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特許7413828購入管理システム、サーバ装置、購入管理方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】購入管理システム、サーバ装置、購入管理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20240109BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240109BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240109BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20240109BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20240109BHJP
【FI】
G07G1/00 301D
G07G1/01 301D
G07G1/12 331B
G07G1/12 321L
G06Q30/06
G06Q20/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020028592
(22)【出願日】2020-02-21
(65)【公開番号】P2021135524
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2023-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】池澤 るみ
(72)【発明者】
【氏名】昆金 学
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-153088(JP,A)
【文献】特表2013-541107(JP,A)
【文献】特開2019-220097(JP,A)
【文献】特開2019-168762(JP,A)
【文献】特開2009-163323(JP,A)
【文献】特開2011-180759(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と、携帯端末とを備える購入管理システムであって、
前記サーバ装置は、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信する商品識別情報取得部と、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成するリスト作成部と、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信する画面生成部と、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定する年齢判定部と、
前記年齢判定部により前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信するボタン変更情報生成部と、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了とする年齢確認部と
を備え、
前記携帯端末は、
購入する商品の前記商品識別情報を前記サーバ装置へ送信する商品識別情報送信部と、
前記サーバ装置から前記画面を受信し、表示する表示制御部と、
前記年齢確認ボタンの押下により前記年齢確認要求が行われた場合に、前記年齢確認情報を取得し、前記サーバ装置へ送信する年齢確認情報取得部と、
前記支払いボタンの押下により前記支払要求が行われた場合に、前記購入商品リストに基づいて決済を行う決済部と、
を備え、
前記リスト作成部は、前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記ボタン変更情報生成部は、前記年齢確認部により前記年齢確認が完了された場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信し、
前記表示制御部は、前記サーバ装置から前記第1ボタン変更情報を受信すると、前記画面における前記支払いボタンを機能しないように変更するとともに前記年齢確認ボタンを表示し、前記サーバ装置から前記第2ボタン変更情報を受信すると、前記支払いボタンを機能するように変更するとともに前記年齢確認ボタンを消去する購入管理システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記サーバ装置から前記第1ボタン変更情報を受信すると、前記支払いボタンを機能しないように変更するとともに前記年齢確認ボタンを当該支払いボタンの代わりに表示し、前記サーバ装置から前記第2ボタン変更情報を受信すると、前記年齢確認ボタンの代わりに前記支払いボタンを表示することで当該年齢確認ボタンを消去するとともに当該支払いボタンを機能するように変更する請求項1に記載の購入管理システム。
【請求項3】
前記年齢確認部は、前記購入商品リストに対応付けて前記年齢確認を完了したことを示す完了情報を記憶するものであって、
前記年齢判定部は、前記購入商品リストに前記完了情報が対応付けられていない場合に、前記商品が前記年齢確認商品であるか否かを判定する請求項1又は2に記載の購入管理システム。
【請求項4】
前記年齢確認要求は、前記決済までの任意のタイミングで行うことができる請求項1乃至3のいずれか一項に記載の購入管理システム。
【請求項5】
前記年齢確認商品は、それぞれ確認を必要とする年齢を商品毎に設定可能である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の購入管理システム。
【請求項6】
前記購入管理システムは、さらに会計機を備え、
前記携帯端末は、
前記決済の方法を選択する決済方法選択部を備え、
前記決済部は、前記決済方法選択部により現金決済が選択された場合、前記購入商品リストに基づいて前記会計機に決済をさせる請求項1乃至5のいずれか一項に記載の購入管理システム。
【請求項7】
顧客が使用する携帯端末と通信可能なサーバ装置であって、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信する商品識別情報取得部と、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成するリスト作成部と、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信する画面生成部と、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定する年齢判定部と、
前記年齢判定部により前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信するボタン変更情報生成部と、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了とする年齢確認部と、
を備え、
前記リスト作成部は、前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記ボタン変更情報生成部は、前記年齢確認部により前記年齢確認が完了された場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信するサーバ装置。
【請求項8】
顧客が使用する携帯端末と通信可能なサーバ装置により実行される購入管理方法であって、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信し、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成し、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定し、
前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了し、
前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記年齢確認を完了した場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信する購入管理方法。
【請求項9】
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を顧客が使用する携帯端末から受信し、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成し、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定し、
前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了し、
前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記年齢確認を完了した場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信する処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルフレジを用いた商品販売システムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
