(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】建物及び建物を用いた宅配システム
(51)【国際特許分類】
E04F 19/08 20060101AFI20240109BHJP
G06Q 10/083 20240101ALI20240109BHJP
A47G 29/122 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
E04F19/08 D
G06Q10/083
A47G29/122 A
(21)【出願番号】P 2020112954
(22)【出願日】2020-06-30
【審査請求日】2022-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】高岡 知菜美
【審査官】吉村 庄太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-054775(JP,A)
【文献】特開2003-038336(JP,A)
【文献】特開2020-049141(JP,A)
【文献】特開2002-085247(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0122852(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 19/08
G06Q 10/083
A47G 29/122
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄関から特定の部屋に続く移動動線のうち、前記玄関を除く部分の少なくとも一部が外壁に面しており、
前記外壁に宅配ボックスが設けられており、
前記宅配ボックスは、
屋外側開口部を開閉するための屋外扉と、
屋内側開口部を開閉するための屋内扉と、
前記宅配ボックス内の物品の有無を検知する物品検知部と、
前記物品検知部で検知された物品有無情報を、前記物品の提供及び/又は回収を行う事業者の情報端末に送信するための通信部と、
前記屋内扉の閉状態を検知する屋内扉検知部と、を備え
ており、
前記通信部は、前記屋内扉検知部で検知された前記屋内扉の閉状態情報を、前記物品有無情報と共に前記事業者の情報端末側に送信することを特徴とする建物。
【請求項2】
請求項1に記載の建物において、
前記移動動線は洗面脱衣室を通過しており、
前記洗面脱衣室を区画する壁のうち一部が前記外壁で構成されており、
前記宅配ボックスの前記屋内扉が前記洗面脱衣室から開閉可能となっていることを特徴とする建物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の建物において、
前記宅配ボックスの内部は、仕切板によって複数の収容部に区画されていることを特徴とする建物。
【請求項4】
請求項3に記載の建物において、
前記屋外扉は、前記複数の収容部ごとに設けられていることを特徴とする建物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の建物において、
前記宅配ボックスは、
前記屋外扉の閉状態を維持する屋外扉ロック機構と、
前記屋外扉ロック機構を解除する暗証を入力するための暗証入力部と、を更に備えて
いることを特徴とする建物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の建物において、
前記宅配ボックスは、
前記外壁に沿って複数設けられ、
複数の前記宅配ボックスは、前記移動動線に面していることを特徴とする建物。
【請求項7】
請求項
6に記載の建物において、
複数の前記宅配ボックスの各々は、自身を識別する識別情報を記憶する記憶部を更に備えており、
前記通信部は、前記識別情報を、前記物品有無情報と共に前記事業者の情報端末側に送信することを特徴とする建物。
【請求項8】
請求項
1~7のいずれか一項に記載の建物において、
前記外壁は、道路側の敷地境界に面する第一外壁とされ、
前記第一外壁に隣接するとともに直交して配置された第二外壁と、
前記第二外壁に隣接するとともに直交して配置され、前記第二外壁との間に入隅部を形成する第三外壁と、
前記第一外壁を含んで構成された建物の第一出隅部と、
前記第二外壁及び前記第三外壁を含んで構成された建物の前記入隅部と、
前記第三外壁を含んで構成された建物の第二出隅部と、
を更に備えており、
前記第一出隅部と、前記入隅部と、前記第二出隅部のそれぞれに、前記宅配ボックスが設けられていることを特徴とする建物。
【請求項9】
玄関から特定の部屋に続く移動動線のうち、前記玄関を除く部分の少なくとも一部が外壁に面しており、
前記外壁に宅配ボックスが設けられており、
前記宅配ボックスは、
屋外側開口部を開閉するための屋外扉と、
屋内側開口部を開閉するための屋内扉と、
前記宅配ボックス内の物品の有無を検知する物品検知部と、
前記物品検知部で検知された物品有無情報を、前記物品の提供及び/又は回収を行う事業者の情報端末に送信するための通信部と、を備えている建物を用いた宅配システムであって、
前記物品検知部による前記物品有無情報が、前記宅配ボックスから前記事業者の情報端末側に送信されて、前記事業者によって前記宅配ボックスに対して前記物品の提供及び/又は回収が行われた場合に、前記事業者が前記情報端末を操作し、前記物品の提供及び/又は回収が行われたことを示す情報を送信したことを契機にして、前記宅配ボックスが、前記物品検知部による前記物品有無情報をリセットすることを特徴とする
宅配システム。
【請求項10】
請求項
9に記載の
宅配システムにおいて、
前記宅配ボックスは、
前記屋外扉の閉状態を維持する屋外扉ロック機構と、
前記屋外扉ロック機構を解除する暗証を入力するための暗証入力部と、を更に備えていることを特徴とする
宅配システム。
【請求項11】
請求項
10に記載
の宅配システム
において、
前記宅配ボックスにおける前記暗証入力部に入力する前記暗証を生成する暗証生成手段を備えており、
前記暗証生成手段によって生成された前記暗証の情報は、前記暗証入力部に設定されるとともに、前記通信部によって、前記物品有無情報と共に前記事業者の情報端末側に送信されることを特徴とする宅配システム。
【請求項12】
請求項
9~11のいずれか一項に記載の宅配システムにおいて、
前記物品は、ユーザが身に着ける複数の種別の服飾であり、
複数の前記宅配ボックスには前記服飾の種別が割り当てられ、当該種別ごとに前記服飾が収納可能とされており、
複数の前記宅配ボックスは、前記服飾を身に着ける順番又は前記服飾を外す順番に並んでいることを特徴とする宅配システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物及び建物を用いた宅配システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載のように、商品又は役務(サービス)が毎月購入されることにより、継続的に課金・請求が発生する事業形態・販売形態(いわゆるサブスクリプションサービスと呼ばれる形態)が知られている。
サブスクリプションサービスで取り扱われる商品又は役務は多岐にわたっており、ユーザが使用する情報端末に対してオンライン上で提供されるものから、実際の物品がユーザの自宅まで配送されて提供されるものまである。そして、物品がユーザの自宅まで配送されて提供される場合は、特許文献2に記載のような宅配ボックスが好適に利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-067963号公報
【文献】特開2003-038336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、物品を定額でレンタルできるサブスクリプションサービスが注目されている。ところが、このようなサブスクリプションサービスを利用するにあたり、物品の提供や回収を対面で行うことが、ユーザにとっての障害となる場合がある。そこで、従来の宅配ボックスを利用することが考えられる。しかしながら、従来の宅配ボックスは、配達物の受領シーンを想定したものであって、サブスクリプションサービスの利用を想定したものではない。そのため、従来の宅配ボックスをそのまま利用しても利便性に乏しいという問題があった。
また、従来の宅配ボックスは玄関に配置される場合が多いが、玄関で使用される物品ではない場合であっても、物品を取りに玄関まで向かう必要があり、効率が良くないという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、宅配ボックスを利用する上での利便性を向上させ、サブスクリプションサービスを利用しやすくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば
図1~
図11に示すように、玄関10から特定の部屋13(例えばリビングルーム13)に続く移動動線Fのうち、前記玄関10を除く部分の少なくとも一部が外壁2に面しており、
前記外壁2に宅配ボックス3が設けられており、
前記宅配ボックス3は、
屋外側開口部4aを開閉するための屋外扉5と、
屋内側開口部4bを開閉するための屋内扉6と、
前記宅配ボックス3内の物品の有無を検知する物品検知部31と、
前記物品検知部31で検知された物品有無情報を、前記物品の提供及び/又は回収を行う事業者の情報端末Sに送信するための通信部32と、
前記屋内扉6の閉状態を検知する屋内扉検知部33と、を備え
ており、
