(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】スマートバランシングエネルギー充電制御システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/35 20060101AFI20240104BHJP
【FI】
H02J7/35 K
(21)【出願番号】P 2021547019
(86)(22)【出願日】2019-10-16
(86)【国際出願番号】 KR2019013542
(87)【国際公開番号】W WO2020080811
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-04-15
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】10-2018-0123166
(32)【優先日】2018-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0127831
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521163570
【氏名又は名称】エナーキャンプ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・スプ・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ナム・パク
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】猪瀬 隆広
【審判官】寺谷 大亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2010- 41819(JP,A)
【文献】特開2015- 65765(JP,A)
【文献】特開2016-140193(JP,A)
【文献】特開2011- 66967(JP,A)
【文献】韓国特許第10-1197243(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第2011-0038841(KR,A)
【文献】韓国公開特許第2012-0107233(KR,A)
【文献】韓国特許第10-1787729(KR,B1)
【文献】特開2013-207823(JP,A)
【文献】特開2017-139857(JP,A)
【文献】特開平 9-121575(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/38
H02J 7/00- 7/12
H02J 7/34- 7/36
H02J 9/00-11/00
H01M10/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートバランシングエネルギー充電制御システムであって、
新再生エネルギー源から第1のDC電源の供給を受ける1次電源と、商用電源を基にAC電源または第2のDC電源の供給を受ける2次電源とで構成される互いに異なる電源ソースと各々連結接続され、前記互いに異なる電源ソースからバッテリパックの充電のための電源の入力を受けるためのマルチ電源入力部;
前記マルチ電源入力部から印加される前記互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックの定格電源に合うように充電を実行するものの、印加される前記1次電源の発電量が予め決められた最小の値より高く、かつ、前記1次電源の現在発電量が前記1次電源の最大発電量に対して所定の割合に該当する値より高ければ(前記予め決められた最小の値は、5Wであり、前記所定の割合は、10%である)、前記2次電源を遮断し、前記1次電源で充電を進行するスマートバランシングエネルギー充電制御を実行するマイクロコントロールユニット(Micro Controller Unit);及び、
前記バッテリパックと結合されて(coupled)、前記マイクロコントロールユニットの制御下に、前記スマートバランシングエネルギー充電制御を介して印加される充電電源で前記バッテリパックを充電させるためのバッテリパック充電接続部;を含むことを特徴とする、スマートバランシングエネルギー充電制御システム。
【請求項2】
前記マルチ電源入力部は、
前記新再生エネルギー源から前記第1のDC電源の供給を受けるための第1の電源入力端子;及び、
前記商用電源を基に前記AC電源または前記第2のDC電源の供給を受ける第2の電源入力端子;を含むことを特徴とする、請求項1に記載のスマートバランシングエネルギー充電制御システム。
【請求項3】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、
あらかじめ設定した時間と充電量を確認した後、前記1次電源と前記2次電源を転換して充電を制御することを特徴とする、請求項1に記載のスマートバランシングエネルギー充電制御システム。
【請求項4】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、前記互いに異なる電源ソースの充電電流制御(charging current control)であることを特徴とする、請求項1に記載のスマートバランシングエネルギー充電制御システム。
【請求項5】
前記マイクロコントロールユニットは、
前記互いに異なる電源ソースのうちいずれか一つの電力供給を利用したバッテリパックへの充電、または前記互いに異なる電源ソースのマルチ電力供給を受けて電流制御を介した前記バッテリパックへの充電を実行することを特徴とする、請求項4に記載のスマートバランシングエネルギー充電制御システム。
