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特許7412791商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムとその実施方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムとその実施方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20240105BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240105BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G06Q30/0207
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022040225
(22)【出願日】2022-03-15
(65)【公開番号】P2023093285
(43)【公開日】2023-07-04
【審査請求日】2022-04-04
(31)【優先権主張番号】110148300
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】521190325
【氏名又は名称】アウー インテリジェンス, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Awoo Intelligence, Inc.
【住所又は居所原語表記】14F., No.96, Sec. 2, Zhongshan N. Rd., Zhongshan Dist., Taipei City 104, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】シュ ウ リン
(72)【発明者】
【氏名】クオ ミン リン
(72)【発明者】
【氏名】ティン ルイリ ズオ
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特許第6925495(JP,B1)
【文献】特開2015-232905(JP,A)
【文献】国際公開第2020/085086(WO,A1)
【文献】特開2019-212126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが操作する情報装置に情報的に接続されている商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムであって、
ラベルデータベース、パスデータベース、製品データベース、及び人工知能モジュールと情報的に接続されているデータ処理ユニットを備え、
前記人工知能モジュールは、前記パスデータベース中のパスデータをベクトル化してベクトルデータとして分析し、複数の前記ベクトルデータをクラスタリングデータに分類するために用いられ、
前記データ処理ユニットは、前記パスデータの複数の分類ラベルに基づいて、前記パスデータが対応する前記ユーザーが消費喚起するターゲットであるか否かを判断するために用いられ、
前記人工知能モジュールは、前記消費喚起するターゲットに基づいて、前記クラスタリングデータ及び前記製品データベースのうちの少なくとも1つの製品データをマッチングし、マッチングデータを生成するために用いられ、
前記データ処理ユニットは、前記マッチングデータに基づいて、前記製品データベース中の前記マッチングデータに関連する関連製品データを抽出し、且つ前記関連製品データを前記情報装置に転送するために用いられていることを特徴とする商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム。
【請求項2】
前記ラベルデータベースは、前記情報装置が転送した入力データに対して前記データ処理ユニットがラベルの分類を行うために用いられる前記複数の分類ラベルを含むことを特徴とする請求項1に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム。
【請求項3】
前記パスデータは、サイトトリガーイベント、サイトクリックイベント、サイト操作アクション、サイト滞在時間、または前記サイト操作アクションにより発生した派生データのうちの何れか1種類のデータまたはそれらデータの組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム。
【請求項4】
