(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0645 20230101AFI20240109BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240109BHJP
【FI】
G06Q30/0645
G06Q30/0601 312
(21)【出願番号】P 2019056988
(22)【出願日】2019-03-25
【審査請求日】2022-03-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518135467
【氏名又は名称】野田 大智
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】野田 大智
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-028850(JP,A)
【文献】特開2002-099762(JP,A)
【文献】特開2004-094699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンタル対象物の貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を記憶する仲介者情報記憶部と、
レンタル対象物に関する対象物情報を記憶する対象物情報記憶部と、
レンタル期間を含む前記レンタル対象物に対するレンタルの申込情報を取得する申込取得部と、
前記申込取得部が取得した前記申込情報を、前記レンタル対象物の貸借を仲介する前記仲介者の仲介者端末へ送信する送信部と、
前記申込取得部が取得した前記申込情報に係るレンタルが成立した場合に、前記レンタルに係るレンタル料金又はレンタル期間を、前記レンタル対象物の対象物情報に対応付けて前記対象物情報記憶部に記憶する記憶処理部と
を備え
、
前記対象物情報記憶部は、前記対象物情報に対応付けて前記レンタル対象物の購入金額を記憶しており、
前記対象物情報記憶部に記憶してある前記レンタル対象物の購入金額と、成立した前記レンタルに係るレンタル料金とに基づいて、前記レンタルによる利益に関する利益情報を生成する利益情報生成部と、
生成した前記利益情報を表示する表示画面を出力する出力部と
を更に備える情報処理装置。
【請求項2】
レンタル対象物の貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を記憶する仲介者情報記憶部と、
レンタル対象物に関する対象物情報を記憶する対象物情報記憶部と、
レンタル期間を含む前記レンタル対象物に対するレンタルの申込情報を取得する申込取得部と、
前記申込取得部が取得した前記申込情報を、前記レンタル対象物の貸借を仲介する前記仲介者の仲介者端末へ送信する送信部と、
前記レンタル対象物を貸主、仲介者又は借主のいずれが管理しているかを示す管理情報を記憶する管理情報記憶部と、
前記レンタル対象物の管理情報を要求する要求情報を取得する要求取得部と、
前記要求取得部が取得した要求情報に基づいて、前記管理情報を送信する管理情報送信部と
を備える情報処理装置。
【請求項3】
レンタル対象物の貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を記憶する仲介者情報記憶部と、
レンタル対象物に関する対象物情報を記憶する対象物情報記憶部と、
レンタル期間を含む前記レンタル対象物に対するレンタルの申込情報を取得する申込取得部と、
前記申込取得部が取得した前記申込情報を、前記レンタル対象物の貸借を仲介する前記仲介者の仲介者端末へ送信する送信部と
を備え、
前記対象物情報は、複数の前記仲介者から選択された少なくとも1つの前記仲介者に関する仲介者情報を含み、
前記申込情報は、前記レンタル対象物の前記対象物情報に含まれる前記仲介者情報から選択された1つの前記仲介者情報を含み、
前記送信部は、取得した前記申込情報を、該申込情報に含まれる前記仲介者情報に基づいて前記仲介者端末へ送信し、
前記対象物情報は、前記仲介者情報に対応付けて、前記仲介者毎に設定されたレンタル料金を示す料金情報を含む
情報処理装置。
【請求項4】
前記仲介者情報は、貸主から預かった前記レンタル対象物及び借主から返却された前記レンタル対象物を保管する場所を示す位置情報を含む
請求項1から
3までのいずれかひとつに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記申込取得部が前記申込情報を取得した後に、前記申込情報に係る前記レンタル対象物の貸借を承認するか否かを示す承認情報を取得する承認取得部と、
前記承認取得部が前記レンタル対象物の貸借を承認する承認情報を取得した場合に、前記レンタル対象物の貸借を許可する許可部と
を備える請求項1から
4までのいずれかひとつに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記レンタル対象物の貸主に関する貸主情報を送信する貸主情報送信部と、
前記申込取得部が前記申込情報を取得した後に、前記申込情報に係る借主に関する借主情報を前記貸主の貸主端末へ送信する借主情報送信部と
を備える請求項1から
5までのいずれかひとつに記載の情報処理装置。
【請求項7】
レンタル対象物の貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を記憶部に記憶し、
レンタル対象物に関する対象物情報を記憶部に記憶し、
レンタル期間を含む前記レンタル対象物に対するレンタルの申込情報を取得し、
取得した前記申込情報を、前記レンタル対象物の貸借を仲介する前記仲介者の仲介者端末へ送信し、
取得した前記申込情報に係るレンタルが成立した場合に、前記レンタルに係るレンタル料金又はレンタル期間を、前記レンタル対象物の対象物情報に対応付けて記憶部に記憶
し、
前記対象物情報に対応付けて前記レンタル対象物の購入金額を記憶部に記憶し、
前記レンタル対象物の購入金額と、成立した前記レンタルに係るレンタル料金とに基づいて、前記レンタルによる利益に関する利益情報を生成し、
生成した前記利益情報を表示する表示画面を出力する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項8】
レンタル対象物の貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を記憶部に記憶し、
レンタル対象物に関する対象物情報を記憶部に記憶し、
レンタル期間を含む前記レンタル対象物に対するレンタルの申込情報を取得し、
取得した前記申込情報を、前記レンタル対象物の貸借を仲介する前記仲介者の仲介者端末へ送信し、
取得した前記申込情報に係るレンタルが成立した場合に、前記レンタルに係るレンタル料金又はレンタル期間を、前記レンタル対象物の対象物情報に対応付けて記憶部に記憶
し、
前記対象物情報に対応付けて前記レンタル対象物の購入金額を記憶部に記憶し、
前記レンタル対象物の購入金額と、成立した前記レンタルに係るレンタル料金とに基づいて、前記レンタルによる利益に関する利益情報を生成し、
生成した前記利益情報を表示する表示画面を出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項9】
レンタル対象物に関する対象物情報を受け付け、
レンタル対象物の貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を複数表示し、
表示した前記仲介者情報から少なくとも1つの選択を受け付け、
前記レンタル対象物に対するレンタル条件を受け付け、
受け付けた前記対象物情報を、選択された前記仲介者情報及び受け付けた前記レンタル条件を含めて所定の情報処理装置へ送信する処理であって、
選択された前記仲介者情報に対応付けて、前記仲介者毎に設定されたレンタル料金の入力を受け付け、
前記レンタル対象物に対して、前記仲介者毎に受け付けたレンタル料金を示す料金情報を含む前記レンタル条件を受け付ける
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
複数のレンタル対象物から任意のレンタル対象物を検索するための検索情報を受け付け、
受け付けた前記検索情報を所定の情報処理装置へ送信し、
送信した前記検索情報に応じたレンタル対象物に関して、貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を含む対象物情報を前記情報処理装置から受信して表示部に表示し、
表示した前記対象物情報に係るレンタル対象物に対するレンタルの申込を受け付け、
前記レンタル対象物に対するレンタルに係るレンタル期間を受け付け、
受け付けた前記レンタル期間を含み、前記レンタル対象物に対するレンタルの申込情報を前記情報処理装置へ送信する処理であって、
前記対象物情報は、複数の前記仲介者から選択された少なくとも1つの前記仲介者に関する仲介者情報を含み、
表示した前記対象物情報に含まれる前記仲介者情報から1つの選択を受け付け、
受け付けた前記レンタル期間、及び、選択された前記仲介者情報を含む前記申込情報を前記情報処理装置へ送信する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両を複数の会員が共同で利用するカーシェアリングサービスが提供されている(例えば特許文献1参照)。カーシェアリングサービスでは、例えばサービスを提供する会社がシェアリング用の車両を用意し、各会員が車両を使用したい時間帯を予約し、予約が成立すれば、予約した時間帯において車両を使用できる。また近年、個人が所有する車両を、所有者が使用しない時間帯に他人に賃貸するカーシェアリングサービスも提供されている。更に、車両だけでなく、家具、家電製品、ベビー用品、おもちゃ、介護用品、衣服、靴、鞄等の様々な物品を個人間で賃貸借するシェアリングサービスも提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
