(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】容器及び加湿装置
(51)【国際特許分類】
F24F 6/00 20060101AFI20240104BHJP
F24F 6/04 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
F24F6/00 A
F24F6/00 C
F24F6/04
(21)【出願番号】P 2020039932
(22)【出願日】2020-03-09
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】山口 晃広
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-032867(JP,A)
【文献】中国実用新案第208382449(CN,U)
【文献】特開2015-227769(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0083557(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 6/00
F24F 6/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を収容する容器本体と、
前記容器本体内に配置された取付部と
を備え、
前記取付部は、
前記水の量に応じて回動する回動体の回動軸部の一端部が挿入される第1軸穴部と、
前記第1軸穴部に前記回動軸部の一端部をガイドする第1ガイド部と
を有し、
前記容器本体は、
前記回動体が所定位置より所定回動方向に回動することを規制する規制部と
を有
し、
前記第1ガイド部は、
前記第1軸穴部に対して前記規制部側に位置し、前記第1軸穴部の一部を形成する高壁部と、
前記第1軸穴部に対して前記規制部と反対側に位置し、前記第1軸穴部の一部を形成し、前記高壁部より低い低壁部とを有する、容器。
【請求項2】
前記容器本体は、底壁と、前記底壁から立設された側壁とを更に有し、
前記第1軸穴部は
、前記規制部の位置より低い位置に配置さ
れる、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記第1ガイド部は、前記第1軸穴部に向かって傾斜する傾斜面を更に有し、
前記傾斜面は、前記高壁部と前記低壁部との間に配置される、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記規制部は、第1板部と、前記第1板部と交差する第2板部とを有し、
前記第1板部の端部と前記第2板部の端部とが連結される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の容器。
【請求項5】
前記取付部は、
前記回動軸部の他端部が挿入される第2軸穴部と、
前記第2軸穴部に前記回動軸部の他端部をガイドする第2ガイド部と
を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
前記第1軸穴部の少なくとも一部は、前記第1ガイド部で全周が囲われている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載の容器と、
前記容器内に配置された加湿フィルタと
を備え、
前記容器は、前記回動体を更に備え、
前記回動体は、
前記回動軸部と、
前記容器外に配置された検知部に検知される被検知体と
を有し、
前記加湿フィルタは、前記容器内の水を吸上げる、加湿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器及び加湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
気化式の加湿器は、給水タンクと、加湿部とを備える。加湿部は、トレイと、気化フィルタとを備える。給水タンクは、トレイへ給水する。気化フィルタは、トレイ内の水を吸上げる。トレイは、トレイ内の水を検知するフロートを有する。そして、気化式の加湿器は、気化フィルタに風を当てて水を気化させる。給水タンクに水がある状態では、トレイ内の水位が適切に保たれる。一方、給水タンクの水が無くなると、トレイ内の水位が低下していく。トレイ内の水位が低下すると、フロートは、トレイ内の水の無を検知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された加湿器では、フロートのような回動体を、トレイのような容器から取外すことが困難であった。その結果、回動体を容器から取外さずに清掃を行っていた。よって、容器の清掃性が充分でなかった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、容易に清掃できる容器及び加湿装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、容器は、容器本体と、取付部とを備える。前記容器本体は、水を収容する。前記取付部は、前記容器本体内に配置されている。前記取付部は、前記水の量に応じて回動する回動体の回動軸部の一端部が挿入される第1軸穴部と、前記第1軸穴部に前記回動軸部の一端部をガイドする第1ガイド部とを有する。前記容器本体は、前記回動体が所定位置より所定回動方向に回動することを規制する規制部を有する。
