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特許7411692カテーテル付属品のための装置、システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】カテーテル付属品のための装置、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/12 20060101AFI20231228BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20231228BHJP
【FI】
A61B17/12
A61M25/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021575218
(86)(22)【出願日】2020-08-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 US2020047744
(87)【国際公開番号】W WO2021041379
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2021-12-17
(31)【優先権主張番号】62/891,720
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ヘイバーコスト、パトリック エイ.
(72)【発明者】
【氏名】グルフ、ジョエル エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】ワスダイク、ジョエル エム.
【審査官】羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-513832(JP,A)
【文献】米国特許第05882334(US,A)
【文献】米国特許第10188396(US,B2)
【文献】特開2015-062441(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0151384(US,A1)
【文献】特開2008-079783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B
A61M
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端と、遠位端と、長手方向軸と、本体の前記長手方向軸に沿って前記近位端と前記遠位端との間に延びている器具内腔であって、前記本体のそれぞれの前記近位端及び前記遠位端に入口及び出口を有する前記器具内腔において、前記器具内腔を貫通して延びる器具の一定の長さを摺動自在に収容するように構成された前記器具内腔を画定する、壁とを有する本体と、
前記本体の前記遠位端の前記壁の周りに配置された拡張部材であって、前記拡張部材の長手方向軸に沿って近位端と遠位端との間に延びている拡張部材と、
近位端と、前記本体に取り付けられた遠位端とを有する長尺状の送達部材であって、前記本体は前記長尺状の送達部材の前記遠位端に配置され、前記長尺状の送達部材は、前記長尺状の送達部材の前記近位端と前記遠位端との間に延びるとともに、前記長尺状の送達部材の前記遠位端で前記拡張部材と流体連通している膨張内腔を含む、長尺状の送達部材と、
前記長尺状の送達部材の近位端にあるハンドルであって、前記膨張内腔が前記ハンドルに沿って延びているハンドル内腔と連続している、ハンドルと、
前記膨張内腔内に着脱可能に収容可能なスタイレットであって、前記スタイレットは前記スタイレットの近位端にキャップを有し、前記キャップは前記ハンドルに可逆的に連結される、スタイレットと、を備え、
前記長尺状の送達部材は、それを通して延びるとき、前記器具の前記長さに沿って、前記本体の前記器具内腔及び前記拡張部材と摺動するように構成される、器具付属装置。
【請求項2】
前記拡張部材が、前記拡張部材の前記近位端及び前記遠位端の前記壁に固定される、請求項1に記載の器具付属装置。
【請求項3】
前記長尺状の送達部材の前記遠位端が、前記拡張部材の前記近位端と前記拡張部材の前記遠位端との間に配置される、請求項1又は2に記載の器具付属装置。
【請求項4】
前記器具が、ガイドワイヤー、カテーテル、又は前記ガイドワイヤーに結合された前記カテーテルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の器具付属装置。
【請求項5】
前記拡張部材が空気圧で、又は電気的に、又は機械的に拡張可能である、請求項1~4のいずれか1項に記載の器具付属装置。
【請求項6】
前記膨張内腔が、前記長尺状の送達部材の前記近位端と前記拡張部材との間で流体を伝達するように構成されている、請求項1~のいずれか1項に記載の器具付属装置。
