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特許7413929最適化装置、最適化方法及び最適化プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】最適化装置、最適化方法及び最適化プログラム
(51)【国際特許分類】
   B65G 61/00 20060101AFI20240109BHJP
   G06Q 10/083 20240101ALI20240109BHJP
   G06Q 10/047 20230101ALI20240109BHJP
【FI】
B65G61/00 544
G06Q10/083
G06Q10/047
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020096242
(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公開番号】P2021187647
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】肥田 勝春
(72)【発明者】
【氏名】下川 聡
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-317168(JP,A)
【文献】特開2004-083233(JP,A)
【文献】特開2004-192268(JP,A)
【文献】特開2007-008670(JP,A)
【文献】特開2004-217340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 61/00
G06Q 10/00-10/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の集荷場のそれぞれが属する複数のグループと、前記複数の集荷場のそれぞれに置かれた荷物の量を記憶する記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記複数のグループのうち第1のグループに割り当てられた移動体が、拠点からの距離又は移動時間が長い順に、前記第1のグループに属する集荷場の荷物を積載し、その後、前記移動体の荷物の積載量が最大積載量に達していない場合、前記第1のグループと異なる他のグループに属する集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定する決定部と、
決定した集荷手順を出力する出力部と、
を有することを特徴とする最適化装置。
【請求項2】
前記決定部は、前記移動体の積載量が最大積載量に達した場合、前記移動体が前記拠点に移動するように集荷手順を決定することを特徴とする請求項1に記載の最適化装置。
【請求項3】
前記記憶部は、各集荷場から前記拠点に移動する際に利用される幹線道路が同一になるように分類されたグループを記憶することを特徴とする請求項1に記載の最適化装置。
【請求項4】
前記決定部は、前記第1のグループに割り当てられた移動体は、前記第1のグループの集荷場に未積載の荷物が存在しない場合、前記第1のグループと異なる第2のグループの集荷場であって、前記第1のグループの集荷場からの移動時間が最も短い集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定することを特徴とする請求項1に記載の最適化装置。
【請求項5】
複数の集荷場のそれぞれが属する複数のグループと、前記複数の集荷場のそれぞれに置かれた荷物の量を記憶する記憶部を参照し、前記複数のグループのうち第1のグループに割り当てられた移動体が、拠点からの距離又は移動時間が長い順に、前記第1のグループに属する集荷場の荷物を積載し、その後、前記移動体の荷物の積載量が最大積載量に達していない場合、前記第1のグループと異なる他のグループに属する集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定し、
決定した集荷手順を出力する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする最適化方法。
【請求項6】
複数の集荷場のそれぞれが属する複数のグループと、前記複数の集荷場のそれぞれに置かれた荷物の量を記憶する記憶部を参照し、前記複数のグループのうち第1のグループに割り当てられた移動体が、拠点からの距離又は移動時間が長い順に、前記第1のグループに属する集荷場の荷物を積載し、その後、前記移動体の荷物の積載量が最大積載量に達していない場合、前記第1のグループと異なる他のグループに属する集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定し、
決定した集荷手順を出力する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする最適化プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、最適化装置、最適化方法及び最適化プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体が複数の地点で荷物を積載し拠点へ搬送する集荷業務を効率化するための手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-215254号公報
【文献】特開平7-334797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の手法では、移動体の積載効率及び走行量の両方を最適化することが困難な場合があるという問題がある。例えば、従来の積載率を最適化させる手法では、荷物の積載及び運搬を行う移動体の走行時間については十分に考慮されていない。
【0005】
