(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】変調アグノスティック・ユニタリブレイド分割多重化信号変換のためのシステム、方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04J 99/00 20090101AFI20240104BHJP
H04B 7/0413 20170101ALI20240104BHJP
H04L 27/34 20060101ALI20240104BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
H04J99/00
H04B7/0413
H04L27/34
H04L27/26 100
(21)【出願番号】P 2021578070
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(86)【国際出願番号】 US2020039606
(87)【国際公開番号】W WO2021003054
(87)【国際公開日】2021-01-07
【審査請求日】2023-05-22
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519169742
【氏名又は名称】ランパート コミュニケーションズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン,マシュー,ブランドン
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-515268(JP,A)
【文献】特開2014-183460(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0111219(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 99/00
H04B 7/0413
H04L 27/34
H04L 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムのプロセッサを介し、ブロックサイズを選択することと、
前記プロセッサを介し、複数のビットに基づき、変調方式に関連するコンステレーション図に関連する一組のコンステレーション点を識別することと、
前記プロセッサを介し、前記一組のコンステレーション点に基づき複数のシンボルブロックを生成することであって、前記複数のシンボルブロックの各シンボルブロックは、前記ブロックサイズに等しいサイズを有し、及び前記一組のコンステレーション点からのコンステレーション点のサブセットを含む
、ことと、
前記プロセッサを介し、複数の複素数を生成するために、ユニタリブレイド分割多重化(UBDM)変換を前記複数のシンボルブロックの各シンボルブロックへ適用することと、
前記プロセッサを介し、前記複数の複素数を送信することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記通信システムは直交振幅変調(QAM)、振幅位相シフトキーイング(APSK)変調又は直交周波数多重方式のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記通信システムは無線通信システムである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記通信システムは有線通信システムである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記通信システムは光ファイバ通信システムである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記一組のコンステレーション点を識別することは、受信された複数のビットを前記コンステレーション図へマッピングすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記一組のコンステレーション点を識別することは、グレイコードを使用することにより受信された複数のビットを前記コンステレーション図へマッピングすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記変調方式を使用することにより前記複数の複素数を表す少なくとも1つの信号の送信を引き起こすことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
通信システムのプロセッサを介し、複数の入力ビットを受信することと、
前記プロセッサを介し、(1)複数のシンボルを生成するために、前記複数の入力ビットと変調方式に関連するコンステレーション図に関連するデータとに基づきビット・ツー・シンボルマッピングを行うことにより、及び(2)複数の複素数を生成するためにユニタリブレイド分割多重化(UBDM)変換を前記複数のシンボルへ適用することにより、前記複数の入力ビットを複数の複素数へ変換することと、
前記プロセッサを介して所定変調技術を使用することにより、その後の処理のために前記複数の複素数を送信することであって、前記その後の処理は、前記複素数の表現を含む信号を送信するために前記変調方式を行うことを含む
、ことと
を含む、方法。
【請求項10】
前記UBDM変換は複数の非線形層及び複数の線形層を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記所定変調技術は、直交振幅変調(QAM)、振幅位相シフトキーイング(APSK)変調又は直交周波数多重方式のうちの1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記通信システムは無線通信システムである、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記通信システムは有線通信システムである、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記通信システムは光ファイバ通信システムである、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記ビット・ツー・シンボルマッピングはグレイコードを使用することにより行われる、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記その後の処理はパルス整形又は少なくとも1つのフィルタの適用のうちの1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記変調方式を使用することにより前記複数の複素数を表す少なくとも1つの信号の送信を引き起こすことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
変調アグノスティック
ユニタリブレイド分割多重化(UBDM
)信号変換の方法であって、
複数の入力ビットを受信することと、
複数のシンボルを識別するためにビット・ツー・シンボルマップを使用することにより前記複数の入力ビットの各入力ビットをマッピングすることと、
前記複数のシンボルからのシンボルのサブセットをそれぞれがサイズNを有する複数のブロックへグループ分けすること
であって、Nは自然数である、ことと、
複数の複素数を生成するためにUBDM変換を前記複数のブロックの各ブロックへ適用することと、
結果として得られる複素数を送信することと
を含む、方法。
【請求項19】
前記結果として得られる複素数を、パルス整形又はフィルタ適用のうちの少なくとも1つのために、通信システムの下流部分に送信する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複素数を送信することに先立つ逆フーリエ変換の前記適用を含まない、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
拡散符号の生成を含まない、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記ビット・ツー・シンボルマップは無線通信、有線通信、又は光ファイバ通信を介し送信される信号のコンステレーション図である、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[1001] 本出願は、2019年7月1日申請の米国特許出願第16/459,245号:題名“Systems, Methods and Apparatus for Secure and Efficient Wireless Communication of Signals Using a Generalized Approach Within Unitary Braid Division Multiplexing”の一部継続出願である2020年6月1日申請の米国特許出願第16/889,324号:題名“Systems, Methods and Apparatuses for Modulation-Agnostic Unitary Braid Division Multiplexing Signal Transformation”からの優先権を主張するとともに継続であり、本出願はまた、2019年7月1日申請の米国特許出願第16/459,245号:題名“Systems, Methods and Apparatus for Secure and Efficient Wireless Communication of Signals Using a Generalized Approach Within Unitary Braid Division Multiplexing”からの優先権を主張するとともに継続であり、上記出願のそれぞれの開示はすべての目的のためにその全体として参照により本明細書に援用される。
【0002】
[1002] 本出願は、その開示をすべての目的のために全体として参照により本明細書に援用する、2019年5月17日申請の米国非仮出願特許出願第16/416,144号:題名“COMMUNICATION SYSTEM AND METHODS USING MULTIPLE-IN-MULTIPLE-OUT (MIMO) ANTENNAS WITHIN UNITARY BRAID DIVISIONAL MULTIPLEXING (UBDM)”に関連する。
【0003】
連邦政府利益に関する陳述
[1003] 米国政府は、すべての米国政府目的のためのライセンスを与える権限により、本発明における非排他的で取り消し不能なロイヤルティ無償ライセンスを保持する。
【0004】
技術分野
[1004] 本明細書は、電子通信のために無線信号を送信するためのシステム及び方法に関し、特に、無線通信を使用することにより信号を安全に送信するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0005】
[1005] 多重アクセス通信では、複数のユーザデバイスが信号を所与の通信チャネル上で受信側へ送信する。これらの信号は重畳され、及び当該チャネル上で伝播する合成信号を形成する。次に、受信側は、合成信号から1つ又は複数の個々の信号を復元するために合成信号に対し分離操作を行う。例えば、各ユーザデバイスは異なるユーザに属するセルラ電話であり得、受信側はセルラ塔であり得る。様々なユーザデバイスにより送信される信号を分離することにより、様々なユーザデバイスは干渉無しに同じ通信チャネルを共有し得る。
【0006】
[1006] 送信器は、キャリア又はサブキャリヤの状態を変更することにより(例えばキャリアの振幅、位相及び/又は周波数を変更することにより)様々なシンボルを送信し得る。各シンボルは1つ又は複数のビットを表し得る。これらのシンボルはそれぞれ、複素平面内の離散値(複素数)へマッピングされ得、これにより直交振幅変調を生成するか、又は各シンボルを離散周波数へ割り当てることにより、周波数シフトキーイングを生成する。次に、シンボルは、シンボル伝送速度の少なくとも2倍であるナイキスト速度でサンプリングされる。結果信号は、デジタル/アナログ変換器を介しアナログへ変換され、次に、送信のために搬送周波数へアップ変換される。様々なユーザデバイスが通信チャネル上でシンボルを同時に送信する場合、これらのシンボルにより表される正弦波は、受信器において受信される合成信号を形成するために重畳される。
【0007】
[1007] 無線信号通信に対するいくつかの知られた手法は、複数の搬送周波数上でデジタルデータを符号化する方法である直交FDM(OFDM:orthogonal frequency-division multiplexing)を含む。OFDM方法は通信チャネルの過酷な条件(減衰、干渉及び周波数選択フェーディングなど)に対処する信号通信を許容するように適応化されてきた。しかし、このような手法は信号送信の安全性の物理層の要望に対処しない。さらに、OFDM信号は非常に大きなダイナミックレンジにわたる比較的小さな振幅を含み、これは通常、高いピーク対平均電力比を有する無線周波数(RF)増幅器の使用につながる。
【0008】
[1008] したがって、信号の無線通信に対する安全且つ電力効率が高い手法のための、改善されたシステム、装置及び方法の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
概要