【請求項7】
前記長尺状の送達部材の前記遠位端と前記拡張部材の前記近位端が、前記本体の前記近位端の前記壁に固定される、請求項1~のいずれか1項に記載の器具付属装置。
【請求項8】
器具と、
前記器具の周りの摺動可能な使い捨てカテーテル付属品であって、
近位端と、遠位端と、長手方向軸と、本体の前記長手方向軸に沿って前記近位端と前記遠位端との間に延びている器具内腔であって、前記本体のそれぞれの前記近位端及び前記遠位端に入口及び出口を有する前記器具内腔において、前記器具内腔を貫通して延びる前記器具の一定の長さを摺動自在に収容するように構成された前記器具内腔を画定する、壁とを有する本体と、
前記本体に連結された拡張バルーンと、
前記本体に遠位端において取り付けられた長尺状の送達部材であって、前記長尺状の送達部材を通して延び、前記拡張バルーンと流体連通している膨張内腔を有する長尺状の送達部材であって、前記本体は前記長尺状の送達部材の前記遠位端に配置されている、長尺状の送達部材と、
前記長尺状の送達部材の近位端にあるハンドルであって、前記膨張内腔が前記ハンドルに沿って延びているハンドル内腔と連続している、ハンドルと、
前記膨張内腔内に着脱可能に収容可能なスタイレットであって、前記スタイレットは前記スタイレットの近位端にキャップを有し、前記キャップは前記ハンドルに可逆的に連結される、スタイレットと、を含み、
前記長尺状の送達部材は、それを通して延びるとき、前記器具の前記長さに沿って、前記本体の前記器具内腔及び前記拡張バルーンと摺動するように構成される、カテーテル付属品と、を含む、カテーテルシステム。
【請求項9】
前記器具が、ガイドワイヤー、カテーテル、又は前記ガイドワイヤーに結合された前記カテーテルを含む、請求項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は医療機器に関する。より詳細には、本開示は、カテーテル付属品ならびに関連するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、たとえば、治療部位に流体を送達することによって体内の状態を治療するための手技に用いられる。治療部位に流体を送達するが、他の体内部位には送達しないことが望ましい場合がある。たとえば、カテーテルは、血管内部位に導いて、治療を提供するために使用してもよい。治療流体として塞栓材料を用いることができる。望ましくない塞栓の移動(たとえば逆流)がカテーテルの近位の外側に生じて、場合により目標治療部位を超えて近位に移動する可能性がある。
【0003】
上記を考慮に入れれば、本開示の改善は有用であろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、その様々な態様において、一般に医療機器に関し、より具体的にはカテーテル付属装置、実施方法及び関連する送達システムに関する。本明細書に記載の実施形態を含む本開示による実施形態によって、体内の状態の治療、たとえば塞栓材料による腫瘍の治療に関する有効性及び効率を高めてもよい。本明細書において、治療部位に標的治療を送達してもよい器具付属品及びカテーテルシステムなどの医療機器が開示される。
【0005】
一態様において、器具付属装置は、近位端と、遠位端と、長手方向軸と、本体の長手方向軸に沿って近位端と遠位端との間に延びている器具内腔を画定する壁とを有する本体を含んでもよい。器具内腔は、本体のそれぞれの近位端及び遠位端に入口及び出口を有していてもよい。器具内腔は、それを通して延びることができる器具のある長さを摺動自在に収容するように構成されていてもよい。拡張部材は、本体の遠位端の壁の周りに配置されてもよい。拡張部材は、拡張部材の長手方向軸に沿って近位端と遠位端との間に延びていてもよい。拡張部材は、本体の壁の周りに配置されてもよい。拡張部材は、拡張部材の近位端及び遠位端の壁に固定されてもよい。長尺状の送達部材は、本体に取り付けられてもよく、また送達部材の遠位端で拡張部材と連通していてもよい。送達部材は、それを通して延びるとき、器具の長手方向に沿って、本体の器具内腔及び拡張部材と摺動するように構成されてもよい。
【0006】