1つの側面では、移動体の積載効率及び走行量の両方を最適化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様において、最適化装置は、記憶部、決定部及び出力部を有する。記憶部は、複数の集荷場のそれぞれが属する複数のグループと、複数の集荷場のそれぞれに置かれた荷物の量を記憶する。決定部は、記憶部を参照し、複数のグループのうち第1のグループに割り当てられた移動体が、拠点からの距離又は移動時間が長い順に、第1のグループに属する集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定する。決定部は、その後、移動体の荷物の積載量が最大積載量に達していない場合、第1のグループと異なる他のグループに属する集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定する。出力部は、決定した集荷手順を出力する。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、移動体の積載効率及び走行量の両方を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、最適化装置の構成例を示す図である。
図2図2は、集荷場のグループ分類を説明する図である。
図3図3は、最適化装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図4図4は、他グループ処理の流れを示すフローチャートである。
図5図5は、最適化された集荷方法の例を示す図である。
図6図6は、ハードウェア構成例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る最適化装置、最適化方法及び最適化プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
【実施例
【0010】
図1を用いて、実施例に係る最適化装置の構成を説明する。図1は、最適化装置の構成例を示す図である。図1に示すように、最適化装置10は、インタフェース部11、記憶部12及び制御部13を有する。
【0011】
インタフェース部11は、データの入出力のためのインタフェースである。例えば、インタフェース部11は、マウス及びキーボード等の入力装置を介してデータの入力を受け付ける。また、例えば、インタフェース部11は、ディスプレイ等の出力装置にデータを出力する。インタフェース部11は、出力部の一例である。
【0012】
記憶部12は、データや制御部13が実行するプログラム等を記憶する記憶装置の一例であり、例えばハードディスクやメモリ等である。記憶部12は、集荷場情報121を記憶する。
【0013】
集荷場情報121は、複数の集荷場のそれぞれが属する複数のグループと、複数の集荷場のそれぞれに置かれた荷物の量を記憶する。また、集荷場情報121には、各集荷場への拠点からの経路が含まれていてもよい。また、グループは、拠点から各集荷場に移動する際に使用される幹線道路ごとに分類されたものであってもよい。例えば、各集荷場は、各集荷場から拠点に移動する際に利用される幹線道路が同一になるようにグループに分類される。
【0014】
このとき、異なるグループの集荷場を巡回する場合と比べ、同一グループの集荷場を巡回する場合の方が、移動時間又は移動距離が短くなる傾向があると考えられる。また、拠点からの移動距離が閾値以上である集荷場は、拠点からの移動距離が閾値未満である集荷場と異なるグループに分類されていてもよい。
【0015】
図2は、集荷場のグループ分類を説明する図である。例えば、集荷場は、グループ20A、グループ20B及びグループ20Cに分類される。例えば、移動体は、拠点からグループ20Aに属する各集荷場へ、共通の幹線道路を経由して移動することができる。
【0016】
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部13は、分類部131及び決定部132を有する。
【0017】
分類部131は、集荷場をグループに分類する。例えば、分類部131は、未分類の状態で集荷場情報121に登録された集荷場を、当該集荷場への拠点からの経路に含まれる幹線道路を基に、グループに分類する。
【0018】
決定部132は、記憶部12を参照し、移動体の集荷手順を決定する。ここで、移動体は、例えば荷物を積載可能なトラックである。また、各移動体には、最大積載量が設定されているものとする。また、移動体は、前述の集荷場の複数のグループのうちのいずれかに割り当てられているものとする。
【0019】
決定部132は、例えば以下のように集荷手順を決定する。すなわち、複数のグループのうち第1のグループに割り当てられた移動体は、拠点からの距離又は移動時間が長い順に、第1のグループに属する集荷場の荷物を積載する。その後、移動体の荷物の積載量が最大積載量に達していない場合、移動体は、第1のグループと異なる他のグループに属する集荷場の荷物を積載する。また、決定部132は、移動体の積載量が最大積載量に達した場合、移動体が拠点に移動するように集荷手順を決定する。
【0020】
インタフェース部11は、決定部132が決定した集荷手順を出力する。集荷手順は、移動体ごとの各集荷場への移動時刻と荷物の積載量を記載した時系列のデータであってもよい。また、出力された集荷手順は、実際の集荷業務の手順として用いられてもよいし、集荷業務のシミュレーションに用いられてもよい。
【0021】
図3及び図4を用いて、最適化装置の処理の流れを説明する。図3は、最適化装置の処理の流れを示すフローチャートである。また、図4は、他グループ処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、移動体はトラックであるものとする。また、フローチャートには、「立ち寄る」、「搬送する」、といったトラックを主体とした動作が記載されているが、これらは、トラックが記載された動作をするように最適化装置10が集荷手順を決定することを意味する。
【0022】
