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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】LNG燃料の移送システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B63H 21/38 20060101AFI20240105BHJP
   B63B 25/16 20060101ALI20240105BHJP
   B63B 27/24 20060101ALI20240105BHJP
   B63B 27/34 20060101ALI20240105BHJP
   B67D 9/00 20100101ALI20240105BHJP
【FI】
B63H21/38 B
B63B25/16 M
B63B27/24 A
B63B27/34
B67D9/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020189501
(22)【出願日】2020-11-13
(65)【公開番号】P2022078664
(43)【公開日】2022-05-25
【審査請求日】2023-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】深澤 敏史
(72)【発明者】
【氏名】武田 宏之
(72)【発明者】
【氏名】木村 祐紀
(72)【発明者】
【氏名】松尾 真志
(72)【発明者】
【氏名】横山 元気
(72)【発明者】
【氏名】江口 雄三
(72)【発明者】
【氏名】池上 裕也
(72)【発明者】
【氏名】堀口 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】和泉 徳喜
(72)【発明者】
【氏名】永原 斉
(72)【発明者】
【氏名】橋本 大
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 広崇
【審査官】宇佐美 琴
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2015-0113372(KR,A)
【文献】特開平2-191196(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0333799(US,A1)
【文献】特開2014-106098(JP,A)
【文献】特開2014-108759(JP,A)
【文献】柳裕一郎ら,"船舶間LNGバンカリングの安全評価",日本船舶海洋工学会講演会論文集,日本船舶海洋工学会,2015年,第20号,p.437-440
【文献】宇井岳夫,ガス燃料船とガス燃料供給船の実現への課題,日本マリンエンジニアリング学会誌,日本マリンエンジニアリング学会,2014年,第49巻第1号,p.31-36
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63H 21/38
B63B 25/16,27/24,27/34
B67D 7/02,7/04, 9/00-9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料供給船に搭載された第1燃料タンク及び第2燃料タンクと燃料受給船に搭載された受給燃料タンクとの間のLNG燃料の移送システムであって、
前記第1燃料タンクから前記受給燃料タンクへ液体状のLNG燃料が流れる燃料供給流路、及び、前記受給燃料タンクから前記第2燃料タンクへ液体状のLNG燃料の流れる燃料返送流路を形成可能なように前記第1燃料タンク及び前記第2燃料タンクと前記受給燃料タンクとを接続する送液配管と、
前記燃料供給流路が有効であり且つ前記燃料返送流路が無効である燃料供給状態と、前記燃料供給流路が無効であり且つ前記燃料返送流路が有効である燃料返送状態とに、前記送液配管の流路を切り替える流路切替装置と、を備え、
前記送液配管が前記燃料返送状態とされて前記受給燃料タンクに残留している液体状のLNG燃料の一部又は全部が前記第2燃料タンクへ移送され、その後、前記送液配管が前記燃料供給状態に切り替えられて前記第1燃料タンクから前記受給燃料タンクへLNG燃料が移送される、
LNG燃料の移送システム。
【請求項2】
前記第2燃料タンクに貯えられたLNG燃料を前記燃料供給船に設けられた燃焼装置へ送る重質化燃料供給管を更に備える、
請求項1に記載のLNG燃料の移送システム。
【請求項3】
前記送液配管は、前記第2燃料タンクに貯えられたLNG燃料が当該第2燃料タンクから陸上に設けられたLNG貯蔵設備へ流れる荷揚流路を有する、
請求項1又は2に記載のLNG燃料の移送システム。
【請求項4】