様々な実施形態において、拡張部材は、本体の壁の周りに配置されてもよく、また拡張部材の近位端及び遠位端で壁に固定されてもよい。ここに記載されているか、又はそうでない様々な実施形態において、膨張内腔は、長尺状の送達部材の近位端と遠位端との間に延びていてもよく、膨張内腔は、拡張部材及び長尺状の送達部材と流体連通していてもよい。長尺状の送達部材の遠位端は、拡張部材の近位端と、拡張部材の遠位端との間に配置されてもよい。器具は、ガイドワイヤー、カテーテル、又は、ガイドワイヤーに結合されたカテーテルであってもよい。拡張部材は、空気圧で、電気的に、又は機械的に拡張可能であってもよい。拡張部材は自己拡張型材料又は形状記憶材料を含んでもよい。膨張内腔はスタイレットを収容するように構成されてもよい。膨張内腔は、長尺状の送達部材の近位端と拡張部材との間で流体を伝達するように構成されてもよい。ハンドルは、長尺状の送達部材の近位端に配置されてもよい。膨張内腔は、ハンドルの長手方向軸に沿って延びているハンドル内腔と連続していてもよい。スタイレットは、スタイレットの近位端でキャップを有していてもよい。キャップは、ハンドルに可逆的に連結されてもよい。長尺状の送達部材の遠位端と拡張部材の近位端とは、本体の近位端で壁に固定されてもよい。拡張部材はコンプライアントバルーン又はセミコンプライアントバルーンを含んでもよい。長尺状の送達部材の遠位端は拡張部材で覆われていてもよい。
【0007】
一態様において、カテーテルシステムは器具を含んでもよい。システムは、カテーテルの周りに摺動可能に配置されたカテーテル付属品を含んでもよい。カテーテル付属品は、近位端と、遠位端と、長手方向軸と、本体の長手方向軸に沿って近位端と遠位端との間に延びている器具内腔であって、本体のそれぞれの近位端及び遠位端に入口及び出口を画定する器具内腔において、それを通して延びることができる器具のある長さを摺動自在に収容するように構成された器具内腔を画定する壁とを有する本体を含んでもよい。カテーテル付属品はまた、本体に連結された拡張バルーンを含んでもよい。カテーテル付属品は、遠位端で本体に取り付けられ、それを通して延び、拡張バルーンと流体連通している膨張内腔を有する長尺状の送達部材を含んでもよい。
【0008】
様々な実施形態において、カテーテルシステムは、スタイレットであって、長尺状の送達部材内に着脱可能に収容可能なスタイレットをさらに含んでもよい。カテーテルシステムは、ガイドワイヤーの周りに使い捨てカテーテルをさらに含んでもよい。システムの拡張バルーンは、コンプライアントバルーン又はセミコンプライアントバルーンを含んでもよい。
【0009】
一態様において、患者内に治療流体を送達する方法は、第1カテーテル付属品であって、遠位拡張部材を含む付属品の器具内腔を通してガイドワイヤーを挿入することを含んでもよい。ガイドワイヤーは、体腔を通して患者内の第1治療部位に前進させてもよい。カテーテルは、ガイドワイヤーの周りの器具内腔に挿入されてもよい。カテーテルは、第1治療部位の近位にカテーテルに沿って前進させてもよい。第1カテーテル付属品は、第1治療部位の近位の位置にカテーテルに沿って前進させてもよい。拡張部材は、近位位置において体腔を閉塞するために、第1カテーテル付属品の周りに拡張してもよい。治療流体は、第1カテーテルを通して第1治療部位に供給されてもよい。
【0010】
ここに記載されているか、又はそうでない様々な実施形態において、カテーテル付属品は、拡張部材に取り付けられる膨張内腔を含んでもよく、また拡張は、膨張内腔を通して流体を供給して、拡張部材を膨張させることを含んでもよい。拡張部材は、コンプライアントバルーン又はセミコンプライアントバルーンであってもよい。治療流体は塞栓材料を含んでもよい。方法は、膨張内腔に可逆的に連結されたスタイレットであって、第1カテーテル付属品の前進の間、膨張内腔を硬直させるように構成されたスタイレットであってもよい。方法は、拡張部材の空気を抜くこと、カテーテルを第2治療部位に移動すること、第1カテーテル付属品を第2治療部位の近位位置に移動すること、拡張部材を再膨張させること、及び第2治療部位にカテーテルを通して治療流体を供給することをさらに含んでもよい。方法は、カテーテルに沿って第1治療部位に第1カテーテル付属品を移動する前に、膨張内腔内にスタイレットを配置することを含んでもよい。方法は、ガイドワイヤー及びカテーテルをアクセスシースに挿入することをさらに含んでもよい。治療部位は腫瘍であってもよい。方法は、第2膨張内腔を有する第2カテーテル付属品の第2器具内腔を通してガイドワイヤーを挿入することをさらに含んでもよい。第2カテーテル付属品は第2遠位拡張部材を含んでもよい。第2拡張部材は、付属品の周りに拡張して近位位置で体腔を閉塞してもよい。第1治療部位は、第1拡張部材と第2拡張部材との間に位置してもよい。方法は、異なる体腔を閉塞する第2拡張部材とは別の第1拡張部材をさらに含んでもよい。方法は、第1及び第2カテーテル付属品のそれぞれの拡張部材と流体連通している単一の膨張内腔を有する第1及び第2カテーテル付属品を含んでもよい。
【0011】
