IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECプラットフォームズ株式会社の特許一覧

特許7414313遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラム
<>
  • 特許-遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラム 図1
  • 特許-遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラム 図2
  • 特許-遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20240109BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20240109BHJP
   G06F 1/28 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
G06F1/26 306
H04Q9/00 301A
G06F1/28
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022109429
(22)【出願日】2022-07-07
【審査請求日】2022-07-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】三神 明
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-173743(JP,A)
【文献】特開2008-040750(JP,A)
【文献】特開平04-186450(JP,A)
【文献】特開2019-153306(JP,A)
【文献】特開2005-204454(JP,A)
【文献】特開2013-232221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/26-1/30
H04L41/00-43/55
H04L67/00-67/75
H04Q9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象のコンピュータの状態を監視する状態監視部と、
前記コンピュータに電力供給する電源ラインに挿入される電源監視部と、
前記コンピュータの使用者に状況を通知する通信部と、
前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記コンピュータの再起動制御を行う制御部と
を備え
前記通信部が前記コンピュータの使用者から再起動の指令を受信した場合、前記状態監視部が、前記コンピュータに再起動の指令を送信し、
前記電源監視部が測定する前記コンピュータの使用電流に基づいて、前記再起動の指令が成功したか否かを判断する遠隔電源制御装置。
【請求項2】
前記状態監視部は、前記電源監視部から前記コンピュータの使用電流の測定値を受信する、請求項1に記載の遠隔電源制御装置。
【請求項3】
前記状態監視部は、前記コンピュータのポートを介して前記コンピュータの状態を監視する、請求項1に記載の遠隔電源制御装置。
【請求項4】
前記状態監視部は、前記コンピュータの状態を監視した履歴から、前記コンピュータの正常な状態を学習し、前記コンピュータの状態に異常が発生する兆候があるか否かを判断する、請求項1に記載の遠隔電源制御装置。
【請求項5】
前記状態監視部は、前記コンピュータの状態を監視した履歴から、前記コンピュータの正常な状態の閾値を計算し、前記コンピュータの状態が前記閾値を超えた場合に前記コンピュータの状態に異常が発生する兆候があると判断する、請求項4に記載の遠隔電源制御装置。
【請求項6】
前記通信部は、前記状態監視部が前記コンピュータの状態に異常が発生する兆候を判断した場合に、当該兆候を前記コンピュータの使用者に通知する、請求項4または請求項5に記載の遠隔電源制御装置。
【請求項7】
状態監視部と電源監視部と通信部と制御部とを備える遠隔電源制御装置を用いて、
前記状態監視部が監視対象のコンピュータの状態を監視し、
前記電源監視部が前記コンピュータの使用電流を測定し、
前記通信部が前記コンピュータの使用者に状況を通知し、
前記制御部が前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記コンピュータの再起動制御を行い、
前記通信部が前記コンピュータの使用者から再起動の指令を受信した場合、前記状態監視部が、前記コンピュータに再起動の指令を送信し、
前記電源監視部が測定する前記コンピュータの使用電流に基づいて、前記再起動の指令が成功したか否かを判断する、遠隔電源制御方法。
【請求項8】
状態監視部と電源監視部と通信部と制御部とを備える遠隔電源制御装置に、
