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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】改良された粉塵負荷を備えた濾過媒体
(51)【国際特許分類】
   B01D 39/16 20060101AFI20240104BHJP
   B01D 39/18 20060101ALI20240104BHJP
   B32B 3/28 20060101ALI20240104BHJP
   B32B 5/26 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
B01D39/16 A
B01D39/18
B32B3/28 Z
B32B5/26
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021557391
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-01
(86)【国際出願番号】 US2020025467
(87)【国際公開番号】W WO2020198681
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-02-22
(31)【優先権主張番号】62/825,188
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トロネス, グレゴリー エス.
(72)【発明者】
【氏名】ロジャース, ロバート エム.
(72)【発明者】
【氏名】ラフマトゥッラー, アフラル
【審査官】瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-256026(JP,A)
【文献】特表2017-538574(JP,A)
【文献】実開平06-034719(JP,U)
【文献】実開昭62-024922(JP,U)
【文献】特表2018-510051(JP,A)
【文献】特表2010-520049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 39/00-41/04
B01D 24/00-35/05;35/10-37/04
B32B 1/00-43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも10%の捕捉効率を有する濾過材料の下流層と、
少なくとも10ミクロンの平均繊維径及び10%未満の固体性を有する繊維の上流層であって、前記繊維の上流層は自立式ではない、繊維の上流層と、
前記繊維の上流層と0.11mmを超える前記濾過材料の下流層との間の平均空隙距離を画定する空間構造と、を含み、
前記捕捉効率はASTM Standard F1215-89に従って決定され、前記固体性は以下の方程式によって計算される、
濾過媒体。
【請求項2】
前記濾過材料の下流層は、前記濾過媒体の長さ及び幅に垂直方向に突起する前記空間構造を画定する、請求項1に記載の濾過媒体。
【請求項3】
前記空間構造は、前記濾過材料の下流層によって画定された波型を含む、請求項1に記載の濾過媒体。
【請求項4】
前記空間構造は、前記濾過材料の下流層によって画定されたエンボス加工を含む、請求項1に記載の濾過媒体。
【請求項5】
前記繊維の上流層と前記濾過材料の下流層との間の前記平均空隙距離は、1.0mm未満である、請求項1~4のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年3月28日に出願された米国仮特許出願第62/825,188号の優先権を主張する国際特許出願として出願され、その内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示された技術は、一般に濾過媒体に関する。より詳細には、本明細書に開示された技術は、改良された粉塵負荷を備えた濾過媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
濾過媒体の寿命は、少なくとも一部は集塵により、他は濾過媒体による微粒子で限定される。濾過媒体の上流面及び内側に微粒子の容量及び質量が増大するにつれて、濾過媒体は流体流れの受領に対して抵抗が益々増加する。濾過媒体を通る気流の抵抗は、流量が一定である場合に濾過媒体の上流側と下流側との間の差圧測定値により、又は差圧が一体である場合に空気流量の低減によって示される。差圧測定値の増加は、流体流れへの抵抗が増加することを示し、比較的高い差圧測定値は、濾過媒体の使用可能寿命の終了を示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書に開示された技術は、濾過媒体の上流面上の改良された粉塵負荷を表す濾過媒体に関する。改良された粉塵負荷は、濾過媒体の有効寿命を延ばすことができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一部の実施形態では、濾過媒体は、山及び谷を画定する波型構成における濾過材料の下流層、及び濾過材料の下流層の山にわたって延在する繊維の上流層を有する。濾過材料の下流層は、少なくとも10%の捕捉効率を有する。濾過材料の下流層は、2.0mm未満の平均波型深さを有する。繊維の上流層は、少なくとも10ミクロンの平均繊維径を有する。繊維の上流層は10%未満の固体性を有する。
【0006】
一部のこのような実施形態では、繊維の上流層内の複数の繊維は皺が付いている。追加として又は別法として、濾過材料の下流層は、20%~40%の捕捉効率を有する。追加として又は別法として、濾過材料の下流層はセルロース繊維を含む。追加として又は別法として、セルロース繊維は湿式セルロース繊維を含む。追加として又は別法として、濾過材料の下流層は合成繊維を含む。追加として又は別法として、繊維の上流層は高分子繊維を含む。追加として又は別法として、濾過材料の下流層は、4~30ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含む。追加として又は別法として、繊維の上流層は自立式ではない。追加として又は別法として、繊維の上流層はエンド層又は上流表層であり、繊維の上流層は濾過材料の下流層と直接接触する。追加として又は別法として、濾過材料の下流層は、0.23mmを超える平均波型深さを有する波型を画定する。追加として又は別法として、繊維の上流層は非波型である。
【0007】
本明細書に開示された技術の一部の実施形態は、濾過媒体を構築する方法を対象とする。空間構造は濾過材料の層上に生成される。繊維の層は、濾過材料の空間構造にわたって堆積される。濾過材料は少なくとも10%の捕捉効率を有する。繊維の層は、少なくとも10ミクロンの平均繊維径を有する。
【0008】
一部のこのような実施形態では、繊維の層内の複数の繊維は皺が付いている。追加として又は別法として、濾過材料の層は20%~40%の捕捉効率を有する。追加として又は別法として、濾過材料の層は湿式セルロース繊維を含む。追加として又は別法として、濾過材料の層は合成繊維を含む。追加として又は別法として、繊維の層は自立式ではない。追加として又は別法として、濾過材料の層は、4~30ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含む。追加として又は別法として、空間構造を形成することは、濾過材料内に波型を形成することを含む。追加として又は別法として、濾過材料の層は、0.23mmを超える平均波型深さを有する波型である。追加として又は別法として、濾過材料の層は、1.0mm未満の平均波型深さを有する波型である。追加として又は別法として、空間構造を形成することは、濾過材料の上流面に空間構造を堆積することを含む。
