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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】電流の断続がない直列型充放電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20240105BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240105BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20240105BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20240105BHJP
   H01M 10/058 20100101ALI20240105BHJP
【FI】
H02J7/02 H
H02J7/00 Y
H02J7/00 B
H01M10/44 P
H01M10/04 Z
H01M10/058
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023539312
(86)(22)【出願日】2021-04-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 KR2021004316
(87)【国際公開番号】W WO2022145581
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-06-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0185443
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0023312
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514075219
【氏名又は名称】エイチビーエル コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョンムク
【審査官】右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-167526(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0051786(KR,A)
【文献】特表2019-517234(JP,A)
【文献】中国実用新案第211530808(CN,U)
【文献】特開2021-151181(JP,A)
【文献】特開2014-163725(JP,A)
【文献】特開平08-37775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
H02J 7/00
H01M 10/44
H01M 10/04
H01M 10/058
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向メイン充放電電源装置を利用した電流断続がない直列型充放電装置において、
複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電するが、
前記双方向メイン充放電電源装置の充放電電流が断続されることなしに、所定のレシピにより、連続して充放電し、
複数個が直列に連結された二次電池の容量差を補正するために、直列に連結された個別電池に、並列に補助充電電源装置を付加設置し、
前記補助充電電源装置の電気入力は、メイン充放電電源装置の入力端である直流グリッド電源によって構成するか、あるいは別途の直流電力及び交流電力のうち一つによって構成し、
出力は、個別電池の電圧とする絶縁型単方向スイッチモード直流変換器で構成されることを特徴とする電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項2】
前記補助充電電源装置は、制御プログラムを搭載し、マイクロコントローラで実行し、それぞれの個別電池の充放電が制御されるように構成されたそれぞれの電池制御器を利用し、個別電池の電圧と電流とを加減することを特徴とする、請求項1に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項3】
直列充電時には、前記双方向メイン充放電電源装置が所定の充電レシピにより、所定の定電流で充電を行えば、直列に連結された電池のうち、最も容量が少ない電池の電圧が、先に所定の設定電圧に達するようになり、
充放電電源装置は、前記最も容量が少ない電池に合わせ、定電圧充電を行うように構成されることを特徴とする、請求項2に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項4】
最も容量が少ない電池より容量が大きい他の電池は、前記補助充電電源装置でもって、不足した充電電流を、所定の充電レシピに合うように補充し、全ての個別電池が電流断続なしに、充電が完了されることを特徴とする、請求項2に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項5】
直列放電時には、前記双方向メイン充放電電源装置が、所定の放電レシピにより、直列に連結された複数個の電池のうち、最も容量が大きい電池を基準に、放電サイクルの間、所定の定電流で放電されるように構成されることを特徴とする、請求項に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項6】
直列に連結された複数個の電池のうち、最も容量が少ない電池の電圧が、先に所定の設定電圧に達するようになるが、前記容量が少ない電池の充電補助電源装置でもって、前記双方向メイン充放電電源装置の電流ほど電流を供給するように構成することを特徴とする、請求項に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項7】
直列に連結された複数個の電池は、容量の大きさの順に、前述の作用を反復しながら、全ての電池が、電流断続なしに、所定の放電レシピ通り、放電が完了されることを特徴とする、請求項に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項8】
前記双方向メイン充放電電源装置は、充電時、最も容量が少ない電池を基準に、所定の定電流充電区間においてのみ充電を行い、定電圧充電区間においては、個別電池の前記補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより、充電電流を制御することを特徴とする、請求項に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【請求項9】