前記状態監視部で監視対象のコンピュータの状態を監視し、
前記電源監視部で前記コンピュータの使用電流を測定し、
前記通信部で前記コンピュータの使用者に状況を通知し、
前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記制御部に前記コンピュータの再起動制御を行い、
前記通信部が前記コンピュータの使用者から再起動の指令を受信した場合、前記状態監視部が、前記コンピュータに再起動の指令を送信し、
前記電源監視部が測定する前記コンピュータの使用電流に基づいて、前記再起動の指令が成功したか否かを判断する、遠隔電源制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年では、職場に設置されたコンピュータを従業員が自宅などの遠隔地から操作することで業務を行う態様のいわゆるテレワークが普及している。職場に設置されたコンピュータを遠隔操作すること自体はさほど大きな問題は発生しないが、コンピュータに異常が発生した場合には困難が発生する。
【0003】
例えば、コンピュータは想定以上の負荷が与えられると、処理能力が足りなくなり、動作が停止してしまうといういわゆるフリーズ状態になってしまう。このような場合、コンピュータの使用者は遠隔地から当該コンピュータの操作を行っているので、コンピュータを不調から回復するための再起動などを行うことができず、職場に出社中の他の従業員がコンピュータを不調から回復するための操作を行うことになる。そこで、電源制御を遠隔操作する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-233596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって組み込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
【0006】
ところで、コンピュータを再起動するためには、当該コンピュータに対する電力供給をオフにし、所定時間後に電力供給を再開する方法がある。特許文献1に記載の電源制御の遠隔操作はこの方法である。しかしながら、コンピュータの再起動中は、作業を中断する必要もあり、コンピュータの状態に不調の兆候が発見できれば、コンピュータの再起動をすることなく、問題点を解消することも可能である。したがって、コンピュータにおける不調の兆候を監視して、使用者に不調の兆候を通知した後に再起動の遠隔操作をする方が好ましいといえる。
【0007】
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、コンピュータにおける不調の兆候を監視して、使用者に不調の兆候を通知した後に再起動の遠隔操作をすることに寄与する遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の視点では、監視対象のコンピュータの状態を監視する状態監視部と、前記コンピュータに電力供給する電源ラインに挿入される電源監視部と、前記コンピュータの使用者に状況を通知する通信部と、前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記コンピュータの電源遠隔制御を行う制御部とを備える遠隔電源制御装置が提供される。
【0009】
本発明の第2の視点では、状態監視部と電源監視部と通信部と制御部とを備える遠隔電源制御装置を用いて、前記状態監視部が監視対象のコンピュータの状態を監視し、前記電源監視部が前記コンピュータの使用電流を測定し、前記通信部が前記コンピュータの使用者に状況を通知し、前記制御部が前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記コンピュータの電源遠隔制御を行う、遠隔電源制御方法が提供される。
【0010】
本発明の第3の視点では、状態監視部と電源監視部と通信部と制御部とを備える遠隔電源制御装置に、前記状態監視部で監視対象のコンピュータの状態を監視し、前記電源監視部で前記コンピュータの使用電流を測定し、前記通信部で前記コンピュータの使用者に状況を通知し、前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記制御部に前記コンピュータの電源遠隔制御を行わせる、遠隔電源制御プログラムが提供される。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の各視点によれば、コンピュータにおける不調の兆候を監視して、使用者に不調の兆候を通知した後に再起動の遠隔操作をすることに寄与する遠隔電源制御装置、遠隔電源制御方法および遠隔電源制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の遠隔電源制御装置に係る実施形態の概略構成を示す図である。