前記第2燃料タンクは、予め貯蔵されているLNG燃料と前記受給燃料タンクから移送されたLNG燃料とを混合するように構成されており、
前記送液配管は、前記第2燃料タンクから第2の燃料受給船に搭載された第2の受給燃料タンクへ液体状のLNG燃料が流れる第2の燃料供給流路を形成可能である、
請求項1~3のいずれか一項に記載のLNG燃料の移送システム。
【請求項5】
前記受給燃料タンクから前記第2燃料タンクへ流れるLNG燃料のメタン価を測定するメタン価測定装置と、
前記メタン価測定装置の測定値と所定の目標メタン価とに基づいて、前記第2燃料タンクに貯えられるLNG燃料が前記目標メタン価となるように前記第2燃料タンクへ流入するLNG燃料の量を調整する調整装置とを更に備える、
請求項4に記載のLNG燃料の移送システム。
【請求項6】
燃料供給船に搭載された第1燃料タンク及び第2燃料タンクと燃料受給船に搭載された受給燃料タンクとの間のLNG燃料の移送方法であって、
前記受給燃料タンクに残留している液体状のLNG燃料の一部又は全部を前記第2燃料タンクへ移送し、その後、
前記第1燃料タンクに貯溜されているLNG燃料を前記受給燃料タンクへ移送する、
LNG燃料の移送方法。
【請求項7】
前記第2燃料タンクで、予め貯蔵されているLNG燃料と前記受給燃料タンクから移送されたLNG燃料とを混合し、
前記第2燃料タンクから第2の燃料受給船に搭載された第2の受給燃料タンクへLNG燃料を移送する、
請求項6に記載のLNG燃料の移送方法。
【請求項8】
前記受給燃料タンクから前記第2燃料タンクへ移送されるLNG燃料のメタン価を測定し、
測定値と所定の目標メタン価とに基づいて、前記第2燃料タンクに貯えられるLNG燃料が前記目標メタン価となるように前記第2燃料タンクへ移送されるLNG燃料の量を調整する、
請求項7に記載のLNG燃料の移送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料供給船に搭載された供給側の燃料タンク内のLNG(液化天然ガス)燃料を燃料受給船に搭載された受給側の燃料タンクに移送するためのLNG燃料の移送システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、窒素酸化物(NOx)の排出量の抑制やCO2排出量低減などを目的として、LNG(液化天然ガス)を燃料とする船舶(以下、「LNG燃料船」と称する)が普及しつつある。LNGを舶用燃料とする場合の課題としては、LNGの組成が産出地により異なる点や、時間の経過により重質化してLNGの組成が変化する点などが挙げられる。燃料ガスの組成が変わると、燃料ガスの熱量やメタン価などの特性が変化し、エンジンのノッキングや失火などの異常燃焼を引き起こす原因になりうる。ここで、メタン価とは、ガソリンエンジンのオクタン価に対応するノッキングに対する抵抗値を示す指標であって、純メタンを100、水素を0として評価した指標である。上記のような異常燃焼を回避するためには、メタン価などの燃料ガスの性状を把握し、調整することが有効と考えらえる。
【0003】
上記の事情に鑑みて、特許文献1では、LNGの組成と密度とが相関を有することを利用して、燃料タンクから外部へ流出するLNGの密度をリアルタイムで測定し、測定された密度に基づいてLNGの組成の変化を推定することが開示されている。特許文献1では、更に、LNGの組成の変化に応じて、燃料補給タンクから燃料タンクへLNGを供給して、燃料タンク内のLNGの組成を調整することが開示されている。
【0004】
ところで、LNG燃料船への燃料供給方法の一つとして、LNG燃料船に対して燃料供給船が接舷して、燃料供給船からLNG燃料船へLNG燃料を供給する方式(Ship to Ship方式)が知られている。特許文献2では、この種の燃料移送システムが開示されている。
【0005】
特許文献2では、燃料供給船の供給燃料タンクとLNG燃料の供給を受ける燃料受給船の受給燃料タンクとを供給パイプで接続し、受給燃料タンクと供給燃料タンクとを返送パイプで接続し、供給燃料タンクから受給燃料タンクへLNG燃料を供給ポンプで圧送すると同時に、受給燃料タンク内で発生した未燃焼気化ガスを返送パイプを通じて燃料供給船へ返送して燃料供給船で処理することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2014-106098号公報
【文献】特開2014-108759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
エンジンへ供給される燃料のメタン価が所定の下限値を下回らないようにするために、従来、メタン価の十分に高いLNG燃料を燃料タンクに供給する、燃料タンク内のBOG(自然蒸発ガス)のみを燃料として使用する、及び、LNG燃料を強制気化させる際にメタン価の低下原因となる重質分を除去する、などの対処がなされている。
