(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】創傷および他の皮膚症状の治療に用いられる植物抽出物と組み合わせたコロイド銀
(51)【国際特許分類】
A61K 8/19 20060101AFI20231228BHJP
A61K 8/04 20060101ALI20231228BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20231228BHJP
A61K 9/06 20060101ALI20231228BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20231228BHJP
A61K 9/10 20060101ALI20231228BHJP
A61K 9/12 20060101ALI20231228BHJP
A61K 9/70 20060101ALI20231228BHJP
A61K 33/38 20060101ALI20231228BHJP
A61K 36/25 20060101ALI20231228BHJP
A61K 36/28 20060101ALI20231228BHJP
A61K 36/30 20060101ALI20231228BHJP
A61K 36/36 20060101ALI20231228BHJP
A61K 36/38 20060101ALI20231228BHJP
A61K 36/48 20060101ALI20231228BHJP
A61K 36/70 20060101ALI20231228BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20231228BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20231228BHJP
A61K 47/46 20060101ALI20231228BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20231228BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20231228BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20231228BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
A61K8/19
A61K8/04
A61K8/9789
A61K9/06
A61K9/08
A61K9/10
A61K9/12
A61K9/70 401
A61K33/38
A61K36/25
A61K36/28
A61K36/30
A61K36/36
A61K36/38
A61K36/48
A61K36/70
A61K47/10
A61K47/12
A61K47/46
A61P17/00
A61P43/00 121
A61Q17/04
A61Q19/00
(21)【出願番号】P 2022114587
(22)【出願日】2022-07-19
(62)【分割の表示】P 2020503376の分割
【原出願日】2018-03-29
【審査請求日】2022-07-19
(32)【優先日】2017-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519352883
【氏名又は名称】ファイト ソフォス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】デュワー、ローラ
【審査官】山田 陸翠
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-132629(JP,A)
【文献】米国特許第07678393(US,B1)
【文献】国際公開第2005/002608(WO,A1)
【文献】特開2003-055241(JP,A)
【文献】特表2006-504799(JP,A)
【文献】特表2007-506685(JP,A)
【文献】国際公開第2008/104076(WO,A1)
【文献】特開2001-031580(JP,A)
【文献】国際公開第2016/070194(WO,A1)
【文献】特表2010-540574(JP,A)
【文献】特開2005-194246(JP,A)
【文献】国際公開第2008/080980(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61K 9/00- 9/72
A61K 31/33-33/44
A61K 36/00-36/05
A61K 36/06
A61K 36/07-36/9068
A61K 47/00-47/69
A61P 1/00-43/00
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
局所適用用化粧品組成物であって、体積比で前記組成物の80%~99%の量の基剤と、前記基剤中に分散された
i)重量体積比で前記組成物の1×10
-5~1×10
-2の量で存在する、コロイド懸濁液としての銀元素、および
ii)重量体積比で前記組成物の0.1%~10%の量の、ルメックス・クリスパス(Rumex crispus)、アルクティウム・ラッパ(Arctium lappa)、トリフォリウム・プラテンセ(Trifolium pratense)、シンフィツム・オフィシナレ(Symphytum officinale)、エキナセア・プルプレア(Echinacea purpurea)、ステラリア・メディア(Stellaria media)、ハイペリカム・パフォレイタム(Hypericum perforatum)、カレンデュラ・オフィシナリス(Calendula officinalis)
、パナックス・ジンセン(Panax ginseng)
およびマトリカリア・レクティータ(Matricaria recutita)由来の植物抽出物と、を含む、局所適用用化粧品組成物。
【請求項2】
前記組成物は、水性懸濁液、クリーム、軟膏、噴霧液、ゲル、またはエアロゾルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物は水性懸濁液であり、前記基剤は水である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物
は、
重量体積比で前記組成物の1×10
-5%~1×10
-2%の銀元素と、
重量体積比で前記組成物の0.1%~10%の植物抽出物と、
前記組成物の残部として100%までの水と、
からなる、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記植物抽出物は、C
1~C
4アルカノール、酢酸、グリセリン、プロピレングリコール、蜂蜜、水、およびこれらの混合物から選択される抽出剤に入った抽出物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記抽出剤は、水性エタノールからなる、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記植物抽出物は、植物材料と抽出剤との重量体積比を1:1~1:12とした植物材料の抽出物である、請求項5または請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記抽出物は、抽出剤を含まない抽出物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物を含浸させた、多孔シート。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物を含む、被覆材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所適用用組成物に関する。特に、本発明は、コロイド銀と植物抽出物の組み合わせとを含み、化粧品および/または薬剤として用いられる、局所適用用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトまたは動物にとって苦痛となり得る皮膚疾患および表面的皮膚症状が多く存在する。当該苦痛は、痛み、痒み、または火照りなどの感覚が原因となっている場合がある。あるいは、またはさらには、当該苦痛は、皮膚発赤、乾燥肌、または皮膚への色素沈着など、その症状に伴う見苦しい外見が原因となっている場合がある。
【0003】
このような症状を呈する患者は、しばしば、その症状のためのある種の治療法を用いて苦痛を軽減することを望む。このような症状に対処するための選択肢の1つとして、処方薬または市販の医薬品が用いられることがある。しかしながら、自然療法、すなわち薬剤によらない治療法に対する消費者需要が存在する。
【0004】
これらの症状が患者の体表面の一部にのみ影響を及ぼし得る場合は、皮膚疾患または表面的皮膚症状に対処する手法として、全身的手法ではなく局所的手法に対する消費者需要が存在する。このような適切な手法の1つは、皮膚疾患または表面的皮膚症状を緩和または低減し得る治療法の、局所適用であり得る。
【0005】
したがって、痛み、痒み、火照り、皮膚発赤、乾燥肌、または皮膚への色素沈着を、適宜、少なくとも部分的に軽減し得る、皮膚疾患および/または表面的皮膚症状への局所適用に適した組成物が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、局所適用用組成物であって、基剤と、基剤中に分散された
コロイド懸濁液としての銀元素、および
エキナセア・プルプレア(Echinacea purpurea)、ステラリア・メディア(Stellaria media)、アロエ・ベラ(Aloe vera)、マトリカリア・レクティータ(Matricaria recutita)、ハイペリカム・パフォレイタム(Hypericum perforatum)、カレンデュラ・オフィシナリス(Calendula officinalis)、エキセタム・アルベンセ(Equisetum arvense)、シンフィツム・オフィシナレ(Symphytum officinale)、パナックス・ジンセン(Panax ginseng)、ルメックス・クリスパス(Rumex crispus)、アルクティウム・ラッパ(Arctium lappa)、トリフォリウム・プラテンセ(Trifolium pratense)、ケリドニウム・マジュス(Chelidonium majus)、トゥヤ・オッキデンタリス(Thuja occidentalis)、ウルティカ・ディオイカ(Urtica dioica)、マホニア・アクイフォリウム(Mahonia aquifolium)、およびガリウム・アパリネ(Galium aparine)からなる群から選択される少なくとも6種の植物に由来する植物抽出物と、
を含む、局所適用用組成物が提供される。
【0007】
さらなる態様によれば、以下のものが提供される。
2)組成物は、基剤を体積比で組成物の80%~99.9%含み、
銀元素を重量体積比で組成物の1×10-5%~1×10-2%含み、
植物抽出物を重量体積比で組成物の0.1%~10%含む、
1)に記載の組成物。
【0008】
3)組成物は、水性懸濁液、クリーム、軟膏、噴霧液、ゲル、またはエアロゾルである、1)または2)に記載の組成物。
【0009】
4)組成物は水性懸濁液であり、基剤は水である、3)に記載の組成物。
【0010】
5)組成物は、本質的に、
重量体積比で組成物の1×10-5%~1×10-2%の銀元素と、
重量体積比で組成物の0.1%~10%の植物抽出物と、
組成物の残部として100%までの水と、
からなる、4)に記載の組成物。
【0011】
6)植物抽出物は、C1~C4アルカノール、酢酸、グリセリン、プロピレングリコール、蜂蜜、水、およびこれらの混合物から選択される抽出剤に入った抽出物である、1)~5)のいずれかに記載の組成物。
【0012】
7)抽出剤は、水性エタノールからなる、6)に記載の組成物。
【0013】
8)植物抽出物は、植物材料と抽出剤との重量体積比を1:1~1:12とした植物材料の抽出物である、6)または7)に記載の組成物。
【0014】
9)抽出物は、抽出剤を含まない抽出物である、1)~5)のいずれかに記載の組成物。
【0015】
10)植物抽出物は、エキセタム・アルベンセ、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセン由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0016】