個人間で物品を賃貸借するシェアリングサービスでは、例えば貸主が物品を借主宛に配送し、貸主は使用後に物品を貸主宛に返送することによって、貸主と借主との間で物品の受け渡しが行われる。また車両のように配送できない物品を賃貸借する場合、貸主と借主とが直接会って物品の受け渡しが行われる。このように個人間で物品を賃貸借する場合、物品の受け渡しや賃貸借に関する交渉等を貸主及び借主が自身で行う必要があり、手間を要する。また、個人間で直接やりとりすることによって様々なトラブルが発生する虞がある。よって、貸主及び借主の負担を軽減し、貸主及び借主の双方が安心して利用できるシェアリングサービスが求められている。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、貸主及び借主の負担を軽減し、レンタル対象物の貸借を安全に行うことを可能にする情報処理装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、レンタル対象物の貸借を仲介する仲介者に関する仲介者情報を記憶する仲介者情報記憶部と、レンタル対象物に関する対象物情報を記憶する対象物情報記憶部と、レンタル期間を含む前記レンタル対象物に対するレンタルの申込情報を取得する申込取得部と、前記申込取得部が取得した前記申込情報を、前記レンタル対象物の貸借を仲介する前記仲介者の仲介者端末へ送信する送信部と、前記申込取得部が取得した前記申込情報に係るレンタルが成立した場合に、前記レンタルに係るレンタル料金又はレンタル期間を、前記レンタル対象物の対象物情報に対応付けて前記対象物情報記憶部に記憶する記憶処理部とを備え、前記対象物情報記憶部は、前記対象物情報に対応付けて前記レンタル対象物の購入金額を記憶しており、前記対象物情報記憶部に記憶してある前記レンタル対象物の購入金額と、成立した前記レンタルに係るレンタル料金とに基づいて、前記レンタルによる利益に関する利益情報を生成する利益情報生成部と、生成した前記利益情報を表示する表示画面を出力する出力部とを更に備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様にあっては、レンタル対象物の貸借に係る貸主及び借主の負担を軽減できる。また、レンタル対象物の貸借を安全に行うことにより、貸主及び借主の双方が安心してレンタル対象物を貸借できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】支援システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】管理サーバ及び仲介者端末の構成例を示すブロック図である。
【
図3】仲介者DB及び車両DBの構成例を示す模式図である。
【
図4】借主DB及び取引DBの構成例を示す模式図である。
【
図5】貸主端末及び借主端末の構成例を示すブロック図である。
【
図6】シェアリングアプリの画面例を示す模式図である。
【
図7】シェアリングアプリの画面例を示す模式図である。
【
図8】シェアリングアプリの画面例を示す模式図である。
【
図9】シェアリングアプリの画面例を示す模式図である。
【
図10】シェアリングアプリの画面例を示す模式図である。
【
図11】管理サーバの制御部によって実現される機能を示すブロック図である。
【
図12】管理サーバ及び借主端末が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【
図13】管理サーバが行う処理の手順を示すフローチャートである。
【
図14】実施形態2の貸主端末、管理サーバ及び借主端末が行う処理の手順の一部を示すフローチャートである。
【
図16】実施形態3の検索結果画面例を示す模式図である。
【
図17】貸主DB及び物品DBの構成例を示す模式図である。
【
図18】取引履歴DBの構成例を示す模式図である。
【
図19】管理サーバによる利益通知処理の手順を示すフローチャートである。
【
図21】シェアリング対象物の登録処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、個人が所有する自動車等の車両を他人に貸借するカーシェアリングを支援する支援システムに適用した実施形態を示す図面に基づいて詳述する。なお、本開示は、カーシェアリングだけでなく、家具、家電製品、ベビー用品、おもちゃ、介護用品、衣服、靴、鞄、重機、各種の工場で使用される機器等の様々な物品について個人間で行われる貸借を支援するシステムに適用できる。
【0010】
(実施形態1)
カーシェアリングを支援する支援システムについて説明する。
図1は支援システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態の支援システム100では、カーシェアリングにおける車両の登録及びシェアリング取引の申込等をインターネット等のネットワークNを介して行うことができる。支援システム100は、カーシェアリングに係る情報を管理する管理サーバ(情報処理装置)10、カーシェアリングにおいて貸主と借主との間を仲介する仲介者の仲介者端末20、シェアリング対象の車両を所有する貸主(車両オーナー)の貸主端末30、及び、シェアリング対象の車両を借りたい借主の借主端末40を含む。管理サーバ10、仲介者端末20、貸主端末30及び借主端末40はネットワークNに接続可能に構成されている。
図1では、管理サーバ10及び仲介者端末20は有線接続によってネットワークNに接続してあるが、無線接続によってネットワークNに接続されてもよい。また、貸主端末30及び借主端末40は無線接続によってネットワークNに接続してあるが、有線接続によってネットワークNに接続されてもよい。
【0011】
管理サーバ10は、サーバコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等であり、複数台設けられてもよいし、1台のサーバ内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されてもよいし、クラウドサーバを用いて実現されてもよい。仲介者端末20、貸主端末30及び借主端末40は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等であり、それぞれ複数台設けられている。仲介者は、例えばレンタカー業者、車両販売業者、車両整備業者等、車両を取り扱う業者であってもよいし、車両の取り扱いに慣れた個人であってもよい。なお、カーシェアリングにおける仲介者は、貸主から預かった車両を借主に貸し出すまでの間及び借主から返却された車両を貸主に返すまでの間、車両を保管できる場所を有し、また車両の傷や凹み等の状態を点検できる技術を有していることが望ましい。貸主及び借主は個人であっても法人であってもよい。
【0012】
図2は管理サーバ10及び仲介者端末20の構成例を示すブロック図である。管理サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶してある制御プログラムを適宜実行することにより、本開示の情報処理装置が行うべき種々の情報処理、制御処理を管理サーバ10に行わせる。
【0013】
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部12は、制御部11が実行する制御プログラム及び制御プログラムの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部12は、制御部11が制御プログラムを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。記憶部12に記憶される制御プログラムには、本開示のプログラムである支援処理プログラム12aが含まれる。また記憶部12に記憶されるデータには、登録された仲介者に関する情報を蓄積した仲介者DB12b、シェアリング対象として登録された車両に関する情報を蓄積した車両DB12c、登録された借主に関する情報を蓄積した借主DB12d、成立したシェアリング取引(貸借取引)に関する情報を蓄積した取引DB12eが含まれる。記憶部12に記憶される制御プログラム及びデータは、例えば通信部13を介して外部装置から取得されて記憶部12に記憶される。管理サーバ10が可搬型記憶媒体に記憶された情報を読み取る読取部等を備える場合、記憶部12に記憶される制御プログラム及びデータは、可搬型記憶媒体から読み出されて記憶部12に記憶されてもよい。仲介者DB12b、車両DB12c、借主DB12d、取引DB12eは、管理サーバ10に接続された外部の記憶装置に記憶されてもよく、ネットワークNを介して管理サーバ10と通信可能な記憶装置に記憶されてもよい。
【0014】
通信部13は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して外部装置との間で情報の送受信を行う。管理サーバ10は、上述した構成のほかに、表示部及び入力部等を備えていてもよい。
【0015】
図3は仲介者DB12b及び車両DB12cの構成例を示す模式図である。
図3Aは仲介者DB12bを、
図3Bは車両DB12cをそれぞれ示す。仲介者DB(仲介者情報記憶部)12bには、登録された仲介者の仲介者情報が記憶される。仲介者情報は、各仲介者に割り当てられた仲介者ID、仲介者の氏名又は会社名、住所、電話番号、貸借取引が可能な時間帯、メールアドレス、保管可能な車両の台数等を含む。仲介者DB12bに登録される仲介者情報は、例えば通信部13が仲介者端末20から取得する都度、制御部11によって追加、変更又は削除される。なお、仲介者情報に、例えば車両のレンタル終了後に貸主及び借主が仲介者に対して行った評価を示す評価情報を含めてもよい。
【0016】
車両DB(対象物情報記憶部)12cには、シェアリング対象(レンタル対象物)として登録された車両の車両登録情報が記憶される。車両登録情報は、各車両に割り当てられた車両IDと、車両の車種、車両に設けられた設備、レンタル料等を含む車両情報(対象物情報)と、車両オーナーである貸主の氏名又は会社名、車両の貸し出しが可能な時間帯、貸主の電話番号、メールアドレス等を含む貸主情報、車両のシェアリングを仲介する仲介者の仲介者IDとを含む。車両DB12cに登録される車両登録情報は、例えば通信部13が貸主端末30から取得する都度、制御部11によって追加、変更又は削除される。また車両DB12cには、車両IDに対応付けて、車両の予約日程が記憶される。予約日程は、カーシェアリングにおいて車両に対する予約状況を示す。なお、貸主情報を、各貸主に割り当てられた貸主IDに対応付けて別のDBに記憶し、車両DB12cには貸主情報の代わりに貸主IDが記憶されてもよい。また、車両DB12cに記憶される車両情報に、例えば借主が車両のレンタル終了後に車両に対して行った評価を示す評価情報を含めてもよい。車両DB12cに記憶される貸主情報に、例えば車両のレンタル終了後に借主が貸主に対して行った評価を示す評価情報を含めてもよい。
【0017】
