(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】等化回路、データ収集方法及びメモリ
(51)【国際特許分類】
H04B 3/06 20060101AFI20231228BHJP
H04L 25/03 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
H04B3/06 Z
H04L25/03 C
(21)【出願番号】P 2022539727
(86)(22)【出願日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2021097401
(87)【国際公開番号】W WO2022062468
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】202011018885.X
(32)【優先日】2020-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジーチアン
【審査官】後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-110643(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 3/06
H04L 25/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
等化回路であって、
第1入力バッファ回路、第2入力バッファ回路及び選択サンプリング回路を含み、前記第1入力バッファ回路と前記第2入力バッファ回路がそれぞれ前記選択サンプリング回路に接続され、前記第1入力バッファ回路と前記第2入力バッファ回路に採用される基準電圧が異なり、
前記選択サンプリング回路は、前記等化回路が前回に出力したデータに基づいて、前記第1入力バッファ回路から出力されたデータ信号又は前記第2入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを前記等化回路が現在出力するデータと
し、
デュアル基準電圧発生器を更に含み、
前記第1入力バッファ回路の基準電圧入力端に接続される第1基準電圧出力端と、前記第2入力バッファ回路の基準電圧入力端に接続される第2基準電圧出力端とを備え、
前記第1入力バッファ回路は第1コンパレータ回路と第1遅延回路を含み、前記第1コンパレータ回路と前記第1遅延回路とが直列に接続され、前記第1コンパレータ回路の基準電圧入力端が前記第1基準電圧出力端に接続されており、
前記第2入力バッファ回路は第2コンパレータ回路と第2遅延回路を含み、前記第2コンパレータ回路と前記第2遅延回路とが直列に接続され、前記第2コンパレータ回路の基準電圧入力端が前記第2基準電圧出力端に接続されており、
前記第1コンパレータ回路の信号入力端と前記第2コンパレータ回路の信号入力端が同じ入力データ信号に接続されることを特徴とする、等化回路。
【請求項2】
前記選択サンプリング回路は選択回路とサンプリング回路を含み、前記選択回路と前記サンプリング回路が接続されており、
前記選択回路は、前記サンプリング回路から送信されたデータに基づいて、前記第1入力バッファ回路から出力されたデータ信号又は前記第2入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択して前記サンプリング回路に入力するように構成され、
前記サンプリング回路は、前記選択回路から入力されたデータ信号に対してデータサンプリングを行うように構成されることを特徴とする
請求項1に記載の等化回路。
【請求項3】
前記選択回路は第1選択回路と第2選択回路を含み、前記サンプリング回路は第1サンプリング回路と第2サンプリング回路を含み、
前記第1選択回路の2つの入力端はそれぞれ前記第1入力バッファ回路の出力端と前記第2入力バッファ回路の出力端に接続され、前記第2選択回路の2つの入力端はそれぞれ前記第1入力バッファ回路の出力端と前記第2入力バッファ回路の出力端に接続されており、
前記第1選択回路の出力端は前記第1サンプリング回路の入力端に接続され、前記第1選択回路の制御端は前記第2サンプリング回路の出力端に接続され、前記第2選択回路の出力端は前記第2サンプリング回路の入力端に接続され、前記第2選択回路の制御端は前記第1サンプリング回路の出力端に接続されていることを特徴とする
請求項
2に記載の等化回路。
【請求項4】
前記第1サンプリング回路は、現在収集したデータを前記第2選択回路の制御端に送信し、前記第2選択回路は、前記第1サンプリング回路から送信されたデータに基づいて、前記第1入力バッファ回路又は前記第2入力バッファ回路内のデータを選択して前記第2サンプリング回路に入力し、
前記第2サンプリング回路は、現在収集したデータを前記第1選択回路の制御端に送信し、前記第1選択回路は、前記第2サンプリング回路から送信されたデータに基づいて、前記第1入力バッファ回路又は前記第2入力バッファ回路内のデータを選択して前記第1サンプリング回路に入力することを特徴とする
請求項
3に記載の等化回路。
【請求項5】
