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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-28
(45)【発行日】2024-01-12
(54)【発明の名称】容器詰めの大豆成分含有飲料
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/38 20210101AFI20240104BHJP
   A23L 2/66 20060101ALI20240104BHJP
   A23L 2/00 20060101ALI20240104BHJP
   A23L 11/65 20210101ALI20240104BHJP
【FI】
A23L2/38 D
A23L2/38 C
A23L2/00 J
A23L2/00 B
A23L11/65
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023131766
(22)【出願日】2023-08-14
【審査請求日】2023-11-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100141265
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 有紀
(72)【発明者】
【氏名】浦田 采香
(72)【発明者】
【氏名】鳴神 茜
(72)【発明者】
【氏名】青木 美和
【審査官】吉森 晃
(56)【参考文献】
【文献】特開平6-56693(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113841767(CN,A)
【文献】モデルが実践、“おから”で美の悩みはほとんど解消できる _ 女子SPA!,Internet,2013年10月21日,URL<http://web.archive.org/web/20131021055650/http://joshi-spa.jp/38624>,Retrived on 2023.12.07
【文献】おからとマシュマロのソイラテ♪ レシピ・作り方 by ぷ~みぃまま♪|楽天レシピ,Internet,2014年06月01日,URL<https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1750014533/>,Retived on 2023.12.07
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/38
A23L 2/66
A23L 2/00
A23L 11/65
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/FSTA/AGRICOLA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下(a)~(c);
(a)飲料中の大豆たんぱく質含有量が0.1~2.5g/100gであり、
大豆たんぱく質含有量が乳たんぱく質含有量より多い、
(b)タンニンを含有し、飲料中のタンニン含有量が0.01~0.30g/100gであり、前記大豆たんぱく質含有量に対する前記タンニン含有量の比率が5~120質量%の範囲内である、及び
(c)大豆粉、きな粉、おからパウダーからなる群から選ばれる1種以上を含み、大豆粉、きな粉、おからパウダーからなる群から選ばれる1種以上由来の水不溶性食物繊維含有量が0.03~1.5g/100gである、
を満たす容器詰めの大豆成分含有飲料。
【請求項2】
タンニンが、コーヒー、茶、カカオからなる群から選ばれる少なくとも1種に由来するものである、請求項1に記載の大豆成分含有飲料。
【請求項3】
大豆由来固形分が4.0質量%未満である、請求項1に記載の大豆成分含有飲料。
【請求項4】
さらに、結晶セルロースを含有する、請求項1に記載の大豆成分含有飲料。
【請求項5】
ショ糖、果糖、ブドウ糖から選ばれる1種以上を合計で1.0~10質量%含有する、請求項1に記載の大豆成分含有飲料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆成分含有飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康志向の高まりから、豆乳飲料等の大豆成分含有飲料の市場が大きく拡大している。中でも、コーヒー、紅茶、抹茶、ココアパウダー等で風味付けされた大豆成分含有飲料は、大豆独特の風味や味がマスキングされ嗜好性が高いことから、ソイラテやソイティーなどのカフェメニューとしても多く販売されている。
