(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】制御装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 36/14 20090101AFI20240109BHJP
H04W 8/02 20090101ALI20240109BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20240109BHJP
H04W 80/04 20090101ALI20240109BHJP
H04W 28/02 20090101ALN20240109BHJP
【FI】
H04W36/14
H04W8/02
H04W16/14
H04W80/04
H04W28/02
(21)【出願番号】P 2022511943
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(86)【国際出願番号】 JP2021011591
(87)【国際公開番号】W WO2021200311
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】P 2020062962
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141519
【氏名又は名称】梶田 邦之
(72)【発明者】
【氏名】大竹 政彰
(72)【発明者】
【氏名】網中 洋明
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-038216(JP,A)
【文献】国際公開第2019/142440(WO,A1)
【文献】特開2017-135686(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行う第1の制御手段と、
前記第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う第2の制御手段と、
を備え
、
前記第2の制御手段は、前記第1の移動体通信ネットワークに構成されているIP(Internet Protocol)-VPN(Virtual Private Network)を介して、前記第2の移動体通信ネットワークに含まれるモビリティ管理エンティティ(MME)ノードを制御する制御装置。
【請求項2】
前記1以上の第2の移動体通信ネットワーク内の無線通信は、前記第1の移動体通信ネットワーク内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる、請求項
1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記1以上の第2の移動体通信ネットワークは、複数の第2の移動体通信ネットワークを含む、請求項1
又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行うことと、
前記第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、
を含
み、
前記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する前記制御は、前記第1の移動体通信ネットワークに構成されているIP(Internet Protocol)-VPN(Virtual Private Network)を介して、前記第2の移動体通信ネットワークに含まれるモビリティ管理エンティティ(MME)ノードを制御することを含む、制御方法。
【請求項5】
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行うことと、
前記第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、
をプロセッサに実行させるためのプログラム
であり、
前記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する前記制御は、前記第1の移動体通信ネットワークに構成されているIP(Internet Protocol)-VPN(Virtual Private Network)を介して、前記第2の移動体通信ネットワークに含まれるモビリティ管理エンティティ(MME)ノードを制御することを含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1及び2に記載されているように、LTE(Long Term Evolution)システムなどの移動体通信システムを、公共安全分野に適用することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-163307号公報
【文献】特表2016-512670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した移動体通信システムでは、移動体通信の利用者自身が、移動体通信事業者としてネットワーク設備を運用するケースが想定されうる。このような移動体通信ネットワークのための設備を複数の移動体通信事業者のそれぞれが運用する場合に、複数の移動体通信事業者がそれぞれ管理する各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携することが望まれる。
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1及び2などに記載された技術では、複数の移動体通信事業者がそれぞれ管理する複数の移動体通信ネットワーク間で適切に連携することについて何ら考慮されていなかった。
【0006】
本発明の目的は、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用(operate)する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことを可能にする移動体通信システムの制御を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(第1の態様)
本発明の第1の態様によれば、制御装置は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行う第1の制御部と、上記第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う第2の制御部と、を備える。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、制御方法は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行うことと、上記第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、を含む。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、プログラムは、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行うことと、上記第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、をプロセッサに実行させる。
【0010】
(第2の態様)
本発明の第2の態様によれば、ノード装置は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置であって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得する取得部と、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定する判定部と、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークにより上記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御する制御部と、を備える。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、制御方法は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置により行われる制御方法であって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークにより上記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御することと、を含む。
【0012】
本発明の第2の態様によれば、プログラムは、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置に実行させるためのプログラムであって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークにより上記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御することと、を上記ノード装置に実行させる。
【0013】
(第3の態様)
本発明の第3の態様によれば、ノード装置は、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置であって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得する取得部と、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定する判定部と、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークが前記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御する制御部と、を備える。
【0014】
本発明の第3の態様によれば、制御方法は、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置により行われる制御方法であって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークが上記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御することと、を含む。
【0015】
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置に実行させるためのプログラムであって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークが上記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御することと、を上記ノード装置に実行させる。
【0016】
(第4の態様)