概略的であり縮尺どおりに描かれているものではない添付の図面を参照することにより、本開示の非限定的な実施例を例として説明する。図で、それぞれの同一の又はほぼ同一の図示された構成要素は、通常、単一の数字で表されている。明確にするために、すべての構成要素がすべての図でラベル付けされているわけでもなく、また当業者が開示を理解できるようにするために図解が必要でない場合、開示の各実施形態のすべての構成要素が示されているわけでもない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】本開示の実施形態で説明されるタイプの例示的なカテーテルを示す。
図1B】本開示の実施形態による、体内の器具付属装置と、それを通して延びている図1Aのカテーテルなどの例示的なカテーテルとを有するカテーテルシステムの部分断面図を示す。
図2A】本開示の実施形態による、非拡張構成での器具付属装置の斜視図を示す。
図2B図2Aの器具付属装置の断面図を示す。
図3】拡張構成での図2A及び図2Bの器具付属装置の斜視図を示す。
図4A】本開示の実施形態による、ハンドル及びスタイレットを有する近位端を含む図2及び図3の器具付属装置の斜視図を示す。
図4B】スタイレットが部分的に取り外された図4Aの器具付属装置の斜視図を示す。
図5】本開示の実施形態による、体内の2つの器具付属装置の部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、本図面は、開示の典型的又は例示的な実施形態のみを示しており、したがって本図面は開示の範囲を限定するものとみなすべきではない。次に、添付図面を参照して開示をより詳細に説明する。
【0014】
以下に、本開示の様々な実施形態を説明する。本明細書で使用される場合、「近位端」は、患者への装置の挿入時に、装置に沿って医療専門家の最も近くに位置する装置の端部を意味し、「遠位端」は、移植、配置又は送達時に、装置に沿って医療専門家から最も遠くに位置する装置又は物体の端部を意味する。
【0015】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「ある(a)」、「ある(an)」、及び「その(the)」は、文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、用語「又は(or)」は、文脈上そうでないとする明確な指示がない限り、一般に、「及び/又は」を含むその意味で用いられる。
【0016】
ここで、本明細書における、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、記載された実施形態が、1つ以上の特定の形状、構造、及び/又は特徴を含んでもよいことを示す。しかしながら、このような記載は、必ずしもすべての実施形態が特定の形状、構造、及び/又は特徴を含むことを意味しない。さらに、一実施形態に関して特定の形状、構造、及び/又は特徴が記載されているとき、明示的に説明されていなくても、そうでないと明確に記載されていない限りこのような形状、構造、及び/又は特徴は、他の実施形態にも用いてよいものと解すべきである。
【0017】
発明を実施するための形態は、必ずしも縮尺どおりではなく、例示的実施形態を示すものであり、本発明の範囲を限定するものではない本図面を参照して読まれるべきである。
本開示の実施形態は、器具とともに使用するための装置として器具付属品を含んでもよい。器具は、カテーテル、ガイドワイヤー、又はカテーテルとガイドワイヤーとの組み合わせ(たとえばカテーテルにプリロードされたカテーテル)などであってもよい。カテーテルはマイクロカテーテルであってもよい。本装置は様々な構成要素及び構成を含んでもよい。本開示の実施形態はカテーテルシステムを含んでもよい。カテーテルシステムは、カテーテル、ガイドワイヤー、ハンドル、カテーテル付属品、アクセスシース、スタイレット、治療流体、及び/又は膨張流体などを含んでもよい。本装置及びシステムの実施形態は、治療部位における望ましくない流体の移動(たとえば器具の外部に沿った近位への流体の逆流)を防止するために、治療流体の送達時に、器具の周りの空間を閉塞するために使用してもよい。本明細書に記載の様々な実施形態は、器具内腔を通して延びている器具を摺動自在に収容することができる、器具内腔の周りに拡張部材を有する装置を含む。本装置及び器具又は本装置もしくは器具は、治療部位に対して体腔の所望の位置に装置の拡張部材を配置するために他に対して延ばされてもよい。内腔内で拡張した拡張部材によって、治療流体が拡張部材を超えて通過することを防止又は実質的に防止してもよい。いくつかの実施形態において、治療流体は診断流体であってもよい。いくつかの実施形態において、体腔は、たとえば心血管系、抹消血管系、呼吸器系、循環系、消化器系、尿路系及び/又は生殖器系などにおける内腔、臓器、血管、通路などを含んでもよい。
【0018】
