(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-27
(45)【発行日】2024-01-11
(54)【発明の名称】ヒータに対する電力供給を制御するエアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/57 20200101AFI20231228BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20231228BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20231228BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/51
A24F40/53
(21)【出願番号】P 2022568496
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(86)【国際出願番号】 KR2022011788
(87)【国際公開番号】W WO2023033390
(87)【国際公開日】2023-03-09
【審査請求日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117109
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、チェ ミン
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/075805(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/009412(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/259229(WO,A1)
【文献】特表2020-521438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品を加熱するヒータと、
前記エアロゾル生成物品の挿入によって発生する静電容量変化を示す信号を出力するセンサと、
前記ヒータ及び前記センサと電気的に連結されるプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
前記センサから出力された前記信号に基づいて前記ヒータに係わる予熱温度プロファイルを設定し、
前記設定された予熱温度プロファイルによって前記ヒータに電力を供給する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記信号が既設定の範囲以内に該当する場合、前記予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記信号が前記既設定の範囲の最大値を超過する場合、前記予熱温度プロファイルを前記第1温度プロファイルと区別される第2温度プロファイルに設定する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記第2温度プロファイルは、前記第1温度プロファイルよりも低い予熱目標温度を含む、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記第2温度プロファイルは、前記第1温度プロファイルよりも短い温度保持区間を含む、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記第2温度プロファイルは、前記エアロゾル生成物品に含まれた水分のうち、少なくとも一部を蒸発させる乾燥区間を含む、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記乾燥区間は、100℃~250℃範囲の温度で水分を蒸発させる区間である、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記信号が前記既設定の範囲の最小値未満である場合、前記予熱温度プロファイルを前記第1温度プロファイルと区別される第3温度プロファイルに設定する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記第3温度プロファイルは、前記第1温度プロファイルよりも低い予熱目標温度及び前記第1温度プロファイルよりも長い予熱時間を含む、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記予熱温度プロファイルは、前記ヒータの温度が予熱目標温度まで上昇する温度上昇区間、前記予熱目標温度に保持される温度保持区間及び予熱終了温度まで下降する温度下降区間を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記静電容量変化は、前記エアロゾル生成物品に含まれた水分量に対応する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記信号は、電圧変化信号、周波数変化信号、及び充放電時間の変化信号のうち、少なくとも1つである、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
センサを介してエアロゾル生成物品の挿入によって発生する静電容量変化を感知する動作と、
前記静電容量変化を示す信号を出力する動作と、
前記センサから出力された前記信号に基づいてヒータに係わる予熱温度プロファイルを設定する動作と、
前記設定された予熱温度プロファイルによって前記ヒータに電力を供給する動作と、を含む、動作方法。
【請求項14】
前記信号が既設定の範囲以内に該当する場合、前記予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する動作を含む、請求項13に記載の動作方法。
【請求項15】
前記信号が前記既設定の範囲の最大値を超過する場合、前記予熱温度プロファイルを、前記第1温度プロファイルと区別される第2温度プロファイルに設定し、前記信号が前記既設定の範囲の最小値未満である場合、前記予熱温度プロファイルを、前記第1温度プロファイル及び前記第2温度プロファイルと区別される第3温度プロファイルに設定する動作を含む、請求項14に記載の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予熱温度プロファイルによってヒータに対する電力供給を制御するエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではない、エアロゾル生成装置を用いてシガレットまたはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに係わる需要が増加している。
【0003】
エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されれば、エアロゾル生成装置は、既設定の温度プロファイルによってエアロゾル生成物品(例えば、シガレットまたはカートリッジ)を加熱することができる。温度プロファイルとは、喫煙動作間にヒータまたはエアロゾル生成物品の温度変化データを意味する。エアロゾル生成物品の加熱によって発生するエアロゾルは、エアロゾル生成物品に含まれたエアロゾル生成物質の成分によっても異なる。例えば、エアロゾル生成物質に含まれた水分量によって発生するエアロゾルの温度、発生量などが異なってもいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアロゾル生成物品が一定量の水分を含む場合、エアロゾル生成物品が予熱されることにより、適切な温度及び発生量のエアロゾルが生成されうる。但し、予熱時にエアロゾル生成物品に含まれた水分量が適正範囲よりも多い場合、水分によってヒータの昇温速度が減少する。この際、過量の水蒸気が発生する。また、ヒータが既設定の目標温度に到達するまで予熱時間は延びるので、エアロゾルは高温でもある。一方、予熱時にエアロゾル生成物品に含まれた水分量が適正範囲よりも少ない場合、十分な量のエアロゾルが発生し難い。したがって、エアロゾル生成物品の水分量によって予熱温度プロファイルを異なって設定することができるエアロゾル生成装置が要求される。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、上述した課題に制限されず、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態におけるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を加熱するヒータ、エアロゾル生成物品の挿入によって発生する静電容量変化を示す信号を出力するセンサ、及びヒータ及びセンサと電気的に連結されるプロセッサを含み、プロセッサは、センサから出力された信号に基づいてヒータに係わる予熱温度プロファイルを設定し、設定された予熱温度プロファイルによってヒータに電力を供給する。