前記第1サンプリング回路から前記第2選択回路の制御端に送信されたデータが1である場合、前記第2選択回路は前記第1入力バッファ回路の出力データを選択して前記第2サンプリング回路に入力し、前記第1サンプリング回路から前記第2選択回路の制御端に送信されたデータが0である場合、前記第2選択回路は前記第2入力バッファ回路の出力データを選択して前記第2サンプリング回路に入力し、
前記第2サンプリング回路から前記第1選択回路の制御端に送信されたデータが1である場合、前記第1選択回路は前記第1入力バッファ回路の出力データを選択して前記第1サンプリング回路に入力し、前記第2サンプリング回路から前記第1選択回路の制御端に送信されたデータが0である場合、前記第1選択回路は前記第2入力バッファ回路の出力データを選択して前記第1サンプリング回路に入力することを特徴とする
請求項
4に記載の等化回路。
【請求項6】
サンプリングクロック入力回路を更に含み、
前記サンプリングクロック入力回路の出力端は、それぞれ前記第1サンプリング回路と前記第2サンプリング回路のサンプリングクロックの入力端に接続されており、
前記サンプリングクロック入力回路は、前記第1サンプリング回路と前記第2サンプリング回路にサンプリングクロック信号を提供するように構成されることを特徴とする
請求項
5に記載の等化回路。
【請求項7】
前記第1サンプリング回路は、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち上がりエッジによって、前記第1選択回路から入力されたデータに対してデータサンプリングを行い、
前記第2サンプリング回路は、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち下がりエッジによって、前記第2選択回路から入力されたデータに対してデータサンプリングを行うことを特徴とする
請求項
6に記載の等化回路。
【請求項8】
前記等化回路が現在出力するデータが、前記第1サンプリング回路が前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち上がりエッジによって収集したデータである場合、前記等化回路が前回に出力したデータは、前記第2サンプリング回路が、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の前記立ち上がりエッジの1つ前の隣接立ち下がりエッジによって収集したデータであり、
前記等化回路が現在出力するデータが、前記第2サンプリング回路が前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち下がりエッジによって収集したデータである場合、前記等化回路が前回に出力したデータは、前記第1サンプリング回路が、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の前記立ち下がりエッジの1つ前の隣接立ち上がりエッジによって収集したデータであることを特徴とする
請求項
7に記載の等化回路。
【請求項9】
前記第1コンパレータ回路と前記第2コンパレータ回路に同じ回路構成が採用されることを特徴とする
請求項
1に記載の等化回路。
【請求項10】
前記第1遅延回路と前記第2遅延回路に同じ回路構成が採用されることを特徴とする
請求項
1に記載の等化回路。
【請求項11】
前記第1選択回路と前記第2選択回路に同じ回路構成が採用されることを特徴とする請求項
3~
8のいずれか一項に記載の等化回路。
【請求項12】
前記第1サンプリング回路と前記第2サンプリング回路に同じ回路構成が採用されることを特徴とする
請求項
3~
8のいずれか一項に記載の等化回路。
【請求項13】
前記第1入力バッファ回路に採用される基準電圧が前記第2入力バッファ回路に採用される基準電圧より大きいことを特徴とする
請求項1~
8のいずれか一項に記載の等化回路。
【請求項14】
データ収集方法であって、等化回路に適用され、前記等化回路は、
請求項1~13のいずれか一項に記載の等化回路であり、前記データ収集方法は、
サンプリングクロック信号に応答して、前記等化回路が前回に出力したデータに基づいて、前記
等化回路の第1入力バッファ回路
と第2入力バッファ回路のうちの1つの入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを前記等化回路が現在出力するデータとすることを含むことを特徴とする、データ収集方法。
【請求項15】
請求項1~
13のいずれか一項に記載の等化回路を含むことを特徴とする、メモリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年9月24日に中国特許庁に提出された、出願番号が202011018885.Xであり、発明の名称が「等化回路、データ収集方法及びメモリ」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照によって本願に組み込まれる。
【0002】
