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特許7412992顔の位置合わせを行うための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】顔の位置合わせを行うための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20240105BHJP
   A61B 5/06 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
A61B6/03 377
A61B5/06
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019220120
(22)【出願日】2019-12-05
(65)【公開番号】P2020089732
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2022-10-18
(31)【優先権主張番号】16/212,060
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】マティットヤフ・アミット
【審査官】蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-043000(JP,A)
【文献】特表2017-537666(JP,A)
【文献】特開2017-029714(JP,A)
【文献】特表2016-517287(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00-6/14、34/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔の位置合わせを行うための位置合わせプローブの作動方法であって、
前記位置合わせプローブに備えられたアクチュエータが押下されたことに応答して、前記位置合わせプローブ前記顔上の複数の標的位置の各々と前記顔のコンピュータ断層撮影(CT)スキャン画像の位置合わせが行われていることを示すデータを送信することと、
前記アクチュエータが解放されたことに応答して、前記位置合わせプローブ、前記複数の標的位置の前記各々と前記顔の前記CTスキャン画像の位置合わせが完了したことを示すデータを送信することと、
前記アクチュエータが複数回押下されたことに応答して、前記位置合わせプローブ、全ての標的位置前記顔の前記CTスキャン画像の位置合わせが完了したことを示すデータを送信することと、を含む、作動方法。
【請求項2】
顔認識を行うためのシステムであって、
ワークステーションと、
前記ワークステーションと通信するディスプレイと、
患者の顔に近接して配置される磁気放射器と、
前記ワークステーションと通信する位置合わせプローブと、を備え、前記位置合わせプローブが、アクチュエータと、前記磁気放射器から磁気信号を受信して、前記磁気放射器に対する前記位置合わせプローブの空間内の位置を特定する磁波受信器と、を含み、前記位置合わせプローブが、
前記アクチュエータが押下されたことに応答して、前記顔上の複数の標的位置の各々と前記顔のコンピュータ断層撮影(CT)スキャン画像の位置合わせが行われていることを示すデータを前記ワークステーションに送信することと、
前記アクチュエータが解放されたことに応答して、前記複数の標的位置の前記各々と前記顔の前記CTスキャン画像の位置合わせが完了したことを示すデータを前記ワークステーションに送信することと、
前記アクチュエータが複数回押下されたことに応答して、全ての標的位置前記顔の前記CTスキャン画像の位置合わせが完了したことを示すデータを前記ワークステーションに送信することと、を行うように構成されている、システム。
【請求項3】
前記ワークステーションが、前記患者の前記顔の前記CTスキャン画像上に表示するために前記ディスプレイに、相関させた標的位置を送信する、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記位置合わせプローブ及び前記ワークステーションが、互いに無線通信している、請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記位置合わせプローブと前記ワークステーションとの間の通信を遂行するための、前記位置合わせプローブ及び前記ワークステーションと通信するハブデバイスを更に備える、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記ハブデバイスが、前記磁気放射器を駆動するドライバと通信している、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ワークステーションが、互いに通信するプロセッサ、メモリ、及びストレージ構成要素を更に備え、前記CTスキャン画像が、前記ディスプレイへの送信のために前記ワークステーションの前記メモリ内に格納される、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記磁波受信器が、磁波を受信するための前記位置合わせプローブ内に配設されたコイルである、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
