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  • 特許-運転席用エアバッグ装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】運転席用エアバッグ装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/231 20110101AFI20240104BHJP
   B60R 21/203 20060101ALI20240104BHJP
【FI】
B60R21/231
B60R21/203
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022546156
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(86)【国際出願番号】 JP2021027689
(87)【国際公開番号】W WO2022049928
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】P 2020146937
(32)【優先日】2020-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】503358097
【氏名又は名称】オートリブ ディベロップメント エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(72)【発明者】
【氏名】石垣 良太
(72)【発明者】
【氏名】廣田 豊
(72)【発明者】
【氏名】バナティン クリストファー
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-071677(JP,A)
【文献】特開2011-126307(JP,A)
【文献】特開2017-159775(JP,A)
【文献】国際公開第2018/084479(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のステアリングホイールの中央部分に設置され運転席の乗員に向かって膨張展開するエアバッグクッションと、該エアバッグクッションにガスを供給するインフレータとを備えた運転席用エアバッグ装置であって、
前記エアバッグクッションは、
前記ステアリングホイール側に配置されるステアリング側パネルと、
前記ステアリング側パネルの乗員側に接合される乗員側パネルと、
を含み、
膨張展開した前記エアバッグクッションの形状は、当該エアバッグクッションにおける該ステアリングホイールの回転軸に直交する断面の最大面積となる部分が、車両前後方向における前記ステアリング側パネルの最前部と前記乗員側パネルの最後部との間の中央よりも車両前側に形成されていて、
前記ステアリング側パネルは、平面に広げたときに前記ステアリングホイールのリムが内包できる面積の円形または楕円形であり、
前記乗員側パネルは、前記ステアリング側パネルの縁に接合されたドーム状であることを特徴とする運転席用エアバッグ装置。
【請求項2】
前記ステアリング側パネルと前記乗員側パネルを接合する縫製部分は、車両前後方向における前記ステアリング側パネルの最前部と前記乗員側パネルの最後部との間の中央よりも車両前側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の運転席用エアバッグ装置。
【請求項3】
前記ステアリング側パネルは、前記エアバッグクッションが膨張展開したときに前記ステアリングホイールの乗員側の表面に接触するよう配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の運転席用エアバッグ装置。
【請求項4】
前記乗員側パネルは、平面に広げたときに外周から中央に向かって1または複数の先細りの切欠きが形成された状態になっていて、
前記乗員側パネルは、前記切欠きを閉じることで前記ドーム状になっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の運転席用エアバッグ装置。
【請求項5】
前記切欠きの側縁は、互いに凸に湾曲していることを特徴とする請求項に記載の運転席用エアバッグ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のステアリングホイールの中央部分に設置され運転席の乗員に向かって膨張展開するエアバッグクッションを備えた運転席用エアバッグ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、車両のステアリングホイールには、運転席用エアバッグ装置がほぼ標準装備されている。運転席用エアバッグ装置のエアバッグクッションは、主にステアリングホイールの中央のハブに収容されていて、樹脂製のカバー部材等をその膨張圧で開裂して乗員の前方に膨張展開する。
【0003】
現在のエアバッグクッションは、乗員を効率よく拘束できるよう、衝突時の状況や周囲の構造物などに応じて形状が工夫されている。例えば、特許文献1の運転席用のエアバッグ装置10では、エアバッグ40の形状は、乗員側の膨張径Cが、ステアリングホイール側の膨張径Aよりも大きい構成になっている。エアバッグ40は、膨張径Aを狭めつつ乗員側の膨張径Cを大きくすることで、全体の容量の増大を抑えつつ、斜め方向の衝突時において斜め前方に移動しようとする乗員に広く接触することを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-141279号公報