本願の実施例は、集積回路の技術分野に関し、特に、等化回路、データ収集方法及びメモリに関するものである。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ高速リンクにおいて、データ信号の伝送速度がますます速くなるのに伴い、明らかな符号間干渉(Inter Symbol Interference:ISIと略称する)の発生を回避することが困難になっている。従って、高速リンクデータ信号に対して等化処理を行い、それによって、使用可能なデータ信号を再度取得することが必要になる。
【0004】
メモリ受信器回路設計において、主に連続時間線形等化器(Continuous Time Linear Equalizer:CTLE)アーキテクチャを用いて等化処理を行い、その機能としては、チャンネルの減衰特性により信号補償を行ってデータ信号の品質を向上させることである。
【0005】
しかしながら、従来の等化処理方式は高速受信器の受信データ信号の品質要求を満たすことが困難である。従って、受信データ信号の品質をどのように更に向上させるかは、早急な解決の待たれる課題である。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施例は、受信データ信号の品質を効果的に向上させることができる等化回路、データ収集方法及びメモリを提供する。
【0007】
第1様態においては、本願の実施例は、等化回路を提供し、等化回路は、第1入力バッファ回路、第2入力バッファ回路及び選択サンプリング回路を含み、第1入力バッファ回路と第2入力バッファ回路がそれぞれ選択サンプリング回路に接続され、第1入力バッファ回路と第2入力バッファ回路に採用される基準電圧が異なる。
【0008】
選択サンプリング回路は、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、第1入力バッファ回路から出力されたデータ信号又は第2入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを等化回路が現在出力するデータとする。
【0009】
本願の実施例による等化回路は、異なる基準電圧を採用する入力バッファ回路を2種含み、データ収集時、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、上記2つの入力バッファ回路から適切な入力バッファ回路を1つ選択してから、選択された入力バッファ回路から出力されたデータ信号に対してデータサンプリングを行って、等化回路の入力電圧マージンを効果的に増加して、更に受信データ信号の品質を向上させることができる。
【0010】
実行可能な一実施形態では、デュアル基準電圧発生器を更に含み、前記第1入力バッファ回路の基準電圧入力端に接続される第1基準電圧出力端と、前記第2入力バッファ回路の基準電圧入力端に接続される第2基準電圧出力端とを備える。
【0011】
実行可能な一実施形態では、前記選択サンプリング回路は選択回路とサンプリング回路を含み、前記選択回路と前記サンプリング回路が接続されており、前記選択回路は、前記サンプリング回路から送信されたデータに基づいて、前記第1入力バッファ回路から出力されたデータ信号又は前記第2入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択して前記サンプリング回路に入力するように構成され、前記サンプリング回路は、前記選択回路から入力されたデータ信号に対してデータサンプリングを行うように構成される。
【0012】
実行可能な一実施形態では、前記選択回路は第1選択回路と第2選択回路を含み、前記サンプリング回路は第1サンプリング回路と第2サンプリング回路を含む。
【0013】
前記第1選択回路の2つの入力端はそれぞれ前記第1入力バッファ回路の出力端と前記第2入力バッファ回路の出力端に接続され、前記第2選択回路の2つの入力端はそれぞれ前記第1入力バッファ回路の出力端と前記第2入力バッファ回路の出力端に接続されている。
【0014】
前記第1選択回路の出力端は前記第1サンプリング回路の入力端に接続され、前記第1選択回路の制御端は前記第2サンプリング回路の出力端に接続され、前記第2選択回路の出力端は前記第2サンプリング回路の入力端に接続され、前記第2選択回路の制御端は前記第1サンプリング回路の出力端に接続されている。
【0015】
実行可能な一実施形態では、前記第1サンプリング回路は、現在収集したデータを前記第2選択回路の制御端に送信し、前記第2選択回路は、前記第1サンプリング回路から送信されたデータに基づいて、前記第1入力バッファ回路又は前記第2入力バッファ回路内のデータを選択して前記第2サンプリング回路に入力する。前記第2サンプリング回路は、現在収集したデータを前記第1選択回路の制御端に送信し、前記第1選択回路は、前記第2サンプリング回路から送信されたデータに基づいて、前記第1入力バッファ回路又は前記第2入力バッファ回路内のデータを選択して前記第1サンプリング回路に入力する。
【0016】
実行可能な一実施形態では、前記第1サンプリング回路から前記第2選択回路の制御端に送信されたデータが1である場合、前記第2選択回路は前記第1入力バッファ回路の出力データを選択して前記第2サンプリング回路に入力する。前記第1サンプリング回路から前記第2選択回路の制御端に送信されたデータが0である場合、前記第2選択回路は前記第2入力バッファ回路の出力データを選択して前記第2サンプリング回路に入力する。
