IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーティー・アンド・ジー・コーポレーションの特許一覧

特許7413539振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法
<>
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図1
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図2
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図3
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図4
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図5
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図6
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図7
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図8
  • 特許-振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/05 20200101AFI20240105BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20240105BHJP
【FI】
A24F40/05
A24F40/50
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022535259
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 KR2022001471
(87)【国際公開番号】W WO2022203187
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0039727
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0064217
(32)【優先日】2021-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォンキョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チェ ソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒョン チュン
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0090923(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0173729(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108720081(CN,A)
【文献】特表2020-509738(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0146353(US,A1)
【文献】特開平10-192783(JP,A)
【文献】特開平06-063507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/05
A24F 40/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を収容する保存槽と、
超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子と、
前記振動子に交流電圧を印加するための駆動回路と、
前記駆動回路に供給される電流の強度に比例する電圧を出力するフィードバック回路と、
前記電圧に対応する値が、第1上限及び第1下限によって定義される既設定の範囲に位置するように、前記駆動回路に印加されるPWM(Pulse Width Modulation)信号を制御するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記エアロゾル生成装置は、
ユーザのパフを感知するためのセンサをさらに含み、
前記プロセッサは、前記パフの開始を感知することに基づいて、前記駆動回路に前記PWM信号を印加し、前記ユーザの各パフの間に、前記電圧に対応する値が前記第1上限に到逹するのにかかる時間が実質的に一定になるように前記PWM信号を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記エアロゾル生成装置は、
前記保存槽及び前記振動子を含むカートリッジと、
前記駆動回路、前記フィードバック回路、及び前記プロセッサを含み、前記カートリッジと着脱自在に結合される本体と、をさらに含み、
前記プロセッサは、前記電圧に対応する値が前記第1下限よりも低い第2下限未満であることに基づいて、前記カートリッジが前記本体に結合されていないと判断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記電圧に対応する値が前記第1上限よりも高い第2上限に到逹することに基づいて、前記エアロゾル生成物質が足りないか、前記振動子の特性が変更されたと判断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記フィードバック回路は、
駆動電圧が印加される非反転入力端子、前記駆動回路の入力端子と連結される反転入力端子、及び出力端子を含む演算増幅器と、
前記非反転入力端子と前記反転入力端子との間に並列に連結される第1抵抗及び第1キャパシタと、を含み、
前記演算増幅器は、前記非反転入力端子と前記反転入力端子との間の電圧を前記プロセッサで許容可能な範囲に増幅し、前記出力端子を介して増幅された電圧を出力する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記第1抵抗は、前記非反転入力端子に印加される前記駆動電圧が前記駆動回路の入力端子に実質的な降下なしに伝達されるように十分に小さい抵抗値を有する、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記フィードバック回路は、
前記出力端子と直列に連結される第2抵抗及び第2キャパシタを含み、前記第2キャパシタを介して前記フィードバック回路の出力電圧を提供するRCフィルタをさらに含む、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
アナログ-デジタルコンバータを用いて、前記フィードバック回路から出力された前記電圧をデジタル値に変換することで、前記電圧に対応する値を獲得する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記駆動回路は、
駆動電圧が印加される入力端子と、
一端が前記入力端子と連結されるインダクタと、
前記インダクタの他端と連結され、前記インダクタを介して流れる電流が前記振動子及び接地のうち、1つに流れるようにスイッチングを遂行するトランジスタと、
前記PWM信号に基づいてスイッチング電圧を生成する電力FET(Field Effect Transistor)と、を含み、
前記トランジスタが前記スイッチング電圧によって前記スイッチングを遂行するので、前記振動子に前記交流電圧が印加される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
超音波振動を発生させてエアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子と、前記振動子に交流電圧を印加するための駆動回路と、フィードバック回路と、プロセッサと、を含むエアロゾル生成装置を動作する動作方法において、
前記フィードバック回路を用いて、前記駆動回路に供給される電流の強度に比例する電圧をフィードバックする段階と、
前記プロセッサを用いて、前記電圧に対応する値が、第1上限及び第1下限によって定義される既設定の範囲に位置するように、前記駆動回路に印加されるPWM(Pulse Width Modulation)信号を制御する段階と、を含む、動作方法。
【請求項11】
前記フィードバック回路は、
駆動電圧が印加される非反転入力端子、前記駆動回路の入力端子と連結される反転入力端子、及び出力端子を含む演算増幅器と、
前記非反転入力端子と前記反転入力端子との間に並列に連結される第1抵抗及び第1キャパシタと、を含み、
