(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】番組切り出し情報生成装置および方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/235 20110101AFI20240109BHJP
H04N 21/266 20110101ALI20240109BHJP
H04N 21/854 20110101ALI20240109BHJP
H04H 20/28 20080101ALI20240109BHJP
H04H 60/37 20080101ALI20240109BHJP
H04H 60/72 20080101ALI20240109BHJP
【FI】
H04N21/235
H04N21/266
H04N21/854
H04H20/28
H04H60/37
H04H60/72
(21)【出願番号】P 2023097737
(22)【出願日】2023-06-14
(62)【分割の表示】P 2021066857の分割
【原出願日】2021-04-12
【審査請求日】2023-06-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596027900
【氏名又は名称】株式会社インフォシティ
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】岩浪 剛太
(72)【発明者】
【氏名】百武 邦宏
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-007010(JP,A)
【文献】特開2006-121301(JP,A)
【文献】特開2006-262318(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04H 20/28
H04H 60/37
H04H 60/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送サービスの番組のために番組本体と当該番組本体以外の部分とを区切る番組切り出し情報を生成する番組切り出し情報生成装置において、
放送サービスのTSストリームを取得するTSストリーム取得手段と、
上記TSストリーム取得手段により取得した上記TSストリームからSI/EPG情報を取得するSI/EPG情報取得手段と、
番組本編と当該番組本編以外の部分とを区切る番組切り出し情報テンプレートを、複数個、保持する番組切り出し情報テンプレート保持手段と、
放送サービスの番組に関連して、上記SI/EPG情報由来の、番組名、配信曜日、日時、ジャンル等の番組情報に基づいて、上記番組切り出し情報テンプレート保持手段を検索して、上記番組情報に適した番組切り出し情報テンプレートを取得する番組切り出し情報生成手段と、
上記番組切り出し情報生成手段により取得した番組切り出し情報を、上記放送サービスの番組のために保持する番組編成情報記憶手段とを有することを特徴とする番組切り出し情報生成装置。
【請求項2】
上記番組切り出し情報テンプレート保持手段が保持する番組切り出し情報テンプレートはニューラルネットワーク等の学習手法を用いて自動生成される請求項1記載の番組切り出し情報生成装置。
【請求項3】
当該番組本編以外の部分は、宣伝枠、情報枠、または広告枠を含む請求項1記載の番組切り出し情報生成装置。
【請求項4】
上記TSストリームはシリアルデジタルインターフェース放送信号から取得する請求項1記載の番組切り出し情報生成装置。
【請求項5】
編成制御情報ユーザインタフェースを用いて操作者の操作に基づいて番組切り出し情報を上記番組編成情報記憶手段に入力する請求項1記載の番組切り出し情報生成装置。
【請求項6】
放送サービスの番組のために番組本体と当該番組本体以外の部分とを区切る番組切り出し情報を生成する番組切り出し情報生成方法において、
TSストリーム取得手段が、放送サービスのTSストリームを取得するステップと、
SI/EPG情報取得手段が、上記TSストリーム取得手段により取得した上記TSストリームからSI/EPG情報を取得するステップと、
情報テンプレート保持手段が、番組本編と当該番組本編以外の部分とを区切る番組切り出し情報テンプレートを、複数個、保持するステップと、
番組切り出し情報生成手段が、放送サービスの番組に関連して、上記SI/EPG情報由来の、番組名、配信曜日、日時、ジャンル等の番組情報に基づいて、上記番組切り出し情報テンプレート保持手段を検索して、上記番組情報に適した番組切り出し情報テンプレートを取得するステップと、
