(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】過電流スイッチ及びこの過電流スイッチを備えた電子式回路遮断器
(51)【国際特許分類】
H01H 83/02 20060101AFI20240109BHJP
H01H 83/20 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
H01H83/02 E
H01H83/20
(21)【出願番号】P 2020177611
(22)【出願日】2020-10-22
【審査請求日】2022-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】508296738
【氏名又は名称】富士電機機器制御株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(72)【発明者】
【氏名】加藤 義彦
(72)【発明者】
【氏名】長嶺 一輝
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-008419(JP,A)
【文献】特開昭57-062723(JP,A)
【文献】特開2016-136477(JP,A)
【文献】特開昭54-094676(JP,A)
【文献】実開昭57-052716(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 33/28 - 33/59
H01H 69/00 - 69/01
H01H 71/00 - 83/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流路に接触子が配置され、前記電流路の電流を検知して過電流が流れた際に、電子式引外し部を介して前記接触子を開状態とする過電流スイッチであって、
前記電流路に接続されたヒータと、当該ヒータに加熱される感温動作機構部品と、を備え、
前記感温動作機構部品は、リードスイッチと、当該リードスイッチの接点近くに配置され
た感温フェライトとを有し、
当該感温フェライトは、前記電流路の過電流による前記ヒータの発熱によりキュリー温度に達したときに非磁性体に変化し、前記リードスイッチが開接点、或いは閉接点に切り替わることで、前記電子式引外し部に前記接触子を開状態とする操作信号を出力
し、
前記感温動作機構部品は、前記感温フェライトと、少なくとも1つの永久磁石と、当該永久磁石の配置により常閉接点、或いは常開接点に設定された前記リードスイッチと、を備え、
前記ヒータの発熱により前記感温フェライトがキュリー温度に達して非磁性体に変化したときに、前記リードスイッチが閉接点、或いは開接点に切り替わることで前記電子式引外し部に前記接触子を開状態とする操作信号を出力するとともに、
前記ヒータは、前記感温動作機構部品の外周に配置されるコイル状のヒータであり、
前記感温動作機構部品は、前記電流路の過負荷電流による前記コイル状のヒータの発熱により前記感温フェライトが非磁性体に変化し、前記リードスイッチが開接点、或いは閉接点に切り替わることで、前記電子式引外し部に前記接触子を開状態とする長限時動作としての操作信号を出力するとともに、前記電流路の短絡電流、或いは瞬時動作電流により前記コイル状のヒータに発生する誘導磁界が前記感温動作機構部品の内部に作用して磁気飽和状態となり、前記リードスイッチが開接点、或いは閉接点に切り替わることで、前記電子式引外し部に前記接触子を開状態とする瞬時動作としての操作信号を出力することを特徴とする過電流スイッチ。
【請求項2】
前記感温動作機構部品は、前記感温フェライトを内蔵する部品の熱容量と、前記コイル状のヒータによる前記感温フェライトがキュリー温度に到達するまでの熱伝導時間とを調節することで、前記長限時動作の時間を調整することができることを特徴とする請求項
1記載の過電流スイッチ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の過電流スイッチ
と、前記電流路に電流検出手段として接続された変流器
とを備えたことを特徴とする電子式回路遮断器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電流スイッチ及びこの過電流スイッチを備えた電子式回路遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子式回路遮断器は、電子制御で電流検出、制御、引外し指令を行う装置であり、各相の電流路に接触子が設けられているとともに、電流検出手段として変流器が設けられている。そして、各相の電流路に電流が流れると変流器の2次側に2次電流が誘起され、整流回路で2次電流が直流化され、電圧信号に変化されて制御部に入力する。そして、制御部は、各相の電流路に過電流が流れると、引外し動作特性(長限時特性、短限時特性、瞬時特性)に従って引外し信号を出力し、引外し信号が入力された引外し電磁装置は、各相の電流路に配置した接触子の開閉動作を行う(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子式回路遮断器の電流検出手段である変流器は、材料特性のばらつき、生産ロット間のばらつきなどにより、各々の変流器に固有の周波数利得特性がある。このため、ある限られた範囲の周波数については実効値精度が期待できるが、その範囲を超えた周波数領域では実効値精度が低下するので、制御部の引外し動作特性の精度が悪化するおそれがある。そこで、電子式回路遮断器に組み込む変流器の周波数特性を改善してリニア範囲を広げようとすると、製造コストが高くなるという問題も生じる。
