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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 49/02 20060101AFI20240109BHJP
   F25B 13/00 20060101ALI20240109BHJP
   F25B 41/20 20210101ALI20240109BHJP
   F24F 11/36 20180101ALI20240109BHJP
【FI】
F25B49/02 520M
F25B49/02 570Z
F25B13/00 104
F25B41/20 Z
F24F11/36
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020064409
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021162231
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-10-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】青木 光哉
(72)【発明者】
【氏名】近藤 将弘
(72)【発明者】
【氏名】竹内 博俊
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼岡 亮
【審査官】関口 勇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/099063(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/160598(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/088167(WO,A1)
【文献】特開2010-236714(JP,A)
【文献】特開2007-147230(JP,A)
【文献】特開2016-084968(JP,A)
【文献】特開2017-053509(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 49/02
F25B 13/00
F25B 41/20
F24F 11/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機と室外熱交換器とが冷媒配管で接続された室外機冷媒回路を備えた室外機と、
室内熱交換器と室内膨張弁とが前記冷媒配管で接続された室内機冷媒回路を備えた複数の室内機と、
複数の前記室内機が設置される室内毎に備えられた冷媒漏れを検知する複数の冷媒センサと、
複数の前記室内機冷媒回路が分岐部を介して並列に前記室外機冷媒回路に接続されて冷媒が循環する冷媒回路と、
前記分岐部より前記室内機冷媒回路側の前記冷媒回路において、前記室内熱交換器と前記室内膨張弁とを間に配置するように接続される一対の遮断弁と、
前記室外機と複数の前記室内機を制御する制御手段と、を備えて、暖房運転または冷房運転を行う空気調和装置において、
前記制御手段は、前記冷媒センサからの出力に基づき、冷媒が漏れているかどうかを判定し、
前記冷媒センサからの出力に基づき、冷媒が漏れていると判定した場合には、当該冷媒センサが備えられた当該室内に設置された当該室内機の当該室内機冷媒回路に接続される一対の当該遮断弁を閉じると共に、
前記室外熱交換器、及び、当該室内機冷媒回路に接続された当該室内熱交換器のいずれか一方の熱交換器が凝縮器として機能する場合の、当該熱交換器の出口側冷媒の温度及び圧力から、当該熱交換器を流れる冷媒の冷媒密度を算出し、
前記算出された前記冷媒密度と、
当該冷媒センサが備えられた当該室内に設置された当該室内機の当該室内機冷媒回路に接続する一対の当該遮断弁のうちの一方の当該遮断弁から当該室内膨張弁までであって当該室内熱交換器を含まない側の冷媒配管の容積と、に基づき冷媒配管側冷媒量を算出し、
冷房運転時には、算出した前記冷媒配管側冷媒量を漏れた冷媒量とすることを特徴とする空気調和装置。
【請求項2】
前記制御手段は、暖房運転時には、
当該室内機冷媒回路に接続された当該室内熱交換器の出口側冷媒の温度及び圧力から、当該熱交換器を流れる冷媒の過冷却度を算出し、
前記算出された前記過冷却度に基づき、
当該冷媒センサが備えられた当該室内に設置された当該室内機の当該室内機冷媒回路に接続する一対の当該遮断弁のうちの他方の当該遮断弁から当該室内膨張弁までであって当該室内熱交換器を含む冷媒配管の室内熱交換器側冷媒量を特定し、
特定した前記室内熱交換器側冷媒量と前記冷媒配管側冷媒量との和を漏れた冷媒量とすることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記室内熱交換器の出口側冷媒の温度及び出口側冷媒の圧力と前記過冷却度との関係、及び、前記過冷却度と前記室内熱交換器側冷媒量との関係を示す室内熱交換器側冷媒量算出テーブルを有しており、