個別電池の充電補助電源装置より、電力変換効率が相対的に優れるメイン充放電電源装置を使用しながらも、制御機能を単純化させるために、
前記メイン充放電電源装置は、充電時、最も容量が少ない電池を基準に、所定の定電流充電区間において、所定の定電流で充電を行うが、
定電圧充電区間においては、設定された電流プロファイルによって充電され
充電レシピで設定された電流より不足した電流は、個別電池の前記補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより、充電電流を補充制御することを特徴とする、請求項に記載の電流断続がない直列型充放電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電する方法及びその装置において、補助充電電源装置を個別電池に並列に付加し、個別電池の容量差を解消させ、前記メイン充放電電源装置の充放電電流が断続(on/off)されることなしに、所定レシピ(recipe)により、連続して充放電するように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(リチウム電池のような充電と放電とを反復させて使用する電池を総称する)は、製造と使用との過程において、所定レシピ(recipe)(充電及び放電の電気的条件など)により、充電と放電とを行うことになる。
【0003】
充放電動作特性の結果により、電池の良否判定及び選別(sorting)がなされるので、二次電池製造工程において、非常に重要な工程である。
【0004】
充放電装置は、電気車両用大容量二次電池の生産量が爆発的に増大することにより、莫大な設備コストの増大だけではなく、運用過程で消費する電力や、それに伴う冷暖房などは、二次電池の経済性に影響を与える重要な事項であり、同時に、充放電工程において、二次電池の安全性(safety)向上のための計測及び検査の機能も要求されている。
【0005】
二次電池は、充放電電力量により、電圧と電流とが可変される特性がある。通常の充電レシピは、まず、所定電流で定電流充電を行えば、電池の電圧が徐々に上昇し、所定の設定電圧(あるいは、最大電圧)に達した後、所定の設定電圧を維持しながら、充電電流を徐々に低減させ、所定の設定電流(あるいは、カットオフ電流)に達すれば、充電工程が一区切りつけられる。
【0006】
通常の放電レシピ(recipe)は、所定の定電流で放電を行えば、電池の電圧が徐々に下降し、所定の設定電圧(あるいは、カットオフ電圧)に達すれば、放電工程が一区切りつけられる。
【0007】
二次電池の電池容量が大きい電池は、同じ電流で充放電を行っても、電圧変動が少なく、複数個の電池を直列に連結して充放電するとき、前記容量差を補正する装置がなければ、充放電レシピに合う充放電が不可能であるという問題点がある。
【0008】
複数個の二次電池を直列に連結させたり分離させたりするために、回路にリレースイッチを使用するしかないが、充電や放電の工程が先に一区切りつけられた電池を回路から分離させようとすれば、リレースイッチが作動する瞬間、瞬間的にでもメイン充放電電源装置の電流が断続(on/off)され、電流及び電圧の測定に誤謬が生じてしまうという問題点がある。
【0009】
複数個の二次電池を直列に連結して充放電する装置の電圧センサ及び電流センサは、高度の精度と分解能とを維持するために、基本的に高仕様(一般的に、高価である)のセンサを使用し、周期的に較正を行う。
【0010】
二次電池充放電装置の安全性問題は、非常に重要な事項であり、リアルタイムで主要危険要素を感知しなければならない機能は、装置の安全性側面において、非常に重要である。
【0011】
充放電装置の動作中、電池自体の発熱や変形のような問題があり、電池の電極における接触不良により、電圧降下や発熱の起こる場合が、最も頻繁に生じる脅威要因である。
【0012】
二次電池の充放電装置は、一般的に、無人自動化された設備であり、必要時、運用プログラムの改善やアップグレードを行わなければならないが、高電圧大電流で運転されている設備の個数が過度に多い場合は、制御プログラムの修正やアップグレードの作業が困難であるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする課題は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって、電池の充放電電流の断続(on/off)現象なしに、充放電を行うように構成し、充放電装置の数を1個に単純化させ、設備コストと運用コストとを節減することができる、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0014】
本発明が解決しようするする他の課題は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって、電池の充放電電流の断続(on/off)現象なしに、充放電を行うように構成し、メイン充放電装置の動作電圧が、電池1個の電圧より電池数の倍ほど高くなるので、電力変換効率が向上され、設備コストと運用コストとを節減することができる、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0015】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって、電池の充放電電流の断続(on/off)現象なしに、充放電を行うように構成するものの、直列に連結された複数個の個別電池それぞれに、並列に補助充電電源装置を付加し、個別電池間の容量差を補正するように構成された、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0016】
本発明が解決しようとするさらに他の課題として、個別電池間の容量差を補正する目的の補助充電電源装置は、メイン充放電器の入力端である直流グリッド電源、または別途の外部電源を入力にし、個別電池の電圧を出力にする絶縁型単方向直流変換器(DC-DC converter)によって構成され、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0017】
本発明が解決しようとするさらに他の課題として、複数個の二次電池が直列に連結された直列型充放電方法及びその装置を利用するので、メイン充放電電源装置の高仕様電流センサに合わせ、個別電池の一般仕様の電流センサを周期的に自動較正することができるので、製造コストを節減することができる、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0018】