そこで、本発明は上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、高精度で安定した引外し動作特性を得ることができる過電流スイッチを提供するとともに、低コストの電子式回路遮断器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る過電流スイッチは、電流路に接触子が配置され、前記電流路の電流を検知して過電流が流れた際に、電子式引外し部を介して接触子を開状態とする過電流スイッチであって、電流路に接続されたヒータと、ヒータに加熱される感温動作機構部品と、を備え、感温動作機構部品は、リードスイッチと、リードスイッチの接点近くに配置され、キュリー温度を管理し製造された感温フェライトが内蔵されており、感温フェライトは、電流路の過電流によるヒータの発熱によりキュリー温度に達したときに非磁性体に変化し、リードスイッチが開接点、或いは閉接点に切り替わることで、電子式引外し部に接触子を開状態とする操作信号を出力し、感温動作機構部品は、感温フェライトと、少なくとも1つの永久磁石と、永久磁石の配置により常閉接点、或いは常開接点に設定されたリードスイッチと、を備え、ヒータの発熱により感温フェライトがキュリー温度に達して非磁性体に変化したときに、リードスイッチが閉接点、或いは開接点に切り替わることで電子式引外し部に接触子を開状態とする操作信号を出力するとともに、ヒータは、感温動作機構部品の外周に配置されるコイル状のヒータであり、感温動作機構部品は、電流路の過負荷電流によるコイル状のヒータの発熱により感温フェライトが非磁性体に変化し、リードスイッチが開接点、或いは閉接点に切り替わることで、電子式引外し部に接触子を開状態とする長限時動作としての操作信号を出力するとともに、電流路の短絡電流、或いは瞬時動作電流によりコイル状のヒータに発生する誘導磁界が感温動作機構部品の内部に作用して磁気飽和状態となり、リードスイッチが開接点、或いは閉接点に切り替わることで、電子式引外し部に接触子を開状態とする瞬時動作としての操作信号を出力するようにした。
また、本且つ名の一態様に係る電子式回路遮断器は、上述した過電流スイッチが、電流路に電流検出手段として接続された変流器に直列に接続されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る過電流スイッチは、高精度で安定した引外し動作特性を得ることができる。また、本発明に係る電子式回路遮断器は、変流器の周波数利得特性に関係なく高精度で安定した引外し動作特性を得ることができるので、コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明に係る第1実施形態のアナログ電子式の過電流スイッチ及び回路遮断器を示すブロック図である。
【
図2】回路遮断器の引外し動作特性を示す図である。
【
図3】第1実施形態のアナログ電子式の回路遮断器に組み込まれている過電流スイッチを示す図である。
【
図4】アナログ電子式の回路遮断器に組み込むことが可能な第2実施形態の過電流スイッチを示す図である。
【
図5】本発明に係る第3実施形態のアナログ電子式の回路遮断器を示すブロック図である。
【
図6】第3実施形態のアナログ電子式の回路遮断器に組み込まれた過電流スイッチを示す図である。
【
図7】アナログ電子式の回路遮断器に組み込むことが可能な第4実施形態の過電流スイッチを示す図である。
【
図8】本発明に係る第5実施形態のデジタル電子式の回路遮断器を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0009】
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0010】
[第1実施形態]
図1から
図3は、本発明に係る第1実施形態のアナログ電子式の回路遮断器50を示すものである。
図1は、アナログ電子式の回路遮断器50を示すブロック図である。本実施形態の回路遮断器50は、主回路71に流れる電流が変流器72で電流信号として検出され、3相の最大値が整流回路73で整流された後、電流-電圧変換回路74で電圧信号に変換される。電流-電圧変換回路74で変換された電圧信号は実効値検出回路75を介して短限時回路76に入力され、その実効値の大きさにより所定の遅延時間後にトリガ回路77を動作させる。
【0011】
トリガ回路77は引外し電磁装置81を励磁し、開閉機構部(不図示)を介して可動接触子51の可動接点(不図示)を固定接触子52の固定接点(不図示)から開極動作させる。なお、整流回路73の出力電流は、電源回路83を介して過電流スイッチ78及び各回路に供給されている。
