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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/33 20060101AFI20240105BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240105BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240105BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 349D
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
H01L33/00 L
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021133782
(22)【出願日】2021-08-19
(65)【公開番号】P2022056364
(43)【公開日】2022-04-08
【審査請求日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0127528
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】キム ドジン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソク
(72)【発明者】
【氏名】ジュ ソンファン
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2020-0075311(KR,A)
【文献】特開2012-227369(JP,A)
【文献】特開2018-101785(JP,A)
【文献】特開2005-311364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/33
G09F 9/30
H01L 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
X軸方向に対する横長さ及びY軸方向に対する縦長さを有する発光ダイオードLED素子と、
前記LED素子と連結された駆動素子と、
前記LED素子の下部に重畳した位置に反射機能層とを含み、
前記反射機能層は、
前記LED素子と重畳する中心領域と、
前記LED素子の横長さまたは縦長さより小さなスケールを含むとともに、前記反射機能層の縁領域である外郭領域と、
前記中心領域と前記外郭領域との間の周辺領域とを含む、表示装置。
【請求項2】
前記反射機能層の前記外郭領域は、前記スケールで全て満たされた、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記スケールは、前記反射機能層の真ん中に関する前記LED素子の横及び縦長さに対応する外郭領域を除く領域に位置した、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記スケールは、互いに異なる大きさを有するスケールを少なくとも二つ以上含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記スケールは、互いに異なる大きさを有するスケールを二つ含み、
前記二つのスケールのうちの他方より大きなスケールは、前記LED素子の横または縦の移動偏差のうち移動偏差がさらに大きな方向に配置された、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記スケールは、凹部及び凸部を含む四角形の形態または三角形の形態である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記反射機能層は、AlまたはAgを含む多重層の金属物質である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記反射機能層のXY軸の平面上の大きさは、前記LED素子のXY軸の平面上の大きさより大きい、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
p電極及びn電極を含む発光ダイオードLED素子と、
前記LED素子と連結された駆動素子と、
前記LED素子をカバーし、第1ホール、第2ホール、第3ホール、及び第4ホールを含む絶縁層と、
前記絶縁層上で前記LED素子の周辺に位置した反射機能層とを含み、
前記反射機能層は、前記LED素子の横の長さまたは縦の長さより小さなスケールを含む縁領域を含み、
前記反射機能層は、前記絶縁層の前記第1ホールおよび前記第2ホールに重畳する、
表示装置。
【請求項10】
前記反射機能層は、反射性の物質を含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1ホールは前記駆動素子を露出させ、前記第2ホールは共通配線を露出させ、
前記第3ホールは前記p電極を露出させ、前記第4ホールは前記n電極を露出させる、請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
前記駆動素子は、アクティブ層、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含み、
前記共通配線は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極と同一層に配置された、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記反射機能層は前記第1ホール及び前記第2ホールの外側傾斜面に配置された、請求項9に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、表示装置に関し、より詳細には、発光ダイオード(LED;Light emitting diode)を利用した表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置と有機発光表示装置は、高解像度の画面を提供でき、軽量薄型が可能であるという長所により、日常的な電子機器、例えば、携帯電話、ノートパソコン等の画面に多く適用されている。その結果、適用範囲は次第にしされている。
【0003】
ただし、液晶表示装置と有機発光表示装置は、表示装置で映像が表示されない領域であってユーザに視認されるベゼル(bezel)領域の大きさを減少させることには制限がある場合がある。例えば、液晶表示装置の場合、液晶を密封し、上部基板と下部基板を合着するためにシーラント(sealant)が使用されなければならないので、ベゼル領域の大きさを減少させることに制限がある場合がある。また、有機発光表示装置の場合、有機発光素子が有機物質からなり、水分または酸素に非常に脆弱で有機発光素子を保護するための封止部が配置されなければならないので、ベゼル領域の大きさを減少させることに制限がある場合がある。そこで、複数個の液晶表示パネルまたは複数個の有機発光表示パネルをタイル状に配置して超大型画面を具現する場合、互いに隣接するパネル間のベゼル領域がユーザに容易に視認される問題がある。
