(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】ボトル型の個別物品を保管及び回収する取扱装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/90 20060101AFI20231228BHJP
B25J 15/08 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
B65G47/90 A
B25J15/08 Z
(21)【出願番号】P 2021519169
(86)(22)【出願日】2019-10-07
(86)【国際出願番号】 EP2019077117
(87)【国際公開番号】W WO2020074460
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-08-04
(32)【優先日】2018-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516389064
【氏名又は名称】ベクトン・ディッキンソン・ロワ・ジャーマニー・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ヘレンブランド
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第205906698(CN,U)
【文献】特開2017-095199(JP,A)
【文献】特開昭62-105804(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02163507(EP,A1)
【文献】国際公開第2015/069105(WO,A1)
【文献】特開2006-137577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00 - 47/96
B25J 15/00 - 15/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置いたり回収したりするための操作装置(1)であって、
2つの棒形状輪郭の把持顎(11a、11b;13a、13b;50a、50b)を有し、向かい合って横たわっている内側面(12a、12b;14a、14b;51a、51b)を有し、第1の水平方向に延在する把持顎アセンブリ(100;200)であって、前記第1の水平方向(X)が、一物品を配置し回収する方向に対応し、前記把持顎(11a、11b;13a、13b;50a、50b)は、前記内側面の距離(12a、12b;14a、14b;51a、51b)が少なくとも断面において下向き方向に先細となるように構成され、それにより、前記ボトル状の一物品が下から持ち上げられ得るように前記内側面(12a、12b;14a、14b;51a、51b)が構成される把持顎アセンブリ(100;200)、および
前記把持顎アセンブリ(100;200)を前記第1の水平方向(X)に移動させるために、前記把持顎アセンブリ(100;200)に連結されている第1の作動ユニット(20、21)、
を備えることを特徴とする採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置いたり回収したりするための操作装置(1)。
【請求項2】
前記把持顎(13a、13b)は、前記内側面(14a、14b)が互いに凸状に形成されるように、丸みを帯びた輪郭として構成されていることを特徴とする請求項1に記載の採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置いたり回収したりするための操作装置(1)。
【請求項3】
前記把持顎(11a、11b;50a、50b)は、平らな内側面(12a、12b;51a、51b)を有する平坦な輪郭として構成されていることを特徴とする請求項1に記載の採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置いたり回収したりするための操作装置(1)。
【請求項4】
前記把持顎(11a、11b)は、第2の作動ユニット(110a、110b)の助けを借りて、前記把持顎(11a、11b)が下から把持する位置であって、前記内側面の距離(12a、12b)が少なくとも断面において下方向に先細である位置から、前記把持顎(11a、11b)の前記内側の面(12a、12b)が互いに平行に整列されるクランプ位置へ回転され得るように、回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置いたり回収したりするための操作装置(1)。