過電流スイッチ78は、主回路71に変流器72と直列に接続され、過電流スイッチ78には長限時回路79が接続されている。長限時回路79は、過電流スイッチ78が過負荷電流を検出したとき、所定の遅延時間後にトリガ回路77を動作させる。
また、電流-電圧変換回路74の電圧信号は瞬時回路80にも入力され、それが所定以上の大きさになるとトリガ回路77を動作させる。
【0012】
本実施形態の過電流スイッチ78は、
図2に示す引外し動作特性の長限時特性に従ってトリガ回路77を動作させる。すなわち、過電流スイッチ78は、主回路71に定格電流を超えた過負荷電流が流れると、長限時回路79に出力信号を出力し、長限時回路79は、トリガ回路77に動作信号を出力する。
なお、本実施形態では、主回路71に過負荷電流を上回る電流が流れると、短限時回路76がトリガ回路77に動作信号を出力する。また、主回路71に短絡電流が流れると、瞬時回路80がトリガ回路77に動作信号を出力する。
【0013】
図3は、主回路71に接続された過電流スイッチ78を示すものであり、感温動作機構部品85と、感温動作機構部品85を構成するスイッチケース91の外周に巻きついた状態で配置されているコイル状のヒータ86と、で構成されている。
感温動作機構部品85は、リードスイッチ87と、リードスイッチ87の一対の接点(不図示)の外周を覆いながら配置されている環状の感温フェライト88と、リードスイッチ87の一端側の外周で感温フェライト88の一端に隣接して配置されている環状の第1永久磁石89と、リードスイッチ87の他端側の外周で感温フェライト88の他端に隣接して配置されている環状の第2永久磁石90と、感温フェライト88、第1及び第2永久磁石89,90を保持する非磁性の円筒形状のスイッチケース91と、を備えている。
【0014】
第1永久磁石89及び第2永久磁石90は、同一方向に着磁を向けて配置されている。
感温フェライト88は、キュリー温度を下回る温度の場合は軟磁性体であり、キュリー温度以上で加熱されると非磁性体に変化する特性を有するフェライト系磁性材料である。
感温フェライト88のキュリー温度は、コイル状のヒータ86に過負荷電流(例えば、定格電流の200%A以上)が流れて発熱した際に熱伝導により感温フェライト88が非磁性体に変化する温度に設定されている。
【0015】
感温フェライト88が磁性体の場合には、第1永久磁石89、感温フェライト88及び第2永久磁石90を通過する磁界が発生する。この磁界はリードスイッチ87にも作用し、リードスイッチ87の一対の接点の一方がN極となり、一対の接点の他方がS極となって一対の接点は磁気吸着され、リードスイッチ87は常閉接点とされている。
そして、常閉接点のリードスイッチ87の一端87aは、
図1に示すように、電源回路83に接続され、他端87bは長限時回路79に接続されている。
【0016】
次に、第1実施形態のアナログ電子式の回路遮断器50の動作について説明する。
回路遮断器50は、開閉機構部により可動接触子51の可動接点及び固定接触子52の固定接点を閉極動作し、主回路71に定格電流が流れて通電状態としている。
このとき、感温動作機構部品85の感温フェライト88は、定格電流が流れているコイル状のヒータ86からキュリー温度を下回る温度が熱伝導されているので磁性体に変化している。このため、感温動作機構部品85の初期状態は、リードスイッチ87が常閉接点とされ、常閉接点のリードスイッチ87から電流が流れる長限時回路79は、過電流スイッチ78が過電流を検出していないものとして、トリガ回路77に動作信号を出力しない。
【0017】
主回路71に過負荷電流が流れると、コイル状のヒータ86からキュリー温度を上回る温度が熱伝導されるので、感温フェライト88は非磁性体に変化する。感温動作機構部品85の全部品の熱容量があるため感温フェライト88がキュリー温度に到達するまでに時延時間を持っている。この時延時間は、長限時動作と同一で、通電路に過負荷電流が流れ、感温動作機構部品85の熱容量の設定による長限時動作の時間が設定可能となる。
感温動作機構部品85の感温フェライト88が非磁性体に変化することで、第1永久磁石89、感温フェライト88及び第2永久磁石90を通過する磁界が無くなり、リードスイッチ87に作用する磁束が減少し、リードスイッチ87の一対の接点はリード弾性力で開接点となる。
【0018】
このように、過電流スイッチ78のコイル状のヒータ86に過負荷電流が流れると、リードスイッチ87が開接点となり、長限時回路79は、過電流スイッチ78が過電流を検出したものとして、トリガ回路77に動作信号を出力する。トリガ回路77は引外し電磁装置81を励磁し、開閉機構部を介して可動接触子51の可動接点を固定接触子52の固定接点から開極動作させる(長限時引外し動作)。
【0019】
また、主回路71に短限時特性を有する過負荷電流が流れると、電流-電圧変換回路74で変換された電圧信号が実効値検出回路75から短限時回路76に入力され、短限時回路76は、短限時特性を有する過負荷電流が流れているものとして、トリガ回路77に動作信号を出力する。トリガ回路77は引外し電磁装置81を励磁し、開閉機構部を介して可動接触子51の可動接点を固定接触子52の固定接点から開極動作させる(短限時引外し動作)。
【0020】