手術、化学療法、放射線療法、塞栓療法を含む多くの医療処置(薬物成分又は放射線成分の有無にかかわらず)を、体内の癌又は他の状態の治療のために用いることができる。放射線療法は、電離放射線を用いる療法であり、外部又は内部で使用することができる。放射線塞栓療法と呼ばれる内部放射線療法の一種は、放射性マイクロスフェアを含む治療部位を特異的に標的化する。このタイプの治療は、たとえば、肝臓に外科的に切除不可能な癌を有する患者などに使用してもよい。
【0019】
前述の様々な体腔内での、かつ様々な目的のためのカテーテル又は他の器具の様々な使用のための、本開示の付属装置、システム及び方法の実施形態は、本付属装置がない場合と比較して優れた精度、正確性及び使いやすさで医師が手技を実行することを可能にするために使用してもよい。
【0020】
器具付属装置は拡張部材を含んでもよい。拡張部材は、バルーン、メッシュ、ブレード、皮弁などであってもよく、かつ機械的に作動させるか、電気的に作動させるか、空気圧で作動させるか、又は膨張させるなどしてもよい。拡張部材によって非拡張構成から拡張構成に移行させて、体腔を閉塞するか、体腔を拡張するか、体腔の開存性を確立するか、又は体腔の開存性を維持してもよい。
【0021】
付属装置は長尺状の送達部材を含んでもよい。長尺状の送達部材の近位端は、患者内で付属装置を移動させるために操作されてもよい。長尺状の送達部材は拡張部材と流体連通していてもよい内腔を有していてもよい。内腔は、拡張部材の拡張及び非拡張のために膨張流体を収容してもよい。内腔は、長尺状の送達部材の操作のためにスタイレットを収容してもよい。
【0022】
治療流体を送達する方法の1つ、たとえば放射線塞栓療法はカテーテルを使用する。カテーテルの遠位端は、ガイドワイヤーに沿って治療部位又は治療部位の近位に送達されてもよい。治療流体、たとえば放射性マイクロスフェアは、本体の外部に位置するカテーテルの近位端によってカテーテルを通して治療部位に送達されてもよい。この治療法における潜在的な懸念事項は、放射性マイクロスフェアが治療部位に留まらずに血流とともに体腔、たとえば動脈を通して移動することであろう。
【0023】
図1Aを参照して、本開示で説明されるタイプのカテーテルの実施形態を説明する。カテーテル280は、本明細書でさらに詳細に説明されている器具付属装置で使用することができる器具の1例である。カテーテル280は、それを通して内腔を有する遠位端281及び近位端282を含む。近位端282におけるハンドル283は、カテーテル280を操作するために医療専門家によって操作されてもよい。カテーテル280は、たとえば、ハンドル283の操作による患者内での移動を容易にし可撓性を向上させるために、カテーテル280の壁284に沿ったカット又はチャネル285を含んでもよい。
【0024】
図1Bを参照して、カテーテル280(たとえば図1Aのカテーテル280)の端部に摺動可能に配置された器具付属装置201を含む本開示の一実施形態による体内のカテーテルシステム図を説明する。治療流体150は、カテーテル280を通して、治療部位100に対して遠位に供給される。装置201の拡張部材230(たとえばコンプライアントバルーン)は、拡張構成時に体腔170を実質的に閉塞する。拡張部材230は、長尺状の送達部材300の膨張内腔を通して膨張流体を供給することによって、非拡張構成から拡張構成に移行されてもよい。体腔170(たとえば血管)は、拡張部材に近位方向かつカテーテル280の遠位端で実質的に閉塞され、治療流体150が、体腔170を通して、近位ではなく実質的に治療部位100に向けて流れることが可能となる。
【0025】
図2A図2B及び図3を参照して、本開示の一実施形態によるカテーテルシステムの一部として、器具付属装置201を説明する。器具付属装置201は、近位端200、遠位端202及び長手方向軸310を有する本体290を含む。本体290の壁210は、長手方向軸310に沿って近位端200と遠位端202との間に延びている。壁210は、近位端200に入口221を有し、遠位端202に出口222を有し、かつ長手方向軸310に沿って延びている器具内腔220を画定する。器具内腔220は、器具内腔220を通して延びている器具、たとえばカテーテル280及びガイドワイヤー270又はカテーテル280もしくはガイドワイヤー270を収容するように構成されている。近位端240及び遠位端242を有する拡張部材230は、図2Aにおいて非拡張構成で示されている。拡張部材230の壁244は、長手方向軸311に沿って近位端240と遠位端242との間に延びている。本体の長手方向軸と、拡張部材の長手方向軸とは、示されているように互いに平行であってもよく、また互いにオフセットされていてもよい。本体及び拡張部材は、同延であってもよく、また互いに径方向にオフセットされていてもよい長手方向軸としての中心軸を有していてもよい。