前記通信部32は、前記屋内扉検知部33で検知された前記屋内扉6の閉状態情報を、前記物品有無情報と共に前記事業者の情報端末S側に送信することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fのうち、玄関10を除く部分の少なくとも一部が外壁2に面しており、外壁2に宅配ボックス3が設けられているので、移動動線Fに沿って移動する際に宅配ボックス3を利用することができる。換言すれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fを考慮して宅配ボックス3が設けられている。これにより、物品を取りに行くためだけに玄関10まで向かう必要がなく、玄関10から特定の部屋13までの間又はその反対方向に移動する流れの中で、宅配ボックス3を効率良く利用することができるので、利便性に優れる。
さらに、宅配ボックス3は、屋外側開口部4aを開閉するための屋外扉5と、屋内側開口部4bを開閉するための屋内扉6と、宅配ボックス3内の物品の有無を検知する物品検知部31と、物品検知部31で検知された物品有無情報を、物品の提供及び/又は回収を行う事業者の情報端末Sに送信するための通信部32と、を備えるので、事業者は、情報端末Sに送信されてきた物品有無情報に基づいて物品の提供及び/又は回収を行うことができる。そして、事業者による物品の提供及び/又は回収は屋外側開口部4aを通じて行われ、ユーザUは、屋内側開口部4bを通じて物品を出し入れするだけで済む。これにより、物品の提供や回収を対面で行うことがないので、サブスクリプションサービスを利用するにあたり、ユーザUにとっての障害を取り除くことができ、ユーザUが、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
また、通信部32は、宅配ボックス3における屋内扉検知部33で検知された屋内扉6の閉状態情報を、物品有無情報と共に事業者の情報端末S側に送信するので、事業者は、屋内扉6が閉状態であることを確認して物品の提供及び/又は回収を行うことができる。これにより、物品の提供及び/又は回収に係るユーザUと事業者との間のトラブルが発生しにくくなるので、ユーザUにとって、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば
図2に示すように、請求項1に記載の建物1において、
前記移動動線Fは洗面脱衣室11を通過しており、
前記洗面脱衣室11を区画する壁のうち一部が前記外壁2で構成されており、
前記宅配ボックス3の前記屋内扉6が前記洗面脱衣室11から開閉可能となっていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、移動動線Fは洗面脱衣室11を通過しており、洗面脱衣室11を区画する壁のうち一部が外壁2で構成されており、宅配ボックス3の屋内扉6が洗面脱衣室11から開閉可能となっているので、サブスクリプションサービスで提供される物品が、洗面脱衣室11で使用する物品であれば、物品を取りに行くためだけに玄関10まで向かう必要がなく、宅配ボックス3を効率良く利用することができて利便性に優れる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば
図7に示すように、請求項1又は2に記載の建物1において、
前記宅配ボックス23の内部は、仕切板28によって複数の収容部24に区画されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、宅配ボックス23の内部は、仕切板28によって複数の収容部24に区画されているので、宅配ボックス23の内部を用途に応じて分けて使用することができて利便性に優れる。例えばサブスクリプションサービスが物品のレンタルであった場合には、物品の提供側と回収側に分けて収容することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば
図7に示すように、請求項3に記載の建物1において、
前記屋外扉25は、前記複数の収容部24ごとに設けられている。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、屋外扉25は、複数の収容部24ごとに設けられているので、例えば、物品の提供と回収で事業者が異なる場合にも対応しやすいし、使用頻度の高い物品と低い物品に分けて収容したりすることができて利便性に優れる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば
図4に示すように、請求項1~4のいずれか一項に記載の建物1において、
前記宅配ボックス3は、
前記屋外扉5の閉状態を維持する屋外扉ロック機構34と、
前記屋外扉ロック機構34を解除する暗証を入力するための暗証入力部35と、を更に備えて
いることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、宅配ボックス3は、屋外扉5の閉状態を維持する屋外扉ロック機構34と、屋外扉ロック機構34を解除する暗証を入力するための暗証入力部35と、を更に備えているので、事業者は、暗証入力部35から暗証を入力して屋外扉ロック機構34を解除してから物品の提供及び/又は回収を行うことができる。これにより、第三者による物品の無断取り出しや、物品の提供及び/又は回収に係るユーザUと事業者との間のトラブルが発生しにくくなるので、ユーザUにとって、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、例えば図2等に示すように、請求項1~5のいずれか一項に記載の建物1において、
前記宅配ボックス3は、前記外壁2に沿って複数設けられ、
複数の前記宅配ボックス3は、前記移動動線Fに面していることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、宅配ボックス3は、外壁2に沿って複数設けられ、当該複数の宅配ボックス3は、移動動線Fに面しているので、移動動線Fに沿って移動する際に複数の宅配ボックス3を連続的に利用することができる。換言すれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fを考慮して複数の宅配ボックス3が設けられており、複数の宅配ボックス3それぞれに異なる物品を収容できる。これにより、玄関10から特定の部屋13までの間又はその反対方向に移動する流れの中で複数の宅配ボックス3を効率良く利用できるとともに、複数の宅配ボックス3ごとに異なる事業者や異なる物品を割り当てることもできる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項6に記載の建物1において、
複数の前記宅配ボックス3の各々は、自身を識別する識別情報IDを記憶する記憶部36を更に備えており、
前記通信部32は、前記識別情報IDを、前記物品有無情報と共に前記事業者の情報端末S側に送信することを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、複数の宅配ボックス3の各々は、自身を識別する識別情報IDを記憶する記憶部36を更に備えており、通信部32は、識別情報IDを、物品有無情報と共に事業者の情報端末S側に送信するので、事業者は、複数の宅配ボックス3のうち、いずれの宅配ボックス3に物品を提供するか、物品を回収するかを迷わずに行うことができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、例えば図8に示すように、請求項1~7のいずれか一項に記載の建物50において、
前記外壁は、道路R側の敷地境界50aに面する第一外壁51とされ、
前記第一外壁51に隣接するとともに直交して配置された第二外壁52と、
前記第二外壁52に隣接するとともに直交して配置され、前記第二外壁52との間に入隅部を形成する第三外壁53と、
前記第一外壁51を含んで構成された建物50の第一出隅部54と、
前記第二外壁52及び前記第三外壁53を含んで構成された建物50の前記入隅部55と、
前記第三外壁53を含んで構成された建物50の第二出隅部56と、
を更に備えており、
前記第一出隅部54と、前記入隅部55と、前記第二出隅部56のそれぞれに、前記宅配ボックス3が設けられていることを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、第一外壁51を含んで構成された建物50の第一出隅部54と、第二外壁52及び第三外壁53を含んで構成された建物50の入隅部55と、第三外壁53を含んで構成された建物50の第二出隅部56のそれぞれに、宅配ボックス3が設けられているので、物品の提供及び/又は回収を行う配達員は、第一外壁51から第三外壁53に沿って歩きながら、物品の提供及び/又は回収を行うことができ、配達員による物品の提供及び/又は回収の作業がしやすくなる。
さらに、それぞれの宅配ボックス3に対して物品の提供及び/又は回収を行う事業者が異なる場合であって、かつ、初めて訪れる配達員であっても、直感的に、第一外壁51から第三外壁53に沿って歩くことで、敷地境界50aから最も遠い位置にある宅配ボックス3にたどり着くことができるので、物品の提供及び/又は回収を確実に行うことができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、例えば図
1~図11に示すように、
玄関10から特定の部屋13(例えばリビングルーム13)に続く移動動線Fのうち、前記玄関10を除く部分の少なくとも一部が外壁2に面しており、
前記外壁2に宅配ボックス3が設けられており、
前記宅配ボックス3は、
屋外側開口部4aを開閉するための屋外扉5と、
屋内側開口部4bを開閉するための屋内扉6と、
前記宅配ボックス3内の物品の有無を検知する物品検知部31と、
前記物品検知部31で検知された物品有無情報を、前記物品の提供及び/又は回収を行う事業者の情報端末Sに送信するための通信部32と、を備えている建物1を用いた宅配システムであって、
