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特許7412414制御装置、機器制御システム、制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】制御装置、機器制御システム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20240104BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20240104BHJP
【FI】
H04L12/28 500D
G10L15/00 200N
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021508352
(86)(22)【出願日】2019-03-22
(86)【国際出願番号】 JP2019011992
(87)【国際公開番号】W WO2020194367
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-09-16
【審判番号】
【審判請求日】2023-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 雅司
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 哲郎
【合議体】
【審判長】岩間 直純
【審判官】篠塚 隆
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-50657(JP,A)
【文献】特開2018-156060(JP,A)
【文献】特表2002-512378(JP,A)
【文献】国際公開第2019/026314(WO,A1)
【文献】特開2010-16739(JP,A)
【文献】特開2004-243504(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L15/00
H04L12/00
H04L67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電機器の制御装置であって、
AI機器へ自然言語を用いた音声情報を出力することによって問合せを行う問合せ部と、
前記AI機器から前記問合せに対する応答情報を取得する取得部と、
前記AI機器への問い合わせを指示するような外部からの入力を必要とせずに、自律的に前記家電機器の制御に必要な情報を取得する必要があるか否かを判断し、前記情報を取得する必要があると判断すると、前記AI機器へ前記情報の問い合わせを実行するように前記問合せ部へ指示する制御部と、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記家電機器の運転中に、所定の条件が成立すると、前記AI機器への前記問い合わせを指示する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記問合せ部が出力する前記音声情報の周波数帯の設定を受け付ける設定受付部、をさらに備え、
前記問合せ部は、前記周波数帯の設定に基づいて、可聴域の音声情報、または、非可聴域の音声情報によって前記問合せを行う、
請求項1または請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記問合せに対して前記AI機器が出力する音声情報を認識し、前記音声情報に含まれる回答情報を抽出する音声情報認識部、
をさらに備え、
前記制御部は、前記回答情報に基づいて前記家電機器を制御する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記問合せに対して前記AI機器が出力する非言語の応答信号を受信する通信部、
をさらに備える請求項1から請求項3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記問合せ部は、前記問合せに先立って、前記AI機器との対話を開始するための所定のキーワードを含む音声情報を出力する、
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記設定受付部は、前記問合せ部が出力する前記音声情報の発話速度または言語の設定を受け付ける、
請求項3に記載の制御装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7の何れか1項に記載の制御装置を備える家電機器と、
AI機器と、を含む機器制御システム。
【請求項9】
家電機器の制御装置が、
AI機器への問い合わせを指示するような外部からの入力を必要とせずに、自律的に前記家電機器の制御に必要な情報を取得する必要があるか否かを判断するステップと、
前記判断するステップにて、前記情報を取得する必要があると判断すると、前記AI機器へ前記情報の問い合わせを実行するように指示するステップと、
前記AI機器へ自然言語を用いた音声情報を出力することによって制御に必要な情報の問合せを行うステップと
前記AI機器から前記問合せに対する応答情報を取得するステップと、
