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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】車両構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/20 20060101AFI20240109BHJP
   B60R 3/02 20060101ALI20240109BHJP
   B60J 5/06 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
B62D25/20 F
B60R3/02
B60J5/06 G
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020192388
(22)【出願日】2020-11-19
(65)【公開番号】P2022081077
(43)【公開日】2022-05-31
【審査請求日】2023-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 和弘
(72)【発明者】
【氏名】畠山 健一
(72)【発明者】
【氏名】日比 和宏
【審査官】神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-238932(JP,A)
【文献】特開2020-082916(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0174138(US,A1)
【文献】西独国実用新案公開第08711088(DE,U)
【文献】国際公開第2021/181760(WO,A1)
【文献】特開2021-041772(JP,A)
【文献】特開2021-041771(JP,A)
【文献】特開昭59-230841(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 3/00 - 7/14
B60R 5/00 - 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ボディに設けられたドア開口部と、前記ドア開口部を開閉するスライドドアと、前記ドア開口部の位置に設置される車両用ステップ装置と、前記車両用ステップ装置の下方を覆うアンダーカバーとを備え、
前記車両用ステップ装置の踏み面となるステップ板は、前記ドア開口部から車両外側に突出する使用位置と、閉め状態の前記スライドドアよりも車両内側に位置する格納位置との間で移動可能とされている車両構造であって
車両前側から前記スライドドア及び前記アンダーカバーを見た場合に、閉め状態の前記スライドドアと前記アンダーカバーとの間で且つ車両下面側に形成されて前記ドア開口部に通じる隙間部と、前記隙間部に対して少なくとも部分的に重なるように構成された突出部とが設けられており、
前記突出部は、前記車両ボディの下面に設けられていると共に、車両下面に沿って流れる空気流が、前記隙間部の手前で前記突出部に当てられる車両構造。
【請求項2】
前記突出部は、車両前方を臨むように形成された前記隙間部の車両前方位置に設けられている請求項1に記載の車両構造。
【請求項3】
車両前側から前記スライドドア及び前記アンダーカバーを見た場合に、前記隙間部は、細長で車両上下方向と車幅方向との少なくとも一方の方向に沿っているとともに、前記突出部は、前記隙間部の全長を網羅する請求項1又は2に記載の車両構造。
【請求項4】
前記突出部には、前記隙間部に向かうにつれて次第に車両外側に張り出すガイド部が設けられている請求項1~3のいずれか一項に記載の車両構造。
【請求項5】
前記アンダーカバーの上面には、前記隙間部を通じて前記ドア開口部に侵入した異物を受けられるように上方へ立ち上がるガイド壁が、前記隙間部から離れるに従って次第に車両外側に向かうように形成されている請求項1~4のいずれか一項に記載の車両構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ボディに設けられたドア開口部と、ドア開口部を開閉するスライドドアと、ドア開口部の位置に設置される車両用ステップ装置とを備える車両構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用ステップ装置は、踏み面となるステップ板と、このステップ板を支持して車幅方向に動かす支持機構とを基本構成として有している。例えば特許文献1の車両用ステップ装置は、車両ボディのドア開口部の位置に設置されており、踏み面となる第一ステップ板と、支持機構としての四節リンク機構とを備えている。そして公知技術では、車両用ステップ装置の第一ステップ板がドア開口部の下側の格納位置に設置され、この状態でドア開口部がスライドドアで閉められる。またスライドドアが開く際に、その開き動作に四節リンク機構を連動させることで、車両用ステップ装置の第一ステップ板を、格納位置から車両外側に突出する使用位置に移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-82916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでこの種の車両構造では、格納位置の車両用ステップ装置(特に第一ステップ板や四節リンク機構等の機能部材)が極力外部に露出しないことが望ましい。そこで格納位置の車両用ステップ装置を、閉め状態のスライドドアの車両内側に配置して、機能部材の外部露出を抑えることが考えられる。しかしこのような構成においても、車両前後方向からスライドドアとドア開口部を見た場合に、このスライドドアと車両ボディとの間に、ドア開口部に通じる隙間部が形成されることがある。そしてこの種の車両構造では、車両走行時等に車両前後方向から水や雪などの異物が隙間部に過度に入り込むことは、車両用ステップ装置の優れた動作性等を確保する観点から極力回避すべきである。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、閉め状態のスライドドアと車両ボディとの間の隙間部に車両前後方向から異物が過度に入り込むことを極力回避することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両構造は、車両ボディに設けられたドア開口部と、ドア開口部を開閉するスライドドアと、ドア開口部の位置に設置される車両用ステップ装置と、車両用ステップ装置の下方を覆うアンダーカバーとを備えている。この車両用ステップ装置の踏み面となるステップ板は、ドア開口部から車両外側に突出する使用位置と、閉め状態のスライドドアよりも車両内側に位置する格納位置との間で移動可能とされている。そして本発明の車両構造では、車両前側からスライドドア及びアンダーカバーを見た場合に、閉め状態のスライドドアとアンダーカバーとの間で且つ車両下面側に形成されてドア開口部に通じる隙間部と、隙間部に対して少なくとも部分的に重なるように構成された突出部とが設けられている。そして突出部は、車両ボディの下面に設けられていると共に、車両下面に沿って流れる空気流が、隙間部の手前で突出部に当てられる。本発明では、車両前後方向から隙間部に向かって来る異物を、隙間部に重なるように構成された突出部にて遮ることが可能となり、過度の異物が隙間部に入り込み難くなる。
【0006】
第2発明の車両構造は、第1発明の車両構造において、突出部は、車両前方を臨むように形成された隙間部の車両前方位置に設けられている。本発明では、突出部を、隙間部の形成位置に応じてその車両前方位置に配置したことで、過度の異物が隙間部により入り込み難くなる。
