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特許7412410湾曲したプリフォーム、およびそれを作製する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】湾曲したプリフォーム、およびそれを作製する方法
(51)【国際特許分類】
   B29B 15/08 20060101AFI20240104BHJP
   B29C 70/10 20060101ALI20240104BHJP
   B29K 105/10 20060101ALN20240104BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20240104BHJP
【FI】
B29B15/08
B29C70/10
B29K105:10
B29K105:08
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021505351
(86)(22)【出願日】2019-08-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019044582
(87)【国際公開番号】W WO2020028613
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2022-06-10
(31)【優先権主張番号】62/713,206
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508135080
【氏名又は名称】アルバニー エンジニアード コンポジッツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】ビドル,スティーブン
【審査官】加賀 直人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05394906(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0175308(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29B 15/08
B29C 70/10
B29K 105/10
B29K 105/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
湾曲したプリフォームを形成する方法であって、
織機から前進するプリフォーム織物の繊維に少なくとも1セットの対合するクランプを適用するステップであって、少なくとも1つのペアの対合するクランプはそれらの間で前記プリフォーム織物の少なくとも一部を捕え、前記少なくとも1セットのクランプは、第1の繊維経路及び第2の繊維経路を有し、前記第1の繊維経路は前記第2の繊維経路よりも長く、これにより前記織機から前進する前記繊維の少なくとも一部を引っ張ることによって前記第1の繊維経路を横切る繊維の長さの増大を引き起こす幾何学的形状を持つ相補形状を有する、適用するステップと、
前記プリフォームを湾曲に形成するステップとを含み、
前記繊維は、前記プリフォーム織物の長さに沿って連続的である、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記プリフォーム織物に適用される少なくとも2セットの対合するクランプがあり、前記対合するクランプは、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法において、
前記プリフォーム織物を間で圧縮するように対合するクランプの各セットに力を付与するステップを含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の方法において、前記繊維の長さの増加は、縦方向である、方法。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかに記載の方法において、
前記少なくとも2セットの対合するクランプを互いに隣接して配設するステップと、
前記少なくとも2セットの対合するクランプを互いに接合するステップとを含む、方法。
【請求項6】
請求項2または3に記載の方法において、
前記2つ以上のセットの対合するクランプを前記ファブリックの別々の位置に配置するステップであって、前記別々の位置ごとに縦方向の前記繊維の長さを増大させるが、他の位置では増大させないように配置するステップを含む、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の方法において、対合するクランプの各セットは、上側クランプ部分および下側クランプ部分を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記下側クランプ部分は、2つの対を成す部品である、方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の方法において、前記繊維の前記長さは、前記湾曲の内側におけるよりも前記湾曲の外側でより大きい、方法。
【請求項10】
請求項1から8のいずれかに記載の方法において、前記繊維の前記長さは、前記湾曲の内側におけるよりも前記湾曲の外側でより短い、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、
前記湾曲したプリフォームは、
複数の横繊維と、
前記プリフォームの基部を形成するように前記複数の横繊維と織り交ぜられる複数の縦繊維とを備え、
