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特許7413861表示プログラム、表示システム、及び、表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】表示プログラム、表示システム、及び、表示方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20240109BHJP
【FI】
G16H10/60
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020046594
(22)【出願日】2020-03-17
(65)【公開番号】P2021149298
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2022-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【弁理士】
【氏名又は名称】真田 有
(74)【代理人】
【識別番号】100189201
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 功
(72)【発明者】
【氏名】林 剣豪
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-122781(JP,A)
【文献】特開2020-004244(JP,A)
【文献】特開2009-104476(JP,A)
【文献】特開2002-172092(JP,A)
【文献】特開2006-260303(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レポートごとに、前記レポートの対象である対象者と、前記対象者を担当する担当者と、前記レポートについての前記担当者への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部を管理し、
カルテシステムへの第1担当者のアカウントによるログインの検出に応じて、前記記憶部を参照して、前記第1担当者と、前記第1担当者が担当する1以上の対象者とに対応付けられた第1レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第1レポートの件数を表示し、
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第1対象者に対応付けられた第2レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第2レポートの件数を表示する、
処理をコンピュータに実行させる、表示プログラム。
【請求項2】
前記第1レポートの件数及び前記第2レポートの件数のそれぞれを、前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムへのログインが行なわれた端末装置に表示される、前記カルテシステムの操作画面上に表示する、
処理を前記コンピュータに実行させる、請求項1に記載の表示プログラム。
【請求項3】
前記操作画面は、前記カルテシステムの他の画面が前面に表示されるオーバラップ表示が抑制されるメニュー画面である、
請求項2に記載の表示プログラム。
【請求項4】
前記第1担当者のアカウントによる前記第1レポート又は前記第2レポートの表示の検出に応じて、前記記憶部に対して、前記表示が検出された第1レポート又は第2レポートの前記表示実績を表示済の状態に変更し、
前記記憶部を参照して、前記第1レポートの件数の表示、及び、前記第2レポートの件数の表示のそれぞれを更新する、
処理を前記コンピュータに実行させる、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の表示プログラム。
【請求項5】
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける前記第1対象者とは異なる第2対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第2対象者に対応付けられた第3レポートであって、前記表示実績が未表示である前記第3レポートの件数を、前記第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて表示する前記第2レポートの件数と区別可能な表示態様で表示する、
処理を前記コンピュータに実行させる、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の表示プログラム。
【請求項6】
前記第2レポートの件数の表示色を前記第1対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第3レポートの件数の表示色を前記第2対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第2レポートの件数の表示色と、前記第3レポートの件数の表示色とを互いに異なる色とする、
処理を前記コンピュータに実行させる、請求項5に記載の表示プログラム。
【請求項7】
レポートごとに、前記レポートの対象である対象者と、前記対象者を担当する担当者と、前記レポートについての前記担当者への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部と、
カルテシステムへの第1担当者のアカウントによるログインの検出に応じて、前記記憶部を参照して、前記第1担当者と、前記第1担当者が担当する1以上の対象者とに対応付けられた第1レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第1レポートの件数を表示する第1表示部と、
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第1対象者に対応付けられた第2レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第2レポートの件数を表示する第2表示部と、
を備える、表示システム。
【請求項8】
レポートごとに、前記レポートの対象である対象者と、前記対象者を担当する担当者と、前記レポートについての前記担当者への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部を管理し、
カルテシステムへの第1担当者のアカウントによるログインの検出に応じて、前記記憶部を参照して、前記第1担当者と、前記第1担当者が担当する1以上の対象者とに対応付けられた第1レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第1レポートの件数を表示し、
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第1対象者に対応付けられた第2レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第2レポートの件数を表示する、
処理をコンピュータが実行する、表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示プログラム、表示システム、及び、表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病院等の医療機関において利用される電子カルテシステムには、医師等の担当者が、患者等の対象者に関して作成された種々のレポートを閲覧(表示)する機能がある。