これは、一般的に、長期間の動作によって起こる個別電池の一般仕様電流センサの利得(gain)値の変化や、オフセット(off-set)値及びドリフト(drift)値を周期的に精密較正するので、低価の一般仕様電流センサが高仕様の電流センサの性能と同一であるか、あるいは類似した特性を発揮するようにさせる直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0019】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、メイン充放電電源装置の出力電圧と、個別電池電圧との合をリアルタイムで比較する機能が付加されるので、個別電池を含む接触部の異常状態をリアルタイムで確認することが可能であり、発熱が予想される電位差をリアルタイムで認識し、事故を未然に予防することができるので、既存の発熱状態と判別する方法と対比させ、充放電電源装置の安全性(safety)を向上させることができる直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0020】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、直列型充放電装置の制御プログラムを修正したりアップグレードさせたりするとき、個別電池の充放電コントローラのプログラムを修正したりアップグレードさせたりせず、電池個数よりはるかに少ない個数のメイン充放電電源装置のコントローラに対してのみ、遠隔通信などにより、プログラムを修正したりアップグレードさせたりすることができるので、設備の事後管理の容易性を大きく向上させた直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の課題の解決手段は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電する方法及びその装置において、補助充電電源装置を個別電池に並列に付加し、個別電池の容量差を補正して解消し、前記メイン充放電電源装置の充放電電流が断続(on/off)されることなしに、所定の充放電レシピ(recipe)によって連続して充放電するように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0022】
本発明の他の課題の解決手段として、補助充電電源装置の電気入力は、メイン充放電電源装置の入力端である直流グリッド電源によって構成するか、あるいは別途の直流電力及び交流電力のうち一つによって構成し、出力は、個別電池の電圧とする絶縁型単方向スイッチモード直流変換器によって構成され、マイクロコントローラを含む別途の制御器によって構成された補助充電電源装置でもって、個別電池の電圧と電流とを加減するように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0023】
本発明のさらに他の課題の解決手段として、直列充電時には、メイン充放電電源装置が所定の充電レシピにより、所定の定電流で充電を行えば、「最も容量が少ない電池」の電圧が最も先に所定の設定電圧(あるいは、最大電圧、リチウム電池の例示として、4,200mVなど)に達するようになるが、メイン充放電電源装置は、前記「最も容量が少ない電池」に合わせ、定電圧充電(充電電流を、所定のレシピによって)を行い、それより容量が大きい他の電池は、前記補助充電電源装置でもって、不足した充電電流を、所定の充電レシピに合うように補充し、全ての個別電池が電流断続(on/off)なしに、所定の充電レシピ通り充電が完了されるように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0024】
本発明のさらに他の課題の解決手段として、個別電池間の容量差を補正する目的の補助充電電源装置は、メイン充放電器の入力端である直流グリッド電源、または別途の外部電源を入力にし、個別電池の電圧を出力にする絶縁型単方向直流変換器(DC-DC converter)であり、本発明による、直列に連結された電池の充電工程においては、容量が大きい電池の充電電流を補充し、放電工程においては、容量が少ない電池の放電電流を補充する機能を遂行するように構成された、断続がない直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0025】
本発明のさらに他の課題の解決手段として、前記補助充電電源装置は、直列に連結された電池の充電工程においては、容量が大きい電池の充電電流を補充し、放電工程においては、容量が少ない電池の放電電流を補充する機能を遂行し、そのような補助充電電源装置は、高周波スイッチング電源装置によって構成され、本発明によって提供される制御プログラムをメモリに搭載し、マイクロプロセッサで制御プログラムを実行して精密制御し、電力損失を最小化させながら、本発明による、充放電レシピ及び/または充放電プロファイルによって自動的に制御され、充放電動作を行うように構成された、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0026】
本発明のさらに他の課題の解決手段として、充放電電源装置の電流センサ較正を、メイン充放電電源装置の高仕様電流センサに合わせ、充放電動作中、所定の条件で周期的に自動的に精密較正作業を遂行するように構成され、該メイン充放電電源装置は、出力電圧と電流とを精密に認識しており、同時に、本発明による、制御プログラムを搭載した個別電池制御用マイクロプロセッサと充放電データをやり取りしながら充放電するように構成され、前記個別電池の電圧値の和と、メイン充放電電源装置の出力電圧との差が設定された値以上に認識されれば、直列型充放電回路において異常が生じたと認識するように構成された、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0027】
本発明のさらに他の課題の解決手段として、メイン充放電電源装置の出力電圧は、個別電池電圧の和と同一であるか、あるいは接触部における電圧降下(個別電池当たり、一般的に、数mV以下である)程であってこそ理想的であるが、電池接触部やリレー接点が接触不良である場合、それら電圧差が設定された(所定)値以上に検出される場合、そのとき、設備の運転を停止させ、安全に係わる予防措置を取るように、警告メッセージを生成して知らせる手段を具備した、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0028】
本発明のさらに他の課題の解決手段として、二次電池の充放電装置は、一般的に、非常に多くの数量(電池個数として、数万個以上である)を取り扱っているが、制御装置の運転プログラムを修正したりアップグレードさせたりする問題が容易ではないが、本発明は、直列型充放電装置を制御するメイン充放電電源装置のコントローラ(電池数の数十分の1)に、遠隔通信(一例として、イーサネットなど)でもって容易にプログラム修正やアップグレードを行うように構成された、電流断続なしに、自動的に制御される直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【発明の効果】
【0029】
