点灯させることを特徴とする計算機であるウォーターサーバシステムの動作方法。
【請求項5】
管理サーバの動作方法は、さらに
発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持する依頼処理判断条件保持ステップと、
発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と保持されている依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断する依頼処理実行判断ステップと、
をさらに有する請求項4に記載の計算機であるウォーターサーバシステムの動作方法。
【請求項6】
複数の飲料消費地に設置される複数の計算機であるウォーターサーバと、これらのウォーターサーバと通信する計算機である管理サーバとからなる分散配置された計算機であるウォーターサーバシステムの動作プログラムであって、
ウォーターサーバの動作プログラムは、
保持されているウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼をする情報である発注依頼情報を取得する顧客側発注依頼情報取得ステップと、又は/及び
ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼を取消す情報である発注依頼取 消情報を取得する顧客側発注依頼取消情報取得ステップと、
取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、管理サーバに送信する発注依頼 関係情報送信ステップと、
を有し、
管理サーバの動作プログラムは、
送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する発注依頼関係情報取得 ステップと、
取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得するウォーターサーバ識別情報取得ステップと、
発注状態を表示するための
発注状態表示ステップを有し、
前記発注状態表示ステップは、前記発注依頼情報を取得してから所定の留保時間以内で且つ前記発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合は発注時として発光LEDを点滅させ、前記発注依頼情報を取得してから所定の留保時間を超え、かつ、前記発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合はボトル配送中として発光LEDを点灯させることを特徴とする計算機であるウォーターサーバシステムに読み取り実行可能に記載したウォーターサーバシステムの動作プログラム。
【請求項7】
計算機である管理サーバの動作プログラムは、
発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持する依頼処理判断条件保持ステップと、
発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と保持されている依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断する依頼処理実行判断ステップと、
をさらに有する請求項6に記載の計算機であるウォーターサーバシステムに読み取り実行可能に記載したウォーターサーバシステムの動作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲用の水を、冷水・温水に保って給水、給湯するためのウォーターサーバにおいて、装置の使用状態のモニタリングや交換用ボトルの発注機能を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
ウォーターサーバは、適温に保たれた温水や冷水などの飲料水を密封したタンクを内蔵し、利用者の操作により、いつでも便利に且つ安定的に給湯又は/及び給水できる装置である。一般的には、利用者がメーカー等と利用契約を結び、ウォーターサーバ本体のレンタルを受け、申込時に決めた周期・本数で飲料水の入った所定のボトルの配送を受ける。その際使用済みのボトルの回収も行われる。利用者は、定期発注だけでなく、ボトルの追加発注や発注の取消も電話やFAXでできる。ウォーターサーバのタンクの飲料水は、ウォーターサーバに設置された所定のボトルから給水される。所定のボトルとは、再利用可能な硬いプラスチック製のガロンボトル、又は、使い捨ての軟らかいプラスチック製のプラスチックボトルや厚手のビニール製のビニールバッグなどであるが、ウォーターサーバのボトル設置部分の形状に応じていずれか一である。そこでは、衛生面から空気が混入しないような且つ漏水などが起こらないような形状が求められる。また通常、ボトル内の飲料水は自重によってタンク内に給水されるよう、ボトル口を下方にした(ボトルを逆さにした)状態で、ウォーターサーバの給水部の上方から接続されるいることから、飲料水だけで12リットル(ビニールバッグは7リットル強)の上に容器のボトルの重量も加えて、設置するには多大な労力が必要である。そのため、所定のボトルをウォーターサーバの下部に設置して、ボトル内の飲料水を揚水する仕組みを備えたウォーターサーバも出現している。このように、飲料水が充填された新規ボトルの重量は重く、しかも複数本まとめての発注が通例であることから、ボトルの配送サービスは労働負荷が高い。そのため、配送時不在の場合は、再送サービスなどのきめ細かい顧客対応は困難であることから、その場合は交換用の新規ボトルが玄関先に置かれたままとなる事情にあり、このことを衛生面から気にする利用者もいる。
【0003】
ウォーターサーバの使用状態を各種センサーでモニタリングし、飲料水の検出結果に基づいて補助飲料添加物を補充する必要があるか否かを判断し、補充する必要があると判断した場合には通信手段を用いて所管部に判断した結果を送信することができるとするという下記の先行する特許文献がある。ここにおいては、補充対象は飲料水そのものでなく補助飲料添加物であるが、利用状況のモニタリング、補充物品の判断、通信手段を用いた判断結果を送信する、という仕組みとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記先行技術は、飲料水に混合する補助飲料添加物を補給することできるウォーターサーバ若しくはウォーターサーバシステム、又は、それらの管理方法を提供するが、補給の必要性をウォーターサーバが機械的に検出して自動的に補給処理につなげるものである。しかし、ウォーターサーバを介し、電話やファックスに頼らないで利用者が必要に応じて新規ボトルの発注をする仕組みでなく(柔軟性がない)、ましてや発注取消を可能とする仕組みまでは想定されていない。従って、ボトルの残量が少なく本来なら新規ボトルの補給が外見的には必要と見える場合であっても、明日からの長期出張のために補給が不要であるなどの特殊な事情がある場合には機械的な発注でなく、人の判断に基づいて、かつ電話やファックスを利用しないで発注をしないという対応を簡便に可能とすることが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような構成を備え、ウォーターサーバの新規ボトルの発注依頼や発注依頼取消を可能とするウォーターサーバシステムを提供する。
【0007】
すなわち、複数の飲料消費地に設置される複数のウォーターサーバと、これらのウォーターサーバと通信する管理サーバとからなるウォーターサーバシステムであって、ウォーターサーバは、ウォーターサーバ識別情報を保持するウォーターサーバ識別情報保持部と、管理サーバと通信するウォーターサーバ通信部と、飲料を収めたボトルを設置するボトル設置部と、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼をする情報である発注依頼情報を取得する顧客側発注依頼情報取得部と、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼を取消す情報である発注依頼取消情報を取得する顧客側発注依頼取消情報取得部と、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報をウォーターサーバ通信部を介して管理サーバに送信する発注依頼関係情報送信部と、を有し、管理サーバは、ウォーターサーバと通信するための管理サーバ通信部と、管理サーバ通信部を介して送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する発注依頼関係情報取得部と、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得するウォーターサーバ識別情報取得部と、を有するウォーターサーバシステムを提供する。
【0008】
また、さらに、上記第一のウォーターサーバシステムを基本として、ウォーターサーバは、新規ボトルを発注依頼又は/及び新規ボトルの発注依頼を取消すためのボタン(機械式でもパネルタッチ式でもアイコンクリック式でも可)を備えたボタン部を有し、顧客側発注依頼関係情報取得部は、ボタンの所定様式の押下に応じて発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得するボタン押下様式取得手段を有する第二のウォーターサーバシステムも提供する。
【0009】
また、上記第一又は第二のウォーターサーバシステムを基本として、発注状態を表示するための発注状態表示部をさらに有する第三のウォーターサーバシステムも提供する。
【0010】