【0009】
本明細書に開示された一部の他の実施形態は、濾過材料の下流層及び繊維の上流層を有する別の濾過媒体に関する。濾過材料の下流層は少なくとも10%の捕捉効率を有し、繊維の上流層は、少なくとも10ミクロンの平均繊維径及び10%未満の固体性を有する。空間構造は、繊維の上流層と0.11mmを超える濾過材料の下流層との間の平均空隙距離を画定する。
【0010】
一部のこのような実施形態では、濾過材料の下流層は、濾過媒体の長さ及び幅に垂直方向に突起する空間構造を有する。追加として又は別法として、空間構造は、濾過材料の下流層によって画定された波型を有する。追加として又は別法として、空間構造は、濾過材料の下流層によって画定されたエンボス加工である。追加として又は別法として、空間構造は、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間に配列された堆積である。追加として又は別法として、繊維の上流層は自立式ではない。追加として又は別法として、繊維の上流層は非波型である。追加として又は別法として、濾過材料の下流層は非波型である。追加として又は別法として、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間の平均空隙距離は1.0mm未満である。
【0011】
濾過媒体の下流及び上流の特徴(例えば層、表面、側面、その他)又はそれらの構成要素は、使用時に特徴がそれぞれ濾過媒体によって濾過される流体の流れ方向の上流及び下流に配置されるように配置されることが理解されよう。
【0012】
捕捉効率は、ASTM Standard F1215-89に従って20フィート/分(6.1メートル/分)で0.78ミクロンの単分散ポリスチレンラテックス球粒子を備えたプリーツ状でない平シート(これは波型又は非波型であることが可能である)に対して決定されてもよい。
【0013】
本明細書で使用する場合、「固体性」は、特定の圧力で測定された厚さの(気体及び空間よりむしろ)固体材料から構成される層の総容量の百分率である。
【0014】
「ISO Fine Test Dust」は、規格ISO12103-1(2016)によって規定されたサイズ分布を有する粉塵である。
【0015】
本明細書で使用する場合、語句「空間構造」は、空隙又は空領域、濾過材料の下流層と繊維の上流層との間の空間を画定する構造であり、この場合、空隙スペース又は空スペースは、濾過媒体の層、繊維の層、又は別の材料若しくは構造などの固体構造より、むしろ気体及び空間を画定する容量である。空間構造は濾過材料の下流層の構成によって画定することができ、又は濾過材料の下流層と繊維の上流層との間に配列された別個の構成要素/材料であることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本明細書に開示された技術と一致する例示濾過媒体を描く。
図2】本明細書に開示された技術と一致する別の例示濾過媒体を描く。
図3】差圧と濾過媒体の例による集塵との関係を示すグラフである。
図4】差圧と更なる濾過媒体の例による集塵との関係を示すグラフである。
図5】差圧と更なる濾過媒体の例による集塵との関係を示すグラフである。
図6】差圧と更なる濾過媒体の例による集塵との関係を示すグラフである。
図7】層の間の平均空隙距離と様々な濾過媒体の例に対して改善した粉塵保持容量との関係を示すグラフである。
図8】本明細書に開示された技術と一致する別の例示濾過媒体である。
図9】本明細書に開示された技術と一致する尚別の例示濾過媒体である。
図10】本明細書に開示された技術と一致する例示的流れ図である。
図11】差圧と様々な濾過材料層の波型深さによる集塵との関係を示すグラフである。
図12】差圧と様々な濾過媒体による集塵との関係を示すグラフである。
図13】例示濾過媒体構造を描く。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面は主に分かりやすくするために与えられ、その結果として一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。その上、様々な構造/構成要素は、これに限定されないが締結具及び同種のものを含み、描かれた実施形態の態様をより良く示すため、若しくはこのような構造/構成要素を含むことが本明細書に記載された様々な例示的実施形態を理解するために必要ではない場合に、図式的又は図の一部若しくは全てから取り除かれて示されることがある。しかし具体的な図面にこのような構造/構成要素の例示/記載がないことは、様々な実施形態の範囲をいかなる方法であっても限定すると解釈するべきではない。
【0018】
本技術は、添付図面に関連して様々な実施形態の以下の詳述を考慮すると、より完全に理解して認識し得る。
【0019】
本明細書に開示された技術は、濾過媒体の上流面上の改良された粉塵負荷を表す濾過媒体に関する。改良された粉塵負荷は、濾過媒体の有効寿命を延ばすことができる。本明細書に開示された技術と一致する濾過媒体は、概して流体フィルタである。様々な実装形態で、濾過媒体は、特に空気などの気体流体に対する粒子フィルタを対象とする。
【0020】
図1は、本明細書に開示された技術と一致する例示濾過媒体100を描く。濾過媒体100は、濾過材料の下流層110及び繊維の上流層120を有する。濾過材料の下流層110は波型又は溝付き構成である。繊維の上流層120は、概して非波型である(溝がない)。例示濾過媒体100及び対応する構成要素は、明らかに矛盾する場合を除いて、本明細書に記載された他の例と同じ構成要素、パラメータ、及び特性を有することができる。
【0021】
濾過材料の下流層110は、種々の型の濾過材料及び濾過材料の型の組み合わせであることが可能である。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110はセルロース繊維を含有する。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110は合成繊維を含有する。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110は高分子繊維を含有する。濾過材料の下流層110は、様々な実施形態で濾過材料の複数の層を組み込むことができる。様々な実施形態で、濾過材料の下流層110は、プリーツ加工されると、濾過材料の下流層110は、重力下で及び/又は濾過作動中に受けた力で、プリーツ構成を維持することができる剛性を示すという意味で自立式である。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110によって画定された波型は、自立式である濾過材料110の剛性を増加させる。一例では、濾過材料110の剛性は、ガーレー剛性を使用して数値化することができ、ガーレー剛性は、場合によっては少なくとも2000mgであることが可能である。しかし場合によっては、ガーレー剛性は2000mg未満であることが可能である。ガーレー剛性は、ガーレー剛性試験会議業界規格TAPPI#T543OM-16(2016)及びASTM D6125-97(2007)を使用して計算することができる。
【0022】