【0017】
前記第2サンプリング回路から前記第1選択回路の制御端に送信されたデータが1である場合、前記第1選択回路は前記第1入力バッファ回路の出力データを選択して前記第1サンプリング回路に入力する。前記第2サンプリング回路から前記第1選択回路の制御端に送信されたデータが0である場合、前記第1選択回路は前記第2入力バッファ回路の出力データを選択して前記第1サンプリング回路に入力する。
【0018】
実行可能な一実施形態では、前記等化回路は、サンプリングクロック入力回路を更に含み、前記サンプリングクロック入力回路の出力端はそれぞれ前記第1サンプリング回路と前記第2サンプリング回路のサンプリングクロックの入力端に接続されており、前記サンプリングクロック入力回路は、前記第1サンプリング回路と前記第2サンプリング回路にサンプリングクロック信号を提供するように構成される。
【0019】
実行可能な一実施形態では、前記第1サンプリング回路は、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち上がりエッジによって、前記第1選択回路から入力されたデータに対してデータサンプリングを行う。前記第2サンプリング回路は、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち下がりエッジによって、前記第2選択回路から入力されたデータに対してデータサンプリングを行う。
【0020】
実行可能な一実施形態では、前記等化回路が現在出力するデータが、前記第1サンプリング回路が前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち上がりエッジによって収集したデータである場合、前記等化回路が前回に出力したデータは、前記第2サンプリング回路が、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の前記立ち上がりエッジの1つ前の隣接立ち下がりエッジによって収集したデータである。
【0021】
前記等化回路が現在出力するデータが、前記第2サンプリング回路が前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の立ち下がりエッジによって収集したデータである場合、前記等化回路が前回に出力したデータは、前記第1サンプリング回路が、前記等化回路の受信したサンプリングクロック信号の前記立ち下がりエッジの1つ前の隣接立ち上がりエッジによって収集したデータである。
【0022】
実行可能な一実施形態では、前記第1入力バッファ回路は第1コンパレータ回路と第1遅延回路を含み、前記第1コンパレータ回路と前記第1遅延回路とが直列に接続され、前記第1コンパレータ回路の基準電圧入力端が前記第1基準電圧出力端に接続されている。
【0023】
前記第2入力バッファ回路は第2コンパレータ回路と第2遅延回路を含み、前記第2コンパレータ回路と前記第2遅延回路とが直列に接続され、前記第2コンパレータ回路の基準電圧入力端が前記第2基準電圧出力端に接続されている。
【0024】
前記第1コンパレータ回路の信号入力端と前記第2コンパレータ回路の信号入力端が同じ入力データ信号に接続される。
【0025】
実行可能な一実施形態では、前記第1コンパレータ回路と前記第2コンパレータ回路に同じ回路構成が採用される。
【0026】
実行可能な一実施形態では、前記第1遅延回路と前記第2遅延回路に同じ回路構成が採用される。
【0027】
実行可能な一実施形態では、前記第1選択回路と前記第2選択回路に同じ回路構成が採用される。
【0028】
実行可能な一実施形態では、前記第1サンプリング回路と前記第2サンプリング回路に同じ回路構成が採用される。
【0029】
実行可能な一実施形態では、前記第1入力バッファ回路に採用される基準電圧が前記第2入力バッファ回路に採用される基準電圧より大きい。
【0030】
第2様態においては、本願の実施例は、採用される基準電圧が異なる2つの入力バッファ回路を含む等化回路に適用されるデータ収集方法を提供する。
【0031】
上記データ収集方法は、サンプリングクロック信号に応答して、前記等化回路が前回に出力したデータに基づいて、前記2つの入力バッファ回路のうちの1つの入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを前記等化回路が現在出力するデータとするステップを含む。
【0032】
本願の実施例によるデータ収集方法は、データ収集時、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、2つの異なる入力バッファ回路から適切な入力バッファ回路を1つ選択してから、選択された入力バッファ回路から出力されたデータ信号に対してデータサンプリングを行って、等化回路の入力電圧マージンを効果的に増加して、更に受信データ信号の品質を向上させることができる。
【0033】
第3様態においては、本願の実施例は、本願の実施例の第1様態で提供された等化回路を含むメモリを提供する。
【0034】