【0004】
これに対する代案として小型LEDを発光素子に使用する表示装置が研究されている。LEDは、有機物質でない無機物質からなるので、信頼性に優れて液晶表示装置や有機発光表示装置に比して寿命が長い。また、LEDは、点灯速度が速いだけではなく、発光効率がよく、耐衝撃性が強くて安定性に優れ、高輝度の映像を表示できるため、超大型画面に適用されるのに適した素子である。
【0005】
このような小型LEDを含む表示装置に対する様々な方面の探索が進行しており、一部では製造工程で発生可能な不良を減少させるための表示装置の研究が盛んになされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2018-101785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
小型LEDを利用した表示装置において、複数の発光ダイオードは、成長基板で形成される。そして、成長基板と別途の基板に発光ダイオードを駆動させるための駆動素子が形成される。駆動素子が形成された基板をTFT(薄膜トランジスタ)基板とするとき、複数の発光ダイオードを成長基板から分離してTFT基板に移して駆動素子と連結させる過程が必要となる。これを転写工程と呼ぶことができ、小型LEDを利用した表示装置を具現するためには、転写工程が必須な工程に該当する。
【0008】
転写工程で一般的に発生する問題は、発光ダイオードの位置が誤整列され得ることである。発光ダイオードを転写する時は、複数個を一度に転写することとなり、転写する過程を数回経た後に表示パネルを具現できる。仮に、装備のセッティング値が誤っていた場合、誤整列された発光ダイオードが表示パネルに配置され、発光ダイオードと駆動素子を電気的に連結させる工程を終えて点灯して検査するとき、暗点で表示される画素を見つけることで発光ダイオードの誤整列を検出できる。暗点で表示される画素を観察したとき、発光ダイオードの外観状態には異常がないが、数μmのアライン(align)差で点灯されないということが分かる。従って、発光ダイオードをTFT基板に転写する過程中に発光ダイオードの誤整列を検出し、不良を早期に見つけて、工程時間を減らし、不良率を下げる必要がある。
【0009】
本明細書の実施例に係る解決課題は、発光ダイオードの転写過程で発生し得る発光ダイオードの誤整列を早期に検出できる表示装置を提供することである。
【0010】
本明細書の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書の一実施例に係る表示装置において、表示装置は、基板、基板上に配置されたX軸方向に対する横長さ及びY軸方向に対する縦長さを有する発光ダイオード素子、基板上に配置されて発光ダイオード素子と連結された駆動素子、及び発光ダイオード素子の上部または下部に重畳して位置した反射機能層を含む。反射機能層は、発光ダイオード素子と重畳された中心領域、発光ダイオードの横または縦長さより小さなスケールを含む外郭領域、及び中心領域と外郭領域との間の周辺領域を含む。これによって、発光ダイオード素子が基板上に取り付けられた位置及び誤整列の程度を確認して発光ダイオード素子と駆動素子の接触不良を改善できる。
【0012】
本明細書の一実施例に係る表示パネルにおいて、基板、基板上に配置されたp電極及びn電極を含む発光ダイオード素子、基板上に配置されて発光ダイオード素子と連結された駆動素子、発光ダイオードをカバーし、第1ホール、第2ホール、第3ホール、及び第4ホールを含む絶縁層、及び絶縁層上で発光ダイオード素子の周辺に位置した測定器を含む。測定器は、第1ホール及び第2ホールと重畳された補助領域、及び発光ダイオード素子の横または縦の長さより小さなスケールを含むガイド領域を含む。これによって、発光ダイオード素子が基板上に取り付けられた位置及び誤整列の程度を確認して発光ダイオード素子と駆動素子の接触不良を改善できる。
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0013】
本明細書の実施例によれば、発光ダイオード素子と重畳するように測定器を配置することで、発光ダイオード素子を基板に転写させた後、発光ダイオード素子の誤整列の有無を容易に確認することができる。
【0014】
そして、本明細書の実施例によれば、測定器は、反射性物質を含むことで発光ダイオード素子から発光した光を上部に反射させられる。
【0015】
以上において、発明が解決しようとする課題、課題を解決するための手段、発明の効果に記載した明細書の内容が請求項の必須な特徴を特定するものではないので、請求項の権利範囲は、明細書の内容に記載された事項によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本明細書の一実施例に係る表示装置の平面図である。
図2】本明細書の一実施例に係る表示装置の一部を示した断面図である。
図3】本明細書の一実施例に係る表示装置の一部を示した断面図である。
図4図2及び図3に示された表示装置の多様な実施例に係る測定器の平面図である。
図5図2及び図3に示された表示装置の多様な実施例に係る測定器の平面図である。
図6図2及び図3に示された表示装置の多様な実施例に係る測定器の平面図である。
図7】本明細書の一実施例に係る測定器に含まれたスケールの詳細図である。
図8】本明細書の一実施例に係る測定器に含まれたスケールの詳細図である。
図9】本明細書の一実施例に係る測定器に含まれたスケールの詳細図である。
図10】本明細書の一実施例に係る測定器に含まれたスケールの詳細図である。
図11】本明細書の一実施例に係る測定器に含まれたスケールの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形状に具現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0018】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0019】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0020】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
時間関係についての説明である場合、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」等と時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、連続的ではない場合も含むことができる。
【0021】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0022】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0023】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0024】
