(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】対象追跡方法、電子機器およびコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 7/80 20170101AFI20240105BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240105BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20240105BHJP
H04N 23/63 20230101ALI20240105BHJP
【FI】
G06T7/80
G06F3/0481
G03B17/02
H04N23/63
(21)【出願番号】P 2022526824
(86)(22)【出願日】2020-11-23
(86)【国際出願番号】 CN2020130782
(87)【国際公開番号】W WO2021104197
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-05-10
(31)【優先権主張番号】201911167275.3
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、ミン
【審査官】小池 正彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0196472(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0226858(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/80
G06F 3/0481
H04N 23/63
G03B 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に用いられる対象追跡方法において、
第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集するステップであって、前記プレビュー画像と前記第1画像にはそれぞれ複数の対象を含み、前記複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、
前記第2カメラの焦点距離が前記第1カメラの焦点距離より大きく、前記第1画像の解像度が前記プレビュー画像の解像度より大きいステップと、
前記第1画像により
、少なくとも1つの識別子を前記プレビュー画像に表示するステップであって、
前記少なくとも1つの識別子は、前記プレビュー画像における複数の対象のうちのM個の目標対象を指示するために用いられ、Mが正の整数である
、ステップと、
前記プレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けるステップと、
前記第1入力に応じ、前記第1対象に対応する実体対象の画像を追跡
し、前記第1対象に対応する実体対象の画像を表示するステップと
、
を含む、対象追跡方法。
【請求項2】
前記第1入力に応じ、前記第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示する前記ステップは、
前記第1入力に応じ、拡大表示された第1対象を含む第2画像を表示するステップと、
前記第2画像に対する第2入力を受け付けるステップと、
前記第2入力に応じ、前記第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示するステップと
、
を含む、請求項1に記載の対象追跡方法。
【請求項3】
第2カメラによって第1画像を収集するステップの前に、
認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付けるステップを更に含み、
第2カメラによって第1画像を収集する前記ステップは、
前記第3入力に応じ、前記第2カメラによって第1画像を収集するステップを含む、
請求項1又は請求項2に記載の対象追跡方法。
【請求項4】
前記第1画像により、前記プレビュー画像に少なくとも1つの識別子を表示する前記ステップは、
目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識し、対応する実体対象が前記目標属性情報の指示する属性に属する、前記第1画像におけるM個の目標対象を得るステップと、
前記第1画像におけるM個の目標対象により、前記プレビュー画像に前記少なくとも1つの識別子を表示するステップと
、
を含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の対象追跡方法。
【請求項5】
目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識するステップの前に、
それぞれ1つの属性情報を指示するための少なくとも1つの属性オプションを表示するステップと、
前記少なくとも1つの属性オプションのうちの目標属性オプションに対する第4入力を受け付けるステップと
、
を更に含み、
目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識する前記ステップは、
前記第4入力に応じ、前記目標属性オプションの指示する目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識するステップを含む、
請求項4に記載の対象追跡方法。
【請求項6】
目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識する前記ステップは、
前記目標属性情報により、テンプレートライブラリから、その中の対象に対応する実体対象が前記目標属性情報の指示する属性に属する少なくとも1つのテンプレート画像を取得するステップと、
前記第1画像と前記少なくとも1つのテンプレート画像をマッチングして、前記第1画像における対象を認識するステップと
、
を含む、請求項4又は請求項5に記載の対象追跡方法。
【請求項7】
収集モジュール、処理モジュール及び受付モジュールを備える電子機器において、
前記収集モジュールは、第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集するように構成され、前記プレビュー画像と前記第1画像にはそれぞれ複数の対象を含み、前記複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、
前記第2カメラの焦点距離が前記第1カメラの焦点距離より大きく、前記第1画像の解像度が前記プレビュー画像の解像度より大きく、
前記処理モジュールは、前記収集モジュールの収集した前記第1画像により
、少なくとも1つの識別子を前記プレビュー画像に表示するように構成され、
前記少なくとも1つの識別子は、前記プレビュー画像における複数の対象のうちのM個の目標対象を指示するために用いられ、Mが正の整数であり、
前記受付モジュールは、前記処理モジュールの表示した前記プレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けるように構成され、
前記処理モジュールは、更に、前記受付モジュールの受け付けた前記第1入力に応じ、前記第1対象に対応する実体対象の画像を追跡
し、前記第1対象に対応する実体対象の画像を表示するように構成される、
電子機器。
【請求項8】
前記処理モジュールは、具体的には、前記第1入力に応じ、拡大表示された第1対象を含む第2画像を表示するステップと、前記第2画像に対する第2入力を受け付けるステップと、前記第2入力に応じ、前記第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示するステップとを実行するように構成される、請求項
7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記受付モジュールは、更に、前記収集モジュールが第2カメラによって第1画像を収集する前に、認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付けるように構成され、
前記収集モジュールは、具体的には、前記受付モジュールの受け付けた前記第3入力に応じ、前記第2カメラによって第1画像を収集するように構成される、請求項
7又は請求項
8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記処理モジュールは、具体的には、目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識し、対応する実体対象が前記目標属性情報の指示する属性に属する、前記第1画像におけるM個の目標対象を得るステップと、前記第1画像におけるM個の目標対象により、前記プレビュー画像に前記少なくとも1つの識別子を表示するステップとを実行するように構成される、請求項
7から請求項
9のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項11】
前記処理モジュールは、更に、前記目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識する前に、それぞれ1つの属性情報を指示するための少なくとも1つの属性オプションを表示するように構成され、
前記受付モジュールは、更に、前記処理モジュールの表示した前記少なくとも1つの属性オプションのうちの目標属性オプションに対する第4入力を受け付けるように構成され、
前記処理モジュールは、具体的には、前記受付モジュールの受け付けた前記第4入力に応じ、前記目標属性オプションの指示する目標属性情報により、前記第1画像における対象を認識するように構成される、請求項
10に記載の電子機器。
【請求項12】
前記処理モジュールは、具体的には、前記目標属性情報により、テンプレートライブラリから、その中の対象に対応する実体対象が前記目標属性情報の指示する属性に属する少なくとも1つのテンプレート画像を取得するステップと、前記第1画像と前記少なくとも1つのテンプレート画像をマッチングして、前記第1画像における対象を認識するステップとを実行するように構成される、請求項