【0003】
しかし、これらコーヒー、紅茶、抹茶、ココアパウダー等で風味付けされた大豆成分含有飲料は、大豆たんぱく質とこれらの風味付け成分由来のタンニンとの反応によって凝集が発生しやすい。この凝集は、ポリフェノールと植物性タンパクの結合による、ポリフェノール-タンパク複合体(特許文献1)と考えられる。大豆たんぱく質とタンニンの反応による凝集物の存在により、飲用したときに舌触りが悪くなったり、口当たりが重くなったり、喉への付着感が発生したりすることがある。そこで、セルロースを配合し、且つ損失正接tanδを小さくすることにより、凝集がなく均一な外観を呈する、コーヒー、紅茶、ココアパウダー等で味付けされたタンパク質含有飲料が報告されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002―68991号公報
【文献】特開2018-174721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、ソイラテでは、コーヒー感とミルク感の双方が濃いものが最近は好まれる傾向がある。しかし、コーヒー等をより多く配合した大豆成分含有飲料を製造しようとすると、飲料中にコーヒー由来のタンニンが多く配合されることとなり、大豆たんぱく質との凝集が起こりやすくなる。また、この凝集反応による飲料の食感の変化は、飲料を加熱殺菌したときに顕在化しやすく、特に加熱殺菌された飲料を冷蔵して10℃以下の温度で飲用するときにより一層顕在化しやすいことを見い出した。
【0006】
本発明は、タンニンを高濃度で含有する大豆飲料であるにも拘わらず、食感が良好な加熱殺菌された容器詰めの大豆成分含有飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決する手段】
【0007】
本発明者らは上記目的について鋭意検討した結果、大豆由来の水不溶性食物繊維を特定量含有させることにより、タンニンを多く含有しながらも食感の良好な容器詰めの大豆成分含有飲料が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、以下を含む。
[1]以下(a)~(c);
(a)飲料中の大豆たんぱく質含有量が0.1~2.5g/100gであり、
大豆たんぱく質含有量が乳たんぱく質含有量より多い、
(b)タンニンを含有し、前記大豆たんぱく質含有量に対するタンニン含有量の比率が5~120質量%の範囲内である、及び
(c)大豆由来の水不溶性食物繊維含有量が0.03~1.5g/100gである、
を満たす容器詰めの大豆成分含有飲料。
[2]飲料中のタンニン含有量が0.01~0.30g/100gである、[1]に記載の大豆成分含有飲料。
[3]大豆由来の水不溶性食物繊維が、大豆粉、きな粉、おからパウダーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、[1]または[2]に記載の大豆成分含有飲料。
[4]タンニンが、コーヒー、茶、カカオからなる群から選ばれる少なくとも1種に由来するものである、[1]~[3]のいずれか1つに記載の大豆成分含有飲料。
[5]大豆由来固形分が4.0質量%未満である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の大豆成分含有飲料。
[6]さらに、結晶セルロースを含有する、[1]~[5]のいずれか1つに記載の大豆成分含有飲料。
[7]ショ糖、果糖、ブドウ糖から選ばれる1種以上を合計で1.0~10質量%含有する、[1]~[6]のいずれか1つに記載の大豆成分含有飲料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コーヒー、茶、ココアパウダー等で風味付けされた嗜好性が高く、かつ食感の良好な容器詰めの大豆成分含有飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(大豆成分含有飲料)