11)植物抽出物は、エキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセン由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0017】
12)植物抽出物は、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセン由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0018】
13)植物抽出物は、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセン由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0019】
14)植物抽出物は、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、エキナセア・プルプレア、ガリウム・アパリネ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリス由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0020】
15)植物抽出物は、エキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセン由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0021】
16)植物抽出物は、アルクティウム・ラッパ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリス由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0022】
17)植物抽出物は、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、マホニア・アクイフォリウム、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリス由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0023】
18)植物抽出物は、アルクティウム・ラッパ、ウルティカ・ディオイカ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリス由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0024】
19)植物抽出物は、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリス由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0025】
20)植物抽出物は、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセン由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0026】
21)植物抽出物は、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセン由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0027】
22)植物抽出物は、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリス由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0028】
23)植物抽出物は、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリス由来である、1)~9)のいずれかに記載の組成物。
【0029】
24)化粧品組成物である、1)~23)のいずれかに記載の組成物。
【0030】
25)薬剤として用いられる、1)~23)のいずれかに記載の組成物。
【0031】
26)皮膚炎の治療に用いられる、1)~10)のいずれかに記載の組成物。
【0032】
27)切断された皮膚の治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または11)に記載の組成物。
【0033】
28)火傷の治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または12)に記載の組成物。
【0034】
29)日焼けの治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または13)に記載の組成物。
【0035】
30)足白癬の治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または14)に記載の組成物。
【0036】
31)水膨れの治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または15)に記載の組成物。
【0037】
32)虫刺されの治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または18)に記載の組成物。
【0038】
33)炎症性おむつ皮膚炎の治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または19)に記載の組成物。
【0039】
34)失禁に関連する接触皮膚炎の治療に用いられる、1)~9)のいずれか、または20)に記載の組成物。
【0040】
35)局所適用用組成物を製造する方法であって、該方法は、
エキセタム・アルベンセ、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンからなる群から選択される少なくとも6種の植物に由来する植物抽出物を用意することと、
基剤に懸濁された銀元素のコロイド懸濁液であって、コロイド懸濁液の銀元素の含有量が、重量体積比で基剤の1×10-5%~1×10-2%である、銀元素のコロイド懸濁液を用意することと、
局所適用用組成物を提供するために、植物抽出物と銀元素のコロイド懸濁液とを混合することと、
を含む、方法。
【0041】
36)基剤は、水である、35)に記載の方法。
【0042】
37)植物抽出物と銀元素のコロイド懸濁液との重量体積比を1:20~1:4として、植物抽出物と銀元素のコロイド懸濁液とを混合する、35)または36)に記載の方法。
【0043】
38)1)~34)のいずれかに記載の組成物を含む、被覆材。
【0044】
39)1)~34)のいずれかに記載の組成物を含浸させた、多孔シート。
【0045】
40)皮膚疾患の患部を治療する方法であって、
1)~34)のいずれかに記載の組成物を用意することと、
皮膚疾患の患部に組成物を局所的に適用することと、
を含む、方法。
【0046】
41)非治療的な美容法であって、
1)~34)のいずれかに記載の組成物を用意することと、
組成物を適用すべき体の部位を選択することと、
選択された部位に、組成物を局所的に適用することと、
を含む、美容法。
【0047】
本発明のさらなる特徴および利点は、単なる例示である本発明の好ましい実施形態の、添付の図面を参照した以下の説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図2】患部に本発明の組成物を適用した後の、
図1の創傷の外見の経時的な変化を示す図である。
【
図3】患部に本発明の組成物を適用した後の、
図1の創傷の外見の経時的な変化を示す図である。
【
図4】患部に本発明の組成物を適用した後の、
図1の創傷の外見の経時的な変化を示す図である。
【
図5】患部に本発明の組成物を適用した後の、あざの外見の経時的な変化を示す図である。
【
図6】患部に本発明の組成物を適用した後の、あざの外見の経時的な変化を示す図である。
【
図7】皮膚に2つの虫刺されを呈する被験者を示す図である。
【
図8】患部に本発明の組成物を適用した後の、
図7の虫刺されの外見の経時的な変化を示す図である。
【
図9】患部に本発明の組成物を適用した後の、
図7の虫刺されの外見の経時的な変化を示す図である。
【
図11】患部に本発明の組成物を適用した後の、
図10の創傷の外見の経時的な変化を示す図である。
【
図12】患部に本発明の組成物を適用した後の、
図10の創傷の外見の経時的な変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本明細書および請求の範囲において、体積比または体積百分率は、「(v/v)」で表す場合がある。重量体積比または重量体積百分率は、「(w/v)」で表す場合がある。重量比または重量百分率は、「(w/w)」で表す場合がある。他に特に既定がなければ、比または百分率は、適宜、組成物全体の重量または体積に対して与えられる。
【0050】
「ppm」なる単位は、「百万分の一」のことをいい、本明細書においては、流体相中の物質の濃度を表すのに用いられる場合がある。他に特に既定がなければ、ppmで与えられる値はすべて、重量体積(w/v)百分率で与えられる。したがって、1ppmは、1×10-4%(w/v)に等しい。
【0051】
本発明の組成物は、局所適用に適したものである。すなわち、組成物は、皮膚または粘膜などの体表に適用され得る。
【0052】
基剤
組成物は、基剤、すなわち担体を含む。基剤は、組成物の他の成分のための賦形剤として用いられる。誤解を避けるために記すが、本明細書における「基剤(base)」なる語は、ブレンステッド-ローリー塩基(Bronsted-Lowry base)またはルイス塩基(Lewis base)を意味するものではない。
【0053】
好ましくは、基剤は、薬学的に許容される基剤である。基剤の性質は、組成物の調合に影響を及ぼし得る。例えば、適切な基剤は、水(特に、蒸留、イオン交換、逆浸透、またはその他の適切な方法によって精製された水)、または水とC1~C4アルカノールとの混合物を含み得る。このような基剤を含む組成物を用いると、局所適用可能な水性懸濁製剤を適切に提供し得る。水とC1~C4アルカノールとの比率によっては、局所適用可能な水性懸濁液は、噴霧適用(すなわち、懸濁液は、エアロゾル中の液滴として皮膚に適用される)にさらに適する場合もあるし、手作業による適用(すなわち、使用者は、布、パッド、または手などの体の一部を用いて、皮膚または粘膜に懸濁液を適用する)にさらに適する場合もある。
【0054】
別の例において、適切な基剤は、油、または油と水との乳濁液であり得る。いくつかの実施形態において、基剤は、軟膏基剤であり得る。
【0055】
任意の適切な軟膏基剤が用いられ得る。適切な軟膏基剤は、油性基剤を含み得る。典型的には、油性基剤は、固形パラフィン、軟パラフィン(ペトロリアムゼリー、ペトロラタム、白色ペトロラタム、またはマルチ炭化水素としても知られている)、微結晶蝋、またはセレシンを含み得る。典型的には、このような基剤は、無水物であるか、含水量が少ない。これらの基剤は、さらに、皮膚への適用後に保護膜を生じる、膜形成剤を含み得る。適切な膜形成剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、およびセルロース誘導体が挙げられる。
【0056】
別の適切な軟膏基剤は、吸水性基剤(乳剤性基剤としても知られている)を含み得る。典型的には、吸水性基剤は、上述の油性基剤と油中水型界面活性剤、または親水性油性基剤のいずれかを含んで、水を添加した際に油中水型乳濁液が形成されるのを可能にする。このような基剤は、上述した油性基剤ならびに/またはラノリン、蜜蝋、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、およびラウリルエーテル硫酸ナトリウムから選択される成分のうちのいずれかを含み得る。適切な吸水性基剤としては、親水性ペトロラタム、無水ラノリン、アクアベース(Aquabase)(登録商標)、アクアフォア(Aquaphor)(登録商標)、およびポリソルブ(Polysorb)(登録商標)が挙げられる。
【0057】
別の適切な軟膏基剤は、油中水型乳剤性基剤を含み得る。典型的には、油中水型乳剤性基剤は、水と、上述した軟膏基剤成分のいずれかとを含む。特に、油中水型乳剤性基剤は、典型的には、油中水型界面活性剤を含む。適切な油中水型乳剤性基剤としては、例えば、コールドクリーム、含水ラノリン、バラ香水軟膏、水性クリーム、ハイドロクリーム(Hydrocream)(登録商標)、ユーセリン(Eucerin)(登録商標)、およびニベア(Nivea)(登録商標)などが挙げられる。