顔認識システムと通信する位置合わせプローブであって、
患者の顔に近接して配置される磁気放射器から磁気信号を受信して、前記磁気放射器に対する前記位置合わせプローブの空間内の位置を特定する磁波受信器と、
アクチュエータと、を備え、
前記位置合わせプローブが、
前記アクチュエータが押下されたことに応答して、前記顔上の複数の標的位置の各々と前記顔のコンピュータ断層撮影(CT)スキャン画像の位置合わせが行われていることを示すデータを送信することと、
前記アクチュエータが解放されたことに応答して、前記複数の標的位置の前記各々と前記顔の前記CTスキャン画像の位置合わせが完了したことを示すデータを送信することと、
前記アクチュエータが複数回押下されたことに応答して、全ての標的位置前記顔の前記CTスキャン画像の位置合わせが完了したことを示すデータを送信することと、を行うように構成されている、位置合わせプローブ。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
顔認識を行うための方法が開示される。本方法は、位置合わせのために複数の標的位置を選択することを含む。位置合わせは、複数の標的位置の各々において行われ、各標的位置が位置合わせされると、複数の標的位置の各々において完了する。全ての標的位置の位置合わせが完了すると、システムに示される。
【0002】
顔認識を行うためのシステムが開示される。本システムは、ワークステーションと、ワークステーションと通信するディスプレイと、患者の顔面に近接して配置される磁気放射器と、ワークステーションと通信する位置合わせプローブと、を含む。位置合わせプローブは、アクチュエータと、磁気放射器から磁気信号を受信して、磁気放射器に対する位置合わせプローブの空間内の位置を特定する磁波受信器と、を含む。位置合わせプローブは、人の顔上の複数の標的位置の各々において位置合わせが行われていることを示し、各標的位置が位置合わせされると、複数の標的位置の各々において位置合わせが完了したことを示し、全ての標的位置の顔の位置合わせが完了したことを示す。
【0003】
顔認識を行うための位置合わせプローブが開示される。位置合わせプローブは、患者の顔に近接して配置される磁場放射器から磁気信号を受信して、前記磁気放射器に対する位置合わせプローブの空間内での位置を特定する磁波受信器と、アクチュエータと、を含む。位置合わせプローブは、人の顔上の複数の標的位置の各々において位置合わせが行われていることを示し、各標的位置が位置合わせされると、複数の標的位置の各々において位置合わせが完了したことを示し、全ての標的位置の顔の位置合わせが完了したことを示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
より詳細な理解は、添付の図面と併せて実例として示される下記の説明文より得ることができる。
図1】顔の位置合わせを行うための例示的なシステムの図である。
図2】顔の位置合わせを行うための例示的な従来の方法のフロー図である。
図3図2の顔の位置合わせ方法において使用するための例示的な顔の画像である。
図4A図1のシステムにおいて使用するための例示的な位置合わせプローブ及び例示的な位置合わせ作動デバイスの図である。
図4B図4Aの例示的な位置合わせプローブ及び例示的な位置合わせ作動デバイスの接合された図である。
図5図4A及び4Bの位置合わせ作動デバイスの下側斜視図である。
図6図4A及び4Bの例示的な位置合わせプローブ及び例示的な位置合わせ作動デバイスを用いる、顔の位置合わせを行うための例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本出願は、顔認識を行うための方法及び装置に関する。具体的には、本出願は、鼻腔拡張などの耳鼻咽喉(ear/nose/throat、ENT)手術のために顔認識を行うための方法及び装置に関する。
【0006】
一般に、人は、典型的には、8個程度の副鼻腔開口部(例えば、各側で、前頭洞、前篩骨洞、上顎洞、及び中篩骨洞)を有するが、開口部の数は人によって異なる。これらの副鼻腔開口部の各々には、直径が極めて小さい領域がある。したがって、何らかの理由で開口部が詰まった場合には、副鼻腔内からの排液が生じないおそれがある。このような場合には問題が生じ得る。例えば、粘液の蓄積により、感染などの様々な健康上の問題が生じ得る。
【0007】