【0007】
第3発明の車両構造は、第1発明又は第2発明の車両構造において、車両前側からスライドドア及びアンダーカバーを見た場合に、隙間部は、細長で車両上下方向と車幅方向との少なくとも一方の方向に沿っているとともに、突出部は、隙間部の全長を網羅する。本発明では、隙間部の延びる方向に沿って延在する突出部によって、過度の異物が隙間部にさらに入り込み難くなる。
【0008】
第4発明の車両構造は、第1発明~第3発明のいずれかの車両構造において、突出部には、隙間部に向かうにつれて次第に車両外側に張り出すガイド部が設けられている。本発明では、車両前後方向から隙間部に向かって来る異物を、車両外側に向かう突出部のガイド部によって車両外側に導くことが可能となる。
【0009】
第5発明の車両構造は、第1発明~第4発明のいずれかの車両構造において、アンダーカバーの上面には、隙間部を通じてドア開口部に侵入した異物を受けられるように上方へ立ち上がるガイド壁が、隙間部から離れるに従って次第に車両外側に向かうように形成されている。本発明では、隙間部を通じてドア開口部に入り込んだ異物を、アンダーカバーに形成されたガイド壁で受けて車両外側に導くことが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る第1発明によれば、閉め状態のスライドドアと車両ボディとの間の隙間部に車両前後方向から異物が過度に入り込むことを極力回避することができる。また第2発明によれば、隙間部に過度に異物が入り込むことをより確実に回避することができる。また第3発明によれば、隙間部に異物が入り込むことを更に確実に回避することができる。また第4発明によれば、隙間部に向かって来る異物を車両外側に導くことができる。そして第5発明によれば、隙間部に入り込んだ異物を車両外側に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】使用位置の車両用ステップ装置を示す車両の概略斜視図である。
図2】使用位置の車両用ステップ装置を示す車両の拡大概略斜視図である。
図3図1のIII-III線断面図である。
図4】格納位置の車両用ステップ装置を示す車両の断面図である。
図5】車両構造を下側から見た概略斜視図である。
図6】隙間部を示す車両の拡大斜視図である。
図7】車両構造をやや斜めから見た概略下面図である。
図8】アンダーカバーの概略上面図である。
図9】車両構造の概略側面図である。
図10図9のX-X線断面図である。
図11】車両用ステップ装置を示す車両一部の上面図である。
図12図11のXII-XII線断面図に相当する概略断面図である。
図13】車両用ステップ装置を示す車両一部の下方斜視図である。
図14】第一ステップ板の位置変位の態様を示す車両一部の下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態を、図1図14を参照して説明する。各図には、便宜上、車両の前後方向と左右方向と上下方向を示す矢線を適宜図示する。また以下に示す実施例では、車両の左側が車両外側となり、車両の右側が車両内側となる。そして各図では、便宜上、車両の方向を示す矢線に、左側(外側)と表記し、右側(内側)と表記することがある。
【0013】
本実施例に係る車両構造について説明する前に、まず図1図3に示す車両2の概要について説明する。この車両2の車両ボディ10には、運転席や助手席等の前部座席に対応するフロントドア開口部11と、後部座席に対応するリヤドア開口部12とが形成されている。フロントドア開口部11は、ドアヒンジ(図示省略)を中心に回動可能なフロントドア15により開閉可能に構成され、さらにフロントドア開口部11の下縁部には、図2に示すように車両前後方向に延びる板状のロッカーモール21が設けられている。またフロントドア15の下側には、車両前後方向に延びるフロントドア下モール26が取り付けられている。またリヤドア開口部12は、車両前後方向にスライドするスライドドア20により開閉可能に構成され、このスライドドア20の下部にも、車両前後方向に延びるドア下モール27が取り付けられている。そしてリヤドア開口部12の下縁部には、図2及び図3に示すように、筒状のフレームであるロッカー30が設けられ、さらにロッカー30の下側には可動式の車両用ステップ装置40が配設されている。
【0014】
[車両構造]
図1図3に示す本実施例に係る車両構造は、上述したように、車両ボディ10に設けられたリヤドア開口部12と、リヤドア開口部12を開閉するスライドドア20と、リヤドア開口部12の位置に設置される車両用ステップ装置40とを備えている。この車両用ステップ装置40では、その第一ステップ板41が、図3及び図4に示すように、リヤドア開口部12から左側に突出する使用位置と、閉め状態のスライドドア20よりも右側に位置する格納位置との間で移動可能とされている。
【0015】
そして図4に示す格納位置の車両用ステップ装置40では、その左側(車両外側)が閉め状態のスライドドア20(ドア下モール27)で覆われる。この車両構造では、図5図7を参照して、車両前方からスライドドア20及びリヤドア開口部12を見た場合に、このスライドドア20と車両ボディ10との間に、リヤドア開口部12に通じる隙間部50が形成されている。この種の構成では、車両前方から隙間部50に向かって来る水や雪などの異物が、この隙間部50を通じて車両用ステップ装置40に掛かることは極力回避すべきである。そこで本実施例では、後述する突出部52によって、スライドドア20と車両ボディ10との間の隙間部50に車両前後方向から異物が過度に入り込むことを極力回避することとした。以下、車両構造の各構成について詳述する。
【0016】
[リヤドア開口部(ドア開口部)]
図3に示すリヤドア開口部12は、本発明のドア開口部に相当する部位であり、その下縁部の車両ボディ10には、固定ステップ板12sと、ロッカー30と、アンダーカバー38とが設けられている。ここでロッカー30は、リヤドア開口部12の下縁部を形成し且つ固定ステップ板12sの下方で車両前後方向に延びる筒状のフレームであり、後述する支持ブラケット37を有している。そしてロッカー30は、ロッカーインナー31と、ロッカーアウター330と、ロッカーアウター330の上部左側を覆うサイドアウター35とから構成されている。ロッカーインナー31は、車両前後方向に延びるフレームであって、断面略横向きU字形に形成されて左側が解放されている。このロッカーインナー31の上端位置と下端位置とには、それぞれフランジ部31u,31dが形成され、ロッカーインナー31の上端角部には、フロアパネル16が上から重ねられた状態で溶接等により固定されている。
【0017】
また図3に示すロッカーアウター330は、ロッカーインナー31に対して左側から嵌込まれた板状部材である。このロッカーアウター330は、断面略逆L字形の上部パネル331と、段差状に屈曲した板状の天井パネル332と、断面略横向き逆U字形に形成された下部パネル333とから構成されている。上部パネル331は、上端位置に縦向きフランジ部331uが形成されており、下端位置に横向きフランジ部331yが形成されている。そして上端位置の縦向きフランジ部331uは、ロッカーインナー31(上端位置)のフランジ部31uとサイドアウター35(上端位置)のフランジ部35uとに挟まれた状態で溶接等により接合されている。また接合された各フランジ部35u,331u,31uには、ボディ側ウエザストリップ17が嵌め込まれており、このボディ側ウエザストリップ17にて、後述のスライドドア20と車両ボディ10のリヤドア開口部12間をシールできる。なおボディ側ウエザストリップ17の上部には固定ステップ板12sの左縁が固定されており、この固定ステップ板12sによって、ロッカーインナー31とフロアパネル16の上側が覆われている。また上部パネル331(下端位置)の横向きフランジ部331yには、天井パネル332の外部フランジ部332wが下側から重ねられた状態で溶接等により接合されている。この天井パネル332は、段差状に屈曲しつつ左右に延びるパネルであり、天井パネル332の下面には下部ガイドレール19が取付けられている。そして天井パネル332は、奥端側(右端側)に縦壁部332tが設けられており、この縦壁部332tがロッカーインナー31の縦壁部に溶接等により接合されている。