本発明の大豆成分含有飲料は、少なくとも大豆種子の子葉部位の破砕物が水に分散された状態で含まれる液体組成物で、大豆を原料として使用する飲料を意味し、具体的には、豆乳含有飲料や大豆飲料をいう。ここで、「豆乳含有飲料」とは、豆乳を原料として使用する飲料を意味し、豆乳類の日本農林規格(平成24年7月17日農林水産省告示第1679号)で定められた豆乳、調製豆乳、豆乳飲料や、これらを含有した清涼飲料水、果汁入り飲料、コーヒー飲料および紅茶飲料等をいう。豆乳は、日本農林規格で定められた通り、大豆(粉末状のもの及び脱脂したものを除く)から熱水等によりたんぱく質その他の成分を溶出させ、繊維質を除去して得られた乳状の飲料(大豆豆乳液)であって大豆固形分が8%以上のものである。調製豆乳は、大豆豆乳液に大豆油その他の植物油脂及び砂糖類、食塩当の調味料を加えた乳状の飲料(調製豆乳液)であって大豆固形分が6%以上のものか、あるいは脱脂加工大豆(大豆を加えたものを含む)から熱水等によりたんぱく質その他の成分を溶出させ、繊維質を除去して得られたものに大豆油その他の植物油脂及び砂糖類、食塩等の調味料を加えた乳状の飲料(調製脱脂大豆豆乳液)であって大豆固形分が6%以上のものである。豆乳飲料は、調製豆乳液又は調製脱脂大豆豆乳液を主成分とし、これらに粉末大豆たんぱく質を加えた乳状の飲料(調製粉末大豆豆乳液)であつて大豆固形分が4%以上のものであるか、あるいは、調製豆乳液、調製脱脂大豆豆乳液又は調製粉末大豆豆乳液に果実の搾汁(果実ピユーレー及び果実の搾汁と果実ピユーレーとを混合したものを含む)、野菜の搾汁、乳又は乳製品、殻類粉末等の風味原料を加えた乳状の飲料(風味原料の固形分が大豆固形分より少なく、かつ、果実の搾汁を加えたものにあつては果実の搾汁の原材料に占める重量の割合が10%未満であり、乳又は乳製品を加えたものにあつては乳固形分が3%未満であり、かつ、乳酸菌飲料でないものに限る)であつて大豆固形分が4%以上(果実の搾汁の原材料に占める重量の割合が5%以上10%未満のものにあつては2%以上)のものである。本発明の大豆成分含有飲料が豆乳含有飲料である場合には、上記の中では、豆乳または調製豆乳を原料として含有するコーヒー飲料、紅茶飲料、清涼飲料水、または果汁入り飲料等であることが好ましい。原料として使用する豆乳や調製豆乳の形態は特に限定されず、液体状、粉末状、クリーム状等のものを使用することができる。また、「大豆飲料」とは、例えば、大豆に水を加えてすり潰したものや大豆粉などの、繊維質を含む状態の大豆を原料として使用する飲料を意味し、例えば、繊維質を含む状態の大豆を含有したコーヒー飲料、紅茶飲料、清涼飲料水、および果汁入り飲料等が挙げられる。
【0011】
本発明の大豆成分含有飲料は、(a)大豆たんぱく質と、(b)タンニンと、(c)大豆由来の水不溶性食物繊維とを含有する。以下、各成分を詳述する。
【0012】
(a)大豆たんぱく質
本発明の飲料は、大豆由来のたんぱく質を含有する。ここで、本明細書における「たんぱく質」とは、アミノ酸が鎖状に結合し作られた高分子化合物(アミノ酸が50個以上つながったもの)をいう。たんぱく質は、構成するアミノ酸の組み合わせや配列によって種類が異なり、たんぱく質の種類は無数にある。本発明の飲料は、たんぱく質の主成分として「大豆たんぱく質」を含む。大豆たんぱく質は、ウシ、ヤギ、ヒツジ等の動物乳由来の乳たんぱく質とは、構造も分子量も大きく異なる。本発明の効果が顕著に享受できることから、本発明の飲料が乳たんぱく質を含む場合には、大豆たんぱく質よりも少量であること(大豆たんぱく質含有量>乳たんぱく質含有量)が好ましく、0.1g/100g未満の乳たんぱく質含有量であることが好ましく、乳たんぱく質を含有しない飲料であることがより好ましい。乳たんぱく質を含有しない飲料とは、動物乳由来の食品原料(例えば、牛乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、練乳、乳脂肪、生クリーム、コンデンスミルク、ヨーグルト、チーズ等)を配合しない飲料を意味する。
【0013】
本発明の大豆成分含有飲料における大豆たんぱく質含有量は、0.1g/100g以上である。所期の効果の顕著さから、大豆たんぱく質含有量は0.2g/100g以上であることが好ましく、0.3g/100g以上であることがより好ましく、0.4g/100g以上であることがさらに好ましい。飲料中の大豆たんぱく質含有量の上限は2.5g/100g以下であり、2.0g/100g以下であることが好ましく、1.5g/100g以下であることがより好ましく、1.0g/100g以下であることがさらに好ましい。飲料中のたんぱく質含有量は、配合比から計算する方法や公知の方法(ケルダール法)(参考文献1:財団法人日本食品分析センター編集、「分析実務者が書いた 五訂日本食品標準成分表分析マニュアルの解説」、中央法規出版、2001年7月1日)を用いて定量することができる。飲料中の大豆たんぱく質含有量は、飲料中のたんぱく質含有量のうち、大豆由来のたんぱく質の含有量をいう。また、乳たんぱく質含有量は、飲料中のたんぱく質含有量のうち、動物乳由来のたんぱく質の含有量をいう。
【0014】
(b)タンニン