【0008】
しかし、LNG燃料船が普及し、将来的に不特定多数の燃料供給船から不特定な組成のLNGを燃料として受給するようになることが想定され、このような状況となればメタン価の十分に高いLNGのみではなく、それよりもメタン価の低いLNGが燃料タンクへ供給される可能性も生じる。そのため、従来の対処では不十分となるおそれがある。
【0009】
また、LNGの強制気化時に除去された重質分は燃料タンクに返送されて蓄積される一方で、メタンを主とする軽質分はBOGとして燃料タンクから流出し続けるため、航海の経過につれて燃料タンクに残留するLNGの重質分の割合の増加が更に進む。エンジンへ供給される燃料(燃料ガス)のメタン価が所定の下限値を下回らないようにするためには、燃料タンクに貯蔵されるLNG燃料の重質分の割合を低く抑えることが有効であると考えられる。
【0010】
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、受給燃料タンク内のLNG燃料の重質分の割合を低く抑えるLNG燃料の移送システム及び方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様に係るLNG燃料の移送システムは、燃料供給船に搭載された第1燃料タンク及び第2燃料タンクと燃料受給船に搭載された受給燃料タンクとの間のLNG燃料の移送システムであって、
前記第1燃料タンクから前記受給燃料タンクへ液体状のLNG燃料が流れる燃料供給流路、及び、前記受給燃料タンクから前記第2燃料タンクへ液体状のLNG燃料の流れる燃料返送流路を形成可能なように前記第1燃料タンク及び前記第2燃料タンクと前記受給燃料タンクとを接続する送液配管と、
前記燃料供給流路が有効であり且つ前記燃料返送流路が無効である燃料供給状態と、前記燃料供給流路が無効であり且つ前記燃料返送流路が有効である燃料返送状態とに、前記送液配管の流路を切り替える流路切替装置と、を備え、
前記送液配管が前記燃料返送状態とされて前記受給燃料タンクに残留している液体状のLNG燃料の一部又は全部が前記第2燃料タンクへ移送され、その後、前記送液配管が前記燃料供給状態に切り替えられて前記第1燃料タンクから前記受給燃料タンクへLNG燃料が移送されることを特徴としている。
【0012】
また、本発明の一態様に係るLNG燃料の供給方法は、燃料供給船に搭載された第1燃料タンク及び第2燃料タンクと燃料受給船に搭載された受給燃料タンクとの間のLNG燃料の移送方法であって、
前記受給燃料タンクに残留している液体状のLNG燃料の一部又は全部を前記第2燃料タンクへ移送し、その後、
前記第1燃料タンクに貯溜されているLNG燃料を前記受給燃料タンクへ移送することを特徴としている。
【0013】
上記構成のLNG燃料の移送システム及び方法によれば、受給燃料タンクから重質分の割合の高いLNG燃料が除かれることによって、受給燃料タンクにおける重質分の割合の増加が抑制(又は解消)され、重質分の割合を低く抑えることができる。よって、受給燃料タンクからエンジンへ送られる燃料のメタン価が所定の下限値を下回ることを防止でき、舶用エンジンの安定した運転に寄与することができる。
【0014】
第2燃料タンクが燃料供給船に第1燃料タンクとは別に設けられることによって、第1燃料タンク内のLNG燃料の重質分の割合の増加を防ぐことができ、重質分の割合の十分に低いLNG燃料を受給燃料タンクへ供給することができる。
【0015】
また、燃料供給船は海上を移動して燃料受給船へ接舷することができるので、燃料受給船は受給燃料タンク内の重質分の割合の高いLNG燃料を荷揚げするために陸付けしなくてよい。更に、重質分の割合の高いLNG燃料を回収した燃料供給船は自身が移動して重質分の割合の高いLNG燃料を貯蔵施設や消費施設・消費地へ搬送することができる。このように、燃料供給船で重質分の割合の高いLNG燃料の回収と搬送とを行うことができるので、燃料受給船に重質分の割合の高いLNG燃料の回収設備が設けられる場合と比較して効率的である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、受給燃料タンク内のLNG燃料の重質分の割合を低く抑えるLNG燃料の移送システム及び方法を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るLNG燃料の移送システムの全体的な構成を示す図である。
図2図2は、送液配管の構成を示す図である。
図3図3は、図1に示すLNG燃料の移送システムで実施されるLNG燃料の供給方法の流れ図である。