【請求項6】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御システムは、
IoTが可能にするための無線通信モジュールをさらに含み、前記無線通信モジュールを介してインターネットを介した天気情報またはスマートフォンスケジュールアプリの日程管理サービスのユーザの日程管理情報を活用して前記ユーザのスケジュール情報を受信することで前記充電を制御することを特徴とする、請求項1に記載のスマートバランシングエネルギー充電制御システム。
【請求項7】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御システムは、前記インターネットを介して前記ユーザの日程管理情報と天気予報を含む天気情報に基づいて商用電源を利用せずに新再生エネルギー源のみで充電を介して完全充電が可能であると判断して前記充電をするように制御することを特徴とする、請求項
6に記載のスマートバランシングエネルギー充電制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートバランシングエネルギー充電制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電源を必要とする電気/電子機器の各種電子製品は、電気事業者(例:韓国電力)が提供する商用電源を家庭や事務室に備えられたコンセントに連結して使用している。また、商用電源が備えられていない場所では商用電源の代わりに電子機器に一体型または分離型で搭載されたバッテリを利用して電源の供給を受けて使用することもある。
【0003】
一方、最近、所得水準の向上とともに、週5日勤務が広く普及しながら、消費形態も単純な金銭消費形態から外れて旅行や、レジャースポーツを楽しもうとする時間消費形態へ段々変化している趨勢にある。代表的に、オートキャンピングの人口が増加しながらそれに関連した産業も大きく成長している。
【0004】
このようにアウトドアに対する社会的関心が高まっている状況でバッテリを利用して各種電子製品を駆動しようとする要求が増加している。即ち、野外活動に対する関心が高まっている中で、キャンピング、釣り及びバカンスなどのアウトドア活動を楽しもうとする人口が大幅増加し、キャンピングなどのアウトドア文化が家族単位に変わることにより、野外でも各種電子製品を使用しようとする傾向が多くなっている。このように現代生活でノートブックを含む各種電気機器とスマートフォン等は、現代人が必修的に携帯する物品であって、キャンピング利用者も常時携帯して使用するに応じてキャンピング中にも電気の供給を必要としている。大部分のキャンピング場では電源供給が円滑でなくて放電されたスマートフォンの充電やノートブック使用が制限され、電源を必要とする各種キャンピング装備の使用にも制限が発生する問題があった。
【0005】
このような問題を解決するために、キャンパーは、携帯キャンピング用バッテリを備えて電気/電子機器の電源供給に使用しているが、携帯キャンピング用バッテリの放電時、再充電使用が相当困難であるという問題があった。このような携帯キャンピング用バッテリの充電は、キャンピング場で提供する商用電源を利用して充電する方式や、小型の太陽光発電機を備えて充電する個別方式であって、多くのキャンパーがいる野外場所では使用に制約があるという問題があった。大韓民国公開実用第20-2012-0000788号が先行技術文献として開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、既存に提案された方法の前記のような問題点を解決するために提案されたものであって、互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックの充電を実行し、互いに異なる電源ソースの充電電源を比較して充電電流制御を利用したスマートバランシングエネルギー充電制御が可能に構成することによって、互いに異なる電源ソースの効率的な電力供給の制御を介したバッテリパックの安定した充電が可能にする、スマートバランシングエネルギー充電制御システムを提供することをその目的とする。
【0007】
また、本発明は、互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックを充電し、野外活動の場所特性や天気によって電源ソースを選択的に制御することによって、単純電力供給を使用した充電だけでなく、マルチ電力の効率的な供給制御が可能であり、それによる効率的な電力供給の使用及び制御が可能であり、オートキャンピングのような野外活動での使用の便宜性が一層向上することができるようにする、スマートバランシングエネルギー充電制御システムを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明の実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムは、互いに異なる電源ソースと各々連結接続され、前記互いに異なる電源ソースからバッテリパックの充電のための電源の入力を受けるためのマルチ電源入力部と、前記マルチ電源入力部から印加される互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックの定格電源に合うように充電を実行し、所定条件を満たすかどうかを判断してスマートバランシングエネルギー充電制御を実行するマイクロコントロールユニット(Micro Controller Unit)と、前記バッテリパックと結合されて(coupled)、前記マイクロコントロールユニットの制御下に、前記スマートバランシングエネルギー充電制御を介して印加される充電電源で前記バッテリパックを充電させるためのバッテリパック充電接続部と、を含む。
【0009】