本発明の飲料は、タンニンを含有する。ここで、本明細書における「タンニン」とは、植物の根、枝幹、葉、皮、実等に含まれ、たんぱく質と結合して難溶性の塩を形成する無色で比較的高分子のポリフェノール成分の総称をいう。本発明では、タンニンは、主として、大豆成分含有飲料に風味付けをする食品原料から飲料中に持ち込まれる。タンニンの由来となる食品原料としては、特に制限されず、例えば、コーヒー、茶、カカオ、ワイン、果実等が挙げられる。中でも、コーヒー、茶、カカオが好適に用いられる。ここで、本明細書における「コーヒー」とは、アカネ科(Rubiaceae)コーヒーノキ属の果実から採取される種子(コーヒー豆)で、飲料用に焙煎加工された焙煎コーヒー豆をいう。コーヒーとしては、焙煎コーヒー豆の抽出液や焙煎コーヒー豆の微粉砕物を用いることができる。本明細書における「茶」とは、ツバキ科ツバキ属に属するチャノキ(Camellia sinensis L.)から得られる茶葉をいう。茶葉としては、不発酵茶である緑茶、半発酵茶であるウーロン茶、発酵茶である紅茶のうち、1種類又は2種類以上を茶葉抽出液や茶葉の微粉砕物の形態で用いることができる。特に、本発明の効果の顕著さから、紅茶抽出液や緑茶葉の微粉砕物(抹茶等)が好適に用いられる。また、本明細書における「カカオ」とは、アオイ科(Malvaceae)の常緑樹の実であるカカオの種子(カカオ豆)で、飲料用に加熱処理されたカカオ豆をいう。カカオとしては、カカオ豆抽出液や微粉砕物の他、カカオマスやココアパウダー等のカカオ加工品を用いることもできる。
【0015】
本発明の飲料は、大豆たんぱく質と反応して食感に影響を及ぼす濃度のタンニンを含有する。具体的には、大豆たんぱく質含有量に対するタンニン含有量の比率が、5~120質量%である(すなわち、大豆タンパク質含有量を100質量部とした際に、タンニン含有量が5~120質量部である)。この比率は、好ましくは10~100質量%、より好ましくは15~90質量%、さらに好ましくは20~80質量%の範囲内である。前記比率の下限値が、5質量%より低い場合には、タンニンの量が少ないため、食感に影響を及ぼすようなポリフェノール-タンパク複合体が形成されにくく本発明の課題が知覚され難い。したがって、このような飲料には、そもそも本発明を適用する必要がない。本発明は、通常であればポリフェノール-タンパク複合体が形成され得るような大豆たんぱく質含有量に対するタンニン含有量の比率を有しながらも、食感の良好な大豆成分含有飲料を提供するものである。一方、前記比率の上限値が前記範囲を超えて高い場合には、ポリフェノールとタンパクとの凝集体の結合が強くなり過ぎて、後述する水不溶性食物繊維による本発明の食感改善効果が十分に発揮されないことがある。ここで、本明細書における「タンニン含有量」とは、タンニン酸溶液を標準液としてFolin-Denis法により定量される値をいい、「タンニン酸として」または「タンニン酸として計算して」等と併記されることがある(参考文献1)。
【0016】
本発明の飲料中のタンニン含有量は、特に制限ないが、通常、タンニンをタンニン酸として計算して、0.01~0.30g/100g、好ましくは0.03~0.25g/100g、より好ましくは0.05~0.20g/100g、さらに好ましくは0.06~0.20g/100g、特に好ましくは0.10~0.20g/100gである。
【0017】
(c)水不溶性食物繊維
本発明の飲料は、大豆由来の水不溶性食物繊維を含有する。本明細書でいう「水不溶性食物繊維」とは、水に不溶の繊維素材をいい、水不溶性食物繊維の含有量は、プロスキー変法(酵素-重量法)によって測定される不溶性食物繊維含量をいう(参考文献1)。
【0018】
一般に、水不溶性食物繊維を含有する飲料は、食物繊維に起因するざらつき感があり飲みにくくなることが知られているが、本発明の飲料では、大豆由来の水不溶性食物繊維を配合することにより、大豆たんぱく質とタンニンとを含有する飲料の食感を改善することができる。本明細書でいう「食感を改善する」作用とは、飲用したときに知覚される悪い舌触り(ざらつき感)を低減する作用、及び飲用後の喉への付着感を低減する作用の少なくとも1種以上をいう。大豆由来の水不溶性食物繊維により食感の改善作用が発現するメカニズムは不明であるが、大豆由来の水不溶性食物繊維がタンニンと大豆たんぱく質との凝集体(ポリフェノール-タンパク複合体)の形成を抑制するか、或いはタンニンと大豆たんぱく質との凝集体の結合を弱くすることによるものと推測できる。
【0019】
本発明の飲料は、大豆由来の水不溶性食物繊維を含有する食品原料をそのまま使用してもよいし、前記食品原料から分離された水不溶性食物繊維の精製物(粗精製物を含む)を使用してもよい。大豆由来の水不溶性食物繊維を含有する食品原料としては、大豆粉、きな粉、おからパウダーからなる群から選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。