図2図2は、本発明の遠隔電源制御方法に係る実施形態の概略構成を示すフローチャートである。
図3図3は、遠隔電源制御装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0014】
図1は、本発明の遠隔電源制御装置に係る実施形態の概略構成を示す図である。図1に示すように、遠隔電源制御装置10は、監視対象のコンピュータ20の状態を監視する状態監視部11と、コンピュータ20に電力供給する電源ラインに挿入される電源監視部12と、コンピュータ20の使用者に状況を通知する通信部13と、状態監視部11と電源監視部12と通信部13からの情報に従い、コンピュータ20の電源遠隔制御を行う制御部14とを備えている。
【0015】
状態監視部11は、コンピュータ20の端子21と接続され、コンピュータ20のCPU使用率およびHDD使用率などの状態を監視している。また、電源監視部12は、コンピュータ20の給電口22に電力供給する電源ラインに挿入され、コンピュータ20の使用電流値を監視し、測定結果を状態監視部11へ送信している。
【0016】
状態監視部11は、CPU使用率、HDD使用率および使用電流値などの監視情報の履歴を保持しており、これら監視結果の履歴からコンピュータ20の正常状態における推移の範囲を学習している。例えば、状態監視部11は、監視情報の履歴からコンピュータ20の正常状態ではCPU使用率が80%以下の状態で推移するなどの情報を学習している。状態監視部11は、監視情報の履歴から学習したコンピュータ20の正常状態の範囲から監視中のコンピュータ20の状態が逸脱した場合、これをコンピュータ20の不調の兆候であると判断する。
【0017】
制御部14は、状態監視部11と電源監視部12と通信部13からの情報に従い、コンピュータ20の電源遠隔制御を行う。具体的には、状態監視部11がコンピュータ20の不調の兆候を判断すると、制御部14は、コンピュータ20に不調の兆候があることをコンピュータ20の使用者に通知することを通信部13に指示する。
【0018】
通信部13は、制御部14から指示を受けた場合、コンピュータ20に不調の兆候があることをコンピュータ20の使用者に通知する。通信部13は、コンピュータ20の使用者が使用しているスマートフォンなどのユーザー端末30と無線通信網で接続可能であり、ユーザー端末30にはコンピュータ20に不調の兆候があることが表示される。コンピュータ20の使用者は、コンピュータ20に不調の兆候があることが表示された場合、コンピュータ20で実行しているアプリケーションソフトのプログラムなどの中から停止可能なものを停止することで、コンピュータ20の負荷を軽減することが可能である。
【0019】
ただし、コンピュータ20で実行しているアプリケーションソフトを停止するだけでもコンピュータ20の不調を解消することも可能であるが、これだけではコンピュータ20の不調を解消することができないことある。そのような場合、アプリケーションソフトの停止だけではなく、コンピュータ20を再起動することが好ましい状況もあり得る。その場合には、コンピュータ20の使用者は、ユーザー端末30を用いてコンピュータ20を再起動する指令を行う。
【0020】
通信部13は、コンピュータ20を再起動する指令をユーザー端末30から受信した場合、制御部14へコンピュータ20を再起動する指令を伝える。そして制御部14は、コンピュータ20を再起動する指令を状態監視部11へ伝える。その後、状態監視部11は、コンピュータ20の端子21を通じてコンピュータ20に再起動の指令を送信する。再起動の指令を受信したコンピュータ20は、再起動を行う処理を実行する。
【0021】
コンピュータ20が再起動の処理を実行している最中も電源監視部12は、コンピュータ20の使用電流値の監視を継続する。コンピュータ20の再起動が正常に実行された場合、コンピュータ20の使用電流値が大きく減少し、その後に正常な使用電流値に戻る。電源監視部12は、コンピュータ20の使用電流値の変動を検出した場合、コンピュータ20の再起動が正常に実行されたと判断することができる。一方、コンピュータ20の使用電流値の変動を検出できない場合、コンピュータ20の再起動が失敗したと判断する。
【0022】
コンピュータ20の再起動が成功した場合、通信部13は、再起動が成功したことをユーザー端末30へ送信する。また、コンピュータ20の再起動が失敗した場合、通信部13は、再起動が失敗したことをユーザー端末30へ送信する。再起動が失敗したことを知らされたコンピュータ20の使用者は、電源監視部12を通過するコンピュータ20の使用電流を遮断するなどの別の方法でコンピュータ20の再起動を試みることができる。
【0023】
[遠隔電源制御方法]
