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  • 特許-飲料送出装置 図1
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  • 特許-飲料送出装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】飲料送出装置
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/14 20060101AFI20240105BHJP
   F16K 21/18 20060101ALI20240105BHJP
   F16K 24/04 20060101ALI20240105BHJP
   F16K 37/00 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
B67D1/14 Z
F16K21/18 A
F16K24/04 K
F16K37/00 D
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019201653
(22)【出願日】2019-11-06
(65)【公開番号】P2021075291
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】517113222
【氏名又は名称】柴本 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100114661
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 美洋
(72)【発明者】
【氏名】柴本 剛
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/072114(WO,A1)
【文献】特表2008-538601(JP,A)
【文献】特開平07-019360(JP,A)
【文献】特表2015-506318(JP,A)
【文献】特開平08-198392(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/14
F16K 21/00-24/06
F16K 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスの圧力で飲料を供給する飲料供給部と飲料を提供する飲料提供部との間に設けられ、飲料供給部から飲料提供部へのガスの流出を抑制しながら飲料供給部から飲料提供部へ飲料を送出するための飲料送出装置において、
飲料供給部から供給された飲料を貯留するための飲料貯留室を形成し、飲料貯留室の上方にガスを排出するためのガス排出口を設けるとともに、飲料貯留室の下方に飲料を送出する飲料送出口を設け、飲料貯留室の内部にガス排出口を開閉するガス排出口用フロートと飲料送出口を開閉する飲料送出口用フロートとを飲料貯留室の内部に貯留される飲料によってそれぞれ独立して浮揚可能に設け、飲料貯留室の下方に飲料送出口を介して連通する飲料送出室を形成し、飲料送出口用フロートに連結桿を介して接続した錘を飲料送出室の内部に収容し、飲料送出口用フロートが連結桿及び錘と一体となって飲料によって浮揚することを特徴とする飲料送出装置。
【請求項2】
前記飲料貯留室を飲料及びガスが透過可能な仕切で上下に区画し、仕切の上方側に前記ガス排出口用フロートを配設するとともに、仕切の下方側に前記飲料送出口用フロートを配設したことを特徴とする請求項1に記載の飲料送出装置。
【請求項3】
前記ガス排出口にガス排出口用フロートの開閉状態を検出するガス排出口用センサーと、前記飲料送出口に飲料送出口用フロートの開閉状態を検出する飲料送出口用センサーとを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飲料送出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスの圧力で供給される飲料をガスの流出を抑制しながら送出するための飲料送出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、飲食店等において炭酸飲料や清涼飲料などの飲料を提供するために飲料提供機構が用いられている。
【0003】
この飲料提供機構は、ガスの圧力で飲料を供給する飲料供給部と飲料をグラス等に提供する飲料提供部とを飲料送出装置を介して接続している(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