【0007】
一実施形態におけるエアロゾル生成装置の動作方法は、センサを介してエアロゾル生成物品の挿入によって発生する静電容量変化を感知する動作、静電容量変化を示す信号を出力する動作、センサから出力された信号に基づいてヒータに係わる予熱温度プロファイルを設定する動作、及び設定された予熱温度プロファイルによってヒータに電力を供給する動作を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の多様な実施形態によれば、エアロゾル生成物品の水分量によって予熱温度プロファイルを設定することで生成されるエアロゾルの温度及び発生量を適切に制御することができる。
【0009】
但し、実施形態による効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する方式を示すフローチャートである。
【
図3】一実施形態によるエアロゾル生成装置の予熱温度プロファイルに対する例示図である。
【
図4】一実施形態によるエアロゾル生成物品の状態による出力信号に係わるグラフである。
【
図5A】一実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【
図5B】他の実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【
図5C】さらに他の実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【
図6】一実施形態によるエアロゾル生成物品の状態による出力信号に係わるグラフである。
【
図7】一実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【
図8】他の実施形態によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施形態で使用される用語は、本開示の機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0012】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「...部」、「...モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0013】
本明細書で使用されたように、「少なくともいずれか1つの」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcとを含むと解釈しなければならない。
【0014】
一実施形態において、エアロゾル生成装置は、内部空間に収容されるシガレットを電気的に加熱してエアロゾルを生成する装置でもある。
【0015】
エアロゾル生成装置は、ヒータを含む。一実施形態において、ヒータは、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータは、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れれば、ヒータが加熱されうる。
【0016】
ヒータは、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレットの内部または外部を加熱することができる。
【0017】
シガレットは、タバコロッド及びフィルタロッドを含む。タバコロッドは、シート(sheet)状にも、ストランド(strand)状にも作製され、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによって作製されうる。また、タバコロッドは、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミ箔のような金属箔でもあるが、それに制限されるものではない。
【0018】
フィルタロッドは、酢酸セルロースフィルタでもある。フィルタロッドは、少なくとも1つ以上のセグメントで構成されうる。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含む。
【0019】
他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置でもある。
【0020】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含む。カートリッジは、本体と着脱自在に結合されうるが、それに制限されるものではない。カートリッジは、本体と一体に形成されるか、組み立てられ、ユーザによって脱着されないように固定されうる。カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されうる。但し、それに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されうる。
【0021】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの多様な状態のうち、いずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有する。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含んでもよい。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0022】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気相に変換してエアロゾルを発生させる機能を遂行することができる。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合された状態の気体を意味する。
【0023】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレットを通過してユーザに伝達されうる。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0024】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置である。この際、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることでエアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0025】
エアロゾル生成装置は、振動子を含み、振動子を通じて短周期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を霧化させうる。振動子で発生する振動は、超音波振動であり、超音波振動の周波数帯域は、約100kHz~3.5MHz周波数帯域であるが、それに制限されるものではない。
【0026】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに含む。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を取り囲むように配置されるか、または、振動子の少なくとも一領域と接触するように配置されうる。
【0027】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/または超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/または超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されうる。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/または超音波振動によって気相(phase)に変換され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0028】
例えば、振動子から発生した熱によって芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなり、振動子から発生した超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微粒子化されることで、エアロゾルが生成されうるが、それに制限されるものではない。
【0029】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル生成装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することで、エアロゾルを生成する装置でもある。
【0030】