本願の実施例による等化回路、データ収集方法及びメモリにおいては、等化回路は異なる基準電圧を有する入力バッファ回路を2つ含み、選択サンプリング回路はデータ収集時、前倒してデータ等化処理を行うように、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、上記2つの入力バッファ回路からそのうちの一方の出力データ信号を選択してデータ収集を行う必要があり、これによって、ISIをより効果的に除去して、受信データ信号の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本願の実施例による等化回路の回路構成模式図である。
【
図2】本願の実施例による別の等化回路の回路構成模式図である。
【
図3】本願の実施例による等化回路のデータ収集過程でのオシログラムである。
【
図4】本願の実施例による等化回路の等化処理効果模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本願の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、本願の実施例又は従来技術の記述に用いられる図面について簡単に説明するが、当然ながら、以下に記載する図面は単に本願の実施例の一部であり、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面に想到し得る。
【0037】
本願の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に本願の実施例における図面を参照し、本願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく、得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0038】
本願の実施例は、各種のメモリに適用することができる新たな等化回路を提供し、具体的には各種のメモリ製品内の受信器回路に適用することができ、例えば、DDR4型メモリ内の受信器回路に適用することができる。
【0039】
また、高速受信器を設計する時にも本願の実施例に提供される等化回路を採用することができる。
【0040】
現在、メモリの受信器回路設計において、主にCTLEアーキテクチャを採用して等化処理を行い、その機能としては、チャンネルの減衰特性により信号補償を行って信号の品質を向上させる。しかし、従来のこのような等化処理方式は例えばDDR4型メモリに求められる信号品質を満たすことが困難である。
【0041】
信号品質を向上させるために、本願の実施例に提供される等化回路は、異なる基準電圧を有する2つの入力バッファ回路を含み、選択サンプリング回路はデータ収集時、前回に収集したデータに基づいて、上記2つの入力バッファ回路から適切な入力バッファ回路を1つ選択し、選択された入力バッファ回路から出力されたデータ信号に基づいてデータサンプリングを行い、それによって前倒してデータ等化処理を行い、ISIをより効果的に除去して、受信データ信号の品質を向上させることができる。
【0042】
本願の実施例による等化回路の回路構成模式図である
図1を参照する。上記等化回路は、第1入力バッファ回路10、第2入力バッファ回路20及び選択サンプリング回路30を含む。
【0043】
第1入力バッファ回路10と第2入力バッファ回路20がそれぞれ選択サンプリング回路30に接続され、第1入力バッファ回路10と第2入力バッファ回路20に採用される基準電圧が異なる。
【0044】
選択サンプリング回路30は、等化回路は、前回に出力したデータに基づいて、第1入力バッファ回路10から出力されたデータ信号又は第2入力バッファ回路20から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを等化回路が現在出力するデータとする。
【0045】
一例として、等化回路が前回に出力したデータの値が1である場合、選択サンプリング回路30は第1入力バッファ回路10から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを等化回路が現在出力するデータとする。等化回路が前回に出力したデータの値が0である場合、選択サンプリング回路30は第2入力バッファ回路20から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを等化回路が現在出力するデータとする。
【0046】
第1入力バッファ回路10と第2入力バッファ回路20に採用される基準電圧が異なるため、第1入力バッファ回路10と第2入力バッファ回路20で受信データと基準電圧を比較する時の電圧マージンも異なることは理解可能である。選択サンプリング回路30はデータ収集時、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、第1入力バッファ回路10から出力されたデータ信号からデータ収集を行うか、それとも、第2入力バッファ回路20から出力されたデータ信号からデータ収集を行うかを選択し、これによって、上記等化回路は前回に出力したデータに基づいて前倒してデータ等化処理を行うことができ、ISIを除去して、受信データ信号の品質を向上させることに寄与する。