来店した顧客が商品を購入するための商品販売システムとして、顧客が所有するスマートフォンなどの携帯端末を用いて、顧客が商品のバーコードを読み取って商品登録を行い、精算を行うシステムが知られている。例えば、特許文献1には、購入対象となる商品の商品情報を取得し、取得した全ての商品情報を含む精算情報を管理サーバに送信する携帯端末と、精算情報に含まれる商品情報に基づいて、各商品名を価格の高い順に列記したソート明細情報を生成及び出力する管理サーバとを備えたセルフショッピングシステムが開示されている。
【0003】
スーパーなどで販売される商品には、酒類、煙草など、法令等により所定年齢未満の人への販売が禁止されている商品がある。このため、これらの商品を販売する際には、購入者の年齢確認が必要となる。特許文献2は、商品の精算を行う前に、顧客が年齢制限条件を満たしているか否かを確認し、年齢制限条件を満たしていれば精算処理に移行し、年齢制限条件を満たしていなければ精算処理への移行を停止する方法を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-41354号公報
【文献】特開2011-180759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献2の手法では、顧客は、商品登録をするとき又は精算処理に移行する前という限られたタイミングで店員に年齢確認をしてもらう必要がある。年齢確認が必要な限られたタイミングに店員が不在であれば、顧客は、年齢を確認してもらうことができず、いつまでも精算処理に移行することができない。そのため、不要な待機時間が生じ、顧客に迷惑をかけてしまうといった問題があった。
【0006】
本発明の目的は、セルフレジを用いた購入管理システムにおいて、決済前の任意のタイミングで年齢確認を行うことができ、年齢確認の前後であっても快適に商品登録を行うことを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの観点は、サーバ装置と、携帯端末とを備える購入管理システムであって、
前記サーバ装置は、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信する商品識別情報取得部と、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成するリスト作成部と、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信する画面生成部と、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定する年齢判定部と、
前記年齢判定部により前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信するボタン変更情報生成部と、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了とする年齢確認部と
を備え、
前記携帯端末は、
購入する商品の前記商品識別情報を前記サーバ装置へ送信する商品識別情報送信部と、
前記サーバ装置から前記画面を受信し、表示する表示制御部と、
前記年齢確認ボタンの押下により前記年齢確認要求が行われた場合に、前記年齢確認情報を取得し、前記サーバ装置へ送信する年齢確認情報取得部と、
前記支払いボタンの押下により前記支払要求が行われた場合に、前記購入商品リストに基づいて決済を行う決済部と、
を備え、
前記リスト作成部は、前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記ボタン変更情報生成部は、前記年齢確認部により前記年齢確認が完了された場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信し、
前記表示制御部は、前記サーバ装置から前記第1ボタン変更情報を受信すると、前記画面における前記支払いボタンを機能しないように変更するとともに前記年齢確認ボタンを表示し、前記サーバ装置から前記第2ボタン変更情報を受信すると、前記支払いボタンを機能するように変更するとともに前記年齢確認ボタンを消去する。
【0008】
本発明の他の観点は、顧客が使用する携帯端末と通信可能なサーバ装置であって、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信する商品識別情報取得部と、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成するリスト作成部と、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信する画面生成部と、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定する年齢判定部と、
前記年齢判定部により前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信するボタン変更情報生成部と、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了とする年齢確認部と、
を備え、
前記リスト作成部は、前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記ボタン変更情報生成部は、前記年齢確認部により前記年齢確認が完了された場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信する。
【0009】
本発明の他の観点は、顧客が使用する携帯端末と通信可能なサーバ装置により実行される購入管理方法であって、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信し、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成し、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定し、
前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了し、
前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記年齢確認を完了した場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信する。
【0010】
本発明のさらに他の観点は、プログラムは、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を携帯端末から受信し、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成し、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定し、
前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記携帯端末から顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了し、
前記年齢確認を完了する前であっても、前記携帯端末から受信する商品識別情報に基づいて、前記購入商品リストに商品を追加し、
前記年齢確認を完了した場合、前記年齢確認ボタンを消去するとともに、前記支払いボタンを機能するように変更する第2ボタン変更情報を生成して、前記携帯端末へ送信する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、セルフレジを用いた購入管理システムにおいて、決済前の任意のタイミングで年齢確認を行うことができ、年齢確認の前後であっても快適に商品登録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係る購入管理システムの構成を示す。
図2】POSサーバの概略構成を示す。
図3】管理サーバの概略構成を示す。
図4】携帯端末の概略構成を示す。
図5】会計機の概略構成を示す。
図6】商品購入処理のフローチャートである。
図7】入店処理のフローチャートである。
図8】商品選択処理のフローチャートである。
図9】購入商品リスト画面の表示例である。
図10】会計処理のフローチャートである。
図11】支払い方法選択画面の表示例である。
図12】会計終了画面の表示例である。
図13】支払い画面の表示例である。
図14】現金支払い画面及び現金決済の会計終了画面の表示例である。
図15】第1実施例の商品選択処理のフローチャートである。
図16】年齢確認画面の表示例である。
図17】未確認リスト画面の表示例である。
図18】年齢確認処理のフローチャートである。
図19】呼出画面の表示例である。
図20】読取画面の表示例である。
図21】年齢確認処理後の購入商品リスト画面の表示例である。