前記互いに異なる電源ソースは、新再生エネルギー源から第1のDC電源の供給を受ける1次電源と、商用電源を基にAC電源または第2のDC電源の供給を受ける2次電源と、で構成される。
【0010】
前記マルチ電源入力部は、前記新再生エネルギー源から前記第1のDC電源の供給を受けるための第1の電源入力端子と、前記商用電源を基に前記AC電源または前記第2のDC電源の供給を受ける第2の電源入力端子と、を含む。
【0011】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、前記所定条件を満たす場合、前記1次電源の使用は増し、前記2次電源の使用を減らしたり前記2次電源の電力供給を遮断させたりして前記バッテリパックを充電させる。
【0012】
前記所定条件は、前記1次電源のエネルギーレベルが所定の値より高い場合を含む。
【0013】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、前記所定条件は野外活動で前記1次電源の発電効率が所定の値より高い場合を含み、前記所定条件を満たす場合、前記1次電源の電流を高め、前記2次電源の電流を低めたり前記2次電源の電力供給を遮断させたりして前記バッテリパックを充電させる。
【0014】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、前記新再生エネルギー源の効率が設定した数値より高まる場合、前記2次電源の電力を遮断して前記1次電源を介してのみ充電を進行する。
【0015】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、あらかじめ設定した時間と充電量を確認した後、前記1次電源と前記2次電源を転換して充電を制御する。
【0016】
前記マイクロコントロールユニットは、前記互いに異なる電源ソースのうちいずれか一つの電力供給を利用したバッテリパックへの充電、または前記互いに異なる電源ソースのマルチ電力供給を受けて電流制御を介した前記バッテリパックへの充電を実行する。
【0017】
前記マイクロコントロールユニットは、前記互いに異なる電源ソースの充電電源を比較してスマートバランシングエネルギー充電制御を実行し、前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、前記互いに異なる電源ソースの充電電流制御(charging current control)である。
【0018】
前記マイクロコントロールユニットは、前記互いに異なる電源ソースのうちいずれか一つの電力供給を利用したバッテリパックへの充電、または前記互いに異なる電源ソースのマルチ電力供給を受けて電流制御を介した前記バッテリパックへの充電を実行する。
【0019】
前記マイクロコントロールユニットは、前記バッテリパックの充電のための定格電源が12V/10Ahである場合、前記互いに異なる電源ソースである太陽光電源で12V/5Ahとアダプタ電源で12V/5Ahの電源でスマートバランシングエネルギー充電制御を実行し、天気が晴れて前記太陽光電源の発電量が高い場合、太陽光電源の電流を高め、商用電源の電流を低める方式であらかじめ設定されたスマートバランシングエネルギー充電制御を実行する。
【0020】
前記マイクロコントロールユニットは、前記バッテリパックの充電のための定格電源が12V/10Ahである場合、前記互いに異なる電源ソースである太陽光電源で12V/5Ahとアダプタ電源で12V/5Ahの電源でスマートバランシングエネルギー充電制御を実行し、天気が曇って前記太陽光電源の発電量が低い場合、太陽光電源の電流を低め、商用電源の電流を高める方式であらかじめ設定されたスマートバランシングエネルギー充電制御を実行する。
【0021】
前記バッテリパックは、野外で使われる電気または電子機器にDC電源またはAC電源を供給するためのアウトドアキャンピング用補助バッテリ装置である。
【0022】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御システムは、IoTが可能にするための無線通信モジュールをさらに含み、前記無線通信モジュールを介してインターネットを介した天気情報またはスマートフォンスケジュールアプリの日程管理サービスのユーザの日程管理情報を活用して前記ユーザのスケジュール情報を受信することで前記充電を制御する。
【0023】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御システムは、前記インターネットを介して前記ユーザの日程管理情報と天気予報を含む天気情報に基づいて前記商用電源を利用せずに前記新再生エネルギー源のみで充電を介して完全充電が可能であると判断して前記充電をするように制御する。
【発明の効果】
【0024】
本発明で提案しているスマートバランシングエネルギー充電制御システムによると、互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックの充電を実行し、所定条件を満たすかどうかを判断して充電電流制御を利用したスマートバランシングエネルギー充電制御が可能に構成することによって、互いに異なる電源ソースの効率的な電力供給の制御を介したバッテリパックの安定した充電が可能にすることができる。
【0025】
また、本発明で提案しているスマートバランシングエネルギー充電制御システムによると、互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックを充電し、野外活動の場所特性や天気によって電源ソースを選択的に制御することによって、単純電力供給を使用した充電だけでなく、マルチ電力の効率的な供給制御が可能であり、それによる効率的な電力供給の使用及び制御が可能であり、オートキャンピングのような野外活動での使用の便宜性が一層向上するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムのブロック図である。