【0058】
別の適切な軟膏基剤は、水中油型乳剤性基剤を含み得る。典型的には、水中油型乳剤性基剤は、油中水型乳剤性基剤中の水よりも多量の水と、上述した軟膏基剤成分のうちのいずれかとを含む。特に、水中油型乳剤性基剤は、典型的には、水中油型界面活性剤を含む。適切な水中油型乳剤性基剤としては、例えば、親水性軟膏、デルマベース(Dermabase)(登録商標)、ベルバコール(Velvachol)(登録商標)、およびユニベース(Unibase)(登録商標)などが挙げられる。
【0059】
別の適切な軟膏基剤は、水混和性軟膏基剤を含み得る。典型的には、水混和性軟膏基剤は、低分子量ポリエチレングリコールと高分子量ポリエチレングリコールとの組み合わせを含む。水混和性軟膏基剤としては、例えば、PEG軟膏、およびポリベース(Polybase)(登録商標)などが挙げられる。
【0060】
上述したこのような軟膏基剤を含む組成物を用いると、局所適用可能な軟膏製剤、または局所適用可能なクリーム製剤を適切に提供し得る。
【0061】
別の例において、適切な基剤は、ゲルであり得る。本明細書で用いられる「ゲル」とは、液体系に無機分子または有機分子が分散した任意の分散液であって、無機分子または有機分子の間には、少なくとも架橋または会合が存在する、分散液のことをいう。ゲルは、水または水性C1~C4アルカノールなどの液体を、カルボマー、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ケイ酸マグネシウム・アルミニウム、メチルセルロース、ポロキサマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、およびキサンタンガムなどの適切なゲル化剤と混合することによって、調製され得る。このような基剤を含む組成物を用いると、局所適用可能なゲル製剤を適切に提供し得る。
【0062】
別の例において、適切な基剤は、水および/またはC1~C4アルカノールと、噴射剤とを含み得る。適切な噴射剤としては、炭化水素、ハイドロフルオロカーボン、および圧縮ガスが挙げられ得る。このような基剤を含む組成物を用いると、局所適用可能なエアロゾル製剤を適切に提供し得る。
【0063】
基剤は、任意の適切な量で、組成物中に存在し得る。好ましくは、基剤は、組成物の成分のうちの大部分を占める。例えば、基剤は、80~99.9%(v/v)、85~99.5%(v/v)、または90~99%(v/v)の量で、組成物中に存在していてもよい。基剤は、99.9%(v/v)以下、99.5%(v/v)以下、99%(v/v)以下、98%(v/v)以下、97%(v/v)以下、96%(v/v)以下、95%(v/v)以下、または90%(v/v)以下の量で、組成物中に存在していてもよい。基剤は、80%(v/v)以上、85%(v/v)以上、90%以上、95%(v/v)以上、96%(v/v)以上、97%(v/v)以上、98%(v/v)以上、99%(v/v)以上、99.5%(v/v)以上、または99.9%(v/v)以上の量で、組成物中に存在していてもよい。
【0064】
好ましい実施形態において、基剤は、水を含む。特定の実施形態において、基剤は、本質的に水からなる。
【0065】
銀
組成物は、コロイド銀として銀元素も含む。すなわち、基剤中に分散された微粒子状銀元素をコロイド懸濁液として含む。銀は、任意の適切な量、例えば、0.1ppm~100ppm、0.5ppm~50ppm、1ppm~10ppm、または5ppm~10ppmの量で、すなわち、1×10-5~1×10-2%(w/v)、5×10-5~5×10-3%(w/v)、1×10-4~1×10-3%(w/v)、または5×10-4~1×10-3%(w/v)の量で、組成物中に存在していてもよい。銀は、100ppm以下、50ppm以下、または10ppm以下の量で、すなわち、1×10-2%(w/v)以下、5×10-3%(w/v)以下、または1×10-3%(w/v)以下の量で、組成物中に存在していてもよい。銀は、0.1ppm以上、0.5ppm以上、または1ppm以上の量で、すなわち、1×10-5%(w/v)以上、5×10-5%(w/v)以上、または1×10-4%(w/v)以上の量で、組成物中に存在していてもよい。適切には、銀は、おおよそ5ppm、すなわち5×10-4%(w/v)の量で、組成物中に存在していてもよい。
【0066】
植物抽出物
本発明に係る組成物は、植物抽出物を含む。植物抽出物とは、植物材料から取り出された物質のことをいう。植物抽出物は、任意の植物材料を抽出剤で処理し、植物材料の少なくともいくつかの成分を植物材料から抽出剤に抽出することによって、調製され得る。抽出剤とは、溶媒のことであり得る。その結果として生じる、植物材料から抽出された少なくともいくつかの成分を含む抽出剤のことを、本明細書では「植物抽出物」という。換言すると、「植物抽出物」とは、植物材料を抽出剤で処理することによって、植物材料から取り出された成分のことであり得る。
【0067】
抽出剤で処理されて植物抽出物を供する植物材料は、例えば、植物の葉、樹皮、根、種子、または果実などの、植物の任意の部位であってもよいし、そのような部位に由来するものであってもよい。植物抽出物の調製において、植物材料から抽出された植物成分は、少なくとも部分的に、抽出剤に溶解可能または懸濁可能である。植物材料を抽出剤で処理した後、不溶性の植物材料は、抽出剤中に残っていてもよいし、不溶性の植物材料は、抽出剤から分離されてもよい。不溶性の植物材料は、例えば、デカンテーション、濾過、または遠心分離などの任意の適切な方法によって、抽出剤から分離されてもよい。本発明の好ましい実施形態において、不溶性の植物材料は、抽出剤から分離されている。つまり、植物抽出物は、不溶性成分を含まない。特に好ましい実施形態において、植物抽出物は、低温浸透抽出によって調製される。低温浸透抽出は、有孔フラスコまたは有孔容器に植物材料を投入することと、植物材料を低温抽出剤で処理することとを含む。その結果として生じる植物抽出物は、孔を通過し、不溶性および/または非懸濁性の植物材料は、フラスコまたは容器内に残される。
【0068】
適切な植物抽出物用の抽出剤としては、植物材料から成分を抽出するのに用いられ得る任意の抽出剤、すなわち、植物材料の成分のうちの少なくともいくつかを溶解可能または懸濁可能な任意の抽出剤が挙げられる。一実施形態において、抽出剤は、C1~C4アルカノールを含み得る。適切なC1~C4アルカノールとしては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、およびtert-ブタノールが挙げられる。一実施形態において、抽出剤は、メタノールおよび/またはエタノールを含み得る。特定の実施形態において、抽出剤は、エタノールを含み得る。
【0069】
別の実施形態において、抽出剤は、酢酸、グリセリン(特に、植物性グリセリン)、プロピレングリコール、蜂蜜、または水を含み得る。植物抽出物は、熱湯で調製されてもよいし、冷水で調製されてもよい。
【0070】
抽出剤は、抽出剤の組み合わせを含み得る。例えば、抽出剤は、上記の抽出剤のいずれかを組み合わせたものを含み得る。特定の実施形態において、抽出剤は、水と、C1~C4アルカノールとを含み得る。このような組み合わせを、水性C1~C4アルカノールと呼ぶ場合がある。好ましい実施形態において、抽出剤は、水とエタノールとを含む。このような組み合わせを、水性エタノールと呼ぶ場合がある。
【0071】
さらなる実施形態において、抽出剤は、本質的に、上記の抽出剤のうちのいずれか1つからなるものであってもよいし、それらの組み合わせからなるものであってもよい。特定の実施形態において、抽出剤は、水と、C1~C4アルカノールとからなるものであってもよい。好ましい実施形態において、抽出剤は、水とエタノールとからなる。
【0072】
水性エタノールのエタノール含有量は、任意の適切な含有量であり得る。例えば、水性エタノールのエタノール含有量は、5~95%(v/v)、10~90%(v/v)、20~80%(v/v)、30~70%(v/v)、または40~60%(v/v)であってもよい。水性エタノールのエタノール含有量は、5%(v/v)以上、10%(v/v)以上、20%(v/v)以上、30%(v/v)以上、40%(v/v)以上、50%(v/v)以上、60%(v/v)以上、70%(v/v)以上、80%(v/v)以上、90%(v/v)以上、または95%(v/v)以上であってもよい。水性エタノールのエタノール含有量は、95%(v/v)以下、90%(v/v)以下、80%(v/v)以下、70%(v/v)以下、60%(v/v)以下、50%(v/v)以下、40%(v/v)以下、30%(v/v)以下、20%(v/v)以下、10%(v/v)以下、または5%(v/v)以下であってもよい。
【0073】
本発明で用いるのに適した植物抽出物は、任意の適切な比率で、植物材料を抽出剤で処理することによって調製され得る。例えば、本発明で用いられる植物抽出物は、植物材料と抽出剤との比を2:1~1:20(w/v)として、または植物材料と抽出剤との比を1:1~1:10(w/v)として、または植物材料と抽出剤との比を1:2~1:9(w/v)として、植物材料を抽出剤で処理することによって調製されてもよい。
【0074】
本発明で用いるのに適した植物抽出物は、様々な名称で言及され得る。本発明で用いるのに適した植物抽出物としては、特に、抽出物(典型的には、植物材料と抽出剤との比をおおよそ1:1(w/v)として実施される植物材料の水性エタノール抽出)、チンキ(典型的には、植物材料と抽出剤との比をおおよそ1:3~1:5(w/v)として実施される植物材料の水性エタノール抽出)、マザーチンキ(典型的には、植物材料と抽出剤との比をおおよそ1:9(w/v)として実施される植物材料の水性エタノール抽出)、浸出液などのチザン液(典型的には、植物材料の熱湯抽出)、煎じ汁(典型的には、長時間、沸騰水中で実施される植物材料の水抽出)、および浸漬液(典型的には、細かく刻んだ植物材料の冷水中での抽出)として商業的に言及され得る、生成物が挙げられる。
【0075】
本発明で用いるのに適した植物抽出物は、供給業者であるGボールドウィン社(G Baldwin & Co.)から購入されてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態において、植物抽出物は、抽出剤を含まない抽出物である。すなわち、植物抽出物は、上記の方法によって調製され、その後、抽出剤が除去されて乾燥物質が残される。乾燥物質は、植物材料から抽出された植物成分、またはその誘導体にのみ相当し得る。
【0077】
本発明の組成物は、エキセタム・アルベンセ(スギナ(common horsetail, or field horsetail)としても知られる)、ルメックス・クリスパス(ナガバギシギシ(curly dock, or yellow dock)としても知られる)、アルクティウム・ラッパ(ゴボウ(burdock, or greater burdock)としても知られる)、トリフォリウム・プラテンセ(アカツメクサ(red clover)としても知られる)、ケリドニウム・マジュス(クサノオウ(greater celandine, tetterwort, nipplewort, or swallowwort)としても知られる)、トゥヤ・オッキデンタリス(ニオイヒバ(northern white-cedar or eastern arborvitae)としても知られる)、ウルティカ・ディオイカ(イラクサ(nettle)としても知られる)、シンフィツム・オフィシナレ(コンフリー(comfrey)、特に、コモンコンフリー(common comfrey)としても知られる)、マホニア・アクイフォリウム(ヒイラギメギ(Oregon grape)としても知られる)、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア(ハコベ(chickweed)としても知られる)、ガリウム・アパリネ(シラホシムグラ(cleavers)としても知られる)、アロエ・ベラ(アロエベラ(Aloe barbadensis)としても知られる)、マトリカリア・レクティータ(カモミール(chamomile)としても知られる)、ハイペリカム・パフォレイタム(セイヨウオトギリ(St John's wort)としても知られる)、カレンデュラ・オフィシナリス(キンセンカ(common marigold)としても知られる)、およびパナックス・ジンセンから選択される植物に由来する植物抽出物を含む。