【0018】
また図3に示す下部パネル333は、断面略横向き逆U字形に形成されており、その左側に、後述する第二ステップ板42設置用の縦向きの取付けフランジ部333wが設けられている。また下部パネル333の右側の上端位置には、縦壁状の上端フランジ部333uが形成されており、下部パネル333の右側の下端位置には、同じく縦壁状の下端フランジ部333fが形成されている。上端フランジ部333uは、天井パネル332の縦壁部332tに重ねられた状態でロッカーインナー31の縦壁部に溶接等により接合されている。そして下部パネル333と天井パネル332の間に空間S1が形成され、この空間S1には、上述の下部ガイドレール19とともに、後述するスライドドア20の駆動装置(図示省略)等が収納される。また下端フランジ部333fは、ロッカーインナー31の下端位置に形成されたフランジ部31dに重ねられて溶接等で接合されている。以後、下部パネル333の下端フランジ部333fとロッカーインナー31のフランジ部31dとをロッカー30の下端フランジ部333f,31dと呼ぶことにする。
【0019】
またロッカー30の下側には支持ブラケット37が固定されており、この支持ブラケット37によって、後述の車両用ステップ装置40の四節リンク機構43が下方から支持されている(四節リンク機構43の連結態様は後述)。そして本実施例の支持ブラケット37は、図11及び図13に示すように二個一組で使用されている。これら各支持ブラケット37は、図3に示すように、ロッカー30の下端フランジ部333f,31dを跨いでこれらの左側と右側とでロッカー30に固定されている。すなわち各支持ブラケット37は、下端フランジ部333f,31dを跨ぐ跨ぎ部37mと、跨ぎ部37mの内側に設けられた内側フランジ部37eとを備えている。そして支持ブラケット37の内側フランジ部37eが、ロッカーインナー31に対して下側からボルト止めされる。また各支持ブラケット37は、図13に示すように各下端フランジ部333f,31dの左側に配置される支持部37sf,37sb(詳細後述)を有し、これら各支持部37sf,37sbの前後両側には、それぞれ外側フランジ部37fが設けられている。そして支持ブラケット37の外側フランジ部37fが、ロッカーアウター330の下部パネル333に対して下側からボルト止めされる。
【0020】
[アンダーカバー]
そして図3及び図4に示すアンダーカバー38は、後述する格納状態の車両用ステップ装置40の下方を覆うように配置された板状部材である。このアンダーカバー38は、リヤドア開口部12のロッカー30下に配設されており、車両ボディ10の一部を構成している。そしてアンダーカバー38は、格納位置の第一ステップ板41の下側に配置されるカバー本体380と、カバー本体380の右縁から上方へ立ち上がる縦壁部381とから断面略横L字形に形成されている。縦壁部381は、ロッカー30のロッカーアウター330の下面に固定されており、上下方向(車両の高さ方向)に延びる下端フランジ部333f,31dと概ね平行に配置されている。この縦壁部381は、格納位置の第一ステップ板41よりも右側に位置し、その適宜の位置には、ロッカー30の支持ブラケット37との干渉を避ける切欠き状又は孔状の部位が形成されている。
【0021】
また図4に示すカバー本体380は、格納位置の第一ステップ板41を下側から覆えるように、縦壁部381から左側に延びており、その下面が車両下面4の一部を構成している。このカバー本体380は、図5及び図7に示すように概ね矩形状をなし、上方及び左方が解放された箱形状に形成されている。またカバー本体380の前部は、後述する閉め状態のスライドドア20よりも車両前方に延長し、フロントドア側のロッカーモール21に連結されている。そしてカバー本体380の車両用ステップ装置40を臨む部分は、図7及び図10に示すように、第一ステップ板41との干渉を避けるように下側に窪んでいる。このカバー本体380の窪み部分DMは、図10に示すように、右側に位置する縦壁部381と、前側に位置する前側縦壁部382と、左側(車両外側)に位置する外側縦壁部383とで囲まれている。前側縦壁部382は、上方視において左右方向に延び且つ左側が車両前方に向けて盛り上がっている。また外側縦壁部383は、前側縦壁部382から概ね直線的に車両後方に延びている。この外側縦壁部383の後端部(E)は、後述する閉め状態のスライドドア20のドア下モール27の前端(フロント被覆部271)に対してわずかに後方に突出している。なお図7に示すカバー本体380の窪み部分DMでは、格納位置の第一ステップ板41の直下に位置する部分(段差部DMM)が更に一段下側に凹んでいる。この段差部DMMは、図3及び図4に示すように後述するスライドドア20のドア下モール27の下方に位置している。
【0022】
[ガイド壁]
また図8を参照して、アンダーカバー38のカバー本体380の上面には、上方へ立ち上がるガイド壁39が設けられている。このガイド壁39は、例えばカバー本体380の上面を部分的に上方に盛り上がらせることで形成することができる。そしてガイド壁39は、後述する車両用ステップ装置40の四節リンク機構43を囲むように形成されているとともに、車両前方から後方に向かう(後述の隙間部50から離れる)に従って次第に左側(車両外側)に向かうように構成されている。すなわちガイド壁39は、アンダーカバー38の上面の前部で、四節リンク機構43の前側を囲むように左右方向に延びたのちに、その左側が次第に後方に向かって湾曲している。つづいてガイド壁39は、四節リンク機構43の左側を囲むように前後方向に延びているとともに、その途中には、後方に向かうにつれて次第に左側に傾斜する排出用ガイド壁390が一体に設けられている。
【0023】
[スライドドア]
図1図3に示すスライドドア20は、中空閉断面状の部材であり、連結機構の一部(ブラケット45b)と、後述するドア下モール27とを有している。ここでスライドドア20は、リヤドア開口部12を被覆可能な外形寸法を有し、ドアアウタパネル22とドアインナパネル23とが互いの周縁部分で接合されて構成されている。さらにドアアウタパネル22の左下部には、車両前後方向に延びる外装材24が設けられている。この外装材24の下端部は、左側に張り出しており、その下方に、後述の各ステップ板41,42及びブラケット45bを配置可能なスペースが設けられている。またドアインナパネル23の周縁近傍には、リヤドア開口部12の周縁に当接可能なドア側ウエザストリップ23wが設けられている。
【0024】
また図4に示すドアインナパネル23の上部位置と高さ方向中央位置と下部位置にはそれぞれガイドローラーユニットが設けられている(図4では、便宜上、下部ガイドローラーユニット25のみ図示する)。例えばドアインナパネル23の下部には下部ガイドローラーユニット25が設けられており、この下部ガイドローラーユニット25は、ドア側ウエザストリップ23wよりも高い位置に設けられている。そして下部ガイドローラーユニット25には、縦向きのローラ部材(符号省略)が回転可能に軸支されており、このローラ部材が、ロッカー30の空間S1内に配置されている下部ガイドレール19に転動可能な状態で嵌め込まれている。なお図示しない上部位置と中央位置のガイドローラーユニットのローラ部材も、図1に示す車両ボディ10の上部ガイドレール(図示省略)と中央部ガイドレール(図示省略)とに転動可能な状態で嵌め込まれている。