前記制御手段は、前記室内熱交換器側冷媒量算出テーブルに基づき、前記室内熱交換器側冷媒量を特定して、漏れた冷媒量を推定することを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記制御手段は、漏れた冷媒量の推定を行った場合は、当該推定した漏れた冷媒量を外部に通知することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空気調和装置。
【請求項5】
前記冷媒回路を循環する冷媒は単一冷媒であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室外機と、複数台の室内機と、冷媒漏れ検知手段を備えたる空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、ビル用のいわゆるマルチタイプの空気調和装置などにおける冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知システムが開示されている。具体的には、室外機と、複数台の室内機とを備える空気調和装置において、建物の複数の部屋毎に、冷媒センサ等の出力に基づいて、冷媒漏れの有無を判定する冷媒漏洩検知装置と、冷媒漏洩検知装置が冷媒漏れが発生したと判定した場合に警報音を発する警報器と、冷媒漏洩検知装置が冷媒漏れが発生したと判定した場合に作動する安全装置と、を備え、冷媒漏れが発生したと判定された部屋の安全装置としての遮断弁を閉じる冷媒漏洩検知システムが開示されている。
特許文献1に示された冷媒漏洩検知システムは、室内機が配置された部屋毎に安全装置としての遮断弁が設けられていることから、遮断弁が配置された全ての部屋において冷媒が漏れた場合に遮断弁を閉じることができるので、安全性を確保するという点では有効であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】WO2017/002215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示されたいわゆるマルチタイプエアコンの空気調和装置では、冷媒漏れが発生した後、修理業者により冷媒漏れが発生した室内機の修理が行われ、修理後に、空気調和装置における冷媒回路内のすべての冷媒を回収し、冷媒の再充填が行なわれていた。冷媒回路内には多量の冷媒が封入されているので、一部の冷媒が漏れただけで、全ての冷媒を回収し、再充填を行うことはコストの上昇に繋がるという問題があった。また、漏れた冷媒のみ再充填することも考えられるが、その場合は漏れた冷媒量を正確に把握することが困難であった。加えて、環境規制が厳しい現在、冷媒の管理(充填量、回収量の記録)は重要だが、漏れた冷媒量が管理できていないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、マルチタイプエアコンの空気調和装置において、漏れた冷媒の量を推定することが可能な空気調和装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、圧縮機と室外熱交換器とが冷媒配管で接続された室外機冷媒回路を備えた室外機と、室内熱交換器と室内膨張弁とが前記冷媒配管で接続された室内機冷媒回路を備えた複数の室内機と、複数の前記室内機が設置される室内毎に備えられた冷媒漏れを検知する複数の冷媒センサと、複数の前記室内機冷媒回路が分岐部を介して並列に前記室外機冷媒回路に接続されて冷媒が循環する冷媒回路と、前記分岐部より前記室内機冷媒回路側の前記冷媒回路において、前記室内熱交換器と前記室内膨張弁とを間に配置するように接続される一対の遮断弁と、前記室外機と複数の前記室内機を制御する制御手段と、を備えて、暖房運転または冷房運転を行う空気調和装置において、前記制御手段は、前記冷媒センサからの出力に基づき、冷媒が漏れているかどうかを判定し、前記冷媒センサからの出力に基づき、冷媒が漏れていると判定した場合には、当該冷媒センサが備えられた当該室内に設置された当該室内機の当該室内機冷媒回路に接続される一対の当該遮断弁を閉じると共に、前記室外熱交換器、及び、当該室内機冷媒回路に接続された当該室内熱交換器のいずれか一方の熱交換器が凝縮器として機能する場合の、当該熱交換器の出口側冷媒の温度及び圧力から、当該熱交換器を流れる冷媒の冷媒密度を算出し、前記算出された前記冷媒密度と、当該冷媒センサが備えられた当該室内に設置された当該室内機の当該室内機冷媒回路に接続する一対の当該遮断弁のうちの一方の当該遮断弁から当該室内膨張弁までであって当該室内熱交換器を含まない側の冷媒配管の容積と、に基づき冷媒配管側冷媒量を算出し、冷房運転時には、算出した前記冷媒配管側冷媒量を漏れた冷媒量とする空気調和装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、漏れた冷媒量を推定することができる空気調和装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】室内調和装置の冷凍回路図である。
