(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】芳香性ケトンおよびアルデヒドのためのチオエーテル前駆体
(51)【国際特許分類】
C07C 323/22 20060101AFI20240104BHJP
C07C 49/203 20060101ALI20240104BHJP
A61K 8/00 20060101ALI20240104BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20240104BHJP
A61Q 13/00 20060101ALI20240104BHJP
C11B 9/00 20060101ALI20240104BHJP
C11D 3/50 20060101ALI20240104BHJP
D06M 13/12 20060101ALI20240104BHJP
D06M 13/248 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
C07C323/22
C07C49/203
A61K8/00
A61K8/46
A61Q13/00 101
C11B9/00 H
C11B9/00 L
C11D3/50
D06M13/12
D06M13/248
(21)【出願番号】P 2020545620
(86)(22)【出願日】2019-02-21
(86)【国際出願番号】 EP2019054296
(87)【国際公開番号】W WO2019166315
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2022-01-28
(32)【優先日】2018-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】501105842
【氏名又は名称】ジボダン エス エー
(74)【代理人】
【識別番号】110003971
【氏名又は名称】弁理士法人葛和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フラックスマン,フェリックス
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】特開昭51-055345(JP,A)
【文献】特開昭60-188363(JP,A)
【文献】特表2014-511414(JP,A)
【文献】特表2016-522279(JP,A)
【文献】特表2008-538199(JP,A)
【文献】Die Makromolekulare Chemie,1972年,Vol.160, No.1,pp.69 - 81
【文献】Tetrahedron Letters,2012年,Vol.53, No.22,pp.2712-2714
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C11B
C11D
A61K
A61Q
D06M
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)の化合物および/または式(III)の化合物を生成するための、式(I)の化合物を含む前駆体組成物:
【化1】
式中、
a) R
1は、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピルから選択され;R
2は、HまたはC
1-5-アルキルであり;R
3は、HまたはC
1-5-アルキルであり;およびR
4は、C
1-6-アルキルであり;または
b) R
1およびR
4は、これらおよびR
2が付いている炭素原子と一緒に、5、6または7員炭化水素環を形成し;R
2は、HまたはC
1-4-アルキルであり;およびR
3は、HまたはC
1-4-アルキルであり;または
c) R
1は、Hであり;R
2は、Hであり;R
3は、Hであり;およびR
4は、メチルであり;または
d) R
1は、Hであり;R
2は、Hであり;R
3は、メチルであり;およびR
4は、メチルであり;
およびここで
R
5は、Hまたは
メチルであり;およびR
6は、3~20個の炭素原子を含む残基であり、ここでR
6は、炭化水素残基であり、
ここで、R
1、R
2、R
3およびR
4の炭素原子の組み合わせた合計数が、1~6である。
【請求項2】
R
1が、メチルであり;R
2が、Hであり;R
3が、Hであり;およびR
4が、メチルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
R
1が、メチルであり;R
2が、Hであり;R
3が、メチルであり;およびR
4が、メチルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
R
6が、7~16個の炭素原子を含む残基である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
R
6が、アルキル、アルケニルまたは芳香族残基である、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
式(I)の化合物が、3-(オクチルチオ)ブタナール、4-メチル-4-(オクチルチオ)ペンタン-2-オン、3-(デシルチオ)ブタナール、4-(デシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン、4-(ドデシルチオ)ペンタン-2-オン、4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン、4-(ドデシルチオ)-3-メチルペンタン-2-オン、3-(ドデシルチオ)-3-メチルブタナール、3-(ドデシルチオ)ブタナール、3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン、3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロペンタン-1-オン、3-(テトラデシルチオ)ブタナールおよび4-メチル-4-(テトラデシルチオ)ペンタン-2-オン、4-メチル-4-((6-メチルオクチル)チオ)ペンタン-2-オン、3-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)ブタナールおよび4-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
式(I)の化合物および式(A)の化合物を含むフレグランス組成物:
【化2】
式中、
a) R
1は、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピルから選択され;R
2は、HまたはC
1-5-アルキルであり;R
3は、HまたはC
1-5-アルキルであり;およびR
4は、C
1-6-アルキルであり;または
b) R
1およびR
4は、これらおよびR
2が付いている炭素原子と一緒に、5、6または7員炭化水素環を形成し;R
2は、HまたはC
1-4-アルキルであり;およびR
3は、HまたはC
1-4-アルキルであり;または
c) R
1は、Hであり;R
2は、Hであり;R
3は、Hであり;およびR
4は、メチルであり;または
d) R
1は、Hであり;R
2は、Hであり;R
3は、メチルであり;およびR
4は、メチルであり;
およびここで
R
5は、Hまたは
メチルであり;およびR
6は、3~20個の炭素原子を含む残基であり、ここでR
6は、炭化水素残基であり、
ここで、R
1
、R
2
、R
3
およびR
4
の炭素原子の組み合わせた合計数が、1~6であり、
式(I)の化合物および式(A)の化合物の総量に対する式(A)の化合物の量は、0.1~3.0wt.-%である。
【請求項8】
請求項7に記載の組成物を含む消費者製品であって、消費者製品がパーソナルケア製品、洗濯ケア製品または家庭用品ケア製品である、前記消費者製品。
【請求項9】
式(I)の化合物を含む消費者製品:
【化3】
式中、
a) R
1は、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルから選択され;R
2は、HまたはC
1-4-アルキルであり;R
3は、HまたはC
1-4-アルキルであり;およびR
4は、C
1-4-アルキルであり;または
b) R
1およびR
4は、これらおよびR
2が付いている炭素原子と一緒に、5または6員炭化水素環を形成し;R
2は、HまたはC
1-4-アルキルであり;およびR
3は、HまたはC
1-4-アルキルであり;または
c) R
1は、Hであり;R
2は、Hであり;R
3は、Hであり;およびR
4は、メチルであり;または
d) R
1は、Hであり;R
2は、Hであり;R
3は、メチルであり;およびR
4は、メチルであり;
およびここで
R
5は、Hまたは
メチルあり;およびR
6は、6~20個の炭素原子を含む残基であり、ここでR
6は、炭化水素残基であり、
ここで、R
1、R
2、R
3およびR
4の炭素原子の組み合わせた合計数が、1~4であり、
消費者製品がパーソナルケア製品、洗濯ケア製品または家庭用品ケア製品である
(ただし、製品は害虫の防除用ではない)。
【請求項10】
式(I)の化合物の濃度が、0.1wt.-%~10wt.-%である、請求項9に記載の消費者製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項に従う、式(I)の化合物の使用、式(I)の化合物を含む物質の組成物および式(I)の化合物を含む消費者製品に関する。
【化1】
【背景技術】
【0002】
フルーティ、エキゾチック、ブラックカラントまたはパッションフルーツノートは、香水類において人気があり、ヘスペリジン系のシトラス、ラベンダーまたはアルデヒド系の香りの魅力的な代替を構成する。これらは、ファインフレグランスにおいてだけではなく、化粧品、洗濯およびクリーニング製品などの他の用途においても使用される。この種類のフレグランス成分の代表的な例は、Corps Cassis(4-(メチルチオ)-4-メチル-2-ペンタノン)、Oxane((2R、4S)-2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン)およびCassyrane(5-tert-ブチル-2-メチル-5-プロピル-2H-フラン)を包含する。一般に、ブラックカラントノートは、急速に蒸発する相対的に低分子量の小分子からなるトップノートである。これらは香料の適用の直後に知覚されるため、トップノートは、その最初の印象のために重要である。