図22】第2実施例の商品選択処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
[購入管理システムの構成]
図1は、本実施形態に係る購入管理システム100の構成を示す。購入管理システム100は、主に、POSサーバ1と、管理サーバ2と、携帯端末3と、会計機5とを備える。購入管理システム100では、携帯端末3を使用する顧客は、商品の販売を行う店舗8内において商品に付された商品バーコード7を読み取ることで、購入予定の商品(「購入商品」とも呼ぶ。)の登録を行い、店舗8内の会計機5を用いて又は電子決済により、精算を行う。
【0014】
POSサーバ1は、店舗8で販売される商品に関する価格、在庫状況などを含む商品情報、店舗8の売上情報などの種々の販売情報を管理するサーバである。POSサーバ1は、管理サーバ2及び会計機5とネットワーク等を介して通信可能である。なお、POSサーバ1は、複数の系列店舗の販売情報を一括して管理するものであってもよく、店舗毎に存在し、その店舗の販売情報のみを管理するものであってもよい。
【0015】
管理サーバ2は、携帯端末3や会計機5の制御を行うサーバ装置であり、携帯端末3及び会計機5とネットワーク等を介して通信可能となっている。管理サーバ2は、携帯端末3の表示制御に必要な情報をPOSサーバ1から取得し、記憶している。管理サーバ2は、携帯端末3が各種画面を表示するための表示情報を携帯端末3に送信する。上述の各種画面には、携帯端末3が商品バーコード7を読み取ることで登録された購入商品のリスト(「購入商品リスト」と呼ぶ。)を、売価と共に表示する画面(「購入商品リスト画面」とも呼ぶ。)が含まれる。
【0016】
なお、管理サーバ2は、複数のサーバ装置により構成されてもよい。例えば、管理サーバ2は、携帯端末3とのデータ授受などの携帯端末3とのインターフェース動作を主に行うサーバ装置と、POSサーバ1から取得する情報及び購入商品リストなどの種々の情報を記憶・管理するサーバ装置とから構成されてもよい。この場合、前者のサーバ装置は、所謂アプリケーションサーバとして機能し、後者のサーバ装置は、所謂データベースサーバとして機能する。この場合、これらのサーバ装置は、それぞれが割り当てられた処理を実行するのに必要な情報の授受を、ネットワーク等を介して行う。
【0017】
携帯端末3は、店舗8で買い物を行う顧客が使用する携帯端末であり、商品に付された商品バーコード7を読み取る機能、管理サーバ2と通信を行うことで購入商品リスト画面などの各種画面を取得し、表示する機能、クレジットや電子マネーによる電子決済機能などを有する。なお、図1では、説明の便宜上、携帯端末3は1つのみ表示されているが、店舗8に入店している顧客の数だけ実際には存在している。
【0018】
会計機5は、顧客が携帯端末3を用いて現金による精算を行うための精算機(所謂セルフ精算機)である。会計機5は、管理サーバ2と通信可能であって、精算に必要な種々の情報の授受を管理サーバ2、及び、必要に応じてPOSサーバ1と行う。会計機5は、顧客の携帯端末3から後述する会計バーコードを読み取るためのバーコードリーダ56と、店員を呼ぶためのライト57を備えている。
【0019】
[装置構成]
次に、POSサーバ1、管理サーバ2、携帯端末3及び会計機5の各構成について図2図5を参照して説明する。
【0020】
(POSサーバ)
図2は、POSサーバ1の概略構成を示す。POSサーバ1は、主に、記憶部13と、データ通信を行う通信部14と、制御部15とを備える。これらの要素はバスライン10により相互に接続されている。
【0021】
記憶部13は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部13は、制御部15が実行するプログラム、及び、制御部15がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。本実施形態では、記憶部13は、売価変更情報17と、商品情報DB(Database)18と、商品の売上に関する情報である売上情報19とを含んでいる。なお、記憶部13は、売価変更情報17、商品情報DB18、売上情報19以外の種々の販売に関する情報を記憶してもよい。
【0022】
商品情報DB18は、店舗8又は店舗8を含む系列店舗で取り扱う商品に関する情報のデータベースである。商品情報DB18は、例えば、商品の価格、JAN(Japanese Article Number)コードなどの商品を識別するための情報(「商品識別情報」とも呼ぶ。)、商品の分類情報、商品の在庫状況などの各種情報を含む。なお、酒類、煙草など、法令により所定年齢以下の人には販売できない商品(以下、「年齢確認商品」と呼ぶ。)については、商品識別情報にその種の商品であることを示す特定のコードなどが付与されており、商品識別情報を参照することにより、その商品が年齢確認商品であるか否かを判別できるようになっている。
【0023】
売価変更情報17は、売価の変更に関する情報である。具体的に、売価変更情報17は、分類別割引情報、バンドル割引情報、セット割引情報、合計額割引情報、分類別値引情報、バンドル値引情報、セット値引情報、及び合計額値引情報などの任意の割引情報又は値引情報の少なくとも1つを含んでいる。
【0024】
制御部15は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備え、POSサーバ1内の各構成要素に対して種々の制御を行う。例えば、制御部15は、通信部14を介して会計機5と通信を行うことで、売上情報19の更新等を行う。また、制御部15は、通信部14を介して管理サーバ2と通信を行うことで、売価変更情報17及び商品情報DB18に関する情報を管理サーバ2に送信する。
【0025】
(管理サーバ)
図3は、管理サーバ2の概略構成を示す。管理サーバ2は、主に、記憶部23と、通信部24と、制御部25とを備える。これらの各要素は、バスライン20を介して相互に接続されている。
【0026】
記憶部23は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部23は、制御部25が実行するプログラム、及び、制御部25がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。本実施形態では、記憶部23は、売価変更情報27と、商品情報DB28と、購入商品リストDB29とを記憶する。
【0027】
売価変更情報27は、売価変更情報17と同様、値引又は割引に伴う売価の変更に関する情報である。売価変更情報27は、制御部25の制御に基づき、POSサーバ1が記憶する売価変更情報17と同期するように定期又は不定期に更新される。商品情報DB28は、商品情報DB18と同様、商品に関する情報のデータベースである。商品情報DB28は、制御部25の制御に基づき、POSサーバ1が記憶する商品情報DB18と同期するように定期又は不定期に更新される。
【0028】
購入商品リストDB29は、店舗8において買い物を行っている顧客の携帯端末3毎の購入商品リストのデータベースである。購入商品リストは、例えば、購入予定の商品を示す商品識別情報と、その商品の購入予定数量を含むリストであり、携帯端末3又は携帯端末3を使用する顧客を識別する情報(「顧客識別情報」とも呼ぶ。)と関連付けられている。そして、購入商品リストは、携帯端末3の操作に基づき行われる購入商品の追加、削除、又は数量変更が発生する度に更新される。
【0029】
通信部24は、有線又は無線通信により、POSサーバ1、携帯端末3及び会計機5と通信する。制御部25は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、管理サーバ2内の各構成要素に対して種々の制御を行う。制御部25が実行する処理については後述する。なお、上記の構成において、通信部24は本発明の商品識別情報取得部の一例であり、制御部25は本発明のリスト作成部、画面生成部、年齢判定部、ボタン変更情報生成部、年齢確認部の一例である。
【0030】
(携帯端末)
図4は、携帯端末3の概略構成を示す。携帯端末3は、主に、表示部31と、入力部32と、記憶部33と、通信部34と、制御部35と、読取部36とを備える。これらの各要素は、バスライン30を介して相互に接続されている。
【0031】
表示部31は、制御部35の制御に基づき、購入商品リスト、会計バーコードなどの各種情報の表示を行う。入力部32は、ユーザの入力を受け付けるインターフェースであり、例えば、タッチパネル、ボタン、音声入力装置などが該当する。
【0032】
記憶部33は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部33は、制御部35が実行するプログラム、及び、制御部35がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。例えば、記憶部33には、店舗8において買い物を行う際に起動され、購入商品リスト画面などの種々の画面の表示を制御するための専用のアプリケーションプログラムが記憶されている。
【0033】