図4は借主DB12d及び取引DB12eの構成例を示す模式図である。
図4Aは借主DB12dを、
図4Bは取引DB12eをそれぞれ示す。借主DB12dには、登録された借主の借主情報が記憶される。借主情報は、各借主に割り当てられた借主ID、借主の氏名又は会社名、電話番号、メールアドレス、評価情報等を含む。借主DB12dに登録される借主情報は、例えば通信部13が借主端末40から取得する都度、制御部11によって追加、変更又は削除される。評価情報は、例えば車両のレンタル終了後に貸主又は仲介者が借主に対して行った評価を示す情報であり、例えば通信部13が貸主端末30又は仲介者端末20から取得した場合に、制御部11によって借主DB12dに記憶される。また、借主DB12dには、借主のクレジットカードの情報が登録されていてもよい。
【0018】
取引DB12eには、成立した貸借取引の取引情報が記憶される。取引情報は、各貸借取引に割り当てられた取引ID、貸借される車両の車両ID、借主の借主ID、レンタル期間、支払金額、貸借取引の状況を示す状況情報等を含む。取引DB12eに登録される取引情報は、借主端末40から申し込まれた車両の貸借取引が成立した場合に、制御部11によって追加される。なお、管理サーバ10は、例えば仲介者が貸主からレンタル対象の車両を預かった場合、車両の受取が完了したことを示す状況情報を仲介者端末20から受信する。また、仲介者端末20は、仲介者が借主にレンタル対象の車両を貸し出した場合、車両の貸出中であることを示す状況情報を管理サーバ10へ送信し、仲介者が借主から車両を返却された場合、車両の返却が完了したことを示す状況情報を管理サーバ10へ送信する。このように仲介者端末20から逐次送信される状況情報を管理サーバ10が受信する都度、制御部11は、取引DB(管理情報記憶部)12eに登録してある状況情報(管理情報)を、受信した状況情報に更新する。
【0019】
仲介者端末20は、
図2に示すように、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、入力部25等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部21は、CPU、MPU又はGPU等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部21は、記憶部22に記憶してある制御プログラムを適宜実行することにより、仲介者端末20が行うべき種々の情報処理、制御処理を行う。
【0020】
記憶部22は、RAM、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD等を含む。記憶部22は、制御部21が実行する制御プログラム及び制御プログラムの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部22は、制御部21が制御プログラムを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。記憶部22に記憶される制御プログラムには、本開示のプログラムであるシェアリングアプリケーションプログラム(以下ではシェアリングアプリという)22aが含まれる。記憶部22に記憶される制御プログラム及びデータは、例えば通信部23を介して外部装置から取得されて記憶部22に記憶される。仲介者端末20が可搬型記憶媒体に記憶された情報を読み取る読取部等を備える場合、記憶部22に記憶される制御プログラム及びデータは、可搬型記憶媒体から読み出されて記憶部22に記憶されてもよい。
【0021】
通信部23は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して外部装置との間で情報の送受信を行う。表示部24は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等であり、制御部21からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部25は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部21へ送出する。表示部24及び入力部25は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
【0022】
図5は貸主端末30及び借主端末40の構成例を示すブロック図である。貸主端末30及び借主端末40は仲介者端末20と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。本実施形態では、仲介者端末20の記憶部22に記憶されるシェアリングアプリ22a、貸主端末30の記憶部32に記憶されるシェアリングアプリ32a及び借主端末40の記憶部42に記憶されるシェアリングアプリ42aは共通のプログラムである。しかし、仲介者用のシェアリングアプリ22a、貸主用のシェアリングアプリ32a及び借主用のシェアリングアプリ42aがそれぞれ用意されていてもよい。
【0023】
図6~
図10はシェアリングアプリの画面例を示す模式図である。
図6Aは初期画面例を示す。初期画面は、カーシェアリングの利用内容を選択するための画面であり、「仲介者登録」ボタン、「車両登録」ボタン、「ユーザ(借主)登録」ボタン、「カーシェアリング利用」ボタンが表示されている。初期画面は、仲介者端末20、貸主端末30及び借主端末40の制御部21,31,41がそれぞれシェアリングアプリ22a,32a,42aを実行した場合に、表示部24,34,44に表示される。初期画面において、カーシェアリングの仲介を行うために仲介者登録したい利用者は「仲介者登録」ボタンを操作し、車両を貸し出すために車両登録したい利用者は「車両登録」ボタンを操作し、車両を借りるために借主(ユーザ)登録したい利用者は「ユーザ(借主)登録」ボタンを操作する。また、借主登録(ユーザ登録)済みの利用者が車両を借りたい場合に「カーシェアリング利用」ボタンを操作する。なお、以下では、初期画面において、仲介者端末20では「仲介者登録」ボタンが操作され、貸主端末30では「車両登録」ボタンが操作され、借主端末40では「ユーザ(借主)登録」ボタン又は「カーシェアリング利用」ボタンが操作されるものとする。しかし、1人の利用者が異なるシェアリング取引において仲介者、貸主、借主となることが可能であり、この場合、この利用者の端末は、利用者が仲介者としてカーシェアリングを利用する際は仲介者端末20となり、貸主として利用する際は貸主端末30となり、借主として利用する際は借主端末40となる。
【0024】
図6Bは、初期画面で「仲介者登録」ボタンが操作された場合に仲介者端末20に表示される仲介者登録画面例を示す。仲介者登録画面は、カーシェアリングの仲介を行いたい利用者が仲介者登録するための画面であり、仲介者(利用者)の氏名又は会社名、住所、電話番号、メールアドレス等を含む仲介者情報、仲介者としてシェアリング取引が可能な曜日(取引可能曜日)、時間帯(取引可能時間帯)及び保管可能な車両の台数(保管可能台数)等を含む取引条件等を入力するための入力欄が表示されている。なお、
図6Bに示す例では、取引可能曜日の入力欄に、月曜日から日曜日までの各曜日から任意の曜日を選択できるチェックボックスが設けられており、取引可能時間帯の入力欄に、開始時刻及び終了時刻として任意の時刻をそれぞれ選択できるプルダウンメニューが設けられている。仲介者登録画面に含まれる各入力欄は、
図6Bに示した構成に限定されない。また仲介者登録に必要な仲介者情報及び取引条件は他のデータを含んでもよい。例えば仲介者情報に仲介者の年齢、性別等が含まれてもよく、取引条件に、仲介者が保管可能な車両の車種、車両の大きさ等が含まれてもよい。仲介者登録画面には、入力欄に入力された情報に基づく仲介者登録を指示するための登録ボタンが表示されている。仲介者端末20において、制御部21は、入力部25を介した仲介者による入力により、仲介者登録画面の各入力欄に対する入力情報を受け付け、受け付けた各入力情報を対応する入力欄に表示する。また制御部21は、登録ボタンが操作された場合、各入力欄に入力された入力情報を含む仲介者登録の申込情報を管理サーバ10へ送信し、仲介者登録の実行を要求する。
【0025】
管理サーバ10の制御部11は、仲介者端末20から仲介者登録の申込情報を受信した場合、仲介者IDを発行し、仲介者IDに対応付けて、申込情報に含まれる仲介者情報及び取引条件を仲介者DB12bに登録する。これにより仲介者登録が完了する。
【0026】
図7は、初期画面で「車両登録」ボタンが操作された場合に貸主端末30に表示される車両登録画面例を示す。車両登録画面は、車両の所有者(貸主、オーナー)が貸し出したい車両を登録するための画面であり、貸主の氏名又は会社名、電話番号、メールアドレス等を含むオーナー(貸主)情報、車両(レンタル対象物)の貸出が可能な曜日(貸出可能曜日)、貸出が可能な日付(貸出可能日)、時間帯(貸出可能時間帯)、車種、車両に設けられている設備(車両設備)、レンタル料、車両の写真等を含む車両情報等を入力するための入力欄が表示されている。なお、
図7に示す例では、貸出可能曜日の入力欄に、任意の曜日を選択できるチェックボックスが設けられており、貸出可能日の入力欄に、任意の日付を選択できるプルダウンメニューが設けられている。また貸出可能時間帯の入力欄に、開始時刻及び終了時刻として任意の時刻をそれぞれ選択できるプルダウンメニューが設けられており、車種の入力欄に、任意の車種を選択できるプルダウンメニューが設けられている。また車両設備の入力欄に、任意の設備を選択できるチェックボックスが設けられており、車両の写真の入力欄に、添付すべき写真を指定するための参照ボタンが設けられている。参照ボタンが操作された場合、添付すべき写真を指定するための写真指定画面が表示され、写真指定画面を介して任意の写真を指定できる。更に車両登録画面は、この車両に対するシェアリング取引を仲介する仲介者を指定するための入力欄が表示されている。仲介者の入力欄には、予め仲介者登録を行った仲介者の中から任意の仲介者を選択できるプルダウンメニューが設けられている。本実施形態では、1つの車両に対して1人の仲介者が設定される構成とするが、1つの車両に対して複数の仲介者が設定される構成としてもよい。
【0027】
車両登録画面に含まれる各入力欄は、