【0003】
しかしながら、トップノートは相対的に低い存続性も有し、しばしば短い期間のみに知覚される。繊細なおよび機能的な香水類の両方において、高い揮発性および乏しい持続性は、フレグランスの持続的な効果が必要である場合に問題となり得る。一例として、洗濯用途は、布地の洗濯および乾燥の後一定期間にわたって香料の連続的な有効性が必要である。家庭用ケア用途においてもまた、香料の持続的な有効性が必要となり得る。
【発明の概要】
【0004】
したがって、先行技術におけるこれらの欠点を克服することが、本発明の根底にある問題である。とりわけ、本発明の根底にある問題は、増大した存続性を有し、持続的な期間にわたって知覚することができる、フレグランスのためのブラックカラントまたはパッションフルーツノートを提供することである。加えて、これらのノートは用途が広く、産生が高価ではないべきである。
【0005】
これらの問題は、請求項1に記載の式(I)の化合物の使用によって解決される。具体的に言うと、式(I)の化合物は、式(II)の化合物および/または式(III)の化合物の生成のための前駆体として使用される。
【0006】
【0007】
上記式(I)、(II)および(III)において、R1は、HまたはC1-5-アルキルであり;R2は、HまたはC1-5-アルキルであり;R3は、HまたはC1-5-アルキルであり;およびR4は、C1-6-アルキルであり;または
R1およびR4は、これらおよびR2が付いている炭素原子と一緒に、5、6または7員環、好ましくは炭化水素環を形成し;R2は、HまたはC1-4-アルキルであり;およびR3は、HまたはC1-4-アルキルであり;およびここで
R5は、Hまたは1~20個の炭素原子を含む残基であり;およびR6は、3~20個の炭素原子を含む残基である。
【発明の効果】
【0008】
β-チオカルボニル化合物は、フレグランス分子の生成のための前駆体として先行技術文献において知られており、実例としてWO 2003/049666 A2に記載されている。しかしながら、カルボニル基のβ-位置における硫黄原子および炭素原子の間の結合の切断(本明細書において「γ-切断」と称する)のみが同文献において報告されている。この反応経路は一般に、対応するα,β-不飽和のカルボニル化合物(本明細書には示されていない)の遊離をもたらす。
本発明に従うβ-チオカルボニル化合物は、カルボニル基のδ-位置における硫黄原子および炭素原子の間の結合の切断(本明細書において「δ-切断」と称する)を受けることが見出された。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【0010】
【0011】
この新しく発見された反応性は、式(I)の化合物の、式(II)の化合物、つまりβ-チオカルボニル化合物の生成のための前駆体としての使用を可能とする。これは、以下に詳細に説明するように、エキゾチックな、フルーティ、ブラックカラントまたはパッションフルーツ特徴を有するフレグランスノートの放出のために特に有用である。残基R1~R4の構造に応じて、式(II)の化合物の匂い特性を、特定の用途にしたがって適合させることができる。
【0012】
【0013】
本発明の別の側面は、式(I)の化合物で、式(III)のカルボニル化合物も生成されるという発見に関する。これは、式(I)の化合物の、式(III)の化合物、とりわけアルデヒドまたはケトンを生成するための前駆体としての使用を可能とする。先行技術において知られている多くの香料成分はカルボニル基を含むため、残基R5およびR6の構造に応じて、式(III)の化合物の匂い特性を特定の用途に従って適合することができる。
【0014】
【0015】
式(I)の化合物は、したがって、式(III)のカルボニル化合物のための前駆体として使用することもできる。具体的に有用な態様において、式(I)の化合物は、式(II)および(III)の化合物のための前駆体として使用することもできる。本文脈において、かかる前駆体は、「二芳香性(bifragrant)前駆体」と称する。
【0016】
残基R1~R6の構造は、式(II)および/または式(III)の化合物の放出の速度論に関して重要な役割を果たす。本発明の文脈において、式(I)の化合物は、δ-切断に加えて、γ-切断も受け得る。残基R1~R6の注意深い選択により、式(I)の化合物のフレグランス放出特性を調整することが可能である。
当業者は、フレグランス前駆体が一般的に使用される条件を熟知している。より具体的に言うと、本発明に従う式(I)の化合物の使用は、一般的に、環境大気下、-20℃~100℃、好ましくは-10℃~60℃、さらにより好ましくは0℃~40℃の温度にて、とりわけ室温にて行われる。
【0017】
本発明の別の側面は、式(I)の化合物の分解により、式(II)の化合物および/または式(III)の化合物を生成するための方法に関する。式(I)、(II)および(III)の化合物は、本明細書において上で定義された構造を有する。
【0018】
さらなる本発明の側面は、式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物を指す。
【化6】
【0019】
上記式(I)および(A)において、R1は、HまたはC1-5-アルキルであり;R2は、HまたはC1-5-アルキルであり;R3は、HまたはC1-5-アルキルであり;およびR4は、C1-6-アルキルであり;または
R1およびR4は、これらおよびR2が付いている炭素原子と一緒に、5、6または7員環、好ましくは炭化水素環を形成し;R2は、HまたはC1-4-アルキルであり;およびR3は、HまたはC1-4-アルキルであり;およびここで
R5は、Hまたは1~20個の炭素原子を含む残基であり;およびR6は、3~20個の炭素原子を含む残基である。
【0020】
本出願の文脈において、波線の結合(式(A)におけるR3を参照)は、所定の中心での配置が定義されていないことを意味する。式(A)における二重結合は、(E)または(Z)のいずれかであり得る。
【0021】
本明細書において上で特定された物質の組成物において、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、式(I)の化合物および式(A)の化合物の両方について同一であってもよく、これらは異なっていてもよい。好ましくは、それらは同一である。
【0022】
本明細書において上で特定された物質の組成物において、式(A)の化合物が存在する場合、チオール異臭の発生が抑制されることが見出された。その結果として、有益な嗅覚特性を達成することができる。
【0023】
式(A)の化合物の割合があるレベルを超えた場合、その匂いが蔓延し、組成物の全体的な嗅覚出現外観を妨害し得る。よって、式(I)の化合物および式(A)の化合物の総量に対する式(A)の化合物の量は、0.1~3.0wt.-%、好ましくは0.3~1.2wt.-%、さらにより好ましくは0.6~1.0wt.-%である。
【0024】
もう1つの側面において、本発明は、式(I)の化合物を含む消費者製品を指す。
【化7】
【0025】
上記式(I)において、R1は、HまたはC1-4-アルキルであり;R2は、HまたはC1-4-アルキルであり;R3は、HまたはC1-4-アルキルであり;およびR4は、C1-4-アルキルであり;または
R1およびR4は、これらおよびR2が付いている炭素原子と一緒に、5、6または7員環、好ましくは炭化水素環を形成し;R2は、HまたはC1-4-アルキルであり;およびR3は、HまたはC1-4-アルキルである。
【0026】
さらにまた、R5は、Hまたは1~20個の炭素原子を含む残基であり;およびR6は、6~20個の炭素原子を含む残基である。
R1、R2、R3およびR4の炭素原子の組み合わせた合計数は、1~4、好ましくは1~3である。
【0027】
本明細書において上で特定された、式(I)の化合物の使用において、および/または式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物において、R1、R2、R3およびR4の炭素原子の組み合わせた合計数は、R5およびR6の性質に関係なく、1~6、好ましくは1~5、より好ましくは1~4、さらにより好ましくは1~3であり得る。
【0028】
残基R1、R2、R3およびR4のこの選択は、生成された式(II)の化合物は、それらの低い分子量に起因して、一般に高い蒸気圧を有し、これによりそれらの匂いの増大した知覚をもたらすという利点を有する。これは、強いフルーティ、ブラックカラントノートが生成される場合に特に有利である。
【0029】
本明細書において上に記載したとおりの、式(I)の化合物の使用において、式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物において、および/または式(I)の化合物を含む消費者製品において、R1、R2、R3およびR4は、単独または組み合わせのいずれかで、以下の構造を有し得る:
- R1は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチルからなる群から選択することができる;
- R2は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチルからなる群から選択することができる;
- R3は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチルからなる群から選択することができる;
- R4は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチルからなる群から選択することができる.