図面で示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の大きさ及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0025】
本明細書の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0026】
以下、添付の図面を参照して、本明細書の実施例に係る表示装置について説明する。
【0027】
図1は、本明細書の一実施例に係る表示装置の平面図であり、図2及び図3は、本明細書の一実施例に係る表示装置の一部を示した断面図である。
【0028】
図1に示された表示装置100は、表示領域AA及び非表示領域NAを含む。表示領域AAには、複数の画素PXを備え、非表示領域NAには、画素PXと画素駆動部を連結するためのパッド部が位置する。この場合、非表示領域NAは、発明の説明のために区分しただけであり、非表示領域NAがユーザの目に視認されるベゼル領域を意味する必要はない。例えば、非表示領域NAの幅は、表示領域AAに配置された隣接した画素PXの間の間隔の半分以下であってよい。本明細書の表示装置100をタイル状に複数個配置する場合、表示装置100間の間隔が視認されないゼロベゼルを具現でき、これによってタイリングされた複数の表示装置100は一つの大型パネルに認知され得る。従って、本発明の一実施例に係る表示装置100において、非表示領域NAを定義できる領域を含まなくてもよい。
【0029】
画素PXは、光が発光する個別単位であって、複数の発光素子及び複数の発光素子を個別的に駆動するための複数の画素回路を含むことができる。
【0030】
一つの画素PXは、それぞれ異なる色に発光する複数の発光素子で構成された単位画素と定義され得る。例えば、画素PXは、赤色、緑色、及び青色にそれぞれ発光する発光素子を含むことができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、画素PXは、一つの発光素子で構成されたサブ画素とも定義され得る。一方、発光素子として、無機物質で構成された発光ダイオード140が使用され得る。一般に、発光ダイオード140は、その大きさが100マイクロメートル(μm)以下であればマイクロLED(Micro LED)と命名され、その大きさが100マイクロメートル(μm)以上であればミニLED(Mini LED)と命名される。
【0031】
画素回路は、複数の半導体素子120を含むことができる。画素PXに含まれた発光ダイオード140及び半導体素子120は、ゲート配線GL及びデータ配線DLのような複数の配線を通してゲート制御回路及びデータ制御回路等が含まれた画素駆動部と連結され得る。
【0032】
発光ダイオード140、画素回路、及び複数の配線等は、基板110の上部に配置され、画素駆動部は、基板110の下部に配置され得る。そして、基板110の側面には、画素PX及び画素駆動部を連結する複数の連結配線が配置され得る。
【0033】
図2は、半導体素子120、発光ダイオード140、及びそれを囲む構造物を示した垂直断面図である。図2を参照すると、本明細書の一実施例に係る表示装置100は、基板110、半導体素子120、ゲート絶縁層131、パッシベーション層132、反射機能層170A、接着層133、発光ダイオード140、第1絶縁層150、及び連結電極161、162を含むことができる。
【0034】
基板110は、多様な機能要素を支持する基板であって、絶縁物質であってよい。例えば、基板110は、ガラスまたはポリイミド(polyimide)を含むことができる。基板110が可撓性(flexibility)を有する場合、基板110は、基板110を補強するために基板110の後面に結合されたバックプレートをさらに含むことができる。バックプレートは、プラスチック材質、例えば、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)材質を含むことができる。
【0035】
基板110上には、半導体素子120が配置される。半導体素子120は、表示装置100の駆動素子として使用され得る。半導体素子120は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT;Thin film transistor)、N型金属酸化膜半導体(NMOS;N-channel metal oxide semiconductor)、P型金属酸化膜半導体(PMOS;P-channel metal oxide semiconductor)、相補性金属酸化膜半導体(CMOS;Complementary metal oxide semiconductor)、電界効果トランジスタ(FET;Field effect transistor)等であってよいが、これに制限されない。以下においては、複数の半導体素子120が薄膜トランジスタであると仮定して説明するが、これには限定されない。
【0036】
半導体素子120は、ゲート電極121、アクティブ層122、ソース電極123、及びドレイン電極124を含む。
【0037】
基板110上にゲート電極121が配置される。ゲート電極121は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、またはこれらの合金で構成され得るが、これには限定されない。
【0038】
ゲート電極121上にゲート絶縁層131が配置される。ゲート絶縁層131は、ゲート電極121とアクティブ層122を絶縁させるための層であり、絶縁物質からなり得る。例えば、ゲート絶縁層131は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複数の層に構成され得るが、これには限定されない。
【0039】
ゲート絶縁層131上にアクティブ層122が配置される。例えば、アクティブ層122は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコン等からなり得るが、これには限定されない。
【0040】
アクティブ層122上にソース電極123及びドレイン電極124が互いに離隔されて配置される。ソース電極123及びドレイン電極124は、アクティブ層122と電気的に連結され得る。ソース電極123及びドレイン電極124は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、またはこれらの合金で構成され得るが、これには限定されない。
【0041】
半導体素子120上にパッシベーション層132が配置される。パッシベーション層132を備えることで、パッシベーション層132の下部に配置される要素、例えば、半導体素子120を保護することができる。パッシベーション層132は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複数の層に構成され得るが、これには限定されない。パッシベーション層132は、半導体素子120と第1連結電極161を電気的に連結するための第1ホールH1、及び共通配線CLと第2連結電極162を電気的に連結するための第2ホールH2を含むことができる。
【0042】