図4図4は、第2燃料タンクの高重質分LNG燃料の処理例1を示すLNG燃料の移送システムの概略図である。
図5図5は、第2燃料タンクの高重質分LNG燃料の処理例2を示すLNG燃料の移送システムの概略図である。
図6図6は、第2燃料タンクの高重質分LNG燃料の処理例3を示すLNG燃料の移送システムの概略図である。
図7図7は、第2燃料タンクの高重質分LNG燃料の処理例3を示すLNG燃料の移送システムの概略図である。
図8図8は、第2燃料タンクの重質化LNGの処理例3の変形例を示すLNG燃料の移送システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るLNG燃料の移送システムの一実施形態を説明する。図1に示すLNG燃料3の移送システム11は、燃料供給船12に搭載された供給燃料タンクである第1燃料タンク13内のLNG燃料3を燃料受給船15に搭載された受給燃料タンク16へ移送するように構成されている。更に、LNG燃料3の移送システム11は、燃料供給船12に搭載された第1燃料タンク13とは異なる第2燃料タンク40へ受給燃料タンク16内の液体状のLNG燃料3を移送するように構成されている。燃料受給船15はLNG燃料船であって、LNG燃料3は燃料受給船15で燃料として使用される。
【0019】
LNG燃料3の移送システム11は、第1燃料タンク13及び第2燃料タンク40と受給燃料タンク16とを接続する送液配管14を備える。
【0020】
図2は、送液配管14の構成を示す図である。図2に示すように、送液配管14は、受給側配管14aと、供給側配管14bと、受給側配管14aと供給側配管14bを接続する接続配管14cとで構成される。
【0021】
受給側配管14aは、ヘッダ管150と、ヘッダ管150に接続された返送管151と、同じくヘッダ管150に接続された供給管152とを有する。返送管151の上流側端部は、受給燃料タンク16内の底部に配置された返送ポンプ52と接続されている。返送管151には、第1返送弁41が設けられている。供給管152の下流側端部は受給燃料タンク16内の下部に位置し、供給管152には第1供給弁42が設けられている。
【0022】
供給側配管14bは、ヘッダ管140と、ヘッダ管140に接続された供給管141と、同じくヘッダ管140に接続された返送管142とを有する。供給管141の上流側端部は、第1燃料タンク13内の底部に配置された供給ポンプ17と接続されている。また、供給管141には、第2供給弁43が設けられている。返送管142の下流側端部は第2燃料タンク40内の下部に位置し、返送管142には第2返送弁44が設けられている。
【0023】
接続配管14cは、受給側配管14aのヘッダ管150と供給側配管14bのヘッダ管140とを接続する。接続配管14cと受給側配管14aの接続部、接続配管14cと供給側配管14bの接続部は、いずれも接続/接続解除可能に構成されている。なお、接続配管14cが省略されて、受給側配管14aのヘッダ管150と供給側配管14bのヘッダ管140とが直接的に接続されてもよい。
【0024】
上記構成の送液配管14では、第1燃料タンク13から受給燃料タンク16へ液体状のLNG燃料が流れる燃料供給流路F1、及び、受給燃料タンク16から第2燃料タンク40へ液体状のLNG燃料の流れる燃料返送流路F2が形成可能である。具体的には、第1返送弁41及び第2返送弁44が閉止され、第1供給弁42及び第2供給弁43が開放されることによって、供給管141、ヘッダ管140、接続配管14c、ヘッダ管150、及び供給管152から成る燃料供給流路F1が形成される。また、第1供給弁42及び第2供給弁43が閉止され、第1返送弁41及び第2返送弁44が開放されることによって、返送管151、ヘッダ管150、接続配管14c、ヘッダ管140、及び返送管142から成る燃料返送流路F2が形成される。このように、第1返送弁41、第1供給弁42、第2供給弁43、及び第2返送弁44は、送液配管14の流路を切り替える流路切替装置Dとして機能する。
【0025】
流路切替装置Dの作用によって、送液配管14では、燃料供給流路F1が有効であり且つ燃料返送流路F2が無効である燃料供給状態と、燃料返送流路F2が有効であり且つ燃料供給流路F1が無効である燃料返送状態とを選択的に成立させることができる。送液配管14が燃料供給状態にあるときに供給ポンプ17が稼働すると、第1燃料タンク13から燃料供給流路F1を通じて受給燃料タンク16へ液体状のLNG燃料が移送される。また、送液配管14が燃料返送状態にあるときに返送ポンプ52が稼働すると、受給燃料タンク16から燃料返送流路F2を通じて第2燃料タンク40へ液体状のLNG燃料が移送される。
【0026】