【0007】
本発明の一局面によれば、加湿装置は、上記の容器と、加湿フィルタとを備える。前記加湿フィルタは、前記容器内に配置されている。前記容器は、前記回動体を更に備える。前記回動体は、前記容器外に配置された検知部に検知される被検知体を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る容器及び加湿装置によれば、容易に清掃できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る加湿器を示す斜視図である。
【
図2】本実施形態に係る加湿器の内部を示す模式図である。
【
図3】本実施形態に係る筐体から給水タンクと加湿部とを抜出した状態を示す斜視図である。
【
図4】本実施形態に係る加湿部を一部引出した状態を示す斜視図である。
【
図5】本実施形態に係る加湿部を示す斜視図である。
【
図7】本実施形態に係るトレイ内に所定量以上の水が存在しないときの断面図である。
【
図8】本実施形態に係るトレイ内に所定量以上の水が存在するときの断面図である。
【
図9】本実施形態に係るトレイを示す斜視図である。
【
図10】本実施形態に係る取付部と規制部とを示す斜視図である。
【
図11】本実施形態に係る第1取付部を示す平面図である。
【
図12】本実施形態に係る
図11のXII-XII線の断面図である。
【
図13】本実施形態に係る
図11のXIII-XIII線の断面図である。
【
図15】本実施形態に係るフロートの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
図1及び
図2を参照して、本発明の実施形態に係る加湿器10について説明する。
図1は、加湿器10を示す斜視図である。
図2は、加湿器10の内部を示す模式図である。なお、本実施形態では、図中に、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を示す。Z軸は鉛直上向きに平行であり、X軸及びY軸は水平方向に平行である。
【0012】
図1に示すように、加湿器10は、筐体11と、加湿部20と、給水タンク30とを備える。加湿器10は、加湿装置の一例である。加湿器10は、例えば、ホテルの部屋に配置される。
【0013】
図2に示すように、筐体11は、天板11aと、底板11bと、一対の側板と、前面パネル11dと、後面パネル11eとを有する。前面パネル11dと後面パネル11eと一対の側板との各々は、天板11aと底板11bとの間に配置されている。
【0014】
前面パネル11dは、後面パネル11eと対向して配置される。そして、前面パネル11dは、筐体11のX軸の負方向側に配置される。前面パネル11dは、複数の吸込口を有する。複数の吸込口の各々は、開口である。
【0015】
天板11aは、底板11bと対向して配置される。そして、天板11aは、筐体11の上方側に配置される。具体的には、天板11aは、吹出口と、カバー部材と、操作パネルとを有する。吹出口は、開口である。カバー部材は、略板状の部材である。カバー部材は、吹出口を覆っている。カバー部材は、吹出口から放出される空気の流れる方向を規定する風向板として機能する。操作パネルは、ホテルの宿泊客等からの指示を受付ける。
【0016】
筐体11は、空気が流通する複数の流通部60と、送風部50とを更に有する。具体的には、複数の流通部60は、第1室61と、第2室62と、第3室63と、第4室64とを有する。
【0017】
第1室61は、筐体11のX軸の負方向側に配置される。第1室61は、複数の吸込口を介して筐体11の外部に連通する。第1室61は、フィルタ61aを有する。フィルタ61aは、例えば、脱臭フィルタ及び/又は集塵フィルタである。
【0018】
第2室62は、筐体11の中央部に配置される。また、第2室62と第1室61とは連通する。第2室62には、送風部50が配置される。送風部50は、例えば、ファンと、モータとを有する。モータは、ファンを回転させる。
【0019】
第3室63は、筐体11のZ軸の負方向側に配置される。第3室63と第2室62とは連通する。第3室63の内部には、加湿部20が配置される。具体的には、加湿部20は、加湿フィルタ21と、トレイ23とを有する。トレイ23は、容器の一例である。加湿フィルタ21は、トレイ23内に配置される。トレイ23は、所定量の水を収容する。加湿フィルタ21は、トレイ23内の水を吸上げる。
【0020】
第4室64は、筐体11のZ軸の正方向側に配置される。第4室64と第3室63とは連通する。また、第4室64は、吹出口を介して筐体11の外部に連通する。
【0021】
続けて、空気の流れについて詳細に説明する。ファンは、第1気流F1を発生させる。第1気流F1は、第1室61と第2室62と第3室63と第4室64とをこの順に通過する。第1気流F1は、第3室63を通過する際に、加湿部20によって加湿される。具体的には、加湿フィルタ21に第1気流F1が当てられる。その結果、加湿フィルタ21に含まれる水が気化し、水蒸気として加湿器10からホテル室内に放出される。