番組編成情報記憶手段が、上記番組切り出し情報生成手段により取得した番組切り出し情報を、上記放送サービスの番組のために保持するステップとを有することを特徴とする番組切り出し情報生成方法。
【請求項7】
放送サービスの番組のために番組本体と当該番組本体以外の部分とを区切る番組切り出し情報を生成する番組切り出し情報生成用コンピュータプログラムにおいて、
プロセッサを、
放送サービスのTSストリームを取得するTSストリーム取得手段、
上記TSストリーム取得手段により取得した上記TSストリームからSI/EPG情報を取得するSI/EPG情報取得手段、
番組本編と当該番組本編以外の部分とを区切る番組切り出し情報テンプレートを、複数個、保持する番組切り出し情報テンプレート保持手段、
放送サービスの番組に関連して、上記SI/EPG情報由来の、番組名、配信曜日、日時、ジャンル等の番組情報に基づいて、上記番組切り出し情報テンプレート保持手段を検索して、上記番組情報に適した番組切り出し情報テンプレートを取得する番組切り出し情報生成手段、および、
上記番組切り出し情報生成手段により取得した番組切り出し情報を、上記放送サービスの番組のために保持する番組編成情報記憶手段として動作させるための番組切り出し情報生成用コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、テレビ放送サービス由来のコンテンツを通信ネットワークを使用して配信する放送サービス通信ネットワーク配信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
放送事業者が、放送サービスで提供される放送番組(映像・音声コンテンツ)を通信ネットワークを使用して配信することが望まれている。例えば、視聴者は、見逃した番組を、事後的に視聴することを望む。ところで個々の放送番組をユーザの要求に応じて配信するためには、放送サービスの映像信号および音声信号を番組単位に切り出して配信用ファイルにエンコードして管理する必要がある。放送サービスの映像信号および音声信号を番組単位に簡易に切り出すことが望まれる。放送番組には、放送番組本編のほかに番組宣伝枠、情報提供枠、コマーシャル枠が付随していることが多く、番組本編を切り出すことは煩雑である。放送番組を適切かつ簡易に切り出すことが望まれる。
【0003】
なお、この発明と関連する特許文献としては特開2017-050631号公報がある。これは、放送サービスで提供されるコンテンツを通信ネットワークを使用して配信する場合に、コマーシャルの内容を放送サービスの場合と通信ネットワークの場合とで適合的に切り替えることを開示している。
【0004】
上述の従来技術やその問題点は、この発明の背景の一部を説明するためにのみ説明している。この発明は上述の従来技術や問題点に限定されるものではない点に留意されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、番組切り出し処理を簡便にすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明によれば、上述の目的を達成するために、特許請求の範囲に記載のとおりの構成を採用している。ここでは、発明を詳細に説明するのに先だって、特許請求の範囲の記載について補充的に説明を行なっておく。なお、ここでは、説明の便宜上、以下の実施例で参照される符号を補充的に付しているけれども、これに限定されず、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で種々の変更が可能なことはもちろんである。
【0008】
すなわち、この発明の一側面によれば、放送サービスの番組のために番組本体と当該番組本体以外の部分とを区切る番組切り出し情報を生成する番組切り出し情報生成装置に:放送サービスのTSストリームを取得するTSストリーム取得手段(120)と;上記TSストリーム取得手段により取得した上記TSストリームからSI/EPG情報を取得するSI/EPG情報取得手段(160)と;番組本編と当該番組本編以外の部分とを区切る番組切り出し情報テンプレートを、複数個、保持する番組切り出し情報テンプレート保持手段(196)と;放送サービスの番組に関連して、上記SI/EPG情報由来の、番組名、配信曜日、日時、ジャンル等の番組情報に基づいて、上記番組切り出し情報テンプレート保持手段を検索して、上記番組情報に適した番組切り出し情報テンプレートを取得する番組切り出し情報生成手段(195)と;上記番組切り出し情報生成手段により取得した番組切り出し情報を、上記放送サービスの番組のために保持する番組編成情報記憶手段(170)とを設けている。
