(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】サブハンドル付きの撮影機器ブラケット
(51)【国際特許分類】
G03B 17/56 20210101AFI20231228BHJP
H04N 5/222 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
G03B17/56 B
H04N5/222 100
(21)【出願番号】P 2022544116
(86)(22)【出願日】2021-01-13
(86)【国際出願番号】 CN2021071493
(87)【国際公開番号】W WO2021147729
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】202020127251.7
(32)【優先日】2020-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519430767
【氏名又は名称】深▲せん▼▲畳▼品科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN DIEPIN TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】7th Floor, Main Building, Zhongpengcheng Industrial Park, Heshuikou Community, Gongming Street, Guangming New District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100159916
【氏名又は名称】石川 貴之
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼▲偉▼豪
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼恒菲
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109668039(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0192344(US,A1)
【文献】特開2004-333722(JP,A)
【文献】特開昭54-088120(JP,A)
【文献】国際公開第2010/031208(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0162214(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0066792(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03591467(EP,A1)
【文献】中国特許出願公開第110324471(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107461588(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16M 11/00
G03B 17/56
H04N 5/222
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブハンドル付きの撮影機器ブラケットであって、
前記撮影機器ブラケットは、伸縮可能なブラケット本体、接続装置、及び保持装置を備え、
前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の頂部に同軸接続されており、かつ前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転することができ、
前記保持装置が撮影機器を保持するためのものであり、
前記保持装置が前記接続装置に取り付けられ、
前記撮影機器ブラケットは、さらに、操作者が握り持つためのサブハンドルを備え、
前記サブハンドルの一端にはヒンジジョイントが
配置されており、
前記サブハンドルが前記ヒンジジョイントを介して上下に回転可能に前記接続装置に接続されており、
前記ヒンジジョイントには第1のボスがあり、
前記接続装置には弾性ロックピースがあり、
前記弾性ロックピースは、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して下向きに回転して折り畳まれるとき、前記第1のボスと協働して前記サブハンドルをロックし、
前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して折り畳まれる過程で、前記弾性ロックピースが弾性変形することにより前記第1のボスが上向きに回転して前記弾性ロックピースを乗り越え、前記第1のボスが前記弾性ロックピースを乗り越えた後、前記弾性ロックピースが復位して前記第1のボスの逆回転を防止することにより、前記サブハンドルのロックを実現するために使用され
、
前記サブハンドル付きの撮影機器ブラケットは、さらに、可動式ロックブロックを備え、
