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公報発行日 2024年1月16
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本発明に係る態様の波形情報推定方法及び装置では、例えば、非特許文献2、3等に開示されている、機械学習の一手法である敵対的生成ネットワーク(Generative Adversarial Network:以下「GAN」と称す)を利用して、信号波形から抽出される部分波形に対応するモデル関数と、そのモデル関数の変動(ばらつき)に関する分布(確率分布)情報を取得することができる。GANによる学習の際には、例えばクロマトグラフ装置で実際に試料を分析することで得られたクロマトグラムから抽出されたピーク波形を本物のデータとして与える。
分析装置の種類は同じであっても、分析対象である試料の種類、或いは試料に含まれる成分の種類(カテゴリーなど)によって信号波形の形状が大きく相違する場合がある。そうした、形状が大きく異なる複数の信号波形を本物のデータとしてGANによる学習に供しても、学習が適切に行われず、目的とする精度の高い生成モデルを得ることは難しい。したがって、試料の種類等を限らない汎用的な分析ではなく、試料の種類や成分の種類、分析の目的、適用分野などを或る程度限定することで、波形形状の傾向が近い、つまりは波形形状が或る程度揃っている部分波形を本物のデータとしたGANの学習を実行するとよい。
なお、敵対的学習は必ずしもニューラルネットワークを用いたGAN(ここでいうGANはGANの基本構造を有する広義のGANであり、WGAN(=Wasserstein GAN)、WGAN-gpなどの様々な改良版を含む)である必要はなく、ニューラルネットワークに代えて、学習対象のデータに基て該データの分布を近似できる関数を出力するアルゴリズムを用いてもよい。
本発明に係る態様の波形情報推定方法及び装置によれば、例えば、クロマトグラフ装置で得られるクロマトグラムにおけるピーク等の部分波形を高い精度でモデル化するためのモデル関数や、そのモデル関数の波形形状の分布の情報を、高い精度で以て取得することができる。
また本発明に係る一態様のピーク波形処理方法及び装置によれば、上述したように得られた精度の高いモデル関数や波形分布情報をピーク検出に利用することで、解析対象であるクロマトグラム等において観測されるピークをより的確に検出することができる。また、本発明に係る他の態様のピーク波形処理方法及び装置によれば、クロマトグラムやスペクトル上で複数のピークが重なっている場合でも、それらピークを高い確度で分離することができる。また、そうして検出したピーク、或いは分離されたピークの面積値や高さ値などのピーク特徴値を精度良く求めることができる。それによって、試料中の成分の定量精度を向上させることができる。
また、モデル関数やその関数の波形分布情報が判明していることで、解析対象であるクロマトグラムから求まるピークの面積値や高さ値などのピーク特徴値が採り得る誤差の範囲を合理的に算出することができる。それによって、例えば、他の波形処理法によって得られたピークの特徴値が適切であるか否か等の評価を的確に行うことができる。
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