図1に戻って、LNG燃料3の移送システム11は、受給燃料タンク16から気化ガス3aを燃料供給船12へ返送するための送気配管18を更に備える。
【0027】
送気配管18の上流側端部は受給燃料タンク16の上部と接続されている。送気配管18の下流側端部は、第1燃料タンク13の上部及び燃料供給船12に設けられたコンプレッサ20の入口と接続されている。
【0028】
送気配管18を通じて受給燃料タンク16から返送されてきた気化ガス3aの一部又は全部は、コンプレッサ20で圧縮される。コンプレッサ20の出口は、ガス焼却装置21の入口と、エンジン22のガス供給口との各々に接続されている。これにより、コンプレッサ20で圧縮された気化ガス3aは、ガス焼却装置21及びエンジン22の各々に供給される。ガス焼却装置21及びエンジン22は、ともに燃料供給船12に搭載されて、気化ガス処理装置19の役割を果たすものである。
【0029】
ガス焼却装置21は、コンプレッサ20から供給された気化ガス3aを燃焼させて、この燃焼済みガスを排ガス口から大気に放出する。エンジン22は、例えば燃料供給船12の推進力を発生したり、発電用の動力を発生するためのものである。エンジン22は、コンプレッサ20から供給された気化ガス3aを燃料の一部として使用し、この燃焼済みガスが大気へ放出される。このように、燃料供給船12に設けられた気化ガス処理装置19では、送気配管18を介して燃料供給船12に返送された気化ガス3aを直接に大気へ放出せずに、気化ガス3aを燃料として利用してから大気へ放出するように構成されている。
【0030】
次に、上記構成の移送システム11を用いたLNG燃料3の供給方法について説明する。図3は、図1に記載のLNG燃料3の移送システム11で実施されるLNG燃料3の供給方法の流れ図である。
【0031】
図1~3に示すように、先ず、燃料供給船12を燃料受給船15へ接舷して、第1燃料タンク13及び第2燃料タンク40と受給燃料タンク16との間を送液配管14で接続し(ステップS1)、受給燃料タンク16とコンプレッサ20との間を送気配管18で接続する。
【0032】
初期状態においては、流路切替装置Dを構成する各弁41~44は閉止されている。先ず、流路切替装置Dの第1返送弁41及び第2返送弁44が開放されることによって、送液配管14は燃料返送流路F2が有効であり且つ燃料供給流路F1が無効である燃料返送状態とされる。そして、返送ポンプ52が稼働されると、受給燃料タンク16内に残留しているLNG燃料3が、受給燃料タンク16から第2燃料タンク40へ送液配管14を通じて移送される(ステップS2)。以下、受給燃料タンク16が重質化の進んでいないLNG燃料3の供給を受ける前に、受給燃料タンク16内に残留しているLNG燃料3を「残留LNG燃料3r」と便宜的に称する。ここで、受給燃料タンク16の残留LNG燃料3rのうち、全てが移送されてもよいし、一部が移送されてもよい。受給燃料タンク16の残留LNG燃料3rは重質分の割合が高く、その結果、第2燃料タンク40には重質分の割合の高いLNG燃料3bが貯えられる。以下、第2燃料タンク40に貯えられた重質分の割合の高いLNG燃料3を「高重質分LNG燃料3b」と便宜的に称する。
【0033】
返送ポンプ52が停止されて残留LNG燃料3rの移送が終わると、続いて、流路切替装置Dのうち第1返送弁41及び第2返送弁44が閉止され、第1供給弁42及び第2供給弁43が開放されることによって、送液配管14は燃料返送流路F2が無効であり且つ燃料供給流路F1が有効である燃料供給状態に切り替えられる。そして、供給ポンプ17が稼働されると、第1燃料タンク13から受給燃料タンク16へ送液配管14を通じてLNG燃料3が移送される(ステップS3)。第1燃料タンク13から受給燃料タンク16へのLNG燃料の移送時に、コンプレッサ20が稼働されて、受給燃料タンク16内の気化ガス3aが送気配管18を通じてコンプレッサ20へ移送されてもよい。
【0034】
供給ポンプ17が停止されてLNG燃料3の移送が終われば、送液配管14の接続が解除され(ステップS4)、送気配管18の接続が解除される。これにより、燃料供給船12は燃料受給船15から離舷が可能となる。最後に、第2燃料タンク40に貯えられた高重質分LNG燃料3bが処理される(ステップS5)。
【0035】
第2燃料タンク40に貯えられた高重質分LNG燃料3bは、燃料供給船12内で消費されたり、燃料供給船12で消費地まで運ばれて陸揚げされたりして処理される。
【0036】
