(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】飲料容器の弁アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B67D 1/04 20060101AFI20231228BHJP
A47J 41/00 20060101ALI20231228BHJP
B67D 1/07 20060101ALI20231228BHJP
F16F 1/06 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
B67D1/04 F
A47J41/00 303Z
B67D1/07
F16F1/06 J
(21)【出願番号】P 2020560204
(86)(22)【出願日】2019-04-29
(86)【国際出願番号】 IT2019050085
(87)【国際公開番号】W WO2019207614
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2022-02-25
(31)【優先権主張番号】102018000004915
(32)【優先日】2018-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102019000006266
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】519433986
【氏名又は名称】コビ、エマヌエラ
【氏名又は名称原語表記】COVI,Emanuela
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】コビ、エマヌエラ
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0284157(US,A1)
【文献】特表2013-544724(JP,A)
【文献】米国特許第05046645(US,A)
【文献】特表2013-518004(JP,A)
【文献】中国実用新案第207046843(CN,U)
【文献】特開平10-047400(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02481465(GB,A)
【文献】国際公開第2011/012804(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/04
A47J 41/00
B67D 1/07
F16F 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの外部容器(11)及び1つの内部容器(12)の2つの構成要素を有し、上部が閉鎖装置(14)によって閉じられる飲料容器(10)の弁アセンブリであって、
前記弁アセンブリは、単一体で製造された弁本体(41;141)とばね装置(42)と、を備え、
可動シールユニット(50)は、前記弁本体(41;141)と前記ばね装置(42)との間に存在し、前記弁アセンブリ(40)の通路開口(34)を選択的に開閉するように構成され、
前記弁アセンブリ(40)は、前記飲料容器(10)の容器(11、12)と直接結合したリサイクル可能なプラスチック材料製であり、
前記弁本体(41;141)は、前記可動シールユニット(50)の雌型構成要素(38)を有し、
前記可動シールユニット(50)の前記雌型構成要素(38)は、シール蓋(44)を一時的に有し、
前記シール蓋(44)及び前記可動シールユニット(50)の雄型構成要素(39)には、相互連結を規定するのに適した環状くぼみ及び環状突起(62,61)がそれぞれ設けられる、ことを特徴とする弁アセンブリ。
【請求項2】
前記弁本体(41)は、構造(
35,36,37,45)を規定する硬質材料と、硬質材料と安定して結合し、1つ以上のシールガスケット(51,52,53)を規定する軟質材料と、を単一体内に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の弁アセンブリ。
【請求項3】
前記構造(35,36,37,45)は、上部環状部(35)と、少なくとも1つの接続要素(45)によって前記上部環状部(35)に接続された据え付け壁(36)と、前記ばね装置(42)のための収容キャビティ(48)を画定する下部延長部(37)と、を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の弁アセンブリ。
【請求項4】
前記弁本体(41)は、該弁本体(41)に安定して結合され、使用中に一方の側で容器(10)の閉鎖装置(14)と協働するのに適し、他方の側で同心の容器(11,12)の上縁部と協働するのに適した上部ガスケット(51)を有する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項5】
前記弁本体(41)は、該弁本体(41)に安定して結合され、使用中に内部容器(12)の内周と協働するのに適した側方ガスケット(53)を有する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項6】
前記弁本体(41)は、弁アセンブリ(40)と一体化され、使用中にばね装置(42)と協働するのに適した環状の内部ガスケット(52)を有する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項7】
前記弁本体(141)は、使用中に飲料分配装置と協調するのに適し、弁アセンブリ(40)と一体化された環状のシールガスケット(79)を有する、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項8】
前記弁本体(41;141)は、据え付け壁(36)内に形成された1つ以上の半径方向のくぼみ(84)を備える、ことを特徴とする請求項3~7のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの接続要素(45)は、ガス用の少なくとも1つの通過スリット(46)又は通路チャネル(81)を備える、ことを特徴とする請求項5に記載の弁アセンブリ。
【請求項10】
前記弁本体(41;141)は、前記弁アセンブリ(40)の正確な位置決めのために、可動シールユニット(50)の構成要素に作用するばね装置(42)の弾性手段と協働する下部延長部(37)を有する、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項11】
前記可動シールユニット(50)は、前記閉鎖装置(14)に存在する内部環状延在部(16)と協働して、前記可動シールユニット(50)の構成要素(39)に結合される前記ばね装置の正確な相互配置を規定するように構成され、
前記弁本体(41;141)は、前記可動シールユニット(50)の別の構成要素(38)に結合される、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項12】
前記ばね装置(42)は、少なくとも一つの荷重分散リング(59a,59b)と、該少なくとも一つの分散リング(59a,59b)に安定して接続された少なくとも二つの線形ジグザグばね(58b)と、を備える、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項13】
前記線形ジグザグばね(58b)は、該線形ジグザグばねが結合される前記可動シールユニット(50)の雄型構成要素(39)と協働する、ことを特徴とする請求項12に記載の弁アセンブリ。
【請求項14】
前記据え付け壁(36)は前記硬質材料製であり、かつ前記軟質材料で充填された通路スリット(77)を備え、
前記1つ以上のガスケット(51,52,53)は互いを接続するフラップ(78a,78b)を有し、単一の射出ポイントにおいて硬質材料(35,36,37,45,49)の構造に射出オーバーモールディングによって製造される、ことを特徴とする
請求項3、又は請求
項3を引用する請求項
4~13のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項15】
