(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報通信方法
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20240109BHJP
H04M 1/72412 20210101ALI20240109BHJP
【FI】
H04M1/00 V
H04M1/72412
(21)【出願番号】P 2021196203
(22)【出願日】2021-12-02
【審査請求日】2022-04-04
(31)【優先権主張番号】P 2021041138
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】中村 文宣
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-049973(JP,A)
【文献】特開2017-174455(JP,A)
【文献】特開2012-060494(JP,A)
【文献】特開2017-021445(JP,A)
【文献】国際公開第2014/136564(WO,A1)
【文献】特開2017-050810(JP,A)
【文献】国際公開第2012/172970(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第104052833(CN,A)
【文献】特開2002-223475(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
3/048-3/04895
H04M1/00
1/24-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキスト、画像、及び音声の少なくとも一つを含むメッセージ情報を外部から受信可能であり、外部の電子機器と通信する通信部と、
自機に関して、少なくとも画像を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記動作判定の結果に基づいて、前記通信部を介して前記外部の電子機器へ送信する情報の形式を切り替えることが可能であり、前記所定のプログラムが動作している状態では、前記メッセージ情報を前記外部の電子機器に前記通信部を介して送信し、前記所定のプログラムが動作していない状態では、前記メッセージ情報を受信したことを示す着信通知情報を前記外部の電子機器に前記通信部を介して送信する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記外部の電子機器へ送信する情報は、前記所定のプログラムとは異なる第2のプログラムによって取得又は生成されたものである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2のプログラムは、メールアプリ又はメッセンジャーアプリである、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
画像を表示可能な表示部を備え、
前記制御部は、
前記表示部の画面が占有されている場合に、前記所定のプログラムが動作していると判定する
ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定のプログラムは、アプリケーションソフトウェア又はアプリケーションソフトウェア起動中動作である、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定のプログラムは、ドローンを操縦するためのプログラムである
ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置のコンピュータに、
テキスト、画像、及び音声の少なくとも一つを含むメッセージ情報を外部から受信可能であり、外部の電子機器と通信する通信機能と、
自機に関して、少なくとも画像を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御機能と、を実行させ、
前記制御機能は、前記動作判定の結果に基づいて、前記通信機能によって前記外部の電子機器へ送信する情報の形式を切り替えることが可能であり、前記所定のプログラムが動作している状態では、前記メッセージ情報を前記外部の電子機器に送信し、前記所定のプログラムが動作していない状態では、前記メッセージ情報を受信したことを示す着信通知情報を前記外部の電子機器に送信する制御を行う
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報通信方法であって、
テキスト、画像、及び音声の少なくとも一つを含むメッセージ情報を外部から受信し、外部の電子機器と通信する通信ステップと、
自機に関して、少なくとも画像を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御ステップと、を含み、
制御ステップでは、前記動作判定の結果に基づいて、前記通信ステップにて前記外部の電子機器へ送信する情報の形式を切り替えることが可能であり、前記所定のプログラムが動作している状態では、前記メッセージ情報を前記外部の電子機器に送信し、前記所定のプログラムが動作していない状態では、前記メッセージ情報を受信したことを示す着信通知情報を前記外部の電子機器に送信する制御を行う
ことを特徴とする情報通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び情報通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話等の情報処理装置が受信した情報を、ユーザが装着するスマートウォッチ等の電子機器に転送する技術が知られている。この種の技術が記載されているものとして特許文献1がある。
【0003】
特許文献1は、携帯電話機がデータ等を受信した時、近距離通信を介して、データ転送の要否判定を腕時計から行うことが可能で、転送を行う場合に腕時計が有するLCD(画面)でデータ表示可能な構成に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、腕時計に表示するデータが受信通知のみで、携帯電話において所定のプログラムが動作して表示画面が占有されている場合、スマートウォッチ側に携帯電話がメッセージを受信したことを通知したとしても、メッセージの内容を確認するためには、携帯電話で所定のプログラムの動作を一時停止させる等の必要がある。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、プログラムの動作状況に応じた通知内容を決定できる情報処理装置、プログラム及び情報通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