さらに、主回路71に短絡電流が流れると、電流-電圧変換回路74で変換された電圧信号が瞬時回路80に入力され、瞬時回路80は、短絡電流が流れているものとして、トリガ回路77に動作信号を出力する。トリガ回路77は引外し電磁装置81を励磁し、開閉機構部7を介して可動接触子51の可動接点を固定接触子52の固定接点から開極動作させる(瞬時引外し動作)。
【0021】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の回路遮断器50に組み込まれている過電流スイッチ78は、コイル状のヒータ86に過負荷電流が流れると感温フェライト88が非磁性体に変化し、常閉接点のリードスイッチ87が開接点となり、過電流スイッチ78が過電流を検出したものとして、長限時回路79にトリガ回路77の動作信号を出力する。このように、本実施形態の回路遮断器50は、過電流スイッチ78が長限時動作を高精度に行うので安定した引外し動作特性を得ることができる。また、過電流スイッチ78とともに主回路71に直列に接続されている変流器72の周波数特性を改善する必要もないので、低コストの回路遮断器50を提供することができる。
また、本実施形態の過電流スイッチ78の時延時間は、コイル状のヒータ86の発熱量や、第1、第2永久磁石89、90及び感温フェライト88の厚さや大きさを変更して熱容量を変更するだけで、自由に調整することができる。
【0022】
[第2実施形態]
次に、
図4は、本発明に係る第2実施形態の過電流スイッチ95を示すものである。
本実施形態の過電流スイッチ95は、
図1で示した第1実施形態の過電流スイッチ78に替えて配置されるものであり、第1実施形態の過電流スイッチ78のリードスイッチ87は常閉接点のスイッチであるが、本実施形態の過電流スイッチ95を構成するリードスイッチ98は、常開接点のスイッチである。
本実施形態の過電流スイッチ95は、感温動作機構部品96と、感温動作機構部品96の外周に巻きついた状態で配置されているコイル状のヒータ97と、を備えている。
【0023】
感温動作機構部品96は、リードスイッチ98と、リードスイッチ98の一対の接点(不図示)近くの外周に配置されている非磁性体からなる環状のスペーサ99と、スペーサ99の一端側に隣接して配置されている環状の第1感温フェライト100と、スペーサ99の他端側に隣接配置されている環状の第2感温フェライト101と、スペーサ99に対して逆側で第1感温フェライト100に隣接して配置されている環状の第1永久磁石102と、スペーサ99に対して逆側で第2感温フェライト101に隣接して配置されている環状の第2永久磁石103と、スペーサ99、第1感温フェライト100、第2感温フェライト101、第1永久磁石102及び第2永久磁石103を収納するスイッチケース104と、を備えている。
【0024】
第1永久磁石102及び第2永久磁石103は、同一方向に着磁を向けて配置されている。
第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101は、キュリー温度を下回る温度の場合は軟磁性体であり、キュリー温度以上で加熱されると非磁性体に変化する特性を有するフェライト系磁性材料である。
第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101のキュリー温度は、コイル状のヒータ97に過負荷電流が流れて発熱した際に熱伝導により第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101が非磁性体に変化する温度に設定されている。
【0025】
第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101が磁性体の場合には、第1永久磁石102及び第1感温フェライト100を通過する磁界が発生し、第2永久磁石103及び第2感温フェライト101を通過する別の磁界が発生する。このため、リードスイッチ98に作用する磁束が減少するので、リードスイッチ98の一対の接点は、リード弾性力で開接点となり、リードスイッチ98は常開接点とされている。
また、第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101が非磁性体になると、第1永久磁石102だけの磁界が発生し、第2永久磁石103だけの別の磁界が発生する。このため、これらの磁界はリードスイッチ98に作用し、リードスイッチ98の一対の接点の一方がN極となり、一対の接点の他方がS極となって一対の接点が磁気吸着され、リードスイッチ98の一対の接点は閉状態となる。
【0026】
本実施形態の感温動作機構部品96を、
図1で示した過電流スイッチ78の感温動作機構部品85に替えて配置すると、回路遮断器50の主回路71に定格電流が流れて通電状態とされている場合、第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101が磁性体に変化しているので、感温動作機構部品85の初期状態はリードスイッチ98が開接点となる。そして、本実施形態の長限時回路79は、リードスイッチ98から電流が流れない状態を、過電流スイッチ95が過電流を検出していないものとしてトリガ回路77に動作信号を出力しない。
【0027】