【発明の概要】
【0005】
特許文献1の構成では、図2に例示されているように、乗員拘束の際にエアバッグ40が揺れ動くことができるよう、エアバッグ40とステアリングホイール20のリムであるホイール部22との間に空間βが確保されている。しかしながら、空間βが確保されていると、エアバッグ40に乗員が接触してから、エアバッグ40の移動が底づいてステアリングホイール20から反力を得るまでの時間が長くなるおそれがある。エアバッグクッションが乗員を効率よく拘束するためには、ステアリングホイールから早期に反力を得られることが望ましい。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み、乗員を効率よく拘束することが可能な運転席用エアバッグ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明にかかる運転席用エアバッグ装置の代表的な構成は、車両のステアリングホイールの中央部分に設置され運転席の乗員に向かって膨張展開するエアバッグクッションと、エアバッグクッションにガスを供給するインフレータとを備えた運転席用エアバッグ装置であって、エアバッグクッションは、ステアリングホイール側に配置されるステアリング側パネルと、ステアリング側パネルの乗員側に接合される乗員側パネルと、を含み、膨張展開したエアバッグクッションの形状は、当該エアバッグクッションにおけるステアリングホイールの回転軸に直交する断面の最大面積となる部分が、車両前後方向におけるステアリング側パネルの最前部と乗員側パネルの最後部との間の中央よりも車両前側に形成されていることを特徴とする。
【0008】
上記構成のエアバッグクッションは、ステアリングホイール側の径が大きく、そこから乗員側に凸に突出した形状になっている。この構成のエアバッグクッションであれば、乗員に早期に接触すると共に、ステアリングホイールに広く接触して反力を早期に得ることができる。そして、上記構成であれば、エアバッグクッションの容量の増加を抑えつつ、エアバッグクッションに乗員が接触してから停止するまでのストローク(移動量)を大きく得ることができるため、乗員に与え得る負担を減らして効率よく拘束することが可能である。
【0009】
上記のステアリング側パネルと乗員側パネルを接合する縫製部分は、車両前後方向におけるステアリング側パネルの最前部と乗員側パネルの最後部との間の中央よりも車両前側に形成されていてもよい。この構成によっても、ステアリングホイール側の径が大きく、そこから乗員側に凸に突出した形状のエアバッグクッションを実現することが可能になる。
【0010】
上記のステアリング側パネルは、エアバッグクッションが膨張展開したときにステアリングホイールの乗員側の表面に接触するよう配置されているとよい。この構成によって、エアバッグクッションは、ステアリングホイールに広く接触して反力を早期に得ることが可能になる。
【0011】
上記のステアリング側パネルは、平面に広げたときにステアリングホイールのリムが内包できる面積の円形または楕円形であり、乗員側パネルは、ステアリング側パネルの縁に接合されたドーム状であってもよい。この構成であれば、ステアリングホイール側の径が大きく、そこから乗員側に凸に突出した形状のエアバッグクッションを好適に実現することが可能である。
【0012】
上記の乗員側パネルは、平面に広げたときに外周から中央に向かって1または複数の先細りの切欠きが形成された状態になっていて、乗員側パネルは、切欠きを閉じることでドーム状になっていてもよい。この構成によっても、ステアリングホイール側の径が大きく、そこから乗員側に凸に突出した形状のエアバッグクッションを好適に実現することが可能である。
【0013】
上記の切欠きの側縁は、互いに凸に湾曲していてもよい。凸に湾曲した切欠きの側縁を互いに接合することで、上記ドーム状の乗員側パネルを好適に形成することが可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、乗員を効率よく拘束することが可能な運転席用エアバッグ装置を提供可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態にかかる運転席用エアバッグ装置の概要を例示した図である。
図2図1(b)の膨張展開後のエアバッグクッションの構成を例示した図である。
図3図2(b)のエアバッグクッションの各パネルを例示した図である。
図4図3のステアリング側パネルおよび乗員側パネルの各変形例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態にかかる運転席用エアバッグ装置100の概要を例示した図である。図1(a)は運転席用エアバッグ装置100の作動前の状態を例示した図である。以降、図1その他の図面において、車両前後方向をそれぞれ矢印F(Forward)、B(Back)、車幅方向の左右をそれぞれ矢印L(Left)、R(Right)、車両上下方向をそれぞれ矢印U(up)、D(down)で例示する。