【0009】
この構成によれば、SI/EPG由来の番組情報に基づいて適切に番組切り出し情報テンプレートを取得できる。
【0010】
上記番組切り出し情報テンプレート保持手段が保持する番組切り出し情報テンプレートはニューラルネットワーク等の学習手法を用いて自動生成されて良い。
【0011】
当該番組本編以外の部分は、宣伝枠、情報枠、または広告枠を含んで良い。
【0012】
上記TSストリームはシリアルデジタルインターフェース(SDI)放送信号から取得して良い。
【0013】
また、この構成において、編成制御情報ユーザインタフェースを用いて操作者の操作に基づいて番組切り出し情報を上記番組編成情報記憶手段に入力するようにして良い。
【0014】
また、この発明の他の側面によれば、放送サービスの番組のために番組本体と当該番組本体以外の部分とを区切る番組切り出し情報を生成する番組切り出し情報生成装置に、上記番組切り出し情報を、上記放送サービスの番組のために保持する番組編成情報記憶手段を設け、編成制御情報ユーザインタフェースを用いて操作者の操作に基づいて上記番組切り出し情報を上記番組編成情報記憶手段に入力するようにしている。
【0015】
この構成によれば、操作者の操作に基づいて番組切り出し情報を番組編成情報記憶手段に保持することができる。
【0016】
なお、この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、そのような発明の一部をソフトウェアとして構成することができることはもちろんである。またそのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品もこの発明の技術的な範囲に含まれることも当然である。
【0017】
この発明の上述の側面および他の側面は特許請求の範囲に記載され以下実施例を用いて詳述される。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、放送サービスの番組切り出し情報テンプレートを簡便に取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】この発明の実施例1の放送サービス通信ネットワーク配信システム100を示す図である。
【
図3】この発明の実施例1の動画ファイル処理管理部150の構成例を説明する図である。
【
図4】この発明の実施例1の動作を説明する図である。
【
図5】この発明の実施例1の番組切り出し動作を説明する図である。
【
図6】この発明の実施例2の主放送局および従放送局の通信ネットワーク配信システム300および400を示す図である。
【
図7】この発明の実施例2の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の実施例について説明する。
【0021】
[実施例1]
図1は、この発明の実施例1の放送サービス通信ネットワーク配信システム100を全体として示している。放送サービス通信ネットワーク配信システムは単に通信ネットワーク配信システムと呼ぶこともある。
【0022】
図1において、放送サービス通信ネットワーク配信システム100は、放送局構内設備100A側の装置群およびクラウド100B側の装置群から成り、放送局構内設備100AのTS送信装置110、ブラウザシステム180、クラウド100BのTS受信部120、放送信号デコード部130、番組切り出し部140、動画ファイル処理管理部150、SI/EPG抽出部160、番組編成情報記憶部170、編成制御情報ユーザインタフェース190、番組切り出し情報自動生成部195、番組切り出し情報テンプレートデータベース196を含んで構成されている。クラウド100Aおよび100Bの各々は1または複数のコンピュータを有し、これらコンピュータは
図1において符号1000を用いて集合的に表されている。コンピュータ1000は
図2に模式的に示すように、CPU(プロセッサ)1001、主メモリ1002、外部インターフェース1003、および外部記憶装置1004等を含んで構成されており、アプリケーション1005をこのコンピュータ1000にインストールすることにより、この実施例の種々の動作を実現できる。なお、放送局構内設備100Aおよびクラウド100Bは、通信ネットワーク2000を介して接続されて良い。