図2】室内調和装置の冷媒漏れ検知の制御フロー図である。
図3】室内調和装置の冷房運転時の冷媒漏れ量を推定する制御フロー図である。
図4】室内調和装置の暖房運転時の冷媒漏れ量を推定する制御フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、1台の室外機に7台の室内機が並列に接続され、全ての室内機で同時に冷房運転あるいは暖房運転が行える空気調和装置を例に挙げて説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
【実施例1】
【0009】
図1(A)に示すように、本実施形態における空気調和装置1は、建物400の室外に配置される1台の室外機2と、建物400の室内である各居室410a~410gに配置される7台の室内機5a~5g(図1では、これらのうち室内機5a、5b、5c、5dの4台のみを描画している)とを備えている。室外機2は室外機冷媒回路20を備え、室内機5a~5gは室内機冷媒回路50a~50gを備えており、室外機冷媒回路20に液分岐部82とガス分岐部92とを介して、液管8およびガス管9で並列に室内機冷媒回路50a~50gが接続されている。室外機冷媒回路20と、液管8およびガス管9で並列に接続される室内機冷媒回路50a~50gとで、冷媒が循環する空気調和装置1の冷媒回路10が形成されている。より詳細には、室外機2の閉鎖弁25と各室内機5a~5gの液管接続部53とが液管8で接続されている。また、室外機2の閉鎖弁26と各室内機5a~5gのガス管接続部54とがガス管9で接続されている。
【0010】
<室外機の構成>
まずは、室外機2について説明する。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、液管8が接続された閉鎖弁25と、ガス管9が接続された閉鎖弁26と、室外ファン28と、本発明における制御手段としての室外機制御装置200とを備えている。そして、室外ファン28と室外機制御装置200とを除くこれら各装置が、以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて室外機冷媒回路20を形成している。
【0011】
圧縮機21は、インバータにより回転数が制御される図示しないモータによって駆動されることで、運転容量を可変できる高圧容器型の能力可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出側は、後述する四方弁22のポートaと冷媒配管としての吐出管41で接続されており、また、圧縮機21の冷媒吸入側は、四方弁22のポートcと冷媒配管としての吸入管42で接続されている。
【0012】
四方弁22は、冷媒回路10における冷媒の流れる方向を切り換えるための弁であり、a、b、c、dの4つのポートを備えている。ポートaは、上述したように圧縮機21の冷媒吐出側と吐出管41で接続されている。ポートbは、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口と冷媒配管としての中継配管43で接続されている。ポートcは、圧縮機21の冷媒吸入側と吸入管42で接続されている。そして、ポートdは、閉鎖弁26と室外機ガス管45で接続されている。
【0013】
室外熱交換器23は、冷媒と、後述する室外ファン28の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気を熱交換させるものである。上述したように、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口と四方弁22のポートbとが冷媒配管としての中継配管43で接続されている。また、室外熱交換器23の他方の冷媒出入口と閉鎖弁25とが冷媒配管としての室外機液管44で接続されている。室外熱交換器23は、空気調和装置1が冷房運転を行う場合は凝縮器として機能し、空気調和装置1が暖房運転を行う場合は蒸発器として機能する。
【0014】
室外膨張弁24は、室外機液管44に設けられている。室外膨張弁24は図示しないパルスモータにより駆動される電子膨張弁であり、パルスモータに与えられるパルス数によって開度が調整されることで、室外熱交換器23に流入する冷媒量、あるいは、室外熱交換器23から流出する冷媒量が調整される。室外膨張弁24の開度は、空気調和装置1が暖房運転を行っている場合は、図示しない吐出温度センサで検出した圧縮機21から吐出された冷媒の温度に応じてその開度が調整され、冷房運転を行っている場合はその開度が全開とされる。