【0018】
本実施形態では、運転席用エアバッグ装置100を、左ハンドル車における運転席102用(前列左側の座席)のものとして実施している。以下では、前列左側の運転席102を想定して説明を行うため、例えば車幅方向外側(以下、車外側)とは車両左側を意味し、車幅方向内側(以下、車内側)とは車両右側を意味する。
【0019】
運転席用エアバッグ装置100のエアバッグクッション104(図1(b)参照)は、折畳みや巻回等された所定の収納形態となって、運転席102における乗員の正規着座位置の前方にて、ステアリングホイール106の中央部分108の内部に収納されている。
【0020】
図1(b)は運転席用エアバッグ装置100の作動後の状態を例示した図である。エアバッグクッション104は、インフレータ112(図2(b)参照)からのガスによって、ステアリングホイール106(図1(a)参照)の中央部分108のカバーを開裂しながら膨張を開始する。
【0021】
エアバッグクッション104は、ステアリングホイール106と、運転席102における正規着座位置の乗員との間に袋状に膨張展開し、前方へ移動しようとする乗員の上半身や頭部を拘束する。クッション104は、着座位置の乗員から見てほぼ円形で、その表面を構成する複数のパネルを重ねて縫製または接着することによって形成されている。
【0022】
図2は、図1(b)の膨張展開後のエアバッグクッション104の構成を例示した図である。図2(a)は、図1(b)のエアバッグクッション104を上方から見て例示した図である。本実施形態におけるエアバッグクッション104は、ステアリングホイール106から運転席102(図1(b)参照)の乗員に向かって丸みを帯びつつ突出した形状に膨張展開する。
【0023】
エアバッグクッション104は複数のパネルから形成されていて、ステアリングホイール106側に配置されるステアリング側パネル114と、ステアリング側パネル114の乗員側に接合された乗員側パネル116とを含んで構成されている。
【0024】
図2(b)は、図1(b)のエアバッグクッション104のA-A断面図である。膨張展開時のエアバッグクッション104は、ステアリングホイール106側の径が大きく、そこから運転席102(図1(b)参照)の乗員側に凸に突出した形状になっている。このとき、ステアリング側パネル114はステアリングホイール106のリム110に前方から支えられた状態になり、乗員側パネル116はステアリング側パネル114の縁に接合したドーム状になる。
【0025】
特に、ステアリング側パネル114は、エアバッグクッション104が膨張展開したときにステアリングホイール106のリム110等を含む乗員側の表面に接触するよう配置されている。この構成によって、エアバッグクッション104は、ステアリングホイール106に広く接触して反力を早期に得ることが可能になっている。
【0026】
インフレータ112は、ガスを供給する装置であって、本実施例ではディスク型(円盤型)のものを採用している。インフレータ112は、ステアリング側パネル114からエアバッグクッション104の内部に一部が挿入され、端子(図示省略)がステアリング側パネル114から外部に露出した状態でステアリングホイール106の中央部分108(図1(a)参照)の内部に設置される。インフレータ112は、不図示のセンサから送られる衝撃の検知信号に起因して稼働し、エアバッグクッション104にガスを供給する。
【0027】
インフレータ112は、複数のスタッドボルト118が設けられている。スタッドボルト118は、ステアリング側パネル114を貫通し、ステアリングホイール106の中央部分108(図1(a)参照)の中底に締結される。スタッドボルト118の締結によって、エアバッグクッション104もステアリングホイール106に固定されている。
【0028】
現在普及しているインフレータには、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプや、圧縮ガスが充填されていて熱を発生させることなくガスを供給するタイプ、または燃焼ガスと圧縮ガスとを両方利用するハイブリッドタイプのものなどがある。インフレータ112としては、いずれのタイプのものも利用可能である。
【0029】
図3は、図2(b)のエアバッグクッション104の各パネルを例示した図である。図3(a)は、図2(b)のステアリング側パネル114を平面に広げた状態で例示した図である。本実施形態のステアリング側パネル114は、平面に広げたときに円形になっていて、中央にインフレータ112(図2(b)参照)を挿入する開口120が形成されている。また、開口120の上方には、ガスをエアバッグクッション104の外部に排出するベントホール122が設けられている。
【0030】
当該円形のステアリング側パネル114は、平面に広げたときに、ステアリングホイール106(図1(a)参照)のリム110が内包できる程度の広い面積を有している。この構成によって、膨張展開したエアバッグクッション104は、ステアリング側パネル114を介してステアリングホイール106に余すことなく接触して反力を早期に得ることが可能になる。
【0031】
図3(b)は、図2(b)の乗員側パネル116を平面に広げた状態で例示した図である。乗員側パネル116は、エアバッグクッション104(図2(b)を形成しているときにはドーム状であるが、縫製を解くと花のような形状に広げることができる。