【0020】
本発明の飲料中の大豆由来の水不溶性食物繊維含有量は、0.03g/100g以上であると、本発明の所期の効果である食感改善作用が顕著に発現する。好ましくは0.06g/100g以上、より好ましくは0.08g/100g以上、さらに好ましくは0.09g/100g以上、特に好ましくは0.1g/100g以上である。飲料中の大豆由来の水不溶性食物繊維含有量の上限は特に制限されないが、多く配合しても初期の効果は高止まりとなるため、通常1.5g/100g以下、好ましくは1.0g/100g以下、より好ましくは0.9g/100g以下、さらに好ましくは0.8g/100g以下である。飲料中の水不溶性食物繊維含有量のうち、大豆由来の分を大豆由来の水不溶性食物繊維含有量とする。
【0021】
飲料中の水不溶性成分は、舌触りや喉への付着感といった飲料の食感と関わりが高い。本発明の飲料中の水不溶性成分のメジアン径は80μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましく、60μm以下がさらに好ましい。水不溶性成分のメジアン径の下限値は、特に制限されるものではないが、例えば5μm以上、10μm以上であることが好ましい。ここで、本明細書において、「水不溶性成分のメジアン径」は、レーザー回折・散乱法により測定した体積基準粒度分布の50%粒子径(D50)を指す。
【0022】
また、本発明の飲料は、粒径100μm以下の水不溶性成分の割合が、飲料中の水不溶性成分の全量に基づき体積基準で90%以上であることが好ましい。すなわち、累積90%粒子径(D90)が100μm以下であることが好ましく、95μm以下であることがより好ましい。体積基準粒度分布の累積90%粒子径(D90)も、レーザー回折・散乱法により測定した粒度分布から求めることができる。
【0023】
飲料中の水不溶性成分は、原材料の微細化の度合い及びその調合量で調整することができる。例えば、水不溶性成分が、大豆由来の水不溶性食物繊維である場合、その粒径及び粒度分布は、ジェットミル、カッターミル、ハンマーミル等の粉砕機を用いた乾式粉砕や、高圧ホモジナイザー等の湿式粉砕で調整することができる。
【0024】
(大豆由来固形分)
本発明の効果を顕著に享受できる観点から、本発明の大豆成分含有飲料における大豆由来固形分は4.0質量%未満が好ましく、3.0質量%未満がより好ましく、2.0質量%未満がさらに好ましい。大豆由来固形分は、当該大豆成分含有飲料の製造に用いられる原材料に基づいて算出することにより決定することができる。すなわち、原材料中の大豆由来原料の固形分を算出することにより決定することができる。なお、本発明において「固形分」とは、水分を除いた成分を意味する。
【0025】
(その他成分)
本発明の飲料は、結晶セルロースを含有することが好ましい。結晶セルロースを用いることで、本発明の大豆由来の水不溶性食物繊維による食感改善作用を、相乗的又は相加的に高めることができる。ここで、本明細書でいう「セルロース」とは、D-グルコピラノースがβ-1,4結合で連なった構造を持つ多糖類の総称をいう。「結晶セルロース」は、繊維性植物からパルプとして得たα-セルロースを酸で部分的に解重合し、精製して得た結晶セルロースや、結晶セルロースの表面が水溶性高分子で被覆された結晶セルロース複合体、またはそれらの混合物をいう。飲料中の結晶セルロース含有量は、0.001~0.100g/100gが好ましく、0.002~0.050g/100gがより好ましい。
【0026】
本発明の大豆成分含有飲料は、通常の「豆乳」と比べると、大豆たんぱく質含有量は少ないが、大豆由来の水不溶性食物繊維と植物油脂とを併用すると、乳様の食感や風味を付与することができ、大豆風味を増強することができる。したがって、植物油脂を含有する飲料は、本発明の好適な態様の一例である。植物油脂としては、食用油であれば特に限定されないが、例えば、コーン油、大豆油、菜種油(キャノーラ油)、こめ油、サフラワー油(ベニバナ油)、パーム油、パーム核油、ヤシ油、綿実油、ひまわり油等が挙げられる。植物油脂は1種でもよいし、複数種を併せて用いてもよい。乳様の好ましい食感を得ることができる観点から、飲料中の植物油脂の含有量は0.1~3.0質量%が好ましく、0.2~2.5質量%がより好ましく、0.3~2.0質量%がさらに好ましく、0.5~1.5質量%が特に好ましい。なお、ここでいう植物油脂の含有量は、大豆成分(上述した豆乳や大豆の破砕物、また、水不溶性食物繊維を含有する大豆由来の食品原料)とは別に飲料に添加される植物油脂の量であり、上記の大豆成分から持ち込まれる油脂の量を含まない。