本発明の第4の態様によれば、移動体通信システムは、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる第2の移動体通信事業者により運用される第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う制御部を備える第1の制御装置と、上記第2の移動体通信ネットワークと異なる他の移動体通信ネットワークを介することなく、上記第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う第1の制御部を備える第2の制御装置と、を備える。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、制御方法は、第1の制御装置により、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる第2の移動体通信事業者により運用される第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、第2の制御装置により、上記第2の移動体通信ネットワークと異なる他の移動体通信ネットワークを介することなく、上記第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、を含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことが可能になる。なお、本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る制御装置100の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るコアネットワークノード装置200の構成の例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、通信料金を減額するための課金処理の例を説明するための説明図である。
【
図5】
図5は、第2の動作例に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図6は、第3の動作例に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図7は、第1の実施形態の変形例に係るシステム2の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態の変形例に係る制御装置800の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、第2の実施形態に係る制御装置150の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、第3の実施形態に係るコアネットワークノード装置250の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、第4の実施形態に係るコアネットワークノード装置270の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図12】
図12は、第5の実施形態に係る移動体通信システム3の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0021】
説明は、以下の順序で行われる。
1.本発明の実施形態の概要
2.システム1の構成
3.第1の実施形態
3.1.制御装置100の構成
3.2.コアネットワークノード装置200の構成
3.3.動作例
3.4.変形例
4.第2の実施形態
4.1.制御装置150の構成
4.2.動作例
5.第3の実施形態
5.1.コアネットワークノード装置250の構成
5.2.動作例
6.第4の実施形態
6.1.コアネットワークノード装置270の構成
6.2.動作例
7.第5の実施形態
7.1.移動体通信システム3の構成
7.2.第1の制御装置170の構成
7.3.第2の制御装置850の構成
7.4.動作例
8.他の実施形態
9.付記
9.1.第1セットの付記
9.2.第2セットの付記
9.3.第3セットの付記
9.4.第4セットの付記
【0022】
<<1.本発明の実施形態の概要>>
まず、本発明の実施形態の概要を説明する。
【0023】
(1)技術的課題
LTE(Long Term Evolution)システムなどの移動体通信システムを、公共安全分野に適用することが行われている。このようにして適用されるネットワークは、上述した移動体通信システムでは、移動体通信の利用者自身が、移動体通信事業者としてネットワーク設備を運用するケースが想定される。
【0024】
このようにして、移動体通信ネットワークのための設備を複数の移動体通信事業者のそれぞれが運用する場合に、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携することが望まれる。
【0025】
本実施形態の一つの目的は、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことを可能にする移動体通信システムの制御を提供することにある。
【0026】
(2)技術的特徴
本実施形態では、例えば、制御装置は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行い、上記第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う。
【0027】
また、本実施形態では、例えば、ノード装置は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置であって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得し、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定し、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークにより上記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御する。
【0028】
また、本実施形態では、例えば、ノード装置は、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置であって、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得し、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定し、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークが前記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御する。
【0029】
また、本実施形態では、例えば、移動体通信システムは、第1の制御装置により、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる第2の移動体通信事業者により運用される第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行い、第2の制御装置により、上記第2の移動体通信ネットワークと異なる他の移動体通信ネットワークを介することなく、上記第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う。
【0030】
これにより、例えば、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことが可能になる。
【0031】
なお、上述した技術的特徴は本発明の実施形態の具体的な一例であり、当然ながら、本発明の実施形態は上述した技術的特徴に限定されない。
【0032】
<<2.システム1の構成>>
図1を参照して、本発明の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図1を参照すると、システム1は、移動体通信事業者Aが運用する第1の移動体通信ネットワーク1aと、移動体通信事業者Aとは異なる移動体通信事業者Bが運用する第2の移動体通信ネットワーク1bと、移動体
通信事業者Aにより管理されている複数の端末装置600a、600b(以下総称した場合、単に端末装置600と呼ぶ。)と、移動体通信事業者Bにより管理されている複数の端末装置700a、700b(以下総称した場合、単に端末装置700と呼ぶ。)を含む。
【0033】
(第1の移動体通信ネットワーク1a)
第1の移動体通信ネットワーク1aは、例えば
図1に示すように、複数の制御装置100a、100b(以下総称した場合、単に制御装置100と呼ぶ。)と、複数のコアネットワークノード装置200a、200b(以下総称した場合、コアネットワークノード装置200と呼ぶ。)を含むコアネットワーク20と、複数の基地局300a、300b(以下総称した場合、基地局300と呼ぶ。)を含む無線アクセスネットワーク30と、を含む。また、
図1に示す例では、第1の移動体通信ネットワーク1aは、端末装置600a、600b、700aとの間で通信可能に接続されている。
【0034】
(第2の移動体通信ネットワーク1b)
第2の移動体通信ネットワーク1bは、例えば
図1に示すように、複数のコアネットワークノード装置400a、400b(以下総称した場合、コアネットワークノード装置400と呼ぶ。)を含むコアネットワーク40と、複数の基地局500a、500b(以下総称した場合、単に基地局500と呼ぶ。)を含む無線アクセスネットワーク50と、を含む。また、
図1に示す例では、第2の移動体通信ネットワーク1bは、端末装置700bとの間で通信可能に接続されている。
【0035】
(移動体通信ネットワークの実装例)
上述した移動体通信ネットワークは、各々の移動体通信事業者が運用するネットワークであって、例えば、3GPP(Third Generation Partnership Project)の規格(standard)/仕様(specification)に準拠したネットワークである。より具体的には、例えば、移動体通信ネットワークは、LTE/LTE-Advanced及び/又はSAE(System Architecture Evolution)の規格/仕様に準拠したネットワークであってもよい。あるいは、移動体通信ネットワークは、第5世代(5G)/NR(New Radio)の規格/仕様に準拠したネットワークであってもよい。
【0036】
(端末装置の管理)
例えば、移動体通信事業者Aは、例えばIMSI(International Mobile Subscriber Identity)などの端末装置600の識別情報と、端末装置600を利用するユーザに関する情報との対応関係を管理している。当該管理の下、端末装置600は、例えば第1の移動体通信ネットワーク1aを利用した移動体通信サービスが提供される。なお、端末装置600は、例えば、第1の移動体通信ネットワーク1aの輻輳時または災害発生時に、例えば第1の移動体通信ネットワーク1aと第2の移動体通信ネットワーク1bとの両方を利用した移動体通信サービスが提供されてもよい。
【0037】
例えば、移動体通信事業者Bは、例えばIMSIなどの端末装置700の識別情報と、端末装置700を利用するユーザに関する情報との対応関係を管理している。当該管理の下、端末装置700は、例えば、第1の移動体通信ネットワーク1a及び第2の移動体通信ネットワーク1bの両方を利用した移動体通信サービスが提供される。