前記物品検知部31による前記物品有無情報が、前記宅配ボックス3から前記事業者の情報端末S側に送信されて、前記事業者によって前記宅配ボックス3に対して前記物品の提供及び/又は回収が行われた場合に、前記事業者が前記情報端末を操作し、前記物品の提供及び/又は回収が行われたことを示す情報を送信したことを契機にして、前記宅配ボックス3が、前記物品検知部31による前記物品有無情報をリセットすることを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fのうち、玄関10を除く部分の少なくとも一部が外壁2に面しており、外壁2に宅配ボックス3が設けられているので、移動動線Fに沿って移動する際に宅配ボックス3を利用することができる。換言すれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fを考慮して宅配ボックス3が設けられている。これにより、物品を取りに行くためだけに玄関10まで向かう必要がなく、玄関10から特定の部屋13までの間又はその反対方向に移動する流れの中で、宅配ボックス3を効率良く利用することができるので、利便性に優れる。
さらに、宅配ボックス3は、屋外側開口部4aを開閉するための屋外扉5と、屋内側開口部4bを開閉するための屋内扉6と、宅配ボックス3内の物品の有無を検知する物品検知部31と、物品検知部31で検知された物品有無情報を、物品の提供及び/又は回収を行う事業者の情報端末Sに送信するための通信部32と、を備えるので、事業者は、情報端末Sに送信されてきた物品有無情報に基づいて物品の提供及び/又は回収を行うことができる。そして、事業者による物品の提供及び/又は回収は屋外側開口部4aを通じて行われ、ユーザUは、屋内側開口部4bを通じて物品を出し入れするだけで済む。これにより、物品の提供や回収を対面で行うことがないので、サブスクリプションサービスを利用するにあたり、ユーザUにとっての障害を取り除くことができ、ユーザUが、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
また、物品検知部31による物品有無情報が、宅配ボックス3から事業者の情報端末S側に送信されて、事業者によって宅配ボックス3に対して物品の提供及び/又は回収が行われた場合に、事業者が情報端末Sを操作し、物品の提供及び/又は回収が行われたことを示す情報を送信したことを契機にして、宅配ボックス3が、物品検知部31による物品有無情報をリセットするので、物品検知部31による物品有無情報に変動があったことについてユーザU自身がサーバ40や情報端末Sに情報を送信することなく、情報のやり取りをシステム内で自動的に行うことができる。そのため、サブスクリプションサービスを利用するにあたり、ユーザUにとって手間になるような障害を取り除くことができ、ユーザUが、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項9に記載の宅配システムにおいて、
前記宅配ボックス3は、
前記屋外扉5の閉状態を維持する屋外扉ロック機構34と、
前記屋外扉ロック機構34を解除する暗証を入力するための暗証入力部35と、を更に備えていることを特徴とする。
【0025】
請求項10に記載の発明によれば、宅配ボックス3は、屋外扉5の閉状態を維持する屋外扉ロック機構34と、屋外扉ロック機構34を解除する暗証を入力するための暗証入力部35と、を更に備えているので、事業者は、暗証入力部35から暗証を入力して屋外扉ロック機構34を解除してから物品の提供及び/又は回収を行うことができる。これにより、第三者による物品の無断取り出しや、物品の提供及び/又は回収に係るユーザUと事業者との間のトラブルが発生しにくくなるので、ユーザUにとって、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、例えば
図4に示すように、請求項
10に記載の宅配システム
において、
前記宅配ボックス3における前記暗証入力部35に入力する前記暗証を生成する暗証生成手段(暗証生成部44)を備えており、
前記暗証生成手段によって生成された前記暗証の情報は、前記暗証入力部35に設定されるとともに、前記事業者の情報端末S側に送信されることを特徴とする。
【0027】
請求項11に記載の発明によれば、暗証生成手段によって生成された暗証の情報は、暗証入力部35に設定されるとともに、事業者の情報端末S側に送信されるので、宅配ボックス3における屋外扉5を開けるのに必要な暗証の設定を、ユーザUが設定するのではなく、システム内で自動的に行うことができる。これにより、暗証の設定にユーザUの手を煩わせることがないばかりか、第三者による物品の無断取り出しや、物品の提供及び/又は回収に係るユーザUと事業者との間のトラブルも発生しにくくなる。そのため、ユーザUにとって、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0028】
請求項12に記載の発明は、例えば図
2,図5等に示すように、請求項
9~11のいずれか一項に記載の宅配システムにおいて、
前記物品は、ユーザUが身に着ける複数の種別の服飾(衣装C)であり、
複数の前記宅配ボックス3には前記服飾の種別が割り当てられ、当該種別ごとに前記服飾が収納可能とされており、
複数の前記宅配ボックス3は、前記服飾を身に着ける順番又は前記服飾を外す順番に並んでいることを特徴とする。
【0029】
請求項12に記載の発明によれば、物品は、ユーザUが身に着ける複数の種別の服飾であり、複数の宅配ボックス3には服飾の種別が割り当てられ、当該種別ごとに服飾が収納可能とされており、複数の宅配ボックス3は、服飾を身に着ける順番又は服飾を外す順番に並んでいるので、ユーザUは、複数の宅配ボックス3を並び順に従って利用するだけで、効率良く服飾を身に着けたり、服飾を外したりすることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、宅配ボックスを利用する上での利便性を向上させ、サブスクリプションサービスを利用しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】宅配ボックスが設けられた建物の概要を説明する図である。
【
図2】宅配ボックスが設けられた建物の間取りを示す平面図である。
【
図3】宅配ボックスが外壁に設けられた状態を示す断面図である。
【
図4】宅配システムの概要を説明するブロック図である。
【
図6】宅配システムの動作を説明するフローチャートである。
【
図8】宅配ボックスが設けられた建物の間取りの一例を示す平面図である。
【
図9】宅配ボックスが設けられた建物の間取りの一例を示す平面図である。
【
図10】宅配ボックスが設けられた建物の間取りの一例を示す平面図である。
【
図11】宅配ボックスが設けられた建物の間取りの一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方角は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
【0033】
図1において符号1は、建物を示す。この建物1は、ユーザUが居住する住宅であり、外壁2に宅配ボックス3が設けられている。
まず、本実施形態における建物1について詳細に説明すると、この建物1は、いわゆる木質パネル接着工法によって構築されており、
図2に示すように、玄関10と、洗面脱衣室11と、浴室12と、リビングルーム13(特定の部屋)と、を備えている。
【0034】
玄関10は、玄関扉10aから屋内に入った位置に玄関土間10bがあり、玄関土間10bから一段上がった位置には玄関ホール10cが設けられている。また、玄関土間10bの東側には、シューズクローゼット10dが設けられている。シューズクローゼット10dは、仕切板10eによって南側と北側に区画されている。
なお、シューズクローゼット10dのうち南側の区画は、宅配ボックスの一つとして利用してもよい。その場合、シューズクローゼット10dの南側区画と外壁に、宅配ボックス3と同様の機能が付与される。そして、主に、靴のレンタルが行われる。
【0035】
洗面脱衣室11は、玄関10の東側に位置しており、玄関10との間の壁に形成された扉11a付きの出入口を通じて行き来できるようになっている。
洗面脱衣室11には、この洗面脱衣室11に面する外壁2に宅配ボックス3が設けられているとともに、外壁2の内側壁面に沿って洗面台11b及び洗濯機置き場11cが設けられている。
【0036】
浴室12は、洗面脱衣室11の東側に位置しており、洗面脱衣室11との間の壁に形成された折戸12a付きの出入口を通じて行き来できるようになっている。
なお、本実施形態においては、浴槽付きの浴室12とされているが、シャワーのみのシャワー室であってもよい。
【0037】
リビングルーム13は、洗面脱衣室11及び浴室12の北側に位置しており、洗面脱衣室11との間の壁に形成された引戸13a付きの出入口を通じて行き来できるようになっている。
なお、本実施形態においては、洗面脱衣室11と行き来できる特定の部屋としてリビングルーム13を挙げたが、これに限られるものではなく、その他の居室でもよいし、非居室であってもよい。
【0038】
続いて、外壁2について詳細に説明すると、この外壁2は、建築用木質パネルによって構成されている。換言すれば、本実施形態における建物1は、壁や床、屋根といった建物1の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネル(建築用木質パネル)を組み立てて構築するパネル工法で構築されている。外壁2は、このようなパネル工法で構築された建物1の一部である。
【0039】
また、建築用木質パネルとは、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填されるものである。