【0030】
本明細書において上に記載したとおりの、式(I)の化合物の使用において、式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物において、および/または式(I)の化合物を含む消費者製品において、R1およびR4の以下の組み合わせが、特に好ましい:
- R1は、Hであり、およびR4は、Hである;
- R1は、Hであり、およびR4は、メチルである;
- R1は、メチルであり、およびR4は、Hである;
- R1は、メチルであり、およびR4は、メチルである。
【0031】
本明細書において上に記載したとおりの、式(I)の化合物の使用において、式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物において、および/または式(I)の化合物を含む消費者製品において、R1、R2、R3およびR4の以下の組み合わせが、特に好ましい:
- R1は、Hあり;R2は、Hであり;R3は、Hであり;およびR4は、メチルである
- R1は、Hであり;R2は、Hであり;R3は、メチルであり;およびR4は、メチルである;
- R1は、メチルであり;R2は、Hであり;R3は、Hであり;およびR4は、メチルである;
- R1は、メチルであり;R2は、Hであり;R3は、メチルであり;およびR4は、メチルである。
【0032】
これらの化合物は、ケトンおよびアルデヒドに関して好ましい放出プロファイルを示し、それらの有益な官能特性のために、香水類において有用であることが示されている。残基の4番目の組み合わせは、δ-切断を介して、フルーティ、エキゾチックな、ブラックカラントおよびパッションフルーツフレグランスノート、4-メルカプト-4-メチル-2-ペンタノンの生成をもたらす。
【0033】
本明細書において上に特定した、式(I)の化合物の使用において、式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物において、および/または式(I)の化合物を含む消費者製品において、R5およびR6は、以下の構造上の特色を、単独でまたは組み合わせで有することができる:
- R5は4~18個の炭素原子、好ましくは6~16個の炭素原子を含む残基であり得る;
- R5はアルキル、アルケニルまたは芳香族残基であり得る;
- R6は7~16個の炭素原子、好ましくは8~14個の炭素原子、さらにより好ましくは9~13個の炭素原子を含む残基であり得る;
- R6はアルキル、アルケニルまたは芳香族残基であり得る。
【0034】
R5および/またはR6において、アルキルまたはアルケニル残基は、線状、環状または分枝状であり得る。
R5および/またはR6は、炭化水素残基であり得る。しかしながら、それらは、1個以上のヘテロ原子、とりわけ1個、2個または3個の酸素原子を有することもできる。酸素原子は、エーテルおよびエステル基の一部であり得る。
【0035】
本発明に従う、式(I)の化合物の使用において、式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物において、および/または式(I)の化合物を含む消費者製品において、式(I)の化合物は、3-(オクチルチオ)ブタナール、4-メチル-4-(オクチルチオ)ペンタン-2-オン、3-(デシルチオ)ブタナール、4-(デシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン、4-(ドデシルチオ)ペンタン-2-オン、4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン、4-(ドデシルチオ)-3-メチルペンタン-2-オン、3-(ドデシルチオ)-3-メチルブタナール、3-(ドデシルチオ)ブタナール、3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン、3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロペンタン-1-オン、3-(テトラデシルチオ)ブタナール、4-メチル-4-(テトラデシルチオ)ペンタン-2-オン、4-メチル-4-((6-メチルオクチル)チオ)ペンタン-2-オン、3-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)ブタナールおよび4-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンからなる群から選択することができる。
【0036】
これらの化合物は、以下でより詳細に説明するように、α,β-不飽和カルボニル化合物への線状アルキルチオールの1,4-付加による、効率的で安価な様式で調製することができる。副反応としてγ-切断が生じる場合、生成されたチオールは、低い蒸気圧を有し、したがって不快な異臭として認識されない。同時に生成することがある、式(III)のアルデヒドは、これら自体が、香水類において有用な匂いプロファイルを有する。同時放出により、新鮮さの特定の印象を達成することができる。
【0037】
本発明はまた、本明細書において定義される式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物を含むフレグランスオイルまたはフレグランス組成物も指す。
本発明の文脈において、用語「フレグランスオイル」は、フレグランス成分の混合物として理解される。
【0038】
本発明の文脈において、「フレグランス組成物」は、ベース材料と混合された、フレグランス成分またはフレグランスオイルとして理解される。ベース材料は、フタル酸ジエチル(DEP)、ジプロピレングリコール(DPG)、イソプロピルミリスタート(IPM)、トリエチルシトラート(TEC)またはアルコール、実例としてエタノールなどの希釈剤を含むことができる。
【0039】
本発明はまた、本明細書において上で特定された式(I)の化合物および式(A)の化合物を含む物質の組成物を含む消費者製品にも関する。消費者製品は、パーソナルケア製品、洗濯ケア製品または家庭用品ケア製品であり得る。かかる製品の例は、化粧品、シャンプー、シャワージェル、デオドラント、制汗剤、洗濯洗浄剤、リンスコンディショナー、ファブリック柔軟剤、食器洗い機用洗浄剤、表面クリーナー、とりわけ硬い表面および柔らかい表面用、およびエアケア製品を包含する。
【0040】
式(A)の化合物の式(B)の化合物との反応により、式(I)の化合物を含むフレグランス成分を製造するための方法も開示される。
【化8】
【0041】
上述の方法は、式(A)の化合物の式(B)の化合物との混合物を溶媒中で形成するステップを含むことができ、ここで、溶媒は、好ましくはアルコールまたはエーテルであり、とりわけメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソ-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフランおよび2-メチルテトラヒドロフランからなる群から選択される。
【0042】
他方、式(A)の化合物の式(B)の化合物との反応はまた、実質的に無溶媒で行うこともできる。
式(A)の化合物の式(B)の化合物との反応は、DBU(1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン)、トリメチルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミンおよびウロトロピンからなる群から選択される塩基の存在下で行うことができる。
【0043】
R1がHである場合、反応を、実質的にあらゆる塩基の不存在下で、およびプロトン性溶媒、好ましくはアルコール、とりわけメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソ-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノールからなる群から選択されるアルコール中において行うことが好ましい。
【0044】
式(A)の化合物の式(B)の化合物との反応において、式(A)の化合物および式(B)の化合物のモル比は、5:1および1:1の間、好ましくは2:1および1.05:1の間であり得る。これは、大きく過剰の式(B)の化合物を回避するという利点を有する。
【0045】
上述の方法は、得られた式(I)の化合物を、好ましくは蒸留、とりわけワイプフィルム蒸留、またはクロマトグラフィーによって、精製するステップをさらに含み得る。
本発明のさらなる利点および具体的な特色は、数個の例の説明から、および図から明らかになる。
【0046】
例1: 4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン
【化9】
【0047】
1-ドデカンチオール(30.0g、148mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(29.1g、2当量)およびDBU(22.6g、1当量)を、THF(200mL)に溶解し、溶液を24時間室温にて撹拌し、その後ヘキサン(200mL)で希釈し、2MのHCl水溶液(400mL)に注いだ。有機層を分離し、水およびブライン(pH6)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、吸引濾過し、回転蒸発器で蒸発させた。その結果得られた液体を、高真空下で、60℃/0.08mbarでさらに乾燥し、4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンを透明な黄色の液体(44.5g、100%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):カシス、マンゴー、パッションフルーツ、ジューシー、リンデンブロッサム
【0048】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 2.69 (s, 2H), 2.54 (t, J=7.3 Hz, 2H), 2.20 (s, 3H), 1.51-1.62 (m, 2H), 1.42 (s, 6H), 1.34-1.23 (m, 18H), 0.88 (t, J=6.6 Hz, 3H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 206.9 (s), 54.7 (t), 43.3 (s), 32.3 (q), 31.9 (t), 29.6 (3 t), 29.5 (2 t), 29.4 (t), 29.3 (2 t), 28.5 (2 q), 28.1 (t), 22.7 (t), 14.1 (q).
MS (EI, 70 eV): 300 (2, M+), 98 (15), 83 (34), 69 (16), 57 (15), 56 (15), 55 (41), 43 (100), 41 (36), 39 (16), 29 (23).
