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▶ 株式会社アグリアタッチ研究所の特許一覧

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  • 特許-ヒッチピン 図1
  • 特許-ヒッチピン 図2
  • 特許-ヒッチピン 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】ヒッチピン
(51)【国際特許分類】
   A01B 59/042 20060101AFI20240104BHJP
【FI】
A01B59/042 E
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022007301
(22)【出願日】2022-01-20
(65)【公開番号】P2023106148
(43)【公開日】2023-08-01
【審査請求日】2022-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】520192359
【氏名又は名称】株式会社アグリアタッチ研究所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 誠
(72)【発明者】
【氏名】笹岡 弘和
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-2512(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 59/042
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒッチピンの頭部に、外側に突出する突部を有する部品を取り付け、突部の下側には、作業機のフレームに接触するとヒッチピンを上昇させる傾斜(4a)を設け、傾斜の下端(4b)がフレームを越えるとヒッチピンが下降して傾斜の下端(4b)がフレームとヒッチを固定するよう、傾斜の下端(4b)より内側が切欠かれた位置決め機構を有するヒッチピン。
【請求項2】
請求項1に記載のヒッチピンにおいて、ヒッチピンの頭部に取り付ける部品に、ヒッチピンの上下移動範囲では常にヒッチに接している切欠き部分(4c)からなる回転防止機構をさらに備えたヒッチピン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行型管理機(以下管理機)に作業機を取付け時に使用するヒッチピンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来管理機に作業機を取付け時に、管理機のヒッチに作業機のフレームを挿入し、双方の穴位置を合わせて穴にヒッチピンを入れ、ネジ等で固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実全平03-027904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
管理機に作業機を取付け時に、管理機のヒッチの穴と作業機のフレームの穴位置合わせが大変で、穴位置を合わせても管理機から手を放すと位置ズレが発生し、ヒッチピンを挿入し辛く、加えてヒッチピンを挿入後にネジ等で固定する時には、ヒッチとフレームにガタがあるために、管理機と作業機の傾きを何度も調整し、取付け作業に手間がかかっており、この点で改善の余地がある。
【0005】
本発明は、これらの問題を解決するもので、管理機のヒッチに有る3個の穴の中央に、位置決め機能を付加されたヒッチピンを挿入するとにより、作業機を管理機に容易かつ確実に取付けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は、次の技術手段により解決される。
【0007】
請求項1の発明は、上部に部品が取付けられたヒッチピン4が管理機のヒッチ5の中央の穴に挿入されており、管理機のヒッチ5と作業機のフレーム1の高さを合わせ、管理機を作業機側に水平移動させることでフレーム1の切り欠き部分1aとヒッチピン4が誘導し、左右ズレが矯正され、作業機のフレーム1が正規の位置まで挿入された時にヒッチピン4が下がり、4b部が作業機のフレーム1を固定する機構が付加されることで、残りのヒッチピン7を容易に挿入でき、ナット3を締めて固定部品2を移動させヒッチピン7を固定することで、管理機への作業機の取付が容易でかつ確実に完了できることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1のヒッチピン4において4c部分により回転防止機構が付加されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0010】
請求項1の発明で、本発明品を使用することで、管理機と作業機の取付時に正規の位置に固定されるため、残りの穴へのヒッチピン7の挿入が容易で、ネジ等での固定時の調整が不要になり、管理機への作業機の取付が容易でかつ確実に行える。
【0011】
請求項2の発明で、請求項1の発明品の回転が抑制されるため、固定精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】(a)、(b)は、取付け前の管理機のヒッチと作業機のフレームの上面図と正面図である。
図2】取付け中の管理機のヒッチと作業機のフレーム正面図である。
図3】(a)、(b)は、取付け後の管理機のヒッチと作業機のフレームの上面図と正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一例である実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、1、2、3は作業機のフレーム側であり、5は管理機のヒッチである。本発明品のヒッチピン4は4a部に傾斜を、4b部はロック機構、4c部は回転防止機構を有している。フレーム1をヒッチ5に挿入する時にヒッチピン4が1a部分に誘導され、左右のズレを矯正する。松葉ピン6は、ヒッチピン4の移動範囲を制限する。
【0014】
次に、本発明品の動作と機能について説明をする。
図2に示す様に、ヒッチ5にフレーム1を近づけると、本発明品のヒッチピン4の4a部の傾斜によりヒッチピン4が上昇する。ここで、松葉ピン6により移動範囲が制限されているため、4c部分と5a部分が常に接触しており、ヒッチピン4の回転防止機構となる。この状態でさらに近づけると、ヒッチピン4が1a部分に誘導され、左右ズレが矯正されフレーム1がヒッチ5に挿入される。
【0015】
図3に示す正規の位置までフレーム1をヒッチ5に挿入すると4b部分が1b部分を越えヒッチピン4が初期位置まで下がる。この状態で4b部分と1b部分が管理機のヒッチ5と作業機のフレーム1の位置を制限するため、最適位置に固定される。最適位置に固定された状態では、残りのヒッチピン7を容易に挿入でき、ナット3を締めて固定部品2を移動させヒッチピン7を固定することで、管理機への作業機の取付が容易でかつ確実に行える。
【0016】
1本のヒッチピンで固定する仕様の作業機においても、本発明品のヒッチピン4を使用することで、最適位置に固定されるため、固定用のボルトを締めヒッチピン4を固定することで、管理機への作業機の取付が容易でかつ確実に完了する。
【0017】
ヒッチピン4の4b、4c部分の形状を変更することで、その他の作業機にも対応可能である。また、本発明品のヒッチピン4の上部に取付けられた部品の4c部分の回転防止機構は、形状を変更し前方、後方、側面のいずれか又は、複数設置されていても良い。
図1
図2
図3