(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】センサ拡散積層材を備えた柔軟な印刷圧力変換器及び圧力変換機を組み込む方法
(51)【国際特許分類】
G01L 1/20 20060101AFI20240104BHJP
A41D 19/015 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
G01L1/20 Z
A41D19/015 610Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020124475
(22)【出願日】2020-07-21
【審査請求日】2023-07-21
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】カレブ エム.ロジャーズ
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ディー.アトキンソン
(72)【発明者】
【氏名】タイラー フラッド
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/194690(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/107932(WO,A1)
【文献】特開2009-020006(JP,A)
【文献】特開2017-028323(JP,A)
【文献】特開2014-020915(JP,A)
【文献】国際公開第2018/011464(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0075467(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0340847(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0213140(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107560766(CN,A)
【文献】国際公開第2018/213937(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/00-1/26,5/00-5/28,25/00
A41D 19/015
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型感知装置であって、
前記携帯型感知装置を物体に固定するように構成された取付機構と、
通信モジュールと、
前記通信モジュールに通信可能に結合された可撓性センサであって、前記可撓性センサは、前記物体の形状に従って機械的に変形するように構成され、前記可撓性センサは、
内側接触層と外側接触層とを含む一対の接触層であっ
て、前記内側接触層は、前記外側接触層を形成する第2の材料よりも
柔軟である第1の材料から形成される一対の接触層と、
前記一対の接触層間に配置された一対の拡散層であって、内側拡散層と外側拡散層を含み、前記内側拡散層は、前記外側拡散層よりも
柔軟である一対の拡散層と、
前記一対の拡散層間に配置された感知層と、
を具備
し、
前記一対の拡散層は、前記一対の接触層に対して柔軟であるように、前記一対の接触層よりも柔軟である、
携帯型感知装置。
【請求項2】
前記感知層は、前記感知層の表面エリアにわたる複数の場所にて力を受けて、前記可撓性センサに付与される合成圧力を判定し、前記通信モジュールは、前記合成圧力を示す電気信号を外部装置に送信し、前記可撓性センサは、前記感知層に作用する前記合成圧力を前記電気信号に変換す
るロードセルであり、前記電気信号の大きさが、前記可撓性センサにて受け取られる合力を含む、請求項1に記載の携帯型感知装置。
【請求項3】
前記携帯型感知装置は、円形形状又は矩形形状を具備し、前記円形形状は、50ミリメートルから150ミリメートルの範囲の直径を含み、前記矩形形状は、35ミリメートルから150ミリメートルの範囲の表面エリアを含む、請求項1及び2のいずれか1項に記載の携帯型感知装置。
【請求項4】
前記一対の拡散層の
柔軟性は
、27Aから35Aのショア硬さ値の範囲であり、前記一対の接触層の
柔軟性は
、40Aから75Aのショア硬さ値の範囲である、
請求項1に記載の携帯型感知装置。
【請求項5】
前記一対の拡散層の厚さ
が0.5ミリメートルであり、前記一対の接触層の厚さ
が0.25ミリメートルである、
請求項1~4のいずれか1項に記載の携帯型感知装置。
【請求項6】
前記取付機構は、前記可撓性センサの前記一対の接触層のうちの少なくとも1つに沿って位置決めされた接着剤である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の携帯型感知装置。
【請求項7】
前記一対の接触層の外側接触層が、前記取付機構に対して遠位の前記携帯型感知装置の外面に沿って延び、前記一対の接触層の内側接触層が、前記取付機構に対して近位の携帯型感知装置の内面に沿って延びる、
請求項1~6のいずれか1項に記載の携帯型感知装置。
【請求項8】
前記一対の接触層の内側接触層は、前記携帯型感知装置の前記外面から力を受け、前記一対の接触層の外側接触層は、前記一対の接触層の内側接触層が前記外面にて力を受けることに応答して、前記携帯型感知装置の前記内面にて生成される法線力を受ける、
請求項7に記載の携帯型感知装置。
【請求項9】
プリント回路基板及び電池を含む制御モジュールをさらに具備し、前記電池は前記プリント回路基板に結合され、前記プリント回路基板は、電池が前記プリント回路基板を介して前記感知層に電力を供給するように、前記感知層に結合される、
請求項1~8のいずれか1項に記載の携帯型感知装置。
【請求項10】
物体の外面に対して携帯機器を位置決めすることと、
前記携帯機器を前記物体に取り付けることと、
前記携帯機器の可撓性センサに沿って前記物体に付与された力を受けることであって、前記可撓性センサは、内側接触層と外側接触層とを含む一対の接触層であっ
て、前記内側接触層は、前記外側接触層を形成する第2の材料よりも
柔軟である第1の材料から形成される一対の接触層と、前記一対の接触層間に配置された一対の拡散層であって、内側拡散層と外側拡散層を含み、前記内側拡散層は、前記外側拡散層よりも
柔軟である、一対の拡散層と、前記一対の拡散層間に配置された感知層とを有する、ことと、
前記可撓性センサの外側拡散層に沿った複数の場所にて前記外側接触層
から伝達される力を、前記外側接触層にわたる複数の場所から受ける、ことと、
前記外側接触層及び前記外側拡散層から伝達される力を、前記可撓性センサの前記感知層にわたり受ける、ことと、
を含
み、
前記一対の拡散層は、前記一対の接触層に対して柔軟であるように、前記一対の接触層よりも柔軟である、
方法。
【請求項11】
前記
可撓性センサの前記外側接触層が力を受けることに応答して、前記可撓性センサの前記内側接触層に沿って法線力を受けることと、
前記内側接触層に付与された前記法線力を前記内側接触層にわたって複数の場所に分配することと、
前記携帯機器の内側拡散層の複数の場所にて前記内側接触層
から伝達される前記法線力を、前記内側接触層の複数の場所から受ける、ことと、
前記内側接触層及び前記内側拡散層から伝達される前記法線力を、前記可撓性センサの前記感知層にわたり受ける、ことと、をさらに含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記感知層にわたって受けた前記力及び前記法線力から、前記可撓性センサに付与された合成圧力を判定することと、
前記合成圧力を示す電気信号を、前記携帯機器の通信モジュールを介して外部装置に送信することと、をさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
変形可能装置であって、
前記変形可能装置を物体に固定するように構成された取付機構と、
通信モジュールと、
前記通信モジュールに通信可能に結合された可撓性センサであって、内側接触層と外側接触層とを含む一対の接触層であっ
て、前記内側接触層は、前記外側接触層を形成する第2の材料よりも
柔軟である第1の材料から形成される一対の接触層と、前記一対の接触層間に配置された一対の拡散層であって、内側拡散層と外側拡散層を含み、前記内側拡散層は、前記外側拡散層よりも
柔軟である、一対の拡散層と、前記外側拡散層と前記内側拡散層との間に配置された感知層とを含む、可撓性センサと、
を具備し、
前記感知層は、合成の大きさを示す電気信号を前記通信モジュールに送信し、前記通信モジュールは、前記電気信号を外部装置に送信
し、
前記一対の拡散層は、前記一対の接触層に対して柔軟であるように、前記一対の接触層よりも柔軟である、
変形可能装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、センサに付与された圧力を検出して測定するためのセンサシステム及びプロセスに概ね関し、さらに具体的には、付与された力をセンサにわたり伝達して合力(resultant force)を判定するためのさまざまな密度の分配及び拡散材を組み込んだ柔軟なセンサ積層設計に関する。
【背景技術】
【0002】
センサを利用して、センサに付与された圧力測定値を収集することがある。一般に、力がかかる可能性のある場所にて操作者の身体に沿って位置決めされるさまざまな衣料品にセンサ技術が組み込まれる。操作者の手を覆うように位置決めされた手袋及び操作者の足を覆うように位置決めされた履物などの衣料品に、センサ技術を組み込んで、上記の場所に力がかかったときの代表的な圧力測定値を収集することがある。センサによって検出された圧力測定値の精度を改善するために、センサの寸法、形状及び/又は位置を、操作者によって実行される所定のタスクに対して選択的に操作することがある。所定のタスクに、(例えば、操作者の手又は足の自然な湾曲、あるいは操作者が接触する対象物の固有の形状のために)センサに対してさまざまな角度で物理的な力がかかる状態が概ね含まれる場合、センサに付与される物理的な力をセンサの平面に対して直交しない方向で受けることがある。このため、合成圧力(resultant pressure)測定値の判定には、センサが受ける力の角度に起因する不正確さが含まれることがある。センサで検出された圧力の測定に不正確さが含まれる可能性は、センサが受けた力の大きさを特定するという目的に有害であることがある。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、力を測定するための携帯型感知装置には、携帯型感知装置を物体に固定するように構成された取付機構と、通信モジュールと、通信モジュールに通信可能に結合された可撓性センサとが含まれる。可撓性センサは、物体の形状に従って機械的に変形するように構成される。可撓性センサは、一対の接触層と、一対の接触層の間に配置された一対の拡散層とを備える。一対の接触層は、可撓性センサの外面に沿って受けた力を一対の拡散層に分配する。可撓性センサは、一対の拡散層の間に配置された感知層を備える。一対の拡散層は、一対の接触層から受けた力を感知層にわたり正規化(normalize)する。感知層は、感知層の表面エリア(surface area)にわたる複数の場所で力を受け取り、可撓性センサに付与された合成圧力を判定し、通信モジュールは、合成圧力を示す電気信号を外部装置に送信する。