したがって、建築用木質パネルによって構成された外壁2は、縦横の框材2a及び補強桟材からなる枠体と、この枠体の両面に貼設された面材2bと、内部中空部に充填される断熱材と、を備えている。さらに、外壁2は、屋外に面して設けられるため、屋外側面には、図示しない胴縁を介して外装材2cが設けられている(
図3参照)。
【0040】
そして、このような外壁2は、建物1が建築された敷地のうち、当該敷地が隣接する道路側の敷地境界に面して設けられている。道路は、車が通行する車道でもよいし、人が通行する歩道でもよく、道路から建物1に至る部分には玄関アプローチがあり、その先に、上記の玄関扉10aがある状態となっている。したがって、外壁2は、建物1の外壁のうち、敷地境界及び道路の最も近くに配置されていることになる。このような外壁2に対して、宅配ボックス3が設けられている。
つまり、外壁2に設けられた宅配ボックス3は、敷地境界及び道路に対して近い位置に配置されている。そのため、宅配ボックス3を屋外側から利用する配達員にとっては利用しやすい。
【0041】
続いて、宅配ボックス3について詳細に説明すると、この宅配ボックス3は、ユーザUが利用登録したサブスクリプションサービスにおいて、ユーザUへの物品の提供及び/又は回収が行われる場合に使用される。
本実施形態におけるサブスクリプションサービスでユーザUに提供される物品は、ユーザUが身に着ける複数の種別の服飾である。すなわち、ユーザUが利用登録したサブスクリプションサービスは、衣類C(衣装、衣服)や、アクセサリー等の装身具(靴、鞄、小物も含む)等の物品を、例えば月単位で定額レンタルするものである。
【0042】
なお、本実施形態におけるサブスクリプションサービスの対象となる物品は、複数の種別の服飾(例えば衣類C)であるが、これに限られるものではない。例えばリネン類、各種家電機器、日用品、生活用品等のように回収の必要がある物品はもちろんのこと、洗剤類やオーラルケア用品等のアメニティグッズ、化粧品類、サプリメントや常備薬、食品等のように回収が必要ない物品でもよい(ただし、容器は回収してもよい)。食品が生鮮食品の場合は、宅配ボックス3に冷蔵機能が必要であり、冷凍食品の場合は、宅配ボックス3に冷凍機能が必要となる。
また、回収の必要がある物品については、ユーザUが物品を気に入れば、買い取りができるようにしてもよい。
【0043】
宅配ボックス3は、底板と、天板と、一対の側板と、からなるボックス本体4を主体として構成されており、ボックス本体4は、屋外側に向けられる屋外側開口部4aと、屋内側に向けられる屋内側開口部4bと、を有している。また、宅配ボックス3は、屋外側開口部4aを開閉するための屋外扉5と、屋内側開口部4bを開閉するための屋内扉6と、を備えている。
すなわち、ボックス本体4が、宅配ボックス3に収容される物品の収容部として機能しており、屋外側開口部4aと屋内側開口部4bが、物品の出し入れ口として機能する。
また、ボックス本体4は、屋外側から引き抜けないように又は屋内側に押し出せないようにするための脱落防止金具(図示省略)が備え、脱落防止金具は、外壁2に対して固定されている。外壁2側に脱落防止金具を設ける形態でもよい。
【0044】
屋外扉5及び屋内扉6の開閉方式は、特に限定されるものではないが、本実施形態においては、屋外扉5は複数枚用いられて両開き式(観音開き式)とされ、屋内扉6は一枚用いられて片開き式とされている。なお、屋外扉5及び屋内扉6の開閉方式は、その他にも例えば片引戸式、両引戸式、引き違い式、折戸式等を適宜採用してもよい。
屋外扉5と屋内扉6のうち、少なくとも屋外扉5は、玄関扉と同程度の強度を有して頑強に構成されている。また、ボックス本体4も、このような屋外扉5を保持する必要があるため、玄関扉を保持する枠体と同程度の強度を有して頑強に構成されている。
【0045】
宅配ボックス3が設けられた上記の外壁2は、
図2に示すように、建物1の玄関10からリビングルーム13に続く移動動線Fのうち、玄関10を除く部分の少なくとも一部が面する外壁2を指している。
本実施形態における移動動線Fは、洗面脱衣室11を通過している。洗面脱衣室11を区画する壁のうち一部が、宅配ボックス3が設けられた上記の外壁2で構成されている。そして、宅配ボックス3の屋内扉6は、洗面脱衣室11から開閉可能となっている。
【0046】
なお、宅配ボックス3は、外壁2を構成する框材2a及び補強桟材を避けて配置され、かつ、面材2bに形成された開口部に設けられている。外装材2cも、宅配ボックス3を避けて設けられている。なお、図示はしないが、外装材2cの下端部と宅配ボックス3の上面との間には、外壁2側への水の浸入を防ぐ水切り部材が設けられるものとする。
また、宅配ボックス3の上方には、
図1に示すように、屋根もしくは庇が設けられていることが望ましい。
【0047】
また、宅配ボックス3は、外壁2に沿って複数設けられている。そして、これら複数の宅配ボックス3は、上記の移動動線Fのうち、玄関10を除く部分の少なくとも一部に面している。
すなわち、外壁2に設けられた複数の宅配ボックス3が、上記の移動動線Fのうち、洗面脱衣室11を通過する部分の移動動線Fに面して配置された状態となっている。より詳細に説明すると、本実施形態における宅配ボックス3は、
図2に示すように横二列に配置され、かつ、
図3に示すように上下二段に分かれた構成となっている。換言すれば、収容部として機能するボックス本体4が、合計四つ並んで設けられた状態となっている。
さらに、本実施形態における宅配ボックス3は、屋外扉5が上下二段のボックス本体4ごとに設けられているが、屋内扉6は一枚のものを上下二段のボックス本体4で共有している。
【0048】
本実施形態における宅配ボックス3は、上記のように外壁2に沿って複数設けられているため、これら複数の宅配ボックス3には、サブスクリプションサービスの対象となる物品である複数の種別の服飾が割り当てられ、種別ごとに服飾が収納可能となっている。
しかも、複数の宅配ボックス3は、服飾を身に着ける順番又は服飾を外す順番に並んでいるものとする。例えば、仕事から帰ってきて玄関10に入ったら、まずは靴を脱ぐ。玄関10から洗面脱衣室11に入り、アクセサリー(指輪、ネックレス、イヤリング等)を外し、その後、衣装C(コート、ズボン、スカート、ジャケット、シャツ等)を脱ぐ、というような流れを形成できるようになっている。
【0049】
なお、宅配ボックス3が、
図3に示すように、外壁2の框材2aを避けて上下二段に分かれた構成となっていると、上側の宅配ボックス3(ボックス本体4)と、下側の宅配ボックス3(ボックス本体4)との間には隙間が生じてしまう。そのため、上側の宅配ボックス3と下側の宅配ボックス3との間には、その隙間を埋める隙間埋め部材7が設けられている。
隙間埋め部材7は、例えば石膏ボード等のような耐火性能に優れた材料を用いてもよいし、乾式又は湿式のシーリング材(目地材)を用いてもよいし、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、このような隙間埋め部材7は、先に設けられた下地材7aを下地として設けられている。
【0050】
次に、宅配システムについて詳細に説明する。
以上のような構成の宅配ボックス3は、上記のサブスクリプションサービスを実現させるための宅配システムに組み込まれている。
サブスクリプションサービスは、例えば物品を取り扱う事業者によって構築された宅配システムに基づいて提供されている。
このような宅配システムは、
図4に示すように、建物1に設けられた宅配ボックス3と、事業者(又は事業者に委託された管理業者)側のサーバ40と、事業者(又は事業者に委託された宅配業者)が使用する情報端末Sと、を備えている。そして、宅配ボックス3とサーバ40は、通信ネットワークNを通じて通信可能に接続されている。また、サーバ40と情報端末Sも、通信ネットワークNを通じて通信可能に接続されている。
なお、宅配ボックス3が設けられた建物1は複数であってもよく、サーバ40は、複数の建物1ごとにサブスクリプションサービスの提供に必要な動作を行うことができるようになっている。
【0051】
なお、通信ネットワークNは、電話回線網、ISDN回線網、光ファイバー、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線網、その他の専用線等の各種通信回線網と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ(すなわち、インターネット)等を含んでいてもよい。また、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、WiFi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の様々な通信網が互いに通信可能に接続された集合的な通信網であってもよい。また、接続の形態について、有線、無線及び有線と無線の混在を問わない。
さらに、本実施形態においては、
図4に示すように、サーバ40と宅配ボックス3との間に構築された通信ネットワークNと、サーバ40と情報端末Sとの間に構築された通信ネットワークNは、インターネットのように同一の通信ネットワークでもよいし、別個に構築された異なる通信ネットワークでもよい。
【0052】
宅配ボックス3は、ユーザUと、サブスクリプションサービスを提供する事業者との間で、物品の受け渡しが行われる場である。そのため、宅配ボックス3には、サブスクリプションサービスを導入する上で想定される様々なトラブルの発生を防いだり、利便性を向上させたりするのに必要な機能が付与されている。
すなわち、本実施形態における宅配ボックス3は、物品検知部31と、通信部32と、屋内扉検知部33と、屋外扉ロック機構34と、暗証入力部35と、記憶部36と、を備えている。また、宅配ボックス3は、コンピュータ制御されて、これら各部31~36を動作させている。制御部は、例えばマイクロコンピュータによって構成されているが、プロセッサによって構成されてもよい。
【0053】