基板110と半導体素子120との間には、バッファ層が配置され得る。バッファ層は、基板110から水分または不純物が基板110の上部に拡散されることを最小化できる。バッファ層は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複数の層に構成され得るが、これには限定されない。
【0043】
基板110またはバッファ層上にゲート配線GLが配置される。ゲート配線GLは、ゲート電極121と同一層上に配置され得、ゲート配線GLは、ゲート電極121と同じ物質からなり得る。ゲート配線GLは、表示領域AA及び非表示領域NAで一方向に延び得る。
【0044】
ゲート絶縁層131上にデータ配線DLが配置される。データ配線DLは、ソース電極123またはドレイン電極124と同一層上に配置され得、データ配線DLは、ソース電極123またはドレイン電極124と同じ物質からなり得る。データ配線DLは、表示領域AA及び非表示領域NAで一方向に延び得、ゲート配線GLとは異なる方向に延び得る。
【0045】
また、ゲート絶縁層131上に共通配線CLが配置される。共通配線CLは、発光ダイオード140に共通電圧を印加するための配線であり、ゲート配線GLまたはデータ配線DLと離隔されて配置され得る。共通配線CLは、ゲート配線GLまたはデータ配線DLと同じ方向に延び得る。共通配線CLは、ソース電極123及びドレイン電極124と同じ物質からなるか、ゲート電極121と同じ物質からなり得る。
【0046】
パッシベーション層132上には、反射機能層170Aが配置される。反射機能層170Aは、発光ダイオード140の発光効率を向上させるための層である。反射機能層170Aは、発光ダイオード140で発光した光のうち基板110側に向かった光を表示装置100の上部に反射させて表示装置100の外部に放出する。反射機能層170Aは、高い反射率を有し、かつ食刻による損傷に強い金属物質からなり得る。例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等を含むことができる。純粋な銀(Ag)またはアルミニウム(Al)は、酸素または窒素と反応して反射度が低下し得るので、反射機能層170Aは、ITO/Al/ITOまたはITO/Ag/ITOの多重層に形成されるか、パラジウム(Pd)や銅(Cu)の不純物を添加して形成され得る。
【0047】
反射機能層170A上に接着層133が配置される。接着層133は、基板110上に発光ダイオード140を固定させるための層であり、金属物質からなる反射機能層170Aと発光ダイオード140を絶縁できる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、発光ダイオードが下部の一電極が露出された構造であるバーチカルタイプである場合、接着層133は、発光ダイオードの一電極と反射機能層170Aが電気的に連結され得るように、接着層133は、伝導性物質を含んでもよい。接着層133は、熱硬化物質または光硬化物質からなり得、接着層133は、接着性ポリマー、エポキシレジスト、UVレジン、ポリイミド系列、アクリレート系列、ウレタン系列、ポリジメチルシロキサン(PDMS)のいずれか一つで選択され得るが、これには限定されない。
【0048】
接着層133は、半導体素子120と第1連結電極161を電気的に連結するための第1ホールH1、及び共通配線CLと第2連結電極162を電気的に連結するための第2ホールH2を含むことができる。この場合、接着層133に含まれた第1ホールH1及び第2ホールH2は、パッシベーション層132に含まれた第1ホールH1及び第2ホールH2より大きな直径を有し得る。接着層133は、図2に示されたように、基板110の前面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、接着層133は、発光ダイオード140と重畳されるようにアイランド状にパターニングされてもよい。
【0049】
発光ダイオード140は、接着層133上に反射機能層170Aと重畳するように配置される。発光ダイオード140は、n型層141、活性層142、p型層143、n電極145、p電極144、及び封止膜146を含む。以下においては、発光ダイオード140がラテラル(lateral)構造のLEDであるものと説明するが、これには限定されない。例えば、本明細書の一実施例に係る表示装置100は、バーチカル(vertical)構造のLEDである発光ダイオード140を含んでもよい。
【0050】
n型層141は、負の電荷を有する自由電子がキャリアとして移動して電流が生じる半導体層であって、n-GaN系物質からなり得る。n-GaN系物質は、GaN、AlGaN、InGaN、AlInGaN等であってよく、n型層141のドーピングに使用される不純物としては、Si、Ge、Se、Te、C等が使用され得る。そして、場合によって、成長基板とn型層141との間には、ドーピングされていないGaN系半導体層のようなバッファ層がさらに形成され得る。
【0051】
活性層142は、n型層141上に配置され、井戸層と、井戸層よりバンドギャップの高い障壁層とを有する多重量子井戸(MQW;Multi quantum well)構造を有し得る。例えば、活性層142は、InGaN/GaN等の多重量子井戸構造を有し得る。
【0052】
p型層143は、正の電荷を有する正孔がキャリアとして移動して電流が生じる半導体層であって、p-GaN系物質からなり得る。p-GaN系物質は、GaN、AlGaN、InGaN、AlInGaN等であってよく、p型層143のドーピングに使用される不純物としては、Mg、Zn、Be等が使用され得る。
【0053】
p型層143上には、オーミック接触(ohmic contact)を形成するためにp電極144が配置される。p電極144は、ITO(Indium tin oxide)またはIZO(Indium zinc oxide)等のような透明導電物質であってよいが、これには限定されない。そして、n型層141上には、オーミック接触のためのn電極145が配置される。n電極145は、p電極144と同じ物質からなり得る。
【0054】
n型層141及びp型層143上には、n型層141及びp型層143を保護するための封止膜146が配置される。封止膜146は、保護層とも称され得、SiO、Siまたはレジン(resin)からなり得る。封止膜146は、発光ダイオード140の下部を除く発光ダイオード140の全面に配置され得る。ただし、封止膜146によりp電極144及びn電極145の一部が露出され、p電極144は露出された領域を通して第1連結電極161とオーミック接触し、n電極145は露出された領域を通して第2連結電極162とオーミック接触する。いくつかの実施例において、発光ダイオード140の側面の少なくとも一部には、封止膜146が形成されなくてよい。特に、p型層143なしにn型層141だけが位置する発光ダイオード140の一側面には、封止膜146が形成されなくてよく、このような発光ダイオード140は、n型層141が露出されたまま基板110上に配置され得る。
【0055】