【0047】
更に、上記実施例で記述された内容に基づき、本願の実施例による別の等化回路の回路構成模式図である
図2を参照する。本願の可能な一実施形態では、上記等化回路は基準電圧発生器40を更に含み、
基準電圧発生器40は第1基準電圧出力端Hと第2基準電圧出力端Lを含み、第1基準電圧出力端Hから出力される第1基準電圧は、第2基準電圧出力端Lから出力される第2基準電圧と異なる。
【0048】
選択可能に、第1基準電圧が第2基準電圧より大きい。
【0049】
第1基準電圧出力端Hが第1入力バッファ回路10の基準電圧入力端に接続され、第2基準電圧出力端Lが第2入力バッファ回路20の基準電圧入力端に接続されている。
【0050】
本願の実施例では、選択サンプリング回路30は選択回路とサンプリング回路を含み、この選択回路とサンプリング回路とが接続されている。上記選択回路は、上記サンプリング回路から送信されたデータに基づいて、第1入力バッファ回路10から出力されたデータ信号又は第2入力バッファ回路20から出力されたデータ信号を選択して上記サンプリング回路に入力するように構成されてもよい。上記サンプリング回路はこの選択回路から入力されたデータ信号に対してデータサンプリングを行うように構成される。
【0051】
具体的には、また
図2を参照し、上記選択回路は第1選択回路31と第2選択回路32を含み、上記サンプリング回路は第1サンプリング回路33と第2サンプリング回路34を含み、
第1選択回路31は、2つの入力端aとbがそれぞれ第1入力バッファ回路10の出力端と第2入力バッファ回路20の出力端に接続され、第2選択回路32は2つの入力端aとbがそれぞれ第1入力バッファ回路10の出力端と第2入力バッファ回路20の出力端に接続されている。
【0052】
第1選択回路31は、出力端が第1サンプリング回路33の入力端に接続され、制御端cが第2サンプリング回路34の出力端に接続され、第2選択回路32は、出力端が第2サンプリング回路34の入力端に接続され、制御端cが第1サンプリング回路33の出力端に接続されている。
【0053】
第1サンプリング回路33は、現在収集したデータDQ_RISEを第2選択回路32の制御端cに送信するように構成され、第2選択回路32は、第1サンプリング回路33から送信されたデータDQ_RISEに基づいて、第1入力バッファ回路10又は第2入力バッファ回路20内のデータを選択して第2サンプリング回路34に入力する。
【0054】
第2サンプリング回路34は、現在収集したデータDQ_FALLを第1選択回路31の制御端cに送信するように構成され、第1選択回路31は、第2サンプリング回路34から送信されたデータDQ_FALLに基づいて、第1入力バッファ回路10又は第2入力バッファ回路20内のデータを選択して第1サンプリング回路33に入力する。
【0055】
選択可能に、第1サンプリング回路33から第2選択回路32の制御端cに送信されたデータDQ_RISEが1である場合、第2選択回路32は第1入力バッファ回路10の出力データを選択して第2サンプリング回路34に入力する。第1サンプリング回路33から第2選択回路32の制御端cに送信されたデータDQ_RISEが0である場合、第2選択回路32は第2入力バッファ回路20の出力データを選択して第2サンプリング回路34に入力する。
【0056】
第2サンプリング回路34から第1選択回路31の制御端cに送信されたデータDQ_FALLが1である場合、第1選択回路31は第1入力バッファ回路10の出力データを選択して第1サンプリング回路33に入力する。第2サンプリング回路34から第1選択回路31の制御端cに送信されたデータDQ_FALLが0である場合、第1選択回路31は第2入力バッファ回路20の出力データを選択して第1サンプリング回路33に入力する。
【0057】
選択可能に、回路整合度を向上させて、回路設計コストを節約できるように、第1選択回路31と第2選択回路32は同じ回路構成を採用してもよい。
【0058】
選択可能に、回路整合度を向上させて、回路設計コストを節約するように、第1サンプリング回路33と第2サンプリング回路34は同じ回路構成を採用してもよい。
【0059】
更に、上記等化回路は、サンプリングクロック入力回路50を更に含み、サンプリングクロック入力回路50の出力端がそれぞれ第1サンプリング回路33と第2サンプリング回路34のサンプリングクロックの入力端に接続されており、且つ第1サンプリング回路33と第2サンプリング回路34にサンプリングクロック信号を提供することができる。
【0060】
ここで、サンプリングクロック入力回路50は互いに逆方向であるサンプリングクロック信号DQSとDQSBを受信することができる。
【0061】
また、サンプリングクロック入力回路50はコンパレータ回路と遅延回路を更に含む。遅延回路はコンパレータ回路から出力されるサンプリングクロック信号の位相を調節することができる。
【0062】