テキスト、画像、及び音声の少なくとも一つを含むメッセージ情報を外部から受信可能であり、外部の電子機器と通信する通信部と、
自機に関して、少なくとも画像を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記動作判定の結果に基づいて、前記通信部を介して前記外部の電子機器へ送信する情報の形式を切り替えることが可能であり、前記所定のプログラムが動作している状態では、前記メッセージ情報を前記外部の電子機器に前記通信部を介して送信し、前記所定のプログラムが動作していない状態では、前記メッセージ情報を受信したことを示す着信通知情報を前記外部の電子機器に前記通信部を介して送信する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プログラムの動作状況に応じた通知内容を決定できる情報処理装置、プログラム及び情報通信方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係るユーザ端末とウェアラブル端末とが適用される情報通信システムの模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るユーザ端末のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能的構成の一部を示す機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るウェアラブル端末のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るウェアラブル端末の機能的構成の一部を示す機能ブロック図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るユーザ端末及びウェアラブル端末による通信処理を説明する模式図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るユーザ端末による通信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態に係るユーザ端末による通信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施形態に係るウェアラブル端末による通信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】変形例に係るユーザ端末とウェアラブル端末とが適用される情報通信システムの模式図である。
【
図11】変形例に係るユーザ端末による表示モード切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図12】変形例に係るユーザ端末による着信通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図13】変形例に係るウェアラブル端末による着信通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
<情報通信システム>
情報通信システムSの概要について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30及びウェアラブル端末60が適用される情報通信システムSの模式図である。なお、ここでいうシステムは、複数の装置や複数の手段等により構成される全体的な装置を意味するものとする。また、ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯可能なコンピュータである。ウェアラブル端末60は、例えば、スマートウォッチ等の装着型情報処理装置である。
【0012】
本実施形態の情報通信システムSは、通信処理を行うユーザ端末30及びウェアラブル端末60によって実現される。ユーザ端末30は、インターネット等のネットワーク1を介して外部の電子機器からメール等のテキスト情報を受信可能である。また、ユーザ端末30は、ウェアラブル端末60とペアリングを行って近距離通信を介して各種の情報の送受信を行う。
【0013】
<ユーザ端末>
次に、ユーザ端末30の一例について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0014】
ユーザ端末30は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、バス42と、入出力インターフェース43と、入力部34と、出力部35と、記憶部36と、通信部37と、GNSS部38と、加速度センサ39と、バッテリ41と、近距離通信部45と、を備えるコンピュータである。
【0015】
CPU31、ROM32及びRAM33は、バス42を介して相互に接続されている。CPU31は、ROM32に記録されているプログラム又はRAM33にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0016】
バス42は入出力インターフェース43にも接続されている。入出力インターフェース43には、入力部34と、出力部35と、記憶部36と、通信部37と、GNSS部38と、加速度センサ39と、バッテリ41と、近距離通信部45と、が接続されている。
【0017】
入力部34及び出力部35は、有線又は無線により電気的に入出力インターフェース43に接続されるユーザインターフェースである。入力部34は例えばキーボードやマウス等によって構成され、出力部35は、画像を表示するディスプレイや音声を拡声するスピーカ等によって構成される。なお、出力部35及び入力部34は、タッチパネルのように表示機能と入力機能が一体的な構成であってもよい。
【0018】
記憶部36は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリで構成され、ユーザ端末30の種々のデータを保存する装置である。
【0019】
通信部37は、CPU31が、インターネット等のネットワークを介して他のコンピュータとの間で通信を行う装置である。