これらの問題に対処するために、副鼻腔拡張術などの医療手術を用いることができる。副鼻腔拡張術は、鼻道の径を増加させて、流体のより制限されない流れをもたらすことによって、鼻詰まりを緩和する技術である。副鼻腔拡張術は、膨張させることができるバルーンを含む、副鼻腔内に挿入される器具を使用して行われる。バルーンは、狭い副鼻腔開口部の中間に挿入されて拡張される。この拡張によって副鼻腔開口部に圧力が加えられ(例えば、副鼻腔の組織構造を再成形することによって)開口部が拡大される。開口部は、バルーンが取り出された後にもこの増加した径に維持され、流体の流れにより大きな鼻道がもたらされる。
【0008】
鼻腔拡張術又は同様のENT手術を行うには、手術を行う医師が鼻腔内の器具の位置を高い精度で知ることが重要である。医師は、患者の鼻腔の画像をディスプレイ画面上で視認し、画面上の器具の位置の画像を見ながら器具を操作することにより患者の実際の鼻腔内を移動する。患者の鼻腔内の器具の位置に関して不正確さがあると、医師が鼻腔に損傷を与え、かつ/又は鼻腔内の誤った場所に手術を行ってしまうおそれがある。したがって、画面上の器具の位置が、患者の実際の鼻腔内における実際の器具の位置に正確に一致することが非常に重要である。
【0009】
医師が手術を行っている鼻腔内の位置を確実に正確に知ることができるようにするため、位置合わせ手順が行われる。この位置合わせ手順は、医師が、ディスプレイ画面上の画像と、その画像の患者の顔上の位置合わせ位置とを視認することを可能にする。位置合わせを行うためのシステム、装置、及び方法は、以下により詳細に説明されるが、簡潔に、表示される画像は、例えば、ENT手術の前に撮影された、患者の頭部領域のコンピュータ断層撮影(computerized tomography、CT)スキャンによるものである。次いで、操作者(例えば、医師又は他の技術者)によって、患者の顔の様々な位置に配置された位置合わせプローブを使用して位置合わせが行われる。更に、患者の頭部は、磁場の中に置かれている。位置合わせプローブの位置は、表示されたCTスキャン上で位置合わせされる。
【0010】
従来の位置合わせ技術では、操作者が位置合わせプローブで患者の顔の異なる領域に触れることを含む。しかしながら、従来の位置合わせ技術は、操作者が、標的位置として位置合わせされている各位置で位置合わせプローブを接続及び切断するための、又は位置合わせが完了したときを示すための、便利な方法を提供しない。
【0011】
したがって、本明細書では、顔の位置合わせを行うための方法、装置、及びシステムが説明される。顔の位置合わせは、位置合わせシステムから位置合わせ器具を接続及び切断することができる操作者によって行われる。加えて、操作者は、位置合わせプロセスが完了したときを示すことができる。
【0012】
図1は、顔の位置合わせを行うための例示的なシステム100の図である。このシステムは、位置合わせプローブ110、磁場放射器120、ハブ130、ワークステーション140、ディスプレイ150、及び磁気ドライバ160を含む。位置合わせプローブ110及び磁場放射器120はまた、ワークステーション140に接続された磁気ドライバ160を介してハブ130に接続されてもよく、位置合わせプローブ110及び磁気放射器120の両方から信号を受信して、ワークステーション140に転送する。しかしながら、位置合わせプローブ110及び磁気ドライバ160は、ハブ130に信号を通さずに、ワークステーション140と直接通信してもよい。
【0013】
ワークステーション140は、例えば、プロセッサ141、メモリ142、入出力(I/O)ドライバ143、及びストレージ144を含むが、これらは、ワークステーション140が、I/Oドライバ143を介して入力データ及び出力データを受信し、処理の必要に応じてストレージ144及び/又はメモリ143にデータを格納することを可能とする。ワークステーション140は、ディスプレイ150にも接続されている。ドライバ160は、患者の頭部Hの周囲に1つ又は2つ以上の磁場を放射するように磁気放射器120に接続されている。ディスプレイ150上に見られるように、標的Tを有する画像Sが表示される。標的Tは、患者の頭部Hに対する空間内の位置合わせプローブ110の現在の位置を示す。次いで、操作者は、画像S上の標的を見ることができ、ENT手術において後に使用するために、患者の顔の領域を画像S上に位置合わせすることができる。磁場放射器120の位置は、例示的な目的で示されており、磁気画像を提供するために更なる領域に放射器120が配置され得ることに留意されたい。例えば、放射器120の一部は患者の頭部Hの下に配置され得るが、位置の精度を増加させるために複数の磁場発生器を含んでもよい。複数の磁場発生器を利用する場合、位置合わせプローブは、複数の磁場を位置合わせするように構成されるであろう。
【0014】
位置合わせを行うため、位置合わせプローブ110は、患者の頭部H、より具体的には患者の顔に対して、位置合わせプローブ110を正確に配置することを可能にする構成要素を含んでいる。
【0015】