前記可動式ロックブロックが前記接続装置内に移動可能に配置されており、
前記ヒンジジョイントにはさらに、第2のボスがあり、前記第2のボスは、前記サブハンドルが下向きに回転して折り畳まれる過程で、前記第2のボスが上向きに回転して、前記可動式ロックブロックを前記伸縮可能なブラケット本体に向かって移動して、前記伸縮可能なブラケット本体に押し付けられるように押し動かすことにより、前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転することを防止するために使用され、
前記サブハンドル付きの撮影機器ブラケットは、さらに、復位スプリングを備え、
前記サブハンドルが上向きに回転して前記伸縮可能なブラケット本体に対して展開する過程で、前記第2のボスが下向きに回転して前記可動式ロックブロックから離れ、
前記復位スプリングは、前記可動式ロックブロックを押し動かして復位させ、かつ前記伸縮可能なブラケット本体を解放することにより、前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転することができるようにさせるために使用されることを特徴とする、サブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項2】
前記伸縮可能なブラケット本体の頂部には接続軸があり、
前記第2のボスは、前記サブハンドルが下向きに回転して折り畳まれる
過程で、前記第2のボスは、上向きに回転して、前記可動式ロックブロックを前記伸縮可能なブラケット本体に向かって移動して、前記伸縮可能なブラケット本体
に押し付けられるように押し動かすことにより、前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転することを防止するために使用されることを特徴とする、請求項
1に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項3】
前記接続装置は、接続スリーブ及び前記接続スリーブの側壁から延びるヒンジフレームを備え、
前記接続スリーブが前記接続軸に対して回転可能に嵌設されており、
前記ヒンジジョイントが前記ヒンジフレームにヒンジ接続されており、
前記接続スリーブの側壁には横方向の開口があり、
前記可動式ロックブロックが前記横方向の開口内を移動可能に貫通していることを特徴とする、請求項
2に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項4】
前記接続軸と前記接続スリーブとの間には
抵抗力装置が配置されており、
前記
抵抗力装置は、前記接続スリーブが前記接続軸に対して回転するときに、
抵抗力を提供するために使用されることを特徴とする、請求項
3に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項5】
前記可動式ロックブロックと前記接続軸との接触面が互いに嵌め合う歯形部であり、前記歯形部が噛み合うと、前記可動式ロックブロックが前記接続軸
に押し付けられることを特徴とする、請求項
2に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項6】
前記可動式ロックブロックと前記伸縮可能なブラケット本体との接触面が互いに嵌め合う歯形部であり、前記歯形部が噛み合うと、前記可動式ロックブロックが前記伸縮可能なブラケット本体
に押し付けられることを特徴とする、請求項
1に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項7】
前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して展開するとき、前記ヒンジジョイントは、ほぼ水平に配置された柱状ヒンジジョイントであり、前記第1のボスと前記第2のボスが前記ヒンジジョイントの柱状側面に設置され、
前記ヒンジジョイントに面する前記可動式ロックブロックの一端には、前記第1のボスと前記第2のボスが回転するときに通過する円弧状溝があることを特徴とする、請求項
1に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項8】
前記サブハンドルが前記ヒンジジョイントに対して回転可能に嵌設されており、前記ヒンジジョイントの周りを回転する前記サブハンドルの回転軸線が前記接続装置の周りを回転する前記ヒンジジョイントの回転軸線に垂直であることを特徴とする、請求項
1に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項9】
前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して下向きに回転して折り畳まれた後、前記サブハンドルが回転されると、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して展開されるようになり、前記サブハンドルが回転されることにより、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して展開される過程で、前記弾性ロックピースが弾性変形することにより前記第1のボスが下向きに回転して前記弾性ロックピースを乗り越えることを特徴とする、請求項1に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【請求項10】
