(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】セパレータ、および処理装置
(51)【国際特許分類】
B01D 45/06 20060101AFI20240104BHJP
【FI】
B01D45/06
(21)【出願番号】P 2020002716
(22)【出願日】2020-01-10
【審査請求日】2022-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】古谷 優樹
(72)【発明者】
【氏名】小川 昌伸
(72)【発明者】
【氏名】永田 真統
(72)【発明者】
【氏名】矢部 一生
(72)【発明者】
【氏名】織田 達広
【審査官】瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-060866(JP,U)
【文献】特開平08-182908(JP,A)
【文献】特開2000-071474(JP,A)
【文献】特開2017-140584(JP,A)
【文献】特開平11-076723(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D45/00-45/18
B01D47/00-47/18
B01D49/00-51/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間を有し、第1の面と、前記第1の面に交差する第2の面と、を有する本体部と、
前記本体部の前記第1の面に設けられ
、気体と、液体の粒子および固体の粒子の少なくともいずれかと、を含む混合物を、前記本体部の内部に導入する導入部と、
前記本体部に、前記導入部と離隔させて設けられた排出部と、
板状を呈し、前記本体部の内部に設けられた制御部と、
を備え、
前記本体部の、前記導入部が設けられた前記第1の面と、前記制御部の、前記導入部側の端部との間の距離は、前記導入部が設けられた前記第1の面と、前記制御部の、前記排出部側の端部との間の距離よりも大きく、
前記制御部の、前記導入部側の端部は、前記導入部の中心軸に対して、前記排出部側とは反対側に設けられるとともに、前記本体部の前記第2の面と離隔し
、
前記導入部から前記本体部の内部に導入された前記混合物は、前記制御部に衝突し、前記制御部に衝突した前記混合物の一部は前記排出部から離れる方向に流れ、前記排出部から離れる方向に流れた前記混合物の一部は、前記本体部の前記第2の面と、前記第1の面とに、衝突して前記導入部側に流れ、前記導入部側に流れた前記混合物の一部は、前記導入部から導入された前記混合物とともに前記制御部に衝突することで、前記混合物の旋回流が形成されるセパレータ。
【請求項2】
前記導入部の中心軸と、前記制御部との間の角度は、70°以
下である請求項1
記載のセパレータ。
【請求項3】
前記本体部の、前記導入部が設けられる側とは反対側の面と、水平面との間の角度は5°以上である請求項1
または2に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記制御部の、前記導入部側の端部と、前記本体部の、前記導入部が設けられる側とは反対側の内面との間の距離は2mm以上、9mm以下である請求項1~
3のいずれか1つに記載のセパレータ。
【請求項5】
ワークを処理可能な処理部と、
前記処理部に接続された、請求項1~
4のいずれか1つに記載のセパレータと、
を備えた処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、セパレータ、および処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
処理装置から排出される排気には、再利用が可能な物質や有害物質などが含まれている。そのため、容器の内部において、排気の旋回流を形成し、旋回流を板材に衝突させることで気体と液体の分離を行う装置(気液分離装置)や、気体と固体の分離を行う装置(粉体分離装置)が提案されている。これらの装置においては、排気に含まれている物質の捕集効率(分離効率)の向上が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、排気に含まれている物質の捕集効率の向上を図ることができるセパレータ、および処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係るセパレータは、内部に空間を有し、第1の面と、前記第1の面に交差する第2の面と、を有する本体部と、前記本体部の前記第1の面に設けられ、気体と、液体の粒子および固体の粒子の少なくともいずれかと、を含む混合物を、前記本体部の内部に導入する導入部と、前記本体部に、前記導入部と離隔させて設けられた排出部と、板状を呈し、前記本体部の内部に設けられた制御部と、を備えている。前記本体部の、前記導入部が設けられた前記第1の面と、前記制御部の、前記導入部側の端部との間の距離は、前記導入部が設けられた前記第1の面と、前記制御部の、前記排出部側の端部との間の距離よりも大きい。