【請求項5】
前記操作装置は、前記把持顎(11a、11b;13a、13b;50a、50b)に連結された第3の作動ユニット(140)を有し、それによって、前記把持顎(11a、11b;13a、13b;50a、50b)が、前記第1の水平方向(X)を横断する第2の水平方向(Y)に沿って互いに向かい合って且つ互いから離れて移動可能であることを特徴とする請求項3または4に記載の採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置いたり回収したりするための操作装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置き、またはそこからボトル状の一物品を回収するための操作装置に関する。特に、ボトル状の一物品は、医薬品ボトルおよび同様に形状付けられた医薬品パックである。
【背景技術】
【0002】
先行技術から知られている採集装置では、多数の異なる、異なって寸法付けられた医薬品パックが、細長い平らな棚上に無秩序に空間的に最適化された方法で保管されるか、または、傾斜された保管シャフト上に置かれている。保管された医薬品パックは、棚上に置かれた医薬品パックが操作装置のクランプ顎を使用してトレイに移動されることを目的として、操作装置の助けを借りて回収される。操作装置の把持顎は、特に、正方形の基部を有する医薬品パックを回収し、配置するように設計されている。
【0003】
採集装置に保管される「通常の」医薬品パックは、それらの寸法により、それ自身を識別する。しかし、それらは通常、平坦な基部と、当該基部に対して直交的に整列され、平行な側面と、さらにこれらに対して直交的に配置された対向面を有するので、当該医薬品パックは、通常旋回可能な把持顎を用いて、収容場所から操作デバイスのキャビネット卓上に引き出すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既知の採集装置において既知の操作し装置を使用するとき、ボトル状に形状付けられた一物品または医薬品パックは、それらの円形の底領域に立つようにしてのみ保管され得る。
【0005】
しかしながら、このような保管法は、ボトル状の医薬品パックの高さが大きく異なるので、空間的な最適化ではない。また、ある重量において始めるとき、通常使用されているクランプ顎を使用して、医薬品パックを保管場所からトレイに引き出すことは、この移動中のボトル状の医薬品パックの転倒(さらなる回収を不可能にする)、または引っ張り運動中のクランプ顎の曲げ開き、およびこの理由で、保管場所からの引き出しを不可能にするというリスク無しには、困難である。代わりに、ボトル状の医薬品パックを、通常の医薬品パックのように形成され、そしてそれに応じて、既知の操作装置を使用して配置され、または回収され得るブラケットに、保管することは可能である。しかしながら、これは、医薬品ボトルが、保管前にそれぞれのブラケットに移動され、そして、回収後にこれらのブラケットから取り外される必要があり、全体的な取り扱いに時間がかかる。さらに、異なって寸法付けられたボトル状の医薬品パックのためには、異なるブラケットが用意される必要があり、既知の操作装置を使用するボトル状の医薬品パックの保管をさらに複雑にする。
【0006】
本発明の目的は、特に適合されたブラケットを使用することなく、ボトル状の一物品、特に、水平である医薬品パックを配置および回収できる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるこの目的は、請求項1に記載の採集装置の保管場所にボトル状の一物品を置く、またはそこから回収する操作装置によって達成される。さらに、この目的は、特許請求項6による代替の操作装置によって達成される。
【0008】
本発明による操作装置の第1の代替は、2つの棒形状輪郭の把持顎を有する把持顎アセンブリを含み、それは、第1の水平方向に延在し、向かい合って横たわる内側面を含んでいる。第1の水平方向は、一物品の配置および回収の方向に対応する。本発明によれば、把持顎は、ボトル状の一物品が下から持ち上げられ得るべく内側面が構成されるように、内側面の互いからの距離が少なくとも断面において下方向に先細になるように構成されている。さらに、操作装置は、持ち上げられた一物品が保管場所から回収されたり、その保管場所に加えられたりされ得るように、把持顎アセンブリを第1の水平方向に移動させる、把持顎アセンブリに連結された第1の作動ユニットを含んでいる。
【0009】