前記応答情報に基づいて前記家電機器を制御するステップと、
を有する制御方法。
【請求項10】
家電機器が備えるコンピュータを、
AI機器へ自然言語を用いた音声情報を出力することによって問合せを行う手段、
前記AI機器から前記問合せに対する応答情報を取得する手段、
前記AI機器への問い合わせを指示するような外部からの入力を必要とせずに、自律的に前記家電機器の制御に必要な情報を取得する必要があるか否かを判断し、前記情報を取得する必要があると判断すると、前記AI機器へ前記情報の問い合わせを実行するように前記問合せを行う手段へ指示する手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、機器制御システム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人が話す言語を理解して動作する携帯端末やスマートスピーカ等のAI機器が生活に浸透してきている。AI機器を利用すると、ユーザは、リモコンの操作などを行うことなくテレビ等の家電機器を音声によって操作することができる。例えば、特許文献1には、温度センサが検出した温度に基づいて、「暑い」、「寒い」等の音声と共に、空気調和機の電源を投入するか否かを問う音声メッセージを出力し、ユーザにより「電源オン」の音声が発せられた場合、空気調和機の電源をオン制御する制御コマンドを、空気調和機へ送信する携帯端末装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-135008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術は、人が専用の携帯端末装置を介して空気調和機などの家電機器を操作する方法である。特許文献1には、家電機器が、AI機器を活用する技術は開示されていない。例えば、空気調和機から、携帯端末装置(AI機器)へ室温などの空調制御に必要な情報を要求し、携帯端末装置から室温情報を得ることは開示されていない。また、このような制御を可能にしようとすると、AI機器と空気調和機の専用の通信を確立する必要があるため、AI機器メーカに開発を依頼して通信できるようにする必要がある。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決することのできる制御装置、機器制御システム、制御方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、制御装置は、家電機器の制御装置であって、AI機器へ自然言語を用いた音声情報を出力することによって問合せを行う問合せ部と、前記AI機器から前記問合せに対する応答情報を取得する取得部と、前記AI機器への問い合わせを指示するような外部からの入力を必要とせずに、自律的に前記家電機器の制御に必要な情報を取得する必要があるか否かを判断し、前記情報を取得する必要があると判断すると、前記AI機器へ前記情報の問い合わせを実行するように前記問合せ部へ指示する制御部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記家電機器の運転中に、所定の条件が成立すると、前記AI機器への前記問い合わせを指示する。
【0008】
本発明の一態様によれば、前記問合せ部が出力する前記音声情報の周波数帯の設定を受け付ける設定受付部、をさらに備え、前記問合せ部は、前記周波数帯の設定に基づいて、可聴域の音声情報、または、非可聴域の音声情報によって前記問合せを行う。
【0009】
本発明の一態様によれば、前記制御装置は、前記問合せに対して前記AI機器が出力する音声情報を認識し、前記音声情報に含まれる回答情報を抽出する音声情報認識部をさらに備え、前記制御部は、前記回答情報に基づいて前記家電機器を制御する。
【0010】
本発明の一態様によれば、前記制御装置は、前記問合せに対して前記AI機器が出力する非言語の応答信号を受信する通信部をさらに備える。
【0011】
本発明の一態様によれば、前記問合せ部は、前記問合せに先立って、前記AI機器との対話を開始するための所定のキーワードを含む音声情報を出力する。
【0012】
本発明の一態様によれば、前記設定受付部は、前記問合せ部が出力する前記音声情報の発話速度または言語の設定を受け付ける
【0013】
本発明の一態様によれば、機器制御システムは、上記の制御装置を備える家電機器と、AI機器と、を含む。
【0014】
本発明の一態様によれば、制御方法は、家電機器の制御装置が、AI機器への問い合わせを指示するような外部からの入力を必要とせずに、自律的に前記家電機器の制御に必要な情報を取得する必要があるか否かを判断するステップと、前記判断するステップにて、前記情報を取得する必要があると判断すると、前記AI機器へ前記情報の問い合わせを実行するように指示するステップと、前記AI機器へ自然言語を用いた音声情報を出力することによって制御に必要な情報の問合せを行うステップと、前記AI機器から前記問合せに対する応答情報を取得するステップと、前記応答情報に基づいて前記家電機器を制御するステップと、を有する。
【0015】
