(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】指紋映像に対応するデータを処理する方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
G06V 40/13 20220101AFI20240109BHJP
A61B 5/1172 20160101ALI20240109BHJP
【FI】
G06V40/13
A61B5/1172
(21)【出願番号】P 2019142420
(22)【出願日】2019-08-01
【審査請求日】2022-07-13
(31)【優先権主張番号】10-2018-0090406
(32)【優先日】2018-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0166604
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 熙 眞
(72)【発明者】
【氏名】金 東 均
(72)【発明者】
【氏名】許 珍 九
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0060636(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00
A61B 5/1172
G06V 40/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
指紋映像に対応するデータを処理する方法において、
複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得する段階と、
前記複数のピクセルそれぞれに対応する複数の加重値に基づいて、前記第1映像データを前記複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割する段階と、を含
み、
前記複数の加重値は、
前記複数のピクセルそれぞれに対応する駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいて決定され、事前に保存され、
前記複数の加重値は、前記相互静電容量の組み合わせに基づいた百分率値で構成されたマトリックスを含み、
前記マトリックスは、前記相互静電容量のうち最大値に基づいて、前記相互静電容量のパーセンテージ値の分布を示す方法。
【請求項2】
前記分割する段階は、
前記第1映像データに対応する値と、前記複数の加重値とを組み合わせ、前記第2映像データに対応する値を獲得することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記獲得する段階は、
前記グループに含まれた複数の駆動電極それぞれに順次に駆動信号を印加する段階と、
前記グループに含まれた複数の検出電極から測定された電気信号に基づいて、前記第1映像データを獲得する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2映像データに基づいて、前記指紋映像を生成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
請求項1ないし
4のうちいずれか1項に記載の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体。
【請求項6】
データ処理装置において、
コンピュータプログラム内の命令語を実行する少なくとも1つのプロセッサと、
前記コンピュータプログラムの少なくとも一部分を保存する少なくとも1つのメモリと、を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得し、
前記メモリに保存された前記複数のピクセルそれぞれに対応する複数の加重値に基づいて、前記第1映像データを前記複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割
し、
前記複数の加重値は、
前記複数のピクセルそれぞれに対応する駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいて決定され、事前に保存され、
前記複数の加重値は、前記相互静電容量の組み合わせに基づいた百分率値で構成されたマトリックスを含み、
前記マトリックスは、前記相互静電容量のうち最大値に基づいて、前記相互静電容量のパーセンテージ値の分布を示す装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1映像データに対応する値と、前記複数の加重値とを組み合わせ、前記第2映像データに対応する値を獲得することを特徴とする請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記グループに含まれた複数の駆動電極それぞれに順次に駆動信号を印加し、
前記グループに含まれた複数の検出電極から測定された電気信号に基づいて、前記第1映像データを獲得することを特徴とする請求項
6に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第2映像データに基づいて、指紋映像を生成することを特徴とする請求項
6に記載の装置。
【請求項10】
データ処理装置において、
コンピュータプログラム内の命令語を実行する少なくとも1つのプロセッサと、
前記コンピュータプログラムの少なくとも一部分を保存する少なくとも1つのメモリと、
複数の駆動電極に駆動信号を提供する送信回路と、
前記複数の駆動電極と交差する方向に形成された複数の検出電極から電気信号を測定する受信回路と、を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得し、
前記複数のピクセルそれぞれに対応する複数の加重値に基づいて、前記第1映像データを前記複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割
し、
前記複数の加重値は、
前記複数のピクセルそれぞれに対応する駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいて決定され、事前に保存され、
前記複数の加重値は、前記相互静電容量の組み合わせに基づいた百分率値で構成されたマトリックスを含み、
前記マトリックスは、前記相互静電容量のうち最大値に基づいて、前記相互静電容量のパーセンテージ値の分布を示すデータ処理装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第2映像データに基づいて、指紋映像を生成することを特徴とする請求項
10に記載のデータ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指紋映像に対応するデータを処理する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