物品検知部31は、宅配ボックス3内の物品の有無を検知するものであり、本実施形態においては、宅配ボックス3内の物品の有無を重量で判断するための重量センサが用いられている。ただし、これに限られるものではなく、例えば光電センサ、超音波センサ、カメラ等のように、宅配ボックス3内の物品の有無が検知できればよく、様々な種類のセンサを併用してもよい。
重量センサである物品検知部31は、
図3に示すように、ボックス本体4の底板に設けられて物品が載置される載置台31aと、この載置台31aに備えられたセンサ本体31bと、を有する。
物品検知部31で検知された物品有無情報(本実施形態においては重量データ)は、通信部32によってサーバ40に送信される。
【0054】
通信部32は、通信モジュール等で構成されており、通信ネットワークNを介して接続されたサーバ40との間で各種信号や各種データを送受信するようになっている。通信部32から送られた各種信号や各種データ等の情報は、サーバ40を介して最終的に、事業者の情報端末Sに送信される。通信部32は、通信ネットワークNと直接的に接続されてもよいし、ホームゲートウェイやホームサーバを介して間接的に接続されてもよい。
また、通信部32からサーバ40に送られる情報は、複数の情報を紐づけた状態で送信可能とされている。
さらに、事業者の情報端末Sに送信される情報は、宅配ボックス3からの情報がそのままの形で送られる場合もあるが、サーバ40を介したときに他の情報と紐づけされた状態にされて送られる場合もある。
【0055】
屋内扉検知部33は、屋内扉6の閉状態を検知するものであり(又は開状態を検知することで閉状態か否かを判断するものでもよい)、本実施形態においては、屋内扉6が開いている状態か閉まっている状態かを検知するマグネットセンサが用いられている。ただし、これに限られるものではなく、その他のセンサを用いてもよい。
屋内扉検知部33で検知された屋内扉6の閉状態情報は、通信部32によって、物品有無情報と共にサーバ40に送信される。つまり、屋内扉6の閉状態情報は、物品有無情報に紐づけされて送信される。
なお、本実施形態においては、屋内扉検知部33によって屋内扉6の閉状態を検知することができるが、宅配ボックス3には、屋内扉6の閉状態を維持する屋内扉ロック機構が設けられていてもよい。また、この屋内扉ロック機構が作動し、屋内扉6が閉状態となってロックされたという情報を、屋内扉6の閉状態情報として扱ってもよい。換言すれば、屋内扉ロック機構を、屋内扉の閉状態を検知する屋内扉検知部33としてもよい。
【0056】
屋外扉ロック機構34は、屋外扉5の閉状態を維持するものであり、本実施形態においては、通電時に解錠されて非通電時には閉状態を維持するソレノイドラッチが用いられている。
本実施形態においては、この屋外扉ロック機構34が作動し、屋外扉5が閉状態となってロックされたという情報は、通信部32によってサーバ40に送信されないが、これに限られるものではない。すなわち、物品有無情報と共に、屋外扉5の閉状態情報がサーバ40に送信されてもよい。
【0057】
暗証入力部35は、屋外扉5の屋外側面に設けられており、屋外扉ロック機構34と連動している。暗証入力部35から暗証を入力すると、屋外扉ロック機構34が作動し、屋外扉5のロック状態が解除される。また、この暗証入力部35における暗証は、適宜変更することが可能となっている。
本実施形態における暗証入力部35は、例えば複数の数字と記号の押しボタンが設けられたテンキー型の入力装置が用いられているが、これに限られるものではない。通信部32を介することによって事業者の情報端末Sそのものを暗証入力部35として用いてもよい。
【0058】
記憶部36は、上記の制御部が実行する制御プログラムや各種データ等が記憶される記憶装置であり、例えば半導体メモリによって構成されているが、その他の記憶装置(例えば磁気記憶装置)によって構成されてもよい。
また、この記憶部36には、宅配ボックス3ごとに割り当てられ、宅配ボックス3を識別するための識別情報IDが記憶されている。識別情報IDは、通信部32によって、物品有無情報と共にサーバ40に送信される。つまり、識別情報IDは、物品有無情報に紐づけされて送信される。
【0059】
さらに、記憶部36には、物品検知部31による物品有無情報と、この物品有無情報に紐づけされる各種の情報(屋内扉6の閉状態情報など)も記憶できるようになっている。ただし、配達員による物品の提供及び/又は回収が行われた後は、この記憶部36に記憶された物品有無情報と、物品有無情報に紐づけされた各種の情報はリセット(消去)されるようになっている。
すなわち、宅配ボックス3は、配達員(情報端末S)に対して物品の提供及び/又は回収を要求する情報として物品有無情報(紐づけされた情報も含む)を、通信部32によって、事業者の情報端末S側(サーバ40、情報端末Sを含む)に送信する。送信した情報の内容は、記憶部36に記憶された状態となっており、配達員による物品の提供及び/又は回収が行われるまで保存される。そして、配達員による物品の提供及び/又は回収が行われた後は、送信した情報の内容は不要となるので消去され、記憶部36の該当記憶領域はリセットされることとなる。
なお、リセットが行われるタイミングは、特に限定されるものではないが、配達員によって暗証入力部35に暗証が入力されたことや、配達員によって屋外扉ロック機構34が解除されたこと、これらと組み合わせて物品検知部31が動作したこと等を契機として適宜リセットが行われる。その場合、情報端末Sから宅配ボックス3側に直接的に通知が行われてもよいし、サーバ40を経由してから宅配ボックス3側に通知が行われてもよく、宅配ボックス3では、その通知を受けてリセットを行う。
このような制御は、上記の制御部が、図示しないリセットプログラムを実行することで行われるようになっており、宅配ボックス3におけるリセット手段を構成している。
【0060】
なお、通信部32、記憶部36は、制御部と共に管理ユニットとしてユニット化された上で宅配ボックス3に設けられてもよい。また、このような管理ユニットと、暗証入力部35(及び屋外扉ロック機構34)を同一筐体に納めてもよい。
【0061】
続いて、サーバ40について説明する。
サーバ40は、ユーザUに対してサブスクリプションサービスを提供するためのサービス提供サーバであり、ユーザUがサブスクリプションサービスを利用する上で必要な機能が付与されている。
すなわち、本実施形態におけるサーバ40は、サーバ側通信部41と、サーバ側記憶部42と、判断部43と、暗証生成部44と、を備えている。また、サーバ40は、コンピュータ制御されて、これら各部41~44を動作させている。すなわち、サーバ40は、これら各部41~44を制御するサーバ側制御部を備えている。サーバ側制御部は、例えばプロセッサによって構成されている。
【0062】
サーバ側通信部41は、通信モジュール等で構成されており、通信ネットワークNを介して接続された宅配ボックス3及び/又は事業者の情報端末Sとの間で各種信号や各種データを送受信するようになっている。
より詳細に説明すると、サーバ側通信部41は、宅配ボックス3における通信部32から物品有無情報を受信する。そして、この物品有無情報を受信したことを示す第一通知情報を、事業者の情報端末Sに送信する。また、宅配ボックス3に対して物品の提供及び/又は回収が行われたことを示す第二通知情報を受信する。さらに、暗証生成部44で生成された暗証の情報を、事業者の情報端末Sに送信する。
なお、第二通知情報の送信元は、本実施形態においては、事業者の情報端末Sとされているが、宅配ボックス3が送信元であってもよい。宅配ボックス3が第二通知情報の送信元である場合は、暗証入力部35に暗証が入力されたことや、屋外扉ロック機構34が解除されたことを契機として第二通知情報が送信される。
【0063】
サーバ側記憶部42は、上記のサーバ側制御部が実行する制御プログラムや各種データ等が記憶される記憶装置であり、例えば半導体メモリによって構成されているが、その他の記憶装置(例えば磁気記憶装置)によって構成されてもよい。
また、このサーバ側記憶部42には、宅配ボックス3における通信部32から受信した物品有無情報と、この物品有無情報に紐づけされた各種の情報が記憶される。
【0064】
判断部43は、サーバ側通信部41が第二通知情報を受信したときに、サーバ側記憶部42に記憶された物品有無情報を提供及び/又は回収が完了したと判断するものであり、サーバ側制御部と、サーバ側記憶部42に記憶された判断プログラムと、によって構成されている。換言すれば、サーバ側制御部が、サーバ側記憶部42に記憶された判断プログラムを実行することによって実現される。
この判断部43によって、物品の提供及び/又は回収が完了したと判断された後の物品有無情報は、本実施形態においては、サーバ側記憶部42のうち判断済みの物品有無情報を記憶する領域に記憶されるが、これに限られるものではなく、リセット(消去)されてもよい。
【0065】
暗証生成部44は、宅配ボックス3における暗証入力部35に入力する暗証を生成するものであり、サーバ側制御部と、サーバ側記憶部42に記憶された暗証生成プログラムと、によって構成されている。換言すれば、サーバ側制御部が、サーバ側記憶部42に記憶された暗証生成プログラムを実行することによって実現される。
この暗証生成部44によって生成される暗証としては、一度限り有効な所謂ワンタイムパスワードが採用されており、生成された暗証の情報を、宅配ボックス3における通信部32に送信し、制御部によって暗証入力部35に設定されるようになっている。
また、暗証生成部44によって生成された暗証の情報は、サーバ側通信部41によって事業者の情報端末Sに送信される。