前記演算増幅器は、前記非反転入力端子と前記反転入力端子との間の電圧を前記プロセッサで許容可能な範囲に増幅し、前記出力端子を介して増幅された電圧を出力する、請求項10に記載の動作方法。
【請求項12】
前記駆動回路は、
駆動電圧が印加される入力端子と、
一端が前記入力端子と連結されるインダクタと、
前記インダクタの他端と連結され、前記インダクタを介して流れる電流が前記振動子及び接地のうち、1つに流れるようにスイッチングを遂行するトランジスタと、
前記PWM信号に基づいてスイッチング電圧を生成する電力FET(Field Effect Transistor)と、を含み、
前記トランジスタが前記スイッチング電圧によって前記スイッチングを遂行するので、前記振動子に交流電圧が印加される、請求項10に記載の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシガレットを代替して非燃焼方式でエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に係わる需要が増加している。例えば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質から燃焼なしにエアロゾルを生成してユーザに供給することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
超音波振動を用いるエアロゾル生成装置は、振動子に交流電圧を印加して超音波振動を発生させ、超音波振動を通じてエアロゾル生成物質を微粒子化することができる。エアロゾル生成物質が微粒子化されて放出されることにより、エアロゾルが生成されうる。超音波振動によって生成されるエアロゾルは、振動子の特性によって大きな影響を受ける。したがって、振動子の特性または状態に係わる情報をリアルタイムで獲得し、獲得された情報をエアロゾル生成装置の制御に活用する技術が要求されうる。
【0004】
多様な実施例は、振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供する。本発明が解決しようとする技術的課題は、前記のような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例によれば、エアロゾル生成物質を収容する保存槽、超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子、前記振動子に交流電圧を印加するための駆動回路、前記駆動回路に供給される電流の強度に比例する電圧を出力するフィードバック回路、及び前記電圧に対応する値が、第1上限及び第1下限によって定義される既設定の範囲に位置するように、前記駆動回路に印加されるPWM(Pulse Width Modulation)信号を制御するプロセッサを含む、エアロゾル生成装置が提供されうる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、振動子を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供することである。
【0007】
具体的に、本発明の一実施例によるエアロゾル生成装置は、フィードバック回路を用いて、振動子に交流電圧を印加するための駆動回路に供給される電流の強度に比例する電圧をフィードバックし、電圧に対応する値が、第1上限及び第1下限によって定義される既設定の範囲に位置するように、駆動回路に印加されるPWM信号を制御することができる。これにより、振動子の特性がエアロゾルの安定した霧化が達成されうるレベルに保持されうる。
【0008】
また、本発明の一実施例によるエアロゾル生成装置は、電圧に対応する値が第1下限よりも低い第2下限未満である場合、振動子を含むカートリッジが本体に結合されていないと判断する。エアロゾル生成装置は、カートリッジが本体に結合されていないと判断される場合、少なくとも1つの動作を中止することで、無駄な電力消耗を防止することができる。
【0009】
これに加えて、本発明の一実施例によるエアロゾル生成装置は、電圧に対応する値が第1上限よりも高い第2上限に到逹する場合、エアロゾル生成物質が足りないか、振動子の特性が変更されたと判断する。振動子の特性が変更されたということは、振動子が過熱状態にあるか、キュリー温度以上への温度増加による損傷を意味する。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質が足りないか、振動子の特性が変更されたと判断される場合、少なくとも1つの動作を中止するか、カートリッジまたは振動子の交換が必要であるというお知らせを出力する。
【0010】
一方、本発明の一実施例によれば、エアロゾル生成装置の最適の状態を決定するためのしきい値(例えば、第1上限及び第1下限)は、エアロゾル生成装置の動作不能状態を決定するためのしきい値(例えば、第2上限及び第2下限)と互いに異なって設定されうる。これにより、エアロゾル生成装置は、単に動作可能状態に制御されるものではなく、エアロゾルの安定した霧化が達成されうる最適の状態に制御されうる。
【0011】
本発明の一実施例によれば、フィードバック回路は、駆動電圧が印加される非反転入力端子、駆動回路の入力端子と連結される反転入力端子、及び出力端子を含む演算増幅器を含んでもよい。また、フィードバック回路は、非反転入力端子と反転入力端子との間に並列に連結される第1抵抗及び第1キャパシタを含んでもよい。演算増幅器は、非反転入力端子と反転入力端子との間の電圧をプロセッサで許容可能な範囲に増幅し、出力端子を介して増幅された電圧を出力する。
【0012】
第1抵抗は、非反転入力端子に印加される駆動電圧が駆動回路の入力端子に実質的な降下なしに伝達されるように十分に小さい抵抗値を有する。また、第1キャパシタは、演算増幅器を介して非反転入力端子と反転入力端子との間の電圧が増幅される過程でのノイズを減少させうる。このようにフィードバック回路は、駆動回路に駆動電圧が印加される過程に対する実質的な影響なしに振動子の特性をフィードバックすることができる。
【0013】
また、フィードバック回路は、出力端子と直列に連結される第2抵抗及び第2キャパシタを含み、第2キャパシタを介してフィードバック回路の出力電圧を提供するRCフィルタをさらに含んでもよい。これにより、フィードバック回路を介して電圧が出力される過程でのノイズが追加的に減少し、エアロゾル生成装置の精密な制御が遂行されうる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
図2】一実施例によるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
図3】一実施例による駆動回路を示す回路図である。
図4】一実施例による駆動回路の動作を説明するための図面である。
図5】一実施例によるフィードバック回路を示す回路図である。
図6】一実施例によるフィードバック電圧に基づいて、エアロゾル生成装置を制御する過程を説明するための図面である。
図7】一実施例によるフィードバック電圧に基づいて、エアロゾル生成装置を制御する過程を説明するための図面である。
図8】一実施例によるフィードバック電圧に基づいて、エアロゾル生成装置を制御する過程を説明するための図面である。
図9】一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一側面によれば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を収容する保存槽;超音波振動を発生させて前記エアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化する振動子;前記振動子に交流電圧を印加するための駆動回路;前記駆動回路に供給される電流の強度に比例する電圧を出力するフィードバック回路;及び前記電圧に対応する値が、第1上限及び第1下限によって定義される既設定の範囲に位置するように、前記駆動回路に印加されるPWM(Pulse Width Modulation)信号を制御するプロセッサを含む。
【0016】
前記エアロゾル生成装置は、ユーザのパフを感知するためのセンサをさらに含み、前記プロセッサは、前記パフの開始を感知することに基づいて、前記駆動回路に前記PWM信号を印加し、前記ユーザの各パフの間に、前記電圧に対応する値が前記第1上限に到逹するのにかかる時間が実質的に一定になるように前記PWM信号を制御することができる。
【0017】
前記エアロゾル生成装置は、前記保存槽及び前記振動子を含むカートリッジ;及び前記駆動回路、前記フィードバック回路及び前記プロセッサを含み、前記カートリッジと着脱自在に結合される本体;をさらに含み、前記プロセッサは、前記電圧に対応する値が前記第1下限よりも低い第2下限未満になることに基づいて、前記カートリッジが前記本体に結合されていないと判断する。