本発明は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つのメイン充放電電源装置でもって充放電を行えば、設備の簡素化による設備コストを低減させることができる上昇された効果、及びメイン充放電装置の動作電圧が、電池1個の電圧より電池数の倍ほど高くなるので、電力変換効率が高くなり、運用コストを低減させることができる上昇された効果がある。
【0030】
本発明のさらに他の効果は、通常の直列型充放電装置で要求される改善事項でもって、リレースイッチの断続によるメイン充放電電流の断続(on/off)現象と、それによる電圧及び電流の計測誤謬に対する憂慮とを解消することができる有利な効果がある。
【0031】
本発明のさらに他の効果は、複数個の二次電池が直列に連結された充放電工程において、全ての電池の充放電サイクルが完了する前、リレースイッチなどによる電池間の電流分離がなく、メイン充放電電流の断続がないだけではなく、メイン充放電電源装置の出力電圧変化が少ないので、メイン充放電電源装置の動作効率が高い条件でのみ作動することができ、電力効率が改善され、運用コストが節減される上昇された効果がある。
【0032】
本発明のさらに他の効果は、本発明によって提供される充放電レシピ及び/または充放電プロファイルによって制御されるように設計作製された制御プログラムを搭載し、それを遂行するマイクロプロセッサなどによって精密制御するように構成し、電力損失を最小化させながら、充放電が自動的に制御される上昇された効果がある。
【0033】
本発明のさらに他の効果は、複数個の二次電池が直列に連結された直列型充放電方法を利用するので、メイン充放電電源装置の高仕様電流センサに合わせ、個別電池の一般仕様の電流センサを周期的に自動較正するように構成することにより、製作コストを節減することができる上昇された効果がある。
【0034】
それは、一般的に、長期間の動作によって起こる個別電池の一般仕様電流センサの利得(gain)値の変化や、オフセット(off-set)値及びドリフト(drift)値を周期的に高仕様電流センサに合わせて較正するので、低価の一般仕様電流センサが、高仕様の電流センサと同一であるか、あるいは類似した特性を発揮することができるようにさせる有利な効果がある。
【0035】
本発明のさらに他の効果は、メイン充放電電源装置の出力電圧と、個別電池電圧の和とをリアルタイムで比較する機能が付加されるので、個別電池を含む接触部の異常がどのようであるかをリアルタイムで確認することが可能であるので、既存の発熱状態として判別する方法と対比させ、充放電電源装置の安全性(safety)を向上させる有利な効果があり、発熱が予想される電位差をリアルタイムで認識し、事故を未然に予防することができる上昇された効果がある。
【0036】
本発明のさらに他の効果は、充放電装置の制御プログラムを修正したりアップグレードさせたりするとき、個別電池の充放電コントローラのプログラムを修正したりアップグレードさせたりせず、電池個数よりはるかに少ない個数のメイン充放電電源装置のコントローラだけ遠隔通信などにより、プログラムを修正したりアップグレードさせたりする方式でもって構成することにより、設備の事後管理の容易性が大きく向上される上昇された効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明による、電流断続がない直列型充放電装置を図示した図である。
図2】一般的な二次電池の充放電特性図を図示した図である。
図3】本発明による、容量差がある二次電池の充電特性図を図示した図である。
図4】本発明による、容量差がある二次電池の放電特性図を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の実施のための最善の形態は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電する方法及びその装置において、補助充電電源装置を個別電池に並列に付加し、個別電池の容量差を補正して解消し、前記メイン充放電電源装置の充放電電流が断続(on/off)されることなしに、所定の充放電レシピ(recipe)によって連続して充放電するように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0039】
また、本発明の他の課題の解決手段として、補助充電電源装置の電気入力は、メイン充放電電源装置の入力端である直流グリッド電源によって構成するか、あるいは別途の直流電力及び交流電力のうち一つによって構成し、出力は、個別電池の電圧とする絶縁型単方向スイッチモード直流変換器によって構成され、マイクロコントローラを含む別途の制御器で構成された補助充電電源装置でもって、個別電池の電圧と電流とを加減するように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置を提供するところにある。
【0040】
本発明の実施のための多様な形態に係わる具体的な内容について述べる。
【0041】
本発明は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電を行うように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置である。
【0042】
また、本発明は、双方向メイン充放電電源装置でもって、充放電のために直列に連結された複数個の個別電池は、それぞれ容量の差があることになり、そのような個別電池の容量差を補正するために、それぞれの個別電池に、並列に補助充電電源装置を付加設置し、補充(補正)が可能になるように精密制御するように構成された、電流断続がない直列型充放電装置及びその方法である。
【0043】
本発明の具体的な実施形態について述べる。
【0044】
実施形態
【0045】
本発明による、具体的な実施形態について、図面を基に説明する。
【0046】
図1は、本発明による、電流断続がない直列型充放電装置を図示したものである。
【0047】
図2は、一般的な二次電池の充放電特性図を図示したものである。
【0048】
図3は、本発明による、容量差がある二次電池の充電特性図(レシピ&プロファイル)を図示したものである。
【0049】
図4は、本発明による、容量差がある二次電池の放電特性図(レシピ&プロファイル)を図示したものである。
【0050】
本発明は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって、電池の充放電電流の断続(例;リレーon/off)現象の発生なしに、充放電を行うように構成し、メイン充放電装置の動作電圧が、電池1個の電圧より電池数の倍ほど高くなるので、電力変換効率が高くなるので、設備コストと運用コストとを節減することができる、電流断続がない直列型充放電の方法及びその装置である。
【0051】