【0020】
GNSS部38は、位置情報を取得するための測位情報取得部である。GNSSは、Global Navigation Satellite Systemの略称であり、GNSS部38はGPS等の衛星測位システムを利用する。GNSS部38は、アンテナを含み、複数の測位衛星から送信される測位衛星信号に基づいて測位を行って自身の位置を特定する。
【0021】
加速度センサ39は、任意の方向の移動と加速度を検出する装置である。例えば、加速度センサ39は、静電容量型或いはピエゾ抵抗素子型の3軸センサであり、3軸方向のそれぞれに生じる加速度を検出する。
【0022】
バッテリ41は、ユーザ端末30に電力を供給する。例えば、バッテリ41はリチウムイオン電池によって構成される。
【0023】
近距離通信部45は、ウェアラブル端末60と通信を行う装置である。近距離通信部45は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)やWi-Fi(Wireless Fidelity)の通信規格に基づいた通信方式でウェアラブル端末60と通信を行う。
【0024】
次に、ユーザ端末30の機能的構成について説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30の機能的構成のうち、通信処理を行うための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0025】
ユーザ端末30の各種の制御を行う制御部50は、演算処理を実行するCPU31によって実現される。
【0026】
本実施形態の制御部50は、通信処理部(通信処理機能)51と、出力処理部(出力処理機能)52と、入力処理部(入力処理機能)53と、状態判定部(状態判定機能)54と、を有する。
【0027】
通信処理部51は、通信部37を介して外部の機器と通信するための処理を実行し、近距離通信部45を介してウェアラブル端末60と各種の情報をやり取りする処理を実行する。
【0028】
出力処理部52は、ユーザ端末30の出力部35に画像を表示するための処理を実行する。例えば、出力処理部52は、後述する入力処理部53により入力されたテキスト情報を出力部35に表示する処理を実行する。
【0029】
入力処理部53は、ユーザによる入力部34の操作を受け付ける処理を実行する。例えば、入力処理部53は、ユーザが入力したテキスト情報を受け付ける処理を実行する。
【0030】
状態判定部54は、制御部50によって動作しているプログラムの状態を判定する処理を実行する。また、状態判定部54は、外部からメッセージを受信したことを示す着信通知情報を出力部35に表示させる画像に反映する処理を行う。着信通知情報は、例えばメッセージの題名や本文の一部が表示されたポップアップ表示である。状態判定部54は、通信処理部51が通信部37を介して外部よりメッセージ情報を受信した場合に、メッセージ情報からメッセージの題名や本文の一部を抽出し、着信通知情報を生成する。状態判定部54は、生成した着信通知情報を出力処理部52に指令して出力部35に表示させる画像に反映させる。この処理について後述する。
【0031】
<ウェアラブル端末>
次に、ウェアラブル端末60の一例について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係るウェアラブル端末60のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0032】
本実施形態のウェアラブル端末60は、CPU61と、ROM62と、RAM63と、入力部64と、出力部65と、記憶部66と、通信部67と、GNSS部68と、加速度センサ69と、生体センサ70と、バッテリ71と、バス72と、入出力インターフェース73と、近距離通信部75と、を備えるコンピュータである。なお、既に説明した構成と共通又は同様の構成については同じ名称をつけて詳細な説明を省略する場合がある。
【0033】
ユーザ端末30が備えていない構成である生体センサ70について説明する。生体センサ70は、ユーザの生体情報を取得する生体情報取得装置である。生体情報は、ユーザの脈拍やウェアラブル端末60がユーザの皮膚に接触しているか否か等の情報である。
【0034】
本実施形態の生体センサ70は、ウェアラブル端末60の裏面(ユーザに接触する面)側に配置される。生体センサ70は、例えば、光学式のものや電流に基づく電流検知式のものが用いられる。光学式の場合、生体センサ70は、ユーザの皮膚に光を照射し、その反射光を測定すること等により、ユーザの生体情報を検出する。電流検知式の場合、生体センサ70は、ユーザの皮膚の微弱電流を直接検出することによって生体情報を取得したり、微弱な電流を皮膚に流して心拍を計測する生体インピーダンス法等を利用して生体情報を取得したりする。
【0035】
次に、ウェアラブル端末60の機能的構成について説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るウェアラブル端末60の機能的構成の一部を示す機能ブロック図である。
【0036】
ウェアラブル端末60の各種の制御を行う制御部80は、演算処理を実行するCPU61によって実現される。本実施形態の制御部80は、通信処理部(通信処理機能)81と、出力処理部(出力処理機能)82と、入力処理部(入力処理機能)83と、位置情報取得部(位置情報取得機能)84と、生体情報取得部(生体情報取得機能)85と、状態判定部(状態判定機能)86と、を有する。
【0037】
通信処理部81は、通信部67を介して外部の機器と各種の情報をやり取りする処理を実行し、近距離通信部75を介してユーザ端末30と各種の情報をやり取りする処理を実行する。
【0038】
出力処理部82は、ウェアラブル端末60の出力部65に画像を表示するための処理を実行する。例えば、出力処理部82は、ユーザ端末30から取得した情報を表示したり、後述する生体情報取得部85が取得した情報を表示したりする処理を実行する。
【0039】
入力処理部83は、ユーザによる入力部64の操作を受け付ける処理を実行する。例えば、入力処理部83は、出力部65に表示された情報に基づいて表示する情報を切り替える処理等を実行する。
【0040】
位置情報取得部84は、GNSS部68が検出する測位信号に基づいてウェアラブル端末60の現在位置を示す第2位置情報を取得する処理を実行する。
【0041】