【0027】
さらに、本発明の飲料は、嗜好性の観点から甘味成分を含むことが好ましい。ここで甘味成分とは、甘味を有する成分であり、糖類、糖アルコール、甘味料をいう。具体的には、砂糖、ショ糖、果糖、ブドウ糖、マルトース、ガラクトース、マンノース、フコース、キシロース、トレハロース、ラクトースなどの甘味を有する糖類、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、マンニトール、イノシトール等の糖アルコール、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオテーム、ステビア抽出物などの各種甘味料が挙げられる。中でも、ショ糖、果糖、ブドウ糖からなる群から選択される1種以上が好適に用いられる。ショ糖、果糖、及びブドウ糖は、大豆成分含有飲料に求められる自然で爽やかな甘みを付与できるだけでなく、タンニンと大豆たんぱく質との凝集体(ポリフェノール-タンパク複合体)の形成を抑制するか、或いはタンニンと大豆たんぱく質との凝集体の結合を弱くすることに寄与し、本発明の大豆由来の水不溶性食物繊維による食感改善作用を、相乗的又は相加的に高めることができる。本発明の飲料は、ショ糖、果糖、ブドウ糖から選ばれる1種以上を合計で1.0~10質量%含有することが好ましい。
【0028】
本発明の飲料のpHは5.5~7.5であることが好ましく、pH6.0~7.0であることがより好ましい。pHが5.5未満の酸性領域では、本発明の効果を顕著に享受できないことがある。飲料のpH調整は、公知のpH調整剤を用いて適宜行うことができる。
【0029】
その他、本発明の大豆成分含有飲料には、本発明の所期の目的を逸脱しない範囲であれば、上記成分に加え、大豆成分含有飲料飲料に一般的に配合される成分、例えば、乳化剤、安定剤、酸化防止剤、香料等を適宜添加することができる。
【0030】
(容器詰め飲料)
本発明の効果を顕著に享受できることから、本発明の飲料は加熱殺菌済み飲料である。加熱殺菌済み飲料は、通常、密封された容器詰めの飲料の形態である。当該容器は、一般の容器詰め飲料と同様に、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の形態とすることができる。
【0031】
加熱殺菌の条件は、特に制限されないが、容器として耐熱性容器(金属缶、ガラス等)を使用する場合には、レトルト殺菌(110~140℃、1~数十分間)を行うことができ、また、容器として非耐熱性容器(PETボトル、紙容器等)を用いる場合は、例えば、調合液を予めプレート式熱交換器等で高温短時間殺菌(UHT殺菌:110~150℃、1~数十秒間)し、一定の温度まで冷却した後、その非耐熱性容器に充填することができる。
【実施例
【0032】
以下、実験例を示して本発明の詳細を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、本明細書において、特に記載しない限り、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
【0033】
<たんぱく質含有量の測定>
たんぱく質を含有する食品原料のそれぞれについて、上述の参考文献1に記載の方法にしたがい、たんぱく質の含有量をケルダール法を用いて、窒素・タンパク質換算係数6.38として求め、これら食品原料の配合割合に基づいてサンプルとなる飲料中のたんぱく質含有量を算出した。
【0034】
<タンニン含有量の測定>
タンニン含有量を上述の参考文献1に記載のFolin-Denis法により測定した。すなわち、サンプルとなる大豆成分含有飲料を一定量(S(g))採取し、イオン交換水で一定量(V(ml))にメスアップし、ろ紙でろ過した。得られたろ液を適宜希釈し、5ml分取した。Folin試薬5ml及び10%炭酸ナトリウム溶液5mlを添加し、室温にて1時間反応(発色)させ、フィルター(0.45μm)でろ過した。700nmにおけるろ液の吸光度を測定した。なお、種々の濃度に調整したタンニン酸溶液を標準として用いた。タンニン(タンニン酸として)含量は次式により算出した。:
タンニン(g/100g)=A×V/5×B×10-6×100/S
A:タンニン酸濃度(μg/assay)
B:希釈倍率
S:試料採取量(g)
V:試料定容量(ml)。
【0035】
<水不溶性食物繊維含有量の測定>
大豆由来の水不溶性食物繊維を含有する食品原料のそれぞれについて、上述の参考文献1に記載の方法にしたがい、不溶性食物繊維の含有量をプロスキー酵素-重量法を用いて求め、これら食品原料の配合割合に基づいてサンプルとなる飲料中の大豆由来の水不溶性食物繊維含有量を算出した。
