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特許7414412動的に出力電圧を変更するスイッチングレギュレータ、及び、それを含む電源回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】動的に出力電圧を変更するスイッチングレギュレータ、及び、それを含む電源回路
(51)【国際特許分類】
   G05F 1/56 20060101AFI20240109BHJP
   H02M 3/155 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
G05F1/56 310N
H02M3/155 H
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019112023
(22)【出願日】2019-06-17
(65)【公開番号】P2020017266
(43)【公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-05-18
(31)【優先権主張番号】10-2018-0085380
(32)【優先日】2018-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】金 東秀
(72)【発明者】
【氏名】白 種範
【審査官】井上 弘亘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0249505(US,A1)
【文献】米国特許第07821244(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0084700(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05F 1/56
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧に基づいて出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、
インダクタと、
前記入力電圧から前記インダクタを通過するインダクタ電流を充電することにより、前記出力電圧を生成し、第1レベルまたは第2レベルである前記出力電圧に基づいて、第1キャパシタンスを負荷キャパシタンスとして提供し、かつ、前記第1レベルと前記第2レベルとの間である前記出力電圧に基づいて、前記第1キャパシタンスより小さい第2キャパシタンスを前記負荷キャパシタンスとして提供する、ように構成されている、キャパシタ回路と、を含み、
前記キャパシタ回路は、
接地電圧と前記出力電圧との間で固定されたキャパシタンスを提供するように構成された第1キャパシタと、
前記接地電圧と前記出力電圧との間で、前記第1キャパシタと並列に連結された可変キャパシタと、を含み、
前記第1キャパシタの前記固定されたキャパシタンスは、前記第2キャパシタンスであり、
前記可変キャパシタは、
前記第1キャパシタンスと前記第2キャパシタンスとの差に対応するキャパシタンスを有する第2キャパシタと、
前記第2キャパシタと直列に連結され、制御信号により、前記第2キャパシタを前記接地電圧と電気的に断線させるように構成されたスイッチと、を含む、
スイッチングレギュレータ。
【請求項2】
前記キャパシタ回路は、前記第1レベルから前記第2レベルに達する前記出力電圧に基づいた時点から一定区間の間、前記第2キャパシタンスから前記第1キャパシタンスまで漸進的に変更される前記負荷キャパシタンスを提供する、ように構成されている、
請求項1に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項3】
前記キャパシタ回路は、前記一定区間の間、一定サイズの電流によって充放電される、ように構成されている、
請求項2に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項4】
前記キャパシタ回路は、前記第1レベルから前記第2レベルに向けて変更され始める前記出力電圧に基づいた時点において、前記第1キャパシタンスから前記第2キャパシタンスに急進的に変更される前記負荷キャパシタンスを提供する、ように構成されている、
請求項1乃至3いずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項5】
前記スイッチは、前記制御信号が印加されるコントロール端子を含み、前記第2キャパシタと前記接地電圧との間に連結されたトランジスタを含む、
請求項に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項6】
前記スイッチは、前記制御信号により、前記第2キャパシタから電流を引き出すように構成された電流源を含む、
請求項に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項7】
前記スイッチは、前記第2キャパシタと前記接地電圧との間で、前記制御信号によって可変抵抗値を提供する抵抗回路を含む、
請求項に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項8】
前記キャパシタ回路は、前記第2レベルから前記第1レベルに変更される前記出力電圧に基づいて、前記第2キャパシタンスを提供する、ように構成されている、
請求項1に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項9】
前記キャパシタ回路は、前記第2レベルから前記第1レベルに達する前記出力電圧に基づいた時点から一定区間の間、前記第2キャパシタンスから前記第1キャパシタンスまで漸進的に変更される負荷キャパシタンスを提供する、ように構成されている、
請求項に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項10】
前記キャパシタ回路は、前記第2レベルから前記第1レベルに向けて変更され始める前記出力電圧に基づいた時点において、前記第1キャパシタンスから前記第2キャパシタンスに急進的に変更される負荷キャパシタンスを提供する、ように構成されている、
請求項に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項11】
前記スイッチングレギュレータは、さらに、
前記インダクタ電流を前記キャパシタ回路に選択的に提供するように構成されたスイッチ回路と、
基準電圧及び前記出力電圧に基づいて、前記スイッチ回路を制御するように構成されたスイッチコントローラと、を含む、
請求項1に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項12】
入力電圧に基づいて出力電圧を生成するように構成されたスイッチングレギュレータであって、
インダクタと、
前記入力電圧から前記インダクタを通過するインダクタ電流を充電することにより、前記出力電圧を生成するように構成されたキャパシタ回路と、を含み、
前記キャパシタ回路は、前記出力電圧に基づいて、第1キャパシタンスから前記第1キャパシタンスより小さい第2キャパシタンスに急進的に変更される負荷キャパシタンスを提供するか、あるいは、前記第2キャパシタンスから前記第1キャパシタンスに漸進的に変更される負荷キャパシタンスを提供する、ように構成されている、
スイッチングレギュレータ。
【請求項13】
前記キャパシタ回路は、第1レベルまたは第2レベルである前記出力電圧に基づいて、前記第1キャパシタンスを提供し、前記出力電圧が、前記第1レベルから前記第2レベルに変更される間、前記第2キャパシタンスを提供する、ように構成されている、
請求項12に記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項14】
入力電圧に基づいて供給電圧を生成する電源回路であって、
基準電圧に基づいて、前記入力電圧から第1出力電圧を生成するように構成された第1電圧レギュレータと、
接地電圧と前記第1出力電圧との間で、制御信号によって負荷キャパシタンスを変更するように構成されたスイッチと、
負荷条件により、前記第1出力電圧が変更されるように、前記第1電圧レギュレータを制御する前記基準電圧を生成し、不変な前記第1出力電圧に基づいて、第1キャパシタンスで前記負荷キャパシタンスを維持し、かつ、前記第1出力電圧の変更に基づいて、前記第1キャパシタンスより小さい第2キャパシタンスで前記負荷キャパシタンスを維持するように、前記スイッチを制御する制御信号を生成する、ように構成されたパワーコントローラと、
を含む、電源回路。
【請求項15】
前記電源回路は、さらに、
包絡線電圧に基づいて、前記入力電圧から第2出力電圧を生成するように構成された第2電圧レギュレータ、を含み、
前記パワーコントローラは、平均電力追跡モードにおいて、前記第2電圧レギュレータをディセーブルし、包絡線追跡モードにおいて、前記第2電圧レギュレータをイネーブルする、ように構成されている、
請求項14に記載の電源回路。
【請求項16】
前記電源回路は、さらに、
前記第1電圧レギュレータ及び前記第2電圧レギュレータに連結されたモードスイッチ、を含み、
前記パワーコントローラは、前記平均電力追跡モードにおいて、前記第1出力電圧を前記供給電圧として出力し、かつ、前記包絡線追跡モードにおいて、前記第2出力電圧を前記供給電圧として出力するように、前記モードスイッチを制御する、ように構成されている、
請求項15に記載の電源回路。
【請求項17】
前記第2電圧レギュレータは、
前記包絡線電圧と前記第2出力電圧との差を増幅する増幅器と、
前記増幅器の出力に連結されたACカップリングキャパシタと、を含み、
前記スイッチは、前記ACカップリングキャパシタの一端に連結され、前記制御信号により、前記ACカップリングキャパシタのキャパシタンスを、前記負荷キャパシタンスに付加するか、あるいは前記負荷キャパシタンスから除去する、ように構成されている、
請求項15に記載の電源回路。
【請求項18】
前記包絡線追跡モードにおいて、前記増幅器は、前記第1出力電圧から電力を供給される、
請求項17に記載の電源回路。
【請求項19】