【0003】
例えば、医師が操作端末により電子カルテシステムにログインすると、電子カルテシステムの所定の操作画面上に、未開封のレポートが存在することの通知が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-185418号公報
【文献】特開2008-192044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した電子カルテシステムにおいては、医師が、通知された未開封の種々のレポートをどのタイミングまでに閲覧すべきであるのか、例えば、直ぐに閲覧すべきであるのか、直ぐに閲覧する必要はない(後でよい)のか、等を判断することが困難な場合がある。
【0006】
例えば、或る患者の診察の際に閲覧すべき検査結果等の未開封のレポートを、医師が見落とす又は閲覧を後回しにすること等により、診断ミス等が発生し、医療事故に繋がる可能性がある。
【0007】
1つの側面では、本発明は、対象者に関する未表示のレポートを表示すべきタイミングの判断に利用可能な情報を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの側面では、表示プログラムは、コンピュータに、以下の処理を実行させてよい。前記処理は、レポートごとに、前記レポートの対象である対象者と、前記対象者を担当する担当者と、前記レポートについての前記担当者への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部を管理してよい。また、前記処理は、カルテシステムへの第1担当者のアカウントによるログインの検出に応じて、前記記憶部を参照して、前記第1担当者と、前記第1担当者が担当する1以上の対象者とに対応付けられた第1レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第1レポートの件数を表示してよい。さらに、前記処理は、前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第1対象者に対応付けられた第2レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第2レポートの件数を表示してよい。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、本発明は、対象者に関する未表示のレポートを表示すべきタイミングの判断に利用可能な情報を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係るレポート表示システムの機能構成例を示すブロック図である。
図2】管理画面の表示例を示す図である。
図3】管理画面及び電子カルテ画面の表示例を示す図である。
図4】レポートDB(Database)の一例を示す図である。
図5】一覧画面(患者)の表示例を示す図である。
図6】一覧画面(医師)の表示例を示す図である。
図7】レポート表示画面の表示例を示す図である。
図8】一実施形態に係るレポート表示システムの動作例を説明するためのフローチャートである。
図9】変形例に係る表示制御の一例を説明するための図である。
図10】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形又は技術の適用を排除する意図はない。例えば、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。なお、以下の説明で用いる図面において、同一符号を付した部分は、特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を表す。
【0012】
〔1〕一実施形態
〔1-1〕レポート表示システムの機能構成例
図1は、一実施形態に係るレポート表示システム1の機能構成例を示すブロック図である。レポート表示システム1は、対象者に関するレポートを、対象者を担当する担当者に表示する表示システムの一例であり、医療管理システム、例えば電子カルテシステムに含まれる、レポート及びその関連情報を表示するシステムと位置付けられてよい。対象者としては、例えば患者が挙げられ、担当者としては、例えば医師が挙げられる。レポート表示システム1(又は電子カルテシステム)は、組織、例えば、病院及び診療所等の医療機関において利用されてよい。
【0013】
図1に例示するように、レポート表示システム1は、例示的に、サーバ2、及び、1以上(図1では複数)の操作端末3を備えてよい。
【0014】
操作端末3は、レポート表示システム1において組織の従業員、例えば医師や看護師、医療スタッフ等の医療機関の職員が使用するPC(Personal Computer)又はサーバ等のコンピュータである。
【0015】
以下の説明では、職員のうちの看護師や医療スタッフ等が利用する操作端末3、換言すれば、看護師や医療スタッフ等のアカウントによる電子カルテシステムへのログインが行なわれた操作端末3を、操作端末3aと表記する。また、職員のうちの医師等が操作する操作端末3、換言すれば、医師のアカウントによる電子カルテシステムへのログインが行なわれた操作端末3を、操作端末3bと表記する。操作端末3bは、レポートの対象である対象者を担当する担当者が利用する端末装置又は情報処理端末の一例である。
【0016】
操作端末3は、サーバ2に対して、例えば、電子カルテシステムへのログイン、及び、患者のカルテ情報に関する閲覧(展開)や更新等の各種操作、等の種々のアクセスを行なう。看護師や医療スタッフ等が利用する操作端末3aは、上記操作端末3のアクセスに加えて、サーバ2に対して、例えば、医師から指示された検査依頼等の各種オーダの参照、並びに、各種オーダに対する検査結果等の各種レポートの作成及び更新等の種々のアクセスを行なう。医師等が利用する操作端末3bは、上記操作端末3のアクセスに加えて、サーバ2に対して、例えば、検査依頼等の各種オーダの発行、及び、オーダ等に応じて作成されたレポートの閲覧(表示)等の種々のアクセスを行なう。
【0017】
サーバ2と操作端末3との間は、図示しないネットワークを介して相互に通信可能に接続されてよい。ネットワークは、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、又はこれらの組み合わせを含んでよい。WANにはインターネットが含まれてよく、LANにはVPN(Virtual Private Network)が含まれてよい。
【0018】
サーバ2は、表示装置、情報処理装置、又は、コンピュータの一例である。例えば、サーバ2は、レポート表示システム1において、操作端末3からの種々のアクセスに応じて、各種DB(Database)の参照や更新、操作端末3への応答や情報の通知等の種々の処理を行なう。一実施形態において、上記処理には、例えば、操作端末3aからのアクセスに応じたレポートDB21aの更新処理、並びに、操作端末3bに対する、医師が未読の(未表示の)レポートの件数表示処理を行なう。
【0019】
サーバ2は、例えば、操作端末3に対して、アクセスを可能とするための機能を提供してよい。当該機能としては、例えば、操作端末3によるアクセスに用いられる、ウェブ(web)ページ等の画面の生成及び表示制御が挙げられる。例えば、操作端末3は、ブラウザ等のアプリケーションを用いてサーバ2にアクセス要求を送信し、サーバ2から受信する画面情報に基づきアプリケーションに表示されるウェブページを介して、サーバ2へのアクセスを行なってよい。