前記伸縮可能なブラケット本体には、地面又はカウンタートップに支持されるための支持脚があり、
前記支持脚の数は複数あり、
複数の前記支持脚が前記伸縮可能なブラケット本体にヒンジ接続されており、
前記伸縮可能なブラケット本体には、前記支持脚に適合した収容溝が設置されており、
前記支持脚が回転して折り畳まれると、前記収容溝内に一体的に収納されるようになり、
複数の前記支持脚が回転して展開されると、前記伸縮可能なブラケット本体を支持するようになり、
前記伸縮可能なブラケット本体は、2節以上の伸縮ポールを備えることを特徴とする、請求項1~
9のいずれか1項に記載のサブハンドル付きの撮影機器ブラケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮可能なブラケット本体の技術分野に関し、特に、サブハンドル付きの撮影機器ブラケットに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話を使用して撮影する需要が高まるにつれて、携帯電話を保持するための撮影器材として、自撮り棒などの撮影機器ブラケットは登場し、ブラケットは一定の長さで自由に伸縮可能であり、利用者は携帯電話を伸縮ポールに固定するだけでよく、ブラケットは、撮影時に利用者の腕よりも撮影距離を長くすることができ、かつより多くの撮影アングルの選択を可能にすることができる。
【0003】
特許文献1(中国特許出願公開第109668039号明細書)には、ブラケット、保持装置、サブハンドルが含まれる多機能自撮り棒は開示されており、ブラケットが回転可能にコネクティングヘッドに接続されており、サブハンドルがコネクティングヘッドにヒンジ接続されており、サブハンドルがブラケットに対して折り畳まれることができ、コネクティングヘッドとサブハンドルとの間には、トグルブロックと、コネクティングヘッドに設置された第3の限界溝と、が含まれるロックハンドルアセンブリがあり、サブハンドルがブラケットに対して折り畳まれるとき、トグルブロックの凸状ストリップが第3の限界溝に入るようにトグルブロックを動かすことにより、サブハンドルをブラケットに対して折り畳まれる状態に維持する。しかし、当該ロックハンドルアセンブリを利用してサブハンドルがブラケットに対して折り畳まれるとき、手動でトグルブロックを動かさねばならないため、操作が不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術の不足を克服するように、前述した技術的問題を解決するためのサブハンドル付きの撮影機器ブラケットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
具体的には、その解決策は以下の通りである。サブハンドル付きの撮影機器ブラケットであって、前記撮影機器ブラケットは、伸縮可能なブラケット本体、接続装置及び保持装置を備え、前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の頂部に同軸接続されており、かつ前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転することができ、前記接続装置に取り付けられた前記保持装置が撮影機器を保持するためのものであり、前記撮影機器ブラケットは、さらに、操作者が握り持つためのサブハンドルを備え、前記サブハンドルの一端にはヒンジジョイントが付いており、前記サブハンドルが前記ヒンジジョイントを介して上下に回転可能に前記接続装置に接続されており、前記ヒンジジョイントには第1のボスがあり、前記接続装置には弾性ロックピースがあり、前記弾性ロックピースが前記第1のボスと協働することにより、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して下向きに回転して折り畳まれるとロックされ、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して折り畳まれる過程で、前記弾性ロックピースが弾性変形することにより前記第1のボスが上向きに回転して前記弾性ロックピースを乗り越え、前記第1のボスが前記弾性ロックピースを乗り越えた後、前記弾性ロックピースが復位して前記第1のボスの回転を防止することにより、前記サブハンドルへのロックを実現する。
【0006】
1つの具体的な実施例において、前記撮影機器ブラケットは、さらに、可動式ロックブロックを備え、前記可動式ロックブロックが前記接続装置内に移動可能に配置される。
前記ヒンジジョイントにはさらに、第2のボスがあり、前記第2のボスは、前記サブハンドルが下向きに回転して折り畳まれるとき、前記第2のボスが上向きに回転して、前記可動式ロックブロックを前記伸縮可能なブラケット本体に向かって移動して、前記伸縮可能なブラケット本体にしっかりと押し付けられるように押し動かすことにより、前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転することを防止するために使用される。