【0049】
例2: 4-メチル-4-((2-メチルウンデシル)チオ)ペンタン-2-オン
【化10】
【0050】
例1に記載の手順を、THF(80mL)中の、2-メチルウンデカン-1-チオール(調製は、B. Hache, Y. Gareau, Tetrahedron Lett. 1994, 35(12), 1837参照)(8.0g、39.5mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(7.76g、2当量)およびDBU(6.0g、1当量)で繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE96:4で精製し、4-メチル-4-((2-メチルウンデシル)チオ)ペンタン-2-オンを無色の液体(5.95g、50%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):グリーン、トマトの葉、カシス
【0051】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 2.69 (s, 2 H), 2.53 (dd, J=11.4, 5.7 Hz, 1 H), 2.38 (dd, J=11.2, 7.3 Hz, 1 H), 2.20 (br s, 3 H), 1.56 - 1.71 (m, 1 H), 1.42 (br s, 6 H), 1.24 - 1.30 (m, 16 H), 0.98 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.89 (t, J=6.6 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 207.0 (s), 54.7 (t), 43.1 (s), 36.5 (t), 35.4 (t), 33.5 (d), 32.4 (q), 31.9 (t), 29.8 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.3 (t), 28.5 (2q), 27.0 (t), 22.7 (t), 19.7 (q), 14.1 (q).
MS (EI, 70 eV): 300 (2, M+), 201(16), 99 (22), 83 (29), 69 (15), 57 (26), 56 (15), 55 (31), 43 (100), 41 (33), 29 (19).
【0052】
例3: 3-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)ブタナール
【化11】
【0053】
3a) 3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロパン-1-チオールの調製
このチオールを、以下に説明するように、対応するアルコールの、カリウムチオアセタートでの求核置換、およびチオエステルの遊離チオールへの還元によって調製した:
3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロパン-1-オール(32.7g、170mmol、1当量)をMTBE(100mL)に溶解し、塩化トシル(33.5g、1当量)を添加した。溶液を5℃に冷却し、次いでピリジン(29.0g、2.1当量)を15分かけて滴加した。冷却浴を取り出し、溶液を6時間、撹拌下で60℃に加熱した。溶液を水で希釈し、MTBEで抽出した。合わせた有機層を0.5MHClで洗浄し、次いで水およびブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、残渣を室温にて0.08mbarで乾燥した。トシラート、わずかに黄色で粘性の油、をDMF(170mL)に溶解し、カリウムチオアセタート(39.2g、2.0当量)を添加し、その結果得られた褐色懸濁液を2時間80℃へ加熱し、室温へ冷却し、および16時間撹拌した。懸濁液をMTBE/ヘキサン1:1で希釈し、ブライン/水1:1で洗浄し、次いでブラインで洗浄した。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させた。溶媒の蒸発後、強い硫黄臭を有する、濃い赤褐色油が得られた(36g)。この生成物をジエチルエーテル(200mL)に溶解し、ジエチルエーテル(100mL)中のLiAlH4(5.46g、144mmol)の冷却した(-10℃)懸濁液に、20分かけて添加した。温度を5℃に上昇した。その結果得られた懸濁液をさらに2時間5℃で混合し、次いで-5℃まで冷却した。飽和NH4Cl水溶液(50mL)を滴加し、これは強い水素の発生を起こした。2MのHCl水溶液(80mL)の添加の際、大量の沈殿物が形成された。スラリーをMTBEおよび水で希釈し、および水性層をさらにMTBEで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。溶媒の除去後に得られた強い硫黄臭を有する粗製の薄い褐色油(25.3g)を、これに続く1,4-付加反応の準備のために直接使用した。
【0054】
3b) 3-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)ブタナールの調製
3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロパン-1-チオール(2.14g、10.2mmol、1当量)をEtOH(5mL)に溶解し、EtOH(3mL)中の(E)-ブタ-2-エナール(0.9g、1.2当量)の溶液を滴加した。その結果得られた溶液を3日間室温にて撹拌し、次いでロータリーエバポレーターで減圧下で濃縮し、および残渣をFCによってヘキサン/MTBE9:1を使用して精製し、3-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)ブタナール(2.15g、75%)を無色油として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):アルデヒド、フルーティ、カシス
【0055】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 9.79 (t, J=1.9 Hz, 1 H), 7.33 - 7.39 (m, 2 H), 7.14 - 7.19 (m, 2 H), 3.31 (sxt, J=6.9 Hz, 1 H), 2.57 - 2.77 (m, 6 H), 1.95 (quin, J=7.5 Hz, 2 H), 1.38 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 1.36 (s, 9 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 201.0 (s), 149.2 (s), 138.7 (s), 128.5 (2d), 125.7 (2d), 50.9 (t), 34.8 (s), 34.7 (t), 34.5 (d), 31.9 (3q), 31.6 (t), 30.5 (t), 22.2 (q).
MS (EI, 70 eV): 278 (2, M+), 208 (27), 193 (100), 159 (62), 131 (43), 117 (49), 115 (25), 91 (31), 57 (18), 41 (30), 39 (17).
【0056】
例4: 4-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オン
【化12】
【0057】
例1に記載の手順を、エタノール(5mL)中の、3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロパン-1-チオール(例3aで調製)(2.12g、10.2mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(1.0g、1当量)およびDBU(1.54g、1当量)で繰り返した。粗生成物をFCによってヘキサン/MTBE19:1で精製し、4-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンを無色液体(2.22g、71%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、カシス
【0058】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 7.31 - 7.37 (m, 2 H), 7.13 - 7.19 (m, 2 H), 2.69 - 2.76 (m, 4 H), 2.60 (t, J=7.3 Hz, 2 H), 2.20 (s, 3 H), 1.92 (quin, J=7.3 Hz, 2 H), 1.44 (s, 6 H), 1.34 (s, 9 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz):207.3 (s), 149.1 (s), 138.8 (s), 128.5 (2d), 125.7 (2d), 55.1 (t), 43.9 (s), 35.0 (t), 34.8 (s), 32.8 (q), 31.8 (3q), 31.5 (t), 28.9 (2q), 28.0 (t).
MS (EI, 70 eV): 306 (3, M+), 208 (30), 193 (100), 159 (81), 131 (42), 117 (68), 91 (39), 83 (32), 57 (42), 55 (34), 43 (75).
【0059】
例5: 4-メチル-4-(フェネチルチオ)ペンタン-2-オン
【化13】
【0060】
例1に記載の手順を、THF(60mL)中の、2-フェニルエタン-1-チオール(5.0g、36.2mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(5.5g、1当量)およびDBU(7.1g、2当量)で繰り返した。粗生成物をFCによってヘキサン/MTBE96:4で精製し、4-メチル-4-(フェネチルチオ)ペンタン-2-オンを無色液体(6.33g、74%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):ビーワックス、フルーティ、カシス
【0061】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 7.31 - 7.36 (m, 2 H), 7.22 - 7.28 (m, 3 H), 2.79 - 2.92 (m, 4 H), 2.71 (s, 2 H), 2.19 (s, 3 H), 1.46 (s, 6 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 206.8 (s), 140.7 (s), 128.5 (2d), 128.5 (2d), 126.4 (d), 54.6 (t), 43.7 (s), 36.0 (t), 32.3 (q), 29.9 (t), 28.5 (2q).
MS (EI, 70 eV): 236 (4, M+), 145 (18), 138 (16), 105 (31), 104 (47), 103 (12), 99 (30), 91 (65), 83 (11), 77 (14), 43 (100).