【0004】
別の実施形態では、方法には、物体の外面に対して携帯機器を位置決めすることと、物体の形状に従って携帯機器の形状を変形することと、携帯機器を物体に取り付けることとが含まれる。この方法は、物体に付与される力を携帯機器の可撓性センサに沿って受け取ることと、携帯機器の可撓性センサに付与される力を可撓性センサの外側接触層にわたる複数の場所に分配することと、可撓性センサの外側拡散層に沿った複数の場所で外側接触層にわたる複数の場所から力を受け取ることとを含む。外側拡散層は、受け取った力に対して外側接触層の下に配置される。この方法は、外側拡散層にわたる複数の場所にて外側拡散層を通る力を正規化することと、可撓性センサの感知層にわたって力を受け取ることとを含む。感知層は、受け取った力に対して、外側接触層及び外側拡散層の下に配置される。
【0005】
別の実施形態では、変形可能装置には、変形可能装置を物体に固定するように構成された取付機構と、通信モジュールと、通信モジュールに通信可能に結合された可撓性センサとが含まれる。可撓性センサの形状が物体の形状に対して選択的に調整可能である。可撓性センサは、変形可能装置に沿って物体に付与される力を受けるように構成された外層を備える。外層は、力を分配し、外層を通して分配された力を正規化するようにさらに構成される。可撓性センサは、外層に隣接して位置決めされ、外層が力を受けたことに応答して法線力(normal force)を受けるように構成された内層を備える。内層は、法線力を分配し、内層を通して分配された法線力を正規化するようにさらに構成される。可撓性センサは、外層と内層との間に配置された感知層を備える。感知層は、外層から正規化された力を受け、内層から正規化された法線力を受容して、物体に沿って受けた力の合成された大きさを検出するように構成される。感知層は、合成された大きさを示す電気信号を通信モジュールに送信し、通信モジュールは、電気信号を外部装置に送信する。
【0006】
本明細書で説明する実施形態によって提供されるこのような特徴及び追加の特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明を考慮すると、さらに全体的に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図示の実施形態は、本質的に例示及び解説のためのものであり、特許請求の範囲によって定義される主題を限定することを意図するものではない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、類似の構造が類似の参照番号で示される以下の図面と併せて読むと理解することができる。
【0008】
【
図1】本明細書に示して説明する1つ又は複数の実施形態による、円形構成の複数のセンサを備える例示的な携帯型感知装置を概略的に示す図である。
【
図2】本明細書に示して説明する1つ又は複数の実施形態による、円形構成の複数のセンサを備える別の例示的な携帯型感知装置を概略的に示す図である。
【
図3】本明細書に示して説明する1つ又は複数の実施形態による、矩形構成の複数の感知領域を備える別の例示的な携帯型感知装置を概略的に示す図である。
【
図4】本明細書に示して説明する1つ又は複数の実施形態による、矩形構成の複数の感知領域を備える別の例示的な携帯型感知装置を概略的に示す図である。
【
図5】本明細書に示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1及び
図2の携帯型感知装置のセンサの例示的な積層設計を概略的に示す図である。
【
図6】本明細書に示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1及び
図2の携帯型感知装置のセンサの積層設計を横切る例示的な力の分配を概略的に示す図である。
【
図7】本明細書に示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1及び
図2の携帯型感知装置のセンサにわたって力を分配する例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
感知装置が、装置に沿って受けた力を集合的に検出するように設計されたセンサアセンブリの1つ又は複数のアレイ(例えば、領域)を備えることがある。センサアレイに付与された物理的な力を検出することにより、感知装置の操作者が、装置に沿ったさまざまな場所にかかる合成圧力を特定することがある。感知装置は、力が付与される可能性が高い物体のさまざまな表面に沿って選択的に位置決めされ、さらに具体的には、取り付けられるように寸法決めされ、成形された携帯用装置であってもよい。さらに、感知装置は、感知装置が取り付けられている物体のさまざまな表面の湾曲に従って、装置の物理的変形に応じて柔軟に変形するように構成されてもよい。力を受ける表面に沿って物体に固定された感知装置と、物体に力がかかるときに感知装置のセンサアセンブリによって効果的に検出された圧力データとを用いて、装置の操作者が、さまざまな効率を高めるタスクを実行する(例えば、物理的な位置、形状及び/又は操作者の手、足などの向きを調整する)際に方法を調整してもよい。特に、上記データを分析した結果、操作者が、操作者の身体に沿ってかかる力を積極的に最小化し、タスクの実行時に起こりうる怪我、不快感及び/又は不必要な労力などを軽減してもよい。
【0010】
タスクを実行するときに操作者の身体に付与される力に基づいて、タスクを実行する適切な方法を判定するには、合成圧力を正確に測定することが望ましい。しかし、場合によっては、操作者の手又は足の掌面及び/又はセンサアセンブリの掌面に沿って力を受けることができる角度が異なるため、合成圧力測定値が、操作者の身体に沿って受ける実際の力に対して変化する可能性がある。力ベクトルの測定が不正確であると、操作者の身体に付与される合成圧力の正確な測定と、操作者がタスクを実行する適切な方法の判定に課題をもたらす可能性がある。
【0011】
本開示は、携帯型感知装置が固定されている物体に沿って受けた力を検出して測定するためのセンサ技術を含む携帯型感知装置及び方法に概ね関する。さらに具体的には、本開示は、携帯型感知装置のセンサアセンブリと、センサアセンブリのコアセンサ層周りに配置されたさまざまな材料の複数の層を備えることによって感知装置のセンサアセンブリに沿って受けた圧力を測定する精度を改善する方法とに関する。コアセンサ層周りに配置された複数の層は、センサアセンブリに沿って受けた力を分配して正規化するように特に構成される。コアセンサ層にわたり力を分散する感知システムを提供すると、感知システムに付与される力、特に、感知装置が固定されている物体の表面に対して斜めの向きの力から計算された合成圧力を正確に測定するのに役立つ。携帯型感知装置は、正確な検出のために携帯型感知装置の複数の層にわたって力を分散して拡散することにより、正確に操作者の身体の掌面に対してさまざまな角度で、操作者の身体(例えば、手、足など)が受けるさまざまな力を検出して測定することにより、タスクを実行する際の物理的な位置又は向きなどの適切な方法を判定するのに役立つ可能性がある。
【0012】
ここで図面を参照すると、
図1は、表面領域102及び制御モジュール110を備える例示的な携帯型感知装置100を示す。携帯型感知装置100の表面領域102は、その領域上に配置されたセンサアレイ104を受容するように、寸法決めされ、成形された円形構成を備える。この例では、表面領域102及び表面領域102に沿って位置決めされたセンサアレイ104は、約50ミリメートルから150ミリメートルの範囲、いくつかの実施形態では、約60ミリメートルの直径を有する。表面領域102に沿って延びるセンサアレイ104の寸法(即ち、直径)が、例えば、携帯型感知装置100が固定されることになる物体の寸法、携帯型感知装置100が取り付けられることになる物体の任意の場所での表面湾曲及び/又は携帯型感知装置100の用途などのさまざまな要因に従って変化し得ることを理解されたい。さらに、本明細書でさらに詳細に説明するように、携帯型感知装置100の表面領域102は、本明細書で示して説明するもの以外のさまざまな他の形状又は構成を有する表面領域102及び/又はセンサアレイ104、例えば、正方形又は矩形のセンサアレイを備えてもよい(
図3~
図4を参照)。センサアレイ104は、本明細書の実施形態では、センサアレイ104が配置される表面領域102と実質的にほぼ同じ形状を有するものとして示され説明されているが、他の実施形態では、センサアレイ104は表面領域102とは異なる形状を有し得ることを理解されたい。
【0013】
センサアレイ104は、センサアレイ104を表面領域102に印刷すること、センサアレイ104を表面領域102を通して組み入れること、センサアレイ104を表面領域102に接着剤で固定することなどを含むがここに挙げたものに限定されないさまざまな方法によって、携帯型感知装置100の表面領域102に固定され、さらに具体的には、固定的に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、携帯型感知装置100は、表面領域102の反対側の表面に沿って位置決めされた取付機構を備える。例えば、取付機構は、携帯型感知装置100を物体の表面に堅固に固定するために、携帯型感知装置100の操作者によって選択的に暴露され得る接着剤を備えてもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書にて図示し描写したものよりも多くのセンサアレイ104及び/又は少ないセンサアレイ104を表面領域102に沿って位置決めしてもよいことを理解されたい。他の実施形態では、携帯型感知装置100は、追加の表面領域102を、その上に1つ又は複数のセンサアレイ104が位置決めされた状態で備えてもよいことをさらに理解されたい。