本発明による操作装置は、したがって、立方体状の医薬品パック用の既知の操作装置とは、異なる把持原理に従って動作する。ボトル状の一物品、例えば、ボトル状の医薬品パックは、クランプまたは引っ張られずに、把持顎によって下から把持され、そして持ち上げられる。この目的のために、本発明によるクランプ顎のアライメントは、把持顎上のボトル状の一物品の安定した位置を確保するために必要である。棒形状輪郭の把持顎の内側面は、少なくとも断面において、棒形状の把持顎の内側面によって画定される「トラフ」内におけるボトル状の一物品の安全な輸送が確保されるように構成されている。
【0010】
本発明による操作装置の好ましい実施形態では、内側面が互いに凸状に構成されるように、把持顎が丸みを帯びた輪郭として構成されることが提供されている。本発明による仕様では、内側面の互いからの距離が少なくとも断面において下向きの方向に先細りであり、したがって、この実施形態では、内側面が丸みを帯びるやり方で構成されることが保証されている。丸みを帯びた輪郭として構成された棒形状輪郭の把持顎のさらなる利点は、それらが「通常の」クランプ顎と比較して、向上された安定性を特徴とし、その結果として、それぞれの操作装置が、増大された重量を有するボトル状の一物品または医薬品パックを、配置し、再び回収することができることである。
【0011】
操作装置の代替の実施形態においては、把持顎が、平らな内側面を有する平坦な輪郭として構成されて提供されている。内側面の互いからの距離が少なくとも断面において下向きの方向に先細りである必要があるため、当該平坦な輪郭は互いにV字型に配置される。
【0012】
ボトル状の一物品は、恒久的なV字型の方法で配置され、平らな内側面を有する平坦な輪郭として構成された把持顎を使用して、簡単に配置および回収され得る。しかしながら、「通常の」医薬品パック、すなわち、矩形の基部を有するそのような医薬品パックを配置し、回収することは、可能ではなく、または非常な困難を伴ってのみ可能である。好ましい実施形態においては、したがって、把持顎が内側面の少なくとも断面における距離が下方向に先細である下から把持する位置から、把持顎の内側面が、例えば、互いに平行に向いているクランプ位置へ、第2の作動ユニットの助けを借りて回転可能であるように、把持顎は回転可能に取り付けられて提供されている。対応して構成された操作装置は、ボトル状の医薬品パックおよび矩形の基部を有する医薬品パックをもまた、配置および回収することを可能にする。
【0013】
本発明による把持顎の構成の理由で、すなわち、内側面の少なくとも断面における距離が下方向に先細であるとの理由で、極めて異なる直径を有するボトル状の医薬品パックを配置および回収することが可能である。しかしながら、お互いに所定の距離を有している把持顎については、本発明による内側面のアライメントを考慮に入れても、一定の直径または半径を有するボトル状の医薬品パックを、配置および回収することだけが可能である。ボトル状の医薬品パックの直径が大きすぎると、これらの医薬品パックは、もはや下方向に先細りの距離を有する内側面によって形成されたトラフに、確実には保管され得ない。直径が小さすぎる場合には、把持顎がボトル状の医薬品パックを通り過ぎて案内されるので、下から達することはもはや不可能である。
【0014】
好ましい実施形態においては、したがって、把持顎に連結された第3の作動ユニットを有し、把持顎が第1の水平方向を横断する第2の水平方向に沿って、互いに向かって且つ互いから離れて、移動可能である操作装置が提供される。対応して構成された操作装置のために、把持顎は、ボトル状に構成された医薬品パックまたは一物品の直径に適合されてもよい。把持顎が回転可能に取り付けられている場合であっても、操作装置は、ボトル状の医薬品パックおよび「通常の」医薬品パックを配置および回収するのに適しており、対応する構成は、大変に異なる寸法を有する「通常の」医薬品パックを、クランプ把持する(clamp-grip)ことが可能であるので、有利である。
【0015】