生体情報取得部85は、生体センサ70から取得する信号に基づいてユーザの脈拍を示す情報や、ユーザがウェアラブル端末60を身に着けているか否かを示す情報等の生体情報を取得する。
【0042】
状態判定部86は、ユーザ端末30の状態判定部54による、制御部50によって動作しているプログラムの状態を判定する情報を取得する処理を実行する。また、状態判定部86は、ユーザ端末30から受信した着信通知情報を出力部65に表示させる画像に反映する処理を行う。例えば、状態判定部86は、通信処理部81が通信部67を介してユーザ端末30より着信通知情報を受信した場合に、着信通知情報を出力処理部82に指令して出力部65に表示させる画像に反映させる。この処理について後述する。
【0043】
<通信処理の例>
次に、本発明を適用した通信処理の一例について説明する。本実施形態では、状態判定部54は、自機の状態に応じてウェアラブル端末60への送信情報の形式を切り替えるために、所定のプログラムの動作の有無を判定する。送信情報は所定のプログラムとは異なる第2のプログラムによって取得、又は生成されたものである。第2のプログラムとは、例えば、Eメールを管理するメールアプリやメッセンジャーアプリ等である。所定のプログラムは、判定基準として記憶部36に予め記憶される。
【0044】
所定のプログラムの例について説明する。所定のプログラムは、例えばアプリケーションソフトウェア(以下単に「アプリ」と記述)でもよいし、アプリ起動時の所定の状態であってもよい。言い換えると、アプリ起動中の一部の動作(プログラム)であっても良い。例えば、アプリ起動中に出力部35にアプリの内容が全画面表示されるプログラムを所定のプログラムとしてもよい。また、所定のプログラムは、アプリとは異なる自機で実行されるプログラムであってもよい。例えば、出力部35の画面がカメラ画像や動画によって占有された状態を表示面積に基づいて判定するプログラムを所定のプログラムとしてもよい。
【0045】
次に、所定のプログラムの一例について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30とウェアラブル端末60による通信処理を説明する模式図である。
図6に示す例では、ドローン90の操縦用のアプリケーションソフトウェアである操縦アプリが、所定のプログラムとして設定されている。
【0046】
ドローン90は、不図示の近距離通信部を有する。ドローン90は、当該近距離通信部を介してユーザ端末30と近距離通信可能である。また、ウェアラブル端末60は、ユーザの腕に装着されている。また、ユーザ端末30は、ユーザによる保持されている。更に、ユーザ端末30には、上述の操縦アプリがインストールされている。
【0047】
操縦アプリが起動すると、出力処理部52は、出力部35にドローン90のコントローラ表示を表示させる。ユーザは、コントローラ表示をタッチすることで近距離通信を介してドローン90を操縦する。操縦アプリ起動中、出力部35の画面は、ドローン90のコントローラ表示により占有されている。
【0048】
以上の状況において、スマートフォンとしてのユーザ端末30とスマートウォッチ(SW端末)としてのウェアラブル端末60との通信処理について、
図7~9に示されるフローチャートを用いて説明する。この通信処理は、ユーザ端末30とウェアラブル端末60とがペアリングを行うことにより開始される。
図7~8は、
図3の機能的構成を有するユーザ端末30が実行する通信処理の流れを説明するフローチャートである。
図9は、
図5の機能的構成を有するウェアラブル端末60が実行する通信処理の流れを説明するフローチャートである。
【0049】
まずは、ユーザ端末30の処理について説明する。
図7に示すように、状態判定部54は、制御部50による操縦アプリの動作の有無の判定を行う(ステップS10)。操縦アプリの動作が確認できた場合(ステップS10:Yes)、状態判定部54は、操縦アプリが開始されたという通知(以下、アプリ開始通知)をウェアラブル端末60に対して通信処理部51に送信させる(ステップS11)。次に、状態判定部54は、通信処理部51が外部の機器からメッセージを受信しているか否かを判定する(ステップS12)。
【0050】
通信処理部51が外部の機器からメッセージを受信していた場合(ステップS12:Yes)、状態判定部54は、通信処理部51に外部の機器からメッセージを受信したことを示す着信通知情報(以下単に「通知テキスト情報」とも称する)を生成しウェアラブル端末60に送信させる(ステップS13)。次に、状態判定部54は、受信したメッセージの内容を示す情報(以下単に「内容テキスト情報」と称する)をウェアラブル端末60に送信し(ステップS14)、状態判定部54は、処理をステップS12に推移させる。
【0051】
一方、通信処理部51が外部の機器からメッセージを受信していない場合(ステップS12:No)、状態判定部54は、操縦アプリの動作が終了しているか否かを判定する(ステップS15)。操縦アプリの動作が終了していない場合(ステップS15:No)、状態判定部54は、処理をステップS12へ移行させる。操縦アプリの動作が終了している場合(ステップS15:Yes)、通信処理部51は、ウェアラブル端末60に操縦アプリが終了したという通知(以下、アプリ終了通知)を送信して(ステップS16)、状態判定部54は、通信処理を終了させる。
【0052】
次に、ステップS10で操縦アプリの動作の確認ができない場合について説明する。ステップS10で操縦アプリの動作の確認ができない場合(ステップS10:No)、状態判定部54は、処理をステップS22へ移行する。引き続き、
図8に示すように状態判定部54は、通信処理部51が外部の機器からメッセージを受信しているか否かを判定する(ステップS22)。通信処理部51が外部の機器からメッセージを受信していた場合(ステップS22:Yes)、状態判定部54は、通信処理部51にウェアラブル端末60へ通知テキスト情報を送信させて(ステップS23)、処理をステップS22へ移行する。通信処理部51が外部の機器からメッセージを受信していない場合(ステップS22:No)、状態判定部54は、通信処理を終了させる。
【0053】
次に、ウェアラブル端末60の処理について説明する。
図9に示すように、通信処理部81が、アプリ開始通知を受信した場合(ステップS30:Yes)、出力処理部82は、全文受信待ち受けモードに移行する(ステップS31)。出力処理部82が当該モード実行中の場合、通信処理部81が、ユーザ端末30からの内容テキスト情報を受信した時に、出力部65に対して画面に内容テキスト情報を表示させる処理が可能である。