本発明の明細書上において、「段階及び/または構成」という表現は、直列型充放電のための、本発明が所定のハードウェア構成や、メモリに搭載された制御プログラムをマイクロプロセッサが実行して得られる構成などを含んでいるので、方法発明と装置発明とをいずれも含んでいることを意味するのである。
【0052】
一般的な二次電池は、図2のように、充電時には定電流充電及び定電圧充電の2種モードにし、放電時には定電流放電のみによって遂行される。
【0053】
図2において、充電前、電池に所定の定電流(図2の53)で充電すれば、電池の初期電圧(図2の51)が徐々に上昇し、所定の最高電圧(図2の52)(一例;4,200mV)に達する段階及び/または構成を含む。
【0054】
そのときから、電池の電圧は、最大電圧(図2の52)を維持しながら、充電電流を徐々に低減させ、所定のカットオフ電流(54)に達すれば、充電サイクルが完了する段階を含む。
【0055】
図2において、放電工程は、所定の定電流(図2の55)で放電を始めることになり、電池の電圧が徐々に下降し、所定のカットオフ電圧(図2の56)(一例;2,800mV)に達すれば、放電サイクルが完了する。
【0056】
次は、本発明による、電流断続がない直列型充放電装置について、図1を基に具体的に説明する。
【0057】
本発明は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電を行うものの、補助充電電源装置を個別電池それぞれに、並列に付加設置し、個別電池の容量差を補正(または補充)する構成及び段階を含む。
【0058】
本発明は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電するように構成され、そのような構成は、(1)充放電装置の数量が1個に単純化され、設置空間及び設備コストを低減させる効果があり、(2)メイン充放電装置の動作電圧が、電池1個の電圧より、直列に連結された複数個の電池数の倍ほど高くなるので、電力変換効率が高くなるので、運用コストを節減することができる上昇された効果がある。
【0059】
また、本発明は、(3)個別電池間の容量差を補償させ、(4)電池の充放電電流の断続(on/off)現象がないようにさせる下記の装置及びその方法が必要である。
【0060】
本発明による、個別電池間の容量差を補正する目的の補助充電電源装置は、メイン充放電器の入力端である直流グリッド電源、または別途の外部電力を入力にし、個別電池の電圧を出力にする絶縁型単方向直流変換器(DC-DC converter)である。
【0061】
本発明による補助充電電源装置は、直列に連結された個別電池の充電工程において、容量が大きい電池の充電電流を補充し、放電工程においては、容量が少ない電池の放電電流を補充する機能を遂行するように構成されている。
【0062】
また、本発明による補助充電電源装置は、高周波スイッチング電源装置によって構成されることが望ましく、電力損失を最小化させるように設計作製された制御プログラムをメモリに搭載し、マイクロプロセッサなどで実行して精密制御するように構成されている。
【0063】
図1を基に、本発明による、電流断続がない直列型充放電の方法及びその装置について述べる。
【0064】
本発明は、直列型充放電装置に供給される高電圧直流電源、すなわち、連結された全て電池の電圧の和より高い直流グリッド1は、所定の電圧範囲(一例:最低300V DC~最高350V DCなど)内において、直流を供給するように構成され、放電工程において、直流グリッドの電圧が、最高電圧を超えれば、通常の交流電力網(国家電力供給網)に電力を変換させ、前記所定の電圧範囲を維持するように制御される。
【0065】
双方向メイン充放電電源装置2は、下記直列に連結された複数個の二次電池に、充放電レシピ(図2参照)により、電流源(current source)として、充放電機能を遂行するように構成される。
【0066】
個別電池6は、全体回路に連結されるために、双方向連結リレー3と、バイパスリレー4とに連結されるか、あるいは分離されるが、一般的な方法(既存の方法)においては、そのとき、メイン電流の断続(on/off)がリレー素子などによって生じる。
【0067】
リレー素子が作動する瞬間、瞬間的にでも、メイン充放電電源装置の電流が断続(on/off)され、電流及び電圧の測定に誤謬が生じうる。
【0068】
電池を連結する正極グリップ5と負極グリップ8でもって、電池電圧9を検出し、直列に連結された電流センサ7でもって、実際の電池6に流れる電流信号10を検出し、マイクロプロセッサなどによって制御される電池制御器11の入力信号として提供される。
【0069】
電池制御器11は、上位コントローラと双方向通信16とを介し、充放電情報をやり取りしながら、マイクロプロセッサでもって、メモリに搭載された本発明による充放電制御プログラムを実行し、互いに連動して精密制御するように構成されている。
【0070】
本発明による補助充電電源装置13は、別途の外部電力15によって電力が供給されるが、直流グリッド1の電力を使用することもでき、別途の交流電源を使用することもできる。
【0071】
補助充電電源装置13は、電池制御器の制御により、所定電流12を個別電池6に補充し、充放電レシピに合う充放電がなされるようにする。
【0072】
本発明の電池連結装置は、必要な個数ほど、充放電電池が直列に連結され、電池一つが連結されるところ(並列連結)に比べ、直列連結により、電池数の倍ほど高電圧になるので、電力変換効率が高く、その結果、運用コストを節減することができる上昇された効果があり、1つの双方向メイン充放電電源装置2による充放電により、充放電回路が単純化されるので、設備コストを低減させることができる有利な効果がある。
【0073】
次は、図3に基づき、容量差がある二次電池の充電特性図について述べる。
【0074】
図2の充電サイクル部分において、容量差がある電池を直列に連結し、1つのメイン充放電電源装置(図1の符号2)で充電するものの、「最も容量が少ない電池」に合わせた図3の電流パターン(図3の符号75)で充電を行う段階または構成を含む。
【0075】
そのとき、容量が相対的に大きい電池は、まだ最高電圧(図3の符号52)に達することがないので、補助充電電源装置(図1の符号13)でもって、不足分ほどの電流(図3の65)を供給し、補充充電を行う段階または構成を含む。
【0076】
メイン充電電源装置は、「最も容量が少ない電池」が充電が完了すれば、充電機能を停止させ、相対的に容量の大きい電池は、当該電池の電池制御器(図1の符号11)が、補助充電電源装置でもって、充電サイクルを完成させることができる段階または構成を含む。
【0077】
そのような過程を経て、本発明による、直列型充放電の方法及びその装置でもって、直列に連結されたあらゆる電池は、充電電流断続されることなしに、充電サイクルを完了させることができる。
【0078】
次は、図4に基づき、容量差がある二次電池の放電特性図について述べる。
【0079】