【0023】
動画ファイル処理管理部150は、
図3に示すように、動画ファイルエンコード部151、動画ファイル記憶部152、および動画ファイル配信部153を含んで構成される。動画ファイル配信部153は利用者装置800に動画ファイルを配信する。
【0024】
TS送信装置110は、放送局構内設備100の放送設備101から放送信号、例えばDVB-ASI信号からTSストリームを取り出してIDP/IPプロトコルでIPパケット送信を行うものである。TS送信装置110に替えてSDI放送信号を送信する設備を利用しても良い。TSストリームのIP伝送については、例えば、Pro-MPEG Code of Practice #3 release 2, July 2004,"Transmission of Professional MPEG-2 Transport Streams over IP Networks"に説明があるけれども、これに限定されない。TS受信部120は例えばIPパケットを受け取ってTSストリームを抽出するものである。放送信号デコード部130は、TSストリームを逆多重化して映像ストリームおよび音声ストリームを生成し、さらにMPEGデコードを行い、映像・音声信号を生成するものである。番組切り出し部140は、番組編成情報記憶部170の番組編成情報(番組切り出し情報を含む)に基づいて映像・音声信号を番組単位で切り出すものである。動画ファイル処理管理部150の動画ファイルエンコード部151(
図3)は、番組切り出し処理後の映像・音声信号を受け取って、例えばHTTP配信方式(典型的にはHLS方式、HTTP Live Streaming、Apple社)の動画ファイルを形成し、この動画ファイルを動画ファイル記憶部152(
図3)に動画ファイル単位で読み出し可能に記憶する。配信部152(
図3)は、ユーザからの要求に基づいて、動画ファイル記憶部152から動画ファイルを取り出して、ユーザに転送して、ユーザが番組の視聴できるようにする。配信部153は、例えばHTTPサーバで構成して良いが、これに限定されない。SI/EPG抽出部160は、TS受信部120からTSストリームを受け取ってSI(サービスインフォーメーション)を抽出し、SIまたはEPG(電子番組案内)を抽出して番組編成情報を番組編成情報記憶部170に記憶する。主放送局の設備においてオペレータがブラウザシステム180を操作して、編成制御情報ユーザインタフェース190を介して番組編成情報を入力して良い。オペレータはSI/EPG抽出部160で得たSI/EPGに準拠して番組編成情報を入力して良い。ただし、SI/EPG情報は、番組全体の情報しか含まず、番組本編と、付随する補助枠(番組宣伝枠、情報枠、コマーシャル枠)とを区別せず、また番組本編の権利関係上の放送不適部分を区別しない。オペレータはこのような番組切り出し情報を編成制御情報ユーザインタフェース190を介して入力して良い。
【0025】
配信方式はHTTP配信方式に限定されない。またHLS方式にかえて、MPEG-DASH方式、Smooth Streaming (Microsoft社)、HTTP Dynamic Streaming(Adobe Systems社)であってよい。RTS(Real Time Streaming Protocol)やRTMP(Real Time Messaging Protocol)等のHTTPプロトコル配信以外の各方式を採用しても良い。
【0026】
番組切り出し情報自動生成部195はSI/EPG情報から取得した番組名、配信曜日、日時、ジャンル等をキーとして番組切り出し情報テンプレートデータベース196を検索して番組切り出し情報テンプレートを取得して自動的に番組切り出し情報を生成し、番組編成情報記憶部170に番組切り出し情報として登録する(X1、X2)。オペレータはブラウザシステム180を利用して番組切り出し情報を補助的に設定して良い(X3)。番組切り出し情報テンプレートは、番組編成上の規則に基づくものであって良く、人為的に記述さて良く、また、ニューラルネットワーク等の学習手法を用いて自動的に生成されても良い。
【0027】
図4は、実施例1における通信ネットワーク配信システム100おける全体的な動作を説明しており、この図において、TS受信部120は、IPストリームからTSパケットを生成し(S10)、放送信号デコード部130はTSパケットを逆多重化して映像ストリーム・音声ストリームを生成し(S11)、これをMPEGデコードして映像・音声信号を取得する(S12)。番組切り出し部140は、番組編成情報記憶部170の番組切り出し情報付きの番組編成情報に基づいて映像・音声信号を、番組単位で切り出す(S13)。動画ファイル処理管理部150の動画ファイルエンコード部151(