図2は、本発明の遠隔電源制御方法に係る実施形態の概略構成を示すフローチャートである。図2に示すように、遠隔電源制御方法は、コンピュータ20の状態を監視するステップS1と、コンピュータ20の状態の監視情報から異常の兆候を判断するステップS2と、コンピュータ20の使用者に異常の兆候を通知するステップS3と、再起動の指示を受信するステップS4と、コンピュータ20を再起動する処理を実行するステップS5とを備えている。
【0024】
コンピュータの状態を監視するステップS1では、状態監視部11が監視対象のコンピュータ20の状態を監視する。状態監視部11は、コンピュータ20の端子21と接続され、コンピュータ20のCPU使用率およびHDD使用率などの状態を監視している。また、状態監視部11は、電源監視部が測定しているコンピュータ20の使用電流値を受信し、CPU使用率、HDD使用率および使用電流値などの監視情報の履歴を保持しており、これら監視結果の履歴からコンピュータ20の正常状態における推移の範囲を学習している。
【0025】
コンピュータ20の状態の監視情報から異常の兆候を判断するステップS2では、状態監視部11が監視しているコンピュータ20の状態から異常の兆候を判断する。状態監視部11は監視結果の履歴からコンピュータ20の正常状態における推移の範囲を学習しているので、監視中のコンピュータ20の状態が逸脱した場合、これをコンピュータ20の不調の兆候であると判断する。
【0026】
コンピュータ20の状態の監視情報から異常の兆候を判断するステップS2でコンピュータ20の不調の兆候が判断された場合、通信部13がコンピュータ20の使用者に異常の兆候を通知する。一方、コンピュータ20の不調の兆候が判断されなかった場合、状態監視部11が監視対象のコンピュータ20の状態を監視するステップS1へ戻り、コンピュータ20の状態の監視を継続する。
【0027】
通信部13がコンピュータ20の使用者に異常の兆候を通知すると、使用者はコンピュータ20で実行しているアプリケーションソフトのプログラムなどの中から停止可能なものを停止することも可能であるが、これだけではコンピュータ20の不調を解消することができないことがある。その場合には、コンピュータ20の使用者は、ユーザー端末30を用いてコンピュータ20を再起動する指令を行う。
【0028】
再起動の指示を受信するステップS4でコンピュータ20を再起動する指令を受信した場合、状態監視部11は、コンピュータ20の端子21を通じてコンピュータ20に再起動の指令を送信し、再起動の指令を受信したコンピュータ20は、再起動を行う処理を実行する。再起動する指令を受信しない場合、状態監視部11が監視対象のコンピュータ20の状態を監視するステップS1へ戻り、コンピュータ20の状態の監視を継続する。
【0029】
なお、コンピュータ20が再起動の処理を実行している最中も電源監視部12は、コンピュータ20の使用電流値の監視を継続し、コンピュータ20の再起動が正常に実行された場合に特有の使用電流値の変動を監視する。コンピュータ20の使用電流値の変動を検出した場合、コンピュータ20の再起動が正常に実行されたと判断することができる。一方、コンピュータ20の使用電流値の変動を検出できない場合、コンピュータ20の再起動が失敗したと判断する。
【0030】
[ハードウェア構成例]
図3は、遠隔電源制御装置のハードウェア構成例を示す図である。図3に示すハードウェア構成を採用した情報処理装置(コンピュータ)は、上記説明した遠隔電源制御方法をプログラムとして実行することで、遠隔電源制御装置10の各機能を実現することを可能にする。ただし、図3に示すハードウェア構成例は、遠隔電源制御装置10の各機能を実現するハードウェア構成の一例であり、遠隔電源制御装置10のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。遠隔電源制御装置10は、図3に示さないハードウェアを含むことができる。
【0031】
図3に示すように、遠隔電源制御装置10が採用し得るハードウェア構成40は、例えば内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)41、主記憶装置42、補助記憶装置43、およびIF(Interface)部44を備える。
【0032】
CPU41は、遠隔電源制御装置10が実行する遠隔電源制御プログラムに含まれる各指令を実行する。主記憶装置42は、例えばRAM(Random Access Memory)であり、遠隔電源制御装置10が実行する遠隔電源制御プログラムなどの各種プログラムなどをCPU41が処理するために一時記憶する。
【0033】