また、上記第一から第三のウォーターサーバシステムを基本として、管理サーバは、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持する依頼処理判断条件保持部と、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断する依頼処理実行判断部と、をさらに有する第四のウォーターサーバシステムも提供する。さらに、複数の飲料消費地に設置される複数のウォーターサーバと、これらのウォーターサーバと通信する管理サーバとからなるウォーターサーバシステムの動作方法であって、ウォーターサーバの動作方法は、保持されているウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼をする情報である発注依頼情報を取得する顧客側発注依頼情報取得ステップと、又は/及びウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼を取消す情報である発注依頼取消情報を取得する顧客側発注依頼取消情報取得ステップと、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、管理サーバに送信する発注依頼関係情報送信ステップと、を有し、管理サーバの動作方法は、送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する発注依頼関係情報取得ステップと、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得するウォーターサーバ識別情報取得ステップと、を有するウォーターサーバシステムの動作方法。さらに、ウォーターサーバの動作方法は、さらに発注状態を表示するための発注状態表示ステップをさらに有する前記のウォーターサーバシステムの動作方法。さらに、管理サーバの動作方法は、さらに発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持する依頼処理判断条件保持ステップと、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と保持されている依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断する依頼処理実行判断ステップと、をさらに有する前記二つのウォーターサーバシステムの動作方法。さらにプログラムであって、複数の飲料消費地に設置される複数の計算機であるウォーターサーバと、これらのウォーターサーバと通信する計算機である管理サーバとからなる分散配置された計算機であるウォーターサーバシステムの動作プログラムであって、ウォーターサーバの動作プログラムは、保持されているウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼をする情報である発注依頼情報を取得する顧客側発注依頼情報取得ステップと、又は/及び ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼を取消す情報である発注依頼取消情報を取得する顧客側発注依頼取消情報取得ステップと、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、管理サーバに送信する発注依頼関係情報送信ステップと、 を有し、管理サーバの動作プログラムは、送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する発注依頼関係情報取得ステップと、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得するウォーターサーバ識別情報取得ステップと、を有する計算機であるウォーターサーバシステムに読み取り実行可能に記載したウォーターサーバシステムの動作プログラム。さらに、計算機であるウォーターサーバはの動作プログラムは、さらに発注状態を表示するための発注状態表示ステップを計算機であるウォーターサーバに読み取り実行可能に記載した前記の計算機であるウォーターサーバシステムに読み取り実行可能に記載したウォーターサーバシステムの動作プログラム。さらに計算機である管理サーバの動作プログラムは、 発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持する依頼処理判断条件保持ステップと、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と保持されている依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断する依頼処理実行判断ステップと、
をさらに有する前記二つの計算機であるウォーターサーバシステムに読み取り実行可能に記載したウォーターサーバシステムの動作プログラム、を提供する。
【発明の効果】
【0011】
以上のような構成をとる本発明によって、予め既定されたルーティン的な運用とは別に、ウォーターサーバの新規ボトルの発注依頼や発注依頼取消の仕組みをウォーターサーバに付随させることにより、柔軟な運用を簡便に可能とするウォーターサーバシステムを実現できた。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図3】ボトルキャップを嵌着させたボトル設置部近辺の部分断面図。
【
図4】ボトルキャップを嵌脱させたボトル設置部近辺の部分断面図。
【
図5】給水用突起部をボトル口から嵌入させたボトル設置部近辺の部分断面図。
【
図7】スマートフォン入力におけるサーバ間の情報送受信図。
【
図9】実施形態1のウォーターサーバのハードウェア構成図。
【
図10】実施形態1の管理サーバのハードウェア構成図。
【
図13】実施形態2のウォーターサーバのハードウェア構成図。
【
図17】実施形態3のウォーターサーバのハードウェア構成図。
【
図20】実施形態4の管理サーバが依頼処理を実行判断した場合の概念図。
【
図21】実施形態4の管理サーバのハードウェア構成図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0014】
実施形態1は、主に請求項1について説明する。
【0015】
実施形態2は、主に請求項2について説明する。
【0016】
実施形態3は、主に請求項3について説明する。
【0017】
実施形態4は、主に請求項4について説明する。さらに各実施形態にて請求項5から請求項10についての実質的な説明を行う。
【0018】
<実施形態1>
【0019】
<実施形態1の概要>
【0020】
図1は、実施形態1のウォーターサーバシステムにおいて、概要の一例を説明するための図である。この図で例示するように、管理サーバ(0101)は、複数の飲料消費地に設置される複数のウォーターサーバ(0102;0103;0104)と通信によって結ばれており、ウォーターサーバからの発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、ウォーターサーバを特定するウォーターサーバ識別情報と関連付けて取得する。また管理サーバは、一のウォーターサーバからの発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得したことを、そのウォーターサーバに、図示しない受信確認メッセージを返信することとし、ウォーターサーバはそれを受信して、受信成功の確認をするように構成してもよい。
【0021】
<実施形態1の構成>
【0022】
図2は、実施形態1のウォーターサーバシステムにおいて、機能ブロック図の一例を表す図である。この図に例示するように、実施形態1のウォーターサーバシステム(0200)は、ウォーターサーバ(0201)と管理サーバ(0208)によって構成されており、ウォーターサーバは、ウォーターサーバ識別情報保持部(0202)と、ウォーターサーバ通信部(0203)と、ボトル設置部(0204)と、顧客側発注依頼情報取得部(0205)と、顧客側発注依頼取消情報取得部(0206)と、発注依頼関係情報送信部(0207)と、を有し、管理サーバは、管理サーバ通信部(0209)と、発注依頼関係情報取得部(0210)と、ウォーターサーバ識別情報取得部(0211)と、を有している。
【0023】
なお、以下に記載する本システムの機能ブロックは、ボトル設置部と、コンピュータと、で構成されている。
【0024】
ボトル設置部は飲料を収めたボトルをウォーターサーバに設置するように構成された装置であり、ウォーターサーバからの給湯又は/及び給水を実現する機能を有する。
【0025】
コンピュータはハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CD-ROMやDVD-ROMなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置(有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、タッチパネル型ディスプレイ)、各種情報伝送のためのボタン、各種操作ボタン、キーボード、スマートフォンなどとの通信機構、ホームサーバなどとの通信機構、公衆回線を利用するためのハードウエア、スピーカー、マイク、撮像用のハードウエア、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部やその外部周辺機器用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザインターフェースなどが挙げられる。
【0026】
またこれらハードウェアやソフトウェアは、メインメモリ上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェースを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0027】
さらに、ウォーターサーバシステムのうち情報処理関係部分を除くウォーターサーバ本体(0212)は、前述のボトル設置部の他に、冷水タンク、温水タンク、冷水タンク冷却機構(電源、スイッチ、冷媒管、冷媒圧縮ポンプ、冷却管、温度センサ、冷却制御部など)、温水タンク加温機構(電源、スイッチ、発熱部、温度センサ、加温制御部)、水、お湯の配管、蛇口、配管内殺菌機構(オゾン発生装置、紫外線発光装置、等)、ウォーターサーバ筐体、ボトルの載置機構、その他必要に応じて各種センサー(光、熱、移動体、重量、コード読み取り)、などの一以上が必要に応じて利用される。
【0028】
<実施形態1の構成の説明>
【0029】
<実施形態1の構成の説明:ウォーターサーバシステム>
【0030】
以上のような構成を持つコンピュータを含む、ウォーターサーバである。
【0031】
<実施形態1の構成の説明:ウォーターサーバ:ウォーターサーバ識別情報保持部>
【0032】
「ウォーターサーバ識別情報保持部」(
図2:0202)は、ウォーターサーバにおいて、ウォーターサーバ識別情報を保持するように構成されている。
【0033】
ウォーターサーバ識別情報は、複数のウォーターサーバの中から一のウォーターサーバを特定するために、ウォーターサーバごとに振られた唯一無二の識別情報である。例えば、設置の時系列順に設定してもよいし、設置場所を特定できるような情報を含むような設定方法としてもよい。
【0034】
<実施形態1の構成の説明:ウォーターサーバ:ウォーターサーバ通信部>
【0035】
「ウォーターサーバ通信部」(
図2:0203)は、管理サーバと通信するための機能を有する。
【0036】