また、主回路71に過負荷電流が流れると、コイル状のヒータ97で発生した高温の熱がスイッチケース104を介して第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101に伝達され、第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101は、キュリー温度まで加熱されて非磁性体に変化する。
感温動作機構部品96は、第1感温フェライト100及び第2感温フェライト101が非磁性体になることで、リードスイッチ98の一対の接点が閉状態となる。そして、本実施形態の長限時回路79は、リードスイッチ98から電流が流れる状態を、過電流スイッチ95が過電流を検出したものとしてトリガ回路77に動作信号を出力する。
本実施形態の過電流スイッチ95を構成するリードスイッチ98は常開接点であるが、第14実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0028】
[第3実施形態]
次に、
図5及び
図6は、本発明に係る第3実施形態のアナログ電子式の回路遮断器50を示すものである。なお、
図1で示した第1実施形態の回路遮断器50と同一構成部分には、同一符号を付して説明は省略する。
本実施形態は、主回路71に変流器72と直列に過電流スイッチ111が接続されている。過電流スイッチ111には長限時・瞬時回路108が接続されており、過電流スイッチ111が過負荷電流及び短絡電流を検出して動作したときに、長限時・瞬時回路108がトリガ回路77を動作させる。なお、本実施形態の回路遮断器50は、電流-電圧変換回路74とトリガ回路77の間に、
図1の第1実施形態で示した瞬時回路80が配置されていない。
【0029】
過電流スイッチ111は、
図6に示すように、感温動作機構部品112と、感温動作機構部品112を構成するスイッチケース120の外周に巻きついた状態で配置されているコイル状のヒータ113と、を備えている。
感温動作機構部品112は、リードスイッチ114と、リードスイッチ114の一対の接点(不図示)の外周を覆いながら配置されている環状の感温フェライト115と、リードスイッチ114の一端側の外周で感温フェライト115の一端に隣接して配置されている磁性を有する環状の第1磁気ヨーク116と、第1磁気ヨーク116に隣接して一端に配置されている第1永久磁石117と、リードスイッチ114の他端側の外周で感温フェライト115の他端に隣接して配置されている磁性を有する環状の第2磁気ヨーク118と、第2磁気ヨーク118に隣接して他端に配置されている第2永久磁石119と、感温フェライト115、第1及び第2磁気ヨーク116,118、第1及び第2永久磁石117,119を保持する非磁性の円筒形状のスイッチケース120と、を備えている。
【0030】
第1永久磁石117及び第2永久磁石119は、同一方向に着磁を向けて配置されている。
感温フェライト115は、キュリー温度を下回る温度の場合は軟磁性体であり、キュリー温度以上で加熱されると非磁性体に変化する特性を有するフェライト系磁性材料である。感温フェライト115のキュリー温度は、コイル状のヒータ113に過負荷電流が流れて発熱した際に熱伝導により感温フェライト115が非磁性体に変化する温度に設定されている。
【0031】
感温フェライト115が磁性体の場合には、第1永久磁石117、第1磁気ヨーク116、感温フェライト115、第2磁気ヨーク118及び第2永久磁石119を通過する磁界が発生する。この磁界はリードスイッチ114にも作用し、リードスイッチ114の一対の接点の一方がN極となり、一対の接点の他方がS極となって一対の接点は磁気吸着され、リードスイッチ114は常閉接点とされている。そして、リードスイッチ114の一端114aは、
図5の電源回路83に接続され、他端114bは長限時・瞬時回路108に接続されている。
【0032】
次に、第3実施形態の回路遮断器50の動作について説明する。
回路遮断器50は、開閉機構部により可動接触子51の可動接点及び固定接触子52の固定接点を閉極動作し、主回路71に定格電流が流れて通電状態としている。
このとき、感温動作機構部品112の感温フェライト115は、定格電流が流れているコイル状のヒータ113からキュリー温度を下回る温度が熱伝導されているので磁性体に変化している。このため、感温動作機構部品112の初期状態は、リードスイッチ114が閉接点とされ、リードスイッチ114から電流が流れる長限時・瞬時回路108は、過電流スイッチ111が過電流を検出していないものとして、トリガ回路77に動作信号を出力しない。
【0033】
主回路71に過負荷電流が流れると、コイル状のヒータ113からキュリー温度を上回る温度が熱伝導されるので、感温フェライト115は非磁性体に変化する。感温動作機構部品112は、感温フェライト115が非磁性体に変化することで第1永久磁石117、第1磁気ヨーク116、感温フェライト115、第2磁気ヨーク118及び第2永久磁石119を通過する磁界が無くなり、リードスイッチ114に作用する磁束が減少するので、リードスイッチ114の一対の接点は、リード弾性力で開接点となる。
【0034】