【0014】
さらに
図1を参照すると、携帯型感知装置100の表面領域102に沿って位置決めされたセンサアレイ104は、複数の感知領域106を備える。センサアレイ104の複数の感知領域106は、センサアレイ104の円形構成に対して、表面領域102に沿って寸法決めされ、成形され、位置決めされる。さらに、センサアレイ104の複数の感知領域106は、携帯型感知装置100が固定されることになる(図示しない)物体に沿って実行される対象タスクに対して、表面領域102に沿って寸法決めされ、成形され、位置決めされる。言い換えれば、センサアレイ104に沿った複数の感知領域106の位置及び外形を、携帯型感知装置100を受容する物体の所定の使用に基づいて判定してもよい。このため、センサアレイ104は、携帯型感知装置100が位置決めされることになる物体の表面に応じた寸法及び形状を有し、物体の表面は、操作者が所定のタスクを実行するときに力荷重を概ね受ける。
【0015】
本明細書でさらに詳細に説明するように、携帯型感知装置100は、さまざまな表面湾曲を有する物体の外部領域に沿って位置決めされてもよい。携帯型感知装置100の表面領域102は、所定のタスクの実行中に静的な押し込み荷重を受け得る場所にて物体に沿って位置決めされてもよい。携帯型感知装置100の表面領域102は、物体に間接的な力を生成する横方向の摺動可能荷重を受け得る物体の一部に沿ってさらに位置決めされてもよい。このため、携帯型感知装置100、特にセンサアレイ104は、携帯型感知装置100の操作者による表面領域102の機械的変形に応じて柔軟に変形するように構成される。言い換えると、携帯型感知装置100のセンサアレイ104は、表面領域102の構成の物理的な調整又は操作を容易にするように動作可能な材料から形成される。この場合、携帯型感知装置100の操作者が、物体の表面湾曲に従って、センサアレイ104の形状及び/又は外形を選択的に調整してもよい。さらに、センサアレイ104の複数の感知領域106の材料組成が、表面領域102に沿って互いに対して変化してもよい。例えば、表面領域102に沿った感知領域106の剛性を低減したり、及び/又は強化したりする材料が、センサアレイ104に選択的に含まれ、それにより、携帯型感知装置100の操作者による表面領域102の柔軟性を増大させたり、及び/又は減少させたりしてもよい。さらに、センサアレイ104の複数の感知領域106の材料の厚さが、表面領域102に沿って変化して、携帯型感知装置100が物体の表面湾曲に順応するのに充分な操作性を提供してもよい。
【0016】
さらに
図1を参照すると、この例では、表面領域102のセンサアレイ104は、携帯型感知装置100が平面、円形及び/又は弓形の表面を有する物体の一領域に沿って受容されるように寸法決めされ、成形されるような円形構成を備える。センサアレイ104の複数の感知領域106は、表面領域102の内側中央部分よりも大きく、表面領域102の外側周辺部分周りに延びる感知領域106を含む。さらに、円形センサアレイ104の複数の感知領域106は、表面領域102の内側中央部分周りに円周方向に表面領域102に沿って延びる。さらに具体的には、表面領域102に沿って位置づけられた複数の感知領域106は、円形センサアレイ104の分割された部分として寸法決めされ、成形される。しかし、円形センサアレイ104の複数の感知領域106は、本明細書に示して説明したもの以外のさまざまな他の形状、寸法及び構成を含み得ることを理解されたい。このほか、上記で簡単に説明したように、携帯型感知装置100のセンサアレイ104及び/又は表面領域102は、この例の表面領域102及びセンサアレイ104の円形構成以外のさまざまな他の形状、寸法及び構成をさらに備えてもよい(
図3~
図4を参照)。
【0017】
この例では、センサアレイ104の複数の感知領域106は、表面領域102に沿って隣接する感知領域106に対して実質的にほぼ同じ形状を有するように寸法決めされ、成形される。他の実施形態では、携帯型感知装置100の所定の使用及び/又は携帯型感知装置100が固定されることになる物体の相対的表面湾曲に応じて、複数の感知領域106の隣接する感知領域106が、互いに異なる形状を有してもよい。言い換えると、表面領域102に沿ったセンサアレイ104に含まれる複数の感知領域106のそれぞれの外形を、携帯型感知装置100の操作者が携帯型感知装置100を固定することになる物体の物理的外形に基づいて判定してもよい。感知領域106の寸法が、感知領域106の性能、特に、感知領域にて受けた力荷重を測定する精度を決定するものであることを理解されたい。このため、表面領域102に沿った複数の感知領域106のそれぞれの寸法は、携帯型感知装置100のセンサアレイ104の所定の精度閾値に従って調整されてもよい。
【0018】
さらに
図1を参照すると、携帯型感知装置100の制御モジュール110は、センサアレイ104の複数の感知領域106に通信可能に結合される。特に、制御モジュール110は、表面領域102に取り付けられ、さらに具体的には、センサアレイ104の対応する(図示しない)相互接続部分に結合される(図示しない)相互接続部分を備える。図示していないが、制御モジュール110は、例えば、制御モジュール110の相互接続部分又は表面領域102のいずれかから延び、携帯型感知装置100の対向する構成要素の対応する相互接続部分内に受容された1つ又は複数の合わせピンなどのさまざまな締結装置を介して表面領域102に取り付けられ得ることを理解されたい。
【0019】
表面領域102に取り付けられ、対応する相互接続部分それぞれを介してセンサアレイ104に結合された制御モジュール110では、制御モジュール110の1つ又は複数の構成要素が複数の感知領域106に連通する。図示していないが、センサアレイ104の相互接続部分が、例えば、表面領域102の側面に沿って、表面領域102の結合界面から延びる1つ又は複数のコネクタを概ね備え得ることを理解されたい。センサアレイ104の1つ又は複数のコネクタは、センサアレイ104の複数の感知領域106に通信可能に結合され、表面領域102の結合界面から外向きに延びて、センサアレイ104の1つ又は複数の装置、例えば、制御モジュール110への接続を容易にする。
【0020】
図示していないが、制御モジュール110の相互接続部分が、センサアレイ104の1つ又は複数のコネクタを受容して同コネクタに結合するように構成された1つ又は複数の相互接続部を概ね含み得ることをさらに理解されたい。制御モジュール110の1つ又は複数の相互接続部は、例えば、制御モジュール110の側面に沿って、制御モジュール110の対応する結合界面から延びてもよい。制御モジュール110の1つ又は複数の相互接続部は、制御モジュール110の1つ又は複数の構成要素に通信可能に結合され、制御モジュール110及び表面領域102の結合界面が接続されたときに構成要素のセンサアレイ104への接続を容易にする。本開示の範囲から逸脱することなく、センサアレイ104と制御モジュール110とを通信可能に結合するためのさまざまな他の機構又はシステムを携帯型感知装置100に含め得ることを理解されたい。
【0021】
さらに
図1を参照すると、携帯型感知装置100の制御モジュール110は、その中に包含された電力モジュール112及びコンピュータモジュール116を備える。電力モジュール112は、携帯型感知装置100の他の構成要素(例えば、センサアレイ104、コンピュータモジュール116など)に電気エネルギーを蓄積したり、生成したり、及び/又は分配したりすることができるさまざまなシステム、装置及び/又は機器を備えてもよい。この例では、電力モジュール112は、内部電源を提供するために制御モジュール110内に配置された電池を備える。制御モジュール110は、携帯型感知装置100を(図示しない)外部電源に結合するための直流DC電源インレット114をさらに備える。DC電源インレット114は、制御モジュール110の電力モジュール112(例えば、電池)に結合される。この場合、携帯型感知装置100は、内部電源(即ち、電力モジュール112)及び外部電源(即ち、DC電源インレット114を介して)から電力を受けるように動作可能である。いくつかの実施形態では、電力モジュール112の電池は、DC電源インレット114を介して外部電源によって再充電され得る再充電可能な電池である。
【0022】
制御モジュール110のコンピュータモジュール116は、制御モジュール110及びセンサアレイ104の電子構成要素を機械的に支持し、通信可能に結合された外部装置に電気的に接続するように構成されたプリント回路基板(PCB)の形態である。この例では、コンピュータモジュール116は、携帯型感知装置100と外部装置(例えば、モバイル装置、リモートサーバ/コンピュータ、タブレットなど)との間の通信を容易にする。いくつかの実施形態では、コンピュータモジュール116は、有線接続を介して(図示しない)外部装置に通信可能に結合される。本明細書でさらに詳細に説明するように、制御モジュール110は、コンピュータモジュール116がUSBポート118を介した有線接続を介して携帯型感知装置100を外部装置に相互接続することができるように、USBポート118をさらに備える。他の実施形態では、コンピュータモジュール116は、無線接続を介して外部装置に通信可能に結合される。この場合、コンピュータモジュール116は、携帯型感知装置100の電力使用要件に応じて、その中にWi-Fiシステム及び/又はBluetooth(登録商標)システムを備えてもよい。
【0023】