図4は、第2燃料タンク40の高重質分LNG燃料3bの処理例1を示すLNG燃料3の移送システム11Aを示す図である。図4に例示されたLNG燃料3の移送システム11Aでは、第2燃料タンク40の高重質分LNG燃料3bを、燃料供給船12に搭載された二元燃料ボイラ48へ送るための重質化燃料供給管57を備える。第2燃料タンク40から二元燃料ボイラ48へ送られた高重質分LNG燃料3bは、二元燃料ボイラ48の燃料として利用される。なお、二元燃料ボイラ48は、燃料供給船12に搭載された燃焼装置の一例である。燃料供給船12に搭載された燃焼装置としては、二元燃料ボイラ48の他に、GCU(Gas Combustion Unit)やGCU兼用IGG(Inert Gas Generator)などが例示される。
【0037】
図5は、第2燃料タンク40の高重質分LNG燃料3bの処理例2を示すLNG燃料3の移送システム11Bの概略図である。図5に例示されたLNG燃料3の移送システム11Bは、燃料供給船12を陸付けして、第2燃料タンク40の高重質分LNG燃料3bを陸上に設けられたLNG基地のLNG貯蔵設備49へ荷揚げするように構成されている。ここで、供給側配管14bのヘッダ管140には、供給管143が接続されている。供給管143の上流側端部は、第2燃料タンク40内の底部に配置された送液ポンプ58と接続されている。また、供給管143には第3供給弁60が設けられている。
【0038】
供給側配管14bのヘッダ管140には、荷揚管45が接続される。この荷揚管45の下流側端部はLNG貯蔵設備49内に位置する。このようにして、送液配管14には、第2燃料タンク40から陸上に設けられたLNG貯蔵設備49へ第2燃料タンク40に貯えられたLNG燃料が流れる荷揚流路F3が形成される。
【0039】
第2供給弁43及び第2返送弁44が閉止され、第3供給弁60が開放された状態で送液ポンプ58が稼働されると、第2燃料タンク40内のへ高重質分LNG燃料3bが第2燃料タンク40からLNG基地のLNG貯蔵設備49へ荷揚流路F3を通じて移送される。LNG貯蔵設備49へ送られた高重質分LNG燃料3bは、LNG基地において例えば都市ガスの熱量調整に利用される。
【0040】
図6は、第2燃料タンク40の高重質分LNG燃料3bの処理例3を示すLNG燃料3の移送システム11Cの概略図である。図6に例示されるLNG燃料3の移送システム11Cでは、供給側配管14bのヘッダ管140に、供給管141、返送管142、及び供給管143が接続されている。供給管143の上流側端部は、第2燃料タンク40内の底部に配置された送液ポンプ58と接続されている。
【0041】
第2燃料タンク40には、予め重質化の進んでいないLNG燃料3が貯溜されている。ここに、受給燃料タンク16から送られた重質分の割合の高いLNG燃料3が混入する(但し、重質化の進んでいないLNG燃料3の量は、重質分の割合の高いLNG燃料3の量と比較して十分に多い)。第2燃料タンク40内はポンプのリサーキュレーション運転等の手段により攪拌されて、貯えられたLNG燃料3cは均質化されている。このように、重質分の割合の高いLNG燃料3の混入によって、第2燃料タンク40のLNG燃料3cのメタン価は幾分か低下する。例えばディーゼルサイクルの二元燃料エンジンのように、メタン価の比較的低いLNG燃料を使用可能なエンジンが存在する。第2燃料タンク40に貯えられたLNG燃料3cは、このようなメタン価の低いLNG燃料を使用可能なエンジンを搭載した燃料受給船の燃料タンクに供給されてよい。
【0042】
そこで、図7に示すように、LNG燃料3の移送システム11Cは、第2燃料タンク40から第2の燃料受給船65に搭載された第2の受給燃料タンク50へ液体状のLNG燃料が流れる第2の燃料供給流路F4を形成可能に構成されている。燃料供給船12に設けられた供給側配管14bと、第2の燃料受給船65に設けられた受給側配管14a’と、供給側配管14bと受給側配管14a’を接続する接続配管14cとによって、送液配管14’が構成されている。第2の燃料受給船65に設けられた受給側配管14aは、ヘッダ管160、ヘッダ管160に接続された供給管162を有する。供給管162の下流側端部は第2の受給燃料タンク50内の下部に位置し、供給管162には第4供給弁66が設けられている。上記構成の送液配管14’において、供給管143、ヘッダ管140、接続配管14c、ヘッダ管160、及び供給管162によって第2の燃料供給流路F4が形成されている。
【0043】
第2供給弁43及び第2返送弁44が閉止されるとともに、第3供給弁60及び第4供給弁66が開放された状態で送液ポンプ58が稼働されると、第2燃料タンク40内のLNG燃料3cは第2の燃料供給流路F4を通じて第2の受給燃料タンク50へ移送される。このようにして、第1燃料タンク13内のLNG燃料3よりもメタン価が幾分か低い第2燃料タンク40内のLNG燃料3cは、第2の燃料受給船65において燃料として利用される。
【0044】