【0018】
前記プロセッサは、前記電圧に対応する値が前記第1上限よりも高い第2上限に到逹することに基づいて、前記エアロゾル生成物質が足りないか、前記振動子の特性が変更されたと判断する。
【0019】
前記フィードバック回路は、駆動電圧が印加される非反転入力端子、前記駆動回路の入力端子と連結される反転入力端子、及び出力端子を含む演算増幅器;及び前記非反転入力端子と前記反転入力端子との間に並列に連結される第1抵抗及び第1キャパシタ;を含み、前記演算増幅器は、前記非反転入力端子と前記反転入力端子との間の電圧を前記プロセッサで許容可能な範囲に増幅し、前記出力端子を介して増幅された電圧を出力することができる。
【0020】
前記第1抵抗は、前記非反転入力端子に印加される前記駆動電圧が前記駆動回路の入力端子に実質的な降下なしに伝達されるように十分に小さい抵抗値を有する。
【0021】
前記フィードバック回路は、前記出力端子と直列に連結される第2抵抗及び第2キャパシタを含み、前記第2キャパシタを介して前記フィードバック回路の出力電圧を提供するRCフィルタをさらに含む。
【0022】
前記プロセッサは、アナログ-デジタルコンバータを用いて、前記フィードバック回路から出力された前記電圧をデジタル値に変換することで、前記電圧に対応する値を獲得することができる。
【0023】
前記駆動回路は、駆動電圧が印加される入力端子;一端が前記入力端子と連結されるインダクタ;前記インダクタの他端と連結され、前記インダクタを介して流れる電流が前記振動子及び接地のうち、1つに流れるようにスイッチングを遂行するトランジスタ;及び前記PWM信号に基づいてスイッチング電圧を生成する電力FET(Field Effect Transistor);を含み、前記トランジスタが前記スイッチング電圧によって前記スイッチングを遂行するので、前記振動子に前記交流電圧が印加されうる。
【0024】
また、本発明の他の側面によれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、フィードバック回路を用いて、振動子に交流電圧を印加するための駆動回路に供給される電流の強度に比例する電圧をフィードバックする段階;及びプロセッサを用いて、前記電圧に対応する値が、第1上限及び第1下限によって定義される既設定の範囲に位置するように、前記駆動回路に印加されるPWM信号を制御する段階;を含んでもよい。
【0025】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0026】
明細書全体においてある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「...部」、「...モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによっても具現される。
【0027】
本発明で使用されたように、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行するとき、構成要素の全体リストを限定するものであって、リストの個別的な構成要素を限定しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」、または「a、b及びc」を含むと理解されうる。
【0028】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態によっても具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0029】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0030】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、バッテリ110、霧化器120、センサ130、ユーザインターフェース140、メモリ150及びプロセッサ160を含む。しかし、エアロゾル生成装置10の内部構造は、図1に示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置10の設計によって、図1に示されたハードウェア構成の一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0031】
一例として、エアロゾル生成装置10は、本体を含み、その場合、エアロゾル生成装置10に含まれたハードウェア要素は、本体に位置する。
【0032】
他の実施例として、エアロゾル生成装置10は、本体及びカートリッジを含み、エアロゾル生成装置10に含まれたハードウェア要素は、本体及びカートリッジに分配されて位置しうる。または、エアロゾル生成装置10に含まれたハードウェア要素のうち、少なくとも一部は、本体及びカートリッジそれぞれに位置してもよい。
【0033】
以下、エアロゾル生成装置10に含まれた各要素の位置を限定せず、各要素の動作について説明する。
【0034】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ110は、霧化器120がエアロゾル生成物質を霧化させるように電力を供給する。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置10内に備えられた他のハードウェア要素、例えば、センサ130、ユーザインターフェース140、メモリ150及びプロセッサ160の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ110は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。
【0035】
例えば、バッテリ110は、ニッケル系バッテリ(例えば、ニッケル金属ハイドライドバッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ)、またはリチウム系バッテリ(例えば、リチウムコバルトバッテリ、リン酸鉄リチウムバッテリ、チタン酸リチウムバッテリまたはリチウムポリマーバッテリ)でもある。但し、エアロゾル生成装置10に使用されるバッテリ110の種類は、上述したところによって制限されない。必要によって、バッテリ110は、アルカリンバッテリ、またはマンガンバッテリを含んでもよい。
【0036】
霧化器120は、プロセッサ160の制御によってバッテリ110から電力を供給される。霧化器120は、バッテリ110から電力を供給され、エアロゾル生成装置10に保存されたエアロゾル生成物質を霧化させうる。
【0037】
霧化器120は、エアロゾル生成装置10の本体に位置する。または、エアロゾル生成装置10が本体及びカートリッジを含む場合、霧化器120は、カートリッジに位置するか、本体及びカートリッジに分けられても位置する。霧化器120がカートリッジに位置する場合、霧化器120は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ110から電力を供給されうる。また、霧化器120が本体及びカートリッジに分けられて位置する場合、霧化器120で電力供給が必要な部品は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ110から電力を供給されうる。
【0038】
霧化器120は、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質からエアロゾル(aerosol)を発生させる。エアロゾルは、気体中に液体及び/または固体微粒子が分散されている浮遊物を意味する。したがって、霧化器120から発生するエアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と空気が混合された状態を意味する。例えば、霧化器120は、エアロゾル生成物質の相(phase)を気化及び/または昇華を通じて気相に変換させうる。また、霧化器120は、液相及び/または固相のエアロゾル生成物質を微粒子化して放出することで、エアロゾルを生成させうる。
【0039】
例えば、霧化器120は、超音波振動方式を用いることで、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させうる。超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0040】
図1に示されていないが、霧化器120は、熱を発生させることで、エアロゾル生成物質を加熱するヒータを選択的に含む。エアロゾル生成物質は、ヒータによって加熱され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0041】