ウォーターサーバ通信部は、発注依頼情報や発注依頼取消情報などを、インターフェースを介して、管理サーバに送信をすることができる。また管理サーバは、受信確認メッセージを返信することとし、ウォーターサーバ通信部でそれを受信して、受信成功の確認をするように構成してもよい。ウォーターサーバ通信部の通信は、インターネット経由で行われると便利である。また、ウォーターサーバ通信部は、インターネットにつながるLANと通信するように構成されると便利である。将来は一般的に家庭内にもホームサーバが設置され、家庭内の無線LANが整備されるので家庭内の無線LANと接続可能に構成されていることが好ましい。あるいは、デザリング機能を有する家庭内に定期的に持ち込まれるスマートフォンなどとWi-Fi接続し、スマートフォンのインターネット通信を利用して管理サーバと通信するように構成してもよい。もちろん家庭内のホームサーバを介してインターネットに接続する場合にはホームサーバにてウォーターサーバの各種情報が管理されるように構成することができる。
【0037】
<実施形態1の構成の説明:ウォーターサーバ本体:ボトル設置部>
【0038】
「ボトル設置部」(
図2:0204)は、飲料を収めたボトルを設置するように構成された装置であり、ウォーターサーバからの給湯又は/及び給水を実現する機能を有する。
【0039】
ウォーターサーバのボトル設置部は、衛生面から漏水などが起こらないような形状である必要があり、ウォーターサーバのボトル設置部とボトルとの間には所定の配置空間及び嵌着又は挿着のための仕組みなどが備えることが考えられる。
図3は、気密性と水密性を保持するためにボトルキャップを嵌着させる例におけるボトル設置部近辺のボトルを含めた部分断面図である。ボトル口を下方にした(ボトルを逆さにした)状態で、飲料水の充填されたボトル(0301)と、ボトル口(0302)と、ウォーターサーバのボトル設置部の底板(0303)と、給水用突起部(0304)と、給水口(0305)と、ボトルキャップ(0306)と、ボトル栓部材(0307)と、ボトル口の内折れ部分(0309)と、から構成される。ここにおいて、ボトルキャップはウォーターサーバにボトルを載置する以前はボトルの頭頂部であるボトル口を密封し、ボトルの水密性及び気密性を保持して衛生面を担保する。そのためボトル口外面とボトルキャップ内面の接地面は螺嵌構造(0308)であることが好ましい。また、ボトル口の内折れ部分が形成する円筒形の開口部入口の内径aは、給水用突起部の円筒形の軸の外径bとほぼ等しく、開口部内奥の内径cは開口部入口の内径aよりもやや狭く且つ拡開可能な程度の柔軟構造であることが好ましい。それにより、後述するように、給水用突起部をボトル口に嵌入させたとき、その接着面から水が漏れない構造となる。
図4は、ウォーターサーバのボトル設置部の底板(0403)にボトル(0401)を載置するために、ボトルキャップをボトルより嵌脱して、ボトルを逆さにした部分断面図である。ボトルを逆さにしてもボトル内の飲料水の水圧によってボトル栓部材(0407)がボトル口の内折れ部分(0409)と圧着して、水が漏れない構造であることが好ましい。
図5は、給水用突起部(0504)をボトル口内折れ部分(0509)の外面に嵌着し、そのまま給水用突起部をボトル口から嵌入させたボトル設置部近辺の部分断面図である。給水用突起部は、ボトル口の内折れ部分と圧着していたボトル栓部材(0507)を下から押し上げて分離させる。ここにおいて、ボトル口の内折れ部分の内径は給水用突起部の外径よりやや狭く且つ拡開可能な程度の柔軟構造であることが好ましい。それにより、その接着面から水が漏れない構造となる。分離したボトル口の内折れ部分とボトル栓部材の間からボトル内の飲料水は給水用突起部の給水口(0505)を介してウォーターサーバ内に移動するように構成されている。
【0040】
<実施形態1の構成の説明:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部>
【0041】
「顧客側発注依頼情報取得部」(
図2:0205)は、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼をする情報である発注依頼情報を取得するための機能を有する。
【0042】
<実施形態1:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部:基本入力>
【0043】
ウォーターサーバシステムは、インターフェースを介した入力画面等からの入力によって、発注依頼情報を取得する。
図6は、発注依頼情報として取得される項目の一例であり、ウォーターサーバ識別情報(0601)に関連付けて、例えば、発注依頼日時(0602)、発注依頼連番(0603)、ウォーターサーバ設置場所(0604)、ウォーターサーバ利用者(0605)、発注依頼内容(0606)、発注依頼本数(0607)などである。これらの項目は必要に応じて選択、又は/及び、追加されてもよく、この例に限定されるものではない。
【0044】
ウォーターサーバそのものはウォーターサーバ識別情報によってユニークに唯一無二に識別されるので、ウォーターサーバ設置場所、ウォーターサーバ利用者に関しては都度入力する必要はなく、管理サーバ側でウォーターサーバ識別情報に関連付けて保持されているように設計することができる。ただし、利用者に確認のためにその他の入力情報とともに入力画面等に表示するように構成することができる。
【0045】
また、発注依頼日時はシステム内蔵のタイマーなどで自動的にタイムスタンプされ、発注依頼連番は発注依頼情報ごとに唯一無二で自動採番される。発注依頼内容及び発注依頼本数は利用者によって手入力又は/及びタッチボタンなどによって選択されることが考えられる。
【0046】
ウォーターサーバの種類等に応じて発注可能な内容が異なるような場合には、ウォーターサーバが発注内容を発注可能なものについてのみ選択可能に入力画面等に表示するように構成してもよい。ウォーターサーバの提供者側では、発注可能な商品が時に応じて変更される場合があり、管理サーバとウォーターサーバとの通信によって発注可能な商品が変更され、入力画面等の商品選択肢が変更されるように構成してもよい。
【0047】
<実施形態1:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部
:スマートフォン入力>
【0048】
これらの入力画面等などの機能は、ウォーターサーバシステム(主にウォーターサーバ)と通信可能な利用者のスマートフォンのウォーターサーバシステムに対する入力通信アプリの機能で代替してもよい。
図7は、スマートフォン入力の場合における各機器間の情報送受信を説明するための概念図である。その場合の入力通信アプリ(0705)は管理サーバ又は/及び通信アプリ提供サーバ(0702:例えばスマートフォンのキャリアが運営するアプリ提供サーバ)から予め利用者のスマートフォン(0701)にダウンロードして利用可能とできるものとする。これらのスマートフォンから入力される発注依頼情報(0708)は、例えばスマートフォンの入力画面上に入力確認情報として表示されることが好ましい。
【0049】
なお、ウォーターサーバの入力画面等から入力する情報は、発注依頼情報と同様にして、特に断りのない限りは全て、スマートフォンからも入力することが可能である(本明細書の全体を通じて)。
【0050】
<実施形態1:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部
:スマートフォンなりすまし防止のための登録>
【0051】
さらにスマートフォンのなりすましを防止する構成が備わっているとなおよい。例えばスマートフォンは管理サーバ又は/及び通信アプリ提供サーバと通信することで入力通信アプリをダウンロードする。スマートフォンの個体識別情報(0707)に関連付けて、スマートフォンのウォーターサーバに対する真正性を識別させる真正性識別情報(0706)を、入力通信アプリによって、スマートフォンから管理サーバに対して送信して、管理サーバ側に端末としてのスマートフォンの登録手順をとることが好ましい。その際、管理サーバからスマートフォンに登録承認の送信をしてもよい。
【0052】
スマートフォンの個体識別情報は、例えば、スマートフォンの電話番号、スマートフォンのMACアドレス、利用者識別情報などであり、真正性識別情報は、例えば、ウォーターサーバと一緒に梱包されている保証書NOなどの情報が考えられる。又は、ウォーターサーバの設置の際の初期画面に表示される情報、例えばIDとパスワードなど、としてもよい。
【0053】
なお管理サーバは、スマートフォンの個体識別情報と真正性識別情報とを関連付けて保持し、スマートフォンからのウォーターサーバ経由での発注依頼情報(及びウォーターサーバ識別情報)を、真正なものであるかなりすまし発注であるかを判別するために用いる。
【0054】
<実施形態1:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部
:運用の際のスマートフォンなりすまし防止手順>
【0055】
スマートフォンからウォーターサーバ経由で発注依頼情報又は発注依頼取消情報(及びウォーターサーバ識別情報)を管理サーバに送信するときは、その都度、スマートフォンの個体識別情報と真正性識別情報とを関連付けて管理サーバに送信する。管理サーバは、発注依頼情報又は発注依頼取消情報(及びウォーターサーバ識別情報)に関連付けられたスマートフォンの個体識別情報と真正性識別情報が、登録保持されているスマートフォンの個体識別情報と真正性識別情報と(ウォーターサーバ識別情報と)に合致することで、発注依頼情報又は発注依頼取消情報の真正性を識別する。なお、真正性識別情報は、ウォーターサーバに残存させず、発注依頼情報又は発注依頼取消情報(及びウォーターサーバ識別情報)とともに、その都度スマートフォンから入力することとする。このようにすれば、ウォーターサーバの真の利用者以外の者によるスマートフォンからのなりすまし発注を防ぐことができる。
【0056】
また、真正性識別情報は、スマートフォンを管理サーバに登録する最初の段階でのみ利用し、以降はスマートフォンの個体識別情報(MACアドレス、電話番号、その他のID)のみをウォーターサーバ経由で送信するだけで真正性の認証をするように構成することもできる。この場合には、スマートフォンの内部に真正性識別情報を保持する必要もなくなり、より安全性が高まる。
【0057】
なお、発注依頼情報のうちウォーターサーバ設置場所、ウォーターサーバ利用者などは、初回のウォーターサーバからの発注時のみ送信され、次回以降は管理サーバ内でウォーターサーバ識別情報と関連付けられて保持されるように構成することができる。