そして、飲料提供機構では、飲料供給部における飲料の残量が少なくなった場合に飲料提供部から泡状の飲料やガスだけが提供されてしまうことがないようにするために、飲料送出装置において、飲料供給部から飲料提供部へのガスの流出を抑制しながら飲料供給部から飲料提供部へ飲料を送出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11-82788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
飲料提供機構に設けられる飲料送出装置においては、飲料供給部における飲料の残量が少なくなった場合に、飲料提供部から泡状の飲料やガスだけが提供されてしまうことがないように、迅速に飲料供給部から飲料提供部へのガスの流出を抑制する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、請求項1に係る本発明では、ガスの圧力で飲料を供給する飲料供給部と飲料を提供する飲料提供部との間に設けられ、飲料供給部から飲料提供部へのガスの流出を抑制しながら飲料供給部から飲料提供部へ飲料を送出するための飲料送出装置において、飲料供給部から供給された飲料を貯留するための飲料貯留室を形成し、飲料貯留室の上方にガスを排出するためのガス排出口を設けるとともに、飲料貯留室の下方に飲料を送出する飲料送出口を設け、飲料貯留室の内部にガス排出口を開閉するガス排出口用フロートと飲料送出口を開閉する飲料送出口用フロートとを飲料貯留室の内部に貯留される飲料によってそれぞれ独立して浮揚可能に設け、飲料貯留室の下方に飲料送出口を介して連通する飲料送出室を形成し、飲料送出口用フロートに連結桿を介して接続した錘を飲料送出室の内部に収容し、飲料送出口用フロートが連結桿及び錘と一体となって飲料によって浮揚することにした。
【0008】
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記飲料貯留室を飲料及びガスが透過可能な仕切で上下に区画し、仕切の上方側に前記ガス排出口用フロートを配設するとともに、仕切の下方側に前記飲料送出口用フロートを配設することにした。
【0009】
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、前記ガス排出口にガス排出口用フロートの開閉状態を検出するガス排出口用センサーと、前記飲料送出口に飲料送出口用フロートの開閉状態を検出する飲料送出口用センサーとを設けることにした。
【発明の効果】
【0010】
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
【0011】
すなわち、本発明では、ガスの圧力で飲料を供給する飲料供給部と飲料を提供する飲料提供部との間に設けられ、飲料供給部から飲料提供部へのガスの流出を抑制しながら飲料供給部から飲料提供部へ飲料を送出するための飲料送出装置において、飲料供給部から供給された飲料を貯留するための飲料貯留室を形成し、飲料貯留室の上方にガスを排出するためのガス排出口を設けるとともに、飲料貯留室の下方に飲料を送出する飲料送出口を設け、飲料貯留室の内部にガス排出口を開閉するガス排出口用フロートと飲料送出口を開閉する飲料送出口用フロートとを飲料貯留室の内部に貯留される飲料によってそれぞれ独立して浮揚可能に設けることにしているために、飲料貯留室の内部に貯留される飲料によってガス排出口用フロートと飲料送出口用フロートとをそれぞれ独立して迅速に浮揚させてガス排出口や飲料送出口を開閉させることができるので、飲料供給部における飲料の残量が少なくなった場合に、飲料提供部から泡状の飲料やガスだけが飲料提供部から提供されてしまうことがないように、迅速に飲料供給部から飲料提供部へのガスの流出を抑制することができる。
【0012】
特に、飲料貯留室を飲料及びガスが透過可能な仕切で上下に区画し、仕切の上方側にガス排出口用フロートを配設するとともに、仕切の下方側に飲料送出口用フロートを配設することにした場合には、飲料貯留室の内部でガス排出口用フロートと飲料送出口用フロートとが干渉(接触)するのを防止することができるので、誤動作を防止することができる。
【0013】
また、ガス排出口にガス排出口用フロートの開閉状態を検出するガス排出口用センサーと、飲料送出口に飲料送出口用フロートの開閉状態を検出する飲料送出口用センサーとを設けた場合には、ガス排出口や飲料送出口の開閉状態を直ちに検出することができ、それに応じた制御を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】飲料送出装置の使用状態を示す説明図。
