(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】電気負荷のグループ化
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20240105BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
H02J13/00 311T
H02J3/00 170
(21)【出願番号】P 2021576746
(86)(22)【出願日】2020-06-22
(86)【国際出願番号】 EP2020067346
(87)【国際公開番号】W WO2020260198
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2022-02-22
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-16
(32)【優先日】2019-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】アッケルマン ベルント
(72)【発明者】
【氏名】ヴェント マティアス
【合議体】
【審判長】高野 洋
【審判官】丸山 高政
【審判官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-156723(JP,A)
【文献】国際公開第2019/026290(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気負荷システム内の異なるロケーションに配置される電気負荷を、各々が1つ以上の前記電気負荷の電気的パラメータを測定できるように配置される、電気負荷センサにおける電気的パラメータの測定に基づいてグループ化するための電気負荷グループ化デバイスであって、
当該電気負荷グループ化デバイスは、前記電気負荷の1つ以上のグループを当該電気負荷グループ化デバイスと接続する及び切断するための負荷スイッチ及び/又はサーキットブレーカを含み、
当該電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の前記電気負荷センサからの前記電気的パラメータの変化した値を受けるように構成され、
当該電気負荷グループ化デバイスは、前記それぞれの電気負荷を、前記それぞれの電気負荷の前記変化した電力消費に対する反応において受けた前記電気的パラメータの前記変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てるように構成され、
当該電気負荷グループ化デバイスは、前記それぞれの電気負荷の前記変化した電力消費をトリガするように構成される、電気負荷グループ化デバイス。
【請求項2】
当該電気負荷グループ化デバイスは、前記電気負荷のグループへの前記電気負荷の割り当てを記憶するためのデータベースを含む、請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイスと、
異なるロケーションに配置される電気負荷と、
各々が1つ以上の前記電気負荷の電気的パラメータを測定できるように及び電気負荷のグループが電気負荷センサに関連付けられるように配置される電気負荷センサと、
を含む、電気負荷システム。
【請求項4】
他の電気負荷センサと直列に配置された電気負荷センサが、該他の電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループのうちの1つ以上の電気負荷の電気的パラメータを測定できるように、電気負荷センサは、他の電気負荷センサと直列に配置され、該1つ以上の電気負荷は、前記他の電気負荷センサに関連付けられた前記電気負荷のグループのサブグループを形成し、前記電気負荷のサブグループは、前記他の電気負荷センサと直列に配置された前記電気負荷センサに関連付けられる、請求項3に記載の電気負荷システム。
【請求項5】
当該電気負荷システムは、前記電気負荷グループ化デバイスに接続されたサブグループ化デバイスを含み、前記サブグループ化デバイスは、前記他の電気負荷センサと直列に配置された前記電気負荷センサを含む、請求項4に記載の電気負荷システム。
【請求項6】
前記サブグループ化デバイスは、前記電気負荷のサブグループを前記サブグループ化デバイスと接続する及び切断するための負荷スイッチ及び/又はサーキットブレーカを含む、請求項5に記載の電気負荷システム。
【請求項7】
当該電気負荷システムは、イベントを検出するためのイベントセンサを含み、前記サブグループ化デバイスは、検出されたイベントに基づいて前記電気負荷のサブグループを前記サブグループ化デバイスと接続する及び切断するように構成される、請求項6に記載の電気負荷システム。
【請求項8】
少なくとも1つの前記電気負荷は、イベントを検出するためのイベントセンサを含む、請求項3に記載の電気負荷システム。
【請求項9】
当該電気負荷システムは、前記電気負荷を制御するように構成される制御ユニットを含む、請求項3に記載の電気負荷システム。
【請求項10】
請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイスを動作させる方法であって、
それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値を受けるステップと、
前記それぞれの電気負荷を、前記それぞれの電気負荷の前記変化した電力消費に対する反応において受けた前記電気的パラメータの前記変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てるステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
電気負荷をグループ化するためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムが請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイスで実行された場合、前記電気負荷グループ化デバイスに請求項10に記載の方法を実行させるためのプログラムコード手段を含む、コンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項1
1に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気負荷グループ化デバイス、電気負荷システム、電気負荷グループ化デバイスを動作させる方法、電気負荷システムの電気負荷をグループ化する方法、電気負荷をグループ化するためのコンピュータプログラムプロダクト、及びコンピュータプログラムプロダクトを記憶するコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
US 2016/0043873 Alは、DC電力分配システムを示している。このシステムは、異なるポート群に電気的に接続される電力導体が、別個の電力線通信(PLC)チャネルに属し、複数の電気負荷が、同じPLCチャネルのポート群と電力線通信を行うように適合されている。異なるPLCチャンネルの分離は、どの電気負荷がどのポート群に電気的に接続されているかを決定することを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、低減された期間内に電気負荷のグループ化を可能にする、電気負荷グループ化デバイス、電気負荷システム、電気負荷グループ化デバイスを動作させる方法、電気負荷システムの電気負荷をグループ化する方法、電気負荷をグループ化するためのコンピュータプログラムプロダクト、及びコンピュータプログラムプロダクトを記憶するコンピュータ可読媒体を提供することにあるといえる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様では、電気負荷をグループ化するための電気負荷グループ化デバイスが提示される。電気負荷は、電気負荷システム内の異なるロケーションに配置される。電気負荷のグループ化は、電気負荷センサにおける電気的パラメータ(electrical parameter)の測定に基づく。電気負荷センサは、各々が1つ以上の電気負荷の電気的パラメータを測定できるように配置される。電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷(respective electrical load)の変化した電力消費(changed power consumption)に対する反応において(in reaction to)1つ以上の電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値(changed value)を受けるように構成される。電気負荷グループ化デバイスはさらに、それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てるように構成される。
【0005】