通信部34は、無線通信により、管理サーバ2と通信する。制御部35は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、携帯端末3内の各構成要素に対して種々の制御を行う。制御部35が実行する制御については後述する。なお、上記の構成において、制御部35は本発明の商品識別情報送信部、表示制御部、決済部、年齢確認情報取得部、決済方法選択部の一例である。
【0034】
読取部36は、例えばカメラなどの光学機器であり、商品に付された商品バーコード7を読み取り、読み取った情報を制御部35に供給する。本実施形態では、制御部35は、読取部36が出力する情報に基づき、商品に付された商品バーコード7からJANコードなどの商品識別情報を取得する。
【0035】
(会計機)
図5は、会計機5の概略構成を示す。会計機5は、主に、表示部51と、入力部52と、記憶部53と、通信部54と、制御部55と、バーコードリーダ56と、ライト57と、スピーカ58とを備える。これらの各要素は、バスライン50を介して相互に接続されている。
【0036】
表示部51は、制御部55の制御に基づき、現金支払い画面や会計終了画面などの各種情報の表示を行う。入力部52は、顧客の入力を受け付けるインターフェースであり、例えば、タッチパネル、ボタンなどが該当する。
【0037】
記憶部53は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部53は、制御部55が実行するプログラム、及び、制御部55がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。例えば、記憶部53には、顧客が支払いを行う際に動作し、会計処理を行うための専用のアプリケーションプログラムが記憶されている。
【0038】
制御部55は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、会計機5内の各構成要素に対して種々の制御を行う。制御部55が実行する制御については後述する。バーコードリーダ56は、会計時に顧客の携帯端末3に表示された会計バーコードを読み取り、読み取った情報を制御部55に供給する。ライト57は、会計機5に不具合が生じたときや、店員を呼ぶときなどに点灯する。スピーカ58は、必要に応じて注意喚起のための操作音や音声メッセージなどを出力する。
【0039】
[商品購入処理]
次に、購入管理システム100による商品購入処理の概要について説明する。商品購入処理は、顧客が店舗8において携帯端末3を使用して商品を購入する処理である。図6は、商品購入処理の概要を示すフローチャートである。商品購入処理は、大別して、入店処理S100と、商品選択処理S200と、会計処理S300とを有する。なお、商品購入処理は、主として管理サーバ2、携帯端末3及び会計機5が、それぞれ予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0040】
(入店処理)
まず、入店処理について説明する。入店処理は、顧客が店舗8に入店した際に、商品の購入に先だって行われる処理であり、商品購入のための準備に相当する。図7は、入店処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、携帯端末3と管理サーバ2により行われる。
【0041】
まず、顧客は、店舗8に入ると、携帯端末3を用いて店舗バーコードを読み取る(ステップS101)。店舗バーコードは、店舗8内の所定の場所、例えば、店舗の入口付近の壁や買い物に使用するカードなどに貼り付けられている。顧客が店舗バーコードを読み取ると、携帯端末3は、読み取った店舗バーコードから店舗IDを取得し、管理サーバへ送信する(ステップS102)。携帯端末3は、店舗IDを送信する際、その携帯端末3又はその携帯端末3を使用する顧客を識別する顧客識別情報を一緒に送信する。なお、以下に説明する商品選択処理や会計処理においても、携帯端末3は基本的に何らかの情報を管理サーバ2へ送信する際には、自身を識別するための顧客識別情報を一緒に送信する。
【0042】
管理サーバ2は、携帯端末3から店舗IDを受信し、商品情報DB28からその店舗の売価リストを取得する(ステップS104)。これは、店舗毎に商品の売価が異なっているためである。そして、管理サーバ2は、店舗名やその店舗のセール情報などを含む店舗情報を携帯端末3へ送信し(ステップS105)、携帯端末3は店舗情報を受信する(ステップS106)。これにより、携帯端末3の表示部31には現在の店舗名やその店舗のセール情報などが表示され、顧客が買い物を開始できる状態となる。なお、管理サーバ2が送信する店舗情報には、その店舗におけるその顧客の取引状態を示す情報が含まれており、その店舗で新たに買い物を開始する場合には取引状態は新規となる。一方、その顧客が何らかの理由でその店舗での買い物を中断したような場合には、それまでの取引状態に対応する購入商品リスト画面が携帯端末3に表示される。
【0043】
(商品選択処理)
次に、商品選択処理について説明する。商品選択処理は、顧客が携帯端末3を用いて商品に付されている商品バーコード7を読み取り、購入商品リストに登録する処理である。図8は、商品選択処理のフローチャートである。この処理は、携帯端末3と管理サーバ2により実行される。
【0044】
まず、顧客は、購入したい商品を見つけると、携帯端末3を商品読取モードにし、携帯端末3により商品に付されている商品バーコード7を読み取る(ステップS201:Yes)。携帯端末3は読み取られた商品の商品識別情報を管理サーバ2へ送信する(ステップS203)。なお、この際、商品の数量は自動的に「1」にセットされる。管理サーバ2は、携帯端末3から商品識別情報を受信すると(ステップS203)、購入商品リストを更新し、携帯端末3へ送信する(ステップS204)。携帯端末3は、更新後の商品リストを受信し、表示部31に表示する(ステップS205)。これにより、新たに追加された商品とその数量が購入商品リストに追加され、購入商品リスト画面として携帯端末3に表示される。
【0045】
次に、必要に応じて、顧客が携帯端末3を操作して商品の数量を変更すると、携帯端末3は変更後の数量を取得する(ステップS206:Yes)。商品バーコードが最初に読み取られたときに、その商品の数量は自動的に「1」にセットされるが、顧客が同じ商品を複数購入する場合には、携帯端末3を操作して数量を変更することができる。変更後の数量がセットされると、携帯端末3は、変更の対象となる商品の商品識別情報と変更後の数量を管理サーバ2へ送信する(ステップS207)。
【0046】
管理サーバ2は、携帯端末3から商品識別情報と変更後の数量を受信すると(ステップS208)、購入商品リストを更新し、携帯端末3へ送信する(ステップS209)。携帯端末3は、更新後の購入商品リストを受信し、購入商品リスト画面として表示部31に表示する(ステップS210)。これにより、数量変更が購入商品リストに反映される。
【0047】
次に、携帯端末3は、顧客により支払いボタン45が押されたか否かを判定する(ステップS211)。支払いボタン45は、顧客が買い物を終了する際に押すボタンである。支払いボタン45が押されていない場合(ステップS211:No)、処理はステップ201へ戻る。こうして、支払いボタン45を押すまで、顧客は商品の追加や数量変更を行い、買い物を続けることができる。そして、支払いボタン45が押されると(ステップS211:Yes)、商品選択処理は終了する。
【0048】
図9は、携帯端末3に表示された購入商品リスト画面の表示例を示す。この例では、購入商品リスト画面は、商品読取ボタン40と、リスト表示欄41と、小計表示欄42と、合計額表示欄43と、ホーム画面遷移ボタン44と、支払いボタン45と、取引中止ボタン46とを有する。
【0049】
携帯端末3は、商品読取ボタン40がタップ操作等により選択されたことを検知した場合、商品読取画面へ表示部31の表示を切り替える。商品読取画面では、携帯端末3は、起動した読取部36から取得される画像等を表示する。これにより、顧客は、商品バーコード7が読取部36の読み取り範囲内に位置するように商品又は携帯端末3を移動させ、商品バーコード7を読み取ることができる。
【0050】
リスト表示欄41には、購入商品毎に、購入商品の名称、数量、価格が表示される。また、リスト表示欄41内の各購入商品に対し、数量減少ボタン47と、数量増加ボタン48とが表示される。そして、携帯端末3は、数量減少ボタン47又は数量増加ボタン48により購入商品の数量変更を受け付けた場合、数量が変更された購入商品の商品識別情報及び変更後の数量を管理サーバ2に送信する。
【0051】
小計表示欄42は、購入商品リストの全商品に対する売価の税抜きの小計を表示し、合計額表示欄43は、購入商品リストの全商品に対する売価の税込みの合計額を表示する。管理サーバ2は、これらの小計又は合計額を、商品情報DB28に登録された購入商品の価格、具体的には、入店処理により取得したその店舗の売価リストに基づき算出している。
【0052】
携帯端末3は、ホーム画面遷移ボタン44が選択されたことを検知した場合、ホーム画面の表示要求を管理サーバ2に送信し、その応答として受信する表示情報に基づき所定のホーム画面を表示する。ホーム画面は、店舗8での割引や値引の情報、携帯端末3の顧客の登録情報等を表示するものであってもよい。
【0053】