指紋、音声、顔、手または虹彩のような個人の固有の特徴を利用した個人認証の必要性が徐々に高まっている。個人認証機能は、金融機器、出入り統制機、モバイル装置、ノート型パソコンなどで主に使用され、最近、スマートフォンのようなモバイル装置が広く普及されるにつれ、スマートフォン内に保存された多くの保安情報を保護するために、個人認証のための指紋認識装置が採用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、指紋映像に対応するデータを処理する方法及びその装置を提供することである。また、前記方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することである。解決しようとする技術的課題は、前述のような技術的課題に限定されるものではなく、他の技術的課題も存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一側面による指紋(fingerprint)映像に対応するデータを処理する方法は、複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得する段階と、前記複数のピクセルそれぞれに対応する複数の加重値に基づいて、前記第1映像データを前記複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割する段階と、を含み、前記複数の加重値は、前記複数のピクセルそれぞれに対応する駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいて決定され、事前に保存され、前記複数の加重値は、前記相互静電容量の組み合わせに基づいた百分率値で構成されたマトリックスを含み、前記マトリックスは、前記相互静電容量のうち最大値に基づいて、前記相互静電容量のパーセンテージ値の分布を示す。
【0005】
他の側面によるコンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体は、前述の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録した記録媒体を含む。
【0006】
さらに他の側面によるデータ処理装置は、コンピュータプログラム内の命令語を実行する少なくとも1つのプロセッサと、前記コンピュータプログラムの少なくとも一部分を保存する少なくとも1つのメモリと、を含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得し、前記メモリに保存された前記複数のピクセルそれぞれに対応する複数の加重値に基づいて、前記第1映像データを前記複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割し、前記複数の加重値は、前記複数のピクセルそれぞれに対応する駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいて決定され、事前に保存され、前記複数の加重値は、前記相互静電容量の組み合わせに基づいた百分率値で構成されたマトリックスを含み、前記マトリックスは、前記相互静電容量のうち最大値に基づいて、前記相互静電容量のパーセンテージ値の分布を示す。
【0007】
さらに他の側面によるデータ処理装置は、コンピュータプログラム内の命令語を実行する少なくとも1つのプロセッサと、前記コンピュータプログラムの少なくとも一部分を保存する少なくとも1つのメモリと、複数の駆動電極に駆動信号を提供する送信回路と、前記複数の駆動電極と交差する方向に形成された複数の検出電極から電気信号を測定する受信回路と、を含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得し、前記複数のピクセルそれぞれに対応する複数の加重値に基づいて、前記第1映像データを前記複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割し、前記複数の加重値は、前記複数のピクセルそれぞれに対応する駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいて決定され、事前に保存され、前記複数の加重値は、前記相互静電容量の組み合わせに基づいた百分率値で構成されたマトリックスを含み、前記マトリックスは、前記相互静電容量のうち最大値に基づいて、前記相互静電容量のパーセンテージ値の分布を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】指紋映像生成システムの一例を図示した図である。
【
図2】データを処理する方法の一例を示すフローチャートである。
【
図3】タッチパッドのノードそれぞれに対応する相互静電容量を概念的に示した図である。
【
図4】駆動グループに駆動信号が印加される一例について説明するための図である。
【
図5】受信回路が第2検出電極で電気信号を測定する一例について説明するための図である。
【
図6】検出グループが2つの検出電極を含む一例を示した図である。
【
図7】受信回路が電気信号を測定する検出グループの順番を変化させた一例を示した図である。
【
図8】活性化された領域が3×3個のチャネルを含む一例を示した図である。
【
図9】演算装置が、ノードでの相互静電容量を演算する一例について説明するための図である。
【
図10】演算装置が、ノードでの相互静電容量を演算する他の例について説明するための図である。
【
図11】演算装置が、ノードでの相互静電容量を演算するさらに他の例について説明するための図である。
【
図12】電極が、タッチパッドに含まれたチャネルのうち一部に、固定電位を印加する一例について説明するための図である。
【
図13】電極がタッチパッドに含まれたチャネルのうち一部に、固定電位を印加する他の例について説明するための図である。
【
図14】プロセッサが第1映像データを獲得する一例について説明するための図である。
【
図15A】加重値の一例について説明するための図である。
【
図15B】加重値の一例について説明するための図である。
【
図15C】加重値の一例について説明するための図である。
【
図16】プロセッサが第2映像データを獲得する一例について説明するための図である。
【
図17】指紋映像を生成する方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態で使用される用語は、可能な限り、現在汎用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野の当業者の意図、判例、または新規技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、明細書で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、明細書の全般にわたった内容とを基に定義されなければならない。
【0010】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0011】
以下では、添付図面を参照し、実施形態について詳細に説明する。しかし、該実施形態は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する例に限定されるものではない。
【0012】
以下では、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0013】
図1は、指紋(fingerprint)映像生成システムの一例を図示した図である。
【0014】
図1を参照すれば、システム1は、タッチパッド100、送信回路110、受信回路120、プロセッサ130及びメモリ140を含む。
図1のシステム1には、関連構成要素だけが図示されているが、他の汎用的な構成要素がさらに含まれてもよいということは、関連技術分野で当業者であるならば、理解できるであろう。
【0015】
図1に図示されたプロセッサ130は、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、それと異なる形態のハードウェアによっても、プロセッサ130が具現されるということは、本実施形態が属する技術分野で当業者であるならば、理解できるであろう。