電気負荷グループ化デバイスは、どの電気負荷センサが電気的パラメータの変化した値を測定したかに基づいてそれぞれの電気負荷を電気負荷のグループに割り当てるように構成されるので、自動グループ化が提供されることができる。自動グループ化は、電気負荷の手動グループ化よりも時間を要しない。さらに、手動グループ化、及び電気負荷と電気負荷グループ化デバイスとの間のBluetooth通信等の近距離通信に基づいて行われるグループ化と比較して、より正確なグループ化が実現されることができる。グループ化は、電気負荷グループ化デバイスによってトリガされることができる。電気負荷グループ化デバイスは、電気負荷から電気負荷グループ化デバイスへ識別子情報を提供する必要なく自動グループ化を行うことができる。斯くして、電気負荷グループ化デバイスは、グループ化するためにそれぞれの電気負荷の電気負荷識別子(electrical load identifier)又は電気負荷ロケーション(electrical load location)等の識別子情報を受ける必要がない。これにより、電気負荷と電気負荷グループ化デバイスとの間のデータトラフィックを低減することができる。とりわけ、電気負荷及び電気負荷グループ化デバイスが電力線を介して接続され、電力線通信がデータ通信に用いられる場合、電力線間のクロストークが、データトラフィックを低減することにより低減されることができる。
【0006】
電気的パラメータは、電力、電圧、電流、又はその他任意の電気的パラメータを含むことができる。
【0007】
また、電気負荷グループ化デバイスは、電気負荷センサが2つ以上の電気的パラメータを測定する場合、電気的パラメータの変化した値を受けるように構成されることができる。電気負荷グループ化デバイスは、複数の電気的パラメータの変化した値に基づいてそれぞれの電気負荷を電気負荷の一グループ又は複数のグループに割り当てるように構成されることができる。
【0008】
電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値を測定した一電気負荷センサに関連付けられた電気負荷の一グループ、又はそれぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値を測定した複数の電気負荷センサに関連付けられた電気負荷の複数のグループに割り当てるように構成されることができる。
【0009】
電気負荷のグループは、例えば、機能的に関連する、空間的に関連する、又は機能的及び空間的に関連する電気負荷を含むことができる。機能的に関連する電気負荷は、例えば、ある機能を実行するために接続される電気負荷を含むことができる。空間的に関連する電気負荷は、例えば、特定の部屋又は特定の位置のある径内等、特定のエリアに配置された負荷を含むことができる。
【0010】
電気負荷は、例えば、部屋、建物、又は都市に配される電気負荷のグループに割り当てられることができる。例えば、オフィスルームに配置された電気負荷が、電気負荷のグループを形成することができる、及び/又は、オフィスルームのあるエリア内の電気負荷が、電気負荷のグループを形成することができる。電気負荷センサは、意味のあるグループが形成されることができるように、例えば、ある部屋の電気負荷が1つのグループを形成し、別の部屋の電気負荷が別のグループを形成するように配置されることができる。これにより、電気負荷がどのグループに属するかに基づいて便利に制御されることができるように電気負荷を自動的にグループ化することができる。例えば、ある部屋のすべての電気負荷は、それらがすべて1つのグループに割り当てられる場合、便利にアクティブ又は非アクティブにされることができる。さらに、電気負荷の1つ以上のグループ内の電気負荷は、例えば、あるグループの電気負荷をアクティブにし、他のグループの電気負荷を非アクティブにすることによって、同時に制御されることができる。
【0011】
電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷の変化した電力消費をトリガするように構成されることができる。これにより、電気負荷グループ化デバイスは、各電気負荷の消費電力の変化を個別にトリガし、それぞれの電気負荷の変化した消費電力に対する反応(reaction)を、それぞれの電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値を介して受けることができる。変化した電力消費は電気負荷グループ化デバイスによってトリガされるので、どの電気負荷が電力消費を変化させるかという情報は、電気負荷グループ化デバイスにおいて既知である。斯くして、電気負荷は、この情報を電気負荷グループ化デバイスに提供する必要がない。電気負荷グループ化デバイスは、自身がその電力消費を変えることをトリガしたそれぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷の1つ以上のグループに割り当てるように構成されることができる。
【0012】
電気負荷グループ化デバイスは、様々な方法を用いて、それぞれの電気負荷の変化した電力消費をトリガするように構成されることができる。電気負荷グループ化デバイスは、例えば、電力消費を変化させるためにそれぞれの電気負荷に変化電力消費信号(change power consumption signal)を送信するように構成されることができる。電気負荷グループ化デバイスは、電力消費を変化させるためにそれぞれの電気負荷に変化電力消費信号を送信するための、及び、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値を受けるためのトランシーバを含むことができる。トランシーバは、無線トランシーバであることができる。代替的に、有線ベースの通信、例えば、電気負荷、電気負荷センサ、及び電気負荷グループ化デバイスを接続する有線が使用されることができる。
【0013】
電気負荷グループ化デバイスは、電気負荷の1つ以上のグループを電気負荷グループ化デバイスと接続する及び切断するための負荷スイッチ(load switch)及び/又はサーキットブレーカ(circuit breaker)を含むことができる。電気負荷グループ化デバイスは、1つ以上の負荷スイッチを含むことができる。代替的又は追加的に、電気負荷グループ化デバイスは、1つ以上のサーキットブレーカを含むことができる。電気負荷グループ化デバイスに負荷スイッチを設けることは、電気負荷の可制御性を向上させることができる。電気負荷グループ化デバイスにサーキットブレーカを設けることは、運転上の安全性(operational safety)を向上させることができる。サーキットブレーカは、電流が閾値量を超える場合、サーキットブレーカを介して電気負荷グループ化デバイスに接続された電気負荷又は電気負荷のグループを切断するように構成される。これにより、過負荷又は短絡からの過剰な電流により生じる損傷から電気負荷グループ化デバイスに接続された電気負荷又は電気負荷のグループを保護するために電流の流れを遮断することができる。負荷スイッチは、負荷スイッチが閉状態にある場合、電気負荷グループ化デバイスと1つ以上の電気負荷との間の接続を確立するように構成される。負荷スイッチが開状態にある場合、電気負荷グループ化デバイスは、1つ以上の電気負荷から切断される。負荷スイッチは、例えば、壁に取り付けられた手動制御スイッチによって、手動で、又は、例えば、負荷スイッチを開状態と閉状態との間で切り替えるためのトリガ信号に基づいて、自動的に動作されるように構成されることができる。電気負荷グループ化デバイスは、主電源に接続されることができ、負荷スイッチが電気負荷グループ化デバイスと電気負荷とを接続する場合、電気負荷に電力を供給するように構成されることができる。これにより、ピークシェービング(peak shaving)を行うために電気負荷を接続及び切断することができる。ピークシェービングは、価格が高い時に、例えば、ピーク需要時間に主電源から受ける電力の量を減らすプロセスに相当する。電気負荷は、エネルギを蓄えるためのエネルギストレージを含み、電力の価格が低い時にエネルギを蓄えることができる。電気負荷は、価格が高い時に電気負荷に給電するために蓄積されたエネルギを使用することができる。これにより、コストを減らし、主電源に負担をかけないようにすることができる。
【0014】
電気負荷グループ化デバイスは、電気負荷のグループへの電気負荷の割り当てを記憶するためのデータベースを含むことができる。割り当ては、どの電気負荷がどの電気負荷の一グループ又は複数のグループに割り当てられているかについての情報を含む。データベースは、ルックアップテーブル(LUT:lookup table)を含むことができる。電気負荷の1つ以上のグループへの電気負荷の割り当ては、例えば、LUTに記憶されることができる。LUTは、1つ以上のグループ識別子が電気負荷の各々に関連付けられるように、電気負荷についての電気負荷識別子及びグループ識別子のリストを含むことができる。それぞれの電気負荷は、例えば、それぞれの電気負荷が、2つの異なる電気負荷センサに関連付けられた少なくとも2つのグループの重複領域に配置されている場合、2つの異なる電気負荷センサに関連付けられた2つの別個のグループに割り当てられることができる。重複領域は、電気負荷が、電気負荷の2つ以上のグループに割り当てられる、領域として定義される。例えば、特定の階のある部屋に配置された電気負荷は、当該特定の階の電気負荷のグループと当該部屋の電気負荷のグループとに割り当てられることができる。データベースを用いることにより、電気負荷を自動的に識別することができる。例えば、電気負荷がそれらのロケーションから取り外され、例えばリノベーション後に、再設置されるたびに、データベースは、電気負荷が正しく、すなわち、それらの正しいロケーションに再設置されたかをチェックするために電気負荷を識別するために使用されることができる。例えば、1つ以上の電気負荷が誤ったロケーションに再設置される可能性がある。このような場合、データベースは、誤ったロケーションにある一電気負荷又は複数の電気負荷を識別することを可能にする。誤ったロケーションに再設置された一電気負荷又は複数の電気負荷を識別した後、それらのためにのみ再グループ化が開始されることができる。これにより、電気負荷をグループ化するための処理量を低減することができる。
