(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240104BHJP
H04J 99/00 20090101ALI20240104BHJP
H04L 1/16 20230101ALI20240104BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240104BHJP
【FI】
H04L27/26 111
H04J99/00 100
H04L1/16
H04W28/04
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022146173
(22)【出願日】2022-09-14
(62)【分割の表示】P 2020543342の分割
【原出願日】2019-04-01
【審査請求日】2022-10-07
(32)【優先日】2018-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュオ,カオ-ポン
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0257195(US,A1)
【文献】国際公開第2018/003645(WO,A2)
【文献】Potevio,Discussion on URLLC transmission aspects[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1-1700455,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1700455.zip>,2017年01月09日,pp. 1-4
【文献】Huawei, HiSilicon,UL multiplexing between URLLC and eMBB[online],3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1803659,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1803659.zip>,2018年04月07日,pp. 1-8
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,On UL multiplexing between eMBB and URLLC[online],3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1804618,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1804618.zip>,2018年04月07日,pp. 1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04J 99/00
H04L 1/16
H04W 28/04
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
IEEE 802.11
15
16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局であって、
ユーザ機器から受信した符号語の第1の部分を前記基地局の受信機によって復号し、
前記受信した符号語の第2の部分をマルチユーザ検出器を用いて検出し、
前記符号語の前記第1の部分の前記復号が成功しているか否かを判断し、
1)前記符号語の前記第1の部分の前記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を前記ユーザ機器に送信し、
2)前記符号語の前記第1の部分の前記復号が成功しておらず前記符号語の前記第2の部分の前記検出が成功しているという判断に基づいて、
前記符号語の前記第1の部分と前記第2の部分とを合成することにより合成符号語を形成し、
前記合成符号語を復号し、
前記合成符号語の前記復号が成功しているか否かを判断し、
前記合成符号語の前記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を前記ユーザ機器に送信する、または、
3)前記符号語の前記第1の部分の前記復号が成功していないこと、もしくは前記合成符号語の前記復号が成功していないことに基づいて、否定応答を前記ユーザ機器に送信するように構成されている、基地局。
【請求項2】
前記マルチユーザ検出器は、干渉キャンセラーおよび非直交多元接続検出器を含む、請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記非直交多元接続検出器は逐次干渉除去フィードバックを前記干渉キャンセラーに与える、請求項2に記載の基地局。
【請求項4】
前記符号語の前記第1の部分と前記第2の部分とを合成することにより前記合成符号語を形成する前に、前記受信機は、前記符号語の前記第2の部分に対して巡回冗長検査を実行することにより、前記合成の前に前記巡回冗長検査を削除する、請求項1~3のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項5】
前記マルチユーザ検出器は前方誤り訂正検出器を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項6】
基地局による非直交多元接続復号をユーザ機器から受信する方法であって、前記方法は、
ユーザ機器から受信した符号語の第1の部分を前記基地局が復号するステップと、
前記受信した符号語の第2の部分を、第1のマルチユーザ検出結果を生成するマルチユーザ検出を用いて検出するステップと、
前記符号語の前記第1の部分の前記復号が成功しているか否かを判断するステップと、
1)前記符号語の前記第1の部分の前記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を前記ユーザ機器に送信するステップ、または、
2)前記符号語の前記第1の部分の前記復号が成功していないという判断に基づいて、
前記符号語の前記第1の部分と前記第2の部分とを合成することにより合成符号語を形成するステップと、
前記合成符号語を復号するステップと、
前記合成符号語の前記復号が成功しているか否かを判断するステップと、
前記合成符号語の前記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を前記ユーザ機器に送信するステップ、または、
前記合成符号語の前記復号が成功していないという判断に基づいて、
前記符号語の前記第2の部分をドロップするステップと、
前記符号語の前記第1の部分と、第2のマルチユーザ検出結果からの前記符号語の別の第2の部分とを合成することにより第2の合成符号語を生成するステップと、
前記第2の合成符号語の復号が成功しているか否かを判断するステップと、
前記第2の合成符号語の復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を前記ユーザ機器に送信するステップ、または、
前記第2の合成符号語の復号が成功していない場合または他のマルチユーザ検出結果を入手できない場合、否定応答を前記ユーザ機器に送信するステップとを含む、方法。
【請求項7】
前記マルチユーザ検出を用いて検出するステップは、干渉除去および非直交多元接続検出を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記非直交多元接続検出は、逐次干渉除去フィードバックを提供する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記マルチユーザ検出を用いて検出するステップは、前方誤り訂正復号を含む、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記合成符号語をFEC復号するステップをさらに含む、請求項6~9のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
ワイヤレス通信の、第5世代(5G)規格および技術への進化は、高データレート化および大容量化を、信頼性の向上および低遅延化とともにもたらし、それにより、モバイルブロードバンドサービスを向上させる。また、5G技術は、車両ネットワーキング、固定ワイヤレスブロードバンド、およびモノのインターネット(Internet of Things:IoT)の新種のサービスをもたらす。
【0002】
第5世代新無線(Fifth Generation New Radio:5G NR)は、高度モバイルブロードバンド(enhanced Mobile Broadband:eMBB)、超高信頼低遅延通信(Ultra-Reliable and Low Latency Communications:URLLC)、および大量マシンタイプ通信(massive Machine-Type Communication:mMTC)という3つの使用シナリオをサポートする。URLLCには、高信頼低遅延通信の厳しい要件がある。このため、5G NRにより、ユーザ機器(user equipment:UE)は、5G NR基地局(たとえばgNodeB、またはgNB)がURLLC送信のためにURLLCユーザ機器に対して個々のリソースをスケジューリングできない場合に、既にスケジューリングされているリソースでURLLC信号を送信することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