前記スイッチは、前記制御信号に応答して、前記第1キャパシタンスから前記第2キャパシタンスに、前記負荷キャパシタンスを急進的に変更するか、あるいは、前記第2キャパシタンスから前記第1キャパシタンスに、前記負荷キャパシタンスを漸進的に変更する、ように構成されている、
請求項17に記載の電源回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給電圧生成に関する。詳細には、動的に出力電圧を変更するスイッチングレギュレータ、及び、それを含む電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
供給電圧(supply voltage)は、電子部品に電力を提供するために生成される。該供給電圧は、電子部品の動作に必要なレベルだけではなく、低減されたノイズを有することが要求される。また、電子部品による電力消耗を減少させるために、電子部品に提供される供給電圧のレベルが変更されもする。例えば、デジタル信号を処理するデジタル回路の場合、相対的に低性能が要求されるとき、低レベルの供給電圧が提供され、一方で、相対的に高性能が要求されるとき、高レベルの供給電圧が提供される。それにより、供給電圧を生成する回路は、低減されたノイズを有しながらも、迅速にレベル変更が可能な供給電圧生成が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、低減されたノイズを有しながらも、迅速に所望レベルに変更される供給電圧を提供するスイッチングレギュレータ、及びそれを含む電源回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の目的を達成するために、本開示の技術的思想の一側面により、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータは、インダクタ、及び入力電圧からインダクタを通過するインダクタ電流を充電することによって出力電圧を生成するキャパシタ回路を含み、該キャパシタ回路は、第1レベルまたは第2レベルである出力電圧に基づいて、第1キャパシタンスを負荷キャパシタンスとして提供し、第1レベルと第2レベルとの間である出力電圧に基づいて、第1キャパシタンスより小さい第2キャパシタンスを負荷キャパシタンスとして提供することができる。
【0005】
本開示の技術的思想の一側面により、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータは、インダクタと、入力電圧からインダクタを通過するインダクタ電流を充電することによって出力電圧を生成するキャパシタ回路と、を含み、該キャパシタ回路は、制御信号に応答して、第1キャパシタンスから、第1キャパシタンスより小さい第2キャパシタンスに急進的に変更される負荷キャパシタンスを提供するか、あるいは、第2キャパシタンスから、第1キャパシタンスに漸進的に変更される負荷キャパシタンスを提供することができる。
【0006】
本開示の技術的思想の一側面により、入力電圧から供給電圧を生成する電源回路は、基準電圧に基づいて、入力電圧から第1出力電圧を生成する第1電圧レギュレータと、接地電圧と第1出力電圧との間で、制御信号によって負荷キャパシタンスを変更するスイッチと、負荷条件により、第1出力電圧が変更されるように基準電圧を生成し、負荷キャパシタンスが不変な第1出力電圧に基づいて、かつ、第1キャパシタンスを維持して変更される第1出力電圧に基づいて、第1キャパシタンスより小さい第2キャパシタンスを維持するように制御信号を生成するパワーコントローラと、を含んでよい。
【0007】
本開示の技術的思想の一側面により、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータの動作方法は、第1レベルである出力電圧に基づいて、負荷キャパシタンスを第1キャパシタンスに維持する段階と、第1レベルから第2レベルに変更される出力電圧に基づいて、負荷キャパシタンスを第1キャパシタンスより小さい第2キャパシタンスに維持する段階と、第2レベルである出力電圧に基づいて、負荷キャパシタンスを第1キャパシタンスに維持する段階と、を含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の例示的実施形態による、スイッチングレギュレータを示すブロック図である。
図2】本開示の例示的実施形態により、図1のスイッチングレギュレータの動作の例を経時的に示すグラフである。
図3A】本開示の例示的実施形態による、スイッチングレギュレータの例を示す図面である。
図3B】本開示の例示的実施形態による、スイッチングレギュレータの例を示す図面である。
図3C】本開示の例示的実施形態による、スイッチングレギュレータの例を示す図面である。
図4】本開示の例示的実施形態により、図1のキャパシタ回路の例を示す回路図である。
図5】本開示の例示的実施形態により、図1のスイッチングレギュレータの動作の例を経時的に示すグラフである。
図6A】本開示の例示的実施形態による、可変キャパシタの例を示す図面である。
図6B】本開示の例示的実施形態による、可変キャパシタの例を示す図面である。
図6C】本開示の例示的実施形態による、可変キャパシタの例を示す図面である。
図7】本開示の例示的実施形態による、電源回路を示すブロック図である。
図8】本開示の例示的実施形態により、図7の電源回路の例を示す回路図である。
図9】本開示の例示的実施形態により、図8の電源回路の動作の例を経時的に示すグラフである。
図10】本開示の例示的実施形態による、電源回路の例を示す回路図である。
図11】本開示の例示的実施形態による、スイッチングレギュレータの動作方法を示すフローチャートである。
図12】本開示の例示的実施形態による、スイッチングレギュレータの動作方法を示すフローチャートである。
図13】本開示の例示的実施形態による、システムを示す図面である。
図14】本開示の例示的実施形態による、無線通信装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本開示の例示的実施形態によるスイッチングレギュレータ10を示すブロック図である。スイッチングレギュレータ10は、入力電圧VINから、基準電圧VREFを参照し、出力電圧VOUTを生成することができ、出力電圧VOUTは、他の電子部品の供給電圧(supply voltage)としても使用される。図1に示されているように、スイッチングレギュレータ10は、インダクタL、スイッチ回路11、スイッチコントローラ12及びキャパシタ回路13を含んでもよい。一部の実施形態において、スイッチングレギュレータ10に含まれた構成要素は、1つの半導体パッケージにも含まれる。一部の実施形態において、スイッチングレギュレータ10は、構成要素が実装された印刷回路基板を含んでもよい。
【0010】
スイッチングレギュレータ10は、素子のオン/オフを切り換える(switch)ことにより、出力電圧VOUTを生成する電子回路を指すことができる。例えば、スイッチングレギュレータ10のスイッチ回路11は、スイッチコントローラ12から提供されるスイッチ制御信号C_SWに基づいて、スイッチをオン/オフにすることができ、それにより、インダクタLを通過するインダクタ電流Iの経路を切り換えることができる。本明細書において、スイッチのオン(on)は、スイッチの両端が電気的に連結された(connected)状態を指すことができ、スイッチのオフ(off)は、スイッチの両端が電気的に断線された(disconnected)状態を指すことができる。図3Aないし図3Cを参照して後述されるように、スイッチングレギュレータ10の一例としてのDC(direct current)・DCコンバータは、DC電圧である入力電圧VINから、DC電圧である出力電圧VOUTを生成することができる。以下において、本開示の例示的実施形態は、スイッチングレギュレータ10として、DC-DCコンバータを主に参照して説明されるが、入力電圧VINがAC(alternating current)電圧であるAC-DCコンバータのように、他種のスイッチングレギュレータ10にも、本開示の例示的実施形態が適用されるという点は、理解されるであろう。
【0011】
スイッチ回路11は、スイッチコントローラ12から、スイッチ制御信号C_SWを受信することができ、スイッチ制御信号C_SWによってオン/オフされる少なくとも1つのスイッチを含んでもよい。スイッチ回路11は、スイッチ制御信号C_SWに基づいて、入力電圧VINからインダクタLを通過して流れるインダクタ電流Iの経路を切り換えることができる。例えば、スイッチ回路11は、スイッチ制御信号C_SWに応答し、キャパシタ回路13に含まれたキャパシタを充電するために、インダクタ電流Iをキャパシタ回路13に提供することができ、一方で、スイッチ制御信号C_SWに応答し、キャパシタ回路13に含まれたキャパシタの過充電を防止するために、インダクタ電流Iがキャパシタ回路13に提供されることを遮断することもできる。また、スイッチングレギュレータ10から、出力電圧VOUTを受信する負荷(load)がある場合、インダクタ電流Iの少なくとも一部が負荷に提供されもする。スイッチ回路11の例示は、図3Aないし図3Cなどを参照して後述される。
【0012】
スイッチコントローラ12は、基準電圧VREF及び出力電圧VOUTに基づいて、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。例えば、スイッチコントローラ12は、2以上の抵抗を含み、2以上の抵抗によって分割された出力電圧VOUTを、フィードバック電圧として生成することができる。スイッチコントローラ12は、フィードバック電圧と基準電圧VREFとを比較することができ、フィードバック電圧が基準電圧VREFと一致するように、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。それにより、出力電圧VOUTのレベルは、基準電圧VREFのレベルによっても決定され、基準電圧VREFのレベルを変更することにより、出力電圧VOUTのレベルが変更される。
【0013】