携帯端末3は、支払いボタン45が選択されたことを検知した場合、会計要求を管理サーバ2に送信し、その応答として受信する表示情報に基づき、支払い方法選択画面を表示する。また、携帯端末3は、取引中止ボタン46が選択されたことを検知した場合、取引中止を通知する情報を管理サーバ2に送信する。この場合、管理サーバ2は、携帯端末3に対応する購入商品リストを削除する。
【0054】
(会計処理)
次に、会計処理について説明する。会計処理は、商品選択処理により顧客が選択した商品についての支払いを行う処理である。図10は、会計処理のフローチャートである。この処理は、携帯端末3と、管理サーバ2と、会計機5により実行される。
【0055】
まず、携帯端末3は、前述の支払いボタン45が押されると、管理サーバ2へ会計要求を送信する(ステップS301)。管理サーバ2は、会計要求を受信すると(ステップS302)、その時点の購入商品リストに基づいて支払い金額を計算する(ステップS303)。管理サーバ2は、購入商品リストと、ステップS303で算出した支払い金額とを含む支払い方法選択画面を携帯端末3へ送信する(ステップS304)。
【0056】
携帯端末3は、受信した支払い方法選択画面を表示部31に表示する(ステップS305)。図11は、支払い方法選択画面の表示例である。この例では、支払い方法選択画面は、リスト表示欄61と、小計表示欄62と、合計金額表示欄63と、クレジットボタン64と、電子マネーボタン65と、現金ボタン66とを含む。リスト表示欄61には、購入商品の名称、数量、価格が表示される。小計表示欄62は、リスト表示欄61に表示された全購入商品に対する売価の税抜きの小計を表示し、合計金額表示欄63は、全購入商品に対する売価の税込の合計額を表示する。顧客は、支払い方法選択画面を見て支払い金額を確認し、クレジットボタン64、電子マネーボタン65、現金ボタン66のいずれかを押下する。なお、支払い方法選択画面は、リスト表示欄61や小計表示欄62を含んでいるが、本発明はこれに限られるものではなく、支払い金額の確認と支払い方法の選択が可能であればよい。
【0057】
クレジットボタン64又は電子マネーボタン65が押下された場合、即ち支払い方法が現金ではない場合(ステップS306;No)、携帯端末3の制御部35は、その選択された支払い方法に応じて決済を行う(ステップS307)。
【0058】
具体的に、顧客がクレジットボタン64の押下によりクレジットでの支払いを選択した場合、携帯端末3は、クレジット決済を行うクレジット会社名やクレジットカードの番号、支払い金額などを表示する。そして、顧客の決済ボタン押下などによる決済要求を受信すると、携帯端末3は、必要に応じて暗証番号の入力などを促し、クレジット決済を行う。なお、顧客は、店舗の運営会社に対して会員登録などの際にクレジットカードを登録しておくか、もしくはその店舗が契約している決済代行会社に登録することにより、自分の携帯端末3を使用してクレジット決済ができるものとする。
【0059】
決済が完了すると、携帯端末3は、会計終了画面を表示する(ステップS308)。図12(A)は、クレジット決済完了時に表示部31に表示される会計終了画面の表示例を示す。図12(A)は、顧客がクレジット決済を選択した場合の例であり、会計終了画面は、決済情報欄71と、領収書ボタン72と、終了ボタン73とを含む。決済情報欄71は、決済の金額、決済の方法、例えばカード会社名などの情報を表示している。領収書ボタン72は、領収書を印字出力するためのボタンである。終了ボタン73は、顧客が会計処理を完了したことを確認するためのボタンである。顧客が終了ボタン73を押下すると、携帯端末3は、決済が完了したことを管理サーバ2に報告し、表示部31の表示をメインメニューに戻す。
【0060】
顧客が電子マネーボタン65の押下により電子マネーでの支払いを選択した場合、携帯端末3は、支払いに使用可能な各種電子マネーや支払い金額などを表示する。そして、顧客の決済ボタン押下などによる決済要求を受信すると、携帯端末3は、必要に応じて複数ある電子マネーの中から支払いに使用する電子マネーの選択などを促し、電子マネー決済を行う。決済が完了すると、携帯端末3は、会計終了画面を表示する(ステップS308)。図12(B)は、顧客が電子マネー決済を選択した場合の例であり、会計終了画面は、決済情報欄74と、領収書ボタン75と、終了ボタン76とを含む。決済情報欄74は、決済の金額、決済の方法、例えば電子マネーの名称、当該電子マネーの残高などの情報を表示している。領収書ボタン75、終了ボタン76は、それぞれ図12(A)における領収書ボタン72、終了ボタン73と同様であるため、説明は省略する。
【0061】
一方、現金ボタン66が押下された場合、即ち支払い方法が現金である場合(ステップS306;Yes)、携帯端末3の制御部35は、現金支払い要求を管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、現金支払い要求を受信すると(ステップS309)、その時点の購入商品リストに基づいて、会計バーコードを生成する(ステップS310)。会計バーコードは、現在の購入商品リストが示す購入内容を一意に識別する情報である。1つの例では、会計バーコードは、そのときの購入内容に一意に対応付けられたランダムなコードなどとすることができる。この場合、会計バーコードは、支払い情報の問い合わせ番号としての意味を有する。管理サーバ2は、ステップS303で算出した支払い金額と、ステップS310で生成した会計バーコードとを含む支払い画面を携帯端末3へ送信する(ステップS311)。
【0062】
携帯端末3は、受信した支払い画面を表示部31に表示する(ステップS312)。図13は、支払い画面の表示例である。この例では、支払い画面は、会計バーコード67と、合計金額欄68と、完了ボタン69とを含む。顧客は、支払い画面が表示された携帯端末3を持って会計機5に移動し、バーコードリーダ56により会計バーコードを読み取る(ステップS313)。会計機5は、読み取った会計バーコードに基づいて、現金支払い画面を表示する(ステップS314)。具体的には、会計機5は、会計バーコードが示す問い合わせ番号を管理サーバ2に送信し、管理サーバ2から支払い情報を取得する。なお、支払い情報は、合計金額、及び、購入商品リストに入っている全商品のIDや数量などの明細を含む。会計機5は、取得した支払い情報に基づいて、現金支払い画面を表示する。
【0063】
図14(A)は、現金支払い画面の表示例を示す。現金支払い画面には、合計金額欄77と、現金投入口への現金投入を促す旨のメッセージとが表示される。顧客により現金投入口に現金が投入されると、会計機5は、必要に応じて釣銭を支払う。現金による決済が完了すると(ステップS315)、会計機5は、会計終了画面を表示する(ステップS316)。図14(B)は、会計終了画面の表示例を示す。図14(B)は顧客が現金決済を選択した場合の例であり、会計終了画面は、決済情報欄78と、領収書ボタン79と、終了ボタン80とを含む。決済情報欄78は、決済の金額などの情報を表示している。領収書ボタン79、終了ボタン80は、それぞれ図12(A)における領収書ボタン72、終了ボタン73と同様であるため、説明は省略する。顧客が終了ボタン80を押すと、会計機5は決済が完了したことを管理サーバ2に報告し、表示部51の表示をメインメニューに戻す。なお、図13に示すように、携帯端末3に表示される支払い画面にも完了ボタン69が表示されており、顧客は会計処理が終了すると、支払い画面の完了ボタン69を押す。完了ボタン69押されると、携帯端末3は決済が完了したことを管理サーバ2に報告し、表示部31をメインメニューに戻す。
【0064】
なお、上記の例では、会計バーコードは単に支払い情報の問い合わせ番号であり、会計機5はこの問い合わせ番号を用いて管理サーバ2から支払い情報を取得している。その代わりに、会計バーコードが支払い情報を含むようにしてもよい。即ち、管理サーバ2は、現金支払い要求を受信すると、その時点の購入商品リストの内容に基づいて、合計金額及び購入商品リストの情報を用いて会計バーコードを生成する。この場合、会計機5は、会計バーコードを読み取り復号化することにより、支払い情報を取得することができるので、支払い情報を取得するために管理サーバ2と通信する必要は無くなる。即ち、会計機5は、読み取った会計バーコードから合計金額を抽出し、支払い方法選択画面を表示すればよい。
【0065】
[年齢確認]
次に、本実施形態の購入管理システムにおける年齢確認について説明する。店舗で販売されている商品には、酒類、煙草など、法令により所定年齢以下の人には販売できない年齢確認商品が含まれる。よって、ある顧客が購入する商品に年齢確認商品が含まれる場合、会計までに年齢確認を行わなければならない。本実施形態では、この年齢確認を携帯端末3により実施する。なお、年齢確認商品であるか否かは、商品識別情報に基づいて判定することができる。具体的に、第1の方法では、年齢確認商品については、商品識別情報に特定のコードを含めておく。管理サーバ2や携帯端末3は、年齢確認商品を示す特定のコードを記憶しておき、購入商品の商品識別情報を参照し、特定のコードが含まれている場合に、年齢確認商品に該当すると判定すればよい。第2の方法では、年齢確認商品の商品識別情報のリスト(以下、「年齢確認商品リスト」と呼ぶ。)を予め用意しておく。管理サーバ2や携帯端末3は、年齢確認商品リストを予め記憶しておき、年齢確認商品リストを参照し、購入商品の商品識別情報が年齢確認商品リストに含まれている場合に、年齢確認商品に該当すると判定すればよい。