前記撮影機器ブラケットは、さらに、復位スプリングを備え、前記サブハンドルが上向きに回転して前記伸縮可能なブラケット本体に対して展開されるとき、前記第2のボスが下向きに回転して前記可動式ロックブロックから離れ、前記復位スプリングは、前記可動式ロックブロックを押し動かして復位させ、かつ前記伸縮可能なブラケット本体に対して解放することにより、前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転できるようにさせるために使用される。
【0007】
1つの具体的な実施例において、前記伸縮可能なブラケット本体の頂部には接続軸があり、前記第2のボスは、前記サブハンドルが下向きに回転して折り畳まれるとき、前記第2のボスは、上向きに回転して、前記可動式ロックブロックを前記伸縮可能なブラケット本体に向かって移動して、前記接続軸にしっかりと押し付けられるように押し動かすことにより、前記接続装置が前記伸縮可能なブラケット本体の周りを回転することを防止するために使用される。
【0008】
1つの具体的な実施例において、前記接続装置は、接続スリーブ及び前記接続スリーブの側壁から延びるヒンジフレームを備え、前記接続スリーブが前記接続軸に対して回転可能に嵌設されており、前記ヒンジジョイントが前記ヒンジフレームにヒンジ接続されており、前記接続スリーブの側壁には横方向の開口があり、前記可動式ロックブロックが前記横方向の開口内を移動可能に貫通している。
【0009】
1つの具体的な実施例において、前記接続軸と前記接続スリーブとの間には抵抗力装置が配置されており、前記抵抗力装置は、前記接続スリーブが前記接続軸に対して回転するときに、抵抗力を提供するために使用される。
【0010】
1つの具体的な実施例において、前記可動式ロックブロックと前記接続軸との接触面が歯形部であり、前記歯形部が噛み合うと、前記可動式ロックブロックが前記接続軸にしっかりと押し付けられる。
【0011】
1つの具体的な実施例において、前記可動式ロックブロックと前記伸縮可能なブラケット本体との接触面が互いに嵌め合う歯形部であり、前記歯形部が噛み合うと、前記可動式ロックブロックが前記伸縮可能なブラケット本体にしっかりと押し付けられる。
【0012】
1つの具体的な実施例において、前記ヒンジジョイントは、ほぼ水平に配置された柱状ヒンジジョイントであり、前記第1のボスと前記第2のボスは、前記ヒンジジョイントの柱状側面に設置される。
前記ヒンジジョイントに面する前記可動式ロックブロックの一端には、前記第1のボスと前記第2のボスが回転するときに通過する円弧状溝がある。
【0013】
1つの具体的な実施例において、前記サブハンドルは前記ヒンジジョイントに回転可能に嵌設されており、前記ヒンジジョイントの周りを回転する前記サブハンドルの回転軸線は、前記接続装置の周りを回転する前記ヒンジジョイントの回転軸線に垂直である。
【0014】
1つの具体的な実施例において、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して下向きに回転して折り畳まれた後、前記サブハンドルが回転されると、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して展開されるようになり、前記サブハンドルが回転されることにより、前記サブハンドルが前記伸縮可能なブラケット本体に対して展開される過程で、前記弾性ロックピースが弾性変形することにより前記第1のボスが下向きに回転して前記弾性ロックピースを乗り越える。
【0015】
1つの具体的な実施例において、前記保持装置と前記接続装置との間には、接続変換フレームがあり、前記保持装置が前記接続変換フレームの一端にヒンジ接続され、前記接続装置が前記接続変換フレームの他端にヒンジ接続される。
【0016】
1つの具体的な実施例において、前記サブハンドルには、前記撮影機器を制御するためのリモコンが付いており、前記リモコンがバックル、マグネット、及び前記サブハンドル上の係止溝の1つ又は複数を介して、前記サブハンドルに取り外し可能に配置されており、
及び/又は、前記サブハンドルには制御素子が配置されており、前記制御素子が導線を介して前記撮影機器に電気的に接続されるか、又は無線通信モジュールを介して前記撮影機器に接続される。
【0017】
1つの具体的な実施例において、前記伸縮可能なブラケット本体には、地面又はカウンタートップに支持されるための支持脚があり、前記支持脚の数は複数あり、複数の前記支持脚が前記伸縮可能なブラケット本体にヒンジ接続されており、前記伸縮可能なブラケット本体には、前記支持脚に適合した収容溝が設置されており、前記支持脚が回転して折り畳まれると、前記収容溝内に一体的に収納されるようになり、複数の前記支持脚が回転して展開されると、前記伸縮可能なブラケット本体を支持するようになり、及び/又は、前記伸縮可能なブラケット本体は、2節以上の伸縮ポールを備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以下の有益な効果を少なくとも有する。