【0058】
<実施形態1:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部
:ウォーターサーバに対する二以上のスマートフォンからの入力>
【0059】
また、前記ウォーターサーバに対する真正性を保証されるスマートフォンは一に限定されるものでなく、二以上であってもよい。その場合には前述のスマートフォンなりすまし防止のための登録手続きを、追加で登録したい別のスマートフォンにも実行することで真正性が管理サーバにて管理されるように構成することができる。またその際には、最初に登録を行ったスマートフォンに許諾をとることを条件として、追加のスマートフォンの登録が可能となるように構成することもできる。
【0060】
さらに、一のウォーターサーバへの発注状況や発注取消状況は、管理サーバと該当ウォーターサーバに対する真正性を有するスマートフォンとが直接的に通信によって確認できるように構成することもできる。また、スマートフォンのみならず、同様の機能をデスクトップパソコンやノートブックパソコン、タブレット端末などに持たせることも可能である。
【0061】
<実施形態1:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部
:二以上のウォーターサーバに対する一のスマートフォンからの入力>
【0062】
また、二以上のウォーターサーバに対して一のスマートフォンが発注依頼情報を入力できるように構成してもよい。二以上のウォーターサーバのどのウォーターサーバに対する発注であるかを認識できるようにするためには、前述のウォーターサーバに固有に割り当てられるウォーターサーバ識別情報を用いてスマートフォンからウォーターサーバを選択後、発注依頼情報を入力することで認識が可能となる。ウォーターサーバ毎のウォーターサーバ識別情報をスマートフォン内の入力通信アプリで選択することで、スマートフォンがどのウォーターサーバに対して発注依頼情報を渡すべきかが決められるように構成することができる。スマートフォンからウォーターサーバ識別情報と、発注依頼情報と、スマートフォンの個体識別情報と、をウォーターサーバに対してブロードキャストする際に、ウォーターサーバがそのウォーターサーバ識別情報が自身に割り当てられたものか判断し、自身に割り当てられているウォーターサーバ識別情報であると認識できたウォーターサーバが、その発注依頼情報を管理サーバに対して、自己のウォーターサーバ識別情報とともに送信するように構成することができる。そうすることで、管理サーバは、一台のスマートフォンからの発注依頼情報の入力であっても、どのウォーターサーバに対するものか区別することができる。
【0063】
なお、二以上のウォーターサーバに対する各々の真正性識別情報と関連付けられたウォーターサーバ識別情報をスマートフォン内に保持しておき、真正性識別情報の選択が発注依頼情報を入力すべきウォーターサーバ識別情報を特定し、該当ウォーターサーバに送信するように構成することにしてもよい。
【0064】
<実施形態1の構成の説明:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼取消情報取得部>
【0065】
「顧客側発注依頼取消情報取得部」(
図2:0206)は、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼を取消す情報である発注依頼取消情報を取得するための機能を有する。
【0066】
ウォーターサーバシステムは、インターフェースを介した入力画面等からの入力によって、発注依頼取消情報を取得する。
図8は、発注依頼取消情報として取得される項目の一例であり、ウォーターサーバ識別情報(0801)及び取消対象となる発注依頼についての発注依頼連番(0803)に関連付けて、例えば、発注依頼日時(0802)、ウォーターサーバ設置場所(0804)、ウォーターサーバ利用者(0805)、発注依頼内容(0806)、発注依頼本数(0807)、発注依頼取消内容(0808)、発注依頼取消本数(0809)、発注依頼取消日時(0810)、発注依頼取消連番(0811)などである。これらの項目は必要に応じて選択、又は/及び、追加されてもよく、この例に限定されるものではない。
【0067】
また、これらの項目はウォーターサーバ識別情報及び発注依頼連番に関連付けられて取得済みの項目として、例えばディスプレイ(スマートフォンのものであってよい。以下本明細書において同様。)上の入力画面等に予め表示されることが好ましい。また、現在発注取消可能な発注依頼情報だけでなく、発注依頼取消情報もまた発注依頼取消情報の対象データとして、ディスプレイ上の入力画面等に予め表示されるように構成してもよい。このように発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報が複数存在している場合には、ディスプレイ上の入力画面等の表示部分を、例えばスクロールすることで、取消可能な発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を表示させ、発注依頼連番又は/及び発注依頼取消連番を選択して、その内容が取消されるように構成してもよい。
【0068】
また、発注依頼取消日時は発注依頼取消情報入力時に内蔵のタイマーなどで自動的にタイムスタンプされ、発注依頼取消連番は発注依頼取消情報ごとに唯一無二で自動採番されることが好ましい。発注依頼取消内容と発注依頼取消本数は、利用者によって手入力又は/及びタッチボタンなどによって選択される。なお、これらの入力画面等などの機能は、ウォーターサーバシステムと通信可能な利用者のスマートフォンの入力通信アプリの機能で代替してもよい。
【0069】
ここで、発注依頼取消本数は、前述の発注依頼本数以下でなければならない。発注依頼取消内容は、発注依頼本数以外の内容を取り消すための項目であり、例えば、複数種類のボトルを発注依頼した場合において、ボトルの種類の変更などが考えられる。これらの発注依頼取消情報は、例えば入力画面等の入力後のディスプレイ上に入力確認画面として表示されることが好ましい。
【0070】
<実施形態1の構成の説明:ウォーターサーバ:発注依頼関係情報送信部>
【0071】
「発注依頼関係情報送信部」(
図2:0207)は、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、ウォーターサーバ通信部を介して管理サーバに送信するための機能を有する。
【0072】
ウォーターサーバから管理サーバへ送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報は、管理サーバで受信するように構成されている。これにより、管理サーバはウォーターサーバと発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を共有することができる。
【0073】
<実施形態1の構成の説明:管理サーバ:管理サーバ通信部>
【0074】
「管理サーバ通信部」(
図2:0209)は、ウォーターサーバと通信するための機能を有する。
【0075】
管理サーバ通信部は、インターフェースを介して、ウォーターサーバから送信された発注依頼情報や発注依頼取消情報などを、管理サーバに受信する。また管理サーバ通信部は、受信確認メッセージを返信することとし、ウォーターサーバ通信部はそれを受信して、受信成功の確認をするように構成してもよい。
【0076】
<実施形態1の構成の説明:管理サーバ:発注依頼関係情報取得部>
【0077】
「発注依頼関係情報取得部」(
図2:0210)は、管理サーバ通信部を介して送信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得するための機能を有する。
【0078】
発注依頼関係情報取得部は、一又は二以上のウォーターサーバから管理サーバ通信部を介して受信された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、ウォーターサーバ識別情報に関連付けて、管理サーバ内に取得する。なお、発注依頼取消情報は、例えば発注依頼連番などにより、取消対象となる発注依頼情報と関連付けて取得するように構成してもよい。
【0079】
<実施形態1の構成の説明:管理サーバ:ウォーターサーバ識別情報取得部>
【0080】
「ウォーターサーバ識別情報取得部」(
図2:0211)は、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得するための機能を有する。
【0081】
ウォーターサーバ識別情報取得部は、取得した全ての発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報から、それらに含まれているウォーターサーバ識別情報を取得し、ウォーターサーバ識別情報ごとに、取得した全ての発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を関連付ける。
【0082】
<実施形態1のハードウェア構成>
【0083】
実施形態1のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成されるので、以下にそれぞれのハードウェア構成について説明する。なお、ウォーターサーバと管理サーバの間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
【0084】
<実施形態1:ウォーターサーバのハードウェア構成>
【0085】
図9は、実施形態1のウォーターサーバシステムにおいて、ウォーターサーバのハードウェア構成図の一例を表す図である。この図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。実施形態1のウォーターサーバシステムのウォーターサーバにおいて、ウォーターサーバ識別情報保持部、ウォーターサーバ通信部、顧客側発注依頼情報取得部、顧客側発注依頼取消情報取得部、発注依頼関係情報送信部は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(0901)と、メインメモリ(0902)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信バスやスピーカーやマイクやカメラなどのインターフェース(0903)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(0904)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(0905)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。これらの組み合わせによって各機能を実現することができる。