図2の充電サイクル部分において、容量差がある電池を直列に連結し、1つのメイン充放電電源装置(図1の符号2)で放電するが、「最も容量が大きい電池」に合わせた図4の電流パターン(図4の符号76)で放電する段階または構成を含む。
【0080】
そのとき、容量が相対的に小さい電池は、先にカットオフ電圧(図4の符号56)に達するが、そのときから、当該電池の補助充電電源装置(図1の符号13)において、メイン放電電流ほどの電流(図4の符号59)を作り、メイン放電回路に送る段階または構成を含む。
【0081】
すなわち、当該電池の電流は「0」になるので、放電が完了したところと同じである。
【0082】
「最も容量が大きい電池」がカットオフ電圧(図4の符号56)に達すれば、全ての電池が電流断続なしに、放電サイクルが完了する。
【0083】
前記補助充電電源装置は、直列に連結された電池の充電工程において、容量が大きい電池の充電電流を補充し、放電工程においては、容量が少ない電池の放電電流を補充する機能を遂行する。
【0084】
そのような補助充電電源装置は、高周波スイッチング電源装置によって構成され、本発明によって提供される制御プログラムをメモリに搭載し、マイクロプロセッサに搭載された制御プログラムを実行して精密制御し、電力損失を最小化させながら、本発明による、充放電レシピ及び/または充放電プロファイルによって自動的に制御され、充放電動作を行うように構成されている。
【0085】
本発明は、充放電電源装置の電流センサ較正を、メイン充放電電源装置の高仕様電流センサ(高い精度を持った)に合わせ、充放電動作中、所定の条件で周期的に自動的に較正作業を遂行する段階または構成を含む。
【0086】
さらに具体的には、メイン充放電電源装置の高仕様電流センサに合わせ、個別電池の一般仕様の電流センサを周期的に自動較正することができるので、多数の高仕様電流センサを減らすことができるので、製造コストを節減することができる有利な効果がある。
【0087】
前記メイン充放電電源装置は、直列に連結された個別電池の出力電圧と電流とを精密に認識しており、同時に、本発明による、制御プログラムを搭載した個別電池制御用マイクロプロセッサと、充放電に必要なデータをやり取りしながら充放電する段階または構成を含む。
【0088】
前記個別電池の電圧値の和と、メイン充放電電源装置の出力電圧との差が設定された(所定)値以上であると認識されれば、充放電回路に異常が生じたと認識する段階または構成を含む。
【0089】
前記メイン充放電電源装置の出力電圧は、直列に連結された個別電池電圧の和と同一であるか、あるいは接触部における電圧降下(個別電池当たり、一般的に、数mV以下である)ほどであってこそ理想的であるが、電池接触部やリレー接点が接触不良である場合、それら電圧差が設定された(所定)値以上に検出される場合、充放電回路に異常が生じたと判断し、設備の運転を停止させ、安全に係わる予防措置を取るように、警告メッセージを生成して知らせる段階または構成を含む。
【0090】
前記二次電池の充放電装置は、一般的に、非常に多数量(電池個数として、数万個以上である)を取り扱っているが、制御装置の充放電制御プログラムを修正したりアップグレードさせたりすることが容易ではない。
【0091】
しかし、本発明においては、直列型充放電装置を制御するメイン充放電電源装置のコントローラ(電池数の数十分の1)に、遠隔通信(一例として、イーサネットなど)でもって容易にプログラム修正やアップグレードを行う段階または構成を含めるので、上昇された効果がある。
【0092】
本発明の明細書上の「事前に設定された電流プロファイル」、「充電レシピ」及び「放電レシピ」などは、図2図3及び図4に図示され、それぞれの図面説明に記載されている通りあり、そのような制御は、電池制御器(図1の符号11)と上位コントローラとが、メモリに搭載された本発明によって設計作製された充放電制御プログラムを実行して互いに連動させ、精密制御することによってなされる。
【0093】
次は、本発明の多様な実施形態による構成について述べる。
【0094】
本発明の1つの実施形態は、双方向メイン充放電電源装置でもって充放電する装置及びその方法において、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電するものの、補助充電電源装置を個別電池に並列に付加し、個別電池の容量差を補正するように構成し、前記メイン充放電電源装置の充放電電流が断続(on/off)されることなしに、所定のレシピ(充電及び放電の電気的条件など)によって連続して充放電する段階または構成を含んでいる。
【0095】
本発明の他の1つの実施形態として、補助充電電源装置の電気入力は、メイン充放電電源装置の入力端である直流グリッド電源によって構成するか、あるいは別途の直流電力及び交流電力のうち一つによって構成し、出力は、個別電池の電圧とする絶縁型単方向スイッチモード直流変換器によって構成され、制御プログラムが搭載されたマイクロコントローラを含む別途の電池制御器によって構成された補助充電電源装置でもって、個別電池の電圧と電流とを加減する段階または構成を含む。
【0096】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列充電時には、メイン充放電電源装置が所定の充電レシピにより、所定の定電流で充電を行えば、「最も容量が少ない電池」の電圧が最も先に所定の設定電圧(あるいは、最大電圧、リチウム電池の例示として、4,200mVなど)に達することになる。
【0097】
前記メイン充放電電源装置は、前記「最も容量が少ない電池」に合わせ、定電圧充電(充電電流を、所定のレシピによって)を行い、それより容量が大きい他の電池は、前記補助充電電源装置でもって、不足した充電電流を、所定の充電レシピに合うように補充し、全ての個別電池が、電流断続(on/off)なしに、所定の充電レシピ通り充電を完了する段階または構成を含む。
【0098】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列放電時には、メイン充放電電源装置が、所定の放電レシピにより、「最も容量が大きい電池」を基準に、放電サイクルの間、所定の定電流で放電を行う場合、「最も容量が少ない電池」の電圧が最も先に所定の設定電圧(あるいは、カットオフ電圧、リチウム電池の例示として、2,800mVなど)に達することになる。
【0099】
前記「最も容量が少ない電池」の充電補助電源装置でもって、メイン充放電電源装置の電流(前記放電レシピの電流)ほど電流を供給(当該電池は、電流が「0」である)し、それぞれの電池は、容量差により、前述の放電動作を遂行し、全ての電池が、電流断続(on/off)なしに、所定の放電レシピ通り、放電を完了する段階または構成を含む。
【0100】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、メイン充放電電源装置は、充電時、所定の定電流充電区間においてのみ充電を行い、定電圧充電区間においては、個別電池の補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより、充電電流を制御する段階または構成を含む。