前記弁本体(41)と結合され、前記ばね装置(42)の収容及び支持手段を規定するように構成された支持要素(43)を備える、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
【請求項16】
前記支持要素(43)は、
前記支持要素(43)の側壁において長手方向に沿って形成され、前記支持要素(43)の内面へのアクセスを可能にし、紫外線、赤外線、
又は洗浄
液によって前記支持要素(43)の洗浄及び消毒を可能にするように構成された通過スリット(67)を備える、ことを特徴とする請求項15に記載の弁アセンブリ。
【請求項17】
外部容器(11)、内部容器(12)、及び閉鎖装置(14)を備えたケグ型の飲料容器であって、
請求項1~16のいずれか一項に記載の弁アセンブリ(40)を備え、
前記外部容器(11)、前記内部容器(12)、前記閉鎖装置(14)及び前記弁アセンブリ(40)は、少なくとも容器の総重量の97%より高い割合がリサイクル可能な同一のプラスチック材料製である、ことを特徴とする飲料容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器に使用することができ、分配装置に結合できる弁本体及び関連する弁アセンブリに関する。有利には、弁アセンブリを使用できる飲料容器は、2つの同軸体を有するケグ(keg)型容器であり、その外部容器すなわちドラムは支持機能及び保護機能を有し、内部容器すなわちバッグは飲料を入れるために使用される。飲料の除去は、2つの容器の製造方法に応じて、外部容器を押圧することによって、又は外部容器と内部容器の間に、例えば加圧された空気等のガスを導入することによって行われる。本発明は、限定的ではないが優先的に、2つの同軸容器の間にガス状の流体を導入することによって飲料を除去することを可能にする容器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の技術では、流体の流れを制御及び調整するための弁アセンブリが知られている。これらの使用は、特定の使用条件下で流体の通過を選択的に許容及び阻止する必要がある様々な分野及び多くの用途で広まっている。
【0003】
弁アセンブリ及び閉鎖装置を備えた、流体、特に飲料用の容器もまた知られており、分配ステップ中に飲料を排出し、飲料の分配が不要なときに容器を閉じることができる。
弁アセンブリ及び閉鎖装置の例は、例えば特許文献1~3が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】英国特許出願公開第2481465号明細書
【文献】国際公開第2011/012804号
【文献】国際公開第2018/225109号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの弁アセンブリには、複数の欠点がある。
欠点の1つは、弁アセンブリの少なくとも1つが金属の構成要素であることから、容器のサイクルの最後に、弁アセンブリをリサイクルするためにその構成要素を分解しなければならないことである。
【0006】
さらに、実際には、様々な構成要素が互換性のあるプラスチックで製造されていないことがたびたびある。
別の欠点は、既知の弁アセンブリが複雑で、過度に関節により連結されているため、簡単で迅速な洗浄ができず、また構成要素の交換のための単純な介入ができないという事実によって引き起こされる。
【0007】
さらなる欠点は、既知の弁アセンブリを容器に設置し、微調整して使用し始める操作が、その複雑さと関節による連結を考慮すると、必ずしも容易ではないという事実によって見出される。
【0008】
さらなる欠点は、液圧シールが常に最適であるとは限らず、容器の寿命がある期間を通して常に持続するとは限らないことである。また、シールは弁アセンブリの周囲に沿って常に均一であるとは限らない。
【0009】
さらなる欠点は、既知の弁アセンブリでは、分配装置を取り外した後に過剰なガスを容器から簡単かつ自動的に放出できないため、加圧されたガスが導入された容器を取り扱わなければならない操作者に安全上のリスクが生じることである。
【0010】
さらに、既知の解決策では、たとえ少量であっても、ビールが弁アセンブリ内、又は弁アセンブリと閉鎖ストッパーの間に残留すると、カビが発生するおそれがある。
本発明の目的の1つは、現在の技術の少なくともいくつかの欠点を克服する弁本体及び関連する弁アセンブリを提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、製造が容易な弁本体であって、該弁本体が結合される容器について所望の気密シールを保証する弁本体を提供することである。
別の目的は、製造コスト、製造に際して消費されるエネルギ、これらを保管するのに必要な空間、組み立てに係る時間、及びリサイクル時間とリサイクルコストを低減するために、単純で既知の弁アセンブリに対して部品点数を削減した弁アセンブリを提供することである。
【0012】
さらなる目的は、組み立て前における構成要素の消毒、並びに構成要素の洗浄又は交換のために分解する際の単純さ及び容易さを提供することである。
目的はまた、2つの容器の間に空気すなわちガスを導入することによって飲料が分配される場合に、2つの容器の間の過剰な空気を除去することについて改善することである。
【0013】
さらなる目的はまた、容器を充填及び閉鎖する操作の機能を改善することである。
さらなる目的は、少なくとも飲料を排出する(tapping)操作の機能を改善し、できるだけ一定で均一な流れを得ることである。
【0014】
出願人は、現在の技術の欠点を克服し、これらの目的及び他の目的並びに利点を得るために、本発明を考案し、試験し、そして具体化した。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、独立請求項に記載され、特徴付けられているが、従属請求項は、本発明の他の特徴又は主な発明思想の変形例を説明している。
本発明は、少なくとも、二構成容器のうちの内部容器に収容された飲料を除去し、2つの容器の間の中空空間に加圧された流体を導入することを目的とした弁アセンブリに関する。
【0016】
これらの弁アセンブリは、複数の要件を満たす必要がある。
それらは、シンプルで使いやすく、排出(tapping)するステップ中、及び場合によっては飲料自体を充填するステップ中の両方で、飲料を分配/導入するための装置と協働するのに適している必要がある。さらに、これらの弁アセンブリは、容器のライフサイクル又は容器の中の飲料のライフサイクル全体に亘って容器の気密シールを保証する必要がある。これらの弁アセンブリはまた、飲料の充填から排出の完了までの数ヶ月に亘る貯蔵期間の可能性に対応しなければならない。
【0017】
中空空間の作用による排出に用いられる本発明に係る弁アセンブリの場合、弁アセンブリはまた、排出のために2つの容器の間に導入される可能性のある過剰なガスの確実かつ完全な排出を可能にしなければならない。
【0018】
本発明は、上記で特定されたすべての操作を可能にする高度な弁アセンブリを保護し、さらに以下を行う。
(1)組み立て前に構成要素の消毒を可能にし、洗浄及びメンテナンス作業を容易にする。
【0019】
(2)組み立てステップ中、及び何らかの理由で弁アセンブリ又はその他の構成要素の異常が発生した場合における介入中に、簡単な操作を可能にする。
(3)例えば空気などの排出ガスを正確で自律的に注入すること、及び分配装置が取り外されたときに過剰なガスが遅れること又は妨げられることなく中空空間から排出されることを保証する。
【0020】
(4)すべての構成要素を、追加で分解することなく、単一体(a single body)の状態でも、容易にリサイクルできるようにする。
(5)非常にシンプルで、ばね装置や弁本体など実質的に一体品であるごく僅かな部品により構成することで、コスト、倉庫の在庫、廃棄、占有スペース、及びすべてを取得するためのエネルギを大幅に削減し、さらに分解することなくリサイクルできるようにする。
【0021】