【0078】
いくつかの実施形態において、組成物は、上記の植物抽出物に加えて、他の植物抽出物を含有してもよい。他の実施形態において、組成物は、上記の植物抽出物のみを含有し、その他の植物抽出物を含有しなくてもよい。
【0079】
組成物は、上記した群から選択された少なくとも6種の植物に由来する抽出物の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、上記した群から選択された少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも11種、少なくとも12種、少なくとも13種、少なくとも14種、少なくとも15種、少なくとも16種、または少なくとも17種の植物に由来する抽出物の組み合わせを含む。
【0080】
理論に拘束されるものではないが、本明細書に記載の植物抽出物とコロイド銀との組み合わせによって、植物抽出物またはコロイド銀を個別に用いた場合の累積効果に相当するものとは別の効果、またはそれよりも優れた効果が得られると考えられる。
【0081】
本明細書に記載の組成物中の植物抽出物が、常に、植物の組み合わせに由来する抽出物であるとすると、それを、「植物抽出物の組み合わせ」と呼んでもよい。
【0082】
植物の組み合わせに由来する植物抽出物を、植物の組み合わせに由来する単一抽出物として提供することもできるし、個別の植物に由来する抽出物の組み合わせとして提供することもできる。好ましくは、植物の組み合わせに由来する植物抽出物は、個別の植物に由来する抽出物の組み合わせとして提供される。個別の植物に由来する抽出物の組み合わせを含む実施形態において、個別の植物に由来する抽出物を、植物抽出物の組み合わせの成分と呼んでもよい。
【0083】
組成物は、任意の適切な量で、植物抽出物を含み得る。例えば、組成物は、植物抽出物を、0.1%~10%(w/v)、0.25%~5%(w/v)0.5%~2.5%(w/v)、または0.75%~2%(w/v)の量で含んでいてもよい。植物抽出物は、10%(w/v)以下、5%(w/v)以下、2.5%(w/v)以下、2%(w/v)以下、または1.5%(w/v)以下の量で、組成物中に存在していてもよい。植物抽出物は、0.1%(w/v)以上、0.25%(w/v)以上、0.5%(w/v)以上、0.75%(w/v)以上、または1%(w/v)以上の量で、組成物中に存在していてもよい。
【0084】
植物抽出物が個別の植物に由来する抽出物の組み合わせとして提供される実施形態において、植物抽出物の各成分は、任意の適切な量で組成物中に存在し得る。例えば、植物抽出物の各成分は、0.05%~10%(w/v)、0.1%~5%(w/v)、0.25%~2.5%(w/v)、0.5%~2%(w/v)、または0.6%(w/v)~1%(w/v)の量で、組成物中に存在していてもよい。植物抽出物の各成分は、10%(w/v)以下、5%(w/v)以下、2.5%(w/v)以下、2%(w/v)以下、1.5%(w/v)以下、または1%(w/v)以下の量で、組成物中に存在していてもよい。植物抽出物の各成分は、0.05%(w/v)以上、0.1%(w/v)以上、0.25%(w/v)以上、0.5%(w/v)以上、0.6%(w/v)以上、または0.75%(w/v)以上の量で、組成物中に存在していてもよい。
【0085】
植物抽出物が、抽出剤を含まない植物抽出物として提供される実施形態において、抽出剤を含まない植物抽出物の各成分は、0.01%~1%(w/v)、0.025%~0.5%(w/v)、0.05%~0.25%(w/v)、または0.075%~0.2%(w/v)の量で、組成物中に存在していてもよい。植物抽出物は、1%(w/v)以下、0.5%(w/v)以下、0.25%(w/v)以下、0.2%(w/v)以下、または0.15%(w/v)以下の量で、組成物中に存在していてもよい。植物抽出物は、0.01%(w/v)以上、0.025%(w/v)以上、0.05%(w/v)以上、0.075%(w/v)以上、または0.1%(w/v)以上の量で、組成物中に存在していてもよい。
【0086】
個別の植物に由来する植物抽出物は、植物抽出物の組み合わせを提供するために、互いに対して任意の比率で組み合わされ得る。いくつかの実施形態において、植物抽出物の組み合わせにおける最大量の成分と、植物抽出物の組み合わせにおける最小量の成分との比は、10:1(w/w)より小さくてもよいし、8:1(w/w)より小さくてもよいし、6:1(w/w)より小さくてもよいし、4:1(w/w)より小さくてもよい。
【0087】
組成物の使用
本発明の組成物は、ヒトでの使用に適したものであり得る。例えば、組成物は、人体の皮膚および/または粘膜への適用に適したものであり得る。他の実施形態において、組成物は、非ヒト動物での使用に適したものであり得る。例えば、組成物は、動物の皮膚、粘膜、体毛、および/または外被への適用に適したものであり得る。組成物は、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、および非ヒト哺乳類などの非ヒト動物の皮膚、粘膜、体毛、および/または外被への適用に適したものであり得る。特に、組成物は、ネコ、イヌ、ウサギ、トカゲ、ヘビ、オウム、セキセイインコなどの家庭用ペットの皮膚、粘膜、体毛、および/または外被への適用に適したものであり得る。あるいは、またはさらには、組成物は、ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマ、ヤギ、ロバなどの家畜の皮膚、粘膜、体毛、および/または外被への適用に特に適したものであり得る。
【0088】
本発明の組成物は、薬剤として用いられ得る。組成物は、例えば、皮膚炎、乾癬、創傷、足白癬(水虫としても知られる)、水膨れ、虫刺され、および炎症などの幅広い兆候に対する薬剤として用いられ得る。植物抽出物の1つの組み合わせが、所与の兆候のすべての治療に最適ではない場合もある。むしろ、特定の植物抽出物の組み合わせが、特定の兆候に対する薬剤として用いるのに特に適している場合もある。
【0089】
特定の組み合わせと、これらの組み合わせが特に適している兆候とについて、本明細書で説明する。
【0090】
皮膚炎は、湿疹と呼ばれる場合もある。皮膚炎としては、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、乾燥性皮膚炎、および脂漏性皮膚炎が挙げられる。本発明の組成物は、特に、炎症性おむつ皮膚炎(おむつかぶれとしても知られる)および失禁に関連する接触皮膚炎などの接触皮膚炎に対する薬剤として用いられ得る。
【0091】
創傷としては、切開、裂傷、擦過傷、裂離創、および刺創などの開放創が挙げられる。開放創は、切断された皮膚、すなわち切り傷と呼ばれる場合もある。創傷としては、血腫などの閉鎖創も挙げられる。血腫としては、挫傷(打撲傷としても知られる)、点状出血、紫斑病、および出血斑などが挙げられる。本発明の組成物は、特に、開放創および/または挫傷に対する薬剤として用いられ得る。いくつかの実施形態は、このような創傷の治癒速度を向上し得る。
【0092】
火傷としては、熱傷、化学的火傷、および放射線火傷が挙げられる。本発明の組成物は、特に、日焼けなどの放射線火傷に対する薬剤として用いられ得る。あるいは、またはさらには、本発明の組成物は、特に、油による火傷、アイロンによる火傷、オーブンによる火傷、および水蒸気による火傷などの熱傷に対する薬剤として用いられ得る。いくつかの実施形態は、このような創傷の治癒速度を向上し得る。
【0093】
また、本発明は、皮膚疾患を治療する方法に関する。該方法は、本明細書に記載の組成物を用意することと、患部に組成物を適用することとを含む。例えば、本方法は、皮膚炎に対する薬剤として用いられる組成物を用意することと、皮膚炎を呈する皮膚の部位に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、乾癬に対する薬剤として用いられる組成物を用意することと、乾癬を呈する皮膚の部位に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、創傷に対する薬剤として用いられる組成物を用意することと、創傷に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、足白癬に対する薬剤として用いられる組成物を用意することと、足白癬を呈する皮膚の部位に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、水膨れに対する薬剤として用いられる組成物を用意することと、水膨れの表面の少なくとも一部に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、虫刺されに対する薬剤として用いられる組成物を用意することと、虫刺されに該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、炎症に対する薬剤として用いられる組成物を用意することと、炎症を起こした皮膚の部位に該組成物を適用することとを含み得る。
【0094】
あるいは、またはさらには、本発明の組成物は、化粧品組成物であってもよい。例えば、組成物は、あざ(ほくろとしても知られる)、肝斑、色素過剰部、皮膚発赤、および発疹の大きさおよび/または色素沈着を低減させるために、皮膚に適用され得る。
【0095】
また、本発明は、非治療的な美容法に関する。該方法は、本明細書に記載の組成物を用意することと、組成物を適用すべき体の部位を選択することと、選択された部位に組成物を局所適用することとを含む。例えば、本方法は、組成物を用意することと、あざを選択することと、あざの表面の少なくとも一部に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、組成物を用意することと、肝斑を選択することと、肝斑の表面の少なくとも一部に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、組成物を用意することと、色素過剰部を選択することと、色素過剰部の表面の少なくとも一部に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、組成物を用意することと、皮膚発赤部を選択することと、皮膚発赤の表面の少なくとも一部に該組成物を適用することとを含み得る。あるいは、本方法は、組成物を用意することと、発疹を選択することと、発疹の表面の少なくとも一部に該組成物を適用することとを含み得る。
【0096】
また、組成物は、皮膚および/または粘膜においてある感覚を使用者にもたらすために用いられ得る。例えば、皮膚および/または粘膜に組成物を適用することによって、使用者は、冷感および/または鎮痛感を認識する場合がある。
【0097】
あるいは、またはさらには、本発明の組成物は、ネコ、イヌなどの家庭用ペットの皮膚および/または体毛に用いられ得る。
【0098】
本発明の組成物は、任意の形態で使用者に提供され得る。例えば、組成物は、単独で提供されてもよいし、用途に応じて組み合わせて提供されてもよい。例えば、一実施形態において、本明細書に記載の組成物を含む被覆材が提供される。別の実施形態において、本明細書に記載の組成物を含浸させた多孔シートが提供される。このような含浸多孔シートは、「ウェットティッシュ」と呼ばれる場合がある。
【0099】
成分の具体的な組み合わせ
特定の実施形態において、組成物は、80~99.9%(v/v)の量で水を含む。また、組成物は、0.1ppm~100ppm(すなわち、1×10-5~1×10-2%(w/v))の量で、コロイド懸濁液としての銀元素を含む。また、組成物は、エキセタム・アルベンセ、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンからなる群から選択される少なくとも6種の植物に由来する植物抽出物を含む。植物抽出物は、0.1%~10%(w/v)の量で組成物中に存在する。
【0100】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなる。
【0101】
一実施形態において、植物抽出物は、エキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、水膨れに対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0102】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、エキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0103】