キャパシタ回路13は、少なくとも1つのキャパシタを含み、少なくとも1つのキャパシタは、キャパシタ電流Iによって充放電される。例えば、インダクタ電流Iのうち少なくとも一部が、キャパシタ電流Iとして提供され、キャパシタ電流ICが正(+)である場合、キャパシタ回路13の少なくとも1つのキャパシタは、充電される。他方、キャパシタ電流Iがスイッチ回路11により、接地電圧(または、接地)に流れたり、出力電圧VOUTを受信する負荷に流れたりし、キャパシタ電流ICが負(-)である場合、キャパシタ回路13の少なくとも1つのキャパシタは、放電される。図1に示されているように、キャパシタ回路13は、出力電圧VOUTと接地電圧との間に、負荷キャパシタンスCを提供することができる。
【0014】
スイッチングレギュレータ10が生成する出力電圧VOUTは、電子部品に電力を提供する供給電圧として機能することができ、そのような電子部品は、スイッチングレギュレータ10の負荷とされる。例えば、出力電圧VOUTは、デジタル信号を処理するデジタル回路、アナログ信号を処理するアナログ回路、及び/又は、RF(radio frequency)信号を処理するRF回路などにも提供される。負荷キャパシタンスCは、多様な要件によっても決定される。例えば、負荷の誤動作を防止するために、出力電圧VOUTは、低減されたノイズを有することが要求され、特に、スイッチングレギュレータ10のスイッチング動作に起因するリップル(ripple)を低減させることが要求される。それにより、負荷キャパシタンスCは、出力電圧VOUTのリップルを低減させるために、大きい値を有することが要求される。他方、負荷の電力消耗を低減させるために、出力電圧VOUTのレベルが動的に変更され、例えばスイッチングレギュレータ10は、負荷において、低い性能または電力消耗が要求されるとき、低レベルの出力電圧VOUTを提供することができ、一方で、負荷において、高い性能または電力消耗が要求されるとき、高レベルの出力電圧VOUTを提供することもできる。それにより、出力電圧VOUTのレベルを迅速に動的に変更するために、負荷キャパシタンスCは、小さい値を有することが要求される。本開示の例示的実施形態により、図2及び図5などを参照して後述されるように、スイッチングレギュレータ10は、負荷キャパシタンスCに係わる相反する要件にもかかわらず、低減されたノイズを有するだけではなく、迅速に変更されるレベルを有する出力電圧VOUTを提供することもできる。
【0015】
キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLを受信することができ、キャパシタ制御信号C_CLによって可変な負荷キャパシタンスCを提供することができる。例えば、キャパシタ回路13は、出力電圧VOUTのレベルが一定に維持される間、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、相対的に大きい負荷キャパシタンスCを提供することができ、一方で、出力電圧VOUTのレベルが変更される間、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、相対的に低い負荷キャパシタンスCを提供することもできる。それにより、出力電圧VOUTは、低減されたノイズを有するだけではなく、動的に迅速に変更されるレベルを有することもできる。本明細書において、キャパシタ回路13を制御するためのキャパシタ制御信号C_CLは、制御信号とも称される。
【0016】
図2は、本開示の例示的実施形態により、図1のスイッチングレギュレータ10の動作の例を経時的に示すグラフである。具体的には、図2は、負荷がない状態において、図1の出力電圧VOUT及び負荷キャパシタンスCを経時的に示す。図2において、点線は、負荷キャパシタンスCが、キャパシタによって固定されたキャパシタンスCL0を有する比較例による出力電圧VOUT及び負荷キャパシタンスCを示す。以下において、図2は、図1を参照して説明する。
【0017】
図2を参照すれば、キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLにより、相対的に高い第1キャパシタンスCL1、または相対的に低い第2キャパシタンスCL2に、負荷キャパシタンスCを切り換えることができる。他方、比較例により、負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスCL1と第2キャパシタンスCL2との間の固定されたキャパシタンスCL0に一定にも維持される。本明細書において、第1キャパシタンスCL1は、第2キャパシタンスCL2より高いと仮定される。
【0018】
時間t20から時間t21まで、出力電圧VOUTは、第1レベルVにも維持される。例えば、出力電圧VOUTを受信する負荷において、低い性能及び/または電力消耗が要求され、それにより、出力電圧VOUTは、相対的に低い第1レベルVにも維持される。キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第1キャパシタンスCL1を負荷キャパシタンスCとして提供することができ、一方で、比較例によれば、負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスCL1より低い固定されたキャパシタンスCL0でもある。それにより、図2に示されているように、スイッチングレギュレータ10は、時間t20から時間t21までの間、比較例より低減されたリップルを有する出力電圧VOUTを生成することができる。キャパシタ電流Iは、充電と放電の反復により、一定平均を有しながら振動することができる。
【0019】
時間t21から時間t22まで、出力電圧VOUTは、第1レベルVから第2レベルVに動的に変更される。例えば、出力電圧VOUTを受信する負荷において、高い性能、及び/又は、電力消耗が要求され、それにより、出力電圧VOUTのレベルを上昇させる区間が生じる。キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第2キャパシタンスCL2を負荷キャパシタンスCとして提供することができ、一方で、比較例によれば、負荷キャパシタンスCは、第2キャパシタンスCL2より高い固定されたキャパシタンスCL0でもある。それにより、図2に示されているように、スイッチングレギュレータ10は、相対的に早い時点、すなわち、時間t22において、第2レベルVを有する出力電圧VOUTを生成することができ、一方で、比較例による出力電圧VOUTは、相対的に遅延された時点、すなわち、時間t23において、第2レベルVを有する出力電圧VOUTを生成することもできる。また、比較例の固定されたキャパシタンスCL0より小さい第2キャパシタンスCL2により、キャパシタ電流Iは、比較例より低いピーク値を有することができ、それにより、スイッチ回路11及びインダクタLを通過するピーク電流の大きさが低減する。低減されたインダクタ電流Iのピーク値により、結果として、スイッチングレギュレータ10の動作信頼度が向上し、スイッチ回路11及びインダクタLの大きさが低減される。本明細書において、出力電圧VOUTの第1レベルVは、第2レベルVより低いと仮定される。
【0020】
時間t22から時間t24まで、出力電圧VOUTは、第2レベルVにも維持される。キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第1キャパシタンスCL1を負荷キャパシタンスCとして提供することができ、一方で、比較例による負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスCL1より低い固定されたキャパシタンスCL0でもある。それにより、図2に示されているように、スイッチングレギュレータ10は、時間t20から時間t21までの間と類似して、時間t22から時間t23までの間、比較例より低減されたリップルを有する出力電圧VOUTを生成することができる。キャパシタ電流Iは、充電と放電の反復により、一定平均を有しながら振動することができる。
【0021】
時間t24から時間t25まで、出力電圧VOUTは、第2レベルVから第1レベルVに動的にも変更される。例えば、出力電圧VOUTを受信する負荷は、低い性能、及び/又は、電力消耗が要求され、それにより、出力電圧VOUTのレベルを低減させる区間が生じる。キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第2キャパシタンスCL2を、負荷キャパシタンスCとして提供することができ、一方で、比較例によれば、負荷キャパシタンスCは、第2キャパシタンスCL2より高い固定されたキャパシタンスCL0でもある。それにより、図2に示されているように、スイッチングレギュレータ10は、相対的に早い時点、すなわち、時間t25において、第1レベルVを有する出力電圧VOUTを生成することができ、一方で、比較例による出力電圧VOUTは、相対的に遅延された時点、すなわち、時間t26において、第1レベルVを有することもできる。
【0022】
時間t25から、出力電圧VOUTは、第1レベルVにも維持される。キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第1キャパシタンスCL1を負荷キャパシタンスCとして提供することができ、一方で、比較例による負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスより低い固定されたキャパシタンスCL0でもある。それにより、時間t20から時間t21まで間と類似して、スイッチングレギュレータ10は、時間t25から、比較例より低減されたリップルを有する出力電圧VOUTを生成することができる。キャパシタ電流Iは、充電及び放電の反復により、一定平均を有しながら振動することができる。
【0023】
たとえ、図2の例示において、出力電圧VOUTが、2個の異なるレベルのうち一つ、すなわち、第1レベルVまたは第2レベルVを有するように図示されていても、一部の実施形態において、出力電圧VOUTは、3個以上の異なるレベルのうち一つを有することができる。また、図2の例示において、負荷キャパシタンスCは、2個の異なるキャパシタンスのうち一つ、すなわち、第1キャパシタンスCL1または第2キャパシタンスCL2を有するように図示されているが、一部の実施形態において、キャパシタ回路13は、3個以上の異なる値のうち一つを有する負荷キャパシタンスCを、出力電圧VOUTのレベルによって提供することもできる。