【0066】
(第1実施例)
第1実施例では、顧客が携帯端末3により、年齢確認商品を購入商品として登録すると、直ちに年齢確認処理を行う場合を想定する。この場合、基本的に、顧客は図8に示す商品選択処理により、購入商品の登録を行う。但し、購入商品に年齢確認商品が含まれる場合、顧客は店員に年齢確認をしてもらう必要がある。図15は、年齢確認商品を購入商品として登録すると、直ちに年齢確認処理を行う場合の商品選択処理のフローチャートを示す。
【0067】
図15において、ステップS513の数量変更処理は、図8におけるステップS206~ステップS210の処理と同様であるので詳細な説明は省略する。また、図15において、ステップS501~S503の処理は、図8におけるステップS201~S203と同様であるので説明は省略する。
【0068】
ステップS503において携帯端末3から商品の商品識別情報を受信すると、管理サーバ2は、当該商品が年齢確認商品であるか否かを判定する(ステップS504)。当該商品が年齢確認商品でないと判定した場合(ステップS504;No)、管理サーバ2は、購入商品リストを更新し、携帯端末3へ送信する(ステップS520)。携帯端末3は、更新後の購入商品リストを受信すると、購入商品リスト画面として表示し、ステップS513の数量変更処理へ進む。一方、当該商品が年齢確認商品であると判定した場合(ステップS504;Yes)、管理サーバ2は、当該商品が年齢確認済みであるか否かを判定する(ステップS505)。詳細は後述するが、管理サーバ2は、購入商品リストにより、すでに年齢確認済であるか否かを判定することができる。当該商品が年齢確認済みである場合(ステップS505;Yes)、サーバ2は、ステップS520の処理へ進む。
【0069】
当該商品が年齢確認済みではない場合(ステップS505;No)、管理サーバ2は、携帯端末3に年齢確認画面を送信する(ステップS506)。携帯端末3は、受信した年齢確認画面を表示部31に表示する(ステップS507)。図16は、年齢確認画面の表示例を示す。図示のように、年齢確認画面は、商品を購入するために店員による年齢確認が必要である旨のメッセージと、OKボタン81とを含む。メッセージを確認した顧客によりOKボタン81が押下されると、携帯端末3は、承諾情報を管理サーバ2へ送信する(ステップS508)。管理サーバ2は、携帯端末3から承諾情報を受信すると(ステップS509)、購入商品リストを更新し、未確認リスト画面を生成、送信する(ステップS510)。携帯端末3は、管理サーバ2から未確認リスト画面を受信し、表示部31に表示する(ステップS511)。
【0070】
図17は、未確認リスト画面の表示例を示す。図示のように、未確認リスト画面は、商品読取ボタンと、リスト表示欄と、小計表示欄と、合計額表示欄と、ホーム画面遷移ボタンと、取引中止ボタンとを有するが、これらは、図9に示す購入商品リスト画面と同様である。つまり、未確認リスト画面は、購入商品リスト画面における支払いボタン45が年齢確認ボタン83に変化した画面である。具体的に、管理サーバ2は、携帯端末3から受信した商品識別情報に基づいて購入商品リストを更新し、更新した購入商品リストに基づいて未確認リスト画面を生成、送信する。つまり、未確認リスト画面におけるリスト表示欄、小計表示欄、合計額表示欄は、購入商品リストの内容が反映される。
【0071】
なお、本実施例では、未確認リスト画面を生成、送信することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、支払いボタン45を年齢確認ボタン83に変更する情報であるボタン変更情報を生成、送信することとしてもよい。具体的に、管理サーバ2は、更新した購入商品リストと、生成したボタン変更情報とを携帯端末3へ送信する。携帯端末3は、購入商品リスト画面において、リスト表示欄41、小計表示欄42及び合計額表示欄43に購入商品リストの内容を反映させ、ボタン変更情報に基づいて支払いボタン45を年齢確認ボタン83に変更する。
【0072】
詳細は後述するが、携帯端末3が年齢確認処理を行うと、未確認リスト画面における年齢確認ボタン83は支払いボタン45に変化する。即ち、年齢確認処理を行うと、未確認リスト画面が購入商品リスト画面に戻り、顧客は、支払いボタン45を押下することで決済を行うことが可能となる。換言すると、年齢確認処理を行わず、未確認リスト画面のままでは支払いボタン45が存在しないため、顧客は、決済を行うことができない。
【0073】
なお、購入商品リスト画面や未確認リスト画面は、購入商品が年齢確認商品の場合、リスト表示欄において購入商品の名称の横に年齢確認マーク82を表示することとしてもよい。これによれば、顧客はどの購入商品が年齢確認商品であるかを容易に認識することができる。
【0074】
未確認リスト画面において、年齢確認ボタン83が押下されると(ステップS512)、携帯端末3は、ステップS600の年齢確認処理へ進む。図18は、年齢確認処理のフローチャートである。この処理は、携帯端末3と管理サーバ2により実行される。なお、店舗8において、例えば、年齢確認商品である酒類や煙草を販売するエリアには、年齢確認のため店員が1人は常駐しているものとする。
【0075】
顧客により年齢確認ボタン83が押下されると、携帯端末3は、年齢確認要求を管理サーバ2へ送信する(ステップS601)。なお、本実施例では、購入商品の登録後、直ちに年齢確認処理を行うことを想定しているため、年齢確認処理を行う前の未確認リスト画面において追加の商品読取はできないものとする。
【0076】
管理サーバ2は、携帯端末3から年齢確認要求を受信すると(ステップS602)、呼出画面を生成し、送信する(ステップS603)。携帯端末3は、管理サーバ2から呼出画面を受信し、表示部31に表示する(ステップS604)。図19は、呼出画面の表示例を示す。図示のように、呼出画面は、店員による年齢確認を促す旨のメッセージと、戻るボタン84と、実行ボタン85とを含む。顧客により戻るボタン84が押下されると、携帯端末3は、再び未確認リスト画面を表示する。一方、顧客により実行ボタン85が押下されると、携帯端末3は、表示部31に読取画面を表示する(ステップS605)。
【0077】
図20は、読取画面の表示例を示す。図示のように読取画面は、店員が持っている年齢確認バーコード87のスキャンを促す旨のメッセージと、スキャンするエリアを示す鉤括弧86と、を表示する。
【0078】
例えば、購入商品としてビールを登録することで表示された未確認リスト画面において年齢確認ボタン83が押下された場合、顧客は、酒類のエリアにいる可能性が高い。本実施例において年齢確認商品である酒類を販売するエリアには店員が常駐しているため、顧客は、店員を呼び年齢確認をしてもらう。店員は、顧客を見て年齢を確認し、問題がなければ自分の店員カードに印刷されている年齢確認バーコード87を当該顧客に提示する。顧客は、携帯端末3に表示された読取画面により当該年齢確認バーコード87をスキャンする。携帯端末3は、年齢確認バーコード87が正しくスキャンされたか否かを判定する(ステップS606)。年齢確認バーコード87がスキャンされていない場合(ステップS606;No)、携帯端末3は、正しくスキャンされるまでステップS606を繰り返す。なお、携帯端末3は、一定時間を過ぎても年齢確認バーコード87がスキャンされない場合、取引中止を通知する情報を管理サーバ2へ送信することとしてもよい。
【0079】
一方、年齢確認バーコード87がスキャンされた場合(ステップS606;Yes)、携帯端末3は、スキャンした年齢確認バーコード87の情報を年齢確認情報として管理サーバ2へ送信する(ステップS607)。なお、年齢確認バーコードは、本発明の年齢確認情報の一例であり、店員が年齢確認を完了したことを示す情報であれば、パスワード、PIN(Personal Identification Number)コード、QR(Quick Response)コードなどであってもよい。
【0080】
管理サーバ2は、携帯端末3から年齢確認情報を受信することをもって、年齢確認が完了したと判定し、購入商品リストに年齢確認済みであることを対応付けて記憶する(ステップS608)。さらに、管理サーバ2は、購入商品リストを携帯端末3に送信する(ステップS609)。携帯端末3は、購入商品リストを受信し、購入商品リスト画面として表示部31に表示する(ステップS610)。このとき表示される購入商品リスト画面は、図21に示すように、未確認リスト画面の年齢確認ボタン83が支払いボタン89に変化した画面である。そして、携帯端末3は、ステップS600の年齢確認処理を終了し、図15に示すステップS513の数量変更処理へ進む。数量変更処理が終了すると、携帯端末3は、顧客により支払いボタン45が押下されたか否かを判定する(ステップS514)。支払いボタン45が押下されていない場合(ステップS514;No)、処理は、ステップS501へ戻る。こうして、支払いボタン45を押すまで、顧客は商品の追加や数量変更を行い、買い物を続けることができる。そして、支払いボタン45が押下されると(ステップS514;Yes)、商品選択処理は終了する。