【0038】
<<3.第1の実施形態>>
続いて、
図2~
図8を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
【0039】
<3.1.制御装置100の構成>
図2を参照して、第1の実施形態に係る制御装置100の構成の例を説明する。
図2は、第1の実施形態に係る制御装置100の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図2を参照すると、制御装置100は、ネットワーク通信部110、記憶部120、及び処理部130を備える。
【0040】
(1)ネットワーク通信部110
ネットワーク通信部110は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0041】
(2)記憶部120
記憶部120は、制御装置100の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、制御装置100の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0042】
(3)処理部130
処理部130は、制御装置100の様々な機能を提供する。処理部130は、取得部131、第1の制御部133、及び第2の制御部135を含む。なお、処理部130は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。すなわち、処理部130は、これらの構成要素の動作以外の動作も行いうる。取得部131、第1の制御部133、及び第2の制御部135の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0043】
例えば、処理部130(第1の制御部133)は、ネットワーク通信部110を介して、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれるコアネットワーク20との間で通信を行う。また、処理部130(第2の制御部135)は、ネットワーク通信部110を介して、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれるコアネットワーク40との間で通信を行う。
【0044】
(4)実装例
ネットワーク通信部110は、ネットワークアダプタ並びに/又はネットワークインタフェースカード等により実装されてもよい。記憶部120は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部130は、1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。取得部131、第1の制御部133、及び第2の制御部135は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部120)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0045】
制御装置100は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部130の動作(取得部131、第1の制御部133、及び/又は第2の制御部135の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部130の動作(取得部131、第1の制御部133、及び/又は第2の制御部135の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0046】
なお、制御装置100は、仮想化されていてもよい。すなわち、制御装置100は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、制御装置100(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0047】
<3.2.コアネットワークノード装置200の構成>
次に、
図3を参照して、第1の実施形態に係るコアネットワークノード装置200の構成の例を説明する。
図3は、第1の実施形態に係るコアネットワークノード装置200の構成の例を示すブロック図である。
図3を参照すると、コアネットワークノード装置200は、ネットワーク通信部210、記憶部220、及び処理部230を備える。
【0048】
(1)ネットワーク通信部210
ネットワーク通信部210は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0049】
(2)記憶部220
記憶部220は、コアネットワークノード装置200の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、コアネットワークノード装置200の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0050】
(3)処理部230
処理部230は、コアネットワークノード装置200の様々な機能を提供する。処理部230は、取得部231、判定部233、及び制御部235を含む。なお、処理部230は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含みうる。すなわち、処理部230は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。取得部231、判定部233、及び制御部235の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0051】
例えば、処理部230(取得部231)は、ネットワーク通信部210を介して、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100との間で通信を行う。
【0052】
(4)実装例
ネットワーク通信部210は、ネットワークアダプタ並びに/又はネットワークインタフェースカード等により実装されてもよい。記憶部220は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部230は、1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。取得部231、判定部233、及び制御部235は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部220)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0053】
コアネットワークノード装置200は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部230の動作(取得部231、判定部233、及び/又は制御部235の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部230の動作(取得部231、判定部233、及び/又は制御部235の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0054】
なお、コアネットワークノード装置200は、仮想化されていてもよい。すなわち、コアネットワークノード装置200は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、コアネットワークノード装置200(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0055】
<3.3.動作例>
次に、
図4~
図6を参照して、第1の実施形態の動作例を説明する。
【0056】
(1)第1の動作例
まず、第1の動作例について説明する。
【0057】
第1の動作例によれば、制御装置100(第1の制御部133)は、移動体通信事業者Aにより運用される第1の移動体通信ネットワーク1aに関する制御を行う。また、制御装置100(第2の制御部135)は、第1の移動体通信ネットワーク1aを介して、移動体通信事業者Aとは異なる1以上の移動体通信事業者(例えば、移動体通信事業者B)のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワーク(例えば、第2の移動体通信ネットワーク1b)に接続される端末装置(例えば、第2の移動体通信ネットワーク1bに在圏する端末装置700b)のための移動性(モビリティ)に関する制御を行う。
【0058】
(1-1)第1の移動体通信ネットワーク1aに関する制御
制御装置100(第1の制御部133)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う。例えば、コアネットワークノード装置200aが端末装置600aのための移動性を制御する場合、制御装置100(第1の制御部133)は、コアネットワークノード装置200aを制御する。この例において、コアネットワークノード装置200aは、モビリティ管理エンティティ(MME)ノードである。
【0059】
なお、制御装置100(第1の制御部133)は、上述したようなモビリティに関する制御に限らず、例えば第1の移動体通信ネットワーク1aに接続される端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)のための、課金処理、優先制御、帯域制御などを行うコアネットワークノード(例えばコアネットワークノード装置200)のための制御を行ってもよい。
【0060】
(1-2)第2の移動体通信ネットワーク1bに関する制御
制御装置100(第2の制御部135)は、上述したように、第1の移動体通信ネットワーク1aを介して、第2の移動体通信ネットワーク1bに接続される端末装置700bのための移動性に関する制御を行う。
【0061】
一例として、コアネットワークノード装置400aが端末装置700bのための移動性を制御する場合、制御装置100(第2の制御部135)は、コアネットワークノード装置400aを制御する。この例において、コアネットワークノード装置400aは、モビリティ管理エンティティ(MME)ノードである。また、この例において、制御装置100(第1の制御部133)は、例えば、第1の移動体通信ネットワーク1a内に構成されているIP(Internet Protocol)-VPN(Virtual Private Network)を介して、第2の移動体通信ネットワーク1b内のコアネットワークノード装置400aとの間で通信を行ってもよい。
【0062】
なお、制御装置100(第2の制御部135)は、上述したような移動性に関する制御に限らず、例えば第2の移動体通信ネットワーク1bに接続される端末装置(例えば、端末装置700b)のための、課金処理、優先制御、帯域制御などを行うコアネットワークノード(例えばコアネットワークノード装置400)のための制御を行ってもよい。
【0063】
(1-3)移動体通信ネットワークに用いられる無線周波数帯
上記1以上の第2の移動体通信ネットワーク(例えば、第2の移動体通信ネットワーク1b)内の無線通信は、第1の移動体通信ネットワーク1a内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる。