(6)弁アセンブリの閉鎖に作用する様々な弾性要素のタイプを利用可能にし、弁センブリの閉鎖が弁アセンブリの全周に沿って均一かつ確実であることを保証する。
これらの、他の、及びさらなる利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0022】
本発明によれば、その最小限の実施形態では、弁アセンブリは、2つの構成要素、すなわち、弁本体及びばね装置により構成される。
本明細書で説明する実施形態では、構成要素は、次いで組み立てられる2つの別個の要素により構成されて提供される。
【0023】
一実施形態によれば、弁本体は、ガスケットと、可動シールユニットにおける(この場合は雌型の)シールと、ばね装置を収容する手段とを有する単一体を備える。
特定の状況では、ばね装置のより安定した支持を提供するために、部分的に弁本体上かつ部分的にそれに連結される支持要素上に製造されるばね装置を、収容する変形例を用いることができる。
【0024】
下部体又は支持要素は、スナップイン形式又は別のタイプの接続によって、弁本体に固定するように製造できる。
弁本体と支持体とが互いに連結される別個の要素として作製されているこの変形例によれば、弁アセンブリは3つの構成要素により構成される。
【0025】
支持要素は、弁本体に作用するばね装置を含んで配置され、弁本体の1つ又は2つのボディの形態は、その軸方向応力に耐えるためにばね装置が固定される手段を規定する。
弁本体が支持要素を必要とせず、収容手段と一体品である場合、ばね装置は、例えば弁本体内の適切なくぼみに弾性的に固定される。
【0026】
弁アセンブリもまた支持要素を有する場合、ばね装置は取り外し可能な支持要素のベース上に載置することができる。
他の実施形態によれば、衛生化に適した実施形態では、ばね装置を含む要素の少なくとも一部は、光線又は消毒材料が前記要素の内部に浸透することを可能にする長手方向の割れ目を有し、所望の結果を保証する。
【0027】
通常の実施形態では、弁本体は、2つの同軸容器の開口を閉じるための固定手段と協働し、少なくとも1つの流体が通過することを選択的に可能にするのに適した可動シールユニットの構成要素を含む。可動シールユニットは、ばね装置と弁本体との協働を可能にする。
【0028】
本発明に係る弁本体は、可動シールユニットの雌型構成要素のシートと、弁アセンブリ全体の液圧シールと協働するシールガスケットとの両方を含む。
可動式シールユニットの雌型シートは、有利には、円錐台形状を有しており、雌型シートと嵌合する円錐形状を有した雄型構成要素と協働する。
【0029】
変形例によれば、充填口に関連する弁のボディは、最初に、弁アセンブリに対して実質的に同軸上に配置される閉鎖手段及び制御手段を有する。
閉鎖手段及び制御手段は、分配装置が最初に挿入されるときに、弁本体から切り離され、可動シールユニットの雄型構成要素と一体になり、ばね装置及び/又は分配装置の作用を受けたときに雄型構成要素と一体的に移動する。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、弁本体は、雌型シートを形成する硬質ボディ、弁本体を結合させることができる容器の構成要素の上縁部に接続する部分、及び内部容器の内部を貫通する下部延長部を有する。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、同時に、弁本体は、単一体内に、少なくとも2つの液圧シールすなわちガスケットを形成する軟質材料を有する。
いくつかの実施形態によれば、ガスケットとして機能する軟質材料は、内部容器の上部円周内面に向かって作動する。
【0032】
変形例によれば、軟質材料はまた、可動シールユニットの雌型構成要素の周縁延在部に向かって作動し、これにより強い外部妨害要因が存在しても、雄型構成要素と共に、確実で持続的なシールを保証する。
【0033】
変形例によると、弁本体の上部は、2つの容器の上部と協働する上部ガスケットを有し、これにより液圧シールを保証する。
さらなる変形例によれば、硬質ボディは、少なくとも2つの容器の上端部を固定するガスケットに一体的に接続される。
【0034】
さらなる変形例によれば、硬質ボディは、少なくとも可動シールユニットの雌型シートを補助するガスケットにも一体的に接続されている。
本発明によれば、有利には、可動シールユニットの雄型構成要素は、雄型構成要素に加えて、雌型シートを補助するガスケットと協働する調整された第2のシールの環状シートを有する。
【0035】
別の変形例によると、このガスケットは雄型構成要素と一体化されている。
本発明によれば、硬質部分とガスケットとの間の正確で安定した接続が保証されることとなる場合、弁本体は2つの異なる方法によって製造できる。
【0036】
第1の形態によれば、ガスケットは最初に成形又は射出され、場合によってはガスケットを単一体で得て、ガスケットの同じ構成要素の相互配置を維持する接続を提供する。
次に、弁本体の他の部分を形成する硬質プラスチックが、少なくとも1つの注入点によって注入されて、2つの構成要素が一体化された単一体が得られる。
【0037】
変形例によれば、硬質プラスチックが最初に成形又は射出され、次に1つ以上のガスケットを形成する軟質プラスチックが成形又は射出される。
本発明のいくつかの実施形態によれば、雄型構成要素及びばね装置は、有利には、一体的に結合され、リサイクル可能なプラスチック材料製である。
【0038】
変形例によると、雄型構成要素とばね装置は単一体で製造される。
別の変形例によれば、雄型構成要素は、上部分散リングを備えた単一体に設けられる。
いくつかの実施形態によれば、ばね装置は、単一体内に、可動シールユニットの雄型構成要素、1つ以上の分散リング、及び1つ以上の分配リングに接続された1つ以上のばねを備える。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、ばねは、渦巻形状、線形ジグザグ形状、又は目的に適した他の任意の形状であり得る。
変形例によると、線形ジグザグばねは、小さな直径のらせんばねに置き換えられる。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、複数のばねは互いに独立している、すなわち複数のばねは互いに直接は接続されていない。
いくつかの実施形態によれば、弁アセンブリは、閉鎖装置すなわちストッパー要素と結合することができ、閉鎖装置は、必須ではないが有利には、外部容器の上部にねじ込まれ、外部容器は、容器自体の中で弁アセンブリの様々な構成要素を固定する。
【0041】
通常の実施形態では、本発明は、容器の2つの軸方向構成要素を安定して配置する単一の閉鎖要素又は閉鎖装置、及び弁アセンブリを有する。
閉鎖装置は、弁アセンブリの上部、特にその上部ガスケットと協働して、容器の気密シールを保証する。
【0042】
本発明の変形例によれば、シールの改善に加えて、弁本体が単純化され、シール要素の適用が改善される。
さらに、カビが発生するおそれが排除される。
【0043】
本発明によれば、弁アセンブリはその全体がプラスチック材料製である、すなわち弁アセンブリのすべての構成要素はプラスチック材料製である。
さらなる変形例によれば、弁アセンブリの構成要素に用いられるプラスチック材料はすべて、同じクラスのリサイクル可能な材料である。
【0044】
さらなる変形例によれば、異なるクラスのプラスチック材料が小さな割合だけ、弁アセンブリ及び弁アセンブリが結合される飲料容器の総重量に対して無視できる程度の重量だけ含まれることがあり得るが、その割合が非常に小さいため、リサイクルにおいて実際には無関係である。
【0045】
本発明の上記及び他の特徴は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられた、2つの解決策の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】2つの構成要素を備えた容器を形成するのに適したプリフォームのアセンブリに適用され、本明細書において閉じた構成で記載された実施形態に係る弁アセンブリの部分的に断面化された三次元図である。
【
図2】分配装置を挿入した後の作動モードにおける