前記データ処理ユニットは、前記分類ラベルが対応する購入時間点、購入周期、製品周期に基づいて、前記パスデータが対応する前記ユーザーが前記消費喚起するターゲットであるか否か判断することを特徴とする請求項1に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム。
【請求項5】
前記データ処理ユニットは、前記ユーザーの前記購入時間点が前記購入周期より大きいと判断した場合、前記ユーザーを前記消費喚起するターゲットとしてリストアップすることを特徴とする請求項4に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム。
【請求項6】
前記データ処理ユニットは、前記ユーザーの前記購入時間点が前記製品周期より大きいと判断した場合、前記ユーザーを前記消費喚起するターゲットとしてリストアップすることを特徴とする請求項5に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム。
【請求項7】
人工知能モジュールがベクトル化して分析するために、データ処理ユニットがパスデータベース中の複数のパスデータ、及び製品データベース中のうちの少なくとも1つの製品データを抽出するステップであって、前記パスデータ及び前記製品データは複数の分類ラベルをそれぞれ含むことと、
前記人工知能モジュールが前記パスデータをベクトル化して分析し、ベクトルデータを生成し、複数の前記ベクトルデータを前記複数の分類ラベルを有しているクラスタリングデータとして定義するステップと、
前記データ処理ユニットが前記パスデータの前記複数の分類ラベルに基づいて、消費喚起するターゲットを判断するステップと、
前記人工知能モジュールが前記消費喚起するターゲットに基づいて、前記クラスタリングデータ及び前記製品データをマッチングし、マッチングデータを生成するステップと、
前記データ処理ユニットが前記マッチングデータに基づいて、前記製品データベース中の前記マッチングデータに関連する関連製品データを抽出するステップと、
前記関連製品データをユーザーが操作する情報装置に転送するステップと、を含むことを特徴とする商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムの実施方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記情報装置が転送した前記複数のパスデータを受信するステップと、
前記データ処理ユニットがラベルデータベース中の前記複数の分類ラベルに基づいて、前記複数のパスデータのラベルの分類を行うステップと、
前記複数のパスデータを前記パスデータベースに転送して保存するステップと、を含むことを特徴とする請求項7に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムの実施方法。
【請求項9】
前記パスデータは、サイトトリガーイベント、サイトクリックイベント、サイト操作アクション、サイト滞在時間、前記サイト操作アクションにより発生した派生データのうちの何れか1種類のデータまたはそれらデータの組み合わせであることを特徴とする請求項7に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムの実施方法。
【請求項10】
前記データ処理ユニットが前記複数の分類ラベルを有している前記消費喚起するターゲットを判断する場合は、
前記パスデータベース中のうちの少なくとも1つ前記パスデータを抽出し、対応するユーザーの購入時間点が購入周期より大きいかどうか判断し、大きい場合には、前記ユーザーを前記消費喚起するターゲットとしてリストアップし、大きくない場合には、前記パスデータベース中の他の前記パスデータを抽出するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムの実施方法。
【請求項11】
前記データ処理ユニットが前記複数の分類ラベルを有している前記消費喚起するターゲットを判断する場合は、