【0025】
ここで図3に示す下部ガイドレール19(及び上部ガイドレールと中央部ガイドレール)は、スライドドア20が図14に示す移動軌跡Do,Dsに沿って移動できるように平面形状が設定されている。このためスライドドア20が全閉位置から半開位置まで移動する際には、スライドドア20は移動軌跡Doに沿って左側に移動しつつ車両後方に移動するようになる。そしてスライドドア20が半開位置から全開位置まで移動する際は、スライドドア20は移動軌跡Dsに沿って車両後方に移動するようになる。
【0026】
[ドア下モール]
図4及び図5に示すドア下モール27は、スライドドア20に沿って前後方向に延びる装飾部材であり、スライドドア20の外装材24の下部に取付けられている。このドア下モール27は、図4に示すように外装材24の下端部から下方に突出するサイド被覆部270を有している。このサイド被覆部270の下端部は、右側(車両内側)に向けて屈曲しているとともに、格納位置の車両用ステップ装置40の下方に位置している。そして閉め状態のスライドドア20においては、このドア下モール27のサイド被覆部270が、格納位置の車両用ステップ装置40を左側(車両外側)から覆った状態となる。また図5及び図9に示すサイド被覆部270の前側には、このサイド被覆部270の前縁から車両前方を臨むように曲げられているフロント被覆部271が設けられている。このフロント被覆部271は、後方に向かうにつれて次第に下方に傾く傾斜面となっており、このフロント被覆部271の下側には、上方視で概ね三角形状の底被覆部272が設けられている。またフロント被覆部271の右縁271aは、本発明のスライドドアの縁に相当し、上下方向に直線的に延びている。そしてフロント被覆部271の右縁271aは、図10に示すように、リヤドア開口部12のアンダーカバー38(外側縦壁部383)に対して左側に離間した状態で左右に並んで配置されている。
【0027】
[隙間部]
そして図5及び図6に示す車両構造では、車両前方からスライドドア20及びリヤドア開口部12を見た場合に、閉め状態のスライドドア20と車両ボディ10との間に隙間部50が形成されている。すなわち車両構造では、図10に示すスライドドア20のドア下モール27(フロント被覆部271)が、上述したように、車両ボディ10をなすアンダーカバー38の外側縦壁部383に対して左側(車両外側)に離間して配置されている。このためフロント被覆部271と外側縦壁部383との間には、概ね車両上下方向に延びる隙間部50が形成される。この隙間部50は、車両下面4側に(例えばカバー本体380に至るように)形成されており、上方から下方に向かうにつれて次第に後方に傾斜している。こうして本実施例の車両構造では、車両前方を臨むように形成された隙間部50が、その後方に位置するリヤドア開口部12に通じている。そしてリヤドア開口部12に位置するアンダーカバー38の上面が、車両下面4側に形成された隙間部50を通じて車両外に連通している。なお隙間部50の下端部が後述する車両用ステップ装置(例えば各ステップ板)の高さ位置又はそれよりも下方に形成されている場合には、この隙間部50が車両下面側に形成されているとみなすことができる。
【0028】
[突出部]
図5及び図6に示す突出部52は、車両前方からスライドドア20及びリヤドア開口部12を見た場合に、隙間部50に対して少なくとも部分的に重なるように構成された部位である。この突出部52は、右方が解放された角筒状に形成されており、左側(車両外側)を臨む左ガイド面53と、前側を臨む前ガイド面55と、下側を臨む下ガイド面56と、上側を臨む上ガイド面(図示省略)とを有している。なお突出部52は、図10に示すように、左ガイド面53の裏面(右面)に突設された複数のリブLBによって剛性が確保されている。そして本実施例の突出部52は、車両ボディ10をなすアンダーカバー38の外側縦壁部383に配設されており、この外側縦壁部383から左側(車両外側)に向けて突出している。また左ガイド面53は、図5に示すように、フロントドア15のロッカーモール21に対して概ね面一となるように配置されて車両後方に延びている。
【0029】
[ガイド部]
そして図5及び図6に示す左ガイド面53の後縁には、左側(車両外側)に張り出す左ガイド部54が設けられている。ここで図9に示す突出部52及び左ガイド部54の上下の長さ寸法L1は特に限定しないが、少なくとも隙間部50の後方に位置する車両用ステップ装置に重なる(部分的に重なる)寸法であることが望ましい。例えば本実施例の左ガイド部54は、車両前後方向から見た場合に、隙間部50の延びる車両上下方向に沿うように、上方から下方に向かうにつれて次第に後方に傾斜して延在しており、隙間部50の概ね全長を網羅している。そして左ガイド部54は、図10に示すように、後方の隙間部50に向かうにつれて次第に左側に向かうテーパ形状に形成されている。この突出部52及び左ガイド部54の左右の長さ寸法(突出寸法L2)は、後述するように空気流AFに乗った異物を隙間部50に対してその左側に逸らせられるように設定される。ここで突出部52及び左ガイド部54の突出寸法L2の設定に際しては、左ガイド部54の外面に沿うように延びる仮想線VLを想定する。そして仮想線VLの後端が、隙間部50の左端と同位置又はそれよりも左側(車両外側)に位置するように、突出部52及び左ガイド部54の突出寸法L2を設定することができる。例えば本実施例の突出部52及び左ガイド部54の突出寸法L2は、車両前方から見て隙間部50に完全に重なる(被覆する)寸法に設定されて、仮想線VLの後端が隙間部50の左側に位置している。なお異物の過度の入り込みを規制できるならば、突出部52及び左ガイド部54の突出寸法L2を、隙間部50に部分的に重なるように短く設定して、隙間部50を左ガイド部54の左側から若干露出させることもできる。このような場合においても、仮想線VLの後端が隙間部50の左端と同位置又はそれよりも左側に位置していることが望ましい。
【0030】
なお本実施例の突出部52では、図5に示す前ガイド面55が、後方に向かうにつれて次第に下方に向かう傾斜面となっており、その後端には、車両前後方向に延びる下ガイド面56がつながっている。この下ガイド面56の後縁にも、下方(車両外方)に張り出す下ガイド部57が設けられている。そして下ガイド部57は、下ガイド面56の後縁に沿うように左右方向に延びているとともに、後方の隙間部50に向かうにつれて次第に下方(車両外側)に向かうテーパ形状に形成されている。さらに下ガイド部57と上述の左ガイド部54とは、概ね逆L字をなすように一つなぎとなって形成されている。
【0031】
[車両用ステップ装置]
図1図4に示す車両用ステップ装置40は、乗員の昇降動作を支援するための装置であり、第一ステップ板41と、第二ステップ板42と、四節リンク機構43(支持機構)と、連結機構の一部(レール部46)とを備えている。本実施例では、後述する四節リンク機構43が、第一ステップ板41とともに、各支持ブラケット37に支持されてロッカー30の下側に設置されている。そして後述する第二ステップ板42は、第一ステップ板41の上側に位置するようにロッカー30側に設置されている。なお両ステップ板41,42の地上からの高さ位置(地上高)は、乗員の乗降動作を考慮して必要以上に高すぎないことが望ましい。ここでロッカー30の地上高は、地上の障害物などを考慮して適度な高さ位置に設定されている。そこで本実施例では、第一ステップ板41を、下端フランジ部333f,31dの左側(車両外側)に配置し、さらに下端フランジ部333f,31dの下端位置(H1)以上の高さ位置に配置している。このように第一ステップ板41をロッカー30の下側に設置することで、第一ステップ板41の地上高が高くなりすぎるといった事態を極力回避しつつ、その地上高を適正値に設定できる。