ヒータは、任意の適した電気抵抗性物質で形成されうる。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータは、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによっても具現されるが、それらに制限されない。
【0042】
例えば、一実施例においてヒータは、カートリッジの一部でもある。また、カートリッジは、後述する液体伝達手段及び保存槽を含んでもよい。保存槽に収容されたエアロゾル生成物質は、液体伝達手段に移動し、ヒータは、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させうる。例えば、ヒータは、液体伝達手段に巻かれるか、液体伝達手段に隣接して配置されうる。
【0043】
他の例として、エアロゾル生成装置10は、シガレットを収容する収容空間を含み、ヒータは、エアロゾル生成装置10の収容空間に挿入されたシガレットを加熱することができる。エアロゾル生成装置10の収容空間にシガレットが収容されることにより、ヒータは、シガレットの内部及び/または、外部に位置することができる。これにより、ヒータは、シガレット内のエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させうる。
【0044】
一方、ヒータは、誘導加熱式ヒータでもある。ヒータは、交番磁場を誘導するための導電性コイルを含み、シガレットまたはカートリッジには、交番磁場によって加熱されるサセプタが含まれうる。
【0045】
エアロゾル生成装置10は、少なくとも1つのセンサ130を含む。少なくとも1つのセンサ130でセンシングされた結果は、プロセッサ160に伝達され、センシング結果によってプロセッサ160は、霧化器120の動作制御、喫煙の制限、カートリッジ(または、シガレット)挿入有/無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置10を制御することができる。
【0046】
例えば、少なくとも1つのセンサ130は、パフ感知センサを含む。パフ感知センサは、外部から流入される気流の流量(flow)変化、圧力変化、及び音の検出のうち、少なくとも1つに基づいてユーザのパフを感知することができる。パフ感知センサは、ユーザのパフ開始時点及び終了時点を検出し、プロセッサ160は検出されたパフ開始時点及び終了時点によってパフ期間(puff period)及び非パフ(non-puff)期間を判断することができる。
【0047】
また、少なくとも1つのセンサ130は、ユーザ入力センサを含んでもよい。ユーザ入力センサは、スイッチ、物理的ボタン、タッチセンサなどのようにユーザの入力を受信するセンサでもある。例えば、タッチセンサは、ユーザが金属材質によって形成された所定の領域をタッチする場合、キャパシタンス(capacitance)の変化が発生して、キャパシタンスの変化を検出することでユーザの入力を感知することができる静電容量型センサでもある。プロセッサ160は、静電容量型センサによって検出されるキャパシタンスの変化に基づいてユーザの入力発生有無を決定することができる。キャパシタンスの変化前後値が既設定のしきい値を超過した場合、プロセッサ160は、ユーザの入力が発生したと決定する。
【0048】
また、少なくとも1つのセンサ130は、モーションセンサを含んでもよい。モーションセンサを介してエアロゾル生成装置10の傾度、移動速度及び加速度のようなエアロゾル生成装置10の動きに係わる情報が獲得されうる。例えば、モーションセンサは、エアロゾル生成装置10が動く状態、エアロゾル生成装置10の停止状態、パフのためにエアロゾル生成装置10が所定の範囲内の角度で傾いた状態、及び各パフ動作の間でパフ動作時とは異なる角度でエアロゾル生成装置10が傾いた状態に係わる情報を測定する。モーションセンサは、当該技術分野で知られた多様な方法を用いて、エアロゾル生成装置10の運動情報を測定する。例えば、モーションセンサは、x軸、y軸及びz軸3方向の加速度を測定する加速度センサ及び3方向の角速度を測定するジャイロセンサを含んでもよい。
【0049】
また、少なくとも1つのセンサ130は、近接センサを含んでもよい。近接センサは、接近する物体、あるいは近傍に存在する物体の有無または距離を電磁界の力または赤外線などを用いて機械的接触なしに検出するセンサを意味する。したがって、近接センサは、エアロゾル生成装置10に接近するユーザを検出することができる。
【0050】
また、少なくとも1つのセンサ130は、イメージセンサを含む。イメージセンサは、例えば、物体のイメージを獲得するためのカメラを含む。イメージセンサは、カメラによって獲得されたイメージに基づいて物体を認識する。プロセッサ160は、イメージセンサを介して獲得されたイメージを分析し、ユーザが、エアロゾル生成装置10を使用するための状況であるか否かを決定することができる。例えば、ユーザがエアロゾル生成装置10を使用するために、エアロゾル生成装置10を唇あたりに接近させるとき、イメージセンサは、唇のイメージを獲得することができる。プロセッサ160は、獲得されたイメージを分析して唇と判断される場合、ユーザがエアロゾル生成装置10を使用するための状況であるか否かを決定することができる。これを介してエアロゾル生成装置10は、霧化器120を予め動作させるか、ヒータを予熱させうる。
【0051】
また、少なくとも1つのセンサ130は、エアロゾル生成装置10に使用されうる消耗品(例えば、カートリッジ、シガレットなど)の装着または脱去を感知する消耗品脱着センサを含む。例えば、消耗品脱着センサは、消耗品がエアロゾル生成装置10に接触したか否かを感知するか、イメージセンサによって消耗品が脱着されたか否かを判断する。また、消耗品脱着センサは、消耗品のマーカーと相互作用するコイルのインダクタンス値の変化を感知するインダクタンスセンサであるか、消耗品のマーカーと相互作用するキャパシタのキャパシタンス値の変化を感知するキャパシタンスセンサでもある。
【0052】
また、少なくとも1つのセンサ130は、温度センサを含んでもよい。温度センサは、霧化器120の振動子またはヒータ(または、エアロゾル生成物質)の温度を感知する。エアロゾル生成装置10は、振動子またはヒータの温度を感知する別途の温度センサを含むか、別途の温度センサを含む代わりに、ヒータ自体が温度センサの役割を遂行することができる。または、ヒータが温度センサの役割を遂行すると共に、エアロゾル生成装置10に別途の温度センサがさらに含まれうる。また、温度センサは、振動子またはヒータだけではなく、エアロゾル生成装置10の印刷回路基板(PCB)、バッテリのような内部部品の温度も感知することができる。
【0053】
また、少なくとも1つのセンサ130は、エアロゾル生成装置10の周辺環境の情報を測定する多様なセンサを含んでもよい。例えば、少なくとも1つのセンサ130は、周辺環境の温度を測定する温度センサ、周辺環境の湿度を測定する湿度センサ、周辺環境の圧力を測定する大気圧センサなどを含む。
【0054】
エアロゾル生成装置10に備えられるセンサ130は、上述した種類に限定されず、多様なセンサをさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10は、ユーザ認証及び保安のためにユーザの指から指紋情報を獲得する指紋センサ、瞳の虹彩パターンを分析する虹彩認識センサ、手の平を撮影したイメージから静脈内還元ヘモグロビンの赤外線吸収量を感知する静脈認識センサ、目、鼻、口及び顔面輪郭などの特徴点を2Dまたは3D方式で認識する顔面認識センサ、及びRFID(Radio-Frequency Identification)センサなどを含む。
【0055】
エアロゾル生成装置10には、上の例示された多様なセンサ130の例示の一部のみを選択的に含みうる。すなわち、エアロゾル生成装置10は、前記センサのうち、少なくとも1つ以上のセンサでセンシングされる情報を組み合わせて活用することができる。
【0056】
ユーザインターフェース140は、ユーザにエアロゾル生成装置10の状態に係わる情報を提供する。ユーザインターフェース140は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI、WI-FI Direct、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near-Field Communication)など)を遂行するための通信インターフェースなどの多様なインターフェーシング手段を含んでもよい。
【0057】
但し、エアロゾル生成装置10には、上の例示された多様なユーザインターフェース140の例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されうる。
【0058】