【0022】
また、
図1に示すように、給水タンク30は、多量の水を収容する。給水タンク30は、トレイ23へ給水する。給水タンク30が水を収容している場合、給水タンク30からトレイ23への給水は、トレイ23内の水位が常に適正水位となるように行われる。このような給水タンク30からトレイ23への給水構成については公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。給水タンク30内に水が無くなった場合、宿泊客等によって給水タンク30内に水が収容される。
【0023】
ここで、
図3及び
図4を参照して、給水タンク30と加湿部20とについて説明する。
図3は、筐体11から給水タンク30と加湿部20とを抜出した状態を示す斜視図である。
【0024】
図3に示すように、加湿器10では、給水タンク30と加湿部20とが一体となった状態で、筐体11に対して着脱可能である。具体的には、給水タンク30と加湿部20とが一体となった状態で、筐体11の第3室63に対して第1方向D1に引出し可能である。第1方向D1は、筐体11から給水タンク30と加湿部20とが取外される方向を示す。本実施形態では、第1方向D1は、Y軸方向に沿って延びている。
【0025】
また、
図4は、加湿部20を一部引出した状態を示す斜視図である。
図4に示すように、筐体11から加湿部20が一部引出された状態で、給水タンク30と加湿部20とは離間可能である。具体的には、給水タンク30と加湿部20とが筐体11から一部引出した状態で、宿泊客等は、給水タンク30をトレイ23から持ち上げることで、給水タンク30を取外す。すなわち、宿泊客等は、加湿フィルタ21に接触することなく、給水タンク30を取外すことができる。その結果、宿泊客等は、給水タンク30に容易に多量の水を収容することができる。
【0026】
ここで、
図5を参照して、加湿部20について説明する。
図5は、加湿部20を示す斜視図である。
図5に示すように、トレイ23は、容器本体231を備える。容器本体231は、水を収容する。容器本体231の形状は、略矩形の箱状を有する。容器本体231の上面は開口している。具体的には、容器本体231は、底壁232と、側壁233とを有する。側壁233は、底壁232から立設されている。詳細には、側壁233は、第1壁233aと、第2壁233bと、第3壁233cと、第4壁233dと、仕切板233eとを有する。
【0027】
第1壁233aの形状と第2壁233bの形状と第3壁233cの形状と第4壁233dの形状とは、略平面形状である。第1壁233aは、第3壁233cと対向して配置される。また、第2壁233bは、第4壁233dと対向して配置される。
【0028】
仕切板233eは、第2壁233bと第4壁233dとの間に配置される。すなわち、トレイ23は、タンク室201とフィルタ室202とに区分されている。具体的には、タンク室201とフィルタ室202とは、第1方向D1に沿って区分されている。詳細には、タンク室201が、フィルタ室202の第1方向D1に設けられている。仕切板233eの下部には、タンク室201とフィルタ室202とを連通させる連通口が設けられている。
【0029】
タンク室201には、給水タンク30が載置される。その結果、給水タンク30は、タンク室201へ給水する。タンク室201に給水された水は、連通口を介してフィルタ室202に流込む。
【0030】
フィルタ室202には、加湿フィルタ21が設置される。詳細には、加湿フィルタ21の一端部は、第3壁233cと接続され、加湿フィルタ21の他端部は、仕切板233eと接続されている。加湿フィルタ21の下端部は、底壁232と接触している。具体的には、加湿フィルタ21は、矩形状のシートである。シートは、吸水性と通気性とを有する材料で形成される。シートは、例えば、レーヨンで形成される。
【0031】
トレイ23は、フロート22を更に備える。フロート22は、回動体の一例である。底壁232は、例えば、低い位置に位置する深底領域を有する。フロート22は深底領域に設置されている。
【0032】
続けて、
図6を参照して、フロート22について説明する。
図6は、フロート22の断面図である。
図6に示すように、フロート22は、枠部220と、発泡スチロール223と、マグネット222とを有する。マグネット222は、被検知体の一例である。
【0033】
枠部220の材料は、例えば、合成樹脂である。枠部220の内部に、発泡スチロール223とマグネット222とが配置されている。発泡スチロール223の密度は、水の密度より軽い。その結果、フロート22は、水の量に応じて移動する。
【0034】
枠部220は、枠部本体221dと、回動軸部221と、弾性部材221cとを有する。回動軸部221は、第1方向D1に沿って延びている。具体的には、回動軸部221は、第1回動軸部221aと、第2回動軸部221bとを含む。第1回動軸部221aと第2回動軸部221bとの各々は、略円柱体である。枠部本体221dは、第1回動軸部221aと第2回動軸部221bとの間に配置される。フロート22は、回動軸部221を中心に回動する。
【0035】