操作装置の前述の実施形態は、ボトル状の医薬品パックの下からの把持および持ち上げが可能となるように、操作装置の把持顎が特別に設計されているという点で、本発明の目的を達成している。前述の目的を達成するために、ボトル状の医薬品パックは持ち上げられないが、保管場所からは引き出される変形例が存在する。既知の操作装置はまた、採集装置における保管場所から矩形の基部を有する「通常」の医薬品パックを「引っ張る」ためにも使用されるが、しかしながら、この目的のために、医薬品パックはクランプ顎を旋回させることによって、クランプ把持される。ボトル状の医薬品パックの平らな円形基部の理由で、クランプ把持は却下されるが、クランプ力は、そのような方法で形成された医薬品パックを、例えば、採集装置内の保管場所から引っ張るのに、簡単には、十分ではないであろう。本発明によれば、代替の操作装置は、第1の水平方向Xに延在するトレイを含み、それは置き側部および回収側部を有している。このようなトレイは、ボトル状の一物品や医薬品パックが持ち上げられるのではなく引っ張られるので、代替操作装置には必要である。さらに、本発明による操作装置は、第1の水平方向Xを横断する第2の水平方向Yに沿って、互いに向かって且つ互いから離れて、移動可能な2つの把持顎を有する把持顎アセンブリを含み、第2の水平方向への移動を実行する把持顎は、第3の作動ユニットに連結されており、把持顎の少なくとも1つは旋回装置に割り当てられ、把持顎アセンブリから離れて面する把持顎の端部(したがって、終端部)に、把持顎の間に位置される一物品を捕捉するために、把持顎の間の領域へ旋回可能である捕捉部分を有している。操作装置は、さらに、トレイから一物品を摺動させるための摺動装置と、把持顎アセンブリを第1の水平方向に移動させるために把持顎アセンブリに連結されている作動ユニットとを含んでいる。本発明による把持顎の構成の理由で、ボトル状の医薬品パックが下から把持可能である第1の代替とは異なり、ボトル状の医薬品パックは、回収されるボトル状の一物品を後ろから把持可能である少なくとも1つの旋回装置が把持顎の1つに割り当てられているので、第2の代替のアプローチの操作装置によって、後ろから把持可能であり且つ保管場所から引き出され得る。
【0016】
前述の実施形態では、クランプ顎自体が旋回可能であること、したがって、把持顎の2つの終端部が互いに向かって移動または離れて移動され得るように、それらは移動され得ること、しかし、把持顎アセンブリに割り当てられた把持顎の端部が静止して保たれていることは、必ずしも提供されていない。これは、特に、ボトル状の医薬品パックおよび「通常の」医薬品パックが保存される場合に有利であり、その結果、把持顎アセンブリが第4の作動ユニットを有し、そして少なくとも1つの把持顎が把持顎アセンブリに旋回可能に取り付けられ、且つ第4の作動ユニットを介して旋回可能である、好ましい実施形態において提供される。
【0017】
特に、(ボトル状)医薬品パックをクランプ把持および下から把持する場合、医薬品パックの重量のせいで、把持顎が曲がることが発生する可能性があり、曲がりの正確なタイプは、把持顎への力の作用に依存する。平坦な輪郭として構成された把持顎を有する操作装置では、したがって、把持顎が、少なくとも断面において把持顎が曲がるのを防ぐ、長手方向に延在するウェブを有することが好ましい。
続いて、本発明による操作装置の好ましい実施形態が、図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1A】
図1Aは、本発明による操作装置の第1実施形態の斜視図を示している。
【
図1B】
図1Bは、本発明による操作装置の第1実施形態の斜視図を示している。
【
図3】
図3は、回転された把持顎を有する第1の実施形態の更なる詳細図を示している。
【
図4】
図4は、可動機構を有する把持顎の正面図を示している。
【
図5】
図5は、第2の実施形態の斜視図を示している。
【
図6】
図6は、第2の実施形態の詳細図を示している。
【
図7A】
図7Aは、代替による第3の実施形態の詳細図を示している。
【
図7B】
図7Bは、代替による第3の実施形態の詳細図を示している。
【
図8】
図8は、第3の実施形態の部分的な上面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1Aおよび
図1Bは、本発明による操作装置の第1実施形態の2つの斜視図を示し、この実施形態においては、把持顎が、アクチュエータ110a、110bによって形成されている第2の作動ユニットの助けを借りて、
図1Aに示されている下からの把持位置から、
図1Bに示されているクランプ位置に向かって回転され得るように、回転可能に取り付けられており、把持顎は、示されている把持位置において、向かい合って横たわっている把持顎11a、11bからの内側面12a、12b(不図示)の距離が、下向きに先細りであり、クランプ位置においては、把持顎11a、11bの内側面12a、12bが互いに平行に整列されている。把持顎11a、11bは、中央フレーム構造体101を有する把持顎アセンブリ100の一部であり、中央フレーム構造体101に対して、第2の作動ユニットの2つのアクチュエータ110a、110bが締結されている。把持顎アセンブリ100およびこの把持顎アセンブリにおけるアクチュエータ110a、110bの位置決めは、後続の図を参照してより詳細に説明される。