【0024】
図3Aないし図3Cは、本開示の例示的実施形態によるスイッチングレギュレータの例を示す。具体的には、図3Aないし図3Cは、DC-DCコンバータの例示であり、バック(buck)コンバータ30a、ブースト(boost)コンバータ30b、及び、バックブースト(buck-boost)コンバータ30cを示す。以下において、図3Aないし図3Cに係わる説明において、重複内容は、省略される。
【0025】
図3Aを参照すれば、バックコンバータ30aは、入力電圧VINのレベルより低レベルの出力電圧VOUTを生成することができ、ステップダウン(step-down)コンバータとも称される。図3Aに示されているように、バックコンバータ30aは、インダクタL、スイッチ回路31a、スイッチコントローラ32a及びキャパシタ回路33aを含んでもよい。スイッチコントローラ32aは、基準電圧VREF及び出力電圧VOUTに基づいて、スイッチ制御信号C_SWを生成することができ、スイッチ回路31aに提供することができる。出力電圧VOUTのレベルを変更するために、基準電圧VREFのレベルが変更される場合、スイッチコントローラ32aは、変更されたレベルの基準電圧VREF及び出力電圧VOUTのレベルに基づいて、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。スイッチ回路31aは、入力電圧VINと接地電圧との間に直列に連結された2個のスイッチを含んでもよい。一部の実施形態において、スイッチ回路31aは、スイッチ制御信号C_SWに応答し、2個のスイッチを、相互排他的にオンにすることができる。キャパシタ回路33aは、キャパシタ制御信号C_CLによって可変な負荷キャパシタンスCを、出力電圧VOUTと接地電圧との間に提供することができる。
【0026】
図3Bを参照すれば、ブーストコンバータ30bは、入力電圧VINのレベルより高いレベルの出力電圧VOUTを生成することができ、ステップアップ(step-up)コンバータとも称される。図3Bに示されているように、ブーストコンバータ30bは、インダクタL、スイッチ回路31b、スイッチコントローラ32b及びキャパシタ回路33bを含んでもよい。スイッチコントローラ32bは、基準電圧VREF及び出力電圧VOUTに基づいて、スイッチ制御信号C_SWを生成することができ、スイッチ回路31bに提供することができる。出力電圧VOUTのレベルを変更するために、基準電圧VREFのレベルが変更される場合、スイッチコントローラ32bは、変更されたレベルの基準電圧VREF及び出力電圧VOUTのレベルに基づいて、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。スイッチ回路31bは、インダクタLを、出力電圧VOUT及び接地電圧に電気的にそれぞれ連結する2個のスイッチを含んでもよい。一部の実施形態において、スイッチ回路31bは、スイッチ制御信号C_SWに応答し、2個のスイッチを相互排他的にオンにすることができる。キャパシタ回路33bは、キャパシタ制御信号C_CLによって可変な負荷キャパシタンスCを、出力電圧VOUTと接地電圧との間に提供することができる。
【0027】
図3Cを参照すれば、バックブーストコンバータ30cは、入力電圧VINのレベルより低レベルの出力電圧VOUT、または
入力電圧VINのレベルより高レベルの出力電圧VOUTを生成することができ、インダクタL、スイッチ回路31c、スイッチコントローラ32c及びキャパシタ回路33cを含んでもよい。スイッチコントローラ32cは、出力電圧VOUTのレベルにより、バックブーストコンバータ30cが、図3Aのバックコンバータ30aのように動作するか、あるいは、図3Bのブーストコンバータ30bのように動作するように、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。例えば、出力電圧VOUTのレベルが、入力電圧VINのレベルより低い場合、スイッチコントローラ32cは、スイッチ回路31cに含まれたスイッチにより、バックブーストコンバータ30cが、図3Aのバックコンバータ30aのような構造を有するように、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。他方、出力電圧VOUTのレベルが、入力電圧VINのレベルより高い場合、スイッチコントローラ32cは、スイッチ回路31cに含まれたスイッチにより、バックブーストコンバータ30cが、図3Bのブーストコンバータ30bのような構造を有するように、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。また、スイッチコントローラ32cは、基準電圧VREF及び出力電圧VOUTに基づいて、スイッチ制御信号C_SWを生成することができる。
【0028】
スイッチ回路31cは、入力電圧VINと接地電圧との間で直列に連結された2個のスイッチを含み、インダクタLを、出力電圧VOUT及び接地電圧に電気的にそれぞれ連結する2個のスイッチを含んでもよい。キャパシタ回路33cは、キャパシタ制御信号C_CLによって可変な負荷キャパシタンスCを、出力電圧VOUTと接地電圧との間に提供することができる。
【0029】
図4は、本開示の例示的実施形態により、図1のキャパシタ回路13の例を示す回路図である。図1を参照して説明したように、図4のキャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLによって可変な負荷キャパシタンスCを、出力電圧VOUTと接地電圧との間で提供することができる。図4に示されているように、キャパシタ回路40は、固定されたキャパシタンスを有する第1キャパシタC1、及び、第1キャパシタC1と並列に連結された可変キャパシタ41を含んでもよい。以下において、図4は、図1及び図2を参照して説明される。
【0030】
可変キャパシタ41は、相互に直列に連結された第2キャパシタC2及びスイッチSWを含み、スイッチSWは、キャパシタ制御信号C_CLによってオン/オフになる。一部の実施形態において、スイッチSWは、出力電圧VOUTが、一定レベルに維持される間、オン状態に維持され、一方で、出力電圧VOUTのレベルが変更される間、オフ状態にも維持される。スイッチSWがオンになる場合、第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2が電気的に並列に連結され、キャパシタ回路40は、第1キャパシタC1のキャパシタンス及び第2キャパシタC2のキャパシタンスの和に対応する負荷キャパシタンスCを提供することができる。他方、スイッチSWがオフになる場合、キャパシタ回路40は、第1キャパシタC1のキャパシタンスに対応する負荷キャパシタンスCを提供することができる。例えば、図2を参照して説明したように、キャパシタ回路40が2個の異なる負荷キャパシタンスのうち一つ、すなわち、第1キャパシタンスCL1または第2キャパシタンスCL2を提供することができる場合、第1キャパシタC1は、第2キャパシタンスCL2を有することができ、一方で、第2キャパシタC2は、第1キャパシタンスCL1と第2キャパシタンスCL2との差(CL1-CL2)に対応するキャパシタンスを有することもできる。
【0031】
一部の実施形態において、キャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLに応答して、第1キャパシタンスCL1から第2キャパシタンスCL2に、負荷キャパシタンスCを急進的に(rapidly)変更することができ、一方で、第2キャパシタンスCL2から第1キャパシタンスCL1に、負荷キャパシタンスCを漸進的に(gradually)変更することもできる。すなわち、キャパシタ回路40は、出力電圧VOUTのレベルが変更され始める時点において、負荷キャパシタンスCを急進的に低減させることができ、一方で、出力電圧VOUTのレベル変更が完了した時点において、負荷キャパシタンスCを漸進的に増大させることもできる。それにより、出力電圧VOUTのレベルが迅速に変更されるだけではなく、負荷キャパシタンスCをさらに増大させることに起因して生じ得る出力電圧VOUTの変動を抑制することができる。そのために、一部の実施形態において、可変キャパシタ41に含まれたスイッチSWは、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、ターンオン及びターンオフのそれぞれにおいて、異なるように動作することができる。可変キャパシタ41の例示は、図6Aないし図6Cを参照して後述される。
【0032】
図5は、本開示の例示的実施形態により、図1のスイッチングレギュレータ10の動作例を経時的に示すグラフである。具体的に、図5は、キャパシタ回路13として、図4のキャパシタ回路40を含むスイッチングレギュレータ10において負荷がない場合、図1の出力電圧VOUT、負荷キャパシタンスC図4のスイッチSWのオン抵抗RON及びキャパシタ電流Iを経時的に示す。図4を参照して説明したように、図5の例示において、負荷キャパシタンスCは、急進的に低減され、一方で、漸進的に増大する。以下において、図5は、図1及び図4を参照して説明され、図5に係わる説明において、図2に係わる説明と重複する内容は、省略される。
【0033】
時間t50から時間t51まで、出力電圧VOUTは、第1レベルVにも維持される。キャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第1キャパシタンスCL1を負荷キャパシタンスCとして提供することができる。第2キャパシタC2のキャパシタンスを、負荷キャパシタンスCの一部として提供するために、スイッチSWは、オン状態でもあり、相対的に低い第1抵抗値Rを有することができる。一部の実施形態において、第1抵抗値Rは、近似的にゼロでもある。図2を参照して説明したように、相対的に高い第1キャパシタンスCL1に起因し、出力電圧VOUTでリップルが低減される。