第1絶縁層150は、半導体素子120上に配置される。第1絶縁層150は、フォトアクリル(photo acryl)、ポリイミド(polyimide)、ベンゾシクロブテン系樹脂(benzocyclobutene resin)、アクリレート系樹脂(acrylate)等の有機物質からなり得るが、これには限定されない。
【0056】
第1絶縁層150は、基板110の前面を覆うように配置され得る。また、第1絶縁層150は、発光ダイオード140の側面に隣接して配置されることで発光ダイオード140を基板110上にさらに強く固定できる。第1絶縁層150は、半導体素子120と第1連結電極161を電気的に連結するための第1ホールH1、及び共通配線CLと第2連結電極162を電気的に連結するための第2ホールH2を含むことができる。この場合、第1絶縁層150に含まれた第1ホールH1及び第2ホールH2は、接着層133に含まれた第1ホールH1及び第2ホールH2より大きな直径を有し得る。
【0057】
第1絶縁層150は、複数の発光ダイオード140の間を平坦化できる。第1絶縁層150は、半導体素子120及び反射機能層170A等による基板110上の段差を補償して連結電極161、162が半導体素子120及び共通配線CLと円滑に連結できるようにする。
【0058】
第1絶縁層150は、発光ダイオード140の側部だけではなく、上部を囲むように配置される。従って、第1絶縁層150は、基板110上に整列された発光ダイオード140を基板110上にさらに堅固に固定できる。このために、第1絶縁層150の高さは、発光ダイオード140の最大高さより高くてよい。図2に示された発光ダイオード140は、n型層141上にp型層143が位置するバーチカルタイプのLEDであり、この場合、第1絶縁層150の高さは、p型層143、p電極144、または封止膜146より高くてよい。
【0059】
図2は、発光ダイオード140及び発光ダイオード140の周辺の構造物のY-Z平面を示す垂直断面図である。第1絶縁層150は、第3ホールH3と第4ホールH4を含む。第3ホールH3は、p電極144を露出させ、第4ホールH4は、n電極145を露出させる。p電極144及びn電極145は省略され得、この場合、第3ホールH3は、p型層143の一部を露出させ、第4ホールH4は、n型層141の一部を露出させる。p電極144がn電極145より高い所に位置するので、第3ホールH3の深さは、第4ホールH4の深さより小さくてよい。そして、第3ホールH3により露出されたp電極144の領域は、第4ホールH4により露出されたn電極145の領域より大きくてよい。
【0060】
第1連結電極161が第1絶縁層150及び発光ダイオード140上に配置される。第1連結電極161は、第3ホールH3を通して発光ダイオード140のp電極144と薄膜トランジスタ120を電気的に連結させる。第1連結電極161は、第1ホールH1を通してソース電極123と電気的に連結され、第3ホールH3を通してp型層143と電気的に連結される。第1連結電極161は、表示装置100が前面発光タイプである場合は、透明導電性物質からなり、表示装置100が背面発光タイプである場合は、反射性導電物質からなり得る。透明導電性物質は、ITO(Indium tin oxide)またはIZO(Indium zinc oxide)等となり得るが、これには限定されない。反射性導電物質は、Al、Ag、Au、Pt、またはCu等となり得るが、これには限定されない。
【0061】
第2連結電極162が第1絶縁層150及び発光ダイオード140上に配置される。第2連結電極162は、第1連結電極161と離隔されて配置され、発光ダイオード140のn電極145と共通配線CLを電気的に連結させる。第2連結電極162は、第2ホールH2を通して共通配線CLと電気的に連結され、第4ホールH4を通してn型層141と電気的に連結される。第2連結電極162は、発光ダイオード140の種類によって反射性導電物質からなるか、第1連結電極161と同じ物質からなり得る。反射性導電物質は、Al、Ag、Au、Pt、またはCu等となり得るが、これには限定されない。
【0062】
発光ダイオード140は、基板110上へ移動された後、一定圧力が加えられることで接着層133上に1次的に接着する。この過程で一部の発光ダイオード140の位置が定位置から上下左右に移動されるか回転して誤整列され得る。また、発光ダイオード140は、転写装備により基板110上へ移動されるが、転写装備のアラインエラー等の理由で基板110上に誤配置されることもある。前記のように、一実施例に係る発光ダイオード140は、基板110上に誤整列または誤配置されたまま固定され得、この場合、第3ホールH3及び第4ホールH4がそれぞれp電極144及びn電極145上でない他の位置に形成され、発光ダイオード140と半導体素子120が互いに電気的に連結されない問題が発生し得る。
【0063】
図2に示された表示装置100は、発光ダイオード140の下部に反射機能層170Aが配置された構造であり、図3に示された表示装置100は、発光ダイオード140の下部及び側面に反射層RF及び反射機能層170Bが配置された構造である。図3に示された表示装置100は、図1及び図2に示された表示装置100と比較して反射層RF及び反射機能層170Bの配置及び構造のみが異なるだけで、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略または簡略化する。
【0064】
図2を参考にすると、先に説明したように、反射機能層170Aは、発光ダイオード140の下部に配置され、発光ダイオード140の下部に向かった光を上部に反射させる役割を果たす。本明細書の一実施例に係る表示装置100に含まれた反射機能層170Aは、光を反射させる役割だけではなく、発光ダイオード140が取り付けられた位置を確認できる測定器の役割も果たす。本明細書の一実施例に係る反射機能層170Aは、測定器と命名できる。計測器170Aは、発光ダイオード140が取り付けられる位置に発光ダイオード140の平面上の大きさより広い形態に発光ダイオード140と重畳されるように配置される。計測器170Aは、発光ダイオード140が取り付けられた位置を計るためのスケールを含む。
【0065】
図3を参考にすると、本明細書の一実施例に係る表示装置100は、図2の反射機能層170Aが配置された位置に反射層RFが位置し、発光ダイオード140の側面に反射機能層170Bが配置される。反射層RFは、単に発光ダイオード140の下部に向かった光を上部に反射させる役割を果たすために発光ダイオード140の下部に配置される。そして、反射機能層170Bが発光ダイオード140の側面に配置される。
【0066】
具体的には、第1連結電極161及び第2連結電極162上に第2絶縁層152が配置される。第2絶縁層152は、フォトアクリル(photo acryl)、ポリイミド(polyimide)、ベンゾシクロブテン系樹脂(benzocyclobutene resin)、アクリレート系樹脂(acrylate)等の有機物質からなり得るが、これには限定されない。第2絶縁層152は、基板110の前面を覆うように配置され得る。第2絶縁層152は、第1ホールH1及び第2ホールH2と同じ位置にそれぞれ形成されたホールを含むことができる。第2絶縁層152に含まれたホールは、発光ダイオード140の活性層142を通ってn型層141の側面と重畳されるある一箇所までの深さに形成され得る。ただし、第2絶縁層152に形成されたホールは、それぞれ第1連結電極161または第2連結電極162を露出しない。