【0054】
次に、状態判定部86は、通信処理部81が通知テキスト情報を受信したか判定する(ステップS32)。通信処理部81が通知テキスト情報を受信した場合(ステップS32:Yes)、出力処理部82は、受信したメッセージの着信通知と、受信したメッセージの内容を表示させるか否かの選択画面と、を出力部65に表示させる(ステップS33)。なお、表示される選択画面は、ユーザがタッチすることで選択内容を入力することができる入力部64でもある。
【0055】
全文メッセージを表示させない場合(ステップS34:No)、状態判定部86は、処理をステップS32へ移行させる。全文メッセージを表示させる場合(ステップS34:Yes)、出力処理部82は、出力部65にメッセージの内容を表示させて(ステップS35)、状態判定部86は、処理をステップS32へ移行させる。
【0056】
一方、通信処理部81が通知テキスト情報を受信していない場合(ステップS32:No)、状態判定部86は、アプリ終了通知の受信の有無を判定する(ステップS36)。アプリ終了通知の受信がない場合(ステップS36:No)、状態判定部86は、処理をステップS32に移行する。アプリ終了通知の受信があった場合(ステップS36:Yes)、出力処理部82は、全文持ち受けモードを終了し(ステップS37)、状態判定部86は、通信処理を終了させる。
【0057】
以上のように構成されるユーザ端末30は、ウェアラブル端末60と通信する通信部37と、自機に関して、画像又は音声を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御部50と、を備え、制御部50は、動作判定の結果に基づいて、通信部37を介してウェアラブル端末60へ送信する情報の形式を切り替える又は前記ウェアラブル端末60への情報の送信を停止する。また、送信する情報は、所定のプログラムとは異なる第2のプログラムによって取得、又は生成されたものである。
【0058】
これにより、プログラムの動作状況に応じた通知内容を決定できる。また、プログラムの動作状況に応じた通知内容を外部の電子機器に送信できる。
【0059】
また、本実施形態に係るユーザ端末30において、通信処理部51は、テキスト、画像、及び音声の少なくとも何れか一つを含むメッセージ情報を外部から受信可能であり、制御部50は、所定のプログラムが動作している状態では、メッセージ情報をウェアラブル端末60に通信処理部51を介して送信し、所定のプログラムが動作していない状態では、メッセージ情報を受信したことを示す着信通知情報をウェアラブル端末60に通信処理部51を介して送信する。
【0060】
これにより、ユーザ端末30において所定のプログラムが動作して表示画面が占有されている状態で、テキスト及び画像の少なくとも何れか一方を含むメッセージを外部から受信した時に、ユーザは、ユーザ端末30において所定のプログラムを動作させたまま、ウェアラブル端末60で当該メッセージを確認できる。また、所定のプログラムが動作していない状態で、当該メッセージを受信した時は、ウェアラブル端末60に送信する情報をメッセージではなく着信通知にすることができ、より電力消費を抑制できる。
【0061】
また、本実施形態に係るユーザ端末30は、画像を表示可能な出力部35を備え、制御部50は、出力部35の画面が占有されている場合に、所定のプログラムが動作していると判定する。
【0062】
これにより、本実施形態に係るユーザ端末30では、制御部50において動作しているプログラムが、画面を占有するようなプログラムであるか否かが判定できる。
【0063】
また、本実施形態に係るユーザ端末30において、所定のプログラムはドローン90を操縦するためのプログラムである。
【0064】
これにより、本実施形態に係るユーザ端末30では、ドローン90を操縦するプログラムが動作中の状態で、メッセージを外部から受信した時に、ユーザはドローン90を操縦するプログラムを動作させたまま、ウェアラブル端末60で当該メッセージを確認できる。
【0065】
また、本実施形態に係るウェアラブル端末60は、ユーザ端末30と通信する通信処理部81と、画像を表示する出力部65と、ユーザ端末30から通信部67を介して受信した表示情報を出力部65に表示する処理を実行する制御部80と、を備え、制御部80は、ユーザ端末30で所定のプログラムが動作していることを示す動作情報を受信した場合は、当該動作情報に基づいて表示する情報の形式を切り替える。
【0066】
これにより、ユーザ端末30において所定のプログラムが動作して表示画面が占有されている場合でも、所定のプログラムの動作を一時停止させずに、受信したメッセージをより容易に確認できる。
【0067】
なお、本実施形態では、ユーザ端末30における通信処理部51からウェアラブル端末60に通知テキスト情報と内容テキスト情報とを送信した上で、ウェアラブル端末60における出力処理部82が出力部65に全文表示を行うか否かの切り替えを行っているが、ユーザ端末30における通信処理部51からウェアラブル端末60に送信するタイミングで、内容テキスト情報を送信するか否かの切り替えを行うようにしてもよい。
【0068】
また、本実施形態では、ユーザ端末30がドローン90の操縦アプリ動作中にメッセージを受信した場合に、ウェアラブル端末60では、受信したメッセージの全文を表示させるか否かの判断を行っていたが、表示させるメッセージは全文ではなく一部であってもよい。また、本実施形態では、ユーザ端末30がドローン90の操縦アプリ動作中にメッセージを受信した場合に、ウェアラブル端末60では、受信したメッセージの全文を表示させるか否かの判断を行っていたが、判断をせずにそのまま表示させる処理を行ってもよい。
【0069】
また、本実施形態では、ユーザ端末30がドローン90の操縦アプリ動作中にメッセージを受信した場合に、ユーザ端末30では、通信処理部51からウェアラブル端末60に通知テキスト情報を送信しつつ、内容テキスト情報を送信しているが、内容テキスト情報を送信しなくても良い。また、ユーザ端末30がドローン90の操縦アプリ動作中にメッセージを受信した場合に、ユーザ端末30は、通信処理部51からウェアラブル端末60に通知テキスト情報を送信せずに内容テキスト情報のみを送信してもよい。また、本実施形態では、ユーザ端末30がドローン90の操縦アプリ動作中にメッセージを受信した場合に、ウェアラブル端末60では、通知テキスト情報を表示させつつ、全文表示を行うか否かの切り替えを行っているが、通知テキスト情報を表示させずに、全文表示を行うか否かの切り替えのみを行わせてもよい。