この概要は、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の概念をわかり易くしたものを紹介するために提供される。このわかり易くした概念については以下の詳細な説明でさらに説明する。この概要は、クレームされている主題の本質的な特徴を特定することを意図しているのではなく、クレームされている主題の範囲の判断において使用されることを意図している訳でもない。
【0004】
いくつかの局面において、電子デバイスが、第5世代新無線(5G NR)通信のためのユーザ機器(UE)として構成される。UEは、第1の巡回冗長検査(cyclical redundancy check:CRC)をトランスポートブロック(transport block:TB)に挿入し、CRCを含むTBを符号語(codeword:CW)に符号化し、第1の物理リソースの一部についてのプリエンプションインジケータを受信し、レートマッチングのために、受信したアップリンク(uplink:UL)グラントと受信したプリエンプションインジケータとに基づく長さを有する、符号語の第1の部分を、選択するように、構成されている。また、UEは、CWの第1の部分を第1の物理リソースを用いて送信し、CWの第2の部分を選択し、第2のCRCをCWの選択した第2の部分に挿入し、CWの第2の部分を第2の物理リソースで送信するように構成されている。
【0005】
別の局面において、基地局が、ユーザ機器から受信した符号語の第1の部分を復号し、受信したCWの第2の部分をマルチユーザ検出器(multi-user detector:MUD)を用
いて検出し、CWの第1の部分の復号が成功しているか否かを判断し、CWの第1の部分の復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答(Ack)をUEに送信するように、構成されている。CWの第1の部分の復号が成功しておらずCWの第2の部分の検出が成功しているという判断に基づいて、基地局は、さらに、CWの第1の部分と第2の部分とを合成することにより合成CWを形成し、合成CWを復号し、合成CWの復号が成功しているか否かを判断し、合成CWの復号が成功しているという判断に基づいて、Ack
をUEに送信するように、構成されている。基地局は、さらに、CWの第1の部分の復号が成功していないこと、または合成CWの復号が成功していないことに基づいて、否定応答(Nck)をUEに送信するように構成されている。
【0006】
他の局面において、ユーザ機器(UE)の送信機における非直交多元接続(NOMA)符号化の方法が記載され、この方法は、UEが、巡回冗長検査(CRC)をトランスポートブロック(TB)に挿入するステップと、CRCを含むTBを符号語に符号化するステップと、第1の物理リソースの一部についてのプリエンプションインジケータを受信するステップと、レートマッチングのために、受信したアップリンク(UL)グラントと受信したプリエンプションインジケータとに基づく長さを有する、CWの第1の部分を、選択するステップとを含む。この方法はさらに、CWの第1の部分を第1の物理リソースで送信するステップと、CWの第2の部分を選択するステップと、CWの第2の部分を第2の物理リソースで送信するステップとを含む。
【0007】
別の局面において、基地局による非直交多元接続復号をユーザ機器から受信する方法が記載され、この方法は、UEから受信した符号語の第1の部分を復号するステップと、受信した符号語の第2の部分を、第1のMUD結果を生成するマルチユーザ検出を用いて検出するステップと、CWの第1の部分の復号が成功しているか否かを判断するステップとを含む。この方法はさらに、CWの第1の部分の復号が成功しているという判断に基づいて、AckをUEに送信するステップと、CWの第1の部分と第2の部分とを合成することにより合成CWを形成するステップと、合成CWを復号するステップと、合成CWの復号が成功しているか否かを判断するステップと、合成CWの復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答(Ack)をUEに送信するステップとを含む。この方法はさらに、合成CWの復号が成功していないという判断に基づいて、CWの第2の部分をドロップするステップと、CWの第1の部分と、第2のMUD結果からのCWの別の第2の部分とを合成することにより別の合成CWを生成するステップと、この別の合成CWの復号が成功しているか否かを判断するステップと、この別の合成CWの復号が成功しているという判断に基づいて、AckをUEに送信するステップと、上記別の合成CWの復号が成功していない場合または他のMUD結果を入手できない場合、NckをUEに送信するステップとを含む。
【0008】
以下、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面の詳細を説明する。本明細書および図面において、異なる事例の同一の参照番号は同様の要素を示し得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の各種局面を実現することが可能なワイヤレスネットワーク環境の一例を示す図である。
【
図2】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の各種局面を実現することが可能なデバイス図の一例を示す図である。
【
図3】ユーザ機器と基地局との間に延在するエアインターフェイスリソースを示す図であり、これにより、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の各種局面を実現することが可能である。
【
図4】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る、アップリンクプリエンプションシグナリングの一例を示す図である。
【
図5】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る、トランスポートブロックからコードブロックへの分解の一例を示す図である。
【
図6】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る、非直交多元接続によって支援される(NOMA支援)アップリンク多重化設計のための送信機設計の一例を示す図である。
【
図7】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る、NOMA支援UL多重化のための受信機設計の一例を示す図である。
【
図8】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る、NOMA支援アップリンク多重化設計のための送信機設計の別の例を示す図である。
【
図9】共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る、NOMA支援UL多重化のための受信機設計の別の例を示す図である。
【
図10】本明細書に記載の技術の局面に係る、ユーザ機器が送信するトランスポートブロックまたはコードブロックの符号化に概ね関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の一例を示す図である。
【
図11】本明細書に記載の技術の局面に係る、基地局によるトランスポートブロックまたはコードブロックの復号に概ね関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の一例を示す図である。
【
図12】本明細書に記載の技術の局面に係る、ユーザ機器が送信するトランスポートブロックまたはコードブロックの符号化に概ね関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の一例を示す図である。
【
図13】本明細書に記載の技術の局面に係る、基地局によるトランスポートブロックまたはコードブロックの復号に概ね関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
本明細書では、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化のための方法、デバイス、システム、および手段について説明する。ユーザ機器(UE)が、第1の巡回冗長検査(CRC)をトランスポートブロック(TB)に挿入し、CRCを含むTBを符号語(CW)に符号化する。UEは、第1の物理リソースの一部についてのプリエンプションインジケータの受信に基づいて、レートマッチングのために、受信したアップリンク(UL)グラントおよび受信したプリエンプションインジケータに基づく長さを有する、CWの第1の部分を、選択する。UEは、第1の物理リソースを用いてCWの第1の部分を送信し、CWの第2の部分を選択し、選択したCWの第2の部分に第2のCRCを挿入し、CWの第2の部分を第2の物理リソースを用いて送信する。
【0011】
第1のユーザ機器が、超高信頼低遅延通信(URLLC)アップリンク信号を、第2のUEからの高度モバイルブロードバンド(eMBB)アップリンクのような、既にスケジューリングされているリソースで送信する場合、スケジューリングされているeMBBアップリンクデータは、URLLC ULデータ送信によってパンクチャリング(puncture)、キャンセル、または中断される場合がある。局面において、基地局は、第1のUEからスケジューリング要求(schedule request:SR)を受信した後に、プリエンプションインジケータを、URLLCおよびeMBBデータ送信が行われる前に第2のUEに送信することにより、eMBB送信をキャンセルまたは中断する。第2のUEは、プリエンプションインジケータに従い、eMBB送信データのすべてまたは一部をキャンセルすることができる。eMBB送信のキャンセルは、高信頼URLLCデータ送信のための保証されたリソースをもたらす。URLLCデータ送信のサイズは、eMBBデータ送信のサイズよりも遥かに小さいことが多い。第2のUEがeMBBデータ送信全体をキャンセルした場合、プリエンプション手続はアップリンクリソースの利用効率を低下させる。