メモリ150は、エアロゾル生成装置10内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、メモリ150は、プロセッサ160で処理されたデータ及び処理されるデータを保存する。メモリ150は、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によっても具現される。
【0059】
メモリ150には、エアロゾル生成装置10の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0060】
プロセッサ160は、エアロゾル生成装置10の全般的な動作を制御する。プロセッサ160は、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、マイクロプロセッサと該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、プロセッサ160が異なる形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0061】
プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果を分析してから遂行される処理を制御する。例えば、プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器120の動作が開始または終了されるように、霧化器120に供給される電力を制御することができる。また、プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器120が適量のエアロゾルを発生させるように、霧化器120に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。例えば、プロセッサ160は、霧化器120の振動子が所定の周波数で振動するように振動子に供給される電流または電圧を制御することができる。
【0062】
一実施例において、プロセッサ160は、エアロゾル生成装置10に対するユーザ入力を受信した後、霧化器120の動作を開始する。また、プロセッサ160は、パフ感知センサによってユーザのパフが感知されれば、霧化器120の動作を開始する。また、プロセッサ160は、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、霧化器120に電力供給を中断させうる。
【0063】
プロセッサ160は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、ユーザインターフェース140を制御する。例えば、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、プロセッサ160は、ランプ、モータ及びスピーカのうち、少なくともいずれか1つを用いて、ユーザにエアロゾル生成装置10がすぐ終了することを予告する。
【0064】
一方、図1には示されていないが、エアロゾル生成装置10は、別途のクレードルと結合されてエアロゾル生成システムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10のバッテリ110を充電するのに用いられうる。例えば、エアロゾル生成装置10は、クレードル内部の収容空間に収容された状態で、クレードルのバッテリから電力を供給され、エアロゾル生成装置10のバッテリ110を充電することができる。
【0065】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0066】
図2は、一実施例によるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
【0067】
図2に示された実施例によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジ20、及びカートリッジ20を支持する本体25を含む。
【0068】
カートリッジ20は、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体25に結合することができる。一例として、カートリッジ20の少なくとも一部が本体25に挿入されることで、カートリッジ20と本体25とが結合されうる。他の例として、本体25の少なくとも一部がカートリッジ20に挿入されることで、カートリッジ20と本体25とが結合されうる。
【0069】
カートリッジ20と本体25は、スナップフィット(snap-fit)方式、螺合方式、磁力結合方式または嵌合方式のうち、少なくとも1つの方式によって結合されるが、カートリッジ20と本体25の結合方式が、上述した例示に限定されるものではない。
【0070】
一実施例において、カートリッジ20は、ユーザの吸入過程でユーザの口腔に挿入されるマウスピース210を含む。一実施例において、マウスピース210は、カートリッジ20の一端部領域に配置され、他端部領域は、本体25と結合されうる。マウスピース210は、エアロゾル生成物質から発生したエアロゾルを外部に排出する排出口210eを含んでもよい。
【0071】
ユーザの吸入またはパフ動作によってカートリッジ20の外部と内部との圧力差が発生し、カートリッジ20の内部と外部との圧力差によってカートリッジ20の内部で生成されたエアロゾルが排出口210eを介してカートリッジ20の外部に排出されうる。ユーザは、マウスピース210を介してエアロゾルを吸い込むことで、排出口210eを介してカートリッジ20の外部に排出されるエアロゾルを供給されうる。
【0072】
一実施例において、カートリッジ20は、ハウジング200の内部空間に位置し、エアロゾル生成物質を収容する保存槽220を含んでもよい。すなわち、保存槽220は、エアロゾル生成物質を直接収容する容器(container)の役割が行える。代案的に、保存槽220は、例えば、スポンジ(sponge)や綿や布地や多孔性セラミック構造体のようなエアロゾル生成物質を含む要素を含んでもよい。
【0073】
カートリッジ20は、例えば、液状や、固状や、気状や、ゲル(gel)状などのいずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保持することができる。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含んでもよい。例えば、液状組成物は、タバコ含有物質を含む液体、揮発性タバコ香成分を含む液体、及び/または非タバコ物質を含む液体でもある。
【0074】
液状組成物は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、及びビタミン混合物のいずれか1つの成分や、それら成分の混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0075】
例えば、液状組成物は、ニコチン塩が添加されたグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含んでもよい。液状組成物には、2種以上のニコチン塩が含まれうる。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されうる。ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンとして、液状組成物の総溶液重量に対する任意の適切な重量の濃度を有することができる。
【0076】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置10の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択されうる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸またはリンゴ酸で構成された群から選択される単独の酸または前記群から選択される2以上の酸の混合にもなるが、それらに限定されない。
【0077】
エアロゾル生成装置10は、カートリッジ20の内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を変換し、エアロゾル(aerosol)を発生させる霧化器120を含んでもよい。
【0078】
一例示として、保存槽220に保存または収容されたエアロゾル生成物質は、液体伝達手段230によって霧化器120に供給され、霧化器120は、液体伝達手段230から供給されたエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを生成させうる。液体伝達手段230は、例えば、コットン、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックの少なくとも1つを含む芯(wick)でもあるが、それに限定されるものではない。