例えば、携帯型感知装置100が通信中に高めの電力使用を必要とする実施形態では、制御モジュール110のコンピュータモジュール116は、54メガビット/秒(Mbps)未満のデータ速度での通信に5.0ギガヘルツ(Ghz)のクロック周波数を利用するWi-Fiシステムを備えてもよい。携帯型感知装置100が通信中に低めの電力使用を必要とする他の実施形態では、制御モジュール110のコンピュータモジュール116は、約1.0~3.0メガビット/秒(Mbps)のデータ速度での通信のために2.5ギガヘルツ(Ghz)のクロック周波数でBluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)5.0を利用するBluetooth(登録商標)システムを備えてもよい。本明細書で説明するクロック周波数及びデータ速度は、例示の目的でのみ提供されるものであり、コンピュータモジュール116のWi-Fiシステム及びBluetooth(登録商標)システムがさまざまな他の通信速度を有する可能性があることを理解されたい。
【0024】
さらに
図1を参照すると、コンピュータモジュール116のプリント回路基板への電力が、電力モジュール112の電池、DC電源インレット114を介して制御モジュール110に結合された外部電源及び/又は制御モジュール110のUSBポート118を介して制御モジュール110に結合された外部電源から提供されてもよい。特に、制御モジュール110は、制御モジュール110の側面に沿って位置決めされ、制御モジュール110内に包含されたUSBポート118を備える。いくつかの実施形態では、USBポート118は、USB Type-Cポート、2回回転対称コネクタ(two-fold rotationally-symmetrical connector)を備える24ピンUSBコネクタシステム、サンダーボルト接続、マイクロUSBポートなどである。コンピュータモジュール116が携帯型感知装置100と外部装置との間の有線接続を容易にするように構成される実施形態では、USCポート118は、コンピュータモジュール116を外部装置に通信可能に結合するためのワイヤを受容するように動作可能である。USBポート118を介してコンピュータモジュール116に電力を供給する外部装置と、コンピュータモジュール116がUSBポート118を介してデータを送信する外部装置とは、同じ装置(例えば、ユーザインターフェースモバイル装置)であってもよいことを理解されたい。このため、USBポート118は、外部装置から携帯型感知装置100に電力を供給するように動作可能であり、同時に、携帯型感知装置100から外部装置にデータを送信するように動作可能である(
図7、ステップ432)。
【0025】
さらに
図1を参照すると、携帯型感知装置100は、制御モジュール110を覆うように配置された取り外し可能なサービスパネル119をさらに備える。取り外し可能なサービスパネル119は、電力モジュール112、DC電源インレット114、コンピュータモジュール116及び制御モジュール110内のUSBポート118を囲むように寸法決めされ、成形される。この場合、携帯型感知装置100の使用中、制御モジュール110の構成要素は制御モジュール110の中に含有され、携帯型感知装置100が物体に固定され、表面領域102に沿って1つ又は複数の力を受けるという作業環境への暴露から保護される。
【0026】
本明細書でさらに詳細に説明するように、携帯型感知装置100がセンサアレイ104に沿って複数の感知領域106を備えた状態で、携帯型感知装置100は、それ自体に付与される力荷重を表面領域102の一般的な非離散部分に沿って感知するように構成される。複数の感知領域106がセンサアレイ104内に包含された状態で、携帯型感知装置100は、圧力を受ける携帯型感知装置100に沿った場所の一般的な表示を提供し得ることを理解されたい。本明細書でさらに詳細に説明するように、個々の別々のセンサを備えることにより、携帯型感知装置が圧力を受ける場所の特定の表示を提供してもよい。
【0027】
ここで
図2を参照すると、別の例示的な携帯型感知装置120が示される。以下で特に説明する場合を除いて、携帯型感知装置120は上記の携帯型感知装置100と実質的にほぼ同じであり、類似する参照番号が類似する構成要素を識別するために使用されることを理解されたい。しかし、携帯型感知装置120は、携帯型感知装置120が表面領域102に沿ったセンサアレイ104内に複数のセンサ122を備えるという点で携帯型感知装置100とは異なる。この例では、表面領域102は、複数の感知領域106のそれぞれが、その中に位置決めされた複数の個々の別々のセンサ122を備えた状態で、センサアレイ104を備える。
【0028】
いくつかの実施形態では、複数の感知領域106のそれぞれの複数のセンサ122は、携帯型感知装置120によって実行されることになる対象のタスクに対して、表面領域102に沿って寸法決めされ、成形され、位置決めされる。言い換えると、センサアレイ104の複数の感知領域106に沿って設けられた複数のセンサ122の場所及び外形を、携帯型感知装置120の所定の使用に基づいて判定してもよい。このため、センサアレイ104の複数のセンサ122は、携帯型感知装置100が、携帯型感知装置100を取り付ける物体に対して所定のタスクを実行するときに力荷重を受けることになる場所と概ね比較して、表面領域102に沿って寸法決めされ、位置決めされる。本明細書でさらに詳細に説明するように、複数のセンサ122は、操作者の身体(例えば、手、足など)が所定のタスクを実行するときに、力荷重を概ね受ける場合のために、携帯型感知装置120の表面領域102に沿って位置決めされてもよい。
【0029】
さらに
図2を参照すると、複数の感知領域106のそれぞれの複数のセンサ122は、携帯型感知装置100を受容することになる物体の表面湾曲に対して、表面領域102に沿ってさらに寸法決めされ、成形され、位置決めされる。言い換えると、携帯型感知装置120の表面領域102に沿った、センサアレイ104及びセンサアレイ104に含まれる複数のセンサ122の外形を、携帯型感知装置100が使用中に位置づけられることになる物体の表面湾曲に基づいて判定してもよい。この例では、表面領域102の内側中央部分に沿って位置決めされた感知領域106よりも大きいエリアを有する、表面領域102の外側周辺部分に沿って位置決めされた感知領域106の寸法及び形状により、表面領域102の外側部分よりも内側部分の近くの感知領域106内のセンサアレイ104に含まれるセンサ122の方が少なくなる。
【0030】
個々の感知領域106内の複数のセンサ122は、互いに対して寸法及び形状が異なり得ることを理解されたい。表面領域102に沿った複数の感知領域106内に位置決めされたセンサ122の寸法、形状及び位置であって、本明細書に示し描写したものとは異なるさまざまな他の寸法、形状及び位置が、携帯型感知装置120に含まれ得ることをさらに理解されたい。本明細書でさらに詳細に説明するように、携帯型感知装置120がセンサアレイ104の複数の感知領域106内に複数のセンサ122を備える状態で、携帯型感知装置120は、携帯型感知装置120が位置決めされる(即ち、センサ122上の)物体の個別の領域に沿って付与される力荷重を感知するように構成される。複数の個々の別々のセンサ122を複数の感知領域106のそれぞれの内部に設けた状態で、携帯型感知装置120は、圧力を受ける携帯型感知装置120の表面領域102に沿った場所の特定の表示を提供し得ることを理解されたい。
【0031】
ここで
図3を参照すると、別の例示的な携帯型感知装置140が示されている。以下で特に説明する場合を除き、携帯型感知装置140は上記の携帯型感知装置100と実質的にほぼ同じであり、類似する参照番号が類似する構成要素を識別するために使用されることを理解されたい。しかし、携帯型感知装置120は、携帯型感知装置140が、表面領域142であって、その上に配置されたセンサアレイ144を受容するように寸法決めされ、成形された正方形構成を有する表面領域142を備えるという点で、携帯型感知装置100とは異なる。この例では、表面領域142と、表面領域102に沿って位置決めされたセンサアレイ144とは、約35ミリメートルから150ミリメートルの範囲、さらに具体的には約60ミリメートルの長さ及び約35ミリメートルから150ミリメートルの範囲、さらに具体的には約60ミリメートルの幅を有する。表面領域142に沿って延びるセンサアレイ144の寸法(即ち、エリア)が、例えば、携帯型感知装置140が固定されることになる物体の寸法、携帯型感知装置140が取り付けられることになる物体の一部の場所での表面湾曲及び/又は携帯型感知装置140の用途などのさまざまな要因に従って変化し得ることを理解されたい。上記で簡単に説明したように、携帯型感知装置140の表面領域142は、本明細書に示して説明したもの以外のさまざまな他の形状又は構成を有するセンサアレイ144を備えてもよい。
【0032】
携帯型感知装置140の表面領域142に沿って位置決めされたセンサアレイ144は、複数の感知領域106を備える。センサアレイ144の複数の感知領域106は、センサアレイ144の正方形構成に対して、表面領域142に沿って寸法決めされ、成形され、位置決めされる。さらに、センサアレイ144の複数の感知領域106は、携帯型感知装置140が固定されることになる(図示しない)物体に沿って実行されることになる対象のタスクに対して、表面領域142に沿って寸法決めされ、成形され、位置決めされる。言い換えれば、センサアレイ144に沿った複数の感知領域106の場所及び外形を、携帯型感知装置140を受容する物体の所定の使用に基づいて判定してもよい。このため、センサアレイ144は、携帯型感知装置140が位置決めされることになる物体の表面に応じて寸法決めされ、成形される。物体のこの表面は、操作者が所定のタスクを実行するときに付与された力荷重を概ね受ける。
【0033】
さらに
図3を参照すると、この例では、表面領域142のセンサアレイ144は、携帯型感知装置140が平面、同一平面及び/又は均一表面を有する物体の一部の領域に沿って受容されるように寸法決めされ、成形されるような正方形構成を備える。センサアレイ144の複数の感知領域106は、表面領域142に沿ってほぼ同じように寸法決めされ、成形される。他の実施形態では、センサアレイ144の複数の感知領域106は、互いに異なる寸法及び/又は形状を有する感知領域106を含んでもよい。例えば、表面領域142の外側周辺部分周りの感知領域106は、表面領域142の内側中央部分のものより大きい。さらに、正方形センサアレイ144の複数の感知領域106は、格子状に表面領域142に沿って延びる。さらに詳細には、表面領域142に沿って位置づけられた複数の感知領域106は、正方形センサアレイ144の分割された部分である。しかし、正方形センサアレイ144の複数の感知領域106は、本明細書に示して説明したもの以外のさまざまな他の形状、寸法及び構成を含み得ることを理解されたい。このほか、上記で簡単に説明したように、携帯型感知装置100のセンサアレイ104及び/又は表面領域102は、この例の表面領域142及びセンサアレイ144の正方形構成以外のさまざまな他の形状、寸法及び構成をさらに備えもよい。