【0062】
例6: 4-((1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)エチル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オン
【化14】
【0063】
6a) 1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)エタン-1-チオール
このチオールを、例3a)に記載の手順に従って、1-(3,3-ジメチルシクロ-ヘキシル)エタノールから調製し、精製することなく、以下の例6b)に記載されるこれに続く反応に使用した。
【0064】
6b) 4-((1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)エチル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オン
例1に記載の手順を、THF(80mL)中の、1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)エタン-1-チオール(6.9g、40mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(7.86g、2当量)およびDBU(6.1g、1当量)で繰り返した。粗生成物をFCによってヘキサン/MTBE96:4で精製し、4-((1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)エチル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンを無色液体(6.06g、56%、2ジアステレオマー96:4の混合物)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、カシス、パッションフルーツ
【0065】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): (major diastereomer) 2.71 (s, 2 H), 2.57 - 2.65 (m, 1 H), 2.18 (s, 3 H), 1.54 - 1.81 (m, 3 H), 1.43 (2s, together 6 H), 1.31 - 1.40 (m, 3 H), 1.29 (d, J=7.1 Hz, 3 H), 0.93 - 1.13 (m, 3 H), 0.90 (d, J=12.2 Hz, 6 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz):206.9 (s), 55.4 (t), 44.3 (s), 43.2 (d), 42.4 (t), 40.2 (d), 39.2 (t), 33.5 (q), 32.4 (q), 30.8 (s), 29.8 (t), 28.9 (2q), 24.8 (q), 22.4 (t), 21.5 (q).
MS (EI, 70 eV): 270 (3, M+), 171 (18), 138 (17), 123 (18), 99 (50), 95 (20), 83 (36), 69 (44), 55 (31), 43 (100), 41 (27).
【0066】
例7: (Z)-4-メチル-4-(ノナ-6-エン-1-イルチオ)ペンタン-2-オン
【化15】
【0067】
7a) (Z)-ノナ-6-エン-1-チオール
このチオールを、例3a)に記載の手順に従って、(Z)-ノナ-6-エン-1-オールから調製し、精製することなく、以下の例7b)に記載されるこれに続く反応に使用した。
【0068】
7b) (Z)-4-メチル-4-(ノナ-6-エン-1-イルチオ)ペンタン-2-オン
例1に記載の手順を、THF(80mL)中の、(Z)-ノナ-6-エン-1-チオール(6.2g、39.2mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(7.69g、2当量)およびDBU(5.96g、1当量)で繰り返した。粗生成物をFCによってヘキサン/MTBE96:4で精製し、4-((1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)エチル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンを無色液体(6.12g、61%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):グリーン、フルーティ、カシス
【0069】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 5.25 - 5.45 (m, 2 H), 2.69 (s, 2 H), 2.54 (t, J=7.6 Hz, 2 H), 2.20 (s, 3 H), 1.97 - 2.10 (m, 4 H), 1.52 - 1.64 (m, 2 H), 1.42 (s, 6 H), 1.34 - 1.45 (m, 4 H), 0.96 (t, J=7.5 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 206.9 (s), 131.8 (d), 128.9 (d), 54.7 (t), 43.3 (s), 32.3 (q), 29.4 (t), 29.4 (t), 28.9 (t), 28.5 (2q), 28.1 (t), 26.9 (t), 20.5 (t), 14.4 (q).
MS (EI, 70 eV): 157 (31), 101 (16), 99 (22), 87 (20), 83 (17), 67 (16), 55 (27), 43 (100), 41 (30), 39 (15).
【0070】
例8: (Z)-4-(ヘキサ-3-エン-1-イルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン
【化16】
【0071】
8a) (Z)-ヘキサ-3-エン-1-チオール
このチオールを、例3a)に記載の手順に従って、(Z)-ヘキサ-3-エン-1-オールから調製し、精製することなく、以下の例8b)に記載されるこれに続く反応に使用した。
【0072】
8b) (Z)-4-(ヘキサ-3-エン-1-イルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン
例1に記載の手順を、THF(60mL)中の、(Z)-ヘキサ-3-エン-1-チオール(2.8g、24.1mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(4.73g、2当量)およびDBU(3.67g、1当量)で繰り返した。粗生成物をFCによってヘキサン/MTBE96:4で精製し、(Z)-4-(ヘキサ-3-エン-1-イルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンをわずかに黄色液体(2.23g、43%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):新鮮なグリーン、フルーティ、カシス
【0073】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 5.31 - 5.50 (m, 2 H), 2.70 (s, 2 H), 2.55 - 2.59 (m, 2 H), 2.26 - 2.34 (m, 2 H), 2.19 (s, 3 H), 2.00 - 2.10 (m, 2 H), 1.43 (s, 6 H), 0.97 (t, J=7.5 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz):206.8 (s), 133.2 (d), 126.9 (d), 54.6 (t), 43.4 (s), 32.3 (q), 28.5 (2q), 28.2 (t), 27.2 (t), 20.6 (t), 14.2 (q).
MS (EI, 70 eV): 115 (48), 99 (31), 87 (10), 83 (8), 82 (9), 67 (11), 55 (14), 43 (100), 41 (22), 39 (12).
【0074】
例9: 4-(ドデシルチオ)-3-メチルペンタン-2-オン
【化17】
【0075】
例1に記載の手順を、THF(60mL)中の、1-ドデカンチオール(7.0g、34.6mmol、1当量)、(E)-3-メチルペンタ-3-エン-2-オン(6.79g、2当量)およびDBU(5.27g、1当量)で繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE95:5で精製し、4-(ドデシルチオ)-3-メチルペンタン-2-オンを無色液体(9.4g、90%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、カシス
【0076】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): (mixture of 2 diastereomers 48:52) 2.96 - 3.13 (m, 1 H), 2.57 - 2.73 (m, 1 H), 2.53 (t, J=7.5 Hz, 2 H), 2.22 (s, 1.5H), 2.21 (s, 1.5H), 1.53 - 1.63 (m, 2 H), 1.30 (d, J=6.8 Hz, 1.5 H), 1.25-1.40 (m, 18 H), 1.23 (d, J=7.0,1.5 H), 1.22 (d, J=7.0, 1.5 H), 1.13 (d, J=6.8 Hz, 1.5 H), 0.87 - 0.92 (m, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz):(mixture of 2 diastereomers 48:52) 211.1 (s), 210.7 (s), 52.5 (d), 51.9 (d), 42.6 (d), 41.1 (d), 31.9 (t), 31.4 (t), 31.0 (t), 29.8 (t), 29.7 (t), 29.7 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.5 (t), 29.3 (t), 29.2 (t), 29.0 (t), 22.7 (t), 20.5 (q), 18.0 (q), 14.4 (q), 14.1 (q), 12.8 (q).
MS (EI, 70 eV): 300 (5, M+), 229 (20), 99 (40), 98 (24), 83 (29), 69 (25), 57 (19), 55 (51), 43 (100), 41 (40), 29 (24).
【0077】
例10: 3-(ドデシルチオ)-3-メチルブタナール
【化18】
【0078】
例1に記載の手順を、1-ドデカンチオール(24.1g、119mmol、1当量)、3-メチルブタ-2-エナール(10.0g、1当量)およびDBU(18.1g、1当量)で、溶媒なしで繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE95:5で精製し、3-(ドデシルチオ)-3-メチルブタナールを無色液体(7.0g、21%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):カシス、硫黄
【0079】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 9.87 (t, J=2.9 Hz, 1 H), 2.53 - 2.58 (m, 4 H), 1.52 - 1.63 (m, 2 H), 1.45 (s, 6 H), 1.28-1.41 (m, 18 H), 0.90 (t, J=6.8 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz):202.0 (d), 54.6 (t), 42.7 (s), 32.3 (t), 30.0 (t), 30.0 (t), 30.0 (t), 29.9 (t), 29.8 (t), 29.7 (2q), 29.6 (2t), 29.6 (s), 28.4 (t), 23.1 (t), 14.5 (q).
MS (EI, 70 eV): 286 (2, M+), 97 (35), 84 (50), 83 (54), 70 (32), 69 (47), 57 (89), 56 (73), 55 (100), 43 (53), 41 (77).