【0016】
タッチパッド100は、複数の駆動電極Tx、及び複数の駆動電極Txと交差する方向に形成された複数の検出電極Rxを含む。
図1には、駆動電極Tx及び検出電極Rxの数がそれぞれ10個であるように図示されているが、それに限定されるものではない。
【0017】
送信回路110は、駆動電極Txに駆動信号を印加するモジュールを含み、受信回路120は、検出電極Rxから電気信号を測定するモジュールを含んでもよい。
【0018】
タッチパッド100の駆動電極Txと検出電極Rxは、互いに交差する方向にも形成される。
図1は、例示的に、駆動電極Txと検出電極Rxとが互いに直交するように図示されているが、それに限定されるものではない。言い換えれば、駆動電極Txが形成された方向と、検出電極Rxが形成された方向とが交差する角度は、90°でなくともよい。
【0019】
タッチパッド100上に、ユーザの指が接近すれば、タッチパッド100の駆動電極Txと検出電極Rxとのそれぞれの相互静電容量(mutual capacitance)が異なることになる。例えば、ユーザの指紋パターン様相により、タッチパッド100において、駆動電極Txと検出電極Rxとが交差するノードそれぞれにおける相互静電容量が異なるように変わる。駆動電極Txの間隔、及び検出電極Rxの間隔が狭いほど、指紋センサの解像度が高くなる。タッチパッド100上には、駆動電極Tx及び検出電極Rxを保護するための保護フィルム(図示せず)がさらに含まれてもよい。
【0020】
例えば、駆動電極Tx及び検出電極Rxは、線電極によっても構成される。また、駆動電極Txそれぞれは、駆動電極Txと検出電極Rxとが交差するノード間に設けられた所定のパターンをさらに含んでもよい。前述のパターンは、多角形、円形など多様な様相を有することができる。同様に、検出電極Rxそれぞれも、前述のノード間に設けられた所定のパターンをさらに含んでもよい。
【0021】
送信回路110は、駆動電極Txに駆動信号を印加できる。例えば、送信回路110は、駆動電極Txそれぞれに電圧パルスを印加できる。受信回路120は、検出電極Rxから電気信号を測定できる。一例として、受信回路120は、検出電極Rxそれぞれに流れる電流を測定できる。他の例として、受信回路120は、検出電極Rxそれぞれの電位を測定することもできる。
【0022】
プロセッサ130は、システム1に含まれた送信回路110及び受信回路120の動作を全般的に制御する。例えば、プロセッサ130は、送信回路110が、駆動電極Txそれぞれに印加する電圧パルスの大きさ、印加時間などを制御できる。また、プロセッサ130は、駆動電極Txのうち一部に電圧パルスが印加されるように、送信回路110を制御できる。
【0023】
プロセッサ130は、受信回路120が受信した電流または電位を利用し、指紋と係わるデータを生成して処理できる。例えば、プロセッサ130は、受信回路120が受信した電流または電位を利用し、指紋映像に対応するデータを生成し、データに含まれたピクセル値を利用し、指紋映像を生成できる。以下、
図2ないし
図16を参照し、プロセッサ130が指紋映像を生成するために、データを処理する例について具体的に説明する。
【0024】
メモリ140は、プロセッサ130の動作に必要なコンピュータプログラムを保存する。例えば、メモリ140に保存されたコンピュータプログラム内の命令語により、プロセッサ130は、読み取りなどの動作を遂行する。また、メモリ140は、タッチパッド100、送信回路110、受信回路120及びプロセッサ130の動作によって生成されるデータ及びその他情報を保存することができ、プロセッサ130の動作によって生成される中間指紋映像及び最終指紋映像を保存できる。
図1には、システム1が1つのメモリ140を含むようにも図示されているが、それに限定されるものではない。言い換えれば、必要により、システム1は、2以上のメモリを含んでもよい。
【0025】
図2は、データを処理する方法の一例を示すフローチャートである。
【0026】
図2を参照すれば、データを処理する方法は、
図1に図示されたシステム1において、時系列的に処理される段階によって構成される。従って、以下で省略された内容であるとしても、
図1に図示されたシステム1について、以上で記述された内容は、
図2のデータを処理する方法にも適用されるということが分かる。
【0027】
210段階において、プロセッサ130は、複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得する。該ピクセルは、
図1を参照して説明したノードに対応する。例えば、
図1のタッチパッド100において、駆動電極Txと検出電極Rxとが交差する単一ノードが、1つのピクセルに対応する。第1映像データは、タッチパッド100に接触したユーザの身体、例えば、ユーザの指紋映像に対応するデータを意味する。以下、
図3ないし
図14を参照し、プロセッサ130が第1映像データを獲得する例について説明する。
【0028】
220段階において、プロセッサ130は、メモリ140に保存された複数のピクセルに対応する加重値を利用し、第1映像データを複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割する。該加重値は、複数のピクセルと係わる駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいて、事前に演算されてメモリ140にも保存される。該加重値は、マトリックス(matrix)状に示され、該マトリックスのエレメントは、相互静電容量の組み合わせによる百分率値が含まれる。従って、該マトリックスのエレメントは、加重関数(weighting function)の分布を示すことができる。
【0029】
該加重値は、メモリ140にルックアップテーブルとしても保存される。
【0030】
該第1映像データは、グループに含まれたピクセル全体を示すデータを意味する。一方、該第2映像データは、グループに含まれたピクセルそれぞれを示すデータを意味する。例えば、プロセッサ130は、該第1映像データに対応する値と加重値とを組み合わせ、該第2映像データに対応する値を獲得できる。
【0031】
一般的に、静電式タッチパッドを採用したシステムは、タッチパッドの厚みが厚くなるほど、良質画質の映像獲得に制約が伴う。例えば、デバイスのディスプレイ内にタッチパッドが配置された場合、該タッチパッド上には、パッシベーション(passivation)が配置される。もしユーザの指紋映像を生成する場合、指紋の隆線(ridge)に対応する相互静電容量と、指紋の溝(valley)に対応する相互静電容量との差は、パッシベーション厚の二乗に反比例する。従って、パッシベーション厚がある程度レベル以上に厚い場合には、指紋の隆線及び溝による相互静電容量差を検出し難い。
【0032】
従って、一実施形態によるプロセッサ130は、互いに隣接した複数個の駆動電極Tx及び検出電極Rxをグルーピングし、グルーピングされた駆動電極Tx間の相互静電容量、及びグルーピングされた検出電極Rx間の相互静電容量を測定することにより、第1映像データを獲得できる。例えば、指紋の隆線及び溝による相互静電容量の差は、有効電極の大きさに比例するために、互いに隣接した駆動電極Txと検出電極Rxとをそれぞれまとめた個数に比例し、大きい信号を検出できる。従って、タッチパッド上にある程度レベル以上の厚み(例えば、数百μm以上の厚み)を有するパッシベーションが配置された場合にも、指紋の隆線と溝との差を区分できる。
【0033】