【0079】
一実施例によれば、エアロゾル生成装置10の霧化器120は、超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させる超音波振動方式を用いることで、エアロゾル生成物質の相を変換させうる。
【0080】
例えば、霧化器120は、短周期の振動を発生させる振動子を含み、振動子から生成される振動は、超音波振動でもある。超音波振動の周波数は、約100kHz~3.5MHzでもあるが、それに限定されるものではない。振動子から生成された短周期の振動によって保存槽220から霧化器120に供給されたエアロゾル生成物質は、気化及び/または粒子化され、エアロゾルに霧化されうる。
【0081】
振動子は、例えば、圧電セラミックを含み、圧電セラミックは、物理的な力(例えば、圧力)によって電気(例えば、電圧)を発生させ、逆に電気が印加されるとき、振動(すなわち、機械的な力)を発生させることで、電気と機械的な力を相互変換することができる機能性材料でもある。振動子に電気が印加されることにより、短周期の振動(すなわち、物理的な力)が発生し、発生した振動は、エアロゾル生成物質を小さな粒子に分け出し、エアロゾルを生成させうる。
【0082】
振動子は、電気的連結部材を介してエアロゾル生成装置10の他の構成要素と電気的に連結されうる。例えば、振動子は、電気的連結部材を介してエアロゾル生成装置10のバッテリ110、プロセッサ160、またはエアロゾル生成装置10の回路のうち、少なくとも1つと電気的に連結されうるが、振動子と電気的に連結される構成要素が上述した例示に限定されるものではない。
【0083】
振動子は、電気的連結部材を介してバッテリ110から電流または電圧を供給されて超音波振動を発生させるか、プロセッサ160によって作動が制御されうる。
【0084】
電気的連結部材は、例えば、ポゴピン(Pogo Pin)またはCクリップのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、電気的連結部材が上述した例示に限定されるものではない。他の例として、電気的連結部材は、ケーブルまたは軟性印刷回路基板(FPCB)のうち、少なくとも1つを含む。
【0085】
他の実施例(図示せず)において、霧化器120は、別途の液体伝達手段230を使用せず、エアロゾル生成物質を吸収して、エアロゾルに変換するための最適の状態に保持する機能とエアロゾル生成物質に振動を伝達してエアロゾルを発生させる機能とをいずれも遂行するメッシュ状(mesh shape)や板状(plate shape)の振動収容部によっても具現される。
【0086】
図2は、液体伝達手段230及び霧化器120がカートリッジ20に配置される実施例を示すが、本発明は、それに制限されるものではない。他の実施例において、液体伝達手段230は、カートリッジ20に配置され、霧化器120は、本体25にも配置される。
【0087】
エアロゾル生成装置10のカートリッジ20は、排出通路240を含んでもよい。排出通路240は、カートリッジ20の内部に形成され、霧化器120及びマウスピース210の排出口210eと流体連通しうる。これにより、霧化器120で発生したエアロゾルは、排出通路240に沿って流動し、排出口210eを介してエアロゾル生成装置10の外部に排出されてユーザに伝達されうる。
【0088】
例えば、排出通路240は、カートリッジ20の内部で保存槽220によって覆い包まれるようにも配置されるが、それに限定されるものではない。
【0089】
図面には示されていないが、エアロゾル生成装置10のカートリッジ20は、エアロゾル生成装置10の外部に位置した空気(以下、「外部空気」)がエアロゾル生成装置10の内部に流入されるための少なくても1つの空気流入通路を含んでもよい。
【0090】
外部空気は、少なくとも1つの空気流入通路を介して排出通路240または霧化器120によって、エアロゾルが発生する空間に流入されうる。流入された外部空気は、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と混合され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0091】
カートリッジ20と本体25の縦方向(すなわち、長手方向)と垂直な断面は、ほぼ円形、楕円形、正方形、長方形またはさまざまな形態の多角形のように、実施例によって異なる形状を有する。但し、エアロゾル生成装置10の断面の形状は、上述した形状に限定されない。また、本発明は、エアロゾル生成装置10の直線的に延びる構造に限定されない。
【0092】
他の実施例において、エアロゾル生成装置10は、ユーザが手で取りやすく流線形に湾曲されるか、特定領域で既定の角度で折り曲げられる。また、エアロゾル生成装置10の断面形状は、長手方向に沿って異なってもいる。
【0093】
一方、エアロゾル生成装置10は、振動子を駆動させるために振動子に交流電圧を印加するための駆動回路を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10は、振動子の特性をリアルタイムで感知し、感知された振動子の特性をエアロゾル生成装置の制御に活用するために、フィードバック回路をさらに含んでもよい。以下、図面を参照して駆動回路及びフィードバック回路について詳細に説明する。
【0094】
図3は、一実施例による駆動回路を示す回路図である。
【0095】
図3を参照すれば、駆動回路30は、少なくとも1つの電力FET(Field Effect Transistor)310及び少なくとも1つのスイッチング回路320を含んでもよい。また、駆動回路30は、駆動電圧VDRIVEが印加される少なくとも1つの入力端子を含んでもよい。例えば、駆動電圧VDRIVEは、少なくとも1つの入力端子によって電力FET 310及び/または、スイッチング回路320に印加されうる。
【0096】
電力FET 310は、駆動電圧VDRIVEが印加されれば、PWM信号PWMに基づいてスイッチング電圧VSWITCHを生成させうる。スイッチング電圧VSWITCHは、PWM信号PWMに対応する周波数を有し、ハイ(HIGH)状態及びロー(LOW)状態を繰り返す電圧信号を意味する。電力FET 310によって生成されたスイッチング電圧VSWITCHは、スイッチング回路320の制御に用いられうる。
【0097】
スイッチング回路320は、インダクタL及びトランジスタTRを含んでもよい。インダクタLの一端は、入力端子と連結されて駆動電圧VDRIVEが印加され、インダクタLの他端は、トランジスタTR及び振動子Pと連結されうる。トランジスタTRは、インダクタLを介して流れる電流が振動子P及び接地のうち、1つに伝達されるようにスイッチングされうる。トランジスタTRは、NチャネルMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)でもある。例えば、トランジスタTRは、ゲート端子で受信された信号のタイプによって、接地に連結されたソース端子とインダクタLに連結されたドレイン端子間の電流フローをスイッチングオン及びオフする。但し、それに制限されるものではなく、トランジスタTRは、PチャネルMOSFETや他のタイプの半導体スイッチング素子でもある。
【0098】
トランジスタTRがスイッチング電圧VSWITCHによってスイッチングされることに基づいて、振動子Pに交流電圧が印加されうる。以下、図4を参照して、振動子Pに交流電圧が印加される過程について詳細に説明する。
【0099】
図4は、一実施例による駆動回路の動作を説明するための図面である。
【0100】
図4を参照すれば、スイッチング電圧VSWITCHがハイ(HIGH)状態である場合、及びロー(LOW状態)である場合のそれぞれに対するスイッチング回路(例えば、図3のスイッチング回路320)を示す等価回路図である。
【0101】
スイッチング回路に印加されるスイッチング電圧VSWITCHがハイ(HIGH)状態である場合、トランジスタ(例えば、図3のトランジスタTR)のソース端子とドレイン端子間の電流フローが許容されうる。これにより、インダクタLと接地が連結され、電流Iは、インダクタLを介して接地に流れる。その場合、インダクタLは、振動子Pとも連結されているが、振動子Pは、0ではない負荷値(例えば、キャパシタンス)を有するが、一方、接地の抵抗は、0であるか、実質的に0に近い。したがって、インダクタLを介して流れる電流Iは、実質的にいずれも接地に進むことができる。一方、インダクタLを介して電流Iが流れるので、インダクタLは、電流Iに対応するエネルギーを保存することができる。
【0102】