【0064】
具体例として、移動体通信事業者Aと移動体通信事業者Bは、互いに同一の周波数帯を使用するための使用権限(例えば電波の使用に関する法律により定められる免許など)を有する。この場合、移動体通信事業者A及び移動体通信事業者Bによりそれぞれ運用される第1の移動体通信ネットワーク1a及び第2の移動体通信ネットワーク1bは、互いに同一の周波数帯を使用して、各々の移動体通信ネットワークに接続される端末装置との間で通信を行う。
【0065】
(1-4)その他
上記1以上の第2の移動体通信ネットワークは、複数の第2の移動体通信ネットワークを含んでもよい。この場合、制御装置100(第2の制御部135)は、各々の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行ってもよい。
【0066】
(2)第2の動作例
次に第2の動作例について説明する。
【0067】
第2の動作例によれば、コアネットワークノード装置200(取得部231)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに接続された端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)の識別情報を取得する。また、コアネットワークノード装置200(判定部233)は、上記識別情報に基づいて、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)が移動体通信事業者Bにより管理されるか否かを判定する。また、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記判定の結果に基づいて、第1の移動体通信ネットワーク1aが端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)に提供するサービスに関する課金処理を制御する。
【0068】
(2-1)識別情報の取得
上記端末装置の上記識別情報は、第1の移動体通信ネットワーク1aにおいて端末装置を識別可能な情報であり、例えばIMSI(International Mobile Subscription Identity)である。例えば、コアネットワークノード装置200(取得部231)は、例えばコアネットワーク20内において端末装置の識別情報(例えば、IMSI)を登録および保持するコアネットワークノードにアクセスすることにより、当該識別情報を取得してもよい。端末装置の識別情報を登録および保持するコアネットワークノードは、例えば、HLR(Home Location Register)及び/又はHSS(Home Subscriber Server)などである。
【0069】
例えば、コアネットワークノード装置200(判定部233)は、IMSIに含まれる事業者識別コードなどに基づいて、当該IMSIに関連付けられた端末装置を管理する移動体通信事業者を識別することができる。
【0070】
(2-2)課金処理に関する制御
-第1の具体例
まず、第1の具体例によれば、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置700a)が移動体通信事業者Bにより管理されると判定された場合に、上記端末装置(例えば、端末装置700a)に関する通信料金を、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置(例えば、端末装置600a、600b)に関する通信料金より低くするための制御を行う。
【0071】
図4は、通信料金を減額するための課金処理の例を説明するための説明図である。
図4を参照すると、例えば、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b)が移動体通信事業者Aにより管理されると判定された場合に、通信料金の増減を行わない。例えば、通信料金が、1分ごとに20円に設定されている場合には、端末装置600a、600bには、通信料金として1分ごとに20円が課金される。
【0072】
一方、例えば、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置700a)が移動体通信事業者Bにより管理されると判定された場合に、例えば1分当たりに課される通信料金を10円減額するための制御を行う。
【0073】
-第2の具体例
例えば、上述した第1の具体例のような通信料金の減額処理に限らず、例えば第2の具体例のような課金に関する制御を行ってもよい。
【0074】
第2の具体例によれば、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置700a)が移動体通信事業者Bにより管理されると判定された場合に、上記端末装置(例えば、端末装置700a)に通信料金を課さないための制御を行う。
【0075】
(2-3)移動体通信ネットワークに用いられる無線周波数帯
上述した第1の動作例と同様に、上記移動体通信事業者Bが管理する第2の移動体通信ネットワーク1b内の無線通信は、第1の移動体通信ネットワーク1a内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる。
【0076】
具体例として、移動体通信事業者Aと移動体通信事業者Bは、互いに同一の周波数帯を使用するための使用権限(例えば電波の使用に関する法律により定められる免許など)を有する。この場合、移動体通信事業者A及び移動体通信事業者Bによりそれぞれ運用される第1の移動体通信ネットワーク1a及び第2の移動体通信ネットワーク1bは、互いに同一の周波数帯を使用して、各々の移動体通信ネットワークに接続される端末装置との間で通信を行う。
【0077】
(2-4)処理の流れ
次に、
図5を参照して、第2の動作例に係る処理の流れを説明する。
図5は、第2の動作例に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0078】
図5を参照すると、まず、コアネットワークノード装置200(取得部231)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに接続された端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)の識別情報を取得する(ステップS501)。続いて、コアネットワークノード装置200(判定部233)は、上記識別情報に基づいて、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)が移動体通信事業者Bにより管理されるか否かを判定する(ステップS503)。
【0079】
上記端末装置(例えば、端末装置700a)が移動体通信事業者Bにより管理される場合(S503:Yes)には、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置700a)に、所定の通信料金(例えば
図4の例では1分当たり20円)よりも低い通信料金を課金するための制御を行い(ステップS505)、
図5に示す処理を終了する。
【0080】
一方、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b)が移動体通信事業者Bにより管理されない場合(S503:No)には、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b)に、所定の通信料金(例えば
図4の例では1分当たり20円)を課金するための制御を行い(ステップS507)、
図5に示す処理を終了する。
【0081】
上記
図5に示す処理によれば、第2の移動体通信ネットワーク1bを管理している移動体通信事業者Bの管理下にある端末装置(例えば、端末装置700a)に、第1の移動体通信ネットワーク1a内での通信サービスに関する課金について優遇措置を与えることができる。
【0082】
(3)第3の動作例
次に第3の動作例について説明する。
【0083】
第3の動作例によれば、コアネットワークノード装置200(取得部231)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに接続される端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)の識別情報を取得する。また、コアネットワークノード装置200(判定部233)は、上記識別情報に基づいて、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)が移動体通信事業者Bにより管理されるか否かを判定する。また、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記判定の結果に基づいて、第1の移動体通信ネットワーク1aが上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)に提供するサービスに関する通信品質を制御する。
【0084】
(3-1)識別情報の取得
上記端末装置の上記識別情報は、移動体通信ネットワークにおいて端末装置を識別可能な情報であり、例えばIMSIである。例えば、コアネットワークノード装置200(取得部231)は、コアネットワーク20内において端末装置の識別情報(例えば、IMSI)を登録および保持するコアネットワークノードにアクセスすることにより、当該識別情報を取得してもよい。端末装置の識別情報を管理するコアネットワークノードは、例えば、HLR及び/又はHSSなどである。
【0085】
例えば、コアネットワークノード装置200(判定部233)は、IMSIに含まれる事業者識別コードなどに基づいて、当該IMSIに関連付けられた端末装置を管理する移動体通信事業者を識別することができる。
【0086】
(3-2)通信品質に関する制御
コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置700a)が移動体通信事業者Bにより管理されると判定された場合、上記端末装置(例えば、端末装置700a)のための通信品質を、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置(例えば、端末装置600a、600b)のための通信品質より高めるための制御を行う。
【0087】
-優先制御
例えば、コアネットワークノード装置200(制御部235)により行われる上記制御は、端末装置700aのために用いられるパケットの優先順位を、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置600a、600bのために用いられるパケットの優先順位より高めるための優先制御を含む。
【0088】
-帯域制御
例えば、コアネットワークノード装置200(制御部235)により行われる上記制御は、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置600a、600bのために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を含む。
【0089】
(3-3)移動体通信ネットワークに用いられる無線周波数帯