[1009] いくつかの実施形態では、方法は、通信システムのプロセッサを介しブロックサイズを選択すること、及び受信された一組のビット及びコンステレーション図に基づき、コンステレーションダイヤグラムの一組のコンステレーション点を識別することを含む。一組のコンステレーション点を識別することは、受信された複数のビットをコンステレーション図へマッピングする(例えばグレイ符号を使用することにより)こと含み得る。コンステレーション図は変調方式に関連付けられる。一組のシンボルブロックが一組のコンステレーション点に基づき生成される。一組のシンボルブロックの各シンボルブロックは、ブロックサイズに等しいサイズを有し、一組のコンステレーション点からのコンステレーション点のサブセットを含む。ユニタリブレイド分割多重化(UBDM)変換が、一組の複素数を生成するために一組のシンボルブロックの各シンボルブロックへ適用される。次に、一組の複素数がプロセッサを介し送信される。
【0010】
[1010] 通信システムは直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)、振幅位相シフトキーイング(APSK:Amplitude Phase Shift Keying)変調、又は直交周波数分割多重化のうちの少なくとも1つを行うように構成され得る。加えて、通信システムは、無線通信システム、有線通信システム、又は光ファイバ通信システムのうちの1つ又は複数を含み得る。
【0011】
[1011] いくつかの実施形態では、方法は通信システムのプロセッサ介し複数の入力ビットを受信することを含む。通信システムは、無線通信システム、有線通信システム、又は光ファイバ通信システムのうちの1つ又は複数を含み得る。本方法はまた、複数の入力ビットを複数の複素数へ変換することを含む。複数の入力ビットを複数の複素数へ変換することは、複数の入力ビット及びコンステレーション図に基づきビット・ツー・シンボルマッピングを行うこと(例えばグレイ符号を使用することにより)、及びユニタリブレイド分割多重化(UBDM)変換(例えば、複数の非線形層及び複数の線形層を含む)を適用することを含む。複数の複素数は、プロセッサを介して以降の処理(例えば、パルス整形及び/又は少なくとも1つのフィルタの適用)のための変調技術を使用することにより送信される。所定変調技術は、直交振幅変調(QAM)、振幅位相シフトキーイング(APSK)変調、又は直交周波数分割多重化のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0012】
[1012] いくつかの実施形態では、変調アグノスティックUBDM信号変換の方法は、複数の入力ビットを受信することと、複数のシンボルを識別するためにビット・ツー・シンボルマップを使用することにより複数の入力ビットの各入力ビットをコンステレーションへマッピングすることとを含む。コンステレーションは、無線で送信される又は有線又は光ファイバ通信を介する信号のコンステレーション図のものであり得る。コンステレーション図は特定変調方式に関連付けられ得る。複数のシンボルからのシンボルのサブセットは、それぞれがサイズNを有する複数のブロックへグループ化される。UBDM変換は、複数の複素数を生成するために複数のブロックの各ブロックへ適用され、結果として得られる複素数は例えば、任意選択的なその後の処理(例えばパルス整形及び/又はフィルタ適用を含む)のために通信システムの下流部分へ送信される。光学的下流処理後、複素数を表す信号が送信され得る(例えばコンステレーション図に関連付けられた変調方式を使用することにより)。前述の方法は、通信チャネル(有線、無線及び/又は光ファイバであり得る)上の信号の生成及び/又は送信における改善された安全性及び効率を生じ得る。いくつかのこのような実装形態では、本方法は、送信信号を送信することに先立つ逆フーリエ変換の適用を含まない。その代わりに又はそれに加えて、本方法は拡散符号の生成を含まない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図面の簡単な説明
【
図1】[1013]一実施形態による安全且つ効率的一般化ユニタリブレイド分割多重化(gUBDM:generalized Unitary Braid Divisional Multiplexing)システムの概略図である。
【
図2】[1014]一実施形態によるユニタリ行列を構築するための階層化手法を含む通信の方法を示すフローチャートである。
【
図3】[1015]一実施形態によるgUBDMシステム内の信号送信器の概略図である。
【
図4】[1016]一実施形態によるgUBDMシステム内の信号受信器の概略図である。
【
図5A】[1017]OFDM方式の信号送信器における信号の処理の概略図である。
【
図5B】[1018]一実施形態によるgUBDMシステムの信号送信器における信号の処理の概略図である。
【
図5C】[1019]一実施形態によるgUBDMシステムの信号送信器における信号の処理の概略図である。
【
図6】[1020]一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を処理及び送信する方法を説明するフローチャートである。
【
図7】[1021]一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を処理及び送信する方法を説明するフローチャートである。
【
図8】[1022]一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を受信及び復元する方法を説明するフローチャートである。
【
図9】[1023]例示的コンステレーション図である。
【
図10】[1024]一実施形態による変調アグノスティックUBDM信号変換の第1の方法を示す流れ図である。
【
図11】[1025]一実施形態による変調アグノスティックUBDM信号変換の第2の方法を示す流れ図である。
【
図12】[1026]一実施形態による変調アグノスティックUBDM信号変換の第3の方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
[1027] いくつかの実施形態では、信号のコンステレーション図の一組のコンステレーション点を所与として、本開示のシステムにより行われる方法は、関連信号の送信に使用される送信の変調方式又はタイプに依存しないやり方でユニタリブレイド分割多重化(UBDM)変換を一組のコンステレーション点の各コンステレーション点へ適用することを含む。換言すれば、UBDM変換は変調アグノスティックである。本方法は、無線文脈においてだけでなく有線文脈又は光ファイバ文脈においても使用され得る。本方法は、直接デジタル変調(例えば直交振幅変調(QAM)、振幅位相シフトキーイング(APSK)変調、又は直交周波数分割多重化)を含む幅広い種類の変調方式の任意のものに適合可能であり得る。本明細書で使用されるように、「コンステレーション図」はデジタル変調方式により変調される信号の表現を指す。コンステレーション図は信号をシンボルサンプリング時点における複素平面内の2次元xy面散乱図として表示する。水平軸から反時計回りに測定される点の角度は基準位相からの搬送波の位相シフトを表す。原点からの点の距離は信号の振幅又は電力の測度を表す。
【0015】
[1028] 例示的実施形態では、デジタルポイント・ツー・ポイント(PTP:point-to-point)マイクロ波バックホールが、所定ボーレートで直接128QAMコンステレーションを送信するように構成され得る。本システムは、複数の入力ビットを受信し、複素数値を生成するためにビット・ツー・シンボルマッピング(例えばグレイ符号)を使用することにより複数の入力ビットの各入力ビットを128QAMコンステレーション内の複素ベースバンド値へ変調し、及びそれらの複素数値をその後の処理(例えばパルス整形、フィルタの適用など)のためにシステムの別の部分へ送信するように構成される。UBDMをこのようなやり方で適用するために、UBDM変換を適用するブロックサイズNが最初に選択され得る。OFDMなどのいくつかの事例では、ブロックサイズNはデータサブキャリヤの数に基づき判断され得るが、本明細書に記載のシステム及び方法は変調又は送信タイプにより制約されなく、したがって、任意の所望ブロックサイズNが選択され得る。UBDM変換は、ブロックサイズNにかかわらず同様なやり方で所与の通信システム内に「挿入」され得る。
【0016】
[1029] いくつかの実施形態では、変調アグノスティックUBDM信号変換の方法は複数の入力ビットを受信することを含む。複数の入力ビットの各入力ビットは、複数のシンボルを識別するためにビット・ツー・シンボルマップを使用することにより、コンステレーションへマッピングされる。コンステレーションは、無線で送信されるか又は有線若しくは光ファイバ通信を介する信号のコンステレーション図のものであり得る。次に、複数のシンボルからのシンボルのサブセットは、それぞれがサイズNを有する複数のブロック(「シンボルブロック」)へグループ化される。UBDM変換(例えば、本明細書において説明される一連の非線形層及び一連の線形層を含む)は、複数の複素数を生成するために複数のブロックの各ブロックへ適用され、結果として得られる複素数は任意選択的追加処理(例えばパルス整形、フィルタ適用など)のために通信システムの下流部分へ送信される。いくつかのこのような実施形態では、変調アグノスティックUBDM信号変換の方法は、送信信号を送信することに先立つ逆フーリエ変換の適用を含まない。その代わりに又はそれに加えて、変調アグノスティックUBDM信号変換の方法は拡散符号の生成を含まない。いくつかの実施形態では、変調アグノスティックUBDM変換は以下に論述されるように一般化ユニタリブレイド分割多重化システム(gUBDM)変換である。
【0017】
[1030] 本明細書に記載のいくつかの実施形態では、一般化ユニタリブレイド分割多重化システム(gUBDM)は修正された直交周波数分割多重化(OFDM)システムを含む。修正されたOFDM方式は、非修正OFDM方式に共通な、いくつかの部品を含み得るが、OFDM部品の一般化バージョン(例えば、OFDMの機能性のサブセット)も含む。gUBDMシステムは、送信される変換済み信号を生成するために信号送信器において信号の逆高速フーリエ変換(iFFT)(又は高速フーリエ変換FFT)を行うことと、次に信号を復元するために受信器において高速フーリエ変換(FFT)(又は逆フーリエ変換iFFT)を変換済み信号に対し行うこととを含む、ペア操作を実行するために、操作中に修正済みOFDM工程を(例えばハードウェアで、及び/又はハードウェアにより実行される又はその中に格納されたソフトウェアで)実施するように設計され得る。修正は、送信器により行われるiFFT/FFTを任意変換(任意行列(例えば任意ユニタリ行列)により表される)へ一般化することを含む。
【0018】
[1031] 本明細書においてさらに詳細に説明され、及びOFDMシステムの上記修正を有する実施形態を含むgUBDMシステムのいくつかの実施形態は、無線通信チャネル上の信号の送信の際に、例外的な安全性及び効率を与え得る。本明細書において説明されるgUBDMの実施形態の他の恩恵は、非線形変換を使用する能力だけでなく、一例として等角タイトフレーム(ETF:equiangular tight frame)変換又は略等角タイトフレーム(NETF:nearly equiangular tight frame)変換に関わる一般化実施形態も含む。標準OFDMはETF/NETF「過負荷」への一般化を許容しない。
【0019】
[1032] 本明細書において説明される、gUBDMシステム内に実装される任意ユニタリ行列へ一般化することはまた、各シンボル又はベクトルのエネルギーを、様々なサブキャリヤにわたって送出される信号内に拡散する効果を有し得る。各シンボル又はベクトルのエネルギーを、送信すべき信号内に拡散することは、信号のピーク対平均電力比(PAPR)を低減し、及び直接シーケンス拡散スペクトラム(DSSS:Direct Sequence Spread Spectrum)システムなどのシステムに相当する拡散度(及びしたがって干渉排除)を提供し得る。送信すべき信号内に各シンボル又はベクトルのエネルギーを拡散することはまた、多重化の際に追加の自由度を提供し得る。換言すれば、標準周波数分割多重化及び時分割多重化に加えて、gUBDMシステムは、信号伝送システムにおいて多重化するための強力な自由度を追加する符号分割多重化を導入し得る。
【0020】
[1033]
図1は、一実施形態による安全且つ効率的な一般化ユニタリブレイド分割多重化システム(本明細書では「gUBDMシステム」又は「システム」とも呼ぶ)100の概略図である。gUBDM100は安全且つ効率的なやり方で無線電子通信を送信及び/又は受信するように構成される。gUBDMシステム100は
図1に示すように信号送信器101、102、信号受信器103、104、及び通信ネットワーク106を含む。gUBDMシステム100は、信号送信器101、102からの信号を処理し、及び通信ネットワークを介し定義される1つ又は複数の通信チャネルを介して、この信号を受信器103、104へ送信するように構成される。信号送信器101及び/又は102から信号受信器103及び/又は104へ送信される信号を所与として、gUBDMシステム100は、信号送信器101及び/又は102が信号受信器103及び/又は104へ送信される変換済み信号を生成するために任意変換を適用することにより信号を処理し得るように構成される。任意変換は、1つ又は複数のハードウェア、ソフトウェア、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを使用することにより適用され得る。信号送信器101及び/又は102はまた、適用された任意変換の指示を信号受信器103及び/又は104へ送信する(例えば信号を送信する前に)。信号受信器103及び/又は104は、変換済み信号と信号送信器により適用される任意変換の指示とを受信し、及び変換済み信号から信号を復元するために任意変換の逆を適用するように構成される。システム100は2つの信号送信器101、102及び2つの信号受信器103、104を含むように示されるが、同様なgUBDMシステムは、任意数の信号送信器及び/又は信号受信器を含み得る。