10又は請求項
11に記載の電子機器。
【請求項13】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて実行可能なコンピュータプログラムとを備える電子機器において、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサにより実行される時に、請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載の対象追跡方法のステップを実現する、電子機器。
【請求項14】
コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体において、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載の対象追跡方法のステップを実現する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、通信技術分野に関し、特に、対象追跡方法及び電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器のスマート化程度が絶えず高まるに伴い、電子機器中のアプリケーションプログラムの機能も多くなってきている傾向がある。
【0003】
現在、ユーザはカメラアプリケーションプログラム中の目標追跡機能によって目標対象を追跡して、目標対象に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行うことができる。具体的には、ユーザは目標対象に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行う必要がある場合に、電子機器によるカメラアプリケーションプログラムのオン及びカメラアプリケーション画面の表示をトリガすることができ、続いてカメラアプリケーション画面のプレビュー領域に表示されている画面から目標対象を選択して、電子機器による目標対象のロックをトリガして、目標対象に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行うことができる。
【0004】
しかしながら、上記工程はユーザがプレビュー領域に表示されている画面から対象を探せる場合しか適合せず、当該画面における対象の表示サイズが小さければ、ユーザは当該画面から当該対象を選択できず、電子機器による当該対象のロックをトリガできず、更に電子機器による当該対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影が不可能となる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、ある対象のカメラアプリケーション画面のプレビュー領域での表示サイズが小さい時に、電子機器による当該対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影が不可能となる問題を解決するために、対象追跡方法及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術的問題を解決するために、本願は下記のように実現する。
【0007】
第1態様において、本発明の実施例は、電子機器に用いられる対象追跡方法において、第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集するステップと、第1画像により、プレビュー画像に少なくとも1つの識別子を表示するステップと、プレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けるステップと、第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示するステップとを含む対象追跡方法を提供する。その中で、当該プレビュー画像と第1画像にはそれぞれ複数の対象を含み、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、当該第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きく、当該少なくとも1つの識別子がプレビュー画像における複数の対象のうちのM個の目標対象を指示するためのものであり、Mが正の整数である。
【0008】
第2態様において、本発明の実施例は、収集モジュール、処理モジュール及び受付モジュールを備えてよい電子機器を提供する。ここで、収集モジュールは、第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集するように構成され、当該プレビュー画像と第1画像にはそれぞれ複数の対象を含み、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、当該第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きく、処理モジュールは、収集モジュールの収集した第1画像により、プレビュー画像における複数の対象のうちのM個の目標対象を指示するための少なくとも1つの識別子をプレビュー画像に表示するように構成され、Mが正の整数であり、受付モジュールは、処理モジュールの表示したプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けるように構成され、処理モジュールは、更に、受付モジュールの受け付けた第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示するように構成される。
【0009】
第3態様において、本発明の実施例は、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され且つプロセッサにおいて実行可能なコンピュータプログラムとを備える電子機器において、当該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、上記第1態様における対象追跡方法のステップを実現する電子機器を提供する。
【0010】
第4態様において、本発明の実施例は、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体において、当該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、上記第1態様における対象追跡方法のステップを実現するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施例では、電子機器は第1カメラによって収集した、複数の対象を含むプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集でき(当該第1画像にも複数の対象を含み、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、当該第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きい)、また、電子機器は第1画像により、プレビュー画像における複数の対象のうちのM(Mが正の整数である)個の目標対象を指示するための少なくとも1つの識別子をプレビュー画像に表示でき、続いて、電子機器はプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付け、第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示することができる。当該技術手段によれば、電子機器は1つのカメラ(例えば、上記第1カメラ)によって収集したプレビュー画像を表示している場合に、直接的に別のカメラ(例えば、上記第2カメラ)の収集した第1画像により当該プレビュー画像における目標対象に対応する実体対象をロック可能となって、電子機器によるプレビュー画像における目標対象に対応する実体対象のロックをトリガ可能にするにはユーザがプレビュー画像から目標対象を選択する必要がなくなるので、プレビュー画像における目標対象の表示サイズが小さくても、即ちユーザが当該プレビュー画像から目標対象を選択できない可能性がある場合でも、電子機器は依然として目標対象に対応する実体対象をロックでき、これによって電子機器による目標対象に対応する実体対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例によるアンドロイドオペレーティングシステムのアーキテクチャ模式図である。
【
図2】本発明の実施例による対象追跡方法の第1模式図である。
【
図3】本発明の実施例による対象追跡方法のアプリケーションの第1画面模式図である。
【
図4】本発明の実施例による対象追跡方法のアプリケーションの第2画面模式図である。
【
図5】本発明の実施例による対象追跡方法の第2模式図である。
【
図6】本発明の実施例による対象追跡方法のアプリケーションの第3画面模式図である。
【
図7】本発明の実施例による電子機器の構造模式図である。
【
図8】本発明の実施例による電子機器のハードウェア模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下において、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本発明の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0014】
本明細書における技術用語の「及び/又は」は、関連対象の関連関係を記述するためのものであり、3つの関係が存在可能であることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在すること、AとBが同時に存在すること、及びBのみが存在することの3つの場合を示してもよい。本明細書における符号の「/」は、関連する対象物の間の「又は」の関係を示し、例えば、A/BはA又はBを示す。