一実施形態において、植物抽出物は、アルクティウム・ラッパ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、肌のシミに適用される化粧品組成物として、特に適切に用いられ得る。
【0104】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、アルクティウム・ラッパ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0105】
一実施形態において、植物抽出物は、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、火傷に対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0106】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0107】
一実施形態において、植物抽出物は、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、日焼けに対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0108】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0109】
一実施形態において、植物抽出物は、エキセタム・アルベンセ、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含んでいてもよい。この実施形態は、湿疹に対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0110】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、エキセタム・アルベンセ、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0111】
一実施形態において、植物抽出物は、エキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、開放創に対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0112】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、エキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0113】
一実施形態において、植物抽出物は、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、エキナセア・プルプレア、ガリウム・アパリネ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、足白癬に対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0114】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、エキナセア・プルプレア、ガリウム・アパリネ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0115】
一実施形態において、植物抽出物は、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、マホニア・アクイフォリウム、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、あざに適用される化粧品組成物として、特に適切に用いられ得る。
【0116】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、マホニア・アクイフォリウム、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0117】
一実施形態において、植物抽出物は、アルクティウム・ラッパ、ウルティカ・ディオイカ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、虫刺されに対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0118】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、アルクティウム・ラッパ、ウルティカ・ディオイカ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0119】
一実施形態において、植物抽出物は、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、炎症性おむつ皮膚炎に対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0120】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0121】
一実施形態において、植物抽出物は、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、失禁に由来する接触皮膚炎に対する薬剤として、特に適切に用いられ得る。
【0122】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0123】
一実施形態において、植物抽出物は、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、家庭用ペットの皮膚および体毛に、特に適切に適用され得る。
【0124】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0125】
一実施形態において、植物抽出物は、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、多孔シートに特に適切に含まれ得る(ウェットティッシュとしても知られる)。
【0126】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0127】
一実施形態において、植物抽出物は、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含んでいてもよいし、そのような抽出物からなるものであってもよい。この実施形態は、家庭用ペットの皮膚および体毛に適用するために、多孔シートに特に適切に含まれ得る(ウェットティッシュとしても知られる)。
【0128】
さらなる実施形態において、組成物は、1×10-5~1×10-2%(w/v)の銀元素と、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスに由来する抽出物を含むか、またはそのような抽出物からなる、0.1%~10%(w/v)の植物抽出物と、組成物の残部として100%までの水とからなるものであってもよい。
【0129】
組成物を調製する方法
本発明に係る組成物は、任意の適切な方法によって製造され得る。適切な一方法では、エキセタム・アルベンセ、ルメックス・クリスパス、アルクティウム・ラッパ、トリフォリウム・プラテンセ、ケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、ウルティカ・ディオイカ、シンフィツム・オフィシナレ、マホニア・アクイフォリウム、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、ガリウム・アパリネ、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンからなる群から選択される少なくとも6種の植物に由来する植物抽出物が用意される。本方法は、基剤に銀を懸濁したコロイド懸濁液を用意することをさらに含み、このコロイド懸濁液の銀含有量は、0.1ppm~100ppm(すなわち、基剤の1×10-5%~1×10-2%(w/v))である。植物抽出物およびコロイド懸濁液は、その後、混合されて、局所適用用組成物が提供される。
【0130】
基剤は、本明細書に記載の基剤のいずれかであり得る。一実施形態において、基剤は水である。
【0131】
植物抽出物および銀のコロイド懸濁液は、任意の適切な比率で混合され得る。一実施形態において、それらは、植物抽出物と銀のコロイド懸濁液との比率を1:20~1:4(w/v)、1:15~1:6、または1:12~1:8として、混合される。一実施形態において、それらは、植物抽出物と銀のコロイド懸濁液との比率を約1:9(w/v)として、混合される。
【実施例】
【0132】
実施例1~実施例14では、植物材料と水性エタノールとの比率を重量体積比で1:1として、植物材料を水性エタノールで抽出することで調製した植物抽出物を含む、局所適用可能な組成物が提供される。各抽出物における、水性エタノール中のエタノールと水との比率(すなわち、エタノール含有量)は、以下の通りである。
【表1】
【0133】
実施例1
これは、水膨れに適用される組成物の例である。
【0134】
エキセタム・アルベンセ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.12mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.20mL)、およびパナックス・ジンセン(0.20mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0135】
実施例2
これは、肌のシミに適用される組成物の例である。
【0136】
アルクティウム・ラッパ(0.20mL)、エキナセア・プルプレア(0.40mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.12mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.12mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0137】
実施例3
これは、皮膚の火傷に適用される組成物の例である。
【0138】
シンフィツム・オフィシナレ(0.28mL)、エキナセア・プルプレア(0.12mL)、アロエ・ベラ(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.20mL)、およびパナックス・ジンセン(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0139】
実施例4
これは、湿疹に適用される組成物の例である。
【0140】
エキセタム・アルベンセ(0.20mL)、ルメックス・クリスパス(0.20mL)、アルクティウム・ラッパ(0.08mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.28mL)、ケリドニウム・マジュス(0.08mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.08mL)、ウルティカ・ディオイカ(0.12mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.20mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.20mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ステラリア・メディア(0.28mL)、ガリウム・アパリネ(0.28mL)、アロエ・ベラ(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.12mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.12mL)、およびパナックス・ジンセン(0.20mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0141】
実施例5
これは、切り傷に適用される組成物の例である。