【0015】
代替的又は追加的に、電気負荷の各々は、自身の電気負荷識別子及び一グループ識別子又は複数のグループ識別子自体を記憶することができる。これにより、電気負荷グループ化デバイスで割り当てを記憶する必要なく、それぞれの電気負荷を個別に制御する又は電気負荷のグループを制御することができる。斯くして、電気負荷グループ化デバイスは、例えば、電気負荷のグループ化を失うことなく、壊れた場合に交換されることができる。これは、より堅牢なシステムを可能にし得る。電気負荷は、自身の電気負荷識別子及び/又はグループ識別子を記憶するためのコンピュータ可読媒体を含むことができる。また、コンピュータ可読媒体は、電気負荷のグループへの割り当てを記憶するためのデータベースを含むことができる。
【0016】
電気負荷は、電気負荷の1つ以上のグループへの自身の割り当てを電気負荷グループ化デバイスに送信するように構成されることができる。電気負荷は、グループ識別子に基づいて自身の一グループ又は複数のグループに向けられた制御信号に基づいて制御されることができる。これにより、グループのそれぞれの電気負荷に個別にアドレス指定する必要なく、グループ識別子に基づいて電気負荷のグループを制御することができる。例えば、それぞれのグループ識別子に関するコマンドを含む制御信号が、該それぞれのグループ識別子を有する電気負荷で受信される場合、該コマンドは処理されることになる。別のグループ識別子を有する電気負荷が制御信号を受信する場合、該コマンドは無視されることになる。
【0017】
電気負荷グループ化デバイスは、データベースを含むコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0018】
本発明のさらなる態様では、電気負荷システムが提示される。電気負荷システムは、電気負荷と、電気負荷センサと、請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス又は電気負荷グループ化デバイスの任意の実施形態とを含む。電気負荷は、異なるロケーションに配置される。電気負荷センサは、各々が1つ以上の電気負荷の電気的パラメータを測定できるように及び電気負荷のグループが電気負荷センサに関連付けられるように配置される。電気負荷システムは、例えば、コネクテッド照明(CL:connected lighting)システム、暖房換気空調(HVAC:heating ventilation air conditioning)システム、ホームオートメーションシステム、ダイレクトライトコントロールシステム(direct light control system)、又はそれらの組み合わせであることができる。請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス又は電気負荷グループ化デバイスの任意の実施形態を含む電気負荷システムは、電気負荷システムの電気負荷の自動グループ化を可能にする。グループ化は、より短い期間内に、より高い精度で、及び/又は、データトラフィックを低減して実行され得る。
【0019】
電気負荷グループ化デバイスは、例えば、スマートメータ若しくは電気メータを含む、スマートメータ若しくは電気メータである、又はスマートメータ若しくは電気メータに含まれることができる。スマートメータは、電気エネルギの消費に関する情報を測定及び記憶する、及び、この情報をサーバに通信するように構成されることができる。
【0020】
電気負荷システムは、電気負荷グループ化デバイスと電気負荷との間に有線又は無線接続を有し、それぞれの電気負荷の電力消費が該接続を介して調整可能であることができる。接続は、例えば、電力ケーブル等、電力導体を含むことができる。また、電力導体は、代替的に、例えば、光ファイバであることができる。電気負荷システムは、電気設備を含むことができる。電気設備は、電気負荷グループ化デバイス、電気負荷及び電気負荷センサを含む電気負荷システムのデバイス及びケーブル配線の設備であることができる。
【0021】
電気負荷センサは、負荷スイッチ及び/又はサーキットブレーカに接続される、又は負荷スイッチ及び/又はサーキットブレーカに含まれることができる。電気負荷センサは、電力、電流、電圧、又は他の任意の電気的パラメータ等、電気的パラメータを測定するように構成されることができる。それぞれの電気負荷センサに接続されたすべての電気負荷の電気的パラメータは、該それぞれの電気負荷センサによって測定されることができる。斯くして、電気的パラメータの変化した値は、電気負荷センサに接続されたいずれかの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において、電気負荷センサによって測定されることができる。
【0022】
電気負荷システムは、電気負荷に電力を供給するための電源を含むことができる。代替的又は追加的に、電気負荷システムは、電源、例えば、主電源に接続されることができる。電気負荷システムは、電気負荷グループ化デバイスを介して電気負荷に電力を供給するように構成されることができる。電気負荷システムは、例えば、電気負荷グループ化デバイスを介して主電源に接続されることができる。電気負荷グループ化デバイスは、1つ以上の電力導体を介して電気負荷に接続されることができる。電気負荷は、電力導体及び電気負荷グループ化デバイスを介して電源に接続されることができる。電力導体は、光学的に、電気的に、誘導を介して、又はそれぞれの電気負荷の電気的パラメータを変える他の任意のやり方で電力を伝送するように構成されることができる。
【0023】
電気負荷システムにおいて、他の電気負荷センサと直列に配置された電気負荷センサが、該他の電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループのうちの1つ以上の電気負荷の電気的パラメータを測定できるように、電気負荷センサは、他の電気負荷センサと直列に配置されることができる。前記1つ以上の電気負荷は、他の電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループのサブグループを形成し、電気負荷のサブグループは、他の電気負荷センサと直列に配置された電気負荷センサに関連付けられる。他の電気負荷センサと直列に配置された電気負荷センサを有する電気負荷システムは、電気負荷を、グループの一方が、電気負荷の他方のグループのサブグループである、電気負荷の2つ以上のグループに割り当てることを可能にする。例えば、部屋のすべての電気負荷が電気負荷のグループに割り当てられ、さらに、これらの電気負荷のいくつかが第1のサブグループに割り当られ、電気負荷の他のいくつかが第2のサブグループに割り当てられることができる。例えば、部屋のあるエリア、例えば部屋の窓の近くの電気負荷が第1のサブグループに割り当てられ、部屋の反対側でドアの近くの電気負荷が第2のサブグループに割り当てられることができる。電気負荷をグループ及びサブグループに割り当てることにより、コマンドが電気負荷のグループ全体又は電気負荷のサブグループのうちの1つだけを制御するために使用されることができるので、電気負荷の制御を向上させることができる。
【0024】
電気負荷システムは、直列に3つ以上の電気負荷センサ、例えば、4つ以上の電気負荷センサの直列を含むことができる。これにより、電気負荷を、電気負荷の3つ以上のグループ、例えば、それぞれの電気負荷が、電気負荷のグループ、電気負荷のグループのサブグループ、及びサブグループのサブグループ、すなわち、電気負荷のグループのサブサブグループに割り当てられるように、電気負荷の3つのグループに割り当てることができる。
【0025】
電気負荷システムの電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷を2つ以上のグループに割り当てるように構成されることができる。それぞれの電気負荷は、例えば、電気負荷の1つ以上のグループと、電気負荷の1つ以上のサブグループとに割り当てられることができる。電気負荷は、例えば、電気負荷の一グループと、電気負荷の該グループの一サブグループとに割り当てられることができる。別の実施形態では、電気負荷は、電気負荷の2つのグループ及び/又は電気負荷のグループのサブグループの重複領域に配置されことができる。電気負荷の2つのグループの重複領域は、電気負荷が、電気負荷の2つ以上のグループに割り当てられることができる領域である。
【0026】
電気負荷システムは、電気負荷グループ化デバイスに接続されたサブグループ化デバイス(subgrouping device)を含むことができる。サブグループ化デバイスは、他の電気負荷センサと直列に配置された電気負荷センサを含むことができる。サブグループ化デバイスは、それぞれの電気負荷を、電気負荷の1つのグループと、電気負荷の該グループのサブグループとに割り当てることを可能にし得る。サブグループ化デバイスは、他の電気負荷センサと直列に配置された1つ以上の電気負荷センサを含むことができる。電気負荷システムは、1つ以上のサブグループ化デバイスを含むことができる。
【0027】