上述した第1及び第2の動作例と同様に、上記移動体通信事業者Bが管理する第2の移動体通信ネットワーク1b内の無線通信は、第1の移動体通信ネットワーク1a内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる。
【0090】
具体例として、移動体通信事業者Aと移動体通信事業者Bは、互いに同一の周波数帯を使用するための使用権限(例えば電波の使用に関する法律により定められる免許など)を有する。この場合、移動体通信事業者A及び移動体通信事業者Bによりそれぞれ管理される第1の移動体通信ネットワーク1a及び第2の移動体通信ネットワーク1bは、互いに同一の周波数帯を使用して、各々の移動体通信ネットワークに接続される端末装置との間で通信を行う。
【0091】
(3-4)処理の流れ
次に、
図6を参照して、第3の動作例に係る処理の流れを説明する。
図6は、第3の動作例に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0092】
図6を参照すると、まず、コアネットワークノード装置200(例えば取得部231)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに接続される端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)の識別情報を取得する(ステップS601)。続いて、コアネットワークノード装置200(判定部233)は、上記識別情報に基づいて、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)が移動体通信事業者Bにより管理されるか否かを判定する(ステップS603)。
【0093】
上記端末装置(例えば、端末装置700a)が移動体通信事業者Bにより管理される場合(S503:Yes)には、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置700a)のための通信品質を、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置(例えば、端末装置600a、600b)のための通信品質より高めるための制御を行う。
【0094】
具体的には、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、端末装置700aのために用いられるパケットの優先順位を、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置600a、600bのために用いられるパケットの優先順位より高めるための優先制御を行う。また、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置600a、600bのために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を行う。そして、
図6に示す処理が終了する。
【0095】
一方、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b)が移動体通信事業者Bにより管理されない場合(S603:No)には、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、上記端末装置(例えば、端末装置600a、600b)の通信品質を所定の値より下げるための制御を行う。
【0096】
具体的には、コアネットワークノード装置200(制御部235)は、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置600a、600bのために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を行う。そして、
図6に示す処理が終了する。
【0097】
上記
図6に示す処理によれば、第2の移動体通信ネットワーク1bを管理している移動体通信事業者Bの管理下にある端末装置(例えば、端末装置700a)に優遇措置を与えて、第1の移動体通信ネットワーク1a内で優先的に通信処理を行うことができる。
【0098】
さらに、上記
図6に示す処理は、例えば第1の移動体通信ネットワーク1aが輻輳状態である場合、又は第1の移動体通信ネットワーク1aのカバーエリアにおいて災害が発生している場合に限って行われてもよい。一例として、上記輻輳状態又は災害発生時には、移動体通信事業者Bの管理下にある端末装置(例えば、端末装置700a)の通信が優先されてもよく、移動体通信事業者Aの管理下にある端末装置(例えば、端末装置600a、600b)の通信に対して、帯域制限などの規制が行われてもよい。
【0099】
<3.4.変形例>
第1の実施形態は、例えば
図1に示すようなシステム1の構成に限らず、種々の変形が可能である。
【0100】
例えば、
図7を参照して、変形例に係るシステム2の構成の例を説明する。
図7は、第1の実施形態の変形例に係るシステム2の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図7を参照すると、システム2は、第2の移動体通信ネットワーク1bが制御装置800を含む点で、上述した
図1に示すようなシステム1の構成と異なる。すなわち、システム2は、移動体通信事業者Bが独自で第2の移動体通信ネットワーク1bに関する制御を行う制御装置800を有する。
【0101】
(1)制御装置800の構成
図8を参照して、第1の実施形態の変形例に係る制御装置800の構成の例を説明する。
図8は、第1の実施形態の変形例に係る制御装置800の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図8を参照すると、制御装置800は、ネットワーク通信部810、記憶部820、及び処理部830を備える。
【0102】
-ネットワーク通信部810
ネットワーク通信部810は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0103】
-記憶部820
記憶部820は、制御装置800の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、制御装置800の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0104】
-処理部830
処理部830は、制御装置800の様々な機能を提供する。処理部830は、取得部831、第1の制御部833、及び第2の制御部835を含む。なお、処理部830は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含みうる。すなわち、処理部830は、これらの構成要素の動作以外の動作も行いうる。取得部831、第1の制御部833、及び第2の制御部835の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0105】
例えば、処理部830(第1の制御部833)は、ネットワーク通信部810を介して、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれるコアネットワーク40との間で通信を行う。
【0106】
-実装例
ネットワーク通信部810は、ネットワークアダプタ並びに/又はネットワークインタフェースカード等により実装されてもよい。記憶部820は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部830は、1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。取得部831、第1の制御部833、及び第2の制御部835は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部820)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0107】
制御装置800は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部830の動作(取得部831、第1の制御部833、及び/又は第2の制御部835の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部830の動作(取得部831、第1の制御部833、及び/又は第2の制御部835の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0108】
なお、制御装置800は、仮想化されていてもよい。すなわち、制御装置800は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、制御装置800(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0109】
(2)動作例
次に、変形例に係る動作例を説明する。
【0110】
変形例に係る動作例によれば、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100(第2の制御部135)は、第1の移動体通信ネットワーク1aを介して、第2の移動体通信ネットワーク1bに対して、第2の移動体通信ネットワーク1bに接続される端末装置(例えば、端末装置700b)のための移動性に関する制御を行う。
【0111】
また、変形例に係る動作例によれば、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(第1の制御部833)は、第2の移動体通信ネットワーク1bと異なる他の移動体通信ネットワーク(例えば、第1の移動体通信ネットワーク1a)を介することなく、第2の移動体通信ネットワーク1bに対して、第2の移動体通信ネットワーク1bに接続される端末装置(例えば、端末装置700b)のための移動性に関する制御を行う。
【0112】
-端末情報の取得
第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(取得部831)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100から、第1の移動体通信ネットワーク1aに接続される端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700a)に関する端末情報を取得する。
【0113】
具体的に、上記端末情報は、例えばIMSIなどの識別情報、及び、各々の端末装置と第1の移動体通信ネットワーク1a内の各ネットワークノードとの接続に関する情報などを含む。
【0114】
また、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(取得部831)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100のリソース(例えば、単位時間当たりのデータ処理量など)に応じて、端末情報を取得してもよい。例えば、第1の移動体通信ネットワーク1aが輻輳状態のため、制御装置100のリソース(例えば、単位時間当たりのデータ処理量)が所定の閾値(例えば、所定のデータ処理量)よりも低下した場合に限って、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(取得部831)は、上記端末情報を取得してもよい。