【0020】
サーバ2は、仮想サーバ(VM:Virtual Machine)であってもよいし、物理サーバであってもよい。また、サーバ2の機能は、1台のコンピュータにより実現されてもよいし、2台以上のコンピュータにより実現されてもよい。さらに、サーバ2の機能のうちの少なくとも一部は、クラウド環境により提供されるHW(Hardware)リソース及びNW(Network)リソースを用いて実現されてもよい。
【0021】
図1に示すように、サーバ2は、未表示のレポートの件数を表示する機能に着目すると、機能構成として、例示的に、メモリ部21、通信部22、DB制御部23、及び、画面制御部24を備えてよい。
【0022】
メモリ部21は、記憶領域の一例であり、未表示のレポートの件数に関する制御に用いられる種々の情報を記憶する。図1に示すように、メモリ部21は、例示的に、レポートDB21aを記憶してよい。以下の説明では、便宜上、レポートDB21aのデータ形式をテーブル形式として説明するが、これに限定されるものではなく、種々のDBのデータ形式であってよい。
【0023】
レポートDB21aは、レポートごとに、レポートの対象である患者と、当該患者を担当する医師(以下、「担当医師」と表記する場合がある)と、当該レポートについての当該医師への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部の一例である。
【0024】
レポートDB21aは、電子カルテシステムで管理されるレポート情報のマスタDBであってもよいし、マスタデータから少なくとも一部の項目の情報を抽出して得られる、レポート表示システム1用のDBであってもよい。
【0025】
通信部22は、サーバ2と操作端末3との間でアクセスに係る通信を行なう。例えば、通信部22は、操作端末3からのアクセス要求の受信に応じて、画面制御部24により生成又は更新されるウェブページの画面情報を、操作端末3に送信する。アクセス要求には、操作端末3によるウェブページ上での操作を行なうための制御情報が含まれてよい。制御情報には、例えば、電子カルテシステムへのログイン、患者の電子カルテの閲覧(展開)や更新、オーダの発行や参照、レポートの作成や更新、表示等を行なうための種々の要求が含まれてよい。通信部22は、アクセス要求の受信と画面情報の送信とを繰り返すことにより、操作端末3によるサーバ2へのアクセスを実現する。
【0026】
DB制御部23は、通信部22が操作端末3から受信したアクセス要求に基づき、種々の処理を行なう。例えば、DB制御部23は、通信部22が受信したアクセス要求に応じて、電子カルテシステムへのログインに関する処理、カルテ情報やオーダ、レポート等の参照や更新等の処理、等の種々のアクセスを行なう。
【0027】
例えば、DB制御部23は、職員のユーザアカウントの認証を行なう認証DB、カルテ情報を管理するカルテDB、オーダを管理するオーダDB(いずれのDBも図示省略)、並びに、レポートDB21a等を制御することで、上記アクセスを実現してよい。図示を省略したこれらのDBの制御は、例えば、既知の手法が用いられてよい。
【0028】
画面制御部24は、通信部22が操作端末3から受信したアクセス要求、及び、DB制御部23による処理結果、の一方又は双方に基づき、ウェブページの画面情報の生成又は更新を行なう。
【0029】
画面制御部24は、操作端末3からのアクセス要求の受信に応じて、種々の画面情報を生成し、通信部22に出力する。例えば、画面制御部24は、医師の操作端末3bによる電子カルテシステムへの自動又は手動ログインを検出すると、管理画面200の画面情報の生成及び制御を行なってよい。
【0030】
図2は、管理画面200の表示例を示す図であり、図3は、管理画面200及び電子カルテ画面250の表示例を示す図である。図2に示すように、管理画面200は、例えば、操作端末3bが有するモニタ等の表示装置の表示領域における、デスクトップ等の表示画面100に表示されてよい。図2の例では、管理画面200は、表示画面100の右端に表示されているが、これに限定されるものではなく、左端、上端及び下端のいずれの位置に表示されてもよく、表示位置は移動可能であってもよい。
【0031】
管理画面200は、操作端末3bに表示される電子カルテシステムの操作画面の一例である。例えば、管理画面200は、電子カルテシステムの他の画面、例えば電子カルテ画面250(図3参照)が前面に表示されるオーバラップ表示が抑制されるメニュー画面であってよい。一実施形態において、医師が未開封のレポートの件数は、管理画面200上に表示されてよい。
【0032】
これにより、電子カルテ画面250等の他の画面に管理画面200が隠れることが抑制されるため、医師による未開封のレポートの件数の見落としを抑制することができる。また、メニュー画面は、医師による電子カルテシステムの利用中、例えば、電子カルテシステムへのログイン以降に、常時表示される画面であるため、医師に対して、未開封のレポートの件数を意識させることができ、件数の見落としや未開封レポートの閲覧の後回しを抑制することができる。
【0033】
図2に示すように、管理画面200は、例示的に、操作領域210、220及び230、並びに、未開封レポート件数の表示領域240を含んでよい。
【0034】
操作領域210は、医師や患者の検索等を行なうための画面領域であり、操作領域220は、検索された患者の患者名を1以上表示可能な画面領域である。操作端末3bは、操作領域220に表示された患者名を選択することで、選択した患者の電子カルテ画面250を展開又は切り替えることができる。
【0035】
電子カルテ画面250は、カルテ情報の一例であり、図3に例示するように、表示画面100において、管理画面200に重ならないように(オーバラップしないように)表示される。操作領域230は、電子カルテ画面250に対する各種操作の利便性を高めるための画面領域であり、例えば、過去に行なった操作(履歴)や登録した操作(お気に入り)を電子カルテ画面250に入力するための項目が表示される。
【0036】
表示領域240は、医師により未開封(未表示)であるレポートの件数(以下、「未開封レポート件数」と表記する場合がある)を提示(表示)する画面領域である。図2に示すように、表示領域240は、例示的に、複数(図2の例では2つ)の件数241及び242を表示してよい。
【0037】
件数241は、現在展開されている(表示画面100上に開かれている)電子カルテ画面250に表示される患者を対象とするレポートのうちの、未開封であるレポートの件数である。図2の例では、電子カルテ画面250が展開されていないため、件数241には表示対象外を示す“-”(ハイフン)が表示されている。一方、図3の例では、患者Aの電子カルテ画面250が表示されているため、件数241には、患者Aを対象とする未開封のレポートの件数“1”が表示されている。なお、患者Aと担当医師である医師Bとが一対一で対応する場合、件数241は、患者Aを対象とするレポートのうちの、医師Bにより未開封であるレポートの件数となる。
【0038】