電気負荷システムは、1つ以上の負荷スイッチ及び/又は1つ以上のサーキットブレーカを含むことができる。負荷スイッチの1つ以上及び/又はサーキットブレーカの1つ以上は、電気負荷グループ化デバイスに含まれることができる。負荷スイッチ及び/又はサーキットブレーカは、電気負荷グループ化デバイスを電気負荷の1つ以上のグループと接続する又は切断するように構成されることができる。負荷スイッチは、ピークシェービングを行うことを可能にし、電気負荷のグループの制御を向上させ得る。サーキットブレーカは、運転上の安全性を向上させることができる。
【0028】
サブグループ化デバイスは、電気負荷のサブグループをサブグループ化デバイスと接続する及び切断するための負荷スイッチ及び/又はサーキットブレーカを含むことができる。電気負荷のサブグループは、他の電気負荷センサと直列に配置された電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のサブグループである。サブグループ化デバイスは、例えば、ヒューズボックスであることができる。また、サブグループ化デバイスは、1つ以上の負荷スイッチ及び/又は1つ以上のサーキットブレーカを含むことができる。これにより、制御を向上及び/又は運転上の安全性を向上させることができ得る。
【0029】
電気負荷センサは、サブグループ化デバイスの負荷スイッチ及び/若しくはサーキットブレーカに接続される、又はサブグループ化デバイスの負荷スイッチ及び/若しくはサーキットブレーカに含まれることができる。
【0030】
負荷スイッチは、電気負荷グループ化デバイス及びサブグループ化デバイスに含まれることができる。代替的に、負荷スイッチが、電気負荷グループ化デバイスに含まれることができ、遠隔負荷スイッチが、サブグループ化デバイスに含まれることができる。代替的に、遠隔負荷スイッチが、電気負荷グループ化デバイス及びサブグループ化デバイスに含まれることができる。遠隔負荷スイッチは、例えば、遠隔制御ユニット、電気負荷グループ化デバイス、又は遠隔負荷スイッチを遠隔制御するように構成される任意の他のデバイスから遠隔制御されるように構成されることができる。遠隔負荷スイッチの遠隔制御は、例えば、遠隔制御ユニットと遠隔負荷スイッチとの間の接続、例えば、有線又は無線接続を用いて行われることができる。遠隔制御は、例えば、電力線通信を介して行われることができる。
【0031】
電気負荷システムは、イベントを検出するためのイベントセンサを含むことができる。サブグループ化デバイスは、検出されたイベントに基づいて電気負荷のサブグループをサブグループ化デバイスと接続する及び切断するように構成されることができる。代替的又は追加的に、電気負荷グループ化デバイスは、検出されたイベントに基づいて電気負荷のグループを電気負荷グループ化デバイスと接続する及び切断するように構成されることができる。これにより、電気負荷システムの制御の向上、すなわち検出されたイベントに基づく制御を行うことができる。イベントセンサは、モーションセンサ、存在センサ、又はイベントを検出するように構成される任意の他のタイプのセンサを含むことができる。モーションセンサは、モーションイベントを感知する(perceive)ように構成されることができる。存在センサは、対象者又は物体の存在を検出するように構成されることができる。
【0032】
イベントセンサは、イベントを検出する場合、検出信号を提供するように構成されることができる。電気負荷システムは、検出されたイベントに基づいて電気負荷グループ化デバイスに電気負荷のグループを電気負荷グループ化デバイスと接続又は切断させるために電気負荷グループ化デバイスに、及び/又は、検出されたイベントに基づいてサブグループ化デバイスに電気負荷のサブグループをサブグループ化デバイスと接続又は切断させるためにサブグループ化デバイスに検出信号を提供するように構成されることができる。例えば、イベントセンサは、動きを検出するためのモーションセンサであることができる。モーションセンサは、電気負荷グループ化デバイスを介して電源に接続される電気負荷のグループの近くに配置されることができる。電気負荷グループ化デバイスは、モーションセンサによって動きが検出される場合、電気負荷のグループに電力を供給するために電気負荷のグループを電気負荷グループ化デバイスと接続するように構成されることができる。電気負荷グループ化デバイスの負荷スイッチは、電気負荷グループ化デバイスを電気負荷のグループの電気負荷と接続するために閉状態に切り替えられることができる。これにより、検出されたイベントに基づいて電気負荷への電力供給を制御することができる。
【0033】
少なくとも1つの電気負荷は、イベントを検出するためのイベントセンサを含むことができる。イベントセンサは、イベントを検出する場合、自身の電気負荷をアクティブ又は非アクティブにするように構成されることができる。また、イベントセンサは、自身の電気負荷が関連付けられているグループ又はサブグループの電気負荷をアクティブ又は非アクティブにするように構成されることができる。
【0034】
電気負荷システムは、電気負荷を制御するように構成される制御ユニットを含むことができる。制御ユニットは、電気負荷の1つ以上のグループ等、電気負荷をアクティブ又は非アクティブにするように構成されることができる。また、制御ユニットは、電気負荷グループ化デバイス及び/又はサブグループ化デバイスを電気負荷と接続及び切断するために負荷スイッチを制御するように構成されることができる。これにより、制御ユニットを介して電気負荷及び/又は電気負荷システムを制御することができる。
【0035】
制御ユニットは、電気負荷グループ化デバイスに含まれることができる。
【0036】
電気負荷システムは、検出されたイベントを制御ユニットに提供するように構成されることができる。制御ユニットは、検出されたイベントに基づいて電気負荷を制御するように構成されることができる。
【0037】
一実施形態では、電気負荷システムは、電気負荷グループ化デバイスが電気負荷を無線制御するための制御ユニットを含み、少なくとも1つの電気負荷が照明器具であるCLシステムであることができる。他の例では、電気負荷システムは、HVACシステムであることができ、電気負荷は、例えば、空調デバイス、換気デバイス、暖房デバイス、冷房デバイス、又は任意の他のHVACデバイスを含むことができる。
【0038】
制御ユニットは、1つ以上の電気負荷又は電気負荷のグループの電力消費を変えるように構成されることができる。
【0039】
制御ユニットは、電気負荷を無線制御するように構成されることができる。制御ユニットは、ユーザインターフェースを含む、又はユーザインターフェースに接続されることができる。ユーザインターフェースは、例えば、壁に取り付けられた手動制御スイッチ又は手動制御のための壁に取り付けられたタッチスクリーンであることができる。制御ユニットは電気負荷を無線制御するように構成されることができるので、ユーザインターフェースに電気的に接続されない電気負荷のグループが、ユーザインターフェースを使用してアクティブにされることができる。例えば、壁に取り付けられた手動制御スイッチが初期的に部屋の電気負荷をアクティブにするように構成され、該部屋に近い別の電気負荷が該電気負荷と共にグループ化される場合、壁に取り付けられた手動制御スイッチを切り替えることにより、該部屋に近い電気負荷をアクティブにすることができる。それゆえ、制御ユニットは、電気負荷の特定のグループに対する壁に取り付けられた手動制御スイッチからのアクティベーションコマンドを受けることができ、制御ユニットは、電気負荷の特定のグループの電気負荷をアクティブにすることができる。例えば、フロントドア照明器具が、壁に取り付けられた手動制御コリドースイッチによってコリドー照明器具がアクティブにされるたびにアクティブにされることができる。これにより、電気負荷システムにおけるユーザインターフェースの制御を調整することができる。制御ユニットは、ユーザインターフェースに電気的に接続される電気負荷よりも多くの電気負荷をアクティブにことができる。また、電気負荷システムは、1つ以上の電気負荷への接続性(connectivity)なくユーザインターフェースを検出するように構成されることができる。
【0040】
本発明のさらなる態様では、請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス又は電気負荷グループ化デバイスの任意の実施形態を動作させる方法が提示される。当該方法は、
それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値を受けるステップと、
それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てるステップと、
を含む。
【0041】
1つ以上の電気負荷センサによって測定された電気的パラメータの値は、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において変わり得る。電気負荷のグループへのそれぞれの電気負荷の割り当ては、それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値を測定した一電気負荷センサに関連付けられた電気負荷の一グループ、又はそれぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値を測定した複数の電気負荷センサに関連付けられた電気負荷の複数のグループに割り当てることによって行われることができる。
【0042】