【0015】
本明細書における「第1」、「第2」等の技術用語は、対象の特定の順序を記述するものではなく、異なる対象を区別するためのものである。例えば、第1入力、第2入力等は、入力の特定の順序を記述するものではなく、異なる入力を区別するためのものである。
【0016】
本発明の実施例において、「例示的」又は「例えば」等の用語は、例、例証又は説明を示すためのものである。本発明の実施例において、「例示的」又は「例えば」で述べられるあらゆる実施例又は設計方案は、他の実施例又は設計方案よりも好ましい又は優位的であると解釈されるべきではない。厳密に言えば、「例示的」又は「例えば」等の用語は具体的な形態で関連概念を示す目的で使用される。
【0017】
本発明実施例の説明では、特に断らない限り、「複数」の意味は2つ又は2つ以上ということであり、例えば、複数の要素とは、2つ又は2つ以上の要素等を意味する。
【0018】
本発明の実施例は、対象追跡方法及び電子機器を提供し、電子機器は第1カメラによって収集した、複数の対象を含むプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集でき(当該第1画像にも複数の対象を含み、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、当該第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きい)、また、電子機器は第1画像により、プレビュー画像における複数の対象のうちのM(Mが正の整数である)個の目標対象を指示するための少なくとも1つの識別子をプレビュー画像に表示でき、続いて、電子機器はプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付け、第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示することができる。当該技術手段によれば、電子機器は1つのカメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、直接的に別のカメラの収集した第1画像により当該プレビュー画像における目標対象に対応する実体対象をロック可能となって、電子機器による当該目標対象に対応する実体対象のロックをトリガ可能にするにはユーザがプレビュー画像の表示した画面から目標対象を選択する必要がなくなるので、プレビュー画像における目標対象の表示サイズが小さくても、即ちユーザが当該プレビュー画像から目標対象を選択できない可能性がある場合でも、電子機器は依然として目標対象に対応する実体対象をロックでき、これによって電子機器による目標対象に対応する実体対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を確保できる。
【0019】
選択可能に、本発明の実施例では、上記第2カメラの焦点距離が第1カメラの焦点距離より大きい。即ち、第2カメラと第1カメラを比較すると、第2カメラは長焦点距離カメラであってよく、第1カメラは短焦点距離カメラであってよい。例えば、第1カメラは広角カメラであってよい。
【0020】
本発明の実施例における電子機器は、オペレーティングシステムを有する電子機器であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド(Android(登録商標))オペレーティングシステムであってもよく、iOSオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本発明の実施例では具体的に限定しない。
【0021】
以下において、Androidオペレーティングシステムを例にして、本発明の実施例による対象追跡方法が適用されるソフトウェア環境を説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施例による可能な一Androidオペレーティングシステムのアーキテクチャ模式図である。
図1において、Androidオペレーティングシステムのアーキテクチャは4つの層を含み、それぞれアプリケーション層、アプリケーションフレームワーク層、システム実行ライブラリ層及びカーネル層(具体的に、Linux(登録商標)カーネル層であってもよい)である。
【0023】
アプリケーション層は、Androidオペレーティングシステム内の各アプリケーション(システムアプリケーションと第三者アプリケーションを含む)を含む。
【0024】
アプリケーションフレームワーク層は、アプリケーションのフレームワークであり、開発者は、アプリケーションフレームワークの開発原則を遵守するうえで、アプリケーションフレームワーク層に基づいて幾つかのアプリケーションを開発することができる。
【0025】
システム実行ライブラリ層は、ライブラリ(システムライブラリとも呼ばれる)とAndroidオペレーティングシステム実行環境を含む。ライブラリは主として、Androidオペレーティングシステムに必要な各種リソースを提供するものである。Androidオペレーティングシステム実行環境は、Androidオペレーティングシステムにソフトウェア環境を提供するためのものである。
【0026】
カーネル層は、Androidオペレーティングシステムのオペレーティングシステム層であり、Androidオペレーティングシステムのソフトウェア階層の最下位層である。カーネル層は、Linuxカーネルをもとに、Androidオペレーティングシステムにコアシステムサービスとハードウェア関連のドライバプログラムを提供する。
【0027】
Androidオペレーティングシステムを例にし、本発明の実施例において、開発者は、上述した
図1に示すAndroidオペレーティングシステムのシステムアーキテクチャをもとに、本発明の実施例によって提供される対象追跡方法を実現するソフトウェアプログラムを開発することができ、それによって、該対象追跡方法は、
図1に示すようなAndroidオペレーティングシステムのもとで実行可能となる。つまり、プロセッサ又は電子機器は、Androidオペレーティングシステムにおいて該ソフトウェアプログラムを実行することで本発明の実施例によって提供される対象追跡方法を実現することができる。
【0028】
本発明の実施例における電子機器は、可動型の電子機器であっても、又は非可動型の電子機器であってもよい。例示的に、可動型の電子機器は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブル機器、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、ネットブック又はパーソナルディジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)等であってもよく、非可動型の電子機器は、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビジョン(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本発明の実施例では具体的に限定しない。
【0029】
本発明の実施例による対象追跡方法の実行主体は上記の電子機器であってもよく、当該電子機器における当該対象追跡方法を実現可能な機能モジュール及び/又は機能実体であってもよく、具体的には実際の使用ニーズに応じて決定可能であり、本発明の実施例は限定しない。以下、電子機器を例として、本発明の実施例による対象追跡方法を例示的に説明する。
【0030】
本発明の実施例では、複数のカメラ(例えば、本発明の実施例における第1カメラと第2カメラを含む)を設置した電子機器においては、第1カメラが電子機器においてデフォルトで使用されるカメラであると仮定すれば、電子機器は画像を収集する時に、優先的に第1カメラによって画像を収集できる。電子機器は第1カメラによってある領域のプレビュー画像を収集した後、カメラアプリケーション画面中のプレビュー領域に当該プレビュー画像を表示できる。また、ユーザは当該領域におけるある実体対象(例えば、本発明の実施例における目標対象に対応する実体対象)に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行う必要がある時に、当該実体対象が具体的に当該領域のどの位置にあるかを知ることができない場合に、即ちプレビュー画像から目標対象を選択できない場合に、電子機器が第2カメラによって当該領域の画像を収集することをトリガでき(例えば、電子機器の認識追跡モードへの移行をトリガすることによってトリガする)、続いて、電子機器は第2カメラの収集した画像により、当該実体対象をロックできる。このようにして、プレビュー画像における目標対象の表示サイズが小さくても、即ちユーザが当該プレビュー画像から目標対象を選択できない可能性がある場合でも、電子機器は依然として目標対象に対応する実体対象をロックでき、これによって電子機器による目標対象に対応する実体対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を確保できる。
【0031】
以下、具体的に各図面を参照しながら本発明の実施例による対象追跡方法を例示的に説明する。
【0032】
図2に示すように、本発明の実施例は対象追跡方法を提供し、当該方法は下記のS201-S204を含んでよい。
【0033】
S201で、電子機器は第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集する。
【0034】
選択可能に、本発明の実施例では、上記プレビュー画像は電子機器が第1カメラによって収集したプレビュー画像であってよく、また、当該プレビュー画像はカメラアプリケーション画面中のプレビュー領域に表示可能である。
【0035】
本発明の実施例におけるプレビュー画像とは全て電子機器が第1カメラによって収集し且つカメラアプリケーション画面のプレビュー領域に表示するものであることを説明する必要がある。
【0036】