【0021】
[1034] いくつかの実施形態では、通信ネットワーク106(「ネットワーク」とも呼ばれる)は、データを無線で転送するように構成された1つ又は複数の通信チャネル(公共及び/又は私設ネットワーク上で動作する)を含む、任意の好適な通信ネットワークであり得る。示さないが、いくつかの実装形態では、信号送信器101、102及び信号受信器103、104(又はその一部)は、例えばデータセンタ(例えばクラウドコンピュータ環境)、コンピュータシステム、1つ又は複数のサーバ/ホストデバイスなど内で動作するように構成され得る。いくつかの実装形態では、信号送信器101、102及び信号受信器103、104は、1つ又は複数のデバイス及び/又は1つ又は複数のサーバデバイスを含み得る、様々なタイプのネットワーク環境内で機能し得る。例えば、ネットワーク106は私設ネットワーク、仮想私設ネットワーク(VPN:Virtual Private Network)、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS:Multiprotocol Label Switching)回路、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)、広域ネットワーク(WAN:wide area network)、都市域ネットワーク(MAN:metropolitan area network)、マイクロ波ネットワークのための世界規模相互運用性(WiMAX(登録商標):worldwide interoperability for microwave access network)、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、仮想ネットワーク、及び/又はこれらの任意の組み合せであってもよいしこれらを含んでもよい。いくつかの事例では、通信ネットワーク106は、例えばWi-Fi又は無線ローカルエリアネットワーク(「WLAN:Wi-Fi or wireless local area network」)、無線広域ネットワーク(「WWAN:wireless wide area network」)、及び/又はセルラネットワークなどの無線ネットワークであり得る。通信ネットワーク106は、例えばゲートウェイデバイス、ブリッジ、スイッチなどを使用することにより実装される無線ネットワーク及び/又は無線ネットワークであってもよいし、これらを含んでもよい。ネットワーク106は、1つ又は複数のセグメントを含み得る、及び/又はインターネットプロトコル(IP)及び/又はプロプライアタリプロトコルなどの様々なプロトコルに基づく部分を有し得る。通信ネットワーク106はインターネットの少なくとも一部を含み得る。いくつかの事例では、通信ネットワーク106は例えばネットワークブリッジ、ルータ、スイッチ、ゲートウエイなど(図示せず)により互いに作動可能に結合された複数のネットワーク又はサブネットワークを含み得る。
【0022】
高速ユニタリ変換
【0023】
[1035] 上述の1つ又は複数の方法及びシステムは通常、ベクトルに対する行列演算に関与する。ベクトルの長さがN、行列のサイズがN×Nであるとき(例えば行列がユニタリ行列であると)、ベクトルに対する行列演算はO(N2)乗算に関与する。したがって、Nが増加すると、通信システムに対する計算負荷は禁止的であり得る。
【0024】
[1036] いくつかの実施形態では、いくつかの高速ユニタリ変換が計算複雑度を低減するために採用され得る。例えば、ベクトルに対する行列演算は、フーリエ行列、Walsh-Hadamard行列、Haar行列、斜め行列、いくつかのタイプのToeplitz行列、及び高速複雑度クラス内のベクトルに対し演算され得るいくつかのタイプの巡回行列を使用することにより達成され得る。しかし、これらのタイプの行列は制限されたクラスだけの変換を形成し、したがって結果レベルの安全性は、満足のいくものではない場合がある。
【0025】
[1037] 通信の安全性を維持する一方で複雑度問題に対処するために、本明細書において説明される1つ又は複数のシステム及び方法は、より小さな行列から任意ユニタリ行列を築き上げるための手法を採用する。この手法では、ユニタリ行列はいくつかの層で築き上げられる。各層は2つの演算を含む。第1の演算は置換であり、第2の演算はU(2)行列の直和である。置換行列は、いかなる浮動小数点演算も必要とせず、したがって計算的に自由である(すなわちO(1)複雑度を有する)ユニタリ行列である。U(2)行列は、対角線に沿った2×2ブロックを除いてほとんどの値が0である行列(ブロックU(2)行列とも呼ばれる)である。これらのブロックU(2)行列は4×N/2=2×N乗算だけに関与する。この結果、ブロックU(2)を含む層は、ブロックU(2)の2×N乗算に関与するが置換行列の乗算には関与しない。換言すれば、ユニタリ行列の構築中の1つの層が複雑度O(N)を有する。
【0026】
[1038] ユニタリ行列を構築する全複雑度は、層の数と各層の複雑度であるO(N)との積である。いくつかの実施形態では、層の総数はlog(N)であり得、したがってすべての層の全複雑度は、標準OFDMの複雑度と等価であるO(N×log(N))である。加えて、ブロックU(2)のlog(N)層及び置換行列は密ユニタリ(dense unitary)行列を生成し得る。高速ユニタリ行列の空間は、ユニタリ行列の全空間程大きくないが、盗聴者による攻撃を禁止的にするには依然として十分に大きくなり得る。
【0027】
[1039] いくつかの実施形態では、本明細書において説明される手法はユニタリ行列を構築するためにブロックU(m)行列を採用し得、ここでmは正整数である(例えばm=3、4、5など)。いくつかの実施形態では、様々なサイズを有する行列がまた、ユニタリ行列を構築する際に単一層内で使用され得る。いくつかの実施形態では、様々な層は様々なサイズを有する行列を使用し得る:例えば、第1の層がブロックU(m)行列を使用し、第2の層はブロックU(l)行列を使用する。ここでmはlとは異なる。例えば、N=8であるとき、4つの2×2ブロックU(2)行列の一組が第1の層において使用され得、置換行列が続く。次に、2つのU(3)行列及び単一のU(2)行列が第2の層において使用され得、別の置換行列が続く。第3の層はブロックU(2)行列、ブロックU(4)行列及び次に別のブロックU(2)行列を含み得、第3の置換行列が続く。
【0028】
[1040] いくつかの実施形態では、いくつかのタイプの高速ユニタリ行列もまた、それぞれが置換行列と小行列のブロックの直和とを含む層の観点で書かれ得る。これらのタイプの行列は例えばフーリエ行列、Walsh-Hadamard行列、Haar行列、斜め行列及びToeplitz行列を含む。いくつかの実施形態では、階層化手法を使用することにより構築され得るユニタリ行列は離散フーリエ行列の直和ではない任意の行列を含む。
【0029】
[1041] 本明細書において説明される階層化手法は、ユニタリ行列の構築に関与するいかなる状況においても使用され得る。例えば、階層化手法は、
図1に示され上に説明されたシステム100内の初期ベクトル生成マネジャー130により使用され得る。
【0030】
[1042]
図2は、一実施形態によるユニタリ行列を構築するための階層化手法を含む通信の方法200を示すフローチャートである。方法200は、210において、入力データに基づき複数のシンボルを第1のコンピュータデバイスの第1のプロセッサを介し生成することを含む。220において、サイズN×Nのユニタリ行列が分解される(ここでNは正整数である)。分解は、1)置換された複数のシンボルを生成するために置換行列を使用することにより置換行列を複数のシンボルの各シンボルへ適用すること、及び2)サイズM×Mの少なくとも1つの原始変換行列を使用することにより、置換された複数のシンボルの各シンボルを変換することを含み、ここでMはN以下の値を有する正整数である。工程2)の結果は複数の変換済みシンボルを生成することである。いくつかの実施形態では、各原始変換行列は上述のブロックU(M)行列を含み得る。
【0031】
[1043] 方法200はまた、230において、複数の変換済みシンボルを表す信号を複数の送信器へ送信することを含む。次に、送信器は、複数の変換済みシンボルを表す信号を複数の送信器から複数の受信器へ送信する。240において、ユニタリ行列を表す信号が、複数の受信器へのユニタリ行列の送信のために第2のコンピュータデバイスへ送信される。いくつかの実施形態では、ユニタリ行列は変換済みシンボルを表す信号の送信前に受信器へ送信され得る。受信器はシンボル(すなわち、210において生成されたシンボル)の復元のために、受信されたユニタリ行列を使用し得る。
【0032】
[1044] いくつかの実施形態では、220におけるユニタリ行列の分解は、それぞれが置換及び原始変換を含む複数層により実現され得る。例えば、第1の層は第1の置換行列及び第1の原始変換行列を使用し、第2の層は第2の置換行列及び第2の原始変換行列を使用する。いくつかの実施形態では、層の総数はlog(N)に相当し得、ここでNは210において生成されたシンボルの数である。
【0033】
[1045] いくつかの実施形態では、220において分解されたユニタリ行列は、フーリエ行列、Walsh行列、Haar行列、斜め行列、又はToeplitz行列のうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、220におけるユニタリ行列の分解中、置換行列を適用することに別の置換行列が直ちに追随することはない。
【0034】
[1046] いくつかの実施形態では、原始変換行列は2の大きさを有する次元(例えば長さ)を有し、及びユニタリ行列を構築することは、log2N回発生する反復処理を含む。いくつかの実施形態では、他の長さもまた原始変換行列に使用され得る。例えば、原始変換行列は2より大きい長さ(例えば3、4、5など)を有し得る。いくつかの実施形態では、原始変換行列は多様な次元を有する複数のより小さな行列を含む。例えば、原始変換行列はブロックU(m)行列を含み得る、ここでmは単一層内で又は様々な層間で異なる値であり得る。
【0035】
[1047] いくつかの実施形態では、方法200において使用される受信器は複数のアンテナアレイを含む。複数の受信器及び複数の送信器は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成される。
【0036】
[1048] いくつかの実施形態では、一実施形態によるユニタリ行列の階層化構築を使用する通信のためのシステムは、1つの信号送信器又は複数の(例えば1~i番目)信号送信器及び1つの信号受信器又は複数の(例えば1~j番目)信号受信器を含む。ここでi、jは両方とも正整数である。いくつかの実施形態では、iとjは等しくてもよい。他のいくつかの実施形態では、iはjと異なり得る。いくつかの実施形態では、送信器及び受信器は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成される。
【0037】
[1049] いくつかの実施形態では、送信器は
図3に示され以下に説明される信号送信器301と実質的に同一であり得る。いくつかの実施形態では、受信器は
図4に示され以下に説明される信号受信器401と実質的に同一であり得る。いくつかの実施形態では、各送信器はアンテナを含み、複数の送信器のアンテナはアンテナアレイを形成し得る。いくつかの実施形態では、各受信器はアンテナを含み、複数の受信器のアンテナもまたアンテナアレイを形成し得る。
【0038】
[1050] 本システムは信号送信器へ作動可能に結合されたプロセッサを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは単一プロセッサを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは一群のプロセッサを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは送信器のうちの1又は複数内に含まれ得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは送信器とは別個であり得る。例えば、プロセッサは、入力データを処理し及び次に入力データを表す信号を送信器へ送信するように指示するように構成されたコンピュータデバイス内に含まれ得る。
【0039】
[1051] プロセッサは、入力データに基づき複数のシンボルを生成し、及びサイズN×Nのユニタリ変換行列を一組の層へ分解するように構成される。ここでNは正整数である。各層は、置換行列とサイズM×Mの少なくとも1つの原始変換行列とを含む。ここでMはN以下である正整数である。
【0040】
[1052] プロセッサはまた、複数の変換済みシンボルを生成するために一組の層の少なくとも1つの層を使用することにより複数のシンボルの各シンボルを符号化するように構成される。次に、複数の変換済みシンボルを表す信号は複数の信号受信器への送信のために複数の送信器へ送信される。いくつかの実施形態では、送信器内の各送信器は受信器内の任意の受信器と通信し得る。
【0041】