図1の弁アセンブリの部分的に断面化された三次元図である。
【
図3】変形例に係る弁アセンブリの正面断面図である。
【
図5】
図4の弁アセンブリの構成要素を示す正面断面図である。
【
図6】別の変形例に係る弁アセンブリの一部の正面断面図である。
【
図7】排出操作中の
図4の部分の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
理解を容易にするために、可能な場合は同じ参照番号を使用して、図面中の同一の共通要素を識別するようにしている。一実施形態の要素及び特性は、さらなる明確化をすることなく、他の実施形態に好都合に組み込まれ得ることが理解される。
【0048】
ここで、本発明の様々な実施形態を詳細に参照し、その1つ以上の例が添付の図面に示されている。各例は、本発明の例示として提供されており、本発明の限定として理解されるべきではない。例えば、示されるか又は説明される特徴は、その特徴が一実施形態の一部である限り、他の実施形態に採用されるか、又は他の実施形態と関連して採用されて、別の実施形態を生成することができる。本発明はそのようなすべての改変及び変形を含むものとすることが理解される。
【0049】
図面を参照して本明細書に記載される実施形態は、2つのプリフォームをブローすることによって得られる、ドラム又はケグとも呼ばれる、飲料用の容器10に関する。
例として、容器に入れられる飲料は、ビール、又はスパークリングワイン等の別の炭酸飲料、又はノンアルコール飲料、あるいは例えばワイン等の非炭酸飲料でもよい。
【0050】
容器10は、外部容器11と、外部容器11の内側で外部容器11の軸上に配置された内部容器12とを含み、内部容器12と外部容器11との間には中空空間13が存在する。
【0051】
内部容器12及び外部容器11は、相互カラー、又はカラー部19,22を介して既知の方法で相互に配置される。
弁アセンブリ40と容器との正確かつ安定した相互位置決め及び容器の気密シールを保証するように構成された、弁アセンブリ40及び閉鎖装置14は、容器10に結合されている。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、閉鎖装置14は、汚れ防止蓋17用のシート15を備えている。汚れ防止蓋17は、使用時に取り外して、弁アセンブリ40へのアクセス及び図示しない適切な分配装置の設置を可能にする。
【0053】
これらの分配装置は、使用中に、加圧された流体を中空空間13に導入して内部容器12を圧縮し、これにより飲料を流出させる。
外部容器11は、収容部18及び第1の開口20が設けられたカラー部19を備えている。
【0054】
内部容器12は、外部容器11の収容部18、カラー部19及び第1の開口22のそれぞれの内側に配置された、収容部21及び第2の開口23が設けられたカラー部22を備えている。
【0055】
収容部21は、使用中に、飲料の収容区画室27を規定する。
いくつかの実施態様によれば、外部容器11及び内部容器12は、それぞれの段状部24,25を、収容部18,21と対応するカラー部19,22との間のそれぞれの遷移区域内に、互いにオフセットさせて有しており、ブロー後であっても容器11,12間に中空空間13が存在することを確保している。
【0056】
段状部24,25はそれぞれ、加圧された流体が流れることができる分配チャネル26と、弁アセンブリ40と協働するのに適したハウジング凹部29とを規定する。
いくつかの実施形態によれば、内部容器12は、カラー部22に対応して、空気又は加圧されたガスが中空空間13から、又は中空空間13に向かって流れることができる少なくとも1つの通路セクション28を有している。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、通路セクション28は、1つ以上の貫通穴28によって規定される。
変形例によれば、通路セクション28は、内部容器12の上縁部まで延びるスリットによって規定される。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、内部容器12はまた、使用中に、有利には外部容器11の上端に載置され、2つの容器11,12の相互的な軸方向位置を決めるのに適した円周支持歯30を備えている。
【0059】
この場合、外部容器11は、閉鎖装置14のねじ部32がねじ込まれて固定されるねじ付き円周領域31を外部に有し、これは、2つの容器11,12と弁アセンブリ40との相互位置を保持する。
【0060】
変形例によれば、閉鎖装置14は、既知の方法で内部容器12から飲料を取り出すのに必要な分配手段及び装置を配置するための構造を上部に有し、場合によって弁アセンブリ40の可動シールユニット50の抵抗に打ち勝ち、そこを通る飲料の通過を可能にする。
【0061】
閉鎖装置14は、飲料分配装置を安定して漏れなく固定するために、シート15の上部及び/又は内部に設置されている。
いくつかの実施形態によれば、シート15は、ベースとして機能する内部環状延在部16を有し、内部環状延在部16には、使用中に分配される飲料の通過を可能にするのに適した中央開口33が設けられている。
【0062】
いくつかの実施形態によれば、シート15は、分配装置の配置及び当接基準を規定するのに適した階段状に形成することができる。
本発明のいくつかの実施形態によれば、弁アセンブリ40は、適切な分配装置が、空気などの加圧ガスを、2つの容器11,12の間に作用させることによって中空空間13内に導入することができるように製造されており、内部容器12が実質的に圧縮可能であり、飲料を抽出する役割を果たし、同時に内部容器12内の飲料が分配装置に到達するために通過することができる通路開口34を提供する。
【0063】
本発明に係る弁アセンブリ40は、弁本体41及びばね装置42と、この例においては支持要素43とを備えている。
弁本体41は、例えば
図3及び
図4に示す場合、単一体で形成されている。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、弁本体41は、その構造35,36,37,47,49を規定する硬質プラスチック材料と、硬質プラスチック材料と安定して結合し、複数のガスケット51,52,53を規定する可撓性プラスチック材料とを単一体として備えている。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、弁本体41は、上部環状部35、中間据え付け壁36又はプレート、及び下部延長部37を備えている。
上部環状部35は、1つ以上の接続要素45によって据え付け壁36に接続されている。
【0066】
図1~
図5を参照して説明された実施形態によれば、複数の接続要素45aは、通過スリット46によって分離されて設けられ得る。
図1~
図5を参照して説明された実施形態によれば、複数の接続要素45aは、上部環状部35と中間据え付け壁36との間で、通過スリット46によって分離されて設けられ得る。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、接続要素45aは、上部環状部35及び据え付け壁36の円周に沿って等間隔に配置される。
図6を参照して説明された変形例によれば、円周方向の展開全体に亘って実質的に連続した壁として作製される単一の接続要素45bを提供することができる。
【0068】
接続要素45は、分配装置との接続に必要なリブ又は突条47を有することができる。
いくつかの実施形態によれば、上部環状部35に結合された上部ガスケット51が設けられている。
【0069】
可能な解決策によれば、上部ガスケット51はL字形断面を有し、第1のセグメント51aは上部環状部35から半径方向に延び、第2のセグメント51bは第1のセグメント51aに対して横方向に延び、据え付け壁36に対向する。
【0070】
上部ガスケット51は、2つの容器11,12の気密シールを保証し、第1のセグメント51aを内部容器12の上縁部と協働させ、第2のセグメント51bを外部容器11の上縁部と協働させるのに適している。
【0071】
いくつかの実施形態によれば、通路開口34は、使用中、据え付け壁36に設けられている。