【0070】
また、本実施形態では、受信したメッセージはテキストであったが、図形や音声データ等のテキスト以外の情報であってもよい。例えば、ユーザ端末30は、音声データを受信した時にユーザ端末30で音楽等の別の音声データを出力している場合、受信した音声データをウェアラブル端末60に転送して、ウェアラブル端末60で音声データを出力させることができる。この場合、所定のプログラムは、音楽等を再生するアプリでも良いし、アプリ起動中に出力部35に音声を出力させるプログラムでも良い。また、本実施形態では、ドローン90の操縦アプリ動作中の場合について説明していたが、ユーザ端末30の画面の一部又は全てを占有するようなアプリ、例えば通話アプリや動画撮影アプリや動画再生アプリやゲームアプリにも本発明を適用可能である。
【0071】
<変形例>
上述の実施形態では、ユーザ端末30は、ユーザ端末30の画面の一部又は全てを占有するようなアプリが動作中にメッセージを受信した場合、ウェアラブル端末60に着信通知情報としての通知テキスト情報を表示させていたが、更に、ユーザ端末30には、画面にメッセージの着信通知を表示させない着信通知の非表示モードが設定可能である。
【0072】
図10は、変形例に係るユーザ端末30とウェアラブル端末60とが適用される情報通信システムSの模式図である。変形例に係る情報通信システムSは、通信処理を行うユーザ端末30、ウェアラブル端末60、プロジェクタ100及びスクリーン101を含む。プロジェクタ100は、ユーザ端末30とペアリングを行って近距離通信を介してユーザ端末30から受信した画像をスクリーン101に投影することができる装置である。
【0073】
なお、プロジェクタ100とユーザ端末30との間の通信方法は、近距離通信に限らず、例えばLAN又はインターネット等の情報通信ネットワークを介した通信方法でも良い。また、変形例に係るユーザ端末30、ウェアラブル端末60のハードウェア構成及び機能的構成は、第1の実施形態と同様の構成の為、同じ名称をつけて詳細な説明を省略する。
【0074】
図10に示す例では、ユーザ端末30に表示されるプレゼンテーションアプリと同一の内容がプロジェクタ100によってスクリーン101に投影される。従って、プレゼンテーション中にユーザ端末30がメッセージを受信した場合は、出力部35の画面にメッセージの題名や本文の一部が表示された着信通知が表示されることになる。
【0075】
即ち、着信通知がユーザ端末30のプロジェクタ投影アプリの動作によりプロジェクタ100を介してスクリーン101にも投影される。このため、プレゼンテーションを受ける第三者もスクリーン101に投影された着信通知を介して当該情報を閲覧できてしまい、意図しない情報を開示してしまうおそれがある。そこで、変形例に係るユーザ端末30は、プロジェクタ投影アプリによる投影が行われている場合に着信通知の表示モードを非表示モードに切り替える表示モード切替処理を行う機能を有する。ユーザ端末30は、プロジェクタ投影アプリによる投影が行われている時に意図せずメッセージを受信した場合でも、非表示モード設定のため着信通知を出力部35の画面には表示されない。即ち、当該メッセージの着信通知は、プロジェクタ100からスクリーン101に投影されない。
【0076】
また、ユーザ端末30は、ウェアラブル端末60に当該メッセージの着信通知を送信する着信通知処理を実行し、ウェアラブル端末60は、送信された着信通知情報に基づいて着信通知を画面に表示する着信通知処理を行い、ユーザに着信通知を行うことができる。
【0077】
次に、本実施形態に係るユーザ端末30が実行する表示モード切替処理について、
図11を用いて説明する。
図11は、変形例に係るユーザ端末30による表示モード切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示モード切替処理は、入力処理部53が入力部34へ入力されたプロジェクタ投影アプリの開始操作を受け付けたタイミングで開始される。
【0078】
まず、状態判定部54は、プロジェクタ投影アプリが投影動作を開始したか否かを確認する(ステップS40)。プロジェクタ投影アプリが投影動作を開始した場合(ステップS40:YES)、状態判定部54は、メッセージ着信非表示モードをONに設定する(ステップS41)。次に、状態判定部54は、プロジェクタ投影アプリが投影を終了したか否かを確認する(ステップS42)。
【0079】
プロジェクタ投影アプリが投影を終了した場合(ステップS42:YES)、状態判定部54は、メッセージ着信非表示モードをOFFに設定する(ステップS43)。次に、状態判定部54は、プロジェクタ投影アプリが終了したか否かを確認する(ステップS44)。プロジェクタ投影アプリが終了していない場合(ステップS44:NO)、状態判定部54は、処理をステップS40まで移行させる。一方、プロジェクタ投影アプリが終了している場合(ステップS44:YES)、状態判定部54は、処理を終了させる。
【0080】
次に、本実施形態に係るユーザ端末30が実行する着信通知処理について、
図12を用いて説明する。
図12は、変形例に係るユーザ端末30による着信通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。着信通知処理は、ユーザ端末30が着信可能な状態となったタイミングで開始される。ユーザ端末30が着信可能な状態となるタイミングの一例としては、ユーザ端末30の電源が入るタイミングである。
【0081】
まず、状態判定部54は、メッセージを受信したか否かを確認する(ステップS50)。次に、状態判定部54は、メッセージの着信通知の非表示モードのON、OFFについて確認する(ステップS51)。メッセージの着信通知の非表示モードがONの場合(ステップS51:YES)、状態判定部54は、処理をステップS53に移行させる。
【0082】
一方、メッセージの着信通知の非表示モードがOFFの場合(ステップS51:NO)、状態判定部54は、出力処理部52に指令して出力部35の画面に着信通知を表示させる(ステップS52)。次に、状態判定部54は、通信処理部51に指令して通信部37を介してスマートウォッチ(SW端末)としてのウェアラブル端末60に着信通知情報を送信させる(ステップS53)。