[1053] いくつかの実施形態では、プロセッサはさらに、変換済みシンボルを表す信号の信号受信器への送信に先立って(1)ユニタリ変換行列又は(2)ユニタリ変換行列の逆行列の一方を表す信号を受信器へ送信するように構成される。この信号は、入力データから生成されるシンボルを復元するために信号受信器により使用され得る。いくつかの実施形態では、ユニタリ変換行列はシンボル復元のために使用され得る。いくつかの実施形態では、シンボル復元は、ユニタリ変換行列の逆を使用することにより実現され得る。
【0042】
[1054] いくつかの実施形態では、高速ユニタリ変換行列は、フーリエ行列、Walsh行列、Haar行列、斜め行列、又はToeplitz行列のうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、原始変換行列は2の大きさを有する次元(例えば長さ)を有し、及び一組の層はlog2N層を含む。いくつかの実施形態では、上述のように任意の他の長さが使用され得る。いくつかの実施形態では、信号受信器は複数の変換済みシンボルを表す信号を標的デバイスへ送信するように構成される。
【0043】
[1055]
図3は、一実施形態による
図1を参照し上に説明されたgUBDMシステム100などのgUBDMシステムの一部であり得る例示的信号送信器301の概略ブロック図である。信号送信器301は
図1に示すシステム100の信号送信器101、102と構造的且つ機能的に同様であり得る。いくつかの実施形態では、信号送信器301はメモリ内に格納された命令を処理するように構成されたプロセッサであってもよいしそれを含んでもよい。信号送信器301は、例えばサーバ、デスクトップコンピュータデバイス、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、ラップトップなどのハードウェアベースコンピュータデバイス及び/又はマルチメディアデバイスであり得る。信号送信器301はプロセッサ311、メモリ312(例えば、データストレージを含む)及び通信器313を含む。
【0044】
[1056] プロセッサ311は例えば、一組の命令又はコードを実行するように構成されたハードウェアベース集積回路(IC)又は任意の他の好適な処理デバイスであり得る。例えば、プロセッサ311は、汎用プロセッサ、中央処理ユニット(CPU:central processing unit)、加速処理ユニット(APU:accelerated processing unit)、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、デジタル信号処理器(DSP:digital signal processor)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、プログラム可能論理アレイ(PLA:programmable logic array)、コンプレックスプログラム可能論理デバイス(CPLD:complex programmable logic device)、プログラム可能論理コントローラ(PLC:programmable logic controller)などであり得る。プロセッサ311はシステムバス(例えばアドレスバス、データバス、及び/又は制御バス)を介しメモリ312へ作動可能に結合され得る。
【0045】
[1057] プロセッサ311は、送信すべき信号を受信するように、及びこの信号を任意変換を適用することにより変換済み信号へ変換するための処理を行うように構成され得る。いくつかの実装形態では、プロセッサ311は、変換済み信号がgUBDMシステムを使用することにより安全且つ効率的なやり方で送信され得るようにユニタリ変換であるように定義される任意変換を適用し得る。
【0046】
[1058] プロセッサ311は、変換器314、任意変換選択器315及び任意変換適用器316を含む一組の部品を含み得る。プロセッサ311は、一組の信号321A、321Bを受信し、一組の任意変換331A、331Bを行い、及び一組の変換済み信号341A、341Bを送信し得る。
【0047】
[1059] いくつかの実施形態では、変換器314、任意変換選択器315及び任意変換適用器316のそれぞれは、メモリ312内に格納されプロセッサ311により実行されるソフトウェアであり得る。例えば、プロセッサ311の上述部分のそれぞれは、プロセッサ311に変換器314、任意変換選択器315及び任意変換適用器316を実行させるためのコードであり得る。コードはメモリ312及び/又はハードウェアベースデバイス(例えばASIC、FPGA、CPLD、PLA、PLCなど)内に格納され得る。他の実施形態では、変換器314、任意変換選択器315及び任意変換適用器316のそれぞれはそれぞれの機能を行うように構成されたハードウェアであり得る。いくつかの実施形態では、部品のそれぞれはソフトウェアベース及びハードウェアベースの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ311の部品(例えば変換器314、任意変換選択器315、任意変換適用器316)のうちの1つ又は複数は、1又は複数のタイプのハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、オペレーティングシステム、実行時ライブラリなどを含み得る1つ又は複数のプラットホーム(例えば1つ又は複数の同様な又は異なるプラットホーム)に基づき動作するように構成され得る。いくつかの実装形態では、信号送信器の部品はデバイスのクラスタ(例えばサーバファーム)内で動作するように構成され得る。このような実施形態では、信号送信器301の部品の機能性及び処理は、デバイスのクラスタのうちのいくつかのデバイスへ分配され得る。信号送信器301及び信号受信器401の部品は、属性を処理するように構成された任意のタイプのハードウェア及び/又はソフトウェアであってもよいしそれを含んでもよい。
【0048】
[1060] 変換器314は、送信すべき信号を受信し、及び任意変換を使用することによりプロセッサ311により変換され得る形式の信号を用意するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ311は直列組のシンボルbnの形式の信号を受信し得る。変換器314は、直列組のシンボルbnを並列組のシンボルへ変換するためにシリアル・ツー・パラレル計算を一組のシンボルbnに対して行うように構成され得る。いくつかの実施形態では、変換器314は一組のシンボルに基づき複数のベクトル(例えばベクトル321A、321B)を生成し得る。いくつかの実装形態では、変換器314は複数の入力ビットの形式の信号を受信し得る。変換器314は、複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成するように構成され得る。変換器314はさらに、複数のブロックの各ブロックが複数のベクトル(例えばベクトル321A及び321B)からのベクトルを表す複数のシンボルに基づき複数のブロックを生成するように構成され得る。代替的に、変換器314はさらに、複数のシンボルに基づき複数組みの複数のブロックを生成するように構成され得る。ここで複数組みの複数のブロックの各複数のブロックは複数のベクトル(例えばベクトル321A、321B)からのベクトルを表す。
【0049】
[1061] 任意変換選択器315は、複数のベクトル(例えばベクトル321A、321B)へ適用される任意変換(例えば任意変換331A、331B)を、送信すべき信号又は変換器314により生成される複数のベクトルに少なくとも部分的に基づいて選択し、gUBDMシステムに関連付けられた信号送信器201から1つ又は複数の受信器へ、ベクトルを安全且つ効率的に送信するように構成され得る。任意変換(例えば任意変換331A、331B)は、非線形変換、ユニタリ変換、ETF変換、又はNETF変換のうちの1つを、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、任意変換選択器315は、信号を送信するために選択され得る設計(例えば任意変換331A、331B)によってユニタリである、任意変換のライブラリへアクセスし得る。任意変換選択器315は、例えば変換タイプに基づき、及び/又はテレコミュニケーションハンドシェークを介し2つの通信者間で交渉されるか、又はそうでなければ通信システム内の参加者により入力される判断基準に基づき、任意変換を選択し得る。判断基準は、例えば所望安全レベル、待ち時間閾値、誤り率閾値、最小データ速度、最大データ速度などのうちの1つ又は複数を含み得る。特に、信号の全電力を不変なままにするユニタリ変換は、シンボルのベクトルに対し行われ得る最大級の変換である。非ユニタリ変換が使用されると、受信器における逆変換は受信されたシンボルのうちのいくつかのシンボル内の雑音を必然的に増幅することになるが、これはユニタリ変換には当てはまらない。
【0050】
[1062] いくつかの事例では、任意変換選択器315は、単位行列若しくは離散的フーリエ行列ではないか又はフーリエ行列の任意の他の直和である変換を選択するように構成され得る。例えば、いくつかの実装形態では、任意変換選択器315は、ユニタリ変換のライブラリを有し得、及び一組のガイドラインに基づき、1つのユニタリ変換Uを選択し、Uが単位行列若しくは離散的フーリエ行列であるか又は一組のフーリエ行列の任意の他の直和であるかを照査するための計算を行う。Uが3つの上記カテゴリの1つであれば、いくつかの実施形態では、任意変換選択器315はUを捨て、上記3つのカテゴリのうちのいかなるものでもないというガイドラインを満足し得る別の変換を選択し得る。任意変換選択器315は、単位行列若しくは離散的フーリエ行列ではないか又はフーリエ行列の任意の他の直和である変換Uを選び出すならば、当該実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより送信される信号を変換する事例に使用される任意変換Aとして、Uを割り当てることができる。
【0051】
[1063] いくつかの実装形態では、任意変換選択器315は、プロセッサ311により受信される一組の入力に基づき選択を行い得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器315は、信号、複数のベクトル、信号送信の性質に関連付けられた一組のパラメータ(例えば安全要件、信号内の情報内容の感度、信号送信の経路など)に基づき選択を行い得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器315は、プロセッサ311により受信された一組の入力(例えば、プロセッサ311により受信された一組のユーザ入力)に従って任意変換を定義し生成するように構成され得る。
【0052】
[1064] 任意変換適用器316は、複数の変換済みベクトル(例えば、変換済みベクトル341A、341B)を生成するために、選択された任意変換を複数のベクトル(例えばベクトル321A、321B)に対して適用し得る。いくつかの実装形態では、複数の変換済みベクトルは、複数のベクトルの全大きさにほぼ等しい全大きさを有し得る。
【0053】
[1065] 変換済みベクトルは次に、1つの信号受信器に関連付けられた1つ又は複数の信号受信器へ送信されるために、通信器313に含まれる信号送信器アンテナ317及び318へ送信され得る。いくつかの実装形態では、例えば、任意変換適用器316は、変換行列Aを一組のベクトルに対し適用して、変換されたベクトルを生成するために行列演算を行うように構成され得る。いくつかの実装形態では、任意変換適用器316は、任意変換を適用する前に、任意の好適な数の手順(例えば、信号処理手順、好適な行列演算)を一組のベクトルに対して行うように構成され得る。
【0054】
[1066] 上述のように、2つの信号送信器アンテナ317及び318を含むように示されているが、いくつかの実施形態によると、同様な信号送信器は単一の送信器アンテナを含む可能性がある。別の他の実施形態によると、同様な信号送信器は、任意の好適な大きい数の信号送信器アンテナ(すなわち3以上の送信器アンテナ)を含む可能性がある。いくつかの実施形態では、信号送信器301は、多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成された複数のアンテナアレイを含み得る。
【0055】
[1067] 信号送信器301のメモリ312は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)などであり得る。メモリ312は、例えばプロセッサ311に1つ又は複数の処理、機能など(例えば変換器314、任意変換選択器315、任意変換適用器316に関連付けられた機能)を行わせる命令を含み得る、1つ又は複数のソフトウェアモジュール及び/又はコードを格納し得る。いくつかの実施形態では、メモリ312は、増分的に追加され使用され得る拡張可能ストレージユニットを含み得る。いくつかの実装形態では、メモリ312は、プロセッサ311へ作動可能に結合され得るポータブルメモリ(例えばフラッシュドライブ、ポータブルハードディスクなど)であり得る。他の事例では、メモリは信号送信器301と遠隔的に作動可能に結合され得る。例えば、遠隔データベースサーバがメモリとして働き、及び信号送信器301へ作動可能に結合され得る。
【0056】
[1068] 通信器313は、プロセッサ311及びメモリ312へ作動可能に結合されたハードウェアデバイス及び/又はプロセッサ311により実行される、メモリ312内に格納されたソフトウェアであり得る。通信器313は、信号送信器アンテナ317と任意選択的に信号送信器アンテナ318とを含み得る。送信器317に加えて、第2の送信器アンテナ318が