【0027】
【
図2】本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムの構成を示すブロック図である。
【0028】
【
図3】本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムを示すブロック図である。
【0029】
【
図4】本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムに適用されるマルチ電源入力部の構成を示すブロック図である。
【0030】
【
図5】本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムの本体に備えられる構成を示すブロック図である。
【0031】
【
図6】本発明の他の実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面を参照して本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように好ましい実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好ましい実施例を詳細に説明するにあたって、関連した公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、類似する機能及び作用をする部分に対しては図面全体にわたって同じ符号を使用する。
【0033】
さらに、明細書全体において、ある部分が他の部分と‘連結’されているとする時、これは‘直接的に連結’されている場合だけでなく、その中間に他の素子を置いて‘間接的に連結’されている場合も含む。また、ある構成要素を‘含む’するとは、特別に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。
【0034】
図1は、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムの概念を説明するための全体システム連結構成を示し、
図2は、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムの構成を示し、
図3は、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムの構成を機能ブロックで示し、
図4は、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムに適用されるマルチ電源入力部の構成を機能ブロックで示し、
図5は、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムの本体に備えられる構成を機能ブロックで示す。
図1乃至
図5に各々示すように、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システム100は、マルチ電源入力部110、マイクロコントロールユニット120、及びバッテリパック充電接続部130を含んで構成されることができる。
【0035】
マルチ電源入力部110は、互いに異なる電源ソース10と各々連結接続され、互いに異なる電源ソース10からバッテリパック20またはバッテリ管理システム(BMS、Battery Management System)の充電のための電源の入力を受けるための構成である。このようなマルチ電源入力部110は、
図4に示すように、太陽光発電モジュールから光電変換されたDC電源の供給を受けるための第1の電源入力端子111と、商用電源をDC電源に変換して供給するアダプタのDC電源の供給を受けるための第2の電源入力端子112を含んで構成できる。ここで、マルチ電源入力部110は、太陽光電源の入力を受けるための第1の電源入力端子111とアダプタ電源の入力を受けるための第2の電源入力端子112外にも予備用の予備電源入力端子113をさらに含むことができる。このとき、予備電源入力端子113は、第1及び第2の電源入力端子111、112の連結接続以上時に予備用の連結端子として使われることができる。
【0036】
互いに異なる電源ソース10は、太陽光発電モジュールから光電変換されたDC電源を供給する太陽光電源と、商用電源(AC110VまたはAC220V)をDC電源に変換して供給する外装型アダプタ電源と、で構成されることができる。または、アダプタ電源は、スマートバランシングエネルギー充電制御システムに内装型で具現することもできる。このとき、太陽光電源を利用する電源ソース10は、太陽光発電モジュール以外に、野外で使われることができる小型の風力発電機または小型の自家発電機-例えば、小川を利用した水車形態の自家発電機-のような多様な新再生電源が適用されることもできる。また、バッテリパック20は、野外で使われる電気または電子機器にDC電源またはAC電源を供給するためのアウトドアキャンピング用補助バッテリ装置である。
【0037】