方法は、それぞれの電気負荷の変化した電力消費をトリガするステップを含むことができる。方法は、電力消費を変化させるためにそれぞれの電気負荷に変化電力消費信号(change power consumption signal)を送信するステップを含むことができる。変化電力消費信号は、電力消費を変化させるためにそれぞれの電気負荷に電気負荷グループ化デバイスによって送信されることができる。電気的パラメータの変化した値は、1つ以上の電気負荷センサから電気負荷グループ化デバイスによって受けられることができる。方法は、各電気負荷の電力消費の変化を個別にトリガし、どの電気負荷センサが電気的パラメータの変化した値を測定したかに基づいて電気負荷を自動的にグループ化することを可能にし得る。
【0043】
本発明のさらなる態様では、請求項4に記載の電気負荷システム又は電気負荷センサが他の電気負荷センサと直列に配置される電気負荷システムの任意の実施形態の電気負荷をグループ化する方法が提示される。当該方法は、
電気負荷グループ化デバイスにおいて、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値を受けるステップと、
電気負荷グループ化デバイスによって、それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てるステップと、
を含み、
それぞれの電気負荷は、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値を測定した電気負荷センサが、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値を測定した他の電気負荷センサと直列に配置されている場合、電気負荷のグループ及び電気負荷のサブグループに割り当てられる。
【0044】
方法は、それぞれの電気負荷の変化した電力消費をトリガするステップを含むことができる。変化した電力消費は、電気負荷グループ化デバイスによってトリガされることができる。方法は、電力消費を変化させるためにそれぞれの電気負荷に変化電力消費信号を送信するステップを含むことができる。変化電力消費信号は、電気負荷グループ化デバイスから提供されることができる。電気負荷のグループ及び電気負荷のサブグループへのそれぞれの電気負荷の割り当ては、電気負荷の制御を向上させることができる。例えば、電気負荷グループ化デバイスは、電気負荷に変化電力消費信号を送信し、電気負荷の変化した電力消費をトリガすることができる。電気負荷の変化した電力消費は、例えば、2つの電気負荷センサの電気的パラメータの値を変えることができる。反応において(in reaction)、電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷を電気負荷のグループのサブグループと電気負荷のグループとに割り当てる。それぞれの電気負荷は、電気負荷のグループ又はサブグループに向けられたコマンドによって制御されることができる。
【0045】
本発明のさらなる態様では、電気負荷をグループ化するためのコンピュータプログラムプロダクトが提示される。コンピュータプログラムプロダクトは、当該コンピュータプログラムプロダクトが請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス又は電気負荷グループ化デバイスの任意の実施形態で実行された場合、電気負荷グループ化デバイスに請求項10に記載の方法を実行させるためのプログラムコード手段を含む。代替的又は追加的に、コンピュータプログラムプロダクトは、当該コンピュータプログラムプロダクトが請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス又は電気負荷グループ化デバイスの任意の実施形態で実行された場合、電気負荷グループ化デバイスに電気負荷グループ化デバイスを動作させる方法の任意の実施形態に記載の方法を実行させるためのプログラムコード手段を含むことができる。代替的又は追加的に、コンピュータプログラムプロダクトは、当該コンピュータプログラムプロダクトが電気負荷センサが他の電気負荷センサと直列に配置される電気負荷システム内の電気負荷グループ化デバイスで実行された場合、請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス又は電気負荷グループ化デバイスの任意の実施形態に請求項13に記載の方法又は電気負荷をグループ化する方法の任意の実施形態を実行させるためのプログラムコード手段を含むことができる。
【0046】
さらなる態様では、請求項12に記載のコンピュータプログラムプロダクトを記憶したコンピュータ可読媒体が提示される。代替的又は追加的に、コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラムプロダクトの任意の実施形態によるコンピュータプログラムプロダクトを記憶していることができる。
【0047】
請求項1に記載の電気負荷グループ化デバイス、請求項3に記載の電気負荷システム、請求項10に記載の方法、請求項11に記載の方法、請求項12に記載のコンピュータプログラムプロダクト、及び請求項13に記載のコンピュータ可読媒体は、同様及び/又は同一の好適な実施形態、とりわけ、従属請求項に記載されるような実施形態を有することを理解されたい。
【0048】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項又は上記の実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであり得ることも理解されたい。
【0049】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に述べられる実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】電気負荷グループ化デバイス及び電気負荷を含む電気負荷システムの第1の実施形態を概略的且つ例示的に示す。
【
図2】電気負荷システムの第2の実施形態を概略的且つ例示的に示す。
【
図3】電気負荷システムの第3の実施形態を概略的且つ例示的に示す。
【
図4】電気負荷システムの第4の実施形態を概略的且つ例示的に示す。
【
図5】電気負荷グループ化デバイスを動作させる方法の一実施形態を示す。
【
図6】電気負荷システムの電気負荷をグループ化する方法の一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図1は、CLシステム100の形態の電気負荷システムの第1の実施形態を概略的且つ例示的に示している。CLシステム100は、CLシステム100内の異なるロケーションに配置された照明器具等、電気負荷をグループ化する、及び、住宅又は工場等、建物内の照明を制御するために使用されることができる。他の実施形態では、電気負荷システムは、HVACシステム、ビルマネージメントシステム(BMS:building management system)、ダイレクトライトコントロールシステム、又はホームオートメーションシステムであることもできる。CLシステム100は、この実施形態では、電気設備の一部である。
【0052】
CLシステム100は、スマートメータ110の形態の電気負荷グループ化デバイスと、電力センサ120A、120Bの形態の電気負荷センサと、照明器具132A、132B、132C、134A、134B、134Cの形態の電気負荷とを含む。照明器具132A、132B、132C、134A、134B、134Cは、この実施形態では、異なる2つの部屋140A、140Bの異なるロケーションに配置されている。他の実施形態では、電気負荷は、異なるエリア、フロア、又は建物、例えば、住宅又は工場に配置されることもできる。電力センサ120Aは、照明器具132A、132B、及び132Cの電力を測定できるように配置されている。照明器具132A、132B、132Cは、電力ケーブル152A、152B、152Cの形態の電力導体を介して電力センサ120Aに接続されている。電力センサ120Bは、照明器具134A、134B、134Cの電力を測定できるように配置されている。照明器具134A、134B、134Cは、電力ケーブル154A、154B、154Cの形態の電力導体を介して電力センサ120Bに接続されている。スマートメータ110は、CLシステム100、とりわけ、照明器具132A、132B、132C、134A、134B、134Cにスマートメータ110を介して電力を供給する主電源160に接続されている。
【0053】
他の実施形態では、電気負荷センサは、照明器具の1つ以上の、他の電気的パラメータ、例えば、電流又は電圧を測定することができる。他の実施形態では、電力導体は、例えば、光ファイバ又は任意の他のタイプの電力導体であることもできる。
【0054】
スマートメータ110は、電力センサ120A、120Bにおける電力の測定に基づいて照明器具132A、132B、132C、134A、134B、134Cをグループ化することができる。他の実施形態では、電気負荷グループ化デバイスは、電気負荷センサにおける任意の他の電気的パラメータ、例えば、電流又は電圧の測定に基づいて電気負荷システム内の異なるロケーションに配置された電気負荷をグループ化することができる。
【0055】
スマートメータ110は、トランシーバ112と、メモリ114の形態のコンピュータ可読媒体と、プロセッサ116の形態の制御ユニットとを含む。メモリ114は、データベース118を含む。
【0056】