【0142】
エキセタム・アルベンセ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.28mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ステラリア・メディア(0.12mL)、アロエ・ベラ(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.12mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.12mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)、およびパナックス・ジンセン(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0143】
実施例6
これは、足白癬(水虫)に適用される組成物の例である。
【0144】
ケリドニウム・マジュス(0.04mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.20mL)、エキナセア・プルプレア(0.12mL)、ガリウム・アパリネ(0.40mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.12mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0145】
実施例7
これは、日焼けに適用される組成物の例である。
【0146】
ガリウム・アパリネ(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.28mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.28mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)、およびパナックス・ジンセン(0.20mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0147】
実施例8
これは、ほくろに適用される組成物の例である。
【0148】
ケリドニウム・マジュス(0.12mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.28mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.30mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0149】
実施例9
これは、虫刺されに適用される組成物の例である。
【0150】
アルクティウム・ラッパ(0.20mL)、ウルティカ・ディオイカ(0.28mL)、エキナセア・プルプレア(0.28mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.12mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0151】
実施例10
これは、炎症性おむつ皮膚炎に適用される組成物の例である。
【0152】
ウルティカ・ディオイカ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.28mL)、エキナセア・プルプレア(0.28mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.28mL)、マトリカリア・レクティータ(0.28mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0153】
実施例11
これは、失禁に関連する接触皮膚炎の治療に用いられる組成物の例である。
【0154】
ウルティカ・ディオイカ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.28mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.12mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.28mL)、マトリカリア・レクティータ(0.28mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)、およびパナックス・ジンセン(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0155】
実施例12
これは、家庭用ペットの皮膚に適用される組成物の例である。
【0156】
ルメックス・クリスパス(0.20mL)、アルクティウム・ラッパ(0.20mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.12mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ステラリア・メディア(0.12mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.12mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.12mL)、およびパナックス・ジンセン(0.12mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0157】
実施例13
これは、例えば、多孔シートに組成物を含浸させるなど、用途に応じて組み合わせて提供されるのに適した組成物の例である。
【0158】
ウルティカ・ディオイカ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.28mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.28mL)、マトリカリア・レクティータ(0.28mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.28mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、組成物とした。得られた組成物で多孔シートを処理し、組成物を含浸させた多孔シート(「ウェットティッシュ」)とした。
【0159】
実施例14
これは、例えば、多孔シートに、家庭用ペットに用いるのに適した組成物を含浸させるなど、用途に応じて組み合わせて提供されるのに適した組成物の例である。
【0160】
ルメックス・クリスパス(0.20mL)、アルクティウム・ラッパ(0.20mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.12mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ステラリア・メディア(0.12mL)、マトリカリア・レクティータ(0.12mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.12mL)の水性抽出物を、容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、組成物とした。得られた組成物で多孔シートを処理し、組成物を含浸させた多孔シート(「ウェットティッシュ」)とした。
【0161】
実施例15~実施例28では、植物材料と水性エタノールとの比率を重量体積比で1:9として、植物材料を水性エタノールで抽出することで調製したマザーチンキを含む、局所適用可能な組成物が提供される。各抽出物における、水性エタノール中のエタノールと水との比率(すなわち、エタノール含有量)は、以下の通りである。
【表2】
【0162】
実施例15
これは、水膨れに適用される組成物の例である。
【0163】
エキセタム・アルベンセ(0.32mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.32mL)、マトリカリア・レクティータ(0.32mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.32mL)、およびパナックス・ジンセン(0.20mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0164】
実施例16
これは、肌のシミに適用される組成物の例である。
【0165】
アルクティウム・ラッパ(0.32mL)、エキナセア・プルプレア(0.40mL)、ステラリア・メディア(0.32mL)、マトリカリア・レクティータ(0.32mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.20mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0166】
実施例17
これは、皮膚の火傷に適用される組成物の例である。
【0167】
シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.32mL)、マトリカリア・レクティータ(0.32mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.32mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.32mL)、およびパナックス・ジンセン(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0168】
実施例18
これは、湿疹に適用される組成物の例である。
【0169】
エキセタム・アルベンセ(0.32mL)、ルメックス・クリスパス(0.32mL)、アルクティウム・ラッパ(0.08mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.40mL)、ケリドニウム・マジュス(0.08mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.08mL)、ウルティカ・ディオイカ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.32mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.32mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ステラリア・メディア(0.40mL)、ガリウム・アパリネ(0.40mL)、アロエ・ベラ(0.32mL)、マトリカリア・レクティータ(0.32mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.20mL)、およびパナックス・ジンセン(0.32mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0170】
実施例19
これは、切り傷に適用される組成物の例である。
【0171】
エキセタム・アルベンセ(0.32mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.32mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.32mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)、およびパナックス・ジンセン(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0172】
実施例20
これは、足白癬(水虫)に適用される組成物の例である。
【0173】
ケリドニウム・マジュス(0.12mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.32mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ガリウム・アパリネ(0.40mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0174】
実施例21
これは、日焼けに適用される組成物の例である。
【0175】