図2】飲料送出装置を示す側面断面図。
図3】同動作説明図。
図4】同動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る飲料送出装置の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1に示すように、飲料送出装置1は、店舗等で飲料をグラス等に供給するための飲料提供機構2で使用される。
【0017】
飲料提供機構2は、ガスの圧力で飲料を供給する飲料供給部3と飲料をグラス等に提供する飲料提供部4とを飲料送出装置1を介して接続している。なお、飲料供給部3は、飲料を貯留した飲料タンク5に炭酸ガス等の圧縮したガスを貯留したガスタンク6を接続している。
【0018】
そして、飲料提供機構2では、飲料供給部3における飲料の残量が少なくなった場合に飲料提供部4から泡状の飲料やガスだけが提供されてしまうことがないようにするために、飲料送出装置1において、飲料供給部3から飲料提供部4へのガスの流出を抑制しながら飲料供給部3から飲料提供部4へ飲料を送出するようにしている。
【0019】
この飲料送出装置1は、図2に示すように、上部構成体7と中途上部構成体8と中途下部構成体9と下部構成体10とを水密状に上下に連結することによって中空容器状に形成しており、中空部(内部)にガス貯留室11と飲料貯留室12と飲料送出室13とを上下に並べて連通させた状態で形成している。
【0020】
ガス貯留室11は、上部構成体7の内側及び中途上部構成体8の中央上側に形成されている。
【0021】
ガス貯留室11の上部側となる上部構成体7の上部中央には、排気弁14が設けられている。この排気弁14は、上部構成体7の中央に形成された上下に貫通する貫通孔15に連結桿16を上下摺動自在に取付け、連結桿16の上端部に操作ボタン17を上部構成体7との間にスプリング18を介して取付けるとともに、連結桿16の下端部に円板状の弁体19を取付け、弁体19によって上部構成体7の中央において貫通孔15の外周側の同心円上に形成された上下に連通する複数の排気口20を開閉するようにしている。なお、排気弁14は、操作ボタン17を手動で操作するようにしてもよく、また、制御装置(コンピューター等)に接続して操作ボタン17を自動で操作できるようにしてもよい。
【0022】
この排気弁14は、スプリング18によって弁体19が排気口20を閉塞する方向(上方)に付勢されており、スプリング18の付勢力に抗して操作ボタン17を下方に押圧することで、弁体19が排気口20を開放する方向(下方)に移動し、ガス貯留室11の内部のガスを自らの圧力で排気口20から外部(大気)へ排出できるようになっている。
【0023】
ガス貯留室11の下部側となる中途上部構成体8の中央には、ガス貯留室11の下部と飲料貯留室12の上部とを連通する水平断面円形状のガス排出口21が形成されている。これにより、飲料送出装置1は、飲料貯留室12の上方に飲料貯留室12からガス貯留室11を介して外部へガスを排出するためのガス排出口21を形成している。
【0024】
飲料貯留室12は、中途上部構成体8の内側及び中途下部構成体9の内側に形成されており、中途上部構成体8の中央下側と中途下部構成体9の中央上側との間で挟持した多孔円板状の仕切22によって上下に連通状に区画されている。仕切22には、上下に貫通する複数の貫通孔23が形成されている。これにより、飲料送出装置1は、飲料貯留室12を飲料及びガスが透過可能な仕切22で上下に区画している。飲料貯留室12の内部において仕切22よりも上方側には、飲料によって浮揚する中空球状のガス排出口用フロート24を配設(収容)しており、仕切22よりも下方側には、飲料によって浮揚する中空球状の飲料送出口用フロート25を配設(収容)している。
【0025】
飲料貯留室12の上部側となる中途上部構成体8の中央には、ガス排出弁26が設けられている。このガス排出弁26は、ガス排出口21をガス排出口用フロート24によって下方から開閉するようになっている。ガス排出弁26には、ガス排出口21の下側周囲にガス排出口用フロート24との接触を検出するガス排出口用センサー27が設けられている。このガス排出口用センサー27は、ガス排出口用フロート24との接触の有無によりガス排出口21の開閉状態を検出することができる。ガス排出口用センサー27は、制御装置(コンピューター等)に接続されている。
【0026】