【0034】
この例では、センサアレイ144の複数の感知領域106は、表面領域142に沿って隣接する感知領域106と比較して、実質的にほぼ同じ形状を有するように寸法決めされ、成形される。他の実施形態では、携帯型感知装置140の所定の使用及び/又は携帯型感知装置140が固定されることになる物体の相対的表面湾曲に応じて、複数の感知領域106の隣接する感知領域106が、互いに異なる形状を有してもよい。言い換えると、表面領域142に沿ってセンサアレイ144に含まれる複数の感知領域106のそれぞれの外形を、携帯型感知装置140の操作者が携帯型感知装置140を固定することになる物体の物理的外形に基づいて判定してもよい。感知領域106の寸法が、感知領域106の性能、特に、受けた力荷重を測定する精度を決定することを理解されたい。このため、表面領域142に沿った複数の感知領域106のそれぞれの寸法は、携帯型感知装置140のセンサアレイ144の所定の精度閾値に従って調整されてもよい。
【0035】
ここで
図4を参照すると、別の例示的な携帯型感知装置160が示されている。以下で特に説明する場合を除いて、携帯型感知装置160は上記の携帯型感知装置120、140と実質的にほぼ同じであり、類似する参照番号が類似する構成要素を識別するために使用されることを理解されたい。しかし、携帯型感知装置160は、携帯型感知装置160が表面領域142に沿って正方形センサアレイ144内に複数のセンサ122を備えるという点で、携帯型感知装置120、140とは異なる。この例では、表面領域142は、正方形センサアレイ144を含み、複数の感知領域106のそれぞれがその中に位置決めされた複数の個々の別々のセンサ122を備える。
【0036】
いくつかの実施形態では、複数の感知領域106のそれぞれの複数のセンサ122は、携帯型感知装置160によって実行される対象のタスクに対して、表面領域142に沿って寸法決めされ、成形され、位置決めされる。言い換えると、センサアレイ144の複数の感知領域106に沿って含まれる複数のセンサ122の場所及び外形を、携帯型感知装置160の所定の使用に基づいて判定してもよい。このため、センサアレイ144の複数のセンサ122は、携帯型感知装置160が、携帯型感知装置160を取り付けることになる物体に対して所定のタスクを実行するときに力荷重を受けることになる場所と概ね比較して、表面領域142に沿って寸法決めされ、位置決めされる。本明細書でさらに詳細に説明するように、複数のセンサ122は、操作者の身体(例えば、手、足など)が、所定のタスクを実行するときに、付与された力荷重を概ね受ける場合、携帯型感知装置160の表面領域142に沿って位置決めされてもよい。
【0037】
さらに
図4を参照すると、複数の感知領域106のそれぞれの複数のセンサ122は、携帯型感知装置160を受容することになる物体の表面湾曲に対して、表面領域142に沿ってさらに寸法決めされ、成形され、位置決めされる。言い換えると、センサアレイ144と、携帯型感知装置160の表面領域142に沿ってセンサアレイ144に含まれる複数のセンサ122との外形を、携帯型感知装置160が使用中に位置づけられることになる物体の表面湾曲に基づいて判定してもよい。この例では、表面領域142にわたって位置決めされた感知領域106の寸法及び形状が実質的にほぼ同じ寸法(即ち、エリア)を有する状態では、同等量のセンサ122がセンサアレイ144の複数の感知領域106内に含まれる。
【0038】
個々の感知領域106内の複数のセンサ122は、互いに対して寸法及び形状が異なり得ることを理解されたい。表面領域102に沿って複数の感知領域106内に位置決めされたセンサ122の寸法、形状及び位置であって、本明細書に示して描写したもの以外のさまざまな他の寸法、形状及び位置が携帯型感知装置160に含まれてもよいことをさらに理解されたい。本明細書でさらに詳細に説明するように、携帯型感知装置160がセンサアレイ144の複数の感知領域106内に複数のセンサ122を備えている状態では、携帯型感知装置160は、携帯型感知装置160が位置決めされる(即ち、センサ122上にある)物体の個別の領域に沿って付与される力荷重を感知するように構成される。複数の感知領域106のそれぞれの中に複数の個々の別々のセンサ122が含まれる状態では、携帯型感知装置160は、圧力を受ける携帯型感知装置160の表面領域142に沿った場所の特定の表示を提供し得ることを理解されたい。
【0039】
ここで
図5を参照すると、感知領域106及び/又はセンサ122の例示的な変換器300が示される。特に、
図5は、変換器300を備える、携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又は携帯型感知装置120、160のセンサ122の断面概略図を示す。このため、上記の携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又は携帯型感知装置120、160のセンサ122は、本明細書に示す変換器300を備え得ることを理解されたい。変換器300は、互いを覆うように配置された複数の層を含んでもよく、薄い正規化構造を維持するように構成され、その結果、携帯型感知装置100、120、140、160は、物体の表面に沿って受容されたときに比較的軽量になる。変換器300の複数の層は、物体の表面特性であって、その物体に沿って感知領域106及び/又はセンサ122が位置決めされる物体の表面特性に応じて、さまざまな厚さ、材料組成及び弾性を備えてもよい。変換器300の複数の層は、携帯型感知装置100、120、140、160が取り付けられた場所での物体の表面湾曲に応じた、平面的(即ち、平坦)な外形を有するものとして示されるが、変換器300の層は、湾曲したり、角度を付けられたり、厚さが変化したりし得ることを理解されたい。
【0040】
この例では、変換器300は、感知層308が内部に配置されるように、外側拡散層306と内側拡散層310との間に位置決めされた感知層308を備える。変換器300は、外側接触層304と内側接触層312との間に位置決めされた外側拡散層306及び内側拡散層310をさらに含み、その結果、一対の拡散層306、310が、一対の接触層304、312の内部に位置決めされる。この場合、外側接触層304及び内側接触層312は、両接触層の間に残りの層306、308、310が位置決めされるように、変換器300の外側境界を形成する。外側接触層304は、層306、308、310の向かい側の外面302を形成し、内側接触層312は、層306、308、310の向かい側の内面314を形成する。変換器300の外面302は、携帯型感知装置100、120、140、160が物体の表面に固定されるときに外面302が物体の表面の反対側を向き、物体の表面からオフセットされるように、表面領域102、142に沿って比較的上向きに位置決めされることを理解されたい。このため、変換器300の内面314は、携帯型感知装置100、120、140、160が物体の表面に固定されるときに内面314が物体の表面に面し、当接するように、表面領域102、142に沿って比較的内方に位置決めされる。
【0041】
さらに
図5を参照すると、変換器300は、複数の層304、306、308、310、312を通って延び、このような層を接続する1つ又は複数のガイド機構316をさらに備える。この例では、変換器300は、一対の接触層304、312、一対の拡散層306、310及び感知層308が延びる方向に直交して位置決めされた一対のガイド機構316を備える。一対のガイド機構316は、一対のガイド機構316が比較的柔軟であり、可撓性であるように、一対の接触層304、312及び一対の拡散層306、310よりも比較的薄い厚さを備える。いくつかの実施形態では、一対のガイド機構316は、VeroWhitePlus(商標)、フォトポリマー、三次元印刷材料、デジタル材料などを含む。一対のガイド機構316は、一対の接触層304、312、一対の拡散層306、310及び感知層308の配列を維持するように構成され、それにより、感知領域106及び/又はセンサ122に沿って受けた力の検出精度を改善する。一対のガイド機構316は、感知層308への長手方向の荷重をさらに低減してもよい。本明細書でさらに詳細に説明するように、感知領域106及び/又はセンサ122の変換器300は、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で示して説明するものよりも多い層及び/又は少ない層及び/又はガイド機能を備えてもよい。
【0042】
例えば、感知領域106及び/又はセンサ122の変換器300に含まれるガイド機構316の量が、物体の形状及び/又は輪郭であって、その形状及び/又は輪郭に沿って感知領域106及び/又はセンサ122が位置決めされることになる物体の形状及び/又は輪郭に依存してもよい。感知領域106及び/又はセンサ122が、実質的な湾曲を備える表面に沿って位置決めされる場合、変換器300の複数の層304、306、308、310、312の適切な配列を維持するために、追加のガイド機能316が必要になることがある。対照的に、感知領域106及び/又はセンサ122が、実質的に不規則な形状又は輪郭を備えていない物体の表面に沿って位置決めされる場合、ガイド機構316を少なくしたり、及び/又は設置しないようにすることが必要とされることがある。
【0043】
さらに
図5を参照すると、1つ又は複数のガイド機構316間の横方向距離が、物体の表面の形状及び/又は輪郭であって、その形状及び/又は輪郭に沿って感知領域106及び/又はセンサ122が位置決めされることになる物体の表面の形状及び/又は輪郭に応じて増大したり、及び/又は減少したりしてもよい。感知領域106及び/又はセンサ122が実質的な湾曲を備える表面に沿って位置決めされる場合、変換器300の複数の層304、306、308、310、312の適切な配列を維持するために、湾曲が小さめの物体の表面と比較して、2つ以上のガイド機構316間の横方向距離を減少させることが必要とされることがある。対照的に、感知領域106及び/又はセンサ122が、実質的な形状又は輪郭を備えない表面に沿って位置決めされる場合、湾曲が大きめの物体の表面と比較して、2つ以上のガイド機構316間の横方向距離を増大させることが必要とされることがある。