【0101】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、個別電池の充電補助電源装置より、電力変換効率が相対的にさらに優れるメイン充放電電源装置をまず使用しながらも、制御機能を単純化させるために、メイン充放電電源装置は、充電時、所定の定電流充電区間においては、所定の定電流で充電を行い、定電圧充電区間においては、事前に設定された電流プロファイル通り充電を行い、充電レシピで設定した電流より不足した電流は、個別電池の補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより、充電電流を補充するように制御する段階または構成を含む。
【0102】
本技術分野における当業者であるならば、前述の技術的構成を基に、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置の多様な保護範囲を容易に記載することができるであろう。
【0103】
まず、電流断続がない直列型充放電方法に係わる本発明の保護範囲について述べる。
【0104】
本発明の1つの実施形態は、双方向メイン充放電電源装置を利用した電流断続がない直列型充放電方法において、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電するものの、前記メイン充放電電源装置の充放電電流が断続されることなしに、所定のレシピにより、連続して充放電する段階を含む。
【0105】
本発明の他の1つの実施形態は、直列に連結された個別電池に、並列に補助充電電源装置を設け、直列に連結された二次電池の容量差を補正する段階を含む。
【0106】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、前記補助充電電源装置の電気入力は、メイン充放電電源装置の入力端である直流グリッド電源によって構成するか、あるいは別途の直流電力及び交流電力のうち一つによって構成し、出力は、個別電池の電圧とする絶縁型単方向スイッチモード直流変換器によって構成され、複数個が直列に連結された二次電池の容量差を補正する段階を含む。
【0107】
本発明のさらに他の1つの実施形態の直列型充放電方法は、補助充電電源装置に制御プログラムを搭載し、マイクロコントローラで実行し、それぞれの個別電池の充放電が制御されるように構成されたそれぞれの電池制御器を利用し、個別電池の電圧と電流とを加減する段階を含む。
【0108】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列充電時には、メイン充放電電源装置が所定の充電レシピにより、所定の定電流で充電を行えば、直列に連結された電池のうち、最も容量が少ない電池の電圧が、先に所定の設定電圧に達するようになり、直列型充放電は、充放電電源装置が前記最も容量が少ない電池に合わせ、定電圧充電を行う段階を含む。
【0109】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列型充放電方法において、最も容量が少ない電池より容量が大きい他の電池は、前記補助充電電源装置でもって、不足した充電電流を、所定の充電レシピに合うように補充し、全ての個別電池が、電流断続なしに、充電を完了する段階を含む。
【0110】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列放電時には、メイン充放電電源装置が、所定の放電レシピにより、直列に連結された複数個の電池のうち、最も容量が大きい電池を基準に、放電サイクルの間、所定の定電流で放電させる段階を含む。
【0111】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、直列に連結された複数個の電池のうち、最も容量が少ない電池の電圧が、先に所定の設定された電圧に達するようになるが、前記容量が少ない電池の充電補助電源装置でもって、メイン充放電電源装置の電流ほど電流を供給する段階を含む。
【0112】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列に連結された複数個の電池は、容量の大きさの順に、前述の作用を反復しながら、全ての電池が、電流断続なしに設定された(所定)放電レシピ通り、放電を完了する段階を含む。
【0113】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、メイン充放電電源装置は、充電時、最も容量が少ない電池を基準に、所定の定電流充電区間においてのみ充電を行い、定電圧充電区間においては、個別電池の補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより、充電電流を制御する段階を含む。
【0114】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、個別電池の充電補助電源装置より、電力変換効率が相対的に優れるメイン充放電電源装置を使用しながらも、制御機能を単純化させるために、メイン充放電電源装置は、充電時、最も容量が少ない電池を基準に、所定の定電流充電区間において、所定の定電流で充電する段階を含む。
【0115】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、定電圧充電区間においては、事前に設定された電流プロファイルによって充電がなされ、充電レシピで設定された電流より不足した電流は、個別電池の補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより、充電電流を補充するように制御する段階を含む。
【0116】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、補助充電電源装置の電流センサと、メイン充放電電源装置の電流センサとが、互いに測定値をやり取りしながら、自動的または周期的に較正し、個別電池の電流を測定し、複数個が直列に連結された二次電池の容量差を精密に補正する段階を含む。
【0117】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、メイン充放電電源装置の出力電圧と、個別電池電圧の和とを比較し、接触抵抗による電圧降下が、設定された値以上の電圧差がある場合、安全性(safety)を高めるために、電池や接触部の不良と事前認識し、運転を停止するか、あるいは予防的事前措置のための警告メッセージを送る段階を含む。
【0118】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、複数個の二次電池を直列に連結し、電流断続がない直列型充放電方法において、一つによって構成されたメイン充放電器コントローラに、遠隔通信でもって容易に充放電プログラムの修正やアップグレードを行う段階を含む。