いくつかの実施形態によれば、下部延長部37は、据え付け壁36の下面から延在し、ばね装置42の少なくとも一部を収容するのに適した収容キャビティ48を画定する管状の壁によって規定されている。
【0072】
下部延長部37は、ばね装置42の要件と整合性のあるサイズを有している。
いくつかの実施形態によれば、弁アセンブリ40は、通路開口34を選択的に開閉するように構成された可動シールユニット50を備えている。
【0073】
いくつかの実施形態によれば、可動シールユニット50は、少なくとも部分的に形状的に嵌合し、互いに連結して通路開口34を選択的に閉じるように構成された雌型構成要素38及び雄型構成要素39を備えている。
【0074】
いくつかの実施形態によれば、弁本体41の据え付け壁36は、可動シールユニット50のシート、すなわち雌型構成要素38を含む。
いくつかの実施形態によれば、雄型構成要素39は、ばね装置42上に設けられ得る。
【0075】
例で示される場合、最初のステップでは、可動シールユニット50の雌型構成要素38は、シール蓋44によって閉じられている。
いくつかの実施形態によれば、シール蓋44は、より薄い厚さの据え付け壁36の中央部によって規定され、飲料分配装置の最初の導入時に据え付け壁36から分離されるように構成されて、分配される飲料が通過できる弁アセンブリ40の通路開口34を規定する。
【0076】
いくつかの実施形態によれば、シール蓋44を規定する中央部は、雌型構成要素38を規定するように、据え付け壁36の上面に対して突出し、下面に対して凹んでいる。
さらなる実施形態によれば、可動シールユニット50のシールとして機能するのに適した内部ガスケット52が設けられている。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、内部ガスケット52は環状形状を有し、雌型構成要素38によって規定される通路開口34の周りの据え付け壁36に結合されている。
いくつかの実施形態によれば、使用中、内部ガスケット52は、弁本体41の据え付け壁36とばね装置42との間に介在されている。
【0078】
さらなる実施形態によれば、弁本体41は、据え付け壁36の下面から延在し、使用中に内部容器12の内面と協働するのに適した環状の当接壁49を備えている。
いくつかの実施形態によれば、当接壁49は、下部延長部37の外部で該下部延長部37と同軸上に位置する。
【0079】
環状キャビティ55は、下部延長部37と当接壁49との間に存在し得る。
さらなる実施形態によれば、弁本体41と内部容器12との間のシールとして機能するのに適しており、内部容器12の収容区画室27の表面と協働するように構成される側方ガスケット53が提供される。
【0080】
可能な解決策によれば、側方ガスケット53は、当接壁49に結合され、当接壁49の外周全体に亘って延在し、使用中に、側方ガスケット53は、内部容器12の内面と円周方向に接触する。
【0081】
このようにして、弁本体41と内部容器12との間の飲料の漏れが防止され、開いた状態にあるときに通路開口34を通してのみ飲料が分配されることが保証される。
さらなる実施形態によれば、弁本体41は、使用中に内部容器12のハウジング凹部29と協働して内部容器12の段状部25上に載置されるのに適した支持リング54を含み、2つの容器の誤りなく正確な軸方向の配置を保証する。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、支持リング54は、当接壁49を超えて突出する据え付け壁36の端部によって規定される。
図1及び
図2に示されるように、シール蓋44は、可動シールユニット50の雄型構成要素39上に存在する環状くぼみ62に挿入されて連結されるのに適した環状突起61を有し、この連結は、分配装置が初めて導入されるときに生じる。
【0083】
このようにして、分配装置がシール蓋44を押して据え付け壁36から分離するとき、シール蓋44はばね装置42に固定されて雄型構成要素39の一部となる。
分配装置が取り外されると、ばね装置42の弾性圧縮力が雄型構成要素39を伸張させ、これにより雄型構成要素39に接続されたシール蓋44を雌型構成要素38及び据え付け壁36と連結させて通路開口34を閉じる。
【0084】
いくつかの実施形態によれば、弁本体41は、硬質材料に軟質材料の射出オーバーモールディングを行うことによって製造できる。
いくつかの実施形態によれば、ガスケット51,52,53は、これらを互いに接続する接続フラップ78a,78bを有し、ガスケット51,52,53はすべて単一の注入で形成される。
【0085】
これらの実施形態によれば、硬質材料で製造された据え付け壁36には、内部ガスケット52を形成するために、軟質材料の通過を可能にするのに適した通路スリット77が設けられ得る。
【0086】
変形例によれば、ガスケット51,52,53は互いに分離されている。この場合、ガスケット51,52,53は、例えばこれらが結合する弁本体41のそれぞれの部分に対して射出オーバーモールディングを行うことによって、互いに独立して製造され得る。
【0087】
したがって、この実施形態によれば、通路スリット77は、軟質材料で充填されている。
例えば
図3に示される3つの構成要素により構成される弁アセンブリ40を提供する実施形態によれば、弁本体41及び支持要素43は、連結部材56,57を嵌合することによって一緒に連結することができる。
【0088】
いくつかの実施形態によれば、連結部材56,57は、例えば、弁本体41に設けられた雌型の環状くぼみ56、及び支持要素43に設けられた雄型の環状係合部57を備えることができる。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、この特定の場合のばね装置42は、単一体内に1つ以上のばね58及び少なくとも1つの分散リング59a,59bを有する。
いくつかの実施形態によれば、例えば
図3を参照して説明されるように、ばね装置42は、下部分散リング59a及び上部分散リング59bを備えている。
【0090】
この特定の場合、上部分散リング59bは、環状隆起部60を有し、環状隆起部60から、一例として、ばね装置42に結合される可動シールユニット50の雄型構成要素39が生じる。
【0091】
ばね58は、
図4に示すヘリコイド58b、又は
図1~
図2に示す線形ジグザグ形状58aであり得、必要なときに所望の推力を生成するのに適した形態を有している。
ヘリコイドばね58bは、これらの形態に起因して、雄型構成要素39と雌型構成要素38との間で、ばね装置42の支持円周に沿って均一な圧力を及ぼさず、らせんの終わる位置に影響されることに留意されたい。
【0092】
この欠点を克服するために、本発明の変形例によれば、線形ジグザグばね58bが所望の推力を生成するのに適した数及び形態で用いられ、ばね装置42における雄型構成要素39の必要な軸方向移動を保証している。
【0093】
いくつかの実施形態によれば、複数のジグザグばね要素58aは、これらの端部に対応して、分散リング59a,59bの両方に接続されている。
いくつかの実施形態によれば、複数のジグザグばね要素58aは互いに独立している、すなわち複数のジグザグばね要素58aは互いに直接は接続されておらず、分散リング59a,59bに対してのみ接続されている。これにより、ばね装置42のより優れた荷重分散、及びより高いシール性並びに持続時間を得ることができる。
【0094】
いくつかの実施形態によれば、ジグザグばね58a及び分散リング59a,59bを接続する区域は、下部分散リング59a及び上部分散リング59bのそれぞれの円周に沿って互いに実質的に整列している、すなわちそれぞれの垂直軸に沿って重なっている。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、分散リング59aと分散リング59bとは、互いに平行であり、長手軸線Xに直交する平面上にある。
いくつかの実施形態によれば、ばね装置42は、弁アセンブリ40のシャッター要素として機能するのに適した上部72を備えている。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、上部72は円錐台形状を有しており、可動シールユニット50の雄型構成要素39を規定している。