図7に示した構成に限定されない。また車両登録に必要な貸主情報及び車両情報は他のデータを含んでもよい。例えば貸主情報に貸主の住所、年齢、性別等が含まれてもよく、車両情報に、車両の総走行距離、燃費(例えば燃料の種類、燃料1リットルでの走行距離)、貸主からのメッセージ等が含まれてもよい。車両登録画面には、入力欄に入力された情報に基づく車両登録を指示するための登録ボタンが表示されている。貸主端末30において、制御部31は、入力部35を介した貸主による入力により、車両登録画面の各入力欄に対する入力情報を受け付け、受け付けた各入力情報を対応する入力欄に表示する。また制御部31は、登録ボタンが操作された場合、各入力欄に入力された入力情報を含む車両登録の申込情報を管理サーバ10へ送信し、車両登録の実行を要求する。
【0028】
管理サーバ10の制御部11は、貸主端末30から車両登録の申込情報を受信した場合、車両IDを発行し、車両IDに対応付けて、申込情報に含まれる車両情報、貸主情報及び仲介者IDを車両DB12cに登録する。これにより車両登録が完了する。なお、車両登録画面は、複数台の車両の登録を行えるように構成されていてもよい。この場合、それぞれの車両について車両情報の入力欄が表示され、貸主はそれぞれの車両について車両情報を入力する。なお、本実施形態では、車両登録を行う際に、車両情報と共に車両のオーナー(貸主)の情報(貸主情報)も車両DB12cに登録される。しかし、車両登録とは別にオーナー(貸主)登録を行い、貸主登録を行ったユーザ(貸主)が車両登録を行う構成としてもよい。この場合、貸主登録によって貸主に関する情報が貸主DBに登録され、車両DB12cには貸主情報の代わりに貸主IDが登録される。
【0029】
図8Aは、初期画面で「ユーザ(借主)登録」ボタンが操作された場合に借主端末40に表示される借主登録画面例を示す。借主登録画面は、カーシェアリングを利用して車両を借りたい利用者が借主登録するための画面であり、借主(利用者)の氏名又は会社名、電話番号、メールアドレス等を含むユーザ(借主)情報を入力するための入力欄が表示されている。借主登録画面に含まれる各入力欄は、
図8Aに示した構成に限定されない。また借主登録に必要な借主情報は他のデータを含んでもよい。例えば借主情報に借主の住所、年齢、性別等が含まれてもよい。借主登録画面には、入力欄に入力された入力情報に基づく借主登録を指示するための登録ボタンが表示されている。借主端末40において、制御部41は、入力部45を介した借主による入力により、借主登録画面の各入力欄に対する入力情報を受け付け、受け付けた各入力情報を対応する入力欄に表示する。また制御部41は、登録ボタンが操作された場合、各入力欄に入力された入力情報を含む借主登録の申込情報を管理サーバ10へ送信し、借主登録の実行を要求する。
【0030】
管理サーバ10の制御部11は、借主端末40から借主登録の申込情報を受信した場合、借主IDを発行し、借主IDに対応付けて、申込情報に含まれる借主情報を借主DB12dに登録する。これにより借主登録が完了する。
【0031】
図8Bは、初期画面で「カーシェアリング利用」ボタンが操作された場合に借主端末40に表示される利用画面の初期画面例を示す。利用画面は、借主がカーシェアリングで借りたい車両を検索し、選んだ車両のレンタルを申し込むための画面であり、利用画面の初期画面には「車種から検索」ボタン及び「店舗から検索」ボタンが表示されている。利用画面の初期画面において、借主登録したユーザ(借主)は、車両の検索方法として車種に基づく検索を行うのか、店舗に基づく検索を行うのかを選択する。借主は、車種に基づく検索を行う場合「車種から検索」ボタンを操作し、店舗に基づく検索を行う場合「店舗から検索」ボタンを操作する。なお、店舗とは、仲介者が貸主から預かった車両を借主に貸し出すまでの期間、及び借主から返却された車両を貸主に返すまでの期間、車両を保管する場所であり、仲介場所を意味する。
【0032】
図9Aは、利用者画面の初期画面で「車種から検索」ボタンが操作された場合に借主端末40に表示される車両検索画面例を示す。車両検索画面は、車種から所望の車両を検索するための画面であり、検索条件として車種、レンタル期間、希望金額(支払い可能な上限金額)等を入力するための入力欄が表示されている。
図9Aに示す例では、車種の入力欄に、任意の車種を選択できるチェックボックスが設けられており、レンタル期間の入力欄に、レンタル開始日時及びレンタル終了日時として任意の日付及び時刻をそれぞれ選択できるプルダウンメニューが設けられている。希望金額の入力欄は、例えば借主が希望するレンタル期間に対して支払い可能な料金の上限金額が入力されるように構成してある。なお、希望金額の入力欄は、「1時間毎に1000円」や「6時間毎に6000円」等の単位時間毎のレンタル料を選択できるように構成されていてもよい。車両検索画面に含まれる各入力欄は、
図9Aに示した構成に限定されない。また検索条件は他のデータを含んでもよい。例えば検索条件に、車両の総走行距離、車両設備、貸主の年齢、性別、仲介者の年齢、性別等が含まれてもよい。車両検索画面には、入力欄に入力された情報に基づく車両検索を指示するための検索ボタンが表示されている。借主端末40において、制御部41は、入力部45を介した借主による入力により、車両検索画面の各入力欄に対する入力情報を受け付け、受け付けた各入力情報を対応する入力欄に表示する。また制御部41は、検索ボタンが操作された場合、各入力欄に入力された検索条件に基づく車両検索の要求情報を管理サーバ10へ送信し、車両検索の実行を要求する。
【0033】
管理サーバ10の制御部11は、借主端末40から車両検索の要求情報を受信した場合、車両DB12cに登録してある車両から、要求情報に含まれる検索条件に適合する車両を抽出し、抽出した車両の車両情報を借主端末40へ送信する。これにより車両検索結果を借主端末40に提供できる。なお、管理サーバ10が行う車両検索処理については後述する。
【0034】
図9Bは、利用者画面の初期画面で「店舗から検索」ボタンが操作された場合に借主端末40に表示される店舗検索画面例を示す。店舗検索画面は、所望の店舗(仲介者)を検索するための画面であり、管理サーバ10の仲介者DB12bに登録された各仲介者の住所の位置をアイコンにより地図上に表示する。借主端末40の制御部41は、例えば借主端末40が有するGPS(Global Positioning System)機能によって借主端末40の現在地を特定し、管理サーバ10は、借主端末40の現在地を中心とした地図を借主端末40に提供する。また管理サーバ10は、借主端末40の現在地から近い順に1,2,3と示したアイコンで検索結果の店舗(仲介者)を表示する。この場合、借主端末40は、自端末の現在地近傍の地図を表示できるが、予め設定された地図を表示する構成でもよい。また店舗検索画面は、借主が任意に検索クリエ(例えば駅名、住所)を入力するための入力欄が表示されており、入力された検索クリエから仲介者(店舗)の検索を行い、検索された仲介者(店舗)の情報を借主端末40に表示させてもよい。店舗検索画面は、仲介者(店舗)を示すアイコンへの操作入力を受け付ける。アイコンへの操作入力を受け付けた場合、制御部41は、選択された仲介者(店舗)に基づく車両検索の要求情報を管理サーバ10へ送信し、車両検索の実行を要求する。
【0035】
管理サーバ10の制御部11は、借主端末40から仲介者(店舗)に基づく車両検索の要求情報を受信した場合、選択された仲介者の仲介者IDに対応付けて車両DB12cに登録してある車両を抽出し、抽出した車両の車両情報を借主端末40へ送信する。これにより車両検索結果を借主端末40に提供できる。
【0036】
図10は車両検索処理の結果を示す検索結果画面例を示す。検索結果画面は、例えば車両検索画面を介して入力された検索条件に基づいて検索された車両を通知するための画面であり、管理サーバ10から借主端末40へ提供される。なお、店舗検索画面を介して所望の店舗が選択された場合に、選択された店舗で取り扱っている車両を通知する際にも、
図10に示す検索結果画面が管理サーバ10から借主端末40へ提供される。検索結果画面は
図10に示した構成に限定されない。例えば
図10に示す検索結果画面は、1台の車両について車両情報、仲介者情報及びオーナー(貸主)情報を表示するが、複数台の車両が検索された場合、複数台の車両について車両情報、仲介者情報及びオーナー情報を表示してもよい。また検索結果画面において、車両情報として貸出可能曜日又は貸出可能日と貸出可能時間帯とが表示されてもよく、仲介者情報として取引可能曜日及び取引可能時間帯が表示されてもよい。更に仲介者DB12bに仲介者の年齢及び/又は性別が登録されている場合、検索結果画面に仲介者の年齢及び/又は性別を表示してもよく、車両DB12cに貸主の年齢及び/又は性別が登録されている場合、検索結果画面に貸主の年齢及び/又は性別を表示してもよい。また
図10に示すように、仲介者の住所に対応付けて、この住所を含む地図を表示するための地図表示ボタンが設けられていてもよい。
【0037】
検索結果画面には、借主が希望するレンタル期間を指定できる入力欄と、表示された車両に対して貸出の予約を指示するための予約ボタンとが表示されている。検索結果画面においてレンタル期間が指定されて予約ボタンが操作された場合、借主端末40の制御部41は、選択された車両の車両ID、借主ID及びレンタル期間を含む貸出予約の要求情報を管理サーバ10へ送信し、貸出予約の実行を要求する。
管理サーバ10の制御部11は、借主端末40から貸出予約の要求情報を受信した場合、借主が希望する車両及びレンタル期間に対する貸出予約が可能であるか否かを判断し、貸出予約が可能であれば予約処理を行う。なお、貸出予約が可能であるか否かの判断処理及び予約処理については後述する。
【0038】
次に、管理サーバ10の制御部11が支援処理プログラム12aを実行することによって実現される機能について説明する。なお、管理サーバ10の記憶部12には、上述したように仲介者端末20から受信した情報が登録された仲介者DB12b、貸主端末30から受信した情報が登録された車両DB12c、借主端末40から受信した情報が登録された借主DB12dが記憶してあるものとする。
図11は管理サーバ10の制御部11によって実現される機能を示すブロック図である。管理サーバ10の制御部11は、記憶部12に記憶してある支援処理プログラム12aを実行した場合、検索要求取得部101、検索部102、検索画面生成部103、出力部104、貸出予約取得部105、予約部106、予約画面生成部107、状況情報取得部108、取引管理部109の各機能を実現する。なお、本実施形態では、これらの各機能を制御部11が支援処理プログラム12aを実行することにより実現するが、これらの一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。