一例として、第1サンプリング回路33は受信したサンプリングクロック信号DQSが立ち上がりエッジである場合、第1選択回路31から出力されたデータ信号に基づいてデータサンプリングを行って、データDQ_RISEを収集し、且つデータDQ_RISEを第2選択回路32に送信して、第2選択回路32の制御信号とする。第2サンプリング回路34は受信したサンプリングクロック信号DQSが立ち下がりエッジである場合、第2選択回路32から出力されたデータ信号に基づいてデータサンプリングを行って、データDQ_FALLを収集し、且つデータDQ_FALLを第1選択回路31に送信して、第1選択回路31の制御信号とする。
【0063】
更に、また
図2を参照し、第1入力バッファ回路10は第1コンパレータ回路11と第1遅延回路12を含み、第1コンパレータ回路11と第1遅延回路12とが直列に接続され、第1コンパレータ回路11の基準電圧入力端が第1基準電圧出力端Hに接続されている。
【0064】
第2入力バッファ回路20は第2コンパレータ回路21と第2遅延回路22を含み、第2コンパレータ回路21と第2遅延回路22とが直列に接続され、第2コンパレータ回路21の基準電圧入力端が第2基準電圧出力端Lに接続されている。
【0065】
第1コンパレータ回路11の信号入力端と第2コンパレータ回路21の信号入力端が同じ入力データ信号DQに接続される。
【0066】
ここで、第1遅延素子12は、DQ信号の位相を調節して、第1サンプリング回路33の受信するDQ信号をサンプリングクロック信号と同期させるためのものであり、これによって第1サンプリング回路33はサンプリングクロック信号により正確なデータを収集することができる。第2遅延素子22は同様にDQ信号の位相を調節して、第2サンプリング回路34の受信するDQ信号をサンプリングクロック信号と同期させるためのものであり、これによって第2サンプリング回路34はサンプリングクロック信号により正確なデータを収集することができる。
【0067】
選択可能に、回路整合度を向上させて、回路設計コストを節約するように、第1コンパレータ回路11と第2コンパレータ回路21は同じ回路構成を採用してもよい。
【0068】
選択可能に、回路整合度を向上させて、回路設計コストを節約するように、第1遅延回路12と第2遅延回路22は同じ回路構成を採用してもよい。
【0069】
等化回路が現在出力するデータが、サンプリングクロック信号DQSが立ち上がりエッジである時に第1サンプリング回路33が収集したデータである場合、等化回路が前回に出力したデータは、サンプリングクロック信号DQSがこの立ち上がりエッジの1つ前の隣接立ち下がりエッジである時に第2サンプリング回路34が収集したデータであり、等化回路が現在出力するデータが、サンプリングクロック信号DQSが立ち下がりエッジである時に第2サンプリング回路34が収集したデータで場合、等化回路が前回に出力したデータは、サンプリングクロック信号DQSがこの立ち下がりエッジの1つ前の隣接する立ち上がりエッジである時に第1サンプリング回路33が収集したデータであることは理解可能である。
【0070】
本願の実施例をより良好に理解するために、本願の実施例による等化回路のデータ収集過程でのオシログラムである
図3を参照する。
【0071】
図3において、DQ_VREFDQADDは第1入力バッファ回路10がDQ信号と第1基準電圧Hに基づいて出力するデータを示し、DQ0、DQ1、DQ2…を含む。DQ_VREFDQSUBは第2入力バッファ回路20がDQ信号と第2基準電圧Lに基づいて出力するデータを示し、同様にDQ0、DQ1、DQ2…を含む。
【0072】
本願の実施例では、第1サンプリング回路33の受信したサンプリングクロック信号DQSが立ち上がりエッジである時、データDQ0を収集し、且つDQ0を第2選択回路32に送信し、データDQ0の値が1であれば、第2選択回路32がその入力端aによって、第1入力バッファ回路10で発生したデータを第2サンプリング回路34に出力し、第2サンプリング回路34の受信したサンプリングクロック信号DQSが立ち下がりエッジである時、第1入力バッファ回路10の出力するデータDQ1を収集することができ、データDQ0の値が0であれば、第2選択回路32がその入力端bによって、第2入力バッファ回路20で発生したデータを第2サンプリング回路34に出力し、第2サンプリング回路34の受信したサンプリングクロック信号DQSが立ち下がりエッジである時、第2入力バッファ回路20の出力するデータDQ1を収集することができる。
【0073】
同じ原理によれば、第2サンプリング回路34がデータDQ1を収集した後、DQ1を第1選択回路31に送信し、上記データDQ1の値が1であれば、第1選択回路31がその入力端aによって、第1入力バッファ回路10で発生したデータを第1サンプリング回路33に出力し、第1サンプリング回路33の受信したサンプリングクロック信号DQSが立ち上がりエッジである時、第1入力バッファ回路10の出力するデータDQ2を収集することができ、上記データDQ1の値が0であれば、第1選択回路31がその入力端bによって、第2入力バッファ回路20で発生したデータを第1サンプリング回路33に出力し、第1サンプリング回路33の受信したサンプリングクロック信号DQSが立ち上がりエッジである時、第2入力バッファ回路20の出力するデータDQ2を収集することができる。
【0074】