エアロゾル生成装置は、サセプタ(susceptor)及びコイルを含むことができる。一実施形態において、コイルは、サセプタに磁場を印加する。エアロゾル生成装置からコイルに電力が供給されることにより、コイルの内部には磁場が形成されうる。一実施形態において、サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体である。サセプタがコイルの内部に位置し、磁場の印加によって発熱することで、エアロゾル生成物品が加熱されうる。また、選択的に、サセプタは、エアロゾル生成物品内に位置しうる。
【0031】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、クレードル(cradle)をさらに含む。
【0032】
エアロゾル生成装置は、別途のクレードルと共に、システムを構成する。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置のバッテリを充電する。または、クレードルとエアロゾル生成装置とが結合された状態でヒータが加熱されうる。
【0033】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態について当該技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。本発明は、前述した多様な実施形態のエアロゾル生成装置で具現可能な形態に実施されるか、あるいは様々な異なる形態にも具現されて実施され、ここで説明する実施形態に制限されない。
【0034】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0035】
図1は、一実施形態によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
【0036】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、プロセッサ110、ヒータ120及びセンサ130を含む。一実施形態によるエアロゾル生成装置100の構成要素がそれに制限されるものではなく、実施形態によって他の構成要素が追加されるか、少なくとも1つの構成要素が省略されうる。
【0037】
一実施形態において、ヒータ120は、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱する。例えば、ヒータ120は、プロセッサ110の制御下に電力が供給されることにより、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱することができる。前記エアロゾル生成物品の少なくとも一部は、エアロゾル生成物質及びタバコ物質のうち、少なくとも1つを含むタバコロッドを意味する。一実施形態において、ヒータ120は、プロセッサ110を通じて予熱区間及び加熱区間に対応する温度プロファイルによる電力を供給されうる。例えば、ヒータ120は、プロセッサ110を通じて予熱区間に対応する予熱温度プロファイルによる電力を供給されうる。前記予熱温度プロファイルは、温度上昇区間、温度保持区間及び温度下降区間を含む。予熱温度プロファイルは、以下で具体的に説明される。
【0038】
一実施形態において、センサ130は、静電容量変化を感知する静電容量センサでもある。例えば、センサ130は、エアロゾル生成物品が挿入される収容空間での静電容量変化を感知する。また、センサ130は、感知された静電容量変化による信号を出力する。本発明において「信号」は、収容空間での静電容量変化に対応する電圧変化信号、周波数変化信号または充/放電時間の変化信号を意味する。
【0039】
一実施形態において、センサ130は、金属薄膜からなる少なくとも1つの電極を含む。例えば、センサ130は、銅箔(copper foil)からなる少なくとも1つの電極を含む。
【0040】
一実施形態において、プロセッサ110は、エアロゾル生成装置100の全般的な動作を制御しうる。一実施形態において、プロセッサ110は、センサ130から出力された信号に基づいて多様なデータを獲得することができる。例えば、プロセッサ110は、センサ130から出力された信号に基づいてエアロゾル生成物品の挿入/除去如何に係わるデータまたは挿入されたエアロゾル生成物品の状態(例えば、過湿状態、乾燥状態、一般的な状態)に係わるデータなどを獲得することができる。
【0041】
一実施形態において、プロセッサ110は、センサ130から獲得された出力信号に基づいてヒータ120に電力を供給し、これについては、後述する。
【0042】
図2は、一実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する方式を示すフローチャートである。
【0043】
エアロゾル生成物品は、エアロゾル生成装置100の一部に形成された空間である収容空間を通じてエアロゾル生成装置100に挿入されうる。
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置(例えば、
図1のエアロゾル生成装置100)は、動作201において、センサ(例えば、
図1のセンサ130)を通じてエアロゾル生成物品の挿入による静電容量変化を感知して信号を出力する。
【0044】
一実施形態において、エアロゾル生成装置100は、センサ130を通じて静電容量変化を示す信号として電圧変化信号を出力する。例えば、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されることにより、収容空間での静電容量が第1変化量ほど増加すれば、エアロゾル生成装置100は、センサ130を通じて第1変化量に対応する電圧変化信号を獲得することができる。獲得された電圧変化信号は、センサ130に対する充電電圧の増加によって発生する電圧増加に係わるデータを含む。
【0045】
他の実施形態において、エアロゾル生成装置100は、センサ130を通じて静電容量変化に係わる信号として周波数変化信号を出力しうる。例えば、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されることにより、収容空間での静電容量が第1変化量ほど増加すれば、エアロゾル生成装置100は、センサ130を通じて第1変化量に対応する周波数変化信号を獲得する。獲得された周波数変化信号は、センサ130と連結された発振回路で発振周波数が増加することにより発生する周波数増加に係わるデータを含む。
【0046】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置100は、センサ130を通じて静電容量変化に係わる信号として充/放電時間の変化信号を出力しうる。例えば、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入されることにより、収容空間での静電容量が第1変化量ほど増加すれば、エアロゾル生成装置100は、センサ130を通じて第1変化量に対応する充/放電時間の変化信号を獲得する。獲得された充/放電時間の変化信号は、センサ130に対して充電時間が増加することにより(または、放電時間が減少することにより)発生する充/放電時間の増加に係わるデータを含むことができる。
【0047】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置100は、動作203において、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)を通じてセンサ130から出力された信号に基づいてヒータ(例えば、
図1のヒータ120)に係わる予熱温度プロファイルを設定することができる。
【0048】
一実施形態において、プロセッサ110は、センサ130から出力された信号に基づいてエアロゾル生成物品の状態に係わるデータを獲得することができる。本発明において、「エアロゾル生成物品の状態」は、エアロゾル生成物品に含有された水(H2O)の量による状態を意味する。
【0049】
一実施形態において、エアロゾル生成物品のエアロゾル生成物質及び/またはタバコ物質を含むタバコロッドに含有された水量が適正範囲以内である場合、エアロゾル生成物品の状態は「一般的な状態」と指称される。例えば、センサ130から電圧変化信号が出力される場合、プロセッサ110は、出力信号が既設定の電圧変化の範囲以内に該当するか否かを検出する。出力信号が既設定の電圧変化の範囲以内に該当する場合、プロセッサ110は、挿入されたエアロゾル生成物品の状態が一般的な状態であると判断する。ここで、一般的な状態は、エアロゾル生成物品のタバコロッドがタバコロッドの全体重量に対して約8wt%~15wt%範囲の水分を含む状態を意味する。
【0050】