前記プリフォームの前記基部は前記プリフォームの長さにわたって連続的な前記縦繊維で湾曲され、前記縦繊維の一部は他の縦繊維よりも長い、方法
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記プリフォームの湾曲は凸状であり、前記縦繊維の長さは、前記プリフォームの前記湾曲の内側の方よりも前記プリフォームの前記湾曲の外側の方で大きい、方法
【請求項13】
請求項11または12に記載の方法において、
前記プリフォームは、前記基部と一体的に織られるとともに前記基部の長さに沿って湾曲している少なくとも1つの脚を備え、
前記少なくとも1つの脚を形成する縦繊維は、前記少なくとも1つの脚の内側湾曲の方よりも前記少なくとも1つの脚の外側湾曲の方で長い、方法
【請求項14】
請求項11に記載の方法において、前記プリフォームの湾曲は凹状であり、前記縦繊維の長さは、前記プリフォームの前記湾曲の内側の方よりも前記プリフォームの前記湾曲の外側の方で短い、方法
【請求項15】
請求項11または14に記載の方法において、
前記プリフォームは、前記基部と一体的に織られるとともに前記基部の長さに沿って湾曲している少なくとも1つの脚を備え、
前記少なくとも1つの脚を形成する縦繊維は、前記少なくとも1つの脚の内側湾曲の方よりも前記少なくとも1つの脚の外側湾曲の方で短い、方法
【請求項16】
請求項1に記載の方法に使用されるクランプであって、
上側クランプと、
前記上側クランプと対合可能な下側クランプと
を備え
前記上側クランプは、前記下側クランプと対合するとともにそれらの間にファブリックを受け入れるように構成された相補形状を有する、クランプ。
【請求項17】
請求項1に記載の方法に使用される成形用クランプシステムであって、
各クランプが上側クランプ部分および下側クランプ部分ならびに一体接続部分を有する2つ以上のクランプ
を備え
前記2つ以上のクランプは、前記接続部分によって互いに接続可能であり、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、成形用クランプシステム。
【請求項18】
請求項1に記載の方法に使用されるクランプであって、
刃部を有する上側クランプと、
前記上側部分と分離可能および対合可能であり、下側クランプの第1の部分および下側クランプの第2の部分を有する下側クランプと
を備え
前記下側クランプの第1および第2の部分は、前記上側および下側クランプが一緒に対合されるときに前記上側クランプの前記刃部が間隙に入るようにそれらの間に前記間隙を有する、クランプ。
【請求項19】
請求項1に記載の方法に使用される成形用クランプシステムであって、
各クランプが刃部を備えた上側クランプ部分と下側クランプ部分とを有し、各クランプが一体接続部分を含む、2つ以上のクランプ
を備え
各下側クランプはそれぞれの上側クランプと分離可能および対合可能であり、前記下側クランプは下側クランプの第1の部分および下側クランプの第2の部分を有し、前記上側クランプおよび下側クランプが一緒に対合されるときに、それらの間の間隙が前記刃部を受け入れ、
前記2つ以上のクランプは、前記接続部分によって互いに接続可能であり、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、成形用クランプシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月1日に出願した米国仮出願第62/713,206号の優先権の利益を主張するものであり、これは、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、織られたプリフォームに関し、特に、強化複合材料に使用される織られたプリフォームに関する。より詳細には、本発明は、連続繊維強化で湾曲される織られたプリフォームに関する。
【背景技術】
【0003】
構造構成部品を生産するために強化複合材料を使用することは、特に、軽量、高強度、高靭性、高熱抵抗、および高い形成および成形される能力といった望ましい特性が大いに有利に利用できる用途において現在広く行き渡っている。そのような構成部品は、例えば、航空、航空宇宙、衛星、高性能娯楽製品、および他の用途に使用される。
【0004】
典型的には、そのような構成部品は、マトリックス材に埋め込まれた強化材料からなる。強化構成部品は、ガラス、炭素、セラミック、アラミド、ポリエステル、ならびに/あるいは所望の物理的特性、熱特性、化学特性、および/または他の特性(それらの間で主要なものは、応力破壊に対する強度である)を示す他の材料などの材料から作製することができる。
【0005】
完成した構成部品の構成要素に最終的になるそのような強化材料の使用を通じて、高強度などの強化材料の望ましい特性は、完成した複合構成部品に与えられる。典型的な構成強化材料は、織られ、編まれ、または強化プリフォームのための所望の構成および形状に他の方法で向けられ得る。通常、構成強化材料が選択される特性の最適な利用を確実にすることに特に注意が払われる。
【0006】
所望の強化プリフォームが構築された後、マトリックス材がプリフォームに導入されてもよく、それによって強化プリフォームは、マトリックス材に入れられることになり、マトリックス材は、強化プリフォームの構成要素間の隙間の領域を満たす。マトリックス材と組み合わされた強化プリフォームは、所望の完成構成部品を形成することができ、または完成構成部品の最終的な生産のためのワーキングストックをもたらす。
【0007】