【0012】
eMBBアップリンク送信がURLLC送信によってパンクチャリングされた場合は、第1のUEおよび第2のUE双方がアップリンクデータを送信し、URLLC送信は、eMBBデータ送信の一部をパンクチャリングする。この場合、受信したeMBBデータにおける誤りの確率は、URLLC送信によるパンクチャリングが原因で増加するであろう。非直交多元接続(non-orthogonal multiple access:NOMA)符号化およびマルチユーザ検出(Multi-User Detection:MUD)技術を利用することにより、UE双方が送信することが可能であり、送信パンクチャリングによる誤り率は低減され、ネットワークリソースはより効率的に使用される。
【0013】
環境の例
図1は、ワイヤレスリンク131および132として示されるワイヤレス通信リンク130(ワイヤレスリンク130)を介して(基地局121および122として示される)基地局120と通信することが可能な、UE111、UE112、およびUE113として示される複数のユーザ機器110(UE110)を含む、環境の一例100を示す。UE110は、単純にするためにスマートフォンとして実現されているが、モバイル通信デバイス、モデム、携帯電話、ゲーム機、ナビゲーション装置、メディア装置、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマート機器、車両ベースの通信システムのような任意の適切なコンピューティングもしくは電子デバイスとして実現されてもよく、または、センサもしくはアクチュエータのようなモノのインターネット(IoT)デバイスとして実現されてもよい。基地局120(たとえば、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワークノードB(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network Node B)、E-UTRANノードB、進化型ノードB(evolved
Node B)、eNodeB、eNB、次世代ノードB(Next Generation Node B)、gN
ode B、gNBなど)は、マクロセル、マイクロセル、スモールセル、ピコセルなどで、またはその任意の組み合わせで実現されてもよい。
【0014】
基地局120は、任意の適切なタイプのワイヤレスリンクとして実現することができるワイヤレスリンク131および132を用いてユーザ機器110と通信する。ワイヤレスリンク131および132は、基地局120からユーザ機器110に伝達されるデータおよび制御情報のダウンリンク、ユーザ機器110から基地局120に伝達されるその他のデータおよび制御情報のアップリンク、またはこれら双方等の、制御およびデータ通信を含む。ワイヤレスリンク130は、第3世代パートナーシッププロジェクトロングタームエボリューション(3rd Generation Partnership Project Long-Term Evolution:3GPP LTE)、第5世代新無線(5G NR)などのような、任意の適切な1つの通信プロトコルもしくは規格または複数の通信プロトコルもしくは規格の組み合わせを用いて実現される、1つ以上のワイヤレスリンク(たとえば無線リンク)またはベアラ(bearer)を含み得る。複数のワイヤレスリンク130をキャリアアグリゲーションで集約することにより、UE110に対してより高いデータレートを提供してもよい。複数の基地局120からの複数のワイヤレスリンク130は、UE110との協調マルチポイント(Coordinated Multipoint:CoMP)通信用に構成されてもよい。
【0015】
基地局120は全体として無線アクセスネットワーク(Radio Access Network)140(たとえばRAN、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク、E-UTRAN、5G NR RANまたはNR RAN)である。RAN140における基地局121および122はコアネットワーク150に接続される。基地局121および122は、それぞれ102および104において、5Gコアネットワークに接続するときにはコントロールプレーンシグナリングのためにNG2インターフェイスを介して、ユーザプレーンデータ通信のためにNG3インターフェイスを用いて接続され、または、進化型パケットコア(Evolved Packet Core:EPC)ネットワークに接続するときにはコントロールプレ
ーンシグナリングおよびユーザプレーンデータ通信のためにS1インターフェイスを用いて接続される。基地局121および122は、106において、ユーザプレーンおよびコントロールプレーンデータをやり取りするために、Xnアプリケーションプロトコル(Xn
Application Protocol:XnAP)を用いてXnインターフェイスを介して、または、
X2アプリケーションプロトコル(X2AP)を用いてX2インターフェイスを介して、通信することができる。ユーザ機器110は、コアネットワーク150を介してインターネット160等のパブリックネットワークに接続することにより、リモートサービス170とやり取りすることができる。
【0016】
デバイスの例
図2は、ユーザ機器110および基地局120のデバイス図の一例200を示す。ユーザ機器110および基地局120は、明確にするために
図2では省略されているその他の機能およびインターフェイスを含み得る。ユーザ機器110は、RAN140における基地局120と通信するために、アンテナ202と、無線周波数フロントエンド204(RFフロントエンド204)と、LTEトランシーバ206と、5G NRトランシーバ208とを含む。ユーザ機器110のRFフロントエンド204は、LTEトランシーバ206および5G NRトランシーバ208をアンテナ202に結合または接続することにより、さまざまな種類のワイヤレス通信を容易にすることができる。ユーザ機器110のアンテナ202は、互いに同じようにまたは異なるように構成された複数のアンテナのアレイを含み得る。アンテナ202およびRFフロントエンド204は、3GPP LTEおよび5G NR通信規格によって規定されLTEトランシーバ206および/または5G NRトランシーバ208によって実現される1つ以上の周波数帯にチューニングすることができる、および/またはチューニング可能であってもよい。加えて、アンテナ202、RF フロントエンド204、LTEトランシーバ206および/または5G NRトランシーバ208は、基地局120との通信の送信および受信のためのビームフォーミングをサポートするように構成されてもよい。限定ではなく一例として、アンテナ202およびRFフロントエンド204は、3GPP LTEおよび5G NR通信規格によって規定されるサブギガヘルツ帯、サブ6GHZ帯、および/または6GHzを超える周波数帯で動作するように実現することができる。
【0017】
また、ユーザ機器110は、プロセッサ210とコンピュータ読取可能記憶媒体212(computer-readable storage media:CRM212)とを含む。プロセッサ210は、
シングルコアプロセッサでもよく、または、シリコン、ポリシリコン、高K誘電体、銅などのようなさまざまな材料からなるマルチコアプロセッサであってもよい。本明細書に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体は伝搬信号を除外する。CRM212は、ユーザ機器110のデバイスデータ214を格納するために使用可能な、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、不揮発性RAM(NVRAM)、読出専用メモリ(ROM)、またはフラッシュメモリ等の、任意の適切なメモリまたは記憶装置を含み得る。デバイスデータ214は、ユーザプレーン通信、コントロールプレーンシグナリング、およびユーザ機器110を用いたユーザのやり取りを可能にするためにプロセッサ210が実行可能な、ユーザデータ、マルチメディアデータ、ビームフォーミングコードブック、アプリケーション、および/またはユーザ機器110のオペレーティングシステムを、含む。
【0018】
いくつかの実装形態において、CRM212は、ユーザ機器マネージャ216も含み得る。UEマネージャ216は、アンテナ202、RFフロントエンド204、LTEトランシーバ206、および/または5G NRトランシーバ208と通信することにより、ワイヤレス通信リンク130の品質をモニタリングしワイヤレス通信リンク130のモニタリングした品質に基づいてビームサーチを開始することができる。
【0019】
図2に示される基地局120のデバイス図は、1つのネットワークノード(たとえばgNode B)を含む。基地局120の機能は、複数のネットワークノードまたはデバイスに分散させることができ、本明細書に記載の機能の実行に適した任意のやり方で分散させることができる。基地局120は、UE110と通信するために、アンテナ252、無線周波数フロントエンド254(RFフロントエンド254)、1つ以上のLTEトランシーバ256、および/または1つ以上の5G NRトランシーバ258を含む。基地局120のRFフロントエンド254は、LTEトランシーバ256および5G NRトランシーバ258をアンテナ252に結合または接続することにより、さまざまな種類のワイヤレス通信を容易にすることができる。基地局120のアンテナ252は、互いに同じようにまたは異なるように構成された複数のアンテナのアレイを含み得る。アンテナ252およびRFフロントエンド254は、3GPP LTEおよび5G NR通信規格によって規定されLTEトランシーバ256および/または5G NRトランシーバ258によって実現される1つ以上の周波数帯にチューニングすることができる、および/またはチューニング可能であってもよい。加えて、アンテナ252、RFフロントエンド254、LTEトランシーバ256、および/または5G NRトランシーバ258は、UE110との通信の送信および受信のためのマッシブマイモ(Massive-MIMO)等のビームフォーミングをサポートするように構成されてもよい。