【0039】
検索要求取得部101は、例えば借主端末40において
図9Aに示す車両検索画面を介して入力された検索条件に基づく車両検索の要求情報をネットワークN経由で取得する。また検索要求取得部101は、借主端末40において
図9Bに示す店舗検索画面を介して選択された店舗(仲介者)に基づく車両検索の要求情報をネットワークN経由で取得する。
【0040】
検索要求取得部101が検索条件に基づく車両検索の要求情報を取得した場合、検索部102は、検索条件に適合する車両を、車両DB12cに登録してある車両から検索する。例えば検索部102は、検索条件に希望車種が含まれる場合、希望車種の車両を車両DB12cから抽出する。また検索条件に希望レンタル期間が含まれる場合、検索部102は、希望車種に基づいて抽出した車両から、希望レンタル期間におけるレンタルが可能な車両を抽出する。ここでは、希望レンタル期間が貸出可能時間帯内の期間であって予約日程に重なっていない車両を抽出する。更に検索条件に希望金額が含まれる場合、検索部102は、希望レンタル期間に基づいて抽出した車両から、希望金額に適合する車両を抽出する。ここでは、検索部102は、例えば希望金額と希望レンタル期間とに基づいて、単位時間毎の希望レンタル料を算出し、単位時間毎のレンタル料が希望レンタル料以下である車両を抽出する。検索部102は、このようにして抽出した車両の車両ID、車両情報、貸主情報及び仲介者IDを、検索結果として車両DB12cから読み出す。また検索部102は、検索要求取得部101が店舗(仲介者)に基づく車両検索の要求情報を取得した場合、借主端末40で選択された店舗(仲介者)がシェアリング取引を仲介する車輌の車両ID、車両情報、貸主情報及び仲介者IDを、検索結果として車両DB12cから読み出す。
【0041】
検索画面生成部103は、検索部102による検索結果を表示する検索結果画面を生成する。具体的には、検索画面生成部103は、検索部102が読み出した仲介者IDに対応する仲介者情報を仲介者DB12bから読み出す。そして検索画面生成部103は、
図10に示すように車両情報、仲介者情報及び貸主情報を表示した検索結果画面を生成する。なお、
図10に示すように検索結果画面は、表示された車両に対する貸出予約を行うための予約ボタンが表示されており、借主が希望するレンタル期間の入力欄が表示されていてもよい。
【0042】
出力部104は、検索画面生成部103が生成した検索結果画面を通信部13から借主端末40へ出力する。よって、借主端末40からの検索要求に応じて検索した結果を借主端末40に提供できる。
図10に示すような検索結果画面を管理サーバ10から受信して表示部44に表示した借主端末40において、入力部45を介してレンタル期間が入力されて予約ボタンが操作された場合、制御部41は選択された車両に対する貸出予約の要求情報を管理サーバ10へ送信する。
【0043】
貸出予約取得部(申込取得部)105は、例えば借主端末40において
図10に示す検索結果画面から選択された車両に対する貸出予約の要求情報(レンタルの申込情報)をネットワークN経由で取得する。予約部106は、貸出予約取得部105が貸出予約の要求情報を取得した場合、要求情報に含まれる借主の希望車両及び希望レンタル期間に対する貸出予約が可能であるか否かを判断する。予約部106は、予約が可能である場合に予約処理を行う。予約部106はまず、希望レンタル期間が、希望車両に対して設定してある貸出可能時間帯内の期間であって予約日程に重ならない期間であるか否かに基づいて、希望車両に対する貸出予約に空きがあるか否かを判断する。希望レンタル期間が貸出可能時間帯内の期間でない場合、希望車両に対する貸出予約は行えない。また希望レンタル期間が貸出可能時間帯内の期間であっても、希望レンタル期間が他の借主の予約日程と重なる期間であれば、希望車両に対する貸出予約は行えない。従って、希望レンタル期間が貸出可能時間帯内の期間であって予約日程と重ならない期間であれば、希望車両に対する貸出予約に空きがあると判断できる。
【0044】
なお、希望車両に対する貸出予約に空きがある場合であっても、車両の引き渡しを行う仲介者が取引可能でなければシェアリング取引を行うことはできない。よって、予約部106は、希望車両に対する貸出予約に空きがあると判断した場合、希望レンタル期間の開始日時及び終了日時が、希望車両に設定してある仲介者の取引可能時間帯内の時刻であるか否かに基づいて、この仲介者による取引の仲介が可能であるか否かを判断する。希望レンタル期間の開始日時又は終了日時が取引可能時間帯内の時刻でない場合、この仲介者はシェアリング取引を仲介できないので、希望車両に対する貸出予約は行えない。希望レンタル期間の開始日時及び終了日時が取引可能時間帯内の時刻であれば、この仲介者はシェアリング取引を仲介できるので、この仲介者による取引の仲介が可能であると判断できる。
【0045】
このように予約部106は、借主の希望車両に対する貸出予約に空きがあって仲介者による取引の仲介が可能である場合、希望車両及び希望レンタル期間に対する貸出予約が可能であると判断する。そして予約部106は、取引IDを発行し、取引IDに対応付けて、希望車両の車両ID、借主ID及びレンタル期間を取引DB12eに登録する。また予約部106は、希望車両に対して設定してある単位時間毎のレンタル料と希望レンタル期間とに基づいて支払金額(合計金額)を算出して取引DB12eに登録する。更に予約部106は、希望車両の状況情報として「車両受取待ち」を取引DB12eに登録する。「車両受取待ち」は、仲介者が貸主から車両を預かる前の受取待ち状態であることを示す。これにより車両の貸出予約が完了する。
【0046】
予約画面生成部107は、予約部106による貸出予約の結果を表示する予約結果画面を生成する。予約部106が貸出予約を行った場合、予約画面生成部107は、貸出予約された車両の車両情報、仲介者情報、貸主情報、レンタル期間、レンタル料又は支払金額、貸出予約の完了を示すメッセージ等を表示した予約結果画面を生成する。なお、予約部106が貸出予約を行わなかった場合、予約画面生成部107は、貸出予約できなかったことを示すメッセージを表示した予約結果画面(エラー画面)を生成する。予約画面生成部107が生成した予約結果画面は、出力部104によって通信部13から借主端末40へ出力される。なお、予約部106が貸出予約を行った場合、予約画面生成部107は、貸出予約が発生したことを通知するための通知画面を生成し、出力部(送信部)104は、通知画面を、貸出予約された車両のオーナー(貸主)の貸主端末30と、この車両に設定してある仲介者の仲介者端末20とにネットワークN経由で出力する。なお、貸主端末30及び仲介者端末20に送信される通知画面は、予約画面生成部107によって生成される必要はなく、借主端末40に送信される予約結果画面が貸主端末30及び仲介者端末20にも送信される構成としてもよい。これにより、貸主は自身の車両に対して貸出予約が発生したことを把握でき、仲介者は自身が取引を仲介する車両に対して貸出予約が発生したことを把握できる。
【0047】
貸出予約が完了した場合、借主は、予約したレンタル期間の開始日時に仲介者の住所まで車両を受け取りに行く。貸主は、貸出予約の発生を通知された場合、予約されたレンタル期間の開始日時までに仲介者の住所まで車両を預けに行く。仲介者は、貸主から車両を預かり、借主に車両を貸し出す。なお、シェアリング対象の車両は、予約されたレンタル期間に貸出が可能であればよいので、例えば貸主が車両を長期間使用しない場合は、車両を仲介者に預けておいてもよい。本実施形態の支援システム100において、仲介者端末20は、例えば貸出予約された車両が貸主から仲介者(店舗)に持ち込まれた場合、仲介者が貸主から車両を預かったことを示す「車両受取完了」の状況情報を、例えば取引IDと共に管理サーバ10へ送信する。また仲介者端末20は、仲介者が貸主から預かった車両を借主へ貸し出した場合、借主に車両を貸し出し中であることを示す「車両貸出中」の状況情報を取引IDと共に管理サーバ10へ送信する。更に仲介者端末20は、借主から車両が返却された場合、「車両返却完了」の状況情報を取引IDと共に管理サーバ10へ送信する。
【0048】
管理サーバ10において、状況情報取得部108は、上述したように仲介者端末20から逐次送信される状況情報及び取引IDをネットワークN経由で取得する。取引管理部109は、状況情報取得部108が状況情報及び取引IDを取得した場合、取引IDに対応付けて取引DB12eに記憶してある状況情報を、受信した状況情報に更新する。これにより、シェアリング対象の各車両が現在、貸主、仲介者、借主のいずれにおいて管理されているかを管理サーバ10が把握できる。
【0049】
以下に、本実施形態の支援システム100において各装置が行う処理についてフローチャートを参照しながら説明する。
図12は管理サーバ10及び借主端末40が行う処理の手順を示すフローチャートであり、支援システム100において車両に対して貸出予約を行う際の処理を示す。
図12には左側に管理サーバ10が行う処理を、右側に借主端末40が行う処理をそれぞれ示す。以下の処理は、管理サーバ10の記憶部12に記憶してある支援処理プログラム12aを含む制御プログラムに従って制御部11によって実行され、借主端末40の記憶部42に記憶してあるシェアリングアプリ42aを含む制御プログラムに従って制御部41によって実行される。
【0050】
借主端末40の制御部41は、例えば
図9Aに示す車両検索画面において検索ボタンが操作された場合、車両検索の実行要求を受け付ける。また制御部41は、
図9Bに示す店舗検索画面において任意のアイコンが操作された場合、選択された店舗(仲介者)に基づく車両検索の実行要求を受け付ける。制御部41は、このような車両検索の実行が要求されたか否かを判断しており(S11)、要求されていないと判断した場合(S11:NO)、待機する。検索の実行が要求されたと判断した場合(S11:YES)、制御部41は、検索画面を介して入力された検索条件又は選択された店舗に基づく車両検索の要求情報をネットワークN経由で管理サーバ10へ送信する(S12)。
【0051】
管理サーバ10の制御部11は、借主端末40から車両検索の要求情報を取得した場合、要求情報に含まれる検索条件に適合する車両又は選択された店舗(仲介者)で取り扱われる車両を車両DB12cから検索する(S21)。制御部11は、検索結果を示す検索結果画面を生成し、生成した検索結果画面をネットワークN経由で借主端末40へ送信する(S22)。借主端末40の制御部41は、管理サーバ10から検索結果画面を取得した場合、検索結果画面を表示部44に表示する(S13)。これにより借主端末40が管理サーバ10に対して要求した検索処理について、