マトリックス材は、所望の物理的、熱的、化学的、および/または他の特性をやはり示すエポキシ、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、炭素、ならびに/あるいは他の材料などの幅広い種類の材料のいずれかであり得る。マトリックスとしての使用のために選ばれる材料は、強化プリフォームの材料と同じであってもなくてもよく、同等の物理的特性、化学的特性、熱的特性、および/または他の特性を有しても有していなくてもよい。しかしながら、そもそも複合材料の使用に求められる通常の目標は、1つの構成材料単独の使用によっては達成可能ではない完成製品の特性の組合せを実現することであるので、典型的には、それらは、同じ材料とならず、または同等の物理的特性、化学的特性、熱的特性、および/または他の特性を有さない。そのように組み合わされると、次いで、強化プリフォームおよびマトリックス材は、熱硬化性の方法または他の知られている方法によって同じ作業で硬化および安定化され得、次いで、所望の構成部品を生産することに向けて他の作業を受ける。そのように硬化された後、次いで、通常、マトリックス材の固化した塊は、強化材料(例えば、強化プリフォーム)にとても強く付着することをこの時点で留意することが重大である。
【0008】
織られたプリフォームを生産する一般的な方法は、2次元(「2D」)構造を織り、それを3次元(「3D」)形状に折り曲げることである。折り曲げられるプリフォームの利益は、強化されるパネルと強化しているパネルの間の接合の強度である。それらが一緒に織られるとき、パネルは、強化材料、および最終的な複合物においては、マトリックス材を共有し、単一の構成を作り出す。一体に織られた強化フランジまたは脚と母材または基部との間の連結は、先行技術の強化のように接合の強度については付着の強度だけに頼る弱いリンクでない。代わりに、プリフォームの繊維は、脚と基部を一緒に一体的に織る。
【0009】
しかしながら、しばしば、湾曲などの複雑な形状が強化を必要とする。1つまたは複数の直立している脚を備えたフランジ基部を有する折り曲げられたT形またはPi形プリフォーム強化、およびフランジ基部を有する他のプリフォーム強化は、湾曲面に対処するために脚のダーツ処理を必要とする。折り曲げられるプリフォームのフランジ材料が湾曲形状を仮定するとき、湾曲面の長さは、湾曲の内側から脚の外側へ必然的に変わる。湾曲したときにより大きい半径を有する表面である湾曲の外側の弧の長さは増加し、一方、湾曲の内側で、弧の長さは減少する。典型的な折り曲げられるプリフォームの脚は、湾曲面に対処することが必要とされるときに長さを変えることができない。湾曲面に対処するために、脚は、ダーツ処理されなければならない。すなわち、脚は、変化した弧の長さに脚が合うことを可能にするために切断されなければならないか、または不連続な繊維を有しなければならない。
【0010】
典型的には、切断は、湾曲の局所半径に沿っているが、他の半径でない切断も、長さの変化に対処するために使用され得る。湾曲したプリフォームの内側における減少した長さを可能にするために、脚は切断され、切断した縁は重なり合うことが可能にされ、または余分な材料が除去される。同様に、湾曲の外側における増加した長さに対処するために、脚は切断され、脚の切断した縁間に三角形の間隙をもたらす。どちらの構成でも、ダーツ処理は、各脚における強化繊維の連続性を破断させる。3DのTプリフォームまたはPiプリフォームの脚のダーツ処理は、曲線の周りに主負荷経路を与える繊維を切断することをダーツ処理が伴うので、プリフォームの負荷容量を下げ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
湾曲したプリフォームを形成する方法は、織機から前進するプリフォーム織物の繊維に少なくとも1セットの対合するクランプを適用するステップであって、少なくとも1つのペアの対合するクランプはそれらの間でプリフォーム織物の少なくとも一部を捕える、適用するステップを含む。少なくとも1セットのクランプは織機から前進する繊維の少なくとも一部を引っ張ることによって繊維の長さの増大させる幾何学的形状を有する。プリフォーム織物は、湾曲に成形される。そして、繊維は、ファブリックの長さに沿って連続的である。いくつかの実施形態では、繊維の長さは、湾曲の内側におけるよりも湾曲の外側でより大きい。他の実施形態では、繊維の長さは、湾曲の内側におけるよりも湾曲の外側でより短い。
【0012】
一実施形態では、対合するクランプの各セットは、一対のクランプである。別の実施形態では、対合するクランプの各セットは、少なくとも3つのクランプである。対合するクランプは、上側クランプ部分と下側クランプ部分とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、下側クランプ部分は、少なくとも2つの対合部分を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、プリフォーム織物に適用される少なくとも2セットの対合するクランプがある。プリフォーム織物を間で圧縮するように対合するクランプの各セットに力が付与される。隣接した対合するクランプは、互いに対合することができる。2つ以上のセットの対合するクランプは、別々の位置ごとに繊維の長さを増大させるが、他の位置では増大させないようにプリフォーム織物の別々の位置に配設することができる。
【0014】
他の実施形態では、湾曲した織られたプリフォーム、例えば、複数の横繊維と、プリフォームの基部を形成するように複数の横繊維と織り交ぜられる複数の縦繊維とを備える湾曲した織られたプリフォームであって、プリフォームの基部はプリフォームの長さにわたって連続的な縦繊維で湾曲され、縦繊維の一部は他の縦繊維よりも長い、湾曲した織られたプリフォームが本明細書に記載されている。