ガリウム・アパリネ(0.32mL)、アロエ・ベラ(0.40mL)、マトリカリア・レクティータ(0.32mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.40mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)、およびパナックス・ジンセン(0.32mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0176】
実施例22
これは、ほくろに適用される組成物の例である。
【0177】
ケリドニウム・マジュス(0.20mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.40mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0178】
実施例23
これは、虫刺されに適用される組成物の例である。
【0179】
アルクティウム・ラッパ(0.32mL)、ウルティカ・ディオイカ(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.40mL)、ステラリア・メディア(0.32mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.32mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0180】
実施例24
これは、炎症性おむつ皮膚炎に適用される組成物の例である。
【0181】
ウルティカ・ディオイカ(0.32mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.32mL)、ステラリア・メディア(0.32mL)、アロエ・ベラ(0.40mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0182】
実施例25
これは、失禁に関連する接触皮膚炎の治療に用いられる組成物の例である。
【0183】
ウルティカ・ディオイカ(0.32mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.20mL)、エキナセア・プルプレア(0.40mL)、ステラリア・メディア(0.32mL)、アロエ・ベラ(0.32mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.32mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.32mL)、およびパナックス・ジンセン(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0184】
実施例26
これは、家庭用ペットの皮膚に適用される組成物の例である。
【0185】
ルメックス・クリスパス(0.32mL)、アルクティウム・ラッパ(0.32mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.32mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.20mL)、エキナセア・プルプレア(0.32mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.20mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.20mL)、およびパナックス・ジンセン(0.20mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0186】
実施例27
これは、例えば、多孔シートに組成物を含浸させるなど、用途に応じて組み合わせて提供されるのに適した組成物の例である。
【0187】
ウルティカ・ディオイカ(0.20mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.32mL)、ステラリア・メディア(0.32mL)、アロエ・ベラ(0.40mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)の水性エタノール抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、組成物とした。得られた組成物で多孔シートを処理し、組成物を含浸させた多孔シート(「ウェットティッシュ」)とした。
【0188】
実施例28
これは、例えば、多孔シートに、家庭用ペットに用いるのに適した組成物を含浸させるなど、用途に応じて組み合わせて提供されるのに適した組成物の例である。
【0189】
ルメックス・クリスパス(0.32mL)、アルクティウム・ラッパ(0.32mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.32mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.20mL)、エキナセア・プルプレア(0.32mL)、ステラリア・メディア(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.20mL)を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、組成物とした。得られた組成物で多孔シートを処理し、組成物を含浸させた多孔シート(「ウェットティッシュ」)とした。
【0190】
実施例29~実施例42では、植物材料と水性エタノールとの比率を重量体積比で1:3として、植物材料を水性エタノールで抽出することで調製した植物チンキを含む、局所適用可能な組成物が提供される。各抽出物における、水性エタノール中のエタノールと水との比率(すなわち、エタノール含有量)は、上記の表1に示した通りである。
【0191】
実施例29
これは、水膨れに適用される組成物の例である。
【0192】
エキセタム・アルベンセ(0.60mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.60mL)、マトリカリア・レクティータ(0.60mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.40mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.60mL)、およびパナックス・ジンセン(0.20mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0193】
実施例30
これは、肌のシミに適用される組成物の例である。
【0194】
アルクティウム・ラッパ(0.60mL)、エキナセア・プルプレア(0.40mL)、ステラリア・メディア(0.60mL)、マトリカリア・レクティータ(0.60mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.40mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0195】
実施例31
これは、皮膚の火傷に適用される組成物の例である。
【0196】
シンフィツム・オフィシナレ(0.80mL)、エキナセア・プルプレア(0.40mL)、アロエ・ベラ(0.60mL)、マトリカリア・レクティータ(0.60mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.60mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.60mL)、およびパナックス・ジンセン(0.80mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0197】
実施例32
これは、湿疹に適用される組成物の例である。
【0198】
エキセタム・アルベンセ(0.60mL)、ルメックス・クリスパス(0.60mL)、アルクティウム・ラッパ(0.04mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.80mL)、ケリドニウム・マジュス(0.04mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.04mL)、ウルティカ・ディオイカ(0.40mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.60mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.60mL)、エキナセア・プルプレア(0.20mL)、ステラリア・メディア(0.80mL)、ガリウム・アパリネ(0.80mL)、アロエ・ベラ(0.60mL)、マトリカリア・レクティータ(0.60mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.40mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)、およびパナックス・ジンセン(0.60mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0199】
実施例33
これは、切り傷に適用される組成物の例である。
【0200】
エキセタム・アルベンセ(0.60mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.80mL)、エキナセア・プルプレア(0.60mL)、ステラリア・メディア(0.40mL)、アロエ・ベラ(0.60mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.40mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.80mL)、およびパナックス・ジンセン(0.80mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0201】
実施例34
これは、足白癬(水虫)に適用される組成物の例である。
【0202】
ケリドニウム・マジュス(0.20mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.60mL)、エキナセア・プルプレア(0.40mL)、ガリウム・アパリネ(0.40mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.40mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.80mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0203】
実施例35
これは、日焼けに適用される組成物の例である。
【0204】
ガリウム・アパリネ(0.60mL) アロエ・ベラ(0.80mL)、マトリカリア・レクティータ(0.60mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.80mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.80mL)、およびパナックス・ジンセン(0.60mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0205】
実施例36
これは、ほくろに適用される組成物の例である。
【0206】
ケリドニウム・マジュス(0.40mL)、トゥヤ・オッキデンタリス(0.80mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.20mL)、アロエ・ベラ(0.20mL)、マトリカリア・レクティータ(0.20mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.80mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0207】
実施例37
これは、虫刺されに適用される組成物の例である。
【0208】
アルクティウム・ラッパ(0.60mL)、ウルティカ・ディオイカ(0.80mL)、エキナセア・プルプレア(0.80mL)、ステラリア・メディア(0.60mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.60mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.60mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0209】
実施例38