【0032】
[第一ステップ板]
図11図13に示す第一ステップ板41は、乗員の乗降の際に踏み面となる板状部材であり、後述の四節リンク機構43(支持機構)にて、ロッカー30に対して概ね平行に支持されている。そして第一ステップ板41は、前後に長尺な帯板状に形成されており、踏み面となるべき第一上面部41aを有している。この第一上面部41aは、上方視で概ね矩形状をなし、複数の滑止部41Xと、複数の案内部41Yとが上方に向けて突設されている。各滑止部41Xは、前後方向に延びる縦板状の部位であり、いずれの滑止部41Xも概ね同形同寸とされている。そして第一上面部41aには、複数の滑止部41X(各図では三つ)が左右に列をなして設けられており、隣り合う滑止部41Xの列同士は、前後方向に適宜の間隔をあけて配置されている。
【0033】
そして図11及び図12に示す各案内部41Yは、後述する第一ステップ板41の位置変位方向である左右方向に延びる縦板状の部位であり、いずれの案内部41Yも概ね同形同寸とされている。これら各案内部41Yは、隣り合う滑止部41Xの列の間にそれぞれ配置されており、本実施例の第一上面部41aでは、前後方向において各案内部41Yがバランスよく配置された状態となっている。そして各案内部41Yは、各滑止部41Xの列を横断するように延びているとともに、各滑止部41Xを乗り越えるように上下の寸法が大きくなっている。すなわち図12を参照して、各案内部41Yの右側の上端面部分は、右端から左に向かうにつれて次第に上方に傾斜しており、最も右側に配置する滑止部41Xを乗り越えるような内側テーパ面Y1となっている。さらに内側テーパ面Y1の頂点から左側の上端面部分は、残りの滑止部41Xの上方に配置されているとともに、左端に向かうにつれて次第に緩やかに下方に傾斜する外側テーパ面Y2となっている。そして各案内部41Yの上端面(Y1,Y2)には、後述する第二ステップ板42の左縁42dが接しており、この第二ステップ板42は、各案内部41Yの上端面(Y1,Y2)に沿って左右に相対移動することが可能となっている。
【0034】
また図11に示す第一上面部41aには、その周縁をなす部分として、左右に延びている短尺な前縁部41b及び後縁部41cと、前後に延びている長尺な左縁部41d及び右縁部41eとが設けられている。前縁部41bは、概ね左右に直線的に延び、後縁部41cは、後方に向かうにつれて次第に左方に向けて傾斜している。また左縁部41dは、第一ステップ板41の左側の縁部分であり、概ね前後に直線的に延びている。そして右縁部41eは、第一ステップ板41の右側の縁部分である。
【0035】
この第一ステップ板41の右縁部41eには、図13に示すように、一般縁部位411と、凹部位412(離間部位413)とが設けられている。一般縁部位411は、凹部位412を除く右縁部41eをなしている縁部分であり、左縁部41dと概ね並行となるように前後に直線的に延びている。また凹部位412は、第一ステップ板41を上方視で矩形状に切欠くことで形成されている部位である。この凹部位412は、後述する格納位置の第一ステップ板41を基準として、前側の支持ブラケット37(前側支持部37sf)と対応する位置に設けられている。そして凹部位412は、一般縁部位411に比して左側に凹んだ状態となっており、この凹部位412の底縁には、右縁部41eと概ね平行な離間部位413が設けられている。そして凹部位412では、上方視において踏み面となるべき板部分が存在せず、後述するように離間部位413とロッカー30との間に比較的大きな隙(非ステップ領域60)が生じることがある。
【0036】
[四節リンク機構]
図11及び図13に示す四節リンク機構43は、第一ステップ板41の左側(車両外側)への突出量を調整可能な状態で第一ステップ板41をロッカー30に対して支持することができる。すなわち四節リンク機構43は、ロッカー30に対して第一ステップ板41を格納位置と使用位置間で移動可能に支持しており、第一ステップ板41の突出量をその位置変位によって調整できる。この四節リンク機構43は、前支持リンク43f及び後支持リンク43bを備えている。これら前支持リンク43fと後支持リンク43bとは、等しい長さで形成された板状部材であり、後述するように第一ステップ板41とロッカー30とにそれぞれ軸連結されている。
【0037】
そして図11及び図13に示す前支持リンク43fの基端部と後支持リンク43bの基端部とは、それぞれ対応する支持ブラケット37を介してロッカー30側に軸連結されている。ここで各支持リンク43f,43bの軸連結の態様は概ね同一であるため、以下に、専ら前支持リンク43fを一例にその詳細を説明する。この前支持リンク43fの基端部は、側面視でハット断面形状を有する前側の支持ブラケット37に軸連結される。また前側の支持ブラケット37には、ロッカー30の下面(下部パネル333)に対して下方に突出している前側支持部37sfが設けられている。そして前支持リンク43fの基端部は、前側支持部37sfに上から重ねられた状態とされて、前側の回転中心軸43cにより前側支持部37sfに水平回動可能な状態で軸連結している。こうして前支持リンク43fは、下方に突出している前側支持部37sfに軸連結されて、第一ステップ板41の下方に配置された状態となっている。そして前支持リンク43fの先端部は、第一ステップ板41の前部の下面側に先端連結軸43xによって水平回動可能な状態で軸連結されている。また後支持リンク43bの基端部も、後側の支持ブラケット37の後側支持部37sbに軸連結されている。すなわち後支持リンク43bの基端部も後側支持部37sbに上から重ねられた状態とされて、後側の回転中心軸43eにより後側支持部37sbに水平回動可能な状態で軸連結している。そして後支持リンク43bの先端部は、第一ステップ板41の後部の下面側に先端連結軸43yによって水平回動可能な状態で軸連結されている。
【0038】
[四節リンク機構による第一ステップ板の位置変位]
ここで図14を参照して、第一ステップ板41に連結された前後の先端連結軸43x,43y間の距離は、前後の支持部37sf,37sbに連結された回転中心軸43c,43e間の距離と等しい値に設定されている。また前支持リンク43fと後支持リンク43bとは等しい寸法で形成されている。このため四節リンク機構43の前支持リンク43fと後支持リンク43bとが水平回動することで、第一ステップ板41は、平面視においてロッカー30と平行に保持された状態で円弧軌跡Sに沿って移動するようになる。そして両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心にロッカー30とほぼ平行な位置(右回動限位置)まで水平回動する(図14の二点破線部分を参照)。このように両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心に右側に回動することで、第一ステップ板41は、図14の二点破線で示すようにロッカー30の下側に位置する格納位置に保持される。また両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心にロッカー30とほぼ直角な位置(左回動限位置)まで水平回動する(図14の実線部分を参照)。このように両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心に左側に回動することで、第一ステップ板41は、図14の実線で示すようにロッカー30の下側から左側に突出して使用位置に保持される。