いくつかの実施形態によれば、上部72は、上部分散リング59bに結合されている。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、上部分散リング59bは、使用中に外側を向いた表面上に、円周方向に延びる少なくとも1つのリブ75を有している。
いくつかの実施形態によれば、2つ以上の円周方向のリブ75を、場合によっては互いに同心円状に設けることができる。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、リブ75は、弁本体41の内部ガスケット52と協働して、2つの構成要素のシールされた連結を保証することができる。
ばね装置42は、特に、保管、輸送、ユーザの倉庫での保管、及び排出に必要であると予想される最大の時間中に許容される最小値に近い推力を維持するようなサイズに設定されている。
【0099】
いくつかの実施形態によれば、ジグザグばね58aは、異なる形状に適合させることができるので、起伏、線形ジグザグ形状、アーチ型ジグザグ形状、正及び/又は負の展開を伴う連続波、又はこれらの組み合わせ有することが可能である。
【0100】
可能な解決策によれば、例えば
図1及び
図2に示されるように、ばね装置42は円形断面を有し、すなわちばね装置42は25mm~35mmの間、有利には約30mmの直径を有する円筒内に入るが、ばね装置42の用途に応じて他の互換性のあるサイズを有することもできる。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、ばね装置42を規定するジグザグばね58aは、有利には円筒形リングの内側に留まるように適合され、ジグザグばね58aのサイズは下部分散リング59a及び上部分散リング59bによって規定される。
【0102】
これらの実施形態によれば、ばね装置42は、使用中に分配される飲料が通過することができる、実質的に円筒形状の内部区画室63を備えている。
いくつかの実施形態によれば、複数のジグザグばね58aは、これらの長手方向に沿って一定の厚さを有することができる。
【0103】
いくつかの実施形態によれば、ジグザグばね12は、次々に連続して配置された、それぞれの交互の凸面及び凹面を規定する、複数の山部64及び谷部65を含むプロファイルを有している。
【0104】
いくつかの実施形態によれば、山部64及び谷部65は、ジグザグばね58aの長手方向の中心線Mに対する両側に延びている。
図3を参照して説明される実施形態によれば、ジグザグばね58aは、連続する円周によって規定される波状の形態を有する。すなわち、山部64及び谷部65は、連続して交互に配置される実質的に円形の部分によって規定されている。
【0105】
例えば
図1~
図3を参照して説明される実施形態によれば、ばね装置42を構成する4つのジグザグばね58aがあり、互いに2つずつ対向している。
これらの実施形態によれば、ジグザグばね58aは、単一の外側波部の条件も満たす外部接続ブリッジ66によって、隣接する各山部64に対応して対になるように接続されている。
【0106】
さらなる実施形態によれば、
図1と
図2とに示す場合、及び弁本体41が支持ボディ43と一体品である
図3の場合の両方において、弁本体41及び/又は支持要素43は、有利には消毒洗浄因子を入れることができる通過スリット46,67を有している。
【0107】
いくつかの実施形態によれば、通過スリット67は、支持要素43の内面へのアクセスを可能にし、例えば紫外線、赤外線、洗浄液等によって同内面を洗浄及び消毒できるようにするために、支持要素43の側壁に長手方向に沿って形成することができる。
【0108】
考慮される変形例に応じて、ばね装置42は、支持要素43の底部(
図1、
図2及び
図3)に載置されるか、円周方向に固定されるか、又は弁本体41の取り付け要素68(
図4)に固定される。
【0109】
いくつかの実施形態によれば、弁アセンブリ40は、完全に、又はほぼ完全に、リサイクル可能なプラスチック材料製であり、好ましくは容器11、12が製造されるプラスチック材料と同じクラスのものであり、これにより、最終容器すなわちケグは、1つ以上の構成要素を取り外すことなく、廃棄及びリサイクルできる。異なるクラスのプラスチック材料が最小割合だけ存在する可能性があるが、この割合がプラスチック材料のリサイクルに関する法律で要求される限度よりも少ない場合、たとえば5%未満、又は3%未満であり、残りの重量で95%、又は97%はリサイクル可能なプラスチック材料である。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、容器11、12、弁アセンブリ40及び閉鎖装置14は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製である。
本発明に係る弁アセンブリ40の機能を以下に説明する。
【0111】
弁アセンブリ40は、2つの構成要素が組み立てられた形態で、すなわちばね装置42が弁本体41及び場合によっては支持要素43に一体的に連結された形態で、容器10すなわちケグの内部容器12に挿入される。
【0112】
特に、弁アセンブリ40は、上部ガスケット51が内部容器12及び外部容器11の両方の各上縁部に接触して配置されるように挿入され、上部において中空空間13を気密にシールすることを保証し、容器11,12の相互連結を保証する。
【0113】
初期挿入位置(
図1)では、弁本体41は、支持リング54が内部容器12のハウジング凹部29に対して懸架される状態で配置されているため、側方ガスケット53はその下部のみが内部容器12の内面に接触している。
【0114】
充填及び分配領域の洗浄を保証するために、閉鎖装置14に存在する雌型取り付け手段70と連結する雄型取り付け手段69によって一時的に取り付けられる汚れ防止蓋17を収容するのに適したシート15を有する閉鎖装置14は、容器すなわちケグ10にねじ込まれている。
【0115】
ねじ付き円周領域31にねじ込まれると、閉鎖装置14は、弁アセンブリ40を安定して位置決めし、弁本体41の上部ガスケット53に作用して、2つの容器11、12間のシールを保証する。
【0116】
これは、閉鎖装置14の内部環状延在部16が、弁本体41の据え付け壁36の上面に載置され、これにより可動シールユニット50を形成する雄型構成要素39と正確に連結することができる雌型構成要素38を安定して位置決めすることを意味する。
【0117】
この場合、弁本体41は、雌型構成要素38の周りに内部ガスケット52を有し、内部ガスケット52は、弁アセンブリ40が閉じられた位置にあるとき、ばね装置42の上部分散リング59aと協働して、飲料の流出を防止する通路開口34の気密シールを保証する。
【0118】
したがって、弁アセンブリ40は、可動シールユニット50の機械的シール38,39と、内部ガスケット52によって提供される可撓性シールとの両方からなる二重シールを有する。
【0119】
弁アセンブリ40及び閉鎖装置14は、好ましくは、容器10が最初に飲料で満たされた後に、容器10に対して結合される。
閉鎖装置14に存在する特定のシート15に飲料分配装置を最初に適用することにより、シール蓋44が下向きに押され、所定の破断線71、この場合は円周方向に沿って破壊する。
【0120】
次に、シール蓋44がばね装置42の上部72に向かって押され、ばね58a,58bを圧縮し、通路開口34を開くように上部を据え付け壁36から離間させる。
シール蓋44の変位及びばね装置42の圧縮は、飲料を分配できる分配チャネル73の生成を伴う。
【0121】
次に、シール蓋44の環状突起61がばね装置42の上部72に存在する環状くぼみ62内に配置されることにより、全体44~72を形成し、据え付け壁36に設けられた雌型構成要素38と一緒に可動シールユニット50を形成する。
【0122】