トランシーバ112は、照明器具132A、132B、132C、134A、134B、又は134Cのそれぞれの照明器具に変化電力消費信号を送信することによって、照明器具132A、132B、132C、134A、134B、又は134Cのそれぞれの照明器具の変化した電力消費をトリガする。この実施形態では、変化電力消費信号は、電源ケーブル150A~154Cを介してそれぞれの照明器具に送信される。他の実施形態では、変化電力消費信号は、それぞれの電気負荷に無線で送信されることもできる。他の実施形態では、電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷の変化した電力消費をトリガするための別の方法に基づいてそれぞれの電気負荷の変化した電力消費をトリガするように構成されることもできる。
【0057】
それぞれの照明器具132A、132B、132C、134A、134B、又は134Cは、変化電力消費信号に対する反応において電力消費を変化させる。この実施形態における変化電力消費信号は、それぞれの照明器具132A、132B、132C、134A、134B、又は134Cの変更される調光レベルに対応する。他の実施形態では、変化電力消費信号は、それぞれの電気負荷の電力消費を変化させる他の任意のコマンド、例えば、電気負荷の1つ以上の機能をアクティブ又は非アクティブにするコマンドであることもできる。
【0058】
電力センサ120A又は120Bは、それぞれの照明器具132A、132B、132C、134A、134B、又は134Cの変化した電力消費に対する反応において変化した電力値を測定し、これを電力ケーブル150A又は150Bを介してトランシーバ112に送信する。トランシーバ112は、変化した電力値を受信し、これをプロセッサ116に提供する。他の実施形態では、電気負荷センサは、電気負荷グループ化デバイスと無線で通信することができる。さらに他の実施形態では、電気負荷センサは、電気負荷グループ化デバイスに含まれることができる。他の実施形態では、電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサからの他の任意の電気的パラメータの変化した値を受けることができる。
【0059】
プロセッサ116は、それぞれの照明器具132A、132B、132C、134A、134B、又は134Cを、それぞれの照明器具132A、132B、132C、134A、134B、又は134Cの変化した電力消費に対する反応において受けた変化した電力値を測定した電力センサ120A又は120Bに関連付けられる照明器具のグループ130A又は130Bに割り当てる。この実施形態では、照明器具132A、132B、132Cは照明器具のグループ130Aに割り当てられ、照明器具134A、134B、134Cは照明器具のグループ130Bに割り当てられている。他の実施形態では、電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てることができる。例えば、他の電気的パラメータの変化した値が、電気負荷を1つ以上のグループに割り当てるために考慮されることとができる。
【0060】
照明器具132A、132B、132C、134A、134B、134Cの割り当ては、データベース118に記憶される。この実施形態では、データベース118は、ルックアップテーブル(LUT)内に割り当てを記憶する。したがって、照明器具132A、132B、132C、134A、134B、134Cの照明器具のグループ130A、130Bへの割り当ては、LUTの形態で記憶される。LUTは、照明器具132A、132B、132Cがグループ130Aに割り当てられ、照明器具134A、134B、134Cがグループ130Bに割り当てられるように、例えば、照明器具132Aの照明器具識別子が、グループ130Aのグループ識別子に割り当てられ、照明器具134Cの照明器具識別子が、グループ130Bのグループ識別子に割り当てられるように、照明器具132A、132B、132C、134A、134B、134Cの照明器具識別子及びグループ130A、130Bのグループ識別子のリストを含む。
【0061】
さらに、メモリ114は、スマートメータ110を動作させるためのコンピュータプログラムプロダクトを記憶する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータプログラムプロダクトがスマートメータ110で実行された場合、スマートメータ110を動作させるための方法、例えば、
図5で提示される方法をスマートメータ110に実行させるためのプログラムコード手段を含む。さらに、メモリ114は、CLシステム100の電気負荷をグループ化するためのコンピュータプログラムプロダクトを記憶する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータプログラムプロダクトがスマートメータ110で実行された場合、CLシステム100の電気負荷をグループ化するための方法、例えば、
図6で提示される方法をスマートメータ110に実行させるためのプログラムコード手段を含む。さらに、メモリ114は、CLシステム100を動作させるための、すなわち、照明を提供するためにCLシステム100の照明器具を制御するためのコンピュータプログラムプロダクトを含む。
【0062】
図2は、CLシステム200の形態の電気負荷システムの第2の実施形態を概略的且つ例示的に示している。CLシステム200のこの第2の実施形態は、照明器具205の形態の電気負荷と、スマートメータ210の形態の電気負荷グループ化デバイスと、ヒューズボックス220A、220B、220Cの形態のサブグループ化デバイスとを含む。
【0063】
スマートメータ210は、制御ユニット216と、負荷スイッチls1、ls2、ls3と、電力センサS1、S2、S3の形態の電気負荷センサとを含む。スマートメータ210は、CLシステム200に電力を供給するために主電源260に接続されている。ヒューズボックス220A、220B、220Cは、それぞれ、サーキットブレーカcb11~cb16、cb21~cb26、cb31~cb36、及び電力センサS11~S16、S21~S26、S31~S36の形態の電気負荷センサを含む。
【0064】
他の実施形態では、サーキットブレーカは、負荷スイッチに置き換えられることができる、又は負荷スイッチは、サーキットブレーカに置き換えられることができる。サブグループ化デバイスに配置された負荷スイッチは、例えば、電気負荷グループ化デバイスの制御ユニットによって、例えば、電力線通信によって遠隔制御されることができる。負荷スイッチは、接続を開く又は閉じるために開状態と閉状態との間で切り替えられることができる。サーキットブレーカは、電気負荷を損傷から保護するために、電気的パラメータの閾値を超える場合、例えば、閾電流値を超える場合、接続を開くために開状態に自動的に切り替わる。さらに、サーキットブレーカは、接続を開く又は閉じるために開状態と閉状態との間で切り替えられることができる。他の実施形態では、電気負荷グループ化デバイスは、電気負荷をグループ化するための任意の他のタイプの電気負荷グループ化デバイスであることができる。また、電力センサは、1つ以上の電気的パラメータの変化した値を測定するための任意の他のタイプの電気負荷センサであることができる。また、電気負荷は、スイッチ、センサ、HVACデバイス、又は他のタイプの電気負荷を含むことができる。
【0065】
CLシステム200のスマートメータ210は、第1の実施形態のCLシステム100のスマートメータ110と同様の機能を有する。第1の実施形態のCLシステム100とは異なり、この実施形態では、一部の電力センサが他の電力センサに直列に配置されている。とりわけ、電力センサS11、S12、S13、S14、S15、S16は、電力センサS1と直列に配置され、電力センサS21、S22、S23、S24、S25、S26は、電力センサS2と直列に配置され、電力センサS31、S32、S33、S34、S35、及びS36は、電力センサS3と直列に配置されている。電力センサS1、S2、S3は、並列に配置されている。また、電力センサS12、S13、S14、S15、S16と、S21、S22、S23、S24、S25、S26と、S31、S32、S33、S34、S35、S36とは、並列に配置されている。電力センサを直列に配置することにより、以下に詳細に述べられるように、それぞれの電気負荷を電気負荷のグループのサブグループに割り当てることができる。
【0066】
電力センサS1~S36は、電気的パラメータとして電力を測定する。他の実施形態では、電気負荷センサは、電圧又は電流等、他の任意の電気的パラメータを測定することができる。電力センサS1は負荷スイッチls1に接続され、電力センサS2は負荷スイッチls2に接続され、電力センサS3は負荷スイッチls3に接続されている。センサS11は、それぞれのサーキットブレーカcb11に接続されている。センサS12~S36は、それぞれのサーキットブレーカcb12~cb36に接続されている。他の実施形態では、電気負荷センサは、負荷スイッチ又はサーキットブレーカに含まれることができる。
【0067】