本発明の一態様によれば、プログラムは、家電機器が備えるコンピュータを、AI機器へ自然言語を用いた音声情報を出力することによって問合せを行う手段、前記AI機器から前記問合せに対する応答情報を取得する手段、前記AI機器への問い合わせを指示するような外部からの入力を必要とせずに、自律的に前記家電機器の制御に必要な情報を取得する必要があるか否かを判断し、前記情報を取得する必要があると判断すると、前記AI機器へ前記情報の問い合わせを実行するように前記問合せを行う手段へ指示する手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0016】
上記した制御装置、機器制御システム、制御方法及びプログラムによれば、家電機器の制御装置が、AI機器を活用して自律的に家電機器の制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態における機器制御システムの一例を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態における機器制御システムの動作の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態における空調制御システムの一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態における空調制御システムの動作の一例を示す第1のフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態における空調制御システムの動作の一例を示す第2のフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態における空調制御システムの動作の一例を示す第3のフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態における機器制御システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態における機器制御システムについて図1図7を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態における機器制御システムの一例を示すブロック図である。
機器制御システム1は、家電機器10と、AI(Artificial Intelligence:人工知能)機器20とを含む。機器制御システム1には、このほかにも家電機器10を操作するリモコン(図示せず)が含まれていてもよい。機器制御システム1では、家電機器10とAI機器20とが人間が話す自然言語を用いたコミュニケーションを行って、家電機器10の制御を行う。ここで、家電機器10とは、例えば、空気調和機、加湿器、除湿器、ストーブ、空気清浄機などの空調機器である。あるいは、家電機器10は、テレビ、オーディオ機器、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器などであってもよい。また、AI機器20とは、例えば、スマートスピーカや、音声認識および言語理解および対話を可能とする音声アシストシステムが搭載された携帯端末装置などである。また、AI機器20は、通信手段を備えており、インターネットへ接続し、各種情報を取得する機能を備える。また、AI機器20は、各種センサを搭載し、温度、湿度、加速度などの情報を計測することができる。
【0019】
家電機器10は、制御装置100と、スピーカ200と、マイク210と、センサ220と、図示しないハードウェア、アクチュエータ、電気/電子回路等の各種ユニットを備える。制御装置100は、問合せ部110と、情報取得部120と、制御部130と、通信部140と、設定受付部150と、を備える。
【0020】
問合せ部110は、AI機器20へ家電機器10の制御に必要な情報を要求する。問合せ部110は、問合せ情報生成部111と、音声出力制御部112と、を備える。
問合せ情報生成部111は、AI機器20への問い合わせる「問合せ情報」を生成する。問合せ情報には、家電機器10の制御に必要な情報を要求する内容が含まれている。また、問合せ情報生成部111は、AI機器20とコミュニケーションするために必要なプロトコルに基づく各種のコマンド情報(例えば、対話の開始時に必要なキーワード等)を生成する。あるいは、問合せ情報生成部111は、制御に必要と想定される情報を取得するための問合せ情報を予め複数用意しておき、これらの中から必要なものを選択することにより、問合せ情報を生成してもよい。
【0021】
音声出力制御部112は、問合せ情報生成部111が生成した問合せ情報をスピーカ200から出力する制御を行う。例えば、音声出力制御部112は、スピーカ200から出力される音声の周波数を、可聴域又は非可聴域(例えば、20KHz以上、又は、20Hz未満)の所定の周波数帯に設定する。例えば、音声出力制御部112は、スピーカ200から出力される言語を、所定の言語(英語、日本語など)に設定する。例えば、音声出力制御部112は、スピーカ200から出力される自然言語の発話速度を、所定の速度に設定する。音声出力制御部112は、これらの設定に基づく音声情報を、スピーカ200から出力する。
【0022】