【0039】
[第二ステップ板]
図11図13に示す第二ステップ板42は、第一ステップ板41と同様に乗員の乗降の際に踏み面となる板状部材であり、第一ステップ板41の上側に配置されるようにロッカー30側に配設されている。この第二ステップ板42には、断面視略逆L字状となるように、固定板部42xがヒンジ部42yを介して連結されている。固定板部42xは、前後に長尺な縦壁状に形成されており、下部パネル333の取付けフランジ部333wに締結等の手法で固定されている。そして固定板部42xの下縁は、第一ステップ板41の上側に配置されているとともに、ヒンジ部42yを介して第二ステップ板42が連結されている。このヒンジ部42yは、固定板部42xの下縁と第二ステップ板42の右部分(右縁42e)とを連結する蝶番状の部位である。そして第二ステップ板42の左部分(左縁42d)側は、ヒンジ部42yの前後に延びる軸Aを中心として固定板部42xに対して上下に回動可能な状態となっている。
【0040】
そして図11図13に示す第二ステップ板42は、ヒンジ部42yから左側に突出しているとともに、第一ステップ板41の各案内部41Yに下支えされて同板と概ね平行に配置されている。この第二ステップ板42は、前後に長尺な帯板状に形成されており、踏み面となるべき第二上面部42aを有している。この第二上面部42aは、上方視で概ね矩形状をなし、使用位置における第一上面部41aの凹部位412(後述の非ステップ領域60)を被覆可能な前後左右の寸法を有している。例えば本実施例の第二上面部42aの前後の寸法は、第一上面部41aの前後の寸法と概ね一致し、また第二上面部42aの左右の寸法は、凹部位412の左右の寸法以上に設定されている。なお第二ステップ板42の左右の寸法は、図4に示す閉じ状態のスライドドア20とロッカー30の間に配置可能なように第一上面部41aよりも小さくされている。
【0041】
また図2及び図12を参照して、第二上面部42aには、複数の上側滑止部42Xが左右に列をなして設けられており、隣り合う上側滑止部42Xの列同士は、前後方向に適宜の間隔をあけて配置されている。そして図11を参照して、第二上面部42aにも、その周縁をなす部分として、左右に延びている短尺な前縁42b及び後縁42cと、前後に延びている長尺な左縁42d及び右縁42eとが設けられている(図11では、便宜上、上側滑止部を省略している)。前縁42bは、前方に向かうにつれて次第に右側に向けて湾曲しており、後縁42cは、概ね左右に直線的に延びている。また左縁42dと右縁42eとは、概ね前後に直線的に延びており互いに平行な状態となっている。そして左縁42dは、図12に示すように第二上面部42aに対して下方に屈曲しており、この左縁42dが、第一ステップ板41の各案内部41Yの上端面(Y1,Y2)に当接している。
【0042】
[連結機構]
図2図4に示す連結機構45は、第一ステップ板41とスライドドア20とを連結する機構であり、スライドドア20側のブラケット45bと、第一ステップ板41側のレール部46とで構成されている。ここでブラケット45bは、上下に長い帯板状に形成されており、スライドドア20の前端位置でドアアウタパネル22とドアインナパネル23との下部に固定されている。そしてブラケット45bの下部は、図3に示すように下方に向かうにつれて左方に傾斜したのち、第一ステップ板41の左端からその下側に直角に折り曲げられてほぼ水平に保持されている。また水平に保持されたブラケット45bの下端部に転動ローラ45rが水平に設けられている。この転動ローラ45rは、第一ステップ板41の下面に形成された後述のレール部46に転動可能な状態で嵌合している。
【0043】
また図3に示す第一ステップ板41のレール部46は、断面形状が逆U字形に形成されており、転動ローラ45rが下方から嵌合する構成である。すなわち第一ステップ板41とスライドドア20とは、連結機構45のブラケット45b、転動ローラ45r及びレール部46を介して連結されている。そしてレール部46は、第一ステップ板41の左端側に形成されて、スライドドア20の外装材24の下側且つ右側に配置されている。このレール部46は、図13及び図14に示すように、前端折曲部46aと直線部46bとから構成されており、直線部46bが第一ステップ板41の下面の左端に沿って前後方向に延びるように形成されている。またレール部46の前端折曲部46aは、直線部46bに対して右側に所定角度で折り曲げられている。そして図14を参照して、レール部46の前端折曲部46aは、スライドドア20が全閉位置から開方向に移動を開始するときの移動軌跡Doに沿うように形成されている。またレール部46の直線部46bは移動軌跡Doとは交差し、スライドドア20の半開位置から全開位置までの移動軌跡Dsとは平行になるように形成されている。
【0044】
[格納位置の車両用ステップ装置]
図4に示すようにスライドドア20が全閉位置にある状態では、この閉め状態のスライドドア20の右側(車両内側)に格納位置の車両用ステップ装置40が配置されている。そして第一ステップ板41及び四節リンク機構43等の機能部材は、リヤドア開口部12のロッカー30とアンダーカバー38の間に配置され、さらにスライドドア20のドア下モール27によって左側(車両外側)が覆われている。
【0045】
ここで格納位置における車両用ステップ装置40の機能部材同士の位置関係を説明する。四節リンク機構43の前支持リンク43fと後支持リンク43bとは、図14の二点破線部分を参照して、各支持部37sf,37sbの回転中心軸43c,43eを中心にロッカー30とほぼ平行な位置(右回動限位置)まで水平回動している。このため格納位置の第一ステップ板41は、図4に示すように四節リンク機構43とともにロッカー30の下方に配置されることとなる。また第一ステップ板41の左縁部41dは、第二ステップ板42の左縁42dに対して上下方向に概ね一致する位置に配置した状態となる。このため第一ステップ板41のほぼ全幅が、ロッカー30の下部パネル333及び第二ステップ板42と、アンダーカバー38との間に収まり良く格納された状態となる。
【0046】
そして図5図7に示す車両構造では、車両前方からスライドドア20及びリヤドア開口部12を見た場合に、閉め状態のスライドドア20と車両ボディ10との間に、リヤドア開口部12に通じる隙間部50が形成されている。この隙間部50は、概ね車両上下方向に延びて車両下面4側に形成されている。この種の構成では、車両前方から隙間部50に向かって来る水や雪などの異物が、この隙間部50に入り込んで車両用ステップ装置40に掛かることは極力回避すべきである。このため車両構造では、車両前方からスライドドア20及びリヤドア開口部12を見た場合に、隙間部50に対して少なくとも部分的に重なるように構成された突出部52が設けられている。そして本実施例では、車両前後方向から隙間部50に向かって来た異物を、車両外側に突出する突出部52にて遮ることとしている。そこで以下に、車両2の走行時を基準として、突出部52の働きをより具体的に説明する。
【0047】
[突出部(ガイド部)の働き]