選択可能に、本発明の実施例では、電子機器は広角カメラを用いて画像を収集するようにデフォルトしてよく、即ち、一般的には、電子機器は優先的に短焦点距離カメラによって画像を収集してよい。
【0037】
選択可能に、本発明の実施例では、上記プレビュー画像と上記第1画像にはそれぞれ複数の対象を含んでよく、その中で、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であってよい。即ち、上記プレビュー画像と上記第1画像は収集された、同一領域にある複数の第1実体対象の画像であってよく、つまり、第1カメラがプレビュー画像を収集する領域と第2カメラが第1画像を収集する領域は同一領域であってよい。当然ながら、上記同一領域がただ理論的な概念であり、実際に実現する際に、2つの領域間に偏り(この偏りが許容範囲にあってよい)が存在するのが許容可能であることを理解できる。
【0038】
本発明の実施例では、第1カメラがプレビュー画像を収集する領域と第2カメラが第1画像を収集する領域が同じであっても、第1カメラと第2カメラの焦点距離が異なるので、複数の対象以外に、第1画像とプレビュー画像には更に他の異なる対象を含むことも可能であり、即ち、複数の第1実体対象以外に、上記同一領域には更に他の異なる実体対象を含むことも可能であることを説明する必要がある。
【0039】
本発明の実施例では、プレビュー画像における各対象はプレビュー画像対応領域(即ち、プレビュー画像収集領域)中の各実体対象のプレビュー画像での表示画像であってよく、第1画像における各対象は第1画像対応領域(即ち、第1画像収集領域)中の各実体対象の第1画像での表示画像であってよいことを理解可能である。例示的に、プレビュー画像を例とすると、プレビュー画像中の蜜蜂画像はプレビュー画像対応領域にある「蜜蜂」のプレビュー画像での表示画像であってよい。
【0040】
選択可能に、本発明の実施例では、第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きい。
【0041】
第2カメラの焦点距離が第1カメラの焦点距離より大きい場合に、同一領域に対して、第2カメラによって収集した当該領域の画像の解像度が第1カメラによって収集した当該領域画像の解像度より大きいことを理解可能である。
【0042】
本発明の実施例では、ユーザはある実体対象に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行う必要がある時に、先に電子機器によるカメラアプリケーションプログラムの実行をトリガし、続いて、電子機器が第1カメラによって当該実体対象所在領域の画像を収集し、且つカメラアプリケーション画面中のプレビュー領域に当該画像(即ち、プレビュー画像)を表示することをトリガできる。続いて、電子機器は第2カメラをオンにし、第2カメラによって当該実体対象所在領域の画像(即ち、第1画像)を収集できる。
【0043】
S202で、電子機器は第1画像により、プレビュー画像に少なくとも1つの識別子を表示する。
【0044】
その中で、上記少なくとも1つの識別子はプレビュー画像における複数の対象のうちのM個の目標対象を指示することに用いられる。具体的には、少なくとも1つの識別子のうちの各識別子はプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの少なくとも1つの目標対象を指示することに用いられ、Mが正の整数である。
【0045】
本発明の実施例では、M個の目標対象のうちのいくつかの目標対象に対応す実体対象が1つの領域にあることが可能であり(例えば、これらの目標対象に対応する実体対象間の距離が近い)、且つプレビュー画像が電子機器に表示されている時に、当該領域のプレビュー画像での表示サイズが小さい(例えば、ユーザがプレビュー画像においてこれらの目標対象を肉眼で識別できない)ので、電子機器はこれらの目標対象に対して1つの識別子を表示でき、即ち1つの識別子はこれらの目標対象を指示可能であることを説明する必要がある。
【0046】
選択可能に、本発明の実施例では、上記電子機器は少なくとも1つの識別子を表示する時に、プレビュー画像におけるM個の目標対象の所在領域に少なくとも1つの識別子を表示できる。例えば、電子機器はプレビュー画像におけるある目標対象又はいくつかの目標対象の所在領域に1つの識別子を表示でき、これによってこの目標対象又はこれらいくつかの目標対象を指示する。
【0047】
選択可能に、本発明の実施例では、上記S202は具体的には下記のS202a-S202bによって実現可能である。
【0048】
S202aで、電子機器は目標属性情報により、第1画像における対象を認識し、第1画像におけるM個の目標対象を得る。
【0049】
その中で、上記第1画像におけるM個の目標対象に対応する実体対象は全て目標属性情報の指示する属性に属するものであってよい。
【0050】
例示的に、目標属性情報が動物属性である(即ち、動物を指示する)と仮定すれば、電子機器は動物属性により、第1画像における対象を認識し、第1画像における全ての動物画像を得、即ち第1画像におけるM個の目標対象を得ることができ、M個の目標対象のうちの各目標対象に対応する実体対象がいずれも動物に属する。又は、目標属性情報が人間属性である(即ち、人間を指示する)と仮定すれば、電子機器は人間属性により、第1画像における対象を認識し、第1画像における全ての人間画像を得、即ち第1画像におけるM個の目標対象を得ることができ、M個の目標対象のうちの各目標対象に対応する実体対象がいずれも人間属性に属する。
【0051】
S202bで、電子機器は第1画像におけるM個の目標対象により、プレビュー画像に少なくとも1つの識別子を表示する。
【0052】
本発明の実施例では、電子機器は第1画像からM個の目標対象を得た後、第1画像におけるM個の目標対象により、プレビュー画像に少なくとも1つの識別子を表示できる。
【0053】
例示的に、目標属性情報が動物属性であると仮定し、
図3は電子機器がプレビュー画像を表示した画面模式図を示す。電子機器は動物属性により、第1画像における対象を認識し、第1画像における全ての動物画像を得た後、プレビュー画像(
図3中の30に示す)に
図3中の31-35に示すような識別子を表示できる。その中で、識別子31は動物画像1を指示してよく、識別子32は動物画像2を指示してよく、識別子33は動物画像3と動物画像4を指示してよく、識別子34は動物画像5を指示してよく、識別子35は動物画像6を指示してよい。動物画像3に対応する動物と動物画像4に対応する動物が1つの領域にあり、且つ動物画像3と動物画像4のプレビュー画像での表示サイズが小さいので、電子機器は動物画像3と動物画像4に対して1つの識別子33を表示できることを理解可能である。
【0054】
選択可能に、本発明の実施例では、上記S202aは具体的には下記のS202a1-S202a2によって実現可能である。
【0055】
S202a1で、電子機器は目標属性情報により、テンプレートライブラリから少なくとも1つのテンプレート画像を取得する。
【0056】
その中で、上記少なくとも1つのテンプレート画像における対象に対応する実体対象は全て目標属性情報の指示する属性に属するものである。
【0057】
例示的に、目標属性情報が動物属性であると仮定すれば、電子機器はテンプレートライブラリから、その中の対象が動物に属する少なくとも1つのテンプレート画像を取得でき、即ち、当該少なくとも1つのテンプレート画像における対象に対応する実体対象はいずれも動物に属する。
【0058】
選択可能に、本発明の実施例では、電子機器とサーバとが接続されている場合に、電子機器はサーバのテンプレートライブラリから少なくとも1つのテンプレート画像を取得できる。電子機器とサーバとが接続されていない場合に、電子機器は電子機器のテンプレートライブラリから少なくとも1つのテンプレート画像を取得できる。その中で、サーバのテンプレートライブラリ中のテンプレート画像と電子機器のテンプレートライブラリ中のテンプレート画像はいずれも予め記憶されたテンプレート画像である。
【0059】
S202a2で、電子機器は第1画像と少なくとも1つのテンプレート画像をマッチングして、第1画像における対象を認識する。
【0060】
本発明の実施例では、電子機器は少なくとも1つのテンプレート画像を取得した後、第1画像と当該少なくとも1つのテンプレート画像をマッチングして、第1画像における対象を認識することができる。
【0061】
選択可能に、本発明の実施例では、電子機器は第1画像に対応する特徴点と少なくとも1つのテンプレート画像に対応する特徴点をマッチングすることによって、第1画像における対象を認識できる。具体的には、電子機器は、先に第1画像から第1画像に対応する特徴点を抽出し、且つ少なくとも1つのテンプレート画像から少なくとも1つのテンプレート画像のうちの各テンプレート画像に対応する特徴点を抽出することができ、続いて、第1画像に対応する特徴点と各テンプレート画像に対応する特徴点をそれぞれマッチングして、第1画像の対象を認識することができる。
【0062】
本発明の実施例では、電子機器は第1画像に対応する特徴点と取得された少なくとも1つのテンプレート画像のうちの各テンプレート画像に対応する特徴点により第1画像における対象を認識できるので、第1画像の対象を正確に認識して、第1画像におけるユーザの認識したい属性の対象を正確に認識することができる。
【0063】
S203で、電子機器はプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付ける。
【0064】
本発明の実施例では、上記第1入力はユーザが第1対象を決定することに用いられ、即ち、ユーザは第1入力によって電子機器による第1対象の決定をトリガできる。
【0065】
選択可能に、本発明の実施例では、上記第1入力はユーザの上記第1対象に対する入力であってもよく、又は、ユーザの上記第1対象指示用の識別子に対する入力であってもよい。具体的には実際の使用ニーズに応じて決定可能であり、本発明の実施例は限定しない。
【0066】