【0115】
第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(取得部831)がこのような端末情報を取得することにより、制御装置800は、以下に具体的に述べるような、移動性に関する制御、及び通信品質に関する制御を行うことが可能となる。
【0116】
-移動性に関する制御
例えば、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(第1の制御部833)は、第1の移動体通信ネットワーク1aが輻輳状態である場合、又は第1の移動体通信ネットワーク1aのサービスエリア内に災害が発生している場合に限って、第2の移動体通信ネットワーク1bに接続される端末装置(例えば、端末装置700b)のための移動性に関する制御を行ってもよい。
【0117】
すなわち、第2の移動体通信ネットワーク1bに接続される端末装置(例えば、端末装置700b)のための移動性に関する制御は、通常時は第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100により行われてもよい。これにより、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800は、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100の役割を補完するバックアップ機能として利用することが可能になる。
【0118】
-通信品質に関する制御
第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(第2の制御部835)は、移動体通信事業者Bが管理する端末装置(例えば、端末装置700a、700b)の通信品質を、移動体通信事業者Aが管理する端末装置(例えば、端末装置600a、600b)の通信品質より上げるための、通信品質に関する制御を行ってもよい。
【0119】
具体的に、上記通信品質に関する上記制御は、移動体通信事業者Bにより管理される端末装置(例えば、端末装置700a、700b)のために用いられるパケットの優先順位を、移動体通信事業者Aにより管理される端末装置(例えば、端末装置600a、600b)のために用いられるパケットの優先順位より高めるための優先制御を含む。
【0120】
また、上記通信品質に関する上記制御は、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置(例えば、端末装置600a、600b)のために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を含む。
【0121】
具体例として、第1の移動体通信ネットワーク1aが輻輳状態である場合に、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(第2の制御部835)は、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100に代わって、第1の移動体通信ネットワーク1aに接続されている端末装置(例えば、端末装置600a、600b、700b)の通信品質に関する制御を行ってもよい。
【0122】
この例では、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(第2の制御部835)は、端末装置700aのために用いられるパケットの優先順位を、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置600a、600bのために用いられるパケットの優先順位より高めるための優先制御を行う。また、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800(第2の制御部835)は、第1の移動体通信ネットワーク1aにより管理される端末装置600a、600bのために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を行う。
【0123】
-各々の制御装置へのアクセスの優先度
例えば、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる無線アクセスネットワーク30内の基地局300は、例えば、次のような優先度の順番でアクセスを行うことにより、その動作が制御されてもよい。この場合、基地局300は、第1の優先度で、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100にアクセスを行い、上記第1の優先度よりも低い第2の優先度で、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800にアクセスを行う。このような優先度に応じて基地局300が制御装置100、800にそれぞれアクセスすることにより、複数の制御装置(例えば制御装置100a、100b、800)が存在する場合であっても、適切な制御を行うことができる。
【0124】
また、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる無線アクセスネットワーク50内の基地局500は、例えば、次のような優先度の順番でアクセスを行うことにより、その動作が制御されてもよい。すなわち、基地局500は、第1の優先度で、第2の移動体通信ネットワーク1bに含まれる制御装置800にアクセスを行い、上記第1の優先度よりも低い第2の優先度で、第1の移動体通信ネットワーク1aに含まれる制御装置100にアクセスを行う。このような優先度に応じて基地局500が制御装置100、800にそれぞれアクセスすることにより、複数の制御装置(例えば制御装置100a、100b、800)が存在する場合であっても、適切な制御を行うことができる。
【0125】
<<4.第2の実施形態>>
続いて、
図9を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第2の実施形態は、より一般化された実施形態である。
【0126】
<4.1.制御装置150の構成>
図9は、第2の実施形態に係る制御装置150の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図9を参照すると、制御装置150は、第1の制御部151及び第2の制御部153を備える。第1の制御部151及び第2の制御部153の具体的な動作は後に説明する。
【0127】
第1の制御部151及び第2の制御部153は、1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。第1の制御部151及び第2の制御部153は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0128】
制御装置150は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、第1の制御部151及び第2の制御部153の動作を行ってもよい。上記プログラムは、第1の制御部151及び第2の制御部153の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0129】
<4.2.動作例>
第2の実施形態に係る動作例を説明する。
【0130】
第2の実施形態によれば、制御装置150(第1の制御部151)は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行う。また、制御装置150(第2の制御部153)は、上記第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う。
【0131】
-第1の実施形態との関係
一例として、第2の実施形態の制御装置150は、第1の実施形態の制御装置100である。この場合に、第1の実施形態についての説明は、第2の実施形態にも適用されうる。
【0132】
なお、第2の実施形態は、この例に限定されない。
【0133】
以上、第2の実施形態を説明した。第2の実施形態によれば、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことが可能になる。
【0134】
<<5.第3の実施形態>>
続いて、
図10を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第3の実施形態は、より一般化された実施形態である。
【0135】
<5.1.コアネットワークノード装置250の構成>
図10は、第3の実施形態に係るコアネットワークノード装置250の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図10を参照すると、コアネットワークノード装置250は、取得部251、判定部253、及び制御部255を備える。取得部251、判定部253、及び制御部255の具体的な動作は後に説明する。
【0136】
取得部251、判定部253、及び制御部255は、1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。取得部251、判定部253、及び制御部255は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0137】
コアネットワークノード装置250は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、取得部251、判定部253、及び制御部255の動作を行ってもよい。上記プログラムは、取得部251、判定部253、及び制御部255の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0138】
<5.2.動作例>
第3の実施形態に係る動作例を説明する。
【0139】
第3の実施形態によれば、コアネットワークノード装置250は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置である。コアネットワークノード装置250(取得部251)は、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得する。また、コアネットワークノード装置250(判定部253)は、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定する。また、コアネットワークノード装置250(制御部255)は、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークにより上記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御する。
【0140】
-第1の実施形態との関係
一例として、第3の実施形態のコアネットワークノード装置250は、第1の実施形態のコアネットワークノード装置200である。この場合に、第1の実施形態についての説明は、第2の実施形態にも適用されうる。
【0141】
なお、第3の実施形態は、この例に限定されない。
【0142】