図7及び図10を参照して、車両2の走行時においては、その前方から後方に向かう空気流AFが発生し、この空気流AFに乗った雨や雪などの異物が、車両前方を臨む隙間部50に向かって来る。そこで車両構造では、上述したように、隙間部50に対して少なくとも部分的に重なるように構成された突出部52が、アンダーカバー38に設けられて隙間部50の車両前方位置に配置されている。このような構成によると、空気流AFに乗った異物は、図10に示すように、突出部52の左ガイド面53に沿って後方に流れ、左ガイド面53の後端に設けられた左ガイド部54に到達する。そして空気流AFに乗った異物は、左ガイド部54に沿って左側(車両外側)にジャンプするように導かれることで、隙間部50から次第に左側に逸れていく。このように空気流AFの異物を突出部52の左ガイド部54にて車両外側に導くことで、この空気流AFに乗った異物が過度に隙間部50に入り込まないように遮ることができる。特に本実施例の車両2では、図7及び図10を参照して、フロントドア15のフロントドア下モール26とロッカーモール21の間の狭小な通路70で空気流AFの流速が高まり、相対的に多量の異物が隙間部50に向かって来ることが想定される。このような場合にも、空気流AFに乗った異物を、ロッカーモール21と面一の左ガイド面53にて左ガイド部54にスムーズに案内したのち、この左ガイド部54によって左側に導くことが可能となる。そして図9に示すように、隙間部50の延びる方向に沿って延在する突出部52にて、隙間部50の広範囲にわたって過度の異物の入り込みを回避することが可能となる。さらに図5を参照して、本実施例の突出部52によると、空気流に乗った異物を、その前ガイド面55から下ガイド面56に沿わせて後方に流し、さらに下ガイド部57によって下方(車両外側)に導くこともできる。
【0048】
[ガイド壁の働き]
ところで上述の車両構造では、図8に示すように、若干の異物Xが隙間部50に入り込んでリヤドア開口部12に侵入することが想定される。そこでこのような場合には、若干の異物Xを、アンダーカバー38の上面に設けたガイド壁39で受けつつ後方に流し、さらに排出用ガイド壁390によって左側(車両外側)に導くこととしている。こうして若干の異物Xが隙間部50に入り込んだとしても、この異物Xをガイド壁39及び排出用ガイド壁390によって左側(車両外側)に排出することで、アンダーカバー38の上面に多量の異物Xが堆積するといった事態を極力回避することができる。またアンダーカバー38上の異物Xは、四節リンク機構43を囲うように設けられたガイド壁39で受けられるため、この異物Xが四節リンク機構43に侵入し難くなる。
【0049】
以上説明した通り本実施例では、車両前後方向から隙間部50に向かって来る異物を、隙間部50に重なるように構成された突出部52にて遮ることが可能となり、過度の異物が隙間部50に入り込み難くなる。また本実施例では、突出部52を、隙間部50の形成位置に応じてその車両前方位置に配置したことで、過度の異物が隙間部50により入り込み難くなる。また本実施例では、隙間部50の延びる方向に沿って延在する突出部52によって、過度の異物が隙間部50にさらに入り込み難くなる。また本実施例では、車両前後方向から隙間部50に向かって来る異物を、車両外側に向かう突出部52の左ガイド部54等によって車両外側に導くことが可能となる。このため本実施例によれば、スライドドア20と車両ボディ10との間の隙間部50に車両前後方向から異物が過度に入り込むことを極力回避することができる。さらに本実施例では、隙間部50を通じてリヤドア開口部12に入り込んだ異物を、アンダーカバー38に形成されたガイド壁39及び排出用ガイド壁390で受けて車両外側に導くことが可能となる。そして車両構造では、閉め状態のスライドドア20で車両用ステップ装置40を覆うことで、優れた見栄えを確保することができる。さらに車両構造では、車両用ステップ装置40に水や雪などの異物が掛かり難くなるため、その優れた作動性と乗降性の確保に資する構成となる。
【0050】
[使用位置の車両用ステップ装置]
つぎに車両用ステップ装置40を使用位置に移動させる際の挙動を説明する。図13及び図14を参照して、スライドドア20が全閉位置から開方向(各図の後方)に移動を開始する。そうするとブラケット45bの転動ローラ45rが、レール部46の前端折曲部46aの前端部から前端折曲部46aに沿って左後方向に移動する。ここでレール部46の前端折曲部46aは、スライドドア20が全閉位置から開方向に移動を開始するときの移動軌跡Doに沿うように形成されている。このため転動ローラ45rが前端折曲部46aを転動しても、スライドドア20の移動力が転動ローラ45rを介して第一ステップ板41のレール部46に加わらない。すなわちスライドドア20が全閉位置から開方向に移動する際には、第一ステップ板41は移動することがなく、格納位置に保持されている。そしてスライドドア20の開方向の移動が継続されると、スライドドア20側の転動ローラ45rがレール部46の直線部46bに到達する。このレール部46の直線部46bは、スライドドア20が全閉位置から開方向に移動を開始するときの移動軌跡Doとは交差している。このためスライドドア20側の転動ローラ45rが直線部46bに到達すると、スライドドア20の左向きの移動力が転動ローラ45rを介してレール部46の直線部46bに加わり、第一ステップ板41が左側に押圧される。これにより四節リンク機構43の前支持リンク43fと後支持リンク43bとが、対応する支持部37sf,37sbの回転中心軸43c,43eを中心に左回動し、第一ステップ板41がロッカー30と平行な状態で左側に水平移動する。そして転動ローラ45rは、スライドドア20の開方向(後方向)の移動に合わせてレール部46の直線部46b内を後方に移動する。
【0051】
そしてスライドドア20が半開位置まで移動する過程で、四節リンク機構43の両支持リンク43f,43bが、図13及び図14に示すように左回動限位置まで回動して、第一ステップ板41が使用位置まで水平移動する。こうしてスライドドア20が半開位置から全開位置まで移動する際には、スライドドア20の移動軌跡Dsがレール部46の直線部46bと平行になるため、転動ローラ45rがレール部46の直線部46b内を後方に移動しても、第一ステップ板41は使用位置に保持される(図2及び図3参照)。なおスライドドア20が全開位置から全閉位置まで閉じられる際には、上記した動作と反対の動作で、第一ステップ板41は格納位置まで戻される。
【0052】
[第一ステップ板と第二ステップ板の相対移動]
ところで図4及び図12を参照して、第一ステップ板41は、格納位置から使用位置に(右から左に)水平移動する際に、ロッカー30側に設置された第二ステップ板42に対して相対移動していく。この位置変位時の第一ステップ板41は、第一上面部41aの各案内部41Yを第二ステップ板42に接した状態として、第二ステップ板42に対して相対移動することができる。すなわち第二ステップ板42の左縁42dは、第一ステップ板41の位置変位によって各案内部41Yの左縁から右縁へと相対移動していく。このとき第二ステップ板42の左縁42dが各案内部41Yの外側テーパ面Y2に沿って次第に上方に押し上げられながら相対移動することにより、第一上面部41aの各滑止部41Xを乗り越えながら移動していくことができる。そして第二ステップ板42の左縁42dが、各案内部41Yの右端の内側テーパ面Y1に到達して下降していくことにより、第二ステップ板42が、使用位置の第一ステップ板41と概ね平行な状態に復帰することとなる。こうして本実施例では、第一ステップ板41を、各滑止部41Xに極力邪魔されることなく、第二ステップ板42に対して相対移動させていくことができる。また第二ステップ板42の左縁42dは、ヒンジ部42yを基点に上下に回動可能であるため、この第二ステップ板42を、各案内部41Yの上端面(Y1,Y2)に沿ってスムーズに上下動させることができる。
【0053】
[使用位置の各ステップ板(非ステップ領域の形成)]