制御ユニット216は、メモリと、プロセッサと、トランシーバ(図示せず)とを含む。メモリは、照明器具205のグループへの割り当てを記憶するためのLUTを有するデータベースを含む。さらに、メモリは、スマートメータ210を動作させるため、照明器具205をグループ化するため、及びCLシステム200を動作させるためのコンピュータプログラムプロダクトを含む。トランシーバは、それぞれの照明器具205に変化電力消費信号を提供することによりそれぞれの照明器具205の変化した電力消費をトリガする。この実施形態では、照明器具205の調光レベルが変更される。変化した電力値は、照明器具205の変化した電力消費に対する反応において電力センサS11及びS1によって測定されることができる。プロセッサは、データを処理する。とりわけ、プロセッサは、それぞれの照明器具205の変化した電力消費に対する反応においてどの電力センサが変化した電力値を測定したかに基づいて照明器具205をグループに割り当てる。
【0068】
例えば、変化した電力消費が、電力センサS11を介してヒューズボックス220Aに接続された照明器具205についてトリガされる場合、電力センサS11及びS1が、変化した電力値を測定する。電力センサS1が変化した電力値を測定したので、照明器具205はグループ230Aに割り当てられ、電力センサS11が変化した電力値を測定したので、照明器具205はさらにグループ231Aに割り当てられる。グループ231Aは、グループ230Aのサブグループである。この実施形態では、サブグループ231Aは、1つの照明器具のみを含む。他の実施形態では、サブグループは、さらなる照明器具又は他の電気負荷を含むことができる。電力センサS11が電力センサS1と直列に配置されているので、照明器具205は、2つの異なるグループに割り当てられることができ、そのうちの1つは他方のサブグループである。これにより、グループ230A又は231Aをアドレス指定するコマンドによって照明器具205がアクティブにされることができるので、照明器具205のより良好な制御が可能である。また、グループ230Aがアドレス指定される場合、電力センサS1を介してヒューズボックス220A及びスマートメータ210に接続されているすべての照明器具205もアドレス指定される。グループ231Aがアドレス指定される場合、電力センサS11を介してヒューズボックス220Aに接続されている照明器具205のみがアドレス指定される。
【0069】
この実施形態では、スマートメータ210は、それぞれの照明器具205の変化した電力消費に対する反応において電力センサS1~S36のいずれが変化した電力値を測定するかに基づいて、照明器具205を3つの異なるグループ230A、230B、230C及びサブグループ231A~236Cに割り当てることができる。この実施形態では、電力センサS1を介してスマートメータ210に接続されている照明器具205のいずれかの変化した電力消費に対する反応において電力センサS1が変化した電圧値を測定するので、電力センサS1を介してスマートメータ210に接続されているすべての照明器具205がグループ230Aに割り当てられる。電力センサS2を介してスマートメータ210に接続されている照明器具205は、グループ230Bに割り当てられ、電力センサS3を介してスマートメータ210に接続されている照明器具205は、グループ230Cに割り当てられる。さらに、照明器具205は、この実施形態では、サブグループに割り当てられる、すなわち、各照明器具205は、それぞれの照明器具205が接続されている電力センサS11~S36に関連付けられたサブグループに割り当てられる。
【0070】
負荷スイッチls1、ls2、ls3は、グループ230A、230B、230Cを主電源260から接続又は切断することを可能にする。
【0071】
サーキットブレーカcb11~cb16、cb21~cb26、cb31~cb36は、サブグループ231A~236Cの照明器具を損傷から保護するために自動的に切断することを可能にする。さらに、サーキットブレーカcb11~cb16、cb21~cb26、及びcb31~cb36は、スマートメータ210を介して主電源260からの電力を照明器具205に供給するためにそれぞれのサブグループ231A~236Cを接続することを可能にする。
【0072】
さらに、電気負荷システム200は、例えば人の、モーションイベントを検出するためのモーションセンサ271Aの形態のイベントセンサを含む。他の実施形態では、イベントセンサは、イベントを検出するように構成される任意の他のタイプのイベントセンサであることができる。モーションセンサ271Aは、照明器具205に含まれる。他の実施形態では、1つ以上のイベントセンサは、電気負荷システムの異なるロケーションに配置される、例えば、サブグループ化デバイスの1つに含まれる、又は他の電気負荷に含まれることもできる。この実施形態では、ヒューズボックス220Aは、検出されたモーションイベントに基づいて照明器具205のサブグループ231Aを接続及び切断する。モーションセンサ271Aは、検出されたモーションイベントに基づいて照明器具205のサブグループ231Aを接続又は切断するためにサーキットブレーカcb11に制御信号を送信する。モーションセンサ271Aはオプションである。
【0073】
他の実施形態では、電気負荷の各々又はある数の電気負荷が、イベントを検出するためのイベントセンサを含むこともできる。サブグループ化デバイスは、検出されたイベントに基づいて電気負荷の一サブグループ又は複数のサブグループをサブグループ化デバイスと接続する及び切断するように構成されることができる。
【0074】
他の実施形態では、照明器具、負荷スイッチ、及び/又はサーキットブレーカは、遠隔制御ユニットによって制御されることができる。遠隔制御ユニットは、例えば、電気負荷システムを手動で制御するためのユーザインターフェースを含むことができる。制御ユニット、例えば、遠隔制御ユニットは、検出されたイベントに基づいて電気負荷システムを制御するように構成されることができる。例えば、制御ユニットは、電気負荷グループ化デバイス及び/又はサブグループ化デバイスを、検出されたイベントに基づいて、電気負荷のグループ及び/又はサブグループを電気負荷グループ化デバイス及び/又はサブグループ化デバイスと接続又は切断させるようにすることができる。例えば1つのケースでは、あるサブグループの照明器具は、例えばエリア又は部屋において、該サブグループの照明器具に近接した又は含まれるモーションセンサによって動きが検出される場合にアクティブにされることができる。
【0075】
図3は、照明器具(図示せず)の形態の電気負荷の4つのグループ310A、310B、310C、310Dを含むCLシステム300の形態の電気負荷システムの第3の実施形態を概略的且つ例示的に示している。
【0076】
この実施形態では、CLシステム300は、倉庫の部屋305に配置されている。他の実施形態では、CLシステム300は、建物のフロアに配置されることもできる。倉庫の部屋305は、主路312と、側路320A、320B、320Cを介してアクセス可能である、ハイラック(high rack)314A、314B、316A、316B、318A、318Bとを含む。側路320A、320B、320Cの各々は、主路312を介してアクセスされることができる。側路320A、320B、及び320Cの各々の照明器具は、
図1又は
図2に示される実施形態に関して説明されたように、電気負荷グループ化デバイスを用いてグループ化されることができる。この実施形態では、スマートメータ310の形態の電気負荷グループ化デバイスが、照明器具をグループ化するために使用される。各グループ310A、310B、310C、310Dは、スマートメータ310に含まれる負荷スイッチを介してスイッチオン及びオフされることができる。負荷スイッチは、有線(ここでは図示せず)を介して壁に取り付けられた手動制御スイッチに接続されている。他の実施形態では、負荷スイッチは、ユーザインターフェースを含むことができる制御ユニットに無線で接続されることができる。
【0077】
この実施形態では、照明器具の各々は、モーションセンサの形態のイベントセンサを含む。他の実施形態では、電気負荷システムは、任意の他のタイプのイベントセンサ、例えば、存在センサを含むこともできる。イベントセンサは、電気負荷システムに分散させることもでき、電気負荷に含まれる必要はない。
【0078】
モーションセンサは、例えば人の、動きを検出する。モーションセンサは、動きを検出される場合、又は動きがもはや検出されない場合、スマートメータ310にモーション検出信号を供給する。これにより、スマートメータ310は、検出されたイベント、すなわち、動きがない、又は動きに基づいて、照明器具のグループ310A、310B、310C、及び310Dを接続又は切断する。これにより、照明が必要な通路にのみ照明を供給するために、動きを検出した照明器具の一グループ又は複数のグループの照明器具に電力を供給することができる。とりわけ、照明器具の一グループ又は複数のグループ310A、310B、310C、及び310Dは、それぞれのグループの照明器具が配置されているそれぞれの通路に誰もいない場合にスイッチオフされることになる。照明器具の一グループ又は複数のグループ310A、310B、310C、及び310Dは、人がそれぞれの通路に近づき、モーションセンサの1つによって動きが検出される場合にスイッチオンされることになる。
【0079】
他の実施形態では、イベントセンサは、誰かがそれぞれの通路320A、320B、320Cの入り口に近づく場合にグループ310B、310C、310Dの照明器具がスイッチオンされるように配置されることもできる。他の実施形態では、それぞれの電気負荷に配置されたイベントセンサは、イベントが検出される場合にそれぞれの電気負荷のみをアクティブにすることができる。
【0080】
図4は、CLシステム400の形態の電気負荷システムの第4の実施形態を概略的且つ例示的に示している。CLシステム400は、先の実施形態と同様に、照明器具を含む電気負荷をグループ化する、及び、照明を提供するために使用されることができる。