上記の移送システム11Cにおいて、第2燃料タンク40に貯えられる混合後のLNG燃料3cのメタン価が目標メタン価となるように、重質分の割合の高いLNG燃料3の第2燃料タンク40への流入量が調整されてもよい。この場合、図8に示すように、送液配管14を通じて受給燃料タンク16から送られてきたLNG燃料3は、メタン価測定装置54を用いてメタン価(又はメタン価の指標)が測定される。続いて、メタン価の測定値と目標メタン価とに基づいて、第2燃料タンク40への高重質分LNG燃料3bの流入量が算出される。そして、算出された流入量の高重質分LNG燃料3bが第2燃料タンク40へ流入するように、調整装置55が動作する。このようにして、高重質分LNG燃料3bが混合した後の第2燃料タンク40のLNG燃料3cのメタン価を調整することができる。
【0045】
(総括)
以上に説明したように、本実施形態のLNG燃料3の移送システム11,11A~11Cは、燃料供給船12に搭載された第1燃料タンク13及び第2燃料タンク40と燃料受給船15に搭載された受給燃料タンク16との間でLNG燃料3を移送するシステムであって、
第1燃料タンク13から受給燃料タンク16へ液体状のLNG燃料3が流れる燃料供給流路F1、及び、受給燃料タンク16から第2燃料タンク40へ液体状のLNG燃料3の流れる燃料返送流路F2を形成可能なように第1燃料タンク13及び第2燃料タンク40と受給燃料タンク16とを接続する送液配管14と、
燃料供給流路F1が有効であり且つ燃料返送流路F2が無効である燃料供給状態と、燃料供給流路F1が無効であり且つ燃料返送流路F2が有効である燃料返送状態とに、送液配管14の流路を切り替える流路切替装置Dと、を備え、
送液配管14が燃料返送状態とされて受給燃料タンク16に残留している液体状のLNG燃料3の一部又は全部が第2燃料タンク40へ移送され、その後、送液配管14が燃料供給状態に切り替えられて第1燃料タンク13から受給燃料タンク16へLNG燃料3が移送されることを特徴としている。
【0046】
また、本発明の一態様に係るLNG燃料3の供給方法は、燃料供給船12に搭載された第1燃料タンク13及び第2燃料タンク40と燃料受給船15に搭載された受給燃料タンク16との間のLNG燃料3の移送方法であって、
受給燃料タンク16に残留している液体状のLNG燃料3の一部又は全部を第2燃料タンク40へ移送し、その後、第1燃料タンク13に貯溜されているLNG燃料3を受給燃料タンク16へ移送する、ことを特徴としている。
【0047】
上記構成のLNG燃料3の移送システム11,11A~11C及びLNG燃料3の供給方法によれば、受給燃料タンク16へLNG燃料3が供給される前に、受給燃料タンク16に残留している重質分の割合の高いLNG燃料3が強制的に排出される。これにより、受給燃料タンク16へより多くの重質化の進んでいないLNG燃料3を供給することができる。また、受給燃料タンク16から重質分の割合の高いLNG燃料3が除かれることによって、重質化の進んでいないLNG燃料3が供給された受給燃料タンク16における重質分の割合の増加が抑制(又は解消)され、重質分の割合を低く抑えることができる。よって、重質化の進んでいないLNG燃料3のメタン価が十分に高くなくても、受給燃料タンク16からエンジンへ送られる燃料のメタン価が所定の下限値を下回ることを防止でき、舶用エンジンの安定した運転に寄与することができる。
【0048】
そして、第2燃料タンク40が燃料供給船12に第1燃料タンク13とは別に設けられることによって、第1燃料タンク13内のLNG燃料3の重質分の割合の増加を防ぐことができ、燃料受給船15では重質分の割合の十分に低いLNG燃料3が受給燃料タンク16に補給されて、メタン価の高い燃料をエンジンへ供給することができる。
【0049】
また、燃料供給船12は海上を移動して燃料受給船15へ接舷することができるので、燃料受給船15は受給燃料タンク16内の重質分の割合の高いLNG燃料3を荷揚げするために陸付けしなくよい。更に、重質分の割合の高いLNG燃料3を回収した燃料供給船12は自身が移動して重質分の割合の高いLNG燃料3を貯蔵施設や消費施設・消費地へ搬送することができる。このように、燃料供給船12で重質分の割合の高いLNG燃料3の回収と搬送とを行うことができるので、陸上や燃料受給船15に重質分の割合の高いLNG燃料3の回収設備が設けられる場合と比較して効率的である。
【0050】
また、上記実施形態に係るLNG燃料3の移送システム11Aは、第2燃料タンク40に貯えられたLNG燃料(高重質分LNG燃料3b)を燃料供給船12に設けられた燃焼装置(例えば、二元燃料ボイラ48)へ送る重質化燃料供給管57を更に備えている。
【0051】
このように、燃料受給船15で発生した高重質分LNG燃料3bを、燃料供給船12で消費することができる。
【0052】