【0080】
例11: 3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロヘキサン-1-オン
【化19】
【0081】
例1に記載の手順を、THF(60mL)中の、1-ドデカンチオール(7.7g、38.0mmol、1当量)、3-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン(5.03g、1.2当量)およびDBU(5.79g、1当量)で、4日間、室温にて繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン~ヘキサン/MTBE9:1で精製し、3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロヘキサン-1-オンを無色液体(3.09g、26%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):アルデヒド、フローラルの、グリーン、わずかに硫黄
【0082】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 2.53 - 2.58 (m, 1 H), 2.44 - 2.52 (m, 2 H), 2.34 - 2.43 (m, 2 H), 2.08 - 2.30 (m, 2 H), 1.77 - 2.01 (m, 3 H), 1.51 - 1.61 (m, 2 H), 1.40 (s, 3 H), 1.27-1.42 (m, 18 H), 0.89 (t, J=6.8 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz):208.9 (s), 53.5 (t), 48.3 (s), 40.3 (t), 36.8 (t), 31.9 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.5 (t), 29.4 (t), 29.3 (t), 29.2 (t), 29.2 (t), 28.8 (q), 27.4 (t), 22.7 (t), 22.1 (t), 14.1 (q).
MS (EI, 70 eV): 312 (1, M+), 112 (21), 111 (100), 110 (36), 83 (30), 82 (56), 69 (29), 55 (78), 43 (32), 41 (42), 39 (22).
【0083】
例12: 3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロペンタン-1-オン
【化20】
【0084】
例1に記載の手順を、THF(60mL)中の、1-ドデカンチオール(8.7g、43.0mmol、1当量)、3-メチルシクロペンタ-2-エノン(4.96g、1.2当量)およびDBU(6.54g、1当量)で、4日間、室温にて繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン~ヘキサン/MTBE9:1で精製し、3-(ドデシルチオ)-3-メチルシクロペンタン-1-オンを無色液体(0.68g、5%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、硫黄
【0085】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 2.44 - 2.63 (m, 4 H), 2.16 - 2.37 (m, 3 H), 1.93 - 2.05 (m, 1 H), 1.56 (s, 3 H), 1.54-1.63 (m, 2 H), 1.28-1.38 (m, 18 H), 0.90 (t, J=6.6 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz):216.9 (s), 52.7 (t), 49.1 (s), 36.9 (t), 36.1 (t), 31.9 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.5 (t), 29.3 (t), 29.2 (t), 29.2 (t), 28.8 (t), 28.3 (q), 22.7 (t), 14.1 (q).
MS (EI, 70 eV): 298 (4, M+), 201 (19), 97 (100), 96 (41), 83 (19), 69 (52), 67 (19), 55 (35), 43 (32), 41 (48), 39 (18).
【0086】
例13: 5-(ドデシルチオ)-5-メチルヘキサン-3-オン
【化21】
【0087】
例1に記載の手順を、THF(80mL)中の、1-ドデカンチオール(4.9g、24.2mmol、1当量)、5-メチルヘキサ-4-エン-3-オン(5.43g、2当量)およびDBU(3.69g、1当量)で、20時間、室温にて繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE96:4で精製し、5-(ドデシルチオ)-5-メチルヘキサン-3-オンを、無色液体(3.45g、46%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、硫黄、わずかにアルデヒド
【0088】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 2.68 (s, 2 H), 2.54 (t, J=7.3 Hz, 2 H), 2.50 (q, J=7.3 Hz, 2 H), 1.52 - 1.62 (m, 2 H), 1.43 (s, 6 H), 1.27 (1.42-1.20, m, 18 H), 1.05 (t, J=7.2 Hz, 3 H), 0.89 (t, J=6.6 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 209.5 (s), 53.6 (t), 43.5 (s), 38.2 (t), 31.9 (t), 29.7 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.5 (t), 29.3 (t), 29.3 (2t), 28.6 (2q), 28.2 (t), 22.7 (t), 14.1 (q), 7.6 (q).
MS (EI, 70 eV): 314 (3, M+), 257 (3), 243 (7), 201 (8), 113 (11), 97 (13), 83 (57), 69 (17), 57 (100), 43 (31), 29 (29).
【0089】
例14: 4-(デシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン
【化22】
【0090】
例1に記載の手順を、THF(80mL)中の、1-デカンチオール(10.0g、57.4mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(11.26g、2当量)およびDBU(8.73g、1当量)で、24時間、室温にて繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE95:5で精製し、4-(デシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンを無色液体(14.12g、90%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、硫黄、わずかにアルデヒド。
【0091】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 2.70 (s, 2 H), 2.54 (t, J=7.8 Hz, 2 H), 2.20 (s, 3 H), 1.52 - 1.62 (m, 2 H), 1.43 (s, 6 H), 1.27 (1.43 - 1.23, m, 14 H), 0.89 (t, J=6.6 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 206.9 (s), 54.7 (t), 43.3 (s), 32.4 (q), 31.9 (t), 29.5 (t), 29.5 (t), 29.5 (t), 29.3 (t), 29.3 (t), 29.3 (t), 28.5 (2q), 28.1 (t), 22.7 (t), 14.1 (q).
MS (EI, 70 eV): 272 (6, M+), 173 (17), 140 (4), 99 (26), 83 (24), 69 (9), 55 (23), 43 (100), 29 (11).
【0092】
例15: 4-メチル-4-(テトラデシルチオ)ペンタン-2-オン
【化23】
【0093】
例1に記載の手順を、THF(50mL)中の、1-テトラデカンチオール(4.16g、18.1mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(3.54g、2当量)およびDBU(2.75g、1当量)で、24時間室温にて繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE95:5で精製し、4-メチル-4-(テトラデシルチオ)ペンタン-2-オンを無色液体(3.21g、54%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、硫黄、わずかにアルデヒド
【0094】
1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 2.70 (s, 2 H), 2.54 (t, J=7.6 Hz, 2 H), 2.21 (s, 3 H), 1.53 - 1.62 (m, 2 H), 1.43 (s, 6 H), 1.25 - 1.42 (m, 22 H), 0.89 (t, J=6.8 Hz, 3 H).
13C-NMR (CDCl3, 101MHz): 206.9 (s), 54.7 (t), 43.3 (s), 32.4 (q), 31.9 (t), 29.7 (t), 29.7 (t), 29.7 (2t), 29.6 (t), 29.5 (t), 29.5 (t), 29.4 (t), 29.3 (2t), 28.5 (2q), 28.1 (t), 22.7 (t), 14.1 (q).
MS (EI, 70 eV): 328 (3, M+), 285 (4), 271 (3), 229 (11), 168 (2), 111 (8), 99 (27), 83 (46), 69 (21), 55 (39), 43 (100), 29 (15).
【0095】
例16: 4-メチル-4-((6-メチルオクチル)チオ)ペンタン-2-オン
【化24】
【0096】
例1に記載の手順を、THF(120mL)中の、6-メチルオクタン-1-チオール(例3a)に従って6-メチルオクタノールから調製;8.5g、53mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(10.4g、2当量)およびDBU(8.07g、1当量)で繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE96:4で精製し、4-メチル-4-((6-メチルオクチル)チオ)ペンタン-2-オンを透明な、無色液体(9.3g、68%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、カシス、わずかにアルデヒド
【0097】
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 2.69 (s, 2 H), 2.59 (br. t, J = 7.5 Hz, 2 H), 2.19 (s, 3 H), 1.52 - 1.63 (m, 2 H), 1.42 (s, 6 H), 1.22 - 1.41 (m, 7 H), 1.06 - 1.19 (m, 2 H), 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.84 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
13C-NMR (CDCl3, 101 MHz): 206.9 (s), 54.7 (t), 43.3 (s), 36.4 (t), 34.3 (d), 32.3 (q), 29.6 (t), 29.6 (t), 29.4 (t), 28.5 (2q), 28.1 (t), 26.7 (t), 19.2 (q), 11.4 (q).
MS (EI, 70 eV): 258 (3, M+), 159 (12), 99 (22), 97 (15), 83 (22), 69 (11), 57 (16), 55 (28), 43 (100), 41 (25), 29 (19).