拡張部材230は、本体290の遠位端202で壁210の周りに配置される。図2A図2B及び図3の付属装置は、近位端(図示せず)と、遠位端312と、それを通した膨張内腔314とを有する長尺状の送達部材300を含む。長尺状の送達部材300の遠位端312は、膨張内腔314が拡張部材230と流体連通するように、拡張部材230の近位端240と拡張部材230の遠位端242との間にある。拡張部材230の近位端240は、近位固定バンド331において本体290と長尺状の送達部材300とに固定される。拡張部材230の遠位端242は、遠位固定バンド332において本体290に固定される。固定バンドは、本体、拡張部材、及び/又は長尺状の送達部材が互いに固定される位置にあってもよい。固定は、接着剤、テープ、流動材料、溶接(たとえばレーザー溶接、超音波溶接、ホットジョー熱溶接など)、溶融/再溶融フロープロセスなどであってもよい。固定バンド331、332は、膨張流体を膨張内腔314を通して供給して、図2Aの非拡張構成と図3の拡張構成との間で拡張部材を移行させるために、拡張部材230の内部と拡張部材230の外部との間に実質的に十分な流体シールを形成する。図3は、器具付属品210が拡張構成である図2Aのカテーテルシステムを示す。拡張構成の拡張部材230は楕円形状で示されているが、拡張部材230は、たとえば球、円環、それらの組み合わせなどの他の形状であってもよい。図3の拡張構成である場合、膨張流体は長尺状の部材300を通して配置される。本体290の器具内腔220を通して延びているカテーテル280は、治療流体を送達するために使用してもよい。体腔内で拡張部材230が拡張構成であるとき、治療流体はカテーテル280から体腔に遠位に送達されてもよく、かつ治療流体は、長手方向軸310に沿って拡張部材230を過ぎて近位に流れることを実質的に妨げられてもよい。
【0026】
カテーテルシステムは、器具付属装置201が、治療部位に向けて、又は治療部位から離れて本体290を通して移動されてもよいような送達構成で、図2A及び図2Bに示されている。器具内腔220は、器具内腔220を通して延びているガイドワイヤー270に沿って装填されたカテーテル280とともに示されている。膨張内腔314は、器具に沿った付属装置の移動時に、送達部材の膨張内腔を硬直させるために使用してもよい、それを通して延びているスタイレット260とともに示されている。スタイレット260は、スタイレット260及び部材を遠位又は近位に移動させて、付属装置201を器具(すなわちカテーテル280及びガイドワイヤー270)に沿って遠位又は近位に移動させてもよいように、長尺状の送達部材300の近位端(図示せず)に連結されてもよい。
【0027】
図4A及び図4Bを参照して、図2A図3の器具付属装置201の斜視図を非拡張構成で示す。本体290及び拡張部材230を含む長尺状の送達部材300の遠位端312での、図2A図3で示されている器具付属装置201の一部を示す。ハンドル400は、長尺状の送達部材300の近位端313に配置される。膨張内腔は、ハンドル400の長手方向軸420に沿ってハンドル内腔410と流体連通している。キャップ430は、ハンドル400の近位端に可逆的に連結されている。キャップ430は、たとえばスレッド、スナップフィット、キー付きノッチ、接着剤などの様々な手段によってハンドル400に可逆的に取り付けられてもよい。スタイレット260の近位端は、キャップ430に連結されたハンドル400が近位又は遠位に移動されるとき、長尺状の送達部材300、本体290及び拡張部材230が、同様に、器具内腔内に配置された器具に沿って近位又は遠位に移動されるように、キャップ430に取り付けられる。キャップ430は、図4Bに示すように、長尺状の送達部材300からスタイレット260が近位に抜き取られるように、ハンドル400から取りはずされてもよい。長尺状の送達部材からスタイレット260を取り外し、膨張流体を、ハンドル内腔410を通し、膨張内腔314を通して拡張部材230に供給して、拡張部材230を図3の拡張型構成に移行させてもよい。
【0028】