【0044】
変換器300の感知層308は、受けた圧力(例えば、力荷重)を、付与された圧力の大きさを示す電気信号に変換するように構成された三次元ロードセルを備える圧力センサである(
図7、ステップ430)。いくつかの実施形態では、感知層308は、例えば、ピエゾ抵抗ファブリック、ポリエチレンテレフタレート(PET)などを含む印刷層である。感知層308は、比較的薄い厚さ、材料組成などのために、一対の接触層304、312及び一対の拡散層306、310に対して柔軟な層である。いくつかの実施形態では、感知層308は、感知層308が一対の拡散層306、310から1つ又は複数の中間層分だけ分離されるように、感知層308周りに配置された1つ又は複数の中間層を備えてもよい。中間層は、コーティング、フィルム、布地、導電性インク、ポリマー、硬質プラスチックなどを含んでもよい。他の実施形態では、変換器300は、センサポケットであって、その中及び一対の拡散層306、310間と一対の接触層304、312間とに感知層308を受容するためのセンサポケットを備えてもよく、その結果、必要に応じて、携帯型感知装置100、120、140、160から感知層308を選択的に除去して交換してもよい。
【0045】
さらに
図5を参照すると、一対の拡散層306、310及び一対の接触層304、312は、弾性を有する三次元印刷デジタル材料から形成される。いくつかの実施形態では、一対の接触層304、312及び/又は一対の拡散層306、310は、VeroWhitePlus(商標)、Tank Black Plus(商標)などを含んでもよい。一般に、外側接触層304及び外側拡散層306は、圧縮可能で軟らかめの特性を提供する材料組成物を含む内側接触層312及び内側拡散層310と比較して、非圧縮性の剛性特性を提供する材料組成物を含む。いくつかの実施形態では、一対の拡散層306、310は、一対の接触層304、312よりも高い弾性を備え、その結果、一対の拡散層306、310は、一対の接触層304、312と比較して、可撓性であったり、及び/又は軟らかめであったりする。この例では、一対の接触層304、312は、感知領域106及び/又はセンサ122の変換器300に硬質の外側構成を提供する。本明細書でさらに詳細に説明するように、一対の拡散層306、310の増大した弾性により、荷重(即ち、力)を感知領域106及び/又はセンサ122が受けて、一対の拡散層306、310間に位置決めされた感知層308に向かって荷重を向け直すときに、一対の拡散層306、310を選択的に圧縮したり、及び/又は変形したりすることができる。
【0046】
例えば、一対の拡散層306、310は、約27Aから約35Aのショア硬さ値の範囲の弾性を備えてもよく、一対の接触層304、312は、約40Aから約75Aのショア硬さ値の範囲の弾性を備えてもよい。携帯型感知装置120、160のセンサアレイ144が、その中に位置決めされた複数のセンサ122を備える場合(例えば、
図2及び
図4を参照)、複数のセンサ122の一対の接触層304、312及び/又は一対の拡散層306、310は、低めのショア硬さ値を有する比較的柔らかめの材料を含み、変換器300の個々の別々のセンサ122の触覚性をさらに高め得ることを理解されたい。
【0047】
これとは別に、携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又はセンサ122が、変換器300の層が形状適合することを必要とする湾曲を備える物体の表面に沿って位置決めされる場合、変換器300の1つ又は複数の層が、感知領域106及び/又はセンサ122に充分な剛性を提供するために、大きめのショア硬さ値を有する材料を含んでもよい。携帯型感知装置100、140の感知領域106の一対の接触層304、312(例えば、
図1及び
図3を参照)は、個々の別々のセンサ122の位置特定領域が、感知領域106の一部よりも比較的小さくてもよいため、携帯型感知装置120、160の一対の接触層304、312よりも比較的硬い材料組成を含むこと(例えば、
図2及び
図4を参照)を理解されたい。このため、変換器300の寸法(例えば、表面エリア)が大きめであることから、複数のセンサ122の変換器300よりも複数の感知領域106の変換器300の適切な強度を維持するために、硬さを上げる必要がある。
【0048】
さらに
図5を参照すると、いくつかの実施形態では、感知領域106及び/又はセンサ122の変換器300が、例えば、不規則な形状の外形を有する物体の表面など、柔軟性の強化が望まれる表面に沿って位置づけられる場合、内側拡散層310及び/又は内側接触層312の弾性がそれぞれ、外側拡散層306及び外側接触層304と異なることがある。特に、内側拡散層310は、物体の表面に当接し得る変換器300の内面314に比較的隣接して位置決めされることから、携帯型感知装置100、120、140、160の表面領域102、142に充分な柔軟性を提供するために、外側拡散層306のショア硬さとは異なるショア硬さを備えてもよい。他の実施形態では、内側接触層312は、物体の表面に当接し得る変換器300の内面314に比較的隣接して位置決めされることから、携帯型感知装置100、120、140、160の表面領域102、142に沿ってセンサアレイ104の操作性を向上させるために、外側接触層304のショア硬さとは異なるショア硬さを備えてもよい。例えば、内側接触層312は、約75Aから約85Aのショア硬さ値の範囲の弾性を備えてもよい。他の実施形態では、内側接触層312は、例えば、約40Aから約75Dの範囲のショア硬さなど、外側接触層304よりも高い剛性を有してもよい。
【0049】
変換器300の一対の拡散層306、310は、一対の接触層304、312よりも厚い。例えば、一対の拡散層306、310は、約0.50ミリメートルから約1.0ミリメートルの厚さを備えてもよく、一対の接触層304、312は、約0.25ミリメートルから約0.75ミリメートルの厚さを備えてもよい。携帯型感知装置120、160のセンサアレイ144が、その中に位置決めされた複数のセンサ122を備える場合(例えば、
図2及び
図4を参照)、一対の接触層304、312及び/又は一対の拡散層306、310は、変換器300の個々の別々のセンサ122の柔軟性をさらに高めるために厚さの減少した比較的薄めの材料を備えてもよい。
【0050】
これとは別に、携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又はセンサ122が、変換器300の層が形状適合することを必要とする表面湾曲を備える物体(即ち、物体が実質的な表面湾曲を有する)の表面に沿って位置決めされる場合、充分な力拡散には最小の材料厚さが必要であるため、変換器300の1つ又は複数の層が、感知領域106及び/又はセンサ122に充分な剛性を提供するための薄めの厚さを有する材料を含んでもよい。しかし、本明細書に記載した厚さ及び弾性が物体ごとに異なり得るように、携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又はセンサ122が位置づけられた物体の表面の圧縮率に応じて、変換器300の層の厚さが変化し得ることを理解されたい。
【0051】
いくつかの実施形態では、携帯型感知装置100、120、140、160が固定されることになる物体の物理的構成及び外形、携帯型感知装置100、120、140、160によって実行されるタスクなどに基づいて、変換器300の1つ又は複数の層を変更しても省略してもよいことを理解されたい。これとは別に、携帯型感知装置120、160が、その中に位置決めされた複数のセンサ122を有するセンサアレイ144を備える場合、圧力が表面領域102、142に付与される特定の場所を検出するための携帯型感知装置120、160の能力を高めるために、複数のセンサ122の変換器300の1つ又は複数の層を変更しても省略してもよい。例えば、携帯型感知装置120、160のセンサアレイ144が、本質的に硬質の表面を備える物体の表面に沿って位置決めされ得る実施形態では、変換器300の1つ又は複数の層の厚さを低減したり、変換器300の1つ又は複数の層の弾性を増大させたり、及び/又は変換器300の1つ又は複数の層を省略したりしてもよい。言い換えると、特定の物体の元来硬質の表面特性により、感知領域106及び/又はセンサ122の変換器300は、硬質構成を備える必要がない場合がある。
【0052】
別の例として、携帯型感知装置100、120、140、160のセンサアレイ104が、本質的に柔軟な表面を備える物体の表面に沿って位置決めされ得る実施形態では、変換器300の1つ又は複数の層の厚さを増大させたり、変換器300の1つ又は複数の層の弾性を低下させたり、及び/又は変換器300の1つ又は複数の層を省略したりしてもよい。言い換えると、特定の物体の元来柔軟な表面特性により、感知領域106及び/又はセンサ122の変換器300は、硬質構成を備えることが必要とされる場合がある。
【0053】
さらに
図5を参照すると、内側拡散層310及び/又は内側接触層312は、例えば、携帯型感知装置120、160のセンサアレイ144が、その中に複数のセンサ122を備える場合、変換器300から全体的に省略してもよい。この場合、複数のセンサ122のうちの1つ又は複数は、少なくとも外側接触層304、外側拡散層306及び感知層308を備える変換器300を備えてもよい。この実施形態では、内側拡散層310及び/又は内側接触層312の1つ又は複数を省略して、変換器300の残りの層の厚さ及び/又は材料の弾性を変化させて、省略に順応してもよい。例えば、変換器300の内側接触層312の省略には、変換器300に充分な剛性を提供して充分な力分散を実行するために内側拡散層310の厚さを増大させることによって順応してもよい。さらに、内側接触層312の省略により、感知領域106にわたる圧力の充分な拡散を提供するために、変換器300の内側拡散層310の材料弾性を減少させてもよい。言い換えると、内側接触層312の省略に順応するために変換器300の内側拡散層310の硬さ及び/又は剛性を増大させて、そのような内側拡散層310を通る変換器300の内面314に沿って受けた力荷重を充分に受け取り、分配し、正規化してもよい。
【0054】