図10に示すような検索結果画面が借主端末40に表示される。
【0052】
制御部41は、表示中の検索結果画面において予約ボタンが操作された場合、検索結果画面において選択された車両に対する貸出予約の実行要求を受け付ける。制御部41は、貸出予約の実行が要求されたか否かを判断しており(S14)、要求されていないと判断した場合(S14:NO)、ステップS11に処理を戻す。貸出予約の実行が要求されたと判断した場合(S14:YES)、制御部41は、検索結果画面を介して選択された車両に対する貸出予約の要求情報をネットワークN経由で管理サーバ10へ送信する(S15)。
【0053】
管理サーバ10の制御部11は、借主端末40から貸出予約の要求情報を取得した場合、要求情報に含まれる借主の希望車両及び希望レンタル期間に対する貸出予約が可能であるか否かを判断する(S23)。具体的には、制御部11は、希望レンタル期間において希望車両に対する貸出予約に空きがあるか否かを判断すると共に、希望レンタル期間において希望車両に設定されている仲介者による取引の仲介が可能であるか否かを判断する。希望車両に対する貸出予約に空きがあり、且つ仲介者による取引の仲介が可能である場合、制御部11は、貸出予約が可能であると判断する。
【0054】
希望車両及び希望レンタル期間に対する貸出予約が可能でないと判断した場合(S23:NO)、制御部11は、貸出予約できなかったことを示すメッセージを表示したエラー画面をネットワークN経由で借主端末40へ送信する(S24)。借主端末40の制御部41は、管理サーバ10からエラー画面(予約結果画面)を取得した場合、エラー画面を表示部44に表示し(S16)、処理を終了する。
【0055】
貸出予約が可能であると判断した場合(S23:YES)、制御部11は予約処理を行う(S25)。具体的には、制御部11は、取引IDを発行し、取引IDに対応付けて、希望車両の車両ID、借主ID、レンタル期間、支払金額を取引DB12eに登録する。また制御部11は、希望車両の状況情報として「車両受取待ち」を取引DB12eに登録する。制御部11は、予約処理を行った後、貸出予約した車両の情報を表示し、貸出予約の完了を通知する予約結果画面を生成し、生成した予約結果画面をネットワークN経由で借主端末40へ送信する(S26)。借主端末40の制御部41は、管理サーバ10から予約結果画面を取得した場合、予約結果画面を表示部44に表示し(S17)、処理を終了する。
【0056】
管理サーバ10の制御部11は、貸出予約が発生したことを通知する通知画面を生成し、生成した通知画面を、貸出予約された車両に設定してある仲介者の仲介者端末20と、貸出予約された車両の貸主の貸主端末30とにネットワークN経由で送信し(S27)、処理を終了する。
【0057】
上述の処理により、借主はシェアリング対象として管理サーバ10に登録してある車両の情報を閲覧することができ、所望の車両に対する貸出予約を管理サーバ10に要求することができる。管理サーバ10は、借主端末40から要求された貸出予約に対して、予約が可能であるか否かを判断し、予約が可能である場合には予約処理を行う。
【0058】
図13は管理サーバ10が行う処理の手順を示すフローチャートであり、管理サーバ10において各シェアリング取引における車両の状況情報を更新する処理を示す。本実施形態の支援システム100において、仲介者端末20で実行されるシェアリングアプリ22aは、仲介者端末20の仲介者が取引を仲介する車両に対して貸出予約が行われた場合、車両の状況を更新するための状況更新画面を表示部24に表示する。よって仲介者は、各車両の状況が変わった場合に、状況更新画面から各車両の状況情報を更新する。状況更新画面は、例えば仲介者が貸主から車両を預かったことを示す「車両受取完了」、仲介者が貸主から預かった車両を借主へ貸し出したことを示す「車両貸出中」、借主から車両が返却されたことを示す「車両返却完了」等の各状況を指定できるように構成されている。状況更新画面においていずれかの状況情報が指定された場合、仲介者端末20は、指定された状況情報と取引IDとを管理サーバ10へ送信する。
【0059】
管理サーバ10の制御部11は、仲介者端末20から「車両受取完了」を示す状況情報を受信したか否かを判断しており(S31)、受信したと判断した場合(S31:YES)、取引DB12eにおいて取引IDに対応する状況情報を「車両受取完了」に更新する(S32)。「車両受取完了」を示す状況情報を受信していないと判断した場合(S31:NO)、制御部11は、ステップS32の処理をスキップし、仲介者端末20から「車両貸出中」を示す状況情報を受信したか否かを判断する(S33)。「車両貸出中」を示す状況情報を受信したと判断した場合(S33:YES)、取引DB12eにおいて取引IDに対応する状況情報を「車両貸出中」に更新し(S34)、受信していないと判断した場合(S33:NO)、ステップS34の処理をスキップする。制御部11は、仲介者端末20から「車両返却完了」を示す状況情報を受信したか否かを判断し(S35)、受信したと判断した場合(S35:YES)、取引DB12eにおいて取引IDに対応する状況情報を「車両返却完了」に更新する(S36)。「車両返却完了」を示す状況情報を受信していないと判断した場合(S35:NO)、制御部11は、ステップS31の処理に戻り、仲介者端末20から状況情報を取得する都度、取引DB12eに登録してある状況情報を、取得した状況情報に更新する。
【0060】
上述の処理により、貸出予約された各車両が現在、貸主、仲介者、借主のいずれにおいて管理されているかを管理サーバ10が把握できる。このように各シェアリング取引において車両の現在の状況を把握できるので、管理サーバ10は、シェアリング取引に関わる貸主、仲介者及び借主に対して車両の状況をリアルタイムで提供できる。即ち、管理サーバ10の制御部(要求取得部、管理情報送信部)11は、仲介者端末20、貸主端末30及び借主端末40から車両の状況情報を要求する要求情報を取得した場合、シェアリング取引における車両の現在の状況情報を取引DB12eから読み出し、仲介者端末20、貸主端末30及び借主端末40へ送信する。よって、仲介者、貸主及び借主は、仲介者端末20、貸主端末30及び借主端末40にて、自身が関わる取引における車両の現在の状況を把握できる。これにより、例えば車両の状況が「車両受取完了」となった場合、借主は、予約した車両の貸出が可能となったことを把握できる。また「車両返却完了」となった場合、貸主は、自身の車両が借主から仲介者に返却されたことを把握でき、自身の車両を仲介者から受け取りに行くことができる。
【0061】
本実施形態では、貸主及び借主の間で行われるシェアリング取引を仲介者が仲介することにより、個人間で直接やりとりする必要がないので、個人間でやりとりする際に生じる様々なトラブルを回避できる。よって、貸主及び借主の双方が安心して利用できるシェアリングサービスを提供でき、シェアリングサービスの利用を促進できる。よって、貸主は自身がシェアリング対象物を使用しない時間帯に他人に貸し出すことによって利益を得ることができると共にシェアリング対象物の有効利用が可能となる。また、シェアリング対象物(本実施形態では車両)の取り扱いに慣れた人が仲介者となることにより、仲介者がシェアリング対象物を預かった際に傷の有無等の状態を点検することができ、シェアリング対象物の状態を把握できる。また、シェアリング対象物が高級品やブランド品である場合、仲介者によって鑑定を行うことも可能となり、鑑定書や保証書等を発行したり、シェアリング対象物が貸し借りされる際に紛失や取り違えが発生しないように管理できる。
【0062】
本実施形態では、仲介者端末20、貸主端末30、借主端末40において、制御部21,31,41がシェアリングアプリ22a,32a,42aを実行することによって、管理サーバ10が提供するカーシェアリングサービスを利用できる。このほかに、管理サーバ10が提供するウェブサイトを介してカーシェアリングサービスを利用できるように構成してもよい。この場合、管理サーバ10はウェブサーバの機能を有し、
図6~
図10に示すようなウェブサイトをネットワークN経由で公開する。仲介者端末20、貸主端末30及び借主端末40は、ネットワークN経由でウェブサイトを取得することによって、本実施形態と同様の処理によってカーシェアリングサービスを利用できる。
【0063】
(実施形態2)
車両に対して貸出予約を行う際に貸主による承認を行う構成の支援システム100について説明する。本実施形態の支援システム100の各装置は、実施形態1の各装置と同様の構成を有するので、同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0064】
図14は実施形態2の貸主端末30、管理サーバ10及び借主端末40が行う処理の手順の一部を示すフローチャートであり、
図15は予約承認画面例を示す模式図である。
図14は支援システム100において車両に対して貸出予約を行う際の処理を示し、
図14の処理は、
図12中のステップS23とステップS25との間にステップS41~S46の処理を追加したものである。
図14では、
図12中のステップS23,S25以外のステップの図示を省略する。
図14には左側に貸主端末30が行う処理を、中央に管理サーバ10が行う処理を、右側に借主端末40が行う処理をそれぞれ示す。
【0065】
本実施形態の支援システム100において、管理サーバ10の制御部11は、ステップS23で借主の希望車両及び希望レンタル期間に対する貸出予約が可能であると判断した場合(S23:YES)、
図15に示すような予約承認画面を生成し、予約承認画面をネットワークN経由で貸主端末30へ送信する(S41)。貸主端末30の制御部31は、管理サーバ10から予約承認画面を取得した場合、予約承認画面を表示部34に表示する(S42)。予約承認画面は、貸出予約が可能であると判断された車両の車両情報、貸出予約を要求している借主の借主情報、貸出予約に係るシェアリング取引に関する取引情報等を表示する。従って管理サーバ10の制御部11は、借主に関する借主情報を貸主端末30へ送信する借主情報送信部として機能する。