件数242は、ログイン利用者が開封(閲覧)すべきレポートのうちの、当該ログイン利用者により未開封であるレポートの件数である。ログイン利用者が開封すべき未開封のレポートとは、例えば、ログイン利用者が担当する全ての患者に関する未開封のレポートを含んでよい。なお、医師Bによる未開封のレポートの件数242には、医師Bによる未開封の患者Aを対象としたレポートの件数241が含まれる。従って、図2及び図3の例では、件数242には、患者Aを対象とする未開封レポートである“1”件(件数241参照)と、他の患者等を対象とする未開封のレポートである“1”件とを加えた“2”が表示されている。
【0039】
図3に示すように、電子カルテ画面250には、例示的に、患者バー260、ナビゲータ270、記録ブラウザ280及びエディタ290が含まれてよい。
【0040】
患者バー260は、患者(図3の例では患者A)の氏名、性別、年齢、患者ID、診療科等の患者の基本情報を表示する画面領域である。患者バー260は、電子カルテ画面250が展開されている間は常時表示されてよく、電子カルテ画面250を閉じるためのボタン261を含んでよい。操作端末3bによりボタン261がクリックされると、図2に例示するように、管理画面200を残して電子カルテ画面250が閉じられ、管理画面200の件数241には“-”が表示される。
【0041】
ナビゲータ270は、患者に関する各種カルテのインデックスを表示する画面領域である。操作端末3bにより、ナビゲータ270のインデックスが選択されると、選択されたインデックスに紐付くカルテの情報が記録ブラウザ280に表示される。記録ブラウザ280は、操作端末3bによりナビゲータ270で選択されたカルテを表示するための画面領域である。
【0042】
エディタ290は、ログイン利用者が患者の診察の内容等を記録するための画面領域であり、例えば、S(Subjective;主観的情報)、O(Objective;客観的情報)、A(Assessment;評価)、P(Plan;計画(治療))形式で記録するための入力欄が設けられてよい。
【0043】
〔1-2〕画面制御部24の説明
次に、サーバ2の画面制御部24の詳細を説明する。図1に示すように、画面制御部24は、機能構成として、例示的に、検出部24a及び件数出力部24bを備えてよい。
【0044】
検出部24aは、通信部22と操作端末3bとの間の通信に基づき、操作端末3bに未開封レポートの件数241及び242を通知するためのトリガを検出する。例えば、検出部24aは、以下の(i)及び(ii)に例示するように、操作端末3bによる所定の通信内容、換言すれば、操作端末3bが実行(要求)する所定の処理を検出してよい。
【0045】
(i)第1のトリガ:電子カルテシステムへの第1医師のアカウントによるログインの検出。
【0046】
(ii)第2のトリガ:第1医師のアカウントによる電子カルテシステムにおける第1患者の電子カルテ画面250の展開受け付けの検出。
【0047】
例えば、上記(i)において、検出部24aは、操作端末3bによる第1担当者(例えば第1医師)のアカウントを用いた電子カルテシステムへの手動又は自動ログインを、第1のトリガとして検出してよい。或いは、検出部24aは、操作端末3bによる管理画面200の表示(起動)を、第1のトリガとして検出してもよい。
【0048】
例えば、上記(ii)において、検出部24aは、第1医師のアカウントによる電子カルテ画面250の展開受け付け、例えば表示要求を、第2のトリガとして検出してよい。
【0049】
件数出力部24bは、検出部24aが検出したトリガに応じて、レポートDB21aを参照し、未開封レポートの件数の算出及び表示を行なう。例えば、件数出力部24bは、検出部24aが検出した第1のトリガに応じて、以下の(I)に例示する未開封レポートの件数241を算出してよく、検出部24aが検出した第2のトリガに応じて、以下の(II)に例示する未開封レポートの件数242を算出してよい。
【0050】
(I)第1レポートの件数241の算出及び表示。
第1表示部の一例としての件数出力部24bは、検出部24aにより、電子カルテシステムへの第1医師のアカウントによるログインが検出されると、レポートDB21aを参照して、第1レポートの件数を件数241として表示する。第1レポートとは、第1医師と、当該第1医師が担当する1以上の患者とに対応付けられたレポートであって、第1医師についての表示実績が未表示であるレポートである。
【0051】
(II)第2レポートの件数242の算出及び表示。
第2表示部の一例としての件数出力部24bは、検出部24aにより、第1医師のアカウントによる電子カルテシステムにおける第1患者の電子カルテ画面250の展開の受け付けが検出されると、レポートDB21aを参照して、第2レポートの件数を件数242として表示する。第2レポートとは、第1患者に対応付けられたレポートであって、第1医師についての表示実績が未表示であるレポートである。なお、第2レポートは、例えば、第1患者に対応付けられたレポートであって、第1医師を含む、第1患者に対応付けられた1以上の医師のいずれかについての表示実績であってもよい。
【0052】
ここで、レポートDB21aについて説明する。図4は、レポートDB21aの一例を示す図である。
【0053】
図4に示すように、レポートDB21aは、レポートごとに、レポートの対象である患者と、当該患者を担当する医師と、当該レポートの表示実績とを対応付けて記憶するDBである。レポートDB21aは、例示的に、少なくとも、「患者ID」、「利用者ID」、「レポート種別」、及び、「表示済」の項目を含んでよい。
【0054】
「患者ID」は、患者の識別情報の一例である。「利用者ID」は、利用者、例えば医師の識別情報の一例である。「レポート種別」は、レポートの種別を示す情報であり、例示的に、放射線画像や放射線レポート、製剤報告等の、「患者ID」で特定される患者に対する各種の検査結果や報告書の種別が設定される。「表示済」は、当該エントリのレポートの表示実績の状態の一例である。
【0055】
DB制御部23は、操作端末3aによりレポートが電子カルテシステムに登録されると、当該レポートの対象となる患者の「患者ID」、当該患者の担当医師の「利用者ID」、当該レポートの「レポート種別」を含むエントリをレポートDB21aに登録する。このとき、DB制御部23は、当該エントリの「表示済」に、初期状態として、未表示である、すなわち表示実績がないことを示す“未”の状態を設定する。
【0056】
変更部の一例としてのDB制御部23は、通信部22の通信を監視し、担当医師のアカウントによりレポートが閲覧(表示)されたことを検出すると、該当するエントリの「表示済」を、表示済みである、すなわち表示実績があることを示す“済”の状態に変更する。
【0057】
なお、レポートDB21aにおいて、「患者ID」及び「利用者ID」は、電子カルテシステムの他のDB、例えば、図示しない認証DB、カルテDB、オーダDB等において共通して利用されてよい。
【0058】
また、レポートDB21aは、「レポート種別」に加えて、レポートの内容に関する種々の情報、例えば、レポートのID、詳細内容、作成日時、作成者等の情報をさらに含んでもよい。或いは、レポートの内容に関する種々の情報が他のDBに記憶される場合、レポートDB21aは、「レポート種別」に加えて、レポートのID(レポートID)をさらに含み、レポートIDをキーとして、当該他のDBを参照可能としてもよい。
【0059】
件数出力部24bは、上記(I)及び(II)のそれぞれの処理において、図4に例示するレポートDB21aを参照してよい。
【0060】