飲料貯留室12の中途部側となる中途下部構成体9の側部には、飲料貯留室12の仕切22よりも下方に連通する飲料供給口28が形成されている。この飲料供給口28は、飲料供給部3に接続されている。これにより、飲料送出装置1は、飲料供給部3から供給された飲料やガスが飲料供給口28から飲料貯留室12に流入するようになっている。
【0027】
飲料貯留室12の下部側となる中途下部構成体9の中央には、飲料貯留室12の下部と飲料送出室13の上部とを連通する水平断面円形状の飲料送出口29が形成されている。これにより、飲料送出装置1は、飲料貯留室12の下方に飲料貯留室12から飲料送出室13を介して飲料を送出するための飲料送出口29を形成している。
【0028】
また、飲料貯留室12の下部側となる中途下部構成体9の中央には、飲料送出弁30が設けられている。この飲料送出弁30は、飲料送出口29を飲料送出口用フロート25によって上方から開閉するようになっている。飲料送出弁30には、飲料送出口29の上側周囲に飲料送出口用フロート25との接触を検出する飲料送出口用センサー31が設けられている。この飲料送出口用センサー31は、飲料送出口用フロート25との接触の有無により飲料送出口29の開閉状態を検出することができる。飲料送出口用センサー31は、制御装置(コンピューター等)に接続されている。
【0029】
飲料送出室13は、中途下部構成体9の中央下側及び下部構成体10の内側に形成されている。
【0030】
飲料送出室13の下部側となる下部構成体10の下部中央には、飲料送出室13に連通する飲料提供口32が形成されている。この飲料提供口32は、飲料提供部4に接続されている。これにより、飲料送出装置1は、飲料貯留室12から飲料送出室13を介して飲料を飲料提供部4に送出するようになっている。
【0031】
飲料送出室13の内部には、飲料送出口用フロート25に接続した連結桿33と錘34とを配設(収容)している。このように、飲料貯留室12の内部に収容した飲料送出口用フロート25に連結桿33を介して接続した錘34を飲料送出室13の内部に収容することで、飲料送出口用フロート25の開閉動作が安定して確実に行われるようにしている。なお、飲料送出口用フロート25は、連結桿33及び錘34と一体となって飲料によって浮揚するようになっている。
【0032】
飲料送出装置1は、以上に説明したように構成しており、飲料供給部3から飲料提供部4へのガスの流出を抑制しながら飲料供給部3から供給された飲料を飲料提供部4へと送出するようにしている。
【0033】
すなわち、図3(a)に示すように、飲料供給部3から飲料が適切に供給されている場合には、飲料が飲料供給口28から飲料貯留室12に流入し、飲料貯留室12の内部に飲料が貯留され、飲料によってガス排出口用フロート24が浮揚してガス排出口21を下方から閉塞しガス排出弁26が閉弁状態となるとともに、飲料によって飲料送出口用フロート25が浮揚して飲料送出口29を開放し飲料送出弁30が開弁状態となる。これにより、飲料は、飲料供給部3から飲料送出装置1を介して飲料提供部4へと提供される。なお、制御装置では、ガス排出口用センサー27及び飲料送出口用センサー31によってガス排出弁26が閉弁するとともに飲料送出弁30が開弁していることを検出することができ、通常の飲料供給動作が良好に行われていることを認識することができ、それを使用者に報知することもできる。
【0034】
その後、図3(b)に示すように、飲料供給部3の飲料の残量が減少して飲料供給部3から飲料が供給されずにガスが供給されるようになった場合には、飲料貯留室12の内部に貯留された飲料が減少し、ガス排出口用フロート24がガス排出口21から離反してガス排出口21を開放しガス排出弁26が開弁状態となるとともに、残った飲料によって飲料送出口用フロート25が浮揚し続けて飲料送出口29を開放し飲料送出弁30が開弁状態のままとなる。これにより、飲料は、飲料供給部3から飲料送出装置1を介して飲料提供部4へと継続して供給されるが、ガスは、飲料貯留室12からガス貯留室11へと流れ込みガス貯留室11及び飲料貯留室12に貯留され飲料提供部4へは供給されない。なお、制御装置では、ガス排出口用センサー27及び飲料送出口用センサー31によってガス排出弁26が開弁するとともに飲料送出弁30が開弁していることを検出することができ、飲料の残量が減少し通常の飲料供給動作の末期であり飲料タンク5を交換する時期が近づいたことを認識することができ、それを使用者に報知することもできる。
【0035】