前記パスデータベース中のうちの少なくとも1つ前記パスデータを抽出し、対応するユーザーの購入時間点が以前商品を購入した製品周期より大きいかどうか判断し、大きい場合には、前記ユーザーを前記消費喚起するターゲットとしてリストアップし、大きくない場合には、前記パスデータベース中の他の前記パスデータを抽出するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムの実施方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工知能により消費者をクラスタリングし、クラスタリング結果により長期間商品を未購入の消費者に消費喚起するシステム及びその実施方法に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者の購入履歴は企業がマーケティングを行う際に極めて大きな助けとなり、商品の選択から購入までの各過程に潜在的な商機が存在する。従来の特許文献では、例えば、下記特許文献1の「カスタマーの消費記録を収集し、個人の購入アクション及び大衆の購入アクションを分析し、前述の2種類のアクションを変数とすることで、個人の購入アクションの時間間隔を決定し、且つ購入活性度が休止状態である場合、前述のカスタマーの消費記録からカスタマーに推薦する最適な商品の推薦時間点及び種類を分析し、次回の購入時間範囲を決定する方法及びシステム」という記載がある。
【0003】
しかしながら、前述した従来の特許文献1技術では、消費者の単一の地点での時間、地点、商品等の購入アクションのみに基づいて、単一の次元方式で個人及び群衆の変数を計算し、消費者の各地点での商品購入周期を推定し、適切な商品を消費者に推薦する。このため、多次元的に考慮し、個人か群衆かによらず消費者のアクションを研究し、商品の属性に基づいて、消費者に必要な商品を推薦することができていなかった。
【0004】
また、前述した特許文献1の他に、例えば、下記特許文献2の「ショッピングの推薦方法、モバイルターミナル及び記憶媒体」、下記特許文献3の「ユーザーの消費アクションに基づいて決定する方法及び装置」、下記特許文献4の「抽出装置、抽出方法及び抽出プログラム」及び下記特許文献5の「商品推薦装置、商品推薦システム及びプログラム」、という記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】中国特許出願公開第106485536号明細書
【文献】中国特許出願公開第107767217号明細書
【文献】中国特許出願公開第110751515号明細書
【文献】特開2019-046189号公報
【文献】特開2020-047157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、多次元的に考慮し、消費者のアクション及び商品の属性に対し、消費者が必要としている商品をどのように提供し、或いはどのようにお薦め商品の精確性を高め、消費者の商品購入意欲を掻き立てるかが、解決が待たれる問題であった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、その目的は、商品を未購入の消費者を消費喚起するシステムとその実施方法を提供することにある。つまり、主に消費者のアクション及び商品属性に基づいて、消費者が必要とする商品を提供し、お薦め商品の精確性を高め、消費者の商品購入意欲を掻き立て、長期間商品を未購入の消費者の消費を喚起することを達成する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、主にデータ処理ユニットがラベルデータベースの複数の分類ラベルに基づいて、ユーザーが情報装置を操作することで生成されたパスデータに対しラベル分類を行い、且つパスデータベースに保存し、人工知能モジュールがトレーニングとラーニングを行った後、パスデータをベクトルデータに変換し、複数のベクトルデータをクラスタリングデータに分類する。パスデータはサイトトリガーイベント、サイトクリックイベント、サイト操作アクション、サイト滞在時間、または前述のサイト操作アクションにより発生した派生データのうちの何れか1種類のデータまたはそれらデータの組み合わせである。
【0009】
また、データ処理ユニットはパスデータベース中の複数の分類ラベルを含むパスデータに基づいて、パスデータが対応するユーザーが消費喚起するターゲットであるか否かを判断する。なお、人工知能モジュールは消費喚起するターゲットに基づいて、クラスタリングデータ及び製品データベースのうちの少なくとも1つの製品データをマッチングし、マッチングデータを生成する。最後に、データ処理ユニットはマッチングデータに基づいて、製品データベース中のマッチングデータに関連する関連製品データを抽出し、情報装置に転送し、より多くのユーザーに購入する可能性のある製品を提供し、ユーザーのショッピングの選択の参照とする。或いは、ユーザーがマッチングデータを参照するために提供し、さらに多くの商品を推薦し、消費者が興味をそそられる商品を精確に投入し、長期間商品を未購入の消費者の消費を喚起する。
【0010】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
図2】本発明の一実施例に係る実施方法を示すフローチャートである。