前記制御部の、前記導入部側の端部は、前記導入部の中心軸に対して、前記排出部側とは反対側に設けられるとともに、前記本体部の前記第2の面と離隔している。前記導入部から前記本体部の内部に導入された前記混合物は、前記制御部に衝突し、前記制御部に衝突した前記混合物の一部は前記排出部から離れる方向に流れ、前記排出部から離れる方向に流れた前記混合物の一部は、前記本体部の前記第2の面と、前記第1の面とに、衝突して前記導入部側に流れ、前記導入部側に流れた前記混合物の一部は、前記導入部から導入された前記混合物とともに前記制御部に衝突することで、前記混合物の旋回流が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本実施の形態に係る処理装置を例示するための模式図である。
【
図3】本実施の形態に係るセパレータを例示するための模式断面図である。
【
図4】制御部の傾斜角度と、混合物の流れ方向との関係を例示するためのグラフ図である。
【
図5】距離と混合物の流速との関係を例示するためのグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本発明の実施形態に係るセパレータは、気体と液体の粒子の混合物から液体を分離するセパレータ、気体と固体の粒子との混合物から固体の粒子を分離するセパレータ、あるいは、気体と液体の粒子と固体の粒子との混合物から液体と固体の粒子を分離するセパレータに適用することができる。固体の粒子は、例えば、無機物や有機物を含む粉などとすることができる。この場合、液体の粒子と固体の粒子の粒子径は、例えば、1μm以上、100μm以下とすることができる。液体の粒子の場合には、液体の粘度は、例えば、0.10Pa・s以下とすることができる。
以下においては、一例として、本実施の形態に係るセパレータが、気体と液体の粒子の混合物から液体を分離するセパレータである場合を説明する。
【0008】
また、本実施の形態に係るセパレータが設けられる処理装置は、液体の粒子および固体の粒子の少なくともいずれかが含まれている排気を排出するものとすることができる。例えば、処理装置は、半導体装置やフラットパネルディスプレイなどの微細構造体の製造に用いられる装置などとすることができる。ただし、処理装置の用途は例示をしたものに限定されるわけではない。
【0009】
図1は、本実施の形態に係る処理装置100を例示するための模式図である。
図2は、ノズル120の模式断面図である。
図1に示すように、処理装置100には、処理部110、ノズル120、回収部130、排気部140、およびセパレータ1を設けることができる。
【0010】
図1に例示をした処理装置100には、2つのセパレータ1が設けられているが、セパレータ1の数は、処理部110から排出される排気の量、排気に含まれている液体の粒子の量、固体の粒子の量などに応じて適宜変更することができる。すなわち、セパレータ1は少なくとも1つ設けられていればよい。
【0011】
また、
図1に例示をした処理装置100には、2つのセパレータ1が並列接続されているが、複数のセパレータ1を直列接続することもできる。複数のセパレータ1を直列接続する場合には、処理部110に接続されたセパレータ1の排気を他のセパレータ1に導入すればよい。この場合、複数のセパレータ1を並列接続すれば、処理が可能となる排気の量を増大させることができる。複数のセパレータ1を直列接続すれば、分離が可能となる物質の量を増大させることができる。
【0012】
処理部110は、例えば、ワークの表面に膜を形成したり、ワークの表面を除去したり、ワークの表面を洗浄したり、ワークの表面を改質したりするものとすることができる。処理部110は、例えば、気密構造を有するチャンバ110aを有することができる。チャンバ110aの内部には、ワークを載置するための載置台などを設けることができる。
【0013】
また、チャンバ110aには、処理の種類に応じて、各種の装置を設けることができる。チャンバ110aに設けられる装置は、例えば、プロセスガスの供給装置、ヒータなどの加熱装置、チャンバ110aの内部の雰囲気を減圧する減圧装置、チャンバ110aの内部にプラズマを発生させる装置、チャンバ110aの内部にミスト状の処理液、洗浄液、粉体などを供給する装置などとすることができる。ただし、チャンバ110aに設けられる装置は、例示をしたものに限定されるわけではなく、処理の種類に応じて適宜変更することができる。
【0014】
ノズル120は、筒状を呈し、処理部110(チャンバ110a)とセパレータ1との間に設けることができる。チャンバ110aの内部にある気体と液体の粒子の混合物は、ノズル120を介して、セパレータ1に供給される。また、ノズル120は、混合物をセパレータ1に供給する際に、混合物の流速を増加させる。例えば、
図2に示すように、ノズル120の、セパレータ1側の端部には、オリフィス板120aを設けることができる。オリフィス板120aが設けられていれば、混合物がオリフィスを通過する際に、混合物の流速を増加させることができる。
【0015】
混合物の流速を増加させることができれば、セパレータ1の内部に形成される旋回流の速度を増加させることができるので、旋回流がセパレータ1の内壁や後述する制御部1e(