例えば、件数出力部24bは、上記(I)の処理において、第1医師の「利用者ID」のエントリ(一例として“y0001”)の中から、「表示済」が“未”であるエントリ(図4の例では3番目及び4番目のエントリ)の数をカウントする。そして、件数出力部24bは、カウントした結果(図4の例では“2”)を管理画面200の件数241に表示する(図2及び図3参照)。
【0061】
また、例えば、第1医師が第1患者(一例として「患者ID」“x0002”)の電子カルテ画面250を開いた場合を想定する。この場合、件数出力部24bは、例えば、上記(II)の処理において、第1患者の「患者ID」のエントリの中から、「表示済」が“未”であるエントリ(図4の例では3番目のエントリ)の数をカウントする。そして、件数出力部24bは、カウントした結果(図4の例では“1”)を管理画面200の件数242に表示する(図3参照)。
【0062】
ところで、レポートDB21aには、担当医師の「利用者ID」に加えて、当該担当医師の指導を行なう指導医師の「指導医師ID」が含まれてもよい。この場合、レポートDB21aに含まれる「表示済」の項目は、担当医師及び指導医師の少なくとも一方がレポートを表示したか否かを示す、レポート単位の表示実績を示す情報となる。例えば、レポートDB21aには、担当医師がレポートを表示したか否かを示す「表示済(担当医師)」及び指導医師がレポートを表示したか否かを示す「表示済(指導医師)」の項目が含まれてもよい。
【0063】
次に、図2及び図3に例示する管理画面200から未開封レポートを開封する場合の画面遷移例を説明する。図2及び図3の画面例において、画面制御部24は、操作端末3bによる操作により、件数241又は242がクリックされると、未開封レポートの一覧画面300又は330を表示してよい。
【0064】
図5は、患者の未開封レポートの件数241がクリックされた場合に表示される未開封レポートの一覧画面300の一例を示す図である。
【0065】
図5に示すように、一覧画面300は、例示的に、絞込画面310及びリスト320の画面領域を含んでよい。
【0066】
絞込画面310は、一覧を表示するレポートを種々の条件で絞り込むための画面領域であり、例示的に、患者ID、報告日、開封状態、依頼医師、指導医師、表示レポート(種別)等の条件を指定可能である。件数241のクリックから一覧画面300に遷移した場合、絞込画面310では、少なくとも、以下の条件が絞り込まれた(予め設定された)状態となる。
【0067】
・患者ID:“x0002”(件数241が対象とする患者(患者A))
・開封状態(レポート単位):“未開封”
・表示レポート:全対象(或いは、件数241でカウントされたレポート種別に限定)
【0068】
画面制御部24は、絞込画面310に入力された条件により、レポートDB21aを検索することで、一覧画面300にリスト320を表示してよい。すなわち、リスト320には、第1患者に対応付けられた第2レポートであって、表示実績が未表示である第2レポートの一覧が表示される。
【0069】
なお、リスト320の「状態」は、レポートDB21aの「表示済」に対応し、「表示済」に“未”が設定されたレポートが、リスト320の「状態」に“未開封”として表示される。担当医師及び指導医師の一方又は双方がレポートを表示済みである場合(「状態(担当)」又は「状態(指導)」が“開封済”の場合)、レポートDB21aの「表示済」は“済”となるため、リスト320の「状態」は“開封済”の状態に更新される。
【0070】
図6は、医師の未開封レポートの件数242がクリックされた場合に表示される未開封レポートの一覧画面330の一例を示す図である。
【0071】
図6に示すように、一覧画面330は、例示的に、絞込画面340及びリスト350の画面領域を含んでよい。
【0072】
絞込画面340及びリスト350のそれぞれの画面構成は、図5に示す絞込画面310及びリスト320と同様である。件数242のクリックから一覧画面330に遷移した場合、絞込画面340では、少なくとも、以下の条件が絞り込まれた(予め設定された)状態となる。
【0073】
・依頼医師:“医師B”(管理画面200のログインユーザ)
・開封状態(レポート単位):“未開封”
・表示レポート:全対象(或いは、件数242でカウントされたレポート種別に限定)
【0074】
画面制御部24は、絞込画面340に入力された条件により、レポートDB21aを検索することで、一覧画面330にリスト350を表示してよい。すなわち、リスト350には、第1医師と、当該第1医師が担当する1以上の患者とに対応付けられた第1レポートであって、表示実績が未表示である第1レポートの一覧が表示される。
【0075】
なお、リスト350の「状態」は、レポートDB21aの「表示済」に対応し、「表示済」に“未”が設定されたレポートが、リスト350の「状態」に“未開封”として表示される。
【0076】
図5及び図6の画面例において、画面制御部24は、操作端末3bによる操作により、リスト320及び350のいずれかのエントリのレポートがクリックされると、クリックされたレポートのレポート表示画面360を表示してよい。
【0077】
図7は、レポート表示画面360の画面例を示す図である。図7に示すように、レポート表示画面360は、例示的に、書誌事項370及びレポート内容380の画面領域を含んでよい。
【0078】
書誌事項370は、レポートが対象とする患者の情報や、オーダを発行した依頼医師(担当医師)の情報等の書誌的な情報の表示領域である。レポート内容380は、検査結果や報告内容等の、レポートの詳細な情報の表示領域である。
【0079】
DB制御部23は、担当医師(又は指導医師)のアカウントによるレポート表示画面360の表示を検出すると、レポートDB21aに対して、当該レポートの「実施済」を“済”に変更してよい。そして、件数出力部24bは、レポートDB21aを参照して、管理画面200における件数241及び242のそれぞれの表示を更新してよい。
【0080】
例えば、図5に例示する患者ID“x0002”の患者Aの未開封レポートがレポート表示画面360に表示された場合、DB制御部23は、図4に示す3番目のエントリの「表示済」を“未”に変更する。
【0081】
そして、件数出力部24bは、図2の例では件数242を“1”に更新し、図3の例では件数241を“0”に、件数242を“1”に、それぞれ更新する。なお、件数出力部24bによる件数241及び242の更新は、レポートDB21aの「表示済」が更新されたタイミングであってもよいし、所定の時間間隔(例えば5分)ごと等のタイミングであってもよく、或いは、更新ボタン(図示省略)の押下時でもよい。
【0082】
以上のように、一実施形態に係るレポート表示システム1によれば、電子カルテシステムにログインをした医師の未表示レポートの件数と、電子カルテ画面250が展開された患者を対象とする未表示レポートの件数とを表示することができる。
【0083】
このように、医師は、自身と患者との2つの視点で未開封レポートの件数を認識することができる。これにより、医師は、2つの視点の件数から、未表示レポートの表示優先度を決定することができ、未表示レポートの閲覧漏れのリスクを低減できる。
【0084】
例えば、患者の診察を行なう場合、医師は、当該患者の電子カルテ画面250を操作端末3bに表示する際に、当該患者の未表示のレポートの件数241を認識できる。この件数241は、患者の診察を行なうにあたって事前に閲覧すべき又は閲覧することが好ましいレポートの件数であるから、患者に関する未表示のレポートの見落としの発生リスクを低減できる。
【0085】
すなわち、一実施形態によれば、未表示のレポートを表示すべきタイミングの判断に利用可能な情報を提供することができる。