このように、過電流スイッチ111のコイル状のヒータ113に過負荷電流が流れると、リードスイッチ114が開接点となり、長限時・瞬時回路108は、過電流スイッチ111が過電流を検出したものとして、トリガ回路77に動作信号を出力する。トリガ回路77は引外し電磁装置81を励磁し、開閉機構部を介して可動接触子51の可動接点を固定接触子52の固定接点から開極動作させる(長限時引外し動作)。ここで、感温動作機構部品112の全部品の熱容量があるため感温フェライト115がキュリー温度に到達するまでに時延時間を持っている。この時延時間は、長限時動作と同一で、通電路に過負荷電流が流れ、感温動作機構部品112の熱容量の設定による長限時動作の時間が設定可能となる。
【0035】
また、主回路71に短限時特性を有する過負荷電流が流れると、電流-電圧変換回路74で変換された電圧信号が実効値検出回路75から短限時回路76に入力され、短限時回路76は、短限時特性を有する過負荷電流が流れているものとして、トリガ回路77に動作信号を出力する。トリガ回路77は引外し電磁装置81を励磁し、開閉機構部を介して可動接触子51の可動接点を固定接触子52の固定接点から開極動作させる(短限時引外し動作)。
【0036】
さらに、主回路71に短絡電流が流れると、
図6に示すように、コイル状のヒータ113の周囲に誘電磁界DMが発生する。この誘電磁界DMは、感温動作機構部品112の第1永久磁石117、第1磁気ヨーク116、感温フェライト115、第2磁気ヨーク118及び第2永久磁石119を通過する磁界を打ち消す方向に作用するので、第1磁気ヨーク116、第2磁気ヨーク118の磁力が飽和して感温フェライト115に伝わる磁力が減少し、リードスイッチ114に作用する磁束が減少するので、リードスイッチ114の一対の接点は、リード弾性力で開接点となる。このように、主回路71に短絡電流が流れることで過電流スイッチ111のコイル状のヒータ113の周囲に誘電磁界DMが発生すると、リードスイッチ114は開接点となる。リードスイッチ114から電流が流れない長限時・瞬時回路108は、短絡電流が流れているものとしてトリガ回路77に動作信号を出力する。トリガ回路77は引外し電磁装置81を励磁し、開閉機構部を介して可動接触子51の可動接点を固定接触子52の固定接点から開極動作させる(瞬時引外し動作)。
【0037】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
第3実施形態の回路遮断器50に組み込まれている過電流スイッチ111は、コイル状のヒータ113に過負荷電流が流れることで加熱された感温フェライト115が非磁性体に変化し、第1永久磁石117、第1磁気ヨーク116、感温フェライト115、第2磁気ヨーク118及び第2永久磁石119を通過する磁界が無くなり、リードスイッチ114に作用する磁束が減少するので、リードスイッチ114は開接点となる。また、主回路71に短絡電流が流れると、コイル状のヒータ113の周囲に発生した誘電磁界DMが、感温動作機構部品112の第1永久磁石117、第1磁気ヨーク116、感温フェライト115、第2磁気ヨーク118及び第2永久磁石119を通過する磁界を打ち消す方向に作用するので、第1磁気ヨーク116、第2磁気ヨーク118の磁力が飽和して感温フェライト115に伝わる磁力が減少し、リードスイッチ114が開接点となる。リードスイッチ114の開接点を検知した長限時・瞬時回路108は、過電流スイッチ111が長限時特性を有する過負荷電流、或いは短絡電流を検出したものとして、トリガ回路77に動作信号を出力する。
【0038】
したがって、本実施形態の回路遮断器50は、過電流スイッチ111が長限時動作、瞬時動作を高精度に行うので、安定した引外し動作を得ることができる。また、過電流スイッチ111とともに主回路71に直列に接続されている変流器72の周波数特性を改善する必要もないので、低コストの回路遮断器50を提供することができる。
また、本実施形態の過電流スイッチ111の長限時動作の時延時間は、コイル状のヒータ113の発熱量や、第1磁気ヨーク116、第1永久磁石117、第2磁気ヨーク118、第2永久磁石119及びスイッチケース120の厚さや大きさを変更して熱容量を変更するだけで、自由に調整することができる。
【0039】
[第4実施形態]
次に、
図7は、本発明に係る第4実施形態の過電流スイッチ130を示すものである。
本実施形態の過電流スイッチ130は、
図5で示した過電流スイッチ111に替えて配置されるものであり、
図5の過電流スイッチ111のリードスイッチ114は常閉接点であるが、本実施形態の過電流スイッチ130を構成するリードスイッチ133は、常開接点としている。
本実施形態の過電流スイッチ130は、感温動作機構部品131と、感温動作機構部品131を構成するスイッチケース141の外周に巻きついた状態で配置されているコイル状のヒータ132と、を備えている。
【0040】