これは、炎症性おむつ皮膚炎に適用される組成物の例である。
【0210】
ウルティカ・ディオイカ(0.60mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.80mL)、エキナセア・プルプレア(0.60mL)、ステラリア・メディア(0.60mL)、アロエ・ベラ(0.80mL)、マトリカリア・レクティータ(0.80mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.80mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0211】
実施例39
これは、失禁に関連する接触皮膚炎の治療に用いられる組成物の例である。
【0212】
ウルティカ・ディオイカ(0.60mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.80mL)、マホニア・アクイフォリウム(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.80mL)、ステラリア・メディア(0.60mL)、アロエ・ベラ(0.60mL)、マトリカリア・レクティータ(0.80mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.60mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.60mL)、およびパナックス・ジンセン(0.80mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0213】
実施例40
これは、家庭用ペットの皮膚に適用される組成物の例である。
【0214】
ルメックス・クリスパス(0.60mL)、アルクティウム・ラッパ(0.60mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.60mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.60mL)、ステラリア・メディア(0.40mL)、ハイペリカム・パフォレイタム(0.40mL)、カレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)、およびパナックス・ジンセン(0.40mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、局所適用可能な組成物とした。
【0215】
実施例41
これは、例えば、多孔シートに組成物を含浸させるなど、用途に応じて組み合わせて提供されるのに適した組成物の例である。
【0216】
ウルティカ・ディオイカ(0.60mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.80mL)、エキナセア・プルプレア(0.60mL)、ステラリア・メディア(0.60mL)、アロエ・ベラ(0.80mL)、マトリカリア・レクティータ(0.80mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.80mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、組成物とした。得られた組成物で多孔シートを処理し、組成物を含浸させた多孔シート(「ウェットティッシュ」)とした。
【0217】
実施例42
これは、例えば、多孔シートに、家庭用ペットに用いるのに適した組成物を含浸させるなど、用途に応じて組み合わせて提供されるのに適した組成物の例である。
【0218】
ルメックス・クリスパス(0.60mL)、アルクティウム・ラッパ(0.60mL)、トリフォリウム・プラテンセ(0.60mL)、シンフィツム・オフィシナレ(0.40mL)、エキナセア・プルプレア(0.60mL)、ステラリア・メディア(0.40mL)、マトリカリア・レクティータ(0.40mL)、およびカレンデュラ・オフィシナリス(0.40mL)の水性抽出物を容器内で混合した。その後、抽出物の組み合わせに、5ppmの水性コロイド銀を添加して100mLとし、組成物とした。得られた組成物で多孔シートを処理し、組成物を含浸させた多孔シート(「ウェットティッシュ」)とした。
【0219】
図面を参照した実施形態の説明
図1は、無傷の皮膚領域110を有する被験者100を示す。皮膚の局所領域120は、開放創122を呈する。この被験者100の写真は、本明細書に記載の組成物を適用する前、試験期間の0日目の15時に撮影された。
【0220】
3:4:3:2:3:2:2:4:4(w/w)の比で5ppmの水性コロイド銀に含まれるエキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンの水性抽出物からなる組成物を調製した(実施例33に相当)。創傷を含む皮膚領域120が選択され、この選択された領域に、組成物を局所適用した。該組成物は、8日間の試験期間を通して、領域120に定期的に適用された。
【0221】
図2は、試験期間の3日目の10時22分に撮影された、被験者100の写真である。領域120の開放創102は、かさぶたが形成されて、かさぶた付き創傷124となっている。
【0222】
図3は、試験期間の6日目の16時26分に撮影された、被験者100の写真であり、領域120のかさぶた付き創傷124が縮小し、かさぶた付き創傷126となっていることを示す。
【0223】
図4は、試験期間の8日目における被験者100の外見を示す、被験者100の写真である。領域120のかさぶた付き創傷124は、完全に治癒して、新しい皮膚128となっている。8日目における皮膚領域120の新しい皮膚128は、無傷の皮膚110に類似している。したがって、
図1~
図4は、本発明の組成物を開放創に定期的に適用することで、創傷の治癒速度を向上し得るということを実証している。
【0224】
別の例において、被験者200は、皮膚の局所領域220にあざ(ほくろ)を呈していた。あざの形状は、おおよそ円形であり、周囲の正常な皮膚色に比べて、より濃く色素沈着しており、皮膚の表面から突出していた。2:4:1:1:1:4(w/w)の比で5ppmの水性コロイド銀に含まれるケリドニウム・マジュス、トゥヤ・オッキデンタリス、マホニア・アクイフォリウム、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、およびカレンデュラ・オフィシナリスの水性抽出物からなる組成物を調製した(実施例36に相当)。あざを含む皮膚領域220が選択され、この選択された領域に、組成物を局所適用した。該組成物は、95日間の試験期間を通して、選択された領域に定期的に適用された。
【0225】
図5は、試験期間の80日目に撮影された、被験者200の写真である。被験者は、正常な皮膚色210の領域を有する。皮膚の局所領域220は、正常な皮膚色210と比べて、より濃い色素沈着222の部位を呈する。また、より濃い色素沈着222は、周囲の正常な皮膚210から突出している。あざの大きさ、領域220の色素沈着、および皮膚からのあざの突出は、組成物を適用する前のあざの外見と比べて、低減している。特に、ここでは、皮膚の局所領域220は、正常な皮膚色212を含んでいるが、この領域は、0日目においてはあざの一部であった。
【0226】
図6は、試験期間の95日目における被験者200の外見を示す写真である。皮膚の色素沈着222は、実質的に低減している。ここでは、体の領域220の皮膚の色素沈着222は、正常な皮膚色210に類似しており、皮膚領域220は、ここでは、皮膚色が正常な皮膚214のみを含んでいる。さらに、ここでは、体からの突出はない。したがって、
図5および
図6は、本発明の組成物をあざに定期的に適用することで、あざの色素沈着および物理的な突出を低減させ得るということを実証している。
【0227】
図7は、正常な皮膚色310を伴う被験者300を示す。皮膚の局所領域320および330は、新しくできた蚊に刺されたあとを呈し、赤く膨らんだ皮膚322および332となっている。この被験者300の写真は、本明細書に記載の組成物を局所適用する前に撮影された。
【0228】
3:4:4:3:2:3:3(w/w)の比で5ppmの水性コロイド銀に含まれるアルクティウム・ラッパ、ウルティカ・ディオイカ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、およびカレンデュラ・オフィシナリスの水性抽出物からなる組成物を調製した(実施例37に相当)。虫刺されを呈する皮膚領域320および330が選択され、この選択された領域に、組成物を局所適用した。該組成物は、24時間の試験期間を通して、領域320および330に定期的に(1日3回)適用された。
【0229】
図8は、試験期間の6時間目に撮影された、被験者300の写真である。赤く膨らんだ皮膚324および334は、赤く膨らんだ皮膚322および332よりも、小さくなっている。赤く膨らんだ皮膚324および334の皮膚色は、赤く膨らんだ皮膚322および332よりも、正常な皮膚色310に類似している。
【0230】
図9は、試験期間の24時間目に撮影された、被験者300の写真である。赤く膨らんだ皮膚326および336は、赤く膨らんだ皮膚324および334よりも、さらに小さくなっている。赤く膨らんだ皮膚326および336の皮膚色は、赤く膨らんだ皮膚324および334よりもさらに、正常な皮膚色310に類似している。また、被験者300は、組成物の適用後、蚊に刺されたあとによる痒みの感覚が減少したことに気付いたと報告した。
【0231】
したがって、
図7~
図9は、本発明の組成物を、虫刺され、特に蚊に刺されたあとに定期的に適用することで、虫刺されの大きさ、発赤、および痒みを低減させ得るということを実証している。
【0232】
図10は、無傷の皮膚410を有する被験者400を示す。皮膚の局所領域420は、新しくできた開放創を含む。皮膚の局所領域420は、より小さい2つの領域430および440を含む。領域430は、開放創432の一部を含み、領域440は、かさぶた付き創傷442の一部を含む。この被験者400の写真は、本明細書に記載の組成物を局所適用する前、試験期間の0日目の9時30分に撮影された。
【0233】
3:4:3:2:3:2:2:4:4(w/w)の比で5ppmの水性コロイド銀に含まれるエキセタム・アルベンセ、シンフィツム・オフィシナレ、エキナセア・プルプレア、ステラリア・メディア、アロエ・ベラ、マトリカリア・レクティータ、ハイペリカム・パフォレイタム、カレンデュラ・オフィシナリス、およびパナックス・ジンセンの水性抽出物からなる組成物を調製した(実施例33に相当)。創傷を含む皮膚領域420が選択され、この選択された領域に、組成物を局所適用した。該組成物は、10日間の試験期間の最初の5日間、領域420に定期的に適用された。
【0234】
図11は、試験期間の3日目の10時12分に撮影された、被験者400の写真である。領域430の開放創432の一部は、かさぶたが形成されて、領域430のかさぶた付き創傷434の一部となっている。領域440のかさぶた付き創傷442の一部は、小さくなって、領域440のかさぶた付き創傷444の一部となっている。領域420の創傷434および444の一部の周囲の炎症は、
図10で示されるものと比べて、低減している。
【0235】
図12は、試験期間の10日目の11時17分における被験者400の外見を示す写真である。領域430のかさぶた付き創傷434の一部は、治癒し、領域430の新しい皮膚436となっている。領域440のかさぶた付き創傷444の一部は、治癒し、領域440の新しい皮膚446となっている。被験者400が負ったこの大きさの創傷は、通常、10日以内に治癒することは期待されないであろう。したがって、
図10~
図12は、本発明の組成物を創傷に定期的に適用することで、創傷の治癒速度を向上し得るということを実証している。
【0236】
上記の実施形態は、本発明の例示であるということが理解されるべきである。本発明のさらなる実施形態が想定される。任意の一実施形態に関連して説明された任意の特徴は、単独で用いられてもよいし、説明された他の特徴と組み合わせて用いられてもよい。また、他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせて用いられてもよいし、他の実施形態の任意の組み合わせの1つ以上の特徴と組み合わせて用いられてもよい。さらに、添付の請求の範囲で既定された本発明の範囲から逸脱しない限りにおいて、上記にない等価物および変形物が採用されてもよい。