図5を参照して、本開示の一実施形態による、体腔170内の2つの器具付属装置の部分断面図を示す。遠位器具付属装置201及び近位器具付属装置203は、それぞれ、器具、たとえばガイドワイヤー270及びカテーテル280又はガイドワイヤー270もしくはカテーテル280の周りに配置された器具内腔を有する本体を有してもよい。遠位器具付属装置201は、ガイドワイヤー270のみを収容してもよい器具内腔を有していてもよい。遠位器具付属装置201及び近位器具付属装置203は、拡張部材230のそれぞれのための開口部、たとえば、近位器具付属装置203の拡張部材230と流体連通している長尺状の送達部材300の壁を通した開口部を有する1つの長尺状の送達部材300を有していてもよい。あるいは、各装置201、203は、それら自体の長尺状の送達部材300を含んでもよい。治療流体150が、遠位キャップ500を過ぎて遠位に流れないようにガイドワイヤー270が密閉して延びるのに十分な広さの開口部を有していてもよい遠位器具付属装置201に、遠位キャップ500が含まれてもよい。治療流体150を収容する体腔170の治療部位100は、装置201と装置203との間にある。この治療部位100は、装置201と装置203との間に、たとえば、体腔170の患部に合わせるために、装置201、203の1つ又は両方を、近位及び遠位又は近位もしくは遠位に移動させることによってカスタマイズされてもよい長手方向の長さを有する。ガイドワイヤー270は、それが治療部位100を通過するように移動されてもよい。遠位器具付属装置201は、治療部位に対して遠位のガイドワイヤー270の遠位端に向けて長尺状の送達部材300を通して第1スタイレットによってガイドされてもよく、近位器具付属装置203は、第2スタイレット及び第1スタイレット又は第2スタイレットもしくは第1スタイレットによって、遠位器具付属装置201の近位位置及び治療部位の近位位置にガイドされてもよい。付属装置201は、治療部位及び器具又は治療部位もしくは器具に対して付属装置201を配置しなおすために、器具に沿ってさらに再配置してもよい。第1及び第2又は第1もしくは第2スタイレットは取り外されてもよく、膨張流体150は、治療部位の両側で拡張部材230を膨張させるために、遠位器具付属装置201及び近位器具付属装置203の長尺状の送達部材300に供給されてもよい。カテーテルは、拡張部材間に配置するために、ガイドワイヤーに沿って近位付属装置の器具内腔を通して通過させてもよい。カテーテルを通して送達される治療流体は、拡張部材間に含まれてもよい。同じ体腔170内に付属装置201、付属装置203の両方が図示されているが、付属装置201、付属装置203の1つは、たとえば拡張部材230で第2体腔を実質的に閉塞するために第2体腔内に位置してもよい。
【0029】
様々な実施形態において、代替カテーテル280は、近位付属装置203及び遠位付属装置201のそれぞれの器具内腔を通して延びていてもよい。カテーテル280は、それを通して延びているガイドワイヤー270に適合してもよい遠位弁を含んでもよい。遠位弁は、治療流体150が遠位弁を過ぎて遠位に流れないように、ガイドワイヤー270の周りを十分にシールしてもよい。カテーテル280は、カテーテル280の長手方向に沿った壁を通して1つ以上の側面開口部を有していてもよい。開口部は、治療部位100内の遠位付属装置201と近位付属装置203との間に配置されてもよい。治療流体150は、カテーテル280を通して送達され、治療部位100内の開口部を通して排出されてもよい。
【0030】
様々な実施形態において、遠位器具付属装置201は、治療部位100の調整可能な遠位端を画定するガイドワイヤー270に沿って遠位器具付属装置201の拡張部材230に連結された第1の長尺状の送達部材を通して延びている第1スタイレットにガイドされてもよい。近位器具付属装置203は、治療部位の調整可能な近位端を画定するガイドワイヤー270に沿って近位器具付属装置203の拡張部材230に連結された第2の長尺状の送達部材を通して延びている第2スタイレットにガイドされてもよい。遠位器具付属装置201の第1の長尺状の送達部材は、近位器具付属装置203の第2の長尺状の送達部材と同軸であってもよく、かつ/又はそれにはめ込まれてもよい。スタイレットは取り外されてもよく、また膨張流体150は、遠位器具付属装置201及び近位器具付属装置203の長尺状の送達部材に供給されて、治療部位100の両方の端部で拡張部材230を膨張させてもよい。カテーテルは、ガイドワイヤーに沿って近位付属装置の器具内腔を通して拡張部材間の位置まで通過させてもよい。カテーテルを通して送達される治療流体は、拡張部材間の治療部位100内に含まれてもよい。
【0031】
様々な実施形態において、長尺状の送達部材は、ゴム、シリコーン、ポリマー、金属、合金、液体シリコーンゴム、天然ゴムなどを含んでもよい可撓性部材であってもよい。拡張部材間のシール及び拡張部材に対するシール又は拡張部材間のシールもしくは拡張部材に対するシールを提供するために選択されてもよい、シリコーンなどのより硬質でない材料と比較して構造及び支持を提供するためにポリマー及び金属などのより硬質の材料が選択されてもよい。長尺状の送達部材は固くてもよく、又は膨張内腔などの内腔を含んでもよい。長尺状の送達部材は拡張部材と流体連通していてもよい。長尺状の送達部材は、拡張部材の近位端と拡張部材の遠位端との間に配置されてもよい。膨張内腔は、溶接され、はんだ付けされ、ろう付けされ、固着され、接着され、固定され、又は別の方法で本体に固定的に取り付けられてもよい。