図2は、顔の位置合わせを行うための例示的な従来の方法200のフロー図である。ステップ210では、CTスキャンがロードされ、表示される。例えば、図1を再び参照すると、メモリデバイスに予め捕捉され、かつロードされた又は電子的に送信されたCTスキャンファイルが、ワークステーション140にロードされて、画像Sとしてディスプレイ150上に表示される。
【0016】
画像が表示されると、操作者は、位置合わせプローブで患者の顔の基準点に触れ、その標的位置を画像上で位置合わせする(ステップ220)。例えば、操作者は、図1のディスプレイ150に示された患者の顔のある領域に位置合わせプローブ110で触れる。
【0017】
磁気モダリティ間の標的位置がCTスキャン上に表示される(ステップ230)。すなわち、コイル113が磁気放射器120から受信した磁場(複数可)に基づいて3次元空間内において位置合わせプローブ110が存在すると判定した位置が、CTスキャン上に標的位置として表示される。次いで、この標的位置が位置合わせされる(ステップ240)。これは、位置合わせプローブ110が、コイル113によって検出された磁場に基づいて、ワークステーション140に位置合わせプローブ110の位置情報を送信することによって達成され得、ここで、ワークステーション140は、この位置を処理し、表示された画像上のどこにこの位置を重ねるかを判定する。
【0018】
完全な位置合わせに十分な顔の位置が位置合わせされた場合(ステップ250)、次いで、従来の手術を行うために患者の顔の構造が完全に位置合わせされる(ステップ260)。ステップ250で位置合わせされた位置が十分でない場合、方法は、次いで、ステップ220に戻り、ここで、操作者は、ENT手術を行うために患者の顔を完全に位置合わせするために患者の顔の十分に大きな部分をカバーするために、患者の顔の他の領域に触れ続ける。
【0019】
図3は、図2の顔の位置合わせ方法において使用するための例示的な顔の画像である。例えば、図3の顔の画像は、図1の画像Sとすることができる。図3に見られるように、標的T(T、T、及びTとする)が実線の十字線で示される。方法200のステップ220を再び参照すると、標的Tは、操作者が触れた患者の顔上の第1の点に対応し、標的Tは、操作者が触れた患者の顔上の第2の点に対応し、標的Tは、操作者が触れた患者の顔上の第3の点に対応する。図3に示されるように、多数の鼻腔310もまた画像Sに見られる。
【0020】
しかしながら、(例えば、ボタンをクリック及び解放することによって)患者の顔上の標的が触れられているとき、並びに位置合わせが完了し、患者の顔上の標的がこれ以上位置合わせされないであろうときを示す能力を医師に提供することによって、改善された位置合わせ性能を有することは有益であろう。加えて、医師は、ENT手術を行うとき多数のデバイスで作業し、特定の器具(例えば、位置合わせプローブ吸引器具、ポインタ、ブレード、ナビゲーションデバイス、超音波チップ、又は他の可換性プローブ)がシステム100に接続されている又は切断されていることをシステム100に伝える改善された作動デバイスを提供することは有益であろう。
【0021】
図4Aは、図1のシステムで使用するための例示的な位置合わせプローブ110及び例示的な位置合わせ作動デバイス410の図400Aである。図4Bは、一緒に接続された図4Aの例示的な位置合わせプローブ110及び例示的な位置合わせ作動デバイス410の図400Bである。位置合わせプローブ110は、位置合わせプローブ110内の構成要素(例えば、放射器120によって放射される磁場を受信するコイル)を起動する位置合わせ起動ボタンRを含む、陥凹領域を含む。
【0022】
図4A及び4Bを引き続き参照すると、位置合わせ起動デバイス410は、コネクタ411及びセンサユニット412を含む。ワイヤWは、デバイス410をワークステーション140に(例えば、ハブ130を介して)接続して、デバイス410及びワークステーション140へ、及びそれらからデータを送信する。デバイス410は、矢印Cに沿って位置合わせプローブ110上に配置され、位置合わせプローブ110に取り付けられる。接続された位置合わせプローブ110及び位置合わせ起動デバイス410を図4Bに示す。
【0023】
図5は、図4A及び4Bの位置合わせ作動デバイス410の底面斜視図である。図5に示すように、センサユニット412の底部は、アクチュエータAを含む。アクチュエータAは、コネクタ411が押下されるとき、アクチュエータAが起動ボタンRを起動させ、また、後述する方法で使用するためにワイヤWに沿ってワークステーション140に信号を送信させるように、位置合わせ起動ボタンRと一致する。
【0024】