また、上記実施形態に係るLNG燃料3の移送システム11Bでは、送液配管14が第2燃料タンク40に貯えられたLNG燃料(高重質分LNG燃料3b)が第2燃料タンク40から陸上に設けられたLNG貯蔵設備49へ流れる荷揚流路F3を有する。
【0053】
このように、燃料受給船15で発生した高重質分LNG燃料3bを、燃料受給船15で陸上のLNG貯蔵設備49へ搬送して、LNG貯蔵設備49で消費することができる。よって、高重質分LNG燃料3bを舶用燃料としてではなく他の用途でも使用することが可能となる。
【0054】
また、上記実施形態に係るLNG燃料3の移送システム11Cでは、第2燃料タンク40が予め貯蔵されているLNG燃料3cと受給燃料タンク16から移送されたLNG燃料(高重質分LNG燃料3b)とを混合させるように構成されており、送液配管14が第2燃料タンク40から第2の燃料受給船65に搭載された第2の受給燃料タンク50へ液体状のLNG燃料3cが流れる第2の燃料供給流路F4を形成可能である。
【0055】
この構成により、第2燃料タンク40で、予め貯蔵されているLNG燃料3cと受給燃料タンク16から移送された重質分の割合の高いLNG燃料(高重質分LNG燃料3b)とが混合されて、第2燃料タンク40から第2の燃料受給船65に搭載された第2の受給燃料タンク50へLNG燃料3cが移送される、移送方法を実現できる。そして、比較的低いメタン価のLNG燃料を使用可能なエンジンを搭載した第2の燃料受給船65で、第2燃料タンク40に貯えられていたLNG燃料3cを使用することができる。
【0056】
更に、上記の移送システム11Cにおいて、受給燃料タンク16から第2燃料タンク40へ移送されるLNG燃料(高重質分LNG燃料3b)のメタン価を測定するメタン価測定装置54と、メタン価測定装置54の測定値と所定の目標メタン価とに基づいて、第2燃料タンク40に貯えられるLNG燃料3cが目標メタン価となるように第2燃料タンク40へ移送されるLNG燃料(高重質分LNG燃料3b)の量を調整する調整装置55とを更に備えてよい。
【0057】
この構成により、受給燃料タンク16から第2燃料タンク40へ移送される高重質分LNG燃料3bのメタン価を測定し、測定値と所定の目標メタン価とに基づいて、第2燃料タンク40に貯えられるLNG燃料3cが目標メタン価となるように第2燃料タンク40へ移送される高重質分LNG燃料3bの量を調整することができる。このように第2燃料タンク40に貯えられるLNG燃料3cのメタン価を目標メタン価に調整することで、既知のメタン価のLNG燃料3を第2の受給燃料タンク50へ供給することができる。
【0058】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。上記の構成は、例えば、以下のように変更することができる。
【0059】
例えば、上記実施形態において、第2燃料タンク40の高重質分LNG燃料3bの処理例1~3を示したが、これらの処理例1~3の少なくとも2つが組み合わされてもよい。
【0060】
また、例えば、上記実施形態において、流路切替装置Dに含まれる各弁の切替動作は作業者によって行われてよいが、流路切替装置Dに含まれる各弁の切替動作が1つの制御装置で制御されるように構成されていてもよい。この場合、燃料供給船12に制御装置が搭載され、この制御装置に流路切替装置Dに含まれる各弁の駆動部が有線又は無線で電気的に接続される。そして、制御装置は、プロセッサで予め記憶されたプログラムを実行することにより、前述のLNG燃料3の供給方法の流れに沿って切替動作が行われるように流路切替装置Dに含まれる各弁を制御する。
【0061】
また、例えば、上記実施形態において流路切替装置Dには弁41~44が含まれるが、流路切替装置Dの具体的構成は本実施形態に限定されない。第1供給弁42及び第2供給弁43のうち一方が省略されていてもよい。同様に、第1返送弁41及び第2返送弁44のうち一方が省略されていてもよい。更に、流路切替装置Dには弁41~44以外の要素が含まれていてもよい。
【符号の説明】
【0062】
3 :LNG燃料
11,11A~C :移送システム
12 :燃料供給船
13 :第1燃料タンク
14,14' :送液配管
15 :燃料受給船
16 :受給燃料タンク
18 :送気配管
40 :第2燃料タンク
48 :二元燃料ボイラ(燃焼装置の一例)
49 :LNG貯蔵設備
50 :第2の受給燃料タンク
54 :メタン価測定装置
55 :調整装置
57 :重質化燃料供給管
65 :第2の燃料受給船
D :流路切替装置
F1 :燃料供給流路
F2 :燃料返送流路
F3 :荷揚流路
F4 :第2の燃料供給流路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8