濾過材料の下流層110内に組み込まれた繊維の大きさは、繊維の型に依存することができる。概して濾過材料の下流層110内に組み込まれた繊維は、様々な繊維径を有する。濾過材料の下流層110内に組み込まれた繊維は、約4~30ミクロンの範囲の平均繊維径を有することができる。平均繊維径は、米国コロラド州Goldenに拠点を置くResAlta Research Technologies製のScandium Mソフトウェアを使用して決定される。濾過媒体の一部は、30試料の繊維及び代表的直径が使用者によって同定され、ソフトウェアに記録することができるように、走査電子顕微鏡(SEM)を通して観察される。ソフトウェアは、各繊維に対する断面を測定し、選択した全ての繊維に対する平均、最小、最大及び標準偏差を計算する。一部の実施形態では、濾過材料の下流層の繊維は、少なくとも20ミクロンの平均繊維径を有する。濾過材料の下流層110内に組み込まれた繊維は、例として4~20ミクロン、10~15ミクロン、15~20ミクロン、20~25ミクロン、又は10~30ミクロンの平均繊維径を有することができる。
【0023】
濾過材料の下流層110は、少なくとも10%の捕捉効率を有し、この場合、捕捉効率は、ASTM Standard F1215-89に従って20フィート/分(6.1メートル/分)で0.78ミクロンの単分散ポリスチレンラテックス球粒子を備えたプリーツ状でない平シート(これは波型又は非波型であることが可能である)に対して決定される。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110は、少なくとも20%の捕捉効率を有する。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110は、少なくとも90%の捕捉効率を有する。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110は、10%~80%、20%~40%、60%~99%、又は30%~70%の捕捉効率を有する。
【0024】
一例では、濾過材料の下流層110は、約80重量%のセルロース繊維を有する。一部の例では、濾過材料の下流層110は、約20重量%の結合剤を有する。結合剤は、例としてラテックス又はアクリルであることが可能である。濾過材料の下流層110の秤量は可変であるが、一例では秤量は96g/mである。
【0025】
濾過材料の下流層110の波型116は、濾過媒体100の長さLに交互にわたる複数の山112及び谷114を画定する。本明細書で使用する場合、「山」及び「谷」は、空間における波型の特定の方向を示すのではなく、むしろ本明細書で使用される用語「山」及び「谷」は反対方向に突起する波型を説明するためにある。本明細書に描かれた波型は概して正弦波であるが、波型は他の形状を有することができる。一部の実施形態では、波型は、溝の長さを下に延在する1つ又は複数の折目などの溝の曲率に不連続に組み込むことができる。更に山及び谷は概して等しく対向する一方で、一部の実施形態では、山は谷と異なる大きさを有することができる。
【0026】
濾過材料の下流層110の波型は、0.23mmを超える平均波型深さを有することができる。濾過材料の下流層110の波型は、概して4.0mm未満の平均波型深さを有する。様々な実施形態で、濾過材料110は、2.0mm未満の平均波型深さを有する。濾過材料の下流層110の波型は、1.5mm未満の平均波型深さを有することができる。一部の実施形態では、濾過材料の下流層110の波型は、0.23mm~0.65mmの平均波型深さを有する。波型深さDは、濾過材料110の山112と隣接した谷114との間のz方向距離として画定され、この場合、z方向は、濾過材料110の長さL及び幅Wに垂直である。平均波型深さは、濾過材料110にわたって測定した波型深さの試料の平均であり、これは濾過材料110の総波型深さの少なくとも5%、10%、15%又は20%の試料サイズを有することができる。
【0027】
繊維の上流層120は、概して濾過材料の下流層110の山112にわたって延在する。様々な実施形態で、繊維の上流層120は、濾過材料の下流層110に付着せず、濾過材料の下流層110から離断したままである。別法として繊維の上流層120は、一部の実施形態では接着剤で山112に結合することができ、他の実施形態では、繊維の上流層120内に繊維の少なくとも一部を形成する材料は、山112を形成する濾過材料の下流層110に自己接着する。繊維の上流層120は、例えば未硬化(又は湿った)繊維が濾過材料の下流層110にわたって堆積され、硬化(又は乾燥)されたままである時に、自己接着することができる。一部の実施形態では、繊維の上流層120は、繊維の上流層120内の繊維が実質的に互いに結合していないという意味で弛緩した繊維である。一部のこのような実施形態では、繊維の上流層120内の繊維は、互いに完全に結合していない。一部の実施形態では、繊維の上流層120はスクリム材料であることが可能である。スクリム材料は、例えば織物、不織布又はニット繊維であることが可能である。一部の実施形態では、繊維の上流層120は、例えば繊維の第1の層をスクリム材料と組み合わせる1つ又は複数の層を有することができる。
【0028】
繊維の上流層120は、概して濾過材料の下流層110の実質的に一部にわたって延在する。一部の実施形態では、繊維の上流層120は、濾過材料の下流層110全体にわたって延在する。濾過材料の下流層110は波型である一方で、繊維の上流層120は、非波型であり、概して平坦である。しかし濾過材料の下流層110の隣接した山112の間に位置付けられた繊維の上流層120の一部は、重力に応答して撓むことができるので、繊維の上流層120は完全に平坦ではない。更に繊維の上流層120内の一部の繊維は、濾過媒体100の長さL及び幅Wの方向によって画定された平面から外方に延在し、繊維の上流層120によって画定された基本平面を超えて延在することができる。概して言えば、繊維の上流層120は、実質的に濾過材料の下流層110の谷114にはない。
【0029】
濾過材料の下流層110によって画定された波型116は、濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間の空隙を画定する空間構造の型である。具体的には、波型116は空間構造を画定する。様々な実施形態で、層の間のこのような空隙は、濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間で画定された平均空隙距離Dmeanにより特徴付けることができる。現在描かれている例では、濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間で画定された幅方向の空隙距離は概して一定である。そのため平均空隙距離Dmeanは、濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間で長さLに沿った総断面積A(長さL及びZ方向に延在する平面における)を決定し、次いで断面積Aを濾過媒体100の長さLで割ることによって計算することができる。
【0030】
一部の実施形態では、濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間の平均空隙距離Dmeanは、0.11mmを超える。濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間の平均空隙距離Dmeanは、概して2.0mm未満である。濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間の平均空隙距離Dmeanは、様々な実施形態で1.0mm未満であることが可能である。濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間の平均空隙距離Dmeanは、0.7mm未満であることが可能である。