【0119】
次は、電流断続がない直列型充放電装置に係わる本発明の保護範囲について述べる。
【0120】
双方向メイン充放電電源装置を使用した、電流断続がない直列型充放電装置において、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電するものの、前記メイン充放電電源装置の充放電電流が断続されることなしに、所定のレシピにより、連続して充放電するように構成されている。
【0121】
本発明の他の1つの実施形態は、複数個が直列に連結された二次電池の容量差を補正するために、直列に連結された個別電池に、並列に補助充電電源装置が設けられている。
【0122】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、補助充電電源装置の電気入力は、メイン充放電電源装置の入力端である直流グリッド電源によって構成するか、あるいは別途の直流電力及び交流電力のうち一つによって構成し、出力は、個別電池の電圧とする絶縁型単方向スイッチモード直流変換器によって構成されている。
【0123】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、補助充電電源装置は、制御プログラムを搭載し、マイクロコントローラで実行し、それぞれの個別電池の充放電が精密制御されるように構成されたそれぞれの個別電池の電池制御器を利用し、個別電池の電圧と電流とを加減するように構成されている。
【0124】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列充電時には、メイン充放電電源装置が所定の充電レシピにより、所定の定電流で充電を行えば、直列に連結された電池のうち、最も容量が少ない電池の電圧が、先に所定の設定電圧に達するようになり、充放電電源装置は、前記最も容量が少ない電池に合わせ、定電圧充電を行うように構成されている。
【0125】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、最も容量が少ない電池より容量が大きい他の電池は、前記補助充電電源装置でもって、不足した充電電流を、所定の充電レシピに合うように補充し、全ての個別電池が電流断続なしに充電が完了される。
【0126】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列放電時には、メイン充放電電源装置が、所定の放電レシピにより、直列に連結された複数個の電池のうち、容量が最大である電池を基準に、放電サイクルの間、所定の定電流で放電されるように構成され、直列に連結された複数個の電池のうち、最も容量が少ない電池の電圧が、先に所定の設定電圧に達するようになるが、前記容量が少ない電池の充電補助電源装置でもって、メイン充放電電源装置の電流ほど電流を供給するように構成されている。
【0127】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、直列に連結された複数個の電池は、容量の大きさの順に、前述の作用を反復しながら、全ての電池が電流断続なしに、所定の放電レシピ通り放電が完了される。
【0128】
本発明のさらに他の1つの実施形態として、メイン充放電電源装置は、充電時、所定の定電流充電区間においてのみ充電を行い、定電圧充電区間においては、個別電池の補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより充電電流を制御する。
【0129】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、個別電池の充電補助電源装置より、電力変換効率が相対的に優れるメイン充放電電源装置を使用しながらも、制御機能を単純化させるために、メイン充放電電源装置は、充電時、所定の定電流充電区間において、所定の定電流で充電を行うように構成されている。
【0130】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、定電圧充電区間において、事前に設定された電流プロファイルによって充電がなされ、充電レシピで設定された電流より不足した電流は、個別電池の補助充電電源装置でもって、所定の充電レシピにより、充電電流を補充制御するように構成されている。
【0131】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、補助充電電源装置の電流センサと、メイン充放電電源装置の電流センサとが、互いに測定値をやり取りしながら、自動的または周期的に較正し、個別電池の電流を測定し、複数個が直列に連結された二次電池の容量差を精密に補正することができるように構成されている。
【0132】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、メイン充放電電源装置の出力電圧と、個別電池電圧の和とを比較し、接触抵抗による電圧降下が、設定された値以上の電圧差がある場合、安全性を高めるために、電池や接触部の不良と事前認識し、運転を停止するか、あるいは予防的事前措置することができるように構成されている。
【0133】
本発明のさらに他の1つの実施形態は、複数個の二次電池を直列に連結し、電流断続がない直列型充放電方法において、一つによって構成されたメイン充放電器コントローラに、遠隔通信でもって容易に充放電プログラムの修正やアップグレードすることができるように構成されている。
【0134】
本発明の保護範囲は、必要により、前述の内容に基づき、前述の保護範囲以外に、多様に定められうる。
【0135】
産業上の利用可能性
【0136】
本発明は、複数個の二次電池を直列に連結し、1つの双方向メイン充放電電源装置でもって充放電する方法及びその装置において、補助充電電源装置を個別電池に並列に付加し、補正によって個別電池の容量差を解消させ、前記メイン充放電電源装置の充放電電流が断続(on/off)されることなしに、所定のレシピにより、連続して充放電するように構成された、電流断続がない直列型充放電方法及びその装置を提供し、設備コストと運用コストとを節減することができるので、産業上利用可能性が非常に高い。
【符号の説明】
【0137】
1 直流グリッド
2 双方向メイン充放電電源装置
3 双方向連結リレー
4 バイパスリレー
5 正極グリップ
6 個別電池
7 電流センサ
8 負極グリップ
9 電池電圧
10 電流信号
11 電池制御器
12 所定電流
13 補助充電電源装置
15 外部電力
16 双方向通信
51 電池の初期電圧
52 最大電圧
53 充電する前に電池に充電する所定の電流
54 所定のカットオフ電流
55 定電流
56 カットオフ電圧
65 不足分ほどの電流
75,76 電池に合わせた電流パターン
図1
図2
図3
図4