他の実施形態において、エアロゾル生成物品のエアロゾル生成物質及び/またはタバコ物質を含むタバコロッドに含有された水量が適正範囲を超過する場合、エアロゾル生成物品の状態は「過湿状態」と指称されうる。例えば、センサ130から出力された電圧変化信号が既設定の電圧変化の範囲を超過する場合、プロセッサ110は、挿入されたエアロゾル生成物品の過湿状態を検出することができる。ここで、過湿状態は、エアロゾル生成物品のタバコロッドがタバコロッドの全体重量に対して約15wt%を超過する水分を含む状態を意味する。
【0051】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成物品のエアロゾル生成物質及び/またはタバコ物質を含むタバコロッドに含有された水量が適正範囲未満である場合、エアロゾル生成物品の状態は「乾燥状態」と指称されうる。例えば、センサ130から出力された電圧変化信号が既設定の電圧変化の範囲未満である場合、プロセッサ110は、挿入されたエアロゾル生成物品の乾燥状態を検出する。ここで、乾燥状態は、エアロゾル生成物品のタバコロッドがタバコロッドの全体重量に対して約8wt%未満の水分を含む状態を意味する。
【0052】
一実施形態において、プロセッサ110は、エアロゾル生成物品の状態に係わるデータによって予熱温度プロファイルを設定する。例えば、エアロゾル生成物品の状態が一般的な状態である場合、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する。他の例として、エアロゾル生成物品が過湿状態である場合、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第2温度プロファイルに設定する。さらに他の例として、エアロゾル生成物品が乾燥状態である場合、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第3温度プロファイルに設定しうる。第1温度プロファイル、第2温度プロファイル、及び第3温度プロファイルは、互いに異なり、これに係わる具体的な説明は後述する。
【0053】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置100は、動作205において、プロセッサ110を通じて予熱温度プロファイルによってヒータ120に電力を供給する。例えば、プロセッサ110は、PWM(pulse width modulation)方式でヒータ120に対する電力供給を制御することができる。PWM方式は、一定周期の間にデューティー比(duty ratio)を調整してヒータ120に供給される電力を制御する方式である。プロセッサ110は、設定された予熱温度プロファイルによってデューティー比を異ならせてヒータ120に電力を供給することができる。
【0054】
図3は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の予熱温度プロファイルに対する例示図である。
【0055】
図3を参照すれば、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)は、エアロゾル生成物品の挿入300を検出することができる。例えば、プロセッサ110は、センサ(例えば、
図1のセンサ130)を通じて獲得された信号に基づいてエアロゾル生成物品の挿入300を検出することができる。例えば、プロセッサ110は、センサ130を通じて獲得された電圧変化信号、周波数変化信号、及び充/放電時間の変化信号のうち、少なくとも1つに基づいて、エアロゾル生成物品の挿入300を検出することができる。他の例として、プロセッサ110は、別途のセンサ(例えば、圧力センサ、誘導性センサ、赤外線センサなど)を通じてエアロゾル生成物品の挿入動作300を検出することもできる。
【0056】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入300が検出されるとき、プロセッサ110は、予熱時間305の間、予熱温度プロファイルによってエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。予熱温度プロファイルは、温度上昇区間310、温度保持区間312及び温度下降区間314を含む。
【0057】
一実施形態において、温度上昇区間310は、ヒータ(例えば、
図1のヒータ120)の温度が予熱目標温度320まで上昇する区間を意味する。エアロゾル生成物品の挿入300が検出された以後、プロセッサ110は、温度上昇区間310からヒータ120の温度が予熱目標温度320まで上昇するようにヒータ120に電力を供給する。本発明において、予熱目標温度320は、エアロゾル生成物品を実際に加熱する前に、ヒータ120が予熱されなければならない温度を意味する。
【0058】
一実施形態において、温度保持区間312は、ヒータ120の温度が予熱目標温度320に保持される区間を意味する。ヒータ120の温度が予熱目標温度320に到達した後、プロセッサ110は、温度保持区間312からヒータ120の温度が予熱目標温度320に保持されるようにヒータ120に電力を供給することができる。
【0059】
一実施形態において、温度下降区間314は、ヒータ120の温度が予熱目標温度320から予熱終了温度325に下降する区間を意味する。ヒータ120の温度が既設定の保持時間だけ予熱目標温度320に保持された後、プロセッサ110は、温度下降区間314からヒータ120の温度が予熱終了温度325に下降するように、ヒータ120に対して電力を供給することができる。
【0060】
図4は、一実施形態によるエアロゾル生成物品の状態による出力信号に係わるグラフである。
【0061】
図4を参照すれば、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)は、センサ(例えば、
図1のセンサ130)から出力された信号が既設定の範囲以内に該当するか否かを検出する。例えば、エアロゾル生成物品の挿入405が検出されるとき、プロセッサ110は、センサ130から出力された信号を獲得して既設定の範囲400以内に該当するか否かを検出することができる。既設定の範囲400は、ヒータ(例えば、
図1のヒータ120)を予熱するための予熱温度プロファイルを設定するに当たって、基準範囲でもある。すなわち、プロセッサ110は、獲得された信号が、既設定の範囲400内にあるか、あるいは超過または未満であるかによって、ヒータ120に対して互いに異なる予熱温度プロファイルを設定して電力供給を制御することができる。
【0062】
一実施形態において、センサ130から獲得された第1出力信号410が既設定の範囲400以内に該当すれば、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する。第1出力信号410は、収容空間においてエアロゾル生成物品が挿入されていない状態における静電容量と一般的な状態のエアロゾル生成物品が挿入された状態における静電容量との差である第1静電容量変化に対応する出力信号でもある。
【0063】
例えば、センサ130を介して出力された信号が2.5V増加を示す電圧変化信号であり、既設定の電圧変化の範囲が約2V~3.2V範囲でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400以内に該当すると判断し、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定することができる。
【0064】
他の例として、センサ130を介して出力された信号が1.2MHz増加を示す周波数変化信号であり、既設定の周波数変化の範囲が約1MHz~2MHz範囲でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400以内に該当すると判断し、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定することができる。
【0065】
さらに他の例として、センサ130を介して出力された信号が1秒増加を示す充電時間変化信号(または、1秒減少を示す放電時間変化信号)であり、既設定の充/放電時間の変化の範囲が約0.8秒~1.5秒でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400以内に該当すると判断し、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する。
【0066】
他の実施形態において、センサ130から獲得された第2出力信号420が既設定の範囲400を超過すれば、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第2温度プロファイルに設定する。ここで、第2出力信号420は、収容空間において、エアロゾル生成物品が挿入されていない状態における静電容量と過湿状態のエアロゾル生成物品が挿入された状態における静電容量との差である第2静電容量変化に対応する出力信号でもある。例えば、センサ130を介して出力された信号が3.5V増加を示す電圧変化信号であり、既設定の電圧変化の範囲が約2V~3.2V範囲でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400を超過すると判断し、予熱温度プロファイルを第2温度プロファイルに設定する。