【0086】
また、件数241及び242は、電子カルテシステムの利用中に常時、表示画面100の前面に表示される管理画面200に表示される。これにより、件数241及び242が、電子カルテ画面250や他のウィンドウ等に隠れることを抑制できるため、件数241及び242の見落としの発生を抑制できる。
【0087】
〔1-3〕動作例
以下、上述したレポート表示システム1の動作例を、フローチャートを参照しながら説明する。図8は、一実施形態に係るレポート表示システム1の動作例を説明するフローチャートである。
【0088】
なお、以下の説明では、レポート表示システム1における、未開封レポートの件数241及び242の表示処理に着目する。このため、以下の説明では、レポートDB21aに対するレポートの登録や更新等の処理の説明を省略する場合がある。
【0089】
図8に例示するように、サーバ2において、画面制御部24の検出部24aは、電子カルテシステムへの医師のログインを検出する(ステップS1)。
【0090】
件数出力部24bは、レポートDB21aを医師の利用者IDをキーとして検索し、利用者ID宛の未開封レポート数をカウントする(ステップS2)。
【0091】
件数出力部24bは、カウントしたレポート数を、管理画面200における、ログイン利用者の未開封レポートの件数241に表示する(ステップS3)。
【0092】
検出部24aは、電子カルテ画面250が開いたか否かを判定する(ステップS4)。電子カルテ画面250が開いた場合(ステップS4でYES)、件数出力部24bは、レポートDB21aを電子カルテ画面250が開かれている患者の患者IDをキーとして検索し、当該患者ID宛の未開封レポート数をカウントする(ステップS5)。
【0093】
件数出力部24bは、カウントしたレポート数を、管理画面200における、電子カルテ画面250が開かれている患者の未開封レポートの件数242に表示し(ステップS6)、処理が終了する。
【0094】
一方、電子カルテ画面250が開いていない場合(ステップS4でNO)、件数出力部24bは、管理画面200における、患者の未開封レポートの件数242に表示対象外を示す“-”を表示し(ステップS7)、処理が終了する。
【0095】
〔1-4〕変形例
図9は、一実施形態に係るレポート表示システム1の変形例を示す図である。上述したように、図2及び図3に示す管理画面200における操作領域220は、検索された患者の患者名を1以上表示する。画面制御部24は、操作領域220で選択された患者名に対応する電子カルテ画面250を展開又は切り替える。
【0096】
変形例において、未開封レポート件数の表示領域240における、或る患者(第1患者)を対象とする未開封レポート(第2レポート)の件数241は、他の患者(第2患者)を対象とする未開封レポート(第3レポート)の件数241と区別可能な表示態様で表示されてよい。
【0097】
一例として、図9に示すように、画面制御部24は、患者の未開封レポートの件数241の表示色を、当該患者の電子カルテ画面250の表示色と一致させてよい。また、画面制御部24は、患者ごとに、件数241の表示色を互いに異なる色としてよい。なお、表示態様は、赤、青、黄色、ピンク等のような単色であってもよいし、模様等であってもよい。
【0098】
例えば、図9に示すように、画面制御部24は、操作領域220における患者の領域、当該患者の電子カルテ画面250の患者バー260、及び、当該患者を対象とする未開封レポートの件数241のそれぞれを、背景等の表示色が一致するように表示してよい。
【0099】
図9の例では、患者Aに関する表示色は薄い網掛けで示され、患者Bに関する表示色は濃い網掛けで示され、患者Cに関する表示色は交差するストライプで示されており、患者間で互いに異なる表示態様となっている。
【0100】
このように、画面制御部24は、患者間で、未開封レポートの件数241を互いに異なる表示態様で表示することで、未開封レポートが対象とする患者を医師が誤認識する可能性を低減できる。
【0101】
また、患者ごとに電子カルテ画面250及び件数241の表示態様を統一し、且つ、患者間で表示態様を区別することにより、未開封レポートの件数241の視認性を向上でき、未開封レポートが対象とする患者を医師が誤認識する可能性をより低減できる。
【0102】
〔1-5〕ハードウェア構成例
図10は、サーバ2の機能を実現するコンピュータ10のハードウェア(HW)構成例を示すブロック図である。サーバ2の機能を実現するHWリソースとして、複数のコンピュータが用いられる場合は、各コンピュータが図10に例示するHW構成を備えてよい。
【0103】
図10に示すように、コンピュータ10は、HW構成として、例示的に、プロセッサ10a、メモリ10b、記憶部10c、IF(Interface)部10d、I/O(Input / Output)部10e、及び読取部10fを備えてよい。
【0104】
プロセッサ10aは、種々の制御や演算を行なう演算処理装置の一例である。プロセッサ10aは、コンピュータ10内の各ブロックとバス10iで相互に通信可能に接続されてよい。なお、プロセッサ10aは、複数のプロセッサを含むマルチプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサコアを有するマルチコアプロセッサであってもよく、或いは、マルチコアプロセッサを複数有する構成であってもよい。
【0105】
プロセッサ10aとしては、例えば、CPU、MPU、GPU、APU、DSP、ASIC、FPGA等の集積回路(IC:Integrated Circuit)が挙げられる。なお、プロセッサ10aとして、これらの集積回路の2以上の組み合わせが用いられてもよい。CPUはCentral Processing Unitの略称であり、MPUはMicro Processing Unitの略称である。GPUはGraphics Processing Unitの略称であり、APUはAccelerated Processing Unitの略称である。DSPはDigital Signal Processorの略称であり、ASICはApplication Specific ICの略称であり、FPGAはField-Programmable Gate Arrayの略称である。
【0106】
メモリ10bは、種々のデータやプログラム等の情報を格納するHWの一例である。メモリ10bとしては、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリ、及び、PM(Persistent Memory)等の不揮発性メモリ、の一方又は双方が挙げられる。
【0107】
記憶部10cは、種々のデータやプログラム等の情報を格納するHWの一例である。記憶部10cとしては、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)等の半導体ドライブ装置、不揮発性メモリ等の各種記憶装置が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えば、フラッシュメモリ、SCM(Storage Class Memory)、ROM(Read Only Memory)等が挙げられる。
【0108】
また、記憶部10cは、コンピュータ10の各種機能の全部若しくは一部を実現するプログラム10g(表示プログラム)を格納してよい。例えば、サーバ2のプロセッサ10aは、記憶部10cに格納されたプログラム10gをメモリ10bに展開して実行することにより、図1に例示するサーバ2としての機能を実現できる。