【0081】
これによれば、一度年齢確認処理を完了すると、管理サーバ2において購入商品リストに対応付けて年齢確認済であることが記憶されるため、その後、顧客が別の年齢確認商品を購入商品として登録したとしても再び年齢確認処理を行う必要はない。例えば、酒類のエリアで年齢確認処理を完了した後、別のエリアで煙草を購入商品として登録しても、携帯端末3には年齢確認画面や未確認リスト画面が表示されることはなく、顧客は快適に買い物を続けることができる。
【0082】
(第2実施例)
第2実施例では、顧客が携帯端末3により、年齢確認商品を購入商品として登録した後、会計による決済までの任意のタイミングで年齢確認処理を行う場合を想定する。この場合、基本的に、顧客は、図8に示す商品選択処理により、購入商品を登録する。但し、購入商品に年齢確認商品が含まれる場合、顧客は店員に年齢確認をしてもらう必要がある。そのため、顧客は、携帯端末3により、図18に示す年齢確認処理を行う。図22は、年齢確認商品を購入商品として登録した後、会計による決済までの任意のタイミングで年齢確認処理を行う場合の商品選択処理のフローチャートを示す。
【0083】
図22において、ステップS714の数量変更処理は、図8におけるステップS206~ステップS210の処理と同様であるので詳細な説明は省略する。また、図22においてステップS716の年齢確認処理は、図18におけるステップS601~S610の処理と同様であるので詳細な説明は省略する。さらに、図22において、ステップS701~S703の処理は、図8におけるステップS201~S203と同様であるので説明は省略する。
【0084】
ステップS703において、携帯端末3から商品識別情報を受信すると、管理サーバ2は、商品が年齢確認商品であるか否かを判定する(ステップS704)。当該商品が年齢確認商品ではないと判定した場合(ステップS704;No)、管理サーバ2は、購入商品リストにすでに年齢確認商品があるか否かを判定する(ステップS705)。購入商品リストに年齢確認商品がない場合(ステップS705;No)、管理サーバ2は、年齢確認の必要がないため、購入商品リストを更新し、携帯端末3へ送信する(ステップS720)。携帯端末3は、更新後の購入商品リストを受信すると、購入商品リスト画面として表示し、ステップS714の数量変更処理へ進む。一方、購入商品リストに年齢確認商品がある場合(ステップS705;Yes)、管理サーバ2は、購入商品リストを参照することで、顧客に対して年齢確認済であるか否かを判定する(ステップS707)。すでに年齢確認済である場合(ステップS707;Yes)、管理サーバ2は、年齢確認処理を行う必要はないとして、ステップS720の処理へ進む。
【0085】
ステップS704において商品が年齢確認商品であると判定した場合(ステップS704;Yes)、管理サーバ2は、購入商品リストを参照し、今回の買い物において当該商品が最初の年齢確認商品であるか否かを判定する(ステップS706)。当該商品が最初の年齢確認商品ではなく(ステップS706;No)、すでに年齢確認済である場合(ステップS707;Yes)、管理サーバ2は、年齢確認処理を行う必要はないとして、図8におけるステップS204の処理へ進む。本実施例では、1度の買い物において年齢確認商品を購入商品として何個登録しても、会計までの任意のタイミングで1度だけ年齢確認処理を行えばよい。そのため、購入商品リストに登録する商品が年齢確認商品であったとしても、すでに年齢確認済であれば、管理サーバ2は、ステップS204の処理へ進み、年齢確認処理を行うことはない。
【0086】
ステップS706において商品が最初の年齢確認商品であると判定した場合(ステップS706;Yes)、管理サーバ2は、図16に示すような年齢確認画面を携帯端末3に送信する(ステップS708)。携帯端末3は、受信した年齢確認画面を表示部31に表示する(ステップS709)。メッセージを確認した顧客によりOKボタン81が押下されると、携帯端末3は、承諾情報を管理サーバ2へ送信する(ステップS710)。管理サーバ2は、携帯端末3から承諾情報を受信すると(ステップS711)、購入商品リストを更新し、未確認リスト画面を生成、送信する(ステップS712)。携帯端末3は、管理サーバ2から未確認リスト画面を受信し、表示部31に表示する(ステップS511)。未確認リスト画面は、第1実施例と同様であるため、説明は省略する。そして、携帯端末3は、必要に応じて数量変更処理を行う(ステップS714)。
【0087】
なお、年齢確認処理が完了していない場合、数量変更処理において携帯端末3に表示される画面は、未確認リスト画面である。未確認リスト画面は、購入商品リスト画面の支払いボタン45を年齢確認ボタン83に変更したものであるため、未確認リスト画面であっても数量変更処理は問題なく行うことができる。
【0088】
数量変更処理が終了すると、携帯端末3は、未確認リスト画面において顧客により年齢確認ボタン83が押下されたか否かを判定する(ステップS715)。年齢確認ボタン83が押下されていない場合(ステップS715;No)、携帯端末3は、ステップS701の処理へ戻る。このように、年齢確認ボタン83を押下しなくても、即ち年齢確認処理を直ちに行わなくても、顧客は商品の追加や数量変更を行い、買い物を続けることができる。但し、年齢確認処理を行わないと、決済を行うことはできない。年齢確認処理を行わないままステップS701に戻って処理を行った場合において、再び煙草など年齢確認商品と購入商品として登録すると、管理サーバ2は、最初の年齢確認商品ではなく(ステップS706;No)、年齢確認済ではないと判定し(ステップS707;No)、購入商品リストを更新するとともに、未確認リスト画面を生成、送信する(ステップS712)。このように、年齢確認処理を行わなくても、顧客は、未確認リスト画面のまま引き続き買い物を続けることができ、他の年齢確認商品を購入商品として追加登録することも可能である。
【0089】
ステップS715において年齢確認ボタン83が押下された場合(ステップS715;Yes)、携帯端末3は、年齢確認処理を行う(ステップS716)。年齢確認処理が終了すると、携帯端末3は、購入商品リスト画面において顧客により支払いボタン45が押下されたか否かを判定する(ステップS717)。支払いボタン45が押下されていない場合(ステップS717;No)、処理は、ステップS701へ戻る。こうして、支払いボタン45を押下するまで、顧客は購入商品リスト画面において商品の追加や数量変更を行い、買い物を続けることができる。支払いボタン45が押下されると(ステップS717;Yes)、商品選択処理は終了する。このように、年齢確認処理を行うことで、未確認リスト画面から購入商品リスト画面に戻るため、顧客は、買い物を続けることもできるし、買い物を終了して決済に進むことも可能となる。
【0090】
なお、本実施例では、説明の便宜上、図22においてステップS716の年齢確認処理をステップS714の数量変更処理の後に行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。年齢確認処理は、未確認リスト画面において顧客により年齢確認ボタン83が押下された任意のタイミングで行うことができる。年齢確認処理が完了すると、管理サーバ2はボタン変更情報を携帯端末3へ送信し、携帯端末3はボタン変更情報に基づいて未確認リスト画面の年齢確認ボタン83を支払いボタン45に変更させることとしてもよい。これによれば、どのタイミングであっても年齢確認処理が完了すれば、未確認リスト画面は購入商品リスト画面に戻る。そして、携帯端末3及び管理サーバ2は、購入商品リスト画面における顧客の入力に従って、引き続き、商品選択処理や会計処理を行うことができる。
【0091】
これによれば、携帯端末3及び管理サーバ2は、年齢確認商品を購入商品として登録した後、直ちに年齢確認処理をしなくても、商品選択処理を続けることができる。つまり、顧客は、年齢確認商品を購入する場合、会計までの任意のタイミングで店員を呼んで年齢確認してもらえばよい。そのため、第1実施例のように、店舗8において年齢確認商品を販売するエリアに店員が常駐していなくても、顧客は、店舗8内において店員を見かけたタイミングで年齢確認をしてもらうことができる。このように、携帯端末3で年齢確認商品の商品バーコード7を読み取っても、顧客は、直ちに年齢確認処理を行うことなく買い物を続けることができる。さらに、年齢確認商品の個数に限らず年齢確認処理は1度であるため、顧客は待機時間も少なく快適に買い物を行うことができる。
【0092】
また、年齢確認処理を行わないと、携帯端末3の画面上に支払いボタン45が表示されず決済を行うことができないため、店舗側としては、年齢確認処理が完了していないのに決済されてしまうといった不都合を解消することができる。また、会計機5においてライト57やスピーカ58で店員を呼んで年齢確認をしてもらうのと異なり、顧客が任意のタイミングで店舗8内にいるいずれかの店員に声を掛けて年齢確認をしてもらう。そして、顧客は自身の携帯端末3で年齢確認処理を行うことができるため、年齢確認処理のために店舗8内で他の顧客に注目されるといった顧客のストレスを軽減することができる。
【0093】
[変形例]
(変形例1)