【0015】
室外ファン28は樹脂材で形成されており、室外熱交換器23の近傍に配置されている。室外ファン28は、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した外気を図示しない吹出口から室外機2の外部へ放出する。
【0016】
また、室外機2には、室外熱交換器23と室外膨張弁24との間に、室外熱交換器23が凝縮器として機能する場合に、室外熱交換器23を通過した冷媒の温度を検知する第1温度センサ25と冷媒の圧力を検知する第1圧力センサ26が設けられている。第1温度センサ25と第1圧力センサ26とからの出力情報は、後述する、冷房運転における室外熱交換器23を通過した冷媒の密度を求めるのに用いられる。
また、室外機2には、室外機制御装置200が備えられている。室外機制御装置200は、室外機2の図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図1(B)に示すように、CPU210と、記憶部220と、通信部230と、センサ入力部240とを備えている。
【0017】
記憶部220は、例えばフラッシュメモリで構成されており、室外機2の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、圧縮機21や室外ファン28の駆動状態、各室内機5から送信される運転情報(運転/停止情報、冷房/暖房等の運転モード等を含む)を記憶する。通信部230は、各室内機5a~5gとの通信を行うインターフェイスである。センサ入力部240は、室外機2の各種センサでの検出結果を取り込んでCPU210に出力する。
CPU210は、センサ入力部240を介して各種センサでの検出値を定期的(例えば、30秒毎)に取り込むとともに、各室内機5a~5gから送信される運転情報を含む信号が通信部230を介して入力される。CPU210は、これら入力された各種情報に基づいて、室外膨張弁24の開度調整、圧縮機21や室外ファン28の駆動制御を行う。
【0018】
<各室内機の構成>
次に、7台の室内機5a~5gについて説明する。7台の室内機5a~5gは全て同じ構成を有しており、ここでは室内機5aについてのみ説明する。室内熱交換器51aと、室内膨張弁52aと、液管接続部53aと、ガス管接続部54aと、室内ファン55aとを備えている。そして、室内ファン55を除くこれら各構成装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、室内機冷媒回路50aを構成している。
【0019】
室内熱交換器51aは、冷媒と、後述する室内ファン55aの回転により図示しない吸込口から室内機5aの内部に取り込まれた室内空気を熱交換させるものである。室内熱交換器51aの一方の冷媒出入口と液管接続部53aとが冷媒配管としての室内機液管71aで接続され、他方の冷媒出入口とガス管接続部54aとが冷媒配管としての室内機ガス管72aで接続されている。室内熱交換器51aは、空気調和装置1が冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、空気調和装置1が暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。尚、液管接続部53aやガス管接続部54aは、各冷媒配管が溶接やフレアナット等により接続されている。また、室内機液管71aには、室内熱交換器51aが凝縮器として機能する場合に、室内熱交換器51aを通過した冷媒の温度を検知する第2温度センサ62aと冷媒の圧力を検知する第2圧力センサ63aが設けられている。第2温度センサ62aと第2圧力センサ63aとからの出力情報は、後述する、暖房運転における室内熱交換器51aを通過した冷媒の密度と過冷却度を求めるのに用いられる。
【0020】
室内膨張弁52aは、室内機液管71aに設けられている。室内膨張弁52aは電子膨張弁であり、室内熱交換器51aが蒸発器として機能する場合すなわち室内機5aが冷房運転を行う場合は、その開度は、室内熱交換器51aの冷媒出口(ガス管接続部54a側)での冷媒過熱度が目標冷媒過熱度となるように調整される。また、室内膨張弁52aは、室内熱交換器51aが凝縮器として機能する場合すなわち室内機5aが暖房運転を行う場合は、その開度は、室内熱交換器51aの冷媒出口(液管接続部53側)での冷媒過冷却度が目標冷媒過冷却度となるように調整される。ここで、目標冷媒過熱度や目標冷媒過冷却度とは、室内機5aで十分な冷房能力あるいは暖房能力を発揮するのに必要な冷媒過熱度および冷媒過冷却度である。
【0021】