また、最適化装置10は、集荷業務が図3及び図4に示すフローチャートに従って実施されるように、あらかじめ業務手順を決定しておくことができる。また、最適化装置10は、集荷業務が図3及び図4に示すフローチャートに従う手順で行われるように、リアルタイムに業務手順を決定し、決定した業務手順を都度通知するようにしてもよい。
【0023】
図3に示すように、まず、分類部131は、拠点に向かう複数の集荷場を方向ごとにグループに分類する(ステップS101)。例えば、方向は幹線道路を基に決められたものであってもよい。
【0024】
決定部132は、拠点-集荷場間の走行時間、各集荷場の荷量、使用トラックの規定積載量を入力し、集荷に必要なトラック台数を算出する(ステップS102)。そして、決定部132は、各グループ内で拠点までの走行時間の長い順に集荷場1,2,…,nとし、番号が小さい集荷場から順に荷量を合せ、規定積載量を超えるまで順番に集荷場に立ち寄らせる(ステップS103)。
【0025】
ここでDiを集荷場iで積込める荷量とする。また、Sをトラックの積込み可能量(例えば、最大積載量)とする。いま、ΣDi≧Sでない場合(ステップS104、No)、決定部132はステップS103へ戻る。一方、ΣDi≧Sである場合(ステップS104、Yes)、決定部132はステップS105へ進む。
【0026】
ここで、ΣDi=Sである場合(ステップS105、Yes)、決定部132はステップS107へ進み、ΣDi=Sでない場合(ステップS105、No)、決定部132はステップS106へ進む。決定部132は、ΣDi=SとなるようDjで荷量を積み(ステップS106、(1))、拠点へ搬送させる(ステップS107)。さらに、決定部132は、Diの残荷量については、別トラックを用意して、当該別のトラックを次の集荷場へ移動させる(ステップS106、(2))。
【0027】
ここで、これまで集荷を行ってきたグループ内の未集荷の集荷場荷量がトラックの積込み可能量以下でない場合(ステップS108、No)、決定部132はステップS103へ戻る。これまで集荷を行ってきたグループ内の未集荷の集荷場荷量がトラックの積込み可能量以下である場合(ステップS108、Yes)、決定部132はステップS109の他グループ処理へ進む。
【0028】
図4を用いて、他グループ処理の流れを説明する。まず、決定部132は、全ての未集荷集荷場と拠点間時間及び各グループ内の集荷場間及びグループ外の集荷場間の時間を抽出し、リストアップする(ステップS201)。ここで、未集荷の集荷場が複数のグループでない場合(ステップS202、No)、決定部132は、グループ内の未集荷場の荷量を合算する(ステップS208)。
【0029】
未集荷の集荷場が複数のグループである場合(ステップS202、Yes)、決定部132は、グループの配置で対極にある2グループの組合せから拠点から最も長い集荷場を選出する(ステップS203)。そして、決定部132は、選出した集荷場のグループ内の未集荷場の荷量を合算する(ステップS204)。さらに、決定部132は、所用時間の最も短い隣接グループの未集荷場の荷量を合算する(ステップS205)。
【0030】
ここで、合算によって得られた合算荷量が、合算荷量≧Sを満たさない場合(ステップS206、No)、決定部132はステップS205へ戻る。一方、合算荷量≧Sが満たされる場合(ステップS206、Yes)、決定部132はステップS207へ進む。
【0031】
決定部132は、トラック規定積載量分を拠点へ搬送させる(ステップS207、(1))。つまり、決定部132は、図3のステップS109へ進む。このとき、積載優先度は一つ前の集荷場からの所要時間とする。そして、決定部132は、残荷量を未集荷荷量とする(ステップS207、(2))。つまり、未集荷荷量は、再びステップS202以降の処理が実行された際に集荷される。
【0032】
図5は、最適化された集荷方法の例を示す図である。図5の例では、トラックは、最適化装置10によって決定された集荷手順に従って各集荷場の荷物を集荷していくものとする。すなわち、最適化装置10は、トラックが図5に示すような動作を行うように、集荷手順を決定する。また、トラックの最大荷量は280であるものとする。
【0033】
第1のトラックは、グループ20Aに割り当てられているものとする。まず、第1のトラックは、グループ20Aの、拠点からの走行時間が最も長く、240の残荷量がある集荷場P1で240の荷量を積む。このとき、集荷場P1の残荷量は0になる。次に、第1のトラックは、120の残荷量がある集荷場P2で40の荷量を積む。このとき、集荷場P2の残荷量は80になる。同時に、第1のトラックの積載量が最大積載量に達するため、第1のトラックは拠点に移動し、積載した荷物を下ろす。
【0034】
その後、第1のトラックは、80の残荷量がある集荷場P2に移動し、80の荷量を積む。このとき、集荷場P2の残荷量は0になる。さらに、第1のトラックは、240の残荷量がある集荷場P3に移動し、200の荷量を積む。このとき、集荷場P3の残荷量は40になる。同時に、第1のトラックの積載量が最大積載量に達するため、第1のトラックは拠点に移動し、積載した荷物を下ろす。
【0035】
その後、第1のトラックは、集荷場P3の荷量40と集荷場P4の荷量120を積む。ここで、集荷場P3と集荷場P4の残荷量は0になる。また、このときの時刻はtであったものとする。
【0036】
ここで、第2のトラックは、グループ20Bに割り当てられているものとする。第2のトラックは、集荷場P5の荷量240と集荷場P6の荷量40を拠点に搬送し、その後集荷場P6の荷量80と集荷場P7の荷量200を拠点に搬送したものとする。また、このときの時刻はtであったものとする。
【0037】
ここで、時刻tにおける状況を整理する。時刻tにおいて、第1のトラックは、積載量が160であり、集荷場P4にいる。一方、第2のトラックは、積載量が0であり、拠点にいる。また、グループ20Aの集荷場の残荷量は全て0である。また、グループBの集荷場P6、P7、P8、P9の残荷量は、それぞれ0、40、120、200である。
【0038】