【0031】
本開示の目的のために、総断面積及び濾過材料の下流層110と繊維の上流層120との間の平均空隙距離Dmeanは、繊維の上流層120内の繊維が濾過材料の下流層110の山112を通過して谷114に向かって(層110と120との間の空隙に入って)延在しないと仮定する理論計算である。換言すると、計算は、繊維の上流層120の下流側が完全に平坦であると仮定する。
【0032】
概して繊維の上流層120の固体性は、濾過材料の下流層110の固体性より少ない。本明細書で使用する場合、「固体性」は、特定の圧力で測定した厚さにおける(気体及び空間よりむしろ)固体材料から構成される層の全容量の百分率である。固体性は、以下の方程式によって計算される。
【数1】
上式で、材料(濾過材料の層110又は繊維の層120など)の密度は、材料を形成する構成要素の密度(繊維の層120内の繊維密度など)で割る。材料の密度は、以下の方程式によって計算することができる。
【数2】
上式で、厚さは材料(繊維の層120など)からなる。本開示の目的のために、材料の厚さは、材料上に0.07プサイを加える直径1.129インチ(1平方インチ)を有する負荷のないノギス(具体的には米国マサチューセッツ州Framinghamに拠点を置くB.C.Ames Incorporatedによって製造されたAmes Thickness Tester)で決定される。その結果、本明細書に開示されたような材料の固体性は、厚さ測定値を得るために材料に加えた0.07プサイに基づいて計算するべきであると理解される。
【0033】
繊維の上流層120は、概して10%未満の固体性を有する。一部の実施形態では、繊維の上流層120は8%未満の固体性を有する。一部の実施形態では、繊維の上流層120は2%~9%の固体性を有する。
【0034】
繊維の上流層120は、概して濾過材料の下流層110の秤量より少ない秤量を有する。繊維の上流層120は、1~45g/m又は15~40g/mの秤量を有することができる。一部の実施形態では、繊維の上流層の秤量は約21g/m又は30g/mである。一部の実施形態では、繊維の上流層120の秤量は、2~10g/mの範囲の秤量を有することができる。
【0035】
様々な実施形態で、繊維の上流層120は、10ミクロンを超える平均繊維径を有する繊維を含有する。様々な実施形態で、繊維の上流層120は、少なくとも15ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含有する。一部の実施形態では、繊維の上流層120は、標準偏差2を持つ少なくとも20ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含有する。繊維の上流層120は、1.0mm未満の平均繊維径を有する繊維を含有する。繊維の上流層120は、概して0.5mm未満の平均繊維径を有する繊維を含有する。繊維の上流層120は、0.1mm未満の平均繊維径を有する繊維を含有することができる。一部の実施形態では、繊維の上流層120は、濾過材料の下流層110内に含有された繊維より粗い繊維を含有することができる。
【0036】
繊維の上流層120は、様々な型の繊維及び繊維の組み合わせを含有することができる。繊維の上流層120内の繊維は、実質的にメルトブローン若しくはスパンボンド繊維のように連続、不連続、又はそれらの組み合わせであることが可能である。一部の実施形態では、繊維の上流層120は高分子繊維である。一部の実施形態では、繊維の上流層120内の複数の繊維は、例示的皺122などの皺が付いている。繊維内の皺122は、折目又は襞に類似した繊維の曲率が不連続である。このような皺が付いた繊維は、繊維の上流層120に嵩高性を追加することができ、これは例えば繊維の上流層120の厚さを増加することにより、又は繊維の上流層120の同じ厚さでの秤量を低減することにより相対固体性を低減することができる。
【0037】
様々な実施形態で、繊維の上流層120は、繊維の上流層120が剛性を示さず、重力を受けてプリーツ構成を維持するためにプリーツ加工できないという意味で自立式ではない。繊維の上流層120は、濾過材料の下流層110に直接接触することができる。繊維の上流層120は、接着剤(接着剤が使用される場合)を除いて、繊維の上流層120と濾過材料の下流層110との間に介在する材料がないという意味で濾過材料の下流層110に直接連結することができる。
【0038】
本出願の濾過媒体100は様々な他の構成層を組み込むことができる一方で、様々な実施形態で、繊維の上流層120は濾過媒体内のエンド層(上流表層)である。そのため繊維の上流層120は、濾過媒体100に入る粉塵に最大に曝されるように位置付けられる。
【0039】
上に論じたように一部の実施形態では、繊維の上流層は、図2に描かれているスクリム材料上に堆積した繊維の第1の層などの複数の層を有することができる。図1を参照して上に記載された実施形態に類似して、現在記載されている濾過媒体200は、濾過材料の下流層210及び繊維の上流層220を有する。濾過材料の下流層210は、波型構成であり、複数の交互の山212及び谷214をその長さに沿って画定する。繊維の上流層220は、濾過材料の下流層210の山212にわたって延在する。繊維の上流層220は、概して非波型であり、概ね平坦とみなすことができる。例示濾過媒体200及び対応する構成要素は、明らかに矛盾する場合を除いて、本明細書に記載された他の例と同じ構成要素、パラメータ、及び特性を有することができる。
【0040】
図1を参照して記載された実施形態と違い、現行例では、繊維の上流層220は、繊維の第1の層222及び支持層224を有する。支持層224は、濾過材料の下流層210と繊維の第1の層222との間に配列される。支持層224は、濾過材料の下流層210の波型によって画定された山212と接触する。支持層224は、接着剤又は代替手法を通して山212に結合することができ、一部の実施形態では、支持層224及び濾過材料の下流層210は離断される。一部の例では、支持層224は、支持層224が剛性を有し、剛性を通して支持層224はプリーツ加工できるという意味で概して自立式である一方で、他の実施形態では支持層224は自立式ではない。支持層224は種々の材料及び材料の組み合わせであることが可能であり、一部の実施形態では、支持層224は、ワイヤ又は高分子網などの網目である。概して支持層224自体は、0.78ミクロンの粒子を濾過する時に濾過効率又は圧力降下を示さない。
【0041】
図3は、ISO Fine Test Dustを使用して、3つの異なる例示濾過媒体に対する集塵及び差圧を測定する試験結果を描く。それぞれの第1の比較例310、第2の比較例320、及び第3の比較例330は、それぞれがセルロース媒体の比較的下流のシートに当接する比較的上流のスクリム層を有する濾過材料の非波型下流層を組み込む。濾過材料の各非波型下流層は、同じ成分及び濾過特性を有する。
【0042】
第1の比較例310は、濾過材料の下流層のみである。第2の比較例320及び第3の比較例330は、それぞれが濾過材料の下流層に当接する繊維の上流層を組み込む。繊維の各上流層は、スクリム層の上流層の上に湿式堆積するポリエチレン・ポリプロピレン(PE/PP)複合繊維を含有する。第2の比較例320に使用した繊維の第1の上流層は、12%の固体性、21.5g/mの秤量、及び30.45ミクロンの平均繊維径を有する。第3の比較例330内の繊維の第2の上流層は、3%の固体性、21.5g/mの秤量、及び27ミクロンの平均繊維径を有する。各比較例を試験するために、スクリム(第2及び第3の比較例に対する繊維の上流層を有する)並びにセルロース媒体のシートの周囲は、試験器具により一緒に締め付けられる。各比較例310、320、330は2回試験した。