図6は、図4A及び4Bの例示的な位置合わせプローブ110及び例示的な位置合わせ作動デバイス410を用いる、顔の位置合わせを行うための例示的な方法600のフロー図である。ステップ610において、操作者は、位置合わせ標的位置を選択し、その標的位置で患者の顔に触れる。例えば、図3を再び参照すると、操作者は、位置合わせのために標的位置Tを選択してもよい。操作者は、次いで、ステップ620において、アクチュエータ(例えば、デバイス410のアクチュエータA)を押下し、これは、位置Tが標的位置として位置合わせされていることをシステム100に示す。標的位置位置合わせが完了していない場合(ステップ630)、操作者は、次いで、その標的位置についての位置合わせが完了するまでアクチュエータを押下し続ける(ステップ640)。
【0025】
その標的位置での位置合わせが完了している場合(ステップ630)、操作者は、次いで、アクチュエータを解放し(ステップ650)、これは、その標的位置における位置合わせが位置合わせされたことをシステム100に示す。次いで、ステップ660において、顔認識が完了しているかどうかが判定される。完了していない場合、次いで、方法は、ステップ610に戻り、更なる標的位置が位置合わせされる(例えば、T、Tなど)。顔の位置合わせがステップ660で完了している場合、操作者は、次いで、例えば、アクチュエータをダブルクリックすることなどによって、位置合わせの終了を示す(ステップ670)。
【0026】
上述される方法、装置、及びシステムは、更なる改変を含むことができることに留意されたい。例えば、位置合わせプローブ(例えば、位置合わせプローブ110)、並びに互いに通信するシステム内の他の構成要素は、有線又は無線通信し得る。すなわち、互いに無線でデータを送信及び受信することができる送受信器及びアンテナをデバイス(例えば、位置合わせプローブ110及びシステム100の他の構成要素)に組み込むことができる。また、位置合わせ作動デバイス410は、上述したような器具がアクチュエータAを利用することによってシステムに接続されている、又は切断されていることをシステム100に伝えるために利用され得ることにも留意されたい。
【0027】
本方法は、汎用コンピュータ、プロセッサ、又はプロセッサコアにおいて実施することができる。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つ若しくは2つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他の種類の集積回路(integrated circuit、IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。このようなプロセッサは、処理されたハードウェア記述言語(hardware description language、HDL)命令及びネットリスト等の他の中間データ(このような命令は、コンピュータ可読媒体に格納することが可能である)の結果を用いて製造プロセスを構成することにより、製造することが可能である。このような処理の結果はマスクワークであり得、このマスクワークをその後半導体製造プロセスにおいて使用して、本開示の特徴を実施するプロセッサを製造する。
【0028】
本明細書に提供される方法又はフロー図は、汎用コンピュータ又はプロセッサによる実施のために非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実施することができる。非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体の例としては、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体、例えば、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスク、磁気光学媒体、並びに光学媒体、例えば、CD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)が挙げられる。
【0029】
〔実施の態様〕
(1) 位置合わせプローブを使用して顔の位置合わせを行うための方法であって、
位置合わせのために複数の標的位置を選択することと、
前記位置合わせプローブにより、前記複数の標的位置の各々において位置合わせが行われていることを示すことと、
前記位置合わせプローブにより、各標的位置が位置合わせされると、前記複数の標的位置の前記各々において位置合わせが完了したことを示すことと、
前記位置合わせプローブにより、全ての標的位置の前記顔の位置合わせが完了したことを示すことと、を含む、方法。
(2) 前記複数の標的位置の各々において前記位置合わせが行われることを示すことが、前記位置合わせプローブ上のアクチュエータを押下することを含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 各標的位置が位置合わせされると、前記複数の標的位置の前記各々において前記位置合わせが完了したことを示すことが、前記アクチュエータを解放することを含む、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記全ての標的位置の前記顔の位置合わせが完了したことを示すことが、アクチュエータを複数回押下することを含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記複数の標的位置のうちの1つにおいて位置合わせが完了したことを示すと、前記標的位置が、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン上に位置合わせされる、実施態様1に記載の方法。