ここで、第1のトラックは、グループ20Aに残荷量がないため、隣接するグループ20Bの集荷場P8の荷量80を積む。このとき、集荷場P8の残荷量は40になる。同時に、第1のトラックの積載量が最大積載量に達するため、第1のトラックは拠点に移動し、積載した荷物を下ろす。
【0039】
このように、決定部132は、第1のトラックは、グループ20Aの集荷場に未積載の荷物が存在しない場合、グループ20Bの集荷場であって、グループ20Aの集荷場P4からの移動時間が最も短い集荷場P8の荷物を積載するように集荷手順を決定する。
【0040】
また、第2のトラックは、集荷場P7の荷量40、集荷場P8の荷量40、集荷場P9の荷量200を積む。このとき、集荷場P7、P8、P9の残荷量は0になる。同時に、第2のトラックの積載量が最大積載量に達するため、第1のトラックは拠点に移動し、積載した荷物を下ろす。
【0041】
このように、本実施形態によって決定される集荷手順に従うことにより、2台のトラックで、グループ20Aとグループ20Bの集荷場の荷物を、最低限の走行距離で集荷することができる。
【0042】
上述したように、記憶部12は、複数の集荷場のそれぞれが属する複数のグループと、複数の集荷場のそれぞれに置かれた荷物の量を記憶する。記憶部12は、複数の集荷場のそれぞれが属する複数のグループと、複数の集荷場のそれぞれに置かれた荷物の量を記憶する。決定部132は、記憶部12を参照し、複数のグループのうち第1のグループに割り当てられた移動体が、拠点からの距離又は移動時間が長い順に、第1のグループに属する集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定する。決定部132は、その後、移動体の荷物の積載量が最大積載量に達していない場合、第1のグループと異なる他のグループに属する集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定する。インタフェース部11は、決定した集荷手順を出力する。このように、最適化装置10は、移動体の最大積載量を考慮して、移動体をグループ内及びグループ間で移動させるような集荷手順を決定する。その結果、本実施例によれば、移動体の積載効率及び走行量の両方を最適化することができる。
【0043】
決定部132は、移動体の積載量が最大積載量に達した場合、移動体が拠点に移動するように集荷手順を決定する。これにより、移動体の積載効率を向上させることができる。
【0044】
記憶部12は、各集荷場から拠点に移動する際に利用される幹線道路が同一になるように分類されたグループを記憶する。このように、移動距離に基づくグループ分類を行うことで、集荷業務における移動体の走行量を最適化することができる。
【0045】
決定部132は、移動体は、第1のグループの集荷場に未積載の荷物が存在しない場合、第1のグループと異なるグループの集荷場であって、第1のグループの集荷場からの移動時間が最も短い集荷場の荷物を積載するように集荷手順を決定する。このように、最適化装置10によれば、他のグループに割り当てられた移動体は、移動距離が短い異なるグループの集荷場の荷物を積載することができる。これにより、集荷場の配置や荷量に応じて柔軟に対応可能な集荷手順を実現することができる。
【0046】
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、実施例で説明した具体例、分布、数値等は、あくまで一例であり、任意に変更することができる。
【0047】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0048】
図6は、ハードウェア構成例を説明する図である。図6に示すように、最適化装置10は、通信インタフェース10a、HDD(Hard Disk Drive)10b、メモリ10c、プロセッサ10dを有する。また、図6に示した各部は、バス等で相互に接続される。
【0049】
通信インタフェース10aは、ネットワークインタフェースカード等であり、他のサーバとの通信を行う。HDD10bは、図1に示した機能を動作させるプログラムやDBを記憶する。
【0050】
プロセッサ10dは、図1に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD10b等から読み出してメモリ10cに展開することで、図1等で説明した各機能を実行するプロセスを動作させるハードウェア回路である。すなわち、このプロセスは、最適化装置10が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、プロセッサ10dは、分類部131及び決定部132と同様の機能を有するプログラムをHDD10b等から読み出す。そして、プロセッサ10dは、分類部131及び決定部132等と同様の処理を実行するプロセスを実行する。
【0051】
このように最適化装置10は、プログラムを読み出して実行することで学習類方法を実行する情報処理装置として動作する。また、最適化装置10は、媒体読取装置によって記録媒体から上記プログラムを読み出し、読み出された上記プログラムを実行することで上記した実施例と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施例でいうプログラムは、最適化装置10によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータ又はサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
【0052】
このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することができる。
【符号の説明】
【0053】
10 最適化装置
11 インタフェース部
12 記憶部
13 制御部
20A、20B、20C グループ
121 集荷場情報
131 分類部
132 決定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6