【0086】
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(0910)に読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(0930)を展開する。
【0087】
CPUは、ウォーターサーバのウォーターサーバ識別情報保持プログラム(0911)を実行し、不揮発性メモリに格納されているウォーターサーバ識別情報(0971)を、メインメモリのデータ領域にウォーターサーバ識別情報(0931)として格納する。
【0088】
CPUは、ウォーターサーバのウォーターサーバ通信プログラム(0912)を実行し、ウォーターサーバと管理サーバとの通信を可能とする。
【0089】
CPUは、ウォーターサーバの顧客側発注依頼情報取得プログラム(0913)を実行し、取得した発注依頼情報を、ウォーターサーバ識別情報と関連付けて、メインメモリのデータ領域に発注依頼情報(0932)として格納する。ここにおいて、取得した発注依頼情報に補足すべき項目があれば補足する。例えば、発注依頼日時、発注依頼連番、ウォーターサーバ設置場所、ウォーターサーバ利用者、発注依頼内容、発注依頼本数などであるが、補足項目は必要に応じて選択、又は/及び、追加されてもよく、この例に限定されるものではない。なお、発注依頼連番は発注依頼情報ごとに唯一無二とする。次いで、ウォーターサーバ識別情報と関連付けられた新規の発注依頼情報(0972)として、不揮発性メモリに格納する。
【0090】
CPUは、ウォーターサーバの顧客側発注依頼取消情報取得プログラム(0914)を実行し、取得した発注依頼取消情報を、ウォーターサーバ識別情報と関連付けて、メインメモリのデータ領域に発注依頼取消情報(0933)として格納する。ここにおいて、取得した発注依頼取消情報に補足すべき項目があれば補足する。例えば、発注依頼日時、発注依頼連番、ウォーターサーバ設置場所、ウォーターサーバ利用者、発注依頼内容、発注依頼本数、発注依頼取消内容、発注依頼取消本数、発注依頼取消日時、発注依頼取消連番などであるが、項目は必要に応じて選択、又は/及び、追加されてもよく、この例に限定されるものではない。なお、発注依頼取消連番は発注依頼取消情報ごとに唯一無二とする。次いで、ウォーターサーバ識別情報と関連付けられた新規の発注依頼取消情報(0973)として、不揮発性メモリに格納する。
【0091】
CPUは、ウォーターサーバの発注依頼関係情報送信プログラム(0915)を実行し、査定対象識別情報と関連付けられた、既にウォーターサーバの不揮発性メモリに格納されている発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報をウォーターサーバのメインメモリのデータ領域に発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報として読み出し、ウォーターサーバ通信部を介して、管理サーバに送信する。
【0092】
<実施形態1:管理サーバのハードウェア構成>
【0093】
図10は、実施形態1のウォーターサーバシステムにおいて、管理サーバのハードウェア構成図の一例を表す図である。この図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。実施形態1のウォーターサーバシステムの管理サーバにおいて、管理サーバ通信部、発注依頼関係情報取得部、ウォーターサーバ識別情報取得部は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(1001)と、メインメモリ(1002)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信バスやスピーカーやマイクやカメラなどのインターフェース(1003)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(1004)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(1005)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。これらの組み合わせによって各機能を実現することができる。
【0094】
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(1010)に読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(1030)を展開する。
【0095】
CPUは、管理サーバの管理サーバ通信プログラム(1011)を実行し、ウォーターサーバと管理サーバとの通信を可能とする。
【0096】
CPUは、管理サーバの発注依頼関係情報取得プログラム(1012)を実行し、受信した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得し、メインメモリのデータ領域に発注依頼情報(1031)又は/及び発注依頼取消情報(1032)として格納する。
【0097】
CPUは、管理サーバのウォーターサーバ識別情報取得プログラム(1013)を実行し、メインメモリのデータ領域の発注依頼情報(1031)又は/及び発注依頼取消情報(1032)から、それらに含まれているウォーターサーバ識別情報(1033)を相互に関連付けて取得する。次いで、既に不揮発性メモリに格納されている同一のウォーターサーバ識別情報(1073)の有無を確認し、無ければ新規のウォーターサーバ識別情報(1073)として、不揮発性メモリに格納する。メインメモリのデータ領域の発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報は、ウォーターサーバ識別情報に関連付けて、発注依頼情報(1071)又は/及び発注依頼取消情報(1072)として、不揮発性メモリに格納する。
【0098】
<実施形態1の処理の流れ>
【0099】
実施形態1のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成されるので以下にそれぞれの処理の流れについて説明する。
【0100】
図11は、実施形態1のウォーターサーバシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0101】
<実施形態1:ウォーターサーバの処理の流れ>
【0102】
ウォーターサーバ識別情報保持ステップは、ウォーターサーバごとに、ウォーターサーバ識別情報をウォーターサーバに保持する(S1101)。
【0103】
入力情報有無確認ステップは、ウォーターサーバに入力情報の有無を確認し、入力情報が有る場合は発注依頼情報確認ステップ(S1103)に行き、無い場合は入力情報有無確認ステップ(S1102)に戻る(S1102)。
【0104】
発注依頼情報確認ステップは、取得する情報が発注依頼情報の場合は顧客側発注依頼情報取得ステップ(S1105)に行き、異なる場合は発注依頼取消情報確認ステップ(S1104)に行く(S1103)。
【0105】
発注依頼取消情報確認ステップは、取得する情報が発注依頼取消情報の場合は顧客側発注依頼取消情報取得ステップ(S1106)に行き、異なる場合は入力情報有無確認ステップ(S1102)に行く(S1104)。
【0106】
顧客側発注依頼情報取得ステップは、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼情報を取得して、発注依頼関係情報送信ステップ(S1107)に行く(S1105)。
【0107】
顧客側発注依頼取消情報取得ステップは、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼取消情報を取得する(S1106)。
【0108】
発注依頼関係情報送信ステップは、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、ウォーターサーバ通信部を介して管理サーバに送信する(S1107)。
【0109】
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合は入力情報有無確認ステップ(S1102)に行く(S1108)
【0110】
<実施形態1:管理サーバの処理の流れ>
【0111】
発注依頼関係情報有無確認ステップは、管理サーバに発注依頼関係情報の有無を確認し、発注依頼関係情報が有る場合は発注依頼関係情報取得ステップ(S1110)に行き、無い場合は発注依頼関係情報有無確認ステップ(S1109)に戻る(S1109)。
【0112】
発注依頼関係情報取得ステップは、管理サーバ通信部を介して受信した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する(S1110)。
【0113】
ウォーターサーバ識別情報取得ステップは、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得する(S1111)。
【0114】
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合は発注依頼関係情報有無確認ステップ(S1109)に行く(S1112)
【0115】
<実施形態1の効果の簡単な説明>
【0116】
以上のような構成をとる本発明によって、予め既定されたルーティン的な運用とは別に、ウォーターサーバの新規ボトルの発注依頼や発注依頼取消の仕組みにより、柔軟な運用を可能とすることができる。
【0117】
<実施形態2>
【0118】
<実施形態2の概要>
【0119】
実施形態2は、上記実施形態1を基本として、ウォーターサーバは、新規ボトルを発注依頼又は/及び新規ボトルの発注依頼を取消すためのボタン(機械式でもパネルタッチ式でもアイコンクリック式でも可)を備えたボタン部を有し、顧客側発注依頼関係情報取得部は、ボタンの所定様式の押下に応じて発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得するボタン押下様式取得手段を有することを特徴とするウォーターサーバシステムである。
【0120】
<実施形態2の構成>
【0121】