図3を参照)に衝突する回数を増加させることができる。そのため、気体に含まれている物質の捕集効率を向上させることができる。
【0016】
また、混合物に含まれる複数の粒子が、液体の粒子の場合には、ノズル120の外面やその近傍などに冷却装置120bを設けることができる。混合物に含まれる液体の粒子の粒子径(質量)が小さすぎると、セパレータ1の内壁や制御部1eに衝突させた際に、液体の粒子が捕捉されにくくなる場合がある。冷却装置120bが設けられていれば、ノズル120を介して混合物を冷却することができるので、液体の粒子を凝縮させることができる。液体の粒子を凝縮させることができれば、粒子径(質量)を大きくすることができるので、セパレータ1における液体の粒子の捕捉、ひいては、気体に含まれている液体の捕集効率を向上させることができる。
【0017】
回収部130は、セパレータ1により、気体と分離された物質を回収する。
図1に例示をしたセパレータ1は、気体と液体の粒子の混合物から液体を分離するセパレータであるため、回収される物質は液体となる。なお、セパレータが、気体と固体の粒子の混合物から固体の粒子を分離するものである場合には、回収される物質は固体となる。
回収部130は、例えば、配管などを介してセパレータ1に接続することができる。回収部130は、例えば、気密構造を有するタンクなどとすることができる。
【0018】
排気部140は、セパレータ1およびノズル120を介して、チャンバ110aの内部のある混合物を吸引することができる。排気部140は、例えば、配管などを介してセパレータ1に接続することができる。排気部140は、例えば、真空ポンプやブロアなどとすることができる。排気部140からの排気は、例えば、工場のドレインなどに排出することができる。なお、処理部110における処理の種類によっては、チャンバ110aの内部の雰囲気が大気圧よりも高い場合がある。その様な場合には、チャンバ110aの内圧で、チャンバ110aの内部のある混合物が押し出されるので、排気部140を省くことができる。
【0019】
図3は、本実施の形態に係るセパレータ1を例示するための模式断面図である。
また、
図3においては、粒子の停滞時間の分布をモノトーン色の濃淡で表している。この場合、色のトーンが濃いほど停滞時間が短い、すなわち、粒子の移動速度が速い(運動エネルギーが大きい)ことを表している。
図3に示すように、セパレータ1は、本体部1a、導入部1b、排出部1c、および排液部1dを有することができる。本体部1a、導入部1b、排出部1c、および排液部1dは、一体に設けることができる。
また、セパレータ1は、制御部1eをさらに有することができる。
【0020】
図3に示すように、本体部1aは、内部に空間を有することができる。本体部1aは、箱状を呈するものとすることができる。本体部1aの内部には空間が設けられ、空間の内部には気体と液体の粒子の混合物が導入される。
【0021】
導入部1bおよび排出部1cは、本体部1aの面1a2(例えば、天井面)に設けることができる。排出部1cは、導入部1bと離隔させて設けることができる。排液部1dは、本体部1aの面1a1(例えば、底面)に設けることができる。
【0022】
導入部1bは、筒状を呈し、一方の端部が本体部1aの面1a2(例えば、天井面)に設けられている。導入部1bの他方の端部には、ノズル120の、オリフィス板120aが設けられている側を接続することができる。本体部1aの内部の空間には、オリフィス板120aを通過することで流速が速くなった混合物を導入することができる。
【0023】
排出部1cは、筒状を呈し、一方の端部が本体部1aに設けられている。排出部1cは、導入部1bと離隔させて設けることができる。この場合、
図3に示すように、排出部1cの一方の端部を本体部1aの面1a2に設けることもできる。
図1に示すように、排出部1cの他方の端部は、配管などを介して排気部140と接続することができる。
【0024】
排液部1dは、筒状を呈し、一方の端部が本体部1aの面1a1(例えば、底面)に設けられている。
図1に示すように、排液部1dの他方の端部は、配管などを介して回収部130と接続することができる。
【0025】
制御部1eは、本体部1aの内部に設けることができる。制御部1eは、板状を呈するものとすることができる。制御部1eは、傾斜させることができる。この場合、面1a2と、制御部1eの、導入部1b側の端部1e1との間の距離L1は、面1a2と、制御部1eの、排出部1c側の端部1e2との間の距離L2よりも大きくすることができる。すなわち、制御部1eは、排出部1c側から導入部1b側に近づくに従い、導入部1bから離れる方向に傾斜させることができる。
【0026】
図3に示すように、導入部1bから本体部1aの内部に導入された混合物は、制御部1eに衝突する。制御部1eは傾斜しているので、制御部1eに衝突した混合物の一部は排出部1cから離れる方向に流れる。
【0027】