なお、本実施形態においては、暗証としてワンタイムパスワードを採用したが、これに限られるものではなく、定期的に変更されるものとしてもよいし、物品の提供及び/又は回収が複数の業者によって行われる場合は、業者ごとに異なるパスワードを設定するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、暗証生成部44は、サーバ40に設けられるものとしたが、これに限られるものではなく、宅配ボックス3に設けられるものとしてもよい。その場合、生成された暗証の情報は、物品有無情報と共にサーバ40又は情報端末Sに送信されてもよい。
【0066】
続いて、情報端末Sについて説明する。
事業者(又は事業者に委託された宅配業者:配達員)が使用する情報端末S(事業者の情報端末S)は、サブスクリプションサービスでユーザUに提供される物品を配達員が宅配する際に必要となる携帯可能な情報端末であり、本実施形態における情報端末Sとしては、スマートフォンが用いられている。ただし、これに限られるものではなく、タブレット端末やラップトップパソコンのような、その他の携帯可能な情報端末を用いてもよい。
【0067】
この情報端末Sには、上記のように、サーバ側通信部41から、宅配ボックス3における通信部32から物品有無情報を受信したことを示す第一通知情報を受信する。また、サーバ側通信部41から、暗証生成部44によって生成された暗証の情報を受信する。
さらに、この情報端末Sからは、サーバ側通信部41に対し、宅配ボックス3に対して物品の提供及び/又は回収が行われたことを示す第二通知情報を送信する。
第一通知情報は、識別情報IDにより、どの建物1の宅配ボックス3における通信部32から物品有無情報を受信したかが確認できるようになっている。そのため、配達員は、第一通知情報を確認してユーザUが居住する建物1へと向かう。7
また、情報端末Sの表示部(例えばタッチパネル)には、上記のような各種の情報が表示され、必要に応じて入力部(例えばタッチパネル)から情報の入力を行い、サーバ40との間で情報の送受信を行う。第二通知情報をサーバ40に送信する場合は、表示部に、第二通知情報の送信ボタンが表示され、当該送信ボタンを押すことで送信することができる。ただし、第二通知情報の送信方法はこれに限られるものではない。
【0068】
なお、情報端末Sは、物品の配達員ごとに所持されるものであるため、配達員が複数いる場合は、情報端末Sも複数用いられることになる。サーバ40は、複数の情報端末Sごとに情報のやり取りを行う。
また、物品の配達員は、
図1に示すように、配達用車両Vに物品を積載して輸送する。物品は、例えば倉庫や配送センターから輸送される。物品が、上記のように服飾である場合は、クリーニング所から輸送される場合もある。
【0069】
次に、サブスクリプションサービスの流れについて説明する。
本実施形態においては、サブスクリプションサービスで扱われる物品が、上記のように服飾であり、しかも、複数の宅配ボックス3には、複数の種別の服飾が割り当てられている。より詳細に説明すると、上下二段の宅配ボックス3のうち、上段には、事業者から提供された物品(クリーニングされた衣装Cなど)が収容され、下段には、ユーザUが使用した物品(クリーニングが必要な衣装Cなど)が収容される。上段、下段の使用は逆でもよい。
また、複数の宅配ボックス3は、横二列に並んで配置されているため、本実施形態においては、一方が衣装C用とされ、他方がアクセサリー用とされている。
【0070】
ユーザUが、以上のように並んだ複数の宅配ボックス3を利用する場合は、仕事から帰ってきて玄関10に入ったら、まずは靴を脱ぎ、玄関10から洗面脱衣室11に入る。そして、
図5に示すように、洗面脱衣室11にて衣装Cを脱ぎ、その衣装Cを、使用済みの方の宅配ボックス3に収容する。アクセサリーも使用済みに回すと判断した場合は、アクセサリーも使用済みの方の宅配ボックス3に収容する。脱衣したユーザUは、洗面台11bで手洗い・うがいを行い、その後、浴室12で入浴まで済ませ、部屋着に着替えた後、特定の部屋13に行く、という流れを形成できるようになっている。帰宅後に、このような流れで特定の部屋13に向かうようにすると、一日の汚れや身体に付着したウイルスを除去してから特定の部屋13に入ることができるので好ましい。
【0071】
また、ユーザUが出勤や通学などの外出を行う際は、特定の部屋13から洗面脱衣室11に入り、必要に応じて入浴し、洗面台11bにて歯磨きを行い、その後、上段の宅配ボックス3から、使用済みでない衣装Cやアクセサリーを身に着けて、玄関10から外出することができる。すなわち、帰宅時とは逆の流れで宅配ボックス3を使用することができる。
【0072】
図6は、宅配システムの動作を説明するフローチャートとなっている。
ステップS1では、物品検知部31の待機状態を表しており、ユーザUが、宅配ボックス3の内部から物品を取り出すか、物品を収容すると、物品検知部31が動作して物品の有無を検知する。
【0073】
ステップS2では、屋内扉検知部33が動作し、屋内扉6が閉状態であるか否かを検知する。屋内扉6が閉状態であれば、ステップS3へと移行するが、屋内扉6の閉状態が検知できない場合は、ステップS3へと移行しない。そのため、屋内扉6が閉状態となっていない場合は、宅配ボックス3に設けられたアラートを発したり、ユーザUの所持する情報端末に通知を行ったりしてもよい。
【0074】
ステップS3では、宅配ボックス3からサーバ40に物品有無情報を送信する。物品有無情報には、識別情報ID、屋内扉6の閉状態情報が少なくとも紐づけされている。すなわち、本実施形態においては物品有無情報には含まれないが、上記のように、屋外扉5の閉状態情報や、暗証の情報が物品有無情報に紐づけされて送信されてもよい。
【0075】
ステップS4にて、サーバ40におけるサーバ側通信部41が、宅配ボックス3から物品有無情報を受信し、ステップS5にて、サーバ40におけるサーバ側記憶部42が、物品有無情報を記憶する。そして、ステップS6にて、サーバ40におけるサーバ側通信部41が、宅配ボックス3における通信部32から物品有無情報を受信したことを示す第一通知情報を情報端末Sに送信する。
【0076】
ステップS7にて、情報端末Sが、サーバ40におけるサーバ側通信部41からの第一通知情報を受信する。第一通知情報には、識別情報IDにより宅配ボックス3を特定できる情報が含まれているため、情報端末Sを所持している配達員は、ステップS8にてユーザUが居住する建物1に向かい、物品の提供及び/又は回収を行う。
そして、配達員によって物品の提供及び/又は回収が行われると、ステップS9にて、情報端末Sからサーバ40に、宅配ボックス3に対する物品の提供及び/又は回収が完了したことを示す第二通知情報を送信する。
なお、情報端末Sからサーバ40に第二通知情報を送信するのではなく、宅配ボックス3からサーバ40に第二通知情報を送信する構成の場合は、ステップS9は、宅配ボックス3側のフローに位置する。
【0077】
配達員による物品の提供及び/又は回収が行われた後は、ステップS10にて、宅配ボックス3からサーバ40に送信した情報の内容は不要となるので消去され、記憶部36の該当記憶領域はリセットされる。
【0078】
ステップS9にて、情報端末Sからサーバ40に第二通知情報が送信されると、ステップS11にて、サーバ40におけるサーバ側通信部41が、情報端末Sからの第二通知情報を受信する。
ステップS12にて、サーバ40における判断部43が、サーバ側記憶部42に記憶された物品有無情報について、提供及び/又は回収が完了したと判断する。換言すれば、ユーザUに対する一つのサービスの提供が行われて完了したと判断する。
【0079】
ユーザUに対してサービスを提供するために、宅配システムは、以上のようにな動作を行うように構成されている。
【0080】
本実施形態によれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fのうち、玄関10を除く部分の少なくとも一部が外壁2に面しており、外壁2に宅配ボックス3が設けられているので、移動動線Fに沿って移動する際に宅配ボックス3を利用することができる。換言すれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fを考慮して宅配ボックス3が設けられている。これにより、物品を取りに行くためだけに玄関10まで向かう必要がなく、玄関10から特定の部屋13までの間又はその反対方向に移動する流れの中で、宅配ボックス3を効率良く利用することができるので、利便性に優れる。
さらに、宅配ボックス3は、屋外側開口部4aを開閉するための屋外扉5と、屋内側開口部4bを開閉するための屋内扉6と、宅配ボックス3内の物品の有無を検知する物品検知部31と、物品検知部31で検知された物品有無情報を、物品の提供及び/又は回収を行う事業者の情報端末Sに送信するための通信部32と、を備えるので、事業者は、情報端末Sに送信されてきた物品有無情報に基づいて物品の提供及び/又は回収を行うことができる。そして、事業者による物品の提供及び/又は回収は屋外側開口部4aを通じて行われ、ユーザUは、屋内側開口部4bを通じて物品を出し入れするだけで済む。これにより、物品の提供や回収を対面で行うことがないので、サブスクリプションサービスを利用するにあたり、ユーザUにとっての障害を取り除くことができ、ユーザUが、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0081】
また、移動動線Fは洗面脱衣室11を通過しており、洗面脱衣室11を区画する壁のうち一部が外壁2で構成されており、宅配ボックス3の屋内扉6が洗面脱衣室11から開閉可能となっているので、サブスクリプションサービスで提供される物品が、洗面脱衣室11で使用する物品であれば、物品を取りに行くためだけに玄関10まで向かう必要がなく、宅配ボックス3を効率良く利用することができて利便性に優れる。
【0082】