図示されていないいくつかの実施形態によれば、内部環状延在部16又は据え付け壁36のいずれかの少なくとも1つに、通過スリット46及び通路セクション28に向かう空気又はガスの通過を可能にするのに適した半径方向の溝があり得る。しかしながら、この解決策は、閉鎖装置14に入り得る塵埃及び汚れに対する正確な保護を保証するものではない。
【0123】
好ましい実施形態によれば、内部環状延在部16及び据え付け壁36は、形状的に嵌合しており、相互に当接するように配置されたときに機械的シールを規定するのに適している。
【0124】
いくつかの実施形態によれば、分配装置の作用により、弁本体41は、支持リング54が段状部25に接触してハウジング凹部29に挿入されるとともに、側方ガスケット53が内部容器12の内面と完全に接触するまで下方に押し下げられる。
【0125】
この実施形態によれば、上部環状部35は、閉鎖装置14と2つの容器11,12の上縁部との間で圧縮されたままとなっている上部ガスケット51から分離し、それらの気密シールを保証する。
【0126】
弁本体41の下方への動きにより、閉鎖装置14の内部環状延在部16と据え付け壁36との間に通路チャネル74が画定され、分配装置によって導入される加圧された流体、例えば空気が通路チャネル74を通じて流れることができる。
【0127】
加圧された流体は、通路チャネル74に入り、弁本体41の通過スリット46及び内部容器12に設けられた通路セクション28を通過して中空空間13に到達し、内部容器12を圧縮する。例として、
図2における矢印Aは、加圧された流体の経路を示す。
【0128】
次に、飲料は、ばね装置42の内部区画室63を通過し、ばね58a,58bを通過して、弁本体41の収容キャビティ48に到達し、そこから飲料は、分配チャネル74及び通路開口34を通過して分配装置に到達する。例として、
図2における矢印Bは、飲料の経路を示す。
【0129】
分配装置が取り外されると、圧縮力を受けなくなるばね装置42が伸張し、雄型構成要素39を可動シールユニット50の雌型構成要素38と連結させ、シール蓋44は実質的にその初期位置に戻り、通路開口34を閉じる。
【0130】
したがって、弁アセンブリ40は、弁本体41及び場合によって支持要素43の下部延長部37の内側で軸方向に動作するばね装置42によって閉じるように駆動される。
2つの容器11,12の間の中空空間13に存在する過剰な空気又はガスは、環状分配チャネル26を通って通路セクション28に到達し、そこから通過スリット46及び通路チャネル74を通って外部に排出される。
【0131】
中空空間13内に、貫通穴の下に形成されたくぼみによって画定される1つ以上の軸方向チャネル26a、及び外部容器11又は内部容器12のいずれかに設けられる隆起部76によって規定される1つ以上の軸方向チャネル26bも設けられ得る。
【0132】
図6及び
図7を参照して説明された変形例によれば、弁本体141を簡素化するだけでなく、ビールが残留するおそれを排除し、これによりカビが発生するおそれを排除できる解決策が記載されている。
【0133】
これに加えて、弁アセンブリ40が改善されて簡素化され、液圧シールが改善されている。
飲料分配装置の適用もまた改善されている。
【0134】
図6及び
図7に示される変形例による弁本体141はまた、その構造35,36,37,47を規定する硬質プラスチック材料と、硬質材料と安定して結合し、複数のガスケット51,52,53を規定する可撓性プラスチック材料とを単一体として備えている。
【0135】
図6及び
図7の弁本体141において、上部環状部35は、実質的に連続した環状壁45bの形態の接続要素45によって、据え付け壁36に接続されている。この実施形態では、通過スリット46は廃止されている。
【0136】
さらに、いくつかの実施形態によれば、接続壁45bには、内側に向かって延びるリブ又は突条47が設けられており、リブ又は突条47は一方の側で分配装置との接続を可能にし、他方の側でガスの通気チャネル83を対で規定する。
【0137】
いくつかの実施形態によれば、中空空間13への二酸化炭素の通過を可能にするために、弁本体141はガス81のための少なくとも1つの通路チャネルを備えており、通路チャネルにより内部側が弁本体141の外部側と連通されている。
【0138】
図6を参照して説明された実施形態によれば、通路チャネル81は、上部環状部35に近接して接続壁45bに形成された通気孔81aによって規定されている。他の実施形態によれば、互いに離れて配置された1つ以上の通気孔81aが存在し得る。
【0139】
図7を参照して説明される他の実施形態によれば、通路チャネル81は、弁本体141の長手軸線に対して半径方向に延び、上部環状部35に形成された少なくとも1つの溝81bによって画定され得る。
【0140】
他の実施形態によれば、1つ以上の穴81a及び/又は1つ以上の溝81bが存在し得る。
弁本体141の上部に対応して穴81a及び/又は溝81bを設けることは、飲料で満たされた容器10が閉じられたときに、それらを通って飲料が漏れるのを防ぐのに有利である。このようにして、閉鎖装置14と据え付け壁36との間の区画室82に蓄積し、カビを発生させる可能性のある飲料が残留するリスクは、排除されないとしても低減される。
【0141】
さらなる実施形態によれば、弁本体141は、使用中に弁本体141に注入されたガスを区画室82から通路チャネル又は複数のチャネル81に向かって通過させるのに適した、据え付け壁36内に形成された1つ以上の半径方向のくぼみ84を備えている。
【0142】
さらに、下部当接壁49は、弁本体141において廃止されており、この場合、実質的に接続壁45bの下部円周部全体に亘って延びる側方ガスケット53のシールを改善している。
【0143】
使用中、閉鎖装置14は、その下部円周部80によって接続壁45bに設けられた環状位置決め縁部85上に安定した方法で配置される。
環状縁部85は、接続壁45bの段差を規定し、その内径を減少させる。
【0144】
いくつかの実施形態によれば、シール蓋44を規定する据え付け壁36の中央部周りにシールガスケット79が存在し、シールガスケット79は、使用中に二酸化炭素の経路を飲料の経路から隔離し、弁本体141のシールを改善するように構成されている。
【0145】
さらなる実施形態によれば、据え付け壁36は、シール蓋44を規定する中央部を取り囲むように突出した環状隆起部86と、閉鎖蓋14のベース部80と一緒に区画室82に向かうガスのための通路ギャップ87を規定するシールガスケット79とを備えることができる。
【0146】
この改変により、閉鎖装置14を用いて容器10を閉じている間、二酸化炭素(CO2)を内部容器12に挿入された弁本体141に注入して、通路ギャップ87、半径方向のくぼみ84及び通気チャネル83を介して通路チャネル/チャネル81まで通過させ、区画室82内の飲料残留物を実質的に洗浄する。
【0147】
さらに、通路チャネル81を通過する注入された二酸化炭素は、容器10の内部に到達して、飲料の上の頂部空間を満たすことができる。
さらなる実施形態によれば、弁本体41,141はまた、下部延長部37と据え付け壁36が接続される区域に近接して下部延長部37に貫設された1つ以上の通過穴88を含む。
【0148】
これらの通過穴88により、分配装置が弁装置40と協働して挿入されるとき、頂部空間に存在する二酸化炭素を非常に迅速に除去することが可能である。
さらに、これらの通過穴88はまた、内部容器12がほぼ完全に潰されたときに空気を排出することを容易にする。
【0149】
本明細書に記載の実施形態はまた、外部容器11及び内部容器12を備える飲料用の容器10を充填及び閉鎖する方法に関し、この方法は以下を含む。
(1)内部容器12に飲料を充填すること。
【0150】
(2)弁本体41,141が外部容器12の上縁部と上部で接触するように配置された状態で、内部容器12に組み立て済みの弁アセンブリ40を配置すること。
(3)閉鎖装置14を弁アセンブリ40上に当てはめ、閉鎖装置14を外部容器11にねじ込むこと。
【0151】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、弁アセンブリ40の位置決め中に加圧された二酸化炭素の流れを容器10の上面に向かって注入すること、及び閉鎖装置14を当てはめてねじ込むことを含む。