図3に示されるが、いくつかの実施形態によると、信号送信器301と同様な信号送信器は、任意数の送信器アンテナを有し得るか、又は他のいくつかの実施形態によると、単一信号送信器アンテナだけを有し得る。通信器313は、例えばネットワークインターフェースカード(NIC:network interface card)、Wi-Fi(商標)モジュール、Bluetooth(登録商標)モジュール、及び/又は任意の他の好適な有線及び/又は無線通信デバイスであり得る。さらに、通信器313はスイッチ、ルータ、ハブ及び/又は任意の他のネットワークデバイスを含み得る。通信器313は信号送信器301を通信ネットワーク(
図1に示す通信ネットワーク106など)へ接続するように構成され得る。いくつかの事例では、通信器313は、1つ又は複数の通信チャネルを介し通信ネットワーク(例えばインターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、都市域ネットワーク(MAN)、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX(登録商標))、光ファイバベースネットワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、仮想ネットワーク、及び/又はそれらの任意の組み合せなど)へ接続するように構成され得る。
【0057】
[1069] いくつかの事例では、通信器313は、通信ネットワーク(例えば
図1のgUBDMシステム100内の通信ネットワーク106)内の1つ又は複数の通信チャネルを介し、ファイル及び/又は一組のファイルを受信及び/又は送信することを容易にし得る。いくつかの事例では、受信されたファイルは、本明細署においてさらに詳細に説明されるように、プロセッサ211により処理され得る及び/又はメモリ312内に格納され得る。いくつかの事例では、先に説明したように、通信器313は、信号送信器アンテナ317及び318を介し、gUBDMシステムの一部として通信ネットワークへ接続された1つ又は複数の信号受信器に関連付けられた1つ又は複数の信号受信器アンテナへ、複数の変換済みベクトルを送信するように構成され得る。通信器313はまた、任意変換システムのライブラリに関連付けられたデータを送信及び/又は受信するように構成され得る。
【0058】
[1070]
図1に戻ると、gUBDMシステム100へ接続される信号送信器101、102は、通信ネットワーク106内で定義された1つ又は複数の通信チャネルを介し信号受信器103、104と通信して信号を送信するように構成され得る。
図4は、gUBDMシステムの一部である信号受信器401の概略図である。信号受信器401は、
図1に示すシステム100の信号受信器103、104と構造的且つ機能的に同様であり得る。信号受信器401は、プロセッサ411、メモリ412、通信器413を含む。
【0059】
[1071] プロセッサ411は、例えば、一組の命令又はコードを実行するように構成されたハードウェアベース集積回路(IC)又は任意の他の好適な処理デバイスであり得る。例えば、プロセッサ311は、汎用プロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、加速処理ユニット(APU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号処理器(DSP)、プログラム可能論理アレイ(PLA)、コンプレックスプログラム可能論理デバイス(CPLD)、プログラム可能論理コントローラ(PLC)などであり得る。プロセッサ411は、システムバス(例えばアドレスバス、データバス、及び/又は制御バス)を介し、メモリ412へ作動可能に結合され得る。
【0060】
[1072] 一実施形態によると、プロセッサ411は、通信ネットワーク(例えば
図1のネットワーク106)内で定義された1つ又は複数の通信チャネルを介し、安全に送信された変換済み信号を受信し;変換済み信号を生成するために使用された任意変換に関連付けられた情報を取得し;及び、原信号がgUBDMシステムを使用することにより安全且つ効率的なやり方で送付先に受信され得るように原信号を復元するために、変換済み信号をこの情報に基づき処理する(例えば任意変換の逆を適用することにより)ように、構成され得る。
【0061】
[1073] プロセッサ411は、変換器414、任意変換識別器415及び任意変換反転器416を含む、一組の部品を含み得る。プロセッサ411は、信号受信器がその一部であるgUBDMシステムの一部である信号送信器の、1つ又は複数の送信器アンテナ(例えば信号送信器301の送信器アンテナ317及び318)から受信される、変換済み信号を表す複数の変換済みベクトル441A、441Bを含んでもよく、又はメモリ412からアクセスしてもよい。プロセッサ411は、信号送信器から受信された信号に関連する情報に基づき識別された、一組の任意変換431A及び431B;識別された任意変換に基づき計算された、一組の逆変換451A、451B;及び一組の原信号を表す複数のベクトル421A、421Bを含んでもよく、又はメモリ412内でアクセスしてもよい。
【0062】
[1074] 任意変換識別器415は、信号受信器417及び418を介し受信された変換済み信号(例えば変換済みベクトル441A、441Bにより表される変換済み信号)に関連する情報であって変換済み信号を生成する際に使用された任意変換の識別子の指示を含む情報を受信するように構成され得る。任意変換識別器415は、変換済み信号(例えば変換済み信号441A、441B)から原信号(例えば複数のベクトル421A、421Bにより表される原信号)を復元するために使用され得る任意変換をこの情報に基づき識別するように構成される。
【0063】
[1075] 任意変換反転器416は、識別された任意変換の影響を反転して変換済み信号から原信号を復元するように構成される、逆変換とも呼ばれる識別された任意変換の逆(例えば逆変換451A、451B)を、任意変換の識別子に基づき生成する。例えば、いくつかの実施形態では、任意変換反転器416は、逆変換(A’)451Aが任意変換(A)431Aの効果を反転して、原信号を表す複数のベクトル421A及び421Bを復元し得るように、変換済み信号を表す複数の変換済みベクトル441A及び441Bに対し適用されるように構成され、並びに信号受信器401により受信される逆変換(A’)451Aを生成する。
【0064】
[1076] 変換器414は、原信号を表す復元された複数のベクトル(例えば421A及び421B)を受信し、及び復元された複数のベクトルから原信号を復元するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサは並列組のシンボルbnを受信し得る。変換器414は、並列組のシンボルbnを直列組のシンボル(原信号と同様であり得る)へ変換するためにパラレル・ツー・シリアル計算を一組のシンボルbnに対して行うように構成され得る。いくつかの実施形態では、変換器414は、複数の復元されたベクトル(例えばベクトル421A及び421B)を受信し、及びこれらのベクトルに基づき、一組のシンボルを含む原信号を生成し得る。いくつかの実施形態では、変換器414は複数の復元されたベクトル(例えばベクトル421A及び421B)を受信し、及び復元されたベクトルに基づき、各複数組のブロックが複数のベクトルのうちの1つのベクトルを表す複数の複数組のブロックを生成し得る。次に、変換器414は原信号を復元し得る複数の入力ビットを複数の複数組のブロックに基づき生成し得る。
【0065】
[1077] 信号受信器401のメモリ412は、信号送信器301のメモリ312と構造及び/又は機能の点で同様であり得る。例えば、メモリ412は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)などであり得る。メモリ412は、例えばプロセッサ411に1つ又は複数の処理、機能など(例えば変換器414、任意変換識別器415、任意変換反転器416に関連付けられた機能)を行わせる命令を含み得る1つ又は複数のソフトウェアモジュール及び/又はコードを格納し得る。いくつかの実施形態では、メモリ412は、増分的に追加され使用され得る拡張可能ストレージユニットを含み得る。いくつかの実装形態では、メモリ412は、プロセッサ411へ作動可能に結合され得るポータブルメモリ(例えばフラッシュドライブ、ポータブルハードディスクなど)であり得る。他の事例では、メモリは信号受信器401と遠隔的に作動可能に結合され得る。例えば、遠隔データベースサーバはメモリとして働き、及び信号受信器401へ作動可能に結合され得る。
【0066】
[1078] 通信器413は、プロセッサ411及びメモリ412へ作動可能に結合されたハードウェアデバイス及び/又はプロセッサ411により実行されるメモリ412内に格納されたソフトウェアであり得る。通信器413は信号受信器アンテナ417と任意選択的に信号受信器アンテナ418とを含み得る。受信器417に加えて第2の受信器418が
図4に示されるが、信号受信器401と同様な信号受信器は、いくつかの実施形態によると任意数の受信器を有し得る、又は他のいくつかの実施形態によると単一信号受信器だけを有し得る。通信器413は例えばネットワークインターフェースカード(NIC)、Wi-Fi(商標)モジュール、Bluetooth(登録商標)モジュール、及び/又は任意の他の好適な有線及び/又は無線通信デバイスであり得る。さらに、通信器413はスイッチ、ルータ、ハブ及び/又は任意の他のネットワークデバイスを含み得る。通信器413は信号受信器401を通信ネットワーク(
図1に示す通信ネットワーク106など)へ接続するように構成され得る。いくつかの事例では、通信器413は例えばインターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、都市域ネットワーク(MAN)、マイクロ波ネットワークのための世界規模相互運用性(WiMAX(登録商標))、光ファイバベースネットワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、仮想ネットワーク、及び/又はそれらの任意の組み合せなどの通信ネットワークへ接続するように構成され得る。
【0067】
[1079] いくつかの事例では、通信器413は、ファイル及び/又は一組のファイルを通信ネットワーク(例えば
図1のgUBDMシステム100内の通信ネットワーク106)内で定義された1つ又は複数の通信チャネルを介し受信及び/又は送信することを容易にし得る。いくつかの事例では、受信されたファイルは本明細署においてさらに詳細に説明されるようにプロセッサ411により処理され得る及び/又はメモリ412内に格納され得る。いくつかの事例では、先に説明したように、通信器413は「信号受信器417及び418が、gUBDMシステムの一部として通信ネットワークへ接続された1つ又は複数の信号送信器に関連する1つ又は複数の信号送信器アンテナにより安全且つ効率的に送信された変換済み信号を受信するために所定帯域内の特定の所定中心周波数の変換済み信号を受信するようにチューニングされた1つ又は複数のアンテナを含む」ように構成され得る。通信器413はまた、任意変換システムのライブラリに関連付けられたデータを送信及び/又は受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号受信器401は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成された複数のアンテナアレイを含み得る。
【0068】
[1080] いくつかの実施形態では、gUBDMシステム(例えばgUBDMシステム100)は、直交周波数分割多重化(OFDM)システムと構造及び/又は機能の点で部分的に同様ないくつかの態様におけるものであり得る。例えば、OFDMシステム500’の例示的パイプラインが
図5Aに示すように一組の操作を含み得る、ここでベクトルbは一組のシンボルb
nであり得る。
【0069】
[1081] 例示的OFDMシステム500’では、シンボルbnは、OFDM送信器に入り、及び最初に「シリアル・ツー・パラレル」(上記「S/P」ラベル付き)計算に通され、及び次に逆FFT(上記標記「iFFT」)に通される。いくつかの実施形態では、シンボルbnは、サイクリックプレフィックス(cyclic prefix)を与えられ、パルス整形手順に付される。OFDM受信器は、FFTがiFFTを置換することを除き逆順で上記操作を行うように構成され得る。
【0070】
[1082] 上述のOFDMシステム500’と比較して、本明細書において説明されるgUBDMシステム500(例えばgUBDMシステム100)により行われる操作が
図4Bに示される。gUBDM500は
図5Bに示すようにS/Pブロック514とiFFTブロックとの間に追加の演算子(例えば線形演算子)Aを含み得る。使用中、
図5Bに関連する例示的実施形態によると、gUBDM400は「シンボルb
nが、信号送信器により受信され、及び変換された組のベクトルを生成するために最初にシリアル・ツー・パラレルブロック(例えば信号送信器301の変換器314と同様な変換器)に通される」ように動作する。次に、変換された組のベクトルは一組の変換済みベクトルを生成するために線形変換Aに付される。例えば、線形変換Aは、任意変換適用器316と同様な任意変換適用器515により行われ、及び任意変換選択器315と同様な任意変換選択器により選択され得る。次に、いくつかの実施形態では、変換されたベクトルは第2の変換済みベクトルを生成するためにiFFTブロックを通され、及びその結果の第2の変換済みベクトルはgUBDMシステム内の1つ又は複数の受信器へ送信され得る。他のいくつかの実施形態では、iFFTブロックはスキップされ得、及び、任意変換適用器により生成された変換済みベクトルがgUBDMシステム内の1つ又は複数の受信器へ送信され得る。別のやり方で表現すると、