【0020】
図1Aおよび
図1Bに示されている操作装置はさらに、直線駆動系の一部である第1作動ユニット20を含み、それによって、把持顎アセンブリ100が第1の水平方向Xに沿って可動であり、その目的のために、直線駆動系はねじ付きスピンドル21を含み、それの回転運動を介して、把持顎アセンブリが第1の水平方向に沿って移動することができる。1つの平行な把持顎11a、11bの間には、摺動装置10が示されており、これは(不図示の)作動機構を介して、第1の水平方向に沿って移動されてもよく、特に、摺動装置は、平面の矩形基部を有している「通常の」医薬品パックを、操作装置のトレイ2から、例えば、保管場所に摺動させるために使用されてもよい。
【0021】
図1Aおよび
図1Bに示されている実施形態は、その特別な設計の故に、ボトル状の医薬品パックおよび「通常の」医薬品パックを配置および回収するのに適している。上に既に指示されたように、把持顎は回転可能に取り付けられ、すなわち、
図1Aに示されているボトル状の医薬品パックのために下から把持する位置から、把持顎11a、11bの内側面12a、12bが互いに平行に構成される、
図1Bに示されている位置にまで、回転され得る。医薬品パックを配置および回収するための把持顎のクランプ作用を支援するために、把持顎は、把持顎アセンブリから離れて向かい合っている端部において、増大された摩擦を有する部分15aおよび(不図示の)15bを有することができる。図示の実施形態において、把持顎アセンブリはさらに、例えば、保管面においてトレイ2のアライメントが測定され得るセンサ手段3を含んでいる。さらに、第1実施形態による操作装置は、第3の作動ユニット140を含み、その機能は、後続の図において、より詳細に説明される。
【0022】
図1Bにおいて、把持顎の外面でX方向に延在し把持顎の剛性を向上させ、結果として、例えば、医薬品パックを持ち上げるとき、把持顎が外側に曲がらない、把持顎11bのためのウェブ25bを見ることができる。対応する(しかし、目に見えない)ウェブ25aは、把持顎11aの外面に形成されている。
【0023】
図2Aおよび
図2Bは、隠されてしまう構成部品を図解するために、
図2Aおよび2Bにおいて、種々の構成部品(
図2Aにおいては、アクチュエータ110b、および、
図2Bにおいては、アクチュエータ110a、110b、のみならず中央フレーム構造体101)が省略されて、把持顎アセンブリ100の領域における操作装置の詳細図を示している。
図2A及び
図2Bから分かるように、第2の作動ユニットのアクチュエータ110a、110bは、回転軸が第1の水平方向Xに延在している回転手段111a、111bを有する(特に
図4で詳細に図解される)変速機を介して連結されている。次に、回転手段は、ウェブを介して把持顎ホルダー112a、112bに連結され、それに対して把持顎11a、11bが取付けられている。アクチュエータ110a、110bの助けを借りて、回転手段は、把持顎が
図2Aおよび2Bに示されている位置から、
図3に示されている下から把持する位置に移動される方法で、移動され得る。
【0024】
第1の実施形態において、把持顎は、さらに、第1の水平方向Xを横断する第2の水平方向Yに沿って、互いに向かい且つ互いから離れて移動可能である。この目的のために、把持顎およびそれらに割り当てられたアクチュエータ、回転手段および把持顎ホルダー(110a―112a、110b―112b)が、それぞれ1つの把持顎スライド122a、122bに取り付けられている(
図2Bを参照)。この把持顎スライドは、第2の水平方向Yにおいて把持顎ガイド121a、121bに沿って移動することができる。この目的のために、図示の実施形態における把持顎(それらに割り当てられた構成部品を含む)は、平行に案内され、反対の輪郭を有する2本の歯付き棒として構成される把持顎作動棒120a、120bにアクチュエータを介して取り付けられている。垂直方向の視点から見ると、第3の作動ユニットに連結された歯車141は、把持顎作動棒120a、120bの間に位置されている。この歯車が、第3の作動ユニットの助けを借りて回転される場合、歯車141の回転運動は、把持顎作動棒120a、120bに連結されたアクチュエータに伝達され、その結果として、把持顎は、第1の水平方向Xを横断する第2の水平方向Yに沿って互いに向かい且つ互いから離れて移動され得る。
【0025】
図3は、今、下から把持する位置、すなわち、操作装置の把持顎は、ボトル状の一物品が下から持ち上げられ得る方法で内側面が構成されるように、少なくとも断面において互いからの内側面の距離が下方向に先細りとされるように移動される位置の詳細な図を、再び示している。