【0020】
また、基地局120は、プロセッサ260とコンピュータ読取可能記憶媒体262(CRM262)とを含む。プロセッサ260は、シングルコアプロセッサでもよく、または、シリコン、ポリシリコン、高K誘電体、銅などのようなさまざまな材料からなるマルチコアプロセッサであってもよい。CRM262は、基地局120のデバイスデータ264を格納するために使用可能な、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、不揮発性RAM(NVRAM)、読出専用メモリ(ROM)、またはフラッシュメモリ等の、任意の適切なメモリまたは記憶装置を含み得る。デバイスデータ264は、ユーザ機器110との通信を可能にするためにプロセッサ260が実行可能な、ネットワークスケジューリングデータ、無線リソース管理データ、ビームフォーミングコードブック、アプリケーション、および/または基地局120のオペレーティングシステムを、含む。
【0021】
また、CRM262は基地局マネージャ266を含む。これに代えてまたはこれに加えて、基地局マネージャ266は、その全体または一部が、基地局120のその他のコンポーネントと一体化された、または、その他のコンポーネントとは別の、ハードウェアロジックまたは回路として実現されてもよい。少なくともいくつかの局面において、基地局マネージャ266は、LTEトランシーバ256および5G NRトランシーバ258を、ユーザ機器110との通信だけでなくコアネットワーク150等のコアネットワークとの通信用に構成する。
【0022】
基地局120はXnおよび/またはX2インターフェイス等の基地局間インターフェイス268を含み、基地局間インターフェイス268は、基地局マネージャ266によって、基地局120とユーザ機器110との間の通信を管理するためにその他の基地局120間でユーザプレーンおよびコントロールプレーンデータをやり取りするように、構成される。基地局120はコアネットワークインターフェイス270を含み、コアネットワークインターフェイス270は、基地局マネージャ266によって、コアネットワーク機能および/またはエンティティとユーザプレーンおよびコントロールプレーンデータをやり取りするように、構成される。
【0023】
図3は、ユーザ機器と基地局との間に延在しワイヤレス通信システムにおけるバッファ状態のレポートの各種局面の実現を可能にするエアインターフェイスリソースを示す。エアインターフェイスリソース302はリソースユニット304に分割することができ、リ
ソースユニット304の各々は、周波数スペクトルと経過時間とのある交差部分を占める。エアインターフェイスリソース302の一部が、リソースブロック311、312、313、314を含む複数のリソースブロック310を有する格子または行列として図示されている。したがって、リソースユニットの一例304は、少なくとも1つのリソースブロック310を含む。示されているように、時間は水平方向の範囲に沿って横軸として示され、周波数は鉛直方向の範囲に沿って縦軸として示されている。所定の通信プロトコルまたは規格によって規定されるエアインターフェイスリソース302は、任意の適切な指定周波数範囲にわたっていてもよく、および/または任意の指定期間の間隔に分割されてもよい。時間の増分はたとえばミリ秒(mSec)に対応していてもよい。周波数の増分はたとえばメガヘルツ(MHz)に対応していてもよい。
【0024】
動作例において、一般的に、基地局120は、エアインターフェイスリソース302の部分(たとえばリソースユニット304)を、アップリンクおよびダウンリンク通信用に割り当てる。ネットワークアクセスリソースの各リソースブロック310は、複数のユーザ機器110のそれぞれのワイヤレス通信リンク130をサポートするように割り当てられてもよい。この格子の左下の角におけるリソースブロック311は、所定の通信プロトコルによって規定された通りに、指定された周波数範囲306にわたっていてもよく、複数のサブキャリアまたはサブ周波数帯を含んでいてもよい。リソースブロック311は、各々が指定周波数範囲306(たとえば180kHz)のそれぞれの部分(たとえば15kHz)に対応する任意の適切な数(たとえば12)のサブキャリアを含み得る。リソースブロック311はまた、所定の通信プロトコルによって規定された通りに、指定された時間間隔308またはタイムスロット(たとえばおよそ0.5ミリ秒または7つの直交周波数分割多重(orthogonal frequency-division multiplexing:OFDM)シンボルにわたって続く)にわたっていてもよい。時間間隔308は、各々がOFDMシンボル等のシンボルに対応していてもよいサブ間隔を含む。
図3に示されるように、各リソースブロック310は、周波数範囲306のサブキャリアおよび時間間隔308のサブ間隔(またはシンボル)に対応するまたはそれによって定められる複数のリソース要素320(resource element:RE)を含み得る。これに代えて、所定の1つのリソース要素320は、2つ以上の周波数サブキャリアまたはシンボルにわたっていてもよい。このように、リソースユニット304は、少なくとも1つのリソースブロック310、少なくとも1つのリソース要素320などを含み得る。
【0025】
実装形態の例において、複数のユーザ機器110(そのうちの1つが示されている)は、エアインターフェイスリソース302の部分が提供するアクセスを介して基地局120と通信している。基地局マネージャ266(
図3には示されていない)は、ユーザ機器110が伝達する(たとえば送信する)情報(たとえばデータまたは制御情報)のそれぞれの種類または量を判断してもよい。たとえば、基地局マネージャ266は、各ユーザ機器110がそれぞれの異なる量の情報を送信しようとしていると判断することができる。次に、基地局マネージャ266は、求めた情報量に基づいて1つ以上のリソースブロック310を各ユーザ機器110に割り当てる。
【0026】
ブロックレベルのリソース付与(resource grant)に加えてまたはその代わりに、基地局マネージャ266はリソースユニットを要素レベルで割り当ててもよい。よって、基地局マネージャ266は、1つ以上のリソース要素320または個々のサブキャリアを、異なるUE110に割り当ててもよい。そうすることにより、1つのリソースブロック310を割り当てて複数のユーザ機器110のネットワークアクセスを容易にすることができる。したがって、基地局マネージャ266は、さまざまな粒度で、リソースブロック310のうちの1つのサブキャリアまたは全数以下のサブキャリアを、1つのユーザ機器110に割り当てる、または複数のユーザ機器110に分けることにより、ネットワーク利用率を高めるまたはスペクトル効率を上げることができる。
【0027】
基地局マネージャ266は、したがって、エアインターフェイスリソース302を、リソースユニット304、リソースブロック310、周波数キャリア、時間間隔、リソース要素320、周波数サブキャリア、時間サブ間隔、シンボル、拡散符号、その何らかの組み合わせなどを単位として、割り当てることができる。リソースマネージャは、リソースユニット304のそれぞれの割当に基づいて、各ユーザ機器110に対するリソースユニット304のそれぞれの割当を示すそれぞれのメッセージを、複数のユーザ機器110に送信することができる。各メッセージにより、それぞれのユーザ機器110が、情報を待ち行列に入れる、または、LTEトランシーバ206、5G NRトランシーバ208、またはこれら双方を、エアインターフェイスリソース302の割り当てられたリソースユニット304を用いて通信するように構成できるようにしてもよい。
【0028】
アップリンク多重化
図4は、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係るアップリンクプリエンプションシグナリングの一例を示す。ワイヤレスリンク130はダウンリンク(DL)402およびアップリンク(UL)404として示されており、アップリンク404は物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shard Channel:PUSCH)である。ダウンリンク402およびアップリンク404は複数のタイムスロット406に分割されている。ダウンリンクの第1のタイムスロットにおいて、基地局120は、408で、eMBBデータを第3のULスロットで送信するためのULリソースをUE111に付与する。第2のダウンリンクタイムスロットにおいて、基地局120は、410で、第3のアップリンクタイムスロットにおける第2のUE(UE112)によるURLLC送信のために、UE111のeMBB送信用に付与されたアップリンクリソースの一部のプリエンプションをUE112が行うことを示すアップリンクプリエンプション指示を、送信する。基地局120は、412で、UE111からのeMBB送信を受信し始める。基地局120がUE112から受信するURLLC