室内ファン55aは樹脂材で形成されており、室内熱交換器51aの近傍に配置されている。室内ファン55aは、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室内機5aの内部に室内空気を取り込み、室内熱交換器51aにおいて冷媒と熱交換した室内空気を図示しない吹出口から室内へ放出する。
また、室内機5aには、本発明の制御手段である室内機制御装置300aが備えられている。室内機制御装置300aは、室内機5aの図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図1(B)に示すように、CPU310aと、記憶部320aと、通信部330aと、センサ入力部340aとを備えている。
【0022】
記憶部320aは、例えばフラッシュメモリで構成されており、室内機5aの制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、室外機2から送信される運転情報を記憶する。通信部330aは、室外機2や後述する一対の遮断弁110a、120a、及び、後述する冷媒センサ61aとの通信を行うインターフェイスである。センサ入力部340aは、室内機5aの各種センサでの検出結果を取り込んでCPU210に出力する。
【0023】
CPU310は、センサ入力部340aを介して各種センサでの検出値を定期的(例えば、30秒毎)に取り込むとともに、室外機2から送信される運転情報を含む信号が通信部330aを介して入力される。CPU310aは、これら入力された各種情報に基づいて、室内膨張弁52aの開度調整や室内ファン55aの駆動制御を行う。以上説明した構成の他に、室内機5には各種のセンサが設けられている。
また、居室410a~410gには、冷媒回路10から漏洩した冷媒の濃度を検出する、本発明の冷媒漏れを検知する検知手段である冷媒センサ61aが備えられている。尚、本実施形態では、冷媒センサ61aは、居室410aに備えられているが、居室410aに設置された室内機5aの内部に設置されていても構わない。
【0024】
<液管およびガス管の構成>
次に、液管8の構成について説明する。液管8は、冷媒配管としての液主管81と本発明における分岐部としての液分岐部82と冷媒配管としての液枝管83a~83gから構成される。液主管81は、一方が閉鎖弁25と接続され、他方が液分岐部82と接続される。液分岐部82は一方が液主管81と接続され、他方が7本の液枝管83a~83gと接続されている。各液枝管83a~83gは、一方が液分岐部82と接続され、他方が対応する室内機5a~5gの液管接続部53a~53gと接続される。尚、液枝管83a~83gは、本発明における分岐部より室内機冷媒回路側の冷媒回路に含まれる。
【0025】
次に、ガス管9の構成について説明する。ガス管9は、冷媒配管としてのガス主管91と本発明における分岐部としてのガス分岐部92と冷媒配管としてのガス枝管93a~93gから構成される。ガス主管91は、一方が閉鎖弁26と接続され、他方がガス分岐部92と接続される。ガス分岐部92は一方がガス主管91と接続され、他方が7本のガス枝管93a~93gと接続されている。各ガス枝管93a~93gは、一方がガス分岐部92と接続され、他方が対応する室内機5a~5gのガス管接続部54a~54gと接続される。尚、ガス枝管93a~93gは、本発明における分岐部より室内機冷媒回路側の冷媒回路に含まれる。
【0026】
次に、本発明の遮断弁について説明する。遮断弁は、液側遮断弁110a~110bと、ガス側遮断弁120a~120bと、を備える。なお、本実施形態における空気調和装置1では、7台の室内機のうち3台の室内機5a~5bに対応する液枝管83a~83bには液側遮断弁110a~110bが、ガス枝管93a~93bにはガス側遮断弁120a~120bがそれぞれ設置され、他の5台の室内機5c~gに対応する液枝管83c~83g、及び、ガス枝管93c~93gには遮断弁が設置されない。
【0027】
液側遮断弁110aは、液枝管83aに設けられている。液側遮断弁110aは開閉弁であり、空気調和装置1が運転している時は開状態であるが、冷媒センサ61aの検出結果に応じて閉状態となるように室内機制御装置300aにより制御される。液側遮断弁110bは、液枝管83bに設けられている。液側遮断弁110bは開閉弁であり、空気調和装置1が運転している時は開状態であるが、冷媒センサ61bの検出結果に応じて閉状態となるように室内機制御装置300bにより制御される。液側遮断弁110bは、液枝管83bに設けられている。液側遮断弁110bは開閉弁であり、空気調和装置1が運転している時は開状態であるが、冷媒センサ61bの検出結果に応じて閉状態となるように室内機制御装置300bにより制御される。
【0028】