図3)は、番組切り出し後の番組単位の映像・音声信号を例えばHTTP配信方式の動画ファイルを生成して(S14)、動画ファイル記憶部152に番組単位に読み出し可能に記憶する(S15)。また、利用者からの要求を受信し(S16)、これに応じて動画ファイルを動画ファイル記憶部152から読み出し(S17)、これを利用者(利用者装置800、
図3)あてに通信ネットワーク2000を介して配信する(S18)。
【0028】
図5は、番組切り出しの処理例を示している。
図5(A)の例では、番組に付随する番組宣伝枠および情報枠が番組本編の前後に配されている。番組全体の中から本編部分を切り出している。
図5(A)に示すように、番組全体はtsで始まり、teで終了する。例えば、番組宣伝枠はteからt1のセグメントであり、番組本編はt1からt2のセグメントであり、情報枠がt2からteである。番組切り出し部140は、番組切り出し情報によって、t1-t2の区間を指定して、番組切り出しを行う。
【0029】
図5(B)の例では、コマーシャル枠(CM)が番組本編の前後および中間に配されている。番組全体の中から本編部分を切り出している。
図5(B)に示すように、最初のコマーシャル枠(1または複数のコマーシャル番組があってよい。以下同様)がts-t1のセグメントであり、番組本編の前半がt1-t2のセグメントであり、2番目のコマーシャル枠がt2-t3のセグメントであり、番組本編の後半がt3-54のセグメントであり、最後のコマーシャル枠がt4-teのセグメントである。番組切り出し部140は、番組切り出し情報によって、t1-t2の区間およびt3-t4の区間を指定して番組切り出しを行う。なお、
図5(B)の例では2つのセグメントが切り出されるけれども(上側)、全体を結合して1つの番組として管理してもよいし(下側)、個別の番組として管理してもよい。
【0030】
[実施例2]
図6は、この発明の実施例2の主放送局の放送サービス通信ネットワーク配信システム300および従放送局の放送サービス通信ネットワーク配信システム400を全体として示している。主放送局(本部局またはキー局)は、放送番組の一部を従放送局に供給するものであり、配信元局と呼ぶこともある。従放送局(地域局)は、主放送局から放送番組の一部の供給を受けるものであり、配信先局と呼ぶこともある。放送サービス通信ネットワーク配信システムは単に通信ネットワーク配信システムと呼ぶこともある。
【0031】
図6の主放送局の通信ネットワーク配信システム300、および、従放送局の通信ネットワーク配信システム400は、
図1の主放送局の通信ネットワーク配信システム100に対応する。
図6において、
図1と対応する箇所には対応する符号を付した。
【0032】
図6において、主放送局(本部局またはキー局)の通信ネットワーク配信システム300は、放送局構内設備300A側の装置群およびクラウド300B側の装置群から成り、放送局構内設備300AのTS送信装置310、ブラウザシステム380、クラウド300BのTS受信部320、放送信号デコード部330、番組切り出し部340、動画ファイル処理管理部350、SI/EPG抽出部360、番組編成情報記憶部370、編成制御情報ユーザインタフェース390、番組切り出し情報自動生成部395、番組切り出し情報テンプレートデータベース396を含んで構成されている。
【0033】
また、従放送局(地域局)の通信ネットワーク配信システム400は、放送局構内設備400A側の装置群およびクラウド400B側の装置群から成り、放送局構内設備400AのTS送信装置410、ブラウザシステム480、クラウド400BのTS受信部420、放送信号デコード部430、番組切り出し部440、動画ファイル処理管理部450、SI/EPG抽出部460、番組編成情報記憶部470、編成制御情報ユーザインタフェース490、比較部491、番組切り出し情報自動生成部495、番組切り出し情報テンプレートデータベース496を含んで構成されている。
【0034】