なお、トレイ23にフロート22を取付けるために、第1回動軸部221aは、弾性部材221cを介して枠部本体221dに取付けられている。弾性部材221cは、例えば、薄板である。その結果、第1回動軸部221aは、第1方向D1に沿って移動自在である。
【0036】
続けて、
図7及び
図8を参照して、フロート22の動きについて説明する。
図7及び
図8は、
図5のVII-VII線の断面図である。具体的には、
図7は、トレイ23内に所定量以上の水が存在しないときの断面図である。
図8は、トレイ23内に所定量以上の水が存在するときの断面図である。
図7及び
図8に示すように、フロート22は、水の量に応じて回動する。
【0037】
容器本体231は、規制部234を更に有する。規制部234は、フロート22が所定位置P1より所定回動方向R1に回動することを規制する。所定位置P1とは、例えば、所定量以上の水が存在することを示す位置である。所定量は、例えば、加湿フィルタ21が水を吸上げることが可能な水の量である。
【0038】
詳細には、フロート22は、所定位置P1と下方位置P2との間で回動軸部221を中心に回動する。下方位置P2は、所定位置P1より低い位置である。更に詳細には、トレイ23内に所定量以上の水が存在する場合、フロート22は浮力を受ける。その結果、フロート22の上面は規制部234の下面と接触する。よって、フロート22は所定位置P1に位置する。一方、トレイ23内に所定量以上の水が存在しない場合、フロート22は浮力を受けない。その結果、フロート22の下面は底壁232の上面と接触する。よって、フロート22は下方位置P2に位置する。
【0039】
また、加湿器10は、磁気センサ部40を更に備えることが好ましい。磁気センサ部40は、検知部の一例である。具体的には、磁気センサ部40は、ホールセンサ、センサ基板、及び、基板ケース等である。そして、トレイ23が第3室63の内部に収容されたときに、磁気センサ部40はフロート22と対向するように、トレイ23外に配置される。
【0040】
詳細には、フロート22は所定位置P1に位置する場合、マグネット222は磁気センサ部40に対して正面で対向し、磁気センサ部40はハイレベル信号を出力する。ハイレベル信号は、トレイ23内の水位が適正水位であることを示す。一方、フロート22は下方位置P2に位置する場合、マグネット222は磁気センサ部40の正面からずれ、磁気センサ部40はローレベル信号を出力する。ローレベル信号は、トレイ23内の水位が低下したことを示す。その結果、給水タンク30内に水が無くなったことを宿泊客等は認識できる。
【0041】
ここで、トレイ23から加湿フィルタ21とフロート22とは取外可能である。
図9を参照して、トレイ23から加湿フィルタ21とフロート22とを取外す取外方法について説明する。
図9は、トレイ23を示す斜視図である。
【0042】
図9に示すように、ホテルの従業員等は、加湿フィルタ21をトレイ23から持ち上げることで、加湿フィルタ21を取外す。その結果、ホテルの従業員等は、部屋の清掃時等に加湿フィルタ21を容易に交換できる。
【0043】
また、トレイ23は、容器本体231内に配置された取付部70を更に備える。トレイ23は、一対の取付部70を備える。一対の取付部70は、第1取付部710と第2取付部720とを備える。一対の取付部70とフロート22とは離間可能である。具体的には、ホテルの従業員等は、フロート22を取付部70から引抜くことで、フロート22を取外す。その結果、ホテルの従業員等は、部屋の清掃時等にトレイ23及びフロート22を容易に清掃できる。
【0044】
続けて、
図10を参照して、取付部70と規制部234とについて詳細に説明する。
図10は、取付部70と規制部234とを示す斜視図である。
図10に示すように、規制部234は第4壁233dに配置されている。具体的には、規制部234は、第1板部234aと、第2板部234bとを有する。第1板部234a及び第2板部234bの各々の形状は、平板である。第1板部234aは、底壁232と平行に配置されている。
【0045】
詳細には、第2板部234bは、第1板部234aと交差する。具体的には、第2板部234bは、第1板部234aと直交する。第1板部234aの端部と第2板部234bの端部とが連結される。つまり、規制部234の形状は、第4壁233dに対して垂直な方向から視ると、略L字形状である。その結果、略U字形状等の複雑な形状でないため、規制部234を容易に清掃できる。また、規制部234の形状が略L字形状であることで、一定の強度も確保でき、清掃時等にホテルの従業員又は宿泊客等が規制部234と接触しても、規制部234が破損することを抑制できる。
【0046】
続けて、
図10~
図13を参照して、取付部70について説明する。
図11は、第1取付部710を示す平面図である。
図12は、
図11のXII-XII線の断面図である。
図13は、
図11のXIII-XIII線の断面図である。
【0047】
図10~
図13に示すように、第1取付部710と第2取付部720とは、対向して配置されている。詳細には、第1取付部710は、仕切板233eに配置されている。第2取付部720は、底壁232の凸部に配置されている。具体的には、第1取付部710は、第1軸穴部711と、第1ガイド部712とを有する。なお、第2取付部720も、第1取付部710と同様な構成を有する。具体的には、第2取付部720は、第2軸穴部と、第2ガイド部とを有する。