【0067】
第2絶縁層152のホールには、それぞれ反射機能層170Bが形成される。反射機能層170Bは、ホールの外側傾斜面の周りに沿って配置され、一部は第2絶縁層152上にも配置される。反射機能層170Bが第2絶縁層152に含まれたホールの外側傾斜面に配置されて初めて発光ダイオード140の側面から向かってくる光を完全に反射させられる。第2絶縁層152は、反射機能層170Bをそれぞれ第1連結電極161または第2連結電極162と短絡しないようにする。
【0068】
反射層RF及び反射機能層170Bは、高い反射率を有する金属物質からなり得る。例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等を含むことができる。純粋な銀(Ag)は、酸素または窒素と反応して反射度が低下し得るので、反射機能層170Aは、ITO/Ag/ITOまたはITO/Al/ITOの多重層に形成されるか、パラジウム(Pd)や銅(Cu)の不純物を添加して形成され得る。反射層RF及び反射機能層170Bは、発光ダイオード140の下部及び側面に向かう光を上部に反射させる役割を果たす。本明細書の一実施例に係る表示装置100に含まれた反射機能層170Bは、光を反射させる役割だけではなく、発光ダイオード140が取り付けられた位置を確認できる計測器の役割も果たす。本明細書の一実施例に係る反射機能層170Bは、計測器と命名できる。計測器は、発光ダイオード140の側面を囲むように配置され、発光ダイオード140が取り付けられた位置を計るためのスケールを含む。
【0069】
図2及び図3において示された断面図によれば、反射機能層170A、170Bの位置は、発光ダイオード140の下部または側面と定義され得、このような反射機能層170A、170Bの詳細な構造は、図4図5、及び図6の平面図を通して説明する。
【0070】
図4図5、及び図6は、図2及び図3に示された表示装置の多様な実施例に係る計測器の平面図である。
【0071】
図4を参照すると、本明細書の一実施例に係る表示装置100に含まれた反射機能層170Cの平面図である。反射機能層170CがX-Y平面上にあると仮定するとき、発光ダイオード140は、Z軸上に位置し得る。
【0072】
本明細書の一実施例に係る表示装置100に含まれた反射機能層170Cは、中心領域CA、周辺領域PA、及び外郭領域OAに区分できる。中心領域CAは、誤整列なしに発光ダイオード140が位置する時に重畳される部分であり、物理的に反射機能層170Cの中心を含む領域である。
【0073】
反射機能層170Cは、X軸上で幅が最も広い部分の長さをWb、Y軸上で幅が最も広い部分の長さをLbと定義できる。Wbを半分に分けるY軸方向の仮想の線とLbを半分に分けるX軸上の仮想の線が出会う部分が反射機能層170Cの中心であり、反射機能層170Cの中心に発光ダイオード140の中心を重畳させたとき、発光ダイオード140と重畳された領域を中心領域CAといえる。
【0074】
反射機能層170Cは、縁領域である外郭領域OAを含むことができる。外郭領域OAは、スケールSbが配置された領域である。スケールSbは、凹部Trと凸部Crを含むことで発光ダイオード140が取り付けられた位置を直観的に分かるようにする。凹部Trと凸部Crをそれぞれ一つずつ含む構造を単位スケールSbというとき、外郭領域OAには、このような単位スケールSbが複数個配置される。外郭領域OAはスケールを含むので、ガイド領域ということもできる。
【0075】
反射機能層170Cは、先に説明した中心領域CAと外郭領域OAとの間に位置した周辺領域PAを含むことができる。中心領域CA及び周辺領域PAは、主に発光ダイオード140の光を反射させて上部に放出する。
【0076】
図4を参照すると、反射機能層170Cの外郭領域OAのうち中心領域CAに対応する領域には、スケールSbを含まなくてよい。例えば、発光ダイオード140の縦長さが横長さより長い場合、誤整列されていない発光ダイオード140は、横がX軸上に、縦がY軸上に配置され得る。この場合、発光ダイオード140の横長さをWm、縦長さをLmというとき、反射機能層170Cの外郭領域OAでWm及びLmにそれぞれ対応する領域であるWbn及びLbnには、スケールSbを含まなくてよい。
【0077】
発光ダイオード140を基板110に転写させるようになると、誤整列されなければ反射機能層170Cの中心領域CAと重畳して配置されるが、誤整列が発生すると、反射機能層170Cの中心領域CA及び周辺領域PAと重畳して配置され得る。発光ダイオード140を基板110に転写させる工程は、反射機能層170Cの中心領域CAと重畳させるための努力によるものであるので、外郭領域OAで中心領域CAに対応する領域には、スケールSbを含まないことが効果的であり得る。この場合、反射機能層170CのLbn領域及びWbn領域に隣接して配置されたスケールSbは、凸部Crが先に配置され得るようにする。
【0078】
図4に示された一実施例に係る表示装置100に含まれた発光ダイオード140及び反射機能層170Cの位置関係を検討すると、発光ダイオード140は、反射機能層170Cの中心領域CAで-X軸方向、+Y軸方向に移動して配置されている。
【0079】
本明細書の一実施例に係る表示装置100の場合、発光ダイオード140を基板110上に転写した後に検査者が目視で発光ダイオード140の誤整列の程度を確認することができる。単位スケールSbに含まれた凸部Crと凹部Trの長さが同一である場合、図4によれば、発光ダイオード140が誤整列された程度は、X軸方向及びY軸方向のいずれも1個の単位スケールSbの半分の長さを越えていない。スケールSbの大きさによって、図4の実施例は、不良と見なされることも、良品と見なされることもある。単位スケールSbの大きさについては、後で詳細に説明する。仮に、不良であれば、発光ダイオード140の転写工程を中断し、誤整列を補正するための作業を実施した後、転写工程を続けることで、工程時間を短縮し、コストを節減できる。
【0080】
図5を参照すると、反射機能層170Dは、先に説明した図4の反射機能層170CのLbn領域及びWbn領域が存在せず、反射機能層170Dの外郭領域OAの全ての領域にスケールSbが連続的に配置される。この場合、X軸及びY軸に配置されたスケールSbは、それぞれ中心スケールCSbを含むことができる。中心スケールCSbは、外郭領域OAで反射機能層170Dの中心と対応する領域に配置される。図5においては、中心スケールCSbを凹部Trに具現したが、これに限定されず、凸部Crに具現されてもよい。
【0081】
図5に示された一実施例に係る表示装置100に含まれた発光ダイオード140及び反射機能層170Dの位置関係を検討すると、発光ダイオード140は、反射機能層170Dの中心領域CAで-X軸方向に移動され、反時計回りに回転して配置されている。検査者は、スケールSb及び中心スケールCSbを通して発光ダイオード140がX軸方向に移動された程度及び回転した角度θを確認することができる。発光ダイオード140が回転した角度θは、図5に示されたように、発光ダイオード140が回転することで発光ダイオード140の一面をX軸及びY軸に対応させて仮想の直角三角形を設けることで見出すことができる。これを通じて、検査者は、発光ダイオード140の取り付け位置が不良を引き起こすか否かを判断できる。