マイクロコントロールユニット120は、マルチ電源入力部110から印加される互いに異なる電源ソース10の印加される充電電源を利用してバッテリパック20の定格電源に合うように充電を実行し、互いに異なる電源ソース10の充電電源を比較してスマートバランシングエネルギー充電制御を実行する制御部の構成である。このようなマイクロコントロールユニット(Micro Controller Unit)120は、互いに異なる電源ソース10の充電電源を比較してスマートバランシングエネルギー充電制御を実行し、スマートバランシングエネルギー充電制御は、互いに異なる電源ソース10の充電電流制御(charging current control)である。電圧制御で充電する場合、バッテリ完充タイミング時に過電圧による過充電が行われて長時間使用時はバッテリにダメージが加えられてバッテリ寿命に影響を与えることができる。それに対して、スマートバランシングエネルギー充電制御システム100は、電流制御を介して高速充電中にバッテリが完充(完全充電)時点になった時、電流量を制御してバッテリに過負荷を防いで寿命も一般製品に比べて延長が可能にすることができる。既存製品と特に差別される本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システム100の電流制御技術は、一般的な電圧制御で充電する時と比較してみると、バッテリパックの完充(完全充電)に対する正確な充電量に対する効率を測定した時、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システム100の電流制御を介してバッテリパック等の製品をより安定的にかつ効率的に充電することが可能である。
【0038】
または、マイクロコントロールユニット120は、所定条件を満たすかどうかを判断してスマートバランシングエネルギー充電制御を実行することができる。前記所定条件は、新再生電源のエネルギーレベル、電力またはエネルギー効率が所定の値より高い場合を含むことができる。例えば、新再生電源のエネルギーレベル、電力またはエネルギー効率が最小5W以上を満たし、最大電力数値の10%より高い場合を含むことができる。例えば、最大100W出力を保有した新再生エネルギー源が10W以上のエネルギー効率で入力されて最小数値である5W以上を満たす場合、商用電源の電力を遮断して新再生エネルギー電力を入力源として使用することができる。
【0039】
前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、前記所定条件を満たす場合、前記新再生電源の使用は増し、前記アダプタ電源の使用を減らしたり前記アダプタ電源の電力供給を遮断させたりして前記バッテリパックを充電させることができる。前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、前記所定条件は野外活動で前記新再生電源の発電効率が所定の値より高い場合を含み、前記所定条件を満たす場合、前記新再生電源の電流を高め、前記アダプタ電源の電流を低めたり前記アダプタ電源の電力供給を遮断させたりして前記バッテリパックを充電させることができる。
【0040】
また、前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、マルチ電源の入力を受けて新再生エネルギー源入力の効率が設定した数値より高まる場合、商用電源(アダプタ電源)の電力を遮断して新再生エネルギー源を介してのみ充電を進行し、設定した時間と充電量を確認した後、新再生エネルギー源と商用電源を柔軟に転換してユーザが充電のために特別な処置 をしなくても容易でかつ便利にバッテリパック等の製品を充電するように制御できる。例えば、前記スマートバランシングエネルギー充電制御は、マルチ電源の入力を受けて新再生エネルギー源入力の効率が商用電源の充電効率対比10%より高まる場合、商用電源(アダプタ電源)の電力を遮断して新再生エネルギー源を介してのみ充電を進行することができる。例えば、商用電源の充電効率が60Whである時、10%の効率が6Wであり、このとき、最大100W出力を保有した新再生エネルギー源が6W以上のエネルギー効率で入力される場合、商用電源の充電効率の10%を上回るため、商用電源の電力を遮断して新再生エネルギー電力を入力源として使用することができる。
【0041】
また、マイクロコントロールユニット120は、互いに異なる電源ソース10のうちいずれか一つの電力供給を利用したバッテリパック20への充電、または互いに異なる電源ソース10のマルチ電力供給を受けて電流制御を介したバッテリパック20への充電を実行することができる。即ち、マイクロコントロールユニット120は、単純電力供給を使用した充電だけでなく、マルチ電力供給を受けて電流制御を介して効率的な電力供給が可能に機能できる。
【0042】
また、マイクロコントロールユニット120は、バッテリパック20の充電のための定格電源が12V/10Ahである場合、互いに異なる電源ソース10である太陽光電源で12V/5Ahとアダプタ電源で12V/5Ahの電源でスマートバランシングエネルギー充電制御を実行し、天気が晴れて太陽光電源の発電量が高い場合、太陽光電源の電流を高め、商用電源の電流を低める方式であらかじめ設定されたスマートバランシングエネルギー充電制御を実行することができる。即ち、キャンピングのような野外活動でバッテリパック20への充電時、太陽光電源と商用電源をマルチ電力ソースとして使用する時、天気が晴れて太陽光電源の発電効率が高い場合、費用を支払う商用電源の使用を減らし、太陽光電源を利用した電力供給を介した、効率的な電力供給を介した充電が可能にスマートバランシングエネルギー充電制御をすることができる。
【0043】
それに対して、マイクロコントロールユニット120は、バッテリパック20の充電のための定格電源が12V/10Ahである場合、互いに異なる電源ソース10である太陽光電源で12V/5Ahとアダプタ電源で12V/5Ahの電源でスマートバランシングエネルギー充電制御を実行し、天気が曇って太陽光電源の発電量が低い場合、太陽光電源の電流を低め、商用電源の電流を高める方式であらかじめ設定されたスマートバランシングエネルギー充電制御を実行することもできる。ここで、バッテリパック20の充電のための定格電源12V/10Ahは、本発明の実施構成の一例を挙げて説明したものであって、これに制限を置くものではなく、多様な定格電源が使われると理解することができる。