図3a】本発明の一実施例を示す概略構成図(1)である。
図3b】本発明の一実施例を示す概略構成図(2)である。
図4】本発明の一実施例を示す概略構成図(3)である。
図5】本発明の一実施例に係る実施方法の詳細なフローチャートである。
図6】本発明の一実施例を示す概略構成図(4)である。
図7a】本発明の一実施例を示す概略構成図(5)である。
図7b】本発明の一実施例を示す概略構成図(6)である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0013】
本発明に係る商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム1は情報装置2に情報的に接続され、主にラベルデータベース21、パスデータベース22、製品データベース23、及び人工知能モジュール30にそれぞれ情報的に接続されているデータ処理ユニット10を備えている(図1参照)。また、情報装置2は携帯電話、タブレット端末、パソコン等の装置のうちの1種類である。
【0014】
データ処理ユニット10は上述の各モジュール及びデータベースを駆動し、ユーザーが情報装置2を操作することで生成されたパスデータ、製品データのような入力データに対してラベル分類を行い、且つ情報信号の受信及び転送、論理演算、演算結果の一時保存、及び実行命令位置の保存等の機能を備えているCPU(Central Processing Unit)またはマイクロコントローラー(Microcontroller Unit、MCU)である。
【0015】
ラベルデータベース21、パスデータベース22、及び製品データベース23は電子データを保存するために用いられるSSD(Solid State DiskまたはSolid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Random Access Memory)、或いはクラウドドライブ(Cloud Drive)等のうちの何れか1種類またはそれらの組み合わせである。
【0016】
ラベルデータベース21は主に複数の分類ラベルを保存し、データ処理ユニット10が入力データに対しラベル分類を行う。パスデータベース22は主にパスベクトルラーニングデータ、ベクトルクラスタリングラーニングデータ、履歴データ、及びパスデータを保存し、上述の各データは外部のデータベースから予め入力されたデータである。履歴データはシステム自体が演算及び処理したデータであり、システムがデータ情報の処理が完了した後にはパスベクトルラーニングデータ及びベクトルクラスタリングラーニングデータに帰属する。パスデータはユーザーが情報装置2を操作することで生成された入力データであり、これはサイトトリガーイベント(例えば、ウェブページのハイパーリンク)、サイトクリックイベント(例えば、広告を選択してクリック)、サイト操作アクション(例えば、商品の購入や検索)、サイト滞在時間、或いは前述のサイト操作アクションにより発生した派生データ(例えば、ショッピングカートデータ、または購入商品に含まれる製品データ)のうちの何れか1種類のデータまたはそれらデータの組み合わせであるが、これらに限られない。前述のパスデータは複数の分類ラベルをそれぞれ含む。製品データベース23は主に製品データを保存する。製品データは、製品の種類、製品の名称、製品の価格、製品の機能のうちの何れか1種類またはそれらの組み合わせであるが、これらに限られず、上述の製品データはユーザーが情報装置2を操作することで生成された入力データ、或いは外部のデータベースから予め入力された製品データであり、前述の製品データは複数の分類ラベルをそれぞれ含む。
【0017】
人工知能モジュール30はパスベクトルラーニングデータ及びベクトルクラスタリングラーニングデータによりトレーニングとラーニングを行った後、パスデータをベクトルデータに変換し、複数のベクトルデータをクラスタリングデータに分類する。人工知能モジュール30は教師あり学習、半教師あり学習、強化学習、教師なし学習、自己教師あり学習、ヒューリスティックアルゴリズム等の機械学習によりトレーニングとラーニングを行う。
【0018】
以下に図2を参照しながら、本発明に係る商品を未購入の消費者を消費喚起する実施方法について詳述する。
【0019】
<パスデータを受信する201>