ただし、該第1映像データによれば、ピクセルそれぞれに係わるデータが区分されるものではない。従って、該第1映像データを利用して生成された映像の品質が低くなることもある。
【0034】
一実施形態によるプロセッサ130は、加重値を利用し、第1映像データを第2映像データに分割する。また、プロセッサ130は、第2映像データを利用し、ピクセルそれぞれに対応する映像を生成できる。従って、プロセッサ130は、さらに高品質の映像を生成できる。以下、
図16を参照すれば、プロセッサ130が第1映像データを第2映像データに分割する例について説明されている。
【0035】
図3は、タッチパッドのノードそれぞれに対応する相互静電容量を概念的に示した図である。
【0036】
図3を参照すれば、駆動電極Txと検出電極Rxとの相互静電容量は、駆動電極Txと検出電極Rxとが交差するノードに対応する。
【0037】
例えば、第1駆動電極Tx1と第1検出電極Rx1との相互静電容量C11が、第1駆動電極Tx1と第1検出電極Rx1とが交差するノードN11に対応する。同様に、m番目(ここで、mは、任意の自然数)駆動電極Txmとn番目(ここで、nは、任意の自然数)検出電極Rxnとの相互静電容量Cmnは、m番目駆動電極Txmとn番目検出電極Rxnとが交差するノードNmnに対応する。以下では、ノードNmnでの相互静電容量は、m番目駆動電極Txmとn番目検出電極Rxnとの相互静電容量を意味する。
【0038】
駆動電極Txと検出電極Rxとにより、タッチパッド100において、複数のチャネルが定義される。例えば、該チャネルは、駆動電極Txと検出電極Rxとの交差によって形成されたノードに対応する。例えば、チャネルCH11は、ノードN11に対応する。
【0039】
例えば、複数のノードそれぞれでの相互静電容量を測定するために、駆動電極Txそれぞれに、順次に互いに異なる駆動信号を印加できる。また、検出電極Rxそれぞれにおいて、個別的に電気信号を測定できる。例えば、相互静電容量C11を測定しようとする場合、第1駆動電極Tx1にだけ駆動信号を印加し、第1検出電極Rx1で電気信号を測定できる。同様に、相互静電容量Cmnを測定しようとする場合、m番目駆動電極Txmにだけ駆動信号を印加し、n番目検出電極Rxnで電気信号を測定できる。
【0040】
前述の例によれば、それぞれのノードでの相互静電容量を測定するために、1つの駆動電極Txにだけ駆動信号を印加できる。ところで、高解像度指紋センサの場合、駆動電極Tx間の間隔が非常に狭い。駆動電極Tx間の間隔が狭くなれば、相互静電容量を測定する間、活性化されるチャネルCHの面積が狭くなる。活性化されるチャネルCHの面積が狭くなれば、獲得される信号の強度が弱くなり、ノードそれぞれで測定される相互静電容量の大きさが小さくなる。それにより、ノードそれぞれでの相互静電容量の変化量を正確に感知し難くなる。
【0041】
一実施形態によるプロセッサ130は、駆動電極Txを複数の駆動グループにグルーピングし、送信回路110を制御することにより、駆動グループそれぞれに順次に駆動信号を印加できる。ここで、単一駆動グループには、少なくとも2以上の駆動電極Txが含まれてもよい。
【0042】
以下、
図4及び
図5を参照し、駆動グループに駆動信号が印加される例について説明する。
【0043】
図4は、駆動グループに駆動信号が印加される一例について説明するための図である。
【0044】
図4を参照すれば、プロセッサ130は、駆動電極Tx1,Tx2を駆動グループGd1にグルーピングし、送信回路110が駆動グループGd1に駆動信号S1を印加できる。例えば、送信回路110は、第1駆動グループGd1に、同じ電圧パルスを印加できる。
【0045】
説明の便宜のために、
図4には、駆動グループGd1が、駆動電極Tx1,Tx2を含むように図示されているが、それに限定されるものではない。言い換えれば、駆動グループは、駆動電極Txのうち任意の2以上の駆動電極によっても構成される。
【0046】
受信回路120は、複数の検出電極Rxそれぞれにおいて、個別的に信号を測定できる。もし駆動グループがn個(ここで、nは任意の自然数)の駆動電極Txを含み、受信回路120が1つの検出電極Rxで信号を測定するとき、タッチパッド100で活性化された領域は、n×1個のチャネルを含む。
【0047】
例えば、第1駆動グループGd1が、第1駆動電極Tx1及び第2駆動電極Tx2を含み、受信回路120が、第1検出電極Rx1において信号S11を測定する場合、活性化された領域RE11は、2つのチャネルCH11,CH22を含んでもよい。ここで、REmnは、m番目駆動グループGd_mとn番目検出電極Rx_nとによって活性化された領域を意味する。また、信号Smnは、REmnが活性化されたとき、受信回路120で測定された電気信号を意味する。そして、GCmnは、信号Smnから導き出されたREmnでの相互静電容量値を意味する。
【0048】
前述の例において、第1駆動グループGd1に駆動信号が印加され、第1検出電極Rx1で測定された信号S11から、活性化された領域RE11での相互静電容量GC11が導き出される。活性化された領域RE11での相互静電容量GC11は、チャネルCH11に対応する相互静電容量C11、及びチャネルCH12に対応する相互静電容量C12の組み合わせによってなる。
【0049】
図4に図示されているように、送信回路110が、複数個の駆動電極Txがグルーピングされた駆動グループGdに駆動信号を印加すれば、受信回路120で信号を測定するとき、活性化された領域REが含むチャネルの個数が多くなる。従って、受信回路120で測定された信号の強度が強まる。従って、システム1の性能が向上する。
【0050】
送信回路110が、第1駆動グループGd1に駆動信号を印加すれば、受信回路120は、複数の検出電極Rxそれぞれでの信号を順次に測定できる。
【0051】
図5は、受信回路が、第2検出電極で電気信号を測定する一例について説明するための図である。
【0052】
図5を参照すれば、
図4で示した受信回路120が信号を測定する検出電極Rxを変更できる。例えば、受信回路120は、電気信号を測定する検出電極Rxの順番を順次に変更できる。受信回路120が電気信号を測定する検出電極Rxを変更すれば、活性化された領域RE12も、変更される。受信回路120が電気信号を測定する検出電極Rxの順番を変化させて行くことにより、活性化された領域REnmは、横方向に動く。
【0053】
以上、
図4及び
図5を参照して説明したように、受信回路120が電気信号を測定する検出電極Rxの順番を変更することにより、活性化された領域REが横方向に動く。また、送信回路110が駆動信号を印加する駆動グループGdの順番を変更することにより、活性化された領域REが縦方向に動く。
【0054】
以上、複数の駆動グループGdそれぞれを、順番を付して示したが、前記順番が、駆動信号が印加される順序を制限するものではない。例えば、送信回路110は、第1駆動グループGd1に駆動信号を印加した後、第3駆動グループGd3に駆動信号を印加し、第2駆動グループGd2に駆動信号を印加することもできる。
【0055】
また、
図4及び
図5においては、駆動グループGdが2つの駆動電極Txを含むようにも例示的に示されているが、本実施形態は、それに制限されるものではない。例えば、駆動グループGdは、(k+1)個(kは、任意の自然数)の駆動電極Txを含んでもよい。例えば、n番目(nは、任意の自然数)駆動グループGd_nは、n番目ないし(n+k)番目駆動電極Tx_n,…,Tx_n+kを含んでもよい。
【0056】
図4及び
図5においては、受信回路120が、複数の検出電極Rxそれぞれから個別的に電気信号を出力する例を示した。しかし、本実施形態は、それに制限されるものではない。例えば、受信回路120は、複数の検出電極Rxを複数の検出グループにグルーピングし、前記複数の検出グループそれぞれで出力される電気信号を順次に測定することもできる。