図12は、実施形態2のウォーターサーバシステムにおいて、機能ブロック図の一例を表す図である。この図に例示するように、実施形態2のウォーターサーバシステム(1200)は、ウォーターサーバ(1201)と管理サーバ(1208)によって構成されており、ウォーターサーバは、ウォーターサーバ識別情報保持部(1202)と、ウォーターサーバ通信部(1203)と、ボトル設置部(1204)と、顧客側発注依頼情報取得部(1205)と、顧客側発注依頼取消情報取得部(1206)と、発注依頼関係情報送信部(1207)と、を有し、ボタン部(1213)と、顧客側発注依頼関係情報取得部(1214)と、をさらに有し、またさらに顧客側発注依頼関係情報取得部の内にボタン押下様式取得手段と、を有している。管理サーバは、管理サーバ通信部(1209)と、発注依頼関係情報取得部(1210)と、ウォーターサーバ識別情報取得部(1211)と、を有している。
【0122】
なお、以下に記載する本システムの機能ブロックは、情報処理関係部分を除くウォーターサーバ本体と、コンピュータと、で構成されている。またさらに、ウォーターサーバ本体は、ボトル設置部を含む構成となっている。
【0123】
なお、これらウォーターサーバ識別情報保持部とウォーターサーバ通信部とボトル設置部と顧客側発注依頼情報取得部と顧客側発注依頼取消情報取得部と発注依頼関係情報送信部と管理サーバ通信部と発注依頼関係情報取得部とウォーターサーバ識別情報取得部と、に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態2の特徴点であるボタン部と顧客側発注依頼関係情報取得部とについて、以下説明する。
【0124】
<実施形態2の構成の説明:ウォーターサーバ:ボタン部>
【0125】
「ボタン部」(
図12:1213)は、新規ボトルを発注依頼又は/及び新規ボトルの発注依頼を取消すために構成された装置であり、利用者がボタン(機械式でもパネルタッチ式でもアイコンクリック式でも可)を押下した場合に、そのボタン押下を受け付ける機能を有する。
【0126】
ウォーターサーバのボタン部は、一のボタンにおいて所定様式の押下に応じて、新規ボトルを発注依頼のため、又は/及び、新規ボトルの発注依頼を取消すため、のボタン押下であることを分別するように構成される。例えば、通常の押下であれば新規ボトルを発注依頼であり、ボタンを長押しすれば新規ボトルの発注依頼を取消すことにしてもよい。
【0127】
<実施形態2の構成の説明:ウォーターサーバ:顧客側発注依頼情報取得部>
【0128】
「顧客側発注依頼関係情報取得部」(
図12:1214)は、上記実施形態1を基本として、さらに、ウォーターサーバは、インターフェースを介した入力画面等からの入力を、ボタンの所定様式の押下に応じて発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に分別して、取得するための機能を有する。
【0129】
<実施形態2の構成の説明:ウォーターサーバ:ボタン押下様式取得手段>
【0130】
「ボタン押下様式取得手段」は、ボタンの種類、又は/及び、ボタンの押下の仕方によって、利用者の意図を分別する様式を取得する。例えば、機械式のボタンであれば、押し込み方の力加減や押下時間の長さによる全押しや半押しやクリック押しや長押しなどの分別様式が可能である。パネルタッチ式のボタンの分別様式は、画面を1回だけ軽くたたくタップ、2回連続でたたくダブルタップ、画面を指で触れたままにするロングタップ、すばやく上下左右に指をはらうフリック、2本の指で画面に触れて間を狭めるピンチイン、反対に指を広げるピンチアウト、画面に触れた状態で指をそのまま動かすドラッグなどがある。アイコンクリック式のボタンの分別様式は、ワンクリックやダブルクリックがある。
【0131】
<実施形態2のハードウェア構成>
【0132】
実施形態2のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成される。管理サーバに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態2の特徴点であるウォーターサーバについて、そのハードウェア構成について説明する。なお、ウォーターサーバと管理サーバの間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
【0133】
<ウォーターサーバのハードウェア構成>
【0134】
図13は、実施形態2のウォーターサーバシステムにおいて、ウォーターサーバのハードウェア構成図の一例を表す図である。実施形態1のウォーターサーバシステムを基本として、ウォーターサーバの顧客側発注依頼関係情報取得部とボタン押下様式取得手段は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(1301)と、メインメモリ(1302)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラなどのインターフェース(1303)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(1304)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(1305)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0135】
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(1310)に読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(1330)を展開する。
【0136】
CPUは、顧客側発注依頼関係情報取得プログラム(1316)を実行し、ボタン部を介して、取得した発注依頼関係情報及びボタン押下様式を、ウォーターサーバ識別情報と関連付けて、メインメモリのデータ領域に発注依頼関係情報(1334)及びボタン押下様式(1335)として格納する。次いで、ウォーターサーバ識別情報と関連付けられた発注依頼関係情報(1374)及びボタン押下様式として、不揮発性メモリに格納する。
【0137】
CPUは、顧客側発注依頼関係情報取得プログラム(1316)を実行するに際し、さらに、ボタン押下様式取得サブプログラム(1317)を実行し、取得したボタン押下様式に応じて、取得した発注依頼関係情報を分別して、メインメモリのデータ領域に発注依頼情報(1332)又は/及び発注依頼取消情報(1333)として格納する。次いで、ウォーターサーバ識別情報と関連付けられた、既に不揮発性メモリに格納されている発注依頼情報(1372)又は/及び発注依頼取消情報(1373)が有ればそれに追加又は更新し、無ければウォーターサーバ識別情報と関連付けられた新規の発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報として、不揮発性メモリに格納する。
【0138】
<実施形態2の処理の流れ>
【0139】
実施形態2のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成される。管理サーバの処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
【0140】
図14は、実施形態2のウォーターサーバシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0141】
<実施形態2:ウォーターサーバの処理の流れ>
【0142】
ウォーターサーバ識別情報保持ステップは、ウォーターサーバごとに、ウォーターサーバ識別情報をウォーターサーバに保持する(S1401)。
【0143】
入力情報有無確認ステップは、ウォーターサーバに入力情報の有無を確認し、入力情報が有る場合は顧客側発注依頼関係情報取得ステップ(S1403)に行き、無い場合は入力情報有無確認ステップ(S1402)に戻る(S1402)。
【0144】
顧客側発注依頼関係情報取得ステップは、ボタン部を介して、発注依頼関係情報及びボタン押下様式を取得する。ここで、取得された発注依頼関係情報をボタン押下様式に応じて発注依頼情報又は発注依頼取消情報又はその他の情報に分別して取得する、ことを実現するボタン押下様式取得サブステップを含んでいる(S1403)。
【0145】
発注依頼情報確認ステップは、取得する情報が発注依頼情報の場合は顧客側発注依頼情報取得ステップ(S1406)に行き、異なる場合は発注依頼取消情報確認ステップ(S1405)に行く(S1404)。
【0146】
発注依頼取消情報確認ステップは、取得する情報が発注依頼取消情報の場合は顧客側発注依頼取消情報取得ステップ(S1407)に行き、異なる場合は入力情報有無確認ステップ(S1402)に行く(S1405)。
【0147】
顧客側発注依頼情報取得ステップは、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼情報を取得して、発注依頼関係情報送信ステップ(S1408)に行く(S1406)。
【0148】
顧客側発注依頼取消情報取得ステップは、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼取消情報を取得する(S1407)。
【0149】
発注依頼関係情報送信ステップは、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、ウォーターサーバ通信部を介して管理サーバに送信する(S1408)。
【0150】
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合は入力情報有無確認ステップ(S1402)に行く(S1409)
【0151】
<実施形態2の効果の簡単な説明>
【0152】
以上のような構成をとる本発明によって、一のボタンの所定様式の押下に応じて、新規ボトルを発注依頼又は/及び新規ボトルの発注依頼の取消を分別することができる。
【0153】
<実施形態3>
【0154】
<実施形態3の概要>
【0155】
実施形態3は、上記実施形態1又は実施形態2を基本として、ウォーターサーバは、発注状態を表示するための発注状態表示部をさらに有することを特徴とするウォーターサーバシステムである。
【0156】
<実施形態3の構成>
【0157】
図15は、実施形態3のウォーターサーバシステムにおける機能ブロック図の一例を表す図である。この図に例示するように、実施形態3のウォーターサーバシステム(1500)は、ウォーターサーバ(1501)と管理サーバ(1508)によって構成されており、ウォーターサーバは、ウォーターサーバ識別情報保持部(1502)と、ウォーターサーバ通信部(1503)と、ボトル設置部(1504)と、顧客側発注依頼情報取得部(1505)と、顧客側発注依頼取消情報取得部(1506)と、発注依頼関係情報送信部(1507)と、を有し、発注状態表示部(1515)と、をさらに有している。管理サーバは、管理サーバ通信部(1509)と、発注依頼関係情報取得部(1510)と、ウォーターサーバ識別情報取得部(1511)と、を有している。