【0067】
他の例として、センサ130を介して出力された信号が2.3MHz増加を示す周波数変化信号であり、既設定の周波数変化の範囲が約1MHz~2MHz範囲でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400を超過すると判断し、予熱温度プロファイルを第2温度プロファイルに設定する。
【0068】
さらに他の例として、センサ130を介して出力された信号が1.7秒増加を示す充電時間変化信号(または、1.7秒減少を示す放電時間変化信号)であり、既設定の充/放電時間の変化の範囲が約0.8秒~1.5秒でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400を超過すると判断し、予熱温度プロファイルを第2温度プロファイルに設定する。
【0069】
一実施形態において、第1温度プロファイル及び第2温度プロファイルは、互いに異なり、これに係わる具体的な説明は、
図5Aないし
図5Cで後述する。
【0070】
図5Aは、一実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【0071】
図5Aを参照すれば、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)は、エアロゾル生成物品の挿入500を検出する。例えば、プロセッサ110は、センサ(例えば、
図1のセンサ130)を通じて獲得された信号に基づいてエアロゾル生成物品の挿入500を検出する。
【0072】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入500が検出されることにより、第1出力信号(例えば、
図4の第1出力信号410)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ(例えば、
図1のヒータ120)を予熱するための予熱温度プロファイルを第1温度プロファイル535に設定する。一実施形態において、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイル535に設定することにより、第1予熱時間515の間、第1温度プロファイル535に基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
【0073】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入500が検出されることにより、第2出力信号(例えば、
図4の第2出力信号420)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第2温度プロファイル545aに設定する。一実施形態において、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第2温度プロファイル545aに設定することにより、第2予熱時間525の間、第2温度プロファイル545aに基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
図5Aに図示されたように、第2予熱時間525は、第1予熱時間515よりも短い。
【0074】
一実施形態において、第2温度プロファイル545aは、第1温度プロファイル535よりも短い温度上昇区間を含む。例えば、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第1温度プロファイル535に設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度を第1予熱目標温度510まで上昇させるように、第1温度上昇区間530の間、ヒータ120に電力を供給する。他の例として、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第2温度プロファイル545aに設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度を第2予熱目標温度520まで上昇させるように、第2温度上昇区間540の間、ヒータ120に電力を供給する。第2予熱目標温度520は、第1予熱目標温度510よりも約2℃~3℃ほど低い。
【0075】
一実施形態において、第1温度上昇区間530及び第2温度上昇区間540においてヒータ120は、同じ速度で加熱されうるが、第2温度プロファイル545aの第2予熱目標温度520は、第1温度プロファイル535の第1予熱目標温度510よりも低い。これにより、第2温度上昇区間540は、第1温度上昇区間530よりも短く、第2予熱時間525は、第1予熱時間515よりも短い。
【0076】
過湿状態のエアロゾル生成物品に対して、第2温度プロファイル545aのように予熱目標温度が低い予熱温度プロファイルでヒータ120が加熱される場合、主流煙の温度を低めて過湿状態のエアロゾル生成物品によるユーザの不便さが緩和されうる。一般的に、過湿状態のエアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置100に挿入される場合、多量の水分によってヒータ120の昇温速度が減少しうる。これにより、エアロゾル生成物品は、延びた時間の間、実質的に高温で加熱されることにより、主流煙の温度が増加する。一実施形態において、予熱目標温度を低く設定した予熱温度プロファイルに基づいてヒータ120を予熱することにより、主流煙の温度増加によるユーザの不便さを防止することができる。
【0077】
図5Bは、他の実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【0078】
図5Bを参照すれば、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)は、エアロゾル生成物品の挿入500を検出する。例えば、プロセッサ110は、センサ(例えば、
図1のセンサ130)を通じて獲得された信号に基づいて、エアロゾル生成物品の挿入500を検出する。
【0079】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入500が検出されることにより、第1出力信号(例えば、
図4の第1出力信号410)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ(例えば、
図1のヒータ120)を予熱するための予熱温度プロファイルを第1温度プロファイル535に設定する。一実施形態において、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイル535に設定することにより、第1予熱時間515の間、第1温度プロファイル535に基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
【0080】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入500が検出されることにより、第2出力信号(例えば、
図4の第2出力信号420)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第2温度プロファイル545bに設定する。一実施形態において、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第2温度プロファイル545bに設定することにより、第2予熱時間525の間、第2温度プロファイル545bに基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
図5Bに図示されたように、第2予熱時間525は、第1予熱時間515よりも短い。
【0081】
一実施形態において、第2温度プロファイル545bは、第1温度プロファイル535より短い温度保持区間を含む。例えば、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第1温度プロファイル535に設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度が第1予熱目標温度510に保持されるように、第1温度保持区間532の間、ヒータ120に電力を供給する。一方、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第2温度プロファイル545bに設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度を第1予熱目標温度510に保持されるように第2温度保持区間542の間、ヒータ120に電力を供給する。第2温度保持区間542は、第1温度保持区間532よりも短い。