送信は、414でeMBB送信をパンクチャリングし、基地局120は、eMBB送信の残りを、パンクチャリング後に416で受信する。パンクチャリングを回避する、または、スロットのプリエンプションされていない部分においてeMBBデータの一部を送信するのを回避するためにeMBB送信を再スケジューリングするのではなくパワー分割多重化を用いることにより、URLLC通信のリアルタイム低遅延要件にも対応しつつ、アップリンクリソース利用率を高める。
【0029】
プリエンプション中のアップリンクリソースの利用率を高める1つの手法は、マルチユーザ検出(MUD)技術を非直交多元接続(NOMA)信号に適用することである。NOMA受信機は、メッセージ伝達アルゴリズム(Message Passing Algorithm:MPA)、
推定伝搬アルゴリズム(Estimation Propagation Algorithm:EPA)、および/または確率伝搬(Belief Propagation:BP)等のビットレベル検出器、または、整合フィルタ(Matched Filter:MF)、基本信号推定器(Elementary Signal Estimator:ESE)
および/または線形最小二乗平均誤差(Linear Minimum Mean Square Error:LMMSE)推定器等のシンボルレベル検出器を、採用することができる。
【0030】
NOMA信号シグネチャは、共有物理リソースで送信される信号間の干渉を低減することによってチャネル容量を増すことができる。MPA、EPA、およびBP推定器は、共同して干渉を除去することができ、ESEは、復号に失敗したビットストリームの対数尤度比(log-likelihood-ratio:LLR)を繰り返し更新することによって干渉を抑制することができる(たとえばソフト干渉除去を実行する)。推定器に加えて、逐次干渉除去(Successive Interference Cancellation:SIC)、並列干渉除去(Parallel Interference Cancellation:PIC)、および/またはハイブリッド干渉除去(Hybrid Interference Cancellation:HIC)等の外部反復アルゴリズムも干渉除去を向上させることがで
きる。
【0031】
図5は、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る、送信のためのトランスポートブロックの符号化の一例を示す。
図5において、たとえば、トランスポートブロック502はコードブロック510の最大長さよりも長い。トランスポートブロック502およびトランスポートブロック502のためのCRCブロック504は、コードブロック511、512、および513として示されている複数のコードブロック510に分割される。トランスポートブロック502は、
図5では3つのコードブロック510に分割されるものとして示されているが、トランスポートブロックの分割のために任意の適切な数のコードブロック510を用いることができる。トランスポートブロック502の分割後にコードブロック511がその他のコードブロック510よりも短い場合は、506においてパディングビットをコードブロック511の前に加えることにより、すべてのコードブロック510が同じ長さになるようにする。次に、コードブロック510をチャネル符号器に送る前に、各コードブロック510ごとにCRCを計算する、または各コードブロック510にCRCを追加する。
【0032】
図6は、UE110における2つの巡回冗長検査を用いるNOMA支援アップリンク多重化のための送信機の一例600を示す。送信機は、TB502またはCB510を受信し、602において、第1のCRCをTB502またはCB510に挿入する。言い換えると、第1のCRCは、TB502の長さに応じて、CRC504を、または、CB511、512もしくは513に添付されたCRCを表す。CRCを含むTB502またはCB510は、前方誤り訂正(Forward Error Correction:FEC)エンコーダ604に送られて、
図6において「X」として示されている符号語(CW)を生成する。符号語はレートマッチングブロック606に送られる。送信機がレートマッチングブロック606においてプリエンプション指示を受信すると、CWにおけるビットが第1の部分(
図6の「Xp」)と第2の部分(
図6の「Xs」)とに分割される。CWの第1の部分の長さは、レートマッチングのためのプリエンプションインジケータに基づく。第1の部分は、プリエンプションのポイントの前のCW内のビットを含み、CWの第2の部分は、CWの残りのビットを含む。
【0033】
送信機は、次に、プリエンプションされた第1の物理リソース616で、CWの第1の部分(「Xp」)を送信する。この送信は、CWの第1の部分に対する、ビットレベル処理608、変調610、シンボルレベル処理612、およびリソース割当614を含む。
【0034】
UE110の送信機は、NOMAプロセスに従い共有グラントフリーリソース(第2の物理リソース634)を用いて送信するために、CWの第2の部分(「Xs」)を選択し、618で第2のCRCを挿入する。送信機は、符号語の第2の部分とそれに対応付けられたCRCを、NOMAシグネチャ生成器620に送り、第2の物理リソース634で、NOMAシグネチャに基づいてCWの第2の部分を送信する。NOMAシグネチャ生成器620は、CWの第2の部分に対する、FECエンコーダ622と、レートマッチング624と、ビットレベル処理626と、変調628と、シンボルレベル処理630と、リソース割当632とを含む。
【0035】
UE110はCWの第2の部分の任意の始点および長さを選択することができるが、基地局120は、ソフト合成(soft-combining)を実行するためにCWの第2の部分の始点および長さを知っておく必要がある。UE111がレートマッチングブロックにおいてサーキュラーバッファからプリエンプションされた末尾部分を選択することにより、追加情報の送信は不要になるが、そうでなければ、UE111は基地局120に対して明示的または暗示的な制御信号を提供する。
【0036】
図7は、基地局120における2つの巡回冗長検査を用いるNOMA支援アップリンク多重化のための受信機の一例700を示す。基地局120において、受信機は、CWの第1および第2の部分を受信する。CWの第1の部分は、第1の物理リソース616を用いて受信され、シンボルレベル処理702、復調704、ビットレベル処理706を通して処理され、復号されたビット(
図7において「X’p」として示される)が、復号されたCWの第2の部分とのソフト合成のために、デコードバッファ708に保持される。
【0037】
CWの第2の部分は、第2の物理リソース634を用いて受信され、マルチユーザ検出器714においてMUDを用いて処理される。マルチユーザ検出器714は、干渉除去716(干渉キャンセラー716)と、CWの第2の部分の復号されたビット(
図7において「X’s」として示される)を生成するためのNOMA検出器718とを含む。NOMA検出器718は、シンボルレベル処理720と、復調722と、ビットレベル処理724と、デコードバッファ726における復号されたビットのバッファリングと、FECデコード728とを含む。
図7において点線で示されるように、逐次干渉除去フィードバックが、第2のCRCの削除後に、干渉除去ブロック716に与えられ、複数のMUD結果が生成される。NOMA検出器718を逐次的に通すことを利用することで、干渉を除去し、CWの第2の部分を回復させる。
【0038】
図7において「X’s」で示されるように、NOMA検出に成功すると、CWの復号された第1の部分と第2の部分とがデコードバッファ708においてソフト合成される。デコードバッファ708は、合成後の復号されたビット(
図7において「X’」として示される)をFECデコーダ710に送り、第1のCRCは第1のCRCチェック712によって削除され、データ(「S’」として示される)は、基地局120のプロトコルスタックの上位層に送られる。
【0039】
図8は、UE110における1つの巡回冗長検査を用いるNOMA支援アップリンク多重化のための送信機の一例800を示す。別の局面において、eMBBデータのプリエンプションされたトランスポートブロック(TB)を有するUEは、1つのCRCを用いてNOMA共有リソースによりコードブロック(CB)を再送信または並列送信する。TBが最大コードブロックの長さよりも長い場合、TBは、
図5に示されるように送信のために複数のCBに分割される。この場合、1つのCRCは、TB502の長さに応じて、CRC504を、またはCB511、512、もしくは513に添付されたCRCを表す。
【0040】
送信機は、TB502またはCB510を受信し、802において、第1のCRCをTB502またはCB510に挿入する。CRCを含むTB502またはCB510は、前方誤り訂正(FEC)エンコーダ804に送られて、
図8において「X」として示されている符号語(CW)を生成する。符号語はレートマッチングブロック806に送られる。送信機がレートマッチングブロック806においてプリエンプション指示を受信すると、CWにおけるビットが第1の部分(
図8の「Xp」)と第2の部分(
図8の「Xs」)とに分割される。CWの第1の部分の長さは、レートマッチングのためのプリエンプションインジケータに基づく。第1の部分は、プリエンプションのポイントの前のCW内のビットを含み、CWの第2の部分は、CWの残りのビットを含む。
【0041】
送信機は、次に、プリエンプションされた第1の物理リソース816で、CWの第1の部分(「Xp」)を送信する。この送信は、CWの第1の部分に対する、ビットレベル処理808、変調810、シンボルレベル処理812、およびリソース割当814を含む。
【0042】