【0043】
図3のグラフは、第3の比較例330が、約50g/mの粉塵を負荷後に第1の比較例310及び第2の比較例320より低い差圧を濾過媒体にわたって有することを実証する。12%の固体性を有する繊維の上流層が存在すると、濾過媒体の寿命にあまり顕著な影響を与えないが、3%の固体性を有する繊維の上流層が存在すると、濾過媒体の寿命に顕著な影響を与えることをデータは示唆する。現行技術に一致した様々な実施形態で、繊維の上流層は10%未満の固体性を有する。
【0044】
図4は、ISO Fine Test Dustを使用して、3つの異なる例示濾過媒体に対する集塵及び差圧を測定する更なる試験結果を描く。第4の比較例410、第5の比較例420、及び第6の比較例430は、それぞれが図3図3は、セルロース媒体の比較的下流の層と当接する比較的上流のスクリム層を有する)を参照して上に論じた濾過材料の非波型下流層を使用する。第4の比較例410は濾過材料の下流層のみであり、この場合、スクリム層及びセルロース媒体は、試験のためにそれらの周囲に一緒に締め付けられる。第5の比較例420及び第6の比較例は、それぞれがスクリム層の上に湿式堆積した繊維の上流層を組み込む。第5の比較例420の繊維の第3の上流層は、21.5g/mの秤量、6%の固体性を有するポリエチレンテレフタレート(co-PET)複合繊維であり、繊維は15ミクロンの平均繊維径を有する。第6の比較例430の繊維の第4の上流層は、21.5g/mの秤量、3%の固体性を有するPE/PP複合繊維であり、繊維は30ミクロンの平均繊維径を有する。試験器具は、試験のためにそれらのそれぞれの周囲でセルロース媒体のシートに上流繊維層を有するスクリムを締め付ける。
【0045】
図4のグラフは、第6の比較例430が、少なくとも約50g/mを超える粉塵を負荷後に第4の比較例410及び第5の比較例420より低い差圧を有することを実証する。15ミクロンの平均繊維径を有する繊維の上流層が存在すると、濾過媒体の寿命にあまり好都合な影響を与えることを表さないが、30ミクロンの平均繊維径を有する繊維の上流層が存在すると、濾過媒体の寿命に好都合な影響を与えることを表すことをデータは示唆する。一部の実施形態では、繊維の上流層は、15ミクロンを超える平均繊維径を有する。現行技術と一致した様々な実施形態で、繊維の上流層は、標準偏差2を持つ少なくとも20ミクロンの平均繊維径を有する。
【0046】
上に述べたように、ISO Fine Test Dustは、図4に関連した試験に使用し、この場合、粉塵粒子は特定のサイズ範囲及び分布を有する。濾過する粒子が、ISO Fine Test Dustと異なるサイズ範囲及び/又はサイズ分布を有する一部の他の実装形態では、繊維の上流層内の繊維の異なる平均繊維径は、繊維の上流層がない媒体と比べて濾過媒体の寿命の向上を実証することがある。一部のこのような実装形態では、繊維の上流層は、10ミクロン、12ミクロン、14ミクロン又は15ミクロンの平均繊維径を有することができる。一部のこのような実装形態では、繊維の上流層は、少なくとも10ミクロン、12ミクロン、14ミクロン又は15ミクロンの平均繊維径を有することができる。
【0047】
図5は、ISO Fine Test Dustを使用して、4つの異なる例示濾過媒体に対する集塵及び差圧を測定する更なる試験結果を描く。比較例のそれぞれは、セルロース媒体のシートである濾過材料の下流層を組み込む。セルロース媒体の各シートは、約80%のセルロース繊維及び20重量%の結合剤、並びに15.8ミクロンの平均繊維径を有する。
【0048】
第7の比較例510及び第8の比較例520は、それぞれが約96.1g/mの秤量及び25%の捕捉効率を有するセルロース媒体の非波型シートを有する。第7の比較例510は、セルロース媒体のシートのみである。第8の比較例520は、30g/mの秤量、7%の固体性を有するポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン(PET/PP)複合繊維から構成されたスクリム層であり、38ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含有する繊維の上流層を組み込む。
【0049】
第9の比較例530及び第10の比較例540におけるセルロース媒体のシートは、それぞれが114.5g/mの秤量及び33%の捕捉効率を有する。第9の比較例530及び第10の比較例540のセルロース媒体のシートは、それぞれが0.58mmの平均波型深さを画定する波型である。第9の比較例530は、波型構成のセルロース媒体のシートのみである。第10の比較例540は、波型濾過材料の上流側に当接する繊維の上流層を追加として有する。第10の比較例540における繊維の上流層は、第8の比較例520の繊維の上流層と同じである。そのため第10の比較例540における繊維の層は、30g/mの秤量、7%の固体性を有し、38ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含有する。
【0050】
試験のために、例示のそれぞれの濾過媒体は、それらのそれぞれの周囲に締め付けられる。例示が繊維の上流層を組み込む場合は、繊維の上流層及びセルロース媒体のシートは、繊維の上流層がセルロース媒体の波型シートの上流側に当接するように、試験のためにそれらの周囲に一緒に締め付けられる。
【0051】
図5は、波型下流媒体層を(第10の比較例540の)非波型上流繊維層と組み合わせると、少なくとも約100g/mを超える粉塵を負荷後により低い差圧を有することを実証することを表し、これは濾過媒体の寿命に好都合な影響を与える。
【0052】
図6も、やはり6つの異なる例示濾過媒体に対する集塵及び差圧を測定する試験結果を描く。各例示濾過媒体は、上に論じた第7及び第8の比較例と一致するセルロース媒体のシートである濾過材料の下流層を有する。第11の比較例610は、セルロース媒体の非波型シートのみである。第12の比較例620は、繊維の上流層と当接するセルロース媒体の非波型シートである。第13の比較例630、第14の比較例640、第15の比較例650及び第16の比較例660は、それぞれが繊維の当接する上流層を有するセルロース媒体の下流波型シートである。図6における関連した比較例のそれぞれの繊維の上流層は、上に論じた第10の比較例540における繊維の層と同じである。
【0053】
第13、第14、第15及び第16の比較例は、異なる平均波型深さを備えた波型を有する。第13の比較例630によって画定された波型は、0.23mmの平均波型深さを有する。第14の比較例640によって画定された波型は、0.39mmの平均波型深さを有する。第15の比較例650によって画定された波型は、0.52mmの平均波型深さを有する。第16の比較例660によって画定された波型は、0.65mmの平均波型深さを有する。
【0054】
繊維の上流層を濾過材料(第12の比較例620)の非波型下流層に組み込むことにより、濾過材料(第11の比較例610)の非波型層のみに比べて濾過寿命が著しく増加することをデータは示す。更に繊維の非波型上流層を組み込む濾過媒体構造では、(第13の比較例630の)0.23mmの最大波型深さを有する下流濾過材料は、粉塵が濾過媒体のそれぞれに負荷する際に、上流繊維層及び波型を持たない下流濾過材料(第12の比較例620)を備えた濾過媒体構造に比べて、差圧が酷似している(又は極めてわずかに低減する)ことを表す。