【0026】
関連する作動アセンブリを含む把持顎の正面図の助けを借りて、
図4は、本発明による把持顎によって、ボトル状の一物品または医薬品パックがどのようにして把持され得るかを図解している。操作装置の正確な実施形態に応じて、すなわち、把持顎が第1の水平方向Xを横断する第2の水平方向Yに移動できるかどうかで、ボトル状の一物品5は、把持顎の助けを借りて下からまたは側方から近接され、そして、操作装置の垂直方向移動によって、保管場所から回収され得る。
図4からは、把持顎11a、11bが把持顎ホルダー112a、112bに取り付けられ、これは、次に、ウェブ113a、113bを介してロータリ手段111a、111bに取り付けられ、これは、変速機114a、114bを介してアクチュエータ110a、110bに連結されていることが結論付けられる。本発明による操作装置は、それらの長手方向に沿ってボトル状の一物品を配置および回収することを可能にする。この場合、ボトル状の一物品がそれらの保管場所に確実に保管されるように、採集装置は対応して適合されることが必要である。この目的のために、例えば、保管場所は、ボトル状の一物品に特異的に適合されたホルダーに特徴付けることも考えられる。最も簡単な場合には、例えば、保管場所70がボトル状の一物品を長手方向に保管することを可能にする、2つの平行な休止手段71、72を有することが提供され得る。しかしながら、ボトル状の一物品を採集装置の長手方向に保管する正確なタイプは、この発明の一部ではなく、この理由のために、初歩的な方法で簡単に示唆されよう。
【0027】
図5は、本発明による操作装置の第2の実施形態の斜視図を示している。この実施形態では、2つの把持顎13a、13bは、丸みを帯びた輪郭として構成され、これは、クランプ顎の内側面14aおよび(不図示の)14bが互いに凸に構成されていることを伴う。本発明によるこの種の構成はまた、ボトル状の一物品が下から持ち上げられ得る方法で内側面が構成されるように、少なくとも断面において互いからの内側面の距離が下方向に先細りとされるという要件も満たしている。第2の実施形態はまた、中央フレーム構造体101を有する把持顎アセンブリ100も含んでいる。本実施形態において、把持顎アセンブリはさらに、上部把持顎ガイド150を含み、これは引き続き、
図6を参照してさらに詳細に説明される。
【0028】
上部把持顎ガイド150は、第2の水平方向Yに構成された2つの細長い穴151a、151bを含み、それの各々に把持顎ホルダー160a、160bの1つの鼻161a、161bが係合している。丸みを帯びた輪郭として構成された把持顎13a、13bは、L形として構成された把持顎ホルダー160a、160bに取り付けられている。
図6に図解されているように、L字型の把持顎ホルダー160a、160bは、垂直方向に伸びるピボット軸を介して把持顎スライドに留められており、
図6においては、そのうちのピボット軸162bしか見ることができない。上部把持顎ガイド150を第1の水平方向Xに移動させることによって、把持スライダにおける把持顎ホルダー160a、160bの旋回可能な取り付け(
図6では正確に目に見えない)に基づいて、把持顎13a、13bの旋回が達成される。上側把持顎ガイド150の細長い穴151a、151bに鼻161a、161bを位置付け、そして把持顎ガイドを垂直方向のピボット軸に保持することによって、これらのピボット軸は、上部把持顎ガイドをトレイ2の荷役シル2aの方向に移動させる際に、終端部において内側に旋回される。第1の水平方向Xにおける上部把持顎ガイド150の移動は、後続の図を参照してより詳細に説明されるように、第4の作動ユニット210によって引き起こされる。
【0029】
図7Aおよび7Bは、本発明による操作装置の第3の実施形態の斜視図を示し、第3の実施形態は、変更に従って構成されている。第3の実施形態を参照して、最初に、本実施形態にもまた設けられている把持顎の旋回性が説明される。前述の第2実施形態における把持顎の旋回性は、対応して機能する。
【0030】
図7Aから結論付けられるように、センサ3の後ろまたは下に、第4の作動ユニット210が設けられている。
図7Bから結論付けられるように、第4の作動ユニット210は、連結片211を介してスライド271に連結され、スライド271はこの作動ユニットの助けを借りて、ガイド270上で第1の水平方向Xに移動され得る。スライド271は、