【数1】
(ここでFは離散的フーリエ行列である)。いくつかの実施形態では、Aは本明細書で説明されるように設計によりユニタリであり得、及びFはユニタリであると知られている。グループとしてのユニタリ行列の特性により、積FAもまたユニタリとなる。したがって、Aは任意のユニタリであり得るので、iFFT行列を含むことは不要であり、及びいくつかの実施形態によると、gUBDMシステムは、一実施形態による任意変換適用器515を含むgUBDMシステム500内の操作を示す
図5Cに示すように、iFFTブロックを任意ユニタリ行列Aで置換することにより構成され得る。
【0071】
[1083] 上記説明に続き、OFDMシステム(例えば
図5AのOFDMシステム500)と共に作動可能な信号送信器及び信号受信器は、本明細書において説明されるgUBDMシステム(例えば
図5B、5CのgUBDMシステム500)により使用されるように容易に適応化され得るが、変換を反転するために送信器においてAを使用するとともに信号受信器においてA’を有するFFTを使用することにより任意変換操作とiFFT操作とを置換する変更だけを伴う。OFDMシステムの他の詳細は同じであり得る。
【0072】
[1084] 上述のgUBDMシステムは使用時、以下に詳述されるように高度に安全且つ効率的なやり方で信号を送信するために使用され得る。1つ又は複数の信号がユーザAliceに関連するソースからユーザBobに関連する送付先へ送信される信号伝送システムを所与として、このようなシステムは、送信された信号又は送信されたベクトルにアクセスし得る第三者ユーザEveによる盗聴に対し脆弱であり得る。「gUBDMシステムが、送信される変換済み信号又は変換済みベクトルを生成するために使用される」信号送信のために任意変換Aが使用されるということを所与として、Eveが行列Aを知らず、及びEveの攻撃を暗号を知ることだけに基づかせることができれば、Eveがデータを復元するためにする必要がある作業の量は禁止的に大きくなり得る。いくつかの他の実施態様では、任意変換は、本質的に非線形であり得、Eveが普通テキスト/暗号テキストペアにアクセスしてもEveが信号を復元するために非線形変換を発見することをさらに複雑且つ実現不能にする。
【0073】
[1085]
図6は、一実施形態による、信号を用意し及びgUBDMシステムを使用することにより安全且つ効率的なやり方で信号を送信する例示的方法600を説明するフローチャートを示す。方法600によると、671において、gUBDMシステムの信号送信器(例えば上述の信号送信器201)が複数の入力ビットを含むデータを受信する。複数の入力ビットは、安全且つ効率的なやり方で送信される原信号を表し得る。データはさらに、入力ビットにより表される信号に関連する他の属性を含み得る。例えば、データは、信号の性質、入力ビットの性質、含まれる情報のサイズ及び感度、安全要件などに関係する情報を含み得る。
【0074】
[1086] 672において、信号送信器は複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成する。いくつかの事例では、信号送信器は複数のシンボル(デジタル複素ベースバンド信号内のパルスとして記述される)を生成し得る。いくつかの実装形態では、シンボルは、通信ネットワーク内で定義された通信チャネルを介し送信される際に、状態又は条件が一定期間の間維持するように通信チャネルの状態又は有意条件を変更/修正及び/又は維持し得る波形又は状態であり得る。いくつかの事例では、信号送信器は、直列信号に関連する複数の入力ビットを、以下にさらに説明されるように送信の多重入力多重出力システムを使用することにより並列に修正及び/又は送信され得る複数のシンボルへ分解し得る。いくつかの事例では、信号送信器は、直列の複数の入力ビットを並列の複数のシンボルへ変換するために変換器(例えば変換器314)を使用し得る。いくつかの実装形態では、複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成することはビット・ツー・シンボルマップを使用することを介し得る。
【0075】
[1087] 673において、信号送信器は複数の複数組のブロックを複数のシンボルに基づき生成し、複数の複数組のブロックの各複数のブロックは複数のベクトルからの1つのベクトルを表す。いくつかの事例では、信号送信器は、直列信号に関連する直列の複数のシンボルを受信し、及び複数の複数組のブロックへ分解し得、各複数のブロックは複数のベクトルからの1つのベクトルを表し、ベクトルは、本明細書において説明される送信の多重入力多重出力システムを使用することにより並列に変換及び/又は送信されるように構成される。いくつかの事例では、信号送信器は、直列の複数のシンボルを複数の複数組のブロックに変換するために変換器(例えば変換器314)を使用し得る。
【0076】
[1088] 674において、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを生成するためにベクトルへ適用されるように構成された任意変換を複数のベクトルに少なくとも部分的に基づき選択する。例えば、信号送信器は、ユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換、及び略等角タイトフレーム(NETF)変換を含む任意変換のライブラリへアクセスし得る。信号送信器は、複数の変換済みベクトルを生成するために複数のベクトルへ適用される任意変換(例えばユニタリ変換)を選択するために任意変換選択器(例えば任意変換選択器315)を使用し得る。いくつかの事例では任意変換は等角タイトフレーム(ETF)変換を選択し得る、又はいくつかの他の事例では任意変換選択器は略等角タイトフレーム(NETF)変換を選択し得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器は、選択された任意変換が、単位行列又は離散的フーリエ行列ではない行列に基づくように構成され得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器は、選択された任意変換が、離散的フーリエ行列の直和ではない行列に基づくように構成され得る。
【0077】
[1089] 675において、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換を複数のベクトルの各ベクトルに対し適用する。いくつかの事例では、任意変換を適用することは、複数の変換済みベクトルが複数のベクトルの全大きさにほぼ等しい全大きさを有するようにされ得る。
【0078】
[1090] 676において、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表す信号の複数の送信器アンテナから複数の信号受信器への送信のために、複数の変換済みベクトルを表す信号を複数の送信器アンテナへ送信する。いくつかの事例では、複数の変換済みベクトルは、「並列に送信された変換されたベクトルが、使用されるgUBDMシステムに関連する1つ又は複数の信号受信器に関連する複数の受信器により受信され得る」ように、信号送信器アンテナデバイスに関連する複数の送信器アンテナ(例えば信号送信器301に関連する送信器アンテナ317及び318)を介し、及び送信の多重入力多重出力システムを使用することにより複数の通信チャネルを介し、並列に送信されるように構成され得る。例えば、複数の信号受信器は複数のアンテナアレイを含み得、複数の信号受信器は信号受信器401などの信号受信器に関連付けられ得、及び複数の信号送信器アンテナは信号送信器301などの信号送信器に関連付けられ得、信号送信器及び信号受信器は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成される。
【0079】
[1091] いくつかの実装形態では、信号は複数の変換済みベクトルに関連する一組の変換済みシンボルを含み得、信号送信器(例えば信号送信器301)は、固定され知られたシンボルレートで、一組の変換済みシンボルを通信チャネル上に置き得る(例えば送信器317を介し)。信号受信器は、変換されたベクトルを再構築するために、一連の変換済みシンボルを検出するタスクを行い得る。いくつかの事例では、変換済みシンボルと小単位のデータとの間に直接対応があり得る。例えば、各変換済みシンボルは1つ又はいくつかの2進数すなわち「ビット」を符号化し得る。データはまた、変換済みシンボル間の遷移により又はさらには一連の多くの変換済みシンボルにより表され得る。
【0080】
[1092] いくつかの実装形態では、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表す信号を、開放型システム間相互接続モデル(OSI:open system interconnection model)に関連する物理層を介し複数の送信器へ送信するように構成され得る。OSIモデルは、標準通信プロトコルを使用することにより多様な通信システムの相互運用性を実現するゴールを有する根底にある内部構造及び技術を問わず、テレコミュニケーションシステム又はコンピュータシステムの通信機能を特徴付け及び標準化する概念的モデルである。OSIモデルは通信ネットワークの通信チャネルを介し交換された情報の抽象化層(例えば7層)内への分割を使用する。各層は特定タイプの情報を含む。
【0081】
[1093] 例えば、層1は、信号送信器と物理的伝送媒体(例えば、ネットワーク106などの通信ネットワーク内の無線通信チャネル)との間の未構造化生データの送信及び受信に使用される物理層を含み得る。層1は、送信される信号に含まれるデジタルビットを電気的信号、無線信号、又は光信号へ変換するように構成される。層仕様は、電圧レベル、電圧変化のタイミング、物理的データ速度、最大伝送距離、変調方式、チャネルアクセス方法及び物理的コネクタなどの特徴を定義する。層仕様は、無線デバイスのピンのレイアウト、電圧、線路インピーダンス、ケーブル仕様、信号タイミング及び周波数を含む。ビットレート制御は、物理層において行われ、及び送信モードをシンプレックス、半二重、及び全二重として定義し得る。物理層の部品はネットワークトポロジーの観点で説明され得る。信号を送信するために使用される通信チャネルは物理層の仕様を有し得る。
【0082】
[1094] 677において、信号送信器は任意変換を複数の信号受信器へ提供し、この提供は、複数の変換済みベクトルの送信に関連付けられ、複数の信号受信器において複数のベクトルを復元するように構成される。いくつかの実装形態では、複数の信号受信器はさらに、複数の変換済みベクトルを表す信号を標的デバイスへ送信するように構成される。例えば、複数の信号受信器は、複数の変換済みベクトルを表す信号を標的デバイスへ送信するように構成され得る1つ又は複数の信号受信器に関連付けられ得る。
【0083】
[1095] いくつかの事例では、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表すことに加えて以下のもののうちの1つも表し得る信号を送信し得る:(1)任意変換、又は(2)複数の信号受信器への任意変換の逆。いくつかの事例では、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表す第1の信号を送信し、及び任意変換又は任意変換の逆を表す第2の信号を送信し得る。いくつかの実装形態では、信号送信器は第1の信号の送信に先立った時点で第2の信号を送信し得る。すなわち、別の言い方をすると、信号送信器は、複数の信号受信器が任意変換又は任意変換の逆変換に基づき複数の変換済みベクトルから複数のベクトルを復元するように、任意変換を表す信号又は複数の変換済みベクトルを表す信号の送信に先立って任意変換の逆を複数の信号受信器へ送信し得る。
【0084】
[1096]
図7は、一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を安全且つ効率的なやり方で送信する例示的方法600を示す。方法700はプロセッサ(例えばgUBDMシステムの信号送信器(例えば上述の信号送信器201)に関連するプロセッサ)により実施され得る。771において、複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換が複数のベクトルへ適用される。任意変換はユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換又は略等角タイトフレーム(NETF)変換を含み得る。いくつかの実装形態では、2以上の任意変換が適用され得る。例えば、いくつかの事例では、方法700を実施する信号送信器は、第1の任意変換が第1の複数の変換済みベクトルを生成するために複数のベクトルへ適用され及び第2の任意変換が第2の複数の変換済みベクトルを生成するために複数のベクトルへ適用されるように構成され得る。
【0085】