【0109】
なお、メモリ10b及び記憶部10cの少なくとも1つが有する記憶領域には、図1に示すレポートDB21aが格納されてよい。換言すれば、図1に示すメモリ部21は、メモリ10b及び記憶部10cの少なくとも1つが有する記憶領域により実現されてよい。
【0110】
IF部10dは、ネットワークとの間の接続及び通信の制御等を行なう通信IFの一例である。例えば、IF部10dは、イーサネット(登録商標)等のLAN(Local Area Network)、或いは、FC(Fibre Channel)等の光通信等に準拠したアダプタを含んでよい。当該アダプタは、無線及び有線の一方又は双方の通信方式に対応してよい。例えば、サーバ2は、IF部10dを介して、操作端末3と相互に通信可能に接続されてよい。また、例えば、プログラム10gは、当該通信IFを介して、ネットワークからコンピュータ10にダウンロードされ、記憶部10cに格納されてもよい。
【0111】
I/O部10eは、入力装置、及び、出力装置、の一方又は双方を含んでよい。入力装置としては、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等が挙げられる。出力装置としては、例えば、モニタ、プロジェクタ、プリンタ等が挙げられる。
【0112】
読取部10fは、記録媒体10hに記録されたデータやプログラムの情報を読み出すリーダの一例である。読取部10fは、記録媒体10hを接続可能又は挿入可能な接続端子又は装置を含んでよい。読取部10fとしては、例えば、USB(Universal Serial Bus)等に準拠したアダプタ、記録ディスクへのアクセスを行なうドライブ装置、SDカード等のフラッシュメモリへのアクセスを行なうカードリーダ等が挙げられる。なお、記録媒体10hにはプログラム10gが格納されてもよく、読取部10fが記録媒体10hからプログラム10gを読み出して記憶部10cに格納してもよい。
【0113】
記録媒体10hとしては、例示的に、磁気/光ディスクやフラッシュメモリ等の非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体が挙げられる。磁気/光ディスクとしては、例示的に、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク、HVD(Holographic Versatile Disc)等が挙げられる。フラッシュメモリとしては、例示的に、USBメモリやSDカード等の半導体メモリが挙げられる。
【0114】
上述したコンピュータ10のHW構成は例示である。従って、コンピュータ10内でのHWの増減(例えば任意のブロックの追加や削除)、分割、任意の組み合わせでの統合、又は、バスの追加若しくは削除等は適宜行なわれてもよい。例えば、サーバ2において、I/O部10e及び読取部10fの少なくとも一方は、省略されてもよい。
【0115】
なお、情報処理端末の一例である操作端末3は、上述したコンピュータ10と同様のHW構成により実現されてよい。
【0116】
例えば、操作端末3のプロセッサ10aは、記憶部10cに格納されたプログラム10gをメモリ10bに展開して実行することにより、図1に示す操作端末3としての機能を実現できる。
【0117】
なお、図1に示す操作端末3は、I/O部10eの一例である入力装置及び表示装置を備えてよい。例えば、操作端末3のプロセッサ10aは、IF10dを介してサーバ2から受信した情報に基づき、図2図3図5図7図9に示す各画面を表示装置に表示してよい。また、操作端末3のプロセッサ10aは、職員により入力装置を介して入力された情報を、IF10dを介してサーバ2に送信してよい。
【0118】
〔2〕その他
上述した一実施形態に係る技術は、以下のように変形、変更して実施することができる。
【0119】
例えば、図1に示すサーバ2が備える通信部22、DB制御部23、並びに、画面制御部24(検出部24a及び件数出力部24b)は、任意の組み合わせで併合してもよく、それぞれ分割してもよい。
【0120】
また、図1に示すサーバ2は、複数の装置がネットワークを介して互いに連携することにより、各処理機能を実現する構成であってもよい。一例として、通信部22及び画面制御部24はWebサーバ、DB制御部23はアプリケーションサーバ、メモリ部21はDBサーバ、であってもよい。この場合、Webサーバ、アプリケーションサーバ及びDBサーバが、ネットワークを介して互いに連携することにより、サーバ2としての各処理機能を実現してもよい。
【0121】
〔3〕付記
以上の実施形態及び変形例に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0122】
(付記1)
レポートごとに、前記レポートの対象である対象者と、前記対象者を担当する担当者と、前記レポートについての前記担当者への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部を管理し、
カルテシステムへの第1担当者のアカウントによるログインの検出に応じて、前記記憶部を参照して、前記第1担当者と、前記第1担当者が担当する1以上の対象者とに対応付けられた第1レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第1レポートの件数を表示し、
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第1対象者に対応付けられた第2レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第2レポートの件数を表示する、
処理をコンピュータに実行させる、表示プログラム。
【0123】
(付記2)
前記第1レポートの件数及び前記第2レポートの件数のそれぞれを、前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムへのログインが行なわれた端末装置に表示される、前記カルテシステムの操作画面上に表示する、
処理を前記コンピュータに実行させる、付記1に記載の表示プログラム。
【0124】
(付記3)
前記操作画面は、前記カルテシステムの他の画面が前面に表示されるオーバラップ表示が抑制されるメニュー画面である、
付記2に記載の表示プログラム。
【0125】
(付記4)
前記第1担当者のアカウントによる前記第1レポート又は前記第2レポートの表示の検出に応じて、前記記憶部に対して、前記表示が検出された第1レポート又は第2レポートの前記表示実績を表示済の状態に変更し、
前記記憶部を参照して、前記第1レポートの件数の表示、及び、前記第2レポートの件数の表示のそれぞれを更新する、
処理を前記コンピュータに実行させる、付記1~付記3のいずれか1項に記載の表示プログラム。
【0126】
(付記5)
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける前記第1対象者とは異なる第2対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第2対象者に対応付けられた第3レポートであって、前記表示実績が未表示である前記第3レポートの件数を、前記第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて表示する前記第2レポートの件数と区別可能な表示態様で表示する、