【0057】
以下、
図6及び
図7を参照し、検出グループの電気信号が測定される例について説明する。
【0058】
図6は、検出グループが2つの検出電極を含む例を示した図である。
【0059】
図6を参照すれば、プロセッサ130は、2つの検出電極Rxを検出グループGrにグルーピングできる。プロセッサ130は、第1検出電極Rx1及び第2検出電極Rx2を、第1検出グループGr1にグルーピングし、受信回路120は、第1検出グループGr1から出力される電気信号を測定できる。すなわち、受信回路120は、第1検出グループGr1に含まれた第1検出電極Rx1及び第2検出電極Rx2それぞれから出力される電気信号が合わされた電気信号を測定できる。
【0060】
図6に図示されているように、第1駆動グループGd1が、2つの駆動電極Tx1,Tx2を含み、第1検出グループGr1が、2つの検出電極Rx1,Rx2を含む場合、第1駆動グループGd1と第1検出グループGr1とによって活性化される領域RE11は、2×2個のチャネルを含む。プロセッサ130が、複数の検出電極Rxを検出グループGrにグループ化し、受信回路120が、検出グループGr1から電気信号を測定すれば、電気信号を測定するとき、活性化される領域REの大きさが大きくなる。従って、測定される電気信号の大きさが大きくなり、それにより、活性化された領域REの相互静電容量がさらに正確に導き出される。
【0061】
図7は、受信回路が電気信号を測定する検出グループの順番を変化させた例を示した図である。
【0062】
図7を参照すれば、受信回路120は、第2検出グループGr2から出力される電気信号を測定できる。ここで、第2検出グループGr2が、第2検出電極Rx2及び第3検出電極Rx3を含む。受信回路120は、電気信号を測定する検出グループGrの順番を順次に変更できる。受信回路120が、電気信号を測定する検出グループGrの順番を変更することにより、活性化された領域REの位置が横方向に動く。第2検出グループGr2によって活性化される領域RE12が、第1検出グループGr1によって活性化される領域RE11と互いに重畳されるチャネルCH12,CH22を含む。
【0063】
受信回路120は、検出グループGrの順番が変わるたびに、検出グループGrに含まれた検出電極Rxの順番を順次に変更させることができる。例示的に、受信回路120は、検出グループGrの順番が一つずつ増加するたびに、検出グループGrに含まれた検出電極Rxの順番を一つずつさらに増加させることができる。すなわち、第1検出グループGr1が、第1検出電極Rx1及び第2検出電極Rx2を含めば、第2検出グループGr2が、第2検出電極Rx2及び第3検出電極Rx3を含む。すなわち、任意のn番目検出グループGd_nは、n番目検出電極Tx_n及び(n+1)番目検出電極Tx_n+1を含む。
【0064】
図6及び
図7を参照して説明したように、複数の検出グループGrそれぞれに順番を付して示したが、前記順番が、受信回路120において、信号を測定する順序を制限するものではない。例えば、受信回路120は、第1検出グループGr1から出力される電気信号を測定した後、第3検出グループGr3から出力される電気信号を測定し、第2検出グループGr2から出力される電気信号を測定することもできる。
【0065】
また、
図6及び
図7においては、検出グループGrが2つの検出電極Rxを含むように例示的に示されているが、それに制限されるものではない。例えば、検出グループGrは、(k+1)個(kは、任意の自然数)の検出電極Rxを含んでもよい。例えば、n番目(nは、任意の自然数)検出グループGr_nは、n番目ないし(n+k)番目検出電極Rx_n,…,Rx_n+kを含む。
【0066】
図8は、活性化された領域が、3×3個のチャネルを含む一例を示した図である。
【0067】
図8を参照すれば、駆動グループGdが、3個の駆動電極Txを含み、検出グループGrが、3個の検出電極Rxを含んでもよい。例えば、第1駆動グループGd1が、第1駆動電極Tx1、第2駆動電極Tx2及び第3駆動電極Tx3を含み、第1検出グループGr1が、第1検出電極Rx1、第2検出電極Rx2及び第3検出電極Rx3を含んでもよい。そして、第1駆動グループGd1及び第1検出グループGr1によって活性化された領域RE11は、3×3個のチャネルを含む。
【0068】
以上、
図6ないし
図8を参照し、駆動電極Txと検出電極Rxとをグルーピングする例について説明した。前述の実施形態は、例示的なものに過ぎず、本実施形態は、それらに制限されるものではない。例えば、駆動グループGdに含まれる駆動電極Txの個数と、検出グループGrに含まれる検出電極Rxの個数は、前述の例と異なってもよい。
【0069】
一方、受信回路120で測定された電気信号から、複数の駆動電極Txそれぞれと、複数の検出電極Rxそれぞれとが交差する複数のノードそれぞれでの相互静電容量が、事前に演算され、メモリ140に保存されもする。そのような演算は、システム1に含まれない演算装置(以下、「演算装置」とする)によっても行われ、システム1に含まれたプロセッサ130によっても行われる。
図9ないし
図13においては、説明の便宜のために、演算装置が相互静電容量を演算するとして記載する。
【0070】
該演算装置は、ノードの位置を考慮し、ノードでの相互静電容量を演算できる。例えば、該演算装置は、ノードの位置に基づいて、複数の駆動グループGdそれぞれで測定された相互静電容量の加重値を異なるように決定できる。また、該演算装置は、複数の検出電極Rxそれぞれで測定される相互静電容量の加重値を異なるように決定できる。すなわち、該演算装置は、複数の駆動グループGd_mそれぞれと、複数の検出電極Rx_nそれぞれとによって活性化された領域REmnそれぞれでの相互静電容量GCmnの加重値を異なるように決定できる。
【0071】
図9は、該演算装置が、ノードでの相互静電容量を演算する一例について説明するための図である。
【0072】
図9は、
図4及び
図5に図示されているように、活性化領域REが、2×1のチャネルを含む場合を示す。
図9を参照すれば、RE12領域とRE22領域とがノードN22に対応するチャネルCH22を含む。該演算装置は、送信回路110が、第1駆動グループGd1に駆動信号を印加し、受信回路120が、第2検出電極Rx2で測定した電気信号S12から、領域RE12での相互静電容量C12を演算できる。また、該演算装置は、送信回路110が、第2駆動グループGd2に駆動信号を印加し、受信回路120が、第2検出電極Rx2で測定した電気信号S22から、領域RE22での相互静電容量C22を演算できる。
【0073】
例えば、領域RE12において、チャネルCH22が占める比重が1/2であり、領域RE22において、チャネルCH22が占める比重が1/2であるという点により、相互静電容量C22が演算されると仮定するならば、該演算装置は、数式1を利用し、相互静電容量C22を演算できる。ただし、相互静電容量C22が、領域RE12,RE22でのチャネルCH22の領域の比重に限定されて決定されるものではない。
【0074】
【0075】
前述の数式1のように、該演算装置は、第1駆動グループGd1及び第2検出電極Rx2の組み合わせによって得られた相互静電容量GC12の加重値を1/2と決定できる。また、該演算装置は、第2駆動グループGd2及び第2検出電極Rx2の組み合わせによって得られた相互静電容量GC22の加重値を1/2と決定できる。そして、該演算装置は、前記2つの組み合わせではない残りの駆動グループGdと検出電極Rxとの組み合わせによって得られた相互静電容量値については、加重値を0と決定できる。