【0015】
いくつかの実施形態では、織られたプリフォームの湾曲は凸状であり、縦繊維の長さは、プリフォームの湾曲の内側の方よりもプリフォームの湾曲の外側の方で大きい。さらなる実施形態では、プリフォームは、基部と一体的に織られるとともに基部の長さに沿って湾曲している少なくとも1つの脚を備え、少なくとも1つの脚を形成する縦繊維は、少なくとも1つの脚の内側湾曲の方よりも少なくとも1つの脚の外側湾曲の方で大きい。
【0016】
他の実施形態では、織られたプリフォームの湾曲は凹状であり、縦繊維の長さは、プリフォームの湾曲の内側の方よりもプリフォームの湾曲の外側の方で短い。さらなる実施形態では、プリフォームは、基部と一体的に織られるとともに基部の長さに沿って湾曲している少なくとも1つの脚を備え、少なくとも1つの脚を形成する縦繊維は、少なくとも1つの脚の内側湾曲の方よりも少なくとも1つの脚の外側湾曲の方で短い。
【0017】
本発明は、下側クランプに対合可能な上側クランプなどのクランプであって、上側クランプは、下側クランプと対合するとともにそれらの間にファブリックを受け入れるように構成された相補形状を有する、クランプにも関する。別の実施形態では、本発明は、刃部を有する上側クランプと、上側部分と分離可能および対合可能であり、下側クランプの第1の部分および下側クランプの第2の部分を有する下側クランプとに関し、下側クランプの第1および第2の部分は、上側および下側クランプが一緒に対合されるときに上側クランプの刃部が間隙に入るようにそれらの間に間隙を有する。
【0018】
さらに他の実施形態では、本発明は、各クランプが上側クランプ部分および下側クランプ部分ならびに一体接続部分を有する2つ以上のクランプを備える成形用クランプシステムであって、2つ以上のクランプは、接続部分によって互いに接続可能であり、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、成形用クランプシステムに関する。いくつかの実施形態では、本発明は、各クランプが刃部を備えた上側クランプ部分と下側クランプ部分とを有し、各クランプが一体接続部分を含む、2つ以上のクランプを備える成形用クランプシステムであって、各下側クランプはそれぞれの上側クランプと分離可能および対合可能であり、下側クランプは下側クランプの第1の部分および下側クランプの第2の部分を有し、上側クランプおよび下側クランプが一緒に対合されるときに、それらの間の間隙が刃部を受け入れ、2つ以上のクランプは、接続部分によって互いに接続可能であり、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、成形用クランプシステムに関する。
【0019】
本発明のさらなる理解を与えるために含まれる添付図面は、本出願に組み込まれ、本出願の一部を構成する。本明細書に示された図面は、本発明の様々な実施形態を示し、明細書と共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1Aは、最終的な形状に織られるおよび折り曲げられるようなTプリフォームの一例を示す図である。 図1Bは、最終的な形状に織られるおよび折り曲げられるようなTプリフォームの一例を示す図である。 図1Cは、最終的な形状に織られるおよび折り曲げられるようなTプリフォームの一例を示す図である。
図2図2Aは、湾曲したTプリフォームの一例を示す図である。 図2Bは、湾曲したTプリフォームの一例を示す図である。
図3】プリフォームの根元と比べてプリフォームの先端で繊維の長さを増加させるクランプの幾何学的形状の一例を示す図である。
図4A】ファブリックの幅の縁間で繊維を伸張させたファブリックを示す図である。
図4B】ファブリックの幅の縁間で繊維を伸張させたファブリックを示す図である。
図5】繊維の長さを増大させるように対合するクランプのペアをプリフォーム織物に適用することを示す図である。
図6】プリフォーム織物の繊維を伸張させるためのクランプの別の実施形態を示す図である。
図7図7Aは、図6のクランプの適用を示す図である。 図7Bは、図6のクランプの適用を示す図である。
図8-1】図8Aは、形成できる複雑な幾何学的形状を有するプリフォームの例を示す図である。 図8Bは、形成できる複雑な幾何学的形状を有するプリフォームの例を示す図である。 図8Cは、形成できる複雑な幾何学的形状を有するプリフォームの例を示す図である。
図8-2】図8Dは、形成できる複雑な幾何学的形状を有するプリフォームの例を示す図である。 図8Eは、形成できる複雑な幾何学的形状を有するプリフォームの例を示す図である。
図9】形成され得るOプリフォームの一例を示す図である。
図10】本発明によるクランプ設計の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示における用語「備えている(comprising)」および「備える(comprises)」は、「含んでいる(including)」および「含む(includes)」を意味することができ、または米国特許法における用語「備えている」または「備える」に一般に与えられる意味を有することができる。用語「から本質的になっている(consisting essentially of)」または「から本質的になる(consists essentially of)」は、特許請求の範囲に使用される場合、米国特許法においてそれらに説明された意味を有する。本発明の他の態様は、以下の開示(および本発明の範囲内)に記載され、そこから明らかである。