【0055】
濾過材料(第13~第16の比較例)の波型下流層を組み込む比較例のそれぞれは、少なくとも150g/mの最小粉塵負荷(第16の比較例の場合)だが、一部の例では50g/m又は100g/mの最小粉塵負荷で非波型下流層(第12の比較例620)を有する比較例より低い圧力降下を有する。
【0056】
図6に示した結果は驚異的である。第16の比較例660は、約70g/mの粉塵負荷を受けた比較例の残りの圧力降下を超える圧力降下を有することを表す。(第13の比較例630の)0.23mmの最大波型深さを有する媒体は、粉塵が濾過媒体のそれぞれに負荷する際に、波型を持たない(第12の比較例620)下流濾過材料を備えた濾過媒体構造の非波型媒体に酷似した挙動をする。
【0057】
試験は、図6に示した圧力降下の向上が濾過材料の下流層の平均波型深さと相関するかどうかを判定するために行った。図11は、異なる平均波型深さを有するセルロース媒体の2つの波型シートのみ(それぞれは繊維の上流層がない)に比べた、セルロース媒体の非波型シートのみである(繊維の上流層がない)図6の第11の比較例610に関連したデータを示す。第1のセルロース媒体710は0.65mmの平均波型深さを有し、第2のセルロース媒体720は0.23mmの平均波型深さを有する。驚いたことに、図11は、繊維の上流層がなく、セルロース媒体のみの平均波型深さは、粉塵が媒体上に負荷される際に媒体の差圧が低減することを表さないことを実証することを表す。実際に、第1のセルロース媒体710及び第2のセルロース媒体720の波型は、粉塵が媒体上に負荷する際に、第11の比較例610の非波型セルロース媒体に比べてわずかに増加した差圧を有することを表す。
【0058】
一方図7は、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間の平均空隙距離により、第12の比較例620、第13の比較例630、第14の比較例640、第15の比較例650及び第16の比較例660(図6を参照して上に論じた)の粉塵保持容量の向上を示す。粉塵保持容量は、9.6インチHO(2388Pa)の圧力降下、10.5フィート/分(5.33cm/秒)の流量でISO Fine Test Dustにより決定される。粉塵保持容量の向上は、第12の比較例620の粉塵保持容量に基づいた百分率であり、これは、濾過材料の下流層が非波型であるので、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間の平均空隙距離はゼロである。第13の比較例630、第14の比較例640、第15の比較例650及び第16の比較例660のそれぞれは、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間に、図1におけるDmeanの計算の検討で上に記載したように計算された平均空隙距離を有する。
【0059】
図7のグラフは、上述した試験パラメータで粉塵保持容量は、平均空隙距離が0.11mmを超える時に、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間の平均空隙距離の増加がほとんど直線的に向上することを示す。繊維の上流層及び/又は濾過材料の下流層が代替構成(繊維の代替の型及び繊維の組み合わせから構築されるような)を有する時、最小平均空隙距離は0.11mmと異なることが可能である。「最小平均空隙距離」は層の間の平均空隙距離として画定され、その層の上で媒体の粉塵保持容量が約ゼロの層の間の平均空隙距離に比べて向上を示す。
【0060】
図8は、本明細書に開示された技術と一致する別の例示濾過媒体800を描く。図1及び図2に描かれた例示的実施形態に類似して、濾過媒体800は、繊維の上流層820と当接する濾過材料の下流層810を有する。繊維の上流層820は、図2を参照して上に記載した支持層に類似した支持層を有することができる。繊維の上流層820は、濾過材料の下流層810上の空間構造830と直接接触することができる。例示濾過媒体800及び対応する構成要素は、明らかに矛盾する場合を除いて、本明細書に記載された他の例と同じ構成要素、パラメータ、及び特性を有することができる。
【0061】
濾過材料の下流層810は非波型であるが、現在描かれている例示濾過媒体800は、繊維の上流層820と濾過材料の下流層810との間でz方向に特定の平均空隙距離Dmean、例えば0.11mm超、及び2.0mm、1.0mm又は0.7mm未満の平均空隙距離Dmeanなどに達成するための別の構造を実証する。具体的には、濾過材料の下流層810上の空間構造830は、繊維の上流層820に向かってz方向に突起する。現行例では、空間構造830は、濾過媒体800の幅Wに沿って延在し、特定の増加で濾過媒体800の長さLにわたって離間された、一連の離間した細長いリブである。
【0062】
空間構造830は、濾過材料の下流層810自体によって画定することができる。例えば空間構造830は、エンボス加工などを通して濾過材料の下流層810を形状することによって形成することができる。一部の他の実施形態では、空間構造830は、繊維の上流層820が濾過材料の下流層810の上流側812上に堆積する前に、濾過材料の下流層810の上流側812又は繊維の上流層820の下流面822上に堆積した別個の構成要素であることが可能である。例として、空間構造830は、ホットメルトポリマ、エポキシ樹脂、又は未硬化状態で堆積し、次いで硬化することができる接着剤であることが可能である。別の例として、空間構造は、繊維の上流層820及び濾過材料の下流層810の一方又は両方に結合される予め形成された構造成分であることが可能である。
【0063】
濾過材料の層800の間の空間は概して幅W方向に沿って均一であるので、繊維の上流層820と濾過材料の下流層810との間の平均空隙距離Dmeanは、長さL方向に平均空隙距離Dmeanとほぼ等しくなる。長さL方向の平均空隙距離Dmeanは、例えば層の間の空隙の総断面積A(長さL及びz方向に延在する平面)を計算し、濾過材料の下流層の図1を参照して上に論じたものと類似して、断面積Aを長さLで割ることによって計算することができる。平均空隙距離Dmeanは、概して層の間の最大空隙距離Dmaxより小さくなり、この場合、層の間の最大空隙距離Dmaxは、空間構造830の山832と濾過材料の下流層810の上流側812との間のz方向の空隙距離に基づいて計算することができる。
【0064】
最大空隙距離Dmaxは、図1を参照して上に論じたように、平均波型深さに類似した平均として計算することができる。空間構造830が濾過材料の下流層810及び繊維の上流層820と接触する場所では、層810と820との間の空隙距離は、空間構造830で層810と820との間に空隙がないのでゼロである。一部の他の実施形態では、平均最大空隙距離Dmaxは4.0mm未満である。一部の実施形態では、平均最大空隙距離Dmaxは2.0mm未満である。一部の実施形態では、平均最大空隙距離Dmaxは1.5mm未満である。
【0065】
図9は、本明細書に開示された技術と一致する別の例示濾過媒体900を描く。この例示濾過媒体900は、概して図8を参照して上に記載した例示濾過媒体と一致し、明らかに矛盾する場合を除いて、本明細書に記載された他の例と同じ構成要素、パラメータ、及び特性を有することができる。濾過媒体900は、繊維の上流層920上で空間構造930と当接する濾過材料の下流層910を有する。繊維の上流層920は支持層を有することも有さないことも可能である。