【0082】
先に説明した図4及び図5の場合、スケールSbの大きさが全て同一である場合を説明した。これに対して、図6の反射機能層170Eの場合、X軸方向に沿って設けられた外郭領域OAにあるスケールSbの大きさは、Y軸方向に沿って設けられた外郭領域OAにあるスケールSbの大きさと互いに異なる。この場合、X軸方向に沿って設けられた外郭領域OAにあるスケールSbの大きさが、Y軸方向に沿って設けられた外郭領域OAにあるスケールSbの大きさより大きな場合を示したが、これには限定されない。ただし、同じ軸に沿って設けられたスケールSbの大きさは同一であってよい。そして、図6の反射機能層170Eは、先に説明した図4の反射機能層170CのようにスケールSbが配置されていないLbn領域及びWbn領域を含むように示されたが、これに限定されず、図5のように外郭領域OAに沿ってスケールSbが連続的に配置されてもよい。
【0083】
スケールSbの大きさは、発光ダイオード140の移動偏差によって異なるように具現され得る。図6の反射機能層170Eは、発光ダイオード140の取り付けの際、X軸移動がY軸移動より大きく発生する場合である。この場合、発光ダイオード140のX軸方向に移動される程度がY軸方向に移動される程度より大きいため、X軸方向に配置されたスケールSbの精度は、Y軸方向に配置されたスケールSbの精度より高い必要はない。従って、反射機能層170EでX軸方向に沿って配置されたスケールSbの大きさを、Y軸方向に沿って配置されたスケールSbの大きさより大きく具現できる。
【0084】
図6に示された一実施例に係る表示装置100に含まれた発光ダイオード140及び反射機能層170Eの位置関係を検討すると、発光ダイオード140は、反射機能層170Eの中心領域CAで+X軸方向、-Y軸方向に移動されて配置されている。図6によれば、発光ダイオード140が誤整列された程度は、X軸にX軸方向に配置された単位スケールSbの凸部Cr1個と凹部Trの半分を合わせた程度であり、Y軸にY軸方向に配置された単位スケールSbの凸部1個程度である。スケールSbの大きさによって、図6の実施例は、不良と見なされることも、良品と見なされることもある。
【0085】
これまで説明された図4図5、及び図6に示された反射機能層170C、170D、170Eはいずれも図2及び図3の表示装置100に適用され得る。図2の表示装置100に適用される場合、発光ダイオード140の下部で反射機能層170Aの位置に配置され得る。そして、図3の表示装置100に適用される場合、反射機能層170C、170D、170Eに含まれた中心領域CA及び周辺領域PAが省略され、外郭領域OAだけが図3の反射機能層170Bの位置に配置され得る。
【0086】
図7乃至図11は、本明細書の一実施例に係る計測器に含まれたスケールの詳細図である。図7において説明するスケールは、図4図5、及び図6に示された反射機能層170C、170D、170Eに含まれ得る。
【0087】
図7は、凸部Cr及び凹部Trを含む単位スケールSbを示す。凸部Cr及び凹部Trは、それぞれ3個の点に具現され得る。凸部Crは、凸部幅基準点C1、C2と凸部形態基準点C3に具現され、凸部幅基準点C1、C2は、第1凸部幅基準点C1と第2凸部幅基準点C2を含む。そして、凹部Trは、凹部幅基準点T1、T2と凹部形態基準点T3に具現され、凹部幅基準点T1、T2は、第1凹部幅基準点T1と第2凹部幅基準点T2を含む。図7においては、凸部Cr及び凹部Trがそれぞれ四角形の形態に具現されたが、前記言及した幅基準点C1、C2、T1、T2及び形態基準点C3、T3だけが定義できれば、各点を結ぶ線は、直線または曲線で自由に使用されて多様な形態に具現され得る。
【0088】
幅基準点C1、C2、T1、T2は、凸部Crまたは凹部Trの幅(またはウィズ(width))を定義する点である。幅基準点C1、C2、T1、T2を通して発光ダイオード140が誤整列された程度を把握できる。この場合、凸部Crの幅は第1スケールの幅に該当し、Sb1と表記する。凹部Trの幅は第2スケールの幅に該当し、Sb2と表記する。検査者が発光ダイオード140の移動量に相当する数値を把握しやすくするためには、Sb1とSb2の長さが同一であるようにスケールSbを具現することが効果的であり得る。
【0089】
図7のスケールSbを、反射機能層170C、170D、170Eの上部に配置された部分とした場合、第1凸部幅基準点C1と第2凸部幅基準点C2は、X軸上で互いに異なる点に(例えば、X方向に沿って互いに分離して)配置され、Y軸上では同じ点に(たとえば、Y方向に沿って同じレベルで)配置され得る。同様に、第1凹部幅基準点T1と第2凹部幅基準点T2は、X軸上で互いに異なる点に配置され、Y軸上では同じ点に配置され得る。そして、凸部幅基準点C1、C2のいずれか一点と凹部幅基準点T1、T2のいずれか一点は、互いにX軸上で同じ点に配置され、Y軸上では異なる点に配置され得る。図7においては、第1凸部幅基準点C1と第1凹部幅基準点T1がX軸上で同じ点に配置され、Y軸上で互いに異なる点に配置されるものと示されたが、これには限定されない。これによって、凸部Crと凹部Trそれぞれの幅だけで発光ダイオード140が誤整列された数値を把握できる。
【0090】
凸部Cr及び凹部Trの高さは、凸部Cr及び凹部Trを具現させる点の中でX軸上で同じ点に配置され、Y軸上で互いに異なる点に配置される2個の点により定義され得る。具体的に、図7においては、第1凸部幅基準点C1と第1凹部幅基準点T1を連結した直線の長さが凸部Cr及び凹部Trの高さと定義され得、Sb3と表記する。凸部Cr及び凹部Trそれぞれの高さは、Sb3に同一に具現することが容易であるが、これには限定されない。発光ダイオード140が誤整列された数値を把握するには凸部Cr及び凹部Trの幅(またはウィズ(width))が重要な数値であるので、高さは互いに異なるように具現され得る。例えば、図8を参照すると、図8は、複数個のスケールSbを示し、スケールSbは、互いに異なる2種類の高さSb3(a)、Sb3(b)に具現される。さらに説明すると、凹部Trの高さは、1個の凹部Tr毎に交互に互いに異なる高さに具現され得るが、これには限定されない。スケールの高さSb3は、図8の場合のように、互いに異なる2個の高さに規則的に配列されてもよいが、場合によってランダムに配列されてもよい。例えば、細かい測定のためにスケールSbの幅を小さく形成する場合、発光ダイオード140の誤整列された程度が大きければ、検査者は、スケールSbの個数を数えることに負担を感じることもあり得る。従って、スケールSbの個数を数えなくてもよいように基準になり得るポイントでスケールSbの高さを異なるように具現すれば、検査者は、効果的に数値を見出すことができる。
【0091】