UE110の送信機は、NOMAプロセスに従い共有グラントフリーリソース(第2の物理リソース832)を用いて送信するために、CWの第2の部分(「Xs」)を選択する。送信機は、符号語の第2の部分を、NOMAシグネチャ生成器818に送り、第2の
物理リソース832で、NOMAシグネチャに基づいてCWの第2の部分を送信する。送信機は、NOMAシグネチャを生成し、NOMAシグネチャに基づいてCWの第2の部分を送信する。NOMAシグネチャ生成器818は、CWの第2の部分に対する、FECエンコーダ820と、レートマッチング822と、ビットレベル処理824と、変調826と、シンボルレベル処理828と、リソース割当830とを含む。
【0043】
図9は、基地局120における1つの巡回冗長検査を用いるNOMA支援アップリンク多重化のための受信機の一例900を示す。基地局120において、受信機は、CWの第1および第2の部分を受信する。CWの第1の部分は、第1の物理リソース816を用いて受信され、シンボルレベル処理902、復調904、ビットレベル処理906を通して処理され、復号されたビット(
図9において「X’p」として示される)が、復号されたCWの第2の部分とのソフト合成のために、デコードバッファ908に保持される。
【0044】
CWの第2の部分は、第2の物理リソース832を用いて受信され、マルチユーザ検出器914においてマルチユーザ検出(MUD)を用いて処理される。マルチユーザ検出器914は、干渉除去916(干渉キャンセラー916)と、CWの第2の部分の復号されたビット(
図9において「X’s」として示される)を生成するためのNOMA検出器918とを含む。NOMA検出器918は、シンボルレベル処理920と、復調922と、ビットレベル処理924と、デコードバッファ926における復号されたビットのバッファリングと、FECデコード928とを含む。
【0045】
図9において点線で示されるように、逐次干渉除去フィードバックが、干渉除去ブロックに与えられ、複数のMUD結果が生成される。NOMA検出器918を逐次的に通すことを利用することで、干渉を除去し、CWの第2の部分を回復させる。CWの第2の部分のFEC復号されたビットが、デコードバッファ908においてCWの第1の部分の復号されたビットとソフト合成される。デコードバッファ908は、復号されたビット(
図9において「X’」として示される)をFECデコーダ910に送り、第1のCRCは第1のCRCチェック912によって削除され、結果が、逐次干渉除去フィードバックとして干渉除去ブロック916に与えられ(
図9の点線で示される)、複数のMUD結果が生成される。NOMA検出が成功すると、データ(
図9において「S’」として示される)は、基地局120のプロトコルスタックの上位層に送られる。
【0046】
方法の例
共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の1つ以上の局面に係る方法の例1000~1300を、
図10~
図13を参照しながら説明する。方法ブロックの記載の順序は、限定として解釈されることを意図している訳ではなく、任意の数の、記載されている方法ブロックを、抜かす、または、任意の順序で組み合わせることにより、方法または代替方法を実現してもよい。一般的に、本明細書に記載のコンポーネント、モジュール、方法、および動作のうちのいずも、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(たとえば固定論理回路)、マニュアル処理、または、これらの任意の組み合わせを用いて実現することができる。上記方法の例のいくつかの動作は、コンピュータ処理システムのローカルなおよび/またはリモートのコンピュータ読取可能記憶メモリに格納された実行可能命令の一般的な文脈において説明される場合があり、実装形態は、ソフトウェアアプリケーション、プログラム、機能などを含み得る。これに代えてまたはこれに加えて、本明細書に記載の機能のうちのいずれも、少なくとも部分的に、限定される訳ではないが、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-programmable Gate Array:FPGA)、特定用途向け集積回路(Application-specific Integrated Circuit:ASIC)、特定用途向け標準製品(Application-specific Standard Product:
ASSP)、システムオンチップシステム(System-on-a-chip:SoC)、複合プログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)などのよう
な、1つ以上のハードウェアロジックコンポーネントによって実行することが可能である。
【0047】
図10は、一般的にはユーザ機器が送信するトランスポートブロックまたはコードブロックの符号化に関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の例1000を示す。ブロック1002において、ユーザ機器は、アップリンクグラントを受信して、トランスポートブロックを第1の物理リソースを用いて送信する。たとえば、ユーザ機器110は、基地局120からアップリンクグラントを受信して、eMBBデータを第1の物理リソースを用いて送信する。
【0048】
ブロック1004において、第1のCRCがトランスポートブロックに挿入される。たとえば、
図5に示されるように、CRC504が、TB502に対して計算され、TB502に挿入される。
【0049】
1006において、UEは、TBが前方誤り訂正(FEC)エンコーダには大き過ぎるか否かを判断し、TBが前方誤り訂正(FEC)エンコーダには大き過ぎる場合、TBは1008において複数のコードブロック(CB)に分割される。たとえば、ユーザ機器は、eMBBデータのTB502はFECエンコーダ604には大き過ぎると判断し、TB502をFECエンコーダ604のために複数のCB510に分割する。
【0050】
ブロック1010において、UEは第2のCRCを各CBに挿入する。たとえば、
図5に示されるように、ユーザ機器は、CRCを各CB510に挿入する。
【0051】
ブロック1012において、UEは、CRCを含むTBまたはCBを符号語(CW)に符号化する。たとえば、ユーザ機器は、eMBBデータの、CRCを含むTB502またはCB510を、CWに符号化する。
【0052】
ブロック1014において、UEは、第1の物理リソースの一部についてのプリエンプションインジケータを受信する。たとえば、ユーザ機器は、URLLC送信が、eMBB送信に対して付与された第1の物理リソース616の一部をプリエンプションするというプリエンプションインジケータを、基地局から受信する。
【0053】
ブロック1016において、UEは、レートマッチングのために、ULグラントおよびプリエンプションインジケータに基づく長さを有する、CWの第1の部分を、選択する。たとえば、ユーザ機器111は、基地局120から受信したULグラントおよびプリエンプションインジケータに基づいて、CWの第1の部分をレートマッチングのために選択する。
【0054】
ブロック1018において、UEは、プリエンプションされた第1の物理リソースで、CWの第1の部分を送信する。たとえば、UE111はCWの第1の部分を送信し、この送信は、CWの第1の部分に対する、ビットレベル処理608、変調610、シンボルレベル処理612、およびリソース割当614を含む。
【0055】
ブロック1020において、UEは、CWの第2の部分を選択し、CWの第2の部分のための第2のCRCを挿入する。たとえば、ユーザ機器111は、基地局120から受信したULグラントおよびプリエンプションインジケータに基づいて、CWの第2の部分を選択し、第2の部分のためのCRCを生成し、レートマッチングのために第2のCRCを挿入する。UE111は、レートマッチングブロック606において、CWの第2の部分について任意の始点および長さを選択する、または、サーキュラーバッファから末尾部分を選択することができる。
【0056】
ブロック1022において、UEは、第2の物理リソースでCWの第2の部分を送信する。たとえば、UEは、CWの第2の部分を送信し、これは、CWの第2の部分に対する、ビットレベル処理626、変調628、シンボルレベル処理630、およびリソース割当632を含む。
【0057】
図11は、一般的には基地局によるトランスポートブロックまたはコードブロックの復号に関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の例1100を示す。
【0058】
ブロック1102において、基地局は、UEから受信した符号語の第1の部分を復号する。たとえば、基地局120は、第1の物理リソース616を用いてユーザ機器111が送信した符号語の第1の部分を受信する。この受信および復号は、シンボルレベル処理702、復調704、ビットレベル処理706、およびデコードバッファ708への格納を含む。
【0059】
ブロック1104において、基地局は、マルチユーザ検出を用いて、受信した符号語の第2の部分を検出する。たとえば、基地局120は、ユーザ機器が第2の物理リソース634を用いて送信した符号語の第2の部分を受信する。マルチユーザ検出器714は、第2のCRCが削除された後にCWの第2の部分の復号の結果を用いて逐次干渉除去(SIC)を適用する。この受信および復号は、シンボルレベル処理720、復調722、ビットレベル処理724、バッファリング726、FECデコード728、および第2のCRCチェック730における第2のCRCの削除を含む。
【0060】
ブロック1106において、基地局は、CWの第1の部分の復号が成功しているか否かを判断する。たとえば、基地局120は、第1のCRCを用いて、CWの第1の部分の復号が成功したか否かを判断する。これに代えてまたはこれに加えて、基地局120は、CWの第2の部分をドロップする。