具体的には、本発明の実施例では、上記少なくとも1つの識別子のうちの各識別子がそれぞれ1つの対象を指示する場合に、上記第1入力はユーザの第1対象に対する入力であってもよく、又は、ユーザの第1対象指示用の識別子に対する入力であってもよい。少なくとも1つの識別子のうちのある識別子が複数の対象を指示する場合に、可能な一実現形態では、電子機器は、先に当該識別子に入力を実行して、電子機器が当該識別子の指示する複数の対象を表示することをトリガでき、続いて、ユーザは更に当該複数の対象のうちの第1対象に対して第1入力を実行できる(このような場合に、第1対象が1つの対象である)。別の可能な実現形態では、電子機器は直接的に当該識別子に第1入力を実行できる(このような場合に、第1対象が複数の対象である)。
【0067】
選択可能に、本発明の実施例では、上記第1入力はタップ入力、長押し入力又は高圧力押し入力等の任意の可能形式の入力であってよい。具体的には実際の使用ニーズに応じて決定可能であり、本発明の実施例は限定しない。
【0068】
その中で、上記タップ入力はシングルタップ入力、ダブルタップ入力又は所定回数タップ入力であってよい。上記長押し入力はユーザが第1対象又は第1対象を指示する識別子を時間閾値以上の時間で押す入力であってよい。上記高圧力押し入力はユーザが第1対象又は第1対象を指示する識別子を圧力閾値以上の圧力値で押す入力であってよい。
【0069】
選択可能に、本発明の実施例では、上記所定回数、時間閾値、圧力閾値は電子機器において予め設定しておいた数値であってよく、当該所定回数、時間閾値、圧力閾値は電子機器のメーカーが電子機器において予め設定しておいたものであってよい。具体的には実際の使用ニーズに応じて決定可能であり、本発明の実施例は限定しない。
【0070】
S204で、電子機器は第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示する。
【0071】
本発明の実施例では、電子機器はユーザのプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けた後、第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示できる。具体的には、電子機器は第2カメラによって第1対象に対応する実体対象の画像をリアルタイムで収集し、即ち第2カメラによって第1対象に対応する実体対象を追跡し、即ち第1対象に対応する実体対象を追跡撮影し、且つ追跡撮影した画像をリアルタイムで更新表示することができる。このようにして、電子機器はカメラアプリケーションプログラムによる第1対象に対応する実体対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を完成できる。
【0072】
選択可能に、本発明の実施例では、電子機器はプレビュー領域に第1対象の画像を表示でき、即ち、電子機器は第2カメラの収集した、第1対象に対応する実体対象の画像でプレビュー領域における第1カメラの収集したプレビュー画像を更新できる。
【0073】
例示的に、上記
図3を参照にし、電子機器がプレビュー画像に
図3中の31-35に示すような識別子を表示した後、第1対象が
図3中の識別子32の指示する対象であると仮定すると、ユーザが識別子32をタップした後、即ち電子機器がユーザの第1入力を受け付けた後、電子機器は第1入力に応じ、
図4に示すように、識別子32の指示する対象の画像(
図4中の40に示す)でプレビュー領域に表示されているプレビュー画像30を更新できる。
【0074】
本発明の実施例では、電子機器は直接的に第2カメラの収集した第1画像により目標対象をロック可能となって、電子機器による目標対象のロックをトリガ可能にするにはユーザがプレビュー画像の表示した画面から目標対象を選択する必要がなくなるので、プレビュー画像における目標対象の表示サイズが小さくても、即ちユーザが当該画面から目標対象を選択できない場合でも、電子機器が目標対象をロックできることを確保可能で、これによって電子機器による目標対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を確保できる。
【0075】
選択可能に、本発明の実施例では、上記S204は具体的には下記のS204a-S204cによって実現可能である。
【0076】
S204aで、電子機器は第1入力に応じ、第2画像を表示する。
【0077】
その中で、上記第2画像には拡大表示された第1対象を含んでよく、その中で、拡大表示された第1対象は第2カメラの収集した画像(例えば、第1画像)における第1対象であってもよく、第1カメラの収集したプレビュー画像における第1対象を拡大した後の対象であってもよい。
【0078】
本発明の実施例では、電子機器はユーザのM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けた後、第1入力に応じ、先に第1対象を含む画像を拡大表示でき、即ち第2画像を表示でき、続いて、ユーザは第2画像に入力(例えば、下記の第2入力)を実行することによって、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示できる。
【0079】
選択可能に、本発明の実施例では、電子機器はプレビュー画像における任意位置に第2画像を表示でき、且つ第2画像がプレビュー画像を覆う面積は実際の要求に応じて任意に設定可能であり、本発明の実施例は限定しない。
【0080】
S204bで、電子機器は第2画像に対する第2入力を受け付ける。
【0081】
本発明の実施例では、電子機器が第2画像を表示した後、ユーザは第1対象に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行う必要がある場合に、第2画像に第2入力を実行して、電子機器による第1対象に対応する実体対象の追跡撮影をトリガすることができる。
【0082】
本発明の実施例では、ユーザは第1対象に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行う必要がない場合に、第2画像に第5入力を実行して、電子機器による第2画像の表示キャンセルをトリガできることを説明する必要がある。ここで、電子機器は第2画像の表示をキャンセルした後、継続的にS202に戻って少なくとも1つの識別子を含むプレビュー画像を表示できる。
【0083】
更に、ユーザは継続的に電子機器による、本発明の実施例による対象追跡方法中のS203の実行をトリガし、プレビュー画像から他の対象を再度決定することができる。
【0084】
選択可能に、本発明の実施例では、上記第2入力と第5入力は入力形式が異なる。例えば、第2入力はユーザの第2画像でのシングルタップ入力であってよく、第5入力はユーザの第2画像でのダブルタップ入力であってよい。具体的には実際の使用ニーズに応じて第2入力と第5入力の入力形式を決定可能であり、第2入力と第5入力の入力形式が異なることを確保すればよい。
【0085】
S204cで、電子機器は第2入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示する。
【0086】
本発明の実施例では、電子機器はユーザの第2画像に対する第2入力を受け付けた後、第2入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示することができる。
【0087】
本発明の実施例では、電子機器は第1対象の画像を追跡表示する前に、先に第1対象の画像を拡大表示可能なので、ユーザは第1対象をチェックして、第1対象に対応する実体対象がハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行いたい実体対象であるか否かを決定することが容易になる。従って、電子機器はユーザが撮影したい実体対象を比較的正確に追跡撮影できる。
【0088】
更に、電子機器は第1対象の画像を拡大表示した後、ユーザの第2入力を受け付けた後しか、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示しないので、電子機器が不必要な追跡表示操作を実行することを回避可能なで、更に電子機器の電力消費を低減可能である。
【0089】
選択可能に、本発明の実施例では、電子機器が第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、ユーザはプレビュー画像における目標対象に対応する実体対象に対してハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を行う必要がある場合に、入力(例えば、下記の第3入力)によって、電子機器の認識追跡モードへの移行をトリガでき、続いて、電子機器は認識追跡モードで、第2カメラによって第1画像を収集できる。
【0090】
例示的に、上記
図2を参照にし、
図5に示すように、上記S201の前に、本発明の実施例による対象追跡方法は更に下記のS205を含んでよい。また、上記S201は具体的には下記のS201aによって実現可能である。
【0091】
S205で、電子機器は認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付ける。
【0092】
選択可能に、本発明の実施例では、ユーザが電子機器によるカメラアプリケーションプログラムの実行をトリガした後、カメラアプリケーション画面は少なくとも1つのコントロール(各コントロールは1種のモードを指示することに用いられる)を表示可能である。その中で、当該少なくとも1つのコントロールは認識追跡モードを指示することに用いられる認識追跡コントロールを含んでよい。具体的には、認識追跡モードで、電子機器はいくつかの対象を認識し、第2カメラによってこれらの対象に対応する実体対象を追跡し、即ちこれらの対象に対応する実体対象を追跡撮影し、且つ追跡撮影した画像をリアルタイムで更新表示することができる。
【0093】