【0082】
図5Cは、さらに他の実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【0083】
図5Cを参照すれば、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)は、エアロゾル生成物品の挿入500を検出する。例えば、プロセッサ110は、センサ(例えば、
図1のセンサ130)を通じて獲得された信号に基づいてエアロゾル生成物品の挿入500を検出する。
【0084】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入500が検出されることにより、第1出力信号(例えば、
図4の第1出力信号410)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ(例えば、
図1のヒータ120)を予熱するための予熱温度プロファイルを第1温度プロファイル535に設定する。一実施形態において、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイル535に設定することにより、第1予熱時間515の間、第1温度プロファイル535に基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
【0085】
一方、エアロゾル生成物品の挿入500が検出されることにより、第2出力信号(例えば、
図4の第2出力信号420)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第2温度プロファイル545cに設定する。一実施形態において、プロセッサ110は、予熱温度プロファイルを第2温度プロファイル545cに設定することにより、第1予熱時間525の間、第2温度プロファイル545cに基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
【0086】
一実施形態において、第2温度プロファイル545cは、第1温度プロファイル535と同じ長さの温度上昇区間を含む。すなわち、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第1温度プロファイル535または第2温度プロファイル545cに設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度を第1予熱目標温度510まで上昇させるように、第1温度上昇区間530の間にヒータ120に電力を供給する。但し、第2温度プロファイル545cは、第1温度プロファイル535と異なって乾燥区間550を含む。ここで、乾燥区間550は、エアロゾル生成物品に含まれた水分のうち、少なくとも一部を蒸発させる区間を意味する。
【0087】
一実施形態において、第2温度プロファイル545cが乾燥区間550を含むことにより、過湿状態のエアロゾル生成物品の水分が予め蒸発されうる。乾燥区間550において一部水分が蒸発された後、エアロゾル生成物品は、一般的な状態と類似した状態にもなる。したがって、以後にエアロゾル生成物品は、第1温度プロファイル535と同様に、第1予熱目標温度510に到達するように予熱されうる。また、第1予熱目標温度510に到達した後には、第1温度プロファイル535と第2温度プロファイル545cは、同様の方式でヒータ温度を調節することができる。一実施形態において、第2温度プロファイル545cに含まれた乾燥区間550は、約100℃~250℃範囲の温度でエアロゾル生成物品に含まれた水分のうち、少なくとも一部を蒸発させうる。前記温度範囲は、水分を蒸発するが、エアロゾル生成物質(例えば、グリセリン)が気化されないように予め設定され、前記範囲に制限されるものではない。一実施形態において、ヒータ温度は、乾燥区間550の間に保持されうる。
【0088】
図6は、一実施形態によるエアロゾル生成物品の状態による出力信号に係わるグラフである。
【0089】
図6を参照すれば、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)は、センサ(例えば、
図1のセンサ130)から出力された信号が既設定の範囲以内であるか否かを検出する。例えば、エアロゾル生成物品の挿入605が検出されるとき、プロセッサ110は、センサ130から出力された信号を獲得し、既設定の範囲600以内であるか否かを検出することができる。既設定の範囲600は、ヒータ(例えば、
図1のヒータ120)を予熱するための予熱温度プロファイルを設定するに当たって、基準範囲でもある。
【0090】
一実施形態において、センサ130から獲得された第1出力信号610が既設定の範囲600以内に該当するとき、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する。第1出力信号610は、収容空間においてエアロゾル生成物品が挿入されていない状態における静電容量と一般的な状態のエアロゾル生成物品が挿入された状態における静電容量との差である第1静電容量変化に対応する出力信号でもある。
【0091】
例えば、センサ130を介して出力された信号が2.5V増加を示す電圧変化信号であり、既設定の電圧変化の範囲が約2V~3.2V範囲でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400以内に該当すると判断し、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する。
【0092】
他の例として、センサ130を介して出力された信号が1.2MHz増加を示す周波数変化信号であり、既設定の周波数変化の範囲が約1MHz~2MHz範囲でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400以内に該当すると判断し、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する。
【0093】
さらに他の例として、センサ130を介して出力された信号が1秒増加を示す充電時間変化信号(または、1秒減少を示す放電時間変化信号)であり、既設定の充/放電時間の変化の範囲が約0.8秒~1.5秒範囲である。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲400以内に該当すると判断し、予熱温度プロファイルを第1温度プロファイルに設定する。
【0094】
他の実施形態において、センサ130から既設定の範囲600未満の第3出力信号620が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第3温度プロファイルに設定する。ここで、第3出力信号620は、収容空間においてエアロゾル生成物品が挿入されていない状態における静電容量と乾燥状態のエアロゾル生成物品が挿入された状態における静電容量との差である第3静電容量変化に対応する出力信号でもある。
【0095】
例えば、センサ130を介して出力された信号が1.8V増加を示す電圧変化信号であり、既設定の電圧変化の範囲が約2V~3.2Vでもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲600未満であると判断し、予熱温度プロファイルを第3温度プロファイルに設定する。
【0096】
他の例として、センサ130を介して出力された信号が0.9MHz増加を示す周波数変化信号であり、既設定の周波数変化の範囲が約1MHz~2MHzでもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲600未満であると判断し、予熱温度プロファイルを第3温度プロファイルに設定する。
【0097】
さらに他の例として、センサ130を介して出力された信号が0.5秒増加を示す充電時間変化信号(または、0.5秒減少を示す放電時間変化信号)であり、既設定の充/放電時間の変化の範囲が約0.8秒~1.5秒でもある。その場合、プロセッサ110は、信号が既設定の範囲600未満であると判断し、予熱温度プロファイルを第3温度プロファイルに設定する。
【0098】
一実施形態において、第1温度プロファイル及び第3温度プロファイルは、互いに異なり、これに係わる具体的な説明は、
図7で後述する。
【0099】
図7は、一実施形態によるヒータに係わる予熱温度プロファイルの一例示図である。
【0100】
図7を参照すれば、プロセッサ(例えば、
図1のプロセッサ110)は、エアロゾル生成物品の挿入700を検出する。例えば、プロセッサ110は、センサ(例えば、
図1のセンサ130)を通じて獲得された信号に基づいてエアロゾル生成物品の挿入700を検出する。