【0034】
時間t52において、出力電圧VOUTは、第2レベルVに達し、キャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、負荷キャパシタンスCを、第2キャパシタンスCL2から第1キャパシタンスCL1に、漸進的に変更し始めることができる。キャパシタ回路40は、負荷キャパシタンスCが第1キャパシタンスCL1に達する時間t53まで、負荷キャパシタンスCを漸進的に変更することができる。たとえ、図5においては、時間t52から時間t53まで、負荷キャパシタンスCが線形的に増大するように示されていても、一部の実施形態において、負荷キャパシタンスCは、時間t52から時間t53まで、非線形的にも増大される。
【0035】
負荷キャパシタンスCを、第2キャパシタンスCL2から第2キャパシタンスCL1に、漸進的に変更するために、スイッチSWは、オフ状態からオン状態に漸進的に変更され、すなわち、オン抵抗RONは、第2抵抗値Rから第1抵抗値Rに漸進的に変更される。また、第2キャパシタンスCL2から第1キャパシタンスCL1に、漸進的に増大する負荷キャパシタンスC、及び第1レベルVから上昇された第2レベルVの出力電圧VOUTにより、キャパシタ回路40の可変キャパシタ41を充電するためのキャパシタ電流Iが生じ得る。一部の実施形態において、図5に示されているように、キャパシタ電流Iは、時間t52から時間t53まで、一定サイズICHGを有することができる。
【0036】
時間t53から時間t54まで、出力電圧VOUTは、第2サイズVにも維持される。キャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第2キャパシタンスCL2を、負荷キャパシタンスCとして提供することができる。第2キャパシタC2のキャパシタンスを、負荷キャパシタンスCの一部として提供するために、スイッチSWは、オン状態でもあり、相対的に低い第1抵抗値Rを有することができる。時間t50から時間t51までの間と類似し、相対的に高い第1キャパシタンスCL1に起因して、出力電圧VOUTにおいて、リップルが低減される。
【0037】
時間t54から時間t55まで、出力電圧VOUTは、第2レベルVから第1レベルVに動的に変更される。キャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、時間t54において、負荷キャパシタンスCを、第1キャパシタンスCL1から第2キャパシタンスCL2に、急進的に変更することができ、時間t55まで、負荷キャパシタンスCを、第2キャパシタンスCL2に維持することができる。時間t54において、スイッチSWのオン抵抗RONは、第1抵抗値Rから第2抵抗値Rに急進的に変更され、時間t55まで、第2抵抗値Rにも維持される。それにより、相対的に低い第2キャパシタンスCL2に起因して、出力電圧VOUTは、早い時点、すなわち、時間t55において、第1レベルVを有することができる。図5に示されているように、時間t54から時間t55まで、低減された出力電圧VOUTのレベルに起因して、キャパシタ回路40を放電するためのキャパシタ電流Iが、キャパシタ回路40にも提供される。
【0038】
時間t55において、出力電圧VOUTは、第1レベルVに達することができ、キャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLに応答して、負荷キャパシタンスCを、第2キャパシタンスCL2から第1キャパシタンスCL1に、漸進的に変更し始めることができる。キャパシタ回路40は、負荷キャパシタンスCが、第1キャパシタンスCL1に達する時間t56まで、負荷キャパシタンスCを漸進的に変更することができる。負荷キャパシタンスCは、一部の実施形態において、線形的に増大し、一部の実施形態において、非線形的にも増大する。スイッチSWのオン抵抗RONは、第2抵抗値Rから第1抵抗値Rに漸進的に変更される。また、第2キャパシタンスCL2から第1キャパシタンスCL1に、漸進的に増大する負荷キャパシタンスC、及び、第2レベルVから下降された第1レベルVの出力電圧VOUTにより、キャパシタ回路40の可変キャパシタ41を放電するためのキャパシタ電流Iが生じ得る。一部の実施形態において、図5に示されているように、キャパシタ電流Iは、時間t55から時間t56まで、一定サイズIDISを有することができる。
【0039】
時間t56から、出力電圧VOUTは、第1レベルVにも維持される。キャパシタ回路40は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、第1キャパシタンスCL1を負荷キャパシタンスCとして提供することができ、スイッチングレギュレータ10は、低減されたリップルを有する出力電圧VOUTを生成することができる。
【0040】
図6Aないし図6Cは、本開示の例示的実施形態による可変キャパシタの例を示す図面である。図4を参照して説明したように、図6Aないし図6Cの可変キャパシタ60a,60b,60cは、キャパシタ制御信号C_CLによって可変的なキャパシタンスを有することができる。また、図5を参照して説明したように、一部の実施形態において、図6Aないし図6Cの可変キャパシタ60a,60b,60cは、第2キャパシタC2のキャパシタンスが、負荷キャパシタンスCから急進的に排除され、第2キャパシタC2のキャパシタンスが、負荷キャパシタンスCに漸進的に追加されるように、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、動作することができる。
【0041】
図6Aを参照すれば、可変キャパシタ60aは、第2キャパシタC2、電流源CS1、SPDT(single pole double throw)スイッチSW1及び第1トランジスタT1を含んでもよい。第1トランジスタT1は、NMOS(negative channel metal oxide semiconductor)トランジスタであり、第2キャパシタC2に連結されたドレイン、接地電圧が印加されるソース、及び、SPDTスイッチSW1に連結されたゲートを有することができる。電流源CS1は、電流Iを生成することができ、SPDTスイッチSW1は、キャパシタ制御信号C_CLにより、第1トランジスタT1のゲートを電流源CS1に連結されるか、あるいは、接地ノードに連結される。
【0042】
低減された負荷キャパシタンスC(例えば、第2キャパシタンスCL2)のために、SPDTスイッチSW1は、例えば、ハイレベルのキャパシタ制御信号C_CLに応答し、第1トランジスタT1のゲートを接地ノードに連結することができる。それにより、第1トランジスタT1は、ターンオフされ、第2キャパシタC2のキャパシタンスは、負荷キャパシタンスCから急進的に排除される。他方、増大された負荷キャパシタンスC(例えば、第1キャパシタンスCL1)のために、SPDTスイッチSW1は、例えば、ローレベルのキャパシタ制御信号C_CLに応答し、第1トランジスタT1のゲートを電流源CS1と連結することができる。それにより、電流Iにより、第1トランジスタT1のゲート電圧が上昇し、第1トランジスタT1のソース-ドレイン間の抵抗値が低下する。結果として、第2キャパシタC2のキャパシタンスが、漸進的に負荷キャパシタンスCに追加される。ローレベルのキャパシタ制御信号C_CLに応答し、可変キャパシタ60aのキャパシタンスが増大する速度は、電流源CS1の電流、及び、第1トランジスタT1のゲートに存在する寄生キャパシタンスによっても決定され、一部の実施形態において、可変キャパシタ60aは、第1トランジスタT1のゲートと接地ノードとの間に連結されたキャパシタをさらに含んでもよい。
【0043】
図6Bを参照すれば、可変キャパシタ60bは、第2キャパシタC2、電流源CS2、及び、複数のトランジスタT2ないしT4を含んでもよい。第2トランジスタT2は、第2キャパシタC2に連結されたドレイン、接地電圧が印加されるソース、及び、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4に連結されたゲートを有することができる。電流源CS2は、基準電流IREFを生成することができ、第4トランジスタT4がターンオフされる間に、第3トランジスタT3及び第2トランジスタT2は、電流ミラー(current mirror)を形成することができる。それにより、第2トランジスタT2のドレイン及びソースを介して流れる電流Iは、基準電流IREF、及び、第3トランジスタT3と第2トランジスタT2とのサイズ比によっても決定される。
【0044】
低減された負荷キャパシタンスC(例えば、第2キャパシタンスCL2)のために、第4トランジスタT4は、ハイレベルのキャパシタ制御信号C_CLに応答して、第2トランジスタT2のゲートに接地電圧を印加することができる。それにより、第2トランジスタT2は、ターンオフされ、第2キャパシタC2のキャパシタンスは、負荷キャパシタンスCから急進的に排除される。他方、増大された負荷キャパシタンスC(例えば、第1キャパシタンスCL1)のために、第4トランジスタT4は、ローレベルのキャパシタ制御信号C_CLに応答してターンオフされる。それにより、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3のゲート電圧は、漸進的に増大し、第2キャパシタC2から、電流Iが引き出されることにより、第2キャパシタC2のキャパシタンスが、漸進的に負荷キャパシタンスCに追加される。
【0045】
図6Cを参照すれば、可変キャパシタ60cは、相互に直列に連結された第2キャパシタC2及び可変抵抗VRを含んでもよい。可変抵抗VRは、キャパシタ制御信号C_CLにより、第2キャパシタC2と接地電位との間で可変的な抵抗値を提供することができる。例えば、低減された負荷キャパシタンスC(例えば、第2キャパシタンスCL2)のために、可変抵抗VRは、相対的に高い抵抗値(例えば、近似的に無限大)を提供することができ、一方で、増大された負荷キャパシタンスC(例えば、第1キャパシタンスCL1)のために、可変抵抗VRは、相対的に低い抵抗値(例えば、近似的にゼロ)も提供することができる。