選択可能に、本発明の実施例では、上記少なくとも1つのコントロールは更に夜景コントロール、写真コントロール及びポートレートコントロール等の他の任意の可能なコントロールを含んでよい。夜景コントロールは夜景モードを指示することに用いられ、写真コントロールは写真モードを指示することに用いられ、ポートレートコントロールはポートレートモードを指示することに用いられる。その中で、夜景モードで、電子機器は夜景撮影操作を実行でき、写真モードで、電子機器は一般写真撮影操作を実行でき、ポートレートモードで、電子機器はポートレート撮影操作を実行できる。
【0094】
選択可能に、本発明の実施例では、上記第3入力は、具体的には、ユーザの認識追跡コントロールに対するタップ入力、長押し入力又は高圧力押し入力であってもよく、ユーザの音声入力であってもよく、更にユーザのジェスチャ入力等の任意の可能な入力であってもよく、本発明の実施例は限定しない。
【0095】
例示的に、上記音声入力はユーザが「認識追跡を行って」と話す等の任意の可能な音声入力であってよい。上記ジェスチャ入力は所定ジェスチャ入力と同じジェスチャ入力であってよい(当該所定ジェスチャ入力は本発明の実施例において第2カメラによって第1画像を収集することを実現するために予め設定しておいたジェスチャ入力であってよいことを理解可能である)。
【0096】
S201aで、電子機器は第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第3入力に応じ、第2カメラによって第1画像を収集する。
【0097】
本発明の実施例では、電子機器は第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示しており、且つユーザの認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付けた場合に、第3入力に応じ、第2カメラによって第1画像を収集できる。
【0098】
選択可能に、本発明の実施例では、電子機器はユーザの認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付けた後、第3入力に応じ、電子機器のカメラアプリケーションプログラムを認識追跡モードに制御できる。電子機器はユーザの認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付けた後、カメラアプリケーションプログラムを認識追跡モードに制御できることを理解可能である。
【0099】
更に、電子機器は第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示しており、且つユーザの認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付けた場合に、第3入力に応じ、電子機器のカメラアプリケーションプログラムを認識追跡モードに制御し、且つ第2カメラによって第1画像を収集することができる。
【0100】
ユーザが認識追跡コントロールに第3入力を実行した後(即ち、カメラアプリケーションプログラムが認識追跡モードとなっている)、電子機器は第1カメラの収集したプレビュー画像を表示している場合に、自動で第2カメラによって第1画像を収集できることを説明する必要がある。カメラアプリケーションプログラムが認識追跡モードとなっていない時に、電子機器は第1カメラの収集したプレビュー画像を表示していても、第2カメラによって画像を収集することがない。
【0101】
本発明の実施例では、カメラアプリケーションプログラムが認識追跡モードとなっている場合に、電子機器は自動で第2カメラによって第1画像を収集でき、且つ第2カメラは長焦点距離カメラであってよいので、電子機器の収集した第1画像の解像度が高くて、電子機器による第1画像における対象の認識成功率が高い。このようにして、電子機器は第1画像における目標対象を正確に認識できる。
【0102】
更に、カメラアプリケーションプログラムが認識追跡モードとなっている場合のみ、電子機器は第2カメラによって第1画像を収集し、即ち、カメラアプリケーションプログラムが認識追跡モードとなっていない場合に、電子機器は第2カメラによって第1画像を収集しないので、電子機器が不必要な収集操作を実行することを防止でき、更に電子機器の電力消費を節約できる。
【0103】
選択可能に、本発明の実施例では、上記電子機器は目標属性情報により、第1画像における対象を認識する前に、先に少なくとも1つの属性オプションを表示でき、続いて、ユーザは少なくとも1つの属性オプションから目標属性オプションを選択でき、このように、電子機器は目標属性オプションの指示する目標属性情報により第1画像における対象を認識し、目標属性情報に対応する目標対象を得ることができる。
【0104】
例示的に、上記S202aの前に、本発明の実施例による対象追跡方法は更に下記のS206-S207を含んでよく、また、上記S202aは具体的には下記のS202a3によって実現可能である。
【0105】
S206で、電子機器は少なくとも1つの属性オプションを表示する。
【0106】
その中で、上記少なくとも1つの属性オプションのうちの各属性オプションはそれぞれ1つの属性情報を指示することに用いられる。
【0107】
選択可能に、本発明の実施例では、上記少なくとも1つの属性オプションは動物オプション、植物オプション、人間オプション及び電子機器オプション等の任意の可能な属性オプションを含んでよい。具体的には実際の使用ニーズに応じて設定可能であり、本発明の実施例は限定しない。
【0108】
本発明の実施例では、ユーザが上記少なくとも1つのコントロールから認識追跡コントロールを選択すると、即ち電子機器がユーザの第3入力を受け付けると、電子機器は第3入力に応じ、電子機器を認識追跡モードに制御できるだけでなく、少なくとも1つの属性オプションを表示できる。
【0109】
例示的に、少なくとも1つの属性オプションは動物オプション、植物オプション及び人間オプションを含むと仮定する。
図6中の(a)は電子機器の表示するカメラアプリケーション画面の模式図を示す。その中で、当該画面には夜景コントロール(
図6中の(a)の60に示す)、写真コントロール(
図6中の(a)の61に示す)、ポートレートコントロール(
図6中の(a)の62に示す)及び認識追跡コントロール(
図6中の(a)の63に示す)を含む。ユーザが認識追跡コントロール63をタップすると、即ち電子機器がユーザの第3入力を受け付けると、電子機器は第3入力に応じ、
図6中の(b)に示すように、カメラアプリケーションプログラムを認識追跡モードに制御し(図において認識追跡コントロールを太く拡大表示することでカメラアプリケーションプログラムが既に認識追跡モードになったことを表す)、且つ動物オプション(
図6中の(b)の64に示す)、植物オプション(
図6中の(b)の65に示す)及び人間オプション(
図6中の(b)の66に示す)を表示することができる。
【0110】
S207で、電子機器は少なくとも1つの属性オプションのうちの目標属性オプションに対する第4入力を受け付ける。
【0111】
その中で、上記目標属性オプションは目標属性情報を指示することに用いられる。
【0112】
本発明の実施例では、上記第4入力は目標属性情報を決定することに用いられる。即ち、ユーザは少なくとも1つの属性オプションのうちの目標属性オプションに第4入力を実行して、電子機器による目標属性情報の決定をトリガすることができる。
【0113】
選択可能に、本発明の実施例では、上記第4入力は具体的にはユーザの目標属性オプションに対する入力であってよい。その中で、第4入力は具体的にはユーザの目標属性オプションに対するタップ入力、長押し入力又は高圧力押し入力等の任意の可能な形式の入力であってよい。具体的には実際の使用ニーズに応じて決定可能であり、本発明の実施例は限定しない。
【0114】
タップ入力、長押し入力又は高圧力押し入力についての説明は上記実施例におけるタップ入力、長押し入力又は高圧力押し入力に対する関連説明を参照でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0115】
S202a3で、電子機器は第4入力に応じ、目標属性オプションの指示する目標属性情報により、第1画像における対象を認識し、第1画像におけるM個の目標対象を得る。
【0116】
本発明の実施例では、電子機器はユーザの少なくとも1つの属性オプションのうちの目標属性オプションに対する第4入力を受け付けた後、第4入力に応じ、目標属性オプションの指示する目標属性情報により、第1画像における対象を認識して、第1画像におけるM個の目標対象を得ることができる。
【0117】
目標属性情報により、第1画像における対象を認識するステップについての説明は上記S202a1-S202a2の説明を参照でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略することを説明する必要がある。
【0118】
本発明の実施例では、ユーザがその実際の使用ニーズに応じてある属性オプションを選択可能なので、電子機器は第1画像における当該属性オプションの指示する属性情報に対応する対象を正確に認識でき、即ち、ユーザの認識したい対象を電子機器に正確に認識させて、電子機器がユーザの認識したくない他の対象を認識することを回避できる。
【0119】
本発明の実施例では、上記各方法の図面に示す対象追跡方法はいずれも本発明の実施例における一図面と結びつけて例示的に説明したものであることを説明する必要がある。具体的に実現する時に、上記各方法の図面に示す対象追跡方法は更に上記実施例において示された他の結びつけ可能な任意の図面と結びつけて実現可能であり、ここで詳細な説明を省略する。
【0120】