感温動作機構部品131は、リードスイッチ133と、リードスイッチ133の一対の接点(不図示)近くの外周に配置されている非磁性体からなる環状のスペーサ134と、スペーサ134の一端側に隣接して配置されている環状の第1感温フェライト135と、スペーサ99の他端側に隣接配置されている環状の第2感温フェライト136と、スペーサ134に対して逆側で第1感温フェライト135に隣接して配置されている磁性を有する環状の第1磁気ヨーク137と、スペーサ134に対して逆側で第2感温フェライト136に隣接して配置されている磁性を有する環状の第2磁気ヨーク138と、第1磁気ヨーク137に隣接して配置されている環状の第1永久磁石139と、第2磁気ヨーク138に隣接して配置されている環状の第2永久磁石140と、スペーサ134、第1及び第2感温フェライト135,136、第1及び第2磁気ヨーク137,138,第1及び第2永久磁石139,140を収納するスイッチケース141と、を備えている。
【0041】
第1永久磁石139及び第2永久磁石140は、同一方向に着磁を向けて配置されている。
第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136は、キュリー温度を下回る温度の場合は軟磁性体であり、キュリー温度以上で加熱されると非磁性体に変化する特性を有するフェライト系磁性材料である。第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136のキュリー温度は、コイル状のヒータ132に過負荷電流が流れて発熱した際に熱伝導により第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136が非磁性体に変化する温度に設定されている。
【0042】
そして、第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136が磁性体の場合には、第1永久磁石139,第1磁気ヨーク137及び第1感温フェライト135を通過する磁界が発生し、第2永久磁石140、第2磁気ヨーク138及び第2感温フェライト136を通過する別の磁界も発生する。このため、リードスイッチ133に作用する磁束が減少するので、リードスイッチ133の一対の接点は、リード弾性力で開接点となる(常開接点)。
【0043】
また、第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136が非磁性体になると、第1永久磁石139及び第1磁気ヨーク137の磁界が発生し、第2永久磁石140及び第2磁気ヨーク138の別の磁界も発生する。このため、これらの磁界がリードスイッチ133に作用し、リードスイッチ133の一対の接点の一方がN極となり、一対の接点の他方がS極となって一対の接点が磁気吸着され、リードスイッチ133の一対の接点は閉状態となる。
【0044】
本実施形態の過電流スイッチ130を、
図5で示した過電流スイッチ111に替えて配置すると、回路遮断器50の主回路71に定格電流が流れて通電状態とされている場合、第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136が磁性体に変化しているので、感温動作機構部品131のリードスイッチ133は常開接点となる。そして、長限時・瞬時回路108は、リードスイッチ133から電流が流れない状態を、過電流スイッチ130が過電流を検出していないものとしてトリガ回路77に動作信号を出力しない。
【0045】
また、主回路71に長限時特性を有する過負荷電流が流れると、コイル状のヒータ132で発生した高温の熱がスイッチケース141を介して第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136に伝達され、第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136は、キュリー温度まで加熱されて非磁性体に変化する。
感温動作機構部品131は、第1感温フェライト135及び第2感温フェライト136が非磁性体になることでリードスイッチ133が閉状態となる。そして、長限時・瞬時回路108は、リードスイッチ133から電流が流れる状態を、過電流スイッチ130が過電流を検出したものとしてトリガ回路77に動作信号を出力する。
【0046】
また、主回路71に短絡電流が流れると、
図7に示すように、コイル状のヒータ132の周囲に誘電磁界DMが発生する。この誘電磁界DMは、第1永久磁石139,第1磁気ヨーク137及び磁性体である第1感温フェライト135を通過する磁界と、第2永久磁石140、第2磁気ヨーク138及び磁性体である第2感温フェライト136を通過する磁界を打ち消す方向に作用する。このため、第1永久磁石139,第1磁気ヨーク137の磁力が飽和して第1感温フェライト135に伝わる磁力が減少し、第2永久磁石140,第2磁気ヨーク138の磁力が飽和して第2感温フェライト136に伝わる磁力が減少し、リードスイッチ133に作用する磁束が減少するので、リードスイッチ133の一対の接点は、リード弾性力で開接点となる。このように、主回路71に短絡電流が流れることで過電流スイッチ130のコイル状のヒータ132の周囲に誘電磁界DMが発生すると、リードスイッチ133は開接点となる。リードスイッチ133から電流が流れない長限時・瞬時回路108は、短絡電流が流れているものとしてトリガ回路77に動作信号を出力する。