【0098】
例17: 3-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)ブタナール
【化25】
【0099】
例3b)に記載された手順を、3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロパン-1-チオール(例3a)に従って、3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロパン-1-オール{WO2014/180945A1に記載されるように調製}から調製);5.1g、22.9mmol、1当量)および(E)-ブタ-2-エナール(3.21g、2当量)で繰り返した。粗生成物を、FCによってヘキサン/MTBE94:6で精製し、3-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)ブタナールを透明な無色液体(0.39g、6%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):アルデヒド、硫黄
【0100】
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 9.80 (t, J=2.0 Hz, 1 H), 7.06 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 6.92 - 6.98 (m, 2 H), 3.32 (sxt, J=6.8 Hz, 1 H), 2.58 - 2.74 (m, 6 H), 2.44 (d, J=7.1 Hz, 2 H), 2.32 (s, 3 H), 1.83 - 1.94 (m, 3 H), 1.38 (d, J=6.6 Hz, 3 H), 0.93 (d, J=6.6 Hz, 6 H).
13C-NMR (CDCl3, 101 MHz): 200.6 (d), 139.4 (s), 136.7 (s), 135.4 (s), 131.1 (d), 128.6 (d), 126.7 (d), 50.5 (t), 45.0 (t), 34.1 (d), 32.0 (t), 30.4 (t), 30.2 (d), 30.1 (t), 21.7 (2q), 22.5 (q), 19.4 (q).
MS (EI, 70 eV): 292 (5, M+), 222 (35), 188 (17), 179 (47), 161 (36), 145 (100), 131 (43), 119 (41), 105 (19), 91 (15), 61 (9), 41 (24).
【0101】
例18: 4-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オン
【化26】
【0102】
例1に記載の手順を、THF(50mL)中の、3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロパン-1-チオール(例3a)に従って、3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロパン-1-オール{WO2014/180945A1に記載のように調製}から調製;5.1g、22.9mmol、1当量)、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン(4.5g、2当量)およびDBU(3.49g、1当量)で繰り返した。粗生成物をKugelrohr蒸留(140-165℃、0.02mbar)によって精製し、4-((3-(4-イソブチル-2-メチルフェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンを透明な、無色液体(3.6g、49%)として得た。
匂い(24時間後のブロッター上のEtOH中1%wt/vol):フルーティ、カシス、硫黄
【0103】
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): 7.06 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 6.91 - 6.97 (m, 2 H), 2.68 - 2.74 (m, 4 H), 2.62 (t, J=7.3 Hz, 2 H), 2.43 (d, J=7.3 Hz, 2 H), 2.31 (s, 3 H), 2.21 (s, 3 H), 1.82 - 1.92 (m, 3 H), 1.45 (s, 6 H), 0.92 (d, J=6.6 Hz, 6 H).
13C-NMR (CDCl3, 101 MHz): 206.9 (s), 139.4 (s), 136.8 (s), 135.4 (s), 131.1 (d), 128.6 (d), 126.6 (d), 54.7 (t), 45.0 (t), 43.5 (s), 32.3 (d), 32.3 (t), 30.2 (q), 30.1 (t), 28.5 (2q), 27.9 (t), 22.4 (2q), 19.3 (q).
MS (EI, 70 eV): 320 (6, M+), 222 (27), 188 (44), 179 (37), 161 (50), 145 (100), 131 (60), 119 (43), 105 (20), 83 (24), 57 (14), 55 (23), 41 (79).
【0104】
例19: 4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンからの臭気性揮発性物質の放出
MTBE(200μl、16.3mg)中の4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン(例1に従って調製)の10%wt/wt溶液を、紙ブロッター(4x1.2cm2、MeOHでリンスすることによりコンディショニングし、真空乾燥した)に適用した。戸外での溶媒の5分の蒸発後、パラフィルムで密封された2つの開口部を含む蓋で閉じた2Lガラス瓶の底にブロッターを置いた。ガラス瓶を、蛍光UVA/B-光源(約0.8mW/cm2)で照らされたキャビネット内で、25℃で、48時間放置した。
【0105】
次いで、その先端に収縮チューブで取り付け、パラフィルムで固定したPorapak Qフィルター(R. Kaiser, “Meaningful Scents around the World”, Helvetica Chimica Acta, Zuerich 2006, chapter 1.3.参照)を備えたステンレススチール管(長さ25cm、内径0.8mm)を、開口部の1つからジャーに導入し、そこへ気密テフロンジョイントによって取り付けた。管を細いゴムホースで蠕動ポンプに取り付け、瓶のもう一方の開口部(空気入口)にチャコールフィルターを備えた。2Lの空気体積を、10mL/分の流量でフィルターを通して吸引した。トラップされた揮発性物質を100μLのMTBEで脱着し、液体試料をGC/MSおよびGC-sniffで分析した。
図1に示すように、4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンから放出された揮発性物質の中に、匂い物質4-メルカプト-4-メチルペンタン-2-オンおよびドデカナール存在が検出された。
【0106】
例20: 3-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)ブタナールからの臭気性揮発性物質の放出
例19を、3-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)ブタナールで繰り返した。3-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)ブタナールから放出された揮発性物質の中に、匂い物質3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロパナールの存在が検出された(
図2)。
【0107】
例21: 4-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンからの臭気性揮発性物質の放出
例19を、4-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンで繰り返した。4-((3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロピル)チオ)-4-メチルペンタン-2-オンから放出された揮発性物質の中に、匂い物質4-メルカプト-4-メチルペンタン-2-オンおよび3-(4-(tert-ブチル)フェニル)プロパナールの存在が検出された(
図3)。
【0108】
例22: 万能クリーナー用の新鮮でクリーンなシトラスフレグランス
以下のフレグランスアコードは、万能クリーナー用に作成されたものであり、無香料の製品ベースにおいて0.3%で評価する。
【表1】
【0109】
参照アコードによって製品に与えられた嗅覚特徴は、ウォータリーファセットを備えた、シトラスおよび新鮮なフローラルアルデヒドである。
0.2%の4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン(例1)の添加は、シトラス匂い側面を増強し、一方、1%の添加は、アコードをより強いシトラスとし、ジューシーな側面を増強した。床タイルへの適用の24時間後、香料は、0.2%の4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンの添加ではわずかに強く、1%では、参照よりも明らかに強く、より新鮮であり、よりジューシーである。
【0110】
例23: 例1に従う化合物、およびそれらのメシチルオキシドとの混合物の臭覚的評価
例1に従う化合物(4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン)の、メシチルオキシドとの混合物を異なる比率で調製し、嗅覚評価に供した。すべての試料を、エタノール中の10%溶液として、新しいブロッターで評価した。
【0111】
【0112】
上記に結果は、4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンおよびメシチルオキシドの間に、混合物が優れた嗅覚特性を示す最適な比率があることを示す。
【0113】
例24: 液体洗浄剤1における適用