【0032】
様々な実施形態において、拡張部材は拡張構成及び非拡張構成を有していてもよい。拡張部材は、様々なコンプライアント、セミコンプライアント、又はノンコンプライアント材料を含んでもよい。これらの材料は、シリコーン、ラテックス、ポリウレタン、ゴム、イソブチレンなどを含んでもよい。拡張部材の壁の厚さは材料によって異なってもよく、また非拡張構成及び拡張構成における拡張部材の外径と関連付けてもよい。拡張部材は、患者内で使用する前にその弾性を増すために1回又は複数回拡張及び非拡張してもよく、又は別様に引き伸ばしてもよく、これによって拡張部材の対称膨張を改善してもよく、また拡張部材のセンタリングメカニクスを改善してもよい。拡張部材は、1つ以上の長尺状の送達部材によって1つ以上の膨張内腔を通して膨張流体を提供することによって拡張されてもよい。拡張部材を膨張するか又は非膨張にするために同じ膨張内腔を使用してもよい。あるいは、膨張供給内腔及び膨張復帰内腔を間欠的又は連続的に用いて、拡張部材を通して膨張流体を循環させてもよい。膨張供給内腔及び膨張復帰内腔を通した膨張流体の連続流れによって、拡張部材内の膨張流体の所望の圧力を実質的に維持してもよく、又は膨張流体は、拡張部材内の所望の温度を維持するために、熱せられて循環されてもよい。1つの長尺状の送達部材は、膨張流体のための複数の内腔及び二股状の内腔又は複数の内腔もしくは二股状の内腔を含んでもよい。
【0033】
様々な実施形態において、カテーテルを通して供給される治療流体は、塞栓流体(マイクロスフェア、閉塞ビーズ、Y90ビーズなど)、造影剤、食塩水、薬物、血液などを含んでもよい。
【0034】
様々な実施形態において、長尺状の送達部材を通して供給される膨張流体は、食塩水、水、CO、希釈された造影剤などを含んでもよい。
様々な実施形態において、体腔を通して治療流体を送達する方法は、第1カテーテル付属品の器具内腔を通してガイドワイヤーを挿入することを含んでもよい。ガイドワイヤーは、たとえば、アクセスシースを通し、体腔を通して患者の第1治療部位に前進し、カテーテルは、ガイドワイヤーの周りの器具内腔に挿入される。カテーテルは、アクセスシースを通して、ガイドワイヤーに沿って体腔に挿入されてもよい。カテーテルは第1治療部位に前進される。ガイドワイヤー及びカテーテル又はガイドワイヤーもしくはカテーテルの挿入時ならびに前進時に、付属装置は本体の外部に維持される。ガイドワイヤー及びカテーテル又はガイドワイヤーもしくはカテーテルが治療部位に達した後、第1カテーテル付属品を、第1治療部位に近位の位置までカテーテルに沿って前進させる。カテーテル付属品は、可逆的に連結され、膨張内腔を通して延びているスタイレットとともに前進されてもよい。膨張流体は、(スタイレット(使用した場合)の除去後に)膨張内腔に挿入されて拡張部材を膨張させてもよく、また治療流体は、カテーテルを通して供給されてもよい。治療流体は、マイクロスフェア、閉塞ビーズ、Y90ビーズ又は造影色素を含んでもよい。治療流体の送達後、拡張部材を非拡張にし、スタイレットを膨張内腔に再挿入し、第1カテーテル付属品を本体から取り除くか、又は第2治療部位に移動してもよい。次いで、スタイレットを再度取り外し、拡張部材を再拡張し、治療流体の2回目投与量を供給してもよい。
【0035】
様々な実施形態において、体腔を通して治療流体を送達する方法は、第2カテーテル付属品の第2器具内腔を通してガイドワイヤーを挿入することも含んでもよい。膨張内腔が膨張流体を供給されるとき、拡張部材は膨張する。この実施形態は、第1拡張部材と第2拡張部材との間の第1治療部位を形成する。たとえば、ガイドワイヤーは、器具内腔の両方を通して延びて、患者の体を通して前進させてもよい。カテーテルはガイドワイヤーに沿って延びてもよい。1つのカテーテル付属品と、それに続くもう1つのカテーテル付属品が、カテーテル上の位置に順次に又は一緒に移動してもよい。拡張バルーン以外の拡張部材が用いられる場合、治療流体は、説明したものと実質的に同じ方法で送達されてもよい。拡張部材を拡張構成と非拡張構成との間で移行させるために、送達部材の近位端から機構を作動(たとえば機械的に作動、電気的に作動、空気圧で作動)させてもよい。拡張部材の構成を移行させるために、機構は、近位端から送達部材に沿って遠位方向に拡張部材まで延びていてもよい。
【0036】
本明細書に記載の様々な実施形態に加えて、本開示の変形、改変及び他の実施態様が当業者に想起されるであろう。したがって、本開示は、前述の例示的説明によってではなく、以下の特許請求の範囲によって定義される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5