【0076】
図10は、演算装置がノードでの相互静電容量を演算する他の例について説明するための図である。
【0077】
図10は、
図6及び
図7に図示されているように、活性化領域REが、2×2のチャネルを含む場合を示す。
図10を参照すれば、RE11領域及びRE12領域、並びにRE21領域及びRE22領域が、それぞれノードN22に対応するチャネルCH22を含む。演算装置は、RE11領域、RE12領域、RE21領域及びRE22領域それぞれに対応する駆動グループGd及び検出グループGrから得られた電気信号から、各領域の相互静電容量GC11,GC12,GC21,GC22を演算できる。例えば、該演算装置は、領域RE11,RE12,RE21,RE22それぞれにおいて、チャネルCH22の比重が1/4であることを考慮し、相互静電容量GC11,GC12,GC21,GC22それぞれの加重値を1/4と決定できる。しかし、相互静電容量GC11,GC12,GC21,GC22の加重値が、領域RE11,RE12,RE21,RE22でのチャネルCH22の領域の比重に限定されて決定されるものではない。
【0078】
例えば、該演算装置は、数式2を利用し、相互静電容量C22を演算できる。
【0079】
【0080】
前述の数式2のように、該演算装置は、前記領域RE11,RE12,RE21,RE22それぞれに対応する駆動グループGd及び検出グループGrの組み合わせによって得られた相互静電容量GC11,GC12,GC21,GC22の加重値をそれぞれ1/4と決定できる。そして、該演算装置は、前記領域RE11,RE12,RE21,RE22に対応しない残り駆動グループGd及び検出グループGrの組み合わせによって得られた相互静電容量については、加重値を0と決定できる。
【0081】
図11は、該演算装置が、ノードでの相互静電容量を演算するさらに他の例について説明するための図である。
【0082】
図11は、
図8に図示されているように、活性化領域REが、3×3のチャネルを含む場合を示す。
図13を参照すれば、RE11,RE12,RE13,RE21,RE22,RE23,RE31,RE32,RE33領域がそれぞれチャネルCH33を含んでもよい。該演算装置は、前記RE11,RE12,RE13,RE21,RE22,RE23,RE31,RE32,RE33領域それぞれに対応する駆動グループGd及び検出グループGrから得られた電気信号から、各領域の相互静電容量CG11,CG12,CG13,CG21,CG22,CG23,CG31,CG32,CG33を演算できる。そして、演算装置は、領域RE11,RE12,RE13,RE21,RE22,RE23,RE31,RE32,RE33それぞれにおいて、チャネルCH33の比重が1/9であることを考慮し、相互静電容量CG11,CG12,CG13,CG21,CG22,CG23,CG31,CG32,CG33それぞれの加重値を1/9と決定できる。しかし、相互静電容量CG11,CG12,CG13,CG21,CG22,CG23,CG31,CG32,CG33の加重値が、領域RE11,RE12,RE13,RE21,RE22,RE23,RE31,RE32,RE33でのチャネルCH33の領域の比重に限定されて決定されるものではない。
【0083】
例えば、該演算装置は、数式3を利用し、相互静電容量C33を演算できる。
【0084】
【0085】
前述の数式3のように、演算装置は、前記領域RE11,RE12,RE13,RE21,RE22,RE23,RE31,RE32,RE33それぞれに対応する駆動グループGd及び検出グループGrの組み合わせによって得られた相互静電容量CG11,CG12,CG13,CG21,CG22,CG23,CG31,CG32,CG33の加重値をそれぞれ1/9と決定できる。そして、該演算装置は、前記領域RE11,RE12,RE13,RE21,RE22,RE23,RE31,RE32,RE33に対応しない残り駆動グループGd及び検出グループGrの組み合わせによって得られた相互静電容量については、加重値を0と決定できる。
【0086】
一方、該演算装置は、相互静電容量CG11,CG12,CG13,CG21,CG22,CG23,CG31,CG32,CG33の加重値を互いに異なるように決定することもできる。例えば、領域RE22においては、チャネルCH33が真ん中に位置し、領域RE22での相互静電容量GC22においては、前記ノードN33での相互静電容量C33の寄与比率が他の領域に比べ、相対的に高い。従って、該演算装置は、領域RE22での相互静電容量GC22については、さらに多くの加重値を置くこともできる。例えば、該演算装置は、数式4を利用し、相互静電容量C33を演算できる。
【0087】
【0088】
前述の数式4において、wは、1より大きい任意の実数を示す。数式4において、wの大きさが大きいほど、領域RE22での相互静電容量GC22の加重値がさらに大きくなる。
【0089】
前述の例においては、該演算装置が、多くの領域REでの相互静電容量値に加重値を決定するにより、ノードでの相互静電容量を演算することについて例示的に説明した。
【0090】
一方、該演算装置は、タッチパッド100において、所定チャネルに印加された既設定固定電位値を利用し、ノードそれぞれでの相互静電容量を演算することもできる。以下、
図12を参照し、該演算装置が、固定電位値を利用し、ノードの相互静電容量を演算する一例について説明する。
【0091】
図12は、電極がタッチパッドに含まれたチャネルのうち一部に、固定電位を印加する一例について説明するための図である。
【0092】
図12は、
図4及び
図5を参照して説明した2×1測定方式において、演算装置の演算過程を示す。
【0093】
図12を参照すれば、システム1は、タッチパッド100に形成された複数のチャネルのうち少なくとも2以上のチャネルに、既設定固定電位を印加する電極EDをさらに含んでもよい。ここで、電極EDは、透明電極(ITO)を含んでもよい。
【0094】
電極EDは、グラウンド(ground)とも連結される。その場合、電極EDは、電極EDと接するチャネルの電位を、グラウンド電位と同じようにもする。しかし、それに制限されるものではない。例えば、電極EDは、所定の電源(図示せず)と連結され、前記電源(図示せず)により、電極EDの電位が、既設定固定電位にも維持される。
【0095】
電極EDは、エッジに位置したチャネルに、固定電位を印加できる。例えば、電極EDは、タッチパッド100の最上側に位置したチャネルに、固定電位を印加できる。電極EDが、グラウンドに接地された場合、前記固定電位値は、グラウンド電位値と同じでもある。しかし、それに制限されるものではない。例えば、電極EDが、所定の電源(図示せず)に連結された場合、該固定電位値は、グラウンド電位値と異なることもある。
【0096】
タッチパッド100の最上側チャネルに、一定大きさの固定電位を持続的に印加すれば、固定電位が印加されたチャネルでの相互静電容量は、変わらない。すなわち、ユーザの指が、タッチパッド100に接触されたか否かということに係わりなく、固定電位が印加されたチャネルの相互静電容量は、固定される。該演算装置は、該固定電位が印加される第1チャネル、及び第1チャネルに隣接した第2チャネルを含む領域での相互静電容量に基づいて、第2チャネルの相互静電容量を演算できる。
【0097】