図7に示すように、本発明の実施例は収集モジュール401、処理モジュール402及び受付モジュール403を含んでよい電子機器400を提供する。その中で、収集モジュール401は、第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集するように構成されてよく、当該プレビュー画像と第1画像にはそれぞれ複数の対象を含み、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であってよく、当該第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きい。処理モジュール402は、収集モジュール401の収集した第1画像により、プレビュー画像における複数の対象のうちのM個の目標対象を指示することに用いられる少なくとも1つの識別子をプレビュー画像に表示するように構成されてよく、Mが正の整数である。受付モジュール403は、処理モジュール402の表示したプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けるように構成されてよい。処理モジュール402は、更に、受付モジュール403の受け付けた第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示するように構成されてよい。
【0121】
選択可能に、本発明の実施例では、上記処理モジュール402は、具体的には、第1入力に応じ、拡大表示された第1対象を含んでよい第2画像を表示するステップと、ユーザの第2画像に対する第2入力を受け付けるステップと、第2入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示するステップとを実行するように構成されてよい。
【0122】
選択可能に、本発明の実施例では、上記受付モジュール403は、更に、収集モジュール401が第2カメラによって第1画像を収集する前に、認識追跡コントロールに対する第3入力を受け付けるように構成されてよい。上記収集モジュール401は、具体的には、受付モジュール403の受け付けた第3入力に応じ、第2カメラによって第1画像を収集するように構成されてよい。
【0123】
選択可能に、本発明の実施例では、上記処理モジュール402は、具体的には、目標属性情報により、第1画像における対象を認識し、対応する実体対象がいずれも目標属性情報の指示する属性に属してよい第1画像におけるM個の目標対象を得るステップと、第1画像におけるM個の目標対象により、プレビュー画像に前記少なくとも1つの識別子を表示するステップとを実行するように構成されてよい。
【0124】
選択可能に、本発明の実施例では、上記処理モジュール402は、更に、目標属性情報により、第1画像における対象を認識する前に、それぞれ1つの属性情報を指示することに用いられる少なくとも1つの属性オプションを表示するように構成されてよい。上記受付モジュール403は、更に、処理モジュール402の表示した少なくとも1つの属性オプションのうちの目標属性オプションに対する第4入力を受け付けるように構成されてよい。上記処理モジュール402は、具体的には、受付モジュール403の受け付けた第4入力に応じ、目標属性オプションの指示する目標属性情報により、第1画像における対象を認識するように構成されてよい。
【0125】
選択可能に、本発明の実施例では、上記処理モジュール402は、具体的には、目標属性情報により、テンプレートライブラリから、その中の対象に対応する実体対象がいずれも目標属性情報の指示する属性に属してよい少なくとも1つのテンプレート画像を取得するステップと、第1画像と少なくとも1つのテンプレート画像をマッチングして、第1画像における対象を認識するステップとを実行するように構成されてよい。
【0126】
選択可能に、本発明の実施例では、上記第2カメラの焦点距離が上記第1カメラの焦点距離より大きい。
【0127】
本発明の実施例による電子機器は上記方法実施例において電子機器が実現する各工程を実現でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0128】
本発明の実施例は電子機器を提供し、電子機器は第1カメラによって収集した、複数の目標対象を含むプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集でき(当該第1画像にも複数の対象を含み、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、当該第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きい)、また、電子機器は第1画像により、プレビュー画像における複数の対象のうちのM(Mが正の整数である)個の目標対象を指示するための少なくとも1つの識別子をプレビュー画像に表示でき、続いて、電子機器はプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付け、第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示することができる。当該技術手段によれば、電子機器は1つのカメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、直接的に別のカメラの収集した第1画像により当該プレビュー画像における目標対象に対応する実体対象をロック可能となって、電子機器によるプレビュー画像における目標対象に対応する実体対象のロックをトリガ可能にするにはユーザがプレビュー画像の表示した画面から目標対象を選択する必要がなくなるので、プレビュー画像における目標対象の表示サイズが小さくても、即ちユーザが当該プレビュー画像から目標対象を選択できない可能性がある場合でも、電子機器は依然として目標対象に対応する実体対象をロックでき、これによって電子機器による目標対象に対応する実体対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を確保できる。
【0129】
図8は本発明の各実施例を実現する電子機器のハードウェア模式図である。
図8に示すように、当該電子機器100は高周波ユニット101、ネットワークモジュール102、オーディオ出力ユニット103、入力ユニット104、センサ105、表示ユニット106、ユーザ入力ユニット107、インタフェースユニット106、メモリ109、プロセッサ110、及び電源111等の部材を含むが、それらに限定されない。当業者であれば、
図8に示す電子機器の構造は電子機器を限定するものではなく、電子機器は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよいことが理解可能である。本発明の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブル機器、及び万歩計(登録商標)等を含むが、それらに限定されない。
【0130】
その中で、プロセッサ110は、表示ユニット106が第1カメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集し、第1画像によりプレビュー画像に少なくとも1つの識別子を表示し、プレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付けるようにユーザ入力ユニット107を制御し、第1入力に応じ第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示するように構成されてよい。その中で、プレビュー画像と第1画像にはそれぞれ複数の対象を含み、複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きく、少なくとも1つの識別子がプレビュー画像における複数の対象のうちのM個の目標対象を指示するためのものであり、Mが正の整数である。
【0131】
本発明の実施例は電子機器を提供し、電子機器は第1カメラによって収集した、複数の目標対象を含むプレビュー画像を表示している場合に、第2カメラによって第1画像を収集でき(当該第1画像にも複数の対象を含み、当該複数の対象が複数の第1実体対象の画像であり、当該第1画像の解像度がプレビュー画像の解像度より大きい)、また、電子機器は第1画像により、プレビュー画像における複数の対象のうちのM(Mが正の整数である)個の目標対象を指示するための少なくとも1つの識別子をプレビュー画像に表示でき、続いて、電子機器はプレビュー画像におけるM個の目標対象のうちの第1対象に対する第1入力を受け付け、第1入力に応じ、第1対象に対応する実体対象の画像を追跡表示することができる。当該技術手段によれば、電子機器は1つのカメラによって収集したプレビュー画像を表示している場合に、直接的に別のカメラの収集した第1画像により当該プレビュー画像における目標対象に対応する実体対象をロック可能となって、電子機器によるプレビュー画像における目標対象に対応する実体対象のロックをトリガ可能にするにはユーザがプレビュー画像の表示した画面から目標対象を選択する必要がなくなるので、プレビュー画像における目標対象の表示サイズが小さくても、即ちユーザが当該プレビュー画像から目標対象を選択できない可能性がある場合でも、電子機器は依然として目標対象に対応する実体対象をロックでき、これによって電子機器による目標対象に対応する実体対象のハイダイナミックレンジ撮影又はビデオ撮影を確保できる。
【0132】
なお、本発明の実施例において、高周波ユニット101は、情報の受送信又は通話プロセスでの信号の受送信に用いることができることを理解すべきであり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ110で処理し、また、アップリンクのデータを基地局に送信する。通常、高周波ユニット101は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。また、高周波ユニット101は、無線通信システムを介してネットワーク及び他の機器と通信することもできる。
【0133】
電子機器はネットワークモジュール102によって、例えば、電子メールの受送信、ウェブページの閲覧及びストリーミングメディアへのアクセスなどを助けるように、無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0134】
オーディオ出力ユニット103は、高周波ユニット101又はネットワークモジュール102が受信した又はメモリ109に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して音声として出力することができる。且つ、オーディオ出力ユニット103は、電子機器100が実行する特定の機能に関するオーディオ出力(例えば、コール信号受信音、メッセージ受信音等)を提供することもできる。オーディオ出力ユニット103は、スピーカ、ブザー及び受話器等を含む。