【0158】
なお、以下に記載する本システムの機能ブロックは、情報処理関係部分を除くウォーターサーバ本体と、コンピュータと、で構成されている。またさらに、ウォーターサーバ本体は、ボトル設置部と、発注状態表示部と、を含む構成となっている。
【0159】
なお、これらウォーターサーバ識別情報保持部とウォーターサーバ通信部とボトル設置部と顧客側発注依頼情報取得部と顧客側発注依頼取消情報取得部と発注依頼関係情報送信部と管理サーバ通信部と発注依頼関係情報取得部とウォーターサーバ識別情報取得部と、に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態3の特徴点である発注状態表示部について、以下説明する。
【0160】
<実施形態3の構成の説明:ウォーターサーバ本体:発注状態表示部>
【0161】
「発注状態表示部」(
図15:1515)は、一のウォーターサーバに対する発注状態を、発注状態表示部に備えられた発光LEDの点灯、点滅、消灯などによって表示する機能を有する。例えば、発注依頼情報を取得していない場合又は発注依頼情報を取得しているがその発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得している場合は通常時として発光LEDを消灯し、発注依頼情報を取得してから所定の留保時間以内で且つその発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合は発注時として発光LEDを点滅させ、発注依頼情報を取得してから所定の留保時間を超え且つその発注依頼取消情報(一部取消を除く)を取得していない場合はボトル配送中として発光LEDを点灯させる等して、利用者に発注状態を知らせることにしてもよい。またさらに、配送センターから実際に発送されたときに所定の情報を得て、発光LEDを点灯させることにしてもよい。
図16は、発注状態を表示する発光LED(1602)が備えてある発注状態表示部(1601)の一例である。
【0162】
なお、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に基づいたボトルが配達されたときは、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報は初期化されるものとする。この処理は、ボトルを配送した配送員が所持する配送管理端末にて配送完了が入力されると、その情報が管理サーバに送信され、管理サーバからウォーターサーバに対して初期化の命令が送信するように構成することで行われる。なお、この配送管理端末は、管理サーバからの配送命令に基づいて配送情報が格納されており、配送の情報はウォーターサーバ識別情報と関連付けられて管理されているので、配送完了の入力に基づく配送完了情報は、ウォーターサーバ識別情報と関連付けられて送信されることとなり、従って、前記の初期化処理が可能となる。
【0163】
またさらに、
図16で例示したように、発注状態表示部にウォーターサーバの各種センサーの動作状況を表示する発光LEDが備えられていれば利用者にとって便利である。例えば、2色の発光LEDの点灯、点滅、消灯などの組み合わせによって、ウォーターサーバの各種センサーの動作状況を知らせるものとして、例えば、正常動作時に青LED(1603a)点灯かつ赤LED(1603b)消灯、少なくとも一のセンサーが異常動作時に青LED消灯かつ赤LED点滅などによって、利用者にウォーターサーバの各種センサー動作状況を色、点滅・点灯動作、点滅間隔、点滅ランプの連動性などで知らせることにしてもよい。またさらに、ウォーターサーバの動作の再起動初期化するためのリセットボタン(1604)が備えてあってもよい。リセットボタンは、ウォーターサーバの動作を再起動初期化する必要のある場合のみに利用するものであるから、通常時は誤操作されないように先の細いもので押すような構造であることが好ましい。
【0164】
<実施形態3 ハードウェア構成>
【0165】
実施形態3のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成される。管理サーバに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態3の特徴点であるウォーターサーバについて、そのハードウェア構成について説明する。なお、ウォーターサーバと管理サーバの間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
【0166】
<ウォーターサーバのハードウェア構成>
【0167】
図17は、実施形態3のウォーターサーバシステムにおいて、ウォーターサーバのハードウェア構成図の一例を表す図である。実施形態1のウォーターサーバシステムを基本として、ウォーターサーバの発注状態表示部は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(1701)と、メインメモリ(1702)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラなどのインターフェース(1703)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(1704)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(1705)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0168】
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(1710)に読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(1730)を展開する。
【0169】
CPUは、発注状態表示プログラム(1716)を実行し、メインメモリのデータ領域において、ウォーターサーバ識別情報(1731)に関連づけて、発注依頼情報(1732)又は/及び発注依頼取消情報(1733)から発注状態を判定して、発注状態を表示する発光LEDを消灯又は点滅又は点灯させるよう指示する。
【0170】
<実施形態3の処理の流れ>
【0171】
実施形態3のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成される。管理サーバの処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
【0172】
図18は、実施形態3のウォーターサーバシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0173】
<実施形態3:ウォーターサーバの処理の流れ>
【0174】
ウォーターサーバ識別情報保持ステップは、ウォーターサーバごとに、ウォーターサーバ識別情報をウォーターサーバに保持する(S1801)。
【0175】
入力情報有無確認ステップは、ウォーターサーバに入力情報の有無を確認し、入力情報が有る場合は顧客側発注依頼関係情報取得ステップ(S1803)に行き、無い場合は入力情報有無確認ステップ(S1802)に戻る(S1802)。
【0176】
発注依頼情報確認ステップは、取得する情報が発注依頼情報の場合は顧客側発注依頼情報取得ステップ(S1805)に行き、異なる場合は発注依頼取消情報確認ステップ(S1804)に行く(S1803)。
【0177】
発注依頼取消情報確認ステップは、取得する情報が発注依頼取消情報の場合は顧客側発注依頼取消情報取得ステップ(S1806)に行き、異なる場合は入力情報有無確認ステップ(S1802)に行く(S1804)。
【0178】
顧客側発注依頼情報取得ステップは、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼情報を取得して、発注依頼関係情報送信ステップ(S1807)に行く(S1805)。
【0179】
顧客側発注依頼取消情報取得ステップは、ウォーターサーバ識別情報を含む新規ボトルの発注依頼取消情報を取得する(S1806)。
【0180】
発注状態表示ステップは、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に応じた発注状態を、表示する(S1807)
【0181】
発注依頼関係情報送信ステップは、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を、ウォーターサーバ通信部を介して管理サーバに送信する(S1808)。
【0182】
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合は入力情報有無確認ステップ(S1802)に行く(S1809)
【0183】
<実施形態3 効果の簡単な説明>
一のウォーターサーバに対する発注状態を利用者に知らせることが可能となる。
【0184】
<実施形態4>
【0185】
<実施形態4 概要>
【0186】
実施形態4は、上記実施形態1から実施形態3までを基本として、管理サーバは、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持する依頼処理判断条件保持部と、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断する依頼処理実行判断部と、をさらに有することを特徴とするウォーターサーバシステムである。
【0187】
<実施形態4 構成>
【0188】
図19は、実施形態4のウォーターサーバシステムにおける機能ブロック図の一例を表す図である。この図に例示するように、実施形態4のウォーターサーバシステム(1900)は、ウォーターサーバ(1901)と管理サーバ(1908)によって構成されており、ウォーターサーバは、ウォーターサーバ識別情報保持部(1902)と、ウォーターサーバ通信部(1903)と、ボトル設置部(1904)と、顧客側発注依頼情報取得部(1905)と、顧客側発注依頼取消情報取得部(1906)と、発注依頼関係情報送信部(1907)と、を有している。管理サーバは、管理サーバ通信部(1909)と、発注依頼関係情報取得部(1910)と、ウォーターサーバ識別情報取得部(1911)と、を有し、依頼処理判断条件保持部(1916)と、依頼処理実行判断部(1917)と、をさらに有している。