なお、AI機器20は、非可聴域の音声情報を認識することができ、また、非可聴域の音声情報を出力できるように構成されているとする。例えば、問合せ情報生成部111が生成する問合せ情報に、家電機器10の識別情報などを含めるようにして、AI機器20は、この識別情報が含まれる音声情報を認識したときには、非可聴域の音声情報を出力することによって応答するように構成されていてもよい。あるいは、AI機器20は、家電機器10から超音波などの非可聴域で音声情報が出力された場合には、非可聴域の音声情報を出力することによって応答し、家電機器10が可聴域の音声情報を出力することによって問合せを行った場合、可聴域の音声情報を出力することによって応答するように構成されていてもよい。
【0023】
情報取得部120は、家電機器10の制御に必要な情報をAI機器20と、センサ220から取得する。情報取得部120は、音声情報認識部121と、センサ情報取得部122と、を備える。
【0024】
音声情報認識部121は、音声認識機能と、日本語、英語など複数言語の言語理解機能を備えている。音声情報認識部121は、AI機器20が出力した音声情報を、マイク210を介して取得し、その内容を認識する。音声情報認識部121は、認識した内容から、問い合わせに対する回答情報を抽出し、制御部130へ出力する。
【0025】
センサ情報取得部122は、家電機器10が備えるセンサ220が計測したセンサ情報を取得する。センサ情報取得部122は、センサ220から取得したセンサ情報を制御部130へ出力する。センサ220は、家電機器10が備えるセンサの総称であって、複数のセンサを含むことができる。センサ220に含まれるセンサの種類は、家電機器10の種類に応じて様々である。
【0026】
制御部130は、情報取得部120から取得した情報に基づいて、家電機器10のハードウェアユニットやアクチュエータ、電子回路などを動作させ、家電機器10の機能が発揮されるよう制御する。また、制御部130は、制御に必要な情報をAI機器20から取得する必要があると判断すると、AI機器20への問合せを実行するよう、問合せ部110へ指示する。
【0027】
通信部140は、赤外線通信やBluetooth(登録商標)などにより、家電機器10のリモコンやAI機器20との通信を行う。後述するように、家電機器10とAI機器20との間のコミュニケーションは、家電機器10からAI機器20に対しては、自然言語による音声情報を出力することによって行う。一方、AI機器20から家電機器10に対しては、自然言語による音声情報の出力の他、問い合わせに対する回答情報を含んだ制御信号を送信することによっても可能である。
【0028】
設定受付部150は、問合せ部110が出力する言語、理解する言語の設定、問合せの音声情報の発話速度の設定、音声情報の周波数帯の設定などの設定を受け付ける。問合せ部110、音声情報認識部121は、設定受付部150が受け付けた設定に基づいて、問合せ情報の生成、音声情報の出力および認識を行う。
【0029】
例えば、音声情報の周波数帯を非可聴域(高周波、又は低周波)に設定することで、家電機器10とAI機器20は、ユーザに感じ取られることなくコミュニケーションすることができる。また、発話速度を高速に設定することで、通信時間の短縮を図ることができる。なお、ユーザにニーズに応じて、可聴域の音声情報を用いてコミュニケーションするようにしてもよい。また、これらの項目の設定が可能なことにより、AI機器20の仕様に合わせてコミュニケーションが可能なように設定することができる。
【0030】
次に機器制御システム1の動作について説明する。
図2は、本発明の一実施形態における機器制御システムの動作の一例を示す図である。
まず、ユーザが、AI機器20へ、所定の起動キーワードを発し、続いて家電機器10の起動を指示する音声を発する。すると、AI機器20が、家電機器10へ起動指示を送信する(ステップS11)。AI機器20は、「家電機器10起動せよ」等の所定の音声情報を、所定の言語で出力することによって家電機器10へ起動を指示してもよい。あるいは、AI機器20は、赤外線通信等によって、家電機器10へ起動指示信号を送信してもよい。音声によって起動を指示する場合、AI機器20は、非可聴領域の超音波(例えば、20Khz以上)で音声情報を出力してもよい。
【0031】
家電機器10は、AI機器20が出力した起動指示を取得する。AI機器20が、音声情報で起動指示を出力した場合、マイク210がその音声情報を取得し、音声情報認識部121へ出力する。音声情報認識部121は、音声情報の内容を認識し、起動指示情報を抽出して制御部130へ出力する。一方、AI機器20が、非言語の起動指示信号を送信した場合、通信部140が、起動指示信号を受信する。通信部140は、起動指示信号を制御部130へ出力する。制御部130は、家電機器10を起動する(ステップS12)。
【0032】