処理を前記コンピュータに実行させる、付記1~付記4のいずれか1項に記載の表示プログラム。
【0127】
(付記6)
前記第2レポートの件数の表示色を前記第1対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第3レポートの件数の表示色を前記第2対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第2レポートの件数の表示色と、前記第3レポートの件数の表示色とを互いに異なる色とする、
処理を前記コンピュータに実行させる、付記5に記載の表示プログラム。
【0128】
(付記7)
レポートごとに、前記レポートの対象である対象者と、前記対象者を担当する担当者と、前記レポートについての前記担当者への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部と、
カルテシステムへの第1担当者のアカウントによるログインの検出に応じて、前記記憶部を参照して、前記第1担当者と、前記第1担当者が担当する1以上の対象者とに対応付けられた第1レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第1レポートの件数を表示する第1表示部と、
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第1対象者に対応付けられた第2レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第2レポートの件数を表示する第2表示部と、
を備える、表示システム。
【0129】
(付記8)
前記第1表示部及び前記第2表示部のそれぞれは、前記第1レポートの件数及び前記第2レポートの件数のそれぞれを、前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムへのログインが行なわれた端末装置に表示される、前記カルテシステムの操作画面上に表示する、
付記7に記載の表示システム。
【0130】
(付記9)
前記操作画面は、前記カルテシステムの他の画面が前面に表示されるオーバラップ表示が抑制されるメニュー画面である、
付記8に記載の表示システム。
【0131】
(付記10)
前記第1担当者のアカウントによる前記第1レポート又は前記第2レポートの表示の検出に応じて、前記記憶部に対して、前記表示が検出された第1レポート又は第2レポートの前記表示実績を表示済の状態に変更する変更部、を備え、
前記第1表示部及び前記第2表示部のそれぞれは、前記記憶部を参照して、前記第1レポートの件数の表示、及び、前記第2レポートの件数の表示のそれぞれを更新する、
付記7~付記9のいずれか1項に記載の表示システム。
【0132】
(付記11)
前記第2表示部は、前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける前記第1対象者とは異なる第2対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第2対象者に対応付けられた第3レポートであって、前記表示実績が未表示である前記第3レポートの件数を、前記第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて表示する前記第2レポートの件数と区別可能な表示態様で表示する、
付記7~付記10のいずれか1項に記載の表示システム。
【0133】
(付記12)
前記第1表示部は、
前記第2レポートの件数の表示色を前記第1対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第3レポートの件数の表示色を前記第2対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第2レポートの件数の表示色と、前記第3レポートの件数の表示色とを互いに異なる色とする、
付記11に記載の表示システム。
【0134】
(付記13)
レポートごとに、前記レポートの対象である対象者と、前記対象者を担当する担当者と、前記レポートについての前記担当者への表示の有無を示す表示実績とを対応付けて記憶する記憶部を管理し、
カルテシステムへの第1担当者のアカウントによるログインの検出に応じて、前記記憶部を参照して、前記第1担当者と、前記第1担当者が担当する1以上の対象者とに対応付けられた第1レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第1レポートの件数を表示し、
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第1対象者に対応付けられた第2レポートであって、前記第1担当者についての前記表示実績が未表示である前記第2レポートの件数を表示する、
処理をコンピュータが実行する、表示方法。
【0135】
(付記14)
前記第1レポートの件数及び前記第2レポートの件数のそれぞれを、前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムへのログインが行なわれた端末装置に表示される、前記カルテシステムの操作画面上に表示する、
処理を前記コンピュータが実行する、付記13に記載の表示方法。
【0136】
(付記15)
前記操作画面は、前記カルテシステムの他の画面が前面に表示されるオーバラップ表示が抑制されるメニュー画面である、
付記14に記載の表示方法。
【0137】
(付記16)
前記第1担当者のアカウントによる前記第1レポート又は前記第2レポートの表示の検出に応じて、前記記憶部に対して、前記表示が検出された第1レポート又は第2レポートの前記表示実績を表示済の状態に変更し、
前記記憶部を参照して、前記第1レポートの件数の表示、及び、前記第2レポートの件数の表示のそれぞれを更新する、
処理を前記コンピュータが実行する、付記13~付記15のいずれか1項に記載の表示方法。
【0138】
(付記17)
前記第1担当者のアカウントによる前記カルテシステムにおける前記第1対象者とは異なる第2対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて、前記記憶部を参照して、前記第2対象者に対応付けられた第3レポートであって、前記表示実績が未表示である前記第3レポートの件数を、前記第1対象者のカルテ情報の展開の受け付けに応じて表示する前記第2レポートの件数と区別可能な表示態様で表示する、
処理を前記コンピュータが実行する、付記13~付記16のいずれか1項に記載の表示方法。
【0139】
(付記18)
前記第2レポートの件数の表示色を前記第1対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第3レポートの件数の表示色を前記第2対象者のカルテ情報の表示色と一致させ、
前記第2レポートの件数の表示色と、前記第3レポートの件数の表示色とを互いに異なる色とする、
処理を前記コンピュータが実行する、付記17に記載の表示方法。
【符号の説明】
【0140】
1 レポート表示システム
10 コンピュータ
2 サーバ
21 メモリ部
21a レポートDB
22 通信部
23 DB制御部
24 画面制御部
24a 検出部
24b 件数出力部
3、3a、3b 操作端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10