【0030】
(6) 全ての標的位置の前記顔の位置合わせが完了したことを示すと、全ての標的位置が位置合わせされる、実施態様5に記載の方法。
(7) 顔認識を行うためのシステムであって、
ワークステーションと、
前記ワークステーションと通信するディスプレイと、
患者の顔に近接して配置される磁気放射器と、
前記ワークステーションと通信する位置合わせプローブと、を備え、前記位置合わせプローブが、アクチュエータと、前記磁気放射器から磁気信号を受信して、前記磁気放射器に対する前記位置合わせプローブの空間内の位置を特定する磁波受信器と、を含み、前記位置合わせプローブが、
人の顔上の前記複数の標的位置の各々において位置合わせが行われていることを示すことと、
各標的位置が位置合わせされると、前記複数の標的位置の前記各々において位置合わせが完了したことを示すことと、
全ての標的位置の前記顔の位置合わせが完了したことを示すことと、を行うように構成されている、システム。
(8) 前記ワークステーションが、前記患者の前記顔の基準画像上に表示するために前記ディスプレイに、相関させた標的位置を送信する、実施態様7に記載のシステム。
(9) 前記基準画像が、前記患者の前記顔のコンピュータ断層撮影(CT)スキャンである、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記位置合わせプローブ及び前記ワークステーションが、互いに無線通信している、実施態様7に記載のシステム。
【0031】
(11) 前記位置合わせプローブと前記ワークステーションとの間の通信を遂行するための、前記位置合わせプローブ及び前記ワークステーションと通信するハブデバイスを更に備える、実施態様7に記載のシステム。
(12) 前記ハブが、前記磁気放射器を駆動するドライバと通信している、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記ワークステーションが、互いに通信するプロセッサ、メモリ、及びストレージ構成要素を更に備え、基準画像が、前記ディスプレイへの送信のために前記ワークステーションの前記メモリ内に格納される、実施態様7に記載のシステム。
(14) 前記磁気受信器が、前記磁波を受信するための前記位置合わせプローブ内に配設されたコイルである、実施態様7に記載のシステム。
(15) 前記位置合わせプローブは、前記アクチュエータが押下されるとき、人の顔上の前記複数の標的位置の各々において位置合わせが行われていることを示すように構成されている、実施態様7に記載のシステム。
【0032】
(16) 前記位置合わせプローブは、前記アクチュエータが解放されるとき、各標的位置が位置合わせされると、前記複数の標的位置の前記各々において位置合わせが完了したことを示すように構成されている、実施態様15に記載のシステム。
(17) 前記位置合わせプローブは、前記アクチュエータが複数回押下されるとき、全ての標的位置の前記顔の位置合わせが完了したことを示すように構成されている、実施態様7に記載のシステム。
(18) 顔認識システムと通信する位置合わせプローブであって、
患者の顔に近接して配置される磁気放射器から磁気信号を受信して、前記磁気放射器に対する前記位置合わせプローブの空間内の位置を特定する磁波受信器と、
アクチュエータと、を備え、
前記位置合わせプローブが、
人の顔上の前記複数の標的位置の各々において位置合わせが行われていることを示すことと、
各標的位置が位置合わせされると、前記複数の標的位置の前記各々において位置合わせが完了したことを示すことと、
全ての標的位置の前記顔の位置合わせが完了したことを示すことと、を行うように構成されている、位置合わせプローブ。
(19) 前記位置合わせプローブは、前記アクチュエータが押下されるとき、人の顔上の前記複数の標的位置の各々において前記位置合わせが行われていること、並びに前記アクチュエータが解放されるとき、各標的位置が位置合わせされると、前記複数の標的位置の前記各々において位置合わせが完了したことを示すように構成されている、実施態様18に記載の位置合わせプローブ。
(20) 前記位置合わせプローブは、前記アクチュエータが複数回押下されるとき、全ての標的位置の前記顔の位置合わせが完了したことを示すように構成されている、実施態様18に記載の位置合わせプローブ。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6