次に制御部130は、制御に必要な情報(初期情報)を問合せ部110へ要求する。例えば、家電機器10が空調機器の場合、制御部130は、室温や天気の情報を問合せ部110へ要求する。問合せ部110では、問合せ情報生成部111が、まず、対話の開始時に必要なキーワード(「アレクサ」、「OKグーグル」等)を含んだ文章を作成する。さらに問合せ情報生成部111が、その文章に続いて、例えば、「室温と天気の情報を教えてください」等の制御に必要な情報を要求する文章を設定された言語で生成する(ステップS13)。あるいは、予め制御に必要な情報を要求する文章が格納されたテキストファイルや必要な情報を要求する文章を出力する音声ファイルが複数用意されていて、問合せ情報生成部111は、今回の問い合わせ内容と対応するテキストファイルや音声ファイルを選択してもよい。例えば、問合せ情報生成部111は、設定受付部150が設定を受け付けた言語で「室温を教えてください」と出力する音声ファイルと、「天気を教えてください」と出力する音声ファイルとを選択する。
問合せ情報生成部111は、作成した文章を音声出力制御部112へ出力する。あるいは、問合せ情報生成部111は、選択した音声ファイルを音声出力制御部112へ出力する。音声出力制御部112は、問合せ情報生成部111から取得した文章の読み上げや音声ファイルの再生を行ってスピーカ200から音声情報を出力する。音声出力制御部112は、設定受付部150が設定を受け付けた周波数帯、発話速度で音声情報を出力し、音声による問い合わせを行う(ステップS14)
【0033】
AI機器20は、音声による問合せ情報を取得する。AI機器20は、インターネットにアクセスし、天気の情報や気温の情報を取得する。あるいは、AI機器20は、自機が備える温度センサが検出した温度を取得する。AI機器20は、音声情報の出力または制御信号を送信することによって家電機器10の問合せに対して応答する(ステップS15)。
【0034】
家電機器10は、AI機器20から応答された情報を取得する。AI機器20が、音声で応答した場合、音声情報認識部121は、マイク210を介して応答された音声情報を取得し、応答の内容を認識する。音声情報認識部121は、認識した気温や天気の情報を制御部130へ出力する。一方、AI機器20が、非言語の制御信号によって応答した場合、通信部140が、制御信号を受信する。通信部140は、制御信号を制御部130へ出力する。制御部130は、応答された情報に基づいて家電機器10の運転を開始する(ステップS16)。
【0035】
制御部130は、家電機器10の運転を継続しつつ、AI機器20へ問い合わせを行うか否かを判定する(ステップS17)。例えば、制御部130は、所定の時間間隔で、同じ内容の問い合わせを行うと判定する。あるいは、制御部130は、センサ220が検出した情報やAI機器20からの応答に基づいて、例えば、さらに他の情報が必要となった場合などに問い合わせを行うと判定する。問い合わせの必要が生じると(ステップS17;Yes)、制御部130は、問合せ部110へ問い合わせる内容を指定し、AI機器20への問い合わせを指示する。
【0036】
問合せ情報生成部111は、制御部130が指定した情報を要求する文章を生成したり、指定された情報を取得するための音声ファイルを選択する。音声出力制御部112は、選択された音声ファイルを再生するなどしてスピーカ200から、例えば、非可聴域の音声情報を出力する等して音声による問合せを行う(ステップS18)。
【0037】
AI機器20は、音声による問合せ情報を取得する。AI機器20は、問合せがあった情報をインターネット等から取得する。あるいは、AI機器20は、他の機器とコミュニケーションを行って、問い合わせのあった情報を取得してもよい。AI機器20は、音声情報の出力または制御信号の送信によって家電機器10の問合せに対して応答する(ステップS19)。
【0038】
制御部130は、家電機器10の運転を停止するか否かを判定し、運転を停止しない場合(ステップS1A;No)、ステップS17以降の処理を繰り返す。
【0039】
一方、AI機器20から音声情報による停止指示が出力されると、音声情報認識部121は、マイク210を介して音声情報を取得し、その停止指示を認識する。音声情報認識部121は、停止指示情報を制御部130へ出力する。制御部130は、家電機器10の運転を停止する。また、AI機器20から非言語の停止指示信号が送信されると、通信部140は、停止指示信号を受信し、制御部130へ出力する。制御部130は、家電機器10の運転を停止する(ステップS1B)。
【0040】
本実施形態によれば、制御装置100が、AI機器20とコミュニケーションすることにより家電機器10の制御に必要な情報を取得できる。これにより、制御装置100は、AI機器20を活用して自律的に家電機器10の制御を行うことができる。また、自然言語による対話の機能を有するAI機器20(スマートスピーカ等)の機能を利用するので、スマートスピーカのメーカに開発負荷をかけることなく、家電機器10のAI化を実現することができる。また、制御装置100とAI機器20でやり取りする音声情報を、非可聴域で出力することで、夜間や多くの人が集まる場所など、音声が聞こえてほしくない場面でも使用することができる。
【0041】