【0083】
次に、状態判定部54は、ユーザ端末30が着信可能な状態か否かを確認する(ステップS54)。着信可能ではない状態の一例としては、ユーザ端末30の電源が切れている状態である。ユーザ端末30が着信可能な状態の場合(ステップS54:YES)、状態判定部54は、処理をステップS50へ移行させる。一方、ユーザ端末30が着信可能な状態ではない場合(ステップS54:NO)、状態判定部54は、処理を終了させる。
【0084】
なお、変形例に係る状態判定部54による着信処理は、上述の例に限らない。例えば、状態判定部54は、ユーザ端末30が非表示モードのときは、ユーザ端末30の出力部35の画面にメールの本文は表示されないため、ウェアラブル端末60にメールの全文のメッセージとして内容テキスト情報を送信しても良い。なお、出力部35の画面に着信が来たことを通知する着信通知情報はプロジェクタ100に投影されるが、メールの本文は表示されない。また、状態判定部54は、ユーザ端末30が非表示モードでないときは、ユーザ端末30の出力部35の画面に内容テキスト情報を表示させ、ウェアラブル端末60には、メッセージ全文を送らず、送信する情報をメッセージの着信通知情報のみに限定しても良い。
【0085】
また、変形例に係る状態判定部54は、ユーザ端末30が非表示モードのときは、ウェアラブル端末60に着信通知情報を送信しても良い。また、状態判定部54は、ユーザ端末30が非表示モードでないときは、ウェアラブル端末60に着信通知情報を送信しなくても良い。言い換えると、状態判定部54は、プロジェクタ投影アプリが動作していない状態では、ウェアラブル端末60への情報の送信を停止しても良い。
【0086】
次に、本実施形態に係るウェアラブル端末60が実行する着信通知処理について、
図13を用いて説明する。
図13は、変形例に係るユーザ端末30による着信通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。着信通知処理は、ウェアラブル端末60がユーザ端末30とペアリングしたタイミングで開始される。
【0087】
まず、状態判定部86は、通信処理部81が近距離通信部75を介してユーザ端末30から着信通知情報を受信したか否かを確認する(ステップS60)。通信処理部81が着信通知情報を受信していない場合(ステップS60:NO)、状態判定部86は、処理をステップS62に移行させる。一方、通信処理部81が着信通知情報を受信している場合(ステップS60:YES)、状態判定部86は、出力処理部82に指令して出力部65の画面に着信通知を表示させる(ステップS61)。
【0088】
次に、状態判定部86は、通信処理部81がユーザ端末30とのペアリングの処理を行っているか否かを確認する(ステップS62)。通信処理部81がユーザ端末30とのペアリングの処理を行っている場合(ステップS62:YES)、状態判定部86は、処理をステップS60に移行させる。一方、通信処理部81がユーザ端末30とのペアリングの処理を行っていない場合(ステップS62:NO)、状態判定部86は、処理を終了させる。
【0089】
以上のように構成される変形例に係るユーザ端末30では、制御部50は、所定のプログラムが動作をしていない状態では、ウェアラブル端末60への情報の送信を停止する。
【0090】
これにより、本実施形態に係るユーザ端末30では、所定のプログラムが動作していない時に通信部37による情報の送信動作自体を停止させ、ウェアラブル端末60への送受信等の余分な情報のやり取りを省略できる。
【0091】
また、変形例に係るユーザ端末30は、画像を表示可能な出力部35を備え、所定のプログラムは、出力部35の画面に表示する画像を、外部のプロジェクタ100に表示させる処理を行うプロジェクタ投影アプリである。
【0092】
これにより、本実施形態に係るユーザ端末30では、プロジェクタ投影アプリが動作中の状態で、メッセージを外部から受信した時に、ユーザはプロジェクタ投影アプリを動作させたまま、ウェアラブル端末60で当該メッセージを確認したり、またプロジェクタ投影アプリが動作中の時に情報の送信動作自体が停止され、プロジェクタ100により意図せず情報が投影されることを抑制したりすることができる。
【0093】
また、制御部50は、プロジェクタ投影アプリが動作している状態では、メッセージを受信したことを示す着信通知情報を出力部35に表示させる画像に反映させず、プロジェクタ投影アプリが動作していない状態では、着信通知情報を出力部35に表示させる画像に反映させる。
【0094】
これにより、本実施形態に係るユーザ端末30では、プロジェクタ投影アプリが動作中の状態で、メッセージを外部から受信した時に、プロジェクタにより投影された映像等により第三者に意図せず着信したメッセージを見られることを抑制できる。
【0095】
なお、本変形例では、プロジェクタ投影アプリ実行時に、非表示モードに切り替える表示モード切替処理を行っていたが、これに限らず、オンライン会議アプリ等の画面を第三者と共有するアプリ実行時に、非表示モードに切り替える表示モード切替処理を行っても良い。
【0096】
以上、本発明に係る一実施形態及び変形例について説明した。本発明は、この実施形態や変形例に限定されるものではない。上記実施形態と変形例のそれぞれを組み合わせてもよいし、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0097】
上述のフローチャートを参照して説明した各ステップの処理は、一部を省略したり、ステップを適宜追加したり、条件を組み合わせてもよい。
【0098】
また、本実施形態における機能的構成は、演算処理を実行するプロセッサによって実現され、本実施形態に用いることが可能なプロセッサには、シングルプロセッサ、マルチプロセッサ及びマルチコアプロセッサ等の各種処理装置単体によって構成されるものの他、これら各種処理装置と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field‐ProgrammableGate Array)等の処理回路とが組み合わせられたものを含む。
【0099】