図15に示す例では、取引情報として、貸出予約されたレンタル期間が表示されている。また予約承認画面には、表示された内容の貸出予約を承認するための承認ボタンと、拒否するための拒否ボタンとが表示されている。貸主は、予約承認画面にて貸出予約されるシェアリング取引の内容を確認し、借主に対して車両の貸出を承認する場合は承認ボタンを操作し、拒否する場合は拒否ボタンを操作する。
【0066】
貸主端末30の制御部31は、予約承認画面において承認ボタンが操作された場合、貸出予約が承認されたことを示す承認情報を受け付け、拒否ボタンが操作された場合、貸出予約が拒否されたことを示す承認情報を受け付ける。制御部31は、受け付けた承認情報(承認又は拒否を示す情報)をネットワークN経由で管理サーバ10へ送信する(S43)。
【0067】
管理サーバ10の制御部(承認情報取得部)11は、貸主端末30から承認情報を取得した場合、取得した承認情報が貸出予約に対する承認を示すか否かを判断する(S44)。貸出予約に対する承認を示すと判断した場合(S44:YES)、制御部(許可部)11は、貸出予約に係るシェアリング取引を許可し、ステップS25以降の処理を行う。一方、貸出予約に対する拒否を示すと判断した場合(S44:NO)、貸出予約が貸主によって拒否されたので、制御部11は、貸出予約ができなかったことを示すエラー画面をネットワークN経由で借主端末40へ送信する(S45)。借主端末40の制御部41は、管理サーバ10からエラー画面を取得した場合、エラー画像を表示部44に表示し(S46)、処理を終了する。
【0068】
本実施形態では、借主から貸出予約が要求された場合に、貸出予約の実行が可能であるときは、貸主による承認が得られれば貸出予約が行われる。よって、借主の希望車両に対する貸出予約が可能であっても、貸主が拒否した場合には貸出予約は行われない。即ち、貸主は自身の車両を貸し出す相手(借主)によっては車両の貸出を許否できる。なお、貸主によっては自身の承認を得ることなく貸出予約が行われることを希望する場合がある。よって、管理サーバ10において、貸主毎に承認を必要とするか否か(承認の要否)を登録しておき、承認を必要とする貸主についてのみ、貸出予約を行う際に貸主の承認を行うように構成してもよい。なお、承認を必要としない貸主については、借主の希望車両及び希望レンタル期間に対する貸出予約が可能であると判断された時点で貸出予約を実行すればよい。また、シェアリング対象の車両毎に承認を必要とするか否かが登録される構成としてもよい。この場合、例えば1人の貸主が複数の車両をシェアリング対象に登録している場合に、車両毎に承認の要否を設定できる。なお、貸主だけでなく仲介者からも、貸出予約に対する承認を得るように構成してもよい。この場合、貸主と仲介者とが貸出予約に対して承認を行った場合にのみ貸出予約が行われる。
【0069】
(実施形態3)
1つの車両(シェアリング対象物)に対して複数の仲介者の設定が可能である支援システム100について説明する。本実施形態の支援システム100の各装置は、実施形態1の各装置と同様の構成を有するので、同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0070】
本実施形態の車両登録画面は、
図7に示す画面において、複数の仲介者を指定できるように構成されており、また、それぞれの仲介者に対して異なるレンタル料を設定できるように構成されている。本実施形態においても、貸主端末30の制御部31は、車両登録画面の各入力欄に対する入力情報を受け付け、登録ボタンが操作された場合、入力情報を含む車両登録の申込情報を管理サーバ10へ送信して車両登録の実行を要求する。管理サーバ10の制御部11は、貸主端末30から車両登録の申込情報を受信した場合、車両IDを発行し、車両IDに対応付けて、申込情報に含まれる車両情報、貸主情報及び仲介者IDを車両DB12cに登録する。なお、複数の仲介者が指定されている場合、制御部11は、車両IDに対応する仲介者情報として、複数の仲介者の仲介者IDと、それぞれの仲介者に設定されたレンタル料とを対応付けて車両DB12cに登録する。
【0071】
図16は実施形態3の検索結果画面例を示す模式図であり、例えば車両検索画面を介して入力された検索条件に基づいて検索された車両を通知するための画面例である。本実施形態の検索結果画面は、
図10に示す検索結果画面と同様の構成を有するが、仲介者情報として、車両登録の際に貸主によって指定された複数の仲介者の仲介者情報が表示されている。また本実施形態の検索結果画面では、仲介者情報が表示された複数の仲介者から、借主が希望する仲介者として1人の仲介者を選択するためのラジオボタンBが設けられている。借主は、検索結果画面において、ラジオボタンBによって任意の仲介者を選択し、貸出予約したいレンタル期間を入力し、予約ボタンを操作する。借主端末40は、予約ボタンが操作された場合、選択された車両の車両ID、借主ID及びレンタル期間と共に、ラジオボタンBによって選択された仲介者の仲介者IDを含む貸出予約の要求情報を管理サーバ10へ送信する。管理サーバ10は、借主端末40から貸出予約の要求情報を受信した場合、借主が希望する車両、レンタル期間及び仲介者に対する貸出予約が可能であるか否かを判断し、貸出予約が可能であれば予約処理を行う。
【0072】
本実施形態の管理サーバ10の制御部11は、記憶部12に記憶してある支援処理プログラム12aを実行した場合、
図11に示す各機能を実現する。なお、本実施形態の予約部106は、借主端末40から取得した要求情報に含まれる借主の希望車両、希望レンタル期間及び希望仲介者に対する貸出予約が可能であるか否かを判断する。即ち、予約部106は、借主の希望車両に対する貸出予約に空きがあると判断した場合、借主が希望する仲介者による取引の仲介が可能であるか否かを判断する。よって、予約部106は、借主の希望車両に対する貸出予約に空きがあって、借主が希望する仲介者による取引の仲介が可能である場合に、貸出予約が可能であると判断し、貸出予約を行う。
【0073】
本実施形態では、1つの車両(シェアリング対象物)に対して複数の仲介者の設定が可能であるので、貸主は車両の持ち込みが可能な仲介者を複数選択できる。複数の仲介者を設定することにより、各車両に対してシェアリング取引が行われる機会の増加が期待できる。
【0074】
(実施形態4)
上述した実施形態1~3では、カーシェアリングの支援システム100について説明した。本実施形態では、車両を含む様々な物品のシェアリングサービスを支援する支援システム100について説明する。なお、シェアリング対象物に、住居、宿泊施設内の部屋、テナント、会議室、駐車場、倉庫、トランクルーム等の不動産物件を含めてもよい。本実施形態の支援システム100の各装置は、実施形態1の各装置と同様の構成を有するので、同様の構成については詳細な説明を省略する。なお、実施形態1で説明した各DB中の項目名に含まれる「車両」や、シェアリングアプリによる画面中に含まれる「車両」は、本実施形態では「シェアリング対象物」と読み替える。
【0075】
本実施形態の管理サーバ10の記憶部12には、実施形態1で
図3Bに示した車両DB12cの代わりに、貸主DB12f及び物品DB12gが記憶されている。
図17は貸主DB12f及び物品DB12gの構成例を示す模式図である。
図17Aは貸主DB12fを、
図17Bは物品DB12gをそれぞれ示す。貸主DB12fには、登録された貸主の貸主情報が記憶される。貸主情報は、各貸主に割り当てられた貸主ID、貸主の氏名又は会社名、電話番号、メールアドレス、評価情報等を含む。貸主DB12fに登録される貸主情報は、例えば通信部13が貸主端末30から取得する都度、制御部11によって追加、変更又は削除される。評価情報は、例えばシェアリング対象物(物品)のレンタル終了後に借主又は仲介者が貸主に対して行った評価を示す情報であり、例えば通信部13が借主端末40又は仲介者端末20から取得した場合に、制御部11によって貸主DB12fに記憶される。
【0076】
物品DB12gには、各貸主の貸主IDに対応付けて、各貸主がシェアリング対象物として登録した物品の物品登録情報が記憶される。物品登録情報は、各物品に関する物品情報、各物品のシェアリング取引を仲介する仲介者の仲介者ID、シェアリング取引の予約日程等を含む。物品情報は、各物品に割り当てられた物品IDと、物品の種別、ブランド名、レンタル料、貸出可能時間帯(貸出可能な曜日及び時間帯)等を含む。物品DB12gに登録される情報は、例えば通信部13が貸主端末30から取得する都度、制御部11によって追加、変更又は削除される。なお、本実施形態において、貸主端末30で表示される物品登録画面は、
図7に示す車両登録画面と同様の構成を有しており、物品情報として物品の種別及びブランド名等を入力するための入力欄を更に有する。なお、物品DB12gに記憶される物品情報に、例えば借主が物品のレンタル終了後に物品に対して行った評価を示す評価情報を含めてもよい。
【0077】
本実施形態においても、管理サーバ10及び貸主端末30は、
図12に示した処理を行うことにより、シェアリング対象物に対する検索処理及び貸出予約処理を行うことができる。よって、車両以外の種々の物品についても、貸主がシェアリング対象物を使用しない時間帯に他人に貸し出すことによって利益を得ることができると共にシェアリング対象物の有効利用が可能となる。また、本実施形態の管理サーバ10は、
図13に示した処理を行うことにより、貸出予約が行われたシェアリング対象物に対して現在の状況を管理できる。
【0078】
(実施形態5)
シェアリング対象物の購入金額に対するシェアリング取引による利益を貸主に提供することが可能な支援システム100について説明する。本実施形態の支援システム100の各装置は、実施形態1の各装置と同様の構成を有するので、同様の構成については詳細な説明を省略する。なお、本実施形態においても、実施形態1における「車両」は「シェアリング対象物」と読み替える。
【0079】
本実施形態の管理サーバ10の記憶部12には、実施形態4と同様に、実施形態1で
図3Bに示した車両DB12cの代わりに、貸主DB12f及び物品DB12gが記憶される。なお、本実施形態の物品DB12gに記憶される物品情報には、物品登録の際に貸主によって指定された物品の購入金額が含まれる。
【0080】
また本実施形態の管理サーバ10の記憶部12には、シェアリング取引における取引履歴が登録される取引履歴DB12hが記憶されている。