そして図2を参照して、第一ステップ板41が使用位置に変位した際には、この第一ステップ板41がロッカー30の左側(車両外側)に向けて大きく突出した状態となる。この状態の第一ステップ板41では、図11図13を参照して、凹部位412がロッカー30の左側に露出することにより、左右方向において凹部位412の離間部位413とロッカー30との間に相対的に大きな隙が設けられた状態となる。そして離間部位413とロッカー30との大きな隙は、上下方向において踏み面となる部分がない非ステップ領域60となっている。こうして本実施例では、第一ステップ板41を大きく突出させることができるのであるが、この種の構成では、非ステップ領域60が形成されたとしても優れた乗降性能を確保すべきである。
【0054】
そこで本実施例の第二ステップ板42は、図11図13に示すように非ステップ領域60を上下方向から覆うようにロッカー30に配置されている。すなわち第二ステップ板42は、第一ステップ板41の離間部位413とロッカー30との間にかけ渡された状態とされて、非ステップ領域60を上側から覆った状態となっている。こうして本実施例では、第二ステップ板42が、使用位置の離間部位413とロッカー30との間に形成された非ステップ領域60を覆うように配置されているため、優れた乗降性能の確保に資する構成となっている。さらに第二ステップ板42は、非ステップ領域60を上側から覆うように配置されるため、この第二ステップ板42の第二上面部42aを、第一ステップ板41の第一上面部41aと同様に踏み面としてより適切に活用することができる。そして本実施例では、第一ステップ板41を、図12に示すようにロッカー30側の第二ステップ板42よりも左側に突出させて、第一上面部41aの右縁部41e側に第二上面部42aの左縁42dを配置している。このため第一上面部41aと第二上面部42aとを概ね一続きの踏み面として使用でき、当該踏み面となる両上面部41a,42aの左右の寸法L3を大きくとることが可能となっている。
【0055】
本実施形態の車両構造は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、隙間部50及び突出部52の構成を例示したが、これら各部の構成を限定する趣旨ではない。例えば隙間部は、車両後方を臨むように形成されていてもよく、この場合には、車両のバック走行(後進)時等を考慮して、突出部が隙間部の車両後方位置に設けられる。また隙間部は、車両上下方向と車幅方向の少なくとも一方の方向(車両前後方向と直交する向き)に延びておればよく、直線状や傾斜状や湾曲状や屈曲状に形成されていてもよい。そして突出部は、隙間部の形状や寸法や延びる方向に合わせて形成され、異物を遮れるように、隙間部に対して少なくとも部分的に重なるように構成されておればよい。またガイド部は、左ガイド面の適宜の位置を車両外側に盛り上がらせることで形成でき、左ガイド部に固定された別体の板状又は柱状の部材にて形成することもできる。また突出部では、例えば図10に示す左ガイド面全体が、後方に向かうにつれて次第に左側(車両外側)に向かう傾斜面や湾曲面や階段状に形成されていてもよく、この場合には突出部自体(左ガイド面全体)が左ガイド部を構成する。また突出部は、必ずしもアンダーカバーに取付ける必要はなく、例えばアンダーカバーを省略した場合には、車両ボディ側の部材やフロントドア側の部材の適宜の位置に取付けることができる。またアンダーカバーを省略した場合には、閉め状態のフロントドアの車両内側に位置する車両ボディで車両下面が構成される。
【0056】
またアンダーカバー38には、各種形状のガイド壁(及び排出用ガイド壁)を複数又は単数設けることができ、必要に応じてガイド壁を省略することもできる。例えばガイド壁を、隙間部と四節リンク機構の間に設け、さらに車両外側に向かうにつれて次第に隙間部から離れるように曲げ形成することで、ガイド壁全体に排出ガイド壁としての機能を持たせることができる。またアンダーカバーに、四節リンク機構の周りに位置する溝状の部位を設け、この溝状の部位の四節リンク機構側の内面をガイド壁とすることもできる。
【0057】
またドア開口部(12)やスライドドア20や車両用ステップ装置40の構成も適宜変更可能である。例えば本実施形態では、第一ステップ板の支持機構として四節リンク機構を使用し、スライドドアが開方向に移動する力で第一ステップ板を格納位置から使用位置まで移動させる例を示した。この四節リンク機構の代わりに車両ボディ側の支持レールと第一ステップ板側の摺動子とを使用する構成も可能である。また第一ステップ板を、スライドドアの開閉動作とは無関係に、電動又は手動で位置変位させることもできる。また必要に応じて第二ステップ板の配置位置や形状を変更することができ、第二ステップ板を四節リンク機構に取付けてもよく、また第二ステップ板を省略することも可能である。またスライドドアでは、ドア下モールを省略することができ、この場合には、閉め状態のスライドドア自体(例えば外装材)で車両用ステップ装置の車両外側を覆うことができる。
【符号の説明】
【0058】
2 車両
4 車両下面
10 車両ボディ
11 フロントドア開口部
12 リヤドア開口部(本発明のドア開口部)
12s 固定ステップ板
15 フロントドア
16 フロアパネル
17 ボディ側ウエザストリップ
19 下部ガイドレール
20 スライドドア
21 ロッカーモール
22 ドアアウタパネル
23 ドアインナパネル
23w ドア側ウエザストリップ
24 外装材
25 下部ガイドローラーユニット
26 フロントドア下モール
27 ドア下モール
270 サイド被覆部
271 フロント被覆部
271a (フロント被覆部の)右縁
272 底被覆部
30 ロッカー
31 ロッカーインナー
31u,31d (ロッカーインナーの)フランジ部
35 サイドアウター
35u (サイドアウターの)フランジ部
37 支持ブラケット
37f 外側フランジ部
37sf 前側支持部
37sb 後側支持部
37e 内側フランジ部
37m 跨ぎ部
330 ロッカーアウター
331 上部パネル
331u (上部パネルの)縦向きフランジ部
331y (上部パネルの)横向きフランジ部
332 天井パネル
332w 外部フランジ部
332t 縦壁部
333 下部パネル
333w 取付けフランジ部
333u 上端フランジ部
333f 下端フランジ部
38 アンダーカバー
380 カバー本体
381 縦壁部
382 前側縦壁部
383 外側縦壁部
39 ガイド壁
390 排出用ガイド壁
DM (アンダーカバーの)窪み部分
DMM (アンダーカバーの)段差部
40 車両用ステップ装置
41 第一ステップ板
41a 第一上面部
41b 前縁部
41c 後縁部
41d 左縁部
41e 右縁部
411 一般縁部位
412 凹部位
413 離間部位
41X 滑止部
41Y 案内部
Y1 内側テーパ面
Y2 外側テーパ面
42 第二ステップ板
42x 固定板部
42y ヒンジ部
42a 第二上面部
42b 前縁
42c 後縁
42d 左縁
42e 右縁
42X 上側滑止部
43 四節リンク機構
43f 前支持リンク
43b 後支持リンク
43c,43e 回転中心軸
43x,43y 先端連結軸
45 連結機構
45b ブラケット
45r 転動ローラ
46 レール部
46a 前端折曲部
46b 直線部
50 隙間部
52 突出部
53 左ガイド面
54 左ガイド部(本発明のガイド部)
55 前ガイド面
56 下ガイド面
57 下ガイド部
60 非ステップ領域
70 通路
AF 空気流
X 異物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14