また、AI機器20は、ユーザの近くに配置されることが多いと考えられるため、ユーザに近い位置で制御に必要な情報をセンシングして家電機器10の制御にフィードバックすることができる。例えば、AI機器20が湿度センサを備えていて、家電機器10が加湿器や除湿器の場合、ユーザが存在する位置の湿度に基づいた制御が可能になる。例えば、AI機器20が温度センサを備えていて、家電機器10が空気調和機の場合、ユーザが存在する位置の温度に基づいた制御が可能になる。また、家電機器10にオーディオ機器を適用した場合、AI機器20が受信する音を解析して、AI機器20が配置された位置(ユーザの位置)により良い音が届くように制御することができる。
【0042】
また、AI機器20は、インターネットに接続して種々の情報を取得することができるので、家電機器10にインターネットから情報を取得する機能を実装しなくても、AI機器20を経由して様々な情報が取得できるようになる。
【0043】
(空気調和機への適用)
次に機器制御システム1を空気調和機の制御へ適用した場合の制御について、図3図6を参照して説明する。
図3は、本発明の一実施形態における空調制御システムの一例を示す図である。
図3に示すように、部屋Aの奥側の壁には、空気調和機10aが設けられている。部屋Aの手前側には、AI機器20が設置されている。ユーザMは、空気調和機10aのリモコン30を持っている。空気調和機10aは、制御装置100aを備えている。制御装置100aは、図1に示すよう制御装置100と同様の機能部(問合せ部110、情報取得部120、制御部130、通信部140、設定受付部150)を備えている。また、制御装置100aは、スピーカ200と、マイク210と、温度センサ220aと、湿度センサ220bと、人感センサ220cと接続されている。温度センサ220aと湿度センサ220bは、例えば、空気調和機10aの室内機の吸込み口付近に設けられている。人感センサ220cは、例えば、部屋Aの天井に設けられている。
【0044】
図4は、本発明の一実施形態における空調制御システムの動作の一例を示す第1のフローチャートである。
まず、ユーザMがリモコン30を操作することにより、あるいは、AI機器20に対して音声による指示を行うことにより、空気調和機10aの起動を指示する。空気調和機10aでは制御装置100aが、空調の開始指示情報を取得する(ステップS21)。より具体的には、制御装置100aの音声情報認識部121が、AI機器20が発した音声情報を認識し、起動指示情報を抽出する。あるいは、通信部140が、リモコン30が送信した起動指示信号を受信する。制御部130は、起動指示情報に基づいて空気調和機10aを起動する。
【0045】
次に制御部130は、センサ220aから室温、センサ220bから湿度、センサ220cから部屋Aに存在する人の人数などを取得する(ステップS22)。一般的な空気調和機では、これらのセンサ情報に基づいて空調制御を行う。例えば、センサ220aが計測した室温が、設定温度となるような制御が行われる。しかし、本実施形態では、センサ220a~センサ220cが計測したセンサ情報だけでなく、AI機器20から取得した情報を利用して空調制御を行う。
【0046】
そこで、制御部130は、制御に必要な情報をAI機器20へ問合せるか否かを判定する(ステップS23)。(A)例えば、制御部130は、起動時であれば、初期情報としてAI機器20からの情報が必要と判断し、AI機器20へ問合せると判定する。(B)例えば、制御部130は、AI機器20から取得した室温またはセンサ220aが計測した室温と設定温度との差が所定の閾値より大きければ、所定の第1時間毎にAI機器20へ問合せると判定し、両者の差が所定の閾値以下であれば、第1時間より長く設定された所定の第2時間毎にAI機器20へ問合せると判定してもよい。(C)例えば、制御部130は、人感センサ220cが計測した部屋A内の人数に変化があってから所定時間が経過するまでは所定の第3時間毎にAI機器20へ問合せると判定し、所定時間の経過後は、第3時間より長く設定された所定の第4時間毎にAI機器20へ問合せると判定してもよい。
【0047】
AI機器20へ問合せると判定した場合(ステップS23;Yes)、制御部130は、天気情報などをAI機器20へ問い合わせるよう、問合せ部110に指示する。すると、問合せ情報生成部111は、AI機器20との対話の開始に必要なキーワードを含む文章、空調制御に必要な室温や天気の情報を要求する文章を所定の言語で生成する。音声出力制御部112は、生成された文章を、例えば、20Khz以上の超音波の音声情報としてスピーカ200から出力する。あるいは、問合せ情報生成部111が、室温や天気の情報を要求する音声データを含む音声ファイルを選択し、音声出力制御部112が、その音声ファイルを再生し、超音波の音声情報としてスピーカ200から出力する。
【0048】
AI機器20は、問合せ情報を取得し、インターネットへアクセスし、例えば、1時間ごとの天気や気温の予測情報を取得する。また、AI機器20は、自機が備える温度センサが計測した室温の情報を取得する。AI機器20は、音声情報を出力することにより、あるいは、天気情報などを含んだ制御信号を送信することにより、要求された情報を空気調和機10aへ通知する。
【0049】