他の実施形態では、外側接触層304及び外側拡散層306を省略して、感知層308を覆うように配置された(図示しない)単一の外層を用いてもよい。この実施形態では、外側接触層304及び外側拡散層306の材料組成は、単一の外層に集合的に提供されて、外側接触層304及び外側拡散層306に集合的に提供される剛性、圧縮性及び構造を充分に提供してもよい。この場合、単一の層のみが感知層308上に印刷され、その結果、単一の外層は、本明細書に記載の外側接触層304及び外側拡散層306それぞれによって最初に実行される分配及び拡散特性を実行するように構成され、動作可能である。単一の外層は、層の横方向の厚さを通して変化する弾性(即ち、ショア硬さ)を備え、それによって、層を通る力の分配と拡散の両方を容易にしてもよい。言い換えると、本実施形態の単一の外層は、力を受け取り、その力を複数の力に分配し、その複数の力を正規化してから、外層に固定された感知層308に複数の正規化された力を伝達するように構成される。
【0055】
内側接触層312及び内側拡散層310を同じように省略して、単一の外層の代わりに、及び/又は単一の外層に加えて、感知層308を覆うように配置された(図示しない)単一の内層を用いてもよいことを理解されたい。特に、単一の内層は、単一の外層の反対側の表面に沿って感知層308を覆うように配置されてもよい。内側接触層312及び内側拡散層310の材料組成を単一の内層に集合的に提供して、内側接触層312及び内側拡散層310に集合的に提供される剛性、圧縮性及び構造を充分に提供してもよい。この場合、単一の外層を備える感知層308の表面の反対側の感知層308に沿って単一の層のみが印刷され、その結果、単一の内層は、本明細書に記載の内側接触層312及び内側拡散層310それぞれによって最初に実行される分配及び拡散特性を実行するように構成され、動作可能である。単一の内層は、層の横方向の厚さを通して変化する弾性(即ち、ショア硬さ)を備え、それにより、層を通る力の分配及び拡散を容易にしてもよい。言い換えると、本実施形態の単一の内層は、力(例えば、法線力)を受容し、その力を複数の力に分配し、その複数の力を正規化してから、内層に固定された感知層308に複数の正規化された力を伝達するように構成される。
【0056】
ここで
図7の流れ図とともに
図6を参照すると、携帯型感知装置100、120、140、160に付与された力荷重を検出して測定する例示的な方法400が概略的に示される。さらに具体的には、携帯型感知装置100、120、140、160は、物体の表面に対してさまざまな角度方向にて、携帯型感知装置100、120、140、160のセンサアレイ104、144に沿って受けた力荷重から生成された、合成圧力を測定するように動作可能である。
図6から
図7の描写と以下の付随する説明とは、ここで説明する主題を制限することを意味するものでも、力が層間でどのように分配されるかを正確に説明することを意味するものでもなく、その代わりに、本明細書に記載の層の一般的な力分布特性概要を図示するための簡単な概略図を提供することを意味する。
【0057】
ステップ402では、携帯型感知装置100、120、140、160は、携帯型感知装置100、120、140、160が固定されることになる物体の外面に対して位置決めされ、それにより、物体の物理的外形に従って選択的に変形される。言い換えると、携帯型感知装置100、120、140、160の表面領域102、142を、物体の表面湾曲の形状及び配向に順応するように、機械的に操作して、その結果、表面領域102、142は物体の外面に形状適合される。ステップ404では、携帯型感知装置100、120、140、160は、携帯型感知装置100、120、140、160の取付機構を介して物体の外面に堅固に取り付けられる。いくつかの実施形態では、携帯型感知装置100、120、140、160の取付機構は、変換器300の内面314に沿って位置づけられた粘着性ストリップを備え(
図5~
図6を参照)、その結果、携帯型感知装置100、120、140、160の操作者が、内面314に沿って接着剤を露出させ、それにより、携帯型感知装置100、120、140、160を物体に固定してもよい。
【0058】
図6を参照すると、ステップ406では、携帯型感知装置100、120、140、160のセンサアレイ104に沿って、特に、感知領域106及び/又はセンサ122の変換器300の外側接触層304に沿って力Fを受ける。力Fは、水平成分F
X及び垂直成分F
Yからなり、力ベクトルFは、変換器300の外面302に対して横向きで、外側接触層304に沿って受け取られる。言い換えると、力Fは、携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又はセンサ122に沿って受け取られた、大きさと方向の両方を備えるベクトル量である。ステップ416では、外側接触層304が変換器300の外面302に沿って力Fを受けることに応答して、1つ又は複数の法線力F
R1、F
R2を生成し、同法線力を変換器300の内面314に沿って内側接触層312にて受ける。1つ又は複数の法線力F
R1、F
R2は、内面314に隣接して位置決めされて当接する物体の表面によって変換器300に付与される反力である。法線力F
R1、F
R2は、水平成分F
R
1
X、F
R
2
X及び垂直成分F
R
1
Y、F
R
2
Yからなり、法線力ベクトルF
R1、F
R2は、内側接触層312に沿って、変換器300の内面314に対して横方向に受け取られる。
【0059】
このため、感知領域106及び/又はセンサ122は、表面領域102、142にて携帯型感知装置100、120、140、160に係合する操作者の手によって、外側接触層304にて少なくとも1つの力Fを受け取り、内側接触層312に位置決めされた物体の外面によって内側接触層312にて少なくとも1つの法線力FRを受ける。外側接触層304及び/又は内側接触層312に沿ってそれぞれ受ける力F及び/又は法線力FRの量は、変換器300が物体及び/又は物体上の使用者の手に係合する層に沿った多数の接触点に対応し得ることを理解されたい。この例では、使用者の手が、単一の力Fが生成されて外側接触層304に付与されるような単一の場所にて、外面302に沿って変換器300に係合する。単一の力Fに対応して、一対の法線力FR1、FR2が生成され、内側接触層312に付与されるように、携帯型感知装置100、120、140、160が固定される物体が2つの場所で表面に係合する。本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に図示して描写したものよりも多かったり、及び/又は少なかったりする力F及び/又は法線力FR1、FR2が、携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又はセンサ122に付与され得ることを理解されたい。
【0060】
さらに
図6を参照すると、ステップ408では、外側接触層304は、変換器300の外面302に沿って受けた力Fを均一に分配し、その結果、力Fが外側接触層304の領域にわたり均等に分配される。力ベクトルFの大きさに応じて、力Fは「N」回F/Nに分割され、その結果、変換器300にて受けた初期力Fは、外側接触層304を通って、外側拡散層306に向かって均等に分配されることを理解されたい。この例では、力Fは、外側接触層304を通して9つの均等な分配F/9に分散されるが、他の例では、力ベクトルFは、力Fが他のさまざまな配分量に分散され得るように、これより大きめ及び/又はこれより小さめの大きさを備えてもよい。ステップ418では、内側接触層312は、変換器300の内面314に沿って受けた法線力F
R1、F
R2を均一に分配し、その結果、法線力F
R1、F
R2(即ち、反力)は、内側接触層312の一部を通って均等に分配される。力ベクトルFの大きさに応じて、法線力F
R1、F
R2は、変換器300にて受け取られた初期法線力F
R1、F
R2が、内側接触層312を通って、内側拡散層310に向かって、外側接触層304に沿った初期力ベクトルFと実質的に等しい量にて均等に分配されるように、「N」回FR/N分割されることを理解されたい。この例では、法線力F
R1、F
R2は、内側接触層312を通して、外側接触層304での力F/9の分配に対応する9つの等しい分配FR/9に分散される。
【0061】
ステップ410では、力F/9が外側接触層304の領域にわたって1つ又は複数の力セグメントに分配された状態で、分配された力F/9は、外側接触層304に隣接して連通して位置決めされる外側拡散層306に伝達される。この場合、外側拡散層306は、外側接触層304によって分配された1つ又は複数のセグメントF/9に対応するさまざまな場所にて、外側拡散層306の表面エリアにわたって分配された力F/9を受ける。ステップ412では、外側拡散層306は、その中を通して、外側接触層304から受けた分配力F/9を正規化し、その結果、力ベクトルF/9が安定化され、累積の大きさが外側接触層304にて最初に受けた力ベクトルFの大きさと等価である状態で、スカラー力FY/9に移行される。ステップ420では、法線力FR/9が内側接触層312のエリアにわたって1つ又は複数の法線力セグメントFR/9に分配された状態で、分配された法線力FR/9は、内側接触層312に隣接して連通して位置決めされた内側拡散層310に伝達される。この場合、内側拡散層310は、内側接触層312によって分配された1つ又は複数のセグメントFR/9に対応するさまざまな場所にて、内側拡散層310の表面エリアにわたって分配された法線力FR/9を受ける。ステップ422では、内側拡散層310は、その中を通して、内側接触層312から受けた分配法線力FR/9を正規化して、その結果、法線力ベクトルFR/9が安定化され、累積の大きさが内側接触層312にて受けた法線力ベクトルFR1、FR2の元来の大きさと等価である状態で、スカラー力FRY/9に移行される。
【0062】
さらに