【0061】
ブロック1108において、基地局が、CWの第1の部分の復号が成功であったと判断した場合、基地局は、肯定応答(Ack)をUEに送信することができる。たとえば、第1のCRCがCWの第1の部分の復号の妥当性を確認した場合、基地局120は、CWの復号が成功したことを示すためにAckをUEに送信する。代替例において、第1のCRCがCWの第1の部分の復号の妥当性を確認した場合、基地局120は、CWの復号が成功したと判断し、肯定応答(Ack)をUEに送信せずに次の送信に移る。
【0062】
ブロック1110において、基地局が、CWの第2の部分の復号が成功したと判断した場合、基地局は、CWの第1の部分と第2の部分とを合成することにより、合成CWを形成し、この合成符号語を復号する。たとえば、基地局120が、CWの第2の部分の復号は成功であったと判断した場合、CWの第1の部分と第2の部分とがデコードバッファ708において合成され、合成符号語は、FECデコーダ710によってFEC復号される。
【0063】
ブロック1112において、基地局は、合成符号語の復号が成功しているか否かを判断する。たとえば、基地局120は、第1のCRCを用いて、CWの復号が成功したか否かを判断する。
【0064】
ブロック1114において、基地局が、合成CWの復号が成功であったと判断した場合、基地局は、肯定応答(Ack)をUEに送信することができる。たとえば、第1のCRCが合成CWの復号の妥当性を確認した場合、基地局120は、合成CWの復号が成功し
たことを示すためにAckをUE111に送信する。代替例において、第1のCRCが合成CWの復号の妥当性を確認した場合、基地局120は、CWの復号が成功したと判断し、肯定応答(Ack)をUEに送信せずに次の送信に移る。
【0065】
ブロック1116において、CWの第1の部分の復号またはCWの第2の部分の検出に失敗した場合、基地局は、CWの第2の部分をドロップする。たとえば、第1のCRCに基づいて、CWの第1の部分の復号が失敗であり、かつ、第2のCRCに基づいて、CWの第2の部分の検出が失敗であった場合、基地局120はCWの第2の部分をドロップする。
【0066】
ブロック1118において、合成CWの復号が失敗であった場合、基地局は、否定応答(Nck)をUEに送信することができる。たとえば、第1のCRCが合成CWの復号の妥当性を確認しない場合、または、第2のCRCがCWの第2の部分の検出の妥当性を確認しない場合、基地局120はNckをUE111に送信する。代替例において、第1のCRCが合成CWの復号の妥当性を確認しない場合、または、第2のCRCがCWの第2の部分の検出の妥当性を確認しない場合、基地局120は、CWの再送信のためにULグラントをUE111に送信する。
【0067】
図12は、一般的にはユーザ機器が送信するトランスポートブロックまたはコードブロックの符号化に関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の例1200を示す。
【0068】
ブロック1202において、ユーザ機器(UE)は、アップリンク(UL)グラントを受信して、トランスポートブロック(TB)を第1の物理リソースを用いて送信する。たとえば、ユーザ機器111は、基地局120からアップリンクグラントを受信して、eMBBデータを第1の物理リソース816を用いて送信する。
【0069】
ブロック1204において、第1のCRCがトランスポートブロックに挿入される。たとえば、
図5に示されるように、CRC504が、TB502に対して計算され、TB502に挿入される。
【0070】
1206において、UEは、TBが前方誤り訂正(FEC)エンコーダには大き過ぎるか否かを判断し、TBが前方誤り訂正(FEC)エンコーダには大き過ぎる場合、TBは1208において複数のコードブロック(CB)に分割される。たとえば、ユーザ機器111は、eMBBデータのTB502はFECエンコーダ804には大き過ぎると判断し、TB502をFECエンコーダ804のために複数のCB510に分割する。
【0071】
ブロック1210において、UEは巡回冗長検査(CRC)をTBまたはCBに挿入する。たとえば、
図5に示されるように、ユーザ機器111は、CRCをTB502またはCB510に挿入する。
【0072】
ブロック1212において、UEは、CRCを含むTBまたはCBを符号語(CW)に符号化する。たとえば、ユーザ機器111は、eMBBデータの、CRC504を含むTB502またはCB510をCWに符号化する。
【0073】
ブロック1214において、UEは、第1の物理リソースの一部についてのプリエンプションインジケータを受信する。たとえば、ユーザ機器111は、URLLC送信が、eMBB送信に対して付与された第1の物理リソース816の一部をプリエンプションするというプリエンプションインジケータを、基地局120から受信する。
【0074】
ブロック1216において、UEは、レートマッチングのために、ULグラントおよびプリエンプションインジケータに基づく長さを有する、CWの第1の部分を、選択する。たとえば、ユーザ機器111は、基地局120から受信したULグラントおよびプリエンプションインジケータに基づいて、CWの第1の部分をレートマッチングのために選択する。
【0075】
ブロック1218において、UEは、プリエンプションされた第1の物理リソースで、CWの第1の部分を送信する。たとえば、UEはCWの第1の部分を送信し、この送信は、CWの第1の部分に対する、ビットレベル処理808、変調810、シンボルレベル処理812、およびリソース割当814を含む。
【0076】
ブロック1220において、UEは、CWの第2の部分を選択する。たとえば、ユーザ機器111は、基地局120から受信したULグラントおよびプリエンプションインジケータに基づいて、レートマッチングのためにCWの第2の部分を選択する。UEは、レートマッチングブロックにおいて、CWの第2の部分について任意の始点および長さを選択する、または、サーキュラーバッファから末尾部分を選択することができる。
【0077】
ブロック1222において、UEは、第2の物理リソースでCWの第2の部分を送信する。たとえば、UE111は、CWの第2の部分を送信し、これは、CWの第2の部分に対する、ビットレベル処理824、変調826、シンボルレベル処理828、およびリソース割当830を含む。
【0078】
図13は、一般的には基地局によるトランスポートブロックまたはコードブロックの復号に関連する、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の方法の例1300を示す。
【0079】
ブロック1302において、基地局は、UEから受信した符号語の第1の部分を復号する。たとえば、基地局120は、第1の物理リソース816を用いてユーザ機器111が送信した符号語の第1の部分を受信する。この受信および復号は、シンボルレベル処理902、復調904、ビットレベル処理906、およびデコードバッファ908への格納を含む。
【0080】
ブロック1304において、基地局は、マルチユーザ検出を用いて、受信した符号語の第2の部分を検出することにより、複数のMUD結果を生成する。たとえば、基地局120は、ユーザ機器111が第2の物理リソース832を用いて送信した符号語の第2の部分を受信する。マルチユーザ検出器914は、CWの合成された第1の部分および第2の部分の復号の結果を用いて逐次干渉除去(SIC)を適用する。この受信および復号は、シンボルレベル処理920、復調922、ビットレベル処理924、バッファリング926、およびFECデコード928を含む。
【0081】
ブロック1306において、基地局は、CWの第1の部分の復号が成功しているか否かを判断する。たとえば、基地局120は、巡回冗長検査(CRC)を用いて、CWの第1の部分の復号が成功したか否かを判断する。
【0082】
ブロック1308において、基地局が、CWの第1の部分の復号が成功であったと判断した場合、基地局120は、ブロック1310において肯定応答(Ack)をUEに送信することができる。たとえば、第1のCRCがCWの第1の部分の復号の妥当性を確認した場合、基地局120は、CWの復号が成功したことを示すAckをUE111に送信する。代替例において、第1のCRCがCWの第1の部分の復号の妥当性を確認した場合、基地局120は、CWの復号が成功したと判断し、肯定応答(Ack)をUEに送信せず
に、次の送信の復号に進む。
【0083】
ブロック1312において、(ブロック1308で)基地局がCWの第1の部分の復号が失敗であったと判断した場合、基地局は、CWの第1の部分と第2の部分とを合成することにより、合成CWを形成し、合成符号語を復号する。たとえば、基地局120が、CWの第1の部分の復号が失敗であったと判断した場合、デコードバッファにおいてCWの第1の部分と第2の部分とが合成され、合成符号語がFEC復号される。
【0084】
ブロック1314において、基地局は合成符号語の復号が成功しているか否かを判断し、この復号が成功していた場合、基地局は、ブロック1310において肯定応答(Ack)をUEに送信することができる。たとえば、基地局120は、CRCを用いて、合成CWの復号が成功したか否かを判断し、CWの復号が成功したことを示すためにAckをUE111に送信する。代替例において、CRCが合成CWの復号の妥当性を確認した場合、基地局120は、合成CWの復号が成功したと判断し、肯定応答(Ack)をUEに送信することなく、次の送信の復号に進む。
【0085】