ガス側遮断弁120aは、ガス枝管93aに設けられている。ガス側遮断弁120aは開閉弁であり、空気調和装置1が運転している時は開状態であるが、冷媒センサ61aの検出結果に応じて閉状態となるように室内機制御装置300aにより制御される。ガス側遮断弁120bは、ガス枝管93bに設けられている。ガス側遮断弁120bは開閉弁であり、空気調和装置1が運転している時は開状態であるが、冷媒センサ61bの検出結果に応じて閉状態となるように室内機制御装置300bにより制御される。ガス側遮断弁120bは、ガス枝管93bに設けられている。ガス側遮断弁120bは開閉弁であり、空気調和装置1が運転している時は開状態であるが、冷媒センサ61bの検出結果に応じて閉状態となるように室内機制御装置300bにより制御される。
【0029】
すなわち、液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aは、室内機5aの室内熱交換器51aに対応して設けられており、冷媒回路10において、液分岐部82とガス分岐部92より室内機冷媒回路側であって、室内熱交換器51aと室内膨張弁52aとを間に挟むように、一対の遮断弁である液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aが接続されている。室内熱交換器51aが凝縮器として機能する場合は、ガス側遮断弁120aは室内熱交換器51aの上流側に配置され、液側遮断弁110aは室内熱交換器51aの下流側に配置され、室内熱交換器51aが蒸発器として機能する場合は、液側遮断弁110aは室内熱交換器51aの上流側に配置され、ガス側遮断弁120aは室内熱交換器51aの下流側に配置されていることになる。尚、液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aは、冷媒回路10において、液分岐部82とガス分岐部92より室内機冷媒回路側であって、室内熱交換器51aと室内膨張弁52aとを間に挟むように配置されていれば、例えば、室内機5a内であっても構わない。
【0030】
従って、液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aとの間の室内機5aを含む冷媒配管において、冷媒漏れが発生した場合、液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aとを閉鎖することによって、液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aとの間の室内機5aを含む冷媒配管に冷媒が流れ込むことを防ぐことができるため、冷媒の居室410aへの流出を最小限に留めることができる。
【0031】
また、上記した室外機制御装置200の記憶部220は、表1に示す運転機情報が記憶されたテーブル250を有している。テーブル250には、居室410a~410gと、居室410a~410gに設置される室内機5a~5gと、居室410a~410gに設置される冷媒センサ61a~61gと、及び、一対の遮断弁である、液側遮断弁とガス側遮断弁の有無とに関する対応関係の情報が記憶されている。従って、例えば、冷媒センサ61aから出力により冷媒漏れが発生したと判定した場合は、テーブル250から、室外機制御装置200は、冷媒漏れは居室410aで発生し、居室410aには室内機5aが設置されており、居室410aに設置された室内機5aは対応する一対の遮断弁である液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aを備えているという情報を得ることができる。
【0032】
【表1】
【0033】
さらに、室外機制御装置200の記憶部220は、冷媒漏れが発生した場合に、漏れた冷媒量を推定するために必要な情報が記憶されたテーブル260を有している。テーブル260には、以下の計算式と情報が記憶されており、各種センサで取得した必要な情報を記憶させることができる。本発明の室内熱交換器側冷媒量算出テーブルはテーブル260の一部である。
【0034】
(1)室内熱交換器51aの冷媒密度A1=(第2温度センサ62aの温度、第2圧力センサ63aの圧力、とから算出)
(2)室内熱交換器51aを通過した冷媒の過冷却度B1=(第2温度センサ62aの温度、第2圧力センサ63a、とから算出)
(3)液側遮断弁110aから室内膨張弁52aまでであって室内熱交換器51aを含まない側の冷媒配管の容積C1
(4)室内熱交換器51aを含むガス側遮断弁120aから室内膨張弁52aまでの冷媒配管の冷媒量D1(室内熱交換器側冷媒量)=(冷媒の過冷却度B1に基づいて決定)
(5)室内熱交換器51bの冷媒密度A2=(第2温度センサ62bの温度、第2圧力センサ63bの圧力、とから算出)
(6)室内熱交換器51bを通過した冷媒の過冷却度B2=(第2温度センサ62bの温度、第2圧力センサ63b、とから算出)
(7)液側遮断弁110bから室内膨張弁52bまでであって室内熱交換器51bを含まない側の冷媒配管の容積C2