スイッチング回路に印加されるスイッチング電圧VSWITCHがロー(LOW)状態である場合、トランジスタのソース端子とドレイン端子との電流フローが遮断されうる。これにより、インダクタLに保存されていたエネルギーが振動子Pに供給されうる。
【0103】
スイッチング電圧VSWITCHは、PWM信号によってハイ(HIGH)状態またはロー(LOW)状態を繰り返すところ、前述したスイッチング状態が早く繰り返される。これにより、振動子Pに交流電圧が印加され、振動子Pは、超音波振動を発生させ、エアロゾル生成物質を霧化させうる。
【0104】
図5は、一実施例によるフィードバック回路を示す回路図である。
【0105】
図5を参照すれば、フィードバック回路50は、駆動回路(例えば、図3の駆動回路30)に供給される電流の強度に比例する電圧を出力する。フィードバック回路50は、駆動電圧VDRIVE 0を生成する電力供給回路と駆動回路の間に配置されうる。電力供給回路は電源を含んでもよい。電力供給回路によって生成される駆動電圧VDRIVE 0は、バッテリ電圧でもあるが、それに制限されるものではない。駆動電圧VDRIVE 0は、バッテリ電圧をコンバータ回路などによって昇圧することで獲得された電圧に対応しうる。
【0106】
フィードバック回路50は、演算増幅器510を含んでもよい。演算増幅器510は、駆動電圧VDRIVE 0が印加される非反転入力端子、駆動回路の入力端子と連結される反転入力端子、及び出力端子を含む。また、フィードバック回路50は、非反転入力端子と反転入力端子との間に並列に連結される第1抵抗R及び第1キャパシタCを含む。演算増幅器510は、非反転入力端子と反転入力端子との間の電圧をプロセッサ(例えば、図1または、図2のプロセッサ160)で許容可能な範囲に増幅し、出力端子を介して増幅された電圧を出力することができる。
【0107】
一例において、振動子は、カートリッジ(例えば、図2のカートリッジ20)に含まれ、カートリッジは、本体(例えば、図2の本体25)に着脱自在に結合されうる。その場合、カートリッジが本体に結合される前に、駆動回路は、図3の駆動回路30において振動子Pが連結されていない状態に対応しうる。したがって、駆動回路には、実質的な負荷が含まれないところと同一であり、第1抵抗Rを介して駆動回路の入力端子に流れる電流の強度は、相当小さい。例えば、第1抵抗Rを介して流れる電流の強度は、数十~数百mAに過ぎない。
【0108】
一方、カートリッジが本体に結合され、振動子が駆動される場合、図3及び図4に基づいて前述した駆動回路の動作によってカートリッジに含まれた振動子に交流電圧が印加され、第1抵抗Rを介して流れる電流の強度は、2A以上に増加しうる。
【0109】
オームの法則によれば、第1抵抗Rを介して流れる電流の強度は、第1抵抗Rの両端にかかる電圧に比例することができる。一方、第1抵抗Rの両端にかかる電圧は、演算増幅器510の非反転入力端子と反転入力端子との間の電圧に該当するので、演算増幅器510は、第1抵抗Rを介して流れる電流の強度、すなわち、駆動回路に供給される電流の強度に比例する電圧を出力することができる。
【0110】
例えば、第1抵抗Rの抵抗値が約0.01Ωであり、カートリッジが本体に結合されていない場合、第1抵抗Rを介して流れる電流の強度が約100mAであり、カートリッジが本体に結合され、振動子が駆動される場合、第1抵抗Rを介して流れる電流の強度が約2Aと仮定する。その場合、カートリッジが本体に結合されていない場合、第1抵抗Rの両端にかかる電圧は、約1mV(=100mA*0.01Ω)であり、カートリッジが本体に結合され、振動子が駆動される場合、第1抵抗Rの両端にかかる電圧は、約20mV(=2A*0.01Ω)でもある。
【0111】
演算増幅器510は、プロセッサによって許容可能な範囲にあるように第1抵抗Rの両端にかかる電圧を、例えば、50倍増幅させうる。これにより、前記例示において、カートリッジが本体に結合されていない場合の演算増幅器510によって出力される電圧は、約50mVになり、カートリッジが本体に結合され、振動子が駆動される場合の演算増幅器510によって出力される電圧は、約1000mVにもなる。
【0112】
このようにカートリッジが本体に結合されたか否かによって演算増幅器510によって出力される電圧が異なる。したがって、エアロゾル生成装置(例えば、図1または、図2のエアロゾル生成装置10)は、演算増幅器510によって出力される電圧を用いてカートリッジが本体に結合されたか否かを判断することができる。
【0113】
これに付け加えて、エアロゾル生成装置は、演算増幅器510によって出力される電圧を用いて振動子の特性または状態を感知することができる。交流電圧に応答して超音波振動を生成する過程で振動子の特性が変更されれば、振動子の負荷値(例えば、キャパシタンス)が変更され、これにより、駆動回路に提供される電流の強度も変更されるためである。一例において、振動子の温度が増加すれば、キャパシタンスと振動子の負荷値が増加する。これにより、駆動回路に提供される電流の強度が増加する。このように、一実施例によるエアロゾル生成装置は、演算増幅器510によって出力される電圧を用いたフィードバック制御を遂行することで、振動子の特性を適正な範囲に保持することができる。
【0114】
第1抵抗Rは、非反転入力端子に印加される駆動電圧VDRIVE 0が駆動回路の入力端子に実質的な降下なしに伝達されるように十分に小さい抵抗値を有する。すなわち、駆動電圧VDRIVE 0は、許容範囲(tolerance range)内でのみ降下されうる。例えば、駆動電圧VDRIVE 0が約13Vであり、第1抵抗Rを介して流れる電流の強度が約2Aである場合、第1抵抗Rの抵抗値は、約0.01Ωでもある。その場合、第1抵抗Rによる電圧降下は、2A*0.01Ω=0.02Vに該当する。当該電圧降下は、駆動電圧VDRIVE 0 13Vの約0.15%に過ぎないので、駆動電圧VDRIVE 0と駆動回路の入力端子に印加される駆動電圧VDRIVEは、実質的に同一であるとも見られる。
【0115】
また、第1キャパシタCは、演算増幅器510を介して非反転入力端子と反転入力端子との間の電圧が増幅される過程でのノイズを減少させうる。このようにフィードバック回路50は、駆動回路に駆動電圧VDRIVEが印加される過程に対する実質的な影響なしに振動子の特性をフィードバックすることができる。
【0116】
また、フィードバック回路50は、演算増幅器510の出力端子と直列に連結される第2抵抗R及び第2キャパシタCを含むRCフィルタ520を含んでもよい。RCフィルタ520は、第2キャパシタCを介してフィードバック回路50の出力電圧を出力することができる。これにより、フィードバック回路50を介して電圧が出力される過程でのノイズがさらに減少し、エアロゾル生成装置の精密な制御が遂行されうる。
【0117】
プロセッサは、アナログ-デジタルコンバータを用いて、フィードバック回路50から出力された電圧をデジタル値に変換することで、電圧に対応する値を獲得する。アナログ-デジタルコンバータは、プロセッサ内部に内蔵されても、プロセッサの外部に別途に備えられてもよい。プロセッサは、電圧に対応する値が既設定の範囲にあるように駆動回路に印加されるPWM信号を制御する。以下、図6ないし図8を参照して、エアロゾル生成装置またはプロセッサがPWM信号を制御する方法をより詳細に説明する。
【0118】
図6ないし図8は、一実施例によるフィードバック電圧に基づいて、エアロゾル生成装置を制御する過程を説明するための図面である。
【0119】
図6を参照すれば、一例示における経時的なフィードバック電圧の変化が示されている。フィードバック電圧は、フィードバック回路(例えば、図5のフィードバック回路50)から出力されたアナログ電圧を、アナログ-デジタルコンバータを用いてデジタル値に変換することで獲得された電圧値に対応しうる。一方、エアロゾル生成装置(例えば、図1または、図2のエアロゾル生成装置10)は、ユーザのパフを感知するためのセンサを含んでもよい。また、プロセッサ(例えば、図1または、図2のプロセッサ160)は、ユーザのパフ開始を感知することにより、駆動回路(例えば、図3の駆動回路30)に駆動電圧及びPWM信号を印加することができる。
【0120】
駆動回路に駆動電圧及びPWM信号が印加されることにより、フィードバック回路を介してフィードバック電圧が出力されうる。図6に示されたように、エアロゾル生成装置は、フィードバック電圧が第1上限及び第1下限によって定義される既設定の範囲にあるように、駆動回路に印加されるPWM信号を制御する。
【0121】
一例において、エアロゾル生成装置またはプロセッサは、ユーザの各パフの間、フィードバック電圧が第1上限に到逹するのにかかる時間が実質的に一定になるようにPWM信号を制御する。例えば、図6に示されたように、エアロゾル生成装置またはプロセッサは、第1パフ、第2パフ、及び第3パフのそれぞれにおいて、フィードバック電圧が第1上限に到逹するのにかかる時間であるt1、t2及びt3が互いに実質的に同一になるようにPWM信号を制御することができる。これにより、パフごとに均一な特性を有する安定した霧化が達成されうる。