0.2wt.-%の以下の本発明に従う前駆体を、フレグランスが付与されていないヘビーデューティ液体洗浄剤ベース(pH8.4)に添加することにより、液体洗浄剤試料の3つの試料(各34g)を調製した:4-(デシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン(例14)、4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン(例1)および4-メチル-4-(テトラデシルチオ)ペンタン-2-オン(例15)。試料を使用して、標準的なフロントローディング洗濯機で、5枚の綿テリータオル(それぞれ約200g乾燥重量、合計1.1kgの積載量)を洗浄した。洗濯サイクルを40℃で実施し、これに続き2回のコールドリンスサイクルおよび1000rpmでの回転を実施した。洗濯したタオルを、6名の熟達した評価者のパネルによって、濡れたタオルのおよび室温での24時間ライン乾燥後、フレグランス強度に関して、ブラインドで評価した。強度は0(無臭)~5(極めて強い)のスケールで示した。
【0114】
【0115】
上記の表、R1=R3=R4=メチル、R2=R5=HおよびR6=ノニル、ウンデシルまたはトリデシルの本発明に従う3つの前駆体の比較研究、に提供された結果からわかるように、最も強い前駆体効果は、R6=ウンデシルで観察された。R6=ウンデシルおよびR6=ノニルまたはR6=トリデシルの間で観察された差異は、夫々99.8%および96%の信頼水準で有意であった。
【0116】
放出した匂い物質4-メルカプト-4-メチル-2-ペンタノン(clogP=1.0、4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オンのclogP=7.2と比較して)の高い揮発性および水溶性に起因して、フレグランス影響を引き起こすために充分な量の材料をファブリックに堆積させることは技術的に不可能であった。
【0117】
例25: 液体洗浄剤2における適用
a)一般
本発明に従うフレグランス成分が、ファブリック用洗浄剤において強度利益を示すか否かを判断するために、一連の実験を実施した。例1の化合物(4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン)を、異なる嗅覚プロファイルを有する2つのフレグランスAおよびBで試験した。製品を、湿った布において、および1日、3日および7日の乾燥した布において評価した。
官能分析パネルのメンバーは、嗅覚の鋭敏さに基づいて選ばれ、数ヶ月間訓練した。彼らの訓練は、個々の匂いの特徴を特定し、一貫した方法で与えられた基準に対して知覚された強度をスコアリングすること可能とした。
【0118】
ファブリックを、ヨーロッパの洗濯機(40℃、1,000スピン/分)で、ウォッシュロードごとに1単位用量で洗浄した。ウェットステージについては、洗浄後、布を評価の準備した500mLのワイドネックガラスジャーに入れた。乾燥した布の評価のために、布をライン乾燥し、25℃の香料フリーの部屋に一晩置いた。フレグランスAで洗浄した布を対照として使用した。
すべての段階について、全体的な知覚強度を、0~100の線形スケールを使用して訓練された感覚パネルによって評価した。湿った布の評価を35に設定し、参照試料が1日の乾いた布である、乾いた布の評価では10に設定し、参照試料Aに対してすべての全体的な知覚強度をスケーリングした。参照試料Aは、湿った布および乾いた布の評価のための試験試料と同じ形式で提示した。
【0119】
湿った布の評価では、各試料が20人のパネリストによって2回評価し、よって製品ごとに40の評価が与えられ、1日、3日、7日の乾いた布の評価では、各サンプルを14人のパネリストによって2回評価し、よって製品ごとに28の評価が与えられた。
推定製品平均を、製品間の統計的に有意な差と一緒に、次のページに報告する。
【0120】
b)湿った布
【表4】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0121】
湿った布から評価した場合、フレグランスBまたはフレグランスB+2%前駆体で洗濯した布は、有意に異なるとは認識されなかったが、互いに有意に異なるとは認識されなかったフレグランスAまたはフレグランスA+2%前駆体で洗濯された布よりも、有意に強いと認識された。
【0122】
c)乾いた布1日
【表5】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0123】
1日の乾いた布から評価した場合、フレグランスA+前駆体で洗濯した布は、フレグランスAで洗濯した布よりも有意に強いと認識された。フレグランスBで洗濯された布は、フレグランスB+前駆体で洗濯された布よりも有意に弱いと認識された。
【0124】
d)乾いた布3日
【表6】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0125】
3日の乾いた布から評価した場合、フレグランスB+2%前駆体で洗濯した布は、他の製品のいずれかで洗濯した布よりも有意に強いと認識された。一方、フレグランスAで洗濯した布は他の製品のいずれかで洗濯した布よりも有意に弱いと認識された。
【0126】
e)乾いた布7日
【表7】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0127】
7日の乾いた布から評価した場合、フレグランスA+2%前駆体またはフレグランスB+2%前駆体で洗濯した布は、有意に異なるとは認識されなかったが、互いに有意に異なるとは認識されなかったフレグランスAまたはフレグランスBで洗濯した布よりも有意に強いと認識された。
【0128】
f)結論
湿った布から評価した場合、フレグランスAおよびフレグランスBの両方について、前駆体を含有する製品で洗った布は、前駆体を含有しない製品で洗った布と強度の点で同等であった。1日、3日および7日の乾いた布から評価した場合、フレグランスAおよびフレグランスBの両方について、前駆体を含有する製品で洗濯した布は、前駆体なしの同じフレグランスよりも有意に強いと認識された。
【0129】
例26:万能クリーナーにおける適用
a)一般
本発明に従うフレグランス成分が、万能クリーナー(APC)において強度利益を示すか否かを判断するために、一連の実験を実施した。例1の化合物(4-(ドデシルチオ)-4-メチルペンタン-2-オン)を、異なる嗅覚プロファイルを有する2つのフレグランスAおよびBで試験した。製品を、ブース内の床において、適用したて(時間=0)および適用の1時間、2時間および4時間後に評価した。
【0130】
官能分析パネルのメンバーは、嗅覚の鋭敏さに基づいて選ばれ、数ヶ月間訓練した。彼らの訓練は、個々の匂いの特徴を特定し、一貫した方法で与えられた基準に対して知覚された強度をスコアリングすること可能とした。
【0131】
試験は、特別に設計された小さいブース(10m3ブース、21℃、50%RH)において実施した。試験の間、ブースを閉め、ドアを密閉した。APC製品を1.2%に温水(45℃+/-2℃)で希釈した。60mLの希釈した製品をブースの床に直接適用した。手袋をはめた手を使って65cmx65cmの面積に均等に広げた。
【0132】
システムを、ブースのドアにある舷窓を通して評価した。全体的な知覚強度は、熟練した官能パネルによって、0-100の線形スケールを用い評価した。希釈評価は、4回のセッションで行った。適用したて(時間=0)、1時間および4時間ステージは、16名のパネリストによって評価し、よって製品あたり32の評価を与えた。2時間ステージは、17名のパネリストによって評価し、よって製品あたり34の評価を与えた。
推定製品平均を、製品間の統計的に有意な差と一緒に、次のページに報告する。
【0133】
b)床評価からの、適用したて(時間=0)のブルーム
【表8】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0134】
製品を適用したて(時間=0)に評価した場合、試験した5つの製品のいずれかを含有するブースの間に有意な差は認識されなかった。
【0135】
c)床評価からの、1時間ブルーム
【表9】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0136】
製品を適用1時間後に評価した場合、フレグランスB+8%前駆体またはフレグランスA+5%前駆体を含有するブースは、フレグランスB+4%前駆体を含有するブースに対して、有意に異なるとは認識されなかったが、フレグランスAまたはフレグランスBを含有するブースよりも有意に強いと認識された。
【0137】
d)床評価からの、2時間ブルーム
【表10】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0138】
製品を適用2時間後に評価した場合、有意に異なると認識されなかったフレグランスA+5%前駆体またはフレグランスB+8%前駆体を含有するブースは、互いに有意に異なると認識されなかったフレグランスA、フレグランスBまたはフレグランスB+4%前駆体を含有するブースよりも、有意に強いと認識された。
【0139】
e)床評価からの、4時間ブルーム
【表11】
「有意差」列に同じ文字が表示されている場合、関連する数値間に統計的に有意な差異はない。
【0140】
製品を適用4時間後に評価した場合、有意に異なると認識されなかったフレグランスB+8%前駆体またはフレグランスA+5%前駆体を含有するブースは、互いに有意に異なると認識されなかったフレグランスAまたはフレグランスB+4%前駆体を含有するブースよりも、有意に強いと認識された。さらにまた、フレグランスBを含有するブースは、試験された他の4つの製品を含有するブースよりも、有意に弱いと認識された。
【0141】
f)結論
フレグランスA+5%前駆体は、適用したて(時間=0)において、フレグランスAに対して強度の点で同等であったが、適用の1時間、2時間および4時間後に評価された場合、フレグランスAよりも有意に強いと認定された。
フレグランスB+8%前駆体は、適用したて(時間=0)において、フレグランスBに対して強度の点で同等であったが、適用の1時間、2時間および4時間後に評価された場合、フレグランスBよりも有意に強いと認定された。一方、フレグランスB+4%前駆体は、適用したて、適用の1時間、2時間後の評価において、フレグランスBに対して強度の点で同等であったが、適用の4時間後に評価された場合、フレグランスBよりも有意に強いと認定された。
さらにまた、フレグランスA+5%前駆体およびフレグランスB+8%前駆体は、評価したすべての時点(0、1、2および4時間)において、強度の点で同等であった。