その後、図3(c)に示すように、飲料貯留室12の内部に貯留された飲料が無くなった場合には、ガス排出口用フロート24がガス排出口21から離反したままガス排出口21を開放し続けてガス排出弁26が開弁状態のままとなるとともに、飲料送出口用フロート25が飲料送出口29を上方から閉塞し飲料送出弁30も閉弁状態となる。これにより、飲料は、ガスの圧力が作用しなくなり飲料提供部4への供給が停止され、ガスも、ガス貯留室11及び飲料貯留室12に貯留され飲料提供部4へは供給されない。なお、制御装置では、ガス排出口用センサー27及び飲料送出口用センサー31によってガス排出弁26が開弁するとともに飲料送出弁30が閉弁していることを検出することができ、飲料の残量が無くなり通常の飲料供給動作が終了して飲料タンク5を交換する時期であることを認識することができ、それを使用者に報知することもできる。
【0036】
飲料タンク5を交換して飲料供給動作を開始する場合には、図4(a)に示すように、始めは飲料供給部3から配管内のガスだけが供給されることになるため、図4(b)に示すように、操作ボタン17を手動又は制御装置の制御によって自動で操作して排気弁14を開弁状態としてガスを排気口20から外部へ排出する。
【0037】
その後、飲料供給部3から飲料の供給が開始された場合には、図4(c)に示すように、操作ボタン17を手動又は制御装置の制御によって自動で操作して排気弁14を閉弁状態とすると、飲料供給部3から供給された飲料が飲料貯留室12に貯留され、飲料によって飲料送出口用フロート25が浮揚して飲料送出口29を開放し飲料送出弁30が開弁状態となる。これにより、飲料は、飲料供給部3から飲料送出装置1を介して飲料提供部4へと提供される。なお、制御装置では、ガス排出口用センサー27及び飲料送出口用センサー31によってガス排出弁26が開弁するとともに飲料送出弁30が開弁していることを検出することができ、通常の飲料供給動作が良好に開始されていることを認識することができ、それを使用者に報知することもできる。
【0038】
以上に説明したように、上記飲料送出装置1は、飲料供給部3から供給された飲料を貯留するための飲料貯留室12を形成し、飲料貯留室12の上方にガスを排出するためのガス排出口21を設けるとともに、飲料貯留室12の下方に飲料を送出する飲料送出口29を設け、飲料貯留室12の内部にガス排出口21を開閉するガス排出口用フロート24と飲料送出口29を開閉する飲料送出口用フロート25とを飲料貯留室12の内部に貯留される飲料によってそれぞれ独立して浮揚可能に設けた構成となっている。
【0039】
そのため、上記構成の飲料送出装置1では、飲料貯留室12の内部に貯留される飲料によってガス排出口用フロート24と飲料送出口用フロート25とをそれぞれ独立して迅速に浮揚させてガス排出口21や飲料送出口29を開閉させることができるので、飲料供給部3における飲料の残量が少なくなった場合に、泡状の飲料やガスだけが飲料提供部4から提供されてしまうことがないように、迅速に飲料供給部3から飲料提供部4へのガスの流出を抑制することができる。
【0040】
また、上記飲料送出装置1は、飲料貯留室12を飲料及びガスが透過可能な仕切22で上下に区画し、仕切22の上方側にガス排出口用フロート24を配設するとともに、仕切22の下方側に飲料送出口用フロート25を配設した構成となっている。
【0041】
そのため、上記構成の飲料送出装置1では、飲料貯留室12の内部でガス排出口用フロート24と飲料送出口用フロート25とが干渉(接触)するのを防止することができるので、誤動作を防止することができる。
【0042】
また、上記飲料送出装置1は、ガス排出口21にガス排出口用フロート24の開閉状態を検出するガス排出口用センサー27と、飲料送出口29に飲料送出口用フロート25の開閉状態を検出する飲料送出口用センサー31とを設けた構成となっている。
【0043】
そのため、上記構成の飲料送出装置1では、ガス排出口21や飲料送出口29の開閉状態を直ちに検出することができ、それに応じた制御を行うこともできる。
【符号の説明】
【0044】
1 飲料送出装置 2 飲料提供機構
3 飲料供給部 4 飲料提供部
5 飲料タンク 6 ガスタンク
7 上部構成体 8 中途上部構成体
9 中途下部構成体 10 下部構成体
11 ガス貯留室 12 飲料貯留室
13 飲料送出室 14 排気弁
15 貫通孔 16 連結桿
17 操作ボタン 18 スプリング
19 弁体 20 排気口
21 ガス排出口 22 仕切
23 貫通孔 24 ガス排出口用フロート
25 飲料送出口用フロート 26 ガス排出弁
27 ガス排出口用センサー 28 飲料供給口
29 飲料送出口 30 飲料送出弁
31 飲料送出口用センサー 32 飲料提供口
33 連結桿 34 錘
図1
図2
図3
図4