【0135】
入力ユニット104は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット104は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(graphics processing unit,GPU)1041、及びマイクロホン1042を含んでもよい。処理された画像フレームは、表示ユニット106に表示することができる。グラフィックスプロセッシングユニット1041で処理された画像フレームは、メモリ109(又は他の記憶媒体)に記憶するか、又は高周波ユニット101もしくはネットワークモジュール102によって送信することができる。マイクロホン1042は、音声を受信することができ、且つこのような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードで、高周波ユニット101によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0136】
電子機器100は光センサ、運動センサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサ105をさらに含む。具体的には、光センサは、環境光の明暗に応じて表示パネル1061の輝度を調整することができる環境光センサと、電子機器100が耳元に移動された時、表示パネル1061及び/又はバックライトを消すことができる近接センサと、を含む。運動センサの1つとして、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時に、重力の大きさ及び方向を検出することができ、電子機器の姿勢(例えば、画面の横縦の切り替え、関連するゲーム、磁力計姿勢校正)の認識、振動認識関連機能(例えば、万歩計、タップ)等に用いることができる。センサ105は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ等をさらに含んでもよく、ここでは説明を省略する。
【0137】
表示ユニット106は、ユーザが入力した情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット106は表示パネル1061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(liquid crystal display,LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode,OLED)等の形態で表示パネル1061を構成することができる。
【0138】
ユーザ入力ユニット107は、入力される数字又は文字情報の受信、及び電子機器でのユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力の生成に用いることができる。具体的には、ユーザ入力ユニット107は、タッチパネル1071及び他の入力機器1072を含む。タッチパネル1071はタッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラス等、あらゆる適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル1071上又はタッチパネル1071付近で行う操作)を検出可能であり、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出するとともに、タッチ操作による信号を検出し、タッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してプロセッサ110に送信し、そして、プロセッサ110から送信された命令を受信して実行する。また、タッチパネル1071は、抵抗式、容量式、赤外線及び表面弾性波等の様々な形態で実現することができる。タッチパネル1071に加え、ユーザ入力ユニット107は他の入力機器1072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器1072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0139】
さらに、タッチパネル1071は、表示パネル1061を被覆してもよく、タッチパネル1071はその上又は付近でのタッチ操作を検出すると、それをプロセッサ110に伝送してタッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ110は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル1061で対応する視覚出力を提供する。
図8において、タッチパネル1071と表示パネル1061は、2つの独立した部材として電子機器の入力と出力機能を実現するが、何らかの実施例では、電子機器の入力と出力機能を実現するように、タッチパネル1071と表示パネル1061を統合してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0140】
インタフェースユニット108は、外部装置と電子機器100を接続するインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、認識モジュールを備える装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポート等を含んでもよい。インタフェースユニット108は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力等)を受信し、受信された入力を電子機器100内の1つ又は複数の部材に伝送するか、又は電子機器100と外部装置の間でデータを伝送するために用いることができる。
【0141】
メモリ109は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ109は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等を記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ109は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0142】
プロセッサ110は、電子機器の制御センタであり、様々なインタフェース及び回線により電子機器全体の各部分を接続するものであり、メモリ109内に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ又は実行し、及びメモリ109内に記憶されているデータを呼び出すことで、電子機器の様々な機能及びデータ処理を実行し、それにより、電子機器を全体的に監視する。プロセッサ110は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、選択可能に、プロセッサ110に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ110に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0143】
電子機器100は各部材に給電する電源111(例えば、電池)をさらに含んでもよく、選択可能に、電源111は、電源管理システムによってプロセッサ110に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができる。
【0144】
なお、電子機器100はいくつかの示されていない機能モジュールを含み、ここで詳細な説明を省略する。
【0145】
選択可能に、本発明の実施例は、
図8に示すように、プロセッサ110と、メモリ109と、メモリ109に記憶され且つプロセッサ110において実行可能なコンピュータプログラムとを備える電子機器において、当該コンピュータプログラムがプロセッサ110により実行される時に、上記方法実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できる電子機器を更に提供し、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0146】
本発明の実施例は、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体において、当該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、上記方法実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できるコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。その中で、当該コンピュータ可読記憶媒体は読み取り専用メモリ(read-only memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等を含んでよい。
【0147】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0148】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、電子機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0149】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0150】
〔関連出願の相互参照〕
本願は、2019年11月25日に中国で出願した中国特許出願番号201911167275.3の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本願に組み込まれる。