(8)室内熱交換器51bを含むガス側遮断弁120bから室内膨張弁52bまでの冷媒量冷媒量D2(室内熱交換器側冷媒量)=(冷媒の過冷却度B2に基づいて決定)
(9)室外熱交換器23の冷媒密度A3=(第1温度センサ25の温度、第1圧力センサ26の圧力、とから算出)
(10)冷房運転時の場合の冷媒漏れ量X=液側遮断弁110から室内膨張弁52までであって室内熱交換器51を含まない側の冷媒配管における冷媒量X1(冷媒配管側冷媒量)とする。
(11)暖房運転時の場合の冷媒漏れ量X=液側遮断弁110から室内膨張弁52までであって室内熱交換器51を含まない側の冷媒配管における冷媒量X1(冷媒配管側冷媒量)+ガス側遮断弁120から室内膨張弁52までであって室内熱交換器51を含む冷媒量D(冷媒配管側冷媒量)とする。
尚、(3)の冷媒配管の容積C1と(7)の冷媒配管の容積C2は、設計値から予め求めた値であり、(4)の冷媒量D1と(8)の冷媒量D2は、実験を行って予め求めた値である。
【0035】
<冷媒回路の動作>
次に、本実施形態における空気調和装置1の空調運転時の冷媒回路10における冷媒の流れや各部の動作について、図1(A)を用いて説明する。尚、以下の説明では、空気調和装置1が暖房運転を行う場合について説明し、冷房運転を行う場合については詳細な説明を省略する。また、図1における矢印は暖房運転時の冷媒の流れを示している。
図1に示すように、空気調和装置1が冷房運転を行う場合は、四方弁22が実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートdとが連通するように、また、ポートbとポートcとが連通するように切り換えられる。これにより、冷媒回路10は、各室内熱交換器51が凝縮器として機能するとともに、室外熱交換器23が蒸発器として機能する暖房サイクルとなる。
【0036】
上記のような冷媒回路10の状態で圧縮機21が駆動すると、圧縮機21から吐出された冷媒は、吐出管41を流れて四方弁22に流入し、四方弁22から室外機ガス管45を介して室外熱交換器23へと流入する。
室外機ガス管45を流れる冷媒は、ガス主管91を通過した後、各ガス分岐部92を介して室内機5a~5eに分流する。室内機5a~5eに流入した冷媒は、各室内機ガス管72を流れて各室内熱交換器51に流入する。各室内熱交換器51に流入した冷媒は、各室内機ファン55の回転により各室内機5の内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。
【0037】
このように、各室内熱交換器51が凝縮器として機能し、各室内熱交換器51で冷媒と熱交換を行って加熱された室内空気が図示しない吹出口から室内に吹き出されることによって、室内機5a~5eが設置された居室410a~410gの暖房が行われる。
各室内熱交換器51から各室内機液管71に流入した冷媒は、各室内熱交換器51の冷媒出口側での冷媒過冷却度が目標冷媒過冷却度となるように開度が調整された各室内機膨張弁52を通過する際に減圧される。ここで、目標冷媒過冷却度は、室内機5a~5eの各々で要求される暖房能力に基づいて定められるものである。また、暖房能力は、各室内機5a~5eにおいて、設定された設定温度と検出した室内温度との温度差に基づいて決定されるものである。
【0038】
各室内機膨張弁52で減圧された冷媒は、各室内機液管71から各液管接続部53を介して液管8に流出する。液管8を通過した後、液分岐部82で合流し閉鎖弁25を介して室外機2に流入した冷媒は室外機液管44を流れ、圧縮機20の吐出温度が目標温度となるように開度が調整された室外機膨張弁24を通過する際にさらに減圧される。
室外機膨張弁24で減圧された冷媒は、室外機液管44を流れて室外熱交換器23に流入し、最大回転数とされている室外機ファン28の回転によって室外機5の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器23から中継配43へと流入した冷媒は、四方弁22、吸入管42の順に流れ、圧縮機20に吸入されて再び圧縮される。
【0039】
尚、空気調和装置1が冷房運転を行う場合、四方弁22が破線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートbが連通するよう、また、ポートcとポートdが連通するように切り換えられる。これにより、冷媒回路10は、各室内熱交換器51が蒸発器として機能するとともに、室外熱交換器23が凝縮器として機能する暖房サイクルとなる。
空気調和装置1は、冷房運転、及び、暖房運転の場合において、冷媒の漏れが発生した場合に、冷媒漏れが発生した居室に設置された室内機に遮断弁が備えられている場合は、漏れた冷媒量を推定することができる。まず、冷媒漏れ検知の流れについて、図2を用いて説明し、冷房運転時において冷媒漏れが発生した場合の漏れた冷媒量の推定方法については図3を用いて、暖房運転時において冷媒漏れが発生した場合の漏れた冷媒量の推定方法については図4を用いて説明する。