【0189】
なお、以下に記載する本システムの機能ブロックは、ボトル設置部と、コンピュータと、で構成されている。
【0190】
なお、これらウォーターサーバ識別情報保持部とウォーターサーバ通信部とボトル設置部と顧客側発注依頼情報取得部と顧客側発注依頼取消情報取得部と発注依頼関係情報送信部と管理サーバ通信部と発注依頼関係情報取得部とウォーターサーバ識別情報取得部と、に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態4の特徴点である依頼処理判断条件保持部と依頼処理実行判断部とについて、以下説明する。
【0191】
<実施形態4の構成の説明:管理サーバ:依頼処理判断条件保持部>
【0192】
「依頼処理判断条件保持部」(
図19:1916)は、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理のために利用するか判断するための依頼処理判断条件を保持するように構成されている。
【0193】
依頼処理判断条件は、一のウォーターサーバから送信され、管理サーバで取得された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を利用して、発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理を実行するか否かの判断をするための条件である。例えば、管理サーバは、一のウォーターサーバから送信された発注依頼情報を取得した後の留保時間を設定しておき、その留保時間以内に発注依頼取消情報を取得しない場合に限って、その発注依頼情報を利用して具体的な発注依頼処理の実行判断をする、などという依頼処理判断条件が考えられる。このような留保時間設定により、ヒューマンエラーによる誤発注を予防することができる。このような留保時間設定は発注依頼取消情報に対しても同様に設定することができ、それぞれの場合の留保時間は同一であってもよいし、場合ごとに異なっていてもよい。またさらに、このような留保時間はウォーターサーバ識別情報に関連付けて設定する、又は/及び、発注依頼内容や発注依頼本数ごとにセグメント化して設定することも考えられる。
【0194】
依頼処理判断条件は、例えば、発注依頼本数の閾値についても考えられる。すなわち、一又は二以上のウォーターサーバから送信され、管理サーバで取得された発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を利用して、NET発注依頼本数(発注依頼情報による発注依頼本数から、発注依頼取消情報による取消を受けた本数を控除した本数)が、閾値以内の場合はその発注依頼情報を利用しての具体的な発注依頼処理の実行判断を留保する条件、とすることが好ましい。NET発注依頼本数の閾値は、ダースやグロスなどの個数単位又は配送用のパレット単位によって設定することが好ましく、配送サーバごとに設定してもよく、発注依頼内容ごとにセグメント化して設定することも考えられる。
【0195】
<実施形態4の構成の説明:管理サーバ:依頼処理実行判断部>
【0196】
「依頼処理実行判断部」(
図19:1917)は、発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報と依頼処理判断条件とに基づいて依頼処理を実行するか判断するための機能を有する。
【0197】
管理サーバは、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報から、適用すべき依頼処理判断条件を選択し、その依頼処理判断条件に基づいて、発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理を実行するか否かの判断をする。管理サーバは、前述の依頼処理判断条件に基づいて、発注依頼処理の実行を指示する。
図20は、管理サーバが依頼処理を実行する判断をした場合を説明する概念図である。管理サーバ(2001)と、一又は二以上の全ての配送サーバ(2002;2003;2004;2005;2006;2007;2008)と、がネットワークで結ばれており、管理サーバからの実行指示を受けて、その配送サーバが所管するウォーターサーバへの配送工程を実行する。この実行指示は、ウォーターサーバ識別情報に関連付けられたNET依頼処理本数に加えて、配送期限、配達時間ごとに取りまとめて配送するなどの付帯条件があってもよい。また、いずれか一の生産サーバ(2009;2010;2011)は、一又は二以上の配送サーバとネットワークで結ばれており、配送サーバからの実行指示を受けて、配送サーバに関連付けられたNET依頼処理本数を取りまとめて、生産工程を実行する。またさらに、一又は二以上の生産サーバは、管理サーバとネットワークで結ばれており、管理サーバから直接の実行指示を受けて、生産してもよい。このように、事前に生産してストックすることで、将来の配送サーバからの実行指示に迅速対応することが可能となる。
【0198】
<実施形態4のハードウェア構成>
【0199】
実施形態4のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成される。ウォーターサーバに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態4の特徴点である管理サーバについて、そのハードウェア構成について説明する。なお、ウォーターサーバと管理サーバの間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
【0200】
<管理サーバのハードウェア構成>
【0201】
図21は、実施形態4のウォーターサーバシステムにおいて、管理サーバのハードウェア構成図の一例を表す図である。実施形態1のウォーターサーバシステムを基本として、管理サーバの依頼処理判断条件保持部と依頼処理実行判断部は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(2101)と、メインメモリ(2102)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラなどのインターフェース(2103)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(2104)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(2105)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0202】
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(2110)に読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(2130)を展開する。
【0203】
CPUは、依頼処理判断条件保持プログラム(2114)を実行し、不揮発性メモリに格納されている依頼処理判断条件(2174)を、メインメモリのデータ領域に依頼処理判断条件(2134)として格納する。
【0204】
CPUは、依頼処理実行判断プログラム(2115)を実行し、メインメモリのデータ領域において、発注依頼情報(2131)又は/及び発注依頼取消情報(2132)から、適用すべき依頼処理判断条件(2134)を選択し、その依頼処理判断条件に基づいて、発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理を実行するか否かの判断をし、実行を判断した場合は、図示しない配送サーバ又は/及び生産サーバに依頼処理の実行を指示するとともに、メインメモリのデータ領域の発注依頼情報(2131)又は/及び発注依頼取消情報(2132)を不揮発性メモリの発注依頼情報(2171)又は/及び発注依頼取消情報(2172)に格納する。実行を判断しなかった場合は、メインメモリのデータ領域の発注依頼情報(2131)又は/及び発注依頼取消情報(2132)を消去する。
【0205】
<実施形態4の処理の流れ>
【0206】
実施形態4のウォーターサーバシステムはウォーターサーバと管理サーバから構成される。ウォーターサーバの処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
【0207】
図22は、実施形態4のウォーターサーバシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0208】
<実施形態4:管理サーバの処理の流れ>
【0209】
発注依頼関係情報有無確認ステップは、管理サーバに発注依頼関係情報の有無を確認し、発注依頼関係情報が有る場合は発注依頼関係情報取得ステップ(S2210)に行き、無い場合は発注依頼関係情報有無確認ステップ(S2209)に戻る(S2209)。
【0210】
発注依頼関係情報取得ステップは、管理サーバ通信部を介して受信した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報を取得する(S2210)。
【0211】
ウォーターサーバ識別情報取得ステップは、取得した発注依頼情報又は/及び発注依頼取消情報に含まれるウォーターサーバ識別情報を取得する(S2211)。
【0212】
依頼処理判断条件保持ステップは、依頼処理判断条件を管理サーバに保持する(S2212)。
【0213】
依頼処理実行判断ステップは、依頼処理判断条件に基づいて、発注依頼処理又は/及び発注依頼取消処理を実行するか否かの判断をする(S2213)。
【0214】
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合は発注依頼関係情報有無確認ステップ(S2209)に行く(S2214)
【0215】
<実施形態4の効果の簡単な説明>
【0216】
以上のような構成をとる本発明によって、ヒューマンエラーによる誤発注を予防すること又は/及びロット単位の効率的なサプライチェーンが可能となる。
【符号の説明】
【0217】
0200 ウォーターサーバシステム
0201 ウォーターサーバ
0202 ウォーターサーバ識別情報保持部
0203 ウォーターサーバ通信部
0204 ボトル設置部
0205 顧客側発注依頼情報取得部
0206 顧客側発注依頼取消情報取得部
0207 発注依頼関係情報送信部
0208 管理サーバ
0209 管理サーバ通信部
0210 発注依頼関係情報取得部
0211 ウォーターサーバ識別情報取得部