ブロック1316において、基地局が、ブロック1314において合成CWの復号が失敗であったと判断した場合、基地局は、その他のMUD結果を入手できるか否かを判断する。たとえば、CRCが合成CWの復号の妥当性を確認しない場合、基地局120は、逐次干渉除去における別の試みのような、別のMUD結果を入手できるか否かを判断する。
【0086】
ブロック1318において、別のMUD結果を入手できる場合、基地局は、別のMUD結果によって生成されたCWの第1の部分と第2の部分とを合成して合成CWを形成し、合成符号語を復号する。たとえば、基地局120が、CWの第1の部分の復号が成功であったと判断した場合、別のMUD結果からのCWの第1の部分と第2の部分とをデコードバッファ908において合成し、合成符号語をFECデコーダ910によってFED復号する。ブロック1314、1316、および1318のプロセスは、その他のMUD結果が入手できなくなるまで繰り返される。
【0087】
ブロック1320において、すべてのMUD結果からの合成CWの復号が失敗であった場合、基地局は、否定応答(Nck)をUEに送信することができる。たとえば、CRCが、合成CWの復号のうちのいずれの妥当性も確認しない場合、基地局120はNckをUE111に送信する。代替例において、CRCが合成CWの復号のうちのいずれの妥当性も確認しない場合、基地局120は、CWの再送信のためにULグラントをUE111に送信する。
【0088】
共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の局面について、特徴および/または方法に固有の表現で説明してきたが、添付の請求項の主題は、記載されている特定の特徴または方法に必ずしも限定されない。むしろ、特定の特徴および方法は、共有グラントフリー伝送によって支援される第5世代新無線アップリンク多重化の実現の例として開示されており、均等であるその他の特徴および方法は添付の請求項の範囲に含まれることが意図されている。さらに、多種多様な局面が記載され、記載されている各局面は、独立して、または、記載されているその他1つ以上の局面と関連して実現することが可能であることが理解されるはずである。
【0089】
以下、いくつかの例を説明する。
例1:通信のためのユーザ機器として構成された電子デバイスであって、このユーザ機器は、
第1の巡回冗長検査をトランスポートブロックに挿入し、
上記巡回冗長検査を含む上記トランスポートブロックを符号語に符号化し、
第1の物理リソースの一部についてのプリエンプションインジケータを受信し、
レートマッチングのために、受信したアップリンクグラントと上記受信したプリエンプションインジケータとに基づく長さを有する、上記符号語の第1の部分を、選択し、
上記符号語の上記第1の部分を上記第1の物理リソースを用いて送信し、
上記符号語の第2の部分を選択し、
第2の巡回冗長検査を上記符号語の上記選択した第2の部分に挿入し、
上記符号語の上記第2の部分を第2の物理リソースを用いて送信するように、構成されている。
【0090】
例2:上記ユーザ機器は、上記アップリンクグラントを受信して上記トランスポートブロックを上記第1の物理リソースを用いて送信するように構成されている、例1の電子デバイス。
【0091】
例3:上記巡回冗長検査を含む上記トランスポートブロックの、上記符号語への上記符号化は、前方誤り訂正符号化を含む、例1または2の電子デバイス。
【0092】
例4:上記符号語の上記第2の部分の上記送信は、上記符号語の上記第2の部分および上記第2の巡回冗長検査の前方誤り訂正符号化を含む、先行する例の少なくとも1つの電子デバイス。
【0093】
例5:上記符号語の上記第1の部分は、上記プリエンプションの前の上記トランスポートブロックにおけるビットを含み、上記符号語の上記第2の部分は、上記プリエンプションの後の上記トランスポートブロックにおけるビットを含む、先行する例の少なくとも1つの電子デバイス。
【0094】
例6:基地局であって、
ユーザ機器から受信した符号語の第1の部分を上記基地局の受信機によって復号し、
上記受信した符号語の第2の部分をマルチユーザ検出器を用いて検出し、
上記符号語の上記第1の部分の上記復号が成功しているか否かを判断し、
1)上記符号語の上記第1の部分の上記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を上記ユーザ機器に送信し、
2)上記符号語の上記第1の部分の上記復号が成功しておらず上記符号語の上記第2の部分の上記検出が成功しているという判断に基づいて、
上記符号語の上記第1の部分と上記第2の部分とを合成することにより合成符号語を形成し、
上記合成符号語を復号し、
上記合成符号語の上記復号が成功しているか否かを判断し、
上記合成符号語の上記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を上記ユーザ機器に送信する、または、
3)上記符号語の上記第1の部分の上記復号が成功していないこと、もしくは上記合成符号語の上記復号が成功していないことに基づいて、否定応答を上記ユーザ機器に送信するように、構成されている。
【0095】
例7:上記マルチユーザ検出器は、干渉キャンセラーおよび非直交多元接続検出器を含む、例6の基地局。
【0096】
例8:上記非直交多元接続検出器は逐次干渉除去フィードバックを上記干渉キャンセラーに与える、例7の基地局。
【0097】
例9:上記符号語の上記第1の部分と上記第2の部分とを合成することにより上記合成
符号語を形成する前に、上記受信機は、上記符号語の上記第2の部分に対して巡回冗長検査を実行することにより、上記合成の前に上記巡回冗長検査を削除する、例6~8の少なくとも1つの基地局。
【0098】
例10:上記マルチユーザ検出器は前方誤り訂正検出器を含む、例6~9の少なくとも1つの基地局。
【0099】
例11:ユーザ機器の送信機における非直交多元接続符号化の方法であって、上記方法は、
上記ユーザ機器が、巡回冗長検査をトランスポートブロックに挿入するステップと、
上記巡回冗長検査を含む上記トランスポートブロックを符号語に符号化するステップと、
第1の物理リソースの一部についてのプリエンプションインジケータを受信するステップと、
レートマッチングのために、受信したアップリンクグラントと上記受信したプリエンプションインジケータとに基づく長さを有する、上記符号語の第1の部分を、選択するステップと、
上記符号語の上記第1の部分を上記第1の物理リソースを用いて送信するステップと、
上記符号語の第2の部分を選択するステップと、
上記符号語の上記第2の部分を第2の物理リソースを用いて送信するステップとを含む。
【0100】
例12:上記アップリンクグラントを受信して上記トランスポートブロックを上記第1の物理リソースを用いて送信するステップをさらに含む、例11の方法。
【0101】
例13:上記巡回冗長検査を含む上記トランスポートブロックを上記符号語に符号化するステップは、前方誤り訂正符号化を含む、例11または12の方法。
【0102】
例14:上記符号語の上記第2の部分を送信するステップは、上記符号語の上記第2の部分の前方誤り訂正符号化を含む、例11~13の少なくとも1つの方法。
【0103】
例15:上記符号語の上記第1の部分は、上記プリエンプションの前の上記トランスポートブロックにおけるビットを含み、上記符号語の上記第2の部分は、上記プリエンプションの後の上記トランスポートブロックにおけるビットを含む、例11~14の少なくとも1つの方法。
【0104】
例16:基地局による非直交多元接続復号をユーザ機器から受信する方法であって、上記方法は、
ユーザ機器から受信した符号語の第1の部分を上記基地局が復号するステップと、
上記受信した符号語の第2の部分を、第1のマルチユーザ検出結果を生成するマルチユーザ検出を用いて検出するステップと、
上記符号語の上記第1の部分の上記復号が成功しているか否かを判断するステップと、
1)上記符号語の上記第1の部分の上記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を上記ユーザ機器に送信するステップと、
2)上記符号語の上記第1の部分の上記復号が成功していないという判断に基づいて、
上記符号語の上記第1の部分と上記第2の部分とを合成することにより合成符号語を形成するステップと、
上記合成符号語を復号するステップと、
上記合成符号語の上記復号が成功しているか否かを判断するステップと、
上記合成符号語の上記復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を上記ユー
ザ機器に送信するステップ、または、
上記合成符号語の上記復号が成功していないという判断に基づいて、
上記符号語の上記第2の部分をドロップするステップと、
上記符号語の上記第1の部分と、第2のマルチユーザ検出結果からの上記符号語の別の第2の部分とを合成することにより第2の合成符号語を生成するステップと、
上記第2の合成符号語の復号が成功しているか否かを判断するステップと、
上記第2の合成符号語の復号が成功しているという判断に基づいて、肯定応答を上記ユーザ機器に送信するステップ、または、
上記第2の合成符号語の復号が成功していない場合または他のマルチユーザ検出結果を入手できない場合、否定応答を上記ユーザ機器に送信するステップとを含む。
【0105】
例17:上記マルチユーザ検出を用いて検出するステップは、干渉除去および非直交多元接続検出を含む、例16の方法。
【0106】
例18:上記非直交多元接続検出は、逐次干渉除去フィードバックを提供する、例17の方法。
【0107】
例19:上記マルチユーザ検出を用いて検出するステップは、前方誤り訂正復号を含む、例16~18の少なくとも1つの方法。
【0108】
例20:上記合成符号語を前方誤り訂正復号するステップをさらに含む、例16~19の少なくとも1つの方法。