【0081】
CLシステム400は、壁に取り付けられた手動操作スイッチ402と、スマートメータ410の形態の電気負荷グループ化デバイスと、部屋420に配置された照明器具430と、部屋420に近接して配置された照明器具440とを含む。
【0082】
すべての照明器具430、440はスマートメータ410に接続され、スマートメータ410を介して主電源460からの電力が供給される。照明器具430は、壁に取り付けられた手動操作スイッチ402に接続され、これによって制御されることができる。壁に取り付けられた手動操作スイッチ402は、部屋420に配置されている。照明器具440は、壁に取り付けられた手動操作スイッチ402に接続されていない。
【0083】
この実施形態では、照明器具430、440がスマートメータ410によって照明器具のグループ450に割り当てられるように電気負荷センサ(図示せず)が配置されている。したがって、壁に取り付けられた手動操作スイッチ402が切り替えられる場合、照明器具430がアクティブにされ、対応するグループアクティベーション信号が、スマートメータ410にグループ450に電力を供給させるためにスマートメータ410に供給される。グループアクティベーション信号に反応したスマートメータ410は、グループ450の照明器具430及び440に電力を供給し、さらに照明器具440をアクティブにする。斯くして、手動操作スイッチ402を切り替えることにより、これに接続されている照明器具よりも多くの照明器具を制御することができる。例えば、照明器具440はフロントドアランプであることができ、照明器具430はコリドー照明器具であることができ、壁に取り付けられた手動操作スイッチ402はコリドーライトスイッチであることができる。コリドーライトスイッチ402が切り替えられる場合、フロントドアランプ440及びコリドー照明器具430がアクティブ又は非アクティブにされる。
【0084】
図5は、電気負荷グループ化デバイス、例えば、
図1~
図4のいずれかで述べられたCLシステムのスマートメータを動作させる方法500の一実施形態を示している。他の実施形態では、他の電気負荷システムの他の電気負荷グループ化デバイスが、本方法を用いて動作されることができる。
【0085】
ステップ510において、スマートメータは、電力消費を変化させるためにそれぞれの照明器具に変化電力消費信号を送信する。この実施形態では、変化電力消費信号により、照明器具は、自身の調光レベルを変え、斯くして、自身の電力消費も変える。ステップ510はオプションである。代替的に、それぞれの電気負荷の電力消費の変化をトリガするための別の方法が用いられることができる。
【0086】
ステップ520において、スマートメータは、それぞれの照明器具の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電力センサからの変化した電力値を受ける。他の実施形態では、他の任意の電気的パラメータの変化した値を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサから受けることができる。
【0087】
ステップ530において、スマートメータは、それぞれの照明器具を、それぞれの照明器具の変化した電力消費に対する反応において受けた変化した電力値を測定した一電力センサに関連付けられた照明器具の一グループ又は複数の電力センサに関連付けられた照明器具の複数のグループに割り当てる。他の実施形態では、それぞれの電気負荷が、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサ又はどの複数の電気負荷センサが測定したかに基づいて一グループに割り当てられることもできる。
【0088】
本方法は、CLシステムのすべての照明器具を照明器具の1つ以上のグループにそれらのすべてを割り当てるために実行されることができる。
【0089】
グループへの照明器具の割り当ては、データベース、例えば、照明器具識別子及びグループ識別子を含むLUTに記憶されることができる。LUTは、1つ以上のグループの照明器具を同時にアドレス指定するために使用されることができる。
【0090】
図6は、少なくとも1つの電気負荷センサが他の電気負荷センサと直列に配置されている電気負荷システム、例えば、
図2で述べられたCLシステムの電気負荷をグループ化するための方法600の一実施形態を示している。ステップ510は、ステップ610と同様であり、ステップ520は、ステップ620と同様である。
【0091】
ステップ610において、スマートメータは、電力消費を変化させるためにそれぞれの照明器具に変化電力消費信号を送信する。ステップ610はオプションである。
【0092】
ステップ620において、スマートメータは、それぞれの照明器具の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電力センサからの変化した電力値を受ける。
【0093】
ステップ630において、スマートメータは、それぞれの照明器具を、それぞれの照明器具の変化した電力消費に対する反応において受けた変化した電力値を測定した照明器具のグループ及び照明器具のグループのサブグループに割り当てる。電気負荷のグループは電力センサに関連付けられ、サブグループは電力センサと直列に配置される他の電力センサに関連付けられる。これにより、電気負荷を2つ以上のグループに割り当てることができ、斯くして、電気負荷の制御が、グループ又はサブグループをアドレス指定することにより向上させることができる。
【0094】
本方法は、CLシステムのすべての照明器具を照明器具のグループ及びサブグループにそれらのすべてを割り当てるために実行されることができる。
【0095】
グループ及びサブグループへの照明器具の割り当ては、データベース、例えば、照明器具識別子及びグループ識別子を含むLUTに記憶されることができる。個別のグループ識別子が、各グループ及び各サブグループに割り当てられることができる。LUTは、1つ以上のグループ及びサブグループの照明器具を同時にアドレス指定するために使用されることができる。
【0096】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されてきたが、そのような例示及び説明は、図的又は例示的であって、限定的なものではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。例えば、電気負荷システムが、空調デバイス、暖房デバイス、換気デバイス、湿度デバイス、及び/又は冷房デバイスの1つ以上を含む1つ以上のHVACデバイスを含むHVACシステムである実施形態において、本発明を動作させることが可能である。
【0097】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。
【0098】
請求項では、単語「含む」は、他の構成要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。
【0099】
単一のユニット、プロセッサ、又はデバイスが、請求項において列挙されるいくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0100】
電気負荷システム内の異なるロケーションに配置される電気負荷を、各々が1つ以上の電気負荷の電気的パラメータを測定できるように配置される、電気負荷センサにおける電気的パラメータの測定に基づいてグループ化すること、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値を受けること、それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てること、等、電気負荷グループ化デバイスの1つ以上のユニットによって実行されるオペレーションは、電気負荷グループ化デバイス他の任意の数のユニットによって実行されることができる。これらのオペレーション及び/又は方法は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として及び/又は専用ハードウェアとして実装されることができる。
【0101】
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は固体媒体等の、好適な媒体において記憶/頒布されてもよいが、インターネット、又は他の有線若しくは無線の電気通信システム等を介して、他の形態で頒布されてもよい。
【0102】
請求項中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0103】
本発明は、電気負荷センサにおける電気的パラメータの測定に基づく電気負荷のグループ化に関する。電気負荷グループ化デバイスは、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において1つ以上の電気負荷センサからの電気的パラメータの変化した値を受けるように構成される。電気負荷グループ化デバイスはさらに、それぞれの電気負荷を、それぞれの電気負荷の変化した電力消費に対する反応において受けた電気的パラメータの変化した値をどの電気負荷センサが測定したかに基づいて、電気負荷センサに関連付けられた電気負荷のグループに割り当てるように構成される。これにより、電気負荷システムにおける電気負荷の自動グルーピングが可能である。