以上、第3の実施形態を説明した。第3の実施形態によれば、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことが可能になる。
【0143】
<<6.第4の実施形態>>
続いて、
図11を参照して、本発明の第4の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第4の実施形態は、より一般化された実施形態である。
【0144】
<6.1.コアネットワークノード装置270の構成>
図11は、第4の実施形態に係るコアネットワークノード装置270の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図11を参照すると、コアネットワークノード装置270は、取得部271、判定部273、及び制御部275を備える。取得部271、判定部273、及び制御部275の具体的な動作は後に説明する。
【0145】
取得部271、判定部273、及び制御部275は、1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。取得部271、判定部273、及び制御部275は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0146】
コアネットワークノード装置270は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、取得部271、判定部273、及び制御部275の動作を行ってもよい。上記プログラムは、取得部271、判定部273、及び制御部275の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0147】
<6.2.動作例>
第4の実施形態に係る動作例を説明する。
【0148】
第4の実施形態によれば、コアネットワークノード装置270は、第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置である。コアネットワークノード装置270(取得部271)は、上記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得する。また、コアネットワークノード装置270(判定部273)は、上記識別情報に基づいて、上記端末装置が上記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定する。また、コアネットワークノード装置270(制御部275)は、上記判定の結果に基づいて、上記第1の移動体通信ネットワークが上記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御する。
【0149】
-第1の実施形態との関係
一例として、第4の実施形態のコアネットワークノード装置270は、第1の実施形態のコアネットワークノード装置200である。この場合に、第1の実施形態についての説明は、第4の実施形態にも適用されうる。
【0150】
なお、第4の実施形態は、この例に限定されない。
【0151】
以上、第4の実施形態を説明した。第4の実施形態によれば、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことが可能になる。
【0152】
<<7.第5の実施形態>>
続いて、
図12を参照して、本発明の第5の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第5の実施形態は、より一般化された実施形態である。
【0153】
<7.1.移動体通信システム3の構成>
図12は、第5の実施形態に係る移動体通信システム3の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図12を参照すると、移動体通信システム3は、第1の制御装置170と、第2の制御装置850を含む。
【0154】
<7.2.第1の制御装置170の構成>
第1の制御装置170は、制御部171を備える。制御部171の具体的な動作は後に説明する。
【0155】
制御部171は、1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0156】
第1の制御装置170は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、制御部171の動作を行ってもよい。上記プログラムは、制御部171の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0157】
<7.3.第2の制御装置850の構成>
第2の制御装置850は、第1の制御部851を備える。第1の制御部851の具体的な動作は後に説明する。
【0158】
第1の制御部851は、1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0159】
第2の制御装置850は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、第1の制御部851の動作を行ってもよい。上記プログラムは、第1の制御部851の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0160】
<7.4.動作例>
第5の実施形態に係る動作例を説明する。
【0161】
第5の実施形態によれば、第1の制御装置170(制御部171)は、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワークを介して、上記第1の移動体通信事業者とは異なる第2の移動体通信事業者により運用される第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う。
また、第2の制御装置850(第1の制御部851)は、上記第2の移動体通信ネットワークと異なる他の移動体通信ネットワークを介することなく、上記第2の移動体通信ネットワークに対して、上記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う。
【0162】
-第1の実施形態との関係
一例として、第4の実施形態の第1の制御装置170が備える制御部171は、第1の実施形態の制御装置100が備える第2の制御部135である。また、第4の実施形態の第2の制御装置850が備える第1の制御部851は、第1の実施形態の制御装置800が備える第1の制御部833である。この場合に、第1の実施形態についての説明は、第5の実施形態にも適用されうる。
【0163】
なお、第5の実施形態は、この例に限定されない。
【0164】
以上、第5の実施形態を説明した。第5の実施形態によれば、複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことが可能になる。
【0165】
<<8.他の実施形態>>
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0166】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0167】
また、本明細書において説明した制御装置の構成要素を備える装置(例えば、制御装置を構成する複数の装置(又はユニット)のうちの1つ以上の装置(又はユニット)、又は上記複数の装置(又はユニット)のうちの1つのためのモジュール)が提供されてもよい。本明細書において説明したコアネットワークノード装置の構成要素を備える装置(例えば、コアネットワークノード装置を構成する複数の装置(又はユニット)のうちの1つ以上の装置(又はユニット)、又は上記複数の装置(又はユニット)のうちの1つのためのモジュール)が提供されてもよい。また、上記構成要素の処理を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体(Non-transitory computer readable medium)が提供されてもよい。当然ながら、このような装置、モジュール、方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体も本発明に含まれる。
【0168】
<<9.付記>>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0169】
<9.1.第1セットの付記>
(付記1)
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行う第1の制御部と、
前記第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う第2の制御部と、
を備える制御装置。
【0170】
(付記2)
前記第2の制御部は、前記第2の移動体通信ネットワークに含まれるコアネットワークノードを制御する、付記1に記載の制御装置。
【0171】
(付記3)
前記コアネットワークノードは、モビリティ管理エンティティ(MME)ノードである、付記2に記載の制御装置。
【0172】
(付記4)
前記1以上の第2の移動体通信ネットワーク内の無線通信は、前記第1の移動体通信ネットワーク内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる、付記1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置。
【0173】
(付記5)
前記1以上の第2の移動体通信ネットワークは、複数の第2の移動体通信ネットワークを含む、付記1乃至4のうちいずれか1項に記載の制御装置。
【0174】
(付記6)
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行うことと、
前記第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、
を含む制御方法。
【0175】
(付記7)
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワークに関する制御を行うことと、
前記第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる1以上の第2の移動体通信事業者のそれぞれにより運用される1以上の第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、
をプロセッサに実行させるためのプログラム。
【0176】
<9.2.第2セットの付記>
(付記1)
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置であって、
前記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得する取得部と、
前記識別情報に基づいて、前記端末装置が前記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定する判定部と、
前記判定の結果に基づいて、前記第1の移動体通信ネットワークにより前記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御する制御部と、