本発明に係る商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム1はユーザーが情報装置2を操作することで生成されたパスデータを受信し、データ処理ユニット10がラベルデータベース21の複数の分類ラベルに基づいてパスデータのラベル分類を行い、複数の分類ラベルを有しているパスデータをパスデータベース22に転送して保存する。パスデータはサイトトリガーイベント(例えば、ウェブページのハイパーリンク)、サイトクリックイベント(例えば、広告を選択してクリック)、サイト操作アクション(例えば、商品の購入や検索)、サイト滞在時間、或いは前述サイト操作アクションにより発生した派生データのうちの何れか1種類のデータまたはそれらデータの組み合わせであるが、これらに限られず、上述のパスデータは外部のデータベースから予め入力されたデータである。派生データはショッピングカートデータ、或いは購入商品に含まれる製品データのうちの何れか1種類のデータまたはそれらデータの組み合わせである。
【0020】
ある実施形態において、図3aと図3bに示すように、ユーザーが情報装置2を使用してサイトページ301を閲覧し、サイトページ301中のサーチユニット302にマウンテンバイクと入力し、且つ2種類の商品を選択して閲覧し、購入ユニット303を選択してクリックし、そのうちの1種類のチタン合金製ロードバイクを購入し、広告ユニット304の3つの広告をトリガーすると、ユーザーがサイトページ301で生成したサイトトリガーイベント、サイトクリックイベント、サイト操作アクション、サイト滞在時間、及び前述のサイト操作アクションにより発生した派生データが全てデータ処理ユニット10により複数の分類ラベルとして標記される。例えば、データ処理ユニット10はユーザーの検索情報である「マウンテンバイク」(パスデータ)に登山ラベル、自転車ラベル等を標記し、或いは「購入したチタン合金自転車」(派生データ)にチタン合金ラベル、アウトドアスポーツラベル等を標記し、複数の分類ラベルを有しているパスデータをパスデータベース22に転送して保存する。以上の例は例示にすぎず、これに制限するものではない。
【0021】
<分析データを抽出する202>
データ処理ユニット10はパスデータベース22中の複数のパスデータ、及び製品データベース23中のうちの少なくとも1つの製品データを抽出し、人工知能モジュール30が分析を行う。パスデータ及び製品データは複数の分類ラベルをそれぞれ含み、製品データはユーザーが情報装置2を操作することで生成された入力データ、或いは外部のデータベースから予め入力された製品データである。例えば、企業が沢登り用バッグを販売する場合、予め沢登り用バッグ(入力データ)にアウトドアスポーツラベル及び防水材質ラベル等を貼り付ける。或いは、本発明のシステムにより予め製品に分類ラベルが貼られている外部のデータベースに接続する。
【0022】
<ベクトル化されたクラスタリングパスデータ203>
人工知能モジュール30はパスデータをベクトル化して分析し、ベクトルデータを生成し、複数のベクトルデータを複数の分類ラベルを有しているクラスタリングデータとして定義する。
【0023】
ある実施形態において、図4に示すように、人工知能モジュール30は複数のパスデータをスタックして多次元ベクトルマトリクスに変換し、ユーザーaがサイトに3分45秒滞在し、サイト上の3種類の商品をクリックし、且つサイトに設置された2つの広告を計30秒閲覧した場合、人工知能モジュール30がユーザーaのパスデータをベクトルデータA1〔0.33、2、0.3〕(〔総滞在時間、商品クリック数、広告閲覧時間〕)とし、本発明は3次元ベクトルマトリクスで示すが、この限りではない。ベクトルデータA1~A6は異なるユーザーのベクトルデータであり、例えば、ベクトルデータA2がユーザーbのベクトルデータであり、ベクトルデータA3がユーザーcのベクトルデータである。また、接線tは人工知能モジュール30を示し、ある1つのクラスタリングトレーニングのテーマにおいて、ベクトルデータA1~A6を2つの部分に分割する。ベクトルデータA1~A3はクラスタリングデータG1にそれぞれ属し、人工知能モジュール30が異なるパスベクトルラーニングデータ及びベクトルクラスタリングラーニングデータのトレーニングを受け、接線tが傾斜率及び方向が異なるため、クラスタリングデータが相違する。以上の例は例示にすぎず、これに限られない。
【0024】
<喚起ターゲットを判断する204>
データ処理ユニット10はパスデータの複数の分類ラベルに基づいて、消費喚起するターゲットを判断する。即ち、データ処理ユニット10はパスデータベース22中の複数の分類ラベルを有しているパスデータに基づいて、パスデータが対応するユーザーが消費喚起するターゲットであるか否か判断する。消費喚起するターゲットは複数の分類ラベルを有している。
【0025】