上記の実施例では、会計機5において、顧客の年齢を確認した店員が店員バーコードを読み取ることにより年齢確認を行っているが、その代わりに、顧客の生体情報を用いた生体認証により年齢確認を行ってもよい。その場合、顧客の会員登録時などに、顧客の生体情報(顔、指紋など)を予め登録しておく。会計機5にはカメラを設け、年齢確認画面が表示された際に、顧客に生体情報を撮影させ、管理サーバ2へ送信する。管理サーバ2は、会計機5から送信された生体情報と、予め登録されている生体情報とを照合し、両者が一致した場合に、会員登録されている顧客の年齢情報に基づいて年齢確認を行えばよい。この場合、生体情報は本発明の年齢確認情報の一例である。
【0094】
(変形例2)
上記の実施例では、商品に付与したバーコードを携帯端末3により読み取っているが、その代わりに、QR(Quick Response)コードを商品に付与し、これを携帯端末3で読み取るようにしてもよい。
【0095】
(変形例3)
上記の実施例では、年齢確認商品が酒類や煙草であり、年齢確認として店員は、顧客が20歳以上であることを確認している。しかし、本発明において店員が確認する年齢の区切りは20歳に限られるものではなく、18歳など他の年齢を設定してもよい。また、年齢の区切りが1つに限られるものではなく、18歳と20歳など、対象となる年齢確認商品毎に複数の区切りを設定することとしてもよい。この場合、年齢確認商品である商品毎にそれぞれ確認を必要とする年齢を設定し、予め特定のコードや年齢確認商品リストに対応付けて記憶しておく。このように、年齢の区切りが複数ある場合、店員は、その商品に合わせた年齢確認を行うこととなる。管理サーバ2は、携帯端末3から年齢確認情報を受信することをもって年齢確認を完了することとしてもよいし、年齢確認情報と、記憶された特定のコード又は年齢確認商品リストとに基づいて年齢確認を完了することとしてもよい。
【0096】
(変形例4)
上記の実施形態では、年齢確認商品がある場合に、支払いボタン45を年齢確認ボタン83に変更している。その代わりに、年齢確認商品がある場合、支払いボタン45は表示したまま選択不能とし、支払いボタン45とは別に年齢確認ボタンを表示してもよい。
【0097】
その他、上記の各実施形態(変形例を含む、以下同じ)の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが以下には限られない。
【0098】
(付記1)
サーバ装置と、携帯端末とを備える購入管理システムであって、
前記サーバ装置は、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信する商品識別情報取得部と、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成するリスト作成部と、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信する画面生成部と、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定する年齢判定部と、
前記年齢判定部により前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信するボタン変更情報生成部と、
を備え、
前記携帯端末は、
購入する商品の前記商品識別情報を前記サーバ装置へ送信する商品識別情報送信部と、
前記サーバ装置から前記画面を受信し、表示する表示制御部と、
前記支払いボタンの押下により前記支払要求が行われた場合に、前記購入商品リストに基づいて決済を行う決済部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記サーバ装置から前記第1ボタン変更情報を受信し、前記リスト画面における前記支払いボタンを機能しないように変更する購入管理システム。
【0099】
(付記2)
前記ボタン変更情報生成部は、前記支払いボタンを機能しないようにするとともに、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンを前記支払いボタンとは別に表示するように変更する前記第1ボタン変更情報を生成し、
前記表示制御部は、前記サーバ装置から前記第1ボタン変更情報を受信し、前記リスト画面における前記支払いボタンを機能しないように変更するとともに、前記年齢確認ボタンを表示する付記1に記載の購入管理システム。
【0100】
(付記3)
前記ボタン変更情報生成部は、前記支払いボタンを、押下により年齢確認要求を行う年齢確認ボタンに変更する前記第1ボタン変更情報を生成し、
前記表示制御部は、前記サーバ装置から前記第1ボタン変更情報を受信し、前記リスト画面における前記支払いボタンを前記年齢確認ボタンに変更する付記1に記載の購入管理システム。
【0101】
(付記4)
前記携帯端末は、
顧客の年齢を確認したことを示す年齢確認情報を取得し、前記サーバ装置へ送信する年齢確認情報取得部を備え、
前記サーバ装置は、
前記携帯端末から前記年齢確認情報を受信したときに、年齢確認を完了とする年齢確認部を備えるものであって、
前記年齢確認情報取得部は、前記年齢確認ボタンの押下により前記年齢確認要求が行われた場合に、前記年齢確認情報を取得し、
前記ボタン変更情報生成部は、前記年齢確認部により前記年齢確認が完了された場合、前記年齢確認ボタンを前記支払いボタンに変更する第2ボタン変更情報を生成する付記3に記載の購入管理システム。
【0102】
(付記5)
前記年齢確認部は、前記購入商品リストに対応付けて前記年齢確認を完了したことを示す完了情報を記憶するものであって、
前記年齢判定部は、前記購入商品リストに前記完了情報が対応付けられていない場合に、前記商品が前記年齢確認商品であるか否かを判定する付記4に記載の購入管理システム。
【0103】
(付記6)
前記年齢確認要求は、前記決済までの任意のタイミングで行うことができる付記2乃至5のいずれか一項に記載の購入管理システム。
【0104】
(付記7)
前記年齢確認商品は、それぞれ確認を必要とする年齢を商品毎に設定可能である付記1乃至6のいずれか一項に記載の購入管理システム。
【0105】
(付記8)
前記購入管理システムは、さらに会計機を備え、
前記携帯端末は、
前記決済の方法を選択する決済方法選択部を備え、
前記決済部は、前記決済方法選択部により現金決済が選択された場合、前記購入商品リストに基づいて前記会計機に決済をさせる付記1乃至7のいずれか一項に記載の購入管理システム。
【0106】
(付記9)
顧客が使用する携帯端末と通信可能なサーバ装置であって、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信する商品識別情報取得部と、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成するリスト作成部と、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信する画面生成部と、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定する年齢判定部と、
前記年齢判定部により前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信するボタン変更情報生成部と、
を備えるサーバ装置。
【0107】
(付記10)
顧客が使用する携帯端末と通信可能なサーバ装置により実行される購入管理方法であって、
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を前記携帯端末から受信し、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成し、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定し、
前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信する購入管理方法。
【0108】
(付記11)
商品に付されたコードから読み取られた商品識別情報を携帯端末から受信し、
前記商品識別情報に基づいて、購入商品リストを作成し、
前記購入商品リストに基づいて、押下により支払要求を行う支払いボタンを含む画面を生成し、前記携帯端末へ送信し、
前記商品識別情報に基づいて、前記商品が年齢確認を必要とする年齢確認商品であるか否かを判定し、
前記商品が前記年齢確認商品であると判定された場合、前記支払いボタンを機能しないように変更する第1ボタン変更情報を生成し、前記携帯端末へ送信する処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【0109】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。
【符号の説明】
【0110】
1 POSサーバ
2 管理サーバ
3 携帯端末
5 会計機
7 商品バーコード
56 バーコードリーダ
100 購入管理システム
図1
図2
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図5
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