【0032】
乗員側パネル116の形状を詳しく述べると、平面に広げたときに、湾曲した外周124から中央に向かって、3つの先細りの切欠き126が形成された状態になっている。乗員側パネル116は、切欠き126を閉じて縫製等によって接合することでドーム状(図2(b)参照)になっている。
【0033】
乗員側パネル116の切欠き126の側縁126a、126bは、互いに凸に湾曲している。乗員側パネル116は、凸に湾曲した切欠き126の側縁126a、126bを互いに接合することで、好適にドーム状(図2(b)参照)になることができる。
【0034】
図2(a)に例示したように、本実施形態におけるエアバッグクッション104は、ステアリングホイール106から運転席102(図1(b)参照)の乗員に向かって突出した形状に膨張展開する。詳述すると、図2(b)に例示したように、当該エアバッグクッション104の膨張展開時の形状は、エアバッグクッション104におけるステアリングホイールの回転軸L1に直交する断面の最大面積となる部分W2が、車両前後方向におけるステアリング側パネル114の最前部D1と乗員側パネル116の最後部D2との間の中央部D3よりも車両前側に形成されている。そして、断面の最大面積の部分W2から運転席102に向かって、ステアリングホイール106の回転軸L1に直交する任意の断面W1(図2(a)参照)は徐々に小さくなっている。
【0035】
また、エアバッグクッション104のうち、ステアリング側パネル114と乗員側パネル116を接合する縫製部分130もまた、上記中央部D3よりも車両前側に形成されている。この構成によっても、当該エアバッグクッション104は、ステアリングホイール106側の径が大きく、そこから乗員側に凸に突出した形状を実現している。
【0036】
上記形状のエアバッグクッション104は、乗員側に突出しているため、乗員に早期に接触することができる。加えて、ステアリングホイール106側の径が大きいことで、ステアリングホイール106に広く接触して反力を早期に得ることが可能である。そして、当該運転席用エアバッグ装置100であれば、エアバッグクッション104の容量の増加を抑えつつ、回転軸L1(図2(a)参照)に沿ったエアバッグクッション104の寸法を大きくしているため、エアバッグクッション104に乗員が接触してから停止するまでのストローク(移動量)を大きく得ることができるため、乗員に与え得る負担を減らして効率よく拘束することが可能である。
【0037】
(変形例)
以下、上述した各構成要素の変形例について説明する。図4では既に説明した構成要素と同じものには同じ符号を付していて、これによって既出の構成要素については説明を省略する。また、以下の説明において、既に説明した構成要素と同じ名称のものについては、例え異なる符号を付していても、特に明記しない場合は同じ機能を有しているものとする。
【0038】
図4は、図3のステアリング側パネル114および乗員側パネル116の各変形例である。図4(a)は、図3(a)のステアリング側パネル114の変形例(ステアリング側パネル200)である。ステアリング側パネル200は、楕円形に形成されている。楕円形のステアリング側パネル200もまた、ステアリングホイール106のリム110(図1(a)参照)が内包できる程度に面積を広くすることで、エアバッグクッション104の膨張展開時においてステアリングホイール106から反力を効率よく得ることが可能になる。
【0039】
図4(b)は、図3(b)の乗員側パネル116の変形例(乗員側パネル220)である。乗員側パネル220は、切欠き126が4つ形成されている。この乗員側パネル220もまた、切欠き126の側縁126a、126bを互いに接合することで、好適にドーム状(図2(b)参照)になることが可能である。このように、乗員側パネルに設ける切欠き126の数に制限はなく、さらに多数設けてもよいし、1つの切欠き126だけを設けることによってもドーム状の乗員側パネルを実現することは可能である。
【0040】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
【0041】
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、車両のステアリングホイールの中央部分に設置され運転席の乗員に向かって膨張展開するエアバッグクッションを備えた運転席用エアバッグ装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0043】
100…運転席用エアバッグ装置、102…運転席、104…エアバッグクッション、106…ステアリングホイール、108…中央部分、110…リム、112…インフレータ、114…ステアリング側パネル、116…乗員側パネル、118…スタッドボルト、120…開口、122…ベントホール、124…外周、126…切欠き、126a、126b…切欠きの側縁、130…縫製部分、D1…ステアリング側パネルの最前部、D2…乗員側パネルの最後部、D3…中央部、L1…回転軸、W1…断面、W2…断面の最大面積の部分、200…変形例のステアリング側パネル、220…変形例の乗員側パネル
図1
図2
図3
図4