図5に示すように、データ処理ユニット10はパスデータベース22中の1つのパスデータを抽出し、対応するユーザーの購入時間点が購入周期より大きいかどうか判断し、大きい場合には、ユーザーを消費喚起するターゲットとしてリストアップする。大きくない場合には、購入時間点が以前商品を購入した製品周期より大きいかどうか判断し、大きい場合には、ユーザーを消費喚起するターゲットとしてリストアップする。大きくない場合には、データ処理ユニット10はパスデータベース22中の他のパスデータを抽出する。製品周期は製品自体の製品のライフサイクル、製品と関連する製品、関連する製品自体のライフサイクルのうちの何れか1種類またはそれらの組み合わせである。一例を挙げると、ユーザーaが1か月に1回文房具を購入していたが、1か月超えて文房具を未購入である場合、ユーザーaを消費喚起するターゲットとしてリストアップする。ユーザーbが1年に1回携帯電話を購入しており、且つ1年未満で携帯電話を購入した場合、携帯電話自体のライフサイクルが購入周期を超過していないが、製品の関連性に基づいてユーザーbが関連する製品を欲しがっていると判断し、例えば、ブルートゥース(登録商標)イヤホンを欲しがっている、或いは携帯電話の充電ケーブルを交換したがっていると判断し、ユーザーbを消費喚起するターゲットとしてリストアップする。
【0026】
<マッチング分析結果205>
人工知能モジュール30は消費喚起するターゲットに基づいて、クラスタリングデータ及び製品データをマッチングし、マッチングデータを生成する。即ち、人工知能モジュール30が消費喚起するターゲットの分類ラベルに基づいて、クラスタリングデータに隠された分類ラベル及び製品データに隠された分類ラベルのマッチングを行い、マッチングデータを生成する。
【0027】
図6に示すように、ベクトルデータB1はユーザーdのベクトルデータであり、ベクトルデータB2はユーザーeのベクトルデータであり、ベクトルデータB3はユーザーfのベクトルデータである。また、ベクトルデータB1~B3はクラスタリングデータG2にそれぞれ属する。データ処理ユニット10はユーザーeを消費喚起するターゲットと判断し、人工知能モジュール30はユーザーeが存在するクラスタリングデータG2に基づいて、クラスタリングデータG2に含まれるベクトルデータB1~B3に隠されている分類ラベルを製品データの分類ラベルにそれぞれ対応させる。例えば、ユーザーdが携帯電話でテントを検索し、購入したことがある場合、家電製品ラベル、携帯電話ラベル、登山ラベル、アウトドアスポーツラベル等を有している。ユーザーeがスキーの広告を閲覧し、カーボンファイバー製トレッキングポールを購入したことがある場合、スキーラベル、カーボンファイバーラベル、アウトドアスポーツラベル、登山ラベル等を有している。ユーザーfがアウトドア用品サイトでダイバーウォッチを購入したことがある場合、ダイビングラベル、家電製品ラベル、アウトドアスポーツラベル等を有している。データ処理ユニット10がユーザーeを消費喚起するターゲットであると判断すると、ユーザーeの分類ラベルに基づいて、アウトドアアクティビティラベル及びカーボンファイバーラベルを有している自転車を購入する可能性があると推定し、同時に、人工知能モジュール30はユーザーeが存在するクラスタリングデータG2に基づいて、クラスタリングデータG2に隠されている家電製品ラベル、携帯電話ラベル、登山ラベル、アウトドアスポーツラベル等を製品データの分類ラベルにそれぞれ対応させ、例えば、モバイルバッテリーは家電製品ラベル及び携帯電話ラベルを有しているため、人工知能モジュール30はユーザーeがモバイルバッテリーを必要とする可能性があると判断し、モバイルバッテリーを含むマッチングデータを生成する。
【0028】
図7aと図7bに示すように、本発明に係る商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム1はユーザーが情報装置2を操作することで生成された販売データ700を受信し、販売データ700は、製品の種類、製品の名称、製品の価格、製品の機能のうちの何れか1種類またはそれらの組み合わせのような製品データであるが、これらに限られない。ベクトルデータC1はユーザーgのベクトルデータであり、ベクトルデータC2はユーザーhのベクトルデータであり、また、ベクトルデータC1,C2はクラスタリングデータG3にそれぞれ属している。データ処理ユニット10は販売データ700に基づいて、ユーザーhが消費喚起するターゲットであると判断し、人工知能モジュール30はユーザーhが存在するクラスタリングデータG3に基づいて、クラスタリングデータG3に含まれるベクトルデータC1,C2に隠されている分類ラベルを製品データの分類ラベルにそれぞれ対応させる。