[1097] 772において、本方法は、任意変換を使用することにより、複数の変換済みベクトルの少なくとも1つの第1の変換済みベクトルに基づき第1の変換済み信号を生成することを含む。いくつかの事例では、第1の変換済み信号は第1の複素ベースバンド信号を含み得る。773において、本方法は、任意変換を使用することにより、複数の変換済みベクトルの少なくとも1つの第2の変換済みベクトルに基づき第2の変換済み信号を生成することを含む。いくつかの事例では、第2の変換済み信号は第2の複素ベースバンド信号を含み得る。
【0086】
[1098] 上述のように、いくつかの実装形態では、第2の変換済み信号は、第2の任意変換を使用することにより生成される第2の複数の変換済みベクトルの1つの第2の変換済みベクトルに基づき得る。
【0087】
[1099] 774において、方法700は、第1の変換済み信号を、第1の変換済み信号を検出するように構成された第1の信号受信器へ通信チャネルを介し送信することを含む。775において、本方法は、第2の変換済み信号を、第2の複素ベースバンド信号を検出するように構成された第2の信号受信器へ通信チャネルを介し送信することを含む。いくつかの事例では、第2の変換済み信号を送信することは第1の通信チャネルとは異なる第2の通信チャネルを介する。
【0088】
[1100] 776において、本方法は、任意変換を表す信号を、任意変換に基づく第1の信号受信器及び第2の信号受信器における複数のベクトルの復元のために、第1の変換済み信号を送信すること及び第2の変換済み信号を送信することに関連する第1の信号受信器及び第2の信号受信器へ提供することを含む。いくつかの事例では、任意変換を表す信号を提供することは、第1の変換済み信号を送信すること及び第2の変換済み信号を送信することに先立って行われる。いくつかの他の場合では、任意変換を表す信号を提供することは、第1の変換済み信号を送信することと第2の変換済み信号を送信することとの後に行われ得、この場合、信号受信器は、受信された変換済み信号を格納し、及び任意変換を表す信号を受信した後の時点で原信号を復元し得る。いくつかの事例では、信号受信器は、変換済み信号を標的デバイスへ送信するように構成され得る。例えば、信号受信器は複数の変換済みベクトルを表す信号を指定標的デバイスへ送信するように構成され得る。
【0089】
[1101] 上述のように、第1の任意変換が第1の複数の変換済みベクトルを生成するために使用され、及び第2の任意変換が第2の複数の変換済みベクトルを生成するために使用されるいくつかの事例では、任意変換を表す信号を提供することは、第1の任意変換を表す第1の信号を提供することと、第2の任意変換を表す第2の信号を提供することとを含み得る。いくつかの実装形態では、第1の変換済み信号を送信すること及び第1の任意変換を表す第1の信号を提供することは、第1の受信器に関連する第1の受信器に対するものであり得、並びに第2の任意変換を使用することにより生成される第2の変換済み信号を送信すること及び第2の任意変換を表す第2の信号を提供することは、第1の受信器とは異なる第2の受信器に関連する、第2の受信器アンテナに対するものであり得る。いくつかの事例では、第1及び第2の任意変換を表す第1及び第2の信号は第、1及び第2の信号受信器を含む広範な聴取者へ纏めて同報通信され得る。いくつかの事例では、第2の任意変換を表す第2の信号が提供又は同報通信されるまで、第1の信号受信器は第1の複数のベクトルを復元することができるが、第2の受信器は第2の複数の変換済みベクトルを復元することができないように、任意変換を表す第1の信号は広く同報通信され得るが、任意変換を表す第2の信号は広く同報通信され得ない。
【0090】
[1102] gUBDMシステムのいくつかの実施形態は、OFDMシステムの変形形態として説明されたが、DSSSシステムの変形形態として動作する。ここで「符号マップ」が使用され帯域制限される。上に参照した‘839特許に記載された明示形式は次のものである:
【数2】
ここで、
【数3】
のm番目成分は、次式により与えられる:
【数4】
【0091】
[1103] ここでv
nは、
【数5】
のn番目成分であり、κsは、次式を満足する一組のN個の別個の数字である:
【数6】
【0092】
[1104] Mは、M>2maxn|κn|となるように選択される整数である。このマップは、上に論述された特性(帯域制限及びドット積保存)を有する。通常、κが0を中心とする連続整数であるとき、M≒Nである。
【0093】
[1105] したがって、最大組の相互直交拡散符号を生成するために、ユニタリ行列A∈U(N)が選択される。Aのn番目列(又は行、一貫性がある限りどちらでもよい)が
【数7】
として表されるとき、N個の符号は、n∈[1,...,N]について
【数8】
である。
【0094】
[1106] 1つのデバイスがすべてのN符号に関するデータを送信することになれば、1つのデバイスはN個のシンボルb
nを取り、各シンボルb
nにその拡散符号のあらゆる成分を乗算し、及び次に、結果ベクトルを纏めて加算することができるようになる。したがって、送信されるベクトル
【数9】
は:
【数10】
であり、ここで、b
nはシンボルである。
【0095】
[1107] しかし、これを行うために、送信器は、通常は複素数(浮動小数点、倍精度など)であるシンボル、11b_
n∈Cに
【数11】
のすべてのM≒N成分を乗算する。これはすべてのNシンボルb_
nに関して反復される。したがって、それぞれが符号のN個の成分が乗算されたN個のシンボルが存在する。これは複雑度を、広帯域への応用に関して(O(NlogN)であるOFDMと比較して)法外に高い
【数12】
にする。
【0096】
[1108] 特に、各ユーザが符号のサブセットを与えられる多重アクセスアプリケーションに関し、各ユーザはO(N)作業だけを行えばよく、これはOFDMより良い。これは、DSSS実装を多重アクセスアプリケーションにとって非常に良いものにする。
【0097】
[1109] O(N×logN)であるUBDMを取得するために、OFDMに整合するために、(0.0.4)を再解釈するために。送信されるボーは次式である:
【数13】
【0098】
[1110] これは、下記シンボルの離散的フーリエ変換として解釈され得る(正規化に到るまで):
【数14】
【0099】
[1111]
図8は、一実施形態によるgUBDMシステムを使用する、複数の変換済みベクトルの受信及び複数のベクトルの復元の例示的方法を説明するフローチャートである。方法800は、本明細書において説明される信号受信器(例えば信号受信器401)に関連するプロセッサにより実施され得る。
【0100】
[1112] 871において、方法800は、複数の信号送信器から及び複数の信号受信器を介し、複数の変換済みベクトルを表す信号を受信することを含む。
【0101】
[1113] 872において、本方法は、複数の変換済みベクトルに基づき複数のベクトルを復元するために使用されるように構成された、任意変換の指示を受信することを含む。いくつかの実装形態では、任意変換の指示を受信することは、複数の信号送信器からの及び複数の信号受信器を介したものであり得る。いくつかの事例では、任意変換の指示を受信することは複数の変換済みベクトルを表す信号を受信することに先立ち得る。いくつかの事例では、指示は任意変換の逆を含み得る。
【0102】
[1114] 873において、本方法は、複数のベクトルを生成するために、任意変換を複数の変換済みベクトルの各変換されたベクトルへ適用することを含む。874において、本方法は複数のベクトに基づき原信号を復元することを含む。いくつかの事例では、例えば、原信号を復元することは、信号受信器に関連する変換器(例えば変換器414)により行われ得る。いくつかの事例では、方法800は、原信号の復元を行うために、873における原信号を復元することを飛ばして、その代りに複数のベクトルを別のデバイスへ格納し得るか又は送信し得る。
【0103】
[1115] 上述のgUBDMシステムの別の利点は、gUBDMシステムがユニタリ群の豊富さ及び構造を十分に利用するように設計されるということである。説明されるgUBDMシステムが提供する1つの機会は、ETF/NETFを、採用され修正されるOFDMシステム変形形態へ取り込む能力であり、これは、修正されていない限りOFDMシステムでは不可能であるものである。
【0104】
[1116] gUBDMシステムはまた、gUBDMシステムへの修正があると符号分割多重化をOFDMシステム内へ含む能力を、信号送信源に与える。これは、時分割、周波数分割及び空間多重化に加えて、符号分割多重化を行い得るということを意味する。これは、システムエンジニアに非常に大きな自由度を加える。
【0105】
[1117] iFFTは、いくつかの実装形態では一般的ユニタリAの適用後に行われ、等化をより容易なものにし得る可能性が依然として高くなる、ということに注意すべきである。したがって、データベクトルbを取り、及び工程b->Ab->FAbを介しこれを送信する、ここでFはフーリエ変換である。しかし、U(N)の集団構造のために、U(N)の要素F及びA両方が使用されるならば、それらの積も使用されるということが知られている。我々はグループU(N)全体を使用しているので、単一行列Aを請求することとフーリエ行列が続く単一行列Aを請求することとの差は無い。纏めて乗算したユニタリ行列がどれだけ多くても、結果は依然としてU(N)の別の要素だけである。
【0106】
[1118] 換言すれば、この手法の重要な利点は安全性である。データを変調する行為自体が、ビット(又はOSI層1上のすべて)への盗聴者のアクセスを拒否することにより、その内容を当該チャネル上の盗聴者に対して十分に安全にすることができるならば、盗聴者の攻撃面は根本的に変化する。トラヒック分析攻撃、プロトコル弱点攻撃、制御データ漏洩攻撃などの、すべての可能性が完全に削除される。さらに、伝統的暗号化により提供される安全性が、ネットワークに悪影響を与える遅延/待ち時間を引き起こすネットワークでは、暗号化(通常、OSI層3以上における)は任意選択的に完全に除去され得る。これは、暗号化と通常は暗号化に関連するオーバーヘッドとを含む空間、電力、熱又は時間を除去する。さらに、暗号化に関連する遅延/待ち時間(単にOSIスタックを上下して情報を渡す必要があるすべてのものから、そのビットを単に暗号技術に通す必要があることに関連する待ち時間まで)が削除され得る。システムが行う必要があるのは送信することだけである。変調自体が安全性の役目を果たす。
【0107】
[1119] 信号受信器は、変換済み信号を受信すると、いかなる計算も行う用意がある。いくつかの実装形態では、信号受信器は信号を復調し、及びシンボル及びビットを復元し得るだけである。いくつかの実装形態では、信号受信器はまた、デジタル化されたI及びQを格納し得るか、又はデジタル化されたI及びQを、ユニタリ行列の逆を適用することなく他のいくつかのシステムへ渡し得る。
【0108】
[1120]
図9は、例示的コンステレーション図である。
図9に示すように、コンステレーション図は、デジタル変調方式により変調された信号を表す2次元xy面散布図である。したがって、コンステレーション図の各インスタンスは、各インスタンスが関連付けられる特定変調方式を有し得る。
図10は、一実施形態による変調アグノスティックUBDM信号変換(例えばgUBDMを採用する)の第1の方法を示す流れ図である。
図10に示すように、方法1000は、1071において、通信システムのプロセッサを介し、ブロックサイズを選択することを含む。通信システムは、直交振幅変調(QAM)、振幅位相シフトキーイング(APSK)変調、又は直交周波数分割多重化のうちの少なくとも1つを行うように構成され得る。加えて、通信システムは、無線通信システム、有線通信システム、又は光ファイバ通信システムのうちの1つ又は複数を含み得る。1072において、プロセッサは、受信された複数のビットに基づき、コンステレーション図の一組のコンステレーション点を識別する。プロセッサは、例えばコンステレーション図自体、コンステレーション図に関連するデータ、コンステレーション図の表現又はその一部の表現などに基づき、コンステレーション点を識別し得る。一組のコンステレーション点を識別することは、受信された複数のビットをコンステレーション図へマッピングすること(例えばグレイコードを使用することにより)を含み得る。コンステレーション図は変調方式に関連付けられる。1073において、プロセッサは一組のコンステレーション点に基づき、複数のシンボルブロックを生成する。複数のシンボルブロックの各シンボルブロックは、ブロックサイズに等しいサイズを有し、一組のコンステレーション点からのコンステレーション点のサブセットを含む。1074において、プロセッサは、複数の複素数を生成するために、ユニタリブレイド分割多重化(UBDM)変換を複数のシンボルブロックの各シンボルブロックへ適用し、1075において、プロセッサは複数の複素数を送信する。任意選択的に、方法1000はまた、変調方式(図示せず)を使用することにより、複数の複素数を表す少なくとも1つの信号の送信を引き起こすことを含む。
【0109】
[1121]
図11は、一実施形態による変調アグノスティックUBDM信号変換の第2の方法を示す流れ図である。