【0040】
空調運転が開始されると、室外機制御装置200は、冷媒漏れの監視をする(S1)。冷媒漏れの監視は、冷媒センサ61a~61gからの出力に基づき判断する。冷媒センサ61a~61gのいずれかからの出力に基づき冷媒漏れが発生したと判断すると(S2-YES)、テーブル260を参照して、冷媒センサ61が設置された居室410の室内機51を特定し(S3)、特定した室内機51は対応する一対の遮断弁110、120を備えているかを確認する(S4)。以下、例として、冷媒センサ61aからの出力により冷媒漏れを検知した場合について説明する。室内機5aには、一対の遮断弁である液側遮断弁110aとガス側遮断弁120aが接続されているため(S4-YES)、漏れた冷媒量を推定する(S5)。漏れた冷媒量が推定されると、推定された漏れた冷媒量の情報を空気調和装置1の運転を管理している外部に通知する(S6)。尚、S4において、特定した室内機51に遮断弁が接続されていない場合(S4-NO)は、漏れた冷媒量の推定は行わない。
【0041】
<冷房運転>
冷房運転時に、冷媒漏れが発生した場合の漏れた冷媒量の推定は、以下の手順で行う。
S10:テーブル260の(9)を参照して、第1温度センサ25で検知した温度と第1圧力センサ26で検知した圧力から、凝縮器として機能する室外熱交換器23の冷媒密度A3を算出する。
S11:テーブル260の(3)を参照して、室内機5aの液側遮断弁110aから室内膨張弁52aまでであって室内熱交換器51aを含まない側の冷媒配管の容積C1を特定する。
S12:液側遮断弁110aから室内膨張弁52aまでであって室内熱交換器51aを含まない側の冷媒配管に収容されていた冷媒量X1(冷媒配管側冷媒量)=A3(冷媒密度)×C1(室内機5aの液側遮断弁110aから室内膨張弁52aまでであって室内熱交換器51aを含まない側の冷媒配管の容積)を算出する。
ST13:テーブル260の(10)を参照して、漏れた冷媒量X=X1を求める。
【0042】
<暖房運転>
暖房運転時に、冷媒漏れが発生した場合の漏れた冷媒量の推定は、以下の手順で行う。
S20:テーブル260の(1)を参照して、第2温度センサ62aで検知した温度と第2圧力センサ63aで検知した圧力から、凝縮器として機能する室内熱交換器51aの冷媒密度A1を算出する。
S21:テーブル260の(3)を参照して、室内機5aの液側遮断弁110aから室内膨張弁52aまでであって室内熱交換器51aを含まない側の冷媒配管の容積C1を特定する。
S22:液側遮断弁110aから室内膨張弁52aまでであって室内熱交換器51aを含まない側の冷媒配管に収容されていた冷媒量X1(冷媒配管側冷媒量)=A1(冷媒密度)×C1(室内機5aの液側遮断弁110aから室内膨張弁52aまでであって室内熱交換器51aを含まない側の冷媒配管の容積)を算出する。
S23:テーブル260の(2)を参照して、第2温度センサ62aで検知した温度と第2圧力センサ63aで検知した圧力とから、室内熱交換器51aを通過した冷媒の過冷却度B1を算出する。
S24:テーブル260の(4)を参照して、冷媒の過冷却度B1から、室内熱交換器51を含むガス側遮断弁120aから室内膨張弁52aまでの冷媒量D1(室内熱交換器側冷媒量)を特定する。
S25:テーブル260の(11)を参照して、漏れた冷媒量X=X1+D1を求める。
【0043】
本実施形態における空気調和装置1は、冷房運転、及び、暖房運転の場合において、冷媒の漏れが発生した場合に、冷媒漏れが発生した居室に設置された室内機に遮断弁が備えられている場合は、漏れた冷媒量を推定することができるため、冷媒漏れが発生した場合でも、冷媒回路内のすべての冷媒を回収せずに漏れた冷媒の量だけを追加充填することができるので、冷媒を補充する際のコストを抑制することができる。また、推定した漏れた冷媒量を外部に通知することで冷媒の管理も適切に行うことができる。
【0044】
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
【符号の説明】
【0045】
1…空気調和装置、2…室外機、5a~5g…室内機、10…冷媒回路、20…室外機冷媒回路、21…圧縮機、23…室外熱交換器、25…第1温度センサ、26…第1圧力センサ、50a~50g…室内機冷媒回路、51a~52g…室内熱交換器、52a~52g…室内膨張弁、61a~61g…冷媒センサ、62a~62g…第2温度センサ、63a~63g…第2圧力センサ、82…液分岐部(分岐部)、92…ガス分岐部(分岐部)、110a、110b…液側遮断弁、120a、120b…ガス側遮断弁、200…室外機制御装置、220…記憶部、250、260…テーブル、300a~300g…室内機制御装置、410a~410g…居室
図1
図2
図3
図4