また、通信部32は、宅配ボックス3における屋内扉検知部33で検知された屋内扉6の閉状態情報を、物品有無情報と共に事業者の情報端末S側に送信するので、事業者は、屋内扉6が閉状態であることを確認して物品の提供及び/又は回収を行うことができる。これにより、物品の提供及び/又は回収に係るユーザUと事業者との間のトラブルが発生しにくくなるので、ユーザUにとって、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0083】
また、宅配ボックス3は、屋外扉5の閉状態を維持する屋外扉ロック機構34と、屋外扉ロック機構34を解除する暗証を入力するための暗証入力部35と、を更に備えているので、事業者は、暗証入力部35から暗証を入力して屋外扉ロック機構34を解除してから物品の提供及び/又は回収を行うことができる。これにより、第三者による物品の無断取り出しや、物品の提供及び/又は回収に係るユーザUと事業者との間のトラブルが発生しにくくなるので、ユーザUにとって、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0084】
また、宅配ボックス3は、外壁2に沿って複数設けられ、当該複数の宅配ボックス3は、移動動線Fに面しているので、移動動線Fに沿って移動する際に複数の宅配ボックス3を連続的に利用することができる。換言すれば、玄関10から特定の部屋13に続く移動動線Fを考慮して複数の宅配ボックス3が設けられており、複数の宅配ボックス3それぞれに異なる物品を収容できる。これにより、玄関10から特定の部屋13までの間又はその反対方向に移動する流れの中で複数の宅配ボックス3を効率良く利用できるとともに、複数の宅配ボックス3ごとに異なる事業者や異なる物品を割り当てることもできる。
【0085】
また、複数の宅配ボックス3の各々は、自身を識別する識別情報IDを記憶する記憶部36を更に備えており、通信部32は、識別情報IDを、物品有無情報と共に事業者の情報端末S側に送信するので、事業者は、複数の宅配ボックス3のうち、いずれの宅配ボックス3に物品を提供するか、物品を回収するかを迷わずに行うことができる。
【0086】
また、物品は、ユーザUが身に着ける複数の種別の服飾であり、複数の宅配ボックス3には服飾の種別が割り当てられ、当該種別ごとに服飾が収納可能とされており、複数の宅配ボックス3は、服飾を身に着ける順番又は服飾を外す順番に並んでいるので、ユーザUは、複数の宅配ボックス3を並び順に従って利用するだけで、効率良く服飾を身に着けたり、服飾を外したりすることができる。
【0087】
また、物品検知部31による物品有無情報が、宅配ボックス3から事業者の情報端末S側に送信されて、事業者によって宅配ボックス3に対して物品の提供及び/又は回収が行われた場合に、宅配ボックス3は、物品検知部31による物品有無情報をリセットするので、物品検知部31による物品有無情報に変動があったことについてユーザU自身がサーバ40や情報端末Sに情報を送信することなく、情報のやり取りをシステム内で自動的に行うことができる。そのため、サブスクリプションサービスを利用するにあたり、ユーザUにとって手間になるような障害を取り除くことができ、ユーザUが、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0088】
また、暗証生成手段によって生成された暗証の情報は、暗証入力部35に設定されるとともに、事業者の情報端末S側に送信されるので、宅配ボックス3における屋外扉5を開けるのに必要な暗証の設定を、ユーザUが設定するのではなく、システム内で自動的に行うことができる。これにより、暗証の設定にユーザUの手を煩わせることがないばかりか、第三者による物品の無断取り出しや、物品の提供及び/又は回収に係るユーザUと事業者との間のトラブルも発生しにくくなる。そのため、ユーザUにとって、サブスクリプションサービスを利用しやすくなる。
【0089】
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、以下の各変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
【0090】
〔変形例1〕
本変形例における宅配ボックス23は、
図7に示すように、内部が仕切板28によって左右に区画されている。換言すれば、宅配ボックス23の内部が、仕切板28によって複数の収容部24に区画されている。
また、屋外側開口部4aを開閉する屋外扉25は、複数の収容部24ごとに設けられており、屋内側開口部4bを開閉する屋内扉26は、一枚であり、複数の収容部24で共有している。さらに、本変形例における屋外扉25及び屋内扉26の開閉方式は、いずれも片開き式とされている。
このような宅配ボックス23にも、上記の実施形態における宅配ボックス3と同様の機能が付与されている。すなわち、上記の実施形態における宅配ボックス3の代替として本変形例における宅配ボックス23を用いることができる。
【0091】
なお、図示例では、宅配ボックス23の内部が、仕切板28によって左右の収容部24に区画されるものとしたが、仕切板28によって上下の収容部24に区画されるものとしてもよい。さらに、仕切板28によって、収容部24を上下・左右だけでなく、3つ以上の区画に分けてもよい。
【0092】
本変形例によれば、宅配ボックス23の内部は、仕切板28によって複数の収容部に区画されているので、宅配ボックス3の内部を用途に応じて分けて使用することができて利便性に優れる。例えばサブスクリプションサービスが物品のレンタルであった場合には、物品の提供側と回収側に分けて収容することができる。
屋外扉5は、複数の収容部ごとに設けられているので、例えば、物品の提供と回収で事業者が異なる場合にも対応しやすいし、使用頻度の高い物品と低い物品に分けて収容したりすることができて利便性に優れる。
【0093】
〔変形例2〕
本変形例における建物50は、
図8に示すように、平面視矩形状の敷地に建築されており、建物躯体が平面視L字形に形成されている。
敷地は道路Rに面しており、符号50aで示す部分が、道路Rとの間の敷地境界とされている。また、敷地内には、平面視L字形に形成された建物躯体の入隅側に駐車スペース50bが設けられている。
【0094】
建物50における建物躯体は、道路R側の敷地境界50aに面する第一外壁51と、第一外壁51に隣接するとともに直交して配置された第二外壁52と、第二外壁52に隣接するとともに直交して配置され、第二外壁52との間に入隅部55を形成する第三外壁53と、第一外壁51を含んで構成された建物50の第一出隅部54と、第二外壁52及び第三外壁53を含んで構成された建物50の入隅部55と、第三外壁53を含んで構成された建物50の第二出隅部56と、を備えている。
そして、第一出隅部54と、入隅部55と、第二出隅部56のそれぞれに、宅配ボックス3,3Aが設けられている。
【0095】
第一外壁51は、建物50における建物躯体のうち最も道路Rと敷地境界50aに近い位置に設けられており、
図8においては東西方向に配置されている。
第二外壁52は、第一外壁51の西側で、かつ北側に位置しており、
図8においては南北方向に配置されている。
第三外壁53は、第二外壁52の北側で、かつ西側に位置しており、
図8においては東西方向に配置されている。すなわち、第一外壁51と平行する方向に設けられている。
【0096】
第一出隅部54は、第一外壁51と、この第一外壁51に隣接するとともに直交して配置された他の外壁57と、によって形成されている。他の外壁57は、第二外壁52と平行かつ対向して配置されている。
入隅部55は、第二外壁52と第三外壁53とによって形成されている。
第二出隅部56は、第三外壁53と、この第三外壁53に隣接するとともに直交して配置された他の外壁58と、によって形成されている。他の外壁58は、第二外壁52と平行する方向に配置されている。
【0097】
続いて、建物50の間取りについて説明する。
図8では道路R側が南の方角となっており、道路Rの北側に建物50が建築された状態となっている。
建物50は、
図8に示すように、玄関ポーチ60と、玄関61と、洗面脱衣室62と、浴室63と、トイレ64と、ダイニングキッチン65と、階段66と、廊下67と、を備えている。
【0098】
敷地境界50aから最も近い第一外壁51の手前(道路R側)には、玄関ポーチ60があり、第一外壁51には、玄関ドア61aが設けられた玄関開口部が形成されている。玄関開口部から建物50内に入ると、第二外壁52に沿う玄関61がある。
なお、玄関61の北側に廊下67が配置されており、廊下67を通ってダイニングキッチン65に行けるようになっている。
【0099】
洗面脱衣室62は、玄関61の東側に位置しており、玄関61との間の壁に形成された扉62a付きの出入口を通じて行き来できるようになっている。
洗面脱衣室62には、この洗面脱衣室62に面する第一外壁51に宅配ボックス3が複数設けられているとともに、他の外壁57の内側壁面に沿って洗面台62b及び洗濯機置き場62cが設けられている。
【0100】
浴室63は、洗面脱衣室62の北側に位置しており、洗面脱衣室62との間の壁に形成された折戸付きの出入口を通じて行き来できるようになっている。
なお、本実施形態においては、浴槽付きの浴室63とされているが、シャワーのみのシャワー室であってもよい。
この浴室63の北側にトイレ64が配置されている。
【0101】
ダイニングキッチン65は、トイレ64及び階段66の西側から北側にかけて配置されており、玄関61から北側の廊下67を進んだ位置にある。なお、階段66は、トイレ64の北側に配置されている。
ダイニングキッチン65におけるキッチン部分には、ペニンシュラキッチンであるコンロ・シンク付きの第一キッチン台65aが設けられているとともに、他の外壁58の内側壁面に沿って第二キッチン台65bが設けられている。また、第二キッチン台65bの南側は冷蔵庫置き場65cとされている。