【0046】
一部の実施形態において、可変抵抗VRは、急進的に低減される負荷キャパシタンスCのために、キャパシタ制御信号C_CLに応答して、急進的に増加される抵抗値を提供することができ、一方で、漸進的に増大する負荷キャパシタンスCのために、漸進的に減少する抵抗値を提供することもができる。例えば、可変抵抗VRは、相互に直列に連結された抵抗及びNMOSトランジスタをそれぞれ含む複数のサブ回路を含み、複数のサブ回路は、第2キャパシタC2と接地ノードとの間で相互に並列に連結される。キャパシタ制御信号C_CLは、複数のサブ回路にそれぞれ提供される複数のビットを含んでもよい。キャパシタ制御信号C_CLは、急進的に増加される抵抗値のために、すべてのビットがローレベルを有するようにも急進的に変更され、一方で、漸進的に減少する抵抗値のために、全てのビットがハイレベルを有するまで順次に変更される。
【0047】
図7は、本開示の例示的実施形態による電源回路70を示すブロック図である。図7に示されているように、電源回路70は、入力電圧VINから、出力電圧VOUTを生成することができ、設定信号SETを受信することができる。基準電圧VREF及び包絡線(envelope)電圧VENVのうち少なくとも一つは、一部の実施形態において、図7に示されているように、電源回路70内部(例えば、パワーコントローラ73による)においても生成され、一部の実施形態において、図7に示されているところと異なるように、電源回路70外部からも受信される。電源回路70は、第2キャパシタC2、スイッチSW、第1電圧レギュレータ71、第2電圧レギュレータ72、パワーコントローラ73、及び、モードスイッチ74を含んでもよい。
【0048】
第1電圧レギュレータ71は、基準電圧VREFに基づいて、入力電圧VINから第1出力電圧VOUT1を生成することができる。例えば、第1電圧レギュレータ71は、図3Aないし図3Cに示されたDC-DCコンバータでもあり、第1出力電圧VOUT1のレベルは、基準電圧VREFのレベルによっても決定される。スイッチSWは、第1出力電圧VOUT1と接地電圧との間において、キャパシタ制御信号C_CLによって負荷キャパシタンスCを変更することができる。図4の可変キャパシタ41と類似し、キャパシタ制御信号C_CLに応答して、スイッチSWがオンになる場合、第2キャパシタC2が負荷キャパシタンスCに寄与することができ、一方で、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、スイッチSWがオフになる場合、第2キャパシタC2が、負荷キャパシタンスCからも排除される。
【0049】
第2電圧レギュレータ72は、包絡線電圧VENVに基づいて、入力電圧VINから第2出力電圧VOUT2を生成することができる。例えば、第2電圧レギュレータ72は、図3Aないし図3Cに例示されたDC-DCコンバータを含み、包絡線電圧VENVにより、第2出力電圧VOUT2の大きさを調節する回路(例えば、線形レギュレータ)をさらに含んでもよい。包絡線電圧VENVは、負荷で要求される消費電力に依存する大きさを有する信号でもあり、例えば、負荷のスイングする出力信号の包絡線に追従する大きさを有することができる。それにより、第2出力電圧VOUT2は、負荷で要求される消費電力による大きさを有することができる。図7に示されているように、一部の実施形態において、第2電圧レギュレータ72は、第1電圧レギュレータ71から、第1出力電圧VOUT1を受信することができ、第2電圧レギュレータ72に含まれた構成要素のうち少なくとも一部は、第1出力電圧VOUT1から電力を供給される。第1電圧レギュレータ71及び第2電圧レギュレータ72の例は、図8及び図10を参照して後述される。
【0050】
モードスイッチ74は、パワーコントローラ73から提供されるモード制御信号C_MDにより、第1出力電圧VOUT1及び第2出力電圧VOUT2のうち一つを、出力電圧VOUTとして出力することができる。例えば、モード制御信号C_MDは、平均電力追跡(APT:average power tracking)モードまたは包絡線追跡(ET:envelope tracking)モードを示すことができ、モードスイッチ74は、平均電力追跡モードを示すモード制御信号C_MDに応答して、第1出力電圧VOUT1を出力電圧VOUTとして出力することができ、一方で、包絡線追跡モードを示すモード制御信号C_MDに応答して、第2出力電圧VOUT2を出力電圧VOUTとして出力することもできる。一部の実施形態において、モードスイッチ74は、少なくとも1つのパワースイッチを含み、パワースイッチは、高い電流を支援することができるパワートランジスタを含んでもよい。
【0051】
パワーコントローラ73は、電源回路70の外部から設定信号SETを受信することができ、設定信号SETに基づいて、複数の制御信号C_CL、C_MD、C_ENを生成することができる。例えば、設定信号SETは、平均電力追跡モードまたは包絡線モードを示す情報を含み、第1出力電圧VOUT1のレベルを動的に変更する情報を含んでもよい。一部の実施形態において、パワーコントローラ73は、基準電圧VREF及び/または包絡線電圧VENVをさらに生成することもできる。
【0052】
一部の実施形態において、パワーコントローラ73は、設定信号SETが平均電力追跡モードを示す場合、非活性化された(inactive)イネーブル信号C_ENを第2電圧レギュレータ72に提供することができ、第1出力電圧VOUT1が出力電圧VOUTに出力されるようにするモード制御信号C_MDを、モードスイッチ74に提供することができる。第2電圧レギュレータ72は、非活性化されたイネーブル信号C_ENに応答して、ディセーブルされ、例えば、ディセーブルされた第2電圧レギュレータ72は、パワーダウンされる。他方、パワーコントローラ73は、設定信号SETが、包絡線追跡モードを示す場合、活性化された(active)イネーブル信号C_ENを、第2電圧レギュレータ72に提供することができ、第2出力電圧VOUT2が出力電圧VOUTに出力されるようにするモード制御信号C_MDを、モードスイッチ74に提供することができる。第2電圧レギュレータ72は、活性化されたイネーブル信号C_ENに応答して、包絡線電圧VENVに基づいて、入力電圧VINから第2出力電圧VOUT2を生成することができる。
【0053】
一部の実施形態において、パワーコントローラ73は、設定信号SETが、第1出力電圧VOUT1のレベル変更を示す場合、スイッチSWをオフにするキャパシタ制御信号C_CLをスイッチSWに提供することができる。それにより、第2キャパシタC2は、第1電圧レギュレータ71の負荷キャパシタンスCに寄与せず、負荷キャパシタンスCは、低減する。また、パワーコントローラ73は、第1出力電圧VOUT1が、所望レベルに変更が完了した場合、スイッチSWをオンにするキャパシタ制御信号C_CLを、スイッチSWに提供することができる。それにより、第1出力電圧VOUT1は、一定レベルを維持するとき、低減されたリップルを有することができると共に、異なるレベルに迅速に変更される。
【0054】
図8は、本開示の例示的実施形態により、図7の電源回路70の例を示す回路図であり、図9は、本開示の例示的実施形態により、図8の電源回路80の動作例を経時的に示すグラフである。具体的には、図8は、図7の第1電圧レギュレータ71、第2電圧レギュレータ72及びモードスイッチ74の例を示し、図9は、図8の第1出力電圧VOUT1、第2出力電圧VOUT2、出力電圧VOUT、及び、負荷キャパシタンスCを経時的に示す。
【0055】
図8を参照すれば、電源回路80は、第2キャパシタC2、スイッチSW、第1電圧レギュレータ81、第2電圧レギュレータ82、及び、モードスイッチ84を含んでもよい。第1電圧レギュレータ81は、基準電圧VREFに基づいて、第1出力電圧VOUT1を生成することができ、第2電圧レギュレータ82は、包絡線電圧VENVに基づいて、第2出力電圧VOUT2を生成することができる。図8の例において、第1電圧レギュレータ81及び第2電圧レギュレータ82は、バック(buck)コンバータを含むように示されているが、一部の実施形態において、第1電圧レギュレータ81及び/又は第2電圧レギュレータ82は、ブーストコンバータ及び/又はバックブーストコンバータを含んでもよい。
【0056】
第1電圧レギュレータ81は、第1インダクタL1、第1キャパシタC1、第1スイッチ回路81_1、及び、第1スイッチコントローラ81_2を含んでもよい。第1スイッチコントローラ81_2は、基準電圧VREF及び第1出力電圧VOUT1に基づいて、第1スイッチ制御信号C_SW1を生成することができ、第1スイッチ回路81_1は、第1スイッチ制御信号C_SW1に応答して、入力電圧VINから第1インダクタL1に電流を提供するか、あるいは、第1インダクタL1から接地電圧に電流を引き出すことができる。第1キャパシタC1は、第1電圧レギュレータ81の負荷キャパシタンスCを提供することができる。図4及び図7を参照して説明したように、第2キャパシタC2及びスイッチSWは、キャパシタ制御信号C_CLにより、第1電圧レギュレータ81の負荷キャパシタンスCを変更することができる。
【0057】
第2電圧レギュレータ82は、第2インダクタL2、第2スイッチ回路82_1、及び、第2スイッチコントローラ82_2を含み、第3キャパシタC3及び増幅器82_3をさらに含んでもよい。第2電圧レギュレータ82において、第2インダクタL2、第2スイッチ回路82_1、及び、第2スイッチコントローラ82_2は、第1電圧レギュレータ81と類似して、バックコンバータとして機能することができ、第2電圧レギュレータ82において、第2出力電圧VOUT2の低周波数帯域を担当することができる。また、第2スイッチコントローラ82_2は、第1電圧レギュレータ81の第1スイッチコントローラ81_2と異なるように、第2出力電圧VOUT2をフィードバックとして受信する代わりに、第3キャパシタC3を介して流れる電流をフィードバックとして受信することができ、フィードバックに基づいて、第2スイッチ制御信号C_SW2を生成することができる。第2スイッチコントローラ82_2は、イネーブル信号C_ENを受信することができ、一部の実施形態において活性化されたイネーブル信号C_ENに応答し、正常動作を遂行することができ、一方で、非活性化されたイネーブル信号C_ENに応答して、パワーダウンされる。