【0066】
濾過媒体の下流層910は非波型である一方で、現在描かれている例示濾過媒体900は、繊維の上流層920と濾過材料の下流層910との間の特定の平均空隙距離Dmean、例えば0.11mm超、及び2.0mm、1.0mm又は0.7mm未満の平均空隙距離Dmeanなどに達するための別の構造を実証する。具体的には、濾過材料の下流層910上の空間構造930は、繊維の上流層920に向かってz方向に突起する。現行例では、空間構造930は、濾過媒体900の幅W及び長さLにわたって離間する一連の分離した膨らみを有する。図8の例に類似して、空間構造930は、濾過材料の下流層910自体によって画定することができ、又は空間構造930は、濾過材料の下流層910の上流側912若しくは上述した繊維の上流層920の下流面922に堆積する個別の構成要素であることが可能である。
【0067】
濾過媒体900の層の間の空間は、幅W又は長さL方向に沿って均一ではないので、平均空隙距離Dmeanは、両方向の測定値に基づいて計算される。具体的には、平均空隙距離Dmeanは、繊維の上流層920と濾過材料の下流層910との間の総容量Vを計算すること、及び総容量Vを試料の面積(これは長さLに幅Wを掛ける)で割ることによって計算することができる。平均空隙距離Dmeanは、概して層の間の最大空隙距離Dmaxより小さくなり、この場合に層の間の最大空隙距離Dmaxは、空間構造の山932と濾過材料の下流層910の上流側912との間のz方向の空隙距離に基づいて計算することができる。最大空隙距離Dmaxは、図1を参照して上に論じたような平均波型深さに類似した手法で、濾過媒体900にわたる複数の試料の場所における平均として計算することができる。一部の実施形態では、平均最大空隙距離Dmaxは4.0mm未満である。一部の実施形態では、平均最大空隙距離Dmaxは2.0mm未満である。一部の実施形態では、平均最大空隙距離Dmaxは1.5mm未満である。
【0068】
図10は、本明細書に開示された技術の実施形態と一致する方法1000を描く。濾過材料は概ね獲得され1010、空間構造は生成され1020、繊維の層は濾過材料上に堆積される1030。
【0069】
濾過材料は、本明細書に記載された濾過材料と一致することが可能である。概して濾過材料は少なくとも10%の捕捉効率を有し、一部の実施形態では、濾過材料は20%~40%の捕捉効率を有する。濾過材料は概して繊維を組み込み、一部の実施形態では、4~30ミクロンの平均繊維径を有することができる。濾過材料は、セルロース繊維、合成繊維、及び同種のものを含有することができる。一部の実施形態では、濾過材料は、セルロース繊維などの湿式堆積繊維によって構築され、この場合、繊維で形成されたスラリは濾過材料を生成するために乾燥される。
【0070】
空間構造は、概して濾過材料に関連して生成され1020、空間構造は種々の手法を通して生成することができる1020。例えば濾過材料は波型であることが可能である。このような例では、濾過材料の長さは、濾過材料(図1及び2に描かれたような)の長さにわたって交互に山と谷を生成する波型器具を通過する。波型は、この文書を通して論じた波型と一致することが可能である。別の例では、空間構造は、濾過材料の上流面にホットメルトポリマを堆積することによって生成される1020。尚別の例では、空間構造は、濾過材料上に予め形成した構成を結合することによって生成される1020。
【0071】
繊維の層は、空間構造上に堆積される1030。具体的には、繊維の層は、濾過材料の上流側に、より具体的には、濾過材料上の空間構造にわたって堆積される1030。濾過材料が波型である実施形態では、繊維の層は、濾過材料の波型の山にわたって延在するように堆積される1030。繊維の層は、繊維の層を予め形成し、次いで空間構造にわたって繊維の予め形成した層を置くことにより、空間構造上に堆積することができる1030。例えば繊維の層は、湿式堆積工程によって形成することができ、繊維の湿式堆積層は空間構造にわたって堆積することができる1030。一部の代替実施形態では、上に述べたように、空間構造は繊維の上流層の下流面に堆積することができる。このような実施形態では、空間構造を有する繊維の上流層は、濾過材料の下流層に結合することができる。
【0072】
一部の実施形態では、繊維は、シース/コア構造又は並列構造を有する複合繊維などの種々の構成を生成するために、共押出工程を使用して構築される。このような実施形態では、繊維は、ステープル繊維として切断し、繊維の層を形成するために支持層上に湿式堆積することができる。
【0073】
別法として、空間構造上に繊維を堆積する1030行為により、繊維の層を形成することができる。一部の実施形態では、繊維の層は、空間構造上に繊維をエレクトロスピニングすることによって堆積される1030。一部の実施形態では、繊維の層は、空間構造上に高分子繊維をメルトブローすることによって堆積される1030。一部の実施形態では、繊維の層は、空間構造上に高分子繊維を堆積するために、スパンボンド技術を使用することによって堆積される1030。様々な実施形態で、繊維の層は、濾過材料の空間構造に自己接着する。繊維の層は、概ね平坦な構成を画定するように堆積される1030が、上に論じたように必ずしも完全に平坦ではない。
【0074】
様々な実施形態で、繊維の層は、濾過材料の空間構造上に直接堆積される1030。一部の他の実施形態では、繊維の層は支持層上に堆積され1030、支持層は(図2に描かれた構成と類似した構成を達成するために)濾過材料の空間構造に結合される。一部の実施形態では、支持層は、濾過材料の空間構造に結合されず、濾過材料の空間構造に当接するように位置付けられる。支持層は、図2を参照して上に記載した支持層と類似することが可能である。
【0075】
上に論じたように、繊維の層内の繊維は、少なくとも10ミクロン及び上により詳細に記載された範囲の平均繊維径を有する。一部の実施形態では、繊維の層内の複数の繊維は皺が付いている。更に上に論じたように、一部の実施形態では、繊維の層は自立式ではない。
【0076】
図12は、第15の比較例650の差圧を第17の比較例670と比較する試験結果を示し、この場合に第15の比較例650は、0.52mmの平均深さに波型のセルロース媒体の下流シート、及び30g/mの秤量、7%の固体性を有するPET/PP複合繊維から構成されたスクリム層であり、38ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含有する繊維の当接する実質的に平坦な上流層を有する。第17の比較例670は、繊維の上流層が0.52mmの平均波型深さも含む波型であることを除いて、第15の比較例と同じセルロース媒体の波型下流シート及び繊維の同じ上流層を使用する。繊維の上流層は、セルロース媒体によって画定された波型の山が、図13に描かれた構造に類似した繊維の上流層によって画定された波型の谷に当接するように、セルロース媒体の下流層上に位置付けられる。試験のために、繊維の波型の上流層は、それらのそれぞれの周囲でセルロース媒体の下流シートに締め付けられる。このような構成は、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間の平均空隙距離が増加する。
【0077】
第17の比較例670が試験され、第15の比較例650に関連した2組のデータと比較した。図12は、粉塵が各媒体に負荷される際に、2つの媒体にわたる差圧にあまり顕著な差がないことを示唆する。具体的には、繊維の上流層を波型にすることに関連した利点は表れていない。
【0078】
例示的実施形態
実施形態1.