制御装置100aは、AI機器20から応答された天気情報、気温(外気温)、室温を取得する(ステップS24)。AI機器20が音声情報を出力した場合、音声情報認識部121が、AI機器20が発した音声情報を認識し、天気、気温、室温の各情報を抽出し、制御部130へ出力する。AI機器20が、非言語の制御信号を送信した場合、通信部140が、天気、気温、室温の各情報を含む制御信号を受信し、制御部130へ出力する。
制御部130は、空調制御を実行する(ステップS25)。
【0050】
例えば、ステップS23でAI機器20へ問い合わせると判定した場合、制御部130は、取得した天気、気温、室温の各情報を用いて、空気調和機10aを制御する。例えば、制御部130は、天気と気温の情報を用いてデフロスト運転を行う。デフロスト運転の制御については、次に図5を用いて説明する。また、制御部130は、AI機器20から取得した室温を用いて、部屋Aの室温を制御する。AI機器20は、ユーザMの近くに設置されており、AI機器20が備える温度センサは、空気調和機10aが備えるセンサ200aより、ユーザMが体感する温度に近い室温を検出している可能性が高いと考えられる。そこで、制御部130は、例えば、AI機器20から取得した室温が、設定温度となるように空調制御を行う。あるいは、制御部130は、例えば、AI機器20から取得した室温とセンサ200aが計測した室温との加重平均が設定温度となるように空調制御を行ってもよい。また、例えば、制御部130は、AI機器20から取得した室温とセンサ200aが計測した室温との差が所定の閾値以上の場合、AI機器20が空気調和機10aから離れた位置に存在すると想定し、現在よりも離れた位置を対象として風向や風量を変えるような制御を行ってもよい。あるいは、AI機器20から応答された音声情報や制御信号の強度などに基づいて、空気調和機10aからAI機器20までの距離を推定し、推定した距離に合わせて、風向や風量の制御を行ってもよい。
【0051】
ステップS23でAI機器20へ問い合わせないと判定した場合、制御部130は、センサ220a~220cが計測したセンサ情報に基づいて空気調和機10aを制御する。
【0052】
次に制御装置100aは、空気調和機10aの運転を終了するか否かを判定する(ステップS26)。ユーザからの終了指示を受信した場合、制御装置100aは、空気調和機10aの運転を終了する。運転を継続する場合(ステップS26;No)、ステップS22からの処理を繰り返す。例えば、制御装置100aは、所定の時間間隔で、センサ220a~220cが計測したセンサ情報を取得する。また、制御装置100aは、所定の条件が成立すると(ステップS23)、AI機器20から室温の情報を取得する。制御部130は、AI機器20から取得した室温と、センサ220aが計測した室温とに基づいて算出した温度が設定温度となるように空調制御を継続する。
【0053】
本実施形態によれば、快適性向上のための室温(ユーザ位置に近い場所で計測した温度)をAI機器20から取得し、空調制御に利用することができる。また、AI機器20を設置するだけで、空気調和機10aが自律的にAI機器20とコミュニケーションすることにより、空気調和機10aが取得することができない情報を取得することができる。これによって従来よりも快適な空調制御を実現することができる。
【0054】
次にAI機器20から取得した天気や気温の情報を利用してデフロスト運転の実行を制御する処理について、図5図6を用いて説明する。
図5は、本発明の一実施形態における空調制御システムの動作の一例を示す第2のフローチャートである。
図5に運転中におけるデフロスト運転の開始タイミングを制御する処理例を示す。前提として、空気調和機10aは、暖房運転中であるとする。また、デフロスト運転は、所定の時間ごとに実行されるよう設定されているとする。
制御装置100aは、図4で説明した処理などにより、暖房運転中に天気や気温の情報をAI機器20から取得する(ステップS31)。
【0055】
制御部130は、取得した天気情報に雪が含まれているかどうかを判定する(ステップS32)。例えば、1日の初めにその日の1時間毎の天気の予測情報を取得した場合、制御部130は、現在時刻における予測が雪かどうかを判定する。あるいは、所定時間ごとに現在のその地域の天気の情報を取得している場合、制御部130は、最新の天気情報が雪かどうかを判定する。天気が雪の場合(ステップS32;Yes)、制御部130は、デフロストの開始タイミングを早めるよう決定する。例えば、デフロスト運転を6時間ごとに実行するよう設定されている場合、制御部130は、例えば、3時間毎にデフロスト運転を実行するように設定を変更する。
【0056】
天気が雪ではない場合(ステップS32;No)、制御部130は、AI機器20から取得した気温が所定の閾値より低いかどうかを判定する(ステップS33)。例えば、1日の初めにその日の1時間毎の気温の予測情報を取得した場合、制御部130は、現在時刻における予想気温が閾値より低いかどうかを判定する。あるいは、所定時間ごとに現在のその地域の気温を取得している場合、制御部130は、最新の気温が閾値より低いかどうかを判定する。気温が閾値より低い場合(ステップS33;Yes)、制御部130は、デフロスト運転の開始タイミングを早めるよう決定する。デフロスト運転の開始タイミングを早める程度については、雪の場合と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0057】