排出部1cから離れる方向に流れた混合物は、本体部1aの内側面に衝突して導入部1b側に流れる。導入部1b側に流れた混合物の一部は、導入部1bから導入された混合物とともに制御部1eに衝突する。すなわち、排出部1cから離れた位置において混合物の旋回流を形成することができる。この場合、
図3に示すように、旋回流における液体の粒子の移動速度を速くすることができる。
【0028】
混合物の旋回流を形成することができれば、混合物に含まれている液体の粒子が、本体部1aの内壁や制御部1eに衝突する機会を増加させることができる。例えば、液体の粒子が本体部1aの内壁などに衝突する機会を2回~3回程度とすることができる。この場合、液体の粒子の移動速度が速くなれば、液体の粒子が本体部1aの内壁などに衝突する機会をさらに増加させることができる。また、混合物の旋回流は、排出部1cから離れた位置に形成されるので、液体の粒子が本体部1aの内部に滞留する時間を長くすることができる。以上のことより、混合物に含まれている液体の捕集効率の向上を図ることができる。すなわち、本実施の形態によれば、処理部110からの排気に含まれている物質の捕集効率の向上を図ることができる。
【0029】
この場合、制御部1eの、導入部1b側の端部1e1は、導入部1bの中心軸1b1に対して、排出部1c側とは反対側に設けることができる。この様にすれば、導入部1bから供給された混合物を制御部1eに衝突させるのが容易となる。そのため、混合物の旋回流が形成されやすくなるので、混合物に含まれていた液体の捕集効率を50%程度にすることができる。
【0030】
図4は、制御部1eの傾斜角度θと、混合物の流れ方向との関係を例示するためのグラフ図である。
制御部1eの傾斜角度θは、導入部1bの中心軸1b1と制御部1eの上面との間の角度とすることができる。排出部1c側とは反対側に流れる混合物の割合が多くなれば、混合物の旋回流を形成するのが容易となり、また排出部1cから直ちに排出される混合物を少なくすることができる。
【0031】
図4から分かるように、制御部1eの傾斜角度θを70°以
下にすれば、ほぼ全ての混合物を排出部1c側とは反対側に流すことができる。すなわち、制御部1eの傾斜角度θを70°以
下にすれば、処理部110からの排気に含まれている物質の捕集効率のさらなる向上を図ることができる。
【0032】
本体部1aの内部に設けられた制御部1eにより混合物の流れを制御すれば、本体部1aの形状や、排液部1dの配置などに関する自由度を大きくすることができる。例えば、処理装置100に設けられる回収部130や排気部140の大きさや配置などに応じて、本体部1aの形状や、排液部1dの配置などを適宜変更するのが容易となる。
【0033】
また、捕集された液体は、本体部1aの内壁を伝わって、本体部1aの面1a1側に集まる。そのため、面1a1が傾斜していれば、内面の上にある液体を集めることが容易となる。内面の上にある液体を集めることができれば、排液部1dを介した液体の排出を容易とすることができる。この場合、排液部1dは、傾斜面の下端側に設ければよい。
【0034】
この場合、制御部1eの、導入部1b側の端部1e1と、本体部1aの面1a1側の内面との間の距離L3を大きくし過ぎると、制御部1eと本体部1aの面1a1との間を排出部1c側に流れる混合物の量が多くなる。排出部1c側に流れる混合物の量があまり多くなると、捕集効率が低下するおそれがある。
【0035】
図5は、距離L3と混合物の流速との関係を例示するためのグラフ図である。
距離L3が大きくなれば、制御部1eと本体部1aの面1a1との間を排出部1c側に流れる混合物の量が多くなるので、混合物の流速が低下する。
例えば、
図5から分かるように。距離L3が9mmになるまでは混合物の速度が低下する。この場合、距離L3が9mm以上になると混合物の速度が再び増加するが、これは、排出部1c側に流れる混合物の流速である。
【0036】
そのため、
図5から分かるように、距離L3を2mm以上、9mm以下とすれば、排出部1c側に流れる混合物を少なくすることができる。その結果、捕集効率が低下するのを抑制することができる。また、距離L3を2mm以上、6mm以下とすれば、混合物の速度を適切なものとすることができ、且つ、混合物が排出部1c側に流れるのを抑制することができる。
【0037】
ここで、捕集された液体は、本体部1aの内壁を伝わって、本体部1aの面1a1側に集まる。そのため、水平面に対して面1a1が傾斜していれば、内面にある液体を集めることが容易となる。内面の上にある液体を集めることができれば、排液部1dを介した液体の排出を容易とすることができる。本発明者らの得た知見によれば、水平面と面1a1との間の角度θaを5°以上とすれば、液体を集めることが容易となる。この場合、排液部1dは、傾斜面の下端側に設ければよい。
【0038】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 セパレータ、1a 本体部、1a1 面、1a2 面、1b 導入部、1c 排出部、1d 排液部、11 セパレータ、1a 本体部、1e 制御部、1a1 面、1a2 面、1e1 端部、1e2 端部、110 処理部、120 ノズル、130 回収部、140 排気部、θ 傾斜角度、θa 角度