例えば、ユーザーgが低価格のブルートゥース(登録商標)イヤホンを検索したことがあり、ボールペンを購入したことがある場合、家電製品ラベル、ワイヤレス伝送ラベル、価格範囲ラベル、文房具ラベル等を有している。ユーザーhが簡易型家電の広告ハイパーリンクをクリックし、ノートパソコンを購入したことがある場合、家電製品ラベル、ワイヤレス伝送ラベル、価格範囲ラベル、家庭用電気製品ラベル等を有している。ユーザーが情報装置2を操作して中古の携帯電話を販売する場合、データ処理ユニット10は販売データ700に基づいてユーザーhが消費喚起するターゲットであると判断し、人工知能モジュール30はユーザーhが存在するクラスタリングデータG3に基づいて、クラスタリングデータG3に隠されている家電製品ラベル、価格範囲ラベル、ワイヤレス伝送ラベル、文房具ラベル等を製品データの分類ラベルにそれぞれ対応させ、例えば、家庭用電気製品ラベル及び価格範囲ラベルを掃除ロボットに対応させ、ワイヤレス伝送ラベル及び文房具ラベルをボイスレコーダーに対応させ、人工知能モジュール30が、ユーザーhが掃除ロボット及びボイスレコーダーを必要とする可能性があると判断し、掃除ロボット及びボイスレコーダーを含むマッチングデータを生成する。
【0029】
製品データ中の製品の価格はパスデータ中に隠されている価格範囲ラベルに対応し、価格範囲ラベルはユーザーの消費能力を定義する。例えば、ユーザーiが高価格の機械式腕時計を購入した場合、高価格ラベル及び腕時計ラベルを有し、人工知能モジュール30はユーザーiが存在するクラスタリングデータに基づいて、クラスタリングデータに隠されている高価格ラベル及び腕時計ラベルを製品データとマッチングさせることで、マッチングデータが低価格腕時計を含まないようにしている。
【0030】
<製品データを抽出する206>
データ処理ユニット10がマッチングデータに基づいて、製品データベース23中のマッチングデータに関連する関連製品データを抽出する。
【0031】
<製品データを転送する207>
本発明に係る商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム1は関連製品データをユーザーが操作する情報装置2に転送し、より多くのユーザーに購入する可能性がある製品を提供し、ユーザーがショッピングする際の選択の参照とし、或いはユーザーがマッチングデータを参照するようにすることで、より多くの商品を消費者に提供する。
【0032】
上述したように、本発明は主にデータ処理ユニットが複数の分類ラベルに基づいて、ユーザーが情報装置を操作することで生成されたパスデータのラベル分類を行い、トレーニングとラーニングを経た人工知能モジュールがパスデータをベクトルデータに変換し、複数のベクトルデータをクラスタリングデータに分類する。次いで、データ処理ユニットがユーザーの購入周期、製品周期のようなパスデータに基づいて、ユーザーが消費喚起するターゲットであるか否か判断する。また、人工知能モジュールは多次元的に考慮し、消費者のアクション及び商品の属性に対し、マッチングデータを生成する。最後に、データ処理ユニットはマッチングデータに基づいて、消費者が必要とする商品を提供し、且つ情報装置に転送し、ユーザーがショッピングする際の選択の参照とし、或いはユーザーがマッチングデータを参照するようにすることで、お薦め商品の精確性を高め、消費者の商品購入意欲を掻き立て、長期間商品を未購入の消費者の消費意欲を喚起する。
【0033】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
1 商品を未購入の消費者を消費喚起するシステム
2 情報装置
10 データ処理ユニット
21 ラベルデータベース
22 パスデータベース
23 製品データベース
30 人工知能モジュール
201 パスデータを受信する
202 分析データを抽出する
203 ベクトル化されたクラスタリングパスデータ
204 喚起ターゲットを判断する
205 マッチング分析結果
206 製品データを抽出する
207 製品データを転送する
301 サイトページ
302 サーチユニット
303 購入ユニット
304 広告ユニット
700 販売データ
A1 ベクトルデータ
A2 ベクトルデータ
A3 ベクトルデータ
A4 ベクトルデータ
A5 ベクトルデータ
A6 ベクトルデータ
B1 ベクトルデータ
B2 ベクトルデータ
B3 ベクトルデータ
C1 ベクトルデータ
C2 ベクトルデータ
G1 クラスタリングデータ
G2 クラスタリングデータ
G3 クラスタリングデータ
t 接線
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7a
図7b