図6において、主放送局の番組切り出し情報自動生成部395はSI/EPG情報から取得した番組名、配信曜日、日時、ジャンル等をキーとして番組切り出し情報テンプレートデータベース396を検索して番組切り出し情報テンプレートを取得して自動的に番組切り出し情報を生成し、番組編成情報記憶部370に番組切り出し情報として登録する(X1、X2)。従放送局の番組切り出し情報自動生成部495はSI/EPG情報から取得した番組名、配信曜日、日時、ジャンル等をキーとして番組切り出し情報テンプレートデータベース496を検索して番組切り出し情報テンプレートを取得して自動的に番組切り出し情報を生成し、番組編成情報記憶部470に番組切り出し情報として登録する。オペレータはブラウザシステム380、480を利用して番組切り出し情報を補助的に設定する(X3)。
【0035】
比較部491は、当該従放送局の番組編成情報記憶部470に記憶されたSI/EPG情報を含む番組編成情報を、主放送局の番組編成情報記憶部370から送出されてきた、SI/EPG情報および番組切り出し情報を含む番組生成情報と比較し、主放送局の番組と従放送局の番組が同一かどうかを判別し、同一である場合には、主放送局から送られた番組生成情報の番組切り出し情報を利用して自放送局の番組切り出し情報として番組編成情報記憶部470に記憶保持する。従放送局のオペレータは、主放送局からの番組切り出し情報を利用できる番組については、番組切り出し情報を入力または調整する必要がない。
【0036】
図7は、従放送局の通信ネットワーク配信システム400における主放送局の番組切り出し情報の流用について説明しており、この図において、主放送局のTS受信部320はIPストリームからTSパケットを生成し(S10)、SI/EPG抽出部360は、TSストリームからSI/EPG情報を抽出し(S21)、番組編成情報を生成して番組編成情報記憶部370に記憶保持する(S22)。番組切り出し情報自動生成部395はSI/EPG情報から取得した番組名、配信曜日、日時、ジャンル等をキーとして番組切り出し情報テンプレートデータベース396を検索して番組切り出し情報テンプレートを取得して自動的に番組切り出し情報を生成し、番組編成情報記憶部370に番組切り出し情報として登録する(S23)。オペレータは編成制御情報ユーザインタフェース390を介して番組切り出し情報を含む番組編成情報を補助的に設定して良い。番組切り出し情報を含む主放送局の番組編成情報(IS/EPGを含む)は、従放送局の通信ネットワーク配信システム400の比較部491に供給される(S24)。
【0037】
さらに、
図7において、従放送局のTS受信部420はIPストリームからTSパケットを生成し(ステップS10)、SI/EPG抽出部460は、TSストリームからSI/EPG情報を抽出し(S21)、番組編成情報を生成して番組編成情報記憶部470に記憶保持する(S22)。比較部491は、従放送局の番組編成情報中のIS/EPG情報に、主放送局の番組編成情報中のIS/EPG情報を突き合わせて、同一の番組を特定し(S25)、同一番組にてついては主放送局側の番組切り出し情報を利用して従放送局の番組切り出し報を生成する(S26)。従放送局のオペレータは、その他の番組の番組切り出し情報については、番組切り出し情報自動生成部495が、SI/EPG情報から取得した番組名、配信曜日、日時、ジャンル等をキーとして番組切り出し情報テンプレートデータベース496を検索して番組切り出し情報テンプレートを取得して自動的に番組切り出し情報を生成し、番組編成情報記憶部470に番組切り出し情報として登録する(S27)。編成制御情報ユーザインタフェースを用いて、その他の番組の番組切り出しや補助的な設定を行っても良い。
【符号の説明】
【0038】
100 放送サービス通信ネットワーク配信システム
300 主放送局の放送サービス通信ネットワーク配信システム
400 従放送局の放送サービス通信ネットワーク配信システム
100A、300A、400A 放送局設備
100B、300B、400B クラウド
101、301、401 放送設備
110、310、410 TS送信装置
120、320、420 TS受信部
130、330、430 放送信号デコード部
140、340、440 番組切り出し部
150、350、450 動画ファイル処理管理部
151 動画ファイルエンコード部
152 動画ファイル記憶部
153 動画ファイル配信部
170、370、470 番組編成情報記憶部
180、380、480 ブラウザシステム
190、390、490 編成制御情報ユーザインタフェース
195、395、495 番組切り出し情報自動生成部
196、396、496 番組切り出し情報テンプレートデータベース
491 比較部
800 利用者装置