【0101】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入動作700が検出されることにより、第1出力信号(例えば、
図6の第1出力信号610)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ(例えば、
図1のヒータ120)を予熱するための予熱温度プロファイルを第1温度プロファイル735に設定する。一実施形態において、予熱温度プロファイルが第1温度プロファイル735に設定されることにより、第1予熱時間715の間に、第1温度プロファイル735に基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
【0102】
一実施形態において、エアロゾル生成物品の挿入動作700が検出されることにより、第3出力信号(例えば、
図6の第3出力信号620)が獲得されれば、プロセッサ110は、ヒータ120を予熱するための予熱温度プロファイルを第3温度プロファイル745に設定する。一実施形態において、予熱温度プロファイルが第3温度プロファイル745に設定されることにより、第3予熱時間725の間に、第3温度プロファイル745に基づいてエアロゾル生成物品に対する予熱動作を遂行する。
図7に図示されたように、第3予熱時間725は、第1予熱時間715よりも長い。
【0103】
一実施形態において、第3温度プロファイル745は、第1温度プロファイル735よりも低い予熱目標温度を有する。例えば、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第1温度プロファイル735に設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度を第1予熱目標温度710まで上昇させるように、ヒータ120に電力を供給する。一方、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第3温度プロファイル745に設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度を第3予熱目標温度720まで上昇させるように、ヒータ120に電力を供給する。
【0104】
一実施形態において、第3温度プロファイル745は、第1温度プロファイル735より長い温度保持区間を含む。例えば、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第1温度プロファイル735に設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度が第1予熱目標温度710に保持されるように第1温度保持区間732の間に、ヒータ120に電力を供給する。他の例として、ヒータ120に係わる予熱温度プロファイルが第3温度プロファイル745に設定された場合、プロセッサ110は、ヒータ120の温度が第3予熱目標温度720に保持されるように、第3温度保持区間742の間に、ヒータ120に電力を供給する。第3温度保持区間742は、第1温度保持区間732よりも長い。
【0105】
乾燥状態のエアロゾル生成物品に対して、第3温度プロファイル745のように予熱目標温度が低く、予熱時間が長い予熱温度プロファイルでヒータ120が加熱される場合、エアロゾル生成物品の炭化を防止する。一般に、乾燥状態のエアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置100に挿入される場合、少量の水分によってヒータ120の昇温速度が増加する。このような場合、エアロゾル生成物品が実質的に早く高温に到達することにより、炭化が発生する。一実施形態によれば、上述したように、予熱目標温度を低く設定し、予熱時間を長く設定した予熱温度プロファイルに基づいてヒータ120を予熱することにより、エアロゾル生成物品の炭化を防止して喫味を改善することができる。
【0106】
図8は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置を示すブロック図である。
【0107】
エアロゾル生成装置800は、制御部810、センシング部820、出力部830、バッテリ840、ヒータ850、ユーザ入力部860、メモリ870及び通信部880を含む。但し、エアロゾル生成装置800の内部構造は、
図8に図示されたところに制限されない。すなわち、エアロゾル生成装置800の設計によって、
図8に図示された構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、本実施形態に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解することができる。
【0108】
センシング部820は、エアロゾル生成装置800の状態またはエアロゾル生成装置800周辺の状態を感知し、感知された情報を制御部810に伝達する。制御部810は、前記感知された情報に基づいて、ヒータ850の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット、カートリッジなど)の挿入有無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置800を制御することができる。
【0109】
センシング部820は、温度センサ822、挿入感知センサ824及びパフセンサ826のうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに制限されない。
【0110】
温度センサ822は、ヒータ850(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置800は、ヒータ850の温度を感知する別途の温度センサを含むか、ヒータ850自体が温度センサの役割を遂行する。または、温度センサ822は、バッテリ840の温度をモニタリングするようにバッテリ840の周囲に配置されうる。
【0111】
挿入感知センサ824は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ824は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち、少なくとも1つを含み、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去による信号変化を感知する。
【0112】
パフセンサ826は、気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサ826は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうち、いずれか1つに基づいてユーザのパフを感知することができる。
【0113】
センシング部820は、前述したセンサ822ないし826以外に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち、少なくとも1つをさらに含んでもよい。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるので、具体的な説明は省略されうる。
【0114】
出力部830は、エアロゾル生成装置800の状態に係わる情報を出力してユーザに提供する。出力部830は、ディスプレイ部832、ハプティック部834、及び音響出力部836のうち、少なくとも1つを含むが、それらに制限されるものではない。ディスプレイ部832とタッチパッドとがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部832は、出力装置以外に入力装置としても使用されうる。
【0115】
ディスプレイ部832は、エアロゾル生成装置800に係わる情報をユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置800に係わる情報は、エアロゾル生成装置800のバッテリ840の充/放電状態、ヒータ850の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態またはエアロゾル生成装置800の使用が制限される状態(例えば、異常物品感知)などの多様な情報を意味し、ディスプレイ部832は、前記情報を外部に出力する。ディスプレイ部832は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などでもある。また、ディスプレイ部832は、LED発光素子の形態でもある。
【0116】
ハプティック部834は、電気的信号を、機械的な刺激または電気的な刺激に変換し、エアロゾル生成装置800に係わる情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部834は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を含む。