を備えるノード装置。
【0177】
(付記2)
前記制御部は、前記端末装置が前記第2の移動体通信事業者により管理されると判定された場合に、前記端末装置に関する通信料金を、前記第1の移動体通信ネットワークにより管理される場合に比べて、前記端末装置に提供されるサービスに関する通信料金より低くするための制御を行う、付記1に記載のノード装置。
【0178】
(付記3)
前記制御部は、前記端末装置が前記第2の移動体通信事業者により管理されると判定された場合に、前記端末装置に通信料金を課さないための制御を行う、付記1に記載のノード装置。
【0179】
(付記4)
前記ノード装置は、前記第1の移動体通信ネットワーク内のコアネットワークノードである、付記1乃至3のうちいずれか1項に記載のノード装置。
【0180】
(付記5)
前記第2の移動体通信ネットワーク内の無線通信は、前記第1の移動体通信ネットワーク内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる、付記1乃至4のいずれか1項に記載のノード装置。
【0181】
(付記6)
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置により行われる制御方法であって、
前記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、
前記識別情報に基づいて、前記端末装置が前記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、
前記判定の結果に基づいて、前記第1の移動体通信ネットワークにより前記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御することと、
を含む制御方法。
【0182】
(付記7)
第1の移動体通信事業者により運用される第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置に実行させるためのプログラムであって、
前記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、
前記識別情報に基づいて、前記端末装置が前記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、
前記判定の結果に基づいて、前記第1の移動体通信ネットワークにより前記端末装置に提供されるサービスに関する課金処理を制御することと、
を前記ノード装置に実行させるためのプログラム。
【0183】
<9.3.第3セットの付記>
(付記1)
第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置であって、
前記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得する取得部と、
前記識別情報に基づいて、前記端末装置が前記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定する判定部と、
前記判定の結果に基づいて、前記第1の移動体通信ネットワークが前記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御する制御部と、
を備えるノード装置。
【0184】
(付記2)
前記制御部は、前記端末装置が前記第2の移動体通信事業者により管理されると判定された場合、前記端末装置のための通信品質を前記第1の移動体通信ネットワークが管理する端末装置のための通信品質より高めるための制御を行う、付記1に記載のノード装置。
【0185】
(付記3)
前記制御は、前記端末装置のために用いられるパケットの優先順位を、前記第1の移動体通信ネットワークにより管理される端末装置のために用いられるパケットの優先順位より高めるための優先制御を含む、付記2に記載のノード装置。
【0186】
(付記4)
前記制御は、前記第1の移動体通信ネットワークが管理する端末装置のために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を含む、付記2又は3に記載のノード装置。
【0187】
(付記5)
前記制御部は、前記端末装置が前記第2の移動体通信事業者により管理されないと判定された場合、前記端末装置の通信品質を所定の値より下げるための制御を行う、付記1又は2に記載のノード装置。
【0188】
(付記6)
前記制御は、前記端末装置のために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を含む、付記5に記載のノード装置。
【0189】
(付記7)
前記ノード装置は、前記第1の移動体通信ネットワーク内のコアネットワークノードである、付記1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置。
【0190】
(付記8)
前記第2の移動体通信ネットワーク内の無線通信は、前記第1の移動体通信ネットワーク内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる、付記1乃至7のいずれか1項に記載のノード装置。
【0191】
(付記9)
第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置により行われる制御方法であって、
前記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、
前記識別情報に基づいて、前記端末装置が前記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、
前記判定の結果に基づいて、前記第1の移動体通信ネットワークが前記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御することと、
を含む制御方法。
【0192】
(付記10)
第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワーク内のノード装置に実行させるためのプログラムであって、
前記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置の識別情報を取得することと、
前記識別情報に基づいて、前記端末装置が前記第1の移動体通信ネットワークとは異なる第2の移動体通信ネットワークを運用する第2の移動体通信事業者により管理されるか否かを判定することと、
前記判定の結果に基づいて、前記第1の移動体通信ネットワークが前記端末装置に提供するサービスに関する通信品質を制御することと、
を前記ノード装置に実行させるためのプログラム。
【0193】
<9.4.第4セットの付記>
(付記1)
第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる第2の移動体通信事業者により運用される第2の移動体通信ネットワークに対して、前記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う制御部を備える第1の制御装置と、
前記第2の移動体通信ネットワークと異なる他の移動体通信ネットワークを介することなく、前記第2の移動体通信ネットワークに対して、前記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行う第1の制御部を備える第2の制御装置と、
を備える移動体通信システム。
【0194】
(付記2)
前記第2の制御装置は、前記第2の移動体通信事業者により管理される端末装置の通信品質を、前記第1の移動体通信事業者により管理される端末装置の通信品質より上げるための、通信品質に関する制御を行う第2の制御部を更に備える、付記1に記載の移動体通信システム。
【0195】
(付記3)
前記通信品質に関する前記制御は、前記第2の移動体通信事業者により管理される端末装置のために用いられるパケットの優先順位を、前記第1の移動体通信ネットワークにより管理される端末装置のために用いられるパケットの優先順位より高めるための優先制御を含む、付記2に記載の移動体通信システム。
【0196】
(付記4)
前記通信品質に関する前記制御は、前記第1の移動体通信ネットワークにより管理される端末装置のために用いられる通信帯域を所定の帯域幅以下に制限するための帯域制御を含む、付記2又は3に記載の移動体通信システム。
【0197】
(付記5)
前記第2の制御装置は、前記第1の制御装置から前記第1の移動体通信ネットワークに接続される端末装置に関する端末情報を取得する取得部を更に備える、付記1に記載の移動体通信システム。
【0198】
(付記6)
前記第2の制御装置は、前記端末情報を取得する場合に、前記第2の移動体通信ネットワークにより管理される端末装置の通信品質を前記第1の移動体通信ネットワークにより管理される端末装置の通信品質より上げるための、通信品質に関する制御を行う第2の制御部を更に備える、付記5に記載の移動体通信システム。
【0199】
(付記7)
前記取得部は、前記第1の制御装置のリソースに応じて前記端末情報を取得する、付記5又は6に記載の移動体通信システム。
【0200】
(付記8)
前記第2の移動体通信ネットワーク内の無線通信は、前記第1の移動体通信ネットワーク内の無線通信に用いられる無線周波数帯を用いて行われる、付記1乃至7のいずれか1項に記載の移動体通信システム。
【0201】
(付記9)
第1の制御装置により、第1の移動体通信事業者が運用する第1の移動体通信ネットワークを介して、前記第1の移動体通信事業者とは異なる第2の移動体通信事業者により運用される第2の移動体通信ネットワークに対して、前記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、
第2の制御装置により、前記第2の移動体通信ネットワークと異なる他の移動体通信ネットワークを介することなく、前記第2の移動体通信ネットワークに対して、前記第2の移動体通信ネットワークに接続される端末装置のための移動性に関する制御を行うことと、
を含む制御方法。
【0202】
この出願は、2020年3月31日に出願された日本出願特願2020-062962を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【産業上の利用可能性】
【0203】
複数の移動体通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動体通信ネットワークを含む移動体通信システムにおいて、各々の移動体通信ネットワーク間で適切に連携を行うことが可能になる。
【符号の説明】
【0204】
1、2 システム
3 移動体通信システム
1a 第1の移動体通信ネットワーク
1b 第2の移動体通信ネットワーク
100、100a-b、150、800 制御装置
170 第1の制御装置
200、200a-b、250、270、400、400a-b コアネットワークノード装置
600、600a-b、700、700a-b 端末装置
850 第2の制御装置
131、231、251、271、831 取得部
133、151、833、851 第1の制御部
135、153、835 第2の制御部
233、253、273 判定部
171、235、255、275 制御部