【0036】
<pHの測定>
試料液100mlを300mlのビーカーに量り取り、20℃に温度調整をしてpHメーター(堀場製作所製、HORIBA pHメーターF21)を用いて測定した。
【0037】
実験例1 ミルク風味コーヒー飲料の調製(1)
ミルク成分として、牛乳(乳たんぱく質含有量3.3質量%)、豆乳(マルサンアイ(株)製「毎日おいしい 無調整豆乳」、大豆たんぱく質含有量4.2質量%)を使用した。また、セルロースには、結晶セルロース複合体(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名セオラス(登録商標)RC-591、組成:結晶セルロース/CMC-Na=89.0/11.0質量部、体積平均粒子径:7.9μm)を使用した。表1に示す量のミルク成分(豆乳と牛乳)に純水を加えた後に、結晶セルロース複合体を加え、プロペラ式攪拌機(スリーワンモーター)を用いて500rpmで10分間分散した。その後、残りの原材料を加え炭酸水素ナトリウムでpHを7.0に調整した液を、高圧ホモジナイザー(圧力20MPa)で処理後、UHT殺菌機を用いて140℃で10秒間殺菌し、500mlずつをPET容器に充填した(pHはいずれも6.8)。これを5℃で1週間保存した後、5名の専門パネルで不快な食感を感じるか否かを官能評価した。また、ミルク成分として豆乳のみを用いた大豆成分含有飲料(サンプル1-4)はUHT殺菌しない液をPET容器に充填し(サンプル1-4未殺菌飲料)、20℃及び5℃に冷却して官能評価した。
【0038】
【表1】
【0039】
表2に、殺菌後の各種成分の含有量及び官能評価結果を示す。たんぱく質含有量がほぼ同じであるミルク風味のコーヒー飲料において、大豆たんぱく質を含有する飲料(1-2~1-4)は、乳たんぱく質のみを含有する飲料(1-1)と比較して飲用時の舌触り(ざらつき)や飲用後の喉に付着するような不快な食感が感じられると評価された。サンプル1-4の未殺菌飲料については、不快な食感を知覚するパネルは、20℃で評価した場合が0名、5℃で評価した場合が1名であった。これにより、大豆たんぱく質を多く含有する飲料、特に加熱殺菌済み飲料で冷蔵(10℃)以下の温度で飲用される場合に、不快な食感を知覚しやすいことが示唆された。
【0040】
【表2】
【0041】
実験例2 ミルク風味コーヒー飲料の調製(2)
表3に示す処方で、サンプル1-4のコーヒーパウダー量を変える以外は、実験1と同様にして加熱殺菌済み飲料を調製し、評価した(pHはいずれも6.8)。表4に結果を示す。大豆たんぱく質含有量に対して一定量以上のタンニンが存在する場合に不快な食感が顕著に知覚された。また、保存後のサンプルの外観の状態を目視で観察したところ、パネルの過半数以上が不快な食感を知覚したサンプル(2-1~2-3)では、凝集物の沈降が確認された。一方、大豆たんぱく質含有量に対するタンニン含有量の割合が5質量%未満の場合は、不快な食感を感じられず、外観観察でも凝集物は確認されなかった。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
実験例3 大豆由来水不溶性食物繊維による食感改善作用(1)
大豆由来の食品原料として、豆乳((株)ふくれん製、「ふくれん(登録商標)国産大豆100%無調整豆乳」、大豆たんぱく質含有量4.3質量%、水不溶性食物繊維含有量0質量%、大豆固形分9質量%)、おからパウダー(白虎食品、大豆たんぱく質含有量22.1質量%、水不溶性食物繊維含有量51.3質量%、体積平均粒径70μm)を使用した。また、セルロースには、実験例1と同じ結晶セルロース複合体を使用した。表5に示す処方に従い、豆乳以外の原料を予め混合してプレミックスを作製した。70℃に加温した純水に、プロペラ式攪拌機(スリーワンモーター)で500rpmにて撹拌しているところに該プレミックスと豆乳と香料を投入し、5分間撹拌した後、さらに高圧ホモジナイザーを用いて均質処理した(一次圧15MPa、二次圧5MPa)。UHT殺菌機を用いて、140℃で60秒間殺菌し、500mlずつをPET容器に充填して、大豆成分含有飲料を製造した(pHはいずれも6.8)。得られたPETボトル入りの大豆成分含有飲料を5℃で1週間保存した後、専門パネル9名による官能評価を行った。パネルは、対照とそれ以外の飲料をペアで提示し、提示されたペアの飲料についてどちらの飲料が不快な食感をより強く感じるか、を評価した。
【0045】
表5に各種成分の含有量を、表6に官能評価結果を示す。大豆由来の水不溶性食物繊維を含有する飲料は、対照と比較して食感が改善された。大豆由来の水不溶性食物繊維含有量が多過ぎると、該食物繊維に起因するざらつき等が知覚されるため、大豆由来の水不溶性食物繊維含有量の上限値は1.5質量%程度であることが判明した。