【0019】
当該撮影機器ブラケットは伸縮可能なブラケット本体に対して折り畳まれる必要がある場合に、サブハンドルが接続装置に対して回転することにより、サブハンドルが伸縮可能なブラケット本体に対して折り畳まれるようになり、サブハンドルが回転される過程で、第1のボスが弾性ロックピースを乗り越えると、弾性ロックピースが第1のボスの逆回転を防止することにより、サブハンドルへのロックを実現する。当該撮影機器ブラケットは、サブハンドルが伸縮可能なブラケット本体に対して折り畳まれて、その後そのままで保持するようにさせるために、サブハンドルを回転させる1つの操作だけで実現することができるので、操作が簡単である。また、当該撮影機器ブラケットは使用されるとき、サブハンドルが回転される1つの操作だけで、サブハンドルが伸縮可能なブラケット本体に対して展開されるようになる。
【0020】
撮影機器ブラケットは、さまざまな機能があり、ユーザがサブハンドルを握り持って移動しながら撮影できるようにさせ、従来技術と比較して、人間工学に基づいた設計が容易になり、ジッターが減少し、位置変更中の安定性、特にパノラマ撮影中に撮影機器を回転させる必要がある場合の動きの安定性が大幅に向上し、撮影品質の向上に役立つ。また、サブハンドルが接続装置にヒンジ接続されるため、サブハンドル自身の位置を変更でき、折り畳みや収納を容易にさせ、さまざまな撮影アングル或いはユーザの手や腕の伸展角度の変更に適応し、ユーザの手や腕のしびれや病変を防ぎ、健康及びユーザエクスペリエンスを促進する。さらに、サブハンドルが収納されるとき、サブハンドルの自重のため収納状態から離脱しないようにロックできる。手持ちフォローアップ撮影の場合に、サブハンドルの両軸を回転させることにより携帯電話の揺れを抑え、握り持ちやすい。
【0021】
さらに、使用状態におけるサブハンドルを2つの軸方向で自由に回転させることができるため、ビデオ撮影時の人の動きによる携帯電話などの撮影機器の前後の揺れや左右の揺れを大幅に改善できる。
【0022】
さらに、サブハンドルが下向きに回転して折り畳まれるとき、弾性ロックピースは、第1のボスと協働してサブハンドルをロックし、第2のボスと可動式ロックブロックが連動して接続装置をロックすると同時に、接続装置による伸縮可能なブラケット本体の周りの回転もロックし、1回の操作で、撮影機器ブラケットが自撮り棒としての使用機能に戻る。すなわち、サブハンドル収納のロックは、ビデオ撮影と自撮りとの間の柔軟な機能切り替えを可能にする。
【0023】
伸縮可能なブラケット本体には、地面又はカウンタートップに支持されるための支持脚があり、支持脚が地面などの支持面に支持されて安置でき、パノラマ撮影中の回転による携帯電話の揺れが改善できる。
【0024】
本発明の上記の目的、特徴及び利点をより明白かつ理解しやすくするために、以下、好ましい実施例を例示的に示し、添付の図面を参照しながら以下の通りに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本
発明の実施例の解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要とされる図面について簡単に説明するが、以下の図面は、本
発明の一部の実施例のみを示しているため、本
発明の範囲を限定するものとして見なされるべきではないことを理解すべきである。当業者であれば、創造的な労働を行わなくても、これらの図面に基づいて他の図面を想到しうる。
【
図1】実施例におけるサブハンドル付きの撮影機器ブラケットの全体構造の斜視図である。
【
図2】実施例における保持装置、接続装置及びサブハンドルの間の部分分解図である。
【
図3】実施例における接続装置とサブハンドルとの間の部分断面図である。
【
図4】実施例における接続装置と接続軸の部分分解図である。
【
図5】実施例における接続装置と接続軸の組立状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
実施例
【0027】
図1~
図5に示すように、本実施例は、サブハンドル付きの撮影機器ブラケットを提供し、当該撮影機器ブラケットは、伸縮可能なブラケット本体1、接続装置、保持装置2、及び操作者が握り持つためのサブハンドル8を備える。撮影機器が携帯電話やタブレットパソコンなどを含む。
【0028】
伸縮可能なブラケット本体1には、地面又はカウンタートップに支持されるための支持脚4がある。具体的には、伸縮可能なブラケット本体1は、サブハンドル付きの撮影機器ブラケットの支持部品であり、サブハンドル付きの撮影機器ブラケット全体を地面又はカウンタートップに支持するためのものである。例示的に、伸縮可能なブラケット本体1は、バレルアセンブリを備え、伸縮可能なブラケット本体1は、さらに、バレルアセンブリの頂部から延びる伸縮ポールを備えるため、伸縮可能なブラケット本体1は、使用中に十分な高さまで伸ばすことができ、伸縮可能なブラケット本体1は、持ち運びに便利であるため、使用後に長さが短くして小さくなる。本実施例において、支持脚4の数は複数あり、複数の支持脚4が伸縮可能なブラケット本体1にヒンジ接続されており、