山及び谷を画定する波型構成における濾過材料の下流層であって、濾過材料の下流層は、少なくとも10%の捕捉効率及び2.0mm未満の平均波型深さを有する、濾過材料の下流層と、
濾過材料の下流層の山にわたって延在する繊維の上流層であって、繊維の上流層は、少なくとも10ミクロンの平均繊維径を有し、繊維の上流層は10%未満の固体性を有する、繊維の上流層とを含む、濾過媒体。
【0079】
実施形態2.
繊維の上流層内の複数の繊維は皺が付いている、実施形態1及び3~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0080】
実施形態3.
濾過材料の下流層は、20%~40%の捕捉効率を有する、実施形態1~2及び4~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0081】
実施形態4.
濾過材料の下流層はセルロース繊維を含む、実施形態1~3及び5~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0082】
実施形態5.
セルロース繊維は湿式セルロース繊維を含む、実施形態4に記載の濾過媒体。
【0083】
実施形態6.
濾過材料の下流層は合成繊維を含む、実施形態1~5及び7~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0084】
実施形態7.
繊維の上流層は高分子繊維を含む、実施形態1~6及び8~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0085】
実施形態8.
濾過材料の下流層は、4~30ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含む、実施形態1~7及び9~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0086】
実施形態9.
繊維の上流層は自立式ではない、実施形態1~8及び10~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0087】
実施形態10.
繊維の上流層はエンド層であり、繊維の上流層は濾過材料の下流層と直接接触する、実施形態1~9及び11~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0088】
実施形態11.
濾過材料の下流層は、0.23mmを超える平均波型深さを有する波型を画定する、実施形態1~10及び12~13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0089】
実施形態12.
繊維の上流層は非波型である、実施形態1~11及び13のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0090】
実施形態13.
濾過材料の下流層は自立式である、実施形態1~12のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0091】
実施形態14.
濾過媒体を構築する方法であって、
濾過材料の層上に空間構造を生成することであって、濾過材料は少なくとも10%の捕捉効率を有する、生成することと、
濾過材料の空間構造にわたって繊維の層を堆積することであって、繊維の層は少なくとも10ミクロンの平均繊維径を有する、堆積することとを含む方法。
【0092】
実施形態15.
繊維の層内の複数の繊維は皺が付いている、実施形態14及び16~24のいずれか一項に記載の方法。
【0093】
実施形態16.
濾過材料の層は20%~40%の捕捉効率を有する、実施形態14~15及び17~24のいずれか一項に記載の方法。
【0094】
実施形態17.
濾過材料の層は湿式セルロース繊維を含む、実施形態14~16及び18~24のいずれか一項に記載の方法。
【0095】
実施形態18.
濾過材料の層は合成繊維を含む、実施形態14~17及び19~24のいずれか一項に記載の方法。
【0096】
実施形態19.
繊維の層は自立式ではない、実施形態14~18及び20~24のいずれか一項に記載の方法。
【0097】
実施形態20.
濾過材料の層は、4~30ミクロンの平均繊維径を有する繊維を含む、実施形態14~19及び21~24のいずれか一項に記載の方法。
【0098】
実施形態21.
空間構造を形成することは、濾過材料の層内に波型を形成することを含む、実施形態14~20及び22~24のいずれか一項に記載の方法。
【0099】
実施形態22.
濾過材料の層は、0.23mmを超える平均波型深さを有する波型である、実施形態14~21及び23~24のいずれか一項に記載の方法。
【0100】
実施形態23.
濾過材料の層は、0.23mmを超える平均波型深さを有する波型である、実施形態14~22及び24のいずれか一項に記載の方法。
【0101】
実施形態24.
空間構造を形成することは、濾過材料の層の上流面に空間構造を堆積することを含む、実施形態14~23のいずれか一項に記載の方法。
【0102】
実施形態25.
少なくとも10%の捕捉効率を有する濾過材料の下流層と、
少なくとも10ミクロンの平均繊維径及び10%未満の固体性を有する繊維の上流層と、
繊維の上流層と0.11mmを超える濾過材料の下流層との間の平均空隙距離を画定する空間構造とを含む濾過媒体。
【0103】
実施形態26.
濾過材料の下流層は、濾過媒体の長さ及び幅に垂直方向に突起する空間構造を有する、実施形態25及び27~34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0104】
実施形態27.
空間構造は、濾過材料の下流層によって画定された波型である、実施形態25~26及び28~34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0105】
実施形態28.
空間構造は、濾過材料の下流層によって画定されたエンボス加工である、実施形態25~27及び29~34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0106】
実施形態29.
空間構造は、繊維の上流層と濾過材料の下流層との間に配列された堆積である、実施形態25~28及び30~34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0107】
実施形態30.
繊維の上流層は自立式ではない、実施形態25~29及び31~34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0108】
実施形態31.
繊維の上流層は非波型である、実施形態25~30及び32~34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0109】
実施形態32.
濾過材料の下流層は非波型である、実施形態25~31及び33~34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0110】
実施形態33.
濾過材料の下流層は自立式である、実施形態25~32及び34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0111】
実施形態34.
繊維の上流層と濾過材料の下流層との間の平均空隙距離は1.0mm未満である、実施形態25~33のいずれか一項に記載の濾過媒体。
【0112】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、語句「構成される」は、特定の課題を実行し、若しくは特定の構成を採用するように構築又は構成されるシステム、装置、或いは他の構造を記載することにも留意されたい。単語「構成される」は、「配置される」、「構築される」、「製造される」、及び同種のものなどの類似の単語と交換可能に使用することができる。
【0113】
本明細書における全ての発行文献及び特許出願は、本技術が関係する技術分野の当業者の基準を示す。全ての発行文献及び特許出願は、個々の発行文献又は特許出願が参照により詳細に個別に示されたかのように、同様に参照により本明細書に組み込まれる。
【0114】
本明細書は、本主題の適合又は変形を網羅することを意図する。上記は例示を意図するものであり、限定を意図するものではないことを理解されたい。
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