【0048】
第1軸穴部711は、フロート22の回動軸部221の一端部が挿入される。具体的には、第1軸穴部711は、円柱形状の穴を有する。円柱形状の中心軸線は、X軸方向に沿って延びている。そして、
図10に示すように、第1軸穴部711は、底壁232から規制部234の位置より低い位置に配置される。
【0049】
第1ガイド部712は、フロート22の回動軸部221の一端部を第1軸穴部711にガイドする。具体的には、第1ガイド部712は、高壁部712aと、低壁部712bと、傾斜面712cと、背壁部712dとを有する。
【0050】
背壁部712dは、仕切板233eに沿って配置されている。高壁部712aは、背壁部712dから立設されている。低壁部712bは、背壁部712dから立設されている。高壁部712aと低壁部712bとは、対向して配置される。
【0051】
図10に示すように、低壁部712bは、高壁部712aよりも規制部234の遠くに配置される。低壁部712bは、高壁部712aより低い。
【0052】
傾斜面712cは、高壁部712aと低壁部712bとの間に配置される。傾斜面712cは、第1軸穴部711に向かって傾斜する。詳細には、傾斜面712cは、低壁部712bから第1軸穴部711に向かって傾斜するとともに、背壁部712dから第1軸穴部711に向かって傾斜する。
【0053】
続けて、
図14及び
図15を参照して、トレイ23にフロート22を取付ける取付方法について説明する。
図14は、トレイ23の断面図である。
図15は、フロート22の断面図である。フロート22は、例えば、ホテルの従業員の右手の人差し指と親指とで把持される。
【0054】
図14に示すように、回動軸部221を真上から取付部70に向かって下方に移動させると、フロート22の下面と規制部234の上面とが接触する。その結果、回動軸部221を取付部70の傾斜面712cに載置できない。よって、回動軸部221を取付部70の低壁部712b側から取付部70に向かって斜下方に移動させる。その結果、フロート22の下面と規制部234の上面とが接触しない。よって、回動軸部221を取付部70の傾斜面712cに載置できる。
【0055】
図15に示すように、第1回動軸部221aを第1取付部710の傾斜面712cに載置した状態で、フロート22を下方に移動させると、第1回動軸部221aが第1取付部710の第1軸穴部711に向かって斜下方にガイドされる。また、第1回動軸部221aが第2回動軸部221bに向かってガイドされる。第1回動軸部221aが斜下方にガイドされた後、第1軸穴部711に到達したときに、第2回動軸部221bと反対方向に向かってガイドされる。その結果、第1回動軸部221aが第1軸穴部711に挿入される。
【0056】
以上のように、第1取付部710は、第1軸穴部711と、第1ガイド部712とを有する。その結果、フロート22の第1回動軸部221aを第1軸穴部711から第1ガイド部712に沿って引抜くことで、トレイ23からフロート22を容易に取外すことができる。また、フロート22の第1回動軸部221aを第1ガイド部712に沿って第1軸穴部711に押込むことで、トレイ23にフロート22を容易に取付けることができる。よって、清掃時等にフロート22を容易に取付取外できる。その結果、トレイ23及びフロート22を容易に清掃できる。
【0057】
また、第1ガイド部712は、規制部234の遠くに配置される低壁部712bを有する。その結果、トレイ23からフロート22を取外す際に、フロート22と規制部234とが接触しない。また、トレイ23にフロート22を取付ける際に、フロート22と規制部234とが接触しない。よって、清掃時等にフロート22を、より容易に取付取外できる。
【0058】
また、第1ガイド部712は、傾斜面712cを有する。その結果、フロート22の回動軸部221の一端部を第1軸穴部711から傾斜面712cに沿って引抜くことで、トレイ23からフロート22を容易に取外すことができる。また、フロート22の回動軸部221の一端部を傾斜面712cに沿って第1軸穴部711に押込むことで、トレイ23にフロート22を容易に取付けることができる。その結果、清掃時等にフロート22を、より容易に取付取外できる。
【0059】
そして、第2取付部720は、第2軸穴部と、第2ガイド部とを有する。その結果、清掃時等にフロート22を、より容易に取付取外できる。
【0060】
更に、加湿フィルタ21は、容器本体231内の水を吸上げる。容器本体231内は、清潔に清掃されている。その結果、清潔な水が気化し、水蒸気として加湿器10から放出される。
【0061】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、容器及び加湿装置を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0063】
22 フロート
23 トレイ
70 取付部
221 回動軸部
221a 第1回動軸部
231 容器本体
234 規制部
710 第1取付部
711 第1軸穴部
712 第1ガイド部