例えば、該演算装置は、固定電位が印加されるチャネルCH12、及びチャネルCH12に隣接したチャネルCH22を含む領域RE12での相互静電容量GC12を演算できる。そして、該演算装置は、領域RE12での相互静電容量GC12において、固定電位によって値が固定されているチャネルCH12での相互静電容量を加減することにより、チャネルCH22での相互静電容量C22を演算できる。該演算装置は、数式5を利用し、相互静電容量C22を演算できる。
【0098】
【0099】
前述の数式5から、相互静電容量C22が演算されれば、帰納的に、チャネルCH22に隣接したチャネルCH32での相互静電容量C32も演算される。例えば、該演算装置は、チャネルCH22及びチャネルCH23を含む領域RE22での相互静電容量GC22を演算できる。該演算装置は、数式5から、チャネルCH22での相互静電容量C22値を知ることができるために、領域RE22での相互静電容量GC22から、チャネルCH22での相互静電容量C22を差し引くことにより、チャネルCH32での相互静電容量C32を演算できる。
【0100】
図13は、電極がタッチパッドに含まれたチャネルのうち一部に、固定電位を印加する他の例について説明するための図である。
【0101】
図13は、
図6及び
図7を参照して説明した2×2測定方式において、演算装置の演算過程を示す。
【0102】
電極EDは、タッチパッド100の上側と左側端とに位置したチャネルに、固定電位を印加できる。その場合、タッチパッド100の上側及び左側端に位置したチャネルの相互静電容量値は、変わらない。
図12を参照して説明した方式と同様に、該演算装置は、領域RE11での相互静電容量GC11から、事前に知っているチャネルCH11,CH12,CH21での相互静電容量C11,C12,C21を差し引くことにより、チャネルCH22での相互静電容量C22を演算できる。そして、該演算装置は、チャネルCH22での相互静電容量C22から、帰納的に他のチャネルCH23での相互静電容量C23も演算できる。
【0103】
図3ないし
図13を参照して説明したように、プロセッサ130は、駆動電極Txと検出電極Rxとをグルーピングすることにより、信号測定時、タッチパッド100で活性化される領域REの面積を広くすることができる。そして、活性化される領域REの面積が広くなることにより、システム1の性能が向上(例えば、高品質の映像獲得、及びセンシング性能の向上)される。
【0104】
図2を参照して説明したように、プロセッサ130は、複数のピクセルを含むグループに対応する第1映像データを獲得する。具体的には、送信回路110は、単一駆動電極Tx、または複数の駆動電極が含まれた駆動グループGdに駆動信号を印加し、受信回路120は、単一検出電極Rx、または複数の検出電極が含まれた検出グループGrから出力される電気信号を測定できる。そして、プロセッサ130は、受信回路120が測定した電気信号を利用し、第1映像データを獲得する。プロセッサ130は、第1映像データに演算装置によって事前に計算された加重値を適用し、第2映像データを獲得できる。
【0105】
図14は、プロセッサが第1映像データを獲得する一例について説明するための図である。
【0106】
図14には、タッチパッド100に対応する5×5個のピクセルが図示されている。
図14には、図示されていないが、タッチパッド100は、5個の駆動電極Tx、及び5個の検出電極Rxを含んでもよい。以下では、3×3個のピクセルが、1つのグループを形成すると仮定して説明する。例えば、
図14を参照すれば、第1グループ1410には、9個のピクセルxm,n,xm,n+1,xm,n+2,xm+1,n,xm+1,n+1,xm+1,n+2,xm+2,n,xm+2,n+1,xm+2,n+2が含まれ、第2グループ1420には、他の9個のピクセルxm,n+1,xm,n+2,xm,n+3,xm+1,n+1,xm+1,n+2,xm+1,n+3,xm+2,n+1,xm+2,n+2,xm+2,n+3が含まれていると仮定する。しかし、グループに含まれるピクセルの数は、3×3個に限定されるものではない。
【0107】
プロセッサ130は、グループ1410,1420に対応する第1映像データを獲得する。例えば、プロセッサ130が獲得した第1映像データは、下記数式6のようにも表現される。
【0108】
【0109】
前述の数式6において、Sは、第1映像データを意味し、xは、単一ピクセルに係わる値を意味する。また、wは、単一ピクセルに対応する加重値を意味する。また、p及びqは、それぞれグループ1410,1420において、行方向へのピクセルの数から1を減算した値、及び列方向へのピクセルの数から、1を減算した値を意味する。例えば、
図14に図示されたグループ1410,1420によれば、p及びqは、それぞれ2に該当する。
【0110】
整理すれば、数式6は、グループ1410の第1映像データSは、9個のピクセルxm,n,xm,n+1,xm,n+2,xm+1,n,xm+1,n+1,xm+1,n+2,xm+2,n,xm+2,n+1,xm+2,n+2それぞれと、加重値wとの積を合わせたものと定義される。また、グループ1420の第1映像データSm,n+1は、9個のピクセルxm,n+1,xm,n+2,xm,n+3,xm+1,n+1,xm+1,n+2,xm+1,n+3,xm+2,n+1,xm+2,n+2,xm+2,n+3それぞれと、加重値wとの積を合わせたものと定義される。
【0111】
図3ないし
図8を参照して説明したように、受信回路120は、複数個のチャネルを含む活性化された領域に係わる前記信号を測定できる。従って、プロセッサ130は、複数個のピクセルを含むグループ1410,1420に対応する第1映像データSm,n,Sm,n+1を獲得できる。
【0112】
また、プロセッサ130は、前述の方式で、グループそれぞれに係わる第1映像データSm-1,n-1,…,Sm+3,n+3を獲得できる。
【0113】
前述の数式6の加重値wi,jは、
図9ないし
図13を参照して説明したように、該演算装置によって事前に演算され、メモリ140にも保存される。例えば、加重値wi,jは、ピクセルと係わる駆動電極と検出電極との相互静電容量に基づいても演算される。
【0114】
【0115】
図15Aには、第7駆動電極Tx7と、他の駆動電極Txとの相互静電容量を示す一例が図示されている。例えば、第7駆動電極Tx7と第1駆動電極Tx1との相互静電容量は、0.129(fF)、第7駆動電極Tx7と第6駆動電極Tx6との相互静電容量は、10.415(fF)とも演算される。
【0116】
また、
図15Bには、第7検出電極Rx7と、他の検出電極Rxとの相互静電容量を示す一例が図示されている。例えば、第7検出電極Rx7と第2検出電極Rx2との相互静電容量は、0.204(fF)、第7検出電極Rx7と第8検出電極Rx8との相互静電容量は、8.862(fF)とも演算される。
【0117】
図9ないし
図13を参照して説明したように、相互静電容量は、多様な方式によっても演算される。ただし、相互静電容量の値は、
図15A及び
図15Bに図示されたところに限定されるものではない。すなわち、該相互静電容量の値は、駆動電極Tx及び検出電極Rxの仕様によっても異なる。言い換えれば、該相互静電容量は、タッチパッド100の仕様により、互いに異なるようにも決定される。
【0118】
加重値は、駆動電極Txと検出電極Rxとの相互静電容量に基づいても演算される。具体的には、駆動電極Tx間の相互静電容量、及び検出電極Rx間の相互静電容量の積によっても加重値が演算される。
【0119】
そのとき、該加重値は、マトリックス状に導き出される。ここで、該マトリックスを構成するエレメントは、相互静電容量の組み合わせによる百分率値でもある。言い換えれば、該マトリックスのエレメントは、2個の駆動電極Tx間の相互静電容量、及び2個の検出電極Rx間の相互静電容量の積を最大値で除した値であり、百分率でも表現される。ここで、該最大値は、相互静電容量のうち最大値を意味する。従って、