図1は、支持脚4の数が3ある場合のシーンを示しており、この場合、三脚支持構造となっている。伸縮可能なブラケット本体1には、支持脚4に適合した収容溝9が設置されており、支持脚4が回転して折り畳まれると、収容溝9内に一体的に収納されるようになり、複数の支持脚4が回転して展開されると、伸縮可能なブラケット本体1を支持するようになる。伸縮可能なブラケット本体1は、2節以上の伸縮ポールを備える。
【0029】
本実施例において、保持装置2は撮影機器を保持するためのものである。例示的に、保持装置2は、対向してスライド可能な第1のコレットと第2のコレットを備え、第1のコレットと第2のコレットとの間には保持ギャップがある。なお、第1のコレットと第2のコレットとの間の具体的なスライド構造は、従来技術を参照することができ、例えば、2つのコレットの間にはピンロッドを貫通し、ピンロッドに復位スプリングを嵌設するなどの構造が挙げられ、本実施例において繰り返して説明しない。
【0030】
本実施例において、接続装置は、伸縮可能なブラケット本体1の頂部に同軸接続されており、かつ伸縮可能なブラケット本体1の周りを回転でき、保持装置2は接続装置に取り付けられている。具体的には、保持装置2と接続装置との間には、接続変換フレーム7があり、保持装置2は接続変換フレーム7の一端にヒンジ接続され、接続装置は接続変換フレーム7の他端にヒンジ接続される。例示的に、装置接続に接続された接続変換フレーム7の一端が2つの接続ピースであり、接続装置は2つの接続ピースの間に位置し、接続装置には軸孔があり、軸孔内に中心軸が貫通しており、2つの接続ピースがそれぞれ中心軸に嵌設されていることにより、接続変換フレーム7と接続装置との回転可能な接続は実現される。例示的に、中心軸が軸孔内を貫通するねじである場合、軸孔には、ねじにマッチするめねじがあり、ユーザがねじを一方向に回転させると、接続変換フレーム7と接続装置との間のロックを実現し、両者の間の相対回転を防ぐことができ、ユーザがねじを逆方向に回転させると、接続変換フレーム7と接続装置との間のロックを解除し、両者の間の相対回転を可能にすることができる。例示的に、接続変換フレーム7の回転軸線が接続装置の回転軸線に垂直であり、保持装置2の回転軸線が接続変換フレーム7の回転軸線に垂直であり、具体的には、接続装置の回転軸線がバレルアセンブリに平行である。それによって、保持装置2は、複数の回転自由度がある。
【0031】
本実施例において、サブハンドル8の一端にはヒンジジョイント6が付いており、サブハンドル8はヒンジジョイント6を介して上下に回転可能に接続装置に接続されており、ヒンジジョイント6には第1のボス11があり、接続装置には弾性ロックピース5があり、弾性ロックピース5は、第1のボス11と協働して、サブハンドル8が伸縮可能なブラケット本体1に対して下向きに回転して折り畳まれるとき、弾性ロックピース5が弾性変形することにより第1のボス11が上向きに回転して乗り越え、弾性ロックピース5が復位して第1のボス11の逆回転を防止することにより、サブハンドル8のロックを実現するために使用される。
【0032】
本実施例において、サブハンドル付きの撮影機器ブラケットは、さらに、可動式ロックブロック15を備え、可動式ロックブロック15が接続装置内に移動可能に配置されている。ヒンジジョイント6にはさらに、第2のボス12があり、第2のボス12は、サブハンドル8が下向きに回転して折り畳まれるとき、第2のボス12は、上向きに回転して、可動式ロックブロック15を伸縮可能なブラケット本体1に向かって移動して、伸縮可能なブラケット本体1にしっかりと押し付けられるように押し動かすことにより、接続装置が伸縮可能なブラケット本体1の周りを回転することを防止するために使用される。
【0033】
1つの具体的な実施形態では、伸縮可能なブラケット本体1の頂部には接続軸14があり、接続装置は、接続スリーブ3及び接続スリーブ3の側壁から延びるヒンジフレーム13を備え、接続スリーブ3が接続軸14に対して回転可能に嵌設されており、ヒンジジョイント6がヒンジフレーム13にヒンジ接続されており、接続スリーブ3の側壁には横方向の開口があり、可動式ロックブロック15が横方向の開口内を移動可能に貫通している。具体的には、ヒンジジョイント6及びヒンジフレーム13には、軸孔が設置されており、ヒンジ接続軸20が両者における軸孔を貫通してヒンジ接続を実現する。
【0034】
本実施例において、サブハンドル付きの撮影機器ブラケットは、さらに、復位スプリング16を備え、サブハンドル8が上向きに回転して伸縮可能なブラケット本体1に対して展開されるとき、第2のボス12が下向きに回転して可動式ロックブロック15から離れ、復位スプリング16は、可動式ロックブロック15を押し動かして復位させ、かつ伸縮可能なブラケット本体1に対して解放することにより、接続装置が伸縮可能なブラケット本体1の周りを回転できるようにさせるために使用される。具体的には、復位スプリング16の一端が可動式ロックブロック15に当接され、他端が接続装置、例えば接続スリーブ3に当接される。
【0035】
好ましくは、接続軸14と接続スリーブ3との間には、抵抗力装置17、例えば抵抗力リングが配置されており、抵抗力装置17は、接続スリーブ3が接続軸14に対して回転するときに、抵抗力を提供するために使用される。