【0022】
用語「スレッド」、「繊維」、「トウ」、および「ヤーン」は、以下の説明において交換可能に使用される。本明細書に使用される「スレッド」、「繊維」、「トウ」、および「ヤーン」は、モノフィラメント、マルチフィラメントヤーン、撚糸、マルチフィラメントトウ、テクスチャードヤーン、編組トウ、コーテッドヤーン、二成分ヤーン、ならびに当業者に知られている任意の材料の牽切繊維から作製されたヤーンを指し得る。ヤーンは、炭素、ナイロン、レーヨン、繊維ガラス、木綿、セラミック、アラミド、ポリエステル、金属、ポリエチレンガラス、および/あるいは所望の物理的、熱的、化学的、または他の特性を示す他の材料で作製することができる。
【0023】
用語「折り曲げられる」は、展開、屈曲、およびファブリックの形状を操作するための他のそのような用語を含む「形成」を意味するために本明細書で幅広く使用される。
【0024】
本発明、その使用により達成される本発明の利点および目的をより良く理解するために本発明の非限定の実施形態が添付図面に示されるとともに、対応する構成要素が同じ参照番号によって特定される添付の説明事項の参照がなされる。
【0025】
従来のストレート織機巻取り装置に連続繊維の湾曲したプリフォームを作り出す方法が開示される。機械で折られるファブリックは、完成したファブリックを前進および収集する方法と結び付けられた織成機構を含む織機を用いて作り出される。「直線巻取り(Straight take-up)」は、ファブリックが、不連続なプリフォームを織るのに適合した短い長さで縦または縦目方向(MD:Machine Direction)に集められることを意味する。
【0026】
直線巻取りを用いて織られる典型的な形状は、様々な応用において構造強化部材として使用されるPi形プリフォーム、またはT形プリフォームを含む。縦方向と横方向の両方の連続繊維で作製されたこれらの形状は、縦方向または巻取り方向の幾何学的形状または湾曲形状を形成することが難しい可能性がある。
【0027】
一例として、図1A図1Cは、Tプリフォーム織物100からTプリフォームを形成する簡略化されたバージョンを示す。縦繊維および横繊維は、点線によって示された織機106において織り交ぜられる。Tプリフォーム織物が織られるとき、ファブリックは、完成したファブリックを受け取る巻取ロール(図示せず)の方へ方向Aに前進する。すでに形成されているが、まだ巻取ロールに巻き取られていないファブリックの部分は、「織り前(fell)」108と呼ばれる。
【0028】
Tプリフォーム織物は、基部部分102a、102bと、脚部104とを含む。脚部104の根元110は、基部部分102a、102bと織り交ぜられ得る。基部部分102a、102bは、その交差面114では織り交ぜられず、脚部104の残りは、その交差線110で以外の基部部分で織り交ぜられない。Tプリフォーム織物100は、織られ、巻取ロールの方へその上へ前進する。Tプリフォーム織物の所望の長さLが織られると、ファブリックは、織機から取り除くことができる。基部部分102a、102b、および脚部104は、Tプリフォーム120を形成するように折り曲げることができる。
【0029】
限定するものではないがPi、H、O、およびIを含む他のプリフォーム形状が、当業者に知られるようにその最終的な形態に織られるおよび折り曲げられてもよい。プリフォームのいずれかは、複合物を形成するようにマトリックス材が含浸されてもよい。
【0030】
図2Aは、湾曲したプリフォームの一例を示す。説明のために、図2Aおよび他の図面に示された曲線は、「凸状」と呼ばれる。したがって、例は、凸状T形プリフォームであるが、限定するものではないがPi、H、O、およびIを含む他のプリフォーム形状が考えられる。図1のファブリックと同様に、Tプリフォーム織物は、基部部分202a、202bと、脚部204とを含む。基部部分202a、202b、および脚部204は、Tプリフォーム220を形成するように折り曲げられる。
【0031】
基部部分202a、202b、および脚部204は、縦繊維222から織られる。図2Bに示されるように、縦方向の縦繊維222の長さL2は、湾曲したTプリフォームの外側または先端224の方よりも湾曲したTプリフォームの内側または根元226の方で短い。したがって、図1にあるように織られたプリフォームを湾曲させるために、縦方向の繊維長さは、湾曲したプリフォームの根元でよりも湾曲したプリフォームの先端でより大きくなければならない。
【0032】
湾曲したプリフォームは当業界で知られているが、これらの先行技術のプリフォームは、湾曲の内側の方と比べて湾曲の外側の方でプリフォームの追加の長さを与えるようにプリフォームが延伸または湾曲させられることを可能にするために、繊維を切断すること、または牽切繊維などの不連続の短い繊維からこの長さを作製することを必要とした。追加の長さを与えることにおける繊維の切断および/または不連続により、プリフォームの弱体化、強度の損失がある。
【0033】
対照的に、本開示は、完成構造が湾曲できるとともに湾曲の方向に連続繊維強化を有するように追加の長さの繊維を有するプリフォーム、およびこのプリフォームを織るプロセスを提供する。連続繊維は、不連続な繊維よりも大きいプリフォーム強度を提供する。「連続繊維」は、ファブリックの全長に沿って破断を有さない繊維である。本開示の実施形態では、ファブリックの繊維は、プリフォームの湾曲の方向に連続的であり、ファブリックの幅にわたって変化する長さを有することができる。プリフォーム織物の幅にわたって変化する長さは、湾曲部を形成するために、繊維を切断することなくまたは不連続的な繊維を有することなく、ファブリックの長さで湾曲部を形成することを可能にする。