図18は取引履歴DB12hの構成例を示す模式図である。取引履歴DB(料金記憶部)12hには、各貸主の貸主IDに対応付けて、各貸主が所有するシェアリング対象物に対するシェアリング取引に関する取引情報が記憶される。取引情報は、各物品の物品ID及び購入金額、並びに、各取引の取引ID及び売上金額等を含む。管理サーバ10は、シェアリング対象物のシェアリング取引が行われた場合に、貸主IDに対応付けて取引情報を取引履歴DB12hに登録する。例えば、シェアリング取引が成立して予約処理が行われた後、借主にシェアリング対象物を貸し出した後、又は借主からシェアリング対象物が返却された後に、管理サーバ10の制御部11は取引情報を取引履歴DB12hに登録する。具体的には、管理サーバ10の制御部11は、仲介者端末20から所定の状況情報を取得した後に、取引情報を取引履歴DB12hに登録する。
【0081】
本実施形態において、貸主端末30で表示される物品登録画面は、
図7に示す車両登録画面と同様の構成を有しており、物品情報として物品(シェアリング対象物)の種別及びブランド名等を入力するための入力欄と、物品の購入金額を入力するための入力欄とを更に有する。よって、物品登録画面を介して入力された物品の購入金額は、貸主端末30から管理サーバ10へ送信され、管理サーバ10の物品DB12gに記憶される。
【0082】
記憶部12に取引履歴DB12hを記憶する管理サーバ10では、例えば貸主からシェアリング取引での利益状況の問い合わせがあった場合に、貸主における利益状況を通知できる。
図19は管理サーバ10による利益通知処理の手順を示すフローチャートであり、
図20は利益通知画面例を示す模式図である。貸主端末30において、制御部31がシェアリングアプリ32aを実行することにより、利益状況を問い合わせるための問い合わせ画面を表示部34に表示できる。よって、問い合わせ画面を介して利益状況の問い合わせが要求された場合、貸主端末30の制御部31は、貸主IDを含み利益状況の要求情報を管理サーバ10へ送信する。
【0083】
管理サーバ10の制御部11は、貸主端末30から利益状況の要求情報を受信したか否かを判断しており(S51)、受信していないと判断した場合(S51:NO)、待機する。利益状況の要求情報を受信したと判断した場合(S51:YES)、制御部11は、取引履歴DB12hにおいて貸主IDに対応する取引情報を読み出す(S52)。制御部11は、取引情報において、それぞれの物品毎に売上金額の合計(総売上金額)を算出する(S53)。また制御部11は、物品毎に、購入金額に対する総売上金額の割合を回収率として算出する(S54)。また制御部11は、例えば、貸主における全ての物品に対する総売上金額や、全ての物品に対する一月分(今月分又は先月分)の総売上金額等を算出してもよい。
【0084】
制御部(利益情報生成部)11は、算出した総売上金額及び回収率を通知するための利益通知画面(利益に関する利益情報)を生成し(S55)、生成した利益通知画面をネットワークN経由で貸主端末30へ送信する(S56)。これにより、
図20に示すような利益通知画面が貸主端末30の表示部34に表示される。
図20に示す例では、今月の売上として、この貸主における全ての物品に対する今月分の総売上金額が表示され、先月の売上として、この貸主における全ての物品に対する先月分の総売上金額が表示さている。また、累計売上として、この貸主における全ての物品に対する総売上金額が表示されている。更に物品毎に、物品の種別、売上金額の合計、回収率が表示されている。このような利益通知画面によって、貸主はシェアリング取引によって得られた利益を確認できる。
【0085】
(実施形態6)
貸主がシェアリング対象物の登録処理(登録手続)を行った後に、登録したシェアリング対象物を仲介する仲介者の登録処理(選択処理)を行う支援システム100について説明する。本実施形態の支援システム100の各装置は、実施形態1の各装置と同様の構成を有するので、同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0086】
図21はシェアリング対象物の登録処理の手順を示すフローチャート、
図22は画面例を示す模式図である。
図21には左側に管理サーバ10が行う処理を、右側に貸主端末30が行う処理をそれぞれ示す。貸主端末30の制御部31は、例えば
図6Aに示す初期画面において車両登録ボタンが操作された場合、車両登録画面を表示部34に表示する(S61)。ここで表示される車両登録画面は、
図7に示す車両登録画面と同様の構成を有するが、仲介者を指定するための入力欄は有していない。制御部31は、車両登録画面において、車両登録に必要な貸主情報及び車両情報を含む登録情報を入力部35を介して受け付ける。(S62)。制御部31は、車両登録画面において登録ボタンが操作された場合、車両登録画面を介して入力された登録情報による車両登録の実行要求を受け付ける。
【0087】
よって、制御部31は、車両登録の実行要求を受け付けたか否かを判断しており(S63)、実行要求を受け付けていないと判断した場合(S63:NO)、ステップS62の処理に戻り、車両登録画面を介した登録情報の受付を継続する。車両登録の実行要求を受け付けたと判断した場合(S63:YES)、制御部31は、車両登録画面を介して受け付けた登録情報を含む車両登録の申込情報を管理サーバ10へ送信し(S64)、車両登録の実行を管理サーバ10に要求する。管理サーバ10の制御部11は、貸主端末30から車両登録の申込情報を受信した場合、車両IDを発行し、車両IDに対応付けて、申込情報に含まれる車両情報、貸主情報及び仲介者ID(登録情報)を車両DB12cに記憶する(S65)。これによりシェアリング対象物に使用される車両の登録が完了する。
【0088】
ステップS64の処理後、制御部31は、
図22に示すような仲介者選択画面を表示部34に表示する(S66)。
図22に示す仲介者選択画面は、シェアリング対象物として登録された車両に対するシェアリング取引を仲介する仲介者を指定するための入力欄が3つ表示されている。仲介者のそれぞれの入力欄には、予め仲介者登録を行った仲介者の中から任意の仲介者を選択できるプルダウンメニューが設けられている。なお、指定できる仲介者は3人に限られず、貸主が4人以上の仲介者を指定したい場合、入力部35を介した操作によって4人目以降の仲介者の入力欄を追加できるように構成されていてもよい。
【0089】
制御部31は、仲介者選択画面において仲介者の指定(選択)をプルダウンメニューにて受け付ける(S67)。仲介者選択画面は、プルダウンメニューを介して入力欄に入力された仲介者を登録するための登録ボタンを表示しており、制御部31は、仲介者選択画面において登録ボタンが操作された場合、仲介者選択画面を介して指定された仲介者の登録の実行要求を受け付ける。よって、制御部31は、仲介者の登録の実行要求を受け付けたか否かを判断しており(S68)、実行要求を受け付けていないと判断した場合(S68:NO)、ステップS67の処理に戻り、仲介者選択画面を介した仲介者の選択受付を継続する。仲介者の登録の実行要求を受け付けたと判断した場合(S68:YES)、制御部31は、仲介者選択画面を介して受け付けた仲介者を示す情報を含む仲介者登録の申込情報を管理サーバ10へ送信し(S69)、仲介者の登録の実行を管理サーバ10に要求する。管理サーバ10の制御部11は、貸主端末30から仲介者登録の申込情報を受信した場合、先に車両DB12cに登録した車両IDに対応付けて、申込情報に含まれる仲介者の情報(仲介者ID)を車両DB12cに記憶し、仲介者の登録を行う(S70)。これによりシェアリング対象物として登録された車両に対して、シェアリング取引を仲介する仲介者の登録が完了する。このように車両の登録及び仲介者の登録が完了した後、この車両は、借主端末40からの車両検索の要求情報に基づいて管理サーバ10が検索条件に適合する車両又は仲介者(店舗)を検索する際の検索対象となる。
【0090】
本実施形態では、1つの車両(シェアリング対象物)に対して複数の仲介者の設定が可能であるので、貸主は車両の持ち込みが可能な仲介者を複数選択できる。複数の仲介者を設定することにより、各車両に対してシェアリング取引が行われる機会の増加が期待できる。また、車両(シェアリング対象物)の登録を行った後に仲介者の登録を行うことができるので、既に登録済みの仲介者を変更することも可能である。本実施形態の構成は、上述した実施形態2~5にも適用でき、実施形態2~5に適用した場合であっても同様の効果が得られる。
【0091】
上述した各実施形態において、貸主、借主及び仲介者が相互に評価できるように構成されてもよい。例えば貸主は、貸主端末30を介して借主又は仲介者に対する評価情報を入力して管理サーバ10へ送信する。また借主は借主端末40を介して貸主又は仲介者に対する評価情報を入力して管理サーバ10へ送信する。更に仲介者は仲介者端末20を介して貸主又は借主に対する評価情報を入力して管理サーバ10へ送信する。管理サーバ10は、貸主に対する評価情報を車両DB12cの貸主情報又は貸主DB12fに登録し、借主に対する評価情報を借主DB12dに登録し、仲介者に対する評価情報を仲介者DB12bに登録する。評価情報は、例えば5段階等のように数値で示されてもよく、メッセージが含まれていてもよい。このように登録された評価情報は、以降のシェアリング取引の際に、借主端末40に表示される検索結果画面や、貸主端末30に表示される予約承認画面に表示されて利用される。
【0092】
上述した各実施形態において、借主が貸出予約を申し込む際に料金の支払方法としてクレジットカード決済を指定できるように構成してもよい。例えば、
図10,16に示す検索結果画面に借主のクレジットカード情報を入力するための入力欄を設けてもよい。そして借主端末40は、検索結果画面を介してクレジットカード情報を含む各入力情報を取得し、貸出予約の要求情報を管理サーバ10へ送信することにより、貸出予約の実行を要求する。
【0093】
上述した各実施形態では、貸主はシェアリング対象物を仲介者まで自身で持ち込むことを想定していたが、例えばシェアリング対象物が配送可能な物品であれば、貸主と仲介者との間で行われる物品の受け渡し、及び仲介者と借主との間で行われる物品の受け渡しを配送で行うことも可能である。この場合、貸主は、物品登録の際に住所が近い仲介者を選択する必要はなく、任意の仲介者を選択すればよい。
【0094】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0095】
10 管理サーバ(情報処理装置)
11 制御部
12 記憶部
20 仲介者端末
30 貸主端末
40 借主端末
105 貸出予約取得部
106 予約部
12b 仲介者DB
12c 車両DB
12e 取引DB
12h 取引履歴DB