したがって、本実施形態の過電流スイッチ130を構成するリードスイッチ133は常開接点であるが、第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0047】
[第5実施形態]
次に、
図8は、本発明に係る第5実施形態のデジタル電子式の回路遮断器50を示すものである。
本実施形態のデジタル電子式の回路遮断器50は、主回路71に流れる電流が変流器72で電流信号として検出され、3相の最大値が整流回路73で整流された後、電流-電圧変換回路74で電圧信号に変換される。電流-電圧変換回路74で変換された電圧信号は増幅回路151で増幅され、その出力信号がマイクロコンピュータを用いて構成されたマイクロコントローラ152に入力される。
【0048】
また、主回路71には、
図1から
図3で示した第1実施形態の過電流スイッチ78が変流器72と直列に接続されており、過電流スイッチ78にはスイッチ動作回路153が接続されている。なお、整流回路73の出力電流は、電流-電圧変換回路74を介して増幅回路151、マイクロコントローラ152、過電流スイッチ78及び駆動部154に供給されている。
過電流スイッチ78は、コイル状のヒータ86に定格電流が流れているときは、リードスイッチ87が常閉接点であり、コイル状のヒータ86に過負荷電流が流れると、リードスイッチ87が開接点となる。スイッチ動作回路153は、リードスイッチ87の開閉動作に応じた出力信号を、マイクロコントローラ152に出力する。
【0049】
マイクロコントローラ152は、
図2で示した引外し動作特性に沿って所定のプログラムを実行し、サイリスタやトランジスタからなる駆動部154に引外し信号を出力する。
すなわち、マイクロコントローラ152は、スイッチ動作回路153からの出力信号に基づいて主回路71の電流が定格電流を超えて過負荷電流に増加したと判断すると、駆動部154に引外し信号を出力する。引外し信号が入力された引外し電磁装置81は、可動接触子51の可動接点を固定接触子52の固定接点から開極動作させる(長限時動作)。
【0050】
また、マイクロコントローラ152は、増幅回路151からの出力信号に基づき、主回路71の電流が定格電流を超えて短限時特性を有する過負荷電流、或いは短絡電流に増加したと判断すると、駆動部154に引外し信号を出力する(短限時動作)。
したがって、本実施形態のデジタル電子式の回路遮断器50は、過電流スイッチ78が長限時動作を高精度に行うので安定した引外し動作特性を得ることができる。また、過電流スイッチ78とともに主回路71に直列に接続されている変流器72の周波数特性を改善する必要もないので、低コストの回路遮断器50を提供することができる。
【0051】
また、本実施形態の過電流スイッチ78の時延時間は、コイル状のヒータ86の発熱量や、第1、第2永久磁石89、90及び感温フェライト88の厚さや大きさを変更して熱容量を変更するだけで、自由に調整することができる。
なお、主回路71に第1実施形態の過電流スイッチ78に替えて、
図4で示した第2実施形態の常開接点の過電流スイッチ95を接続しても、同様の作用効果を奏することができる。
【0052】
また、主回路71に、第1実施形態の過電流スイッチ78に替えて、
図6で示した第3実施形態の過電流スイッチ111、或いは
図7で示した第4実施形態の過電流スイッチ130を接続してもよい。この場合には、スイッチ動作回路153を、主回路71に長限時特性を有する過負荷電流、或いは短絡電流が流れたときに、マイクロコントローラ152に対して駆動部154に引外し信号を出力させる回路とする。
【符号の説明】
【0053】
50 回路遮断器
51 可動接触子
52 固定接触子
71 主回路(電流路)
72 変流器
73 整流回路
74 電圧変換回路
75 実効値検出回路
76 短限時回路
77 トリガ回路
78 過電流スイッチ
79 長限時回路
80 瞬時回路
81 引外し電磁装置(電子式引外し部)
83 電源回路
85 感温動作機構部品
86 コイル状のヒータ
87 リードスイッチ
87a リードスイッチの一端
87b リードスイッチの他端
88 感温フェライト
89 第1永久磁石
90 第2永久磁石
91 スイッチケース
95 過電流スイッチ
96 感温動作機構部品
97 コイル状のヒータ
98 リードスイッチ
99 スペーサ
100 第1感温フェライト
101 第2感温フェライト
102 第1永久磁石
103 第2永久磁石
104 スイッチケース
108 長限時・瞬時回路
111 過電流スイッチ
112 感温動作機構部品
113 コイル状のヒータ
114 リードスイッチ
114a リードスイッチの一端
114b リードスイッチの他端
115 感温フェライト
116 第1磁気ヨーク
117 第1永久磁石
118 第2磁気ヨーク
119 第2永久磁石
120 スイッチケース
130 過電流スイッチ
133 リードスイッチ
131 感温動作機構部品
141 スイッチケース
132 コイル状のヒータ
134 スペーサ
135 第1感温フェライト
136 第2感温フェライト
137 第1磁気ヨーク
138 第2磁気ヨーク
139 第1永久磁石
140 第2永久磁石
141 スイッチケース
151 増幅回路
152 マイクロコントローラ
153 スイッチ動作回路