【0034】
本開示の目的のために、プリフォームの湾曲の方向は、ファブリックの縦方向または縦目方向(MD)に沿っていると仮定される。しかしながら、開示した技法は、横方向または横目方向(CD:Cross-Machine Direction)だけに、または縦方向と組み合わせて、ファブリックの湾曲を生じさせるために使用され得ることが考えられる。
【0035】
この湾曲を作り出すために、本開示の一実施形態によれば、直立脚204の繊維の長さは、ファブリックが織機から取り出されるときに1つまたは複数のクランプをファブリックに適用することによってプリフォーム脚の内側根元226よりもプリフォーム直立脚の外側先端224の方でより長く作製される。クランプは、織りの前に適用することができる。クランプの形状は、プリフォームが所望の形状に形成されるときにプリフォームの湾曲を可能にするために繊維の長さの増加に対処するようにさらなる繊維長さをプリフォームに引き込むように設計されている。
【0036】
本発明の実施形態では、各クランプは、織機から取り出す縦繊維の長さを徐々に増大させる。図10に示されたクランプでは、例えば、湾曲の内側のより短い半径(Ri)に対してプリフォーム湾曲の外側のより長い半径(Ro)に対処するために、クランプは、各クランプセグメントが織機から取り出す縦繊維に適用されるときに、プリフォーム湾曲の内側における縦繊維(Wi)の結果として得られる長さがプリフォーム湾曲の外側の縦繊維(Wo)よりも短いように設計される。繊維WoおよびWiの結果として得られる長さの差が示される。
【0037】
図8C図8D、および図8Eの例に示されるように、プリフォーム織物は凹状に作製されると考えられる。基部部分802a、802bを有する図8Dなどの凹状のプリフォーム織物の実施形態では、直立脚804を形成する縦繊維の長さは、凸状プリフォーム織物のものと反対である。すなわち、直立脚804の繊維の長さは、プリフォーム脚の内側根元826の方よりもプリフォーム直立脚の外側先端824の方で短い。最終的なプリフォーム形状の幾何学的形状が、必要な湾曲の形成を可能にするためにプリフォーム長さにわたって繊維の必要な長さを決定することの一般的理解を当業者は理解するであろう。繊維がファブリックの長さにわたって連続的であるように繊維の長さを変更することは、本開示によるプリフォーム織物の形成を、先行技術の湾曲したプリフォームの長さにわたって不連続な繊維から区別する。
【0038】
図3は、クランププリフォーム300の一例を示す。クランプ300は、織機から出るプリフォーム織物に適用される。クランプは、クランプ根元端326が直立脚の根元端に適用され、クランプ先端端部324が直立脚の先端端部に適用されるようにプリフォーム織物上に向けられる。図1および図2にあるような凸状湾曲については、クランプ根元端は直線であり、これは、Tプリフォーム直立脚の根元端が湾曲したプリフォームにおける繊維の最小長さを有するので繊維の長さを増加させない。クランプ先端端部は、凸状湾曲のプリフォーム織物繊維を長くさせるための幾何学的形状または形状を有する。すなわち、クランプの幾何学的形状により、クランプ根元端の方でなくクランプ先端端部の方にわたって横切るように追加された繊維巻取り長さが織機から引き出される。幾何学的形状は、直立脚を備えた凸状プリフォームの先端端部が湾曲したプリフォームにおける最長繊維を有するので、クランプ先端端部でより目立つ又は顕著である(織機からより大きい繊維巻取り長さを引き出させる)。繊維の長さが湾曲したプリフォームの根元の方でより短くなるので、クランプの幾何学的形状は、クランプ根元端の方で減少する。このようにして、繊維は、湾曲したプリフォーム織物直立脚の先端で最も長く、根元で最も短い。もちろん、クランプの幾何学的形状は、凹状の湾曲を備えたプリフォームの直立脚に対して逆にされる。
【0039】
典型的には、クランプは、プリフォーム織物上にセットで組み付けられる。クランプの各セットは、対合する幾何学的形状を有する2つ以上のクランプを含む。クランプのセット間でプリフォーム織物を挟むクランプの作用は、織機を通じてさらなる繊維巻取り長さを引き出す。クランプセットの幾何学的形状は、巻取り長さが、凸状の湾曲を備えたプリフォームについての根元(プリフォームの内側湾曲)から直立脚の先端(プリフォームの外側湾曲)へ増加するように先細りしている(凹状の湾曲を備えたプリフォームについて逆のクランプ幾何学的形状)。繊維の長さの増大により、プリフォーム織物を湾曲したプリフォーム全体にわたって連続的な長さの繊維を備えた図2の湾曲したプリフォームに形成することを可能にする。プリフォームの湾曲は、繊維の連続的な長さで実現され、牽切繊維のように繊維を切断するまたは繊維を短くすることによって弱められない。
【0040】
図3に示されたクランプの幾何学的形状は、例示のためのものにすぎない。設計上の考慮事項が、クランプに選択される特定の幾何学的形状を決定する。また、クランプの幾何学的形状は、プリフォームの長さにわたってプリフォーム織物の代替の外形または湾曲を与えるようにプリフォームの長さにわたって変更されてもよい。
【0041】