【0044】
バッテリパック充電接続部130は、バッテリパック20またはバッテリ管理システム(BMS、Battery Management System)と連結接続され、マイクロコントロールユニット120の制御下に、スマートバランシングエネルギー充電制御を介して印加される充電電源でバッテリパック20またはバッテリ管理システム(BMS、Battery Management System)を充電させるための構成である。
【0045】
このような本発明によるスマートバランシングエネルギー充電制御システム100は、マルチ電源入力部110、マイクロコントロールユニット120、及びバッテリパック充電接続部130外にも、
図5に示すように、本体101の露出される充電状態表示部140とバッテリパック充電設定部150、及び電源スイッチ160をさらに含んで構成されることができる。ここで、充電状態表示部140は、バッテリパック20への充電状況である充電電圧、充電率などの状態を表示することができ、バッテリパック充電設定部150は、バッテリパック20の充電のための定格電源の設定のための操作部で構成され、電源スイッチ160は、スマートバランシングエネルギー充電制御システム100の電源オン/オフスイッチとして機能できる。また、本体101は、急速充電の過程で発生される発熱を減らすことができる多数の通孔(図示せず)が形成される構造で構成されることができ、携帯及び使用の便宜性が増大することができる取っ手(図示せず)を備える筐体形状で構成されることができる。
【0046】
前述したように、本発明の一実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムは、互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックの充電を実行し、互いに異なる電源ソースの充電電源を比較して充電電流制御を利用したスマートバランシングエネルギー充電制御が可能に構成することによって、互いに異なる電源ソースの効率的な電力供給の制御を介したバッテリパックの安定した充電が可能にすることができ、特に、互いに異なる電源ソースの印加される充電電源を利用してバッテリパックを充電し、野外活動の場所特性や天気によって電源ソースを選択的に制御することによって、単純電力供給を使用した充電だけでなく、マルチ電力の効率的な供給制御が可能であり、それによる効率的な電力供給の使用及び制御が可能であり、オートキャンピングのような野外活動での使用の便宜性が一層向上するようにすることができる。
【0047】
図6は、本発明の他の実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システムを示すブロック図である。
【0048】
図6を参照すると、本発明の他の実施例に係るスマートバランシングエネルギー充電制御システム600は、マルチ電源入力部610、マイクロコントロールユニット620、バッテリパック充電接続部630、及びIoTが可能にするための無線通信モジュール640を含むことができる。
【0049】
図6のマルチ電源入力部610、マイクロコントロールユニット620、バッテリパック充電接続部630は、
図3のマルチ電源入力部110、マイクロコントロールユニット120、及びバッテリパック充電接続部130に対応される構成であり、詳細な説明は省略する。
【0050】
スマートバランシングエネルギー充電制御システム600は、無線通信モジュール640を介してマルチ電源入力に対する電圧/電流センシングデータ外にも、インターネットを介した天気予報、照度センサー値などを含む天気情報643及び/またはスマートフォンスケジュールアプリの日程管理サービスのユーザの日程管理情報641を活用することでユーザのスケジュール情報を集めて一層効率的にバッテリパックの充電をするようにサポートすることができる。
【0051】
例えば、ユーザがスマートフォンのスケジュールアプリで今週土曜日にキャンピングを行くというスケジュールを有している場合、スマートバランシングエネルギー充電制御システム600は、インターネットを介してユーザの日程管理情報641を無線通信モジュール640を介して取得し、天気予報のような天気情報643を介して1週間晴天が予想されるという情報を無線通信モジュール640を介して受信し、今週月曜日から商用電源613と太陽光電源611のような新再生電源を介してバッテリパック650等の製品充電を始めた時、商用電源を利用せずに新再生エネルギー源のみで5日間充電を介して完充が可能であると判断して充電をするように制御できる。
【0052】
また、前記実施例において、スマートバランシングエネルギー充電制御システム600は充電状態622を確認した後、今週金曜日まで充電率が低くて残った時間の間に新再生エネルギーで充電が不可であると判断される場合、自動で商用電源を選択して充電をするように充電電源選択を制御することができる。
【0053】
以上、説明した本発明は、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者により多様な変形や応用が可能であり、本発明による技術的思想の範囲は、特許請求の範囲により決められなければならない。
【符号の説明】
【0054】
10、611、613:電源ソース
20:バッテリパック
100、600:スマートバランシングエネルギー充電制御システム
101:本体
110、610:マルチ電源入力部
111:第1の電源入力端子
112:第2の電源入力端子
113:予備電源入力端子
120、620:マイクロコントロールユニット
130、630:バッテリパック充電接続部
140:充電状態表示部
150:バッテリパック充電設定部
160:電源スイッチ