そして、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、上記実施形態や変形例で示した機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に上記実施形態や変形例限定されない。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0100】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0101】
また、プログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される場合だけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成してもよい。また、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0102】
また、上記実施形態及び変形例で示したハードウェア構成は、あくまで一例であり、特にこの構成に限定されるわけではない。シングルプロセッサ、マルチプロセッサ及びマルチコアプロセッサ等の各種処理装置単体によって構成されるものの他、これら各種処理装置と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field‐Programmable Gate Array)等の処理回路とが組み合わせられたものをプロセッサとして機能的構成を実現するものとして採用してもよい。
【0103】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
外部の電子機器と通信する通信部と、
自機に関して、画像又は音声を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記動作判定の結果に基づいて、前記通信部を介して前記電子機器へ送信する情報の形式を切り替える又は前記電子機器への情報の送信を停止することを特徴とする情報処理装置。
[付記2]
前記情報は、前記所定のプログラムとは異なる第2のプログラムによって取得、又は生成されたものであることを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
[付記3]
前記通信部は、テキスト、画像、及び音声の少なくとも何れか一つを含むメッセージ情報を外部から受信可能であり、
前記制御部は、
前記所定のプログラムが動作している状態では、前記メッセージ情報を前記電子機器に前記通信部を介して送信し、
前記所定のプログラムが動作していない状態では、前記メッセージ情報を受信したことを示す着信通知情報を前記電子機器に前記通信部を介して送信することを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理装置。
[付記4]
画像を表示可能な表示部を備え、
前記制御部は、
前記表示部の画面が占有されている場合に、前記所定のプログラムが動作していると判定することを特徴とする付記1から3の何れかに記載の情報処理装置。
[付記5]
前記所定のプログラムは、ドローンを操縦するためのプログラムであることを特徴とする付記1から4の何れかに記載の情報処理装置。
[付記6]
前記制御部は、前記所定のプログラムが動作していない状態では、前記電子機器への情報の送信を停止することを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理装置。
[付記7]
画像を表示可能な表示部を備え、
前記所定のプログラムは、前記表示部の画面に表示する画像を、外部の表示装置に表示させる処理を行うプログラムであることを特徴とする付記1から6の何れかに記載の情報処理装置。
[付記8]
前記制御部は、
前記所定のプログラムが動作している状態では、テキスト、画像、及び音声の少なくとも何れか一つを含むメッセージ情報を受信したことを示す着信通知情報を前記表示部に表示させる画像に反映させず、
前記所定のプログラムが動作していない状態では、前記着信通知情報を前記表示部に表示させる画像に反映させることを特徴とする付記7に記載の情報処理装置。
[付記9]
外部の情報処理装置と通信する通信部と、
画像を表示する表示部と、
前記外部の情報処理装置から前記通信部を介して受信した表示情報を前記表示部に表示する処理を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記外部の情報処理装置で所定のプログラムが動作していることを示す動作情報を受信した場合は、当該動作情報に基づいて表示する情報の形式を切り替えることを特徴とする情報処理装置。
[付記10]
コンピュータに、
外部の電子機器と通信する通信機能と、
自機に関して、画像又は音声を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御機能と、を実行させ、
前記制御機能は、前記動作判定の結果に基づいて、前記通信機能によって前記電子機器へ送信する情報の形式を切り替える又は前記電子機器への情報の送信を停止する制御を行うプログラム。
[付記11]
情報処理装置が実行する情報通信方法であって、
外部の電子機器と通信する通信ステップと、
自機に関して、画像又は音声を出力する所定のプログラムが動作しているか否かの動作判定を行う制御ステップと、を含み、
制御ステップでは、前記動作判定の結果に基づいて、前記通信ステップにて前記電子機器へ送信する情報の形式を切り替える又は前記電子機器への情報の送信を停止する制御を行う情報通信方法。
[付記12]
コンピュータに、
外部の情報処理装置と通信する通信機能と、
画像を表示する表示機能と、
外部の情報処理装置から受信した表示情報を前記表示機能により表示する処理を実行する制御機能と、を実行させ、
前記制御機能は、
前記情報処理装置で所定のプログラムが動作していることを示す動作情報を受信した場合は、当該動作情報に基づいて表示する情報の形式を切り替える制御を行うプログラム。
[付記13]
情報処理装置が実行する情報通信方法であって、
外部の情報処理装置と通信する通信ステップと、
画像を表示する表示ステップと、
外部の情報処理装置から受信した表示情報を表示ステップにより表示する処理を実行する制御ステップと、を含み、
制御ステップでは、
前記情報処理装置で所定のプログラムが動作していることを示す動作情報を受信した場合は、当該動作情報に基づいて表示する情報の形式を切り替える制御を行う情報通信方法。
【符号の説明】
【0104】
30 ユーザ端末
50 制御部
51 通信処理部
60 ウェアラブル端末
65 出力部
80 制御部
81 通信処理部