図4Aは、ファブリックの幅に沿ってどこかで繊維の伸張を行うようにクランプの幾何学的形状が配置されているファブリックを示す。すなわち、繊維は、ファブリックの幅にわたって湾曲を引き起こすようにファブリックの幅縁(width edges)間で伸張され得る。一実施形態では、クランプセットは、ファブリックの中心に向かって繊維の伸張を引き起こすように配置される。一実施形態では、プリフォーム織物は、湾曲の長さに沿って連続繊維を備えた2つの湾曲したプリフォームを作り出すために縦方向の中間で切断されてもよい。図4Bに示されるように、本実施形態では、湾曲は、プリフォーム織物の平面内に配置される。クランプの幾何学的形状は、多層ファブリックに繊維の伸張を引き起こすように作製することができると考えられる。層のいくつかは、リフォーム織物の平面の湾曲に従う図2に示されたプリフォーム織物の平面または基部から1つまたは複数の直立している脚に折り曲げることができる。
【0042】
図5は、クランプのセットが、ファブリックが織機506から出るときにプリフォーム織物504上に組み付けられた対合するクランプ502a、502bのペアである一実施形態を示す。これらのクランプは、クランプ間でプリフォーム織物を押し、プリフォームの長さに沿って連続繊維の長さを変更するために対合するクランプに付与される力Fによる織りプロセス全体にわたって所定の位置に保持することができる。クランプペアを一緒に保持する力は、限定するものではないが、ねじおよびナット、ばねなどを含む当業者に知られている任意のやり方で実現することができる。一実施形態では、508、510などの隣接したクランプペアは、互いに対して組み付けられてもよい。
【0043】
図6は、プリフォーム織物に適用されるときに繊維を伸張させるために1セットのクランプ600が交わるように配置されている一実施形態を示す。セットのクランプ600は、刃部608を有する上側クランプ602を含む。下側クランプ610は、その間に刃部608を受け入れる間隙612を有する部分604、606を有する。下側クランプ610は、単一部品または取り付けられた別々の部品であってもよい。別々の部品の場合、クランプセット600は、上側クランプ602および下側クランプ604、606を有することが考えられ得る。クランプセット600についての別々の部品の利点は、各部品が機械的に同じであり得るので、部品を製造および保管する費用を減少させることである。また、下側クランプ604、606間の間隙612は、異なっているプリフォーム織物の厚さに対応するように変更することができる。
【0044】
図7A図7Bは、一緒にされたセットのクランプ600を示す。図7Aでは、上側クランプ602は、プリフォーム織物の上部に配置され(明確には図示されていない)、下側クランプ610は、プリフォーム織物の下に配置されている。上側クランプおよび下側クランプは、上側クランプの刃608が下側クランプの間隙612に入らないように距離702で隔てられている。
【0045】
凸状プリフォームのための刃部は、適用されるときにファブリック繊維を伸張させる幾何学的形状を有する。一実施形態では、刃部は、刃部の端706の方よりも中央704の方でより目立ちまたはより大きい。すなわち、刃部は、プリフォーム織物の繊維が、刃の端の周りよりも刃のより目立つ中央の方で横切る距離がより長くなるように成形されている。上述したように、刃部の幾何学的形状は、プリフォーム織物の繊維が刃の端の周りよりも刃のあまり目立たない中央の方で横切る距離が短くなるように、凹状のプリフォームでは逆である。
【0046】
力Fは、上側クランプと下側クランプを一緒に動かすように付与される。図7Bに示されるように、距離702は、刃部608が下側クランプの間隙612に入るように狭くされる。距離702は、上側クランプおよび下側クランプの刃部および交差面の周りでプリフォーム織物の通過を可能にするように必要に応じて調整される。刃部608により、刃の端の周りよりも目立つ刃の中央704の方でプリフォーム織物の繊維が横切る距離がより長くなる。
【0047】
図2は、単一の湾曲を有するファブリックを生じる一例を示すが、より複雑な幾何学的形状を実現するための様々なクランプセットを設計することも可能である。例えば、楕円形プリフォームは、プリフォームの長さに沿ってクランプ湾曲の振幅を変えることによって作り出されてもよい。図9では、本発明により作製されたOプリフォーム900の一例が示されている。クランプペアは、プリフォーム織物のいくつかの部分に適用されてもよく、他の部分に適用されないことが考えられる。すなわち、追加の繊維長さが、プリフォーム織物のいくつかの領域において織機から引っ張られ、プリフォーム織物の他の領域で引っ張られなくてもよい。このようにして、湾曲部分および直線部分を有するプリフォームの複雑な幾何学的形状が形成され得る。そのような複雑な形状のプリフォームのいくつかの例が、図8に示されている。
【0048】
必要なファブリックの長さが織られ、プリフォーム織物が織機から取り除かれると、任意の残っているクランプが取り除かれ、プリフォーム織物が最終形態に成形されることが可能になる。実施形態のいずれでも、最終形態は、マトリックス材で含浸されてもよい。マトリックス材は、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、炭素、および当業者に知られている他のそのような材料を含む。
【0049】
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
<付記>
[形態1]
湾曲したプリフォームを形成する方法であって、
織機から前進するプリフォーム織物の繊維に少なくとも1セットの対合するクランプを適用するステップであって、少なくとも1つのペアの対合するクランプはそれらの間で前記プリフォーム織物の少なくとも一部を捕え、前記少なくとも1セットのクランプは前記織機から前進する前記繊維の少なくとも一部を引っ張ることによって繊維の長さの増大を引き起こす幾何学的形状を有する、適用するステップと、