図15Bに図示されているように、該マトリックスのエレメントは、加重関数(weighting function)の分布を示すことができる。
【0120】
一方、プロセッサ130は、メモリ140に保存された加重値を読み取り、読み取られた加重値を利用し、第1映像データSm,n,Sm,n+1を、複数のピクセルそれぞれに対応する第2映像データに分割する。具体的には、プロセッサ130は、第1映像データSm,n,Sm,n+1に対応する値と加重値とを組み合わせ、第2映像データに対応する値x’i,jを獲得できる。
【0121】
図16は、プロセッサが第2映像データを獲得する一例について説明するための図である。
【0122】
図16には、
図14を参照して説明した第1映像データに対応する値が図示されている。従って、以下では、
図14を参照して説明したところと同様に、3×3個のピクセルが、1つのグループを形成すると仮定して説明する。
【0123】
図16を参照すれば、プロセッサ130は、第1映像データSm,nと加重値w0,0,w0,1,…,w2,2とを組み合わせ、9個のピクセルそれぞれに係わる第2データx’m,n,x’m,n+1,…,x’m+2,n+2を演算する。例えば、プロセッサ130は、下記数式7により、第2データx’m,n,x’m,n+1,…,x’m+2,n+2を演算できる。
【0124】
【0125】
前述の数式7に記載された各変数は、数式6を参照して説明した通りである。数式6を参照すれば、第1映像データSには、9個のピクセルに係わる値が組み合わされている。また、第1映像データSには、9個のピクセルを構成する駆動電極Tx及び検出電極Rxの相互静電容量による影響が含まれている。従って、プロセッサ130は、数式7のように、相互静電容量に基づいた加重値wと、第1映像データSとを組み合わせることにより、各ピクセルに係わる第2データx’を演算できる。
【0126】
一方、第1映像データSm,nに対応する第1グループと、第1映像データSm,n+1に対応する第2グループとには、互いに重複するピクセルが含まれる。言い換えれば、第1グループと第2グループは、1行ほどまたは1列ほどの差があるために、第1グループと第2グループは、互いに重複するピクセルを含む。従って、プロセッサ130は、特定ピクセルに係わる第2データx’m,nを獲得するために、特定ピクセルを含む全てのグループについて、前述の数式7により、第2データを獲得する。そして、プロセッサ130は、獲得された第2データを合わせ、特定ピクセルに係わる第2データx’m,nを最終的に決定する。
【0127】
一方、
図16には図示されていないが、プロセッサ130は、獲得された第2データを利用し、映像を生成できる。
【0128】
図17は、指紋映像を生成する方法の一例を示すフローチャートである。
【0129】
図17を参照すれば、指紋映像を生成する方法は、
図1に図示されたシステム1において、時系列的に処理される段階によって構成される。従って、以下で省略された内容であるとしても、
図1に図示されたシステム1について、以上で記述された内容は、
図17の指紋映像を生成する方法にも適用されるということが分かる。
【0130】
1710段階において、プロセッサ130は、第1映像データを獲得する。ここで、該第1映像データは、複数のピクセルを含むグループを示すデータを意味する。例えば、プロセッサ130は、
図3ないし
図8、及び
図14を参照して説明した方式により、第1映像データを獲得できる。
【0131】
1720段階において、プロセッサ130は、相互静電容量を獲得する。例えば、プロセッサ130は、
図9ないし
図13を参照して説明した方式により、相互静電容量を獲得する。
【0132】
1730段階において、プロセッサ130は、第1データを利用し、指紋映像を生成する。ただし、選択により、1730段階は、省略されてもよい。
【0133】
1740段階において、プロセッサ130は、相互静電容量を利用して演算された加重値を、メモリ140から読み取る。例えば、該加重値は、
図15を参照して説明した方式によっても演算される。プロセッサ130、または他の演算装置は、演算された加重値をメモリ140に記録し、プロセッサ130は、第2映像データを獲得するために、メモリ140に保存された加重値を利用できる。例えば、該加重値は、メモリ140に、ルックアップテーブルによっても保存される。
【0134】
または、プロセッサ130は、加重値を演算し、演算された加重値を利用し、第1映像データを第2映像データに分割することもできる。また、メモリ140に保存された加重値は、プロセッサ130によってもアップデートされる。
【0135】
1750段階において、プロセッサ130は、加重値を基に、第2映像データを獲得する。ここで、該第2映像データは、グループに含まれたピクセルそれぞれを示すデータを意味する。例えば、プロセッサ130は、
図16を参照して説明した方式により、第1映像データを第2映像データに分割できる。
【0136】
1760段階において、プロセッサ130は、第2映像データを利用し、指紋映像を生成できる。
【0137】
前述のところによれば、プロセッサ130は、複数のピクセルに対する第1データを、ピクセルそれぞれに係わる第2データに分割できる。従って、第1データを利用して生成された映像に比べ、さらに高品質の映像が生成される。また、システム1が、第1データを獲得することにより、パッシベーションの厚みがある程度レベル以上に厚い場合にも、タッチパッド100に接触した客体を示す精緻なデータを獲得できる。
【0138】
なお、前述の方法は、コンピュータで実行されるプログラムに作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を利用し、前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータでも具現される。また、前述の方法で使用されたデータの構造は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に多くの手段を介しても記録される。前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、USB(universal serial bus)、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD-ROM(compact disc read only memory)、DVD(digital versatile disc)など)のような記録存媒体を含む。
【0139】
本実施形態と係わる技術分野において当業者は、前述の記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されるということを理解できるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならず、権利範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異を含むものであると解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0140】
本発明の、指紋映像に対応するデータを処理する方法及びその装置は、例えば、個人認証関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0141】
1 システム
100 タッチパッド
110 送信回路
120 受信回路
130 プロセッサ
140 メモリ