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
実験例4 大豆由来水不溶性食物繊維による食感改善作用(2)
実験例3の水不溶性食物繊維を含有する大豆由来の食品原料を表7に示す処方に変える以外は、実験例3と同様にして大豆成分含有飲料を製造し、官能評価を実施した。用いた大豆由来の食品原料は以下の通りである:
(1)おからパウダー(白虎食品):大豆たんぱく質含有量22.1質量%、水不溶性食物繊維含有量51.3質量%、体積平均粒径70μm
(2)おからパウダー(赤穂化成):大豆たんぱく質含有量26.0質量%、水不溶性食物繊維含有量41.6質量%、体積平均粒径270μm
(3)おからパウダー微粉砕60(赤穂化成):大豆たんぱく質含有量26.0質量%、水不溶性食物繊維含有量41.6質量%、体積平均粒径60μm
(4)小麦粉みたいなおからパウダー(マテリス):大豆たんぱく質含有量22.2質量%、水不溶性食物繊維含有量53.7質量%、体積平均粒径30μm
(5)大豆粉(ユウテック):大豆たんぱく質含有量42.7質量%、水不溶性食物繊維含有量10.1質量%、体積平均粒径60μm
(6)大豆プロテイン(自然健康社、大豆たんぱく質含有量90.5質量%、水不溶性食物繊維含有量0質量%)。
【0049】
表7に各種成分の含有量を、表8に官能評価結果を示す。水不溶性食物繊維を含有する大豆原料を変えた場合にも、一定量の水不溶性食物繊維を含有する飲料は、対照と比較して食感が改善された。
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】
実験例5 大豆由来水不溶性食物繊維による食感改善作用(3)
実験例3のコーヒーパウダーを紅茶エキスパウダー(Instant Black Tea(James Finlay Kenya Limited);タンニン含有量5質量%)に変えて表9に示す処方にする以外は、実験例3と同様にして紅茶風味の大豆成分含有飲料を製造し、対照飲料と比較した官能評価を実施した。表10に結果を示す。タンニンが紅茶由来の場合にも、大豆由来の水不溶性食物繊維を一定量含有させることにより、食感を改善することができた。
【0053】
【表9】
【0054】
【表10】
【0055】
実験例6 大豆由来水不溶性食物繊維による食感改善作用(4)
セルロースには実験例1と同じ結晶セルロース複合体を使用し、コーヒー風味の大豆成分含有飲料を製造した。表11に示す処方に従い、豆乳、コーヒーエキス以外の原料を予め混合してプレミックスを作製した。70℃に加温した純水に、プロペラ式攪拌機(スリーワンモーター)で500rpmにて撹拌しているところに該プレミックスと豆乳とコーヒーエキスと香料を投入し、5分間撹拌した後、さらに高圧ホモジナイザーを用いて均質化処理した。均質化した溶液を250mlビンに150mlずつ入れて、オートクレーブで殺菌処理した(121℃、3分)。殺菌処理後、流水で20分間冷却して大豆成分含有飲料を得た。実験例1と同様に、不快な食感を感じるか否かについて、専門パネル9名で評価した。結果を表11に示す。大豆由来の水不溶性食物繊維を一定量含有させることにより、不快な食感を改善することができた。
【0056】
【表11】
【0057】
実験例7 大豆由来水不溶性食物繊維による食感改善作用(5)
タンニンの由来をココアパウダーとして、表12の処方に従い、実験例6と同様にしてココア風味の大豆成分含有飲料を得、官能評価した。ココア風味飲料の場合も、大豆由来の水不溶性食物繊維を一定量含有させることにより、不快な食感を改善することができた。
【0058】
【表12】
【0059】
実験例8 大豆由来水不溶性食物繊維による食感改善作用(5)
タンニンの由来を抹茶粉末として、表13の処方に従い、実験例6と同様にして抹茶風味の大豆成分含有飲料を得、官能評価した。抹茶風味飲料の場合も、大豆由来の水不溶性食物繊維を一定量含有させることにより、不快な食感を改善することができた。
【0060】
【表13】
【要約】
【課題】タンニンを高濃度で含有するにも拘わらず、加熱殺菌された場合でも食感が良好な容器詰めの大豆成分含有飲料を提供する。
【解決手段】(a)飲料中の大豆たんぱく質含有量が0.1~2.5g/100gであり、大豆たんぱく質含有量が乳たんぱく質含有量より多く、(b)大豆たんぱく質含有量に対するタンニン含有量の比率が5~120質量%であり、(c)大豆由来の水不溶性食物繊維含有量が0.03~1.5g/100gである大豆成分含有飲料とする。
【選択図】なし