【0058】
増幅器82_3は、第1出力電圧VOUT1から電力を供給され、包絡線電圧VENVを受信する非反転入力、及び、第2出力電圧VOUT2を受信する反転入力を含んでもよい。増幅器82_3の出力信号は、第3キャパシタC3を通過し、第2出力電圧VOUT2に反映され、第3キャパシタC3は、ACカップリングキャパシタとも称される。それにより、増幅器82_3及び第3キャパシタC3は、第2出力電圧VOUT2の高周波数帯域を担当することができる。第2スイッチコントローラ82_2は、イネーブル信号C_ENを受信することができ、一部の実施形態において活性化されたイネーブル信号C_ENに応答して、正常動作を遂行することができ、一方で、非活性化されたイネーブル信号C_ENに応答して、パワーダウンされる。
【0059】
モードスイッチ84は、モード制御信号C_MDにより、第1電圧レギュレータ81の出力ノードを、電源回路80の出力ノードと選択的に連結することができる。例えば、モードスイッチ84は、平均電力追跡モードを示すモード制御信号C_MDに応答して、第1出力電圧VOUT1が出力電圧VOUTとして出力されるようにオンになり、一方で、包絡線追跡モードを示すモード制御信号C_MDに応答して、第1電圧レギュレータ81の出力ノードが、電源回路80の出力ノードと電気的に断線(disconnection)されるように、オフにもなる。図8に示されているように、出力電圧VOUTは、第2出力電圧VOUT2と一致するが、平均電力追跡モードにおいて、第2電圧レギュレータ82がディセーブルされることにより、出力電圧VOUTは、第1出力電圧VOUT1によっても決定される。
【0060】
図9を参照すれば、時間t90から時間t93まで、電源回路80は、平均電力追跡モードにも設定される。それにより、出力電圧VOUTは、第1出力電圧VOUT1と一致することができる。平均電力追跡モードにおいて第1電圧レギュレータ81は、動的に第1出力電圧VOUT1のレベルを変更することができ(V11→V12→V13)、第1出力電圧VOUT1のレベルが変更される間、負荷キャパシタンスCが低減する。例えば、時間t91において負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスCL1から第2キャパシタンスCL2に低減し、第1出力電圧VOUT1のレベルが変更される間(V11→V12)、負荷キャパシタンスCは、第2キャパシタンスCL2にも維持される。一部の実施形態において、負荷キャパシタンスCは、第2キャパシタンスCL2に急進的に低減し、一方で、第1キャパシタンスCL1に漸進的に増大することもできる。類似して、時間t92及び時間t93において、負荷キャパシタンスCが低減する。それにより、前述のように、第1出力電圧VOUT1のレベルは、迅速に変更され、一方で、第1出力電圧VOUT1のレベルが一定に維持される間、第1出力電圧VOUT1のノイズ(例えば、リップル)も低減される。
【0061】
時間t93から、電源回路80は、包絡線追跡モードにも設定される。それにより、出力電圧VOUT、すなわち、第2出力電圧VOUT2は、第2電圧レギュレータ82によっても決定される。図8を参照して説明したように、第2電圧レギュレータ82の一部構成要素、例えば、増幅器82_3は、第1電圧レギュレータ81が提供する第1出力電圧VOUT1から電力を供給され、第2出力電圧VOUT2がレベルにより、第1出力電圧VOUT1のレベルが動的に変更される(V14→V15→V16)。それにより、平均電力追跡モードと類似して、第1出力電圧VOUT1のレベルが変更される間、負荷キャパシタンスCが低減する。例えば、図9に示されているように、時間t92、時間t94、及び、時間t95において、負荷キャパシタンスCが第2キャパシタンスCL2に低下する。
【0062】
図10は、本開示の例示的実施形態による電源回路100の例を示す回路図である。具体的には、図10の電源回路100は、図8の電源回路80と比較するとき、第1電圧レギュレータ110の負荷キャパシタンスCの変更のための第2キャパシタC2が省略されてもよい。以下において、図10に係わる説明のうち、図8に係わる説明と重複内容は、省略される。
【0063】
図10を参照すれば、電源回路100は、スイッチSW、第1電圧レギュレータ110、第2電圧レギュレータ120、及び、モードスイッチ140を含んでもよい。第1電圧レギュレータ110は、基準電圧VREFに基づいて、第1出力電圧VOUT1を生成することができ、第1インダクタL1、第1キャパシタC1、第1スイッチ回路111、及び、第1スイッチコントローラ112を含んでもよい。第1スイッチコントローラ112は、基準電圧VREF及び第1出力電圧VOUT1に基づいて、第1スイッチ制御信号C_SW1を生成することができる。第2電圧レギュレータ120は、包絡線電圧VENVに基づいて、第2出力電圧VOUT2を生成することができ、第2インダクタL2、第2スイッチ回路121、第2スイッチコントローラ122、第3キャパシタC3、及び、増幅器123を含んでもよい。第2スイッチコントローラ122は、第3キャパシタC3に流れる電流に基づいて、第2スイッチ制御信号C_SW2を生成することができる。
【0064】
図8のスイッチSWと類似て、図10のスイッチSWは、接地電圧と第2出力電圧VOUT2との間において、キャパシタ制御信号C_CLにより、第1電圧レギュレータ110の負荷キャパシタンスCを変更することができる。具体的には、図10においてスイッチSWは、第2電圧レギュレータ120のACカップリングキャパシタである第3キャパシタC3のキャパシタンスを、負荷キャパシタンスCに追加したり除外したりすることにより、負荷キャパシタンスCを変更することができる。例えば、平均電力追跡モードにおいて、モードスイッチ140は、モード制御信号C_MDにより、第1電圧レギュレータ110の出力ノード及び第2電圧レギュレータ120の出力ノードを電気的に連結することができる。それにより、第3キャパシタC3の一端は、第1電圧レギュレータ110の出力ノードと電気的に連結される。また、平均電力追跡モードで増幅器123は、非活性化されたイネーブル信号C_ENに起因して、フローティングされた出力を有することができる。結果として、第3キャパシタC3は、平均電力追跡モードにおいて、図8の第2キャパシタC2と同一機能を遂行することができ、スイッチSWは、キャパシタ制御信号C_CLにより、オン/オフになることにより、負荷キャパシタンスCを変更することができる。一部の実施形態において、スイッチSWは、包絡線追跡モードにおいて、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、常時オフになる。
【0065】
図11は、本開示の例示的実施形態によるスイッチングレギュレータの動作方法を示すフローチャートである。例えば、図11の方法は、図1のスイッチングレギュレータ10によっても遂行される。図11に示されているように、スイッチングレギュレータの動作方法は、段階S10、段階S30、及び、段階S50を含み、以下において、図11は、図1及び図2を参照して説明される。
【0066】
段階S10は、段階S11及び段階S12を含み、一部の実施形態において、段階S11及び段階S12は、並列的にも遂行される。段階S11において、第1レベルVの出力電圧VOUTを出力する動作が遂行される。例えば、スイッチングレギュレータ10は、レファレンス電圧VREFのレベルに基づいて、第1レベルVの出力電圧VOUTを生成することができる。段階S12において、負荷キャパシタンスCを、第1キャパシタンスCL1に維持する動作が遂行される。例えば、キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答して、負荷キャパシタンスCを、第2キャパシタンスCL2より高い第1キャパシタンスCL1に維持することができ、それにより、出力電圧VOUTのノイズが低減する。
【0067】
段階S30は、段階S31及び段階S32を含み、一部の実施形態において、段階S31及び段階S32は、並列的にも遂行される。段階S31において、第1レベルVから第2レベルVに、出力電圧VOUTを変更する動作が遂行される。例えば、スイッチングレギュレータ10は、レファレンス電圧VREFのレベル変化に応答して、出力電圧VOUTを、第1レベルVから第2レベルVに変更することができ、それにより、出力電圧VOUTは、第1レベルVから第2レベルVに向けて増大する。段階S32において、負荷キャパシタンスCを、第2キャパシタンスCL2に維持する動作が遂行される。例えば、キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答して、負荷キャパシタンスCを、第1キャパシタンスCL1より小さい第2キャパシタンスCL2に維持することができ、それにより、出力電圧VOUTは、第1レベルVから第2レベルVに迅速に変更される。
【0068】
段階S50は、段階S51及び段階S52を含み、一部の実施形態において、段階S51及び段階S52は、並列的にも遂行される。段階S51において、第2レベルVの出力電圧VOUTを出力する動作が遂行される。例えば、スイッチングレギュレータ10は、レファレンス電圧VREFのレベルに基づいて、第2レベルVの出力電圧VOUTを生成することができる。段階S52において、負荷キャパシタンスCを、第1キャパシタンスCL1に維持する動作が遂行される。例えば、キャパシタ回路13は、キャパシタ制御信号C_CLに応答し、負荷キャパシタンスCを、第2キャパシタンスCL2より高い第1キャパシタンスCL1に維持することができ、それにより、出力電圧VOUTのノイズが低減する。
【0069】
図12は、本開示の例示的実施形態によるスイッチングレギュレータの動作方法を示すフローチャートである。具体的には、図12は、図11の方法と比較するとき、段階S20及び段階S40をさらに含んでもよい。例えば、図12の方法は、図1のスイッチングレギュレータ10によって遂行され、以下において、図12は、図1及び図5を参照して説明される。