図7Aから結論付けられるように、センサ3を運び、連結要素272を介して上部把持顎ガイド250に接続されている。第1の水平方向におけるスライド271の移動は、連結要素272を介して、それに応じて移動する上部把持顎ガイド250に転送される。
【0031】
図8は、把持顎アセンブリ200の上面図を示し、それは、第4の作動ユニット210に連結されている。
図8から結論付けられるように、鼻261a、261bは、上部把持顎ガイド250に形成されている細長い穴251a、251bにおいて、L字型の把持顎ホルダー260a260bから延びている。さて、上部の把持顎ガイドが、第4の作動ユニット210によって前方に移動(
図8においては下方に移動)された場合、垂直方向のピボット軸262a、262b(
図9Aおよび9Bを参照)を介して把持顎スライド222a、222bに固定(
図8では見えない)されているL字型の把持顎ホルダーは、把持顎ホルダーの鼻を捕えることによって旋回され、その結果、把持顎アセンブリから離れている把持顎の端部(したがって、終端部)が互いに向かって旋回される。
【0032】
図9Aおよび9Bは、把持顎アセンブリの詳細な図を示し、そしてそれは、第4の作動ユニット210に連結されている。連結器211を介して、第4の作動ユニット210は、第1の水平方向Xに可動なスライド271に連結され、ガイド270上で可動である。
図8に示されているだけの連結要素272を介して、第1の水平方向Xにおける移動は、上部の把持顎ホルダーに伝動される。
図9Aおよび9Bから結論付けられるように、第3の実施形態の把持顎は旋回可能であるだけでなく、第2の水平方向Yに沿って移動することもできる。この目的のために、把持顎スライド222a、222bは、第2の水平方向Yに沿って第3の作動ユニット140の歯車141を介して移動され得る把持顎作動棒220a、220bに取り付けられている。把持顎スライド222a、222bの動きは、L字型の把持顎ホルダー260a、260bに伝動される。
図9Aおよび9Bから結論付けられるように、これらの把持顎ホルダーは、垂直方向の軸262a、262bを介して把持顎スライドに連結されている。次に、把持顎50a、50bは、把持顎ホルダーに取り付けられている。把持顎アセンブリ内で把持顎を連結する特別なタイプは、第2の水平方向Yに沿って把持顎が可動であるだけでなく、旋回可能であることを可能にする。
【0033】
把持顎アセンブリから離れて向いている把持顎の端部の詳細な図を示している
図10A乃至10Dを参照して、把持顎に割り当てられた旋回デバイスが記載され、これらの旋回デバイスは既に
図7Aおよび7Bに示されているが、しかしながら、これらの図の文脈の中では論じられていない。
図10Aから結論付けられるように、それぞれ、1つの旋回デバイスは、平坦な輪郭として構成されている旋回顎50a、50bに割り当てられており、それは、図示の実施形態では、第1の水平方向Xに延在するガイド手段61a、61bを含んでいる。旋回要素62a、62bは、このガイド手段を介して案内され、各旋回要素は、その終端部において、長手方向に関して約90°だけ角度付けられた捕捉部分を有しており、これは、
図10Aにおいて、把持顎の端部において垂直方向に整列されている。旋回要素は、(不図示の)アクチュエータを介して回転可能であり、この回転運動を介して、捕捉部分は、
図10Bに示されるように、クランプ顎の内側面51a、51bの間の領域へ回転され得る。第3実施形態による把持顎を使用して、保管場所に置かれたボトル状の医薬品パックをこの保管場所から引き出すために、捕捉部分は、把持顎が第一の水平方向を参照して正しい位置に移動されるとすぐに、把持顎の間の領域内へ旋回され、そしてその際に、把持顎が適切に整列されるとき、通常、円形に構成されている医薬品パックの基部を後ろから把持する。後ろからの対応する把持が構成されるとすぐに、ボトル状の医薬品パックは保管場所から引き出され得、平行な把持顎がガイドとして役立つ。
【0034】
図10Aに示されている第3の実施形態の変形例では、旋回要素62a、62bが通って延在しているガイド手段61a、61bが、実際の把持顎の下に位置されている。代替の変形例については、ガイド61a、61bが、これは
図10Cに示されているように、実際の把持顎50a、50bの上に位置されることが可能であるのはもちろんである。あるいは、旋回手段62a、62bはまた、把持顎を通って案内されてもよく、把持顎における凹部がガイド手段を形成している。
【0035】
第3の実施形態を参照して図解された旋回デバイスは、例えば、第2の実施形態による棒形状の把持顎と組み合わされてもよく、この場合には、丸みを帯びた輪郭として形成された把持顎を通して旋回要素を案内することにそれ自体を貸し出す可能性がある。