【0117】
音響出力部836は、エアロゾル生成装置800に係わる情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部836は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0118】
バッテリ840は、エアロゾル生成装置800の動作に用いられる電力を供給することができる。バッテリ840は、ヒータ850が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリ840は、エアロゾル生成装置800内に備えられた他の構成(例えば、センシング部820、出力部830、ユーザ入力部860、メモリ870、及び通信部880)の動作に必要な電力を供給する。バッテリ840は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリでもる。例えば、バッテリ840は、リチウムポリマ(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されない。
【0119】
ヒータ850は、バッテリ840から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。
図8に図示されていないが、エアロゾル生成装置800は、バッテリ840の電力を変換してヒータ850に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル生成装置800が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置800は、バッテリ840の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含みうる。
【0120】
制御部810、センシング部820、出力部830、ユーザ入力部860、メモリ870及び通信部880は、バッテリ840から電力を供給されて機能を遂行する。
図8に図示されていないが、バッテリ840の電力を変換し、それぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0121】
一実施形態において、ヒータ850は、任意の適した電気抵抗性物質によって形成されうる。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータ850は、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによっても具現されるが、それらに制限されない。
【0122】
他の実施形態において、ヒータ850は、誘導加熱方式のヒータでもある。例えば、ヒータ850は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含む。
【0123】
ユーザ入力部860は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部860は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあり得るが、それらに制限されるものではない。また、
図8に図示されていないが、エアロゾル生成装置800は、USB(universal serial bus)インターフェースのような連結インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースのような連結インターフェースを通じて他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリ840を充電することができる。
【0124】
メモリ870は、エアロゾル生成装置800内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、制御部810で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリ870は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM( Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、PROM(Programmable Read-Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち、少なくとも1つのタイプの記録媒体を含むことができる。メモリ870は、エアロゾル生成装置800の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどを保存することができる。
【0125】
通信部880は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部880は、近距離通信部882及び無線通信部884を含む。
【0126】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)882は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビ(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA, infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含んでもよいが、それらに制限されない。
【0127】
無線通信部884は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LANまたはWAN)通信部などを含んでもよいが、それらに制限されない。無線通信部884は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置800を確認及び認証することができる。
【0128】
制御部810は、エアロゾル生成装置800の全般的な動作を制御することができる。一実施形態において、制御部810は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解することができる。
【0129】
制御部810は、バッテリ840の電力をヒータ850に供給することを制御することで、ヒータ850の温度を制御することができる。例えば、制御部810は、バッテリ840とヒータ850とのスイッチング素子のスイッチングを制御することで、電力供給を制御することができる。他の例において、制御部810の制御命令によって加熱直接回路がヒータ850に対する電力供給を制御することもできる。
【0130】
一実施形態において、制御部810は、センシング部820から出力された信号に基づいてヒータ850に係わる予熱温度プロファイルを設定し、設定された予熱温度プロファイルに基づいてヒータ850に電力を供給することができる。例えば、センシング部820から出力された信号が、既設定の範囲以内に該当する場合、既設定の範囲を超過するか、あるいは既設定の範囲未満であるかによって、制御部810は、ヒータ850に係わる予熱温度プロファイルを互いに異なる予熱温度プロファイルに設定する。
【0131】
制御部810は、センシング部820によって感知された結果を分析し、後続して遂行される処理を制御することができる。例えば、制御部810は、センシング部820によって感知された結果に基づいて、ヒータ850の動作が開始または終了するように、ヒータ850に供給される電力を制御することができる。他の例として、制御部810は、センシング部820によって感知された結果に基づいて、ヒータ850が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を保持するようにヒータ850に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0132】
制御部810は、センシング部820によって感知された結果に基づいて、出力部830を制御する。例えば、パフセンサ826を通じてカウントされたパフ回数が既設定の回数に到達すれば、制御部810は、ディスプレイ部832、ハプティック部834、及び音響出力部836のうち、少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル生成装置800が直ぐ終了するということを予告する。
【0133】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0134】
上述した実施形態に係わる説明は、一例示に過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、請求範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。