【0122】
一方、図6では、フィードバック電圧が第1上限に到逹すれば、駆動回路の動作が中止される例示が示されているが、必ずしもそれに制限されるものではない。エアロゾル生成装置は、フィードバック電圧が第1上限に到逹する場合、フィードバック電圧を第1上限に保持するか、第1上限より小さくなるように制御しつつ、続けて駆動回路を動作させうる。
【0123】
図7を参照すれば、他の例示における経時的なフィードバック電圧の変化が示されている。エアロゾル生成装置またはプロセッサは、フィードバック電圧(すなわち、フィードバック回路の出力電圧に対応する値)が第1上限よりも高い第2上限に到逹する場合、エアロゾル生成物質が足りないか、振動子の特性が変わったと判断する。例えば、カートリッジ(例えば、図2のカートリッジ20)の保存槽(例えば、図2の保存槽220)または液体伝達手段(例えば、図2の液体伝達手段230)に収容されるエアロゾル生成物質が消尽される場合、振動子の温度が予想より早く増加しうる。振動子の温度が増加することにより、振動子の負荷値が増加し、振動子と連結される駆動回路に供給される電流の強度も増加しうる。これにより、フィードバック電圧が第1上限よりも高い第2上限に到逹することができる。
【0124】
また、振動子の特性が変更されたということは、振動子が過熱状態にあるか、振動子がキュリー温度以上に加熱されることにより、損傷されたということを意味する。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質が足りないか、振動子の特性が変更されたと判断される場合、少なくとも1つの動作を中止するか、カートリッジまたは振動子の交換が必要であるというお知らせを出力する。例えば、エアロゾル生成装置は、駆動回路または振動子への電力供給を遮断する。但し、必ずしもそれに制限されるものではなく、エアロゾル生成装置は、PWM信号のデューティー比を減少させることで、フィードバック電圧を第1上限の下に減少させようとすることもできる。
【0125】
図8を参照すれば、さらに他の例示における経時的なフィードバック電圧の変化が示されている。当該例示において、カートリッジが保存槽及び振動子を含み、カートリッジと着脱自在に結合される本体が駆動回路、フィードバック回路及びプロセッサを含んでいると仮定する。その場合、エアロゾル生成装置またはプロセッサは、フィードバック電圧(フィードバック回路の出力電圧に対応する値)が第1下限よりも低い第2下限未満である場合、カートリッジが前記本体に結合されていないと判断する。エアロゾル生成装置またはプロセッサは、カートリッジが本体に結合されていないと判断される場合、少なくとも1つの動作を中止することで、無駄な電力消耗を防止することができる。
【0126】
一例において、第1上限は、900mV、第1下限は、700mV、第2上限は、1000mV、第2下限は、200mVであるが、必ずしもそれらに制限されるものではない。しきい値は、他の適切な値にも設定される。第1上限は、1700mV、第1上限は、800mV、第2上限は、2000mV、第2下限は、200mVでもある。一方、第1上限、第1下限、第2上限、及び第2下限のようなしきい値は、固定され、動的にも変更される。例えば、エアロゾル生成装置は、振動子を用いた喫煙動作が繰り返されることにより、振動子の特性が異なるという点を考慮して、しきい値を動的に調整することができる。
【0127】
前述したように、本発明の一実施例によれば、エアロゾル生成装置の最適の状態を決定するためのしきい値(例えば、第1上限及び第1下限)は、エアロゾル生成装置の動作不能状態を決定するためのしきい値(例えば、第2上限及び第2下限)と互いに異なって設定されうる。これにより、エアロゾル生成装置は、単に動作可能状態に制御されるものではなく、エアロゾルの安定した霧化が達成されうる最適の状態に制御されうる。
【0128】
図9は、一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0129】
図9を参照すれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、図1及び図2に示されたエアロゾル生成装置10において時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であっても、図1及び図2のエアロゾル生成装置10について以上で記述された内容は、図9のエアロゾル生成装置の動作方法にも適用されうる。
【0130】
段階910において、エアロゾル生成装置は、フィードバック回路(例えば、図5のフィードバック回路50)を用いて、振動子に交流電圧を印加するための駆動回路(例えば、図3の駆動回路30)に供給される電流の強度に比例する電圧をフィードバックすることができる。
【0131】
段階920において、エアロゾル生成装置は、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が、第1上限と第1下限との間にあるかどうかを決定する。エアロゾル生成装置は、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が、第1上限と第1下限との間にある場合、段階930を遂行する。そうではなければ、エアロゾル生成装置は、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が、第1下限未満である場合、段階940を遂行し、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が、第1上限超過である場合、段階950を遂行する。
【0132】
段階930において、エアロゾル生成装置は、PWM信号のデューティー比を保持する。フィードバック回路の出力電圧に対応する値が、第1上限と第1下限との間にあるということは、振動子が安定した霧化のための最適状態に駆動されていることを意味するので、エアロゾル生成装置は、現状を保持する。但し、必ずしもそれに制限されるものではなく、エアロゾル生成装置は、PWM信号のデューティー比を保持する代わりに、フィードバック電圧(すなわち、フィードバック回路の出力電圧に対応する値)がさらに適正な値(例えば、第1上限及び第1下限の中間値、または第1上限など)に調整されるように、PWM信号のデューティー比を調整することもできる。
【0133】
段階940において、エアロゾル生成装置は、PWM信号のデューティー比を増加させうる。エアロゾル生成装置は、PWM信号のデューティー比を増加させることで、駆動回路に供給される電力を増加させうる。これにより、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が増加され、適正な範囲(すなわち、第1上限と第1下限との間)以内にもなる。
【0134】
但し、エアロゾル生成装置が、可能な範囲内でPWM信号のデューティー比を増加させたにもかかわらず、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が依然として第1下限よりも低い第2下限未満である場合、エアロゾル生成装置は、駆動回路に対する電力供給を中断するか、カートリッジが前記本体に結合されていないと判断する。
【0135】
段階950において、エアロゾル生成装置は、PWM信号のデューティー比を減少させうる。エアロゾル生成装置は、PWM信号のデューティー比を減少させることで、駆動回路に供給される電力を減少させうる。これにより、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が減少して適正な範囲(すなわち、第1上限と第1下限との間)以内にもなる。
【0136】
但し、エアロゾル生成装置が、可能な範囲内でPWM信号のデューティー比を減少させたにもかかわらず、フィードバック回路の出力電圧に対応する値が、依然として第1上限よりも高い第2上限を超過する場合、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質が足りないか、振動子の特性が変わったと判断し、少なくとも1つの動作を中止するか、カートリッジまたは振動子の交換が必要であるというお知らせを出力する。
【0137】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解することができる。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれるものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9