前記プリフォームを湾曲に形成するステップとを含み、
前記繊維は、前記プリフォーム織物の長さに沿って連続的である、方法。
[形態2]
形態1に記載の方法において、前記プリフォーム織物に適用される少なくとも2セットの対合するクランプがあり、前記対合するクランプは、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、方法。
[形態3]
形態1または2に記載の方法において、
前記プリフォーム織物を間で圧縮するように対合するクランプの各セットに力を付与するステップを含む、方法。
[形態4]
形態1から3のいずれかに記載の方法において、前記繊維の長さの増加は、縦方向である、方法。
[形態5]
形態2から4のいずれかに記載の方法において、
前記少なくとも2セットの対合するクランプを互いに隣接して配設するステップと、
前記少なくとも2セットの対合するクランプを互いに接合するステップとを含む、方法。
[形態6]
形態2または3に記載の方法において、
前記2つ以上のセットの対合するクランプを前記ファブリックの別々の位置に配置するステップであって、前記別々の位置ごとに縦方向の前記繊維の長さを増大させるが、他の位置では増大させないように配置するステップを含む、方法。
[形態7]
形態1から6のいずれかに記載の方法において、対合するクランプの各セットは、上側クランプ部分および下側クランプ部分を含む、方法。
[形態8]
形態7に記載の方法において、前記下側クランプ部分は、2つの対を成す部品である、方法。
[形態9]
形態1から8のいずれかに記載の方法において、前記繊維の前記長さは、前記湾曲の内側におけるよりも前記湾曲の外側でより大きい、方法。
[形態10]
形態1から8のいずれかに記載の方法において、前記繊維の前記長さは、前記湾曲の内側におけるよりも前記湾曲の外側でより短い、方法。
[形態11]
湾曲した織られたプリフォームであって、
複数の横繊維と、
前記プリフォームの基部を形成するように前記複数の横繊維と織り交ぜられる複数の縦繊維とを備え、
前記プリフォームの前記基部は前記プリフォームの長さにわたって連続的な前記縦繊維で湾曲され、前記縦繊維の一部は他の縦繊維よりも長い、湾曲した織られたプリフォーム。
[形態12]
形態11に記載の湾曲した織られたプリフォームにおいて、前記織られたプリフォームの湾曲は凸状であり、前記縦繊維の長さは、前記プリフォームの前記湾曲の内側の方よりも前記プリフォームの前記湾曲の外側の方で大きい、湾曲した織られたプリフォーム。
[形態13]
形態11または12に記載の湾曲した織られたプリフォームにおいて、
前記基部と一体的に織られるとともに前記基部の長さに沿って湾曲している少なくとも1つの脚を備え、
前記少なくとも1つの脚を形成する縦繊維は、前記少なくとも1つの脚の内側湾曲の方よりも前記少なくとも1つの脚の外側湾曲の方で大きい、湾曲した織られたプリフォーム。
[形態14]
形態11に記載の湾曲した織られたプリフォームにおいて、前記織られたプリフォームの湾曲は凹状であり、前記縦繊維の長さは、前記プリフォームの前記湾曲の内側の方よりも前記プリフォームの前記湾曲の外側の方で短い、湾曲した織られたプリフォーム。
[形態15]
形態11または14に記載の湾曲した織られたプリフォームにおいて、
前記基部と一体的に織られるとともに前記基部の長さに沿って湾曲している少なくとも1つの脚を備え、
前記少なくとも1つの脚を形成する縦繊維は、前記少なくとも1つの脚の内側湾曲の方よりも前記少なくとも1つの脚の外側湾曲の方で短い、湾曲した織られたプリフォーム。
[形態16]
上側クランプと、
前記上側クランプと対合可能な下側クランプと
を備えるクランプであって、
前記上側クランプは、前記下側クランプと対合するとともにそれらの間にファブリックを受け入れるように構成された相補形状を有する、クランプ。
[形態17]
各クランプが上側クランプ部分および下側クランプ部分ならびに一体接続部分を有する2つ以上のクランプ
を備える成形用クランプシステムであって、
前記2つ以上のクランプは、前記接続部分によって互いに接続可能であり、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、成形用クランプシステム。
[形態18]
刃部を有する上側クランプと、
前記上側部分と分離可能および対合可能であり、下側クランプの第1の部分および下側クランプの第2の部分を有する下側クランプと
を備えるクランプであって、
前記下側クランプの第1および第2の部分は、前記上側および下側クランプが一緒に対合されるときに前記上側クランプの前記刃部が間隙に入るようにそれらの間に前記間隙を有する、クランプ。
[形態19]
各クランプが刃部を備えた上側クランプ部分と下側クランプ部分とを有し、各クランプが一体接続部分を含む、2つ以上のクランプ
を備える成形用クランプシステムであって、
各下側クランプはそれぞれの上側クランプと分離可能および対合可能であり、前記下側クランプは下側クランプの第1の部分および下側クランプの第2の部分を有し、前記上側クランプおよび下側クランプが一緒に対合されるときに、それらの間の間隙が前記刃部を受け入れ、
前記2つ以上のクランプは、前記接続部分によって互いに接続可能であり、それらの間にファブリックを受け入れるように構成されている、成形用クランプシステム。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8-1】
図8-2】
図9
図10