【0152】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、特に、飲料を充填するステップが終了するとすぐに容器10に向かって加圧された二酸化炭素の流れの注入を開始し、閉鎖装置14が外部容器11上に完全にねじ込まれたときにのみ注入を停止することを含む。
【0153】
したがって、上述の経路に沿って、
図6の矢印で示される二酸化炭素の流れは、そうでなければカビを発生させる可能性のある飲料残留物を区画室82から除去することができる。
【0154】
いくつかの実施形態によれば、閉鎖装置14をねじ込むステップにおいて、この方法は45N~55Nの間のトルクを加えることを含む。
本発明の分野及び範囲から逸脱することなく、これまでに説明したように、弁アセンブリ40に対して部品の改変及び/又は追加を行うことができることは明らかである。
【0155】
本発明はいくつかの特定の例を参照して説明されてきたが、当業者であれば確かに、請求項に記載されている特徴を有し、したがってすべてが請求項によって定義された保護の分野に含まれる、他の多くの均等の形態の弁アセンブリ40を達成することができなければならないことも明らかである。
以下、上記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。
[付記1]
1つの外部容器(11)及び1つの内部容器(12)の2つの構成要素を有し、上部が閉鎖装置(14)によって閉じられる飲料容器(10)の弁アセンブリであって、
前記弁アセンブリは、単一体で製造された弁本体(41;141)とばね装置(42)と、を備え、
可動シールユニット(50)は、前記弁本体(41;141)と前記ばね装置(42)との間に存在し、前記弁アセンブリ(40)の通路開口(34)を選択的に開閉するように構成され、
前記弁アセンブリ(40)は、前記飲料容器(10)の容器(11、12)と直接結合したリサイクル可能なプラスチック材料製である、ことを特徴とする弁アセンブリ。
[付記2]
前記弁本体(41)は、構造(33,36,37,45)を規定する硬質材料と、硬質材料と安定して結合し、1つ以上のシールガスケット(51,52,53)を規定する軟質材料と、を単一体内に備える、ことを特徴とする付記1に記載の弁アセンブリ。
[付記3]
前記構造(35,36,37,45)は、上部環状部(35)と、少なくとも1つの接続要素(45)によって前記上部環状部(35)に接続された据え付け壁(36)と、前記ばね装置(42)のための収容キャビティ(48)を画定する下部延長部(37)と、を備える、ことを特徴とする付記2に記載の弁アセンブリ。
[付記4]
前記弁本体(41)は、該弁本体(41)に安定して結合され、使用中に一方の側で容器(10)の閉鎖装置(14)と協働するのに適し、他方の側で同心の容器(11,12)の上縁部と協働するのに適した上部ガスケット(51)を有する、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記5]
前記弁本体(41)は、該弁本体(41)に安定して結合され、使用中に内部容器(12)の内周と協働するのに適した側方ガスケット(53)を有する、ことを特徴とする付記1~4のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記6]
前記弁本体(41)は、弁アセンブリ(40)と一体化され、使用中にばね装置(42)と協働するのに適した環状の内部ガスケット(52)を有する、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記7]
前記弁本体(141)は、使用中に飲料分配装置と協調するのに適し、弁アセンブリ(40)と一体化された環状のシールガスケット(79)を有する、ことを特徴とする付記1~6のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記8]
前記弁本体(41;141)は、据え付け壁(36)内に形成された1つ以上の半径方向のくぼみ(84)を備える、ことを特徴とする付記3~7のいずれか一項に記載の閉鎖ユニット。
[付記9]
前記少なくとも1つの接続要素(45)は、ガス用の少なくとも1つの通過スリット(46)又は通路チャネル(81)を備える、ことを特徴とする付記5に記載の閉鎖ユニット。
[付記10]
前記弁本体(41;141)は、前記弁アセンブリ(40)の正確な位置決めのために、可動シールユニット(50)の構成要素に作用するばね装置(42)の弾性手段と協働する下部延長部(37)を有する、ことを特徴とする付記1~9のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記11]
前記可動シールユニット(50)は、前記閉鎖装置(14)に存在する内部環状延在部(16)と協働して、前記可動シールユニット(50)の構成要素(39)に結合される前記ばね装置の正確な相互配置を規定するように構成され、
前記弁本体(41;141)は、前記可動シールユニット(50)の別の構成要素(38)に結合される、ことを特徴とする付記1~10のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記12]
前記弁本体(41;141)は、前記可動シールユニット(50)の雌型構成要素(38)を有する、ことを特徴とする付記1~11のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記13]
前記可動シールユニット(50)の前記雌型構成要素(38)は、シール蓋(44)を一時的に有する、ことを特徴とする付記12に記載の弁アセンブリ。
[付記14]
前記シール蓋(44)及び前記可動シールユニット(50)の前記雄型構成要素(39)には、相互連結を規定するのに適した環状くぼみ及び環状突起(62,61)がそれぞれ設けられる、ことを特徴とする付記12及び13に記載の弁アセンブリ。
[付記15]
前記ばね装置(42)は、少なくとも一つの荷重分散リング(59a,59b)と、該少なくとも一つの分散リング(59a,59b)に安定して接続された少なくとも二つの線形ジグザグばね(58b)と、を備える、ことを特徴とする付記1~14のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記16]
前記線形ジグザグばね(58b)は、該線形ジグザグばねが結合される前記可動シールユニット(50)の雄型構成要素(39)と協働する、ことを特徴とする付記15に記載の弁アセンブリ。
[付記17]
前記据え付け壁(36)は前記硬質材料製であり、かつ前記軟質材料で充填された通路スリット(77)を備え、
前記1つ以上のガスケット(51,52,53)は互いを接続するフラップ(78a,78b)を有し、単一の射出ポイントにおいて硬質材料(35,36,37,45,49)の構造に射出オーバーモールディングによって製造される、ことを特徴とする付記2又は3を引用する付記1~16のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記18]
前記弁本体(41)と結合され、前記ばね装置(42)の収容及び支持手段を規定するように構成された支持要素(43)を備える、ことを特徴とする付記1~17のいずれか一項に記載の弁アセンブリ。
[付記19]
前記支持要素(43)は、その側壁において長手方向に沿って形成され、前記支持要素(43)の内面へのアクセスを可能にし、紫外線、赤外線、洗浄液、又はその他の手段によって前記支持要素(43)の洗浄及び消毒を可能にするように構成された通過スリット(67)を備える、ことを特徴とする付記18に記載の弁アセンブリ。
[付記20]
外部容器(11)、内部容器(12)、及び閉鎖装置(14)を備えたケグ型の飲料容器であって、
付記1~19のいずれか一項に記載の弁アセンブリ(40)を備え、
前記外部容器(11)、前記内部容器(12)、前記閉鎖装置(14)及び前記弁アセンブリ(40)は、少なくとも容器の総重量の97%より高い割合がリサイクル可能な同一のプラスチック材料製である、ことを特徴とする飲料容器。