図6を参照すると、ステップ414では、スカラー力FY/9が正規化され、外側拡散層306のエリアにわたって分散された状態で、正規化され分散された力FY/9は、外側拡散層306に隣接して連通して位置決めされた感知層308に伝達される。この場合、感知層308は、外側拡散層306によって分散された1つ又は複数のセグメントに対応して、感知層308の外面に沿って、さまざまな場所にて感知層308の表面エリアにわたって正規化され分散された力FY/9を受ける。ステップ424では、スカラー法線力FRY/9が正規化され、内側拡散層310のエリアにわたって分散された状態で、正規化され分散された法線力FRY/9は、内側拡散層310に隣接して連通して位置決めされた感知層308に伝達される。この場合、感知層308は、内側拡散層310によって分散された1つ又は複数のセグメントに対応して、感知層308の内面に沿って、さまざまな場所にて感知層308の表面エリアにわたって正規化され分散された法線力FRY/9を受ける。
【0063】
ステップ426では、感知層308は、感知層308の表面エリアにわたる複数の場所にて、外層304、306(即ち、外側接触層304及び外側拡散層306)から正規化され分散された力FY/9を受けて検出し、内層310、312(即ち、内側拡散層310及び内側接触層312)から正規化され分散された法線力FRY/9を受けて検出する。この場合、複数の力は、均等に分散され、均一に分配され正規化された力ベクトルによってさらに高い精度で測定可能なスカラー量にて感知層308に付与される。ステップ428では、測定された初期力F及び法線力FR1、FR2の大きさによって、感知層308は、携帯型感知装置100、120、140、160の感知領域106及び/又はセンサ122に付与される合成圧力を判定する。
【0064】
上記のシステムは、物体のさまざまな外面に沿って位置決めされるように寸法決めされ、成形されたセンサアレイを提供する携帯型感知装置を備える。携帯型感知装置は、センサアレイの形状及び寸法が物体の表面湾曲に従って機械的に調整され得るように選択的に変形可能である。センサアレイは、付与された力を検出して測定するために、その中に位置決めされた1つ又は複数の非離散感知領域及び/又は離散センサを備える。1つ又は複数の非離散感知領域及び/又は離散センサは、一対の拡散層内に配置され、変換器の外面に沿って受けた力を一対の拡散層にわたって分散する一対の接触層内にさらに配置されたセンサを備えた変換器を備える。一対の拡散層は、それにより、検出とセンサに付与される合成圧力の判定とのために、一対の接触層から受けた力を正規化し、正規化された力を、拡散層の中に配置された感知層にわたって分配する。
【0065】
「実質的に」及び「約」という用語は、本明細書では、任意の定量的比較、値、測定又は他の表現に起因し得る固有の不確実性の程度を表すために利用され得ることに留意されたい。このような用語はこのほか、問題の主題の基本的な機能に変化をもたらすことなく、記述された参考文献から量的表現が変化し得る程度を表すために本明細書で利用される。
【0066】
本明細書では特定の実施形態を図示し説明してきたが、請求される主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他のさまざまな変更及び修正を施し得ることを理解されたい。さらに、請求される主題のさまざまな態様を本明細書で説明してきたが、そのような態様を組み合わせて利用する必要はない。このため、添付の特許請求の範囲は、請求される主題の範囲内にあるそのような変更及び修正をいずれも網羅することが意図される。
【0067】
〔例1〕
力を測定する携帯型感知装置であって、
携帯型感知装置を物体に固定するように構成された取付機構と、
通信モジュールと、
通信モジュールに通信可能に結合された可撓性センサであって、可撓性センサは、物体の形状に従って機械的に変形するように構成され、可撓性センサは、
一対の接触層と、
一対の接触層間に配置された一対の拡散層であって、一対の接触層は、可撓性センサの外面に沿って受けた力を、一対の拡散層にわたって分配する、一対の拡散層と、
一対の拡散層間に配置された感知層であって、一対の拡散層は、一対の接触層から受けた力を感知層にわたって正規化する、感知層と、を具備する、可撓性センサと、を具備する、携帯型感知装置において、
感知層は、感知層の表面エリアにわたって複数の場所にて力を受容して、可撓性センサに付与される合成圧力を判定し、通信モジュールは、合成圧力を示す電気信号を外部装置に送信する、携帯型感知装置。
〔例2〕
可撓性センサは、感知層に作用する合成圧力を電気信号に変換する三次元ロードセルであり、電気信号の大きさが、可撓性センサにて受容される合力を含む、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例3〕
携帯型感知装置は、円形構成又は矩形構成を備え、円形構成は、50ミリメートルから150ミリメートルの範囲の直径を含み、矩形構成は、35ミリメートルから150ミリメートルの範囲の表面エリアを含む、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例4〕
一対の拡散層及び一対の接触層は、弾性を含む三次元印刷されたデジタル材料から形成される、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例5〕
一対の拡散層は、一対の接触層に対して可撓性であるように、一対の接触層よりも大きな弾性を含む、例4に記載の携帯型感知装置。
〔例6〕
一対の拡散層の弾性は、約27Aから35Aのショア硬さ値の範囲であり、一対の接触層の弾性は、約40Aから75Aのショア硬さ値の範囲である、例5に記載の携帯型感知装置。
〔例7〕
一対の拡散層の厚さが約0.5ミリメートルであり、一対の接触層の厚さが約0.25ミリメートルである、例4に記載の携帯型感知装置。
〔例8〕
取付機構は、可撓性センサの一対の接触層のうちの少なくとも1つに沿って位置決めされた接着剤である、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例9〕
一対の接触層の第1の層が、取付機構に対して遠位の携帯型感知装置の外面に沿って延び、一対の接触層の第2の層が、取付機構に対して近位の携帯型感知装置の内面に沿って延びる、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例10〕
一対の接触層の第1の層は、携帯型感知装置の外面から力を受け、一対の接触層の第2の層は、一対の接触層の第1の層が外面にて力を受けることに応答して、携帯型感知装置の内面にて生成される法線力を受ける、例9に記載の携帯型感知装置。
〔例11〕
通信モジュールは、USB-Cポートを含み、その結果、USB-Cポートにて通信モジュールに結合されたワイヤを介して外部装置に電気信号を送信する、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例12〕
通信モジュールは、電気信号を外部装置に無線送信するように、Wi-Fi装置又はBluetooth(登録商標)装置である、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例13〕
プリント回路基板及び電池を含む制御モジュールをさらに具備し、電池はプリント回路基板に結合され、プリント回路基板は、電池がプリント回路基板を通して感知層に電力を供給するように、感知層に結合される、例1に記載の携帯型感知装置。
〔例14〕
物体の外面に対して携帯機器を位置決めすることと、
物体の形状に応じて携帯機器の形状を変形させることと、
携帯機器を物体に取り付けることと、
携帯機器の可撓性センサに沿って物体に付与された力を受けることと、
携帯機器の可撓性センサに付与された力を、可撓性センサの外側接触層にわたって複数の場所に分配することと、
可撓性センサの外側拡散層に沿った複数の場所にて外側接触層にわたる複数の場所から力を受けることであって、外側拡散層は、受けた力に対して外側接触層の下に配置される、ことと、
外側拡散層にわたる複数の場所にて外側拡散層を通る力を正規化することと、
可撓性センサの感知層にわたる力を受けることであって、感知層は、受けた力に対して、外側接触層及び外側拡散層の下に配置される、ことと、を含む、方法。
〔例15〕
携帯機器を物体に取り付けることは、可撓性センサの外側接触層に沿って位置決めされた接着剤を物体の外側に固定することを含む、例14に記載の方法。
〔例16〕
センサの外側接触層が力を受けることに応答して、可撓性センサの内側接触層に沿って法線力を受けることと、
内側接触層に付与された法線力を内側接触層にわたって複数の場所に分配することと、
携帯機器の内側拡散層の複数の場所にて内側接触層の複数の場所から法線力を受けることであって、内側拡散層は、受けた法線力に対して内側接触層の上方に配置される、ことと、
内側拡散層にわたる複数の場所にて内側拡散層を通して法線力を正規化することと、
感知層にわたる法線力を受けることであって、感知層は、受けた法線力に対して、内側接触層及び内側拡散層の上方に配置される、ことと、をさらに含む、例14に記載の方法。
〔例17〕
感知層にわたって受けた力及び法線力から、可撓性センサに付与された合成圧力を判定することと、
合成圧力を示す電気信号を、携帯機器の通信モジュールを介して外部装置に送信することと、をさらに含む、例14に記載の方法。
〔例18〕
変形可能装置であって、
変形可能装置を物体に固定するように構成された取付機構と、
通信モジュールと、
通信モジュールに通信可能に結合された可撓性センサであって、可撓性センサの形状が、物体の形状に対して選択的に調整可能であり、可撓性センサは、
変形可能装置に沿って物体に付与された力を受けるように構成された外層であって、外層は、外層を通して力を分配し、分配された力を正規化するようにさらに構成される、外層と、
外層に隣接して位置決めされ、外層が力を受けることに応答して法線力を受けるように構成された内層であって、内層は、内層を通して、法線力を分配し、分配された法線力を正規化するようにさらに構成される、内層と、
外層と内層との間に配置された感知層であって、感知層は、外層からの正規化された力と内層からの正規化された法線力とを受容して、物体に沿って受けた力の合成の大きさを検出するように構成される、感知層と、を含む、可撓性センサと、を備える、変形可能装置において、
感知層は、合成の大きさを示す電気信号を通信モジュールに送信し、通信モジュールは、電気信号を外部装置に送信する、変形可能装置。
〔例19〕
変形可能装置は、直径が50ミリメートルから150ミリメートルの範囲の円形構成を備える、例18に記載の変形可能装置。
〔例20〕
変形可能装置は、35ミリメートルから150ミリメートルの範囲の表面エリアを有する矩形構成を備える、例18に記載の変形可能装置。