気温が閾値以上の場合(ステップS33;No)、制御部130は、デフロスト運転の実行タイミングを変更しない。
【0058】
次に暖房のスケジュール運転時のデフロスト制御の一例について説明する。
図6は、本発明の一実施形態における空調制御システムの動作の一例を示す第3のフローチャートである。
前提として、部屋Aは、時刻T1に所定温度となっているようにスケジュールされているとする。制御部130は、通常であれば、時刻T1よりも時間T2(T2は、例えば、1時間)だけ前に暖房運転を開始するように設定されている。
【0059】
制御装置100aの制御部130は、暖房運転がスケジュールされていることに基づいて、暖房運転の効率が低下して時刻T1に部屋Aの室温が設定温度に制御できなくなることを回避するために、暖房運転の開始前にデフロスト運転を行うかどうかの判定を行う。制御部130は、この判定を時刻T1よりも時間T2+α(αは例えば10分間)だけ前に実行する。そのために制御部130は、まず、現在の時刻が、設定時刻T1より所定時間前(時間T2+αだけ前)に至ったか否かを判定する(ステップS41)。所定時間前に至ると(ステップS41;Yes)、制御部130は、問合せ部110へ、現在から設定時刻T1にかけての天気および気温の情報を取得するよう指示する。この指示に基づいて、問合せ部110は、AI機器20へ問合せ情報を出力する。AI機器20は、この問い合わせに対して応答する。制御部130は、音声情報認識部121又は通信部140を介して、AI機器20によって応答された天気および気温の情報を取得する(ステップS42)。
【0060】
制御部130は、取得した天気情報に雪が含まれているかどうかを判定する(ステップS43)。現在から時刻T1までの天気情報に雪が含まれている場合(ステップS43;Yes)、制御部130は、暖房運転の開始前にデフロスト運転を実行すると判定する。制御部130は、デフロスト運転を暖房開始時刻まで実行する(ステップS46)。つまり、制御部130は、現在から設定時刻T1よりT2時間前までの時間αの間デフロスト運転を実行する。これにより、その後開始される暖房運転の効率を低下させることなく、設定時刻T1までに部屋Aを所望の温度に制御することができる。
【0061】
天気が雪ではない場合(ステップS43;No)、制御部130は、AI機器20から取得した現在から時刻T1にかけての気温が所定の閾値より低いかどうかを判定する(ステップS44)。この時間帯の気温が閾値より低い場合(ステップS44;Yes)、制御部130は、デフロスト運転を開始し、暖房運転の開始時刻まで実行する(ステップS46)。
【0062】
気温が閾値以上の場合(ステップS44;No)、制御部130は、デフロスト運転を実行しない(ステップS45)。この場合、制御部130は、暖房開始時刻(時刻T1より時間T2だけ前)まで待機する。
制御部130は、暖房開始時刻が到来すると、暖房運転を開始する(ステップS47)。
【0063】
図5図6で例示した制御によれば、AI機器20から天気、気温情報を取得し、雪や低温が暖房運転へ悪影響を与える前にデフロスト運転を実行することができる。
なお、図6の処理にて、αをより長く設定し、雪や低温御場合、暖房運転の開始時刻をより早めるようにしてもよい。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態における機器制御システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。コンピュータ900は、CPU901に代えて、MPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサを備えていてもよい。
上述の制御装置100、100aは、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
【0065】
なお、制御装置100、100aの全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0066】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0067】
上記した制御装置、機器制御システム、制御方法及びプログラムによれば、家電機器の制御装置が、AI機器を活用して自律的に家電機器の制御を行うことができる。
【符号の説明】
【0068】
1 機器制御システム
10 家電機器
10a 空気調和機
100、100a 制御装置
110 問合せ部
111 問合せ情報生成部
112 音声出力制御部
120 情報取得部
121 音声情報認識部
122 センサ情報取得部
130 制御部
140 通信部
150 設定受付部
200 スピーカ
210 マイク
220、220a、220b、220c センサ
20 AI機器
30 リモコン
900 コンピュータ
901 CPU、
902 主記憶装置、
903 補助記憶装置、
904 入出力インタフェース
905 通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7