なお、ダイニングキッチン65のうち、第一キッチン台65a、第二キッチン台65b、冷蔵庫置き場65cが位置する領域がキッチン部分であり、それ以外がダイニング部分とされている。
【0102】
本変形例においては特定の部屋が、洗面脱衣室62と、ダイニングキッチン65におけるダイニング部分と、ダイニングキッチン65におけるキッチン部分とされている。
すなわち、玄関61から、これらの特定の部屋に続く移動動線Fのうち、玄関61を除く部分の少なくとも一部が、第一外壁51、第二外壁52、第三外壁53に面しており、第一外壁51を含んで構成された建物50の第一出隅部54と、第二外壁52及び第三外壁53を含んで構成された建物50の入隅部55と、第三外壁53を含んで構成された建物50の第二出隅部56のそれぞれに、宅配ボックス3,3Aが設けられている。
【0103】
第一外壁51を含む第一出隅部54に設けられる宅配ボックス3と、第二外壁52及び第三外壁53を含む入隅部55に設けられる宅配ボックス3は、上記の実施形態における宅配ボックス3と比較すると、屋内扉6が両開き式である点以外は同様のものである。
これら宅配ボックス3を利用してユーザUに提供されるサブスクリプションサービスの物品は特に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0104】
第三外壁53を含む第二出隅部56に設けられる宅配ボックス3Aは、冷蔵庫置き場65cと隣接して配置されており、冷蔵機能又は冷凍機能を有している。すなわち、冷蔵又は冷凍型の宅配ボックスとされている。そのため、ボックス本体や屋外扉、屋内扉には、冷気が逃げないようにするためのパッキン機能や断熱機能が備わっている。
このような宅配ボックス3Aを利用してユーザUに提供されるサブスクリプションサービスの物品は、生鮮食品を含む食品である。食品をサブスクリプションサービスの物品とする場合は、配達員によって提供のみが行われてもよいが、食品トレーの回収などを行ってもよい。
【0105】
本変形例においては、第一出隅部54及び入隅部55の宅配ボックス3と、第二出隅部56の宅配ボックス3Aとで事業者が異なる場合がある。事業者が同じであっても、扱う物品が異なれば、宅配業者(配達員)が異なる場合もある。
【0106】
本変形例によれば、第一外壁51を含んで構成された建物50の第一出隅部54と、第二外壁52及び第三外壁53を含んで構成された建物50の入隅部55と、第三外壁53を含んで構成された建物50の第二出隅部56のそれぞれに、宅配ボックス3が設けられているので、物品の提供及び/又は回収を行う配達員は、第一外壁51から第三外壁53に沿って歩きながら、物品の提供及び/又は回収を行うことができ、配達員による物品の提供及び/又は回収の作業がしやすくなる。
さらに、それぞれの宅配ボックス3に対して物品の提供及び/又は回収を行う事業者が異なる場合であって、かつ、初めて訪れる配達員であっても、直感的に、第一外壁51から第三外壁53に沿って歩くことで、敷地境界50aから最も遠い位置にある宅配ボックス3にたどり着くことができるので、物品の提供及び/又は回収を確実に行うことができる。
【0107】
〔変形例3〕
本変形例における建物70は、
図9に示すように、玄関71と、着替え室72と、洗面脱衣室73と、シャワー室74と、階段75と、トイレ76と、廊下77と、を備えている。
【0108】
玄関71は、建物70の南西にあり、玄関71の北側に廊下77が配置されている。
着替え室72は、玄関71の東側に位置しており、玄関71との間の壁に形成された扉72a付きの出入口を通じて行き来できるようになっている。
着替え室72には、この着替え室72に面する外壁2に宅配ボックス3が複数設けられている。さらに、着替え室72の北側に位置する壁には、扉72b付きの出入口があり、洗面脱衣室73に向かうことができる。
そして、着替え室72に面する外壁2に、宅配ボックス3が複数設けられている。
【0109】
洗面脱衣室73は、着替え室72の北側に位置しており、東側に位置する扉73a付きの出入口を通じて廊下77と行き来できるようになっている。また、洗面脱衣室73には、内壁面に沿って洗面台73b及び洗濯機置き場73cが設けられている。
シャワー室74は、洗面脱衣室73の東側に位置しており、洗面脱衣室73との間の壁に形成された折戸付きの出入口を通じて行き来できるようになっている。
階段75は、これら洗面脱衣室73及びシャワー室74の北側に位置しており、廊下77から向かうことができるようになっている。また、階段75の北側にトイレ76が配置されている。
【0110】
本変形例においては特定の部屋が、着替え室72とされている。そして、本変形例においては、その着替え室72と、洗面脱衣室73と、廊下77と、玄関71とを結び、これらの部屋を繰り返し移動できる回遊動線が形成されている。
このような回遊動線は、玄関71を除く部分の少なくとも一部が外壁2に面しており、この外壁2には、上記のように複数の宅配ボックス3が設けられている。
なお、本変形例における複数の宅配ボックス3は、上記の実施形態における宅配ボックス3と同様に、物品として服飾が収容される。
【0111】
本変形例によれば、着替え室72と、洗面脱衣室73と、廊下77と、玄関71とを結ぶ回遊動線を利用して移動する流れの中で、宅配ボックス3を効率良く利用することができるので利便性に優れる。
【0112】
〔参考例〕
以下、参考例について説明する。以下の各参考例において、上記の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。以下に挙げる参考例は、上記の実施形態や各変形例と可能な限り組み合わせてもよい。
【0113】
〔参考例1〕
本参考例における建物80は、
図10に示すように、建物80の南西に設けられた玄関81と、廊下84と、部屋86と、を備えている。
【0114】
玄関81は、玄関扉から屋内に入った位置に玄関土間82があり、玄関土間82から北側に一段上がった位置には玄関ホール83が設けられている。また、この玄関81には、シューズクローゼット81aが設けられている。
【0115】
廊下84は、玄関81における玄関土間82の東側に位置しており、玄関ホール83と同様、玄関土間82から一段上がった位置に設けられている。
この廊下84は、図示しないシャワー室(又は浴室)に続いている。本変形例においては当該シャワー室が特定の部屋とされている。
そして、玄関土間82から廊下84に面する外壁2に、宅配ボックス3が複数設けられている。
【0116】
本参考例においては、玄関土間82から特定の部屋に続く移動動線Fのうち少なくとも一部が、外壁2に面しており、この外壁2に複数の宅配ボックス3が設けられている。すなわち、複数の宅配ボックス3は、玄関土間82及び廊下84に面して設けられている。
これら複数の宅配ボックス3は、屋外に面しているため、ユーザUが利用登録したサブスクリプションサービスに用いられる。
【0117】
また、本参考例においては、外壁2と平行するとともに対向して配置された間仕切壁85に、宅配ボックス3と同様に構成された宅配ボックス3Bが設けられている。
この宅配ボックス3Bは屋外に面していないため、サブスクリプションサービスに利用されないものとするが、配達員を建物80内に招き入れることでサブスクリプションサービスに利用されてもよい。サブスクリプションサービスに利用されない場合は、ユーザUが個人的に利用する。その場合、廊下84と、間仕切壁85を挟んで廊下84の北側に位置する部屋86との間で、物品の受け渡しを行うことができる。
【0118】
〔参考例2〕
本参考例における建物90は、
図11に示すように、いわゆる1Kの間取りとされた単身者向けの住居であり、玄関91と、キッチン92と、寝室93と、を備えている。
【0119】
玄関91は、建物90の北東に位置しており、ユーザUが屋外との間を出入りする目的で使用される。玄関91の南側には、トイレや洗面脱衣室、シャワー室が適宜設けられている。
キッチン92は、玄関91の西側に位置しており、コンロ・シンク付きのキッチン台92aが界壁(外壁)に沿って設けられている。キッチン台92aの北側部分はテーブルとして利用できるスペースになっており、椅子92bも用意されている。
キッチン台92aの南側には冷蔵庫置き場も設けられている。
寝室93は、キッチン92の南側に位置しており、ベッドやクローゼットが設けられている。
【0120】
そして、本参考例においては、建物90の北側に設けられた外壁2に対し、複数の宅配ボックス3が設けられている。
複数の宅配ボックス3は、キッチン92に面して設けられており、屋外とキッチン92とを連通できるようになっている。そのため、単身者であるユーザUは、例えばデリバリーサービスを利用し、配達された食事を、宅配ボックス3を通じて受け取ることができるようになっているので、単身者であるユーザUにとっては利便性が高い。
【0121】
なお、複数の宅配ボックス3のうちの一方をデリバリーサービスに用い、他方を、上記の実施形態と同様の服飾のレンタルに係るサービスに利用してもよい。
また、複数の宅配ボックス3のうちの一方をデリバリーサービスに用い、他方を、冷蔵機能又は冷凍機能を有する宅配ボックス3Aとしてもよい。すなわち、宅配ボックス3Aを利用してユーザUに提供されるサブスクリプションサービスの物品が、生鮮食品を含む食品であってもよい。
【符号の説明】
【0122】
1 建物
2 外壁
3 宅配ボックス
4 ボックス本体
4a 屋外側開口部
4b 屋内側開口部
5 屋外扉
6 屋内扉
10 玄関
11 洗面脱衣室
12 浴室
13 リビングルーム
31 物品検知部
32 通信部
33 屋内扉検知部
34 屋外扉ロック機構
35 暗証入力部
36 記憶部
40 サーバ
41 サーバ側通信部
42 サーバ側記憶部
43 判断部
44 暗証生成部
50 建物
70 建物
80 建物
90 建物
U ユーザ
C 衣装
F 移動動線
N 通信ネットワーク
S スマートフォン(情報端末)
ID 識別情報