上記実施例で記述された内容によれば、本願の可能な一実施形態では、第1基準電圧は標準的な基準電圧を強化したものであり、第2基準電圧は標準的な基準電圧を弱めたものである。従って、等化回路が前回に出力したデータが1の時、第1基準電圧を基準電圧とする第1入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行い、等化回路が前回に出力したデータが0の時、第2基準電圧を基準電圧とする第2入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行うことで、等化回路の入力電圧マージンを効果的に向上させることができ、更にISIを効果的に除去して、書込みデータのアイパターンの開口の大きさを向上させる。
【0075】
本願の実施例をより良好に理解するために、本願の実施例による等化回路の等化処理効果模式図である
図4を参照する。
【0076】
図4から明らかなように、等化回路が前回に出力したデータPre_Dataの値が1の時、第1基準電圧VREFDQ_ADDを基準電圧とする第1入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行った場合に、等化回路の入力電圧マージン(黒色矢印で示す)が、標準的な基準電圧VREFDQを基準電圧とする入力バッファ回路から出力されたデータ信号によってデータサンプリングを行った時における上記等化回路の入力電圧マージン(灰色矢印で示す)を明らかに超えている。
【0077】
同じ原理によれば、等化回路が前回に出力したデータPre_Dataの値が0の時、第2基準電圧VREFDQ_SUBを基準電圧とする第2入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行った場合に、等化回路の入力電圧マージン(黒色矢印で示す)が、標準的な基準電圧VREFDQを基準電圧とする入力バッファ回路から出力されたデータ信号によってデータサンプリングを行った時における上記等化回路の入力電圧マージン(灰色矢印で示す)を明らかに超えている。
【0078】
本願の実施例による等化回路は、異なる基準電圧を採用する入力バッファ回路を2種含み、データ収集時、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、上記2つの入力バッファ回路から適切な入力バッファ回路を1つ選択してから、選択された入力バッファ回路から出力されたデータ信号に対してデータサンプリングを行って、等化回路の入力電圧マージンを効果的に増加して、更に受信データ信号の品質を向上させることができる。
【0079】
更に、上記実施例で記述された等化回路に基づき、本願の実施例においては、更に、上記実施例で記述された等化回路に適用されるデータ収集方法であって、
サンプリングクロック信号に応答して、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、2つの入力バッファ回路のうちの1つの入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを等化回路が現在出力するデータとするステップを含むデータ収集方法を提供する。
【0080】
選択可能に、上記方法は等化回路内の選択サンプリング回路によって実行できる。例えば、等化回路は1回のデータ出力を行った後、出力したデータを選択サンプリング回路に送信し、この選択サンプリング回路は受信したサンプリングクロック信号が立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジである時、受信した等化回路の前回の出力データに基づいて、2つの入力バッファ回路のうちの1つの入力バッファ回路から出力されたデータ信号を選択してデータサンプリングを行って、収集されたデータを等化回路が現在出力するデータとする。
【0081】
即ち、本願の実施例によるデータ収集方法はデータ収集時、前倒してデータ等化処理を行うように、等化回路が前回に出力したデータに基づいて、等化回路の2つの入力バッファ回路からそのうちの一方の出力データ信号を選択してデータ収集を行い、これによって、ISIをより効果的に除去して、受信データ信号の品質を向上させることができる。
【0082】
上記データ収集方法に採用される処理方式については上記実施例で記述された等化回路の動作原理を参照でき、ここで繰り返して説明しないことは説明する必要がある。
【0083】
更に、上記実施例で記述された等化回路に基づき、本願の実施例においては、更に、上記実施例で記述された等化回路を含むメモリを提供する。具体的には上記実施例で記述された等化回路の動作原理を参照でき、ここで繰り返して説明しない。
【0084】
最後に以下のことを説明すべきである。以上の各実施例は本願の技術的手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではなく、上述した各実施例を参照して本願を詳細に説明したが、上述した各実施例に記載の技術的手段を修正するか、その術的特徴の一部又は全部に同等な取り替えを実施することも可能であり、これらの修正や取り替えによって、対応する技術的手段の本質が本願の各実施例の技術的手段の範囲から逸脱しないことは当業者に自明である。