補助記憶装置43は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)であり、遠隔電源制御装置10が実行する遠隔電源制御プログラムなどの各種プログラムなどを中長期的に記憶しておくことが可能である。類似度計算プログラムなどの各種プログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)に記録されたプログラム製品として提供することができる。補助記憶装置43は、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に記録された遠隔電源制御プログラムなどの各種プログラムを中長期的に記憶することに利用することが可能である。IF部44は、遠隔電源制御装置10とユーザー端末30との間の通信に関するインターフェイスを提供する。
【0034】
上記のようなハードウェア構成40を採用した情報処理装置は、先述した遠隔電源制御方法をプログラムとして実行することで、遠隔電源制御装置10の各機能を実現することができる。
【0035】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
監視対象のコンピュータの状態を監視する状態監視部と、
前記コンピュータに電力供給する電源ラインに挿入される電源監視部と、
前記コンピュータの使用者に状況を通知する通信部と、
前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記コンピュータの電源遠隔制御を行う制御部と
を備える遠隔電源制御装置。
[付記2]
前記状態監視部は、前記電源監視部から前記コンピュータの使用電流の測定値を受信する、付記1に記載の遠隔電源制御装置。
[付記3]
前記状態監視部は、前記コンピュータのポートを介して前記コンピュータの状態を監視する、付記1に記載の遠隔電源制御装置。
[付記4]
前記状態監視部は、前記コンピュータの状態を監視した履歴から、前記コンピュータの正常な状態を学習し、前記コンピュータの状態に異常が発生する兆候があるか否かを判断する、付記1に記載の遠隔電源制御装置。
[付記5]
前記状態監視部は、前記コンピュータの状態を監視した履歴から、前記コンピュータの正常な状態の閾値を計算し、前記コンピュータの状態が前記閾値を超えた場合に前記コンピュータの状態に異常が発生する兆候があると判断する、付記4に記載の遠隔電源制御装置。
[付記6]
前記通信部は、前記状態監視部が前記コンピュータの状態に異常が発生する兆候を判断した場合に、当該兆候を前記コンピュータの使用者に通知する、付記4または付記5に記載の遠隔電源制御装置。
[付記7]
前記通信部が前記コンピュータの使用者から再起動の指令を受信した場合、前記状態監視部が、前記コンピュータに再起動の指令を送信する、付記6に記載の遠隔電源制御装置。
[付記8]
前記電源監視部が測定する前記コンピュータの使用電流に基づいて、前記再起動の指令が成功したか否かを判断する、付記7に記載の遠隔電源制御装置。
[付記9]
状態監視部と電源監視部と通信部と制御部とを備える遠隔電源制御装置を用いて、
前記状態監視部が監視対象のコンピュータの状態を監視し、
前記電源監視部が前記コンピュータの使用電流を測定し、
前記通信部が前記コンピュータの使用者に状況を通知し、
前記制御部が前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記コンピュータの電源遠隔制御を行う、遠隔電源制御方法。
[付記10]
状態監視部と電源監視部と通信部と制御部とを備える遠隔電源制御装置に、
前記状態監視部で監視対象のコンピュータの状態を監視し、
前記電源監視部で前記コンピュータの使用電流を測定し、
前記通信部で前記コンピュータの使用者に状況を通知し、
前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記制御部に前記コンピュータの電源遠隔制御を行わせる、遠隔電源制御プログラム。
【0036】
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0037】
10 遠隔電源制御装置
11 状態監視部
12 電源監視部
13 通信部
14 制御部
20 コンピュータ
21 端子
22 給電口
30 ユーザー端末
40 ハードウェア構成
41 CPU(Central Processing Unit)
42 主記憶装置
43 補助記憶装置
44 IF(Interface)部
【要約】
【課題】コンピュータにおける不調の兆候を監視して、使用者に不調の兆候を通知した後に再起動の遠隔操作をすることに寄与する。
【解決手段】遠隔電源制御装置は、監視対象のコンピュータの状態を監視する状態監視部と、前記コンピュータに電力供給する電源ラインに挿入される電源監視部と、前記コンピュータの使用者に状況を通知する通信部と、前記状態監視部と前記電源監視部と前記通信部からの情報に従い、前記コンピュータの電源遠隔制御を行う制御部とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3