これまで、第1凸部幅基準点C1、第2凸部幅基準点C2、第1凹部幅基準点T1、及び第2凹部幅基準点T2について説明しており、この基準点を通してスケールSbを具現できる。図9を参照すると、凸部Crは、第1凸部幅基準点C1、第2凸部幅基準点C2、及び第1凹部幅基準点T1に具現され、凹部Trは、第1凹部幅基準点T1、第2凹部幅基準点T2、及び第1凸部幅基準点C1に具現され得る。一実施例に係る表示装置100に含まれた反射機能層のスケールSbは、三角形の形態に具現されてもよい。図9の場合、第1凸部幅基準点C1と第1凹部幅基準点T1がX軸方向における同じ点に配置され、Y軸方向における互いに異なる点に配置される場合を示したが、これには限定されない。図10を参照すると、第1凸部幅基準点C1と第2凹部幅基準点T1は、X軸方向において互いに同じ点に位置しない。第1凸部幅基準点C1及び第2凸部幅基準点C2は、第1凹部幅基準点T1及び第2凹部幅基準点T2とY軸方向において互いに同じ点に位置しない。この場合、検査者は、凸部Crの幅(またはウィズ(width))Sb1を通して発光ダイオード140の誤整列の程度を確認することができる。
【0092】
図7を参考にすると、本明細書の一実施例に係る表示装置100に含まれた反射機能層は、スケールSbを含み、スケールSbは、凸部形態基準点C3及び凹部形態基準点T3を含むことができる。凸部形態基準点C3は、X軸に第1凸部幅基準点C1と第2凸部幅基準点C2との間にあり、Y軸に第1凹部幅基準点T1と同じ点にある。凸部形態基準点C3は、X軸上で第1凹部幅基準点T1と互いに異なる点にあり、第2凸部幅基準点C2と同じ点にあってよい。凹部形態基準点T3は、X軸に第1凹部幅基準点T1と第2凹部幅基準点T2との間にあり、Y軸に第1凸部幅基準点C1と同じ点にある。凹部形態基準点T3は、X軸上で第1凸部幅基準点C1と互いに異なる点にあり、第2凹部幅基準点T2と同じ点にあってよい。形態基準点C3、T3は、スケールSbの視認性を確保するのに役立つことができる。
【0093】
図11を参考にすると、凸部Crで第1凹部幅基準点T1と凸部形態基準点C3を結ぶ線は、曲線で連結され得る。図11においては、+Y軸方向に凸に示したが、これに限定されず、-Y軸方向に凹に形成されてもよい。そして、同様に凹部Trで第1凸部幅基準点C1と凹部形態基準点T3を結ぶ線も曲線で連結され得る。図11においては、-Y軸方向に凹に示したが、これに限定されず、+Y軸方向に凸に形成されてもよい。
【0094】
図7乃至図11に示されたスケールSbで第1スケールの幅Sb1と第2スケールの幅Sb2は、発光ダイオード140の取り付けマージンによって決定され得る。発光ダイオード140の取り付けマージンは、発光ダイオード140の横長さWmと縦長さLmに対する比率で表示され得る。発光ダイオード140の縦長さLmが横長さWmより長い場合は、Y軸方向にp電極144とn電極145が配列され得る。発光ダイオード140の取り付けマージンは、p電極144とn電極145が配列された方向よりp電極144とn電極145が配列された方向と垂直方向にさらに大きい。例えば、発光ダイオード140の縦長さが横長さの1.5倍~2倍である場合、発光ダイオード140のX軸方向の取り付けマージンは、発光ダイオード140の横長さの90%以上100%以下であり、Y軸方向の取り付けマージンは、発光ダイオード140の縦長さの20%以上30%以下であってよい。そして、発光ダイオード140のX軸方向の取り付けマージンは、Y軸方向の取り付けマージンの2倍であってよい。第1スケールの幅Sb1及び第2スケールの幅Sb2は、X軸方向の取り付けマージンとY軸方向の取り付けマージンのうちさらに小さな値より小さくすることで発光ダイオード140の誤整列による数値を把握できるが、さらに正確に確認するために、第1スケールの幅Sb1及び第2スケールの幅Sb2は、X軸方向の取り付けマージンとY軸方向の取り付けマージンのうちさらに小さな値の半分以下であってよい。
【0095】
先に説明した図6の場合も、発光ダイオード140のX軸に対する取り付けマージンがY軸に対する取り付けマージンより大きいため、X軸方向に沿って配列されたスケールの幅(またはwidth)がY軸方向に沿って配列されたスケールの幅(またはwidth)より大きく具現され得る。例えば、発光ダイオード140の横長さ及び縦長さがいずれも50μm以下である場合、第1スケールの幅Sb1と第2スケールの幅Sb2は、2μm~5μmであってよい。
【0096】
本発明の実施態様は、下記のように記載することもできる。
【0097】
本発明の態様によれば、表示パネルにおいて、表示パネルは、基板、基板上に配置されたX軸方向に対する横長さ及びY軸方向に対する縦長さを有する発光ダイオード、基板上に配置されて発光ダイオードと連結された駆動素子、及び発光ダイオードの上部または下部に重畳して位置した反射機能層を含む。反射機能層は、発光ダイオードと重畳された中心領域、発光ダイオードの横長さまたは縦長さより小さなスケールを含む外郭領域、及び中心領域と外郭領域との間の周辺領域を含む。これによって、発光ダイオードが基板上に取り付けられた位置及び誤整列の程度を確認して発光ダイオードと駆動素子の接触不良を改善できる。
【0098】
計測器の外郭領域は、スケールで全て満たされ得る。
【0099】
スケールは、反射機能層の真ん中に関する発光ダイオードの横及び縦長さに対応する外郭領域を除く領域に位置し得る。
【0100】
スケールは、互いに異なる大きさを有するスケールを少なくとも二つ以上含むことができる。スケールが互いに異なる大きさを有するスケールを二つ含む場合、二つのスケールのうち大きさがさらに大きなスケールは、発光ダイオードの横または縦の移動偏差のうち移動偏差がさらに大きな方向に配置され得る。
【0101】
スケールは、凹部及び凸部を含む四角形の形態または三角形の形態であってよい。
反射機能層は、AlまたはAgを含む多重層の金属物質であってよい。
【0102】
反射機能層のXY軸の平面上の大きさは、発光ダイオードのXY軸の平面上の大きさより大きくてよい。
【0103】
本発明の他の態様によれば、表示パネルにおいて、基板、基板上に配置されたp電極及びn電極を含む発光ダイオード、基板上に配置されて発光ダイオードと連結された駆動素子、発光ダイオードをカバーし、第1ホール、第2ホール、第3ホール、及び第4ホールを含む絶縁層、及び絶縁層上で発光ダイオードの周辺に位置した計測器を含む。計測器は、第1ホール及び第2ホールと重畳された補助領域、及び発光ダイオードの横または縦の長さより小さなスケールを含むガイド領域を含む。これによって、発光ダイオードが基板上に取り付けられた位置及び誤整列の程度を確認して発光ダイオードと駆動素子の接触不良を改善できる。
【0104】
第1ホールは駆動素子を露出でき、第2ホールは共通配線を露出でき、第3ホールはp電極を露出でき、第4ホールは、n電極を露出できる。そして、駆動素子は、アクティブ層、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含み、共通配線は、ソース電極及びドレイン電極と同一層に配置され得る。
【0105】
計測器の補助領域は、第1ホール及び第2ホールの外側傾斜面に配置され得る。
【0106】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11