【0070】
図11の段階S10に続き、段階S20が遂行され、段階S20において、負荷キャパシタンスCを急進的に低減させる動作が遂行される。例えば、段階S10に含まれる段階S12において、負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスCL1に維持され、一方で、段階S30に含まれた段階S32において負荷キャパシタンスCは、第2キャパシタンスCL2にも維持される。それにより、段階S20において、負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスCL1から第2キャパシタンスCL2に、急進的に低減し、急進的に低減された負荷キャパシタンスCに起因して、出力電圧VOUTのレベルは、初期から早く変更される。次いで、段階S30が遂行される。
【0071】
段階S30に続き、段階S40が遂行され、段階S40において、負荷キャパシタンスCを漸進的に増大させる動作が遂行される。例えば、段階S30に含まれる段階S32において、負荷キャパシタンスCは、第2キャパシタンスCL2に維持され、一方で、段階S50に含まれた段階S52において、負荷キャパシタンスCは、第1キャパシタンスCL1にも維持される。それにより、段階S40において、負荷キャパシタンスCは、第2キャパシタンスCL2から第1キャパシタンスCL1に、漸進的に増大し、漸進的に増大された負荷キャパシタンスCに起因して、出力電圧VOUTは、第1レベルVから第2レベルVに変更が完了した時点から、第2レベルVを安定して有することができる。
【0072】
図13は、本開示の例示的実施形態によるシステム130を示す図面である。システム130は、一部の実施形態において、システム・オン・チップ(SoC)のように、1つの半導体集積回路でもあり、一部の実施形態において、印刷回路基板、及びそれに実装されたパッケージを含んでもよい。図13に示されているように、システム130は、第1機能ブロック131ないし第4機能ブロック134、及び、PMIC(power management integrated circuit)135を含んでもよい。
【0073】
第1機能ブロック131ないし第4機能ブロック134は、PMIC
135から出力される第1供給電圧VDD1ないし第4供給電圧VDD4によって提供される電力に基づいて動作することができる。例えば、第1機能ブロック131ないし第4機能ブロック134のうち少なくとも一つは、アプリケーションプロセッサ(AP:application processor)のように、デジタル信号を処理するデジタル回路でもあり、増幅器のように、アナログ信号を処理するアナログ回路でもある。また、アナログ・デジタルコンバータ(ADC:analog-to-digital converter)のような混合された信号(mixed signal)を処理する回路でもある。たとえ、図13において、システム130が、4個の機能ブロックを含むように図示されているとしても、一部の実施形態において、システム130は、4個未満または5個以上の機能ブロックを含んでもよい。
【0074】
PMIC135は、入力電圧VINから、第1供給電圧VDD1ないし第4供給電圧VDD4を生成することができ、電圧制御信号C_Vにより、第1供給電圧VDD1ないし第4供給電圧VDD4のうち少なくとも1つのレベルを変更することができる。第1機能ブロック131ないし第4機能ブロック134のうち少なくとも一つは、要求される性能及び電力消耗によって動的に可変なレベルの供給電圧を受信することができる。例えば、第1機能ブロック131は、イメージデータを処理するイメージプロセッサでもあり、一連のイメージを含む動画を処理する間、第1機能ブロック131は、高レベルの第1供給電圧VDD1を受信することができ、一方で、単一イメージを含む写真を処理する間、第1機能ブロック131は、低レベルの第1供給電圧VDD1を受信することもできる。
【0075】
PMIC135は、第1機能ブロック131で要求される性能及び電力消耗に対応する電圧制御信号C_Vを受信することができ、PMIC
135は、電圧制御信号C_Vに基づいて、第1供給電圧VDD1のレベルを昇降させることができる。そのように、機能ブロックの供給電圧のレベルを動的に変更する方法は、DVS(dynamic voltage scaling)とも称される。PMIC135は、図面を参照して説明されたスイッチングレギュレータを含み、それにより、第1供給電圧VDD1は、一定レベルを維持するとき、低減されたノイズを有することができ、一方で、第1供給電圧VDD1のレベルが迅速に変更される。一部の実施形態において、第1機能ブロック131は、第1供給電圧VDD1のレベルが変更される間、動作を中止することができ、第1供給電圧VDD1のレベルが変更された後、動作を再開することができる。それにより、第1供給電圧VDD1のレベルが迅速に変更される場合、第1機能ブロック131による動作の遂行時間が短縮され、結果として、システム130は、向上した性能を提供することができる。また、第1電源電圧VDD1の低減されたノイズにより、第1機能ブロック131及びシステム130の動作信頼度が向上される。
【0076】
図14は、本開示の例示的実施形態による無線通信装置200を示すブロック図である。具体的に、図14は、バッテリ250によって電力が提供されるユーザ機器(UE:user equipment)(または、端末)を示す。無線通信装置200は、一部の実施形態において、5G、LTEのようなセルラネットワークを使用する無線通信システムにも含まれ、WLAN(wireless local area network)システム、または、他の任意無線通信システムにも含まれる。無線通信装置200において、本開示の例示的実施形態によるスイッチングレギュレータは、電力増幅器216に可変的な電力を提供するためにも使用される。図14に示されているように、無線通信装置200は、送受信器210、基底帯域プロセッサ220、アンテナ230、電源回路240、及び、バッテリ250を含んでもよい。
【0077】
送受信器210は、アンテナインターフェース回路211を含み、入力回路212、低ノイズ増幅器(LNA)213、及び、受信回路214を含む受信器、並びに、送信回路215、電力増幅器(PA)216及び出力回路217を含む送信器を含んでもよい。アンテナインターフェース回路211は、送信モードまたは受信モードにより、送信器または受信器をアンテナ230と連結させることができる。一部の実施形態において、入力回路212は、マッチング回路またはフィルタを含み、低ノイズ増幅器213は、入力回路212の出力信号を増幅することができ、受信回路214は、ダウンコンバージョンのためのミキサを含んでもよい。一部の実施形態において、送信回路215は、アップコンバージョンのためのミキサを含み、電力増幅器216は、送信回路215の出力信号を増幅することができ、出力回路217は、マッチング回路またはフィルタを含んでもよい。
【0078】
基底帯域プロセッサ220は、送受信器210と、基底帯域の信号を送受信することができ、変調/復調、エンコーディング/デコーディングなどを行うことができる。一部の実施形態において、基底帯域プロセッサ220は、モデムとも称される。基底帯域プロセッサ220は、平均電力追跡モードまたは包絡線追跡モードを設定するための設定信号SETを生成することができ、出力電圧VOUTのレベルを変更するための設定信号SETを生成することができる。
【0079】
電源回路240は、バッテリ250から入力電圧VINを受信することができ、電力増幅器216に電力を提供する出力電圧VOUTを生成することができる。電源回路240は、図面を参照して説明されたスイッチングレギュレータを含み、設定信号SETにより、負荷キャパシタンスCを変更することによって、出力電圧VOUTの迅速なレベル変更、及び、レベルの安定化を可能にすることができる。
【0080】
以上のように、図面と明細書とで例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定の用語を使用して実施形態について説明されたが、それらは、単に、本開示の技術的思想について説明する目的に使用されたものであり、意味の限定や、特許請求の範囲に記載された本開示の範囲を限定するために使用されたものではない。従って、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本開示の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明の、動的に出力電圧を変更するスイッチングレギュレータ、及び、それを含む電源回路は、例えば、電力供給関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0082】
10 スイッチングレギュレータ
11 スイッチ回路
12,32a,32b,32c スイッチコントローラ
30a バックコンバータ
30b ブーストコンバータ
30c バックブーストコンバータ
40 キャパシタ回路
60a,60b,60c 可変キャパシタ
70,80,100,240 電源回路
71,81,110 第1電圧レギュレータ
72,82,120 第2電圧レギュレータ
73 パワーコントローラ
74,140 モードスイッチ
81_1,111 第1スイッチ回路
81_2,112 第1スイッチコントローラ
82_1,121 第2スイッチ回路
82_2,122 第2スイッチコントローラ
82_3,123 増幅器
130 システム
131 第1機能ブロック
132 第2機能ブロック
133 第3機能ブロック
134 第4機能ブロック
135 PMIC
200 無線通信装置
210 送受信器
211 アンテナインターフェース回路
212 入力回路
213 低ノイズ増幅器
214 受信回路
215 送信回路
216 電力増幅器
217 出力回路
220 基底帯域プロセッサ
230 アンテナ
250 バッテリ
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14