【0036】
本実施例において、可動式ロックブロック15と接続軸14との接触面が歯形部21であり、歯形部21が噛み合うと、可動式ロックブロック15が伸縮可能なブラケット本体1にしっかりと押し付けられる。
【0037】
本実施例において、ヒンジジョイント6は、ほぼ水平に配置された柱状ヒンジジョイント6であり、第1のボス11と第2のボス12がヒンジジョイント6の柱状側面に設置される。ヒンジジョイント6に面する可動式ロックブロック15の一端には、第1のボス11と第2のボス12が回転するときに通過する円弧状溝18がある。好ましくは、円弧状溝18の両側には、それぞれ隆起部19があり、隆起部19は、ヒンジジョイント6に適合した円弧状面がある。
【0038】
本実施例において、サブハンドル8は、ヒンジジョイント6に対して回転可能に嵌設されており、ヒンジジョイント6の周りを回転するサブハンドル8の回転軸線は、接続装置の周りを回転するヒンジジョイント6の回転軸線に垂直である。
【0039】
本実施例においては、さらに、光源を生成するように構成されたランプを備え、ランプが保持装置2又は接続装置に取り外し可能に配置されている。
【0040】
本実施例において、サブハンドル8には、撮影機器を制御するためのリモコン10が付いている。1つの実施形態では、サブハンドル8には、係止溝があり、係止溝には、リモコン10が取り外し可能に配置されている。このように、ユーザはリモコン10で撮影機器を操作する必要があるとき、係止溝から容易にリモコン10を取り出し、リモコン10を必要としないときに、係止溝内に安置することにより、紛失を防ぎ、持ち運びが簡単である。
【0041】
他の実施例において、サブハンドル8には制御素子が配置されており、制御素子が導線を介して撮影機器に電気的に接続されるか、無線通信モジュールを介して前記撮影機器に接続される。制御素子は、キーボードまたはタッチスクリーンを含み、ユーザは、制御素子を操作することにより撮影機器を操作することができ、無線通信モジュールがブルートゥース(登録商標)、赤外線又は無線周波数ユニットなどを含む。
【0042】
このように、撮影機器ブラケットはさまざまな機能があり、伸縮可能なブラケット本体1は、地面又はカウンタートップに支持されて撮影のために使用されるほか、ユーザがサブハンドル8を握り持って移動しながら撮影することを可能にするため、従来技術と比較して、人間工学に基づいた設計が容易になり、ジッターが減少し、位置変更中の安定性、特にパノラマ撮影中に撮影機器を回転させる必要がある場合の動きの安定性が大幅に向上し、撮影品質の向上に役立つ。また、サブハンドル8は接続装置にヒンジ接続されるため、サブハンドル8の位置を変更でき、折り畳みや収納を容易にさせ、さまざまな撮影アングル或いはユーザの手や腕の伸展角度の変更に適応し、ユーザの手や腕のしびれや病変を防ぎ、健康及びユーザエクスペリエンスを促進する。さらに、サブハンドル8は収納されるとき、サブハンドル8の自重のため収納状態から離脱しないようにサブハンドル8をロックすることができる。
【0043】
さらに、使用状態におけるサブハンドル8を2つの軸方向で自由に回転させることができるため、ビデオ撮影時の人の動きによる携帯電話などの撮影機器の前後の揺れや左右の揺れを大幅に改善できる。
【0044】
さらに、サブハンドル8が下向きに回転して折り畳まれるとき、弾性ロックピース5が第1のボス11と協働してサブハンドル8をロックし、第2のボス12と可動式ロックブロック15が連動して接続装置をロックすると同時に、接続装置による伸縮可能なブラケット本体1の周りの回転もロックし、1回の操作で、撮影機器ブラケットが自撮り棒としての使用機能に戻る。
【0045】
さらに、接続変換フレーム7の回転軸線が接続装置の回転軸線に垂直であり、保持装置2の回転軸線が接続変換フレーム7の回転軸線に垂直である。好ましくは、接続変換フレーム7の回転軸線が水平方向に沿っており、接続装置の回転軸線が垂直方向に沿っている。保持装置2の回転軸線が接続変換フレーム7の回転軸線に垂直であるように水平方向に沿っている。このように、撮影機器は、自撮り棒に設置されるときに、回転自由度が高く、非常に柔軟に位置変更することができるため、自撮り棒をより多くのシーンで柔軟に使用できるものにする。
【0046】
上記の開示は、本発明のいくつかの具体的な実施シーンに過ぎないが、本発明はそれらに限定されず、当業者によって想到され得るいかなる変更も、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0047】
1 伸縮可能なブラケット本体
2 保持装置
3 接続スリーブ
4 支持脚
5 弾性ロックピース
6 ヒンジジョイント
7 接続変換フレーム
8 サブハンドル
9 収容溝
10 リモコン
11 第1のボス
12 第2のボス
13 ヒンジフレーム
14 接続軸
15 可動式ロックブロック
16 復位スプリング
17 抵抗力装置
18 円弧状溝
19 隆起部
20 ヒンジ接続軸
21 歯形部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【文献】中国特許出願公開第109668039号明細書