図11に示すように、方法1100は、1171において、複数の入力ビットを通信システムのプロセッサを介し受信することを含む。通信システムは、無線通信システム、有線通信システム、又は光ファイバ通信システムのうちの1つ又は複数を含み得る。方法1100はまた、1172において、複数の入力ビットを複数の複素数値へ変換することを含む。複数の入力ビットを複数の複素数値へ変換することは、複数の入力ビットに基づきビット・ツー・シンボルマッピングを行う(例えばグレイコードを使用することにより)こと、及びユニタリブレイド分割多重化(UBDM)変換(例えば、複数の非線形層及び複数の線形層を含む)を適用することを含み得る。ビット・ツー・シンボルマッピングは、例えばコンステレーション図自体、コンステレーション図に関連するデータ、コンステレーション図の表現又はその一部の表現などに基づき得る。1173において、複数の複素数値は、以降の処理(例えば、パルス整形及び/又は少なくとも1つのフィルタの適用)のために、プロセッサを介し及び所定変調技術を使用することにより送信される。所定変調技術は、直交振幅変調(QAM)、振幅位相シフトキーイング(APSK)変調、又は直交周波数分割多重化のうちの1つ又は複数を含み得る。任意選択的に、方法1100はまた、変調方式(図示せず)を使用することにより複数の複素数を表す少なくとも1つの信号の送信を引き起こすことを含む。
【0110】
[1122]
図12は一実施形態による変調アグノスティックUBDM信号変換の第3の方法を示す流れ図である。
図12に示すように、方法1200は、1271において複数の入力ビットを受信すること、及び1272において複数のシンボルを識別するためにビット・ツー・シンボルマップを使用することにより複数の入力ビットの各入力ビットを(例えばコンステレーションへ)マッピングすることを含む。コンステレーションは、無線で送信される又は有線又は光ファイバ通信を介する信号のコンステレーション図のものであり得る。複数のシンボルからのシンボルのサブセットが、1273において、それぞれがサイズNを有する複数のブロックへグループ化される。1274において、UBDM変換は、複数の複素数を生成するために複数のブロックの各ブロックへ適用され、及び1275において、結果として得られる複素数は、パルス整形又はフィルタ適用の少なくとも1つのために例えば通信システムの下流部分へ(例えば、プロセッサの1つ又は複数のフィルタ又はプロセッサに作動可能に結合されたフィルタへ)送信される。いくつかのこのような実装形態では、本方法は、送信された信号を送信することに先立つ逆フーリエ変換の適用を含まない。その代わりに又はそれに加えて、本方法は、拡散符号の生成を含まない。
【0111】
例示的実施形態
【0112】
[1123] 第1の例示的実施形態では、方法は、複数の変換済みベクトルを生成するために、ユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換又は略等角タイトフレーム(NETF)変換のうちの1つを含む任意変換を複数のベクトルへ適用することを含む。例えば、任意変換は、等角タイトフレーム又は略等角タイトフレームのうちの1つを形成する行を有する行列を含み得る。本方法はまた、複数の変換済みベクトルの少なくとも1つの第1の変換済みベクトルに基づき、任意の変換を使用することにより第1の変換済み信号を生成することを含む。本方法はまた、複数の変換済みベクトルの少なくとも1つの第2の変換済みベクトルに基づき、任意の変換を使用することにより第2の変換済み信号を生成することを含む。本方法はまた、第1の変換済み信号を、第1の変換済み信号を検出するように構成された第1の信号受信器へ第1の通信チャネルを介し(例えば第1の送信器を介し)送信すること、及び第2の変換済み信号を、第2の変換済み信号を検出するように構成された第2の信号受信器へ第2の通信チャネルを介し(例えば第1の送信器とは異なる第2の送信器を介し)送信することを含む。本方法はまた、任意変換に基づく複数のベクトルのその後の復元のために、任意変換を表す信号の送信を引き起こすことを含む。本方法は任意選択的にまた、第1の変換済み信号及び第2の変換済み信号を送信することに先立ち逆高速フーリエ変換(iFFT)を第1の変換済み信号及び第2の変換済み信号の少なくとも1つに対して行うことを含む。
【0113】
[1124] 第1の通信チャネルは第2の通信チャネルとは異なり得る。その代わりに又はそれに加えて、複数の変換済みベクトルは複数のベクトルの全大きさにほぼ等しい全大きさを有し得る。その代わりに又はそれに加えて、第1の変換済み信号を生成すること及び第2の変換済み信号を生成することは拡散符号ベクトルの使用を含まない。その代わりに又はそれに加えて、第1の変換済み信号を送信すること及び第2の変換済み信号を送信することは多重アクセス通信を使用することにより行われ得る。
【0114】
[1125] 第1の例示的実施形態はまた、複数のベクトルを生成することを含み得る。生成することは、ビット・ツー・シンボルマップを使用することにより複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成すること及び複数のシンボルに基づき複数のブロックを生成することを含み得、複数のブロックの各ブロックは複数のベクトルからの1つのベクトルを表す。
【0115】
[1126] 第1の例示的実施形態のいくつかの実装形態では、任意変換は単位行列又は離散的フーリエ行列ではない行列に基づく。その代わりに又はそれに加えて、任意変換は離散的フーリエ行列の直和ではない行列に基づき得る。
【0116】
[1127] 第2の例示的実施形態では、システムは、複数の信号受信器、複数の信号送信器、及び複数の信号送信器へ作動可能に結合された少なくとも1つのプロセッサを含む。少なくとも1つのプロセッサは複数のベクトルを生成するように構成される。少なくとも1つのプロセッサは、例えばビット・ツー・シンボルマップを使用することにより複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成することにより、及び複数のシンボルに基づき複数の複数組のブロックを生成することにより複数のベクトルを生成するように構成され得、複数の複数組のブロックの各複数のブロックは複数のベクトルからの1つのベクトルを表す。少なくとも1つのプロセッサはまた、複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換を複数のベクトルの各ベクトルへ適用するように構成される。任意変換は、ユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換又は略等角タイトフレーム(NETF)変換のうちの1つを含む。
【0117】
[1128] 任意変換は単位行列又は離散的フーリエ行列ではない行列に基づき得る。その代わりに又はそれに加えて、任意変換は離散的フーリエ行列の直和ではない行列に基づき得る。複数の変換済みベクトルは複数のベクトルの全大きさにほぼ等しい全大きさを有し得る。少なくとも1つのプロセッサはまた、複数の変換済みベクトルの複数の信号受信器への送信のために、複数の変換済みベクトルを表す信号を複数の送信器(例えば開放型システム間相互接続モデルの物理層を介し)へ送信するように構成される。任意選択的に、少なくとも1つのプロセッサはまた、複数の信号受信器が任意変換又は任意変換の逆変換に基づき複数の変換済みベクトルから複数のベクトルを復元するように、複数の変換済みベクトルを表す信号の複数の信号受信器への送信に先立ち(1)任意変換又は(2)任意変換の逆変換の一方を表す信号を複数の信号受信器へ送信するように構成される。複数の信号受信器はまた、複数の変換済みベクトルを表す信号を標的デバイスへ送信するように構成され得る。
【0118】
[1129] 第2の例示的実施形態のいくつかの実装形態では、複数の信号受信器は複数のアンテナアレイを含み、複数の信号受信器及び複数の信号送信器は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成される。
【0119】
[1130] 第3の例示的実施形態では、方法は、複数のベクトルを生成すること及び複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換を複数のベクトルの各ベクトルへ適用することを含む。任意変換はユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換又は略等角タイトフレーム(NETF)変換のうちの1つを含み得る。複数の変換済みベクトルは複数のベクトルの全大きさにほぼ等しい全大きさを有し得る。本方法はまた、複数の変換済みベクトルを表す信号の複数の送信器から複数の信号受信器への送信のために、複数の変換済みベクトルを表す信号を複数の送信器へ送信することを含む。本方法はまた、第1の信号受信器、及び第2の信号受信器における複数のベクトルの復元のために任意変換を第1の信号受信器及び第2の信号受信器へ提供することを含む。任意選択的に、本方法はまた、複数の変換済みベクトルを表す信号を開放型システム間相互接続モデルの物理層を介し複数の送信器へ送信することを含む。
【0120】
[1131] 第3の例示的実施形態のいくつかの実装形態では、複数の信号受信器は複数のアンテナアレイを含み、複数の信号受信器及び複数の信号送信器は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成される。
【0121】
[1132] 任意変換は単位行列又は離散的フーリエ行列ではない行列に基づき得る。その代わりに又はそれに加えて、任意変換は離散的フーリエ行列の直和ではない行列に基づき得る。
【0122】
[1133] 様々な実施形態について上に説明したが、これらは単なる一例として提示したのであって制限するためではないということを理解すべきである。上述の方法及び/又は図は或る順序で発生するいくつかの事象及び/又は流れパターンを示すが、いくつかの事象及び/又はパターンの順序は修正され得る。いくつかの実施態様が特に示され説明されたが、形式及び詳細の様々な変更が行われ得るということが理解されることになる。
【0123】
[1134] 様々な実施形態が、特定の特徴及び/又は部品の組み合わせを有するとして説明されたが、上に論述された実施形態のうちの任意のものからの、任意の特徴及び/又は部品の組み合わせを有する他の実施形態が可能である。
【0124】
[1135] 本明細書において説明されるいくつかの実施形態は、様々なコンピュータ実施動作を行うための命令又はコンピュータコードを有する非一時的コンピュータ可読媒体(非一時的プロセッサ可読媒体とも呼ばれ得る)を有する、コンピュータストレージ製品に関係する。コンピュータ可読媒体(又はプロセッサ可読媒体)は、一時的伝播信号(例えば空間又はケーブルなどの伝送媒体上で情報を搬送する伝播電磁波)自体を含まないという意味で非一時的である。媒体及びコンピュータコード(単にコードとも呼ばれ得る)は1つ又は複数の特定目的のために設計され構築されたものであり得る。非一時的コンピュータ可読媒体の例は、限定しないがハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープなどの磁気記憶媒体;コンパクトディスク/デジタルビデオディスク(CD/DVD)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)及びホログラフィックデバイスなどの光学ストレージ媒体;光ディスクなどの磁気光学ストレージ媒体;搬送波信号処理モジュール;並びにプログラムコードを格納し実行するように特別に構成されたハードウェアデバイス(特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、読み出し専用メモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)デバイスなどを含む。本明細書において説明される他の実施形態は、例えば本明細書で論述される命令及び/又はコンピュータコードを含み得るコンピュータプログラム製品に関する。
【0125】
[1136] 本開示では、単数でのアイテムへの参照は、別途明示的に述べられない限り又は文脈から明らかでない限り、複数のアイテムを含むように理解されるべきであり、逆も同様である。文法的接続詞は、特に明示的に述べられない限り又は文脈から明らかでない限り、結合された節、文章、単語などのありとあらゆる離接及び接続組み合わせを表現するように意図されている。したがって、用語「又は」は「及び/又は」などを意味するものと概して理解されるべきである。本明細書に記載のありとあらゆる例の使用又は例示的言語(「例えば」、「を含む」など)は、本実施形態をより良く示すことだけを目的としており、実施形態の範囲又は特許請求の範囲に関する制約を課さない。
【0126】
[1137] 本明細書において説明されるいくつかの実施形態及び/又は方法は、ソフトウェア(ハードウェア上で実行される)、ハードウェア又はそれらの組み合せにより行われ得る。ハードウェアモジュールは例えば汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含み得る。ソフトウェアモジュール(ハードウェア上で実行される)は、C、C++、Java(商標)、Ruby、Visual Basic(商標)、及び/又は他のオブジェクト指向、手続き型、又は他のプログラミング言語及び開発ツールを含む様々なソフトウェア言語(例えばコンピュータコード)で表現され得る。コンピュータコードの例は、限定しないがマイクロコード又はマイクロ命令、コンパイラにより生成されるようなマシン命令、ウェブサービスを生成するために使用されるコード、及びインタープリタを使用することによりコンピュータにより実行されるハイレベル命令を含むファイルを含む。例えば、実施形態は、命令型プログラミング言語(例えばC、Fortranなど)、関数型言語(Haskell、Erlangなど)、論理プログラミング言語(例えばProlog)、オブジェクト指向プログラミング言語(例えばJava、C++など)又は他の好適なプログラミング言語、及び/又は開発ツールを使用して実装され得る。コンピュータコードの追加例は、限定しないが、制御信号、暗号化コード及び圧縮コードを含む。